中小企業の経理・会計処理 完全ガイド

公開日:2026年7月10日(令和8年度税制改正対応)|最終更新:2026年7月18日(設例つき仕訳例2,075本・全設例に実務メモ付き|令和8年度税制改正対応)

中小企業の経理は「証憑を集めて仕訳にする → 帳簿・月次で確かめる → 決算・申告でまとめる」の繰り返しです。本ページは、会計事務所が実務で使っている研修マニュアル(約500ページ)のうち「中小企業の会計処理」パート全体を、経営者・経理担当者向けに再構成した完全ガイドです。勘定科目58科目の辞典、仕訳60パターン、消費税の判定、決算・給与計算・業種別の論点、そして現場で本当に多い「誤りやすい処理32例」まで、設例つきの仕訳例750本で日々の記帳から決算までこの1ページで確認できます。

こんな方のためのページです
・自社で記帳している法人の経営者・経理担当者の方
個人事業主で日々の仕訳や消費税・確定申告に不安がある方
・経理の新任担当者の教育資料を探している方(そのままお使いいただけます)
目次

第1章 会計処理の基本ルール

経理の品質は入口で決まります。証憑の集め方、仕訳の考え方、毎月の締め ── ここが整えば、決算も税務調査も融資審査も驚くほど楽になります。まずは全体像を図でつかんでから、各ルールを開いてください。

仕訳の借方・貸方が図で判断できるようになる期ズレ・残高不一致という2大事故の防ぎ方毎月同じ順番で回す「月次の締め」の型

会計処理の全体像 ── 証憑から申告まで

流れ

① 証憑(領収書・請求書・通帳)を集める

② 仕訳に変換する(日付・科目・金額・消費税区分・摘要)

③ 帳簿(仕訳帳・総勘定元帳)に集計される

④ 試算表・月次レポートで報告(月次報告の資料)

⑤ 決算整理(第5章)→ 決算書 → 税務申告

日々の経理の中心は②③。ただし④⑤(決算・申告)につながる意識で精度を上げる

仕訳の誤りは決算・申告・融資資料まで連鎖する。入口の品質がすべて

4月10日、事務用チェア33,000円(税込)を法人カードで購入し、受領した領収書という証憑から仕訳(消耗品費/未払金)を起票した。この1本が仕訳帳・総勘定元帳に集計され、月次の試算表を経て、決算では消耗品費の年間残高の一部として決算書・申告に反映されていく。

購入・起票
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費33,000未払金33,000

法人カードの支払いは購入時点が計上日、口座引落日と取り違えない。

図解|集める証憑の4分類

売上side請求書控・レジ記録・売上明細
仕入・経費side請求書・領収書・レシート
お金side通帳・カード明細・返済予定表
その他契約書・給与台帳

保存は原則7年(欠損金のある年度は10年)。メール添付PDFやネット明細は電子データのまま保存が原則です。

証憑の基礎 ── 何を集め、どう保存するか

主な証憑

売上側:請求書控・レジ記録・売上明細/仕入経費側:請求書・領収書・レシート

お金側:通帳・カード明細・借入返済予定表/その他:契約書・給与台帳

保存の原則

帳簿書類は原則7年保存(欠損金がある事業年度は10年)

電子取引(メール添付PDF・ネット明細)は電子データのまま保存が原則(電子帳簿保存法)

レシートで原則OK。ただしインボイス要件(登録番号等)の確認は必要(第4章)

「証憑がない取引」は原則計上できない。まず証憑を揃えるのが第一歩

文具店で事務用品3,300円(税込)を現金で購入し、受け取った領収書に記載された日付と金額を確認したうえで消耗品費として起票した。

領収書起票
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費3,300現金3,300

少額の領収書でも、登録番号の有無で仕入税額控除の可否が変わる。

図解|借方・貸方はこう決まる(5要素マップ)

借方(左)に書くもの資産の増加/費用の発生
例:現金が増えた・経費を払った
貸方(右)に書くもの負債・純資産の増加/収益の発生
例:借入した・売上が立った

減った場合は左右が逆になります(資産の減少=貸方など)。迷ったら「お金がどう動いたか」から。

仕訳の基本 ── 借方・貸方と5要素

5要素の増減ルール

資産:増えたら借方/減ったら貸方

負債・純資産:増えたら貸方/減ったら借方

費用:発生は借方  収益:発生は貸方

客に商品11,000円(税込)をクレジットカード払いで販売し、代金は後日カード会社から入金されるため売掛金として計上した。

商品をカードで売上
借方科目金額貸方科目金額
売掛金11,000売上高11,000

カード決済は入金時に手数料が引かれ、差額を支払手数料で処理する。

事務所の電気代8,800円が普通預金口座から口座振替で引き落とされた。

電気代が口座振替
借方科目金額貸方科目金額
水道光熱費8,800普通預金8,800

口座振替の光熱費も、検針票や請求書との突合を怠らない。

迷ったら「お金(資産)がどう動いたか」から考えると外さない

借方貸方の左右逆は基本中の基本ミス。登録前に必ず見直す

仕訳と同時に消費税区分(課税・非課税・不課税・税率)も入力する ── 区分は第4章で体系的に学ぶ

図解|発生主義のタイムライン(3月決算の例)

3月20日 納品・引渡し3月の売上に計上(発生主義=正)
4月30日 入金4月に売上計上は期ズレ(誤り)

計上のタイミングは「お金の動き」ではなく「取引の発生(引渡し・役務提供)」で判定します。

発生主義と現金主義 ── 期ズレを防ぐ

発生主義(原則)

お金の入出金ではなく「取引が発生した時点」で計上する

3月納品・4月入金の売上 → 3月の売上(決算期なら当期計上)

現金主義との違い

通帳の動きだけで記帳すると、月末月初の取引がズレる(期ズレ)

3月中に取引先A社へ商品110,000円(税込)を納品したが代金は未回収のため、発生主義に基づき納品時点で売上高110,000円を計上した。

3月納品分
借方科目金額貸方科目金額
売掛金110,000売上高110,000

月をまたぐ売上は入金日でなく引渡日基準で計上するのが原則。

4月になり、3月に計上していた売掛金110,000円が取引先A社から普通預金口座に入金された。

4月入金時
借方科目金額貸方科目金額
普通預金110,000売掛金110,000

前期発生の売掛金でも、回収時は同一科目でそのまま消し込む。

期ズレは税務調査の最頻出指摘。特に決算月の売上・仕入は要注意

月次でも締め日後の請求書まで拾う習慣をつける(精度の高い月次=商品)

消費税の計上時期も原則同じ(引渡し・役務提供時)── 期ズレは法人税と消費税の両方に波及

図解|税込経理と税抜経理のちがい

税込経理消費税込みでそのまま記帳。シンプル。小規模・免税事業者向き
税抜経理本体と消費税(仮受・仮払)を分離。損益が税抜で見え、少額資産の判定も税抜額でできて有利

税込経理と税抜経理

税込経理

消費税込みの金額でそのまま記帳。仕訳がシンプル、小規模・免税事業者向き

税抜経理

本体と消費税(仮受消費税・仮払消費税)を分けて記帳。損益が税抜で見える

少額判定(10万円・30万円等)は税抜経理なら税抜金額で判定できる利点

消耗品を現金で購入して11,000円(税込)を支払い、税抜経理のため本体価格10,000円を消耗品費、消費税相当額1,000円を仮払消費税として区分して計上した。

税抜
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費10,000現金11,000
仮払消費税1,000
合計11,000合計11,000

税抜経理は消費税を仮払消費税で区分し、決算でまとめて精算する。

どちらを採用しているかは会社ごとに決まっている。混在は厳禁

会計ソフトでは税区分を正しく入れれば自動処理される。区分入力が本体

当社は消耗品を現金で購入し11,000円(税込)を支払ったが、税込経理を採用しているため消費税を区分せず消耗品費11,000円として計上した。

税込経理
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費11,000現金11,000

税込経理は消費税を区分せず総額処理、少額資産の判定も税込額で行う。

中小会計要領 ── 中小企業の会計ルール

中小企業の実務に合わせた簡便な会計ルール(中小企業の会計に関する基本要領)

主なポイント

取得原価主義ベース/税法基準と親和的な処理が認められる

金融機関・保証協会が決算書の信頼性の目安として注目

実務への意味

上場企業の会計基準ほど複雑な処理は不要。ただし継続・適正が大前提

「簡便」は「適当」ではない。恣意的な変更・利益操作は不可

科目や基準の方針は会社ごとに決めて継続適用が原則。迷ったら顧問税理士に確認する

勘定科目の決め方 ── 3原則

① 継続性:同じ取引は毎期・毎月同じ科目で

今月は消耗品費、来月は雑費、では推移が読めない

② 重要性:金額・性質が重要なものは独立科目で

細かいものは無理に分けない(科目を増やしすぎない)

③ 説明可能性:社長・銀行・税務署に説明できる科目を選ぶ

「雑費」は最終手段。多用すると内容不明の決算書になり評価が下がる

前期の元帳・科目一覧を先に見る。「この会社の流儀」に合わせるのがプロ

取引先への手土産3,240円(税込)を現金で購入し、社内の打合せ用ではなく先方への贈答目的であるため会議費ではなく接待交際費として計上した。

交際費判定
借方科目金額貸方科目金額
接待交際費3,240現金3,240

手土産は贈答目的なら交際費、社内向けの茶菓は会議費で区別する。

図解|摘要は「相手先+内容(+補足)」

良い例◯◯商事 12月分外注費(◯◯現場)
悪い例「支払」「経費」「頼まれた分」

交際費・会議費は「誰と・何名・目的」まで書くと税務調査に強くなります。

摘要の書き方 ── 未来の自分への伝言

摘要の型:「相手先+内容(+補足)」

良い例:「◯◯商事 12月分外注費(◯◯現場)」

悪い例:「支払」「経費」「◯◯さんから頼まれた分」

なぜ重要か

決算・調査・引き継ぎで取引を特定する唯一の手がかり

交際費・会議費は「誰と・何名・目的」まで書くと税務で強い

空欄・コピペ連発は後工程の時間泥棒。入力時の10秒が全員を救う

固有名詞は正確に。社名の誤記はそのまま帳簿に残る

取引先との会食代22,000円(税込)を法人カードで支払い未払金として計上し、摘要には「4/12 A社2名と会食(当社2名・計4名)」と記録した。

摘要記録
借方科目金額貸方科目金額
接待交際費22,000未払金22,000

参加者や人数を記録し要件を満たせば、1人1万円以下は交際費対象外にできる。

図解|月次の流れ(毎月同じ順番で)

① 入力完了② 売上・仕入の計上③ 給与・社保④ 残高照合⑤ 前月比チェック⑥ 税区分5点確認

月次の締め手順 ── 標準チェックリスト

  • 通帳・カード・現金出納帳の入力完了(自動取込分の確認含む)
  • 売上の計上:請求書発行分・レジ記録と一致
  • 仕入・外注:届いた請求書を当月分まで計上
  • 給与仕訳・社保・源泉の計上
  • 現金・預金残高の照合(実際残高=帳簿残高)
  • 売掛金・買掛金の残高を台帳と照合
  • 仮払金・仮受金の精算確認(残しっぱなし禁止)
  • 前月比で大きく動いた科目の原因確認 → 月次レポートのコメントへ
  • 消費税区分のセルフチェック(軽油・家賃・会費・海外・慶弔の頻出5点)

この順番を毎月同じに。固定化が速さと品質を両立させる

月末の締め後、翌月5日に運送会社から届いた請求書44,000円(税込)について、当月分の発送であることを確認したうえで当月の荷造運賃・未払金として計上した。

翌月請求計上
借方科目金額貸方科目金額
荷造運賃44,000未払金44,000

請求書の到着が翌月でも、発生が当月なら当月費用として未払計上する。

図解|毎月合わせる残高4点セット

預金=通帳残高売掛・買掛=台帳残借入金=返済予定表預り金=預り→納付の回転

P/Lの誤りは1期で流れますが、B/Sの誤りは翌期以降もずっと残ります。

残高照合の習慣 ── B/S科目は残高が命

照合の基本

預金:通帳・ネットバンク残高と一致しているか

売掛金・買掛金:得意先・仕入先ごとの台帳残と一致しているか

借入金:返済予定表の期末残高と一致しているか

預り金:源泉・住民税・社保の預りと納付が回転しているか

P/Lの誤りは1期で流れるが、B/Sの誤りは翌期以降もずっと残る

「残高に説明がつく」状態を毎月作る。これが決算を楽にする最大のコツ

原因不明の差額を安易に雑収入・雑損失で消さない(必ず顧問税理士へ相談)

月末の現金実査で帳簿残高より実際有高が2,000円少ない差異を発見し、原因がその場で特定できなかったため差額を現金過不足へ振替計上した。

現金過不足計上
借方科目金額貸方科目金額
現金過不足2,000現金2,000

原因不明の現金差異は、ひとまず現金過不足として仮計上しておく。

後日、この差額の原因が月初に支払った駐車場代の記帳漏れであったと判明したため、現金過不足を旅費交通費へ振り替えて精算した。

過不足精算
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費2,000現金過不足2,000

現金過不足は原因判明後、速やかに本来の科目へ振り替えるのが鉄則。

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第2章 勘定科目辞典(58科目)

「この支払い、科目は何にする?」に即答するための辞典です。中小企業でよく使う58科目を、意味・仕訳例・消費税の扱い・つまずきやすい注意点まで1科目ずつ収録。科目名をタップし、必要なところだけ引いてください。

図解|決算書の構造と5要素の対応

貸借対照表(B/S)=期末時点の財産一覧左:資産(現金・売掛金・固定資産…)
右:負債(買掛金・借入金…)+純資産(資本金・利益の蓄積)
損益計算書(P/L)=1年間の成績表収益(売上高・雑収入…)−費用(仕入・給与・家賃…)=利益

この章の58科目は、すべてこの5つのグループ(資産・負債・純資産・収益・費用)のどれかに属します。

B/S・P/Lのどこに属する科目かが分かる科目ごとの仕訳例と消費税区分税務調査で見られやすい科目の注意点

資産の科目(22科目)

現金資産

手元の硬貨・紙幣。他人振出小切手・郵便為替証書なども会計上は現金扱い

店頭で商品11,000円(税込)を販売し、代金を現金で受け取った。

現金売上
借方科目金額貸方科目金額
現金11,000売上高11,000

現金売上はその場で記帳し、レジ精算との差異を残さない。

消費税:現金の増減自体は対象外。相手科目(売上・経費)で判定する

帳簿残高と実際有高を定期照合。合わなければ原因究明が先(安易に雑損処理しない)

帳簿上マイナス残高はあり得ない=記帳漏れか社長立替のサイン(役員借入金を検討)

当社は前日の店舗レジ売上代金88,000円を、翌営業日の朝一番に金融機関の窓口へ持参し、普通預金口座へ全額を預け入れて記帳した。

レジ現金の預入
借方科目金額貸方科目金額
普通預金88,000現金88,000

レジ現金は入金までタイムラグが生じるため、現金勘定で残高を管理する。

小口現金資産

日々の小払い用に手元に置く現金。定額資金前渡制(例:常時5万円)が基本

小口現金の補給のため、普通預金口座から30,000円を引き出して小口現金に補充した。

補給時
借方科目金額貸方科目金額
小口現金30,000普通預金30,000

小口現金への補充は資金の勘定間移動、費用計上はまだ生じない。

週に一度の精算日に、消耗品費など複数科目にわたる支払いの合計12,000円を小口現金から精算した。

週次精算
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費ほか各科目12,000小口現金12,000

小口現金の精算は、本来は支出内容ごとに科目を分けて仕訳するのが望ましい。

消費税:補給・精算自体は対象外。中身の経費で判定

現金(レジ・売上現金)と小口現金を混ぜない。管理者と精算サイクルを決める

普通預金資産

事業用の普通預金口座。口座ごとに補助科目を設定して管理する

取引先A社に対する売掛金220,000円が普通預金口座に入金された。

売掛金の入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金220,000売掛金220,000

入金消込では請求書や回収予定表と照合し、金額の不一致を見逃さない。

消費税:預金の動き自体は対象外(利息は受取利息で別論点)

通帳・ネットバンキングの残高と帳簿残高の一致が月次の大前提

ネット明細は電子データ保存(電帳法)。自動取込でも科目・税区分は人が確認

当社は仕入先に対する買掛金330,000円の支払いにあたり、振込手数料330円(税込)を当社負担とし、合計330,330円を普通預金口座から支払った。

買掛金支払・手数料負担
借方科目金額貸方科目金額
買掛金330,000普通預金330,330
支払手数料330
合計330,330合計330,330

振込手数料は負担者次第で仕訳が変わり、当社負担分は支払手数料で処理する。

当座預金資産

小切手・手形の決済用口座。利息は付かない

仕入先への買掛金500,000円の支払いのため、小切手を振り出して当座預金から決済した。

小切手振出で支払
借方科目金額貸方科目金額
買掛金500,000当座預金500,000

小切手は振り出した時点で当座預金の減少として処理するのが原則。

消費税:対象外(中身の取引で判定)

当座借越(残高マイナス)は実質借入。決算では短期借入金等へ振替表示

中小では利用が減少中。手形・小切手は2026年度末の全面電子化方針も話題(最新動向は確認)

当社は仕入先への追加発注分にかかる買掛金550,000円を支払うため小切手を振り出し、当座預金口座から決済して仕入先へ手渡した。

小切手振出(追加分)
借方科目金額貸方科目金額
買掛金550,000当座預金550,000

小切手は振り出しても相手に未交付なら、当座預金の減少を取り消す。

受取手形・電子記録債権資産

売上代金として受け取った約束手形・でんさい(電子記録債権)

得意先から売掛金の回収に代えて、額面300,000円の約束手形を受け取った。

受取時
借方科目金額貸方科目金額
受取手形300,000売掛金300,000

手形の受取は回収方法の変更であり、その場で現金化されたわけではない。

保有していた受取手形300,000円が支払期日を迎え、当座預金口座に入金された。

期日決済
借方科目金額貸方科目金額
当座預金300,000受取手形300,000

手形の期日入金は当座預金への着金を確認し、受取手形を確実に消し込む。

資金繰りのため、額面300,000円の受取手形を満期日前に銀行で割り引き、割引料3,000円を差し引かれた297,000円が当座預金口座に入金された。

割引時
借方科目金額貸方科目金額
当座預金297,000受取手形(割引料は手形売却損)300,000
手形売却損3,000
合計300,000合計300,000

期日前に手形を割り引くと売却損が生じ、不渡り時の遡求義務も残る。

消費税:手形の受取・決済は対象外(元の売上で課税済み)

不渡り・期日管理は資金繰り直結。手形台帳で期日を必ず管理

売掛金資産

掛売上の未回収代金。得意先別の補助科目+売掛台帳で管理

得意先へ商品110,000円(税込)を掛けで販売した。

掛売上
借方科目金額貸方科目金額
売掛金110,000売上高110,000

掛け販売は信用取引、代金回収まで売掛金として残高管理が必要になる。

得意先に対する売掛金110,000円が普通預金口座に入金された。

回収
借方科目金額貸方科目金額
普通預金110,000売掛金110,000

掛け代金の回収期間が長いほど資金繰りに影響、回転期間で把握したい。

消費税:売掛金の回収は対象外(売上計上時に課税済み)

長期滞留先は要報告(貸倒・与信の検討材料)。月次で年齢表をチェック

クレジットカード売上の未入金分も実務上は売掛金(カード会社別補助)で管理が便利

商品(棚卸資産)資産

販売目的で保有する在庫。期中は仕入高で処理し、決算で在庫を振り替える(三分法)

決算にあたり、期首時点の商品在庫500,000円を商品勘定から期首商品棚卸高へ振り替えた。

決算
借方科目金額貸方科目金額
期首商品棚卸高500,000商品500,000

期首棚卸高への振替は、三分法で売上原価を算定する決算整理の一手順。

決算で実地棚卸を行い、確定した期末商品在庫600,000円を期末商品棚卸高から商品勘定へ振り替えた。

借方科目金額貸方科目金額
商品600,000期末商品棚卸高600,000

期末商品は実地棚卸の確定額を用いる、帳簿とのズレは棚卸減耗で把握。

消費税:仕入時に課税仕入済み。在庫の振替自体は対象外

期末在庫の漏れ・過大は利益を直撃(在庫過少=利益過少=調査リスク)

実地棚卸の方法・評価方法(最終仕入原価法が中小の主流)は第5章参照

前渡金(前払金)資産

商品・原材料の代金を納品前に支払ったもの

仕入先との契約にあたり、手付金として100,000円を普通預金口座から前渡金として支払った。

手付支払
借方科目金額貸方科目金額
前渡金100,000普通預金100,000

前渡金は仕入計上前の資産科目、支払時点ではまだ費用にならない。

仕入先から商品300,000円分の納品を受け、以前に支払っていた前渡金100,000円を充当し、残額200,000円を買掛金として計上した。

納品時
借方科目金額貸方科目金額
仕入高300,000前渡金100,000
買掛金200,000
合計300,000合計300,000

前渡金を充当した後は、差額のみを買掛金に計上して消込を忘れない。

消費税:原則、課税仕入の計上は引渡し時(支払時ではない)

支払った時点で仕入計上しない(期ズレ)。納品書で引渡日を確認

前払費用資産

継続的なサービスの前払い分(家賃・保険料・保守料・サブスク年払い等)

決算にあたり、支払済みの保険料のうち翌期分に対応する60,000円を保険料から前払費用へ振り替えた。

決算
借方科目金額貸方科目金額
前払費用60,000保険料(翌期分を資産へ)60,000

翌期対応分の保険料を前払費用に振り替え、費用と収益の期間を対応させる。

翌期首になり、前期末に前払費用として計上していた60,000円を保険料へ再振替した。

翌期首
借方科目金額貸方科目金額
保険料60,000前払費用(再振替)60,000

前払費用は翌期首に保険料へ戻す再振替が原則、洗い替え処理の典型例。

消費税:課税仕入の時期も原則は役務提供時(短期前払費用特例なら支払時)

支払日から1年以内の役務分は「短期前払費用の特例」で支払時損金も可(毎期継続が条件・第5章)

立替金資産

取引先や従業員が負担すべき費用を一時的に立て替えたもの

従業員が負担すべき雇用保険料の本人負担分1,500円を、当社が普通預金口座から立替払いした。

従業員の雇用保険本人負担を立替
借方科目金額貸方科目金額
立替金1,500普通預金1,500

従業員負担分の立替は、給与天引きで回収する前提の一時的な債権。

給与支給時に、総支給額300,000円から前に立て替えていた雇用保険料1,500円を差し引き、残り298,500円を普通預金口座から従業員へ振り込んだ。

給与天引きで回収
借方科目金額貸方科目金額
給料手当(総額)300,000立替金1,500
普通預金ほか298,500
合計300,000合計300,000

給与天引きは立替金の回収分と社会保険料等の預り金、性質の違いに注意したい。

消費税:他人負担分の立替は対象外(実費精算の扱いは第4章参照)

長期間回収されない立替金は内容を確認(実質給与・貸付・経費漏れの可能性)

雇用保険の本人負担分は、簡便法では立替金を使わず法定福利費の貸方でネット処理する方法もある(パターン16参照)

仮払金資産

内容や金額が未確定の支出を一時的に処理する科目(出張仮払など)

従業員の出張に先立ち、旅費の概算額として現金50,000円を仮払金として渡した。

出張前
借方科目金額貸方科目金額
仮払金50,000現金50,000

出張旅費の概算前渡しは仮払金、精算するまで費用は確定しない。

出張から戻った従業員が旅費交通費を精算し、実費47,000円を仮払金50,000円に充当したうえで、使いきれなかった3,000円を現金で返金した。

精算
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費47,000仮払金50,000
現金3,000
合計50,000合計50,000

旅費精算は実費で仮払金を清算し、過不足分だけ現金でやり取りする。

消費税:仮払時は対象外。精算で内容確定時に判定

「とりあえず仮払金」を放置しない。月次で精算、決算で残高ゼロが原則

社長への使途不明な仮払の累積は役員貸付・認定賞与のリスク(担当へ報告)

短期貸付金資産

1年以内に回収予定の貸付金。役員・従業員・取引先への貸付など

取引先A社の資金繰り支援のため、普通預金口座から1,000,000円を短期貸付金として貸し付けた。

貸付
借方科目金額貸方科目金額
短期貸付金1,000,000普通預金1,000,000

取引先への貸付は、無利息や低利だと認定利息課税のリスクがある。

消費税:金銭の貸付は対象外。受取利息は非課税売上

役員への貸付は利息を取るのが原則(無利息は認定利息の論点)。金銭消費貸借契約書を作成

銀行は役員貸付金を嫌う(資金使途の不透明さ)。残高は早期解消の方向で

当社は従業員に貸し付けていた短期貸付金100,000円について、利息1,000円とあわせた101,000円が普通預金口座へ返済入金された。

貸付金の回収
借方科目金額貸方科目金額
普通預金101,000短期貸付金100,000
受取利息1,000
合計101,000合計101,000

貸付金の回収は元本と受取利息を分けて計上、利息だけが収益になる。

未収入金資産

本業の売上以外の未回収代金(固定資産売却・保険金・補助金の決定済未入金など)

社用車を550,000円で売却したが、代金の入金がまだ済んでいないため未収入金として計上した。

車両売却代の未収
借方科目金額貸方科目金額
未収入金550,000車両運搬具ほか(売却仕訳は第3章)550,000

本業以外の資産売却による未収代金は、売掛金でなく未収入金で計上する。

消費税:元の取引内容で判定(資産売却は課税、保険金は対象外など)

売掛金(本業)と未収入金(本業外)を混ぜない。決算書の見え方が変わる

当社は減価償却が終わり帳簿価額が0円となっていた旧工具器具備品を66,000円(税込)で売却したが、代金は翌月受取のため、売掛金ではなく未収入金として計上した。

備品売却(未収)
借方科目金額貸方科目金額
未収入金66,000固定資産売却益66,000

簿価ゼロの資産でも売却は課税取引、消費税相当額の区分に留意する。

建物資産

自社所有の店舗・事務所・倉庫など。取得価額=本体+付随費用(仲介手数料等)

本社ビルとして使用する建物を20,000,000円で購入し、普通預金口座から代金を支払った。

購入
借方科目金額貸方科目金額
建物20,000,000普通預金(土地と同時なら按分必須)20,000,000

土地とあわせて建物を取得する場合は、購入代価の按分が必要になる。

消費税:建物の購入は課税仕入(土地は非課税 ── 按分が重要)

耐用年数の例:木造22年・鉄骨造(骨格材により19〜34年)・RC47年(事業用・新築)

土地建物一括購入は契約書・固定資産税評価額等で合理的に按分(第3章)

当社は中古倉庫を本体8,800,000円、仲介手数料290,400円(いずれも税込)で購入し、合計9,090,400円を建物の取得価額に算入して普通預金から一括で支払った。登録免許税等は費用処理も選べる。

中古倉庫購入
借方科目金額貸方科目金額
建物9,090,400普通預金9,090,400

仲介手数料は取得の直接費用として資産計上が必須、税金相当部分は選択の余地がある。

建物附属設備・構築物資産

附属設備:電気・給排水・空調・内装造作など建物に付属する設備

構築物:駐車場舗装・塀・看板(土地に定着)など建物以外の工作物

店舗の内装工事を行い、工事代金3,000,000円を普通預金口座から支払って建物附属設備に計上した。

店舗内装工事
借方科目金額貸方科目金額
建物附属設備3,000,000普通預金3,000,000

内装工事は建物本体と切り離し、建物附属設備として耐用年数を判定する。

消費税:課税仕入

建物と分けて計上すると耐用年数が短く(例:電気設備15年)早期償却で有利

工事見積書の内訳から建物・附属設備・備品に区分するのがプロの仕事

当社は業務用エアコンを本体価格と取付工事費込みで660,000円(税込)にて設置し、建物附属設備として資産計上のうえ、普通預金口座から支払った。

空調設備の設置
借方科目金額貸方科目金額
建物附属設備660,000普通預金660,000

業務用エアコンは本体と設置費を合算し、少額判定もその金額で行う。

機械装置資産

製造設備・建設機械・食品加工機械など、生産活動用の機械

生産用の機械装置を5,000,000円で購入し、据付費・試運転費を含めた金額を未払金として計上した。

購入
借方科目金額貸方科目金額
機械装置5,000,000未払金(据付費・試運転費も取得価額)5,000,000

据付費や試運転費を取得価額から漏らすと、償却基礎額が過少になる。

消費税:課税仕入

耐用年数:業種・設備により別表第二で判定(例:食料品製造業用10年)

中小企業投資促進税制・経営強化税制の対象になり得る(特別償却/税額控除・第5章)

「機械装置」か「器具備品」かで耐用年数が変わる。判定に迷えば担当へ

当社は製造用の機械装置を3,300,000円(税込)で購入して代金は未払金とし、据付費220,000円(税込)は普通預金から支払って、合計3,520,000円を機械装置の取得価額に算入した。

機械購入・据付費
借方科目金額貸方科目金額
機械装置3,520,000未払金3,300,000
普通預金220,000
合計3,520,000合計3,520,000

支払方法が未払金と預金に分かれても、取得価額はまとめて合算する。

車両運搬具資産

営業車・トラック・フォークリフトなど。取得価額の区分は第3章参照

営業用の社用車を2,200,000円で購入し、代金は普通預金からの支払いと未払金で処理した。

購入
借方科目金額貸方科目金額
車両運搬具ほか2,200,000普通預金・未払金(ローンは長期未払金)2,200,000

社用車のローン残債が1年を超えるなら、長期未払金に組み替える。

消費税:車両本体・オプションは課税仕入(自動車税・自賠責等は対象外あり)

耐用年数:新車の普通自動車6年・軽自動車4年・小型トラック(積載2t以下)4年など

中古車は耐用年数を短縮計算(法定耐用年数−経過年数+経過年数×20%・最短2年)

車検費用総額121,000円(税込)のうち、点検整備料66,000円(税込)は修繕費、自動車重量税24,600円と印紙代1,400円は租税公課、自賠責保険料29,000円は保険料に区分し、未払金として計上した。

車検費用の区分
借方科目金額貸方科目金額
修繕費66,000未払金121,000
租税公課(重量税・印紙代)26,000
保険料29,000
合計121,000合計121,000

車検費用は科目だけでなく、消費税の課税・不課税・非課税も内訳で異なる。

工具器具備品資産

PC・複合機・応接セット・厨房機器・看板(可動)など、10万円以上の備品

業務用のパソコンを250,000円で購入し、普通預金口座から代金を支払って工具器具備品に計上した。

PC購入
借方科目金額貸方科目金額
工具器具備品250,000普通預金250,000

パソコンは10万円超でも、中小企業者等なら40万円未満は全額損金にできる。

消費税:課税仕入

耐用年数の例:PC4年・コピー機5年・応接セット(接客用)5年・冷蔵庫6年

10万円未満は消耗品費、20万円未満は一括償却(3年)、30万円未満は中小特例も選択肢(第3章)

当社は事務用の複合機を本体価格180,000円(税抜)、消費税18,000円の合計198,000円で購入し、代金は未払金とした。取得価額が20万円未満のため、一括償却資産として3年均等償却する工具器具備品を選択した。

複合機購入(一括償却)
借方科目金額貸方科目金額
工具器具備品180,000未払金198,000
仮払消費税18,000
合計198,000合計198,000

20万円未満の資産は通常償却に代え、一括償却資産で3年均等償却も選べる。

当社は決算にあたり、この複合機について一括償却資産の3年均等償却により、1年分の減価償却費60,000円を計上した。

一括償却1年目
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費60,000工具器具備品60,000

一括償却資産は月割不要、取得初年度から取得価額の1/3を計上する。

土地資産

事業用の土地。減価償却しない(価値が減らない資産)

新事務所を建てるための土地を10,000,000円で購入し、普通預金口座から代金を支払った。

購入
借方科目金額貸方科目金額
土地10,000,000普通預金(仲介手数料・整地費用等も取得価額)10,000,000

土地は非減価償却資産、仲介手数料や整地費用も取得価額に含める。

消費税:土地の購入・売却は非課税(仲介手数料は課税)

不動産取得税・登録免許税は取得価額に含めず租税公課で損金処理が可能

建物と一括購入時の按分、売却時の譲渡損益は影響大。必ず税理士と処理

資材置場用の土地11,000,000円(非課税)を購入し、整地・造成費用550,000円(税込)も取得価額に含めて土地に計上し、合計11,550,000円を普通預金口座から支払った。

造成費込み土地取得
借方科目金額貸方科目金額
土地(本体)11,000,000普通預金11,550,000
土地(整地・造成費用)550,000
合計11,550,000合計11,550,000

非課税の土地代金と課税の造成費用、消費税区分の違いを分けて管理する。

ソフトウェア無形固定資産

購入したソフト・受託開発させた業務システムなど(10万円以上)

会計システムを600,000円で導入し、代金は未払金として計上するとともに、ソフトウェアとして資産計上した。

会計システム導入
借方科目金額貸方科目金額
ソフトウェア600,000未払金600,000

自社利用のソフトウェアは無形固定資産、消耗品費と混同しない。

消費税:課税仕入

耐用年数:自社利用ソフトウェアは5年(定額法)

クラウドサービスの月額・年額利用料は資産ではなく費用(通信費・支払手数料等)

導入支援・設定費用の資産計上判定は内容次第。請求書の内訳を確認

当社は業務システムの買切りライセンスを税抜600,000円(税込660,000円)で導入し、無形固定資産のソフトウェアとして資産計上し、代金は未払金とした。

ソフト導入(買切)
借方科目金額貸方科目金額
ソフトウェア600,000未払金660,000
仮払消費税60,000
合計660,000合計660,000

税抜経理なら取得価額は税抜600,000円、仮払消費税60,000円と区分する。

当社は決算にあたり、このソフトウェアについて期首取得のため月割計算は不要とし、5年均等償却による当期分の減価償却費120,000円を計上した。

ソフト償却1年目
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費120,000ソフトウェア120,000

ソフトウェアの償却は期首取得なら月割不要、期中なら按分が必要

差入保証金・敷金資産

事務所・店舗を借りる際に差し入れた敷金・保証金(返還されるもの)

仕|契約時:(借)差入保証金 500,000 /(貸)普通預金

消費税:返還される敷金・保証金は対象外

返還されない部分(敷引・償却特約・礼金)は別処理:20万円以上は長期前払費用として5年等で償却、20万円未満は支払時費用

契約書の「償却」「敷引」条項を必ず確認してから仕訳する

新事務所の賃貸借契約にあたり、礼金・仲介手数料とは区分して、退去時に返還される敷金400,000円を差入保証金として計上し、普通預金口座から支払った。

敷金差入計上
借方科目金額貸方科目金額
差入保証金400,000普通預金400,000

敷金は返還前提の差入保証金、礼金など戻らない分と区別して計上

新規の大口仕入先との取引開始にあたり、取引終了時に返還される取引保証金300,000円を差入保証金として計上し、普通預金口座から支払った。

取引保証金差入
借方科目金額貸方科目金額
差入保証金300,000普通預金300,000

取引保証金は契約書で返還条件を確認し、差入保証金として不課税処理

保険積立金資産

養老保険・終身保険など、貯蓄性のある法人保険の資産計上部分

積立型の保険に加入し、年間保険料100,000円を普通預金口座から支払い、貯蓄部分50,000円を保険積立金、掛け捨て部分50,000円を保険料として区分計上した。

保険料支払
借方科目金額貸方科目金額
保険積立金50,000普通預金(契約による)100,000
保険料50,000
合計100,000合計100,000

積立部分は保険積立金として資産計上、掛捨部分のみ損金算入できる

消費税:保険料は非課税仕入

資産計上割合は保険の種類・契約時期・税制改正で異なる。保険会社の経理処理案内を必ず入手

解約返戻金・名義変更時の処理は税務インパクト大。経理担当の初心者は単独で判断しない

当社は役員を被保険者とする養老保険に加入し、年払保険料200,000円のうち契約内容に基づき2分の1の100,000円を福利厚生費、残り2分の1の100,000円を保険積立金として区分計上し、普通預金口座から支払った。

養老保険(役員)
借方科目金額貸方科目金額
福利厚生費100,000普通預金200,000
保険積立金100,000
合計200,000合計200,000

養老保険の半額損金は普遍的加入が前提、外れれば給与課税リスク

負債の科目(12科目)

支払手形負債

仕入代金等の支払いのために振り出した約束手形

仕入先に対する買掛金400,000円の支払いに代えて、支払期日を定めた約束手形を振り出した。

振出
借方科目金額貸方科目金額
買掛金400,000支払手形400,000

手形振出は支払手段の変更にすぎず、消費税は仕入時に処理済み

振り出していた支払手形400,000円が支払期日を迎え、当座預金口座から決済された。

期日決済
借方科目金額貸方科目金額
支払手形400,000当座預金400,000

手形は決済期日と当座預金残高を事前に照合し不渡りを防ぐ

消費税:手形の振出・決済は対象外(仕入計上時に判定済み)

期日に当座残高不足=不渡り。2回で銀行取引停止という重大事故。期日管理は最優先

買掛金負債

商品仕入・外注加工など本業の仕入代金の未払い。仕入先別補助科目で管理

取引先A社から商品330,000円(税込)を掛けで仕入れた。

掛仕入
借方科目金額貸方科目金額
仕入高330,000買掛金330,000

仕入税額控除の要件は適格請求書の記載事項と保存の徹底

取引先A社に対する買掛金330,000円を普通預金口座から支払った。

支払
借方科目金額貸方科目金額
買掛金330,000普通預金330,000

買掛金の支払は資金決済にすぎず、消費税は不課税取引となる

消費税:仕入計上時に課税仕入(支払時ではない)

請求書ベースで月末までの仕入を計上(締め後分の拾い漏れ=期ズレ)

支払サイトの把握は資金繰り表の基礎データになる

短期借入金負債

返済期限が1年以内の借入金。当座借越・手形借入など

運転資金として銀行から5,000,000円を短期で借り入れ、普通預金口座に入金された。

借入実行
借方科目金額貸方科目金額
普通預金5,000,000短期借入金5,000,000

短期借入金の受入れは不課税取引、返済期日は契約書で確認する

消費税:借入・返済は対象外(利息は支払利息・非課税仕入)

役員からの借入は「役員借入金」として区分管理(銀行の見方が異なる)

長期借入金のうち1年内返済分を流動負債へ振り替える処理(一年基準)は決算時に検討

当社は銀行から手形借入により5,000,000円を借り入れたが、利息45,000円が前払いで差し引かれ、差引き4,955,000円が当座預金口座に入金された。

手形借入(利息前引)
借方科目金額貸方科目金額
当座預金4,955,000短期借入金5,000,000
支払利息45,000
合計5,000,000合計5,000,000

手形借入は天引利息も含め総額計上、差引額だけを計上しない

未払金負債

本業の仕入以外の未払い(備品購入・経費・固定資産の分割払いなど)

事務用の消耗品13,200円分を会社のクレジットカードで購入し、未払金として計上した。

カード利用(経費)
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費ほか13,200未払金(カード会社別補助)13,200

クレジット購入の計上時期は決済日でなく利用日が原則

未払金として計上していたクレジットカード利用分13,200円が、引落日に普通預金口座から決済された。

引落時
借方科目金額貸方科目金額
未払金13,200普通預金13,200

口座引落し前に残高を確認し、未払金の消込み漏れを点検する

消費税:購入・利用時に判定(引落時ではない)

クレジットカードは「利用時に未払金計上→引落で消す」が原則。明細との照合必須

買掛金(本業仕入)と未払金(それ以外)の区分を崩さない

未払費用負債

継続的なサービスの当期分でまだ支払っていないもの(給与・利息・水道光熱など)

月末締め翌月払いの給与について、決算日時点で発生している当月分の給料手当100,000円を未払費用として計上した。

決算
借方科目金額貸方科目金額
給料手当100,000未払費用(末締め翌月払いの当月分)100,000

当月分の給与は未払計上して期間対応させ、翌期首に再振替する

消費税:内容で判定(給与は対象外、課税役務は課税仕入)

未払金(確定債務)と未払費用(継続役務の見越し)の違いは実務上は厳密すぎなくてよいが、社内ルールに従い継続

計上した未払費用の翌期首の再振替(または支払時の消し込み)を忘れない

当社は給与を20日締めとしているため、決算日時点で発生している21日から月末までの概算給料180,000円を、給料手当として未払費用に計上した。この未払費用は翌期首に再振替仕訳で振り戻す。

給与見越計上
借方科目金額貸方科目金額
給料手当180,000未払費用180,000

締め後の未確定分は概算額で未払計上し、確定額との差は翌期で調整

未払法人税等負債

決算で確定した法人税・住民税・事業税のうち、期末時点で未納付の額

決算を迎え、当期の法人税・住民税及び事業税の合計額1,000,000円を未払法人税等として計上した。

決算
借方科目金額貸方科目金額
法人税、住民税及び事業税1,000,000未払法人税等1,000,000

事業税の損金算入は納付日基準、未払計上の段階ではまだ損金にならない

確定申告後、未払法人税等として計上していた1,000,000円を普通預金口座から納付した。

納付時
借方科目金額貸方科目金額
未払法人税等1,000,000普通預金1,000,000

納付は未払法人税等の取崩しにすぎず、新たに損金は生じない

消費税:対象外

中間納付がある場合の精算仕訳は第5章参照。納付期限は決算日から2か月以内

この科目の残高=「これから出ていく税金」。資金繰り説明の必須項目

未払消費税等負債

決算で確定した消費税の未納付額

税込経理を採用する当社が、決算にあたり納付すべき消費税500,000円を租税公課として計上するとともに、同額を未払消費税等に計上した。

決算(税込経理)
借方科目金額貸方科目金額
租税公課500,000未払消費税等500,000

税込経理の消費税は租税公課で損金算入、納付前は未払計上が基本

税抜経理の決算にあたり、預かっていた仮受消費税2,000,000円と支払っていた仮払消費税1,500,000円を相殺し、差額500,000円を未払消費税等として計上した。

決算(税抜経理)
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税2,000,000仮払消費税1,500,000
未払消費税等(差額調整は雑収入等)500,000
合計2,000,000合計2,000,000

仮受・仮払消費税の相殺差額を未払計上、申告額とのずれは雑収入等で処理

確定申告に基づき、未払消費税等500,000円を普通預金口座から納付した。

納付
借方科目金額貸方科目金額
未払消費税等500,000普通預金500,000

未払消費税等の納付は税込・税抜いずれでも損益に影響しない

消費税は預り金的性格。納税資金は売上入金と別口座に確保しておくと安心

前受金負債

商品・サービスの提供前に受け取った代金(手付・予約金・前受け年会費など)

商品の納品に先立ち、取引先A社から手付金100,000円を普通預金口座で受け取り、前受金として計上した。

受取時
借方科目金額貸方科目金額
普通預金100,000前受金100,000

手付金は引渡し前の前受金にとどまり、売上計上は引渡時が原則

商品を納品し、あらかじめ受け取っていた前受金100,000円を売上高に振り替えた。

提供時
借方科目金額貸方科目金額
前受金100,000売上高100,000

前受金は引渡し完了時に漏れなく売上高へ振り替える

消費税:原則、資産の引渡し・役務提供時に課税売上(受取時ではない)

入金=売上ではない。期末の前受金を売上に振り替え忘れる/早すぎる、どちらも誤り

サブスク年額前受は月割で売上化(IT業の定番論点・第7章)

預り金負債

従業員・取引先から一時的に預かったお金(源泉所得税・住民税・社保本人負担分など)

従業員へ総支給額300,000円の給与を支給するにあたり、源泉所得税5,000円・住民税15,000円・社会保険料本人負担分35,000円の合計55,000円を預り金として控除し、手取り245,000円を普通預金口座から振り込んだ。

給与支給
借方科目金額貸方科目金額
給料手当300,000普通預金245,000
預り金(源泉5,000・住民税15,000・社保35,000)55,000
合計300,000合計300,000

控除した源泉・住民税は翌月10日、社会保険料は翌月末が納期限の目安

給与から控除していた源泉所得税・住民税・社会保険料本人負担分の合計55,000円を、それぞれの納付期限までに普通預金口座から納付した。

納付
借方科目金額貸方科目金額
預り金55,000普通預金55,000

源泉所得税は税務署、住民税は市区町村、社保は年金事務所等へ納付

消費税:対象外

預り金残高は「次の納付額」と一致するはず。合わない=給与仕訳か納付仕訳の誤り

源泉は原則翌月10日納付(納期の特例なら年2回・第6章)

社保・雇用保険の本人負担分は、簡便法なら預り金を使わず(貸)法定福利費で処理する方法もある(パターン12参照。源泉所得税・住民税は必ず預り金で管理)

仮受金負債

内容不明の入金を一時的に処理する科目

振込人の分からない入金50,000円が普通預金口座にあったため、内容が判明するまでいったん仮受金として処理した。

不明入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金50,000仮受金50,000

振込人不明の入金はいったん仮受金で処理し、判明後速やかに振替

原因不明のまま仮受金としていた50,000円が、取引先A社からの売掛金回収であると判明したため、正しい科目に振り替えた。

判明時
借方科目金額貸方科目金額
仮受金50,000売掛金・前受金など正しい科目へ50,000

仮受金は内容確定まで仮勘定、決算までに正しい科目へ振替える

消費税:判明時に内容で判定

放置厳禁。入金元に確認し、月次で解消。決算残はほぼ「調査で聞かれる科目」

「不明入金を勝手に売上にしない・勝手に消さない」。確認してから動かす

長期借入金負債

返済期限が1年超の借入金。金融機関別・契約別の補助科目で管理

設備投資の資金として銀行から長期借入金3,000,000円の融資を受け、普通預金口座に入金された。

実行
借方科目金額貸方科目金額
普通預金3,000,000長期借入金(保証料・印紙等は別科目)3,000,000

保証料や印紙代など借入時の付随費用は、元本と区分して計上する

長期借入金の毎月の返済として、元金50,000円と利息5,000円の合計55,000円を普通預金口座から引き落とした。

毎月返済
借方科目金額貸方科目金額
長期借入金50,000普通預金55,000
支払利息5,000
合計55,000合計55,000

返済額のうち元金は借入金の減少分、利息のみが費用となる

消費税:元本は対象外、利息は非課税仕入

返済額を全額費用にしない(元本は負債の減少)。返済予定表と残高照合が必須

借入金一覧表(残高・金利・返済額・期日)は銀行対応・資金繰りの基本資料

役員借入金負債

社長など役員から会社が借りているお金(役員の立替精算の累積を含む)

社長が業務用の消耗品代8,000円を私費で立て替えて支払ったため、役員借入金として計上した。

社長が経費立替
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費ほか8,000役員借入金8,000

社長の立替金は役員借入金として負債計上、無利息でも通常は問題にならない

社長からの役員借入金のうち100,000円を、普通預金口座から返済した。

返済
借方科目金額貸方科目金額
役員借入金100,000普通預金100,000

役員借入金の返済に消費税はかからず、立替経費の精算とは区別する

消費税:借入自体は対象外(立替の中身の経費で判定)

銀行は実質資本とみなすことも多いが、役員側では相続財産になる点に注意

残高が増え続ける場合は精算ルールを設計(毎月定額返済等)。減資・DES等の高度論点は担当へ

純資産の科目(3科目)

資本金純資産

株主が出資した会社の元手

会社設立にあたり、出資者から普通預金口座に3,000,000円の払い込みを受け、資本金として計上した。

設立出資
借方科目金額貸方科目金額
普通預金3,000,000資本金3,000,000

資本金の払込は不課税取引、通帳等で払込の事実を保存する

消費税:対象外

資本金の額は税務の分岐点:1,000万円以上は設立当初から消費税課税、1億円超は中小特例の多くが不適用

増資・減資は登記・税務影響が大きい意思決定。話が出たらすぐ顧問税理士へ共有

当社の設立にあたり、発起人が払い込んだ出資金3,000,000円は、いったん発起人個人名義の口座に入金された後、設立登記完了後に新設した会社の普通預金口座へ全額を移し、資本金として計上した。

発起人払込・資本金計上
借方科目金額貸方科目金額
普通預金3,000,000資本金3,000,000

発起人個人口座を経由した払込でも、通帳の一連の流れで立証する

資本剰余金・利益剰余金純資産

資本剰余金:資本取引から生じた剰余(資本準備金など)

利益剰余金:過去の利益の蓄積(繰越利益剰余金が中心)

株主総会で繰越利益剰余金から1,000,000円の配当を決議し、源泉所得税20.42%相当の204,200円を預り金として控除した残額795,800円を未払配当金として計上した。

配当決議
借方科目金額貸方科目金額
繰越利益剰余金1,000,000未払配当金795,800
預り金(源泉20.42%)204,200
合計1,000,000合計1,000,000

配当決議時に源泉徴収額を差し引いた純額を未払配当金に計上する

消費税:対象外

繰越利益剰余金のマイナス累積=債務超過に接近。銀行評価の最重要ポイント

当期純利益が毎期ここに積み上がる。「会社の体力」を示す数字と説明する

第三者割当増資により2,000,000円の払込を受け、会社法上、払込額の2分の1まで資本金としないことができる規定に基づき、半額の1,000,000円を資本金、残額の1,000,000円を資本準備金として計上した。

第三者割当増資
借方科目金額貸方科目金額
普通預金2,000,000資本金1,000,000
資本準備金(資本剰余金)1,000,000
合計2,000,000合計2,000,000

増資の払込額は半分まで資本準備金にでき、残りが資本金となる

株主資本等変動計算書の見方純資産

純資産の1年間の動き(期首→増減→期末)を示す決算書類

主な変動要因

当期純利益の計上/剰余金の配当/増資・減資/自己株式の取得

チェックポイント:期首残高=前期末残高、当期純利益=損益計算書と一致

法人税申告書・別表五(一)の繰越損益金とも整合が必要(決算チェックの定番)

動きがない会社でも作成必須。雛形どおりでよいので整合だけは必ず確認

当社は定時株主総会において、繰越利益剰余金を原資とする剰余金の配当1,000,000円の支払いを決議し、未払配当金として計上した。

配当決議
借方科目金額貸方科目金額
繰越利益剰余金1,000,000未払配当金1,000,000

配当決議時は源泉徴収前の総額で未払計上し、控除は支払時に行う

当社は配当金の支払いにあたり、未払配当金1,000,000円から源泉所得税20.42%相当額204,200円を差し引き、残額795,800円を株主の口座へ普通預金から振り込むとともに、預り金として計上した。

配当金支払・源泉徴収
借方科目金額貸方科目金額
未払配当金1,000,000普通預金795,800
預り金204,200
合計1,000,000合計1,000,000

配当の支払時に源泉徴収し、納期限は原則として翌月10日

収益の科目(5科目)

売上高収益

本業の商品販売・サービス提供の対価。会社の最重要数字

取引先B社からの注文に応じて商品110,000円(税込)を掛けで販売し、売上高として計上した。

掛売上
借方科目金額貸方科目金額
売掛金110,000売上高110,000

課税売上の計上には適格請求書の交付義務も忘れず確認する

消費税:国内売上は原則課税(10%/飲食料品等は8%)。輸出は免税

計上時期(実現主義)

商品=引渡時(出荷・検収など継続基準)/サービス=提供完了時

締め日後〜月末の売上(締め後売上)の計上漏れは決算の最頻出指摘

値引・返品を売上からマイナスするか別科目にするかは会社の流儀に従う

保守サービスを提供する当社は、当月中に役務が完了した月額保守料165,000円(税込)を、役務完了基準により売掛金として計上した。

保守料計上
借方科目金額貸方科目金額
売掛金165,000売上高165,000

役務完了基準は提供完了時に収益計上、按分の要否を都度確認

売上値引・返品・割戻し収益のマイナス

品違い・不良による返品、値引き、リベート(割戻し)

販売済みの商品に不具合があったため取引先A社から22,000円分の返品を受け、売上高と売掛金をそれぞれ減額した。

返品
借方科目金額貸方科目金額
売上高(または売上値引返品)22,000売掛金22,000

返品は売上に係る対価の返還、消費税も併せて減額する

消費税:売上対価の返還等。元の売上の税率で減額(返還インボイスの交付対象)

当期の売上のマイナスか、前期分か(前期なら処理方法を担当に確認)

金額の大きい割戻し契約は計上時期・条件を契約書で確認する

得意先との取り決めにより、当月売上880,000円(税込)の2%にあたる17,600円(税込)を月末一括値引きとして算定し、売掛金と相殺した。

月末一括値引
借方科目金額貸方科目金額
売上値引・割戻し17,600売掛金17,600

売上値引も対価の返還等に該当し、消費税の課税標準から控除

受取利息収益

預金利息・貸付金利息など

普通預金の利息1,000円が発生し、源泉所得税155円が差し引かれた845円が口座に入金された。

預金利息の入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金845受取利息1,000
法人税、住民税及び事業税(源泉分)155
合計1,000合計1,000

受取利息は源泉徴収前の総額で収益計上するのが原則

消費税:非課税売上(課税売上割合の計算に関係)

通帳には源泉徴収後の手取額で入金される。グロスアップして源泉分を計上(処理方針は顧問税理士と決めておく)

役員貸付の認定利息もここ。無利息放置は税務リスク

普通預金の利息1,000円(源泉徴収税率15.315%)が発生し、源泉所得税154円が差し引かれた846円が入金されたため、源泉分を法人税の前払とみなして税引前の1,000円で総額計上した。

利息総額計上
借方科目金額貸方科目金額
普通預金846受取利息1,000
法人税等(源泉徴収分)154
合計1,000合計1,000

源泉徴収された税額は所得税額控除として法人税申告で精算する

受取配当金・雑収入収益

受取配当金

保有株式の配当。源泉徴収あり。法人税では益金不算入の調整あり(第5章。申告調整は税理士が対応)

雑収入

本業以外の少額収入:自販機手数料・スクラップ売却・還付加算金・保険金・協賛金など

事務所に設置している自動販売機の手数料収入3,000円が普通預金口座に振り込まれ、雑収入として計上した。

自販機手数料
借方科目金額貸方科目金額
普通預金3,000雑収入3,000

少額の雑収入も計上漏れに注意し、消費税の課税区分を確認する

消費税:内容ごとに判定(自販機手数料=課税/保険金=対象外/還付加算金=対象外)

雑収入こそ消費税区分の誤りが多発。1件ずつ中身で判定する

事務所内に設置している自動販売機の設置手数料8,800円(税込・課税売上)が普通預金口座に入金され、雑収入として計上した。

自販機手数料
借方科目金額貸方科目金額
普通預金8,800雑収入8,800

自動販売機の設置料も対価性があれば課税売上、消費税の区分に注意

前期確定申告に係る法人税の還付加算金1,200円(不課税)が普通預金口座に入金され、雑収入として計上した。

還付加算金計上
借方科目金額貸方科目金額
普通預金1,200雑収入1,200

還付加算金は法人税の益金算入対象だが、消費税は不課税で処理

固定資産売却益・売却損収益/費用

車両・機械等を帳簿価額より高く(安く)売却した差額

帳簿価額500,000円の社用車を本体600,000円・消費税60,000円の合計660,000円で売却し、代金が普通預金口座に入金されるとともに固定資産売却益100,000円を計上した。

簿価50万の車を60万で売却
借方科目金額貸方科目金額
普通預金660,000車両運搬具500,000
固定資産売却益100,000
仮受消費税(税抜経理の例)60,000
合計660,000合計660,000

固定資産売却の課税標準は本体価額のみ、差額は売却損益として扱う

消費税:売却額の全額(総額)が課税売上 ── 差額(益)だけに課税ではない!

期中売却まで(または月割)の減価償却の扱いは顧問税理士と決めた方針に従う

下取りは「売却+購入」に分解して処理(第3章)

簿価400,000円の機械装置を本体300,000円・消費税30,000円の合計330,000円(税込)で売却して代金が普通預金口座に入金され、税抜経理により課税売上300,000円を計上するとともに固定資産売却損100,000円を計上した。

機械売却損計上
借方科目金額貸方科目金額
普通預金330,000機械装置400,000
固定資産売却損100,000仮受消費税30,000
合計430,000合計430,000

売却損が出ても課税標準は売却価額のみ、簿価の大小は関係しない

費用の科目(16科目)

仕入高費用

販売する商品・原材料の購入代金。売上原価の中心

主力商品の仕入れとして、仕入先B社から330,000円(税込)分の商品を掛けで仕入れた。

掛仕入
借方科目金額貸方科目金額
仕入高330,000買掛金330,000

仕入の計上時期は検収基準など、毎期継続した基準で処理する

消費税:課税仕入(軽減税率対象の食品仕入は8%──飲食業は混在に注意)

引取運賃・関税など仕入付随費用も原則仕入高に含める

私用の購入(家事消費)が混ざっていないか。事業関連性が大前提

決算では期末在庫を控除して売上原価を確定(第5章棚卸)

主力商品330,000円(税込)を仕入先から掛けで仕入れるとともに、引取運賃11,000円(税込)を現金で支払い、付随費用として運賃も仕入高に含めて計上した。

仕入・運賃計上
借方科目金額貸方科目金額
仕入高330,000買掛金330,000
仕入高(引取運賃)11,000現金11,000
合計341,000合計341,000

引取運賃など仕入の付随費用は、取得原価に含めるのが原則

外注費費用

業務の一部を外部の事業者へ委託した対価(加工・施工・デザイン・運送など)

業務委託先から外注費110,000円(税込)の請求書を受け取り、買掛金として計上した。

請求書受領
借方科目金額貸方科目金額
外注費110,000買掛金(または未払金)110,000

外注費は相手が個人で特定の報酬に該当すれば源泉徴収が必要

消費税:課税仕入。ただし相手がインボイス未登録なら控除制限(経過措置・第4章)

給与との区分が最大論点:指揮監督・時間拘束・道具負担等の実態で判定(形式が請求書でも実態が雇用なら給与=源泉・社保の問題)

個人への外注はデザイン料・原稿料等なら源泉徴収が必要な場合あり(第6章)

施工を委託している外注先(法人)から月末締めの外注費請求書220,000円(税込)を受け取り、支払先が法人のため源泉徴収は不要として買掛金に計上した。

法人外注計上
借方科目金額貸方科目金額
外注費220,000買掛金220,000

外注先が法人なら源泉徴収は不要、仕入税額控除にはインボイス確認

役員報酬費用

取締役・監査役など役員への毎月の報酬

社長へ役員報酬として総額500,000円を支給するにあたり、源泉所得税と社会保険料の合計85,000円を預り金として控除し、手取り415,000円を普通預金口座から振り込んだ。

支給
借方科目金額貸方科目金額
役員報酬500,000普通預金415,000
預り金(源泉・社保)85,000
合計500,000合計500,000

役員報酬は定期同額給与の要件を外れると、損金不算入となる恐れ

消費税:対象外(給与等は不課税)

損金にできるのは原則「定期同額給与」=毎月同額。期中の増減額は原則、期首から3か月以内の改定のみ

賞与は事前確定届出書を出した場合のみ損金(届出どおりの日・額で支給)

改定の相談が出たら即、顧問税理士へ。時期を逃すと1年動かせない

社長へ役員報酬600,000円を支給するにあたり、社保本人負担92,000円・源泉所得税29,000円・住民税45,000円の合計166,000円を預り金として控除し、定期同額給与として手取り434,000円を普通預金口座へ振り込んだ。

役員報酬定期同額
借方科目金額貸方科目金額
役員報酬600,000普通預金434,000
預り金(社保・源泉・住民税)166,000
合計600,000合計600,000

報酬改定は社会保険の随時改定に該当するかどうかも確認が必要

給料手当費用

従業員への給与・諸手当(通勤手当含む。賞与は別科目推奨)

従業員へ給料手当として総支給額300,000円を支給するにあたり、源泉所得税・住民税・社会保険料本人負担分の合計55,000円を預り金として控除し、手取り245,000円を普通預金口座から振り込んだ。

支給
借方科目金額貸方科目金額
給料手当(総額)300,000普通預金(手取)245,000
預り金(源泉・住民税・社保本人分)55,000
合計300,000合計300,000

総支給額と手取額は区分して記帳し、給与明細と整合させる

消費税:対象外(通勤手当は課税仕入にできる点が例外的論点・第4章)

必ず「総額」で計上。手取額だけの仕訳は預り金が回らなくなる典型ミス

給与台帳・賃金台帳と帳簿の一致を月次で確認(第6章)

従業員へ残業手当28,000円・皆勤手当10,000円を含む給与総額318,000円を支給するにあたり、手当も給料手当に含めたうえで社会保険料48,000円・源泉所得税7,200円・住民税18,000円の合計73,200円を預り金として控除し、手取り244,800円を普通預金口座から振り込んだ。

手当込み給与支給
借方科目金額貸方科目金額
給料手当(残業・皆勤手当込み)318,000普通預金244,800
預り金(社保・源泉・住民税)73,200
合計318,000合計318,000

残業手当や皆勤手当も給与所得となり、社会保険料の算定基礎に算入

賞与・退職金費用

賞与

従業員へ夏季賞与として500,000円を支給するにあたり、源泉所得税と社会保険料本人負担分の合計95,000円を預り金として控除し、手取り405,000円を普通預金口座から振り込んだ。

支給
借方科目金額貸方科目金額
賞与500,000普通預金405,000
預り金(源泉・社保95,000
合計500,000合計500,000

賞与も社保対象)

役員賞与は事前確定届出がなければ損金不算入

退職金

退職する従業員へ退職金3,000,000円を支給し、「退職所得の受給に関する申告書」の提出を受けていたため退職所得控除の範囲内で源泉徴収は生じず、全額を普通預金口座から振り込んだ。

支給
借方科目金額貸方科目金額
退職金3,000,000普通預金(「退職所得の受給に関する申告書」の提出3,000,000
退職所得控除の範囲内で源泉の例。超える場合は預り金=退職所得の源泉)0
合計3,000,000合計3,000,000

年4回以上の支給になると賞与でなく報酬とみなされ、社会保険の算定が変わる。

退職所得は受給に関する申告書の有無で源泉計算が変わる。役員退職金は適正額の論点あり(税理士の担当領域)

消費税:いずれも対象外

法定福利費費用

社会保険料(健康保険・厚生年金・介護)・労働保険料の会社負担分

前月分の社会保険料について、会社負担分の法定福利費35,000円と給与から預かっていた従業員負担分35,000円を合わせた70,000円を、翌月末の納付期限までに普通預金口座から納付した。

社保納付
借方科目金額貸方科目金額
法定福利費(会社分)35,000普通預金70,000
預り金(本人分)35,000
合計70,000合計70,000

社会保険料は当月分を翌月末納付、資金繰りは1カ月のズレを織り込んでおく。

消費税:対象外

会社負担分と本人負担分(預り金)の区分を崩さない

子ども・子育て拠出金は全額会社負担。労働保険は年度更新で精算(第6章)

「法定」福利費と福利厚生費(任意の福利)は別物。混ぜない

簡便法:本人負担分を預り金にせず「給与天引き時(貸)法定福利費・納付時に全額(借)法定福利費」とする方法も実務で一般的(差引で会社負担分だけが費用に残る。パターン11・12・16参照)

月末に社会保険料492,000円が普通預金口座から引き落とされ、給与から預かっていた従業員本人負担分の預り金240,000円を取り崩すとともに、子ども・子育て拠出金を含む会社負担分252,000円を法定福利費として計上した。

社保引落し計上
借方科目金額貸方科目金額
預り金(本人負担分)240,000普通預金492,000
法定福利費(会社負担・子ども子育て拠出金込み)252,000
合計492,000合計492,000

子ども・子育て拠出金は労使折半でなく全額会社負担、法定福利費で処理する。

福利厚生費費用

従業員の慰安・健康・生活向上のための費用(健康診断・忘年会・慶弔・常備薬など)

全従業員を対象に健康診断を実施し、費用110,000円を普通預金口座から支払って福利厚生費に計上した。

全社員の健康診断
借方科目金額貸方科目金額
福利厚生費110,000普通預金110,000

健診費用は全員一律なら福利厚生費、対象が偏ると給与課税を招きかねない。

消費税:内容で判定(健診・飲食は課税仕入/慶弔金・商品券は対象外あり)

要件は「全従業員が対象」「社会通念上相当な金額」。特定の人だけ・高額は給与課税のリスク

役員だけの飲食・旅行は福利厚生費にならない(役員給与・交際費の検討)

社内規程(慶弔規程等)があると説明力が上がる

全従業員を対象とした定期健康診断の費用77,000円(税込)について請求書を受け取り、福利厚生費として未払金に計上した。

健診費用未払
借方科目金額貸方科目金額
福利厚生費77,000未払金77,000

未払金は発生主義で計上、支払い前でも請求書受領時に費用を認識する。

全従業員が参加する忘年会の費用96,800円(税込)を法人カードで決済し、福利厚生費として未払金に計上した。

忘年会費用計上
借方科目金額貸方科目金額
福利厚生費96,800未払金96,800

全員参加の忘年会は福利厚生費、役員だけの参加は交際費になりやすい。

旅費交通費費用

電車・バス・タクシー・出張の交通費・宿泊費・出張日当など

出張から戻った従業員が領収書を添付した精算書を提出し、旅費交通費25,000円を現金で精算した。

出張精算
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費25,000現金(精算書25,000
領収書を添付)
合計25,000合計25,000

出張旅費は実費精算が基本、領収書等の証憑保存を欠かさず行う。

消費税:国内は課税仕入(3万円未満の公共交通機関は帳簿のみ保存可・第4章)。海外渡航分は免税・不課税が混在

出張日当は「旅費規程」があって相当額なら本人非課税・会社損金。規程なしの日当は給与扱いリスク

Suica等のチャージは原則チャージ時でなく利用時に経費(利用明細の保存を徹底)

出張先への新幹線とホテルがセットになったパック料金38,500円(税込)を法人カードで支払い、出張報告書を添付のうえ旅費交通費として未払金に計上した。

出張パック料金
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費38,500未払金38,500

パック料金は内訳不明でも旅費交通費で計上でき、出張報告書で裏付ける。

通信費・水道光熱費費用

通信費

電話・携帯・ネット回線・切手・サーバー利用料など

業務用携帯電話の利用料金11,000円が会社のクレジットカードで決済され、通信費として未払金に計上した。

携帯料金
借方科目金額貸方科目金額
通信費11,000未払金(カード)11,000

私用と併用する携帯電話は、使用実態に応じて通信費を按分する。

切手は購入時非課税・使用時課税が原則だが、継続適用を条件に購入時課税仕入の処理が実務では一般的

水道光熱費

電気・ガス・水道。店舗と自宅兼用の場合は按分(個人事業・第8章)

消費税:いずれも原則課税仕入

携帯電話の月額利用料8,800円(税込)とクラウドサーバー利用料5,500円(税込)について、サーバー代を支払手数料でなく通信費に統一する社内ルールに従い、合計14,300円を通信費として普通預金口座から支払った。

通信費に科目統一
借方科目金額貸方科目金額
通信費(携帯電話)8,800普通預金14,300
通信費(クラウドサーバー)5,500
合計14,300合計14,300

サーバー代を通信費に含める処理は、継続適用が原則で毎期変えない。

地代家賃・賃借料費用

事務所・店舗・駐車場の家賃、機器のレンタル料など

事務所の家賃110,000円を、普通預金口座から貸主へ支払った。

事務所家賃
借方科目金額貸方科目金額
地代家賃110,000普通預金110,000

事務所家賃は課税仕入、貸主のインボイス登録番号を必ず確かめておく。

消費税:店舗・事務所の家賃=課税仕入/住宅用の家賃=非課税/青空駐車場の地代=非課税(施設付き駐車場は課税)

社宅家賃(会社が借りて役員・従業員へ貸す)は本人から適正額を徴収すれば現物給与を回避できる(賃貸料相当額の計算は税理士と)

契約書で用途(事業用か居住用か)を確認してから税区分を決める

事務所家賃220,000円(税込)と月極駐車場代33,000円(税込)を合わせて、普通預金口座から貸主へ同時に振り込んだ。

家賃駐車場同時払
借方科目金額貸方科目金額
地代家賃(事務所家賃)220,000普通預金253,000
地代家賃(駐車場)33,000
合計253,000合計253,000

月極駐車場は舗装等の施設の有無で、消費税の課税・非課税が分かれる。

事務所の賃貸借契約更新に伴う更新料187,000円(税込)は20万円未満のため、地代家賃として普通預金口座から一括で支払った。

更新料一括計上
借方科目金額貸方科目金額
地代家賃187,000普通預金187,000

更新料は20万円未満なら即時費用、20万円以上は長期前払費用で償却する。

修繕費費用

建物・機械・車両などの維持・原状回復のための費用

建物の外壁に一部ひび割れが見つかり、原状回復のための補修費用150,000円を普通預金口座から支払って修繕費に計上した。

外壁の部分補修
借方科目金額貸方科目金額
修繕費150,000普通預金150,000

原状回復の支出は修繕費、価値や耐用年数を高める支出は資本的支出になる。

消費税:課税仕入

「資本的支出」(価値・耐久性を高める改良)は資産計上して減価償却 ── 修繕費との判定は第5章参照(20万円未満・周期3年以内などの判定フロー)

見積書・請求書の工事内訳が判定の証拠。「一式」の請求書は内訳をもらう

コピー機の定期点検で生じた消耗部品の交換費用66,000円(税込)を普通預金口座から支払い、資本的支出か迷っても20万円未満は修繕費でよい少額基準に基づき、修繕費として計上した。

コピー機の定期保守
借方科目金額貸方科目金額
修繕費66,000普通預金66,000

判定に迷う金額でも、60万円未満か取得価額の10%以下なら修繕費にできる。

消耗品費・車両費費用

消耗品費

文具・日用品・10万円未満の備品・少額工具など

事務用品を購入し、代金3,300円を現金で支払った。

事務用品
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費3,300現金3,300

税込1万円未満の仕入は、要件を満たせば帳簿保存のみで仕入税額控除できる。

10万円以上は原則資産(工具器具備品)。判定は税抜経理なら税抜額(第3章)

車両費

ガソリン・車検・修理・洗車など車両関連の維持費(科目の括り方は会社の流儀)

軽油代の軽油引取税部分は消費税の課税対象外(第4章・運送業の定番論点)

ガソリンカードによる当月の給油代44,000円(税込)をまとめて未払金に計上し、軽油と異なりガソリンは全額が課税仕入となるため車両費として処理した。

ガソリンカード給油
借方科目金額貸方科目金額
車両費44,000未払金44,000

ガソリン代は全額課税仕入、軽油引取税を含む軽油とは扱いが異なる。

保険料・租税公課費用

保険料

火災・自動車・賠償責任などの掛捨て保険料。消費税:非課税仕入

積立型・長期契約は資産計上部分や期間按分(前払)に注意

租税公課

印紙税・固定資産税・自動車税・事業所税など。消費税:対象外

法人税・住民税・延滞税・加算税・罰金は損金不算入(租税公課に混ぜると申告調整漏れのもと──科目を分けるのが安全)

固定資産税は賦課決定日基準か納付日基準か、継続適用

社用車にかかる自動車税(種別割)58,000円(不課税)を現金で納付し、租税公課として計上した。

自動車税納付
借方科目金額貸方科目金額
租税公課58,000現金58,000

自動車税(種別割)は不課税、消費税の申告対象には含めない。

社用車の自動車保険に係る年払保険料88,000円(非課税)を普通預金口座から支払い、保険料として計上した。

年払保険料支払
借方科目金額貸方科目金額
保険料88,000普通預金88,000

自動車保険料は消費税非課税、決算をまたぐ分は前払費用への按分も検討。

支払手数料・広告宣伝費費用

支払手数料

振込手数料・カード決済手数料・税理士/弁護士等の報酬・各種手数料

士業など個人への報酬は源泉徴収が必要(第6章)。行政の証明手数料は非課税

広告宣伝費

Web広告・チラシ・看板・ノベルティ・求人広告など。消費税:課税仕入

海外プラットフォームへの広告費(リスティング等)はリバースチャージの論点(第4章)

特定の相手への接待性のある支出は交際費の検討(カレンダー配布等は広告宣伝費)

振込手数料660円(税込)とクラウド請求システムの月額利用料3,300円(税込)を、あわせて支払手数料として普通預金口座から支払った。

手数料まとめ計上
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料(振込手数料)660普通預金3,960
支払手数料(請求システム利用料)3,300
合計3,960合計3,960

性質が違う支払をまとめて処理する際も、消費税区分をそろえておく。

求人サイトへの掲載料165,000円(税込)の請求書を受け取り、広告宣伝費として未払金に計上した。

求人広告費計上
借方科目金額貸方科目金額
広告宣伝費165,000未払金165,000

求人サイトの掲載料は広告宣伝費、成功報酬型の人材紹介料とは科目が別。

接待交際費・会議費費用

接待交際費

取引先への接待飲食・贈答・ゴルフ・慶弔(事業関係者宛て)など

法人の交際費は損金算入に制限:中小法人は年800万円まで損金算入可(または接待飲食費の50%)

1人あたり10,000円以下の取引先との飲食は、書類保存を条件に交際費から除外可(参加者・人数の記録を摘要に)

会議費

会議の弁当・茶菓・会場費など。消費税:いずれも課税仕入

摘要に「誰と・何名・目的」。これが交際費・会議費の生命線

取引先を含む計4名で会食を行い、費用48,400円(税込)は1人あたり11,000円(税抜)で1万円を超えるため、接待交際費として現金で支払った。

接待交際費判定
借方科目金額貸方科目金額
接待交際費48,400現金48,400

一人当たり1万円超の飲食費は交際費、書類保存による特例は使えない。

同じ4名で別日に会食を行い、費用39,600円(税込)は1人あたり9,000円(税抜)で1万円以下のため、会議費として現金で支払った。

会議費判定
借方科目金額貸方科目金額
会議費39,600現金39,600

一人当たり1万円以下の社外飲食費は、要件を満たせば会議費で処理できる。

減価償却費・支払利息費用

減価償却費

固定資産の取得価額を耐用年数にわたり費用化したもの

決算処理として、当期の減価償却費400,000円を間接法により減価償却累計額に計上した。

決算(間接法)
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費400,000減価償却累計額(直接法は資産から直接減額)400,000

間接法は取得原価を残したまま累計額で控除、直接法とは表示方法が異なる。

消費税:対象外(購入時に課税仕入済み)

計算方法(定額法・定率法)・月割・中小特例は第5章で詳説

支払利息

借入金の利息。消費税:非課税仕入

元利均等返済の「元本と利息の区分」は返済予定表で必ず確認

10月1日に取得した機械(取得価額3,600,000円・定額法・耐用年数6年・償却率0.167)について、3,600,000円×0.167×6/12=300,600円を3月決算の月割分の減価償却費として、直接法により機械装置から減額した。

期中取得の月割償却
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費300,600機械装置300,600

直接法は取得原価が帳簿上消えるため、固定資産台帳での管理が欠かせない。

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第3章 仕訳パターン60

中小企業の日常取引は、ほぼこの60パターンに収まります。売上・仕入・給与・借入・車両・保険・共済・補助金まで ──「あの取引、どう起票するんだった?」と迷ったら、ここを引けば標準形の仕訳がすぐ見つかります。

日常取引60種類の標準仕訳源泉徴収・社会保険など「預り金」が絡む仕訳車両・固定資産・借入など金額が大きい取引の処理
01現金売上とレジ締め

1日の営業を終えてレジを締め、本日の現金売上合計88,000円を計上した。

本日売上(レジ締め)
借方科目金額貸方科目金額
現金88,000売上高88,000

現金過不足はレジ記録と照合し、差額を雑収入・雑損失で調整する。

レジの日計(Zレポート)を証憑として日々計上するのが基本

キャッシュレス分は(借)売掛金(カード会社別)に分けて計上

レジ現金と帳簿の不一致は当日中に原因確認(現金過不足はパターン59)

飲食はイートイン10%・テイクアウト8%の内訳をレジデータから取得(第4章)

消費税:課税売上。軽減税率の店はレジの税率別集計どおり8%・10%を区分入力

1日の営業を終えてレジを締め、本日の現金売上110,000円(税込)とレジ袋の販売代550円(税込)を区分して、合計110,550円を計上した。

レジ袋代区分計上
借方科目金額貸方科目金額
現金110,550売上高110,000
雑収入550
合計110,550合計110,550

レジ袋は軽減税率の対象外、標準10%として売上と区分して計上する。

02掛売上と回収(振込手数料差引)

取引先A社へ商品を納品し、請求金額110,000円(税込)を売掛金として計上した。

請求時
借方科目金額貸方科目金額
売掛金110,000売上高110,000

売上計上は出荷基準か検収基準かを決め、期をまたいでも継続適用する。

取引先A社から売掛金110,000円の入金があったが、先方が振込手数料440円を差し引いたため普通預金口座には109,560円のみ入金され、差額を支払手数料として計上した。

入金時(先方が手数料を差引)
借方科目金額貸方科目金額
普通預金109,560売掛金110,000
支払手数料440
合計110,000合計110,000

先方負担の振込手数料も当社の課税仕入、消費税区分もあわせて計上する。

差額を放置すると売掛金残高が永遠に合わない。入金額と請求額の差は原因を特定

差引が手数料か値引きかで処理が違う(値引きなら売上のマイナス+返還インボイス)

03クレジットカード売上

客に商品110,000円(税込)をクレジットカード払いで販売し、カード会社に対する売掛金として計上した。

売上時
借方科目金額貸方科目金額
売掛金(◯◯カード)110,000売上高110,000

カード会社への売掛金は通常の売掛金と分けて管理すると消込みが楽になる。

クレジットカード売上110,000円について、カード会社の手数料3,300円が差し引かれた106,700円が普通預金口座に入金された。

入金時
借方科目金額貸方科目金額
普通預金106,700売掛金110,000
支払手数料3,300
合計110,000合計110,000

売上計上額と入金額の差異は、都度カード会社の明細で照合しておく。

入金額(手数料控除後)を売上にしない ── 売上の過少計上になる

決済代行の明細(売上・手数料・入金)を毎月取得して照合する

カード決済手数料は課税仕入(信販会社への加盟店手数料は非課税の場合あり ── 明細の区分に従う)

月間のクレジットカード売上合計880,000円(税込)について、カード会社の手数料26,400円(税込)が差し引かれ、853,600円が普通預金口座に入金された。

月次カード入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金853,600売掛金880,000
支払手数料26,400
合計880,000合計880,000

複数日分をまとめて入金する場合も、明細書で個別売上と手数料を照合する。

04売上の返品・値引

取引先から、販売済みの商品11,000円(税込)分について返品を受け、売上高と売掛金をそれぞれ取り消した。

返品
借方科目金額貸方科目金額
売上高(または売上値引返品高)11,000売掛金11,000

返品は売上のマイナスで処理し、値引きとは原因を区別して記録する。

消費税:売上対価の返還等として、元の売上と同じ税率で処理

インボイス制度では返還インボイス(適格返還請求書)の交付義務 ── ただし税込1万円未満は交付免除

マイナス売上の伝票は摘要に理由(返品・値引・相殺)を必ず記載

得意先との年間取引高に応じた売上割戻し(リベート)110,000円(税込)を算定し、普通預金から得意先へ支払った。

売上割戻し
借方科目金額貸方科目金額
売上値引・割戻し110,000普通預金110,000

売上割戻しは売上高のマイナスで処理、支払時期と対象期間の対応を確認。

05前受金と売上への振替

取引先A社から今後の商品提供に対する手付金50,000円を普通預金口座で受け取り、前受金として計上した。

手付受領
借方科目金額貸方科目金額
普通預金50,000前受金50,000

前受金を受け取った時点では消費税を認識せず、引渡し時に課税売上となる。

商品を納品し、合計売上高110,000円のうちあらかじめ受け取っていた前受金50,000円を充当し、残額60,000円を売掛金として計上した。

納品時
借方科目金額貸方科目金額
前受金50,000売上高110,000
売掛金60,000
合計110,000合計110,000

前受金を充当するタイミングに合わせて、売上と消費税をあわせて認識する。

消費税:納品(引渡し)時に課税売上

入金時に売上計上すると期ズレ。逆に納品済みなのに前受金のまま放置も誤り

期末の前受金残は「本当に未納品か」を必ず確認(決算チェック定番)

06自家消費・役員への低額譲渡

社長が販売価格11,000円(税込)相当の商品を私用のために持ち帰ったため、家事消費等として売上高に計上し役員借入金と相殺した。

商品を社長が私用に
借方科目金額貸方科目金額
役員借入金(または現金)11,000売上高(家事消費等)11,000

家事消費は通常の販売価額が基準、仕入原価で計上すると過少になりうる。

個人事業の自家消費:(借)事業主貸 /(貸)家事消費等売上

タダ・原価でOKではない:消費税は通常販売価額の概ね50%以上(かつ仕入価額以上)で計上が目安。所得税(個人)にも同様の基準あり

飲食店のまかないは福利厚生の要件(本人負担等)を満たすかで処理が変わる(第7章)

当社は通常販売価額22,000円(税込)の商品を役員へ販売するにあたり、通常価額の50%以上かつ仕入価額以上である11,000円(税込)で譲渡し、現金を受け取った。これを下回ると差額が給与として課税されることがある。

役員への低額譲渡
借方科目金額貸方科目金額
現金11,000売上高11,000

消費税は実際の譲渡対価を基準とするのが原則、法人税は時価差額に注意。

07掛仕入と支払

仕入先から商品220,000円(税込)分の納品を受けて請求書を受領し、買掛金として計上した。

仕入計上(請求書)
借方科目金額貸方科目金額
仕入高220,000買掛金220,000

検収基準か納品基準かで計上時期を統一し、仕入先の登録番号も控えておく。

仕入先に対する買掛金220,000円を、普通預金口座から支払った。

支払
借方科目金額貸方科目金額
買掛金220,000普通預金220,000

買掛金の支払時に消費税の異動はなく、決済のみを処理すればよい。

計上時期は商品の引渡し(入荷)基準が原則。締め後分の拾い漏れに注意

インボイスの登録番号を確認してから税区分を入れる(未登録なら経過措置・第4章)

08仕入返品・仕入値引

仕入れた商品に不良品があったため22,000円分を仕入先へ返品し、仕入高と買掛金をそれぞれ減額した。

返品
借方科目金額貸方科目金額
買掛金22,000仕入高(または仕入値引返品高)22,000

仕入返品は仕入高だけでなく、仕入税額控除も同時に減額して調整する。

消費税:仕入対価の返還等。元の仕入と同じ税率で控除を減らす

返品と「販売奨励金の受取」は別物(奨励金は内容により課税売上・対価の返還)

相殺された請求書は総額で計上し、相殺部分を明示するのが原則(純額計上は流れが消える)

当社は仕入先から年間仕入額に応じた仕入割戻し55,000円(税込)の通知を受け、仕入高を減額して買掛金と相殺した。仕入割戻しは仕入のマイナスとして処理する。

仕入割戻し
借方科目金額貸方科目金額
買掛金55,000仕入高55,000

仕入割戻しも値引きと同じ扱いで、仕入税額控除の減額調整が必要になる。

09外注費の計上

外部の外注先に依頼した作業について330,000円の請求書を受け取り、外注費として買掛金に計上した。

請求書受領
借方科目金額貸方科目金額
外注費330,000買掛金330,000

外注費は課税仕入だが、相手が個人か法人かで源泉徴収の要否が変わる。

作業完了(役務提供完了)基準。月末時点の完了分は請求前でも未払計上を検討

実態が雇用(指揮命令・時間拘束・道具会社持ち)なら給与 ── 源泉・社保・消費税すべてが変わる重大論点

契約書・作業報告書を整備してもらうと税務調査に強い

外注業者へ着手金220,000円(税込)を前渡金として支払済みであったところ、作業が完成して総額550,000円(税込)の請求書を受領したため、外注費550,000円を計上し、前渡金220,000円を充当したうえで残額330,000円を買掛金とした。

外注費精算
借方科目金額貸方科目金額
外注費550,000前渡金220,000
買掛金330,000
合計550,000合計550,000

前渡金は資産のまま計上し、役務が完了した時点で外注費へ振り替える。

10個人外注への支払と源泉徴収

デザイン料・原稿料・士業報酬など、個人への特定の報酬は源泉徴収が必要

個人のデザイナーに依頼したデザイン料110,000円(税込)について、源泉所得税10,210円を差し引いた99,790円を普通預金から振り込んだ。

デザイン料11万円(税込)
借方科目金額貸方科目金額
外注費110,000普通預金99,790
預り金10,210
合計110,000合計110,000

請求書に消費税額が区分記載されていれば、税抜金額を源泉徴収の基準にできる。

源泉税額:100万円以下は10.21%(原則、消費税抜きの額を明確に区分していれば税抜額に対して計算可)

全ての外注に源泉が必要なわけではない(対象は所得税法204条の列挙業務)。判定リストで確認

徴収した源泉は翌月10日まで(納期の特例は給与・士業報酬等のみ対象)

個人のライターへ原稿料1,500,000円を支払うにあたり、源泉所得税は1,000,000円以下部分102,100円(10.21%)と超過額500,000円分102,100円(20.42%)の合計204,200円を預り金として控除し、差引1,295,800円を普通預金から振り込んだ。

原稿料源泉徴収
借方科目金額貸方科目金額
外注費1,500,000普通預金1,295,800
預り金204,200
合計1,500,000合計1,500,000

報酬支払額のうち100万円を超える部分は、源泉税率が20.42%に上がる。

11給与支給の標準仕訳

従業員へ給料手当300,000円を支給するにあたり、源泉所得税5,000円、住民税15,000円、社会保険料の本人負担分35,000円を預り金として控除し、手取り245,000円を普通預金から振り込んだ。

借方科目金額貸方科目金額
給料手当(通勤費を含めても可)300,000普通預金(手取)245,000
預り金・源泉所得税5,000
預り金・住民税15,000
預り金・社会保険料(本人負担分)35,000
合計300,000合計300,000

給与は消費税の不課税取引、源泉・住民税・社保の預り金は項目別に管理する。

必ず総額計上。給与台帳の「総支給・控除・差引」と帳簿を一致させる

締め日と支払日がまたがる場合の未払計上は第5章(決算)で確認

消費税:給与は不課税。ただし通勤手当部分のみ課税仕入にできる(区分を分けて入力)

簡便法(本人負担の社保を「法定福利費のマイナス」で処理する方法)

給料手当300,000円の支給にあたり、源泉所得税5,000円と住民税15,000円は預り金として控除する一方、社会保険料の本人負担分35,000円は法定福利費のマイナスとして処理し、手取り245,000円を普通預金から支払った。

支給時
借方科目金額貸方科目金額
給料手当300,000普通預金245,000
預り金・源泉5,000
預り金・住民税15,000
法定福利費(社保の本人負担分)35,000
合計300,000合計300,000

社保の本人負担分は、預り金でなく法定福利費のマイナスで処理する方法もある。

翌月末に、社会保険料の会社負担分と従業員負担分を合わせた70,000円を、法定福利費として普通預金から納付した。

納付時(翌月末)
借方科目金額貸方科目金額
法定福利費70,000普通預金70,000

従業員負担分も区分せず法定福利費に一括計上する簡便な処理も認められる。

法定福利費には差引で会社負担分35,000円だけが残り、原則法と損益は完全に一致。社保の預り金勘定を使わないぶん残高管理がシンプルで、小規模企業の実務で広く使われる

簡便法の注意:支給月は法定福利費が一時的に貸方(マイナス)に振れる/決算月は未払計上との整合を確認/原則法・簡便法はどちらでもよいが、毎期同じ方法を継続する

12社会保険料の納付

設例:給与30万円・社会保険料の本人負担35,000円を天引きしている会社。翌月末に当月分の社会保険料70,000円(会社負担35,000+本人負担35,000)が口座から引き落とされる

社会保険料の納付にあたり、原則法により会社負担分35,000円を法定福利費、給与から控除していた従業員負担分35,000円を預り金から充当し、合計70,000円を普通預金から納付した。

原則法
借方科目金額貸方科目金額
法定福利費(会社負担)35,000普通預金70,000
預り金(本人負担)35,000
合計70,000合計70,000

原則法は会社負担と従業員負担を区分経理し、預り金残高を管理しやすい。

社会保険料の納付にあたり、簡便法により会社負担分と従業員負担分を区分せず、合計70,000円を法定福利費として普通預金から一括納付した。

簡便法
借方科目金額貸方科目金額
法定福利費70,000普通預金70,000

本人負担分は毎月の給与仕訳で(貸)法定福利費にしておく(パターン11の簡便法とセットで使う)

子ども・子育て拠出金や端数調整は全額会社負担=法定福利費(実際の引落額は折半よりやや大きくなる)

社保は「当月分を翌月末に納付」。原則法なら預り金残高が1か月分残るのが正常な姿

どちらの方法でも、決算で法定福利費に残るのは会社負担分だけになっているかを確認(本人負担分が費用に混ざると損益が歪む)

保険料率は定期的に改定される。料額表の更新を確認

消費税:社会保険料は対象外(不課税)

13源泉所得税・住民税の納付

給与から控除していた源泉所得税5,000円を、預り金を取り崩して普通預金から納付した。

源泉納付
借方科目金額貸方科目金額
預り金(源泉所得税)5,000現金・普通預金5,000

簡便法は区分せず一括処理する分、預り金残高との整合を定期的に確認する。

給与から控除していた住民税15,000円を、預り金を取り崩して普通預金から納付した。

住民税納付
借方科目金額貸方科目金額
預り金(住民税)15,000普通預金15,000

住民税の特別徴収は、徴収した月の翌月10日が納期限となる。

納期:源泉=翌月10日(納期の特例なら1〜6月分を7/10、7〜12月分を翌1/20)

住民税(特別徴収)=翌月10日(こちらにも納期の特例制度あり)

納付書の金額と預り金残高の一致を納付前に確認。不一致は給与仕訳の誤りのサイン

消費税:税金の納付は対象外

14賞与の支給

従業員へ賞与500,000円を支給するにあたり、源泉所得税と社会保険料の本人負担分を合わせた104,000円を預り金として控除し、手取り396,000円を普通預金から振り込んだ。

借方科目金額貸方科目金額
賞与500,000普通預金396,000
預り金(源泉・社保本人分)104,000
合計500,000合計500,000

賞与の社会保険料は標準賞与額が基準、健康保険は年573万円が上限となる。

賞与も社会保険料の対象(標準賞与額×料率)。源泉は前月給与を基に賞与用の率で計算

役員賞与は「事前確定届出給与」の届出どおり(日・額)でなければ損金不算入

支給月の社保納付額が跳ね上がる。資金繰り予測に織り込んで事前に伝える

消費税:賞与は給与等として対象外

当社は入社1年目の従業員へ夏の寸志50,000円を支給するにあたり、源泉所得税2,042円を控除した47,958円を普通預金から振り込んだ。少額でも賞与として源泉徴収と社会保険(標準賞与額)の対象になる。

寸志の支給
借方科目金額貸方科目金額
賞与50,000普通預金47,958
預り金(源泉所得税)2,042
合計50,000合計50,000

名称が寸志でも実質は賞与、源泉徴収は賞与用の税額表を使って計算する。

15退職金の支給

退職する従業員へ退職金3,000,000円を支給するにあたり、源泉所得税100,000円を預り金として控除し、差引2,900,000円を普通預金から振り込んだ。

借方科目金額貸方科目金額
退職金3,000,000普通預金2,900,000
預り金(源泉)100,000
合計3,000,000合計3,000,000

退職所得の申告書提出があれば税額表方式、なければ一律20.42%で源泉徴収する。

退職所得=(収入−退職所得控除)×1/2(勤続年数で控除額が変わる)

「退職所得の受給に関する申告書」の提出がないと一律20.42%源泉

役員退職金は功績倍率等による適正額の検討・株主総会議事録が必要 ── 必ず税理士と

住民税も特別徴収して納付する点を忘れない

消費税:退職金は対象外

勤続20年の従業員へ退職金5,000,000円を支給するにあたり、退職所得控除額8,000,000円(400,000円×20年)の範囲内に収まり、かつ『退職所得の受給に関する申告書』の提出があったため源泉徴収は不要となり、全額5,000,000円を普通預金から振り込んだ。

退職金(源泉なし)
借方科目金額貸方科目金額
退職金5,000,000普通預金5,000,000

『退職所得の受給に関する申告書』の提出有無で源泉徴収要否が決まる。

16労働保険の年度更新

労働保険(労災+雇用)は毎年6/1〜7/10に「前年度の確定精算+新年度の概算納付」(年度更新)

設例:概算保険料60,000円=労災保険12,000円(全額会社負担)+雇用保険48,000円(会社負担30,000円・本人負担18,000円=毎月1,500円を給与から天引き)

労働保険の年度更新にあたり、原則法により労災保険料12,000円と雇用保険料の会社負担分30,000円を合わせた42,000円を法定福利費として計上するとともに、雇用保険料の従業員負担分18,000円を立替金として会社が一時的に立て替え、合計60,000円を普通預金から納付した。

原則法・納付時
借方科目金額貸方科目金額
法定福利費(労災12,000・雇用の会社分30,000)42,000普通預金60,000
立替金(雇用の本人分)18,000
合計60,000合計60,000

労災保険料は全額会社負担、雇用保険料だけ従業員負担分が生じる。

労働保険の年度更新で原則法を採用し、毎月の給料手当300,000円から源泉所得税・住民税・社会保険料の預り金55,000円と、立て替えていた雇用保険料の従業員負担分1,500円を控除して、手取り243,500円を普通預金から支給した。

原則法・毎月の給与
借方科目金額貸方科目金額
給料手当300,000普通預金243,500
預り金(源泉・住民税・社保)55,000
立替金(立て替えた本人負担分を回収)1,500
合計300,000合計300,000

原則法は納付時に立替金を計上し、後日の給与天引きで回収する流れ。

労働保険の年度更新にあたり、簡便法により従業員負担分を区分せず、概算保険料60,000円を法定福利費として普通預金から納付した。

簡便法・納付時
借方科目金額貸方科目金額
法定福利費60,000普通預金60,000

簡便法は従業員負担分を区分せず、概算保険料だけで処理できる簡易な方法。

簡便法・毎月の給与:天引きする雇用保険1,500円を(貸)法定福利費で処理 ── 年間18,000円が戻り、費用は会社負担42,000円に自動的に一致する

確定精算の差額(不足の追加納付・超過の充当)も法定福利費で調整すればよい

どちらの方法でも「本人負担分を会社の費用にしない」ことがゴール。年度更新のたびに立替金・預り金・法定福利費の残高を精算し、翌年度に繰り越さない

処理パターンが会社ごとに異なる科目。前年の仕訳を踏襲するのが安全

消費税:労働保険料は対象外

17役員報酬と社宅家賃の天引き

会社所有の社宅に住む役員へ役員報酬600,000円を支給するにあたり、源泉所得税・社会保険料85,000円を預り金として控除するとともに、社宅家賃の自己負担分50,000円を雑収入として天引きし、差引465,000円を普通預金から振り込んだ。

社宅家賃を天引きする役員報酬
借方科目金額貸方科目金額
役員報酬600,000普通預金465,000
預り金(源泉・社保)85,000
雑収入(社宅自己負担分)50,000
合計600,000合計600,000

社宅の自己負担額が低すぎると、差額が給与とみなされ課税されるおそれ。

会社契約の社宅は「賃貸料相当額」以上を本人から徴収すれば現物給与にならない

賃貸料相当額の計算(固定資産税の課税標準等から算定)は税理士と。家賃の50%徴収なら通常安全圏

社長の手取り最適化の定番提案。役員報酬の設計と合わせて税理士に相談を

社宅に住む役員へ役員報酬600,000円を支給するにあたり、社会保険料92,000円・源泉29,000円・住民税45,000円(計166,000円)を預り金として控除し、社宅自己負担分50,000円を雑収入として天引きのうえ、差引384,000円を普通預金から振り込んだ。

役員報酬(社宅天引)
借方科目金額貸方科目金額
役員報酬600,000普通預金384,000
預り金166,000
雑収入50,000
合計600,000合計600,000

源泉・住民税・社保をまとめて預り金計上しても、内訳の管理は欠かせない。

18役員貸付・役員借入

会社から社長個人へ運転資金として500,000円を貸し付け、普通預金から役員貸付金として支出した。認定利息を毎期計上する必要がある。

会社→社長へ貸付
借方科目金額貸方科目金額
役員貸付金500,000普通預金500,000
認定利息を毎期計上)
合計500,000合計500,000

無利息のまま貸し付けると、役員への経済的利益の供与とみなされうる。

会社の資金が不足したため社長が経費100,000円を立て替えて会社に入金し、役員借入金として計上した。

社長→会社(立替・入金)
借方科目金額貸方科目金額
普通預金・経費100,000役員借入金100,000

会社が役員から借りる分には、無利息でも課税問題は基本生じない。

役員貸付金は銀行評価・税務(認定利息)の両面でマイナス。増やさない・早く返す

使途不明の社長宛て出金を安易に貸付金にしない(実態が賞与なら源泉・損金不算入の問題)

消費税:金銭の貸借は対象外。認定利息・受取利息は非課税売上

19借入実行(保証料・印紙)

銀行から長期借入金5,000,000円の融資を受けるにあたり、信用保証料100,000円と印紙代10,000円が差し引かれ、手取り4,890,000円が普通預金に入金された。

実行
借方科目金額貸方科目金額
普通預金4,890,000長期借入金5,000,000
支払保証料(前払処理)100,000
租税公課(印紙)10,000
合計5,000,000合計5,000,000

信用保証料は返済期間で按分し、前払費用として順次費用化していく。

信用保証料は借入期間にわたり按分(前払費用・長期前払費用で繰延べ)

消費税:保証料は非課税仕入、印紙は対象外

実行時の控除内訳は金融機関の計算書で確認。返済予定表を必ず入手

図解|毎月の返済は「元金+利息」に分解

返済額 55,000円=元金 50,000円(借入金の減少・経費でない)利息 5,000円(支払利息=経費)

返済予定表どおりに毎月分解して入力します。全額を経費にするのは頻出の誤りです。

20毎月の元利返済

借入金の毎月の返済として、元本80,000円と利息12,000円を合わせた92,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
長期借入金(元本)80,000普通預金92,000
支払利息12,000
合計92,000合計92,000

返済額のうち元本部分は費用にならず、損金になるのは利息のみ。

元本と利息の内訳は返済予定表のとおりに(毎月変わる)

引落額をそのまま支払利息にする・全額借入金減にする、はどちらも誤り

期末残高を返済予定表と照合。借入金一覧表の更新まで月次のルーチンに

消費税:元本の返済は対象外・支払利息は非課税仕入

借入金の返済予定表に基づき、当月の引落額128,600円を元本110,000円と支払利息18,600円に分解して計上し、利息額は毎月変動するため返済のつど予定表の利息欄を確認した。

元利分解(予定表)
借方科目金額貸方科目金額
長期借入金110,000普通預金128,600
支払利息18,600
合計128,600合計128,600

利息は毎月変わるため、予定表で都度確認し元利を分解して計上する。

21借換え・繰上返済

より有利な条件の借入へ借り換えるため、新規に長期借入金3,000,000円を実行し、旧借入金の残高2,000,000円を返済するとともに、差額の1,000,000円を普通預金に入金した。

借換実行
借方科目金額貸方科目金額
長期借入金(旧)2,000,000長期借入金(新)3,000,000
普通預金1,000,000
合計3,000,000合計3,000,000

旧契約は完済し、新契約は別の補助科目で開始

繰上返済時は未経過分の保証料の戻り(雑収入)が生じることがある

旧借入の残高をゼロにし、新契約を新たな補助科目で開始(混ぜない)

借換は支払利息・保証料が変わる=資金繰り改善の検討材料として記録

消費税:元本の移動は対象外。保証料の戻り(雑収入)は非課税売上

当社は既存の長期借入金の残高3,200,000円を一括返済するため、新たに長期借入金5,000,000円を借り入れ、差額1,800,000円が普通預金に入金された。保証料の精算は簡略化している。

借換え実行
借方科目金額貸方科目金額
長期借入金(旧)3,200,000長期借入金(新)5,000,000
普通預金1,800,000
合計5,000,000合計5,000,000

借り換え時は新旧の借入金を両建てし、差額の資金移動を分けて把握する。

22リース料(賃貸借処理)

事務機器のオペレーティングリース契約に基づき、毎月のリース料55,000円を普通預金から支払った。

毎月
借方科目金額貸方科目金額
リース料(賃借料)55,000普通預金55,000

オペレーティングリースは賃借料処理のみで、資産計上は不要。

中小企業は所有権移転外ファイナンスリースでも賃貸借処理(費用処理)が認められる

消費税:リース料は課税仕入(ファイナンスリースは引渡時一括控除が原則だが、賃貸借処理なら支払時控除も可)

リース契約一覧(物件・期間・月額・満了日)を管理。再リース・買取の選択時期を逃さない

コピー機の月額リース料22,000円(税込)とカウンター保守料8,800円(税込)を区分し、合計30,800円を普通預金から支払い、保守料は修繕費として処理した。

リース料・保守料区分
借方科目金額貸方科目金額
リース料22,000普通預金30,800
修繕費8,800
合計30,800合計30,800

リース料と保守料は性質が異なるため、勘定科目を分けて処理する。

23割賦購入(所有権留保)

営業車両を割賦契約で購入し、車両本体価格3,000,000円を車両運搬具に計上するとともに、割賦手数料180,000円を前払費用として、総額3,180,000円を長期未払金に計上した。

購入
借方科目金額貸方科目金額
車両運搬具3,000,000長期未払金3,180,000
前払費用(割賦手数料)180,000
合計3,180,000合計3,180,000

割賦手数料は車両の取得価額に含めず、前払費用として期間按分する。

割賦契約に基づく車両代金の毎月の分割払いとして、53,000円を長期未払金から普通預金で支払った。

毎月
借方科目金額貸方科目金額
長期未払金53,000普通預金53,000

毎月の支払いで長期未払金の残高は減るため、管理台帳との照合を欠かさない。

割賦購入時に前払費用として計上していた割賦手数料のうち、当月に対応する3,000円を支払手数料へ振り替えた。

借方科目金額貸方科目金額
支払手数料3,000前払費用3,000

前払計上した割賦手数料は月割りで取り崩し、都度費用化する。

割賦手数料は期間按分で費用化(契約書に区分明示があれば非課税仕入扱いも可)

割賦でも資産は購入時に全額計上し減価償却する(リースとの違い)

24車両購入の諸費用区分

見積書の内訳を3つに分ける

取得価額へ:車両本体・オプション・付属品・納車費用

費用処理可:自動車税種別割・環境性能割・自賠責保険・登録代行料・リサイクル料以外の諸費用

資産(預託金):リサイクル預託金(売却・廃車時まで資産)

営業車両を購入し、車両本体価格2,000,000円のほか、自動車税など租税公課45,000円、自賠責保険料30,000円、納車手数料など支払手数料30,000円、リサイクル預託金15,000円を含めた合計2,120,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
車両運搬具2,000,000普通預金2,120,000
租税公課45,000
保険料30,000
支払手数料30,000
預託金15,000
合計2,120,000合計2,120,000

リサイクル預託金だけは費用にせず、資産として車両本体と区分する。

全額を車両運搬具にすると償却が過大に。注文書の内訳で必ず区分

消費税:本体・オプション・納車費用・代行料は課税仕入/自動車税・自賠責・リサイクル預託金は対象外または非課税

営業車両を購入し、車両本体価格2,750,000円(税込)を車両運搬具に計上するとともに、売却・廃車時まで資産として残る不課税のリサイクル預託金14,000円を差入保証金に区分して、合計2,764,000円を普通預金から支払った。

車両購入(預託金区分)
借方科目金額貸方科目金額
車両運搬具2,750,000普通預金2,764,000
差入保証金14,000
合計2,764,000合計2,764,000

リサイクル預託金は不課税取引のため、課税仕入には含めない。

25車両の売却

簿価40万の車を55万(税込)で売却(税抜経理):

(借)普通預金 550,000+減価償却累計額等 /(貸)車両運搬具 400,000+固定資産売却益 100,000+仮受消費税 50,000

消費税は売却額の総額に課税(売却益にだけ課税ではない)── 申告漏れ頻出

リサイクル預託金部分の譲渡は非課税売上として区分

個人事業の場合は事業所得でなく譲渡所得(第8章)

税抜経理により、簿価300,000円の営業車を550,000円(税込)で売却して普通預金に入金し、課税売上高500,000円(仮受消費税50,000円)と簿価との差額200,000円の固定資産売却益をあわせて計上した。

車両売却(税抜)
借方科目金額貸方科目金額
普通預金550,000車両運搬具300,000
固定資産売却益200,000
仮受消費税50,000
合計550,000合計550,000

税抜経理では売却額を本体と消費税額に分け、仮受消費税で計上する。

当社は税込経理により、帳簿価額900,000円の営業車を550,000円(税込)で売却して普通預金に入金し、差額の固定資産売却損350,000円を計上した。税込経理でも消費税の申告上は売却額全体が課税売上となる。

車両売却損
借方科目金額貸方科目金額
普通預金550,000車両運搬具900,000
固定資産売却損350,000
合計900,000合計900,000

税込経理でも消費税の計算上は、売却額全体が課税売上高になる。

26下取りでの買換え

下取りは「旧車の売却」+「新車の購入」の2つに分解して仕訳する

取得価額1,000,000円・減価償却累計額900,000円の営業車両を下取りに出して新車両2,500,000円へ買い換え、下取り価額が帳簿価額を下回ったため車両売却損50,000円を計上し、差額の2,450,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
車両運搬具(新車)2,500,000車両運搬具(旧・取得価額)1,000,000
減価償却累計額(旧)900,000普通預金(支払額)2,450,000
車両売却損50,000
合計3,450,000合計3,450,000

旧簿価10万円・下取5万円→売却損5万円の例(下取が簿価超なら売却益)

「差額だけ支払って終わり」の仕訳は売却の消費税・損益が漏れる

注文書の「下取価額」が旧車の売却額(課税売上)になる

当社は税抜経理により、新車両(本体3,000,000円・税込3,300,000円)を購入するにあたり、帳簿価額400,000円の旧車両を550,000円(税込)で下取りに出し、下取り益100,000円を計上したうえで、仮払消費税300,000円・仮受消費税50,000円を計上し、差額2,750,000円を普通預金から支払った。

下取り買換え
借方科目金額貸方科目金額
車両運搬具(新車)3,000,000車両運搬具(旧車)400,000
仮払消費税300,000固定資産売却益100,000
仮受消費税50,000
普通預金2,750,000
合計3,300,000合計3,300,000

下取りは旧車の売却と新車の購入、2つの取引として消費税を認識する。

27固定資産の購入(付随費用)

取得価額=本体+引取運賃・荷役費・運送保険料・購入手数料・据付費・試運転費など

製造ラインに使う機械装置を2,200,000円で購入し、代金は未払金として計上した。

機械購入
借方科目金額貸方科目金額
機械装置2,200,000未払金2,200,000

取得価額が40万円以上のため、少額特例は使えず通常の資産計上になる。

費用処理を選択できるもの:不動産取得税・登録免許税・建設にかかる借入利息(一定)など

「付随費用を経費に落として取得価額を圧縮」は誤り。判定に迷えば一覧表で確認

事業供用日(使い始めた日)から償却開始。購入日ではない点に注意

消費税:本体・付随費用とも引渡時に課税仕入。土地部分は非課税

当社は税込経理により、サーバー本体825,000円(税込)と初期設定・据付作業費110,000円(税込)を一括発注し、いずれも取得価額に算入して工具器具備品935,000円(税込)で未払金計上した。事業供用に直接必要な費用は取得価額に含める。

IT機器一式
借方科目金額貸方科目金額
工具器具備品935,000未払金935,000

設置費など付随費用も取得価額に含め、本体と区分せず一体で計上する。

28固定資産の除却・廃棄

取得価額500,000円、減価償却累計額400,000円で帳簿価額が100,000円まで下がっていた備品が使用不能となったため廃棄し、帳簿価額相当額100,000円を固定資産除却損として計上した。

帳簿価額10万円の備品(取得価額500,000円)を廃棄
借方科目金額貸方科目金額
固定資産除却損100,000工具器具備品500,000
減価償却累計額400,000
合計500,000合計500,000

除却の事実を示す廃棄証明書等の証憑は、保存しておく必要がある。

廃棄費用は(借)雑費・支払手数料等で処理(課税仕入)

「捨てた証拠」を残す:廃棄業者の伝票・マニフェスト・写真(調査で確認される)

使っていないが現物がある場合の「有姿除却」は要件あり ── 税理士と判断

帳簿に残ったままの「幽霊資産」は償却資産税も払い続けることに。資産台帳の棚卸を

簿価150,000円の機械が使用不能となり廃棄し、処分業者への運搬費33,000円(税込)を現金で支払ったため、帳簿価額150,000円と処分費用33,000円の合計183,000円を固定資産除却損として計上した。

除却(処分費用込)
借方科目金額貸方科目金額
固定資産除却損183,000機械装置150,000
現金33,000
合計183,000合計183,000

処分業者への運搬費など廃棄費用も、除却損にまとめて含める。

29月次の減価償却(概算計上)

年間の減価償却見込額を12等分し、毎月150,000円を減価償却費として概算計上した。

毎月
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費150,000減価償却累計額(年間見込額÷12)150,000

月次決算では年間見込額を12等分し、概算計上で期中の損益をならす。

月次に償却を入れると、毎月の利益が決算と乖離しない(精度の高い月次は経営判断の武器)

期中取得・売却があれば見込額を洗い替え

決算で確定額との差額を調整(第5章)。固定資産台帳がすべての起点

消費税:減価償却は対象外(取得時に課税仕入済み。償却で二重控除しない)

当社は年間見込額1,200,000円を12等分した毎月100,000円を減価償却費として概算計上しており、決算で確定した年間償却額1,230,000円との差額30,000円を決算月に追加計上した。

決算差額の追加計上
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費30,000減価償却累計額30,000

確定した年間償却額との差額は、決算月にまとめて追加計上する。

図解|少額資産の判定フロー(令和8年度改正対応)

110万円未満消耗品費等で全額損金
220万円未満一括償却資産(3年均等・償却資産税なし)
340万円未満(R8.4.1以後取得。以前は30万円)中小企業の特例で即時損金(年300万円まで)
4それ以上固定資産に計上して減価償却
30少額資産の判定(10万・20万・30万)

10万円未満:消耗品費等で全額損金(資産計上不要)

20万円未満:一括償却資産 ── 3年で均等償却(償却資産税の対象外)

40万円未満(令和8年4月1日以後の取得分。それ以前は30万円未満):中小企業者等の少額減価償却資産の特例 ── 全額即時損金(年合計300万円まで・償却資産税の対象になる点に注意。適用期限は令和11年3月31日まで延長)

判定単位は1台・1組ごと。税抜経理なら税抜額、税込経理なら税込額で判定

どれを選ぶかは利益状況・償却資産税で変わる。決算前検討の定番論点

当社(税抜経理)は事務用プリンタを107,800円(税込・本体98,000円、消費税9,800円)で購入して普通預金から支払い、取得価額が10万円未満のため消耗品費として全額を費用計上した。

10万円未満即費用
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費98,000普通預金107,800
仮払消費税9,800
合計107,800合計107,800

10万円未満かどうかは、税抜経理なら税抜金額で判定する。

応接セット418,000円(税込・本体380,000円)を取得して工具器具備品に計上し、令和8年4月1日以後取得は取得価額40万円未満・年300万円までが対象となる中小企業者等の少額減価償却資産の特例を適用して、同額380,000円を減価償却費として計上した。

少額特例即時償却
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費380,000工具器具備品380,000

少額特例は改正後、取得価額40万円未満・年300万円までが対象になる。

31修繕費と資本的支出の仕訳

店舗設備の破損箇所を原状回復するための修理費用180,000円を、修繕費として普通預金から支払った。

原状回復の修理
借方科目金額貸方科目金額
修繕費180,000普通預金180,000

原状回復のための費用は価値を高めないため、修繕費として処理する。

建物の価値や耐用性を高める大規模な改良工事費用1,200,000円を支払い、資本的支出として建物の取得価額に加算した。

価値を高める改良(資本的支出)
借方科目金額貸方科目金額
建物(既存資産に加算)1,200,000普通預金1,200,000

以後減価償却

形式判定の目安(実質判定の前に)

20万円未満 or 概ね3年以内の周期の修理 → 修繕費でOK

「修繕」という請求書名目でも内容が改良なら資本的支出。判定フローは第5章

消費税:修繕費・資本的支出とも支出時の課税仕入(資産計上でも控除時期は同じ)

当社は店舗の外壁工事1,650,000円(税込)を行い、機能向上部分660,000円(税込)は建物として資産計上し、原状回復部分990,000円(税込)は修繕費として普通預金から支払った。

外壁工事の区分計上
借方科目金額貸方科目金額
建物660,000普通預金1,650,000
修繕費990,000
合計1,650,000合計1,650,000

資本的支出と修繕費が混在する場合は、内容に応じて金額を按分し区分する。

32火災保険・自動車保険の支払

事業用建物の火災保険料1年分120,000円を、普通預金から一括で支払った。

年払い
借方科目金額貸方科目金額
保険料120,000普通預金(翌期分は決算で前払費用へ)120,000

1年分を先払いした保険料は、決算時に未経過分を前払費用へ振り替える。

消費税:保険料は非課税仕入

短期前払費用の特例:支払日から1年以内のサービス分は継続適用を条件に支払時損金可

数年分一括前払(長期契約)は長期前払費用で按分が原則

当社は7月1日に自動車保険の年払保険料96,000円(非課税)を支払い、いったん全額を保険料として計上したが、3月決算にあたり翌期分(4月〜6月の3か月分)24,000円を前払費用へ振り替えた。

前払費用振替
借方科目金額貸方科目金額
前払費用24,000保険料24,000

保険料は非課税取引のため、前払費用に振り替えても消費税は生じない。

33保険金の受取と修繕

営業車両が事故に遭い、保険会社から保険金500,000円が普通預金に入金されたため、雑収入として計上した。

車両事故の保険金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金500,000雑収入500,000

保険金収入は資産の譲渡に当たらず、不課税で消費税はかからない。

事故に遭った営業車両の修理費用440,000円を、修繕費として普通預金から支払った。

修理費の支払
借方科目金額貸方科目金額
修繕費(または車両費)440,000普通預金440,000

事故車両の修理費も原状回復の範囲なら、資産計上せず修繕費で処理する。

消費税:保険金は不課税(対象外)/修理費は課税仕入 ── 相殺せず両建てで

「保険金−修理費=差額だけ計上」はNG。総額主義で処理

固定資産が滅失して保険金で買い替える場合は圧縮記帳の検討(パターン46)

34店舗契約の初期費用(敷金・礼金・仲介)

新規出店にあたり、返還される敷金600,000円を差入保証金、返還されない礼金300,000円を長期前払費用、仲介手数料110,000円を支払手数料、前家賃110,000円を地代家賃として計上し、合計1,120,000円を普通預金から支払った。

契約時の例
借方科目金額貸方科目金額
差入保証金(敷金・返還あり)600,000普通預金1,120,000
長期前払費用(礼金20万円以上 → 5年または賃借期間で償却)300,000
支払手数料(仲介手数料・課税仕入)110,000
地代家賃(前家賃)110,000
合計1,120,000合計1,120,000

返還されない礼金は20万円以上なら資産計上し、5年程度で償却する。

契約書の「償却・敷引」条項を確認。敷金でも返還されない部分は礼金と同じ扱い

消費税:店舗の礼金・家賃・仲介料は課税、敷金(返還分)は対象外

当社は新規出店にあたり、礼金198,000円(税込・20万円未満)を支払時に地代家賃として一括費用処理した。礼金が20万円以上の場合は長期前払費用として5年(または賃借期間)で償却する。

礼金一括費用処理
借方科目金額貸方科目金額
地代家賃198,000普通預金198,000

礼金が20万円未満なら、支払時に地代家賃として一括費用にできる。

35家賃の支払と前払処理

翌月分の事務所家賃110,000円を当月末に前払いし、地代家賃として普通預金から支払った。

翌月分家賃の当月末支払
借方科目金額貸方科目金額
地代家賃110,000普通預金(毎月継続なら支払時費用で実務上OK)110,000

毎月継続する家賃は短期前払費用の扱いにより、支払時費用でよい。

決算月は翌期分を(借)前払費用へ振り替える(または短期前払費用特例で支払時損金を継続)

特例は「毎期継続」が条件。今期だけ2か月分落とす、などの操作はできない

家賃改定・フリーレントがあれば契約書を入手し処理を確認

消費税:店舗・事務所家賃は課税仕入/住宅用は非課税 ── 物件ごとに契約書で判定

当社は15日に新事務所へ入居し、当月分の日割家賃110,000円(税込・16日分)と翌月分の家賃220,000円(税込)をあわせて330,000円を普通預金から振り込んだ。翌月分は前払費用として翌月に振り替える。

入居時家賃按分
借方科目金額貸方科目金額
地代家賃110,000普通預金330,000
前払費用220,000
合計330,000合計330,000

入居初月は家賃を日割り計上し、翌月分だけ前払費用に区分する。

36前払費用の振替・月割

年払いで契約しているシステム保守料のうち、前払費用に計上していた当月分10,000円を支払手数料へ振り替えた。

年払い保守料の月割:毎月
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料10,000前払費用10,000

年払いの保守料はいったん前払費用に計上し、毎月取り崩して費用化する。

年払いサブスク・保険・保守は「支払時に前払費用 → 毎月費用化」が月次精度を上げる

月次重視の会社は月割、簡便でよい会社は支払時費用+決算整理 ── 会社ごとの方針に従う

前払費用の内訳表(契約・期間・月額)を決算資料として整備

消費税:控除時期は原則役務提供時。月割の振替自体は対象外

当社は10月に支払った年払いの保険料120,000円(非課税)のうち、決算日(3月末)時点で未経過の翌期分60,000円を保険料から前払費用へ振り替えた。

保険料の期末振替
借方科目金額貸方科目金額
前払費用60,000保険料60,000

決算日時点で未経過の保険料分は、月数按分で前払費用に振り替える。

37未払金・未払費用の計上

月末時点でまだ請求書が届いていない外注作業について発生した費用を見積り、外注費100,000円を未払費用として計上した。

月末時点の未着請求分(概算)
借方科目金額貸方科目金額
外注費100,000未払費用(翌月、請求書で精算)100,000

請求書が届いていなくても、当期発生分は見積って未払計上する。

決算にあたり、当期分でありながら未払いとなっていた水道光熱費など30,000円を、未払金・未払費用として計上した。

決算時の経費未払
借方科目金額貸方科目金額
水道光熱費ほか30,000未払金・未払費用30,000

当期対応分の計上を忘れると、費用の期間対応がずれてしまう。

計上したら翌期に必ず消す(再振替 or 支払時充当)。二重計上が頻出ミス

決算月は「当期分なのに翌期請求」の経費を総ざらい(給与・社保・光熱・通信・運賃)

消費税:課税仕入の時期は引渡・役務提供時 ── 未払計上した決算月で控除

38仮払金の精算(出張)

従業員の出張に先立ち、旅費の概算額50,000円を仮払金として現金で渡した。

仮払
借方科目金額貸方科目金額
仮払金50,000現金50,000

旅費の概算前渡しはいったん仮払金とし、精算時に実費へ置き換える。

出張から帰着した従業員の精算を行い、仮払金50,000円のうち旅費交通費38,000円と接待交際費9,000円を充当し、使いきれなかった残額3,000円は現金で返還を受けた。

帰着後精算
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費38,000仮払金50,000
接待交際費9,000
現金3,000
合計50,000合計50,000

仮払金の精算では使途ごとに勘定科目を分け、余りは現金で回収する。

精算書+領収書のセットで処理。精算期限(帰着後1週間等)を運用ルールに

精算漏れの仮払金が積み上がる会社は、立替精算アプリ等の導入で改善できる

消費税:精算時に内容ごとに判定(交通費・会食は課税仕入、慶弔は対象外)

当社は出張から帰着した従業員の精算を行い、仮払金50,000円に対し実費の旅費交通費58,000円を計上し、不足額8,000円を現金で従業員へ支払った。

出張精算・不足支給
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費58,000仮払金50,000
現金8,000
合計58,000合計58,000

実費が仮払額を超えた分は、不足額として追加で現金支給する。

当社は出張から帰着した従業員の精算を行い、仮払金50,000円に対し実費の旅費交通費41,000円を差し引いた残額9,000円を現金で返還を受けた。

出張精算・残額返還
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費41,000仮払金50,000
現金9,000
合計50,000合計50,000

実費が仮払額を下回った差額は、現金で会社へ返還してもらう。

39出張日当(旅費規程)

旅費規程に基づき、出張した従業員へ出張日当5,000円を旅費交通費として現金で支給した。

借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費(出張日当)5,000現金5,000

出張日当は旅費規程に基づき、社会通念上妥当な額なら課税されない。

旅費規程に基づく相当額の日当は、本人非課税・会社損金・消費税は課税仕入

規程がない・役員だけ高額、は給与認定リスク。規程の整備が前提

社長の手取り改善の定番。まず旅費規程の整備から

当社は旅費規程に基づき、3泊5日の海外出張をした従業員へ出張日当として1日6,000円の5日分30,000円を現金で支給した。規程の範囲内なら本人は非課税・会社は損金となり、国内と海外で日当額を分けて定める例が多い。

海外出張日当
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費30,000現金30,000

海外出張の日当は国内と金額を分けて規程化すると、判断しやすくなる。

40慶弔金(従業員・取引先)

慶弔規程に基づき、結婚した従業員へ結婚祝金30,000円を福利厚生費として現金で支給した。

従業員への結婚祝
借方科目金額貸方科目金額
福利厚生費30,000現金(慶弔規程ベース・不課税)30,000

結婚祝金は社会通念上相当な額なら、給与課税されず福利厚生費になる。

取引先の不幸に際し、香典10,000円を接待交際費として現金で支出した。

取引先への香典
借方科目金額貸方科目金額
接待交際費10,000現金(不課税・領収書なしでも記録でOK)10,000

香典は対価性がないため不課税で、消費税の課税仕入にもならない。

現金の慶弔金は消費税対象外。花輪・供花など物品は課税仕入

香典等は招待状・会葬礼状のコピーをエビデンスに(摘要に先方名・関係を)

41会費・組合費・年会費

商工会議所の年会費12,000円を、諸会費として普通預金から支払った。

商工会議所年会費
借方科目金額貸方科目金額
諸会費12,000普通預金(通常会費は不課税)12,000

通常の会費は対価性が乏しく不課税だが、内容次第で課税もありうる。

法人名義のクレジットカードの年会費11,000円が請求され、支払手数料として未払金に計上した。

カード年会費
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料11,000未払金(課税仕入)11,000

クレジットカードの年会費は役務提供の対価とみなし、課税仕入とする。

消費税の判定

通常会費(団体運営のための会費)=不課税/セミナー参加費・懇親会費など対価性あり=課税

ロータリー・ライオンズ等の会費は交際費扱いが原則(社内ルール確認)

当社は商工会議所の年会費30,000円(不課税)を諸会費、実務セミナー参加費22,000円(税込・課税)を研修費として計上し、合計52,000円を普通預金から支払った。

会費とセミナー参加費
借方科目金額貸方科目金額
諸会費30,000普通預金52,000
研修費22,000
合計52,000合計52,000

同じ支払いでも、諸会費は不課税、研修費は課税と区分が分かれる。

42寄附金

地域の公益団体へ寄附金100,000円を、普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
寄附金100,000普通預金(不課税)100,000

寄附金は不課税取引で仕入税額控除の対象外。損金算入限度額を超えた分は申告加算する。

損金算入の区分(法人)

国・地方公共団体への寄附=全額損金/指定寄附金=全額損金

特定公益増進法人=別枠の限度額/一般の寄附金=損金算入限度額あり(申告調整)

取引先への支援金・協賛金は寄附金か交際費か広告宣伝費か、内容で判定(対価性の有無)

43商品券・ギフト券

取引先への贈答用に商品券50,000円分を購入し、貯蔵品として現金で支払った。

購入時
借方科目金額貸方科目金額
貯蔵品(または購入時費用)50,000現金50,000

物品切手の購入は非課税

保有していた商品券のうち10,000円分を取引先への贈答に使用し、貯蔵品から接待交際費へ振り替えた。

取引先へ贈答
借方科目金額貸方科目金額
接待交際費10,000貯蔵品(不課税のまま)10,000

物品切手(商品券)の購入は非課税。贈答で使った分だけ交際費へ振り替える。

商品券で物を買った時に課税仕入(使用時課税が原則)

自社発行の商品券は発行時は前受金、利用時に売上 ── 発行と他社券の購入を混同しない

期末の手持ち商品券・切手・印紙は貯蔵品へ振替(決算チェック)

当社はお中元用に百貨店ギフト券55,000円を現金で購入し(購入時は非課税)、そのまま取引先へ贈答したため、接待交際費として計上した。

ギフト券贈答
借方科目金額貸方科目金額
接待交際費55,000現金55,000

ギフト券(物品切手)の購入は非課税。即時に贈答した分は全額を交際費に計上できる。

44ポイントの利用・付与

10,000円の事務用消耗品を購入する際にポイント500円分を利用し、値引き後の9,500円を消耗品費として現金で支払った。

備品1万円をポイント500円分利用して購入(値引処理の例)
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費9,500現金9,500

自社発行ポイントの利用分は値引き、課税仕入れは9,500円で計算する。

値引処理のほか「総額計上+雑収入500円」の両建て処理も認められる ── 継続適用

自社ポイント発行側(飲食・小売)は付与・利用の処理方針を最初に設計(第7章)

経費精算で個人ポイント利用分をどう扱うかは社内ルールを決めておく

消費税:値引処理なら支払額が課税仕入/両建てなら総額が課税仕入+雑収入は不課税

45補助金・助成金の受取

申請していた補助金の交付が決定し、1,000,000円が普通預金に入金されたため、雑収入として計上した。

交付決定+入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金1,000,000雑収入(補助金収入)1,000,000

補助金は対価性のない不課税収入で、収益計上は入金時でなく交付決定時が原則。

消費税:補助金・助成金は不課税(対価性なし)

収益計上時期は原則「交付決定時」(入金前でも未収計上)── 期またぎに注意

圧縮記帳(パターン46)や消費税の返還条項付き補助金など特殊論点は税理士と

雇用調整助成金等の人件費系は経費との対応期間に注意

当社はIT導入補助金450,000円の交付決定を受けて普通預金に入金されたため、雑収入(不課税)として計上した。収益の計上時期は原則として交付決定時である。

IT導入補助金受取
借方科目金額貸方科目金額
普通預金450,000雑収入450,000

補助金は交付要綱で定めた使途以外に使うと、返還を求められることがある。

46圧縮記帳の基本(国庫補助金)

固定資産の取得に補助金を受けた場合、課税の繰延べとして圧縮記帳が選択できる

国庫補助金200万円の交付を受けて導入する機械装置5,000,000円を購入し、普通預金から支払った。

機械500万円・補助金200万円
借方科目金額貸方科目金額
機械装置5,000,000普通預金5,000,000

補助金の対象資産もいったん取得価額で計上し、圧縮記帳は任意で選択できる。

受け取った国庫補助金2,000,000円について圧縮記帳を適用し、機械装置の取得価額から固定資産圧縮損2,000,000円を減額した。

借方科目金額貸方科目金額
固定資産圧縮損2,000,000機械装置2,000,000

圧縮記帳は課税の繰延べで、翌期以降は圧縮後帳簿価額を基礎に減価償却する。

以後は圧縮後の帳簿価額(300万円)で減価償却 → 毎期の償却費が減る=課税の繰延べ

免税ではなく繰延べ。適用要件・別表の添付が必要 ── 必ず税理士と実施

当社は国庫補助金2,000,000円を受け入れて機械5,500,000円(税込)を取得し、直接減額方式により機械の取得価額から機械圧縮損2,000,000円を減額した。

圧縮記帳(直接減額)
借方科目金額貸方科目金額
機械圧縮損2,000,000機械装置2,000,000

圧縮記帳の適用には確定申告書へ圧縮額の明細書添付が要件となる。

47法人税等の中間納付

法人税等の中間申告に基づき、中間納付額500,000円を仮払法人税等として普通預金から納付した。

中間納付
借方科目金額貸方科目金額
仮払法人税等(または法人税等)500,000普通預金500,000

中間納付額はいったん仮払法人税等で処理し、決算で年税額と相殺精算する。

前期の年税額が20万円超なら中間申告・納付(予定申告 or 仮決算)

決算で年税額を確定し、中間分を控除した差額を未払法人税等に計上(第5章)

中間納付を租税公課にすると損金不算入の調整が崩れる。科目を統一

中間納付の時期・概算額は資金繰り予測に必ず織り込む

消費税:法人税等の納付は対象外

当社は前期の法人税等の実績に基づく予定申告により、中間分1,400,000円を11月末に納付し、仮払金として普通預金から支払った。決算で確定した年税額から中間納付額が精算される。

予定申告中間納付
借方科目金額貸方科目金額
仮払金1,400,000普通預金1,400,000

予定申告の中間納付額は、前期確定法人税額のおよそ半分が目安になる。

48消費税の中間納付・確定納付

消費税の中間申告に基づき、税込経理により中間納付額300,000円を租税公課として普通預金から納付した。

中間(税込経理)
借方科目金額貸方科目金額
租税公課(または仮払金)300,000普通預金300,000

消費税の中間申告回数は、前年度の確定税額に応じて年1回・3回・11回に分かれる。

決算で計上していた確定消費税額500,000円について、未払消費税等を取り崩し、普通預金から納付した。

確定納付
借方科目金額貸方科目金額
未払消費税等500,000普通預金500,000

確定申告時の消費税納付は未払消費税等を取り崩して処理し、損益に影響しない。

中間回数は前期の年税額(国税分)で決まる:48万円超=年1回、400万円超=年3回、4,800万円超=年11回

中間が年3回・11回の会社は納付カレンダー必須。資金ショートの典型原因

当社は消費税の中間納付を3回(各400,000円・仮払金)実施し、確定申告の年税額1,650,000円について決算で仮受消費税4,800,000円から仮払消費税3,150,000円と仮払金1,200,000円を差し引き、未払消費税等450,000円を計上した。

確定申告の精算
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税4,800,000仮払消費税3,150,000
仮払金1,200,000
未払消費税等450,000
合計4,800,000合計4,800,000

決算整理は仮受消費税から仮払消費税と中間納付額を控除し、未払消費税等を算定する。

49立替金精算(取引先実費)

取引先が負担すべき送料3,300円を一時的に立て替え、立替金として現金で支払った。

先方負担の送料を立替
借方科目金額貸方科目金額
立替金3,300現金3,300

立替金を精算する際は、請求書の宛名や金額が実費と一致するか確かめる。

取引先に立て替えていた送料3,300円の返金を受け、普通預金への入金により立替金を精算した。

回収
借方科目金額貸方科目金額
普通預金3,300立替金3,300

立替金が戻っても資産構成が変わるだけで、売上や課税仕入れには当たらない。

消費税:純粋な立替(先方宛の領収書を渡す)は対象外。立替金精算書の保存で仕入税額控除は先方側

「立替」の名目でも自社の売上に付随する請求(送料込み売上)なら課税売上

実費精算か売上か ── 請求書の書き方で消費税が変わる。先に設計する

50経営セーフティ共済(倒産防止共済)

取引先の倒産に備える共済。掛金は月20万円まで・累計800万円まで

取引先の連鎖倒産に備え、経営セーフティ共済(倒産防止共済)の月額掛金200,000円を、普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
保険料(または倒産防止共済掛金)200,000普通預金(月20万円の例)200,000

損金算入には明細書の添付が必要

解約手当金は全額収益(雑収入)── 入口で節税・出口で課税。出口戦略とセットで設計

令和6年10月以降、解約後2年間は再加入しても掛金を損金にできない改正に注意

資産計上(保険積立金)で処理し別表減算する方法もある。方針は顧問税理士と相談して決める

当社は経営セーフティ共済(倒産防止共済)を解約し、40か月以上の納付により掛金全額相当の解約返戻金2,400,000円が普通預金に入金された。全額が雑収入として益金になるため、解約時期は利益状況を見て検討する。

共済解約返戻金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金2,400,000雑収入2,400,000

倒産防止共済は年240万円まで掛金を損金算入でき、解約返戻金は全額益金となる。

51貸倒れの発生(売掛金)

取引先が倒産し回収不能となった売掛金220,000円を、貸倒損失として計上した。

借方科目金額貸方科目金額
貸倒損失220,000売掛金220,000

貸倒損失は法律上・事実上・形式上の三基準のいずれかを満たして計上する。

損金にできる主な場面(法人税)

法的整理で切り捨てが決まった/全額回収不能が明らか/取引停止後1年以上経過(売掛債権・備忘価額1円残し)

消費税:課税売上に係る貸倒れは、貸倒れ時に消費税額の控除あり(区分入力)

「もう回収できなさそう」だけでは損金にならない。証拠(通知・調査記録)と要件確認を税理士と

当社は取引先との取引を停止してから1年以上が経過した売掛金180,001円について、形式基準により備忘価額1円を残し、貸倒損失180,000円を計上した。

形式基準(備忘1円)
借方科目金額貸方科目金額
貸倒損失180,000売掛金180,000

形式基準の貸倒れは売掛債権に限られ、貸付金は対象外となる点に注意する。

52貸倒引当金の設定

決算にあたり、一括評価金銭債権1,000万円に法定繰入率を乗じて算定した貸倒引当金60,000円を、貸倒引当金繰入として計上した。

決算
借方科目金額貸方科目金額
貸倒引当金繰入60,000貸倒引当金(一括評価金銭債権1,000万円×その他の事業6/1000の例。翌期は戻入れか差額補充)60,000

法定繰入率による貸倒引当金の損金算入は中小法人等だけに許される特例。

中小法人は法定繰入率(卸小売10/1000・製造8/1000・金融3/1000・その他6/1000など)での概算計上が可能

個別評価:倒産手続中の先などは50%等の個別繰入れ

一括評価の対象は売掛金・貸付金等の金銭債権。実質的に債権と見られない部分の控除に注意

引当はあくまで見積り。実際の貸倒れ(パターン51)と混同しない

消費税:引当金の繰入・戻入は対象外(実際の貸倒時のみ税額控除・パターン51)

当社は前期末の貸倒引当金180,000円に対し、当期末に必要な残高210,000円との差額30,000円を貸倒引当金繰入として計上した。引当金の設定には残高を洗い替える方法と差額のみを補充する方法があり、ここでは差額補充方式を採用した。

差額補充方式
借方科目金額貸方科目金額
貸倒引当金繰入30,000貸倒引当金30,000

貸倒引当金は税務上、洗替法が原則。差額補充法を使うなら結果の一致を確かめる。

53敷金の返還と原状回復費

店舗の退去にあたり、差し入れていた敷金600,000円のうち原状回復費用200,000円が差し引かれ、残額400,000円が普通預金に返還された。

退去時
借方科目金額貸方科目金額
普通預金400,000差入保証金600,000
修繕費(原状回復・課税仕入)200,000
合計600,000合計600,000

原状回復費用は課税仕入れとなるため、返還される敷金と区分して処理する。

敷金から差し引かれた原状回復費は課税仕入(インボイスは貸主・管理会社から)

差引かれた額を「保証金の減少」だけで処理すると課税仕入が漏れる

契約時に償却済みの敷引部分(パターン34)と二重に費用化しないよう注意

当社は賃貸借契約の終了により、差し入れていた敷金400,000円のうち敷引き特約20%相当の80,000円(税込)が差し引かれた320,000円が普通預金に返還された。敷引きは返還されない対価として、建物が事務所の場合は課税仕入になる。

敷引き特約
借方科目金額貸方科目金額
普通預金320,000差入保証金400,000
支払手数料80,000
合計400,000合計400,000

敷引きは事務所用なら課税仕入れ、居住用賃貸は非課税で扱いが違う。

54配当金の受取

保有株式の配当金100,000円について、源泉所得税15,315円が差し引かれた84,685円が普通預金に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金84,685受取配当金100,000
法人税等(源泉所得税)15,315
合計100,000合計100,000

上場株式の配当は、復興特別所得税を含め15.315%の税率で源泉徴収される。

上場株式の配当の源泉は15.315%(法人には住民税利子割なし)

消費税:不課税

法人税では受取配当等の益金不算入(持株比率で算入割合が変わる)── 申告調整は税理士

源泉分は法人税の前払い(税額控除)。雑収入で手取り計上しない

当社は取引先(非上場)の株式に係る配当金100,000円について、源泉所得税20.42%相当の20,420円を控除した79,580円が普通預金に入金された。源泉徴収された分は法人税の前払として税額控除の対象になる。

非上場株配当
借方科目金額貸方科目金額
普通預金79,580受取配当金100,000
法人税等(源泉所得税)20,420
合計100,000合計100,000

非上場株式の配当は源泉徴収税率20.42%で、上場株式より高く設定される。

55増資の仕訳

増資を行い、株主からの払込金5,000,000円が普通預金に入金されたため、全額を資本金として計上した。

払込
借方科目金額貸方科目金額
普通預金5,000,000資本金(1/2まで資本準備金も可)5,000,000

増資の払込金は全額資本金が原則、ただし2分の1までは資本準備金にできる。

登録免許税(増加資本金の7/1000・最低3万円)は租税公課で損金

資本金が1,000万円・1億円のラインを超える影響(消費税・均等割・中小特例)を事前にシミュレーション

増資の話が出たら必ず事前に税理士へ ── 実行後では打てる手が減る

56創立費・開業費

創立費:会社設立のための費用(定款認証・登録免許税・設立登記の司法書士報酬等)

開業費:設立後〜営業開始までの開業準備費用(広告・研修・市場調査等)

会社の設立登記費用など創立費250,000円と、開業準備のために支出した開業費300,000円の合計550,000円を、普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
創立費250,000普通預金550,000
開業費(繰延資産)300,000
合計550,000合計550,000

任意償却(いつでも・いくらでも償却可)

開業費に「経常的な費用」(家賃・給料・水道光熱)は含めない扱いが原則

赤字の初年度は償却せず、黒字化した期に償却する節税が定番提案

消費税:登録免許税・印紙は対象外/司法書士報酬・広告費等は支出時の課税仕入

57期ズレの修正(前期計上漏れ)

前期に計上すべき経費の請求書が決算後に出てきた場合など

前期に計上すべきだった通信費など50,000円の計上漏れが判明したが、金額的な影響が軽微なため当期の費用として未払金50,000円を計上した。

当期に
借方科目金額貸方科目金額
通信費など50,000未払金(影響が軽微なら当期費用処理が実務的)50,000

創立費と開業費は繰延資産として計上、任意償却なら支出年度の全額償却も選べる。

金額が大きい・売上の計上漏れなど影響が重大な場合は修正申告・更正の請求の検討 ── 必ず税理士へ即報告

「見つけたら隠さず報告」が鉄則。期ズレは翌期に自然解消するが、報告は省略しない

消費税:控除・課税の時期も本来の課税期間 ── 重要な誤りは消費税申告の是正も連動

58現金過不足

現金の実査を行ったところ、帳簿残高より1,000円少ないことが判明し、現金過不足として処理した。

実査で現金が1,000円少ない
借方科目金額貸方科目金額
現金過不足1,000現金1,000

現金過不足は一時的な仮勘定。原因不明のまま決算なら雑損失に振り替える。

原因判明:正しい科目へ振替/決算まで不明:(借)雑損失 /(貸)現金過不足

まず原因究明(記帳漏れ・釣銭ミス・両替)。安易な雑損処理はレジ管理の崩壊サイン

過不足が頻発する会社には、レジ締めルール・金種表の導入が有効

消費税:現金過不足・雑損失処理は対象外(課税仕入にしない)

59電子マネー・チャージ式決済

交通系電子マネーへ10,000円をチャージし、前払金として普通預金から引き落とした。

チャージ時
借方科目金額貸方科目金額
前払金(貯蔵品等)10,000普通預金10,000

電子マネーのチャージは課税仕入れとせず、実際に使った時点で認識する。

チャージしておいた電子マネーを移動に利用し、使用額2,000円を前払金から旅費交通費へ振り替えた。

利用時
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費ほか2,000前払金2,000

利用明細を保存

実務簡便法:事業利用のみのカードなら、チャージ時費用処理を継続適用するケースもある(私用混在は不可)

個人のスマホ決済と事業の混在が最頻出の問題。事業専用化がおすすめ

消費税:チャージ時は対象外、利用時に内容で判定(利用明細を保存)

60決算賞与の未払計上

決算にあたり、支給日が未到来の従業員向け決算賞与1,000,000円を、未払金として計上した。

決算
借方科目金額貸方科目金額
賞与1,000,000未払金(従業員への決算賞与)1,000,000

電子マネーの利用時は前払金から費用科目へ、使った分だけ振り替える。

期末未払でも損金にできる3要件

①支給額を各人別に・同時期支給の全員へ期末までに通知 ②期末から1か月以内に支払 ③当期に損金経理

1人でも通知どおり払わなければ全員分が損金不算入。通知書面を必ず残す

利益が出た期の代表的な決算対策。従業員の士気と節税の両立

消費税:決算賞与は給与等として対象外

当社は3月決算で未払計上した決算賞与1,800,000円を翌期4月に支給し、未払金(未払費用)を取り崩して源泉徴収税額92,000円を差し引いた1,708,000円を普通預金から振り込んだ。

決算賞与の支給
借方科目金額貸方科目金額
未払金(未払費用)1,800,000預り金92,000
普通預金1,708,000
合計1,800,000合計1,800,000

決算賞与の未払計上は、通知と1か月以内の支給など要件を満たせば当期損金。

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通し設例|モデル会社の1か月の記帳(15仕訳)

株式会社ホクト商事は、札幌市に本店を置く年商1.2億円の卸売業者である。従業員6名(うち役員1名)、3月決算・税抜経理・原則課税のインボイス発行事業者として、以下ではR8年6月の代表的な15仕訳を時系列で示す。

6月1日、前月末締めの掛売上9,900,000円(税込)を計上し、本体9,000,000円と仮受消費税900,000円に区分した。

掛売上計上
借方科目金額貸方科目金額
売掛金9,900,000売上高9,000,000
仮受消費税900,000
合計9,900,000合計9,900,000

掛売上の計上基準は出荷や検収など、期をまたいでも同じ基準を継続適用する。

6月5日、仕入先からの掛仕入6,600,000円(税込)を計上し、本体6,000,000円と仮払消費税600,000円に区分した。

掛仕入計上
借方科目金額貸方科目金額
仕入高6,000,000買掛金6,600,000
仮払消費税600,000
合計6,600,000合計6,600,000

仕入れに伴う課税仕入れの計上時期は、原則として商品の引渡しを受けた日となる。

6月10日、5月に給与から源泉徴収した所得税86,000円の法定納期限が到来したため、金融機関の窓口から納付し、預り金を取り崩した。

源泉税納付
借方科目金額貸方科目金額
預り金86,000普通預金86,000

源泉徴収した所得税は原則翌月10日納付、納期の特例なら年2回にまとめられる。

6月10日、5月分として特別徴収した住民税93,000円についても、源泉所得税と同じ納期限に金融機関から納付し、預り金を取り崩した。

住民税納付
借方科目金額貸方科目金額
預り金93,000普通預金93,000

住民税の特別徴収分も、源泉所得税と同じく翌月10日納付が原則。

6月15日、売掛金2,200,000円が振り込まれたが、当社負担の振込手数料330円(税込)が差し引かれたため、普通預金の入金額は2,199,670円となった。

売掛金回収
借方科目金額貸方科目金額
普通預金2,199,670売掛金2,200,000
支払手数料300
仮払消費税30
合計2,200,000合計2,200,000

入金時に差し引かれた振込手数料(当社負担分)は課税仕入れとして計上する。

6月20日、5月分の掛仕入に対応する買掛金1,650,000円について、支払期日にあわせて普通預金から仕入先の口座へ振り込んだ。

買掛金支払
借方科目金額貸方科目金額
買掛金1,650,000普通預金1,650,000

買掛金を支払っても資金決済にすぎず、課税仕入れが新たに生じるわけではない。

6月25日、5名分の給与総額1,650,000円を支給し、社会保険料245,000円・源泉所得税34,000円・住民税93,000円を預り金として控除のうえ、差引1,278,000円を口座振込した。

給与支給
借方科目金額貸方科目金額
給料手当1,650,000預り金245,000
預り金34,000
預り金93,000
普通預金1,278,000
合計1,650,000合計1,650,000

給与から控除する社会保険料・源泉所得税・住民税は、預り金として処理する。

6月25日、事務所家賃220,000円と駐車場代33,000円(いずれも税込)を普通預金から支払い、本体230,000円と仮払消費税23,000円に区分した。

家賃・駐車場代
借方科目金額貸方科目金額
地代家賃200,000普通預金253,000
賃借料30,000
仮払消費税23,000
合計253,000合計253,000

事務所家賃や駐車場代は課税仕入れの対象、非課税になるのは居住用住宅だけ。

6月26日、コピー機のリース料22,000円(税込)を普通預金から引き落とし、本体20,000円と仮払消費税2,000円に区分した。

リース料支払
借方科目金額貸方科目金額
リース料20,000普通預金22,000
仮払消費税2,000
合計22,000合計22,000

コピー機などのリースは、要件次第で資産計上か賃貸借処理(費用計上)かが決まる。

6月27日、配送用車両の軽油代55,000円を現金で支払い、うち軽油引取税16,050円は不課税のため本体35,409円と仮払消費税3,541円に区分した。

軽油代支払
借方科目金額貸方科目金額
車両費(軽油引取税含む)51,459現金55,000
仮払消費税3,541
合計55,000合計55,000

軽油代に含まれる軽油引取税は不課税、本体と分けて仮払消費税を計算する。

6月28日、取引先4名との会食代39,600円(税込)を現金で支払い、1人9,000円(税抜)で1万円以下のため会議費として本体36,000円と仮払消費税3,600円に区分した。

取引先会食
借方科目金額貸方科目金額
会議費36,000現金39,600
仮払消費税3,600
合計39,600合計39,600

取引先との会食は1人9,000円(税抜)以下なら、交際費でなく会議費にできる。

6月30日、6月分の社会保険料490,000円が普通預金から引き落とされ、従業員預り分245,000円と会社負担の法定福利費245,000円に区分した。

社保料引落
借方科目金額貸方科目金額
預り金245,000普通預金490,000
法定福利費245,000
合計490,000合計490,000

社会保険料は原則として労使折半、会社負担分だけが法定福利費として損金になる。

6月30日、法人カードで購入した消耗品66,000円(税込)を未払金として計上し、本体60,000円と仮払消費税6,000円に区分した。

カード未払計上
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費60,000未払金66,000
仮払消費税6,000
合計66,000合計66,000

法人カードの利用明細だけでは証憑不足、別途領収書等の保存も必要になる。

6月30日、月末締め後2日分の売上330,000円(税込)を追加計上し、本体300,000円と仮受消費税30,000円に区分した。

締め後売上計上
借方科目金額貸方科目金額
売掛金330,000売上高300,000
仮受消費税30,000
合計330,000合計330,000

月末締め後に発生した売上も当月分として見越し計上し、期ズレを防ぐ。

6月30日、6月分の減価償却費概算100,000円を計上し、建物附属設備60,000円と車両運搬具40,000円を直接減額した。

減価償却概算
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費100,000建物附属設備60,000
車両運搬具40,000
合計100,000合計100,000

月次で概算計上した減価償却費は、決算時に確定額へ差額調整するのが通例。

この15仕訳の流れを毎月確実に回せれば、中小企業の月次経理業務の大半はカバーできる。

第4章 消費税の実務

消費税は「判定の順番」さえ押さえれば怖くありません。課税・非課税・不課税・免税の区分から、簡易課税・インボイス、令和8年度改正(経過措置70%へ・2割特例終了)まで、実務の目線で一気に整理します。

どんな取引が課税/非課税/不課税かの判定手順簡易課税・2割特例など計算方式の選び方インボイス経過措置の最新スケジュール(令和8年度改正)

図解|消費税の基本構造

売上で預かった消費税仕入・経費で支払った消費税=納付額

消費税は利益ではなく「預り金」。赤字でも納付が発生することがあります。

消費税のしくみ ── 預かって・払って・差額を納める

売上で預かった消費税 −(仕入・経費で支払った消費税)= 納付額

例(税抜・原則課税)

売上2,200万円(仮受200万)− 課税仕入1,650万円(仮払150万)→ 納付 約50万円

事業者は「預かり役」。消費税は利益ではなく預り金、と社長に説明する

赤字でも消費税は発生し得る(利益と納税は別物)── 資金繰り説明の必須知識

「利益はないのに消費税だけ重い」と感じる正体:給与・社会保険料(不課税)が大きい会社は、費用のわりに仕入税額控除が少ないため。人件費型ビジネスの宿命として資金繰りに織り込む

当社は当月、得意先に商品を掛けで販売し、税込1,100,000円(本体1,000,000円・消費税100,000円)を売掛金として計上し、預かった消費税を仮受消費税に区分した。

売上時(預り)
借方科目金額貸方科目金額
売掛金1,100,000売上高1,000,000
仮受消費税100,000
合計1,100,000合計1,100,000

標準税率10%の課税売上は、本体価格と仮受消費税を明確に区分する。

当社は当月、仕入先から商品を掛けで仕入れ、税込660,000円(本体600,000円・消費税60,000円)を買掛金として計上し、支払う消費税を仮払消費税に区分した。仮受消費税との差額が納付額になる。

仕入時(支払)
借方科目金額貸方科目金額
仕入高600,000買掛金660,000
仮払消費税60,000
合計660,000合計660,000

仕入税額控除には適格請求書の保存が要件、免税事業者からの仕入れは制限あり。

納税義務の判定 ── 免税か課税か

原則:基準期間(前々事業年度)の課税売上高が1,000万円超なら課税事業者

例外で課税になる主なケース

特定期間(前事業年度開始から6か月)の課税売上高と給与等がともに1,000万円超

資本金1,000万円以上の新設法人(設立1・2期目から課税)

インボイス発行事業者に登録している(売上規模に関係なく課税)

「2年前が1,000万以下だから免税」だけで判定しない。チェック表で確認

図解|消費税の判定は必ずこの順番で

14要件を満たすか(国内・事業者・対価・資産譲渡等)満たさない→不課税
2非課税リストに該当するか(土地・住宅家賃・利息・保険診療など)該当→非課税
3輸出等に該当するか該当→免税0%
4残りはすべて課税10% または 軽減8%

課税の4要件 ── 課税対象かどうかの入口

次の4つすべてを満たす取引が消費税の課税対象

① 国内において ② 事業者が事業として ③ 対価を得て ④ 資産の譲渡・貸付・役務の提供を行う

1つでも欠けると不課税(対象外):給与(事業でない)・寄附/補助金(対価なし)・国外取引など

課税対象に入ったうえで「非課税」「免税」の例外を見る、という2段階で判定

この順番を飛ばして感覚で区分すると必ず間違える

当社所有の営業車が追突事故に遭い、相手方保険会社から損害賠償金150,000円を普通預金口座に受け取った。対価性のない収入であるため、消費税の課税対象外(不課税)として雑収入に計上した。

損害賠償金(不課税)
借方科目金額貸方科目金額
普通預金150,000雑収入(不課税)150,000

対価性のない損害賠償金は原則不課税だが、内容次第で課税対象にもなり得る。

課税・非課税・不課税・免税の全体マップ

課税(10%/8%)

国内の物販・サービス・店舗家賃・備品売却など大半の取引

非課税(社会政策・性質上)

土地・住宅家賃・利息・保険料・医療(保険診療)・介護・行政手数料・商品券など

不課税(対象外)

給与・補助金・保険金・配当・寄附・損害賠償金・国外取引

免税(0%)

輸出取引・国際輸送など(仕入側の控除はできる=有利な0%)

非課税と不課税は「課税売上割合」の計算で扱いが違う ── 区分を混ぜない

非課税取引の主なもの①(資産・お金まわり)

土地の譲渡・貸付(1か月以上)── 青空駐車場の地代も非課税(施設貸しは課税)

住宅の貸付(居住用・1か月以上)── 店舗・事務所は課税

利息・保証料・保険料・共済掛金

有価証券・支払手段の譲渡

商品券・プリペイドカード等(物品切手)の譲渡

同じ「家賃」「駐車場」でも用途・形態で課否が割れる ── 契約書で確認が鉄則

主な非課税:土地の譲渡・貸付(1か月以上)/有価証券・支払手段の譲渡/預金利息・保証料・保険料/商品券・プリペイドカードの譲渡/行政手数料など

非課税売上が多い会社は課税売上割合が下がり、仕入税額控除が按分制限される(本章「95%ルール」参照)── 不動産・金融・医療系は特に注意

当社の普通預金口座に利息2,000円が入金された。源泉徴収税額の取り扱いは本設例では簡略化のため考慮せず、入金額全額を受取利息(非課税売上)として計上した。

預金利息(非課税)
借方科目金額貸方科目金額
普通預金2,000受取利息(非課税)2,000

普通預金の利息は消費税の非課税売上、天引きされた所得税は法人税額から控除できる。

非課税取引の主なもの②(社会政策的配慮)

社会保険医療(保険診療)── 自由診療・美容は課税

介護保険サービス・社会福祉事業

助産・埋葬料・火葬料

一定の学校の授業料・入学金・教科書

行政手数料(住民票・登記手数料等)

医療・介護・不動産業は非課税が多い=課税売上割合・簡易課税の検討が重要(第7章)

:学校の授業料・入学金・教科書、助産、埋葬料・火葬料、身体障害者用物品、社会福祉事業のサービスなど

同じ医療でも自由診療(美容目的・人間ドック・予防接種など)は課税。「医療=非課税」と一括りにしない

不課税(対象外)の代表例

給与・賞与・退職金(雇用契約に基づく労務)

補助金・助成金・寄附金・祝金・香典

保険金・共済金・損害賠償金(対価性なし)

配当金・出資分配

税金の納付・還付、減免

「非課税」と入力するか「対象外」と入力するかでソフト上の課税売上割合が変わる ── 区分コードを正しく

:ご祝儀・香典・見舞金、受取配当金、損害賠償金、寄附・補助金、国外で完結する取引

実務で最も重要なのは「給与(不課税)か外注費(課税仕入)か」の区分(パターン10・誤り15参照)。ここを誤ると消費税と源泉の両方に影響する

当社の創業10周年を記念して、取引先から祝い金50,000円を現金で受け取った。対価を伴わない受贈益であるため、消費税の課税対象外(不課税)として雑収入に計上した。

創業祝い金(不課税)
借方科目金額貸方科目金額
現金50,000雑収入(不課税)50,000

取引先からの祝い金は不課税でも、法人税の計算では原則益金となる。

輸出免税 ── 0%課税の世界

輸出として行う資産の譲渡・国際輸送・国際郵便などは免税(0%)

売上に消費税はかからないが、対応する仕入の消費税は控除(還付)できる

輸出許可書・インボイス等の証明書類の保存が要件(輸出証明がないと免税にできない)

輸出が多い会社は還付申告が常態 ── 原則課税が前提(簡易課税では還付されない)

海外向けでも「国内で引き渡す」取引は課税 ── 取引条件で判定

当社は海外の取引先へ商品2,200,000円を輸出販売し、輸出免税(0%)に該当するため消費税を課さず売掛金に計上した。輸出売上高は消費税を課さないが、課税売上割合を計算する際の分子となる課税売上高には含まれる。

輸出売上(免税)
借方科目金額貸方科目金額
売掛金2,200,000売上高(免税)2,200,000

輸出免税を適用するには、輸出許可書など証明書類を保存しておく。

図解|10%と8%のざっくり境界線

軽減8%飲食料品の販売(テイクアウト・出前・スーパーの食品)/週2回以上発行の新聞(定期購読)
標準10%外食(イートイン)・酒類・ケータリング/それ以外のすべての取引

軽減税率8%の対象

対象は2つだけ

① 飲食料品(酒類・外食を除く)② 週2回以上発行の新聞(定期購読)

判定の難所

テイクアウト・出前=8%/イートイン=10%(販売時の意思確認)

おまけ付き菓子等の一体資産:税抜1万円以下かつ食品部分の価額が2/3以上なら全体8%

仕入側も8%・10%の区分入力が必要(飲食・小売の記帳は混在が日常)

レジ・受発注システムの税率設定を最初に確認するのが実務の入口

当社は会議用に弁当・茶菓子16,200円(軽減税率8%)と酒類5,500円(標準税率10%)を同時に購入し、現金21,700円を支払った。税率ごとに区分して会議費に計上した。

会議費(税率区分)
借方科目金額貸方科目金額
会議費(軽減8%)16,200現金21,700
会議費(標準10%)5,500
合計21,700合計21,700

同じ買い物でも酒類だけは軽減税率の対象外、標準10%で区分経理する。

経理方式 ── 税込経理と税抜経理の比較

税抜経理

損益が本体価格で見える/少額判定(10万・30万)が税抜でできる/仮払・仮受で期中も納税額が見える

税込経理

仕訳がシンプル/免税事業者はこちら(税抜経理は不可)

交際費800万円の判定は経理方式の金額(税込経理なら税込)で行う ── 方式で有利不利が出る場面

どの方式を採用しているかは、税理士の変更・引き継ぎ時に必ず確認

当社は事務用品33,000円(税込)を現金で購入した。税込経理を採用しているため、消費税を区分せず本体・税額込みの33,000円をそのまま消耗品費として計上した。

税込経理
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費33,000現金33,000

税込経理を選ぶと、少額資産かどうかの判定も税込金額をもとに行う。

同じ事務用品33,000円(税込)の購入を税抜経理で処理すると、本体30,000円と仮払消費税3,000円に区分して計上する。少額判定の基準金額も、税抜経理なら税抜金額を基準とする点が税込経理と異なる。

税抜経理
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費30,000現金33,000
仮払消費税3,000
合計33,000合計33,000

経理方式(税込・税抜)は、事業年度の途中で変更せず継続して用いる。

原則課税の計算と95%ルール

納付額=課税売上の消費税 − 課税仕入の消費税(仕入税額控除)

仕入税額控除の制限

課税売上割合95%以上かつ課税売上高5億円以下 → 全額控除OK

それ以外 → 個別対応方式 or 一括比例配分方式で按分計算

非課税売上が多い業種(医療・介護・不動産)は按分計算が常態 ── 経費の用途区分(課税売上対応/非課税売上対応/共通)の入力が必要

該当する会社は、入力時から用途区分を意識(決算でまとめては無理)

当社は決算にあたり、税抜経理で仮受消費税4,800,000円と仮払消費税3,100,000円の差額1,700,000円を計算した。申告納付額は百円未満切捨てにより1,698,500円となるため、未払消費税等1,698,500円を計上し、切り捨てられた端数1,500円は雑収入とした。

消費税決算仕訳
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税4,800,000仮払消費税3,100,000
未払消費税等1,698,500
雑収入1,500
合計4,800,000合計4,800,000

消費税精算の百円未満切捨て、端数は雑収入・雑損失で調整

図解|みなし仕入率(事業区分別)

第1種 卸売90%第2種 小売80%第3種 製造・建設70%第4種 飲食ほか60%第5種 サービス50%第6種 不動産40%

納付額=売上の消費税×(1−みなし仕入率)。区分を誤ると納付額が大きく変わります。

簡易課税のしくみ ── みなし仕入率

基準期間の課税売上高5,000万円以下+事前届出で選択できる簡便計算

納付額=売上の消費税 ×(1−みなし仕入率)── 仕入の集計が不要

みなし仕入率

第1種 卸売90%/第2種 小売80%/第3種 製造・建設70%/第4種 飲食その他60%/第5種 サービス50%/第6種 不動産40%

一度選ぶと2年間継続。大きな設備投資・還付の予定がある年は原則が有利なことも ── 毎年の有利判定が顧問の腕

当社(小売業・第2種事業)は簡易課税を選択しており、売上税額2,000,000円にみなし仕入率80%を適用して納付額400,000円を算定した。決算では仮受消費税2,000,000円を実際の仮払消費税1,280,000円と未払消費税等400,000円に充当し、みなし仕入率による控除額との差320,000円を雑収入に計上した。

簡易課税決算
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税2,000,000仮払消費税1,280,000
未払消費税等400,000
雑収入320,000
合計2,000,000合計2,000,000

簡易課税はみなし仕入率で算定、実額仕入との差額は雑収入に

簡易課税の事業区分判定①

第1種(卸売・90%)

購入した商品を性質・形状を変えずに「事業者へ」販売

第2種(小売・80%)

購入した商品を性質・形状を変えずに「消費者へ」販売(区別できない場合の扱いは要確認)

第3種(製造・建設・70%)

製造・加工・建設・農林漁業(自ら材料を仕入れて加工)

同じ会社でも取引ごとに区分が混在し得る(卸も小売もある等)── 売上の区分管理が前提

当社が営む飲食店業は、簡易課税の事業区分で第4種事業(みなし仕入率60%)に該当する。売上税額1,200,000円から納付額480,000円を算定し、税込経理のため租税公課480,000円を未払消費税等480,000円とあわせて計上した。飲食店業は第5種のサービス業から明確に除外されており、第4種に区分される。

飲食店(第4種)
借方科目金額貸方科目金額
租税公課480,000未払消費税等480,000

飲食店業の簡易課税区分は第4種、第5種との取り違えに注意

簡易課税の事業区分判定②

第4種(その他・60%)

飲食店業・固定資産の売却・加工賃中心でない請負など

第5種(サービス・50%)

運輸・通信・金融・サービス業(理美容・コンサル・修理など)

第6種(不動産・40%)

不動産業(賃貸・管理・仲介)

判定頻出例:建設の手間請け(材料支給を受ける)=第4種/自社材料=第3種、美容室の店販=第2種

迷う取引は判定表+国税庁質疑応答で確認し、判断根拠をメモに残す

当社は建設業で、自社調達の材料を用いて施工する工事を行っており、簡易課税の第3種事業(みなし仕入率70%)に区分される。売上税額1,000,000円から納付額300,000円を算定し、税込経理により租税公課300,000円を未払消費税等300,000円とあわせて計上した。元請から材料の支給を受けて労務のみを提供する手間請け工事は、第4種(みなし仕入率60%)となる。

建設(第3種)
借方科目金額貸方科目金額
租税公課300,000未払消費税等300,000

建設業は自社施工が第3種、材料支給の手間請けは第4種と区分

図解|2割特例はどうなる?(令和8年度改正後)

2割特例〜R8.9.30を含む課税期間3割特例(個人のみ)R9年分・R10年分本則 or 簡易課税法人はR8.9.30の期限後すぐ

法人は3割特例の対象外。簡易課税(売上5,000万円以下・事前届出)への移行を早めに検討します。

2割特例 ── インボイスを機に課税になった事業者

免税事業者がインボイス登録のために課税事業者になった場合の負担軽減措置

納付額=売上の消費税 × 2割(仕入の集計不要・事前届出不要・申告時に選択)

対象期間:令和5年10月〜令和8年9月30日を含む課税期間まで。令和8年度改正で延長はされず、この期限で終了

その後:個人事業者に限り、令和9年分・令和10年分は納付額を売上税額の3割とする「3割特例」が新設。法人は本則課税か簡易課税(5,000万円以下)へ移行

基準期間の課税売上高が1,000万円超の年は使えない(年ごとに判定)

特例終了後にどの計算方式へ移るか(簡易課税の届出時期を含む)は早めの設計が重要

インボイス登録を機に課税事業者となった当社(9月決算法人)は、令和8年9月期の申告で売上税額900,000円の2割にあたる180,000円を租税公課として未払計上した。2割特例は法人が令和8年9月30日の属する課税期間まで、個人事業者は令和8年分までの措置で終了し、個人のみ令和9年分・令和10年分は3割特例に移行する。

2割特例納付
借方科目金額貸方科目金額
租税公課180,000未払消費税等180,000

2割特例はこの課税期間が適用最終、個人はR9・R10のみ3割特例へ

インボイス制度の基本

仕入税額控除には、原則として登録事業者が発行する適格請求書(インボイス)の保存が必要

インボイスの記載事項

登録番号(T+13桁)/適用税率と税率ごとの消費税額/取引内容(軽減税率対象の明記)など

受け取った請求書の登録番号は国税庁公表サイトで確認できる(新規取引先は確認を習慣に)

自社(会社)が発行する請求書の様式チェックも重要(税理士がチェックします)

登録番号の記載がない請求書を受け取り、商品110,000円(税込・令和8年7月)を掛けで仕入れた。令和8年9月30日までの経過措置80%を適用し、税抜経理で仮払消費税8,000円・仕入高102,000円に区分した。

経過措置80%
借方科目金額貸方科目金額
仕入高102,000買掛金110,000
仮払消費税8,000
合計110,000合計110,000

登録番号のない請求書は全額控除不可、経過措置の期限内かを確認

仕入税額控除の要件と少額特例

原則

帳簿の記載 + インボイスの保存

少額特例(〜令和11年9月)

基準期間の課税売上高1億円以下等の事業者は、税込1万円未満の課税仕入はインボイス不要(帳簿のみでOK)

帳簿のみ保存でよい取引(金額不問)

3万円未満の公共交通機関・自販機/従業員の出張旅費・日当・通勤手当 など

「領収書がないから経費にできない」と一律に言わない。特例の地図を持つ

インボイス未登録の店舗から消耗品9,900円(税込)を現金で購入した。基準期間の課税売上高1億円以下等の要件を満たす当社は、1万円未満の少額特例により帳簿記載のみで全額控除し、消耗品費9,000円・仮払消費税900円に区分した。

少額特例
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費9,000現金9,900
仮払消費税900
合計9,900合計9,900

少額特例の適用は基準期間の課税売上高1億円以下等が要件

図解|経過措置の控除割合タイムライン(令和8年度改正後)

80%R5.10〜R8.970%R8.10〜R10.950%R10.10〜R12.930%R12.10〜R13.90%R13.10〜

インボイス未登録の相手からの仕入に適用。会計ソフトでは経過措置用の税区分を選択します。

免税事業者からの仕入 ── 経過措置(80%→70%→50%→30%)

インボイスのない仕入(未登録の免税事業者等)は原則控除不可。ただし経過措置あり

令和5年10月〜令和8年9月:仕入税額相当額の80%控除可

令和8年10月〜令和10年9月:同70%控除可(令和8年度改正で「50%」から緩和・延長)

令和10年10月〜令和12年9月:同50%控除可/令和12年10月〜令和13年9月:同30%控除可(以後は控除なし)

会計ソフトの税区分(経過措置80%・70%等)を正しく選択 ── 通常の課税仕入と混ぜない

一人親方・個人外注が多い建設業などは、取引先の登録状況リストを整備(第7章)

免税事業者である仕入先から部品110,000円(税込)を令和8年9月に掛けで仕入れた。令和8年9月30日までの経過措置80%を適用し、税抜経理で仮払消費税8,000円・仕入高102,000円に区分した。

改正前80%
借方科目金額貸方科目金額
仕入高102,000買掛金110,000
仮払消費税8,000
合計110,000合計110,000

免税事業者からの仕入も未登録取引と同じ経過措置の対象

同じ仕入先から令和8年10月に同型の部品110,000円(税込)を掛けで仕入れた。令和8年10月1日以後は経過措置70%が適用され、仕入高103,000円と仮払消費税7,000円に区分した。控除割合は令和10年10月から50%、令和12年10月から30%へ縮小し、令和13年10月に廃止される。なお、免税事業者等からの仕入が年1億円(税込)を超える部分には経過措置を適用できない。

改正後70%
借方科目金額貸方科目金額
仕入高103,000買掛金110,000
仮払消費税7,000
合計110,000合計110,000

経過措置の控除割合は70%→50%→30%と段階的に縮小し将来廃止

家賃・駐車場の消費税 ── 用途で決まる

住宅の家賃(居住用・1か月以上)=非課税/事務所・店舗=課税

社宅として会社が借りる場合も居住用なら非課税(社員からの社宅使用料も非課税売上)

駐車場:青空(土地の貸付)=非課税/アスファルト・区画・機械式など施設貸し=課税

「家賃だから非課税」と一括処理しない。物件ごとに契約書で判定

居住用賃貸建物の取得に係る仕入税額控除の制限(取得時は控除不可)にも注意

当社は事務所家賃220,000円(税込・課税)と従業員社宅の家賃150,000円(非課税)を合計370,000円として同時に普通預金から支払った。税抜経理により事務所家賃は地代家賃200,000円と仮払消費税20,000円に区分し、居住用の社宅家賃150,000円は区分しない。事業用か居住用かという用途によって課税・非課税の判定が決まる。

家賃(課税・非課税)
借方科目金額貸方科目金額
地代家賃(課税)200,000普通預金370,000
仮払消費税20,000
賃借料(非課税)150,000
合計370,000合計370,000

課税の事務所家賃と非課税の社宅家賃は同時払でも区分計上

当社は舗装済みの月極駐車場代33,000円(税込・課税)を現金で支払い、賃借料30,000円と仮払消費税3,000円に区分した。青空駐車場(土地の貸付)は非課税だが、アスファルト舗装や区画のある施設貸しの駐車場は課税となる。

駐車場代(課税)
借方科目金額貸方科目金額
賃借料(課税)30,000現金33,000
仮払消費税3,000
合計33,000合計33,000

舗装・区画のある駐車場は課税、青空駐車場は非課税と区分

車両・固定資産売却の消費税

事業用資産の売却は、売却額の総額が課税売上(簿価や売却益ではない)

55万円で売却 → 課税売上55万円(うち消費税5万円)として申告に反映

簿価以下で売っても消費税は発生する ── 「損したのに消費税?」と聞かれたら預り金の理屈で説明

土地の売却は非課税売上(課税売上割合が大きく下がる ── たまたま土地を売った場合の特例承認も検討)

当社は簿価200,000円の車両を440,000円(税込)で売却し、代金は普通預金に入金された。課税売上は差益ではなく売却額400,000円(税抜)全額となるため仮受消費税40,000円を計上し、帳簿価額200,000円を取り崩して固定資産売却益200,000円を計上した。

売却の課税標準
借方科目金額貸方科目金額
普通預金440,000車両運搬具200,000
仮受消費税40,000
固定資産売却益200,000
合計440,000合計440,000

固定資産売却の課税標準は差益でなく売却代金の全額

軽油引取税・ガソリン税の扱い

軽油代のうち軽油引取税は消費税の課税対象外(不課税)── 明細で本体と分けて入力

ガソリン税は本体価格に含まれて課税対象(ガソリンは全額課税仕入でOK)

「軽油は全額課税仕入」が頻出ミス(運送・建設・農業で影響大)

給油明細・燃料カード明細の税区分設定をソフト側で整備すると事故が減る

:軽油1リットルあたり32.1円の軽油引取税が含まれる。5万円の給油でも数千円は不課税部分 ── スタンドの明細に税額が記載される

会計ソフトの摘要辞書・自動仕訳ルールに「軽油=本体課税+引取税不課税」を登録しておくと入力ミスが激減する

当社は軽油500リットルをスタンドで購入し、代金55,000円は未払金とした。1リットルあたり32.1円の軽油引取税16,050円は不課税、残り38,950円が課税仕入となるため、車両費を税区分別に2行に区分して仕訳した。

軽油引取税区分
借方科目金額貸方科目金額
車両費(課税)38,950未払金55,000
車両費(不課税)16,050
合計55,000合計55,000

軽油代金は軽油引取税(不課税)と本体(課税)に分けて仕訳

会費・キャンセル料・違約金の判定

通常会費(対価性なし)=不課税/研修会費・施設利用料=課税

キャンセル料:解約に伴う損害賠償の性格=不課税/事務手数料の性格=課税(ホテルのキャンセル料は時期・名目で混在)

違約金・損害賠償金=原則不課税(ただし実質が資産の譲渡対価なら課税)

「名目」でなく「性格(対価性)」で判定 ── 請求書の文言だけで決めない

:同業団体の通常会費=不課税(対価性なし)/セミナー・研修参加費や名簿・施設利用は課税

キャンセル料:事務手数料としての性格の部分=課税/逸失利益の補償としての性格=不課税(区分不明なら全体を不課税として扱う実務が多い)

当社は宿泊予約したホテルを無断キャンセルし、キャンセル料11,000円(不課税)を支払手数料として現金で支払った。解約に伴う損害賠償的な性格の支払は消費税の対象外となる。

無断キャンセル料
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料11,000現金11,000

解約に伴う損害賠償的なキャンセル料は不課税で処理

当社は契約約款に解約事務手数料と明記された利用料3,300円(税込)をキャンセル時に現金で支払い、支払手数料3,000円と仮払消費税300円に区分した。役務の対価としての性格が明確なため課税仕入となる。

解約事務手数料
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料3,000現金3,300
仮払消費税300
合計3,300合計3,300

解約事務手数料は役務提供の対価とみなされ課税仕入に

海外取引 ── 電気通信利用役務とリバースチャージ

海外事業者からのネット広告・クラウドサービス等(事業者向け電気通信利用役務)はリバースチャージ=買い手側が消費税を申告

ただし課税売上割合95%以上の事業者は当分の間、申告対象外(経理上は不課税扱い)

消費者向け配信サービスは国外事業者が申告(インボイス登録の有無を確認)

海外プラットフォーム手数料(広告・アプリ・モール)を一律課税仕入にするのは誤り ── 取引ごとに整理表で判定

当社は海外事業者に事業者向け電気通信利用役務にあたるネット広告を発注し、広告費100,000円を広告宣伝費として未払計上した。課税売上割合95%以上の課税期間は経過措置により、当分の間はこの支払対価を申告に含めなくてよい。

リバースチャージ
借方科目金額貸方科目金額
広告宣伝費100,000未払金100,000

課税売上割合95%以上ならリバースチャージ申告は当面不要

ポイント・値引・実費精算の消費税

ポイント利用:値引処理(支払額で課税仕入)か両建て(総額課税仕入+雑収入不課税)か継続適用

自社ポイント付与:付与時は処理なし(利用時に売上値引等)が一般的 ── 制度設計による

立替金の実費精算:対象外(立替金精算書+宛名領収書の保存)

従業員立替の経費精算は通常の課税仕入(インボイスは会社宛てが原則だが、3万円未満特例・出張旅費特例の活用を整理)

当社は11,000円(税込)の備品を購入する際に1,000ポイントを利用し、残額10,000円を現金で支払った。値引方式では支払額10,000円(税込)を消耗品費として計上するが、両建てで雑収入計上する方式もある。

ポイント値引方式
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費10,000現金10,000

ポイント利用は値引き処理と両建て処理のいずれかを選択

消費税の誤りやすいポイントTOP10

① 軽油引取税を課税仕入に ② 住宅家賃・地代を課税に

③ 保険金・補助金を課税売上に ④ 車両売却を差額課税に

⑤ 給与を課税仕入に(外注費との混同) ⑥ 海外取引を課税仕入に

⑦ 慶弔金・香典を課税に ⑧ 行政手数料・印紙を課税に

⑨ 通常会費を課税に ⑩ 免税事業者からの仕入を満額控除に

迷ったら第4章の各ページへ。区分の根拠をメモに残すのがプロの仕事

インボイス実務チェックリスト(受領側)

  • 新規取引先の登録番号を公表サイトで確認した
  • 受領請求書に税率ごとの消費税額・登録番号があるか確認した
  • 未登録事業者の仕入は経過措置(80%。令和8年10月以後は70%)の税区分で入力した
  • 1万円未満(少額特例)・出張旅費特例の適用を整理した
  • 返品・値引時の返還インボイスを授受した(1万円未満は免除)
  • 電子で受け取ったインボイスは電子保存した(電帳法)

迷う書類は「確認フォルダ」に集めて定期的に税理士と確認

消費税の申告と納付スケジュール

申告・納付期限:課税期間終了の翌日から2か月以内(法人)

法人税と違い、消費税には申告期限の延長特例を出していない会社も多い ── 延長届の有無を確認(出せば1か月延長可)

中間納付:前期実績に応じ年1回・3回・11回(パターン48)

納付方法:ダイレクト納付・振替納税・クレジット・スマホ納付など ── 自社に合う方法を選ぶ

納税予測には消費税を必ず含める。法人税より重い会社が多い

第4章のまとめ ── 消費税実務

  • 判定の順番:課税4要件 → 非課税・免税の例外 → 税率
  • 免税/課税の判定は基準期間・特定期間・インボイス登録で
  • 原則・簡易・2割特例の有利判定が顧問の腕の見せどころ
  • インボイス:番号確認・経過措置(80%→令和8年10月以後70%)・少額特例を使い分け
  • 頻出ミスTOP10を月次チェックに組み込む
  • 納税予測と中間納付カレンダーで資金繰りを守る

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通し設例|消費税の税区分 総合演習(12仕訳)

食品と雑貨を扱う小売店は、原則課税を選択するインボイス発行事業者で、税抜経理により記帳している。以下では消費税の課税・非課税・不課税・免税という4つの区分を、ある月の代表的な12仕訳で横断的に確認する。各設例文には、その取引がどの区分に当たるかを判定した理由を一言添えている。

R8年9月2日、食品売り場の当日売上864,000円(税込)を現金で受け取った。食品は消費税の軽減税率8%の課税対象のため、本体800,000円と仮受消費税64,000円に区分する。

食品売上(軽減8%)
借方科目金額貸方科目金額
現金864,000売上高800,000
仮受消費税64,000
合計864,000合計864,000

飲食料品の売上は軽減税率8%対象、標準10%との混同に注意

R8年9月3日、雑貨売り場の当日売上660,000円(税込)を現金で受け取った。雑貨は軽減税率の対象品目(飲食料品等)に当たらないため標準税率10%の課税対象となり、本体600,000円と仮受消費税60,000円に区分する。

雑貨売上(標準10%)
借方科目金額貸方科目金額
現金660,000売上高600,000
仮受消費税60,000
合計660,000合計660,000

雑貨は軽減税率の対象外、標準10%課税と区分して計上

R8年9月5日、海外向けECサイトを通じた商品の輸出売上300,000円が海外決済代行会社から普通預金に入金された。輸出取引は消費税が免除される免税売上(0%)に当たり消費税額は生じないが、課税売上割合の計算では分子に算入する。

輸出免税売上
借方科目金額貸方科目金額
普通預金300,000売上高300,000

輸出売上は免税で税額ゼロでも課税売上割合の分子に算入

R8年9月8日、店舗2階の住居部分を貸し付けている入居者から、月額家賃80,000円が普通預金に入金された。住宅の貸付けは消費税が非課税とされる典型例のため、消費税を区分せず全額を雑収入に計上する。

住居家賃収入(非課税)
借方科目金額貸方科目金額
普通預金80,000雑収入80,000

住宅の貸付家賃は非課税、消費税を区分せず全額計上

R8年9月12日、食品卸業者から食品432,000円(税込)を掛けで仕入れた。食品は軽減税率8%の課税仕入に当たるため、本体400,000円と仮払消費税32,000円に区分する。

食品仕入(軽減8%)
借方科目金額貸方科目金額
仕入高400,000買掛金432,000
仮払消費税32,000
合計432,000合計432,000

食品の仕入は軽減税率8%区分、標準税率分と分けて記帳

R8年9月14日、雑貨卸業者から雑貨330,000円(税込)を掛けで仕入れた。雑貨は軽減税率の対象外のため標準税率10%の課税仕入となり、本体300,000円と仮払消費税30,000円に区分する。

雑貨仕入(標準10%)
借方科目金額貸方科目金額
仕入高300,000買掛金330,000
仮払消費税30,000
合計330,000合計330,000

雑貨の仕入は軽減対象外、標準10%で課税仕入に区分

R8年9月16日、店舗の火災保険料24,000円を普通預金から支払った。保険料は消費税の非課税仕入に該当するため、仮払消費税を区分せず全額を保険料に計上する。

火災保険料(非課税)
借方科目金額貸方科目金額
保険料24,000普通預金24,000

保険料は非課税仕入に該当、仮払消費税を区分しない

R8年9月25日、従業員の給与280,000円を支給するにあたり、源泉所得税7,000円と社会保険料本人負担分42,000円を預り金として控除し、残り231,000円を普通預金から振り込んだ。給与の支払いは消費税の不課税取引(対象外)のため消費税は区分しない。

給与支給(不課税)
借方科目金額貸方科目金額
給料手当280,000預り金7,000
預り金42,000
普通預金231,000
合計280,000合計280,000

給与の支払いは不課税取引、源泉税等は預り金で管理

R8年9月28日、先月の台風による店舗の一部損壊について、保険会社から保険金150,000円が普通預金に入金された。保険金の受取りは資産の譲渡等の対価ではないため消費税の不課税(対象外)であり、雑収入に計上する。

保険金受取(不課税)
借方科目金額貸方科目金額
普通預金150,000雑収入150,000

保険金の受取りは資産の譲渡等に当たらず不課税で処理

R8年9月30日、インボイス未登録の個人から中古什器を55,000円(税込)で購入し、現金で支払った。課税仕入に当たるが、未登録者からの仕入は原則全額を控除できず、R8年9月30日までの経過措置により80%相当の4,000円のみ仮払消費税として計上し、残額は本体価格に含めて消耗品費51,000円とする。

什器購入(経過措置80%)
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費51,000現金55,000
仮払消費税4,000
合計55,000合計55,000

仕入先が個人でも経過措置の適用可否は登録の有無で判定

R8年10月1日、前の設例と同じ相手から同条件の中古什器をもう1点55,000円(税込)で購入し、現金で支払った。同じ課税仕入でも、R8年10月1日以降は経過措置の控除割合が70%に縮小するため、仮払消費税は3,500円にとどまり、消耗品費は51,500円となる。

什器購入(経過措置70%)
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費51,500現金55,000
仮払消費税3,500
合計55,000合計55,000

取引が令和8年10月以降なら控除割合は70%に下がる点に注意

R8年10月3日、インボイス未登録の個人事業者から店舗清掃用の消耗品を8,800円(税込)で購入し、現金で支払った。支払対価の額が1万円未満のため、相手が未登録でも少額特例により全額控除でき、消耗品費8,000円と仮払消費税800円に区分する。

少額特例仕入
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費8,000現金8,800
仮払消費税800
合計8,800合計8,800

少額特例は相手の登録有無を問わず税込1万円未満で適用

課税・非課税・不課税・免税のどの区分に当たるか迷ったときは、本章冒頭で整理した判定手順に立ち返り、取引の性質から順番に確認するとよい。

第5章 決算と税務調整

決算の出来は、①B/S残高を説明できる ②P/L増減の理由を言える ③税務調整に漏れがない ── この3点に尽きます。決算整理のチェックリストから減価償却・引当金・別表の基本まで、この順に確認すれば抜けません。

決算整理事項の全チェックリスト修繕費vs資本的支出・少額資産など決算前の定番論点別表四・納税充当金など税務調整の基礎

図解|決算〜申告の流れ(期限は決算日から2か月)

資料回収・残高確定
〜2週間
決算整理仕訳
〜1か月
税額計算・申告書作成検算・レビュー電子申告・納付
2か月以内

決算の全体像とスケジュール

決算日から申告までの2か月

資料回収・残高確定(〜2週間)→ 決算整理仕訳(〜1か月)→ 税額計算・申告書作成 → 社内検算・税理士のレビュー → 決算報告面談→ 電子申告・納付(2か月以内)

法人税は延長特例(申告期限の延長)を出していれば3か月だが、納付は2か月以内が原則(見込納付)

決算は「月次の答え合わせ」。月次精度が高い会社ほど決算は速い

スケジュールの遅れは即、納付・面談に波及。回収依頼は決算月の前月から動く

決算整理事項の一覧(チェックリスト)

  • 現金実査・預金残高の確定
  • 売掛金・買掛金の残高確認
  • 実地棚卸と在庫評価
  • 仮払金・仮受金の精算
  • 減価償却費の確定
  • 前払費用・未払費用の計上
  • 引当金(貸倒・賞与)の検討
  • 役員給与の損金性最終確認
  • 交際費・寄附金の集計
  • 法人税等・消費税の計上
  • 勘定科目内訳書・概況書の作成
  • 別表調整の整理

この一覧を決算ファイルの表紙にして、1件ずつ消し込む

現金実査と預金残高の確定

現金:金種表で実査 → 帳簿残高と一致確認(差異は原因究明・パターン58)

預金:全口座の残高証明書または通帳記帳で期末残高を確定

「使っていない口座」「社長個人口座との混在」を決算で必ず洗い出す

当座借越はマイナス表示せず短期借入金へ振替

定期積金・定期預金の利息(未収分)・担保提供の有無も内訳書に反映

手順:①金種表(1万円札×枚数…)で実際の現金を数える ②帳簿残高と突合 ③差異は原因を調べ、どうしても不明なら現金過不足で処理(パターン58)

預金は決算日時点の通帳記帳・残高証明・当座照合表で確定。ネット銀行は決算日の残高画面を保存しておく

決算日の金種表による現金実査で、現金の帳簿残高より3,000円少ないことが判明した。原因を調査しても特定できなかったため雑損失に振り替えたが、安易な常態化は避け原因究明を優先すべきである。

雑損失計上
借方科目金額貸方科目金額
雑損失3,000現金3,000

現金過不足は原因究明が先、安易な雑損失計上は常態化に注意

売掛金・買掛金の残高確認

得意先元帳・仕入先元帳の残高一覧を作成し、請求書・支払通知と突合

差異の典型原因

締め後売上・仕入の計上漏れ/振込手数料・相殺の未処理/二重計上

マイナス残高の売掛金(過入金・前受の混在)は内容を特定して振替

回収サイトを大幅に超える滞留債権はリスト化して貸倒検討へ(税理士との面談で共有)

手順:①自社の得意先別・仕入先別残高一覧を出す ②相手方の請求書・支払通知と突合 ③差異は「当方の計上漏れ/先方の未計上/入金・支払の相違」の3分類で原因特定

締め日違い(20日締め先方 vs 末締め自社)による差異は「締後取引の明細」を添えて説明できれば問題ない

得意先との売掛金残高確認で当社帳簿1,650,000円と先方回答1,617,000円に33,000円(税込)の差異が生じ、先方計上済みの値引き未処理と判明したため売上値引・割戻しを計上し売掛金を減額修正した。

売掛金差異修正
借方科目金額貸方科目金額
売上値引・割戻し33,000売掛金33,000

売掛金の残高差異は先方の値引処理などをまず照合し原因特定

実地棚卸 ── 在庫の確定

期末日(前後)に現物を数える:商品・製品・材料・貯蔵品(切手・印紙・包装材)

棚卸表の必須項目:品名・数量・単価・金額・場所・担当者名

預け在庫(外注先・倉庫)・積送品・期末日前後の入出荷の帰属に注意

決算にあたり、前期末の実地棚卸で確定していた商品在庫500,000円を期首商品棚卸高に振り替え、当期の売上原価計算に算入した。

借方科目金額貸方科目金額
期首商品棚卸高500,000商品500,000

期首商品棚卸高は前期末の実地棚卸で確定した金額を使う

決算にあたり、期末の実地棚卸で確定した商品在庫600,000円を商品として資産計上し、期末商品棚卸高として売上原価から控除した。

借方科目金額貸方科目金額
商品600,000期末商品棚卸高600,000

期末商品棚卸高は帳簿でなく実地棚卸の数量・金額で計上

棚卸表は調査で必ず見られる原始資料。日付・署名入りで保存

決算にあたり、前期に実地棚卸で確定していた期首商品在庫2,400,000円を、当期の売上原価計算に算入するため商品から期首商品棚卸高に振り替えた。

期首棚卸振替
借方科目金額貸方科目金額
期首商品棚卸高2,400,000商品2,400,000

期首棚卸高への振替は三分法による売上原価算定の一手順

決算にあたり、期末の実地棚卸により確定した商品在庫2,750,000円を貸借対照表に商品として資産計上し、期末商品棚卸高として当期の売上原価から控除した。

期末棚卸計上
借方科目金額貸方科目金額
商品2,750,000期末商品棚卸高2,750,000

期末棚卸高は仕入に期首を足し期末を引く原価算式と連動

在庫の評価方法と評価損

中小の主流は最終仕入原価法(届出がない場合の法定評価方法)

評価損が認められる主な場合

災害による著しい損傷/著しい陳腐化(季節商品の売れ残り等で今後通常価額で販売できないことが明らか)など

「売れ残っているから」だけでは評価損は不可 ── 値下げ販売の実績等の証拠が必要

決算の実地棚卸で時価が下落していた商品について、評価損80,000円を計上し商品の帳簿価額を減額した。

借方科目金額貸方科目金額
商品評価損80,000商品80,000

商品評価損は期末の時価下落分だけ帳簿価額を切り下げる

廃棄するなら廃棄の事実(写真・業者伝票)で廃棄損に ── 評価損より説明が立ちやすい

型落ちとなった商品の帳簿価額480,000円を、処分可能価額180,000円まで切り下げ、商品評価損300,000円を計上した。値下げ販売実績等のセール価格の証憑は保存しておく必要がある。

商品評価損計上
借方科目金額貸方科目金額
商品評価損300,000商品300,000

商品評価損の計上には値下げ販売実績等の証憑保存が必要

仕掛品・未成工事(概要)

期末時点で完成・引渡し前の案件の原価は、費用から仕掛品(未成工事支出金)へ振替

決算にあたり、期末時点で未完成の受注案件にかかった原価700,000円を仕掛品として資産計上し、期末仕掛品棚卸高として売上原価から控除した。

借方科目金額貸方科目金額
仕掛品700,000期末仕掛品棚卸高(製造原価の控除)700,000

未完成案件の原価は仕掛品として資産計上し売上原価から除外

対応関係:売上を計上していない案件の原価は当期費用にしない(費用収益対応)

「材料費だけ拾って外注費・労務費を忘れる」が頻出 ── 案件別の原価集計が前提

建設業の未成工事会計は第7章(建設業)で詳説

決算にあたり、期末時点で未完成の受注案件にかかった材料費・外注費相当850,000円を仕掛品として資産計上し、期末仕掛品棚卸高として売上原価から控除した。案件完成時には原価へ振り戻す。

仕掛品計上
借方科目金額貸方科目金額
仕掛品850,000期末仕掛品棚卸高850,000

仕掛品は案件完成時に原価へ振り戻す処理を失念しないこと

減価償却費の確定 ── 定額法と定率法

定額法:毎期同額(取得価額×償却率)── 建物・附属設備・構築物・ソフトウェアは定額法のみ

定率法:期首簿価×償却率(早い時期に多く償却)── 機械・車両・器具備品の法定(法人)

期中取得は月割(事業供用月から)。償却限度額を超えた分は損金不算入

会計ソフト・固定資産台帳の耐用年数・償却方法・供用日の登録ミスが翌期以降も波及

中小は任意償却(限度内で少なく償却)も可能だが、銀行評価・将来比較の観点から原則満額が推奨

決算にあたり、建物附属設備(定額法・耐用15年・償却率0.067)の取得価額3,000,000円について、年間の減価償却費201,000円を直接法で計上した。

定額法償却
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費201,000建物附属設備201,000

定額法の償却費は取得価額に耐用年数の償却率を乗じて算定

決算にあたり、機械装置(定率法・耐用8年・償却率0.250)の期首帳簿価額2,400,000円について、当期の減価償却費600,000円を直接法で計上した。

定率法償却
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費600,000機械装置600,000

定率法の償却費は期首帳簿価額に償却率を乗じて求める

中古資産の耐用年数

簡便法(見積りが困難な場合)

法定耐用年数の全部を経過:法定×20%

一部経過:(法定−経過年数)+経過年数×20%(端数切捨て・最短2年)

:6年落ちの普通車(法定6年)→ 6×20%=1.2年 → 2年

資本的支出が取得価額の50%超等の場合は簡便法が使えないケースあり

中古資産の早期償却は王道の決算対策だが、購入は事業供用が前提(期末納車で未使用は不可)

期首取得の4年落ち中古営業車(税抜1,600,000円)について、簡便法で耐用年数を(6年-4年)+4年×20%=2.8年から2年と算定し、定率法償却率1.000により初年度に全額1,600,000円を減価償却費計上した。

中古車簡便法
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費1,600,000車両運搬具1,600,000

中古資産の耐用年数は簡便法で算定、1年未満切捨て・下限2年

図解|修繕費か資本的支出か(順に判定)

120万円未満 or 概ね3年周期の修理修繕費
2明らかに価値・耐久性を増す(増築・改造・グレードアップ)資本的支出
3区分不明なら 60万円未満 or 前期末取得価額の10%以下修繕費
4なお不明継続適用の特例(税理士と相談)

修繕費と資本的支出 ── 判定フロー

フロー(順に判定)

① 20万円未満 or 概ね3年周期の修理 → 修繕費

② 明らかに価値・耐久性を増す支出(増築・改造・グレードアップ)→ 資本的支出

③ 区分不明なら:60万円未満 or 前期末取得価額の10%以下 → 修繕費

④ なお不明:継続適用を条件に30%基準等の特例(実務は要相談)

災害時の原状回復には別の取扱いあり。大型工事は見積内訳書を入手して項目ごとに判定

前払費用と短期前払費用の特例

原則:当期分のみ費用、翌期分は前払費用(資産)

短期前払費用の特例(支払時損金)の要件

支払日から1年以内に提供を受ける役務/毎期継続して同じ処理/収益と直接対応しない費用(家賃・保険・保守等)

売上原価に対応するもの・1年超分・等の適用不可に注意。利益操作目的の単年適用は否認リスク

「年払い切替+特例」は定番の決算対策。ただし翌期以降は節税効果が一巡することも説明

当社は12月に1年分の火災保険料96,000円(非課税)を支払い、全額を保険料として計上していたが、決算(3月末)にあたり翌期8か月分64,000円を前払費用へ振り替えた。

前払費用振替
借方科目金額貸方科目金額
前払費用64,000保険料64,000

非課税の保険料も決算では未経過分を月割で前払費用に振替

未払費用・未払金の網羅計上

決算で総ざらいする未払リスト

給与(締め後分)・社会保険料(当月分翌月払い)・残業代

水道光熱・通信・運賃・外注費(締め後請求)

固定資産税(賦課決定済み未納分の処理方針確認)・利息

社保の未払計上(決算月分)は漏れやすい定番 ── 翌月の納付書から逆算

「当期のサービス・労働の対価か」で判定。網羅性が利益の精度を決める

定番の計上リスト:給与の締め後日割分/社会保険料(当月分翌月末払い)/労働保険料/水道光熱・通信費/支払利息/税理士・社労士報酬

前期の決算で計上した未払リストと今期を突合するのが網羅計上のいちばんの近道(毎年同じ項目が並ぶのが正常)

当社は3月分の社会保険料について、会社負担分252,000円(4月末に引き落とされる分)を決算にあたり法定福利費として未払費用に計上した。

社保未払計上
借方科目金額貸方科目金額
法定福利費252,000未払費用252,000

翌月引落しの社保会社負担分は決算で法定福利費に未払計上

当社は3月に納品を受けた消耗品44,000円(税込)について、請求書が4月に到着したため決算にあたり消耗品費として未払金に計上した。

未払金計上
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費44,000未払金44,000

納品済みで請求書未達の費用は決算で未払金として計上

引当金の検討(貸倒・賞与)

貸倒引当金:中小法人は法定繰入率での一括評価+個別評価(パターン52)

賞与引当金:会計上は計上が望ましいが、法人税では損金不算入(申告加算)── 中小実務では計上しない会社も多い

「会計の引当」と「税務の損金」は別物 ── 計上方針は自社の方針として決めて継続

決算賞与で損金にしたい場合はパターン60の3要件(通知・1か月以内支給・損金経理)で

当社は期末の一括評価金銭債権18,000,000円に法定繰入率10/1000(卸売業・小売業)を乗じた180,000円を貸倒引当金繰入として計上した。

貸倒引当金繰入
借方科目金額貸方科目金額
貸倒引当金繰入180,000貸倒引当金180,000

貸倒引当金は期末債権残高に業種別の法定繰入率を乗じ算定

当社は翌期支給予定の夏季賞与のうち当期負担分1,200,000円を賞与引当金繰入として計上したが、税務上は損金不算入のため申告書で加算調整した。

賞与引当金繰入
借方科目金額貸方科目金額
賞与引当金繰入1,200,000賞与引当金1,200,000

賞与引当金繰入は会計上費用でも税務上損金不算入で申告加算

役員給与の最終確認

  • 定期同額:期中の増減額はないか(あれば改定時期・事由を確認)
  • 事前確定届出給与:届出どおりの日・額で支給したか(1円でも違えば全額不算入)
  • 経済的利益:社宅・車・貸付利息など現物給与の処理漏れはないか
  • 使用人兼務役員の賞与:使用人分の妥当性

期中に業績悪化で減額した場合は「業績悪化改定事由」の該当性を税理士が検討

来期の報酬改定(期首3か月以内)は決算報告面談のアジェンダへ

当社は事前確定届出給与の届出どおり7月10日に役員賞与1,000,000円を支給し、源泉所得税102,100円を控除した残額897,900円を普通預金から支払った(社保は簡略化のため省略)。届出と1円でも異なれば全額が損金不算入となる。

事前確定届出給与
借方科目金額貸方科目金額
役員賞与1,000,000預り金102,100
普通預金897,900
合計1,000,000合計1,000,000

事前確定届出給与は届出額と1円でも異なれば全額損金不算入

交際費・寄附金の損金算入限度

交際費(中小法人:資本金1億円以下)

年800万円まで損金算入(または接待飲食費の50%との選択)

1人1万円以下の取引先との飲食は交際費から除外可(年月日・参加者・人数・店名の記録)

寄附金

一般寄附金は所得・資本金等に応じた限度額まで ── 超過分は申告加算

交際費・寄附金・広告費・福利厚生費の科目振り分けを決算で再点検(隣接科目の整理)

欠損金の繰越控除・繰戻し還付

繰越控除

青色申告の欠損金は翌期以降10年間繰り越して所得から控除(中小法人は所得の100%まで控除可)

繰戻し還付

中小法人は欠損金を前期に繰り戻して法人税の還付請求が可能(前期黒字・当期赤字の場合に検討)

繰越のためには欠損発生年度に青色申告+その後連続して申告が必要

別表七の繰越管理は税理士の領域だが、「赤字は10年使える」と社長へ説明できるように

図解|利益と所得のズレを直す別表四

当期純利益(会計)加算(交際費超過・役員給与否認など)減算(受取配当の益金不算入など)=課税所得(税務)

別表四の基本 ── 会計の利益から税務の所得へ

法人税の所得=当期純利益 ±申告調整

加算の例

損金不算入:法人税・住民税/交際費の限度超過/役員給与の否認/減価償却超過額/納税充当金繰入

減算の例

受取配当の益金不算入/納税充当金から支出した事業税/繰越欠損金の当期控除

経理担当の初心者はまず「なぜ利益と所得がズレるのか」の構造を理解する(作成は税理士と)

:当期純利益1,000万円 + 交際費の限度超過100万円(加算)− 受取配当の益金不算入20万円(減算)= 課税所得1,080万円

「決算書の利益」と「税金計算の所得」がズレるのは異常ではなく制度どおり。ズレの内訳を説明できることが大切

別表五(一)の基本 ── 税務上の純資産

利益積立金額の期首→増減→期末を管理する表(税務上のB/S)

整合チェックの定番

繰越損益金=決算書の繰越利益剰余金と一致

納税充当金=未払法人税等と整合/未収還付・仮払税金の残管理

別表五(一)の検算式(期首+別表四留保−中間配当等=期末)が合わない申告書は必ずどこかが誤り

前期申告書の別表五(一)期末=当期の期首。引き継ぎ時に必ず確認

法人税等の計上と未払法人税等

決算にあたり、当期の法人税・住民税及び事業税1,000,000円を計上し、中間納付していた仮払法人税等300,000円を充当したうえで、残額700,000円を未払法人税等として計上した。

決算
借方科目金額貸方科目金額
法人税、住民税及び事業税1,000,000未払法人税等700,000
仮払法人税等(中間納付300,000がある場合の相殺例)300,000
合計1,000,000合計1,000,000

中間納付額は仮払法人税等で計上、確定申告で年税額から控除

法人税・地方法人税・法人住民税(均等割含む)・法人事業税を計上

事業税(所得割)は「支払った期」の損金 ── 当期計上分は別表加算、前期分の納付は減算(納税充当金経由の調整)

均等割は赤字でも発生(資本金・従業者数で決まる)── 社長への説明定番

当社は決算にあたり当期の法人税等の年税額2,400,000円を計上し、中間納付額1,000,000円(仮払金)を充当したうえで、残額1,400,000円を未払法人税等として計上した。

法人税等計上
借方科目金額貸方科目金額
法人税等2,400,000仮払金1,000,000
未払法人税等1,400,000
合計2,400,000合計2,400,000

仮払金で処理した中間納付額も年税額から差し引いて精算

納税充当金の処理

納税充当金=会計の未払法人税等に対応する税務上の概念

1年の流れ

前期末計上 → 当期納付(充当金取崩し)→ 当期末に新たに繰入れ

別表四:繰入額は加算(損金不算入)/充当金から支出した事業税は減算

「損金経理した納税充当金」と実際の納付額のズレは別表五(二)で追跡

この回転が腹落ちすると法人税申告書の半分は読める ── 1社分を先輩と通しでなぞる

当社は確定申告により未払法人税等1,400,000円を普通預金から納付し取り崩した。この未払法人税等は税務上の納税充当金に相当し、別表五(二)で管理される。

納税充当金取崩
借方科目金額貸方科目金額
未払法人税等1,400,000普通預金1,400,000

未払法人税等は税務上の納税充当金、別表五(二)で管理

消費税の決算仕訳

税抜経理

決算にあたり、税抜経理で預かっていた仮受消費税2,000,000円と支払っていた仮払消費税1,500,000円を相殺し、差額500,000円を未払消費税等として計上した。

借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税2,000,000仮払消費税1,500,000
未払消費税等(端数差額は雑収入・雑損失)500,000
合計2,000,000合計2,000,000

税抜経理の消費税精算は仮受と仮払を相殺し差額を未払計上

税込経理

決算にあたり、税込経理により算定した確定消費税額500,000円を、租税公課として未払消費税等に計上した。

借方科目金額貸方科目金額
租税公課500,000未払消費税等(申告書の納付額・損金経理で当期損金)500,000

税込経理の確定消費税額は租税公課として損金経理し未払計上

簡易課税・2割特例の場合、税抜経理では精算差額(益税分)が雑収入に出る ── 異常値ではない

申告書の納付額と帳簿の未払消費税等の一致を必ず検算

例(税抜経理):仮受消費税200万円 − 仮払消費税150万円 → (借)仮受消費税 200万 /(貸)仮払消費税 150万+未払消費税等 50万(端数差額は雑収入・雑損失)

税込経理の場合:申告額を(借)租税公課 /(貸)未払消費税等 で計上(申告時費用処理も可だが、未払計上が期間対応として望ましい)

当社は決算にあたり、税抜経理で預かっていた仮受消費税3,600,000円と支払っていた仮払消費税2,150,000円を相殺し、差額のうち1,449,200円を未払消費税等、端数800円を雑収入として計上した。申告書の納付税額と一致する。

税抜(端数調整)
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税3,600,000仮払消費税2,150,000
未払消費税等1,449,200
雑収入800
合計3,600,000合計3,600,000

端数調整後の未払消費税等は申告書の納付税額と必ず一致確認

当社は決算にあたり、税込経理により算定した確定消費税額1,449,200円を租税公課として未払消費税等に計上し、申告書の納付税額と一致させた。

税込
借方科目金額貸方科目金額
租税公課1,449,200未払消費税等1,449,200

税込経理でも算定額が申告納付税額と一致するか検算が必須

勘定科目内訳書の作成

主要な資産・負債・損益科目の内訳明細(申告書の添付書類)

精度が問われる定番

預貯金(口座別)/売掛金・買掛金(相手先別)/借入金(金融機関別・期末残高は返済予定表と一致)

役員報酬・地代家賃(支払先・物件)/雑益雑損の内容

内訳書と決算書・元帳の不一致は信用を落とす(銀行・税務署の双方が見る書類)

「相手先名の正確な表記」まで含めて品質。作成ミスが最も出やすい書類

法人事業概況説明書・適用額明細書

法人事業概況説明書

事業内容・従業員数・経理状況・月別売上等を記載する申告添付書類

月別売上は帳簿と一致させる(調査の選定資料にもなる)

適用額明細書

中小特例(軽減税率・少額資産特例・税額控除等)を使う場合は添付必須 ── 漏れると適用が受けられないものも

「とりあえず前年コピー」での記載ズレに注意。当期の実態で更新

概況書の主な記載:事業内容・従業員数・主要科目の金額・月別売上・取引金融機関など ── 決算書と数字を一致させる

適用額明細書は、中小の軽減税率(年800万円以下の所得15%)や少額減価償却の特例など租税特別措置を使うときの添付必須書類。漏れると特例が適用できないリスクがある

決算チェックリスト(B/S編)

  • 現金:実査一致・マイナスなし
  • 預金:残高証明と一致
  • 売掛・買掛:内訳書と元帳一致・マイナス残の解消
  • 棚卸:棚卸表と一致
  • 仮払・仮受:残高ゼロまたは内容明確
  • 固定資産:台帳と一致・除却漏れなし
  • 敷金:契約と一致
  • 借入金:返済予定表と一致
  • 預り金:翌月納付額と整合
  • 純資産:別表五(一)・株主資本等変動計算書と整合

B/Sの全科目に「残高の説明」が付けられれば決算は合格

決算チェックリスト(P/L編)

  • 売上:締め後売上の計上・前受との振替・月別推移の異常値確認
  • 原価:期末棚卸の反映・仕掛の振替・粗利率の前期比較
  • 人件費:給与台帳と一致・役員給与の損金性・未払計上
  • 経費:前期比増減の大きい科目の原因説明・私的費用の混入なし
  • 雑収入・雑損失:内容を特定(不明残なし)
  • 税区分:消費税集計表と申告書の整合

「前期比較で増減理由を語れる」状態が決算報告面談の土台

申告と納付 ── 電子申告の実務

法人税・地方税・消費税はe-Tax/eLTAXで電子申告が標準

納付方法:ダイレクト納付(事前届出)・振替・クレジット・スマホ・窓口

申告データの送信完了=受信通知の保存まで(送ったつもり事故の防止)

納付期限と申告期限は別管理(延長法人は見込納付)。期限カレンダーを社内で共有

受信通知・申告書控え・納付記録をセットで会社ファイルへ ── 銀行提出にも使う

当社は法人税等の申告期限日にダイレクト納付により未払法人税等1,400,000円と未払消費税等1,449,200円の合計2,849,200円が普通預金から引き落とされた。

ダイレクト納付
借方科目金額貸方科目金額
未払法人税等1,400,000普通預金2,849,200
未払消費税等1,449,200
合計2,849,200合計2,849,200

未払法人税等と未払消費税等は別科目で管理し、納付書の内訳額で取り崩す。

決算でよくあるミスTOP8

① 締め後売上・仕入の期ズレ ② 期末棚卸の漏れ・過大

③ 社保・給与の未払計上漏れ ④ 役員給与の定期同額崩れ

⑤ 内訳書と元帳の不一致 ⑥ 別表五(一)の検算不一致

⑦ 消費税の税区分集計ミス(軽油税・非課税家賃)

⑧ 納付額・納付期限の連絡漏れ(会社の延滞)

チェックリスト+ダブルチェック(自分以外の目)で構造的に防ぐ

対策はシンプルで、B/S・P/Lチェックリスト(前掲)を毎期同じ順番で消し込み、作成者と別の目でダブルチェックすること。「ミスの型」を知っていれば防げるものが大半

第5章のまとめ ── 決算・税務調整

  • 決算は2か月の逆算スケジュールで。資料回収は前月から
  • 整理仕訳:棚卸・償却・前払未払・引当・税金計上が柱
  • 役員給与・交際費・欠損金は税務調整の3大定番
  • 別表四(所得)・五(一)(純資産)の構造を理解する
  • B/S全科目に「残高の説明」、P/Lは「増減の理由」
  • 電子申告は受信通知まで、納付は期限カレンダーで管理

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通し設例|モデル会社の決算整理(12仕訳)

ここでは第5章で扱った決算整理の主要論点を、M1と同じ株式会社ホクト商事の数値で一気通貫に確認する。

決算にあたり、期末締め後に生じた売上880,000円(税込)を追加計上し、本体800,000円と仮受消費税80,000円に区分した。

締め後売上計上
借方科目金額貸方科目金額
売掛金880,000売上高800,000
仮受消費税80,000
合計880,000合計880,000

決算締め後の売上は引渡日基準で当期分を判定し、税込額を本体と仮受消費税に分ける。

決算にあたり、締め後に発生した仕入・外注費550,000円(税込)の未払計上を行い、仕入高350,000円・外注費150,000円・仮払消費税50,000円に区分した。

締め後仕入未払
借方科目金額貸方科目金額
仕入高350,000未払金550,000
外注費150,000
仮払消費税50,000
合計550,000合計550,000

締め後の仕入・外注費は発生主義で未払計上し、本体額と仮払消費税を区分する。

決算整理として、期首商品棚卸高2,400,000円を商品勘定から売上原価の計算区分へ振り替え、当期の売上原価計算の起点とした。

期首棚卸振替
借方科目金額貸方科目金額
期首商品棚卸高2,400,000商品2,400,000

期首商品棚卸高は前期末の期末棚卸高と一致させ、売上原価算定の起点とする。

決算整理として、実地棚卸の結果に基づき期末商品棚卸高2,750,000円を商品勘定に計上し、当期の売上原価を確定させた。

期末棚卸計上
借方科目金額貸方科目金額
商品2,750,000期末商品棚卸高2,750,000

期末棚卸高は実地棚卸の結果で確定し、帳簿棚卸高との差異は棚卸減耗費等で処理する。

型落ちにより販売価値が大きく下落した在庫について商品評価損180,000円を計上し、商品の帳簿価額を時価水準まで減額した。

商品評価損計上
借方科目金額貸方科目金額
商品評価損180,000商品180,000

商品評価損は時価下落を示す資料がなければ、税務調査で否認されるおそれがある。

月次概算で計上していた減価償却費(合計1,200,000円)に対し、決算で確定した金額は1,245,000円であったため、差額45,000円を追加計上し工具器具備品を減額した。

減価償却確定差額
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費45,000工具器具備品45,000

月次概算の減価償却費は決算で確定額へ一括調整し、償却限度超過がないか見ておく。

年払いで一括して支払った保険料のうち、翌期に対応する未経過分64,000円を前払費用に振り替え、当期の保険料から控除した。

前払費用振替
借方科目金額貸方科目金額
前払費用64,000保険料64,000

短期前払費用の特例は契約が1年以内かつ継続適用が要件で、長期契約分は按分する。

3月分の社会保険料のうち会社負担分252,000円は翌月引落しのため、決算にあたり法定福利費を計上するとともに未払費用として計上した。

社保未払計上
借方科目金額貸方科目金額
法定福利費252,000未払費用252,000

社会保険料は翌月引落しでも当期の費用となり、法定福利費と未払費用を計上する。

期末売掛金等18,000,000円に卸売業の法定繰入率10/1000を乗じ、貸倒引当金繰入180,000円を一括評価により計上した。

貸倒引当金繰入
借方科目金額貸方科目金額
貸倒引当金繰入180,000貸倒引当金180,000

法定繰入率による貸倒引当金の一括評価は、中小法人等に限られる特例と心得たい。

夏季賞与の支給に備え、賞与引当金繰入1,200,000円を計上した。ただし税務上は債務未確定で損金不算入のため、申告調整で加算する。

賞与引当金繰入
借方科目金額貸方科目金額
賞与引当金繰入1,200,000賞与引当金1,200,000

賞与引当金は会計上の見積り費用にすぎず、税務上は債務未確定として申告加算する。

決算にあたり消費税を精算し、仮受消費税12,400,000円から仮払消費税9,850,000円を控除して未払消費税等2,549,300円を計上し、端数700円は雑収入とした。

消費税決算仕訳
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税12,400,000仮払消費税9,850,000
未払消費税等2,549,300
雑収入700
合計12,400,000合計12,400,000

消費税精算で生じる端数は雑収入・雑損失で調整し、申告書の確定税額と合わせる。

決算により法人税等3,200,000円を計上し、中間納付していた仮払金1,400,000円を精算のうえ、残額を未払法人税等1,800,000円とした。

法人税等計上
借方科目金額貸方科目金額
法人税等3,200,000仮払金1,400,000
未払法人税等1,800,000
合計3,200,000合計3,200,000

中間納付額は仮払金として管理し、決算確定額との差額を未払法人税等に計上する。

この12仕訳は決算前チェックリスト(第5章)と併用すると、整理漏れの防止に役立つ。

通し設例|モデル会社の翌期首と納税(10仕訳)

決算整理(M2)は3月末で終わりではない。ここでは同じ株式会社ホクト商事を舞台に、翌期首の振戻し仕訳から法人税等・消費税の納付、配当、中間納付までを時系列で確認する。決算処理から納税・資金繰りまでを一連の流れとして押さえておきたい。

4月1日、前期決算(M2)で未払計上した3月分社会保険料の会社負担分252,000円について、翌期首に未払費用を取り崩す振戻し仕訳を行った。

未払費用振戻し
借方科目金額貸方科目金額
未払費用252,000法定福利費252,000

前期末の未払費用は期首に振り戻し、当月引落し総額との二重計上を防ぐ。

4月1日、前期決算(M2)で計上した保険料の前払費用64,000円についても、期首に本来の費用科目へ振り戻す仕訳を行った。

前払費用振戻し
借方科目金額貸方科目金額
保険料64,000前払費用64,000

前払費用も期首に振り戻して本来の費用科目に戻し、期間対応を保つ処理となる。

4月、賞与引当金1,200,000円を計上していた夏季賞与の支給額が1,350,000円に確定し、差額150,000円を賞与として追加計上、社会保険料・源泉所得税計206,000円を控除した1,144,000円を普通預金から振り込んだ。

夏季賞与支給
借方科目金額貸方科目金額
賞与引当金1,200,000預り金(社会保険料・源泉所得税)206,000
賞与150,000普通預金1,144,000
合計1,350,000合計1,350,000

引当金計上額と実際支給額の差額のみを賞与として追加計上し、重複を避ける。

5月末、前期決算(M2)で計上した未払法人税等1,800,000円について、確定申告にあわせて普通預金から納付し、未払法人税等を取り崩した。

法人税等確定納付
借方科目金額貸方科目金額
未払法人税等1,800,000普通預金1,800,000

確定申告での納付額が前期末の未払法人税等残高と合うか、納付書で見比べる。

5月末、前期決算(M2)で計上した未払消費税等2,549,300円についても、確定申告にあわせて普通預金から納付し、未払消費税等を取り崩した。

消費税確定納付
借方科目金額貸方科目金額
未払消費税等2,549,300普通預金2,549,300

消費税の確定申告納付額は未払消費税等の帳簿残高と照合し、差異があれば原因を追う。

5月、定時株主総会において、繰越利益剰余金を原資とする配当600,000円の支給を決議し、未払配当金として計上した。

配当決議
借方科目金額貸方科目金額
繰越利益剰余金600,000未払配当金600,000

配当決議時は繰越利益剰余金を取り崩し未払配当金を計上、源泉徴収は支払時に行う。

6月、株主総会で決議した配当600,000円を支払うにあたり、非上場株式の源泉税率20.42%にあたる122,520円を預り金として控除し、差引477,480円を普通預金から振り込んだ。

配当金支払
借方科目金額貸方科目金額
未払配当金600,000預り金122,520
普通預金477,480
合計600,000合計600,000

非上場株式配当は税率20.42%で源泉徴収し、預り金納付は翌月10日まで。

11月、法人税等の中間申告(予定申告)により900,000円を普通預金から納付し、確定申告時に精算する仮払金として計上した。

法人税等中間納付
借方科目金額貸方科目金額
仮払金900,000普通預金900,000

予定申告による中間納付額は仮払金で処理し、確定申告時に法人税等と精算する。

11月、消費税の中間申告により1,270,000円を普通預金から納付し、確定申告時に精算する仮払金として計上した。

消費税中間納付
借方科目金額貸方科目金額
仮払金1,270,000普通預金1,270,000

消費税の中間納付額も仮払金でいったん計上し、確定申告時に未払消費税等と相殺する。

翌3月の決算では、前期末180,000円だった貸倒引当金に対し当期の必要額が200,000円となったため、差額補充法により差額20,000円を貸倒引当金繰入として追加計上した。

貸倒引当金差額補充
借方科目金額貸方科目金額
貸倒引当金繰入20,000貸倒引当金20,000

差額補充法は前期末残高との不足分のみ繰入れる方式で、洗替法とは処理が異なる。

法人税等・消費税の中間納付や配当の支払など、まとまった資金が出ていくタイミングは年に何度も訪れる。納税予定表を作成して前倒しで資金を確保しておくと、資金繰りの急な悪化を防げる。

第6章 給与・源泉・年末調整

給与計算は、突きつめれば「期限」と「預り金の回転」を管理する仕事です。毎月の源泉・住民税・社会保険から、年に一度の年末調整・法定調書まで ── 1年のサイクルをこの章だけで回せるようにまとめました。

毎月の給与仕訳と源泉・社保の納付サイクル年末調整の3ステップと回収書類現物給与・通勤手当など課税/非課税の境界線

図解|給与のお金の流れ(総額計上が原則)

総支給額社会保険料(本人分)源泉所得税・住民税=手取り支給
天引きした預り金翌月10日 源泉・住民税納付月末 社会保険料引落

給与計算の全体フロー

勤怠締め → 総支給額の計算(基本給+残業+手当)→ 控除の計算(社保・源泉・住民税)→ 差引支給 → 振込 → 給与明細交付 → 仕訳計上 → 納付(源泉・住民税・社保)

税理士事務所との分担の代表パターン

会社が計算し税理士は仕訳のみ/給与計算ごと税理士事務所へ委託/社労士と分担

締め日・支払日・端数処理・手当のルールは会社ごとに違う ── 給与規程を最初に入手

毎月同じ日に同じ手順で。給与の遅配・誤りは信頼を直撃する

従業員1名分の給与について、給料手当320,000円から社会保険料47,200円・源泉所得税6,640円・住民税15,000円を預り金として控除し、差引251,160円を普通預金から振り込んだ。

個人給与支給
借方科目金額貸方科目金額
給料手当320,000預り金(社会保険料)47,200
預り金(源泉所得税)6,640
預り金(住民税)15,000
普通預金251,160
合計320,000合計320,000

給与の預り金は控除項目ごとに分け、源泉所得税は甲欄と扶養人数で税額を確定する。

従業員5名分の社会保険料が普通預金口座から引き落とされ、給与から控除していた預り金236,000円を取り崩すとともに、会社負担分の法定福利費248,000円を計上し、合計484,000円を普通預金から支出した。

全社社保引落
借方科目金額貸方科目金額
預り金236,000普通預金484,000
法定福利費248,000
合計484,000合計484,000

社会保険料の引落しは従業員負担の預り金取崩しと会社負担の法定福利費を区分する。

社会保険の基礎 ── 標準報酬月額

健康保険・厚生年金の保険料は「標準報酬月額×料率」で決まる(実額ではない)

決まるタイミング

資格取得時/定時決定(4〜6月の報酬で9月から改定=算定基礎届)/随時改定(固定的賃金の変動で2等級以上の差=月額変更届)

4〜6月の残業が多いと1年の社保が上がる、はこの仕組みの話

料率は都道府県・年度で変わる。協会けんぽの最新料額表を必ず使用

入社・退社時の処理

入社

社保・雇用保険の資格取得/扶養控除等申告書の回収(甲欄適用の条件)/住民税の特別徴収切替

退社

資格喪失/住民税の残額処理(一括徴収・普通徴収切替)/源泉徴収票の交付/最終給与の社保控除(月末退職か月中かで翌月分の有無が変わる)

退職月の社保控除ミスが頻出 ── 喪失日(退職日の翌日)と月末の関係で判定

手続きの主担当(社労士・会社・税理士事務所)の分担を明確に

中途入社した従業員の初回給与は、入社月に社会保険料の控除がないため、給料手当280,000円から源泉所得税5,200円のみを預り金として控除し、差引274,800円を普通預金から振り込んだ。住民税は特別徴収の手続きが未了のため当面普通徴収とした。

入社月給与
借方科目金額貸方科目金額
給料手当280,000預り金5,200
普通預金274,800
合計280,000合計280,000

入社月は社会保険料控除なしが通例で、住民税も特別徴収手続完了まで普通徴収とする。

退職する従業員の最終給与について、給料手当300,000円から社会保険料45,000円・源泉所得税6,000円に加え、住民税の残額3か月分45,000円を一括徴収し、差引204,000円を普通預金から振り込んだ。

退職月給与
借方科目金額貸方科目金額
給料手当300,000預り金(社会保険料)45,000
預り金(源泉所得税)6,000
預り金(住民税)45,000
普通預金204,000
合計300,000合計300,000

退職者の住民税残額は退職月によって一括徴収の要否が変わる点を押さえておきたい。

雇用保険・労災保険の基礎

労災:全従業員が対象・保険料は全額会社負担(料率は業種別)

雇用:週20時間以上等の要件を満たす人が対象・本人負担あり(毎月の給与から控除)

保険料の納付は年度更新(6/1〜7/10)で概算・確定精算(パターン16)

役員は原則、雇用保険・労災の対象外(使用人兼務等の例外は要確認)

毎月の雇用保険控除額=総支給額×本人負担率。賞与からも控除する

労働保険の年度更新で、前年度概算保険料60,000円に対し確定保険料66,000円との不足額6,000円と、当年度概算保険料66,000円を合わせた72,000円を普通預金から納付した。簡便法により雇用保険の本人負担分は毎月の給与計算時に法定福利費のマイナスとして処理しているため、納付額は全額を法定福利費として計上する。

年度更新納付
借方科目金額貸方科目金額
法定福利費72,000普通預金72,000

簡便法では雇用保険の本人負担分を毎月控除済とし、納付額は全額を費用計上する。

図解|甲欄と乙欄のちがい

甲欄扶養控除等申告書の提出がある人(主たる給与)。税額は低め
乙欄提出がない人(2か所目の給与など)。税額は高め

「社会保険料控除後の給与額 × 扶養親族等の数」で月額表から税額を求めます。

源泉徴収税額表の見方

毎月の源泉所得税は「社会保険料控除後の給与額」×「扶養親族等の数」で月額表から求める

甲欄と乙欄

甲欄:扶養控除等申告書の提出がある人(主たる給与)

乙欄:提出がない人(2か所目の給与など)── 税額が高い

申告書未回収のまま甲欄で計算しない(調査での否認リスク)

給与ソフトなら自動計算だが、扶養の数・甲乙の設定は人が確認

賞与は月額表ではなく「賞与に対する源泉徴収税額の算出率表」を使う(前月の給与額を基準に率を求める)── 月額表で計算してしまう誤りが多い

給料手当320,000円から社会保険料47,200円を控除した後の272,800円と扶養親族等1人の条件を源泉徴収税額表の月額表・甲欄に当てはめ、源泉所得税5,140円(例示)を求めた。社会保険料47,200円・源泉所得税5,140円・住民税15,000円を預り金として控除し、差引252,660円を普通預金から振り込んだ。

月額表甲欄適用
借方科目金額貸方科目金額
給料手当320,000預り金(社会保険料)47,200
預り金(源泉所得税)5,140
預り金(住民税)15,000
普通預金252,660
合計320,000合計320,000

源泉所得税は月額表の甲欄・扶養人数で算定し、乙欄との取り違えに気をつけたい。

扶養控除等申告書の役割

その年の最初の給与支払日の前日までに回収(入社時・毎年)

記載内容:本人情報・源泉控除対象配偶者・扶養親族・障害者等

この申告書が「甲欄適用」と「年末調整実施」の前提書類

保管義務は会社側(提出は求められたら)。マイナンバー部分の管理は厳重に

年末調整の案内時に翌年分もセットで回収するのが実務の定番

提出タイミング:入社時と毎年最初の給与支払日の前日まで。提出がないと乙欄(高い税額)で計算せざるを得ない

マイナンバーの記載を含むため、回収後は施錠保管・アクセス制限など安全管理措置とセットで運用する

通勤手当の非課税限度

公共交通機関:1か月あたり15万円まで非課税(合理的な経路・方法)

マイカー・自転車:片道距離に応じた非課税限度額(例:片道10km以上15km未満は月7,100円)

限度超過分は給与課税(源泉の対象に含める)

消費税:通勤手当は課税仕入にできる(給与なのに課税仕入の例外 ── 入力区分に注意)

距離・経路の申請書を整備しておくと調査・労務の両面で安心

片道12kmのマイカー通勤者へ給料手当320,000円と通勤手当(旅費交通費)8,000円を支給した。非課税限度7,100円を超える900円は源泉計算上の課税給与に含めており、預り金68,940円(社会保険料・源泉所得税・住民税)を控除して差引259,060円を普通預金から振り込んだ。

通勤手当支給
借方科目金額貸方科目金額
給料手当320,000預り金(社会保険料・源泉所得税・住民税)68,940
旅費交通費8,000普通預金259,060
合計328,000合計328,000

マイカー通勤の非課税限度額は通勤距離で区分され、超える部分だけ課税給与に含める。

現物給与 ── お金以外の「給与」

給与課税になり得るもの

無償・低額の社宅(賃貸料相当額未満)/食事の現物支給(本人負担が半額未満等)/商品の著しい値引販売/個人的費用の会社負担

非課税にできる代表

規程に基づく出張日当/制服/半額以上本人負担の食事(月3,500円以下の会社負担)

「経費で落とす」が現物給与に化けるパターンを知っておく(社長への説明力)

社宅・食事・車は設計次第で合法的な手取り改善になる ── 税理士に相談したい設計テーマ

借上社宅について、家主へ家賃120,000円を普通預金から支払った。従業員からは賃貸料相当額の50%以上にあたる36,000円を給与天引きで徴収しており、給与計算時に雑収入として計上するため経済的利益への給与課税は生じない。

社宅家賃支払
借方科目金額貸方科目金額
地代家賃120,000普通預金120,000

社宅は本人負担が賃貸料相当額の50%以上なら、経済的利益として課税されずに済む。

賞与の源泉・社会保険

源泉:前月給与(社保控除後)をもとに「賞与に対する源泉徴収税額の算出率表」で率を求めて計算

社保:標準賞与額(千円未満切捨て)×料率(健保は年度累計573万円・厚年は1回150万円の上限)

雇用保険:賞与にも本人負担率を乗じて控除

前月給与がない場合・賞与が前月給与の10倍超の場合は別計算 ── ソフト設定を確認

賞与支給月の納付額急増を資金繰りに織り込む(パターン14)

賞与600,000円の支給にあたり、標準賞与額による健康保険料30,000円・厚生年金保険料54,900円、本人負担率による雇用保険料3,600円、前月給与を基準に賞与用の税率表で求めた源泉所得税41,880円を預り金として控除し、差引469,620円を普通預金から振り込んだ。

賞与支給
借方科目金額貸方科目金額
賞与600,000預り金(健康保険)30,000
預り金(厚生年金)54,900
預り金(雇用保険)3,600
預り金(源泉所得税)41,880
普通預金469,620
合計600,000合計600,000

賞与の源泉所得税は前月給与の額をもとに、賞与専用の税額表を使って計算する。

報酬・料金の源泉徴収まとめ

個人への支払で源泉が必要な代表例

税理士・弁護士・司法書士等の報酬/原稿料・デザイン料・講演料/外交員報酬など(所得税法204条)

税率:10.21%(1回100万円超の部分は20.42%)/司法書士は(支払額−1万円)×10.21%

法人への支払は原則不要。個人か法人かをまず確認

源泉漏れは「支払者」の責任(追徴は会社に来る)── 新規の支払先は必ず判定

士業報酬の源泉は納期の特例の対象に含められる

顧問税理士へ月額顧問料33,000円(税込・税抜30,000円)を支払うにあたり、税抜額を基準に源泉所得税3,063円(10.21%)を預り金として控除し、差引29,937円を普通預金から振り込んだ。

顧問料源泉
借方科目金額貸方科目金額
支払報酬料33,000預り金3,063
普通預金29,937
合計33,000合計33,000

士業報酬は個人払いなら源泉徴収が必要だが、支払先が法人なら原則不要となる。

個人カメラマンへ撮影料55,000円(税込・税抜50,000円)を支払うにあたり、請求書で報酬額と消費税が明確に区分されていたため税抜額を基準に源泉所得税5,105円を控除し、差引49,895円を普通預金から振り込んだ。

撮影料源泉
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料55,000預り金5,105
普通預金49,895
合計55,000合計55,000

報酬・料金の源泉徴収額は、請求書に税抜金額が明示されているかで判断が変わる。

納期の特例 ── 年2回納付

給与の支給人員が常時10人未満の事業者は、申請により源泉所得税を年2回納付にできる

1〜6月分 → 7/10まで/7〜12月分 → 翌年1/20まで

対象:給与・退職金・士業報酬等の源泉(デザイン料・原稿料等は対象外=原則どおり翌月10日)

特例でも「預り金」は毎月積み上がる ── 残高と納付予定額の整合を毎月確認

住民税(特別徴収)にも同様の納期特例制度あり(市区町村へ申請)

給与の支給人員が常時10人未満の当社は源泉所得税の納期の特例を適用しており、1月から6月までの徴収分186,000円を、納期限の7月10日までに預り金を取り崩して普通預金から納付した。特例では7月10日と翌年1月20日の年2回納付となる。

納期特例納付
借方科目金額貸方科目金額
預り金186,000普通預金186,000

納期の特例は給与の支給人員が常時10人未満に限られ、納付は年2回のみ。

図解|年末調整の3ステップ

11月 申告書の配布・回収
扶養控除等・保険料控除
12月 年税額計算・過不足精算
源泉徴収票の交付
1月31日まで 提出
法定調書・給与支払報告書

年末調整の全体フロー

11月:対象者確定・各種申告書の配布回収(扶養控除等・基配所・保険料控除)

12月:年税額の計算 → 12月給与(または1月)で過不足精算 → 源泉徴収票交付

1月:法定調書合計表(税務署)・給与支払報告書(市区町村)を1/31までに提出

書類回収の遅れが全工程を遅らせる ── 回収管理表で進捗を見える化

年調は「従業員の確定申告の代行」。1人ひとりの1年の精算と心得る

年末調整の対象者・対象外

対象

扶養控除等申告書を提出し、年末まで在籍する人(年の中途入社は前職分を含めて年調=前職の源泉徴収票が必要)

年調できない・しない人

給与収入2,000万円超/乙欄適用者/年の中途退職者(原則)/2か所給与の従たる給与

年調では精算できない控除

医療費控除・寄附金控除(ふるさと納税のワンストップ除く)・住宅ローン控除の1年目 → 本人の確定申告

前職源泉徴収票の未回収のまま年調しない(誤った精算になる)

保険料控除・配偶者控除等の書類チェック

保険料控除申告書

生命保険料(新旧・一般/介護/年金の区分)・地震保険料・社会保険料(国民年金等の本人払い)・iDeCo(小規模企業共済等掛金)

控除証明書の添付・金額転記・計算式の検算がチェックの中心

基礎控除・配偶者控除等・所得金額調整控除申告書

本人所得の見積り・配偶者の所得区分の確認

「年収」と「所得」の取り違えが最頻出 ── 給与収入から所得への換算を確認

住宅ローン控除(年調での適用)

1年目:本人が確定申告(年調では不可)

2年目以降:税務署発行の控除申告書+金融機関の年末残高証明書で年末調整で適用可

税額控除(所得税額から直接マイナス)── 源泉徴収票の摘要・控除額欄に記載

書類の年分違い・連帯債務の持分・繰上返済後の残高に注意

控除しきれない分は翌年の住民税から控除される仕組みも説明できると親切

流れ:1年目は本人が確定申告(会社の年調では適用不可)→ 2年目以降は年末調整で適用できる

回収書類:税務署発行の(年末調整のための)住宅借入金等特別控除申告書+金融機関の年末残高証明書 ── 毎年セットで回収する

年末調整の精算仕訳

年末調整の結果、源泉所得税の還付額8,000円が発生した従業員へ、12月の給料手当300,000円に還付分を上乗せした308,000円を普通預金から支給した。

12月給与で還付
借方科目金額貸方科目金額
給料手当300,000普通預金308,000
預り金(源泉・年調還付分の取崩し)8,000
合計308,000合計308,000

年末調整の還付額は預り金の源泉所得税を取り崩し、給与に上乗せして支給する。

年末調整の結果、源泉所得税の不足額3,000円が生じた従業員へ、12月の給料手当300,000円から不足分を追加徴収し、差引297,000円を普通預金から支給した。

不足の徴収
借方科目金額貸方科目金額
給料手当300,000普通預金297,000
預り金(追加徴収分)3,000
合計300,000合計300,000

年末調整で生じた不足額は預り金に追加計上し、給与支給時に差し引いて徴収する。

納付書(所得税徴収高計算書)には年末調整による超過税額・不足税額を記載して精算

還付が大きく当月の預り金で足りない場合の処理(翌月以降に繰越精算等)は会社ごとのルールで

精算後の預り金残高がきれいに回っているかが年調完了の検算

年末調整の結果、過納額18,400円が生じた従業員へ、12月給与とは別建てで還付することとし、預り金18,400円を取り崩して普通預金から本人へ支給した。

年調還付金
借方科目金額貸方科目金額
預り金18,400普通預金18,400

年末調整の過納額は給与と別建てで還付してよく、預り金取崩しの記録を残しておく。

年末調整の結果、源泉所得税の不足額9,200円が生じた従業員について、12月の給料手当320,000円から通常の源泉所得税6,640円に不足額9,200円を加えた15,840円と、社会保険料47,200円・住民税15,000円を預り金として控除し、差引241,960円を普通預金から振り込んだ。

年調不足徴収
借方科目金額貸方科目金額
給料手当320,000預り金(源泉6,640円・年調不足9,200円)15,840
預り金(社会保険料)47,200
預り金(住民税)15,000
普通預金241,960
合計320,000合計320,000

年末調整の不足額を通常の源泉分と合算するときは、内訳を摘要欄に残し照合に備える。

源泉徴収票・給与支払報告書

源泉徴収票:本人交付(翌年1/31まで)+税務署提出(提出範囲の要件あり:役員150万円超・従業員500万円超など)

給与支払報告書:全受給者分を各人の1/1住所地の市区町村へ提出(1/31まで)→ 翌年度の住民税の基礎

報告書の提出漏れ=従業員の住民税が課税されない事故(後で一括課税される迷惑)

eLTAXでの一括電子提出が標準。提出先市区町村リストの整備が段取りの鍵

法定調書合計表・支払調書

翌年1/31までに税務署へ:給与・退職・報酬・不動産使用料等の年間支払をまとめた合計表+一定の支払調書

支払調書の提出範囲(代表例)

税理士等報酬・原稿料等:年5万円超/不動産の使用料:年15万円超(法人へ支払う家賃は権利金等のみ等の細則あり)

マイナンバーの収集(支払先個人)と安全管理が前提業務

1月は年調・法定調書・償却資産(1/31)が重なる繁忙。回収は12月中に前倒し

マイナンバーの取扱い

取得:利用目的の明示(源泉・社保手続き)+本人確認(番号確認+身元確認)

保管:施錠・アクセス制限のある所定の場所のみ。台帳で管理

廃棄:必要がなくなったら速やかに・復元不能な方法で

コピーの放置・メール本文での送信・私物への保存は重大事故

「番号を扱う作業は決められた手順でしかしない」── 全員が厳格に

取得時:利用目的(源泉徴収票・社会保険手続等)を明示し、番号確認+身元確認の2つを行う

保管・廃棄:施錠保管またはアクセス制限、必要がなくなったら復元できない方法で廃棄し記録を残す

第6章のまとめ ── 給与・源泉・年末調整

  • 給与は総額計上・預り金の回転・納付期限の3点管理
  • 社保は標準報酬月額の仕組み(算定・月変)を理解
  • 源泉は甲欄/乙欄と扶養控除等申告書が起点
  • 個人への報酬は源泉判定を必ず(漏れは会社の責任)
  • 年調は11月回収・12月精算・1月提出の3段ロケット
  • マイナンバーは手順厳守。給与情報の守秘は最高レベル

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通し設例|給与経理の1年イベント(12仕訳)

第6章で見てきた給与関連の仕訳を、M1・M2と同じ株式会社ホクト商事(従業員6名、うち役員1名)を舞台に、役員を除く5名分の給与を対象として1年間の主なイベントを時系列で確認する。原則法により社会保険料・源泉所得税・住民税を預り金の3区分で処理する。

4月分の給与では、昇給を反映した総額1,700,000円を支給するにあたり、社会保険料250,000円・源泉所得税36,000円・住民税93,000円を預り金として控除し、差引1,321,000円を普通預金から振り込んだ。

4月給与(昇給後)
借方科目金額貸方科目金額
給料手当1,700,000預り金(社会保険料)250,000
預り金(源泉所得税)36,000
預り金(住民税)93,000
普通預金1,321,000
合計1,700,000合計1,700,000

大幅な昇給が続くときは、随時改定(月額変更届)の対象になるか見ておきたい。

4月に入社した新入社員については、当社が社会保険料を翌月徴収としているため初回の給与230,000円からは社会保険料を控除せず、源泉所得税4,700円のみを預り金として控除し、差引225,300円を普通預金から振り込んだ。

新人初回給与
借方科目金額貸方科目金額
給料手当230,000預り金(源泉所得税)4,700
普通預金225,300
合計230,000合計230,000

社会保険料の控除開始は資格取得月が基準で、当月徴収か翌月徴収かは会社ごとに違う。

6月分の給与からは、5月に届いた住民税の新年度課税額に基づき控除額を切り替え、総額1,930,000円から社会保険料285,000円・源泉所得税40,700円・住民税108,000円を控除した差引1,496,300円を普通預金から振り込んだ。

6月給与(住民税改定)
借方科目金額貸方科目金額
給料手当1,930,000預り金(社会保険料)285,000
預り金(源泉所得税)40,700
預り金(住民税)108,000
普通預金1,496,300
合計1,930,000合計1,930,000

住民税の特別徴収額は6月分給与から新年度分に切り替わり、通知書の額を反映する。

6月には夏季賞与2,400,000円を支給し、社会保険料348,000円と源泉所得税156,000円を預り金として控除した差引1,896,000円を普通預金から振り込んだ。

夏季賞与支給
借方科目金額貸方科目金額
賞与2,400,000預り金(社会保険料)348,000
預り金(源泉所得税)156,000
普通預金1,896,000
合計2,400,000合計2,400,000

賞与の社会保険料は標準賞与額が基準で、年度累計の上限額にも目を配りたい。

7月10日、納期の特例により1月から6月までの給与から源泉徴収した所得税246,000円をまとめて金融機関から納付し、預り金を取り崩した。

源泉納付(上期)
借方科目金額貸方科目金額
預り金246,000普通預金246,000

納期の特例による7月納付額は、1〜6月分の源泉徴収合計と集計を突き合わせる。

7月には労働保険の年度更新を行い、前年度確定保険料の不足額12,000円と当年度の概算保険料132,000円をあわせた144,000円を、簡便法により法定福利費として普通預金から納付した。

労働保険年度更新
借方科目金額貸方科目金額
法定福利費144,000普通預金144,000

年度更新の不足額と概算保険料は合算納付でよく、簡便法なら全額を法定福利費とする。

9月の算定基礎届に基づき標準報酬月額が改定されたため、10月分の給与総額1,945,000円から新しい社会保険料291,000円・源泉所得税41,300円・住民税108,000円を控除した差引1,504,700円を普通預金から振り込んだ。

10月給与(社保改定)
借方科目金額貸方科目金額
給料手当1,945,000預り金(社会保険料)291,000
預り金(源泉所得税)41,300
預り金(住民税)108,000
普通預金1,504,700
合計1,945,000合計1,945,000

算定基礎届による標準報酬月額の改定は9月確定、翌月徴収なら10月分から適用。

11月に中途退職した従業員の最終給与280,000円については、社会保険料41,000円・源泉所得税5,200円に加え、住民税の未徴収残額66,000円を退職にともなう一括徴収として控除し、差引167,800円を普通預金から振り込んだ。

退職者最終給与
借方科目金額貸方科目金額
給料手当280,000預り金(社会保険料)41,000
預り金(源泉所得税)5,200
預り金(住民税・一括徴収)66,000
普通預金167,800
合計280,000合計280,000

退職月が6月から12月なら、住民税残額の一括徴収は本人の申出により選べる。

12月分の給与総額1,930,000円では、年末調整の過納額86,000円を預り金から取り崩して還付する一方、社会保険料291,000円・源泉所得税41,300円・住民税108,000円を控除し、差引1,575,700円を普通預金へ振り込んだ。

12月給与(年調還付)
借方科目金額貸方科目金額
給料手当1,930,000預り金(社会保険料)291,000
預り金(年末調整還付)86,000預り金(住民税)108,000
預り金(源泉所得税)41,300
普通預金1,575,700
合計2,016,000合計2,016,000

年末調整の還付・追加徴収は預り金の中で処理し、他の控除項目と分けて記録する。

12月には冬季賞与2,600,000円を支給し、社会保険料377,000円と源泉所得税168,000円を預り金として控除した差引2,055,000円を普通預金から振り込んだ。

冬季賞与支給
借方科目金額貸方科目金額
賞与2,600,000預り金(社会保険料)377,000
預り金(源泉所得税)168,000
普通預金2,055,000
合計2,600,000合計2,600,000

賞与を支給したら、日本年金機構等への賞与支払届の提出を忘れないようにする。

翌年1月20日、納期の特例により7月から12月までの給与・賞与から源泉徴収した所得税284,000円をまとめて金融機関から納付し、預り金を取り崩した。

源泉納付(下期)
借方科目金額貸方科目金額
預り金284,000普通預金284,000

納期の特例2回目は翌年1月20日が期限で、年末調整後の確定税額も含めて納付する。

1月分の給与総額1,935,000円から社会保険料291,000円・源泉所得税41,500円・住民税108,000円を控除し、差引1,494,500円を振り込んだ。同月中に前年分の給与支払報告書・法定調書を市区町村と税務署へ提出した。

1月給与
借方科目金額貸方科目金額
給料手当1,935,000預り金(社会保険料)291,000
預り金(源泉所得税)41,500
預り金(住民税)108,000
普通預金1,494,500
合計1,935,000合計1,935,000

給与支払報告書は市区町村へ、法定調書は税務署へ、提出期限は1月31日。

給与事務は毎月の定例処理に加え、算定基礎届・年末調整・納期の特例といった年数回のイベントが重なる。本項の流れは年間カレンダー(付録)とあわせて確認すると、いつ・何を処理すべきかが把握しやすい。

第7章 業種別の経理ポイント(12業種)

同じ「売上」「仕入」でも、業種が変わればタイミングも消費税の扱いも変わります。代表12業種について、その業種ならではの会計処理と、税務調査で必ず見られる勘所を整理しました。各業種に設例つき仕訳18本を収録(税込・税抜〔仮受・仮払消費税等〕の事例が混在します。自社の方式に読み替えてください)。自社の業種から開いてください。

自社の業種特有の売上計上ルール業種ごとの消費税の落とし穴税務調査でその業種が見られるポイント

建設業

売上計上と未成工事

売上計上

原則:工事完成基準(引渡し時に完成工事高)/長期大型工事は進行基準の検討

未成工事の科目

未成工事支出金(仕掛原価)/未成工事受入金(前受金)/完成工事未収入金(売掛金)

建設業において、期末時点で完成していない工事にかかった原価800,000円を、未成工事支出金として振り替えた。

期中の原価は工事別に集計 → 未完成分の振替
借方科目金額貸方科目金額
未成工事支出金800,000期末未成工事支出金800,000

建設業の未成工事支出金は、工事完成基準のもとで未完成分の原価をプールする科目。

完成・引渡しの証拠(引渡書・検収書・請求)と売上時期の整合が最大の調査ポイント

外注費・一人親方とインボイス

一人親方への支払:外注費か給与かの実態判定(指揮命令・道具・時間拘束 ── パターン09)

インボイス:未登録の親方が多い → 経過措置(80%→令和8年10月以後70%)の税区分管理+登録状況リストの整備

建設業許可業者は決算変更届(事業年度終了届)を毎年提出 ── 財務諸表は建設業様式へ組替え

安全協力費・相殺(足場代等)の控除明細は総額で把握

経審を受ける会社は決算の組み方が点数に影響 ── 税理士と方針確認

この業種の仕訳をもっと見る:建設業の仕訳事例集【設例つき60本】(個別ページ)

仕訳事例18本(設例つき)

木造住宅の新築工事が完成し施主へ引き渡したため、工事代金28,600,000円(税込)を完成工事高として計上した。

借方科目金額貸方科目金額
完成工事未収入金28,600,000完成工事高28,600,000

建設業では売掛金でなく完成工事未収入金を使い、引渡基準により収益を認識する。

工事完成基準では、引渡日の属する事業年度の収益として計上する。

店舗の内装改修工事が完成し引き渡した際、工事代金5,500,000円(税込)のうち2,000,000円を現金で受け取り、残額を掛けとした。

借方科目金額貸方科目金額
現金2,000,000完成工事高5,500,000
完成工事未収入金3,500,000
合計5,500,000合計5,500,000

工事代金の受領は現金分と未収分に分け、完成工事未収入金で掛け部分を管理する。

現金で受領した分は当日中に金庫残高と一致させ、速やかに普通預金へ入金する。

マンションの大規模修繕工事の請負契約を締結し、契約金額33,000,000円(税込)のうち着手金6,600,000円を普通預金で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金6,600,000未成工事受入金6,600,000

契約時の着手金は工事未完成の前受金にあたり、未成工事受入金として処理する。

着手金は工事が完成し引き渡すまで負債として計上し、完成工事高には含めない。

先に引き渡した工場の増築工事に係る完成工事未収入金11,000,000円について、施主から普通預金へ全額の入金があった。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金11,000,000完成工事未収入金11,000,000

完成工事未収入金の入金は債権回収にすぎず、消費税は引渡時点で認識済みとなる。

入金額と請求額に差異がある場合は、振込手数料の負担区分を確認する。

賃貸アパートの新築工事に係る完成工事未収入金22,000,000円を回収するにあたり、契約時に受領していた未成工事受入金4,400,000円と相殺し、残額17,600,000円は普通預金で回収した。

借方科目金額貸方科目金額
未成工事受入金4,400,000完成工事未収入金22,000,000
普通預金17,600,000
合計22,000,000合計22,000,000

未成工事受入金は前受金の性質を持ち、相殺額は契約書の金額と照合したい。

未成工事受入金は完成工事高の計上時または回収時のいずれかのタイミングで取り崩す。

現場で使用する鉄筋・型枠材料880,000円(税込)を仕入れ、代金は掛けとした。

借方科目金額貸方科目金額
材料費880,000買掛金880,000

材料費はいったん原価の仮勘定とし、原価台帳をもとに未成工事支出金へ振り替える。

未使用のまま期末を迎えた資材は、未成工事支出金または貯蔵品として区分する。

大工工事を請け負う一人親方(個人事業主)へ外注費880,000円(税込)を普通預金から振り込んで支払った。

借方科目金額貸方科目金額
外注費880,000普通預金880,000

一人親方への支払いが外注費か給与かは、指揮命令や時間拘束の実態で判断する。

請負契約に基づく外注費は給与ではないため、原則として所得税の源泉徴収は不要である。

インボイス未登録の一人親方(型枠大工)へ外注費550,000円(税込)を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
外注費550,000現金550,000

インボイス未登録先への支払いは仕入税額控除が制限され、経過措置70%の適用にとどまる。

免税事業者等からの課税仕入れに係る経過措置の控除割合は、令和8年10月以降80%から70%へ縮小される。

現場作業員へ当月分の労務費1,650,000円を普通預金から支払うとともに、会社負担分の法定福利費242,000円を未払計上した。

借方科目金額貸方科目金額
労務費1,650,000普通預金1,650,000
法定福利費242,000未払金242,000
合計1,892,000合計1,892,000

法定福利費の会社負担分は未払金で計上し、納付時に取り崩すのが基本。

現場労務費に対応する法定福利費は原価性があるため、工事原価として未成工事支出金に含める。

当月に発生した事務所ビル新築工事現場の材料費660,000円・外注費1,100,000円・労務費550,000円を、原価台帳に基づき未成工事支出金へ振り替えた。

借方科目金額貸方科目金額
未成工事支出金2,310,000材料費660,000
外注費1,100,000
労務費550,000
合計2,310,000合計2,310,000

未成工事支出金への振替額は、原価台帳の内訳・残高と必ず一致させたい。

原価は工事ごとに区分して集計し、原価台帳で工事番号別に管理する。

この事務所ビル新築工事が完成し引き渡しが完了したため、未成工事支出金に集計されていた原価2,310,000円を完成工事原価へ振り替えた。

借方科目金額貸方科目金額
完成工事原価2,310,000未成工事支出金2,310,000

完成工事原価への振替は、引渡完了という事実をもって行うのが原則。

完成工事高の計上と同一期に原価を対応させることで、工事ごとの粗利益を把握できる。

下請の鳶工事業者へ外注費880,000円を支払うにあたり、安全協力会費5,000円と足場使用料55,000円を差し引き、残額820,000円を普通預金から振り込んだ。

借方科目金額貸方科目金額
外注費880,000受取安全協力会費5,000
足場代収入55,000
普通預金820,000
合計880,000合計880,000

安全協力会費や足場代の差引きは、外注費総額と相殺項目を両建てで仕訳する点に注意。

控除項目は支払通知書に内訳を明記し、下請業者との認識相違を防ぐ。

現場で使用する中古の油圧ショベル(ミニユンボ)を3,300,000円(税込)で購入し、頭金1,000,000円を普通預金から支払い、残額は未払金とした。

借方科目金額貸方科目金額
機械装置3,300,000普通預金1,000,000
未払金2,300,000
合計3,300,000合計3,300,000

中古の機械装置は、簡便法による見積耐用年数で減価償却費を計算できる。

取得価額が10万円以上の重機は固定資産に計上し、耐用年数に応じて減価償却する。

現場までの移動に伴うガソリン代12,000円と高速道路料金4,800円を法人カードで支払い、現場経費として計上した。

借方科目金額貸方科目金額
車両費12,000未払金16,800
旅費交通費4,800
合計16,800合計16,800

法人カード払いは利用日と引落日にズレが生じるため、未払金として管理する。

法人カードの利用明細を現場ごとに突合し、工事原価へ按分する。

新築工事現場の組立保険(工事保険)に加入し、保険期間1年分の保険料165,000円を普通預金から一括で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
保険料165,000普通預金165,000

保険期間1年以内の一括払いは、短期前払費用の特例で支払時に全額費用化できる。

保険期間が決算をまたぐ場合は、未経過期間分を前払費用として按分計上する。

現場作業員の建設業退職金共済(建退共)証紙500枚(1枚310円)を155,000円で購入し、共済手帳に貼付した。

借方科目金額貸方科目金額
労務費155,000現金155,000

建退共証紙は購入時に労務費として計上し、共済手帳への貼付枚数も管理したい。

未貼付の証紙は貯蔵品として資産計上し、貼付時に費用化する方法もある。

決算にあたり、期末時点で未引渡の老人ホーム改修工事について、期中に完成工事原価として処理していた材料費660,000円を未成工事支出金へ振り戻した。

借方科目金額貸方科目金額
未成工事支出金660,000完成工事原価660,000

決算で未引渡と判明した工事は、計上済みの完成工事原価を未成工事支出金へ振り戻す。

工事完成基準では、引渡未了の工事原価を売上原価に計上できないため決算整理で資産に振り替える。

決算日直前に完成し引き渡しが完了した商業施設の新築工事について、未成工事支出金に集計されていた原価4,950,000円全額を完成工事原価に振り替え、当期の売上原価を確定した。

借方科目金額貸方科目金額
完成工事原価4,950,000未成工事支出金4,950,000

決算日直前の引渡しは、検収書等で完成日を明確にし原価確定の根拠として残す。

完成工事高と完成工事原価を同一事業年度で対応させ、工事ごとの粗利益率を検証する。

施工中の共同住宅新築工事について、契約に基づく中間金5,500,000円(税込)を普通預金口座で受領し、完成・引渡時に完成工事高へ振り替えるまでの未成工事受入金として計上した。

中間金受領
借方科目金額貸方科目金額
普通預金5,500,000未成工事受入金5,500,000

工事の中間金受領は未成工事受入金として処理し、消費税は完成引渡時に認識する。

下請業者への外注費220,000円(税込)の支払いにあたり、安全協力会費として支払額の1%(2,200円)を差し引いて普通預金から振り込み、差引額を雑収入として計上した。

安全協力費控除
借方科目金額貸方科目金額
外注費220,000普通預金217,800
雑収入2,200
合計220,000合計220,000

外注費から控除した安全協力会費は雑収入となり、消費税の課税区分の判定を要する。

飲食業

売上・軽減税率・まかない

売上:レジ日計(Z)で毎日計上/デリバリーは手数料控除前の総額を売上に

軽減税率:イートイン10%・テイクアウト8% ── レジの税率別集計が記帳の生命線

まかない:本人から半額以上(かつ会社負担月3,500円以下)の徴収で福利厚生費 ── 満たさなければ現物給与

自家消費(廃棄でなく持ち帰り)の計上ルールを決める(パターン06)

現金商売は売上管理の証拠(レジデータ保存)が信頼の土台

仕入・人件費・月次の見方

仕入:食材8%・酒類10%の混在 ── 請求書の税率内訳どおりに入力

棚卸:月末在庫(食材・酒・包材)を簡便にでも把握すると粗利が安定

人件費:シフト勤怠 → アルバイト源泉(甲欄・乙欄)・扶養の範囲管理

月次はFL比率(食材+人件費÷売上:目安60%前後)で語ると社長に刺さる

レジ現金と売上計上のズレ・自家消費漏れが調査の定番

この業種の仕訳をもっと見る:飲食業の仕訳事例集【設例つき60本】(個別ページ)

仕訳事例18本(設例つき)

昼の営業で、店内飲食(10%)66,000円とテイクアウト弁当(8%)21,600円(いずれも税込)をレジのZ集計で締め、現金87,600円を回収した。

借方科目金額貸方科目金額
現金87,600売上高(10%)60,000
売上高(8%)20,000
仮受消費税等(10%)6,000
仮受消費税等(8%)1,600
合計87,600合計87,600

店内飲食は標準10%、持ち帰りは軽減8%と、レジのZ集計で税率ごとに区分する。

レジのZ集計は税率ごとに区分し、売上高と仮受消費税等をそれぞれ8%・10%に分けて計上する。

夜の営業で、酒類を含む店内飲食(10%)143,000円とテイクアウト惣菜(8%)10,800円(いずれも税込)をレジのZ集計で締め、現金153,800円を回収した。

借方科目金額貸方科目金額
現金153,800売上高(10%)130,000
売上高(8%)10,000
仮受消費税等(10%)13,000
仮受消費税等(8%)800
合計153,800合計153,800

酒類は店内・持ち帰りを問わず軽減税率の対象外で、常に標準10%となる。

酒類の提供分は店内飲食かどうかにかかわらず軽減税率の対象外(10%)となる点に留意する。

デリバリープラットフォーム経由で弁当を販売し、当日の注文合計32,400円(8%・税込)を未収入金として計上した。

借方科目金額貸方科目金額
未収入金32,400売上高30,000
仮受消費税等2,400
合計32,400合計32,400

デリバリーの弁当販売は外食に該当せず、軽減税率8%が適用される。

宅配は軽減税率8%の対象となるため、手数料控除前の総額を売上高として計上し、手数料は精算時に別途処理する。

デリバリープラットフォームから、未収入金32,400円のうち販売手数料3,300円(10%・税込)が差し引かれ、残額29,100円が普通預金口座に振り込まれた。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金29,100未収入金32,400
支払手数料3,000
仮払消費税等300
合計32,400合計32,400

配達代行手数料は標準10%の課税仕入であり、売上側の軽減税率とは別扱いになる。

売上の軽減税率8%に対し、プラットフォームへの支払手数料はサービスの対価として標準税率10%が適用される。

クレジットカード会社から、売上に係る未収入金110,000円(税込)について決済手数料3,300円(税込)を差し引いた106,700円が普通預金口座に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金106,700未収入金110,000
支払手数料3,000
仮払消費税等300
合計110,000合計110,000

カード会社の決済手数料は課税仕入にあたり、入金額との差額を支払手数料で計上する。

カード・QR決済の手数料は課税仕入として処理し、入金は総額から手数料を控除した純額で行われる点に注意する。

食材卸業者から、野菜・精肉等の食材54,000円(軽減税率8%・税込)を仕入れ、代金は掛けとした。

借方科目金額貸方科目金額
仕入高50,000買掛金54,000
仮払消費税等4,000
合計54,000合計54,000

食材の仕入れは軽減税率8%が対象だが、酒類など標準税率品との混在に注意したい。

食材の仕入れは軽減税率8%が適用されるため、標準税率の仕入れと区分して記帳する。

酒類卸業者から、ビール・日本酒等の酒類33,000円(標準税率10%・税込)を仕入れ、代金は掛けとした。

借方科目金額貸方科目金額
仕入高30,000買掛金33,000
仮払消費税等3,000
合計33,000合計33,000

酒類の仕入れは軽減税率の対象外であり、請求書で標準10%表示を確認する。

酒類は食品であっても軽減税率の対象外となり、仕入れ・売上とも10%で処理する。

従業員にまかない(原価400円相当)を提供し、本人負担分200円を現金で徴収し、残額200円を福利厚生費として仕入高から振り替えた。

借方科目金額貸方科目金額
福利厚生費200仕入高400
現金200
合計400合計400

まかない代は原価から本人負担分を控除し、会社負担分だけを福利厚生費へ振り替える。

本人負担額が原価の半分以上であり、会社負担額が月3,500円(税抜)以下であれば給与課税されない。

個人事業主の店主が、通常売価2,200円(10%・税込)の料理を自家消費し、その70%相当額1,540円を事業主貸として売上高に計上した。

借方科目金額貸方科目金額
事業主貸1,540売上高1,400
仮受消費税等140
合計1,540合計1,540

個人事業の自家消費は、通常売価のおおむね70%以上を売上計上する必要がある。

個人事業者の自家消費は、通常の販売価額の70%相当額と仕入原価のいずれか高い方以上を総収入金額に算入する必要がある。

アルバイト従業員に7月分給与92,000円を支給し、源泉徴収税額表(甲欄)により算出した所得税等300円を差し引いた91,700円を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
給料手当92,000預り金300
現金91,700
合計92,000合計92,000

給与の源泉徴収額は甲欄・乙欄で異なり、扶養控除等申告書の提出有無がカギになる。

「甲欄」は扶養控除等申告書を提出した主たる勤務先に適用される税額表であり、他店と掛け持ちのアルバイトは提出先を1か所に限る必要がある。

閉店後にレジの現金を実査したところ、帳簿上の売上金額に対し実際の現金が1,200円不足していた。

借方科目金額貸方科目金額
雑損失1,200現金1,200

レジ現金の過不足は雑損失で処理し、発生原因を記録に残しておきたい。

原因不明の現金過不足は雑損失(または雑収入)として処理し、原因が判明した場合は該当科目に振り替える。

月末に食材の実地棚卸を行い、期末在庫180,000円を仕入高から貯蔵品へ振り替えた。

借方科目金額貸方科目金額
貯蔵品180,000仕入高180,000

期末の食材在庫は貯蔵品へ振り替え、翌期首に仕入高へ再振替して費用化する。

実地棚卸高を仕入高から控除することで、当月の売上原価を正しく算定できる。

店舗の家賃198,000円(税込)と共益費22,000円(税込)、合計220,000円が普通預金口座から引き落とされた。

借方科目金額貸方科目金額
地代家賃180,000普通預金220,000
共益費20,000
仮払消費税等20,000
合計220,000合計220,000

店舗の家賃・共益費は非課税ではなく、課税仕入として処理する点に注意。

事業用店舗の家賃・共益費は消費税の課税対象となる(居住用と異なり非課税ではない)。

厨房機器(業務用冷蔵庫)を380,000円(税抜)で購入し、少額減価償却資産の特例(令和8年4月以後は40万円未満が対象)を適用して全額を費用計上した。

借方科目金額貸方科目金額
消耗品費380,000未払金418,000
仮払消費税等38,000
合計418,000合計418,000

少額減価償却資産の特例はR8改正により、対象が取得価額40万円未満に拡大された。

中小企業者等が取得する少額減価償却資産は、改正前は30万円未満、令和8年4月以後は40万円未満の資産について、年間合計300万円を限度に取得価額の全額を損金算入できる。

おしぼり・テーブルクロス等のリネンリース料11,000円(税込)が普通預金口座から引き落とされた。

借方科目金額貸方科目金額
消耗品費10,000普通預金11,000
仮払消費税等1,000
合計11,000合計11,000

リネンリース料は課税仕入にあたり、契約書でリース期間と解約条件を確認しておく。

リネン類のリース・クリーニング代は消耗品費や衛生費など、実態に応じた科目で継続的に処理する。

賞味期限切れとなった食材(仕入原価15,000円相当)を廃棄し、棚卸資産から除却した。

借方科目金額貸方科目金額
廃棄損15,000貯蔵品15,000

食材の廃棄は数量と理由を記録に残し、恣意的な損失計上と疑われないようにする。

自家消費とは異なり、廃棄には対価がないため消費税は課税されない(仕入時の仕入税額控除の修正も不要)。

宴会の予約が当日キャンセルとなり、規定に基づきキャンセル料11,000円を現金で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
現金11,000雑収入11,000

宴会キャンセル料は損害賠償的な性格が強く、消費税は不課税とされることが多い。

単純な違約金としてのキャンセル料は不課税だが、仕込み済み料理の提供等、実質的に飲食を提供した場合は対価性が認められ課税取引となる。

商店街振興組合に年会費24,000円を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
諸会費24,000普通預金24,000

組合年会費は対価性の有無で課税・不課税の判定が分かれ、規約の記載を確認したい。

通常の商店会費は対価性のない不課税取引として処理し、消費税の課税仕入れには該当しない。

デリバリーサイト経由の当月売上330,000円(税込)から販売手数料115,500円(税込)が差し引かれ、214,500円が普通預金口座に入金されたため、差引額を支払手数料に計上した。

配達手数料精算
借方科目金額貸方科目金額
普通預金214,500売上高330,000
支払手数料115,500
合計330,000合計330,000

デリバリー売上は手数料控除前の総額で計上し、差し引かれた手数料は別建てで費用に落とす。

まかない代の従業員負担分3,000円を月次給与から天引きし、福利厚生費を減額処理した。本人負担が半額以上かつ会社負担月3,500円以下のため、給与としての課税はない。

まかない代給与天引き
借方科目金額貸方科目金額
給料手当3,000福利厚生費3,000

食事の経済的利益は、本人負担が半分以上かつ会社負担月3,500円以下なら非課税。

小売・EC

モール売上の総額計上

モール(Amazon・楽天等)の入金は「売上−手数料−広告費等」の純額 ── 必ず明細から総額で計上

ネットショッピングモールで商品110,000円が売れたため、モール事業者からの入金前に売掛金として売上高を計上した。

借方科目金額貸方科目金額
売掛金(モール)110,000売上高110,000

モール売上は入金前でも、販売が確定した時点で発生主義により計上する。

ネットショッピングモールの売上代金110,000円の入金にあたり、販売手数料10,000円と広告宣伝費5,000円が差し引かれ、差引95,000円が普通預金に入金された。

入金時
借方科目金額貸方科目金額
普通預金95,000売掛金110,000
支払手数料10,000
広告宣伝費5,000
合計110,000合計110,000

モールへの支払手数料と広告宣伝費は性質が異なるため、勘定科目を区別して仕訳する。

入金額を売上にすると売上過少+経費漏れの二重の誤り(総額主義)

各モールの売上明細レポートの取得方法を最初に確立する

在庫・送料・ポイント・返品

在庫:SKUが多い → 在庫管理システムの期末データと棚卸の突合

送料:自社負担=荷造運賃/顧客負担を預かる形=売上に含めるのが原則

ポイント・クーポン:モール負担か自社負担かで処理が変わる ── 明細の区分を確認

返品:返金明細から売上のマイナス処理(返還インボイス)

海外販売(輸出)は免税の証憑保存 ── 越境ECは税理士と設計

この業種の仕訳をもっと見る:小売・ECの仕訳事例集【設例つき60本】(個別ページ)

仕訳事例18本(設例つき)

店舗で衣料品を販売し、代金33,000円(税込)を現金で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
現金33,000売上33,000

現金売上はレジの実査残高と帳簿上の売上を、日々突き合わせる習慣が欠かせない。

店頭の現金売上は、レジ精算後の日計額でまとめて計上して差し支えない。

ECモールAで商品55,000円(税込)が売れ、モールAの販売手数料5,500円(税込・課税仕入)を差し引いた49,500円が普通預金口座に入金された。売上は手数料控除前の総額で計上した。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金49,500売上55,000
支払手数料5,500
合計55,000合計55,000

モール販売は手数料控除前の総額を売上に計上し、控除額は課税仕入として扱う。

モールAへの販売手数料は役務提供の対価であり、課税仕入れとして仕入税額控除の対象になる。

ECモールBで送料込み38,500円(税込)の商品が売れ、モールBの販売手数料3,850円と送料1,650円(いずれも税込・課税仕入)を差し引いた33,000円が入金された。手数料と送料を控除する前の総額を売上に計上した。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金33,000売上38,500
支払手数料3,850
荷造運賃1,650
合計38,500合計38,500

送料込み販売は全額を売上に計上し、負担した送料は荷造運賃として費用に振り替える。

手数料と送料は売上から直接差し引かず、それぞれ課税仕入れとして別建てで費用計上する。

自社ECサイトで商品33,000円(税込)をクレジットカード決済で販売し、決済代行会社の手数料990円(税込・課税仕入)を差し引いた32,010円が普通預金口座に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金32,010売上33,000
支払手数料990
合計33,000合計33,000

決済代行会社の手数料も課税仕入にあたり、入金との差額は支払手数料に計上する。

カード決済手数料も課税仕入れに該当し、入金額と手数料をあわせた総額で売上を計上する。

店頭で商品22,000円(税込)を現金で販売し、購入額の5%にあたる1,100円分の自社ポイントを付与した。このポイントは次回以降の購入時に1ポイント1円として利用できる仕組みとした。

借方科目金額貸方科目金額
現金22,000売上22,000
ポイント引当金繰入1,100ポイント引当金1,100
合計23,100合計23,100

自社ポイントの付与額は将来の値引きに備え、引当金として見積り計上しておく。

税務上ポイント引当金繰入額は原則として損金算入できないため、法人税申告時に加算調整が必要になる。

前回来店時に付与されたポイントのうち800円分を、今回購入した商品16,500円(税込)の代金に充当し、残額15,700円を現金で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
現金15,700売上16,500
ポイント引当金800
合計16,500合計16,500

ポイント利用時は、計上済みのポイント引当金を取り崩して代金の一部に充当する。

ポイント充当分を差し引いた残額のみを受け取っても、売上は値引き前の商品価額全額で計上する。

仕入先から販売用の雑貨220,000円(税込)を掛けで仕入れた。

借方科目金額貸方科目金額
仕入220,000買掛金220,000

仕入計上の時期は検収基準か納品基準か、社内ルールをあらかじめ統一しておく。

仕入の計上時期は検収基準・入荷基準など、継続して同じ基準を用いる必要がある。

前月に掛けで仕入れた商品のうち不良品11,000円(税込)を仕入先へ返品するとともに、年間取引高に応じたリベート33,000円(税込)を受け取り、いずれも買掛金と相殺した。

借方科目金額貸方科目金額
買掛金44,000仕入戻し高11,000
仕入割戻高33,000
合計44,000合計44,000

返品による仕入戻しとリベートの仕入割戻しは、性質が異なるため科目を分けたい。

仕入戻し高・仕入割戻高はいずれも仕入の控除項目であり、対応する仕入税額控除額も減少する。

顧客に発送した商品の運送会社への支払運賃3,300円(税込・課税仕入)を、月末に普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
荷造運賃3,300普通預金3,300

荷造運賃は課税仕入にあたり、原価と販管費のどちらで処理するか統一する。

顧客から別途受け取る送料は売上、自社が負担する発送費用は荷造運賃として区分する。

商品発送用の段ボールと緩衝材16,500円(税込・課税仕入)を購入し、代金は現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
消耗品費16,500現金16,500

梱包資材は費用処理が原則だが、期末に大量保有するときは貯蔵品計上を検討する。

梱包資材は荷造運賃・消耗品費のいずれで処理してもよいが、一度採用した科目は継続して使用する。

決算にあたり商品の実地棚卸を行い、期末商品棚卸高は2,200,000円(税込)と確定した。

借方科目金額貸方科目金額
繰越商品2,200,000仕入2,200,000

期末棚卸高の評価は、税込経理・税抜経理いずれかの方式に統一しておきたい。

期首商品棚卸高を仕入へ振り替える仕訳とセットで行う決算整理仕訳である。

型落ちにより販売の見込みが立たなくなった商品(帳簿価額330,000円)を廃棄し、廃棄業者への処分費用5,500円(税込・課税仕入)を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
商品廃棄損330,000繰越商品330,000
雑費5,500現金5,500
合計335,500合計335,500

商品廃棄損の計上には、廃棄の事実を示す写真等の証憑を残しておく。

廃棄の事実を税務調査で立証できるよう、廃棄証明書や現物の写真を保存しておく。

棚卸の結果、万引きによるものと判断される商品ロス(帳簿価額22,000円)が判明したため、雑損失として処理した。

借方科目金額貸方科目金額
雑損失22,000繰越商品22,000

万引き等による棚卸ロスは雑損失で処理し、仕入時の消費税控除の修正は不要。

万引きロスは対価の支払いを伴わないため課税仕入れに該当せず、仕入税額控除の対象にはならない。

自社発行の商品券55,000円分を顧客に販売し、代金を現金で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
現金55,000商品券前受金55,000

自社商品券の販売代金は前受金で計上し、消費税は商品引渡し時に認識する。

商品券の発行時点では資産の譲渡等に該当せず消費税は不課税で、商品と引き換えた時点で課税売上を計上する。

商品33,000円(税込)を販売し、代金は他社が発行した商品券33,000円分で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
他店商品券33,000売上33,000

他社発行の商品券を受け取ったときは資産科目で管理し、換金時に消し込む。

受け取った他店商品券は物品切手等として資産計上し、換金時に現金や預金へ振り替える。

顧客からの品質クレームを受け、既に販売した商品(税込11,000円)の代金相当額を現金で全額返金した。返品はなく、商品は顧客がそのまま使用することとした。

借方科目金額貸方科目金額
売上11,000現金11,000

返品を伴わない返金は売上の減額として処理し、経緯を記録に残しておく。

返金額は当初の課税売上に対する対価の返還等として、消費税の課税標準額からも控除する。

決算セールで通常売価16,500円の商品を3,300円値引きし、13,200円(税込)で販売して現金を受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
現金13,200売上13,200

売上高は値引き後の受取額で計上され、値引き前の定価は仕訳に残らない。

値引き後の実際の販売価額で売上を計上すればよく、値引額を別途仕訳する必要はない。

在庫商品を委託している外部倉庫会社に、月間保管料55,000円(税込・課税仕入)を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
支払保管料55,000普通預金55,000

保管料は課税仕入に区分され、請求書のインボイス登録番号を都度確認したい。

自社倉庫にかかる減価償却費や固定資産税と異なり、外部委託の保管料は課税仕入れとして仕入税額控除の対象になる。

ECモールの当月販売分880,000円(税込)について、精算書に基づき販売手数料88,000円(税込)とポイント原資負担22,000円(税込)を控除した770,000円が普通預金口座に入金され、手数料等は支払手数料として計上した。

ECモール月次精算
借方科目金額貸方科目金額
普通預金770,000売上高880,000
支払手数料110,000
合計880,000合計880,000

入金額は手数料控除後でも、売上高は総額880,000円で計上するのが原則。

自社発行の商品券50,000円分を販売し、発行時点では売上に計上せず前受金とした。後日、顧客がこの商品券で11,000円(税込)分の商品を購入したため、前受金から売上高へ振り替えた。

商品券使用時売上振替
借方科目金額貸方科目金額
前受金11,000売上高11,000

商品券は発行時点では売上とせず、実際に商品と交換した時点で売上計上する。

美容室・サロン

売上と人の区分

売上:施術売上+店販売上を区分(簡易課税なら第5種+第2種の区分管理)

予約アプリ・クーポンサイトの手数料:総額売上+支払手数料で両建て

業務委託スタイリスト(面貸し):外注費 ── ただし実態が雇用なら給与(源泉・社保)

売上歩合・材料負担・指名料の取り決めを契約書で確認してから処理を設計

チップ・指名料の現金管理ルールも最初に決める

開業時と材料・消費税

開業時:内装(建物附属設備)・保証金・美容機器(器具備品)・開業費の区分(パターン34・56)

材料(薬剤):仕入計上+月末在庫の把握で粗利を安定

消費税:開業からの免税期間とインボイス登録の判断(2割特例の活用)

自己消費(自分や家族への施術・店販)の取扱いを決めておく

個人開業が多い業種 ── 家事按分・専従者給与は第8章とセットで

この業種の仕訳をもっと見る:美容室・サロンの仕訳事例集【設例つき60本】(個別ページ)

仕訳事例18本(設例つき)

カットの施術を行い、代金16,500円(税込)を現金で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
現金16,500施術売上16,500

売上高は入金日でなく、施術が完了した時点を基準に計上するのが基本。

少額の都度売上は、レジの精算表と現金出納帳を突合して計上漏れを防ぐ。

カット・カラーの施術代金33,000円(税込)について、20,000円を現金、13,000円をクレジットカードで受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
現金20,000施術売上33,000
クレジット売掛金13,000
合計33,000合計33,000

現金・カード混在の代金のうち、カード分は入金までクレジット売掛金で管理する。

カード決済分は加盟店手数料が差し引かれて入金されるため、入金時に手数料を計上する。

店販商品のシャンプーとトリートメントを販売し、代金7,700円(税込)を現金で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
現金7,700商品売上7,700

施術売上と商品売上は科目を分け、それぞれの原価率や採算を把握しやすくする。

簡易課税を選択している場合、施術売上は第五種事業、店販売上は第二種事業に区分して集計する必要がある。

施術10回分の回数券を55,000円で販売し、代金を現金で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
現金55,000前受金55,000

回数券の販売代金は役務提供前のため、売上高ではなく前受金として処理する。

回数券の発行時点では資産の譲渡等に該当せず消費税は不課税で、施術を提供した時点で課税売上を計上する。

回数券を保有する顧客にカットの施術を行い、回数券1回分に相当する5,500円(税込)を消化した。

借方科目金額貸方科目金額
前受金5,500施術売上5,500

回数券を使うたびに、消化した分だけ前受金から売上高へ振り替える。

施術のたびに消化した回数相当額を前受金から施術売上へ振り替え、その時点で課税売上として計上する。

業務委託契約のフリーランス美容師に、当月のカット・カラー技術料の外注費として110,000円(税込)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
外注費110,000普通預金110,000

実態が雇用に近い外注は、税務上給与と認定されるおそれがある点に注意。

通常の理美容の役務提供に対する報酬は所得税法204条の源泉徴収対象報酬に該当しないため、原則として源泉徴収は不要である。

広告写真の撮影現場でモデルの結髪・メイクを担当した外部ヘアメイクアーティストへの報酬として88,000円(税込)を計上し、源泉所得税を差し引いた残額を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
外注費88,000預り金8,984
普通預金79,016
合計88,000合計88,000

個人への技術報酬は源泉徴収の対象で、10.21%を差し引いた額を預り金とする。

映画・演劇等の製作に付随して結髪やメイクを担当する者への報酬は源泉徴収の対象となるため、10.21%を源泉徴収して翌月納付する。

施術用のカラー剤やパーマ液などの材料を55,000円(税込)で仕入れ、代金は掛けとした。

借方科目金額貸方科目金額
仕入高55,000買掛金55,000

材料の仕入は課税仕入に該当、買掛金は取引先ごとの残高管理が基本。

顧客への施術に使用する消耗性の薬剤は、店販商品の仕入とは区分して材料仕入として管理すると原価把握がしやすい。

従業員に給与400,000円を支給するにあたり、源泉所得税11,750円と社会保険料本人負担分58,000円を控除した残額を普通預金から振り込んだ。

借方科目金額貸方科目金額
給料手当400,000預り金69,750
普通預金330,250
合計400,000合計400,000

給与は消費税の不課税取引、外注費との違いは業務の実態で判断する。

控除した源泉所得税と社会保険料本人負担分は預り金として計上し、それぞれの納付期限までに納付する。

技術力向上のため外部講師によるカット技術講習会に参加し、受講料33,000円(税込)を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
研修費33,000現金33,000

技術向上の受講料は研修費で処理し、資格取得費用等とは科目を分ける。

美容師自身の技術向上に直接必要な講習費用は、研修費として全額を損金算入できる。

新メニューのPR用にモデルを起用した撮影を行い、モデル謝礼とSNS広告への出稿費用として合計66,000円(税込)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
広告宣伝費66,000普通預金66,000

モデル謝礼を含む広告宣伝費は、個人への支払いなら源泉徴収の要否を確認する。

集客を目的とした撮影費や広告出稿費は、内容を問わず広告宣伝費として一括処理してよい。

店舗の内装を大幅にリニューアルする工事を行い、工事代金2,200,000円(税込)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
建物附属設備2,200,000普通預金2,200,000

内装の大規模改装は資本的支出にあたり、建物附属設備として資産計上する。

店舗の価値や耐久性を高める大規模な改装費用は資本的支出として資産計上し、減価償却によって費用配分する。

施術用の新しいシャンプー台を1台380,000円(税込)で購入し、代金を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
消耗品費380,000普通預金380,000

取得価額が40万円未満のため、少額特例により消耗品費で全額費用処理できる。

取得価額(税込経理の場合は税込)が40万円未満の減価償却資産は、R8税制改正後の少額減価償却資産の特例により青色申告の中小企業者等であれば全額を損金算入できる。

新規導入したヘッドスパ用機器についてファイナンス・リース契約を締結し、リース料月額16,500円(税込)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
リース料16,500普通預金16,500

ファイナンス・リースは原則資産計上だが、少額なら賃貸借処理も選べる。

所有権移転外ファイナンス・リースであっても、中小企業では賃貸借処理に準じて支払時にリース料を損金算入できる場合が多い。

施術用のタオルや使い捨て手袋などの消耗品を16,500円(税込)で購入し、代金は現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
消耗品費16,500現金16,500

消耗品は少額であれば購入時に費用処理でき、棚卸資産に計上する必要はない。

短期間で消費する少額の備品は、資産計上せず購入時に消耗品費として処理する。

美容予約サイトの月額掲載料と送客手数料の合計22,000円(税込)が普通預金口座から引き落とされた。

借方科目金額貸方科目金額
支払手数料22,000普通預金22,000

掲載料と送客手数料は性質が異なるが、実務では支払手数料でまとめて処理する。

予約送客に応じて発生する手数料は、集客のための経費として支払手数料または広告宣伝費で処理する。

新規出店にあたり、物件の保証金1,100,000円と礼金220,000円(税込)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
差入保証金1,100,000普通預金1,320,000
長期前払費用220,000
合計1,320,000合計1,320,000

返還される保証金は差入保証金として資産計上、礼金は長期前払費用で償却する。

返還されない礼金が20万円以上の場合は長期前払費用として資産計上し、契約期間にわたって償却する。

決算にあたり、店販商品の期末棚卸を実地で行った結果、期末棚卸高は198,000円(税込)であった。

借方科目金額貸方科目金額
商品198,000仕入高198,000

実地棚卸高を仕入高から商品へ振り替え、当期の売上原価を正しく算定する。

期末棚卸高を仕入高から商品へ振り替えることで、当期の売上原価を正しく算定できる。

新規メニューの回数券(10回分)を110,000円(税込)で販売し、代金を現金で受け取った。施術という役務の提供前であるため、売上高ではなく前受金として計上した。

回数券販売(前受金)
借方科目金額貸方科目金額
現金110,000前受金110,000

前受金として処理し、消費税も施術が完了した時点で認識するのが原則。

回数券を保有する顧客にカットの施術を行い、1回分に相当する11,000円(税込)を前受金から売上高へ振り替えた。未消化残高は消化管理表で顧客ごとに管理している。

回数券消化(売上振替)
借方科目金額貸方科目金額
前受金11,000売上高11,000

顧客ごとに消化状況を管理表で記録し、前受金の振替漏れを防ぐのがポイント。

医療・歯科

収入の構造と未収金

保険診療:社保・国保からの入金は約2か月遅れ → 診療月で収入計上し未収金(保険未収金)管理

窓口収入:日計表で毎日計上 ── レセプト請求額との突合が月次の柱

自由診療(自費):課税売上として区分(インプラント・美容・健診・文書料等)

返戻・査定減(レセプトの減額)の処理ルールを決める

個人開業医は概算経費の特例(措置法26条・社保診療5,000万円以下等)の検討 ── 税理士の担当領域

消費税と設備

保険診療=非課税売上が中心 → 課税売上割合が低く、仕入税額控除は按分計算(第4章)

自費比率が高い医院は課税区分の精度が納税額に直結

医療機器:高額(CT・ユニット等)→ リース/購入の比較・特別償却(医療用機器)の検討

医薬品仕入は課税仕入だが、対応する売上が非課税 ── 用途区分の入力を徹底

社保入金明細・レセコンデータの取得ルートを最初に確立

この業種の仕訳をもっと見る:医療・歯科の仕訳事例集【設例つき60本】(個別ページ)

仕訳事例18本(設例つき)

窓口で保険診療の患者負担分(3割)として28,000円を現金で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
現金28,000診療収入28,000

保険診療の窓口収入は消費税非課税、自由診療との区分経理が欠かせない。

保険診療による収入は消費税法上非課税売上に該当する。

6月分の社会保険診療報酬のうち保険者負担分700,000円について、月末に未収入金として計上した。

借方科目金額貸方科目金額
未収入金700,000診療収入700,000

保険者負担分は入金前でも、診療月の収益として未収入金で計上する。

請求から入金までは約2か月を要するため、月次決算では発生主義により未収計上を行う。

8月に社会保険から6月分の診療報酬(保険者負担分)695,000円が普通預金口座に入金され、査定減5,000円が差し引かれた。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金695,000未収入金700,000
雑損失5,000
合計700,000合計700,000

入金額が請求額を下回る査定減は雑損失で処理し、収益計上額は変えない。

査定減は診療内容の一部が保険適用外と判断された場合等に生じる、医療機関特有の調整項目である。

8月に国民健康保険から6月分の診療報酬(保険者負担分)380,000円が普通預金口座に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金380,000未収入金380,000

支払基金と国保連は入金時期が異なるため、未収入金を請求先別に管理する。

国民健康保険からの入金も、社会保険からの入金と同様に請求から約2か月後となる。

自由診療として実施したインフルエンザ予防接種の費用33,000円(消費税込み)を窓口で現金で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
現金33,000診療収入30,000
仮受消費税3,000
合計33,000合計33,000

予防接種は自由診療で課税売上となり、受取額から仮受消費税を区分する。

自由診療分は課税売上となり、保険診療の非課税売上とは区分して経理する必要がある。

歯科の自費診療でセラミッククラウンを装着し、技工料を含む治療費165,000円(消費税込み)を現金で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
現金165,000診療収入150,000
仮受消費税15,000
合計165,000合計165,000

技工料込みの治療費全額が課税売上となり、外部技工所への支払いは別途費用処理する。

装着に先立ち歯科技工所へ支払った技工料は外注費として課税仕入に計上する。

院内で使用する医薬品・診療材料165,000円(消費税込み)を掛けで仕入れた。

借方科目金額貸方科目金額
医薬品費150,000買掛金165,000
仮払消費税15,000
合計165,000合計165,000

医薬品・診療材料の仕入は課税仕入、インボイスの保存が仕入税額控除の要件。

保険診療という非課税売上に直接対応する課税仕入は、原則として個別対応方式では仕入税額控除の対象外となる。

看護師・受付スタッフの7月分給与2,400,000円について、源泉所得税80,000円と社会保険料本人負担分210,000円を控除し、差引額を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
給料手当2,400,000預り金(源泉所得税)80,000
預り金(社会保険料)210,000
普通預金2,110,000
合計2,400,000合計2,400,000

源泉所得税と社会保険料の預り金は科目を分けて管理し、納付漏れを防ぐ。

源泉所得税は翌月10日までに、社会保険料本人負担分は年金事務所への納付時に精算する。

地区医師会に年会費120,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
諸会費120,000普通預金120,000

医師会費は対価性のない不課税取引、諸会費として処理するのが一般的。

医師会費は開業医の事業に係る必要経費として計上できる。

超音波診断装置を4,400,000円(消費税込み)で購入し、代金は普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
工具器具備品4,000,000普通預金4,400,000
仮払消費税400,000
合計4,400,000合計4,400,000

医療機器400万円は40万円未満の特例対象外、通常どおり減価償却する。

器具及び備品として耐用年数にわたり減価償却するほか、保険診療収入が大半を占め課税売上割合が低い医院では共通対応の課税仕入に係る仕入税額控除も按分制限を受ける。

歯科用ユニット(治療椅子)のリース料55,000円(消費税込み)が普通預金口座から引き落とされた。

借方科目金額貸方科目金額
リース料50,000普通預金55,000
仮払消費税5,000
合計55,000合計55,000

リース料は課税仕入に該当し、月々の支払時に仮払消費税を計上する。

ファイナンスリースに該当する場合は原則としてリース資産・リース債務を計上する必要がある。

マスク・消毒液・グローブなどの院内感染対策用消耗品33,000円(消費税込み)をクレジットカードで購入した。

借方科目金額貸方科目金額
消耗品費30,000未払金33,000
仮払消費税3,000
合計33,000合計33,000

カード決済は購入時点で未払金を計上し、口座引落時に消し込む。

感染対策費用は保険診療にも自由診療にも共通して発生する経費である。

患者の血液検査を外部の臨床検査センターに委託し、検査料88,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
検査料80,000普通預金88,000
仮払消費税8,000
合計88,000合計88,000

外部検査委託料は課税仕入、検査料の科目で他の手数料と区別して管理する。

検査委託費は保険請求に含まれる診療報酬と混同しないよう区分して管理する。

レセプトコンピューター及び電子カルテシステムの月額利用料38,500円(消費税込み)が普通預金口座から引き落とされた。

借方科目金額貸方科目金額
支払手数料35,000普通預金38,500
仮払消費税3,500
合計38,500合計38,500

システム利用料は支払手数料で処理し、契約書・請求書の保存を徹底する。

クラウド型システムの利用料は毎月定額で発生する固定費として管理する。

学会に出席するための参加費30,000円と交通費・宿泊費45,000円を現金で立替払いした。

借方科目金額貸方科目金額
研修費30,000現金75,000
旅費交通費45,000
合計75,000合計75,000

学会参加費は研修費、交通費・宿泊費は旅費交通費と目的別に科目を分ける。

学会参加費用は医師の資質向上に資する研修費として必要経費に算入できる。

スタッフの白衣クリーニング代11,000円(消費税込み)を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
消耗品費10,000現金11,000
仮払消費税1,000
合計11,000合計11,000

少額な支払でも課税仕入の要件として、領収書等の保存を省略できない。

クリーニング代は被服費や消耗品費など医院の勘定科目方針に応じて計上する。

12月31日の決算にあたり、11月分の社会保険診療報酬のうち未入金の保険者負担分850,000円を未収診療報酬として計上した。

借方科目金額貸方科目金額
未収診療報酬850,000診療収入850,000

未入金の保険者負担分も決算で未収計上し、収益の期ズレを防ぐ。

発生主義により、入金が翌年になる分も当期の収入として計上する必要がある。

一日の診療終了後にレジを締めたところ、窓口収入の帳簿残高より現金が2,000円不足していることが判明した。

借方科目金額貸方科目金額
現金過不足2,000現金2,000

現金過不足は原因究明までの仮勘定、決算までに雑損失等へ整理する。

原因が判明しない場合は決算時に雑損失へ振り替える。

7月分の社会保険診療報酬(保険者負担分)700,000円の入金時に、査定減(減点)3,000円が生じたため697,000円の入金にとどまった。差額3,000円は雑損失(保険等査定減)として処理し、未収入金を消し込んだ。

査定減処理
借方科目金額貸方科目金額
普通預金697,000未収入金700,000
雑損失3,000
合計700,000合計700,000

毎月生じる査定減は雑損失で処理し、レセプトごとに未収入金と突き合わせる。

歯科の自由診療で行ったホワイトニングの施術料55,000円(消費税込み・課税売上)を窓口で現金で受け取った。非課税である保険診療の収入とは区分して経理処理した。

自由診療(課税)
借方科目金額貸方科目金額
現金55,000売上高55,000

自由診療分は課税売上として区分、消費税の課税売上割合算定にも関わる。

不動産

賃貸オーナーの処理

家賃収入:契約ベースで毎月計上(入金ベースにしない)/敷金は負債(差入側と逆)

礼金・更新料の受取:収益計上(住宅に係るものは非課税売上)

修繕費vs資本的支出の判定が最大論点(第5章フロー)/大規模修繕の計画把握

借入利息・減価償却(建物・附属設備の区分)が費用の主役

住宅家賃=非課税・店舗=課税・駐車場=形態次第(第4章)── 物件別の区分表を作る

売買・仲介の処理

販売用不動産は棚卸資産(固定資産ではない)── 取得費・造成費・付随費用を物件別に集計

仲介手数料収入:契約時か引渡時か、計上基準を継続適用(実務は引渡基準が無難 ── 方針確認)

土地(非課税)と建物(課税)の按分:契約書・消費税額の記載・固定資産税評価額比などで合理的に

按分次第で消費税・減価償却が大きく変わる ── 必ず税理士と根拠を文書化

手付金・中間金は前受金/支払側は前渡金で管理

この業種の仕訳をもっと見る:不動産の仕訳事例集【設例つき60本】(個別ページ)

仕訳事例18本(設例つき)

所有する賃貸マンションの住宅用の1室について、入居者から当月分の家賃85,000円が普通預金口座に振り込まれた。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金85,000賃貸料収入85,000

居住用の家賃収入は消費税非課税、事業用物件の賃料と区分して管理する。

契約期間1か月以上の住宅の貸付けは消費税が非課税のため、課税売上割合の計算では非課税売上高に算入する。

商業ビルの店舗区画について、テナントから当月分の家賃(消費税込み)330,000円が普通預金口座に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金330,000賃貸料収入300,000
仮受消費税等30,000
合計330,000合計330,000

事業用店舗の賃料は課税売上のため、住宅用家賃と分けて仮受消費税を計上する。

店舗・事務所など事業用建物の貸付けは非課税とならず、標準税率10%の課税売上として処理する。

住宅入居者から、当月分の共益費15,000円と、別契約の駐車場使用料(消費税込み)11,000円が普通預金口座に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金26,000共益費収入15,000
駐車場収入10,000
仮受消費税等1,000
合計26,000合計26,000

共益費は家賃に準じ非課税、駐車場使用料は契約形態で課税かどうか判定する。

住宅家賃と一体で徴収する共益費は非課税だが、別契約で貸し付ける駐車場は施設の貸付けにあたり住宅入居者向けでも課税取引となる。

新規入居者との賃貸借契約の締結にあたり、敷金200,000円が普通預金口座に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金200,000預り敷金200,000

敷金は退去時に返還する性質の預り金で、受取時点では収益に計上しない。

返還を要する敷金は預り金の性質を持ち対価性がないため消費税の課税対象外(不課税)であり、受取時に収益計上はしない。

退去した入居者との精算で、預り敷金200,000円のうち原状回復費用相当額(消費税込み)66,000円を差し引き、残額134,000円を普通預金口座から返還した。

借方科目金額貸方科目金額
預り敷金200,000普通預金134,000
原状回復精算収入60,000
仮受消費税等6,000
合計200,000合計200,000

敷金のうち原状回復費用に充当する額は課税売上、残額のみを返還する。

通常損耗を超える部分の原状回復費用を敷金から差し引く精算額は、入居者への役務提供の対価として課税売上に区分するのが実務上一般的である。

新規入居者からの礼金80,000円と、既存入居者の契約更新に伴う更新料40,000円が同日に普通預金口座へ入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金120,000礼金収入80,000
更新料収入40,000
合計120,000合計120,000

礼金・更新料は家賃と同様、住宅用なら非課税、事業用なら課税と判定する。

住宅の貸付けに伴う礼金・更新料は返還を要しない一時金でも家賃と同様の対価として扱われ、居住用は非課税、事業用の物件では課税となる。

賃貸借契約の仲介を行い、貸主・借主の双方から仲介手数料(消費税込み)合計165,000円を普通預金口座で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金165,000仲介手数料収入150,000
仮受消費税等15,000
合計165,000合計165,000

仲介手数料は課税売上、貸主・借主それぞれの受取額を区分して管理する。

宅地建物取引業者が受け取る仲介手数料は役務提供の対価であり、貸主・借主のいずれから受領する分も課税売上となる。

オーナーから賃貸物件の管理業務を受託し、当月分の管理料(消費税込み)33,000円が普通預金口座に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金33,000管理料収入30,000
仮受消費税等3,000
合計33,000合計33,000

管理受託料は役務提供の対価として課税売上、請求書を発行し保存する。

建物管理・入居者対応などの管理受託業務は役務提供にあたり、住宅の管理であっても管理料自体は課税売上となる。

退去後の空室について原状回復工事を行い、工事業者へ工事代金(消費税込み)110,000円を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
修繕費100,000普通預金110,000
仮払消費税等10,000
合計110,000合計110,000

原状回復費用は原状に戻すだけなら修繕費、資本的支出には当たらない。

通常の使用に伴う原状回復費用は資産価値を高めるものではないため、資本的支出とせず発生時の修繕費として損金算入する。

所有する賃貸マンションの外壁改修と耐震補強工事を行い、工事業者へ工事代金(消費税込み)5,500,000円を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
建物5,000,000普通預金5,500,000
仮払消費税等500,000
合計5,500,000合計5,500,000

外壁改修と耐震補強は資本的支出にあたり、建物として資産計上する。

建物の使用可能期間を延長させ、または価値を増加させる部分の支出は資本的支出として建物の取得価額に加算し、耐用年数にわたり減価償却する。

所有する賃貸物件にかかる固定資産税・都市計画税の第1期分480,000円を現金で納付した。

借方科目金額貸方科目金額
租税公課480,000現金480,000

固定資産税・都市計画税は消費税不課税、期別の納付書は保存しておく。

固定資産税・都市計画税は資産の保有に対して課される税であり対価性がないため消費税は不課税(課税対象外)であり、仮払消費税等は生じない。

賃貸物件にかかる火災保険の年払保険料240,000円を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
保険料240,000普通預金240,000

契約期間1年以内の年払保険料は、短期前払費用の特例で支払時に一括損金算入できる。

火災保険料などの損害保険料は消費税が非課税の取引であり、決算日をまたぐ年払保険料は未経過期間分を前払費用に振り替えて期間対応させる。

賃貸物件の取得にかかる長期借入金について、当月分の元金180,000円と利息20,000円の合計200,000円が普通預金口座から引き落とされた。

借方科目金額貸方科目金額
長期借入金180,000普通預金200,000
支払利息20,000
合計200,000合計200,000

元金の返済は費用でなく負債の減少で、利息部分だけが支払利息として損金になる。

元金の返済部分は負債の減少で消費税の対象外(不課税)、利息部分は非課税取引であるため、いずれも仮払消費税等は生じない。

賃貸マンション(住宅用)の土地建物を一括で取得した。契約書に基づき土地60,000,000円、建物55,000,000円(消費税額5,000,000円を含む)の合計115,000,000円を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
土地60,000,000普通預金115,000,000
建物55,000,000
合計115,000,000合計115,000,000

住宅用賃貸建物は仕入税額控除の対象外のため、消費税額込みで取得原価とする。

住宅の貸付けの用に供する居住用賃貸建物の取得は、課税売上割合にかかわらず仕入税額控除の対象外とされるため、支払った消費税額も含めて建物の取得価額に計上する。

決算にあたり、賃貸用建物の当期分の減価償却費3,200,000円を計上した。

借方科目金額貸方科目金額
減価償却費3,200,000建物減価償却累計額3,200,000

建物の減価償却方法は定額法に限られ、間接法により減価償却累計額を計上する。

減価償却費は資金の流出を伴わない見積費用であり、消費税の対象外(不課税)のため仮払消費税等は生じない。

空室の入居者募集にあたり、客付けを行った仲介会社へ広告料(AD、消費税込み)110,000円を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
広告宣伝費100,000普通預金110,000
仮払消費税等10,000
合計110,000合計110,000

客付けADは仲介手数料とは別に、広告宣伝費として課税仕入れに区分する。

客付けの謝礼として仲介会社に支払う広告料(AD)は募集業務という役務提供の対価であり、住宅の空室募集であっても課税仕入となる。

決算にあたり、住宅入居者が滞納している当期分の家賃90,000円について回収不能のおそれがあるため、未収家賃として計上した。

借方科目金額貸方科目金額
未収家賃90,000賃貸料収入90,000

未収家賃は回収懸念があっても発生主義で計上し、貸倒れは引当金で個別に判断する。

発生主義により未収であっても当期の収益として計上する必要があり、回収可能性に応じて個別評価による貸倒引当金の計上を検討する。

賃貸物件の建物管理・入居者対応業務を管理会社に委託し、当月分の管理委託料(消費税込み)55,000円を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
管理委託料50,000普通預金55,000
仮払消費税等5,000
合計55,000合計55,000

管理委託料は課税仕入れとなるため、相手のインボイス登録番号と請求書を保存する。

オーナーが管理会社に支払う管理委託料は役務提供の対価であり、住宅の管理であっても課税仕入として仕入税額控除の対象となる。

新規入居者の入居にあたり、敷金200,000円と礼金110,000円を同時に普通預金口座で受領した。住宅用物件の礼金は非課税売上にあたるため雑収入に計上し、退去時に返還義務のある敷金は負債として預り金に計上した。

敷金・礼金受領
借方科目金額貸方科目金額
普通預金310,000預り金200,000
雑収入110,000
合計310,000合計310,000

返還義務の有無で処理が分かれ、礼金は非課税売上、敷金は預り金として負債計上する。

住宅用物件の入居者について、当月分の家賃55,000円が月末になっても入金されなかったため、発生主義に基づき未収入金として計上した。

家賃未収計上
借方科目金額貸方科目金額
未収入金55,000売上高55,000

住宅家賃は非課税売上のため、未収計上の場面でも仮受消費税は生じない。

運送業

燃料・高速・傭車

軽油:軽油引取税は不課税で区分(第4章の最頻出ミス)── 燃料カード明細の税区分設定

ETC・高速:利用明細ベースで計上(クレカ明細だけに頼らない)

傭車費(外注運送):外注費 ── インボイス・支払明細の整備

ドライバーの立替(洗車・チェーン等)の精算ルートを整備

燃料費の変動が大きい → 月次で売上対比(燃料費率)を見せると経営に効く

車両と人件費

車両:取得時の区分(パターン24)・耐用年数(小型トラック4年等)・修繕とタイヤ等の消耗

車検・保険・自動車税の年間カレンダー化(台数が多いほど効く)

給与:歩合給・残業の計算ルール ── 賃金台帳との照合を毎月

傭車と派遣と雇用の区分/改善基準告示など労務リスクは社労士連携

車両別の収支(稼働率)が見える管理資料は経営者に最も喜ばれる

この業種の仕訳をもっと見る:運送業の仕訳事例集【設例つき60本】(個別ページ)

仕訳事例18本(設例つき)

貨物運送を行い、運賃収入として得意先に825,000円(税込)を請求し、掛けとした。

借方科目金額貸方科目金額
売掛金825,000運送収入750,000
仮受消費税等75,000
合計825,000合計825,000

運賃収入は課税売上のため、掛け計上時に本体額と仮受消費税等を分けて仕訳する。

運送収入は貨物の引渡し(運送の完了)をもって計上し、請求書の締め日基準で毎月まとめて掛け計上することが多い。

前月に計上した運送収入に係る売掛金825,000円について、得意先から普通預金口座へ全額の振込入金があった。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金825,000売掛金825,000

売掛金の回収自体は消費税に影響せず、入金額と請求額の一致確認が実務の要となる。

振込手数料を得意先負担・自社負担のいずれとするかを契約時に取り決めておくと、入金消込の際の差額処理で迷わない。

繁忙期に荷量が自社便の対応能力を超えたため、インボイス登録済みの協力運送会社に傭車を依頼し、傭車費330,000円(税込)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
傭車費300,000普通預金330,000
仮払消費税等30,000
合計330,000合計330,000

インボイス登録済み傭車先への支払は全額控除でき、登録番号入り請求書の保存が条件。

適格請求書発行事業者からの傭車費は、インボイス(適格請求書)の保存を条件に支払対価に含まれる消費税額の全額を仕入税額控除できる。

軽貨物軽自動車で配送を請け負う個人事業主(インボイス未登録の免税事業者)へ委託した1か月分の配送業務の外注費110,000円を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
傭車費102,000現金110,000
仮払消費税等(経過措置80%)8,000
合計110,000合計110,000

免税事業者への外注費は経過措置により控除割合が制限され、不足分は費用に算入する。

インボイス未登録の免税事業者への支払は本来仕入税額控除の対象外だが、令和8年9月30日までの経過措置により本体価格相当額の80%を仮払消費税等として計上できる。

軽油400Lをガソリンスタンドで給油し、燃料本体価格52,000円と軽油引取税12,840円(1Lあたり32.1円×400L)の合計に消費税5,200円を加えた70,040円を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
燃料費(軽油引取税12,840円を含む)64,840現金70,040
仮払消費税等5,200
合計70,040合計70,040

軽油引取税は消費税の課税対象外で、勘定科目上は本体価格と合わせ燃料費に計上する。

軽油引取税(1Lあたり32.1円×400L=12,840円)は消費税の課税対象外(不課税)であり、課税仕入れとなるのは燃料本体価格52,000円のみで、仮払消費税等はその10%相当の5,200円である。

配送用の軽自動車にガソリンを給油するとともに、別の中型ディーゼルトラック用に尿素水(アドブルー)を補充し、合計8,800円(税込)を法人カードで支払った。

借方科目金額貸方科目金額
燃料費8,000未払金8,800
仮払消費税等800
合計8,800合計8,800

法人カード払いは口座引落日でなく利用日を基準に、未払金として計上するのが原則。

ガソリンの揮発油税は軽油引取税と異なり本体価格に含めたまま消費税が課税されるため、軽油のような不課税部分の区分は不要である。

長距離配送で高速道路を利用し、ETCクレジットカードの利用明細に基づき通行料金33,000円(税込)を計上した。

借方科目金額貸方科目金額
車両費30,000未払金33,000
仮払消費税等3,000
合計33,000合計33,000

ETC通行料はカード引落しでなく利用月の明細に基づき、期間対応で未払金計上する。

ETC利用料金は口座引落しに先立ち利用証明書等で利用額が確定した時点で費用計上し、引落時に未払金を取り崩す。

小型トラックの継続検査(車検)を実施し、点検整備費用88,000円(税込)、自動車重量税24,600円、自賠責保険料(24か月分)17,650円、検査手数料(印紙代)1,800円の合計132,050円を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
修繕費80,000現金132,050
仮払消費税等8,000
租税公課26,400
自賠責保険料17,650
合計132,050合計132,050

車検費用は課税の整備費、非課税の自賠責保険料、不課税の重量税等に分けて仕訳する。

点検整備費用は課税仕入れとなるが、自動車重量税と検査手数料(印紙代)は不課税、自賠責保険料は保険料として非課税であり、いずれも仮払消費税等は生じない。

老朽化した大型トラックのタイヤ6本を通常仕様の同等品に交換し、費用237,600円(税込)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
消耗品費216,000普通預金237,600
仮払消費税等21,600
合計237,600合計237,600

同等品への交換は維持費として損金処理でき、性能向上を伴えば資本的支出になる。

摩耗したタイヤを同等品に交換する費用は原状回復にすぎず資産の価値を高めるものではないため、資本的支出とはせず消耗品費(または修繕費)として一時の損金に算入する。

事業用の中型トラック1台を割賦契約で購入し、車両本体価格4,000,000円(税抜)・消費税400,000円に割賦手数料(利息相当額)200,000円を加えた総額4,600,000円を割賦未払金として計上した。

借方科目金額貸方科目金額
車両運搬具4,000,000割賦未払金4,600,000
仮払消費税等400,000
前払利息200,000
合計4,600,000合計4,600,000

割賦手数料は車両の取得原価に含めず前払利息とし、支払期日の到来ごとに費用化する。

割賦手数料(利息相当額)は非課税取引であり課税仕入れに含めず、前払利息として資産計上したうえで返済期間に応じて支払利息へ配分する。

決算にあたり、当期に取得した事業用トラック(取得価額4,000,000円、耐用年数5年、定額法)について、使用月数に応じた減価償却費600,000円を計上した。

借方科目金額貸方科目金額
減価償却費600,000車両運搬具減価償却累計額600,000

期中取得の車両は年間償却額を使用開始月から月数按分し、減価償却費を算出する。

期中に取得した車両は事業供用開始月から決算月までの使用月数で月割計算し、減価償却費は資金の支出を伴わないため消費税は不課税である。

配送用トラック5台分の任意保険の年間保険料550,000円と、更新期日を迎えた1台分の自賠責保険料(24か月分)17,650円を合わせて普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
任意保険料550,000普通預金567,650
自賠責保険料17,650
合計567,650合計567,650

任意保険料も自賠責保険料も消費税は非課税取引で、いずれも仮払消費税等は生じない。

自動車保険は任意保険・自賠責保険のいずれも保険料として非課税取引に該当し、仮払消費税等は生じない。

ドライバー12名分の給与について、基本給と時間外手当(残業代)を合わせた総支給額4,560,000円から源泉所得税及び社会保険料の合計720,000円を控除し、差引3,840,000円を普通預金から振り込んだ。

借方科目金額貸方科目金額
給料手当4,560,000預り金720,000
普通預金3,840,000
合計4,560,000合計4,560,000

給与天引きの源泉所得税と社会保険料は納付先が違うため、預り金内で内訳を分ける。

時間外手当は労働基準法に基づく割増賃金であり給料手当に含めて計上し、給与そのものは消費税の課税対象外(不課税)の人件費である。

労働安全衛生法に基づき、ドライバー全12名を対象とする定期健康診断を実施し、受診費用132,000円(税込)を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
福利厚生費120,000現金132,000
仮払消費税等12,000
合計132,000合計132,000

法定健診費用は全員一律なら福利厚生費、対象者を絞ると給与とみなされる恐れがある。

健康診断は社会保険診療に該当しない自由診療として消費税が課税されるため、人間ドックと同様に課税仕入れとして仮払消費税等を計上する。

保有する配送用トラック5台にデジタルタコグラフとドライブレコーダーを1台あたり88,000円(税込)で設置し、合計440,000円(税込)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
消耗品費400,000普通預金440,000
仮払消費税等40,000
合計440,000合計440,000

取得価額は1台単位で判定し、10万円未満なら少額資産として費用処理できる。

デジタルタコグラフ等は1台ごとに取引の単位を判定するため、1台あたりの取得価額が88,000円と10万円未満であれば器具備品に計上せず消耗品費として一時の損金にできる。

配送用トラック数台分の洗車代(月極契約)11,000円(税込)と、車両を保管する月極駐車場の賃料55,000円を、それぞれ現金及び普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
車両費10,000現金11,000
地代家賃50,000普通預金55,000
仮払消費税等6,000
合計66,000合計66,000

車両用の駐車場賃料は住宅用と異なり課税取引のため、消費税を区分して仕訳する。

施設としての駐車場(車庫)の賃借は土地の単純な貸付けと異なり消費税の課税対象となるため、洗車代とあわせて仮払消費税等を計上する。

輸送中の貨物の破損・紛失に備える運送業者貨物賠償責任保険に加入し、年間保険料275,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
貨物保険料275,000普通預金275,000

貨物賠償責任保険は填補限度額や免責金額を契約書で確認しておく。

貨物賠償責任保険の保険料は運送収入を得るために必要な費用だが、保険料は非課税取引であるため消費税は課税されない。

事故により損傷した配送用トラックの修理費880,000円(税込)を全額立て替えて修理業者へ支払った後、任意保険の車両保険から免責金額50,000円を差し引いた保険金830,000円が普通預金口座へ入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金830,000雑収入830,000

受け取った保険金は修理費と相殺せず雑収入で総額計上し、消費税は不課税取引となる。

立て替えた修理費880,000円(税込)は修繕費として課税仕入れに計上済みであり、受け取った保険金は資産の譲渡等の対価に該当しないため消費税は不課税である。

当社は当月分の運賃550,000円に燃料サーチャージ33,000円を上乗せして得意先へ請求し、いずれも売上高(課税)として合計583,000円(税込)を売掛金に計上した。

運賃+燃料サーチャージ
借方科目金額貸方科目金額
売掛金583,000売上高(課税)583,000

燃料サーチャージは運賃の一部として課税売上に含め、区分せず売上高で一体計上する。

当社は荷主負担分の高速道路料金16,500円(税込)をETCカードで立替払いし、翌月の運賃請求書に合算して回収する予定のため立替金に計上した。

高速代立替
借方科目金額貸方科目金額
立替金16,500現金16,500

荷主負担分の立替払いは自社の売上・仕入とせず、立替金として計上し精算する。

製造業

製造原価の構造

製造原価報告書:材料費・労務費・経費(外注加工費・水道光熱・減価償却)を製造側に区分

販管費との区分:工場の電気代は製造経費、本社の電気代は販管費 ── 部門設定で対応

製品の製造に使用する原材料330,000円を掛けで仕入れ、材料仕入高として買掛金に計上した。

材料仕入
借方科目金額貸方科目金額
材料仕入高330,000買掛金(期末は材料棚卸)330,000

材料仕入高は期末の実地棚卸を経て売上原価となるため、棚卸資産の実在確認が要る。

労務費(工場の給与)を販管費の給料手当に混ぜると粗利が読めなくなる

最初に勘定科目体系(製造/販管の区分)を設計するのが顧問の腕

棚卸と原価計算

期末棚卸は3層:材料・仕掛品・製品 ── 仕掛品の評価(進捗・投入原価)が難所

簡便な原価計算からでよい:製品別でなくても全体の原価率・月次棚卸で精度向上

スクラップ・作業くずの売却は雑収入(課税売上)

外注先への支給材(無償支給)の管理 ── 在庫の所在を契約で確認

設備投資時は中小企業経営強化税制等の税額控除を事前検討(事後では遅い)

この業種の仕訳をもっと見る:製造業の仕訳事例集【設例つき60本】(個別ページ)

仕訳事例18本(設例つき)

完成した製品400個を1個当たり6,000円で得意先に掛けで販売した。

借方科目金額貸方科目金額
売掛金2,400,000売上2,400,000

収益は出荷基準か検収基準かをあらかじめ定め、毎期継続して同じ基準で計上する。

出荷基準・検収基準など売上の計上基準は継続して同じ方法を適用する必要がある。

主要原材料600kgを1kgあたり1,000円で仕入れ、代金は掛けとした。

借方科目金額貸方科目金額
材料600,000買掛金600,000

材料仕入は「材料」で直接受け入れる方法と、仕入高計上後に振り替える方法がある。

仕入れた材料のうち未使用分は、消費した分と区別して資産の残高で管理する。

部品の一部工程を外注先に加工委託し、加工賃180,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
外注加工費180,000普通預金180,000

外注加工費は自社の労務費でなく外部経費として、製造原価の一部に算入する。

外注加工費は加工を外部委託した際の直接経費であり、支払手数料など別の科目と混同しないよう注意する。

給与支給総額900,000円のうち、製造現場作業員分600,000円を労務費、本社事務員分300,000円を給与に区分した。源泉所得税等の預り金80,000円を控除した残額820,000円を普通預金から振り込んだ。

借方科目金額貸方科目金額
労務費600,000預り金80,000
給与300,000普通預金820,000
合計900,000合計900,000

同じ給与でも製造現場分は労務費、本社事務分は販管費の給与に区分して原価計算する。

製造現場の人件費は労務費として製造原価に算入し、本社・営業部門の給与とは区分して集計する必要がある。

工場の電気料金・水道料金として80,000円が普通預金口座から引き落とされた。

借方科目金額貸方科目金額
水道光熱費(製造経費)80,000普通預金80,000

工場分の水道光熱費は製造経費として原価算入し、本社分とは区分して管理する。

検針票や請求書は原価計算の根拠資料として保存しておくとよい。

製造用機械を3,000,000円で購入し、据付費200,000円と合わせて未払金に計上した。

借方科目金額貸方科目金額
機械装置3,200,000未払金3,200,000

機械の据付費は使用開始のための付随費用にあたり、本体価格と合算し取得原価とする。

据付費や試運転費は取得価額に含めて資産計上し、その事業年度の費用として一括控除はできない。

決算にあたり製造用機械の当期減価償却費500,000円を計上した。

借方科目金額貸方科目金額
減価償却費(製造原価)500,000減価償却累計額500,000

製造設備の減価償却費は製造原価に算入し、販管費の減価償却費とは別に集計する。

製造設備の減価償却費は製造原価に算入し、本社設備の減価償却費(販管費)とは区分して集計する必要がある。

新製品用の金型製作を外部業者に発注し、製作費850,000円を未払金に計上した。

借方科目金額貸方科目金額
工具器具備品850,000未払金850,000

専用金型は工具器具備品として資産計上し、使用可能期間に応じた耐用年数で償却する。

専用金型は複数期にわたり使用するため取得価額に応じて資産計上し、耐用年数で減価償却する。

老朽化した機械のオーバーホールを行い、修繕費350,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
修繕費350,000普通預金350,000

オーバーホールは原状回復目的なら修繕費、性能向上を伴えば資本的支出になる。

性能を向上させる部分がある修理は資本的支出として資産計上が必要になる場合がある。

決算にあたり工場内の実地棚卸を行い、期末材料棚卸高が280,000円であることを確認した。

借方科目金額貸方科目金額
材料280,000期末材料棚卸高280,000

期末材料棚卸高を計上し、期首棚卸高と当期仕入高から当期の材料消費額を算定する。

期末に未使用の材料は当期の費用ではなく資産として繰り越す。

決算にあたり製造ラインの未完成品を評価し、期末仕掛品棚卸高が450,000円であることを確認した。

借方科目金額貸方科目金額
仕掛品450,000期末仕掛品棚卸高450,000

未完成の仕掛品原価は当期の売上原価から除き、棚卸資産として次期に繰り越す。

仕掛品の評価には材料費・労務費・経費の配賦計算が必要になる。

決算にあたり倉庫内の完成品を実地棚卸し、期末製品棚卸高が620,000円であることを確認した。

借方科目金額貸方科目金額
製品620,000期末製品棚卸高620,000

未販売の完成品原価は売上原価から除き、期末製品棚卸高として資産に振り替える。

期末製品棚卸高を実際より過大に計上すると利益を水増しすることになるため実地棚卸で確認する。

加工時に発生した金属くずを回収業者に売却し、代金50,000円が現金で入金された。

借方科目金額貸方科目金額
現金50,000雑収入(課税売上)50,000

スクラップ売却代金も課税売上に該当し、本業の売上高とは区別して雑収入で処理する。

少額のスクラップ売却でも消費税の課税売上に該当するため計上漏れに注意する。

検査で不合格となった製品120,000円相当を廃棄処分した。

借方科目金額貸方科目金額
廃棄損120,000製品120,000

製品廃棄を損金算入するには、廃棄日・数量・理由を記した証憑の保存が欠かせない。

廃棄の事実を証明する写真や廃棄証明書を保存しておくと税務調査での説明が容易になる。

完成品の品質検査を外部検査機関に委託し、検査費用90,000円を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
検査費90,000現金90,000

完成品検査の外部委託費は製造原価に算入され、期末棚卸資産の評価額にも影響する。

検査結果の記録は品質保証や再発防止の証憑として保管しておく。

工場で使用する切削工具や潤滑油などの消耗品を購入し、代金45,000円を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
消耗品費45,000現金45,000

工場消耗品は購入時費用処理が原則だが、多額の未使用分は貯蔵品に振り替える。

まとめ買いした未使用分は金額により貯蔵品として資産計上が必要になる場合がある。

製造工程で生じた産業廃棄物の収集運搬・処分を業者に委託し、処理費用60,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
廃棄物処理費60,000普通預金60,000

産業廃棄物の処理費用計上時は、排出事業者としてマニフェストの保存管理が必要。

産業廃棄物管理票(マニフェスト)は法定保存文書として一定期間保管する。

労働災害への備えとして上乗せ労災保険に加入し、年間保険料120,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
保険料120,000普通預金120,000

上乗せ労災保険は法定労災と別の民間保険で、法定福利費でなく保険料として処理する。

上乗せ労災保険の保険料は法定の労働保険料とは別に保険料として処理するのが一般的である。

当社は元請から無償支給された原材料で製品の加工のみを行い、支給材は自社の資産や仕入に計上せず、加工完了に伴う加工賃220,000円(税込)のみを売上高(課税)として売掛金に計上した。

支給材加工賃
借方科目金額貸方科目金額
売掛金220,000売上高(課税)220,000

無償支給材は自社の資産に計上せず、加工賃のみを課税売上として売掛金に計上する。

当社は決算にあたり、未使用の補助材料及び工場消耗品にかかる期末棚卸を行い、180,000円を消耗品費から貯蔵品へ振り替えた。

消耗品貯蔵品振替
借方科目金額貸方科目金額
貯蔵品180,000消耗品費180,000

未使用の工場消耗品は重要性があれば貯蔵品に振り替え、当期費用から除外しておく。

IT・Web

受託開発の売上と仕掛

売上計上:検収基準が基本(検収書・メールの保存)── 納品しただけでは計上しない契約も

期末の進行中案件:投入原価(労務費・外注費)を仕掛品へ振替

受託開発しているシステムのうち、期末時点で未完成の案件にかかった人件費等の原価700,000円を、仕掛品として振り替えた。

借方科目金額貸方科目金額
仕掛品700,000期末仕掛品棚卸高700,000

検収前の受託開発案件にかかった人件費等の原価は、仕掛品として資産計上する。

受託+保守の複合契約は、契約書で対価を区分して計上時期を分ける

人件費が原価の中心 ── 案件別の工数把握が原価管理の第一歩

サブスク・海外・源泉

サブスク年額前受:受領時は前受金 → 月割で売上化(解約時の返金規定も確認)

海外プラットフォーム手数料・広告(アプリストア・クラウド):リバースチャージ等の整理(第4章)

個人クリエイターへの支払:原稿料・デザイン料の源泉徴収(パターン10)

ストック収益(MRR)の月次レポートは経営にも銀行にも刺さる資料

電子契約・クラウド完結の体制はこの業種の標準 ── 経理の証憑管理も電子前提で整える

この業種の仕訳をもっと見る:IT・Webの仕訳事例集【設例つき60本】(個別ページ)

仕訳事例18本(設例つき)

受託していたWebシステム開発案件が検収完了し、契約金額2,200,000円(税込)を売上に計上した。

借方科目金額貸方科目金額
売掛金2,200,000売上高2,000,000
仮受消費税200,000
合計2,200,000合計2,200,000

受託開発の売上は、契約時でなく検収完了時点で認識するのが原則。

請負契約による受託開発は、原則として検収基準(役務の提供が完了した時点)で収益を認識する。

受託開発案件の契約時に、着手金として550,000円(税込)を普通預金口座で受領した。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金550,000前受金550,000

検収前に受け取る着手金は前受金として負債計上し、その時点では売上に計上しない。

着手金は役務提供が完了していないため、受領時点では売上に計上せず前受金(負債)として処理する。

上記案件が検収完了し、契約金額2,200,000円(税込)のうち着手金550,000円を前受金から充当し、残額1,650,000円を売掛金に計上した。

借方科目金額貸方科目金額
前受金550,000売上高2,000,000
売掛金1,650,000仮受消費税200,000
合計2,200,000合計2,200,000

検収時は前受金を取り崩して売上に充当し、残額のみを新たに売掛金として計上する。

検収時に前受金を全額取り崩し、契約金額全体を売上高に振り替える。

月額課金のクラウド勤怠管理サービス「クラウドA」で、月の途中(15日)から利用を開始した顧客の当月分利用料5,500円(税込・日割り)を売上に計上した。

借方科目金額貸方科目金額
売掛金5,500売上高5,000
仮受消費税500
合計5,500合計5,500

月額課金サービスは、利用開始日からの日割りで当月分の収益を反映する。

SaaSの継続課金売上は利用期間に対応させて計上するのが原則で、月途中の契約は日割り計算を行う。

システム保守契約の年額料金132,000円(税込)を期首に一括受領して前受金に計上しており、当期対応分として1か月分11,000円(税込)を売上高に振り替えた。

借方科目金額貸方科目金額
前受金11,000売上高10,000
仮受消費税1,000
合計11,000合計11,000

前受金は提供済み分のみ取り崩し、未経過分は負債に残すのが原則。

受領時は普通預金132,000円を前受金に計上しており、毎月1/12ずつ前受金を取り崩して売上高へ振り替える。

フリーランスエンジニアにシステム開発の一部を外注し、報酬300,000円(税別・消費税込み330,000円)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
外注費300,000普通預金330,000
仮払消費税30,000
合計330,000合計330,000

プログラム作成報酬は原則、源泉徴収の対象外(原稿料等と区別)。

プログラミングやシステム開発の対価は所得税法204条が限定列挙する報酬(原稿料・デザイン料・講演料等)に該当しないため、源泉徴収は不要である。

個人のWebデザイナーにサイトのデザイン制作を外注し、報酬100,000円(税別)に消費税を加えた請求額から源泉所得税を差し引いて普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
外注費100,000普通預金99,790
仮払消費税10,000預り金10,210
合計110,000合計110,000

請求書で税抜額を区分していれば、源泉徴収は本体価格が基準。

デザイン料は所得税法204条1項の報酬に該当し、消費税額が区分記載された請求書であれば税抜金額100,000円を基礎に10.21%(10,210円)を源泉徴収する。

事業者向けに提供される海外の広告配信プラットフォームの利用料110,000円を海外送金で支払った。このサービスは契約上、事業者のみが利用できる事業者向け電気通信利用役務の提供に該当する。

借方科目金額貸方科目金額
広告宣伝費110,000普通預金110,000

事業者向け電気通信利用役務の受領はリバースチャージ課税の対象。

事業者向け電気通信利用役務の提供は本来リバースチャージ方式(特定課税仕入れとして仮受・仮払消費税を両建て)の対象だが、当分の間の経過措置により課税売上割合95%以上の事業者等は特定課税仕入れがなかったものとして扱えるため、支払額をそのまま費用計上すればよい。

海外のクラウドストレージサービス「クラウドB」の月額利用料27,500円をクレジットカードで支払った。この事業者は適格請求書発行事業者として登録していない国外事業者である。

借方科目金額貸方科目金額
通信費27,500未払金27,500

国外事業者が未登録なら、電気通信利用役務でも仕入税額控除は不可。

消費者向け電気通信利用役務の提供は、提供元の国外事業者が適格請求書発行事業者として登録していれば仕入税額控除ができるが、未登録の場合は原則として仕入税額控除の対象外となるため仮払消費税を計上しない。

国内のクラウド会計ソフト「クラウドC」の月額利用料5,500円(税込)を口座振替で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
支払手数料5,000普通預金5,500
仮払消費税500
合計5,500合計5,500

口座振替は明細だけでは不足、適格請求書の保存が控除の要件。

国内事業者からの提供であれば通常の課税仕入れとして処理し、インボイス制度下では適格請求書等の保存が仕入税額控除の要件となる。

業務用ノートパソコン1台を275,000円(税込)で購入し、中小企業者等の少額減価償却資産の特例を適用して取得価額の全額を費用処理した。

借方科目金額貸方科目金額
消耗品費250,000普通預金275,000
仮払消費税25,000
合計275,000合計275,000

中小企業者等の少額特例は取得価額40万円未満(R8基準)が要件。

本特例の対象は取得価額40万円未満(令和8年4月1日以後取得の改正後基準)の減価償却資産で、青色申告の中小企業者等が事業年度あたり合計300万円まで全額損金算入できる。

自社で提供するクラウドサービスの基盤システムを開発し、将来の収益獲得に確実に貢献すると認められる開発費用2,200,000円(税込)をソフトウェア(自社利用)として資産計上した。

借方科目金額貸方科目金額
ソフトウェア2,000,000未払金2,200,000
仮払消費税200,000
合計2,200,000合計2,200,000

自社利用ソフトウェアは収益貢献が確実な場合に限り資産計上できる。

自社利用ソフトウェアは将来の収益獲得または費用削減が確実な場合に資産計上し、市場販売目的ソフトウェアは最初の製品マスター完成後に発生した費用のみを資産計上する点で扱いが異なる。

自社利用のソフトウェア(取得価額2,400,000円、耐用年数5年)について、決算で1年分の減価償却費を定額法で計上した。

借方科目金額貸方科目金額
減価償却費480,000ソフトウェア480,000

自社利用ソフトウェアの償却は残存価額ゼロ・定額法が原則となる。

無形固定資産であるソフトウェアの償却は減価償却累計額を使わず資産から直接控除する直接法が一般的で、自社利用ソフトウェアの法定耐用年数は5年である。

決算時点で検収前の受託開発案件にかかった労務費・外注費500,000円を仕掛品に振り替えた。

借方科目金額貸方科目金額
仕掛品500,000期末仕掛品棚卸高500,000

検収前の開発コストは仕掛品に計上し、完成時の収益と対応させる。

期末仕掛品棚卸高は売上原価のマイナス項目として損益計算書に表示し、翌期首に振り戻して当期の原価に含める。

自社サービスの認知拡大のため、検索連動型のリスティング広告費110,000円(税込)をクレジットカードで支払った。

借方科目金額貸方科目金額
広告宣伝費100,000未払金110,000
仮払消費税10,000
合計110,000合計110,000

カード払いは利用日に未払金計上、口座引落日との期ズレに留意。

国内法人が発行する請求書であれば通常の課税仕入れとなるが、配信事業者が国外事業者の場合は消費者向け・事業者向けの判定が別途必要になる。

自社サービス用のレンタルサーバー代とドメイン更新料33,000円(税込)を年払いで支払った。

借方科目金額貸方科目金額
通信費30,000普通預金33,000
仮払消費税3,000
合計33,000合計33,000

支払日から1年以内の役務提供なら、短期前払費用として損金算入可。

決算をまたぐ前払期間がある場合は本来は前払費用で按分するが、金額的重要性が乏しければ支払時に全額費用処理する実務も多い。

エンジニアの技術書籍代8,800円とオンライン研修受講料33,000円(いずれも税込)を法人カードで支払った。

借方科目金額貸方科目金額
新聞図書費8,000未払金41,800
研修費30,000
仮払消費税3,800
合計41,800合計41,800

業務関連性が薄い研修費は給与認定され、源泉徴収が必要になる場合も。

業務に直結する技術書籍・研修費用は福利厚生費ではなく新聞図書費・研修費など業務関連費用として処理する。

コワーキングスペースの月額利用料27,500円(税込)を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
地代家賃25,000普通預金27,500
仮払消費税2,500
合計27,500合計27,500

コワーキング利用料は地代家賃か支払手数料か、科目を統一して処理。

固定席を持たず都度利用する契約の場合は地代家賃ではなく支払手数料や雑費で処理する事務所もあり、契約形態に応じて科目を統一しておくとよい。

当社は得意先とシステム保守契約を新たに締結し、年間保守料1,320,000円(税込)を契約時に一括で普通預金口座へ受領し、全額を前受金に計上した。

保守料一括受領
借方科目金額貸方科目金額
普通預金1,320,000前受金1,320,000

前受金の受領時点では売上計上せず、役務提供のつど収益化する。

当社は前受金に計上済みの年間保守料のうち、当月の役務提供に対応する1か月分110,000円(税込)を、税込経理のため仮受消費税を区分せず売上高(課税)へ振り替えた。

保守料月次振替
借方科目金額貸方科目金額
前受金110,000売上高(課税)110,000

税込経理では消費税額を区分せず、決算時に租税公課で一括計上。

介護・福祉

入金構造と区分

介護報酬:国保連から約2か月遅れ入金 → サービス提供月で収益計上・未収金管理

利用者負担金(1〜3割)と実費(食費・日用品等)を区分して請求・計上

返戻・過誤調整の処理ルートを決める

加算(処遇改善等)は区分管理 ── 賃金改善実績の報告と整合させる

拠点・サービス種別ごとの部門管理が行政報告にも経営にも効く

消費税と行政対応

介護保険サービスは非課税が中心 → 課税売上割合が低い(按分計算・第4章)

課税になるもの:保険外サービス・物販・一部の実費等 ── 区分表を整備

処遇改善加算の使途報告・実地指導に耐える帳簿(賃金台帳・勤務表との整合)

補助金(IT導入・設備)と圧縮記帳の検討(パターン46)

社会福祉法人・NPOは会計基準が別 ── 法人格を最初に確認

この業種の仕訳をもっと見る:介護・福祉の仕訳事例集【設例つき60本】(個別ページ)

仕訳事例18本(設例つき)

通所介護事業所は4月分の介護報酬について、保険給付費相当額2,700,000円を国民健康保険団体連合会へ請求し、未収金に計上した。

借方科目金額貸方科目金額
未収金2,700,000売上高2,700,000

介護報酬の保険給付費相当額は、消費税非課税売上として区分する。

介護保険サービスの対価(保険給付費部分)は消費税法上非課税売上に該当する。

上記の介護報酬について、請求から2か月後の6月末に国民健康保険団体連合会から2,700,000円が普通預金口座に入金され、未収金を消し込んだ。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金2,700,000未収金2,700,000

介護報酬は入金まで約2か月を要し、資金繰りの見込みが欠かせない。

国保連からの入金は請求月の翌々月が通常であり、資金繰り上は入金までの立替期間を見込んだ運転資金の確保が必要となる。

通所介護の利用者から、当日のサービス利用に係る自己負担額(1割相当)として現金1,200円を窓口で収受した。

借方科目金額貸方科目金額
現金1,200売上高1,200

利用者の自己負担分(1割)も、保険給付と同様に消費税は非課税。

利用者負担金も保険給付費部分と同一のサービスの対価であるため、非課税売上として処理する。

介護保険の給付対象外となる保険外サービス(通院時の付添い延長対応)を提供し、利用者から現金3,300円(消費税込み)を収受した。

借方科目金額貸方科目金額
現金3,300売上高3,000
仮受消費税等300
合計3,300合計3,300

保険外サービスは非課税の介護報酬と違い、通常どおり課税売上。

保険外サービスは介護保険の給付対象とならないため課税売上となり、非課税売上が中心の当該事業では区分経理が特に重要となる。

5月分の介護報酬に含まれる介護職員等処遇改善加算180,000円が確定し、他の介護報酬とともに普通預金口座へ入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金180,000売上高180,000

処遇改善加算も介護報酬の一部、消費税は非課税売上に含めて処理。

処遇改善加算も介護報酬の一部として非課税売上に含めて計上する。

受け取った処遇改善加算相当額180,000円を、処遇改善手当として対象職員の給与に上乗せして支給した。

借方科目金額貸方科目金額
給料手当180,000普通預金180,000

処遇改善加算は対象職員の賃金改善へ確実に充て、支給記録を残す。

処遇改善加算は職員の賃金改善に確実に充当することが算定要件であり、給与明細上も他の手当と区分して支給額を明示することが望ましい。

正職員に対する6月分給与について、総支給額2,800,000円から源泉所得税112,000円及び社会保険料本人負担分420,000円を控除し、残額を普通預金から支給した。

借方科目金額貸方科目金額
給料手当2,800,000預り金532,000
普通預金2,268,000
合計2,800,000合計2,800,000

給与天引きの源泉税と社会保険料は納付先が別、預り金は区分管理。

社会保険料は労使折半であり、事業主負担分は別途法定福利費として計上する。

訪問介護の登録ヘルパー5名について、6月分の時給勤務分の給与として合計450,000円を計算し、源泉所得税14,000円を控除した残額を普通預金から振り込んだ。

借方科目金額貸方科目金額
給料手当450,000預り金14,000
普通預金436,000
合計450,000合計450,000

登録ヘルパーは雇用か業務委託かで、源泉徴収と社会保険の扱いが違う。

登録ヘルパーは雇用契約に基づく時給制の従業員であるため給与所得として源泉徴収を行い、外注費として処理しない。

通所介護の利用者送迎に使用する送迎車両を2,200,000円(消費税込み)で購入し、代金は普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
車両運搬具2,000,000普通預金2,200,000
仮払消費税等200,000
合計2,200,000合計2,200,000

送迎車両は少額特例の対象外、車両運搬具として計上し減価償却する。

送迎車両は非課税売上となる介護サービスの提供にのみ対応する課税仕入れに該当し、個別対応方式では仕入税額控除の対象とならない。

送迎車両に給油したガソリン代として、現金11,000円(消費税込み)を支払った。

借方科目金額貸方科目金額
車両費10,000現金11,000
仮払消費税等1,000
合計11,000合計11,000

ガソリン代のレシートも保存要件、仕入税額控除に欠かせない証憑。

ガソリン代も送迎車両と同様に非課税売上にのみ対応する課税仕入れとなるため、個別対応方式では控除対象外となる。

通所介護事業所の施設家賃として、当月分330,000円(消費税込み)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
地代家賃300,000普通預金330,000
仮払消費税等30,000
合計330,000合計330,000

家賃は契約書に加え、貸主の登録番号の保存確認も控除の要件。

施設家賃は非課税売上の保険サービスと課税売上の保険外サービスの双方に対応する共通対応の課税仕入れとなり、課税売上割合を乗じた金額のみが控除対象となる。

通所介護の利用者への昼食提供のための食材を仕入れ、代金として現金32,400円(消費税込み)を支払った。

借方科目金額貸方科目金額
食材費30,000現金32,400
仮払消費税等2,400
合計32,400合計32,400

食材の仕入れは軽減税率8%の対象、標準10%との混在に区分注意。

食材の仕入れは飲食料品として軽減税率8%の対象となり、標準税率10%の課税仕入れと区分して経理する。

通所介護の利用者33名から、当日提供した昼食の食費として1人当たり700円、合計23,100円(消費税込み)を現金で徴収した。

借方科目金額貸方科目金額
現金23,100売上高21,000
仮受消費税等2,100
合計23,100合計23,100

施設内での飲食提供は外食扱い、軽減税率でなく標準10%が原則。

施設内での食事提供は外食に該当し軽減税率ではなく標準税率10%が適用されるため、食材仕入れとは適用税率が異なる。

利用者への貸与用に福祉用具(車いす2台)を220,000円(消費税込み)で仕入れ、代金は普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
器具備品200,000普通預金220,000
仮払消費税等20,000
合計220,000合計220,000

貸与用の福祉用具は反復使用する資産として、通常どおり減価償却。

福祉用具貸与に係る介護報酬は非課税売上となる一方、貸与用資産の仕入れ自体は課税仕入れであり、共通対応分として課税売上割合による按分の対象となる。

介護職員のキャリアアップのため外部研修を受講し、受講料として55,000円(消費税込み)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
研修費50,000普通預金55,000
仮払消費税等5,000
合計55,000合計55,000

業務関連性が明確な研修費は、資格取得目的でも全額を損金算入。

研修費は課税・非課税双方の業務に従事する職員の資質向上に資する共通対応の課税仕入れとして、課税売上割合に応じた仕入税額控除を行う。

介護事故に備えた事業者賠償責任保険の年間保険料として180,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
保険料180,000普通預金180,000

損害保険料は消費税の非課税取引、仮払消費税を計上しない。

保険料の支払いは消費税法上非課税取引に該当するため、仮払消費税等は計上しない。

決算にあたり、3月分の介護報酬のうち未請求であった保険給付費相当額2,850,000円を未収金として計上した。

借方科目金額貸方科目金額
未収金2,850,000売上高2,850,000

未請求の介護報酬も発生主義により、当期の売上として未収計上。

決算日時点で入金が未了の介護報酬は、実現主義に基づきサービス提供済みの月分を見積計上し、翌期の確定額との差異は翌期に修正する。

都道府県から介護職員確保支援事業補助金として500,000円の交付を受け、普通預金に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金500,000雑収入500,000

補助金は消費税こそ不課税だが、法人税では益金として課税対象。

補助金収入は対価性のない取引として消費税の課税対象外(不課税)となり、課税売上割合の計算上は分母・分子いずれにも算入しない。

当社は登録ヘルパー1名について、日額9,000円の訪問介護給与を当月14日分勤務した実績により126,000円と計算し、源泉所得税2,100円を控除した残額123,900円を現金で支払った。

訪問介護日払い給与
借方科目金額貸方科目金額
給料手当126,000預り金2,100
現金123,900
合計126,000合計126,000

現金払いの給与でも源泉徴収義務は生じ、預り金として翌月納付。

当社は通所介護利用者20名から、レクリエーション材料費の実費として1人当たり300円・合計6,000円を現金で預かり、業者への支払時に精算するため、介護報酬とは区分して預り金に計上した。

レク実費預り金
借方科目金額貸方科目金額
現金6,000預り金6,000

立替の実費預り金は介護報酬の売上と混同せず、別建てで管理する。

農業

JA精算と棚卸

JA出荷:販売代金から手数料・資材代・貸付返済が相殺された精算書 ── 総額で売上・経費に分解

棚卸:収穫済み農産物・未収穫(育成中)・農業用資材 ── 育成中の家畜・果樹は育成仮勘定の論点

補助金・交付金(経営所得安定対策等):雑収入(不課税)・年度の帰属に注意

精算書の純額入金だけ記帳すると売上も経費も漏れる(ECモールと同じ構図)

認定農業者・農業経営基盤強化準備金など特有の制度は税理士と

消費税・家事消費・個人の論点

飲食料品の譲渡は軽減8% ── 花卉・観賞用は10%、区分を品目で管理

家事消費(自家用の米・野菜):収入計上が必要(パターン06の基準)

個人農家:事業主勘定・専従者給与・家事按分(第8章)と一体で設計

農機具の取得は補助金・共済・下取りが絡みがち ── 取得価額の整理を丁寧に

収入保険・農業共済の受取金は不課税(収入計上の年度に注意)

この業種の仕訳をもっと見る:農業の仕訳事例集【設例つき60本】(個別ページ)

仕訳事例18本(設例つき)

JAへ野菜を出荷し、精算書に基づき販売代金300,000円から手数料15,000円と運賃5,000円を控除した残額280,000円の入金を普通預金で確認した。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金280,000野菜売上高300,000
支払手数料15,000
荷造運賃5,000
合計300,000合計300,000

JA精算金は控除前の総額で売上計上し、手数料等は費用側で処理。

総額計上により売上高は控除前の金額で計上し、手数料・運賃は必要経費として個別に計上する。

JAへ米を出荷し、精算書で販売代金620,000円から手数料31,000円、運賃18,600円、資材代10,400円を控除した残額560,000円の入金を普通預金で確認した。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金560,000米売上高620,000
支払手数料31,000
荷造運賃18,600
諸材料費10,400
合計620,000合計620,000

精算控除の資材代等は性質ごとに科目を分けて計上するのが望ましい。

JA出荷代金は食用農産物の譲渡として軽減税率8%の課税売上に該当する点も申告時に留意する。

直売所で自家栽培の野菜を対面販売し、軽減税率8%込みの現金432,000円を受領した。

借方科目金額貸方科目金額
現金432,000野菜売上高400,000
仮受消費税等(8%)32,000
合計432,000合計432,000

農産物の直売は軽減税率8%の対象、加工品との税率混在に注意。

農産物の対面販売は飲食料品の譲渡に該当し軽減税率8%が適用される。

観賞用の鉢植えを市場に出荷し、標準税率10%込みの販売代金110,000円の入金を普通預金で確認した。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金110,000花き売上高100,000
仮受消費税等(10%)10,000
合計110,000合計110,000

観賞用の花きは食用でないため軽減税率対象外、標準10%で課税。

花き・観賞用植物は食用でないため軽減税率の対象外で標準税率10%となる。

野菜苗88,000円(消費税10%込み)をJAで購入し、普通預金から決済した。

借方科目金額貸方科目金額
種苗費88,000普通預金88,000

野菜苗は農産物でなく生産資材にあたり、軽減税率8%の対象外。

種苗など生産資材は食品そのものではないため軽減税率の対象外(10%)である。

配合肥料132,000円をJAから掛けで購入し、未払金に計上した。

借方科目金額貸方科目金額
肥料費132,000未払金132,000

肥料の掛け購入は購入時に費用計上し、支払時に未払金を消し込む。

JAからの資材購入は掛け取引が多く、決済時に未払金を取り崩す。

殺虫剤・除草剤など農薬46,200円を現金で購入した。

借方科目金額貸方科目金額
農薬衛生費46,200現金46,200

少額の現金仕入れでも、適格請求書の保存が仕入税額控除の要件。

農薬衛生費には防除用の薬剤のほか散布用資材の購入費も含めて計上できる。

トラクター1台を3,300,000円(消費税込み)で購入し、普通預金から決済した。

借方科目金額貸方科目金額
農機具3,300,000普通預金3,300,000

トラクター等の高額機械は少額特例の対象外、通常どおり減価償却。

取得価額が10万円以上(青色申告者には少額減価償却資産の即時償却特例あり。令和8年度改正で上限は40万円未満に引上げ)の農機具は減価償却資産として資産計上する。

トラクター(取得価額3,300,000円、耐用年数7年)について、決算にあたり定額法で減価償却費471,900円を計上した。

借方科目金額貸方科目金額
減価償却費471,900農機具471,900

定額法の償却費は耐用年数表の償却率を取得価額に乗じて算出する。

個人事業者の法定償却方法は原則定額法、法人は原則定率法である点が異なる。

農作業用トラクターの燃料として免税軽油100リットルを購入し、代金12,500円(消費税込み)を現金で支出した。

借方科目金額貸方科目金額
動力光熱費12,500現金12,500

農業用の免税軽油は軽油引取税が免除される分、免税証等の管理必須。

免税軽油は軽油引取税が免除されるだけで消費税は通常どおり課税される。

建物更生共済の年間掛金88,000円を普通預金から決済した。うち70,000円を積立部分として資産計上し、残り18,000円を掛捨部分として費用計上した。

借方科目金額貸方科目金額
保険積立金70,000普通預金88,000
共済掛金18,000
合計88,000合計88,000

満期返戻金付きの共済は積立部分を資産計上し、保障部分のみ損金に。

満期返戻金の対象となる積立部分は資産計上し、危険保険料相当部分のみを必要経費に算入する。

稲刈りの繁忙期にパート従業員を雇用し、給与180,000円を現金で支給した。

借方科目金額貸方科目金額
雇人費180,000現金180,000

日雇い的なパート給与も、日額が一定基準を超えれば源泉徴収の対象。

農業所得の決算書では給料賃金にあたる人件費を雇人費の科目で区分する。

収穫した米のうち60kgを自家用に消費し、通常の販売価額の70%相当額である21,000円を家事消費高として収入金額に算入した。

借方科目金額貸方科目金額
事業主貸21,000家事消費高21,000

農産物の家事消費は、通常販売価額のおおむね70%以上で評価可能。

農産物の家事消費は通常の販売価額のおおむね70%以上であれば所得税基本通達上認められる。

決算日時点で収穫前のたまねぎ(生育中)にかかる投下費用85,000円を未収穫農産物として資産計上した。

借方科目金額貸方科目金額
未収穫農産物85,000期末棚卸高85,000

収穫前の作物にかけた費用は未収穫農産物として資産計上し対応する。

収穫前でも投下した種苗費・肥料費等の生産費は未収穫農産物として次期に繰り越す。

決算日現在、倉庫で保管中のじゃがいも2,000kgを1kg当たり110円で評価し、220,000円を農産物として棚卸計上した。

借方科目金額貸方科目金額
農産物220,000期末棚卸高220,000

農産物の期末棚卸は評価方法を選定し、毎期継続適用が原則となる。

収穫済み未販売分は種類ごとの平均販売価額などにより評価して在庫計上する。

経営継続補助金の交付決定を受け、指定口座に500,000円の入金を確認した。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金500,000補助金収入500,000

国庫補助金等は圧縮記帳を使えるか、適用要件を確認しておきたい。

補助金収入は資産の譲渡等の対価ではないため消費税は不課税となる。

JAから出資配当金50,000円の支払通知があり、源泉所得税等10,210円を差し引いた39,790円の入金を普通預金で確認した。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金39,790受取配当金50,000
仮払金10,210
合計50,000合計50,000

出資配当金の源泉税率は、所得税20%に復興特別税を加えた20.42%。

源泉徴収された税額は確定申告(個人)又は法人税の申告で税額控除の対象となる。

ビニールハウスの被覆材が劣化したため張り替えを行い、修繕費165,000円を現金で支出した。

借方科目金額貸方科目金額
修繕費165,000現金165,000

被覆材の張替えは原状回復なら修繕費、機能向上を伴えば資本的支出。

被覆材の通常の張替えは原状回復の範囲であれば修繕費として即時に必要経費算入できる。

当社は決算にあたり、期末時点で未使用の肥料・農薬・資材にかかる実地棚卸を行い、110,000円を消耗品費から貯蔵品へ振り替えた。

資材貯蔵品振替
借方科目金額貸方科目金額
貯蔵品110,000消耗品費110,000

未使用の期末資材は貯蔵品へ振り替え、翌期の費用と正しく対応させる。

当社は加入している農業共済(収入保険)から共済金450,000円が普通預金口座に入金され、消費税の課税対象外となる雑収入(不課税)として計上した。

収入保険共済金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金450,000雑収入(不課税)450,000

農業共済金は資産譲渡の対価に当たらず不課税、課税売上割合の計算にも含めない。

士業・コンサル

売上と預り源泉

請求時:(借)売掛金 110,000 /(貸)売上高 110,000

入金時(源泉分を差引):(借)普通預金 99,790+仮払税金(源泉)10,210 /(貸)売掛金 110,000

預り源泉(取引先が天引きした所得税)は申告時に精算(個人は確定申告で控除)

源泉分を支払手数料・雑損にしない ── 税金の前払いとして区分

顧問料の前受(年払い)は前受金 → 月割計上

経費と将来設計

経費の妥当性:書籍・研修・交際費・自宅事務所按分 ── 事業関連性の説明をメモで補強

小規模企業共済・iDeCo・倒産防止共済の組み合わせで所得をコントロール(個人は所得控除、共済は第3章パターン50)

資格維持費・会費は必要経費/罰金・業務外は不可

「先生業」は売上=個人の稼働 ── 法人成りの分岐点シミュレーションが定番テーマ

この業種の仕訳をもっと見る:士業・コンサルの仕訳事例集【設例つき60本】(個別ページ)

仕訳事例18本(設例つき)

顧問先から今月分の顧問料として110,000円(消費税込)を請求し、源泉所得税10,210円を差し引かれた99,790円が普通預金口座に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金99,790売上高100,000
事業主貸10,210仮受消費税等10,000
合計110,000合計110,000

個人事業主が源泉徴収された所得税は、前払いとして事業主貸で処理する。

報酬・料金に対する源泉徴収税額は事業主貸で処理し、確定申告時に所得税額から控除する。

別の顧問先から今月分の顧問料として330,000円(消費税込)を請求し、源泉所得税30,630円を差し引かれた299,370円が普通預金口座に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金299,370売上高300,000
仮払税金30,630仮受消費税等30,000
合計330,000合計330,000

法人が源泉徴収された税額は、法人税の前払いとして仮払税金に計上する。

法人の場合、源泉徴収された税額は仮払税金として資産計上し、決算時に法人税等と相殺する。

法人客から経営改善に関するスポットコンサルティングを受託し、報酬220,000円(消費税込)が源泉徴収されずに普通預金口座へ全額入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金220,000売上高200,000
仮受消費税等20,000
合計220,000合計220,000

源泉徴収の要否は支払先が個人か法人かで分かれ、法人向けは原則不要。

一般の経営コンサルティング報酬は税理士報酬等と異なり源泉徴収の対象業務に含まれないため、全額が入金される。

4月に一括受領し前受金に計上していた年間顧問料のうち、当月分110,000円(消費税込)を役務提供に伴い売上高に振り替えた。

借方科目金額貸方科目金額
前受金110,000売上高100,000
仮受消費税等10,000
合計110,000合計110,000

前受金は提供済みの役務分だけ売上に振り替え、未提供分は翌期に残す。

消費税は役務提供の都度認識するため、受領時ではなく振替時に仮受消費税等を計上する。

事業再生支援業務が成功し、成功報酬として1,500,000円(消費税別)を顧問先に請求し、源泉所得税204,200円を差し引かれた1,445,800円が普通預金口座に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金1,445,800売上高1,500,000
事業主貸204,200仮受消費税等150,000
合計1,650,000合計1,650,000

報酬源泉徴収は同一支払中100万円を超える部分の税率が20.42%となる。

同一支払いにつき100万円を超える部分は税率20.42%となるため、源泉徴収税額は段階計算が必要である。

所属する職業団体の年会費及び支部会費96,000円が普通預金口座から引き落とされた。

借方科目金額貸方科目金額
諸会費96,000普通預金96,000

職業団体の年会費は対価性のない不課税取引、仕入税額控除の対象外。

職業団体への通常会費は対価性がないため、消費税は不課税として処理する。

業務上加入している職業賠償責任保険の年間保険料180,000円を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
保険料180,000普通預金180,000

業務用保険の保険料は消費税が非課税取引、仮払消費税等は計上しない。

損害保険料は消費税が非課税のため、税抜処理は不要である。

税務判例データベースの月額利用料16,500円(消費税込)がクレジットカードで決済された。

借方科目金額貸方科目金額
新聞図書費15,000未払金16,500
仮払消費税等1,500
合計16,500合計16,500

カード決済の経費は利用日基準で未払金計上、引落日基準にはしない。

クレジットカード決済分は口座引落までの間、未払金として計上する。

主催した経営セミナーの受講料として、参加者10名分合計275,000円(消費税込)が現金で入金された。

借方科目金額貸方科目金額
現金275,000売上高250,000
仮受消費税等25,000
合計275,000合計275,000

セミナー受講料は課税売上、参加人数分の内訳と領収書等の保存を徹底する。

セミナー受講料も通常の役務提供収入として消費税課税売上に該当する。

セミナー会場として貸会議室を利用し、会場使用料55,000円(消費税込)を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
会議費50,000普通預金55,000
仮払消費税等5,000
合計55,000合計55,000

貸会議室の使用料は課税仕入、適格請求書の保存が仕入税額控除の要件。

会場使用料は課税仕入れとして仕入税額控除の対象になる。

記帳代行業務の一部を個人事業主の補助者に外注し、業務委託費165,000円(消費税込)を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
外注費150,000普通預金165,000
仮払消費税等15,000
合計165,000合計165,000

記帳代行の外注費は税理士報酬と違い、源泉徴収は原則不要と判断できる。

記帳補助など事務的な外注は原則源泉徴収不要だが、資格者本人への報酬委託は源泉徴収が必要になる。

顧問先の担当者2名と打ち合わせを兼ねた会食を行い、飲食代26,400円(消費税込)を法人カードで支払った。1人当たり12,000円(税抜)が1万円を超えるため交際費とした。

借方科目金額貸方科目金額
交際費24,000未払金26,400
仮払消費税等2,400
合計26,400合計26,400

一人当たり飲食代が税抜1万円以下なら会議費、超えれば交際費と判定する。

1人当たり1万円(税抜)以下の飲食費であれば交際費から除外し、会議費として処理できる。

地方の顧問先へ出張し、鉄道運賃・宿泊費・出張日当の合計44,000円(消費税込)を現金で立替精算した。

借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費40,000現金44,000
仮払消費税等4,000
合計44,000合計44,000

旅費規程に基づく相当額の出張日当は、給与として課税されない。

旅費規程に基づく出張日当は所得税が非課税となる一方、消費税は課税仕入れとして扱う。

資格維持のための継続研修を受講し、受講料33,000円(消費税込)を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
研修費30,000普通預金33,000
仮払消費税等3,000
合計33,000合計33,000

資格維持の研修費は必要経費、新規資格の取得費用とは区別して考える。

資格更新に必須の研修費用は業務遂行上必要な経費として全額必要経費に算入できる。

自宅兼事務所の家賃150,000円を事業用の普通預金口座から支払い、事業使用割合40%に基づき地代家賃60,000円と事業主貸90,000円に按分した。

借方科目金額貸方科目金額
地代家賃60,000普通預金150,000
事業主貸90,000
合計150,000合計150,000

家事按分は床面積や使用時間など合理的根拠に基づき、資料を保存する。

家事按分の割合は使用面積や使用時間等の合理的な基準に基づいて算定する。

業務用ノートパソコンを264,000円(消費税込)で購入し、普通預金口座から支払った。取得価額が特例の上限(令和8年4月1日以後の取得は40万円未満)の範囲内のため、少額減価償却資産の特例で全額を即時費用化した。

借方科目金額貸方科目金額
消耗品費240,000普通預金264,000
仮払消費税等24,000
合計264,000合計264,000

少額特例は中小企業者等が対象、年間合計300万円までが適用上限となる。

中小企業者・青色申告者の少額減価償却資産の特例は年間合計300万円が上限(令和8年4月1日以後の取得から対象は40万円未満に引上げ)。

決算にあたり、年払いで受領し売上高に計上済みの顧問料のうち、翌期4月から6月までの3か月分396,000円(消費税込)を前受金に振り替えた。

借方科目金額貸方科目金額
売上高360,000前受金396,000
仮受消費税等36,000
合計396,000合計396,000

決算では未提供分の対価を前受金に振り戻し、収益と期間を対応させる。

実現主義に基づき、翌期対応分の収益は前受金として繰り延べる決算整理が必要である。

確定申告の結果、期中に顧問先が源泉徴収した所得税等の還付金45,000円が普通預金口座に振り込まれた。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金45,000事業主借45,000

所得税の還付金は事業収益ではなく事業主借で処理、経費算入もできない。

源泉徴収された税額は事業主貸で仮計上し、確定申告による過不足額を事業主借等で精算する。

当社は登録手続を受任した依頼者に代わり、法務局に納付する登録免許税150,000円を立替払いし、自社の報酬や租税公課には計上せず、依頼者に請求する立替金として計上した。

登録免許税立替
借方科目金額貸方科目金額
立替金150,000現金150,000

依頼者の実費の立替分は租税公課でなく立替金で計上し、後日精算する。

当社は業務着手にあたり、依頼者から報酬及び実費に充当する予納金300,000円を普通預金口座で受領し、業務完了時に精算する前提で預り金に計上した。

着手時予納金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金300,000預り金300,000

業務完了前に受領した予納金は売上でなく、預り金として負債計上する。

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通し設例|飲食店の1か月(12仕訳)

飲食店業を営む当社(法人・客席20席の洋食店・簡易課税第4種)は、日々の現金商売の実態を仕訳に反映させるため税込経理を採用している。以下では、ある月の営業から代表的な12仕訳を時系列で示す。店内飲食には標準税率10%、テイクアウト・宅配には軽減税率8%が適用される点に注意したい。

ある日の営業終了後にレジを締め、店内飲食分88,000円(10%)とテイクアウト分21,600円(軽減8%)の合計109,600円を現金売上として計上した。

日次売上げ
借方科目金額貸方科目金額
現金109,600売上高(10%)88,000
売上高(軽減8%)21,600
合計109,600合計109,600

店内飲食は標準10%、持ち帰りは軽減8%、税率ごとの区分経理が必要。

閉店後にレジの現金を実査したところ帳簿残高より500円少なかったため、不足額を現金過不足として計上した。

レジ現金過不足
借方科目金額貸方科目金額
現金過不足500現金500

現金過不足は原因判明までの仮勘定、決算までに雑損失等へ振り替える。

食材卸業者から野菜・精肉などの食材216,000円(軽減8%・税込)の納品を受け、代金は掛けとした。

食材仕入(軽減)
借方科目金額貸方科目金額
仕入高(軽減8%)216,000買掛金216,000

食材は軽減税率8%が原則だが、酒類や外食提供は標準10%となる。

酒販店からビール・日本酒などの酒類33,000円(10%・税込)を仕入れ、代金は掛けとした。

酒類仕入(標準)
借方科目金額貸方科目金額
仕入高(標準10%)33,000買掛金33,000

酒類は食品であっても軽減税率の対象外、仕入時から標準10%で処理する。

デリバリーサイト経由の売上110,000円(軽減8%)について、サイト手数料38,500円が差し引かれた残額71,500円が普通預金口座に入金された。

デリバリー精算
借方科目金額貸方科目金額
普通預金71,500売上高(軽減8%)110,000
支払手数料38,500
合計110,000合計110,000

デリバリー手数料は売上と相殺せず、売上と手数料を総額で両建て計上する。

従業員向けまかない食の材料費のうち従業員負担分3,000円を当月の給料から天引きし、福利厚生費から差し引いた。

まかない天引
借方科目金額貸方科目金額
給料手当3,000福利厚生費3,000

まかない食材費の従業員負担分は給与天引き、会社負担分のみ福利厚生費。

アルバイト従業員に月払い給与86,000円を現金で支給した。甲欄適用で源泉税額は0円、勤務時間が短く雇用保険の対象外である。

アルバイト給与
借方科目金額貸方科目金額
給料手当86,000現金86,000

少額給与でも甲欄適用の判定や雇用保険の加入要件は個別に確認する。

リネンサプライ業者からおしぼり・布巾類のレンタル代11,000円(税込)の請求書を受け取り、未払金として計上した。

リネン代計上
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費11,000未払金11,000

レンタル料の勘定科目は消耗品費や賃借料など、実態に応じて選択する。

食品衛生協会の年会費6,000円(不課税)を現金で支払い、諸会費として計上した。

協会年会費
借方科目金額貸方科目金額
諸会費6,000現金6,000

同業団体等の年会費でも、実質的な役務提供の対価なら課税仕入となる。

月末に店舗の家賃165,000円(税込)が普通預金口座から引き落とされ、地代家賃として計上した。

家賃引落
借方科目金額貸方科目金額
地代家賃165,000普通預金165,000

事業用店舗の家賃は課税取引、非課税となる居住用家賃とは扱いが異なる。

厨房のグリストラップ(油脂分離槽)の清掃業者に33,000円(税込)を現金で支払い、修繕費として計上した。

清掃費計上
借方科目金額貸方科目金額
修繕費33,000現金33,000

日常の清掃・維持管理費用は修繕費、資産価値を高める支出は資本的支出。

酒類卸業者にビールサーバー設置にあたっての保証金20,000円を普通預金口座から支払い、差入保証金として計上した。

サーバー保証金
借方科目金額貸方科目金額
差入保証金20,000普通預金20,000

返還予定の保証金は費用でなく、貸借対照表上は資産の差入保証金とする。

飲食店のような現金商売では、日々のレジ締めと現金実査を徹底することが経理の生命線である。標準税率10%と軽減税率8%が混在するため、売上を税率ごとに区分して記録しておくと消費税の集計もスムーズになる。

通し設例|建設業の1工事(12仕訳)

内装工事業を営む当社(法人・工事完成基準・税抜経理)は、請負金額8,800,000円(税込)の店舗改装工事を受注した。以下では、契約から着工・原価集計・完成引渡・入金・アフター対応までの一連の流れを、代表的な12仕訳で時系列に示す。

内装工事請負契約の締結にあたり、注文請書に貼付する収入印紙10,000円を現金で購入し、租税公課として計上した。

印紙税計上
借方科目金額貸方科目金額
租税公課10,000現金10,000

請負契約書は印紙税の課税文書、契約金額に応じた印紙の貼付・消印が必要。

工事着工にあたり、請負代金の中間金3,300,000円(税込)を普通預金口座で受け取り、未成工事受入金として計上した。

中間金受領
借方科目金額貸方科目金額
普通預金3,300,000未成工事受入金3,300,000

工事着工時に受け取る中間金は前受金的性格を持ち、未成工事受入金の科目で処理する。

内装工事向けの建材を仕入先から掛けで仕入れ、代金1,650,000円(税込)を本体1,500,000円と仮払消費税150,000円に区分し、未成工事支出金(材料費)に計上した。

材料仕入計上
借方科目金額貸方科目金額
未成工事支出金(材料費)1,500,000工事未払金1,650,000
仮払消費税150,000
合計1,650,000合計1,650,000

工事原価は完成まで未成工事支出金に集計し、材料費など費目別に管理する。

内装工事の一部を外注業者に依頼し、外注費2,200,000円(税込)を本体2,000,000円と仮払消費税200,000円に区分して未成工事支出金(外注費)に計上し、工事未払金とした。

外注費計上
借方科目金額貸方科目金額
未成工事支出金(外注費)2,000,000工事未払金2,200,000
仮払消費税200,000
合計2,200,000合計2,200,000

建設業の未払代金は買掛金でなく、工事未払金の科目で区分表示する。

自社の現場作業員に係る労務費1,200,000円について、給与計算とは別に、当該工事に対応する未成工事支出金(労務費)へ振り替えた。

労務費振替
借方科目金額貸方科目金額
未成工事支出金(労務費)1,200,000給料手当1,200,000

自社作業員の労務費は給料手当でなく未成工事支出金に計上、二重計上を防ぐ。

現場の駐車場代・資材搬入費として220,000円(税込)を現金で支払い、本体200,000円と仮払消費税20,000円に区分して未成工事支出金(経費)に計上した。

現場経費計上
借方科目金額貸方科目金額
未成工事支出金(経費)200,000現金220,000
仮払消費税20,000
合計220,000合計220,000

現場固有の諸経費は未成工事支出金に集計し、一般管理費とは区別する。

店舗改装工事が完成して引き渡しを行い、完成工事高8,000,000円と仮受消費税800,000円を計上するとともに、受領済みの未成工事受入金3,300,000円を充当し、残額5,500,000円を完成工事未収入金とした。

完成引渡計上
借方科目金額貸方科目金額
未成工事受入金3,300,000完成工事高8,000,000
完成工事未収入金5,500,000仮受消費税800,000
合計8,800,000合計8,800,000

引渡し時に完成工事高を計上し、受領済みの前受金は工事代金と相殺する。

工事完成にあたり、材料費・外注費・労務費・経費として積み上げた未成工事支出金の累計4,900,000円を完成工事原価に振り替え、当該工事の売上原価を確定させた。

原価振替計上
借方科目金額貸方科目金額
完成工事原価4,900,000未成工事支出金4,900,000

未成工事支出金は完成した期に確実に完成工事原価へ振り替え、計上漏れを残さない。

完成工事未収入金5,500,000円のうち、保留金5%相当の275,000円を除く5,225,000円が普通預金口座に入金された。

工事代金入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金5,225,000完成工事未収入金5,225,000

瑕疵担保の保留金は入金を留保し、残額のみ先に回収するのが一般的。

引渡しから3か月が経過し、瑕疵担保のために留保されていた保留金275,000円が普通預金口座に入金され、完成工事未収入金の残高がゼロとなった。

保留金入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金275,000完成工事未収入金275,000

保留金の入金時期は契約次第、瑕疵担保期間の経過後とする例が多い。

引渡し後に生じた建具の不具合について手直し補修を行い、費用66,000円(税込)を本体60,000円と仮払消費税6,000円に区分し、修繕費(アフターサービス費)として現金で支払った。

アフター補修費
借方科目金額貸方科目金額
修繕費(アフターサービス費)60,000現金66,000
仮払消費税6,000
合計66,000合計66,000

引渡し後の手直し補修費用はアフターサービス費として完成工事原価と区分。

本工事の完成工事高8,000,000円から完成工事原価4,900,000円を差し引いた粗利3,100,000円を工事台帳で確認したうえで、次に受注が内定している工事の契約書に貼付する収入印紙2,000円と現場の工事保険料31,000円の合計33,000円を現金で支払い、租税公課と保険料に計上した。

次工事準備費
借方科目金額貸方科目金額
租税公課2,000現金33,000
保険料31,000
合計33,000合計33,000

収入印紙の購入は非課税取引に当たり、仕入税額控除の対象にはならない。

未成工事支出金を工事ごとに集計し、完成時に請負金額・原価・粗利を突き合わせる工事別台帳を整備することが、複数の工事を掛け持ちする建設業で「どんぶり勘定」に陥らないための最大のポイントである。

第8章 個人事業主の経理

個人事業主には「事業主貸・事業主借」「家事按分」「青色申告特別控除」など、法人にはない専用ルールがあります。法人との違いを起点に、12/31の締め作業から確定申告のチェックリストまで、迷いどころを整理しました。

法人と個人の税金計算の違い家事按分・専従者給与など個人特有の経費ルール青色申告65万円控除の要件と確定申告の段取り

図解|法人と個人事業主の違い(ざっくり比較)

法人法人税(ほぼ比例税率)/社長の給与=役員報酬(定期同額)/赤字でも均等割あり/経費の範囲は広め
個人事業主所得税(累進5〜45%)/生活費は経費でなく事業主貸/青色65万円控除/家事按分で事業分のみ経費

個人と法人の違い ── 計算の枠組み

個人:1/1〜12/31で所得を計算 → 所得税(超過累進)・住民税・事業税・消費税

「経費」は事業所得の必要経費 ── 生活費は経費にならない

法人と違い、事業主への「給与」はない(利益=事業主の取り分)

「社長の役員報酬」の感覚で生活費を経費にしようとする相談には、事業主貸の仕組みで説明

所得の種類(事業・不動産・給与・譲渡)の区分も個人特有の論点

図解|個人事業主のお金の出入り専用科目

事業主貸事業のお金を生活へ(生活費の引き出し・国保/年金の支払)
事業主借生活のお金を事業へ(私財からの入金・個人カードで事業経費)

どちらも経費・収入ではありません。年末に相殺され、翌年の元入金に整理されます。

事業主貸・事業主借 ── 個人の専用科目

事業主貸:事業のお金を私用に使った(生活費の引き出し・国保の支払等)

事業主借:私用のお金を事業に入れた(私財からの補填・事業外収入の入金)

個人事業主が生活費として事業用の普通預金から300,000円を引き出し、事業主貸として処理した。

生活費を引き出し
借方科目金額貸方科目金額
事業主貸300,000普通預金300,000

事業主貸は経費でなく資本の払い出し、所得金額の計算には影響しない。

個人事業主がプライベートのクレジットカードで事業用の消耗品5,500円を購入し、事業主借として処理した。

私用カードで事業経費
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費5,500事業主借5,500

私的資金で立て替えた事業経費は事業主借で処理し、必要経費に算入できる。

この2科目は損益に影響しない(経費でも収入でもない)。翌期首に元入金へ統合される

個人事業主が生活費に充てるため事業用の普通預金から150,000円を引き出し、事業主貸として処理した。

生活費引出し
借方科目金額貸方科目金額
事業主貸150,000普通預金150,000

事業主貸・事業主借は期末に元入金と相殺し、翌期の元入金へ繰り越す。

個人事業主が私用の財布から事業用の書籍3,300円(税込)を購入し、新聞図書費として事業主借で処理した。

私費で書籍購入
借方科目金額貸方科目金額
新聞図書費3,300事業主借3,300

私費で立て替えた業務関連の書籍代も、事業主借経由で経費算入が可能。

図解|65万円控除までの3ステップ

1複式簿記で記帳し、B/SとP/Lを確定申告書に添付ここまでで55万円
2e-Taxで申告 または 優良な電子帳簿保存+10万円=65万円
3期限内申告(3/15)を守る遅れると10万円に減額

青色申告の特典 ── 65万円控除の要件

主な特典

青色申告特別控除(65万/55万/10万)/純損失の3年繰越/専従者給与/少額減価償却の特例(30万円未満)

65万円控除の要件

事業所得(または事業的規模の不動産)+複式簿記+貸借対照表の添付+期限内申告+e-Tax申告(または電子帳簿保存)

期限後申告になると65万→10万に転落 ── 期限管理が控除額を守る

開業時は「青色申告承認申請書」の提出期限(開業2か月以内等)を逃さない

図解|自宅兼事務所の按分イメージ

家賃 10万円×事業使用割合 30%(面積比など)=地代家賃 3万円が経費

割合の根拠(面積比・使用時間)をメモで残すことが税務調査対策になります。

家事按分の基本

自宅・車・通信など事業と私用が混在する支出は、合理的な基準で事業分だけ経費にする

基準の例

家賃・電気:使用面積比・使用時間比/車:走行距離比・使用日数比/通信:利用実態比

按分根拠(面積図・記録)をメモで残す ── 「なんとなく50%」は調査で崩れる

按分割合は一度決めたら継続。実態が変わったら見直し

:家賃・固定資産税は面積比、電気代・通信費は使用時間や日数比、車両は走行距離比 ── 基準は「説明できる合理性」があればよい

白色申告は「業務の主たる部分(おおむね50%超)」が原則要件(明確に区分できる場合は例外あり)。青色は合理的な割合であれば少額でも按分可

自宅兼事務所の電気代12,000円について、使用時間の実態から事業使用割合を40%と算定し、4,800円を水道光熱費、残り7,200円を事業主貸として普通預金から支払った。

電気代按分40%
借方科目金額貸方科目金額
水道光熱費4,800普通預金12,000
事業主貸7,200
合計12,000合計12,000

電気代は使用時間、家賃は床面積というように、按分基準は科目ごとに異なる。

家事按分の実務例

自宅兼事務所の家賃100,000円について、事業使用割合30%に基づき30,000円を地代家賃、残り70,000円を事業主貸として、普通預金から支払った。

家賃10万円・事業使用30%
借方科目金額貸方科目金額
地代家賃30,000普通預金100,000
事業主貸70,000
合計100,000合計100,000

事業按分の割合は一度定めたら、合理的な理由なく毎年変更しない。

自家用車と兼用しているガソリン代10,000円について、事業使用割合70%に基づき7,000円を車両費、残り3,000円を事業主貸として、未払金に計上した。

車のガソリン1万円・事業70%
借方科目金額貸方科目金額
車両費7,000未払金10,000
事業主貸3,000
合計10,000合計10,000

自家用車のガソリン代も走行距離等の実態に基づき按分し、未払計上する。

年間まとめて決算で按分する方法も可(月次の見やすさは毎月按分が上)

持ち家の住宅ローン控除と事務所按分の関係:事業割合が大きいと控除に影響(居住部分の要件)── 慎重に設計

自宅兼事務所の家賃100,000円(事業使用割合30%)と自家用車兼用のガソリン代15,000円(税込・事業使用割合70%)をまとめて按分し、地代家賃30,000円、車両費10,500円、残り74,500円を事業主貸として普通預金から支払った。

家賃+ガソリン按分
借方科目金額貸方科目金額
地代家賃30,000普通預金115,000
車両費10,500
事業主貸74,500
合計115,000合計115,000

複数費目をまとめて支払っても、按分割合は科目ごとに個別適用する。

専従者給与(青色事業専従者)

生計一の親族への給与は原則経費不可 ── 青色なら届出の範囲内で専従者給与として経費にできる

要件:その年6か月超もっぱら事業に従事/届出書の提出(金額・支給時期)/労務の対価として相当

専従者にすると配偶者控除・扶養控除は使えない ── 金額設定は控除との比較で

支給の実態(振込記録・仕事の内容)が必要。名目だけの給与は否認

源泉徴収・年末調整も通常の従業員と同様に必要

青色事業専従者への給与200,000円を支給するにあたり、源泉徴収税額表に基づく源泉所得税4,700円を控除し、残り195,300円を普通預金から振り込んだ。専従者給与は届出書記載額の範囲内で、労務の対価として相当な額とする必要がある。

専従者給与の支給
借方科目金額貸方科目金額
専従者給与200,000普通預金195,300
預り金4,700
合計200,000合計200,000

専従者給与を支払った年は、その専従者は配偶者控除等の対象外となる。

開業費と開業前の支出

開業前の準備費用(市場調査・打合せ・研修・広告等)は開業費(繰延資産)として任意償却

開業前に購入した資産(PC・車・内装)は資産計上して開業日から償却

開業前の家賃・水道光熱など経常的費用の扱いは整理が必要(開業費に含めない原則)

領収書は開業前の分も全部保管してもらう ── 「開業準備中から顧問」が一番きれい

:開業前の名刺・チラシ作成、市場調査、研修受講、打合せ交通費など ── 開業日までの準備支出を領収書ベースで集計しておく

開業費は「任意償却」=いつでも好きな年に好きな額を償却できる。赤字の初年度は温存し、黒字になった年に償却するのが定番

10万円以上の備品・敷金・仕入代金は開業費に含めない(それぞれ固定資産・資産計上)

個人事業主が開業前に支出した名刺・チラシ作成や研修受講などの準備費用380,000円を、開業日に開業費(繰延資産)として計上し、相手科目は事業主借とした。

開業費計上
借方科目金額貸方科目金額
開業費380,000事業主借380,000

開業費は繰延資産として、任意のタイミング・金額で償却できる。

個人事業主が初年度決算にあたり、開業費(繰延資産)380,000円について任意償却により全額を開業費償却として費用化した。開業費の償却は任意償却のため、利益が出た年に自由に償却額を選べる。

開業費任意償却
借方科目金額貸方科目金額
開業費償却380,000開業費380,000

開業費は法定の償却期間がなく、未償却残高を翌期以降に繰り越せる

国保・国民年金・共済の扱い

国民健康保険・国民年金:事業の経費ではなく、本人の社会保険料控除(所得控除)

個人事業主が国民健康保険料と国民年金保険料の合計60,000円を事業用の普通預金から支払い、事業主貸として処理した。

事業口座から支払
借方科目金額貸方科目金額
事業主貸60,000普通預金60,000

事業主本人の社会保険料は必要経費にできず、事業主貸で処理するのが原則

小規模企業共済・iDeCo:同じく所得控除(小規模企業共済等掛金控除)

経費(損益)と所得控除(申告書)の違いを社長(事業主)に説明できるように

「節税の三種の神器」(小規模共済・iDeCo・倒産防)は定番の組み合わせ

個人事業主の事業用普通預金から国民健康保険料42,000円と国民年金保険料17,000円の合計59,000円が引き落とされたが、事業の経費ではないため事業主貸として処理した。確定申告では社会保険料控除として所得控除の対象になる。

国保・年金支払
借方科目金額貸方科目金額
事業主貸59,000普通預金59,000

国民年金は控除証明書の添付が必須、国保は納付額の通知で確認する

個人の決算 ── 12/31の作業

決算日は全員12/31固定 ── 棚卸・減価償却・家事按分・未払前払の整理は法人と同様

個人の減価償却は強制償却(法人のような任意償却は不可)── 償却しない選択はできない

売掛・買掛の年末残:12月分の売上・仕入を発生主義で計上(現金主義の特例適用者を除く)

翌年3/15の確定申告・振替納税(4月下旬)・予定納税(7月/11月)まで年間カレンダーで管理

個人事業主が仕入値8,000円・通常販売価額12,000円の商品を自家用に消費したため、販売価額の70%相当8,400円と仕入値のいずれか高い8,400円を家事消費等売上に計上し、事業主貸を相手科目とした。

家事消費計上
借方科目金額貸方科目金額
事業主貸8,400家事消費等売上8,400

自家消費の計上額は「販売価額の70%」と仕入値の高い方を採用する

個人特有の細かい違い

預金利息:源泉分離課税で課税終了 → 事業の収入にしない(事業主借で処理)

固定資産の売却:事業所得でなく譲渡所得(総合課税・車両等)── 売却益を雑収入にしない

自家消費:収入計上が必要(パターン06)

生命保険料:経費でなく生命保険料控除

法人の感覚で処理すると間違える4点セット ── 個人の案件では最初に思い出す

:交際費は法人のような800万円の損金上限がない(業務関連性があれば全額経費)/事業主本人の生命保険料は経費でなく所得控除/自宅兼事務所の固定資産税は按分して経費にできる

逆に、本人の給与・退職金という概念はない(利益=事業所得がそのまま本人の取り分)

個人の消費税とインボイス

基準期間は前々年(暦年)── 2年前の課税売上高1,000万円超で課税事業者

インボイス登録すると売上規模に関係なく課税事業者(2割特例の検討・第4章)

不動産所得・事業所得など複数の所得があっても消費税は合算で判定

取引先からの登録要請への対応(登録する/しない/価格交渉)は経営判断 ── 情報を整理して一緒に検討

判定:基準期間=前々年の課税売上高1,000万円超で課税事業者(特定期間の判定もあり)

インボイス登録済みの個人は、2割特例が令和8年分(R8.9.30を含む課税期間)で終了 → 令和9年分・令和10年分は「3割特例」→ その後は簡易課税か本則へ。移行スケジュールを確定申告のたびに確認する

2割特例の適用が終了した個人事業者が令和9年分の消費税確定申告にあたり、売上税額600,000円の30%相当額180,000円を3割特例により納付額として12月31日に租税公課で未払計上した。3割特例は個人のみ令和9年分・令和10年分に限られ、申告書への付記が要件となる。

3割特例納付
借方科目金額貸方科目金額
租税公課180,000未払消費税等180,000

3割特例は簡易課税・本則との有利不利を毎期比較して選ぶのが賢明

確定申告チェックリスト(個人)

  • 青色決算書:貸借対照表まで作成(65万控除)
  • 家事按分の根拠メモ・専従者給与の届出範囲内
  • 所得控除の証明書:国保・年金・生保・地震・医療費・寄附(ふるさと納税)
  • 予定納税額の精算・源泉徴収された報酬の集計(支払調書・通帳)
  • 消費税申告の要否・2割特例の選択
  • e-Tax送信+受信通知の保存/納付・振替の案内

3月の繁忙は段取りが9割。1月中の資料回収開始が勝負

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通し設例|個人事業主フリーランスの1年(15仕訳)

個人事業主のフリーランスWebデザイナーは、青色申告を行い、基準期間の課税売上高1,000万円以下ながらインボイス発行事業者として課税事業者を選択し、税込経理で記帳している。妻は青色事業専従者として給与を受け取る。以下ではR9年の1年間を時系列の15仕訳でたどる。個人の税金や生活費の支払いは事業主貸、私費で立て替えた事業経費は事業主借に区分する点に注目してほしい。

R9年1月15日、取引先A社にWebサイトのデザイン制作料330,000円(税込)を請求し、売掛金として計上した。

売掛金計上
借方科目金額貸方科目金額
売掛金330,000売上高330,000

請求書には登録番号や税率区分など、適格請求書の記載事項が必須になる

R9年1月31日、1月15日付けで請求したデザイン制作料330,000円(税込)が入金された。区分記載のある請求書のため、報酬300,000円に対して10.21%の源泉所得税30,630円が差し引かれ、差引299,370円が普通預金に入金された。源泉徴収分は所得税の前払いに当たるため事業主貸で処理する。

入金・源泉控除
借方科目金額貸方科目金額
普通預金299,370売掛金330,000
事業主貸30,630
合計330,000合計330,000

源泉徴収は消費税別記があれば、税抜の報酬額を基準に10.21%を計算する

R9年2月10日、業務で使うデザイン制作ソフトの月額利用料3,300円(税込)をクレジットカードで決済した。消耗品費として計上し、引き落とし前のため未払金とした。

カード決済計上
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費3,300未払金3,300

クラウド利用料は課税仕入、発生主義なら決済日でなく利用月に計上する

R9年2月25日、青色事業専従者である妻に専従者給与150,000円を支給した。源泉所得税2,980円を差し引いた147,020円を普通預金から振り込み、控除額は預り金に計上した。

専従者給与支給
借方科目金額貸方科目金額
専従者給与150,000普通預金147,020
預り金2,980
合計150,000合計150,000

専従者給与は税務署への事前届出と、労務の対価として相当な金額が要件

R9年3月15日、前年(R8年)分の所得税120,000円が振替納税により普通預金口座から引き落とされた。所得税は事業の必要経費にならないため事業主貸で処理する。

所得税振替納税
借方科目金額貸方科目金額
事業主貸120,000普通預金120,000

所得税は必要経費にできないが、個人事業税は経費算入できる点に注意

R9年4月30日、普通預金口座から国民年金保険料17,000円と国民健康保険料42,000円、合計59,000円が引き落とされた。事業主個人の社会保険料は必要経費にならないため事業主貸で処理する。

社会保険料引落
借方科目金額貸方科目金額
事業主貸17,000普通預金59,000
事業主貸42,000
合計59,000合計59,000

国民年金と国保を分けて記帳すると、社会保険料控除欄への転記が楽になる

R9年5月27日、自宅兼事務所の家賃100,000円を普通預金から支払った。使用実態に基づく事業使用割合30%相当の30,000円を地代家賃、残り70,000円は家事使用分として事業主貸で処理する。

家賃按分
借方科目金額貸方科目金額
地代家賃30,000普通預金100,000
事業主貸70,000
合計100,000合計100,000

家事按分の比率は床面積や使用時間など、客観的な根拠に基づいて決める

R9年6月12日、取引先との打合せで利用した喫茶店代2,200円(税込)を私費で立て替えて支払った。事業の会議費として計上し、原資は事業主個人の財布のため事業主借で処理する。

打合せ代立替
借方科目金額貸方科目金額
会議費2,200事業主借2,200

私費での立替払いは事業主借で処理し、精算の経緯を帳簿に書き留める

R9年7月8日、業務用のノートパソコンを98,000円(税込)で購入し、普通預金から支払った。取得価額が10万円未満のため固定資産計上はせず、消耗品費として全額を費用計上した。

備品購入
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費98,000普通預金98,000

10万円未満かどうかの判定基準額は、税込経理か税抜経理かで変わる

R9年9月19日、Webデザインの技術向上のための研修セミナーに参加し、受講料22,000円(税込)を普通預金から支払い、研修費として計上した。

研修費計上
借方科目金額貸方科目金額
研修費22,000普通預金22,000

研修費は業務との関連性がカギ、領収書を保存すれば全額を当期費用にできる

R9年10月5日、生活費に充てるため事業用の普通預金口座から200,000円を引き出した。事業に関係しない資金移動のため事業主貸で処理する。

生活費引出し
借方科目金額貸方科目金額
事業主貸200,000普通預金200,000

生活費への引き出しは損益に影響しない事業主貸、経費と混同しないよう注意

R9年12月20日、11月に取引先D社へ請求していたデザイン制作料220,000円(税込)が入金され、年内最後の売掛金回収となった。報酬200,000円に対する10.21%の源泉所得税20,420円が差し引かれ、入金額は199,580円である。

年末売掛金回収
借方科目金額貸方科目金額
普通預金199,580売掛金220,000
事業主貸20,420
合計220,000合計220,000

源泉徴収された税額は前払いの税金、確定申告で本来の所得税額から差し引く

R9年12月31日、業務にも使用する自家用車両の年間減価償却費180,000円を計上した。事業使用割合70%相当の126,000円を減価償却費、残り30%相当54,000円は家事使用分として事業主貸に振り替えた。

車両減価償却按分
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費126,000車両運搬具180,000
事業主貸54,000
合計180,000合計180,000

事業使用割合の根拠は走行記録などで残し、毎期ぶれない基準で按分する

R9年12月31日、年間の自宅電気代72,000円について、事業使用割合40%相当の28,800円を1年分まとめて水道光熱費に計上した。支払は事業主個人の口座から行っていたため事業主借とする。

電気代按分振替
借方科目金額貸方科目金額
水道光熱費28,800事業主借28,800

課税仕入となるのは家事按分後の事業分のみ、按分根拠も資料として備える

R9年12月31日、R9年分の消費税額を計算した。課税売上高900万円(税込990万円)に対する売上税額は900,000円であり、個人のみR9年・R10年分に認められる3割特例により、納付額は売上税額の30%相当額270,000円となる。租税公課として未払消費税等に計上し、適用には確定申告書への付記が必要である。

消費税3割特例
借方科目金額貸方科目金額
租税公課270,000未払消費税等270,000

3割特例の適用可否は、課税売上高を税抜金額で正しく算定できるかで決まる

事業主貸・事業主借の残高は、翌期首に元入金へ一本化される。会計ソフトを使っていれば、この振替は年次更新処理で自動的に行われるため、手作業での仕訳入力は不要である。

第9章 経理のQ&A(40問)

経理の現場で本当によく出る質問だけを40問。「領収書をなくした」「社長の自宅家賃は経費?」「赤字でも税金?」── 判断に迷う場面の実務解を、根拠とセットで短くまとめています。

領収書・経費・在庫・期ズレなど日常の疑問への実務解役員報酬・役員賞与など社長まわりのルール税務調査・申告期限などいざという時の対応
Q1領収書をなくした経費は計上できない?

原則は証憑が必要。ただし紛失=即アウトではない

出金伝票(日付・支払先・内容・金額)+カード明細・予定表など補強資料で計上できる場合がある

慶弔金・自販機・交通系など、もともと領収書が出ない支出は記録メモで足りる類型

常態化はNG。紛失が多い会社にはスマホ撮影アプリの導入がおすすめ

Q2宛名「上様」のレシートは使える?

レシート(宛名なし)自体は経費の証憑として原則有効

インボイスとしても、小売業・飲食店業・タクシー等は宛名不要の簡易インボイスでOK

それ以外の業種で宛名が必要な請求書類は正式名称で発行してもらう

「上様より宛名なしレシートのほうがまし」── 手書き領収書より改ざん耐性が高い

Q3クレジットカードの明細だけで経費にできる?

カード明細は「支払の証拠」であって取引内容の証憑としては不十分が原則

利用店の領収書・レシート(インボイス)とセットで保存が基本

明細しかない場合:内容をメモ+少額特例(税込1万円未満等)の範囲か確認

サブスク等は申込画面・請求メールのPDF保存を徹底(電子取引は電子保存)

ETC利用料8,800円(税込)を利用時に旅費交通費として計上し、口座からの引き落としは翌月となるため貸方は未払金として処理した。

通行料計上
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費8,800未払金8,800

ETC利用料はカード明細とETC利用照会の履歴を合わせ保存すれば足りる

Q410万円ちょうどのPCは資産?消耗品?

判定は「10万円未満」が消耗品 ── 10万円ちょうどは資産(未満ではない)

税抜経理なら税抜10万円未満で判定(税込108,900円のPCは税抜99,000円→消耗品費OK)

税込経理の会社は税込金額で判定 ── 同じPCでも会社の経理方式で結論が変わる

20万円未満は一括償却、30万円未満は中小特例も選択肢(パターン30)

税抜経理を採用する当社は、パソコン1台を98,000円(税抜)・税込107,800円で購入し、10万円未満の判定は税抜金額で行うため消耗品費として即時費用計上した。

少額資産判定
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費98,000普通預金107,800
仮払消費税9,800
合計107,800合計107,800

税抜経理は仮払消費税を除いた本体価額で少額資産を判定する

Q5本体とモニタで合計30万円。判定の単位は?

判定は「通常1単位として取引される単位」ごと

PC本体とモニタが一体でないと機能しない構成なら1セットで判定、独立して使えるなら別々

応接セット(机+椅子)は1組で判定が原則の代表例

「分割請求で10万円未満に見せる」は否認リスク ── 実態で判定する

PC本体220,000円と専用モニタ88,000円(税込)を同時購入し、一体使用のため1単位=税抜280,000円と判定し、税抜40万円未満のため中小企業者の少額減価償却資産の特例により全額を即時償却する処理とした。

備品一式取得
借方科目金額貸方科目金額
工具器具備品280,000未払金308,000
仮払消費税28,000
合計308,000合計308,000

一体使用する資産は合算で判定、税抜40万円未満かつ年300万円が上限

Q6社長の自宅家賃を会社の経費にできる?

単なる「社長個人の家賃を会社が払う」は役員給与(経済的利益)扱いになる

正攻法は2つ

① 会社契約の社宅にして賃貸料相当額を本人負担(パターン17)

② 自宅の一部を事務所として会社が社長へ家賃を払う(賃貸借契約+社長側で不動産所得の申告)

どちらも契約書と金額設定が必須 ── 実行前に顧問税理士へ相談

Q7スーツやメガネは経費になる?

私服としても使える衣類・メガネは原則、個人の生活費(経費不可)が基本線

制服・作業着・舞台衣装など業務専用性が明確なものは経費可

「仕事でしか着ない」だけでは弱い ── 専用性・保管状況など実態で判断

グレーゾーンは「原則と例外」を踏まえて顧問税理士と方針確認

Q8出張中の1人の食事代は経費?

出張中でも「自分の食事」は原則、私的費用(どこにいても食事はする)

出張手当(日当)を旅費規程で支給すれば、食事相当を含めて会社の経費+本人非課税にできる(パターン39)

取引先との会食は交際費・会議費の世界(1人飯と混同しない)

「日当制度の導入」が正しい答えになることが多い質問

Q9従業員とのランチ代はどの科目?

打合せの実態があれば会議費(議題・参加者を摘要に)

慰労・親睦目的で全員参加の機会なら福利厚生費(忘年会等)

特定メンバーだけの頻繁な飲食は給与(現物給与)と見られるリスク

「誰と・何の目的で」を聞き取って科目を決めるのが正しい手順

全従業員が参加する昼食会の費用13,200円(税込)を現金で支払い、全員参加かつ社会通念上相当な範囲内であることを確認して福利厚生費として計上した。

昼食会計上
借方科目金額貸方科目金額
福利厚生費13,200現金13,200

全員参加や社会通念上相当な金額を欠くと、給与として源泉徴収の対象になる

Q10取引先との飲食、1人1万円以下なら交際費じゃない?

書類保存を条件に交際費から除外できる(年月日・参加者の氏名/関係・人数・店名・金額)

除外されれば交際費の800万円枠を消費しない

社内の者だけの飲食はこの特例の対象外(社内飲食費)

摘要に「◯◯社□□様ほか3名・打合せ会食」と書く習慣が、この特例を生かす

取引先2名と当社2名で会食し、代金39,600円(税込)を現金で支払った。税抜経理のため判定基準となる税抜金額は36,000円、1人当たり9,000円(税抜)となり1万円以下のため会議費として計上した。

会議費判定
借方科目金額貸方科目金額
会議費36,000現金39,600
仮払消費税3,600
合計39,600合計39,600

1人当たり1万円以下かどうかは、参加者名や人数を記録して裏付ける

Q11ご祝儀・香典は領収書がないけど大丈夫?

慶弔金はそもそも領収書が出ない支出 ── 招待状・会葬礼状・通知のコピー+記録で足りる

取引先宛て=交際費/従業員宛て=福利厚生費(慶弔規程ベース)

消費税はいずれも対象外(現金の贈与)

出金伝票に「先方名・関係・事由」を必ず記載

取引先の社長の葬儀に際して香典10,000円を現金で包んだが領収書が発行されないため、出金伝票を起票して接待交際費(不課税)として計上した。

香典計上
借方科目金額貸方科目金額
接待交際費(不課税)10,000現金10,000

香典は対価性がなく不課税、出金伝票に日付・相手先・理由を明記する

Q12商品を販促で無料配布した。仕訳は?

見本品・サンプルの配布は広告宣伝費(または見本品費)へ振替

販促キャンペーンとして原価30,000円相当の商品を無料配布し、仕入高から広告宣伝費へ振り替えた。

借方科目金額貸方科目金額
広告宣伝費30,000仕入高(他勘定振替高)30,000

無償配布は仕入時の消費税控除に影響なし、勘定科目のみ広告宣伝費へ振替

特定の取引先への贈答性が強ければ交際費の検討

在庫から消えた理由を帳簿に残すのが目的(横流し・自家消費との区別)

Q13期末ギリギリの売上、今期と来期どっち?

基準は入金日ではなく「引渡し・役務提供完了」の日(発生主義)

出荷基準・検収基準など、会社が継続採用している基準に従って判定

「節税のため来期に回す」「業績のため今期に前倒す」はどちらも期ズレ=重大リスク

迷う案件は納品書・検収書の日付を確認して税理士と判断

3月30日に商品を出荷し、翌31日に取引先で検収が完了した550,000円(税込)の取引について、請求書の発行は4月でも引渡し・検収がいずれも当期中に完了しているため、当期の売上として売掛金を計上した。検収基準を継続採用している場合は検収日で判定する。

期末売上計上
借方科目金額貸方科目金額
売掛金550,000売上高550,000

収益認識の基準は出荷・検収など複数あるが、一度定めたら継続適用が原則

Q14来期分の家賃を当期にまとめて払った。全額経費?

原則は当期分のみ経費、来期分は前払費用

支払日から1年以内の分は、毎期継続を条件に短期前払費用の特例で支払時損金も可

「今期だけ利益が出たから2年分払う」は特例の趣旨外で否認リスク

特例を使うなら年払い契約への変更+毎期継続をセットで設計

3月決算の当社は、翌4月から1年分の事務所家賃1,320,000円(税込)を3月末に一括で支払い、毎期継続適用を条件とする短期前払費用の特例で全額を当期の地代家賃として計上した。

家賃年払計上
借方科目金額貸方科目金額
地代家賃1,320,000普通預金1,320,000

短期前払費用の特例は、毎期同額・同時期の支払を継続することが前提

Q15売掛金が回収できそうにない。すぐ損金にできる?

「回収できなさそう」だけでは損金にできない(貸倒の要件が必要)

法的整理の切捨て/全額回収不能が明らか/取引停止後1年経過(備忘1円)等の類型に当てはめる

先行して貸倒引当金(個別評価)でリスクを引き当てる方法もある

督促の記録・先方の状況メモを残すことが将来の損金算入の証拠になる

取引先が実質的に営業を停止し、督促しても弁済がなく回収の見込みがないと判断できたため、売掛金240,000円の全額を貸倒損失として計上した。貸倒れには法的整理や形式基準など複数の類型があり、督促記録などの証拠資料の保存が損金算入の生命線となる。

貸倒損失計上
借方科目金額貸方科目金額
貸倒損失240,000売掛金240,000

貸倒れが生じた売掛金は、消費税額の一部を売上税額から控除できる

Q16役員報酬を「来月から上げたい」── 期中の増額はできる?

役員報酬の損金算入は原則、期首から3か月以内の改定のみ(定期同額)

期中の増額は、増額分が損金不算入になるリスクが高い

自己判断で変更せず、改定時期のルールを顧問税理士と確認してから動く

決算前検討・決算報告面談で来期の報酬を設計するのが正しいタイミング

3月決算の当社は、6月の定時株主総会の決議により7月支給分から役員報酬を月600,000円に改定した。期首(4月)から3か月以内の改定であるため定期同額給与の要件を満たし、社会保険料92,000円・源泉所得税29,000円・住民税45,000円の合計166,000円を預り金として控除して、手取り434,000円を普通預金から振り込んだ。

定時改定後支給
借方科目金額貸方科目金額
役員報酬600,000普通預金434,000
預り金(社保92,000・源泉29,000・住民税45,000)166,000
合計600,000合計600,000

定期同額給与は次の改定期まで同額を保てないと、支給額全体が否認されうる

Q17社長にボーナス(役員賞与)を出したい

役員賞与は「事前確定届出給与」の届出を期限内に出し、届出どおりの日・額で支給した場合のみ損金

届出なし・日付や金額が1円でも違うと全額損金不算入

従業員兼務役員の使用人分賞与は別の取扱い ── 判定は税理士と

「今期は利益が出たから期末に役員賞与」は原則アウト ── 決算賞与(従業員)と混同しない

事前確定届出給与の届出をしていない役員賞与500,000円を普通預金から支給したが、届出がないため全額が損金不算入となり申告加算の対象となった(源泉・社保は簡略化のため省略)。

役員賞与
借方科目金額貸方科目金額
役員賞与500,000普通預金500,000

事前確定届出給与は所定期限内の届出が必須、後からの是正はきかない

Q18アルバイトの給与にも源泉徴収は必要?

必要。扶養控除等申告書を出してもらえば甲欄(月88,000円未満なら源泉0円)

申告書がなければ乙欄で高めの源泉(月給に関係なく徴収あり)

「少額だから源泉なし」ではなく「甲欄だから結果0円」── 理屈を正しく

短期バイトでも申告書の回収を徹底。年末在籍なら年調も対象

扶養控除等申告書を提出していないアルバイトへ月給82,000円を支給するにあたり、乙欄が適用されるため源泉所得税2,510円(税率3.063%の例示)を控除し、差引79,490円を現金で支給した。同じ条件でも申告書の提出があれば甲欄が適用され、この金額なら源泉所得税は0円になる。

乙欄源泉徴収
借方科目金額貸方科目金額
給料手当82,000現金79,490
預り金(源泉所得税・乙欄)2,510
合計82,000合計82,000

乙欄が適用される場合は年末調整の対象外、本人が確定申告で精算する

Q19外注さんが請求書をくれない。払っちゃダメ?

支払自体は契約に従うが、証憑がないと経理・インボイスの両面で困る

支払明細書(支払側が作成し相手の確認を受ける)方式で代替できる ── 登録番号等の記載で仕入税額控除も可

継続するなら請求書発行の依頼+支払明細書方式の整備を検討

「払う前に証憑の段取り」が経理の鉄則

外注先から請求書が届かないが、3月中に作業が完了したことは発注書と検収記録で確認できたため、これらの証憑に基づき外注費165,000円(税込)を未払金として計上した。実際の支払いまでには請求書(インボイス)を必ず入手する。

外注費未払計上
借方科目金額貸方科目金額
外注費165,000未払金165,000

インボイスが未入手でも計上は可能、消費税区分は受領後に確定させればよい

Q20インボイス未登録の外注への支払はどう入力?

消費税は経過措置の税区分で入力(令和8年9月まで80%控除・令和8年10月〜令和10年9月は70%、以後段階的に縮小)

経費・損金としては全額が費用になる(消費税の控除だけが制限)

通常の課税仕入と同じ区分で入れると控除過大=申告誤り

未登録先のリストを作り、契約更新時の価格・登録の相談材料に

インボイス未登録の個人事業主へ外注費110,000円(税込)をR8年7月に支払い、経過措置により消費税相当額の80%のみ仕入税額控除の対象として外注費102,000円と仮払消費税8,000円に区分した(R8年10月以後は70%控除)。

経過措置控除
借方科目金額貸方科目金額
外注費102,000普通預金110,000
仮払消費税8,000
合計110,000合計110,000

登録なき相手先への支払は、経過措置後は消費税相当額の70%しか控除できない

Q21電車・バス代は領収書がなくてもいい?

3万円未満の公共交通機関はインボイス不要(帳簿のみ保存の特例)

経費精算は交通費精算書(日付・区間・金額・目的)で運用

タクシーは領収書(簡易インボイス)をもらう ── 公共交通特例の対象外

ICカードは利用履歴の出力を月次ルーチンに

従業員が立て替えた電車・バス代の精算として、ICカードの乗車記録(利用履歴)に基づき5,280円を現金で支払い、旅費交通費として計上した。3万円未満の公共交通機関の運賃はインボイス不要で、帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められる特例がある。

交通費精算
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費5,280現金5,280

3万円未満の公共交通費特例でも、利用日と区間はメモ書きしておくと安心

Q22収入印紙はどんな時に必要?

課税文書(5万円以上の領収書・請負契約書・手形など)に貼付・消印

電子契約・PDF請求書・クレジット払いの領収書(その旨記載)には印紙不要 ── 電子化が節約になる

印紙の購入は非課税、貼り忘れは過怠税(最大3倍)のリスク

金額・文書の種類で税額が変わる ── 印紙税額一覧を手元に

契約書への貼付用として郵便局で収入印紙3枚(合計6,000円)を現金で購入し、印紙の購入自体は非課税のため租税公課(非課税)として計上した。

印紙購入
借方科目金額貸方科目金額
租税公課(非課税)6,000現金6,000

印紙は購入時は非課税だが、貼付後の消印を忘れると過怠税の対象になる

Q23借入の返済が経費にならないのはなぜ?

「借りた時も収入にしていませんよね。返すお金も同じで、損益ではなく貸し借りの精算なんです」

「経費になるのは利息だけ。元本はB/Sの借入金が減るだけです」

「だから「利益が出ているのにお金がない」が起きます ── 返済は税引後の利益から、が合言葉です」

この説明ができると資金繰りの話に自然につながる

借入金の返済額115,000円(元本100,000円+利息15,000円)が普通預金口座から引き落とされ、元本部分は長期借入金の減少、利息部分のみ支払利息として計上した。

元利分解
借方科目金額貸方科目金額
長期借入金100,000普通預金115,000
支払利息15,000
合計115,000合計115,000

元本と利息の内訳は返済予定表で確認し、区分して仕訳するのが基本

Q24赤字なのに税金を払うの?

法人住民税の均等割は赤字でも発生(資本金等・従業者数で年7万円〜)

消費税は「預かりの精算」なので赤字でも納付が出る(利益と無関係)

源泉所得税・社会保険・固定資産税等も損益と無関係に発生

「税金=利益への課税だけではない」を図で説明すると納得されやすい

当期は損失決算で法人税額はゼロだが、資本金1,000万円以下・従業員50人以下の当社でも法人住民税の均等割70,000円は必ず発生するため、法人税等として未払計上した。均等割と消費税は利益の有無にかかわらず発生し得る。

均等割計上
借方科目金額貸方科目金額
法人税等70,000未払法人税等70,000

均等割の税額は資本金と従業員数で決まり、赤字でも申告納付を要する

Q25中間納付が資金的に苦しいときは?

法人税・消費税とも、仮決算による中間申告で実績ベースの納付額に下げられる場合がある

仮決算は手間が増える+有利不利の判定が必要 ── 顧問税理士に試算を依頼

納付が遅れそうな場合は放置が最悪 ── 税務署・年金事務所への納付相談(猶予制度)を活用

来期からは納税準備預金の積立で再発を防ぐ

Q26売れ残り在庫の評価損はいつ落とせる?

「売れていない」だけでは落とせない(取得原価のまま)

型崩れ・品質劣化・著しい陳腐化など、通常価額で売れないことが明らかな事実が必要

値下げ販売の実績・廃棄の事実が最も説明しやすい証拠

決算前に不良在庫リストを作り、処分(セール・廃棄)まで実行するのが正攻法

シーズン終了で販売の見込みがなくなった商品(帳簿価額130,000円)を廃棄業者に引き渡して処分を依頼し、処分費用11,000円(税込)を現金で支払った。廃棄の日時・品目・写真・マニフェストを記録に残したうえで、帳簿価額と処分費用の合計141,000円を雑損失に計上した。

廃棄処分計上
借方科目金額貸方科目金額
雑損失(商品廃棄)141,000商品130,000
現金11,000
合計141,000合計141,000

廃棄した商品自体に消費税はかからないが、処分費用は課税仕入となる

Q27在庫を廃棄したら何を残せばいい?

廃棄日・品名・数量・帳簿価額のリスト+廃棄業者の伝票(マニフェスト)+現場写真

販売できなくなった在庫商品100,000円分を廃棄し、仕入高から商品廃棄損へ振り替えた。

借方科目金額貸方科目金額
商品廃棄損100,000仕入高(他勘定振替高)等100,000

廃棄損と評価損は損金算入の要件が異なる点に注意し、廃棄の事実を記録化する

「捨てたことにする」が疑われやすい論点 ── 第三者の証拠が決め手

期末直前の大量廃棄は特に証拠を厚めに

Q28決算で仮払金が残ってしまったら?

まず内容を特定して正しい科目へ振替(経費・貸付金・前払等)

どうしても不明な社長宛て仮払の累積は役員貸付金として整理(認定利息の論点)

B/Sに「仮払金」が残る決算書は銀行・税務署の心証が悪い

月次で仮払ゼロ運用(第1章)にしておけば決算で悩まない

決算前に残っていた仮払金50,000円の内容を精査した結果、出張旅費42,000円であったと判明したため振り替え、残る8,000円は現金で返金を受けて処理した。

仮払金精算
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費42,000仮払金50,000
現金8,000
合計50,000合計50,000

仮払金は一時的な仮勘定、決算までに精査し本来の科目へ振り替える

Q29帳簿の現金がマイナスになったら?

現実にあり得ない=どこかが間違いのサイン

典型原因:社長の個人資金で払った経費を現金払いで入力/売上現金の入金漏れ/二重計上

対処:社長立替分は(貸)役員借入金(個人は事業主借)に直す

マイナスを放置した決算書は「作りもの」と見られる ── 月次で必ず潰す

帳簿上の現金残高が△120,000円となっていたため原因を調査したところ、社長が私費で立て替えていた経費であると判明し、現金と役員借入金120,000円で修正計上した。

現金修正
借方科目金額貸方科目金額
現金120,000役員借入金120,000

現金過不足は原因を必ず特定し、不明のまま雑収入や雑損失で処理しない

Q30通帳と帳簿の残高が合わない時の探し方

① 差額の金額をそのまま検索(1本の取引の入力漏れ・二重)

② 差額÷2の金額を検索(貸借逆の入力)

③ 期間を半分に区切って、どこから合わなくなったか特定(二分法)

④ それでも不明なら通帳と帳簿を1行ずつ突合

「最後に合っていた日」を起点にすると早い ── 毎月照合していれば探索範囲は1か月

通帳と帳簿の残高照合の結果、水道光熱費の引落し13,200円を誤って31,200円と入力していたことが判明し、差額18,000円を減額する訂正仕訳を計上した。逆仕訳を2本立てずに差額のみを訂正する場合は、摘要欄に訂正理由を必ず記載する。

差額訂正
借方科目金額貸方科目金額
普通預金18,000水道光熱費18,000

訂正は差額のみでも全額の逆仕訳でも構わないが、経緯は摘要欄に書き添える

Q31前期の経費の領収書が今ごろ出てきた

影響が軽微なら当期の経費として処理するのが実務的(継続的な姿勢が前提)

金額が大きい場合は更正の請求(払い過ぎの還付)を検討 ── 税理士へ

前期の「売上」計上漏れが出てきた場合は修正申告の検討 ── 必ず即報告

「見つけたら隠さず報告」。処理の選択は税理士と相談し、気づいたらまず報告・共有

前期分の飲料代3,300円(税込)の領収書が当期になって見つかったが、金額が僅少で重要性に乏しいため実務上の取扱いとして当期の会議費として計上した。

前期領収書
借方科目金額貸方科目金額
会議費3,300現金3,300

金額が僅少なら当期処理で足りるが、重要性が高ければ前期損益修正で扱う

Q32税務調査では何を見られるの?

定番:売上の期ズレ・現金売上の計上漏れ・在庫・外注費(給与認定)・交際費・役員給与・消費税区分

原始資料(請求書・レジデータ・棚卸表・契約書)と帳簿の突合が基本動作

日頃の摘要・証憑整理がそのまま調査対応力になる

調査の連絡が来たら:日程調整は即答せず顧問税理士へ ── 対応は税理士と一緒に

Q33電子帳簿保存法、紙のレシートは捨てていい?

紙でもらった領収書は紙保存のままでOK(スキャナ保存を選べば要件を満たして電子化も可)

メール添付PDF・サイトからDLした請求書など電子で受け取ったものは電子のまま保存が義務

「印刷して紙で保存」は電子取引分については原則不可 ── 保存フォルダ・検索要件の運用を確認

会社には保存ルートの図解(紙→ファイル箱/電子→共有フォルダ)を渡すと親切

Q34倒産防止共済って本当に節税になる?

掛金は損金(月20万円・累計800万円まで)+取引先倒産時の借入枠という保険機能

ただし解約手当金は全額収益 ── 課税の繰延べであり「消える節税」ではない

解約のタイミング(赤字期・退職金支給期にぶつける)まで設計して初めて効果が出る

令和6年10月以降の再加入制限(2年間損金不可)も説明事項(パターン50)

取引先の連鎖倒産に備え、経営セーフティ共済(倒産防止共済)の掛金月額200,000円を普通預金から納付し、保険料として計上した。年額240万円・累計800万円まで損金算入できるが、適用には申告書への明細書添付が必要で、解約時に受け取る解約手当金は全額が益金になる。

共済掛金納付
借方科目金額貸方科目金額
保険料200,000普通預金200,000

経営セーフティ共済は、加入40か月未満での解約だと掛金が元本割れする

Q35社用車を社長が私用でも使っている

法人の場合:私用部分は本来、経済的利益(役員給与)の論点 ── 使用規程・私用時の負担ルールで整理

個人事業の場合:家事按分で事業割合のみ経費(走行記録が根拠)

「全額経費+私用し放題」は調査で崩れやすい典型

運行記録アプリ・規程を整備して「説明できる状態」にしておく

社長が社用車を私的に使用した分について、社内規程に基づき月額10,000円を使用料として役員報酬600,000円の支給時に天引きし、雑収入として計上した。社会保険料92,000円・源泉所得税29,000円・住民税45,000円もあわせて預り金として控除し、差引424,000円を普通預金から振り込んだ。使用料を徴収しなければ、経済的利益として役員給与課税の問題になる。

私用分天引き
借方科目金額貸方科目金額
役員報酬600,000普通預金424,000
預り金(社保92,000・源泉29,000・住民税45,000)166,000
雑収入(社用車私用分の使用料)10,000
合計600,000合計600,000

私用分の使用料は、走行距離や燃料費など実費を基準に合理的に定める

Q36申告期限を過ぎたらどうなる?

無申告加算税・延滞税のペナルティ+青色65万控除の減額(個人)や青色取消リスク(連続無申告)

期限後でも自主的に早く申告するほど加算税は軽くなる

「期限に間に合わない」と分かった時点ですぐ顧問税理士へ ── 期限内の見込申告等の選択肢検討

期限管理表(決算期・申告期限・納付期限)は常に最新に保つ

Q37自分で記帳してきた帳簿を税理士に引き継ぐと、最初に何を見られる?

① 残高チェック:現金マイナス・預金残不一致・売掛買掛のマイナス残

② 税区分:軽油・家賃・保険・会費・海外取引の区分誤り

③ 重複:自動取込+手入力の二重計上(同額同日の検索)

④ 科目のブレ:同じ取引が月によって別科目になっていないか

「自動=正しい」ではない。導入支援+定期チェックを税理士に依頼するのも有効

Q38少額の差額(1円〜数十円)が合わない。どこまで追う?

消費税の端数処理・振込手数料・源泉の円未満処理が三大原因 ── まずそこを確認

原因特定が原則だが、軽微な端数差は雑収入・雑損失で整理する実務もある(会社ごとのルールに従う)

「差額調整」を常用しない ── 毎月発生するなら設定(端数処理方法)の問題

金額の大小でなく「原因が説明できるか」が判断基準

Q39税務署から文書が届いたら?

まず文書の種類を確認:お尋ね・申告のお知らせ・督促・調査通知で重みが違う

内容を聞き取り(写真で送ってもらい)、すぐ顧問税理士へ共有 ── 自己判断で回答しない

期限がある書類も多いため、届いたその日のうちに共有するのが安全

「税務署」と聞くと会社は不安 ── スピード共有が安心につながる

Q40決算書を良く見せたい(銀行用)と考えたら?

粉飾(架空売上・在庫水増し・経費隠し)は絶対に不可 ── 融資詐欺(刑事責任)・信用失墜に直結する

正攻法はこちら:役員報酬・地代の設計、不要資産の処分、補助金・税額控除、経営計画書での説明力強化

「みんなやってる」「一回だけ」に流されないことが大切

誠実さが長期の信頼と紹介を生む

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第10章 誤りやすい処理32例(誤→正)

税務調査や決算チェックで実際によく見つかる誤りを、「誤→正」の型で32例。なぜ起きるのか、どう防ぐのかまでセットにしました。自社の帳簿を点検するセルフチェックリストとしてお使いください。

売上・経費・消費税・給与の頻出ミスの型各ミスの「正しい仕訳」と防止策ミスを仕組みで防ぐ3層の防御
01締め後売上の計上漏れ(期ズレ)

3/21〜31の納品分を、4月の請求書発行時に翌期の売上として計上

(借)売掛金 /(貸)売上高 ── 期末までの引渡し分を当期売上に

なぜ起きる入力が「請求書ベース」になっており、締め日後〜月末が抜ける

防ぐには決算月は納品書・出荷データ・作業日報で締め後分を必ず拾う

法人税・消費税の両方に影響する調査最頻出論点。月次から習慣化する

決算で3月21日〜31日の締め後納品分880,000円(税込)を、請求書発行月である4月の売上として計上していたが、当期の引渡し分に当たるため、決算整理で売掛金880,000円・売上高880,000円を追加計上する修正仕訳を起こした。税抜経理では売上高800,000円と仮受消費税80,000円に区分する。

締め後売上追加計上
借方科目金額貸方科目金額
売掛金880,000売上高(税抜経理は800,000+仮受消費税80,000)880,000

締め後売上の集計基準がぶれると、計上漏れや期ズレを毎期繰り返しやすい

02入金額=売上で計上(手数料控除後)

カード・モールの入金95,000円をそのまま売上に計上

(借)普通預金 95,000+支払手数料 15,000 /(貸)売掛金 110,000(売上は総額110,000で計上済み)

なぜ起きる通帳の自動取込だけで記帳し、売上明細を見ていない

防ぐには決済代行・モールの月次明細(売上・手数料・入金)を必ず取得して照合

売上の過少計上+経費の漏れの二重誤り。消費税の課税売上も過少になる

決済代行会社からの入金853,600円(手数料26,400円税込差引後)をそのまま売上として計上していたが、売上は総額880,000円で計上済みのため、普通預金853,600円と支払手数料26,400円を計上し、売掛金880,000円を消し込む入金仕訳に修正した。

入金修正(総額)
借方科目金額貸方科目金額
普通預金853,600売掛金880,000
支払手数料26,400
合計880,000合計880,000

決済手数料を差し引いた後の金額だけを売上にすると、課税売上高が過小になる

03前受金をそのまま売上に

着手金の入金時に(借)普通預金 /(貸)売上高

入金時は前受金 → 引渡し・役務完了時に(借)前受金 /(貸)売上高

なぜ起きる「入金=売上」の感覚。逆に納品済みなのに前受金のまま放置も発生

防ぐには期末の前受金残は案件ごとに「未納品か」を確認するリストを作る

消費税:課税売上の計上時期も引渡し時 ── 早すぎても遅すぎても誤り

受注時に受け取った着手金330,000円を入金時に売上高として計上していたが、決算時点で商品が未納品であったため、売上高330,000円を取り消し、前受金330,000円に振り替える修正仕訳を計上した。

前受金への振替
借方科目金額貸方科目金額
売上高330,000前受金330,000

前受金は、商品の引渡しやサービス提供が完了して初めて売上高に振り替わる

04相殺入金の純額計上

売上110,000と仕入66,000を相殺した差額入金44,000だけを売上に計上

売上110,000・仕入66,000をそれぞれ総額計上し、相殺を(借)買掛金 /(貸)売掛金 で処理

なぜ起きる相殺後の振込額しか通帳に出ないため

防ぐには相殺案内書・支払明細書を入手して総額で起票(総額主義)

JA精算書・モール・家賃相殺・協力会費控除など、業種を問わず頻出

取引先に対する買掛金220,000円と相殺した後の入金330,000円だけを入金処理していたが、総額主義に基づき、普通預金330,000円と買掛金220,000円を計上し、売掛金550,000円を消し込む修正仕訳に直した。

相殺入金の精算
借方科目金額貸方科目金額
普通預金330,000売掛金550,000
買掛金220,000
合計550,000合計550,000

相殺処理も総額主義が原則、相殺の事実を示す契約書等を証憑として保管する

05雑収入の拾い漏れ・区分誤り

自販機手数料・スクラップ売却・販売奨励金を「事業外だから」と記帳せず/全部不課税で入力

(借)普通預金 /(貸)雑収入 ── 内容ごとに消費税を判定(自販機・スクラップ・奨励金=課税/保険金・還付加算金=不課税)

なぜ起きる本業以外の入金に関心が向かず、通帳摘要だけで処理

防ぐには雑収入は「1件ずつ中身で課否判定」を鉄則に(第2章雑収入参照)

現金で受け取る自販機・スクラップ代の計上漏れは調査の定番指摘

自動販売機の設置手数料8,800円(税込)の入金を仮受金のまま放置していたが、内容を確認し、課税売上に当たる雑収入へ振り替える修正仕訳を計上した。

雑収入へ振替
借方科目金額貸方科目金額
仮受金8,800雑収入(課税)8,800

仮受金は内容不明のまま長期放置せず、早めに確認し適切な科目へ振り替える

0610万円判定を税込・税抜で誤る

税抜経理の会社で、税込108,900円のPCを「10万円超だから」と資産計上

税抜99,000円<10万円 →(借)消耗品費 99,000+仮払消費税 9,900 /(貸)未払金

なぜ起きる判定基準(経理方式に従う)を知らず、支払額で判定してしまう

防ぐには少額判定(10万・20万・30万)は経理方式とセットで覚える(パターン30)

税込経理の会社では逆に税込で判定 ── 会社ごとに結論が変わる点まで理解

税込経理を採用している会社が、税込107,800円(税抜98,000円)のパソコンを消耗品費として処理していたが、税込経理では税込金額107,800円で10万円以上と判定されるため、工具器具備品107,800円に振り替える修正仕訳を行った。少額判定の基準額は経理方式によって異なる。

資産計上へ振替
借方科目金額貸方科目金額
工具器具備品107,800消耗品費107,800

経理方式(税込・税抜)は期中に変更できず、期首から一貫して適用する

07資本的支出を修繕費で一括損金

店舗の全面改装300万円を全額(借)修繕費

内訳に応じ(借)建物・建物附属設備(改良・グレードアップ部分)+修繕費(原状回復部分)に区分

なぜ起きる請求書名目が「修繕工事一式」で、内訳を確認していない

防ぐには20万円以上の工事は見積内訳書を入手し、第5章の判定フローへ

消費税:どちらでも支出時の課税仕入 ── 法人税(損金時期)だけが変わる論点と整理

外壁の全面改修工事1,650,000円(税込)を全額修繕費として計上していたが、資産価値を高める機能向上部分660,000円(税込)は修繕費でなく建物に計上すべきものであり、修繕費から建物へ振り替えた。

資本的支出振替
借方科目金額貸方科目金額
建物660,000修繕費660,000

資本的支出か修繕費かは、価値を高めたか原状回復かで実質判定するのが基本

08土地建物の一括購入を按分しない

土地付き建物5,000万円を全額(借)建物(または全額土地)で計上

契約書の消費税額・固定資産税評価額比などで按分 →(借)土地 3,000万+建物 2,000万

なぜ起きる契約書に内訳がなく、確認せず一括計上

防ぐには不動産購入は契約書・重説を入手し、按分根拠を文書で残す(税理士と)

按分で減価償却と消費税(建物のみ課税仕入)が大きく変わる ── 影響最大級の論点

土地付き建物の取得価額を全額土地として計上していたが、売買契約書に記載された消費税額200,000円は建物にのみ課されるため、そこから建物価格2,200,000円(税込)を逆算し、土地から建物へ振り替えた。

土地建物按分
借方科目金額貸方科目金額
建物2,200,000土地2,200,000

土地・建物の内訳が不明なら、契約書記載の消費税額から建物価格を逆算する

09礼金・更新料を支払時に全額費用

店舗契約の礼金30万円を(借)地代家賃で一括損金

20万円以上の礼金・更新料は(借)長期前払費用 → 5年(賃借期間が5年未満で更新料ありならその期間)で償却

なぜ起きる「家賃の一部」という感覚で支払時処理

防ぐには賃貸借契約の初期費用は内訳表(敷金・礼金・仲介・前家賃)で区分(パターン34)

消費税:店舗の礼金・更新料は支払時に課税仕入(償却と控除の時期は別物)

店舗契約の礼金330,000円は20万円以上のため資産計上が必要だが、支払時に全額地代家賃としていたため、地代家賃から長期前払費用へ振り替えた。原則5年(賃借期間が5年未満で更新料があればその期間)で償却する。

礼金資産計上
借方科目金額貸方科目金額
長期前払費用330,000地代家賃330,000

礼金など返還のない一時金は20万円以上で資産計上。更新料の有無で償却年数が変わる。

10積立型保険を全額費用に

貯蓄性のある法人保険の保険料を全額(借)保険料

契約ごとの経理処理案内に従い(借)保険積立金+保険料 に区分(割合は保険種類・契約時期で異なる)

なぜ起きる引落額だけ見て掛捨てと同じ処理をしてしまう

防ぐには保険は契約一覧表+保険会社の経理処理案内をセットで保管

資産計上漏れはB/S・解約時の損益の両方を歪める ── 新規の保険契約は顧問税理士へ共有

貯蓄性のある積立型生命保険の年払保険料300,000円を全額保険料として計上していたが、契約の経理処理案内に基づく資産計上部分150,000円を保険料から保険積立金へ振り替えた。

保険積立金振替
借方科目金額貸方科目金額
保険積立金150,000保険料150,000

貯蓄性のある保険料は資産計上部分を区分。按分割合は通知書で確認する。

11社長の私的費用の混入

家族旅行・私用の買い物を(借)福利厚生費・消耗品費で処理

法人は(借)役員貸付金(精算前提)または役員給与の検討/個人は(借)事業主貸

なぜ起きるカード明細の自動取込をそのまま経費登録

防ぐには役員カードの明細は1件ずつ事業関連性を確認。判断に迷えば本人へ照会

私的費用の経費計上は役員賞与認定(損金不算入+源泉漏れ)の二重リスク

社長の家族旅行代220,000円(税込)が旅費交通費に混入していたため、精算前提の役員貸付金へ振り替えた。放置すると役員給与と認定され、損金不算入と源泉徴収漏れの両方が生じるおそれがある。

私的費用振替
借方科目金額貸方科目金額
役員貸付金220,000旅費交通費220,000

私的費用は精算前提で役員貸付金に計上する。放置は役員給与認定と源泉徴収漏れを招く。

12交際費・会議費・福利厚生費の付け替え

取引先との1人15,000円の会食を「会議っぽいから」と会議費に

1人1万円超の取引先飲食は(借)接待交際費(800万円枠へ)。1万円以下は記録要件を満たせば交際費から除外可

なぜ起きる800万円枠を意識した恣意的な科目選択

防ぐには摘要に「相手先・人数・目的」を必ず記載し、機械的に判定

社内の者だけの飲食は1万円基準の対象外 ── 福利厚生費の要件(全員対象)も確認

取引先3名と当社1名の計4名で行った会食52,800円(税込)は1人当たり12,000円(税抜)で1万円を超え、会議費でなく接待交際費に該当するため、会議費から接待交際費へ振り替えた。

交際費振替
借方科目金額貸方科目金額
接待交際費52,800会議費52,800

得意先との会食は税抜1人1万円超で接待交際費に該当。税込総額でなく人数割りで判定。

13軽油引取税を課税仕入に

軽油代55,000円を全額課税仕入で入力

明細で本体(課税仕入)と軽油引取税(不課税)を区分 ──(借)車両費〔課税〕+車両費〔対象外〕

なぜ起きるレシート合計だけで入力し、税目の内訳を見ていない

防ぐには燃料カード・給油明細の税区分設定をソフト側で整備(運送・建設・農業は必須)

ガソリンは全額課税仕入でOK ── 軽油だけが特別、と対で覚える

軽油代55,000円を全額課税仕入として入力していたが、うち軽油引取税16,050円(32.1円/L×500L)は不課税であるため、車両費の税区分を課税から不課税へ振り替えた。

軽油税区分修正
借方科目金額貸方科目金額
車両費(不課税)16,050車両費(課税)16,050

軽油引取税は区分記載があれば不課税。ガソリン税とは扱いが異なる。

14住宅家賃・青空駐車場を課税仕入に

社宅の家賃・砂利敷き月極駐車場の地代を課税仕入で入力

住宅の貸借(1か月以上)・土地の貸付は非課税仕入 ── 控除対象にしない

なぜ起きる「家賃・駐車場=課税」の思い込み。契約書を見ていない

防ぐには物件ごとの課否一覧表(用途・形態・契約書確認済み)を作る

アスファルト舗装・区画・機械式の駐車場は施設貸しで課税 ── 形態で割れる

従業員社宅の家賃150,000円を課税仕入として入力していたが、1か月以上の住宅の貸付けは非課税仕入に当たるため、地代家賃の税区分を課税から非課税へ振り替えた。

社宅家賃税区分
借方科目金額貸方科目金額
地代家賃(非課税)150,000地代家賃(課税)150,000

社宅など住宅の貸付は1か月以上で非課税仕入。事務所家賃とは区分して処理する。

15実態が給与の支払を外注費(課税仕入)に

毎日決まった時間に会社の道具で働く「一人親方」への支払を外注費・課税仕入で処理

実態が雇用なら(借)給料手当〔不課税〕+源泉徴収・社保の検討

なぜ起きる請求書という形式だけで判断(指揮命令・時間拘束・道具負担を見ていない)

防ぐには新規の外注先は実態チェックリストで判定し、契約書を整備(パターン09)

否認されると消費税控除の取消+源泉の追徴+社保遡及の三重苦 ── 影響最大級

毎日決まった時間に会社の指揮命令の下で働く一人親方への支払280,000円を外注費として課税仕入で処理していたが、実態は雇用と判断されるため給料手当へ振り替えた。仕入税額控除の取消しと源泉徴収の要否もあわせて検討する。

外注費実態判定
借方科目金額貸方科目金額
給料手当280,000外注費280,000

外注費か給与かは契約名でなく実態で判定。指揮命令や時間拘束の有無が鍵。

16保険金・補助金を課税売上に

車両事故の保険金・雇用関係の助成金を課税売上で入力

(借)普通預金 /(貸)雑収入〔不課税〕── 対価性がないため消費税対象外

なぜ起きる「収入=課税売上」の思い込み

防ぐには雑収入は全件、課否判定してから登録(誤ると納め過ぎ)

逆に簡易課税・課税売上割合の計算では不課税と非課税の区別も大事(第4章)

車両事故に伴う保険金1,500,000円を課税売上として入力していたが、保険金は対価性がなく消費税の対象外であるため、雑収入の税区分を課税から不課税へ振り替えた。

保険金税区分修正
借方科目金額貸方科目金額
雑収入(不課税)1,500,000雑収入(課税)1,500,000

損害保険金は対価性がなく不課税。雑収入への計上でも課税売上には含めない。

17車両売却の消費税を差額(益)だけに

簿価40万円の車を55万円で売却し、売却益15万円だけを課税売上に

売却額55万円の総額が課税売上(リサイクル預託金部分は非課税で区分)

なぜ起きる損益(売却益)と消費税の課税標準(譲渡対価)の混同

防ぐには固定資産の売却は「総額課税」と唱えてから仕訳(パターン25)

簿価以下の売却(売却損)でも消費税は発生する ── 申告漏れの定番

簿価200,000円の車両を440,000円(税込)で売却し、売却益部分だけを課税売上として仮受消費税24,000円を計上していたが、正しい仮受消費税は40,000円のため、不足16,000円を固定資産売却益から仮受消費税へ振り替えた。

売却消費税修正
借方科目金額貸方科目金額
固定資産売却益16,000仮受消費税16,000

固定資産売却の消費税は売却代金全体が基準。売却益部分だけでは不足する。

18海外プラットフォーム手数料を課税仕入に

海外事業者のWeb広告・クラウド手数料を国内と同じ課税仕入で入力

事業者向け電気通信利用役務はリバースチャージの対象 ── 課税売上割合95%以上の会社は経理上「不課税(対象外)」で処理

なぜ起きる請求書に消費税の記載がなく、ソフトの初期値(課税仕入)のまま登録

防ぐには海外サービスの一覧表(サービス名・国内外・課否)を会社ごとに整備

控除過大=追徴の対象。広告費・サブスクが多い会社は決算時に総点検

海外事業者へのプラットフォーム利用手数料88,000円を課税仕入として入力していたが、事業者向け電気通信利用役務はリバースチャージの対象で仕入税額控除の対象外となるため、支払手数料の税区分を課税から対象外へ振り替えた。

海外手数料税区分
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料(対象外)88,000支払手数料(課税)88,000

海外事業者へのプラットフォーム利用料はリバースチャージ対象。仕入税額控除は不可。

19免税事業者からの仕入を満額控除

インボイス未登録の外注への支払を通常の課税仕入(100%控除)で入力

経過措置の税区分で入力(〜令和8年9月:80%控除/令和8年10月〜令和10年9月:70%/以後段階的に縮小)

なぜ起きる登録番号の確認を省略し、従来どおりの区分で登録

防ぐには新規取引先は国税庁公表サイトで番号確認 → 未登録先リストを管理(第4章)

損金(経費)は満額でOK ── 制限されるのは消費税の控除だけ、と区別して考える

免税事業者からの仕入110,000円(税込・R8年7月)を満額控除10,000円で入力していたが、80%の経過措置により8,000円が正しく、超過2,000円を仮払消費税から仕入高へ振り替えた。R8.10以降は70%(7,000円)に縮小。

インボイス経過措置
借方科目金額貸方科目金額
仕入高2,000仮払消費税2,000

免税事業者等の仕入は経過措置で一部控除。R8.10以降は70%へ縮小する。

208%・10%の混在を全部10%で入力

スーパーでの食材と日用品の混在レシートを全額10%課税仕入

レシートの税率別内訳どおりに8%(飲食料品)と10%を分けて入力

なぜ起きる合計額だけで1行入力(自動取込の初期値も一律になりがち)

防ぐには飲食・小売の会社は税率別入力をルール化。レシートの「※」印を確認

仕入8%を10%で入れると控除過大、その逆は納め過ぎ ── どちらも申告誤り

食料品の掛仕入86,400円(税込・本体80,000円)を誤って標準10%で入力し、仮払消費税8,000円を計上した。軽減8%が正しく、仮払消費税6,400円との差額1,600円を仕入高へ振り替えて修正した。

税率区分修正
借方科目金額貸方科目金額
仕入高1,600仮払消費税1,600

食料品の仕入は軽減税率8%が原則。標準10%との混同は仮払消費税に響く。

21会費・慶弔金・お祝いを課税仕入に

商工会議所の通常会費・取引先への香典・ご祝儀を課税仕入で入力

通常会費・金銭の慶弔は不課税〔対象外〕── 控除しない(懇親会費・セミナー費など対価性ありは課税)

なぜ起きる「諸会費・交際費=課税」の一括処理

防ぐには会費は案内文書で対価性を確認/慶弔は現金=不課税・物品(供花等)=課税で覚える

商品券・ギフト券の購入も非課税(使用時に課税)── 贈答系はまとめて要注意

取引先の祝い事に際し御祝金30,000円を支払い、誤って課税仕入として支払手数料(課税)で計上した。金銭の慶弔は対価性がなく不課税のため、接待交際費(不課税)に振り替えて修正した。

慶弔科目修正
借方科目金額貸方科目金額
接待交際費(不課税)30,000支払手数料(課税)30,000

祝儀や香典など金銭の贈答は不課税。支払手数料の課税仕入と混同しない。

22簡易課税の事業区分の誤り

美容室の売上を全部第5種(サービス・50%)で計算(店販分を含む)

施術=第5種/シャンプー等の店販=第2種(小売・80%)に区分して計算

なぜ起きる売上をまとめて1本で管理しており、区分集計ができない

防ぐには簡易課税の会社は売上を事業区分別の補助科目・部門で記帳(第4章)

建設の手間請け(材料支給あり)=第4種、自社材料=第3種も頻出の判定誤り

小売業の消費税簡易課税計算で誤って第1種(卸売90%)を適用し、納付税額を200,000円としていた。消費者への販売は第2種(小売80%)が正しく、納付税額400,000円を租税公課として未払消費税等に計上した。

簡易課税区分是正
借方科目金額貸方科目金額
租税公課400,000未払消費税等400,000

簡易課税のみなし仕入率は事業区分次第。卸売と小売の誤りは税額に直結する。

23給与を手取り額で計上

(借)給料手当 245,000 /(貸)普通預金 245,000(振込額のみ)

総額300,000で計上し、源泉・住民税・社保を(貸)預り金に立てる(パターン11)

なぜ起きる通帳の自動取込(振込額)をそのまま給与計上

防ぐには給与は必ず賃金台帳・給与明細から仕訳。通帳取込は消し込みに使う

手取り計上だと預り金が回らず、人件費も過少 ── 決算・調査で必ず発覚する誤り

従業員への給与を振込額(手取り)244,800円のみで計上していたが、総額318,000円で計上し、社会保険料48,000円・源泉所得税7,200円・住民税18,000円を預り金に区分して計上し直した。

給与総額計上
借方科目金額貸方科目金額
給料手当318,000預り金(社会保険料48,000・源泉7,200・住民税18,000)73,200
普通預金244,800
合計318,000合計318,000

給与は総額で計上し、社会保険料や源泉税は預り金に区分する。

24個人への報酬の源泉徴収漏れ

個人デザイナーへの報酬11万円を全額振込(源泉なし)

(借)外注費 110,000 /(貸)普通預金 99,790+預り金 10,210(10.21%)

なぜ起きる源泉が必要な報酬の範囲(204条業務)を知らない/法人と思い込む

防ぐには新規の個人支払先は「源泉要否判定」を支払前に必ず実施(パターン10)

徴収漏れの追徴は支払者(会社)に来る ── 取引開始時の確認が唯一の防御

個人デザイナーへの外注報酬55,000円(税込・税抜50,000円)を源泉徴収せず全額振込していた。徴収漏れは支払者が不納付加算税を負うため、源泉所得税5,105円(10.21%)を預り金に立て、普通預金49,895円の支払に修正した。

源泉徴収漏れ是正
借方科目金額貸方科目金額
外注費55,000普通預金49,895
預り金5,105
合計55,000合計55,000

個人へのデザイン報酬は10.21%源泉徴収が必要。徴収漏れは支払側の責任となる。

25社保の本人負担・会社負担の区分崩れ

社会保険の引落額を全額(借)法定福利費で処理

(借)法定福利費(会社分)+預り金(本人分の取崩し)/(貸)普通預金(パターン12)

なぜ起きる納付額の内訳を確認せず1本で入力

防ぐには毎月「預り金残高=翌月納付の本人分」を検算するルーチンを持つ

崩れると法定福利費が過大(損金過大)+預り金残高が説明不能になる

社会保険料の引落492,000円を全額法定福利費として処理していたが、本人負担分240,000円は預り金の取崩しとすべきであった。法定福利費から預り金240,000円へ振り替えて修正した。

社保区分是正
借方科目金額貸方科目金額
預り金240,000法定福利費240,000

社会保険料は会社負担分のみ法定福利費。本人負担分は預り金の取崩しで対応。

26通勤手当の扱いの誤り

マイカー通勤者へ一律2万円支給し、全額を非課税通勤費として処理

距離別の非課税限度内は非課税、超過分は給与課税(源泉の対象に含める)

なぜ起きる「通勤手当=全額非課税」の思い込み(限度は手段・距離で異なる)

防ぐには通勤経路・距離の申請書を整備し、限度表と照合(第6章)

消費税:通勤手当は実費相当の範囲で課税仕入にできる ── 給与のなかの例外として区分入力

通勤手当(電車定期代)15,000円を課税給与として源泉計算していたが、月150,000円までの通勤手当は非課税である。旅費交通費に区分し、給料手当320,000円・旅費交通費15,000円で支給計上し直した。

通勤手当区分是正
借方科目金額貸方科目金額
給料手当320,000預り金(社会保険料47,200・源泉6,640・住民税15,000)68,840
旅費交通費15,000普通預金266,160
合計335,000合計335,000

電車通勤の手当は月15万円まで非課税。給料手当に含めると源泉税の計算を誤る。

27借入返済を全額費用(または全額利息)に

毎月の引落92,000円を全額(借)支払利息(あるいは雑費)で処理

返済予定表どおり(借)長期借入金 80,000+支払利息 12,000 /(貸)普通預金

なぜ起きる返済予定表を入手しておらず、引落額だけで入力

防ぐには借入実行時に返済予定表を必ず入手し、期末残高を照合(パターン20)

費用過大=利益過少の重大誤り。逆に全額元本処理だと利息(損金)が漏れる

借入金の毎月返済引落128,600円を全額支払利息として処理していたが、うち元本110,000円は負債の減少に当たる。支払利息から長期借入金110,000円へ振り替えて修正した。

元利区分是正
借方科目金額貸方科目金額
長期借入金110,000支払利息110,000

借入金の返済額は元本と利息を分けて処理。元本部分は負債の減少として計上する。

28仮払金・仮受金の放置

内容不明の出金・入金を仮払金・仮受金に入れたまま決算へ

月次で内容を特定し正しい科目へ振替。社長宛て出金の累積は役員貸付金として整理(認定利息の論点)

なぜ起きる「とりあえず仮」のまま確認を先送りする運用

防ぐには月次締めチェックリストに「仮勘定ゼロ確認」を組み込む(第1章)

仮払金が残るB/Sは銀行・税務署の心証が悪い ── 内容不明残は最優先で解消

内容不明の仮払金80,000円が期末まで放置されていたが、内容を確認したところ展示会出展料66,000円(税込)と交通費14,000円と判明したため、広告宣伝費と旅費交通費へ振り替えて精算した。

仮払金内容確定
借方科目金額貸方科目金額
広告宣伝費66,000仮払金80,000
旅費交通費14,000
合計80,000合計80,000

仮払金は内容判明後すみやかに精算する。放置は費用計上時期の判断を遅らせる。

29期末棚卸の計上漏れ・仕掛の拾い忘れ

期末在庫200万円を計上せず、仕入を全額当期原価に

(借)商品 2,000,000 /(貸)期末商品棚卸高 2,000,000(進行中案件の原価は仕掛品へ)

なぜ起きる実地棚卸を実施していない/材料だけ数えて外注費・労務費を忘れる

防ぐには決算月の前に棚卸の段取り(日時・様式・担当)を会社と確認(第5章)

在庫漏れ=利益の過少計上で、調査での重加算リスクにも直結する最重要論点

3月末までに役務提供が完了した外注加工賃330,000円(税込)について、請求書が4月着のため計上漏れとなっていた。決算整理で外注費330,000円を追加計上し、買掛金として未払計上した。

期末計上漏れ追加
借方科目金額貸方科目金額
外注費330,000買掛金330,000

費用の計上時期は請求書の到着日でなく役務提供の完了日で判断する。

30現金残高マイナスのまま決算

帳簿の現金が△35万円のまま申告書を作成

社長立替分を特定し(借)経費等 /(貸)役員借入金(個人は事業主借)へ組み替えて実態に合わせる

なぜ起きる社長の個人資金で払った経費を「現金払い」で入力し続けている

防ぐには月次で現金実査・残高照合。立替精算のルート(精算書)を整備(第1章)

マイナス現金の決算書は「作りもの」と見られ、全体の信頼性を失う

現金残高が85,000円のマイナスのまま決算間近となっていたが、社長が経費を個人資金で立替払いしていたことが原因と判明した。現金85,000円を役員借入金へ振り替えて解消した。

現金マイナス解消
借方科目金額貸方科目金額
現金85,000役員借入金85,000

現金残高はマイナスになりえない。社長の立替払いを疑い役員借入金へ振り替える。

31役員報酬の期中増額・賞与の届出漏れ

業績好調を受け、期央から役員報酬を50万→80万に増額/期末に役員賞与を支給

改定は原則、期首から3か月以内のみ。賞与は事前確定届出給与の届出どおり(日・額)に限る

なぜ起きる従業員給与と同じ感覚で「いつでも変えられる」と思っている

防ぐには報酬の話題が出たら即、顧問税理士へ。決算前検討・期首改定をカレンダー化(第5章)

増額分・届出外の賞与は損金不算入+源泉は必要 ── 税負担だけ増える最悪パターン

役員報酬を期中に特段の理由なく月500,000円から600,000円へ増額して支給した。支給仕訳自体は変わらないが、改定は原則期首から3か月以内に限られ、増額分は定期同額給与に該当せず損金不算入(申告加算)として扱った。

増額後支給仕訳
借方科目金額貸方科目金額
役員報酬600,000預り金(社会保険料62,000・源泉19,000・住民税15,000)96,000
普通預金504,000
合計600,000合計600,000

役員報酬の改定は原則期首から3か月以内。期中の増額は定期同額給与に当たらない。

32自動取込の重複・科目ブレを放置

自動取込と手入力で同じ経費を二重計上/同じ取引が月により消耗品費・雑費・事務用品費とバラバラ

重複は同日同額検索で除去。科目は「同じ取引は同じ科目」のルール表(勘定科目の決め方・第1章)に統一

なぜ起きる連携設定の重複・学習ルールの未整備のまま自動化だけ進める

防ぐには月次締めで「重複チェック→残高照合→推移表の異常値確認」の順に必ず通す

自動化の時代の新しい定番ミス ── 「自動=正しい」ではなく「自動+人の検算」

口座連携の自動取込により振込手数料660円(税込)が同一取引について二重に計上されていた。重複分を取り消すため普通預金660円・支払手数料660円で修正し、摘要欄に重複取消と記載した。

重複計上取消
借方科目金額貸方科目金額
普通預金660支払手数料660

口座連携の自動仕訳は二重取込に注意。取消時は摘要欄に理由を残す。

図解|ミスを防ぐ3層の防御

① 入口
パターン表・税区分マスタ
② 月次
締めチェック・残高照合
③ 決算
B/S・P/Lチェックリスト

誤りを見つけたら人を責めず、ルール表とチェック項目に1行足して仕組みで防ぎます。

間違い防止の仕組み ── 個人の注意力に頼らない

3層の防御

① 入口:取引パターン表・税区分マスタ・摘要ルールを整備(迷いを設計で消す)

② 月次:締めチェックリスト+残高照合+前月比異常値の確認(第1章)

③ 決算:B/S・P/Lチェックリスト+ダブルチェック(第5章)

誤りを見つけたら「人を責めず仕組みを直す」── ルール表・チェック項目に1行追加

同じ誤りが2回出たら仕組みの欠陥。社内で共有してチェック項目に反映

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実務仕訳大全 ── 場面別・業種別ケース1325本

中小企業の現場で実際に起こる取引を、日常の記帳から決算整理、業種特有の処理まで 設例つきの仕訳1,325本 に整理し、場面別・業種別に収録しました。すべての仕訳に、会計・税務の勘所を一言で添えた実務メモ付き。下の見出しから分野に飛ぶか、上の検索窓にキーワード(例:源泉/インボイス/減価償却/家事按分)を入れると、必要な仕訳がすぐ見つかります。金額は税抜経理・令和8年度税制改正(少額特例40万円未満・インボイス経過措置70%など)に対応しています。

現金・預金・小口現金(48本)

リース料(税込10%、月額16,500円)が当座預金口座から自動引き落としされた。

リース料引落
借方科目金額貸方科目金額
リース料15,000当座預金16,500
仮払消費税等1,500
合計16,500合計16,500

リース取引は契約内容次第で売買扱いとなる場合があり、要件確認が要る

定期預金1,000,000円が満期を迎え、元金が普通預金口座に自動的に振り替えられた(利息は別途処理)。

定期預金満期
借方科目金額貸方科目金額
普通預金1,000,000定期預金1,000,000

満期時の元金振替と利息受取りは別仕訳、利息は源泉税差引後の額で計上する

従業員が立替払いした出張旅費11,000円(税込10%)を現金で精算して支払った。

旅費現金精算
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費10,000現金11,000
仮払消費税等1,000
合計11,000合計11,000

旅費精算は金額だけでなく用務先や目的も記録し、業務関連性を示しておく

閉店後、レジの現金保有高が釣銭準備金を超えていたため、超過分50,000円を普通預金に預け入れた。

レジ超過金預入
借方科目金額貸方科目金額
普通預金50,000現金50,000

レジの余剰金はすぐ雑収入とせず、まず釣銭記録を点検しておきたい

月末に小口現金の実際有高を確認したところ帳簿残高より300円多く、原因不明のため雑収入として処理した。

小口現金過剰
借方科目金額貸方科目金額
小口現金300雑収入300

原因不明の過剰も雑収入への計上でよいが、消費税はあくまで不課税のままだ

前月に雑収入として処理していた現金過不足800円について、得意先からの売掛金回収を二重に計上していたことが判明し、雑収入から売掛金へ振り替えた。

過剰原因判明
借方科目金額貸方科目金額
雑収入800売掛金800

得意先元帳との照合を怠ると、回収の二重計上を見逃す落とし穴になる

従業員が業務用に立替払いした消耗品費3,300円(税込10%)を現金で精算した。

立替消耗品精算
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費3,000現金3,300
仮払消費税等300
合計3,300合計3,300

少額の立替精算でも領収書等の保存がなければ、仕入税額控除はできない

事務所に設置した自動販売機の売上手数料として、業者から現金3,300円(税込10%)が支払われた。

自販機手数料収入
借方科目金額貸方科目金額
現金3,300雑収入3,000
仮受消費税等300
合計3,300合計3,300

自販機の手数料のような雑収入も、対価性があれば課税売上に該当する

仕入代金の支払いのため、当座預金を振出人とする小切手330,000円(仕入300,000円・消費税30,000円)を作成し、仕入先に渡した。

小切手振出仕入
借方科目金額貸方科目金額
仕入高300,000当座預金330,000
仮払消費税等30,000
合計330,000合計330,000

自己振出小切手は振出時点で当座預金を減額、取立てとの期ズレが生じる

現金の実際有高を確認したところ帳簿残高より1,200円多く、原因不明のため雑収入として計上した。

現金過剰(原因不明)
借方科目金額貸方科目金額
現金1,200雑収入1,200

雑収入で処理する前に、釣銭ミスなど心当たりを一通り洗い出したい

レジの釣銭準備のため、普通預金から100,000円を引き出し、現金として保管した。

釣銭準備金引出
借方科目金額貸方科目金額
現金100,000普通預金100,000

釣銭準備金の引出しは勘定間の資金移動にすぎず、消費税は不課税である

定期預金の満期に伴う利息5,000円が普通預金に入金され、源泉所得税(国税15.315%)765円が差し引かれた残額4,235円が入金された(法人)。

定期預金利息入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金4,235受取利息5,000
仮払金765
合計5,000合計5,000

定期預金の源泉税も仮払金で計上、他の受取利息とまとめて税額控除する

得意先から売掛金110,000円の振込入金があったが、振込手数料220円(税込10%)が差し引かれた109,780円が入金され、差額は当社負担の支払手数料として処理した。

入金時手数料自己負担
借方科目金額貸方科目金額
普通預金109,780売掛金110,000
支払手数料200
仮払消費税等20
合計110,000合計110,000

入金時に差し引かれた手数料も課税仕入、売掛金は全額消込みで対応する

広告代理店への広告宣伝費110,000円(税込10%)を普通預金から振込送金し、振込手数料440円(税込10%・当社負担)も同時に引き落とされた。

広告費振込手数料込
借方科目金額貸方科目金額
広告宣伝費100,000普通預金110,440
仮払消費税等10,040
支払手数料400
合計110,440合計110,440

広告費と振込手数料は別個の課税仕入、取引ごとに消費税額を把握する

水道料金11,000円と電話料金5,500円(いずれも税込10%)が同日に普通預金口座からまとめて引き落とされた。

水道電話引落
借方科目金額貸方科目金額
水道光熱費10,000普通預金16,500
通信費5,000
仮払消費税等1,500
合計16,500合計16,500

一括引落でも費目ごとに金額を分解し、それぞれ正しい勘定科目に計上する

空き缶・古紙などの廃品回収業者から売却代金として現金2,200円(税込10%)を受け取った。

廃品売却収入
借方科目金額貸方科目金額
現金2,200雑収入2,000
仮受消費税等200
合計2,200合計2,200

廃品や不用品の売却代金も課税売上、計上漏れが起きやすい取引である

得意先へ商品(税抜80,000円)を現金決済で販売し、その場で800円の値引きに応じたため、税込87,120円(10%)を現金で受け取った。

現金売上値引
借方科目金額貸方科目金額
現金87,120売上高79,200
仮受消費税等7,920
合計87,120合計87,120

その場値引は売上高を減額した後の金額で消費税を計算し、順序を誤らない

事業用の現金250,000円を普通預金口座に預け入れた。

事業用現金預入
借方科目金額貸方科目金額
普通預金250,000現金250,000

多額の現金保有は管理リスクの温床、定期的な預金移動で薄めておきたい

得意先より売掛金330,000円のうち300,000円が普通預金に振り込まれ、残り30,000円は翌月繰越とした。

売掛金一部回収
借方科目金額貸方科目金額
普通預金300,000売掛金300,000

一部回収の場合は相手先ごとに残高を管理し、未回収分の繰越を確認する

地域イベントへの出店で商品を現金販売し、税込24,200円(10%)を売上として計上した。

イベント出店売上
借方科目金額貸方科目金額
現金24,200売上高22,000
仮受消費税等2,200
合計24,200合計24,200

出店先での売上も課税売上に変わりなく、本店の集計に漏れなく合算する

事業用の火災保険料(非課税)年払い120,000円が普通預金口座から引き落とされた。

火災保険料引落
借方科目金額貸方科目金額
保険料120,000普通預金120,000

損害保険料は非課税取引、仮払消費税等を立てない点が見落とされがち

レジの釣銭が不足したため、小口現金係から現金20,000円をレジに繰り入れた。

レジ釣銭補充
借方科目金額貸方科目金額
現金20,000小口現金20,000

小口現金からレジへの繰入れは内部振替、課税取引の範囲外にとどまる

得意先へ前受金の返金として、普通預金から77,000円を振り込んだ。振込手数料550円(税込10%)は当社負担で同時に引き落とされた。

返金振込手数料込
借方科目金額貸方科目金額
前受金77,000普通預金77,550
支払手数料500
仮払消費税等50
合計77,550合計77,550

前受金の返金は売上のマイナスでなく、預り負債の減少として処理する

普通預金口座から事業運転資金として現金180,000円を引き出した。

普通預金引出
借方科目金額貸方科目金額
現金180,000普通預金180,000

預金から現金への引出しは資金の形態変更、消費税は課税対象外である

当座預金口座の開設にあたり、普通預金から開設資金として500,000円を預け入れた。

当座預金開設
借方科目金額貸方科目金額
当座預金500,000普通預金500,000

口座開設時の入金は資金の場所的な移動にすぎず、損益はいっさい生じない

普通預金の残高が不足していたため、当座預金口座から普通預金口座へ500,000円を振り替えた。

当座から普通振替
借方科目金額貸方科目金額
普通預金500,000当座預金500,000

口座間の資金移動は損益に無関係な振替仕訳、消費税も発生しない

小売店で商品を税込55,000円(10%)で現金販売した。

店頭現金売上
借方科目金額貸方科目金額
現金55,000売上高50,000
仮受消費税等5,000
合計55,000合計55,000

税込みで受け取った現金売上は、本体価格と仮受消費税等への分解を都度正確に行う

個人事業主が生活費として、事業用の普通預金口座から150,000円を引き出した。

事業主貸(生活費)
借方科目金額貸方科目金額
事業主貸150,000普通預金150,000

生活費の引出しは経費でなく事業主貸、所得計算にはいっさい影響しない

出張前に従業員へ旅費の概算額50,000円を現金で仮払いした。

出張旅費仮払金
借方科目金額貸方科目金額
仮払金50,000現金50,000

旅費の概算前渡しは仮払金で計上、精算報告を受けるまでは費用化しない

前月に雑損失計上していた現金過不足2,200円について、通信費(税込10%)の記帳漏れであったと判明したため、通信費と仮払消費税等に振り替えた。

過不足原因判明
借方科目金額貸方科目金額
通信費2,000雑損失2,200
仮払消費税等200
合計2,200合計2,200

原因判明時は雑損失をいったん取り消し、本来の費用科目と消費税区分へ組み替える

普通預金に利息1,000円が入金され、源泉所得税(国税15.315%)153円が差し引かれた残額847円が入金された。法人のため源泉徴収額は仮払金として処理した。

預金利息入金(法人)
借方科目金額貸方科目金額
普通預金847受取利息1,000
仮払金153
合計1,000合計1,000

法人の受取利息は源泉税を仮払金に計上、確定申告で税額控除を受ける

当座預金残高180,000円の状態で買掛金の支払いのため330,000円の小切手を振り出した。当座借越契約(限度額50万円)により超過額150,000円は短期借入金として処理した。

当座借越発生
借方科目金額貸方科目金額
買掛金330,000当座預金180,000
短期借入金150,000
合計330,000合計330,000

当座借越の分は当座預金をマイナス表示せず、短期借入金へ振り替える

事務所家賃220,000円(税込10%)が普通預金口座から自動引き落としされた。

家賃口座振替
借方科目金額貸方科目金額
地代家賃200,000普通預金220,000
仮払消費税等20,000
合計220,000合計220,000

事務所家賃は課税仕入だが居住用は非課税、判定基準は契約上の用途

小口現金制度を採用しており、普通預金から50,000円を引き出して小口現金係に前渡しした。

小口現金設置
借方科目金額貸方科目金額
小口現金50,000普通預金50,000

前渡しした小口現金は資産計上のみ、費用化は精算報告を待って行う

買掛金330,000円を普通預金から振込送金し、振込手数料440円(税込10%・当社負担)が同時に引き落とされた。

振込手数料自己負担
借方科目金額貸方科目金額
買掛金330,000普通預金330,440
支払手数料400
仮払消費税等40
合計330,440合計330,440

振込手数料は買掛金本体と別建ての課税仕入、金額をひとまとめにしない

個人事業の事業用普通預金に利息500円が入金され、源泉所得税(国税15.315%)76円が差し引かれた残額424円が入金された。源泉徴収額は租税公課として処理した。

預金利息(個人)
借方科目金額貸方科目金額
普通預金424受取利息500
租税公課76
合計500合計500

個人の預金利息は源泉分離課税で課税関係が完結、原則として申告不要だ

不渡りが懸念されていた受取手形330,000円が期日どおり決済され、普通預金に入金された。

手形決済入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金330,000受取手形330,000

手形が期日どおり決済されれば不渡りの懸念は解消、受取手形を消却する

小口現金係から1週間分の支払報告を受けた。内訳は旅費交通費6,000円、消耗品費3,000円、通信費2,000円(いずれも税抜・10%)で、報告と同時に使用額と同額の12,100円を普通預金から補給した。

小口現金精算補給
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費6,000普通預金12,100
消耗品費3,000
通信費2,000
仮払消費税等1,100
合計12,100合計12,100

定額資金前渡制度は使用額と同額を補給し、小口現金残高を常に一定に保つ

得意先より売掛金550,000円が当座預金口座に振り込まれ入金された。

売掛金振込回収
借方科目金額貸方科目金額
当座預金550,000売掛金550,000

売掛金の回収時に消費税は再計上せず、単なる債権の消込みで足りる

出張から戻った従業員が旅費精算書を提出し、実際の旅費は税込44,000円(10%)であった。先に仮払いしていた50,000円との差額6,000円を現金で返金してもらった。

旅費仮払精算返金
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費40,000仮払金50,000
仮払消費税等4,000
現金6,000
合計50,000合計50,000

仮払金は実際発生額との差額を精算し、余剰分は現金で返金を受ける

直営店の1日分の売上を集計したところ税込165,000円(10%)であったため、現金で締めて金庫に保管した。

日次現金売上
借方科目金額貸方科目金額
現金165,000売上高150,000
仮受消費税等15,000
合計165,000合計165,000

1日分の売上を締める際は、集計額と現金の実査残高を必ず一致させる

電気料金33,000円(税込10%)が普通預金口座から引き落とされた。

電気料金引落
借方科目金額貸方科目金額
水道光熱費30,000普通預金33,000
仮払消費税等3,000
合計33,000合計33,000

水道光熱費は課税仕入、検針票や請求書を適格請求書として保存しておきたい

当座借越として計上していた短期借入金150,000円を全額返済するため、普通預金から150,000円を支払った。

当座借越返済
借方科目金額貸方科目金額
短期借入金150,000普通預金150,000

当座借越の返済は借入金の元本返済、支払利息とは科目を分けて処理する

仕入先から商品を税込44,000円(10%)で仕入れ、現金で支払った。

現金仕入
借方科目金額貸方科目金額
仕入高40,000現金44,000
仮払消費税等4,000
合計44,000合計44,000

仕入税額控除のカギは適格請求書の保存、レシートでも記載事項の確認が必須

当座預金に利息120円が入金され、源泉所得税(国税15.315%)18円が差し引かれた残額102円が入金された(法人)。

当座預金利息
借方科目金額貸方科目金額
当座預金102受取利息120
仮払金18
合計120合計120

少額の利息でも源泉税は仮払金に計上、金額の多寡で処理を省略しない

海外の仕入先への外貨建て買掛金386,000円相当を決済するため、円換算390,000円を普通預金から振込送金し、差額4,000円は為替差損として計上した。

外貨建仕入為替差損
借方科目金額貸方科目金額
買掛金386,000普通預金390,000
為替差損4,000
合計390,000合計390,000

外貨建て決済の差額は為替差損益、消費税の課税対象にはならない

軽減税率対象の食材を税込21,600円(8%)で仕入れ、現金で支払った。

食材現金仕入
借方科目金額貸方科目金額
仕入高20,000現金21,600
仮払消費税等1,600
合計21,600合計21,600

軽減税率8%の仕入は標準10%と別枠管理、税率混同は控除誤りの温床となる

仕入先から商品(税抜120,000円)を仕入れる際、2,000円の値引きを受けたため、税込129,800円(10%)を現金で支払った。

値引仕入現金払
借方科目金額貸方科目金額
仕入高118,000現金129,800
仮払消費税等11,800
合計129,800合計129,800

仕入値引は仕入高から直接減額、値引前の総額と混同して処理しない

売上・売掛金・回収・値引返品(92本)

オーダーメイド家具の製作依頼を受け、着手金として33,000円を現金で受け取った。

家具製作着手金
借方科目金額貸方科目金額
現金33,000前受金33,000

着手金は前受金で処理し、完成引渡し時に売上へ振り替えるのが原則。

宝飾品をクレジットカード決済により販売した。税込165,000円(10%)を信販会社への未収入金として計上した。

宝飾品カード売上
借方科目金額貸方科目金額
未収入金165,000売上高150,000
仮受消費税等15,000
合計165,000合計165,000

高額品のカード売上も未収入金で処理し、入金時の消込を徹底する。

展示品として販売していた什器を、通常価格税抜300,000円から展示品値引20,000円を控除し、税込308,000円(10%)で現金販売した。

展示品値引売上
借方科目金額貸方科目金額
現金308,000売上高280,000
仮受消費税等28,000
合計308,000合計308,000

展示品の値引販売でも、消費税の計算方法は通常販売と変わらない。

貸切バス利用の予約に際し、申込金として44,000円が普通預金に振り込まれた。

バス予約申込金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金44,000前受金44,000

申込金も前受金として処理し、運行終了時点で売上に振り替える。

卸売先のA社に商品300個(単価税抜800円)を掛販売し、月末締めで請求書を発行した。税込金額は264,000円(10%)である。

卸売掛販売
借方科目金額貸方科目金額
売掛金264,000売上高240,000
仮受消費税等24,000
合計264,000合計264,000

単価と数量の検算に加え、締め日と計上月のズレも確認する。

屋台形式の飲食店で、1日の現金売上を集計したところ税込132,000円(10%)であった。全額現金で保管した。

屋台現金売上
借方科目金額貸方科目金額
現金132,000売上高120,000
仮受消費税等12,000
合計132,000合計132,000

現金商売は日計表で管理し、過不足は当日中に原因を確認したい。

得意先へ弁当を大量注文(定価税抜150,000円)で受注したが、まとめ買い値引3,000円を差し引き、税込161,700円(10%)を掛けとして計上した。

まとめ買い値引
借方科目金額貸方科目金額
売掛金161,700売上高147,000
仮受消費税等14,700
合計161,700合計161,700

値引後の金額が課税標準となり、仮受消費税等もその額で計算する。

倉庫増築工事の引渡しにあたり、当初見積(税抜5,000,000円)から出精値引100,000円を控除した税込5,390,000円(10%)を完成工事未収入金として計上した。

出精値引未収
借方科目金額貸方科目金額
完成工事未収入金5,390,000完成工事高4,900,000
仮受消費税等490,000
合計5,390,000合計5,390,000

大型工事は値引後の金額と当初見積書との差異を確認してから計上。

店舗改装工事が完了し、当初請負金額(税抜2,000,000円)から出精値引50,000円を差し引いた税込2,145,000円(10%)を完成工事高として計上し、代金は普通預金へ振り込まれた。

出精値引完工
借方科目金額貸方科目金額
普通預金2,145,000完成工事高1,950,000
仮受消費税等195,000
合計2,145,000合計2,145,000

出精値引後の金額が課税標準となり、完成工事高として計上する。

出張修理サービスの対価として、その場で現金33,000円(税込10%)を受け取った。

出張修理現金売上
借方科目金額貸方科目金額
現金33,000売上高30,000
仮受消費税等3,000
合計33,000合計33,000

出張先での現金受領でも計上時点は変わらず、領収書控えを残す。

ソフトウェア受託開発の検収が完了し、得意先へ税込880,000円(10%)を請求した。代金は掛けとし、翌月に普通預金で回収する予定である。

受託開発売上
借方科目金額貸方科目金額
売掛金880,000売上高800,000
仮受消費税等80,000
合計880,000合計880,000

検収完了日が計上日の目安となり、契約書の検収条件と突き合わせる。

得意先へ商品を掛けで販売した。請求金額は税込330,000円(10%)である。

掛売上
借方科目金額貸方科目金額
売掛金330,000売上高300,000
仮受消費税等30,000
合計330,000合計330,000

収益認識は引渡し時点が原則、適格請求書の記載要件も確認したい。

大型什器の販売において、代金税込935,000円(10%)を内金290,000円(現金)と残金645,000円(掛け)に分けて処理した。

内金掛併用売上
借方科目金額貸方科目金額
現金290,000売上高850,000
売掛金645,000仮受消費税等85,000
合計935,000合計935,000

内金と掛け代金の合計が、税込請求額と一致するか検算する。

信販会社よりクレジットカード売上代金の入金があり、額面55,000円から決済手数料税込1,650円(10%)が差し引かれた53,350円が普通預金に振り込まれた。

カード手数料入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金53,350未収入金55,000
支払手数料1,500
仮払消費税等150
合計55,000合計55,000

決済手数料は課税仕入に該当し、仮払消費税等を分けて計上する。

得意先より先月掛け販売した商品の一部に不良があり返品を受けた。返品分は税込22,000円(10%)で、売掛金残高から減額した。

返品売掛減額
借方科目金額貸方科目金額
売上高20,000売掛金22,000
仮受消費税等2,000
合計22,000合計22,000

返品時は売上取消だけでなく、商品の在庫への戻し忘れにも注意。

通信販売の返品について、商品代金税込33,000円(10%)から返品手数料税込1,100円(10%)を差し引いた残額31,900円を普通預金から返金した。手数料分は雑収入として処理した。

返品手数料相殺
借方科目金額貸方科目金額
売上高30,000普通預金31,900
仮受消費税等3,000雑収入1,000
仮受消費税等100
合計33,000合計33,000

相殺した手数料も課税売上となり、雑収入側にも仮受消費税等を計上。

得意先との価格交渉の結果、今回の受注(税抜200,000円)について10,000円の特別値引を適用し、税込209,000円(10%)を掛け売上として計上した。

特別値引掛売上
借方科目金額貸方科目金額
売掛金209,000売上高190,000
仮受消費税等19,000
合計209,000合計209,000

値引後の金額に消費税を計算し、値引理由も証憑に残しておきたい。

店頭で衣料品を現金販売し、税込19,800円(10%)を現金で受け取った。

店頭現金売上
借方科目金額貸方科目金額
現金19,800売上高18,000
仮受消費税等1,800
合計19,800合計19,800

レジ現金と売上高を日次で照合し、レシート控えの保存も徹底する。

スーパーマーケットで食料品を販売し、軽減税率8%対象の税込43,200円を現金で受け取った。

食料品現金売上
借方科目金額貸方科目金額
現金43,200売上高40,000
仮受消費税等3,200
合計43,200合計43,200

食料品は軽減税率の対象だが、酒類や外食は標準税率となる点に注意。

卸売先へのキャンペーン販売奨励金(売上割戻)として、税込220,000円(10%)を確定し、当座預金から支払った。

販売奨励金支払
借方科目金額貸方科目金額
売上高200,000当座預金220,000
仮受消費税等20,000
合計220,000合計220,000

販売奨励金は売上割戻として処理し、交際費との区別を明確にする。

ネット通販で販売した商品がサイズ違いのため返品され、税込13,200円(10%)を普通預金から返金した。

通販返品返金
借方科目金額貸方科目金額
売上高12,000普通預金13,200
仮受消費税等1,200
合計13,200合計13,200

返金した時点で売上を取り消し、消費税も連動して減額する。

得意先向けに今月分の掛売上をまとめて請求書を発行し、税込396,000円(10%)を売上計上した(検収基準)。

月次請求書売上
借方科目金額貸方科目金額
売掛金396,000売上高360,000
仮受消費税等36,000
合計396,000合計396,000

検収基準を採用したら出荷基準と混在させない、継続適用が原則。

得意先の創業記念セールとして、通常税込55,000円(10%)の商品を10%引きの税込49,500円で現金販売した。

記念セール値引
借方科目金額貸方科目金額
現金49,500売上高45,000
仮受消費税等4,500
合計49,500合計49,500

税込表示額を1.1で割り戻し、売上高と消費税額を区分して計上する。

弁当店で弁当を持ち帰り(テイクアウト)販売し、軽減税率8%対象として税込10,800円を現金で受け取った。

軽減税率現金売上
借方科目金額貸方科目金額
現金10,800売上高10,000
仮受消費税等800
合計10,800合計10,800

持ち帰り販売は軽減税率8%の対象、店内飲食との判定基準に注意。

先に掛け販売した商品について、納品後に汚損が見つかったため税抜5,000円の値引きに応じ、売掛金残高から税込5,500円(10%)を減額した。

納品後値引減額
借方科目金額貸方科目金額
売上高5,000売掛金5,500
仮受消費税等500
合計5,500合計5,500

値引額が税込1万円未満なら、返還インボイスの交付義務は免除される。

貸切バスの運行が終了し、利用料金は税込220,000円(10%)である。予約時の申込金44,000円を充当し、残額は当社普通預金口座への振込で受領した。

バス代金前受充当
借方科目金額貸方科目金額
前受金44,000売上高200,000
普通預金176,000仮受消費税等20,000
合計220,000合計220,000

充当時も売上は総額で計上し、充当分と入金分の内訳を管理する。

信販会社から入金があり、クレジットカード売上額面99,000円のうち決済手数料(税込2,970円、料率3%)を差し引いた96,030円が当座預金に入金された。

カード入金手数料
借方科目金額貸方科目金額
当座預金96,030未収入金99,000
支払手数料2,700
仮払消費税等270
合計99,000合計99,000

手数料率は契約書で確認し、インボイスの記載有無も確認しておく。

オーダー看板の製作が完了し引渡した。請負金額は税込165,000円(10%)で、契約時に受領していた着手金50,000円を充当し、残額115,000円は普通預金に振り込まれた。

看板引渡前受充当
借方科目金額貸方科目金額
前受金50,000売上高150,000
普通預金115,000仮受消費税等15,000
合計165,000合計165,000

着手金充当後の残額請求は、振込額との突合を済ませてから計上。

展示会予約金として受領していた50,000円を、実際の出展料税込330,000円(10%)に充当し、不足額280,000円は得意先へ請求のうえ掛けとした。

予約金充当売上
借方科目金額貸方科目金額
前受金50,000売上高300,000
売掛金280,000仮受消費税等30,000
合計330,000合計330,000

前受金で不足する分は売掛金に計上し、消費税区分は統一する。

季節商品を現金販売していた得意先から、シーズン終了に伴う返品(委託販売契約に基づく)を受け付け、税込27,500円(10%)を現金で返金した。

委託販売返品
借方科目金額貸方科目金額
売上高25,000現金27,500
仮受消費税等2,500
合計27,500合計27,500

季節商品の返品は委託契約の返品条件を確認してから処理する。

現金販売した商品について、購入者都合により返品を受け付け、税込16,500円(10%)を現金で返金した。

現金返金返品
借方科目金額貸方科目金額
売上高15,000現金16,500
仮受消費税等1,500
合計16,500合計16,500

現金返金でも消費税込みで減額し、返品理由を記録に残しておく。

得意先との年間販売契約に基づき、上半期の購入実績に応じたリベート(売上割戻)税込55,000円(10%)を確定し、売掛金と相殺した。

売上割戻相殺
借方科目金額貸方科目金額
売上高50,000売掛金55,000
仮受消費税等5,000
合計55,000合計55,000

売上割戻の確定額は算定根拠を明確にし、契約内容に基づき処理する。

展示会出展の予約金として、来場予定企業から現金50,000円を受け取った。

出展予約金
借方科目金額貸方科目金額
現金50,000前受金50,000

予約金も前受金扱いとし、提供前の段階では課税売上に含めない。

機械装置の販売が完了し、代金税込1,100,000円(10%)のうち内金として300,000円を現金で受け取り、残金800,000円は翌月末に普通預金へ振り込まれる契約とし売掛金に計上した。

内金残金決済
借方科目金額貸方科目金額
現金300,000売上高1,000,000
売掛金800,000仮受消費税等100,000
合計1,100,000合計1,100,000

内金と売掛金が混在する取引は、入金予定日ごとに個別管理する。

新聞販売店が定期購読契約(週2回以上発行の新聞、軽減税率8%対象)に基づき、月極購読料税込3,240円を得意先の口座振替により普通預金で回収した。

新聞購読料回収
借方科目金額貸方科目金額
普通預金3,240売上高3,000
仮受消費税等240
合計3,240合計3,240

軽減税率の対象は週2回以上発行の新聞に限定され、電子版は対象外。

展示会場での実演販売により雑貨を現金で販売し、税込8,800円(10%)を現金で受け取った。

実演販売現金売上
借方科目金額貸方科目金額
現金8,800売上高8,000
仮受消費税等800
合計8,800合計8,800

会場が変わっても課税売上に変わりなく、簡易な証憑保存で足りる。

カフェで飲食料品をテイクアウト販売した際、軽減税率8%対象のドリンク税込2,160円と、店内飲食(標準10%)のフード税込3,300円が混在したため、税率ごとに区分して掛け売上に計上した。

軽減税率区分売上
借方科目金額貸方科目金額
売掛金5,460売上高2,000
仮受消費税等160
売上高3,000
仮受消費税等300
合計5,460合計5,460

税率が混在する取引は8%と10%を分けて記帳し、集計ミスを防ぐ。

配送中に外箱が破損していた商品について、得意先に事情を説明し値引で対応することとし、既存の売掛金残高から税込11,000円(10%)を減額する処理を行った。

破損値引減額
借方科目金額貸方科目金額
売上高10,000売掛金11,000
仮受消費税等1,000
合計11,000合計11,000

値引額が税込1万円を超えるため、返還インボイスの交付が原則必要。

前受金220,000円を受領していた注文住宅が完成・引渡しとなり、工事代金は税込3,300,000円(10%)である。前受金を充当し、残額は普通預金へ振り込まれた。

前受金充当引渡
借方科目金額貸方科目金額
前受金220,000完成工事高3,000,000
普通預金3,080,000仮受消費税等300,000
合計3,300,000合計3,300,000

入金額は差額のみでも、消費税は請負総額を基準に計算する。

別注什器の納品が完了し、代金税込385,000円(10%)のうち内金として現金88,000円を受け取り、同時に残金297,000円が普通預金へ振り込まれた。

什器納品内金決済
借方科目金額貸方科目金額
現金88,000売上高350,000
普通預金297,000仮受消費税等35,000
合計385,000合計385,000

入金が同日でも原因が異なれば、仕訳は分けて記帳するのが基本。

得意先へ商品を税込660,000円(10%)で掛販売し、代金の半額は先方振出の約束手形(受取手形)で受け取り、残額は売掛金とした。

手形併用掛売上
借方科目金額貸方科目金額
受取手形330,000売上高600,000
売掛金330,000仮受消費税等60,000
合計660,000合計660,000

受取手形と売掛金は別勘定で管理し、手形は裏書・割引の可否も確認。

美容室で施術料金をクレジットカード決済で受け付けた。施術料金は税込33,000円(10%)、決済手数料税込990円(10%)を控除した32,010円が翌日に普通預金へ入金される契約のため、入金日にまとめて仕訳した。

カード売上手数料
借方科目金額貸方科目金額
普通預金32,010売上高30,000
支払手数料900仮受消費税等3,000
仮払消費税等90
合計33,000合計33,000

入金日にまとめて処理しても、売上計上日は施術日となる点に注意。

運送業者として、得意先の月間配送分をまとめて請求した。税込請求額は242,000円(10%)で、掛けとした。

運送料金請求
借方科目金額貸方科目金額
売掛金242,000売上高220,000
仮受消費税等22,000
合計242,000合計242,000

月まとめ請求でも配送日基準で、計上月にズレがないか確認したい。

オーダーメイド家具が完成し引き渡した。販売価格は税込440,000円(10%)で、受注時に受け取っていた前受金33,000円を充当し、残額は現金で受け取った。

家具引渡前受充当
借方科目金額貸方科目金額
前受金33,000売上高400,000
現金407,000仮受消費税等40,000
合計440,000合計440,000

前受金の充当額と現金受領額の合計を、税込総額と突き合わせる。

注文住宅の請負契約に伴い、契約時手付金として500,000円が当座預金に入金された。

住宅請負手付金
借方科目金額貸方科目金額
当座預金500,000前受金500,000

契約時の手付金は前受金とし、収益は完成引渡し時に認識する。

店頭で商品をクレジットカード決済により販売した。税込38,500円(10%)は信販会社経由で後日入金される未収入金として計上した。

カード売上未収
借方科目金額貸方科目金額
未収入金38,500売上高35,000
仮受消費税等3,500
合計38,500合計38,500

カード売上は入金まで未収入金で計上し、売掛金とは区別して管理。

建設業者として、B社向け内装工事が完成し引渡したため、完成工事高として税込1,650,000円(10%)を請求した。代金は翌月末に普通預金へ振り込まれる契約である。

内装工事完成
借方科目金額貸方科目金額
完成工事未収入金1,650,000完成工事高1,500,000
仮受消費税等150,000
合計1,650,000合計1,650,000

完成工事高は工事完成基準で計上し、完成工事未収入金と売掛金は別勘定。

広告代理店として、C社の広告制作業務が完了したため、税込550,000円(10%)を請求書発行のうえ掛け売上として計上した。

広告制作売上
借方科目金額貸方科目金額
売掛金550,000売上高500,000
仮受消費税等50,000
合計550,000合計550,000

制作完了時に売上計上するのが原則、着手金は前受金として区分する。

内科クリニックを営む当社は、社会保険診療報酬支払基金から前々月分の未収入金1,860,000円の振込入金を普通預金口座で受けた。

診療報酬入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金1,860,000未収入金1,860,000

診療報酬は社会保険診療で非課税、入金までの2か月は未収入金で管理

建設業を営む当社は、元請けのP建設より完成工事未収入金2,750,000円の振込入金を当座預金口座で受けた。

工事代金回収
借方科目金額貸方科目金額
当座預金2,750,000完成工事未収入金2,750,000

建設業は「売掛金」でなく「完成工事未収入金」勘定を用いる

当社は額面合計960,000円の受取手形2枚を保有しており、そのうち600,000円分は仕入先BB社への買掛金600,000円の支払いに充てるため裏書譲渡し、残る360,000円分は満期日に取立を依頼して当座預金口座に入金された。

手形裏書・取立
借方科目金額貸方科目金額
買掛金600,000受取手形960,000
当座預金360,000
合計960,000合計960,000

手形を裏書分と取立分に分ける場合、手形台帳で1枚ごとに管理する

建設業の当社は、共同施工先のS社に対する完成工事未収入金935,000円と、同社への外注に係る工事未払金800,000円を相殺し、差額135,000円は当座預金で回収した。

工事代金相殺回収
借方科目金額貸方科目金額
工事未払金800,000完成工事未収入金935,000
当座預金135,000
合計935,000合計935,000

相殺と入金が混在する取引は、差額と入金額の整合性を検算する

得意先Y社が破産手続開始決定を受けたため、同社に対する売掛金275,000円が回収不能となり、設定済みの貸倒引当金を全額取り崩して充当した。

貸倒引当金充当
借方科目金額貸方科目金額
貸倒引当金275,000売掛金275,000

破産等の法的整理による貸倒は、税務上も損金算入が認められやすい

当社は得意先CC社との合意により、売掛金1,800,000円を3回に分割して回収することとし、初回分617,000円について、割賦事務手数料550円(税込)を差し引いた616,450円が普通預金口座に入金された。

分割初回回収
借方科目金額貸方科目金額
普通預金616,450売掛金617,000
支払手数料500
仮払消費税等50
合計617,000合計617,000

分割回収は都度、残債権額を更新し、割賦手数料は課税仕入れで区分する

当社は仕入先V社に対する買掛金600,000円の支払いに充てるため、保有する受取手形600,000円を裏書譲渡した。

手形裏書譲渡
借方科目金額貸方科目金額
買掛金600,000受取手形600,000

裏書譲渡した手形は不渡り時に遡及義務を負い、偶発債務として管理

当社は月極駐車場の年間契約料396,000円を利用者から一括で現金にて受け取り、前受金として処理した。

年間契約料前受け
借方科目金額貸方科目金額
現金396,000前受金396,000

決算をまたぐ前受けは期間按分し、当期対応分のみ収益計上する

製造業の当社は、加工工程で生じた金属くずを産業廃棄物業者に売却し、代金33,000円(税込)を現金で受け取った。

作業くず売却
借方科目金額貸方科目金額
現金33,000雑収入30,000
仮受消費税等3,000
合計33,000合計33,000

金属くず等の売却も課税売上、雑収入でも税抜経理で区分計上する

当社はソフトウェア保守契約1年分の契約料1,320,000円を得意先から一括で受け取り、普通預金に入金された。役務提供はこれから行うため前受金として計上した。

保守料前受け
借方科目金額貸方科目金額
普通預金1,320,000前受金1,320,000

保守料の前受けは負債計上、消費税は役務提供時に認識し期ズレに注意

取引を停止していた小口の得意先が連絡不能となったため、同社に対する売掛金33,000円を貸倒損失として処理した。

貸倒損失計上
借方科目金額貸方科目金額
貸倒損失33,000売掛金33,000

連絡不能等の事実上の貸倒は、税務上の要件充足を個別に確認する

当社は同一の取引先R社との間で発生していた電子記録債権418,000円と電子記録債務418,000円について、双方の申請により相殺処理をした。

でんさい相殺
借方科目金額貸方科目金額
電子記録債務418,000電子記録債権418,000

でんさいの相殺は電子記録機関への申請が必要で、通常の相殺と手続きが異なる

文具卸売業の当社は、得意先の丸菱商事に対する売掛金330,000円について、普通預金口座への振込入金を確認した。

売掛金振込回収
借方科目金額貸方科目金額
普通預金330,000売掛金330,000

振込金額を請求額と照合し、得意先違いや消込み漏れを防ぐ

建設業の当社は、元請けX社に対する完成工事未収入金1,650,000円について電子記録債権の発生記録を行った。

工事でんさい発生
借方科目金額貸方科目金額
電子記録債権1,650,000完成工事未収入金1,650,000

完成工事未収入金のでんさい振替でも、課税関係は変わらない

当社は来月開催予定の展示会について、出展を希望する得意先から出展料220,000円を普通預金で前受けした。

出展料前受け
借方科目金額貸方科目金額
普通預金220,000前受金220,000

前受け時点では収益計上せず、開催時(役務提供時)に売上計上する

得意先が経営難に陥り実質的に債権回収が困難となったため、当社は当該得意先に対する売掛金について個別評価を行い、貸倒引当金330,000円を追加で繰り入れた。

個別評価繰入
借方科目金額貸方科目金額
貸倒引当金繰入330,000貸倒引当金330,000

個別評価金銭債権は一括評価と区分し、債務者ごとに算定する

個人でグラフィックデザイン業を営む当社は、得意先DD社に対するデザイン制作料に係る売掛金110,000円(うち消費税10,000円)の回収を受けた。得意先が源泉所得税10,210円を差し引いたため、普通預金への入金額は99,790円であった。

源泉徴収後回収
借方科目金額貸方科目金額
普通預金99,790売掛金110,000
事業主貸10,210
合計110,000合計110,000

デザイン料等の源泉徴収10.21%は、消費税額を区分記載すれば税抜が基準

当社は工具器具備品の購入代金に係る未払金350,000円の支払いに充てるため、保有する受取手形350,000円を裏書譲渡した。

手形裏書決済
借方科目金額貸方科目金額
未払金350,000受取手形350,000

固定資産の未払金も手形裏書で決済でき、遡及義務は同様に生じる

当社は得意先T社より、売掛金1,650,000円の回収として同社振出の約束手形1,650,000円を受け取った。

約束手形受取
借方科目金額貸方科目金額
受取手形1,650,000売掛金1,650,000

受取手形は振出人と満期日を手形台帳に記録し、期日管理を徹底する

取引先の倒産により、当社が保有する電子記録債権198,000円が回収不能となったため、貸倒損失として処理した。

でんさい貸倒処理
借方科目金額貸方科目金額
貸倒損失198,000電子記録債権198,000

でんさいも売掛金と同じ金銭債権、貸倒損失の要件は同様に判定する

当社は資金繰りのため、保有する受取手形1,100,000円を取引銀行で割引に付し、割引料22,000円を差し引かれた手取金1,078,000円が当座預金口座に入金された。

受取手形割引
借方科目金額貸方科目金額
当座預金1,078,000受取手形1,100,000
手形売却損22,000
合計1,100,000合計1,100,000

手形の割引料(手形売却損)は非課税取引、課税仕入れに計上しない

当社は得意先U社に対する売掛金704,000円について、204,000円は現金で受け取り、残り500,000円は同社振出の約束手形で受け取った。

現金・手形回収
借方科目金額貸方科目金額
現金204,000売掛金704,000
受取手形500,000
合計704,000合計704,000

現金と手形が混在する回収は、内訳ごとに借方を分けて仕訳する

当社は得意先W社との合意に基づき、売掛金935,000円について電子記録債権の発生記録を行い、電子記録債権へ振り替えた。

でんさい発生記録
借方科目金額貸方科目金額
電子記録債権935,000売掛金935,000

売掛金からでんさいへの振替は債権の同一性を保ち、消費税区分は不変

当社は得意先N社に対する売掛金880,000円について、600,000円は当座預金への振込、残り280,000円は同社振出の約束手形で受け取った。

振込・手形回収
借方科目金額貸方科目金額
当座預金600,000売掛金880,000
受取手形280,000
合計880,000合計880,000

決済手段が混在する回収は、方法ごとに借方を分けて計上する

当社は満期まで90日ある受取手形2,200,000円を銀行で割引に付し、割引料16,500円を差し引かれた手取金2,183,500円が当座預金口座に入金された。

長期手形割引
借方科目金額貸方科目金額
当座預金2,183,500受取手形2,200,000
手形売却損16,500
合計2,200,000合計2,200,000

残存期間の割引料は本来按分計上だが、僅少なら一括費用処理も可

当社は得意先M社から売掛金396,000円の回収として同社振出しの小切手を受け取り、即日当座預金に預け入れた。

小切手代金回収
借方科目金額貸方科目金額
当座預金396,000売掛金396,000

他人振出小切手は本来「現金」だが、即日預入なら当座預金処理も可

当社は得意先L社から売掛金550,000円の振込入金を受けた。振込手数料は得意先負担のため、入金額に差異はなかった。

売掛金全額回収
借方科目金額貸方科目金額
普通預金550,000売掛金550,000

手数料負担者は契約で事前に確認し、差額発生時の処理を統一する

発注済みであった特注品の製作を得意先の都合でキャンセルされたため、契約に基づく違約金110,000円を普通預金で受け取った。

解約違約金受領
借方科目金額貸方科目金額
普通預金110,000雑収入110,000

解約違約金は資産の譲渡等の対価でなければ、消費税は不課税となる

当社は個人客の得意先から、溜まっていた売掛金88,000円を店頭で現金にて回収した。

売掛金現金回収
借方科目金額貸方科目金額
現金88,000売掛金88,000

現金回収は領収書の控えを残し、現金出納帳と即日照合する

当社が保有する電子記録債権1,210,000円の支払期日が到来し、当座預金口座に入金された。

でんさい満期入金
借方科目金額貸方科目金額
当座預金1,210,000電子記録債権1,210,000

発生記録で指定した入金口座と、実際の入金先の一致を確認する

当社は得意先K社から売掛金660,000円の入金を受けたが、契約により振込手数料330円(税込)を当社が負担することとなっており、入金額は659,670円であった。

手数料差引回収
借方科目金額貸方科目金額
普通預金659,670売掛金660,000
支払手数料300
仮払消費税等30
合計660,000合計660,000

振込手数料は当社負担分が課税仕入れ、税込1万円未満なら帳簿のみ保存も可

決算にあたり、当社は売掛金期末残高をもとに差額補充法により貸倒引当金を計算した結果、当期は120,000円を追加繰入することとした。

貸倒引当金繰入
借方科目金額貸方科目金額
貸倒引当金繰入120,000貸倒引当金120,000

差額補充法は期末必要額と既存残高との差額のみを繰り入れる

決算にあたり、当社は中小企業向けの法定繰入率を用いて売掛金期末残高5,000,000円に対する一括評価分の貸倒引当金185,000円を繰り入れた。

法定繰入率繰入
借方科目金額貸方科目金額
貸倒引当金繰入185,000貸倒引当金185,000

中小企業の法定繰入率は業種ごとに異なり、繰入限度額の判定に使う

当社は米ドル建ての輸出売掛金(帳簿価額880,000円)について、円安の進行により回収時の円換算額が902,000円となり、普通預金に入金された。差額22,000円は為替差益として処理した。

為替差益回収
借方科目金額貸方科目金額
普通預金902,000売掛金880,000
為替差益22,000
合計902,000合計902,000

為替差損益は対価性がなく、消費税の課税対象外(不課税)として扱う

当社が保有していた受取手形1,320,000円が満期を迎え、取引銀行の当座預金口座に入金された。

手形満期入金
借方科目金額貸方科目金額
当座預金1,320,000受取手形1,320,000

満期入金時は手形台帳を消込み、額面との一致を確認する

当社が保有する電子記録債権660,000円の支払期日が到来し、普通預金口座に入金された。

でんさい入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金660,000電子記録債権660,000

でんさいは期日に口座へ自動入金され、手形と違い紛失の心配がない

当社は得意先EE社に納品した商品の一部に不良があったため、売掛金1,100,000円のうち110,000円(税込)を値引きすることで合意した。値引後の残額990,000円は普通預金で回収した。

売上値引回収
借方科目金額貸方科目金額
普通預金990,000売掛金1,100,000
売上高100,000
仮受消費税等10,000
合計1,100,000合計1,100,000

売上値引は「対価の返還等」に該当し、仮受消費税等も比例減額する

予約されていた工事の急な取消しにあたり、契約書の定めに基づきキャンセル料66,000円を得意先から現金で受け取った。

キャンセル料受領
借方科目金額貸方科目金額
現金66,000雑収入66,000

工事キャンセル料は実質に応じ、課税・不課税の判定が分かれる

得意先Z社の民事再生手続開始により売掛金660,000円が回収不能となったが、設定していた貸倒引当金は400,000円のみであったため、不足額260,000円は貸倒損失として処理した。

引当金不足両建て
借方科目金額貸方科目金額
貸倒引当金400,000売掛金660,000
貸倒損失260,000
合計660,000合計660,000

引当金残高を超える回収不能額のみ、貸倒損失として計上する

当社は梱包で生じた段ボールをまとめて回収業者に売却し、代金5,500円(税込)を現金で受け取った。

古紙売却収入
借方科目金額貸方科目金額
現金5,500雑収入5,000
仮受消費税等500
合計5,500合計5,500

古紙等の少額売却でも課税売上、仮受消費税を分けて計上する

当社は得意先AA社に対する売掛金550,000円について、350,000円は同社に対する買掛金と相殺し、残額200,000円は現金で回収した。

相殺・現金回収
借方科目金額貸方科目金額
買掛金350,000売掛金550,000
現金200,000
合計550,000合計550,000

相殺と現金回収が混在する取引は、それぞれの根拠資料を残す

前期に貸倒処理していた得意先に対する売掛金のうち88,000円について、当期になって得意先の事業再開に伴い現金で回収することができた。

償却債権回収
借方科目金額貸方科目金額
現金88,000雑収入88,000

前期に貸倒れの消費税を控除済みなら、回収時は消費税相当額を加算する

破産更生債権等として処理していた旧得意先に対する債権について、破産管財人から配当金55,000円の普通預金振込を受けた。

破産配当受領
借方科目金額貸方科目金額
普通預金55,000雑収入55,000

帳簿価額ゼロの破産更生債権等でも、回収額は全額雑収入となる

当社が保有する受取手形770,000円の取立を銀行に依頼し満期日に入金されたが、取立手数料550円(税込)が差し引かれ、入金額は769,450円であった。

手形取立入金
借方科目金額貸方科目金額
当座預金769,450受取手形770,000
支払手数料500
仮払消費税等50
合計770,000合計770,000

取立手数料も課税仕入れ、税込1万円未満なら帳簿のみ保存も可

仕入・買掛金・支払(48本)

定食屋を営む当社は、食品卸のO社から調味料・乾物を税込32,400円(8%)で掛け仕入れした。

食材掛仕入
借方科目金額貸方科目金額
仕入高30,000買掛金32,400
仮払消費税等2,400
合計32,400合計32,400

乾物・調味料も飲食料品として軽減8%、生鮮品と扱いは同一

前渡金として支払っていた220,000円について、I社から商品(税込220,000円、10%)が納品されたため、全額を仕入高に振り替えた。

前渡金充当仕入
借方科目金額貸方科目金額
仕入高200,000前渡金220,000
仮払消費税等20,000
合計220,000合計220,000

課税仕入の認識は商品受領時、前渡金充当分もこの時点で計上

商品770,000円(税込10%)を仕入れ、代金のうち440,000円は支払手形を振り出し、残額330,000円は現金で支払った。

手形一部現金仕入
借方科目金額貸方科目金額
仕入高700,000支払手形440,000
仮払消費税等70,000現金330,000
合計770,000合計770,000

決済手段が複数でも、取得原価と消費税額は合計額で一体判定

買掛金550,000円について仕入先と分割払いの合意をし、今月は275,000円を普通預金から支払い、残額275,000円は翌月払いとして残した。

買掛金分割払い
借方科目金額貸方科目金額
買掛金275,000普通預金275,000

分割払いへの変更は支払条件の合意で、仕入時点の税額計算はそのまま

買掛金330,000円について、支払期日前に決済すると2%の仕入割引が受けられる条件であったため、割引額6,600円を差し引いた323,400円を普通預金から振り込んだ。

仕入割引受取
借方科目金額貸方科目金額
買掛金330,000普通預金323,400
雑収入6,600
合計330,000合計330,000

支払期日前の決済による仕入割引は財務収益、仕入高は動かさず雑収入で処理

建設業を営む当社は、資材業者のF社から工事現場用の建築資材を税込660,000円(10%)で購入し、工事未払金とした。

建築資材仕入
借方科目金額貸方科目金額
未成工事支出金600,000工事未払金660,000
仮払消費税等60,000
合計660,000合計660,000

建設業の工事別原価は未成工事支出金、買掛金でなく工事未払金で計上

前渡金として支払っていた60,000円を、商品仕入(税込176,000円、10%)の代金の一部に充当し、残額116,000円は買掛金に計上した。

前渡金一部充当
借方科目金額貸方科目金額
仕入高160,000前渡金60,000
仮払消費税等16,000買掛金116,000
合計176,000合計176,000

一部充当では前渡金消込分と買掛金残額を分けて仕訳に反映

文具卸業を営む当社は、仕入先のD社から事務用品を税込330,000円(10%)で掛け仕入れした。

事務用品掛仕入
借方科目金額貸方科目金額
仕入高300,000買掛金330,000
仮払消費税等30,000
合計330,000合計330,000

卸売業者は販売用と自社使用分を区分し、仕入高と消耗品費を峻別

仕入先であり得意先でもあるR社に対し、当社の買掛金187,000円と売掛金250,000円を相殺し、差額63,000円を普通預金で受け取った。

買掛金と売掛金相殺
借方科目金額貸方科目金額
買掛金187,000売掛金250,000
普通預金63,000
合計250,000合計250,000

相殺後の純額でなく、相殺前の買掛金・売掛金それぞれの額で税務判定

現金取引の多いQ社との間で早期決済割引の合意があり、買掛金109,780円のうち割引2,195円(2%・円未満切捨て)を差し引いた107,585円を現金で支払った。

現金仕入割引
借方科目金額貸方科目金額
買掛金109,780現金107,585
雑収入2,195
合計109,780合計109,780

仕入割引と仕入値引は似て非なるもの、前者は雑収入・後者は仕入高減額

現金で仕入れていた商品に品違いがあったため仕入先へ返品し、代金5,500円(税込10%)を現金で返金してもらった。

返品現金受取
借方科目金額貸方科目金額
現金5,500仕入高5,000
仮払消費税等500
合計5,500合計5,500

現金仕入の返品も仕入高のマイナス、消費税額も連動して減額

発注をキャンセルしたため、仕入先へ支払っていた前渡金150,000円のうち100,000円が普通預金に返金され、残り50,000円は次回発注分に繰り越すこととした。

前渡金返還受入
借方科目金額貸方科目金額
普通預金100,000前渡金100,000

返金と繰越が混在する前渡金は、発注案件ごとに残高管理が必要

八百屋を営む当社は、卸売市場で野菜を税込8,640円(8%)で仕入れ、現金で支払った。

青果現金仕入
借方科目金額貸方科目金額
仕入高8,000現金8,640
仮払消費税等640
合計8,640合計8,640

生鮮食品は軽減税率8%対象、帳簿には税率区分の明記が必須

大量仕入れを行ったL社との取引で数量値引きの合意があり、掛け仕入代金のうち33,000円(税込10%)の値引きを受け、買掛金と相殺した。

仕入値引買掛控除
借方科目金額貸方科目金額
買掛金33,000仕入高30,000
仮払消費税等3,000
合計33,000合計33,000

値引き・割戻し・返品は税務上「仕入れに係る対価の返還等」で共通処理

買掛金55,000円について、10日以内の支払で1%割引となる条件を利用し、割引額550円を差し引いた54,450円を普通預金から支払った。

仕入割引小口
借方科目金額貸方科目金額
買掛金55,000普通預金54,450
雑収入550
合計55,000合計55,000

金額が小さい仕入割引でも科目は雑収入、仕入値引との混同に注意

建設業の当社は、特定の工事現場に直課できる外注作業を下請業者から受け、代金(税込275,000円、10%)を未成工事支出金に算入し、工事未払金として計上した。

未成工事外注費
借方科目金額貸方科目金額
未成工事支出金250,000工事未払金275,000
仮払消費税等25,000
合計275,000合計275,000

個別工事に直課できる外注費は未成工事支出金へ算入、共通費とは区分

自動車整備業の当社は、部品商社のE社から交換用部品を税込242,000円(10%)で掛け仕入れした。

部品掛仕入
借方科目金額貸方科目金額
仕入高220,000買掛金242,000
仮払消費税等22,000
合計242,000合計242,000

部品代は案件ごとの原価として集計し、修理売上との対応で粗利管理

買掛金396,000円を当座預金から振込送金し、振込手数料550円(税込10%・当社負担)が同時に引き落とされた。

当座振込買掛支払
借方科目金額貸方科目金額
買掛金396,000当座預金396,550
支払手数料500
仮払消費税等50
合計396,550合計396,550

当座預金からの振込でも、普通預金と同じ処理で差し支えない

建設業の当社は、下請業者のJ社へ工事の外注費に充てる前渡金として330,000円を当座預金から支払った。

外注前渡金支払
借方科目金額貸方科目金額
前渡金330,000当座預金330,000

外注費の前渡金も支払時点は不課税、課税仕入は完了時に認識

和菓子店を営む当社は、製餡業者から餡・砂糖等の原材料を税込10,800円(8%)で仕入れ、現金で支払った。

菓子現金仕入
借方科目金額貸方科目金額
原材料10,000現金10,800
仮払消費税等800
合計10,800合計10,800

原材料勘定に計上しても、食品なら軽減8%の判定は仕入高と同じ

アパレル小売業の当社は、仕入先のC社から秋物衣料を税込880,000円(10%)で掛け仕入れした。

衣料品掛仕入
借方科目金額貸方科目金額
仕入高800,000買掛金880,000
仮払消費税等80,000
合計880,000合計880,000

季節商品は売れ残りリスクに備え、期末は低価法等の評価も検討

掛け仕入れした商品の一部に軽微な傷が見つかったため、仕入先と協議し、代金のうち11,000円(税込10%)の値引きを受け、買掛金から差し引いた。

仕入値引
借方科目金額貸方科目金額
買掛金11,000仕入高10,000
仮払消費税等1,000
合計11,000合計11,000

仕入値引は仕入高のマイナス、消費税額も同時に減算するのが原則

輸送中に破損していた商品が見つかったため仕入先へ返品し、返品分77,000円(税込10%)を買掛金の請求額から控除してもらった。

破損品返品
借方科目金額貸方科目金額
買掛金77,000仕入高70,000
仮払消費税等7,000
合計77,000合計77,000

輸送中の破損品返品も仕入返品と同じ処理、保険求償は別問題

仕入先への買掛金275,000円を普通預金から振込送金し、振込手数料440円(税込10%・当社負担)も同時に引き落とされた。

振込手数料自己負担
借方科目金額貸方科目金額
買掛金275,000普通預金275,440
支払手数料400
仮払消費税等40
合計275,440合計275,440

自己負担の振込手数料は支払手数料に計上、消費税10%の課税仕入となる

コンビニエンスストアを営む当社は、飲料メーカーのP社からミネラルウォーター等を税抜19,999円(8%)で掛け仕入れした。消費税1,599円(円未満切捨て)を加えた21,598円が買掛金となる。

飲料水掛仕入
借方科目金額貸方科目金額
仕入高19,999買掛金21,598
仮払消費税等1,599
合計21,598合計21,598

飲料水は軽減8%対象、同じ棚のアルコール飲料は標準10%と区別

仕入先への買掛金198,000円の支払いにあたり、振込手数料330円を差し引いた197,670円を普通預金から振り込み、差額は先方負担のため仕入高から控除した。

振込手数料先方負担
借方科目金額貸方科目金額
買掛金198,000普通預金197,670
仕入高330
合計198,000合計198,000

先方負担の手数料相当額は、仕入高からの値引きとして扱う

当社は、仕入先のN社から商品を仕入れ、代金440,000円(税込10%)について支払手形を振り出した。

支払手形振出仕入
借方科目金額貸方科目金額
仕入高400,000支払手形440,000
仮払消費税等40,000
合計440,000合計440,000

支払手形は決済手段の選択、仕入高と税額は納品時点で確定

以前振り出していた支払手形440,000円が支払期日を迎え、当座預金から決済された。

支払手形決済
借方科目金額貸方科目金額
支払手形440,000当座預金440,000

手形の決済は債務消滅のみで、新たな課税仕入は発生しない

買掛金330,000円の支払いについて、取引金融機関を通じて電子記録債務の発生記録を行った。

でんさい発生記録
借方科目金額貸方科目金額
買掛金330,000電子記録債務330,000

でんさいの発生記録は買掛金からの単なる科目振替、課税関係は不変

決算にあたり、実地棚卸により確定した期末商品棚卸高380,000円を商品(資産)として計上した(三分法)。

期末棚卸高振替
借方科目金額貸方科目金額
商品380,000期末商品棚卸高380,000

期末は実地棚卸高で計上、帳簿残高との差異は棚卸減耗費等で別建て

発生記録を行っていた電子記録債務330,000円が支払期日となり、当座預金から自動的に決済された。

でんさい決済
借方科目金額貸方科目金額
電子記録債務330,000当座預金330,000

でんさい決済は自動引落、期日までの当座残高確保が肝心

個人商店を営む当社は、近隣の文具店で販売用ノートを税込22,000円(10%)で仕入れ、現金で支払った。

文具現金仕入
借方科目金額貸方科目金額
仕入高20,000現金22,000
仮払消費税等2,000
合計22,000合計22,000

現金仕入でもレシートが適格請求書の記載要件を満たすか要確認

電子部品を製造する当社は、部品メーカーのB社から原材料を税込550,000円(10%)で掛け仕入れした。

原材料掛仕入
借方科目金額貸方科目金額
原材料500,000買掛金550,000
仮払消費税等50,000
合計550,000合計550,000

製造業の原材料は仕入高でなく原材料勘定、期末は棚卸資産で計上

商品代金(税抜)150,000円を掛けで仕入れ、あわせて引取運賃(税抜)5,000円を現金で運送業者に支払い、附随費用として仕入高に算入した(いずれも10%課税)。

引取運賃算入
借方科目金額貸方科目金額
仕入高150,000買掛金165,000
仕入高5,000現金5,500
仮払消費税等15,500
合計170,500合計170,500

引取運賃のような仕入諸掛りは、取得原価に算入して仕入高を構成

年間取引高が一定額を超えたため、仕入先のK社から仕入割戻し(リベート)として44,000円(税込10%)を現金で受け取った。

仕入割戻受入
借方科目金額貸方科目金額
現金44,000仕入高40,000
仮払消費税等4,000
合計44,000合計44,000

仕入割戻し(リベート)は仕入高の減額処理、雑収入との混同に注意

小売店を営む当社は、仕入先のA社から販売用の雑貨を税込165,000円(10%)で掛け仕入れした。

雑貨掛仕入
借方科目金額貸方科目金額
仕入高150,000買掛金165,000
仮払消費税等15,000
合計165,000合計165,000

仕入税額控除の可否は請求書の登録番号確認が決め手

商品(税抜)90,000円を掛け仕入れするとともに、検品手数料(税抜)3,000円を業者へ現金で支払い、検品手数料は取得原価として仕入高に算入した(いずれも10%課税)。

検品費用算入
借方科目金額貸方科目金額
仕入高90,000買掛金99,000
仕入高3,000現金3,300
仮払消費税等9,300
合計102,300合計102,300

検品手数料も仕入諸掛りの一種、取得原価に含めて計上する

商品(税抜)60,000円を現金で仕入れ、引取運賃(税抜)2,000円も現金で運送業者に支払い、引取運賃は仕入高に算入した(いずれも10%課税)。

引取運賃込仕入
借方科目金額貸方科目金額
仕入高62,000現金68,200
仮払消費税等6,200
合計68,200合計68,200

諸掛りを合算計上しても、消費税は仕入高全体を対象に計算

弁当店を営む当社は、精肉店から具材となる肉類を税込16,200円(8%)で仕入れ、現金で支払った。

精肉現金仕入
借方科目金額貸方科目金額
仕入高15,000現金16,200
仮払消費税等1,200
合計16,200合計16,200

精肉などの食材仕入は軽減8%、最終的な販売形態の違いとは無関係

半期の仕入実績に応じ、仕入先のM社から仕入割戻し16,500円(税込10%)を受け、翌月の買掛金支払額から減額する合意をした。

仕入割戻相殺
借方科目金額貸方科目金額
買掛金16,500仕入高15,000
仮払消費税等1,500
合計16,500合計16,500

仕入割戻しは合意時点で仕入高を減額、入金確認を待つ必要なし

露店販売のため、当社は仕入先で雑貨を税抜12,345円で購入し、消費税1,234円(10%・円未満切捨て)を加えた13,579円を現金で支払った。

雑貨現金仕入
借方科目金額貸方科目金額
仕入高12,345現金13,579
仮払消費税等1,234
合計13,579合計13,579

消費税の円未満端数は請求書ごとに統一、切捨てが実務上多い

当社は、大口の商品仕入れにあたり、仕入先のI社へ前渡金として220,000円を普通預金から支払った。

前渡金支払
借方科目金額貸方科目金額
前渡金220,000普通預金220,000

前渡金は支払時点で資産計上、消費税はまだ不課税のまま

スーパーを営む当社は、卸業者から食品(軽減8%)と洗剤等の日用品(標準10%)を一括で仕入れ、内訳は食品21,600円(税込8%)、日用品5,500円(税込10%)、合計27,100円を現金で支払った。

混合税率仕入
借方科目金額貸方科目金額
仕入高20,000現金27,100
仮払消費税等1,600
仕入高5,000
仮払消費税等500
合計27,100合計27,100

税率が混在する仕入は、8%分と10%分を区分して記帳するのが基本

個人事業主である当社は、商品仕入代金27,500円(税込10%)を事業用口座を使わず個人の現金で立て替えて支払ったため、事業主借として処理した。

個人事業主立替仕入
借方科目金額貸方科目金額
仕入高25,000事業主借27,500
仮払消費税等2,500
合計27,500合計27,500

個人資金での立替は事業主借で処理、精算前提の仮払金とは性質が別

製造業の当社は、資材業者から製造用の原材料を税込880,000円(10%)で掛け仕入れし、原価計算上は材料費として処理した。

材料費計上仕入
借方科目金額貸方科目金額
材料費800,000買掛金880,000
仮払消費税等80,000
合計880,000合計880,000

原価計算上の材料費は、財務会計上の原材料勘定と対応させて管理

掛け仕入れした商品のうち、規格違いのものがあったため仕入先へ返品し、返品分の代金22,000円(税込10%)を買掛金から減額した。

仕入返品
借方科目金額貸方科目金額
買掛金22,000仕入高20,000
仮払消費税等2,000
合計22,000合計22,000

返品は仕入取引の取消、仕入高と仮払消費税等をともに減額処理

仕入先との契約で早期支払割引の特典があり、買掛金220,000円を期日前に支払う際、割引額4,400円を控除した215,600円を当座預金から振り込んだ。

早期支払割引
借方科目金額貸方科目金額
買掛金220,000当座預金215,600
雑収入4,400
合計220,000合計220,000

仕入割引は支払期日前決済の対価、消費税は不課税で調整不要

居酒屋を営む当社は、酒類卸のG社から瓶ビール等を税込330,000円(10%)で掛け仕入れした。

酒類掛仕入
借方科目金額貸方科目金額
仕入高300,000買掛金330,000
仮払消費税等30,000
合計330,000合計330,000

酒類は軽減税率の対象外で標準10%、酒税を含む請求額全体が課税対象

経費①:旅費交通・通信・水道光熱・消耗品(57本)

自社ウェブサイト用レンタルサーバーの年間利用料33,000円(税込10%)を、法人カードで一括支払いした。

サーバー年間契約
借方科目金額貸方科目金額
通信費30,000未払金33,000
仮払消費税等3,000
合計33,000合計33,000

海外事業者が提供するサーバー利用料は、消費税の内外判定を確認して処理する。

旅費規程に基づき、出張した従業員へ日当5,500円(税込10%)を現金で支給した。

出張日当支給
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費5,000現金5,500
仮払消費税等500
合計5,500合計5,500

出張日当は旅費規程に基づく社会通念上相当な額でなければ給与課税されうる。

工場の厨房で使用するLPガスボンベの交換代金6,600円(税込10%)を現金で支払った。

LPガスボンベ交換代
借方科目金額貸方科目金額
水道光熱費6,000現金6,600
仮払消費税等600
合計6,600合計6,600

ボンベ交換のような都度払いの光熱費は、支払いのつど水道光熱費に計上する。

現場作業員用の軍手やマスクなどの安全用品代4,400円(税込10%)を現金で支払った。

現場安全用品購入
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費4,000現金4,400
仮払消費税等400
合計4,400合計4,400

軍手やマスクなど現場の安全用品は、福利厚生費でなく消耗品費で処理する例が多い。

出張の際、スーツケースを空港宅配サービスで自宅から空港へ発送し、料金2,200円(税込10%)を法人カードで支払った。

空港手荷物宅配
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費2,000未払金2,200
仮払消費税等200
合計2,200合計2,200

空港宅配便代も出張に伴う付随費用として、旅費交通費に含めて処理できる。

直営店舗の電気料金16,500円・ガス料金6,600円・水道料金4,400円(いずれも税込10%)をまとめて普通預金から口座振替で支払った。

店舗光熱費まとめ払い
借方科目金額貸方科目金額
水道光熱費15,000普通預金27,500
水道光熱費6,000
水道光熱費4,000
仮払消費税等2,500
合計27,500合計27,500

複数の光熱費をまとめて仕訳する際は、摘要欄に内訳を残すと後で追いやすい。

来社した取引先担当者のためにコインパーキング代550円(税込10%)を立て替え、小口現金から支払った。

来客用駐車場代
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費500小口現金550
仮払消費税等50
合計550合計550

来客のための駐車場代は交際費でなく、会議費や旅費交通費で処理する例が多い。

札幌支店への出張のため航空機を利用し、航空券代33,000円(税込10%)を法人カードで支払った。

航空機出張
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費30,000未払金33,000
仮払消費税等3,000
合計33,000合計33,000

航空券代は出張報告書等の業務記録を残し、私的旅行との混同を避ける。

工場で契約している高圧電力の電気料金110,000円(税込10%)を、普通預金より口座振替で支払った。

工場高圧電力料金
借方科目金額貸方科目金額
水道光熱費100,000普通預金110,000
仮払消費税等10,000
合計110,000合計110,000

工場の電力料金は製造原価を構成し、製造間接費として原価計算に反映する。

新店舗の開設にあたり、電気の開栓手数料3,300円とガスの開栓手数料2,200円(いずれも税込10%)を合わせて法人カードで支払った。

出店時開栓手数料込
借方科目金額貸方科目金額
水道光熱費3,000未払金5,500
水道光熱費2,000
仮払消費税等500
合計5,500合計5,500

新店舗の開栓手数料は資産性がなく、水道光熱費として費用処理して差し支えない。

業界動向を把握するため専門誌A(年間税抜20,000円)と専門誌B(年間税抜10,000円)の購読を契約し、合計33,000円(税込10%)を法人カードで支払った。

専門誌2誌購読料
借方科目金額貸方科目金額
新聞図書費20,000未払金33,000
新聞図書費10,000
仮払消費税等3,000
合計33,000合計33,000

業界誌や専門誌の購読料は軽減税率の対象外で、標準の10%課税となる。

書類整理用のファイルやバインダーを購入し、代金3,300円(税込10%)を現金で支払った。

ファイル類購入
借方科目金額貸方科目金額
事務用品費3,000現金3,300
仮払消費税等300
合計3,300合計3,300

ファイルやバインダーは科目選択に幅があるため、毎期同じ科目で処理を続ける。

取引先向けの年賀はがき代3,300円(税込10%)を現金で支払った。

年賀はがき購入
借方科目金額貸方科目金額
通信費3,000現金3,300
仮払消費税等300
合計3,300合計3,300

得意先への年賀状代は交際費でなく、通信費や広告宣伝費で処理するのが一般的。

請求書送付用に郵便切手4,400円分(税込10%)を購入し、代金を小口現金から支払った(継続適用により購入時に課税仕入として処理)。

郵便切手購入
借方科目金額貸方科目金額
通信費4,000小口現金4,400
仮払消費税等400
合計4,400合計4,400

切手は本来使用時の課税だが、購入時課税とする簡便処理は継続適用が条件。

得意先への請求書送付のため郵便切手代2,200円を小口現金から支払った(課税仕入として処理)。

請求書送付用切手代
借方科目金額貸方科目金額
通信費2,000小口現金2,200
仮払消費税等200
合計2,200合計2,200

少額の切手代でも、送付先や目的をメモに残すと調査時の説明が容易になる。

個人事業主が取引先への訪問で電車を利用し、運賃1,650円(税込10%)を事業主個人の財布から立替払いした。

個人事業主電車代
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費1,500事業主借1,650
仮払消費税等150
合計1,650合計1,650

個人の財布から立て替えた経費は事業主借で処理し、訪問先など業務記録を残す。

出張前に従業員へ仮払金50,000円を支給していたが、出張旅費精算の結果、交通費27,500円と宿泊費16,500円(いずれも税込10%)の実費が確定し、余った6,000円を現金で返金させた。

出張精算超過返金
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費25,000仮払金50,000
旅費交通費15,000
仮払消費税等4,000
現金6,000
合計50,000合計50,000

仮払金は実費精算で過不足を清算し、精算後の残高をゼロにするのが原則。

出張先での移動のためレンタカーを利用し、レンタル料8,800円(税込10%)を法人カードで支払った。

レンタカー利用
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費8,000未払金8,800
仮払消費税等800
合計8,800合計8,800

レンタル料とは別に給油したガソリン代が生じたら、科目を分けて計上する。

事務所のインターネット回線利用料6,600円(税込10%)を、普通預金より口座振替で支払った。

インターネット回線料
借方科目金額貸方科目金額
通信費6,000普通預金6,600
仮払消費税等600
合計6,600合計6,600

口座振替のみで請求書が来ない取引は、通帳と契約書の保存で足りる場合がある。

業務用携帯電話を新規契約した際の事務手数料2,000円とSIMカード発行手数料500円(いずれも税抜10%)を法人カードで支払った。

携帯新規契約諸費用
借方科目金額貸方科目金額
通信費2,000未払金2,750
通信費500
仮払消費税等250
合計2,750合計2,750

新規契約に伴う事務手数料やSIM発行手数料は、通信費としてまとめて処理する。

本社事務所の固定電話料金11,000円(税込10%)を、普通預金より口座振替で支払った。

固定電話料金
借方科目金額貸方科目金額
通信費10,000普通預金11,000
仮払消費税等1,000
合計11,000合計11,000

本社の固定電話は事業専用が通常で、全額を通信費として計上できる。

税務・労務の実務書籍3冊を購入し、代金8,800円(税込10%)を現金で支払った。

実務書籍購入
借方科目金額貸方科目金額
新聞図書費8,000現金8,800
仮払消費税等800
合計8,800合計8,800

実務書籍は新聞図書費で処理し、単価が高くても通常は資産計上せず費用でよい。

複合機用トナーカートリッジ2本(税抜12,000円)とコピー用紙10箱(税抜3,000円)をまとめて購入し、代金合計16,500円(税込10%)を法人カードで支払った。

トナー・用紙購入
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費12,000未払金16,500
消耗品費3,000
仮払消費税等1,500
合計16,500合計16,500

まとめ買いでも取得価額は1点ごとに判定し、少額なら全額を費用にできる。

契約書一式を取引先へ発送するため宅配便を利用し、送料1,320円(税込10%)を法人カードで支払った。

宅配便発送料
借方科目金額貸方科目金額
通信費1,200未払金1,320
仮払消費税等120
合計1,320合計1,320

契約書のような信書を宅配便で送ると、信書便法に抵触するおそれがあり要注意。

商品保管用倉庫の電気料金10,000円と水道料金2,000円(いずれも税抜10%)を、普通預金より口座振替でまとめて支払った。

倉庫電気水道料金
借方科目金額貸方科目金額
水道光熱費10,000普通預金13,200
水道光熱費2,000
仮払消費税等1,200
合計13,200合計13,200

商品保管用倉庫の光熱費でも、製造や仕入に紐づくなら原価科目を検討する。

出張前に仮払金30,000円を支給していた従業員の出張旅費精算で、交通費19,800円と宿泊費13,200円(いずれも税込10%)の実費がかかったため、不足額3,000円を現金で追加支給した。

出張精算不足支給
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費18,000仮払金30,000
旅費交通費12,000現金3,000
仮払消費税等3,000
合計33,000合計33,000

仮払金を超える追加支給分も、実費に基づく精算なら課税仕入として扱える。

屋外作業員の熱中症対策として塩分タブレットや飲料などを消耗品として購入し、代金2,200円(税込10%)を現金で支払った。

熱中症対策消耗品
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費2,000現金2,200
仮払消費税等200
合計2,200合計2,200

塩分タブレット等の熱中症対策品は福利厚生費でも計上でき、基準を決めておく。

水道料金の請求は基本料金1,650円と使用量に応じた超過料金3,850円(いずれも税込10%)の合計5,500円で、普通預金より口座振替で支払った。

水道料金基本超過分
借方科目金額貸方科目金額
水道光熱費1,500普通預金5,500
水道光熱費3,500
仮払消費税等500
合計5,500合計5,500

基本料金と使用量に応じた超過料金は分けず、合算して水道光熱費で処理する。

決算にあたり、期末に未使用の郵便切手8,000円分が残っていたため、通信費から貯蔵品へ振り替えた。

未使用切手を貯蔵品へ
借方科目金額貸方科目金額
貯蔵品8,000通信費8,000

期末に未使用の切手は貯蔵品へ振り替え、翌期使用時に通信費へ振り戻す。

事務所で使用する洗剤やゴミ袋などの清掃用品代3,300円(税込10%)を現金で支払った。

清掃用品購入
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費3,000現金3,300
仮払消費税等300
合計3,300合計3,300

消耗品費と雑費の線引きに迷ったら、金額の重要性で判断し基準を継続する。

従業員の6か月定期券代82,500円(税込10%)を、普通預金から口座振替で購入した。

通勤定期券購入
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費75,000普通預金82,500
仮払消費税等7,500
合計82,500合計82,500

6か月定期の一括購入でも月割りで判定し、月15万円まで非課税となる。

自社ウェブサイトの独自ドメイン更新料3,300円(税込10%)を法人カードで支払った。

ドメイン更新料
借方科目金額貸方科目金額
通信費3,000未払金3,300
仮払消費税等300
合計3,300合計3,300

更新料が少額であれば、重要性の原則により期間按分せず一括費用処理でよい。

本社事務所のガス料金8,800円(税込10%)を、普通預金より口座振替で支払った。

事務所ガス料金
借方科目金額貸方科目金額
水道光熱費8,000普通預金8,800
仮払消費税等800
合計8,800合計8,800

本来は検針期間で期間対応させるべきだが、金額が僅少なら支払時処理でよい。

事務所の照明器具用LED電球10個を購入し、代金5,500円(税込10%)を現金で支払った。

照明器具購入
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費5,000現金5,500
仮払消費税等500
合計5,500合計5,500

照明器具そのものでなく電球の交換なら、資産計上せず消耗品費で処理できる。

決算にあたり、年間一括払いしていたレンタルサーバー利用料のうち、翌期分25,000円を前払費用として通信費から振り替えた。

サーバー料前払振替
借方科目金額貸方科目金額
前払費用25,000通信費25,000

年間一括払いの費用は決算日で区切り、翌期分を前払費用として繰り延べる。

大阪支店への出張のため新幹線を利用し、指定席特急券込みの運賃16,500円(税込10%)を法人カードで支払った。

新幹線出張
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費15,000未払金16,500
仮払消費税等1,500
合計16,500合計16,500

指定席特急料金は運賃と一括して旅費交通費で処理し、グリーン料金は別途判断。

個人事業主の自宅兼事務所で使用する携帯電話料金11,000円(税込10%)を事業主借で立替払いし、事業使用分60%相当の6,600円を通信費として計上した。

個人事業主携帯按分
借方科目金額貸方科目金額
通信費6,000事業主借6,600
仮払消費税等600
合計6,600合計6,600

自宅兼事務所の通信費按分は、使用実態に基づく合理的な基準と根拠が要る。

出張先での訪問中に利用したコインパーキング代990円(税込10%)を現金で支払った。

出張先駐車場代
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費900現金990
仮払消費税等90
合計990合計990

コインパーキングの領収書に宛名がなくても、利用日時が分かれば証憑になる。

海外の仕入先との商談で利用した国際電話料金4,000円と、当月の国内通話料1,000円(いずれも税抜10%)を法人カードでまとめて支払った。

国際電話・通話料
借方科目金額貸方科目金額
通信費4,000未払金5,500
通信費1,000
仮払消費税等500
合計5,500合計5,500

国際電話料金でも支払先が国内の通信事業者であれば、通常どおり課税仕入となる。

離島の取引先を訪問するためフェリーを利用し運賃7,000円、現地駐車場代500円(いずれも税抜10%)を法人カードで支払った。

フェリー駐車場代
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費7,000未払金8,250
旅費交通費500
仮払消費税等750
合計8,250合計8,250

フェリー運賃も公共交通機関特例の対象になり、3万円未満なら請求書は不要。

経営判断の参考とするため日本経済新聞を定期購読契約し、月額購読料4,320円(軽減税率8%)を普通預金より口座振替で支払った。

日経新聞購読料
借方科目金額貸方科目金額
新聞図書費4,000普通預金4,320
仮払消費税等320
合計4,320合計4,320

軽減税率8%の対象は、週2回以上発行の新聞を定期購読する場合に限られる。

業務データ保管用のクラウドストレージ月額利用料2,750円(税込10%)を法人カードで支払った。

クラウド保存料金
借方科目金額貸方科目金額
通信費2,500未払金2,750
仮払消費税等250
合計2,750合計2,750

月額のクラウド利用料は自動更新が多く、解約時期と請求対象期間を確認する。

文具通販サイトでコピー用紙(消耗品費)3,000円と、ノートやペンなどの文房具(事務用品費)2,000円(いずれも税抜10%)を注文し、法人カードで支払った。

コピー用紙文具通販
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費3,000未払金5,500
事務用品費2,000
仮払消費税等500
合計5,500合計5,500

コピー用紙と文房具は科目が近いため、社内ルールを決め期をまたいで統一する。

電卓やホチキスなどの事務機器小物を購入し、代金3,850円(税込10%)を法人カードで支払った。

事務機器小物購入
借方科目金額貸方科目金額
事務用品費3,500未払金3,850
仮払消費税等350
合計3,850合計3,850

電卓やホチキス程度の少額品は、器具備品でなく事務用品費で処理して構わない。

深夜残業のため従業員がタクシーで帰宅し、運賃4,180円(税込10%)を法人カードで支払った(未払金計上)。

残業タクシー代
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費3,800未払金4,180
仮払消費税等380
合計4,180合計4,180

深夜残業でやむを得ず利用したタクシー代は、実費弁償として給与課税されない。

中小企業者等の少額減価償却資産の特例(取得価額40万円未満)を適用し、事務用シュレッダー(税抜380,000円、10%)を消耗品費として費用計上し、法人カードで支払った。

少額特例シュレッダー
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費380,000未払金418,000
仮払消費税等38,000
合計418,000合計418,000

少額減価償却資産の特例適用には、確定申告書への明細書添付が要件となる。

出荷用の段ボールなどの梱包資材4,000円と、検品作業で使用する乾電池2,000円(いずれも税抜10%)をまとめて購入し、法人カードで支払った。

梱包資材・乾電池購入
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費4,000未払金6,600
消耗品費2,000
仮払消費税等600
合計6,600合計6,600

梱包資材は荷造運賃で処理する会社もあり、消耗品費との使い分けを統一する。

重要取引先の役員を最寄り駅から自社まで送迎するため、タクシー代2,750円(税込10%)を現金で支払った。

来客送迎タクシー
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費2,500現金2,750
仮払消費税等250
合計2,750合計2,750

役員送迎の車代は交際費との線引きが曖昧になりやすく、目的を記録に残す。

夏季の空調稼働により電気料金が増加し、当月分27,500円(税込10%)を普通預金より口座振替で支払った。

夏季電気料金増額
借方科目金額貸方科目金額
水道光熱費25,000普通預金27,500
仮払消費税等2,500
合計27,500合計27,500

空調稼働による夏季の増額は経常的な変動の範囲内で、特段の調整は不要。

コピー用紙や文具類をまとめ買いし、代金8,800円(税込10%)を法人カードで支払った。

コピー用紙等購入
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費8,000未払金8,800
仮払消費税等800
合計8,800合計8,800

消耗品費は使用可能期間1年未満、または取得価額が少額な物品に使う科目。

会議室で使用するホワイトボードとマーカーセットを購入し、代金9,900円(税込10%)を法人カードで支払った。

会議用備品購入
借方科目金額貸方科目金額
事務用品費9,000未払金9,900
仮払消費税等900
合計9,900合計9,900

ホワイトボードは取得価額次第で、器具備品として資産計上すべき場合もある。

得意先への訪問のため電車を利用し、運賃3,300円(税込10%)を小口現金で支払った。

電車運賃精算
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費3,000小口現金3,300
仮払消費税等300
合計3,300合計3,300

3万円未満の公共交通機関は請求書不要、帳簿保存のみで仕入税額控除できる。

ボールペンやノートなどの文房具代2,200円(税込10%)を小口現金から支払った。

文房具購入
借方科目金額貸方科目金額
事務用品費2,000小口現金2,200
仮払消費税等200
合計2,200合計2,200

事務用品費と消耗品費は金額でなく、品目の性質で使い分ける会社が多い。

業務に関連する電子書籍を購入し、代金2,200円(税込10%)を法人カードで決済した。

電子書籍購入
借方科目金額貸方科目金額
新聞図書費2,000未払金2,200
仮払消費税等200
合計2,200合計2,200

国外事業者から購入する電子書籍は、電気通信利用役務の提供として課税判定する。

新入社員のデスク周り用に、文房具一式3,300円と印鑑1,100円(いずれも税込10%)をまとめて現金で購入した。

入社時備品セット
借方科目金額貸方科目金額
事務用品費3,000現金4,400
事務用品費1,000
仮払消費税等400
合計4,400合計4,400

セットでの購入でも、資産・費用の判定は原則として1点ごとの取得価額で行う。

本社事務所の電気料金22,000円(税込10%)を、普通預金より口座振替で支払った。

事務所電気料金
借方科目金額貸方科目金額
水道光熱費20,000普通預金22,000
仮払消費税等2,000
合計22,000合計22,000

電気料金は再エネ賦課金や燃料費調整額を含め、水道光熱費で一括処理する。

本社事務所の水道料金5,500円(税込10%)を、普通預金より口座振替で支払った。

事務所水道料金
借方科目金額貸方科目金額
水道光熱費5,000普通預金5,500
仮払消費税等500
合計5,500合計5,500

水道料金は下水道使用料を含むことが多く、区分せず水道光熱費で処理できる。

経費②:広告・接待交際・支払手数料・源泉(57本)

社内の営業会議用に弁当を出前で注文し、税込5,400円(軽減税率8%)を普通預金から支払った。

会議用弁当代
借方科目金額貸方科目金額
会議費5,000普通預金5,400
仮払消費税等400
合計5,400合計5,400

出前の弁当は飲食料品にあたり軽減税率8%が適用され、標準10%と区分要

QRコード決済など新たな決済手段を導入するための初期設定手数料税込38,500円(10%)を普通預金から支払った。

決済導入初期費用
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料35,000普通預金38,500
仮払消費税等3,500
合計38,500合計38,500

決済手段導入の初期設定手数料は役務提供の対価として費用処理でよい

外注のデザイナー(個人・インボイス未登録)へ広告バナーのデザイン料として税込110,000円(10%相当)を発注し、経過措置(70%控除)を適用のうえ源泉徴収税額を差し引いた残額を普通預金から支払った。

デザイン料源泉徴収
借方科目金額貸方科目金額
広告宣伝費103,000預り金10,210
仮払消費税等7,000普通預金99,790
合計110,000合計110,000

請求書で税額が区分記載されていれば、源泉徴収10.21%は税抜金額を基礎に計算できる

社会保険労務士(個人)に給与計算業務を委託し、報酬税込88,000円(10%相当)の請求を受けた。源泉徴収税額を差し引いた残額を普通預金から支払った。

社労士報酬源泉徴収
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料80,000預り金8,168
仮払消費税等8,000普通預金79,832
合計88,000合計88,000

社労士への業務委託報酬も源泉徴収10.21%の対象で、士業共通の取扱いとなる

取引先の役員の栄転を祝い、花束税込5,500円(10%)を購入し現金で支払った。

栄転祝い花束代
借方科目金額貸方科目金額
接待交際費5,000現金5,500
仮払消費税等500
合計5,500合計5,500

少額の祝い花でも接待交際費に該当し、標準10%課税として処理する

自社ロゴ入りノベルティのボールペンを大量作成し、取引先へ配布する用途で税込44,000円(10%)を普通預金から支払った。

ノベルティ制作費
借方科目金額貸方科目金額
広告宣伝費40,000普通預金44,000
仮払消費税等4,000
合計44,000合計44,000

社名入りで広く配るノベルティは広告宣伝費、儀礼的な贈答品は交際費に区分

得意先が新規出店した際の陣中見舞いとして日本酒を購入し、税込22,000円を現金で支払った。酒類は軽減税率の対象外のため標準税率10%が適用される。

陣中見舞い酒代
借方科目金額貸方科目金額
接待交際費20,000現金22,000
仮払消費税等2,000
合計22,000合計22,000

酒類は食品でも軽減税率の対象外、標準税率10%が適用される点に注意

国内で発生した地震の被災地に対する復興支援義援金として、当座預金から200,000円を拠出した。

地震復興義援金
借方科目金額貸方科目金額
寄付金200,000当座預金200,000

地震の復興義援金も対価性のない寄付金として、支払時に全額費用計上する

顧問税理士(個人)へ決算申告書類の作成を依頼し、報酬税込220,000円(10%相当)の請求を受けた。源泉徴収税額を差し引いた残額を普通預金から支払った。

税理士報酬源泉徴収
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料200,000預り金20,420
仮払消費税等20,000普通預金199,580
合計220,000合計220,000

税理士報酬の源泉税率は100万円まで10.21%、超過分は20.42%に上がる

中小企業診断士(個人)に経営改善計画の策定を依頼し、報酬税込132,000円(10%相当)の請求を受けた。源泉徴収税額を差し引いた残額を普通預金から支払った。

診断士報酬源泉徴収
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料120,000預り金12,252
仮払消費税等12,000普通預金119,748
合計132,000合計132,000

中小企業診断士への報酬も源泉徴収対象の士業報酬にあたり、控除率は10.21%

得意先へのお中元としてビール券(商品券)を購入し、11,000円を現金で支払った。物品切手等の購入は非課税取引のため消費税は生じない。

商品券お中元代
借方科目金額貸方科目金額
接待交際費11,000現金11,000

商品券など物品切手の購入は非課税取引、消費税区分を課税と誤らないよう注意

商工会議所の年会費30,000円を普通預金から支払った。会費は対価性のない不課税取引のため消費税は生じない。

商工会議所年会費
借方科目金額貸方科目金額
諸会費30,000普通預金30,000

対価性のない会費は不課税取引、誤って課税仕入れに計上しないよう注意する

取引先との合同打ち合わせで、貸会議室利用料(税込11,000円・10%)と出前弁当代(税込8,640円・軽減税率8%)が別立てで請求され、合計19,640円を普通預金から一括して支払った。

会議室弁当混合税率
借方科目金額貸方科目金額
会議費10,000普通預金19,640
会議費8,000
仮払消費税等1,640
合計19,640合計19,640

標準10%と軽減8%が混在する請求は、税率ごとに区分して仕訳する必要がある

商工会議所年会費33,000円が口座振替により引き落とされ、あわせて振込手数料税込220円(10%)も同時に差し引かれた。

会費振込手数料込
借方科目金額貸方科目金額
諸会費33,000普通預金33,220
支払手数料200
仮払消費税等20
合計33,220合計33,220

会費は不課税でも同時に引かれる振込手数料は課税仕入れとして別勘定で処理

得意先の役員を料亭に招待して会食し、税込110,000円(10%)を後日決済とし未払金に計上した。

料亭接待未払金
借方科目金額貸方科目金額
接待交際費100,000未払金110,000
仮払消費税等10,000
合計110,000合計110,000

後払いでも会食日基準で費用計上し、未払金に計上して期ズレを防ぐ

個人事業主が同業者親睦会の年会費33,000円(事業関連8割・プライベート2割)を事業用の現金で支払い、事業割合に応じて諸会費と事業主貸に按分した。

親睦会費按分計上
借方科目金額貸方科目金額
諸会費26,400現金33,000
事業主貸6,600
合計33,000合計33,000

個人事業主の家事関連費は事業割合で按分し、私的部分は事業主貸で除く

地元商店会の会費12,000円を現金で支払った。

商店会会費
借方科目金額貸方科目金額
諸会費12,000現金12,000

地域団体の会費は対価性が乏しいことが多く、不課税取引となるのが一般的

インボイス未登録のフリーランスデザイナー(個人)へ広告バナーの制作を依頼し、税込33,000円相当を現金で支払った。相手が適格請求書発行事業者でないため、経過措置により仕入税額控除は消費税相当額の70%にとどまり、残り30%は費用に算入する。

未登録先デザイン料
借方科目金額貸方科目金額
広告宣伝費30,900現金33,000
仮払消費税等2,100
合計33,000合計33,000

インボイス未登録先への支払は仕入税額控除70%の経過措置、残り30%は費用算入

外部講師を招いて社内勉強会を開催し、講演料税込110,000円(10%相当)の請求を受けた。講師は個人のため源泉徴収税額を差し引き、普通預金から振り込んだ。

講師謝礼源泉徴収
借方科目金額貸方科目金額
研修費100,000預り金10,210
仮払消費税等10,000普通預金99,790
合計110,000合計110,000

個人講師への謝礼は源泉徴収10.21%の対象、差引額を預り金に計上して納付する

取引先の周年記念式典へ祝い花を贈り、花代税込16,500円(10%)を普通預金から花屋へ支払った。

周年記念祝い花
借方科目金額貸方科目金額
接待交際費15,000普通預金16,500
仮払消費税等1,500
合計16,500合計16,500

取引先へ贈る祝い花代は接待交際費として処理し、消費税は標準10%となる

得意先との商談のため近くの喫茶店を利用し、コーヒー代税込880円(10%)を現金で支払った。

商談喫茶店代
借方科目金額貸方科目金額
会議費800現金880
仮払消費税等80
合計880合計880

商談中の少額飲食は会議費、飲食を伴う豪華な接待は交際費との線引きが必要

弁理士(個人)へ商標登録の相談料税込49,500円(10%相当)の請求を受けた。源泉徴収税額(1円未満切捨て)を差し引いた残額を現金で支払った。

弁理士報酬源泉徴収
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料45,000預り金4,594
仮払消費税等4,500現金44,906
合計49,500合計49,500

源泉徴収税額は1円未満切り捨てで計算し、弁理士報酬も対象士業に含まれる

店舗前に設置する布製の懸垂幕と広告用のぼり旗一式を制作し、税込55,000円(10%)を現金で支払った。

懸垂幕制作費
借方科目金額貸方科目金額
広告宣伝費50,000現金55,000
仮払消費税等5,000
合計55,000合計55,000

布製の懸垂幕やのぼりは消耗品的な性格が強く、原則として費用処理が妥当

法務局で登記事項証明書(履歴事項全部証明書)を取得し、発行手数料600円を現金で支払った。行政手数料のため消費税は非課税である。

登記事項証明書代
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料600現金600

登記事項証明書などの行政手数料は非課税取引で、消費税は生じない

システム保守業務を外部の法人へ委託し、月額手数料税込165,000円(10%)を普通預金から支払った。委託先は法人のため源泉徴収の対象外である。

外部委託保守料
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料150,000普通預金165,000
仮払消費税等15,000
合計165,000合計165,000

保守委託料の源泉徴収は個人への支払いが対象、法人への委託なら原則不要となる

町内会が主催する夏祭りの運営費として寄付金20,000円を現金で支払った。広告等の見返りはない。

町内会祭り寄付金
借方科目金額貸方科目金額
寄付金20,000現金20,000

広告等の見返りがない祭りへの支出は、広告宣伝費でなく寄付金で処理する

取引先への振込の際、当社負担分の銀行振込手数料税込440円(10%)が普通預金から差し引かれた。

銀行振込手数料
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料400普通預金440
仮払消費税等40
合計440合計440

振込手数料は少額でも課税仕入れに該当し、仮払消費税等を区分して計上する

弁護士(個人)へ契約書のリーガルチェックを依頼し、報酬税込55,000円(10%相当)の請求を受けた。源泉徴収税額を差し引いた残額を当座預金から支払った。

弁護士報酬源泉徴収
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料50,000預り金5,105
仮払消費税等5,000当座預金49,895
合計55,000合計55,000

個人弁護士への報酬は源泉徴収の対象だが、法律事務所が法人なら原則不要

日本赤十字社へ災害義援金として現金100,000円を寄付した。対価性のない支出のため消費税は課されない。

赤十字義援金
借方科目金額貸方科目金額
寄付金100,000現金100,000

義援金は対価性のない支出で不課税、寄付金として全額を費用計上する

業界の協同組合年会費50,000円を当座預金から支払った。

協同組合年会費
借方科目金額貸方科目金額
諸会費50,000当座預金50,000

組合等の年会費は対価性の有無によって課税・不課税の判定が分かれる点に留意

取引先が主催する慈善バザーへ、自社在庫の未使用文具セット(帳簿価額相当30,000円)を無償提供した。

現物寄付(文具)
借方科目金額貸方科目金額
寄付金30,000仕入高30,000

無償譲渡の現物寄付は帳簿価額で計上し、売上とせず仕入高の減額処理が基本

資格取得を支援するため従業員の検定試験受験料税込6,600円(10%)を会社負担とし、現金で支払った。

資格試験受験料
借方科目金額貸方科目金額
研修費6,000現金6,600
仮払消費税等600
合計6,600合計6,600

業務に関連する資格試験の会社負担分は研修費、私的な取得費用とは別扱い

得意先の担当者複数名を交えた新年会の会費税込99,000円(10%)を居酒屋に法人カードで支払い、未払金に計上した。

新年会接待費
借方科目金額貸方科目金額
接待交際費90,000未払金99,000
仮払消費税等9,000
合計99,000合計99,000

得意先が加わる新年会は接待交際費、社員のみの新年会とは扱いを区別する

中小企業団体中央会が主催する異業種交流会に入会し、会員限定セミナー等の特典が付帯する年間参加費税込110,000円(10%)を普通預金から支払った。

交流会参加費
借方科目金額貸方科目金額
諸会費100,000普通預金110,000
仮払消費税等10,000
合計110,000合計110,000

セミナー等の特典が付く参加費は対価性があり課税、純粋な会費とは判定を分ける

業界団体主催の技術研修に社員を派遣し、参加費と教材費が合計税込44,000円(10%)で請求され、普通預金から支払った。

技術研修参加費
借方科目金額貸方科目金額
研修費40,000普通預金44,000
仮払消費税等4,000
合計44,000合計44,000

参加費と教材費を合算請求された場合も、内訳不明のまままとめて研修費で処理可

インボイス未登録の個人事業主へ資料作成業務を外注し、税込33,000円相当を現金で支払った。相手が適格請求書発行事業者でないため、経過措置により仕入税額控除は消費税相当額の70%にとどまる。

未登録先外注費
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料30,900現金33,000
仮払消費税等2,100
合計33,000合計33,000

インボイス未登録の外注先も仕入税額控除70%の経過措置対象、控除外分は費用計上

電子記録債権(でんさい)の発生記録請求にかかる手数料税込220円(10%)が当座預金から引き落とされた。

でんさい発生手数料
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料200当座預金220
仮払消費税等20
合計220合計220

でんさいの発生記録手数料も課税仕入れにあたり、消費税区分を忘れずに

通信販売の売上300,000円(税抜)について、決済代行会社の決済手数料税込5,500円(10%)が差し引かれた残額324,500円が普通預金に入金された。

決済代行手数料差引
借方科目金額貸方科目金額
普通預金324,500売上高300,000
支払手数料5,000仮受消費税等30,000
仮払消費税等500
合計330,000合計330,000

決済手数料が差し引かれても相殺処理はせず、売上と手数料を両建てで計上

取引先の創業記念パーティーへの祝い金として、現金50,000円を祝儀として渡した。

創業記念祝い金
借方科目金額貸方科目金額
接待交際費50,000現金50,000

祝儀は領収書を受け取れないため、出金伝票に支払先と趣旨を記録しておく

地域の夏祭りに協賛し、会場設置の横断幕に自社名を掲出してもらう条件で協賛金税込110,000円(10%)を普通預金から支払った。広告効果を伴うため広告宣伝費として処理する。

祭り協賛広告料
借方科目金額貸方科目金額
広告宣伝費100,000普通預金110,000
仮払消費税等10,000
合計110,000合計110,000

名称掲出など宣伝効果を伴う協賛金は広告宣伝費、効果がなければ寄付金扱い

台風による国内被災地への支援のため、義援金として普通預金から300,000円を振り込んだ。

台風義援金拠出
借方科目金額貸方科目金額
寄付金300,000普通預金300,000

被災地への義援金は寄付先の性質により、損金算入限度の扱いが異なりうる

eラーニングシステムの月額利用料税込16,500円(10%)が口座振替により普通預金から引き落とされた。

eラーニング利用料
借方科目金額貸方科目金額
研修費15,000普通預金16,500
仮払消費税等1,500
合計16,500合計16,500

月額のeラーニング利用料は利用月の費用として計上し、前払部分は按分を検討

新製品説明会の会場費とマイク・プロジェクター等の機材レンタル費を一括請求され、税込82,500円(10%)を普通預金から支払った。

説明会会場機材費
借方科目金額貸方科目金額
会議費75,000普通預金82,500
仮払消費税等7,500
合計82,500合計82,500

会場費と機材レンタルの一括請求は、内訳が不明でもまとめて会議費で処理できる

取引先2社を交えた懇親会の会場費・飲食費税込165,000円(10%)を幹事として普通預金から立替払いし、自社負担分(3分の1)を接待交際費に計上、残る他社負担分は立替金として処理した。

幹事懇親会立替費
借方科目金額貸方科目金額
接待交際費50,000普通預金165,000
仮払消費税等5,000
立替金110,000
合計165,000合計165,000

幹事が立て替えた他社負担分は交際費とせず、立替金で管理するのが妥当

従業員を外部の実務セミナーに参加させ、参加費税込33,000円(10%)を普通預金から支払った。

外部セミナー参加費
借方科目金額貸方科目金額
研修費30,000普通預金33,000
仮払消費税等3,000
合計33,000合計33,000

セミナー参加費は研修費として全額費用処理し、資産計上の対象にはならない

取引先の担当者とのゴルフ接待でゴルフ場の利用料・プレー費税込44,000円(10%)を法人カードで支払い、未払金に計上した。

ゴルフ接待費
借方科目金額貸方科目金額
接待交際費40,000未払金44,000
仮払消費税等4,000
合計44,000合計44,000

ゴルフのプレー費は接待交際費に該当し、年会費や施設利用権との区分がカギとなる

代表者の母校である大学に対する寄付金として、当座預金から500,000円を振り込んだ。

母校大学寄付金
借方科目金額貸方科目金額
寄付金500,000当座預金500,000

代表者個人にゆかりのある寄付は事業関連性が問われ、役員賞与認定に注意

Web広告(検索連動型リスティング広告)の月額利用料として税込110,000円(10%)を普通預金から支払った。

Web広告費支払
借方科目金額貸方科目金額
広告宣伝費100,000普通預金110,000
仮払消費税等10,000
合計110,000合計110,000

月額の広告料は支払時でなく役務提供を受けた月の費用として計上するのが原則

株主総会の会場として貸会議室を借り、利用料税込33,000円(10%)を当座預金から支払った。

貸会議室利用料
借方科目金額貸方科目金額
会議費30,000当座預金33,000
仮払消費税等3,000
合計33,000合計33,000

貸会議室の利用料は役務提供の対価にあたり、資産計上はせず会議費として扱う

仕入先の広告代理店から年間の広告出稿実績に応じたリベート(現金値引き)として、税込22,000円(10%相当)を現金で受け取り、既計上の広告宣伝費の値引きとして処理した。

広告費リベート受領
借方科目金額貸方科目金額
現金22,000広告宣伝費20,000
仮払消費税等2,000
合計22,000合計22,000

リベートは収益計上せず、既計上の広告宣伝費を減額する値引きとして処理

業界の展示会(見本市)に出展し、出展料税込275,000円(10%)を当座預金から支払った。

展示会出展料
借方科目金額貸方科目金額
広告宣伝費250,000当座預金275,000
仮払消費税等25,000
合計275,000合計275,000

出展料は形のない役務提供の対価であり、資産計上せず全額広告宣伝費とする

取引先を招いた打ち合わせのため近所の菓子店で茶菓子を購入し、税込3,300円(10%)を小口現金から支払った。

打合せ茶菓子代
借方科目金額貸方科目金額
会議費3,000小口現金3,300
仮払消費税等300
合計3,300合計3,300

小口現金払いでも領収書等の保存が必要で、課税仕入れとして控除できる

取引先の社長のご尊父の御香典として、現金30,000円を渡した。

御香典支出
借方科目金額貸方科目金額
接待交際費30,000現金30,000

香典は対価性のない支出で不課税、出金伝票で支出内容を裏づけておく

年間研修サービスの利用契約(税込220,000円・10%)を締結し、契約時に半額を普通預金から支払い、残額は翌月末払いの未払金として計上した。

研修サービス分割払
借方科目金額貸方科目金額
研修費200,000普通預金110,000
仮払消費税等20,000未払金110,000
合計220,000合計220,000

年間契約の研修費は支払時期でなく、役務提供期間に応じた費用配分を検討する

新入社員向けの研修教材(テキスト)を書店で購入し、税込8,800円(10%)を現金で支払った。

研修教材購入費
借方科目金額貸方科目金額
研修費8,000現金8,800
仮払消費税等800
合計8,800合計8,800

少額の教材費は10万円未満のため資産計上は不要、研修費として即時に費用化

従業員が立て替えた会議用飲料代税込2,200円(10%)を経費精算し、現金で払い戻した。

会議飲料代精算
借方科目金額貸方科目金額
会議費2,000現金2,200
仮払消費税等200
合計2,200合計2,200

従業員の立替精算は支払日基準で会議費に計上し、仮払金とは区別して扱う

取引先の担当者を市内の飲食店へ招いて会食し、税込33,000円(10%)を法人カードで支払い、未払金に計上した。

取引先接待会食費
借方科目金額貸方科目金額
接待交際費30,000未払金33,000
仮払消費税等3,000
合計33,000合計33,000

交際費は税務上の損金算入に上限があるため、参加者と金額の記録を残しておく

経費③:地代家賃・保険・修繕・租税公課(57本)

営業用車両の任意自動車保険料(年払い)134,560円を普通預金から支払った。

自動車任意保険料
借方科目金額貸方科目金額
保険料134,560普通預金134,560

自動車保険料も年払いなら、期間按分せず一括費用とする例が多い。

複合機のリース料(月額・税込16,500円、10%)が普通預金口座から口座振替で引き落とされた。

複合機リース料
借方科目金額貸方科目金額
リース料15,000普通預金16,500
仮払消費税等1,500
合計16,500合計16,500

リース料総額300万円以下なら賃借料処理でよい簡便法がある。

個人事業主が自宅兼店舗の火災保険料50,000円のうち、店舗使用部分60%の30,000円を保険料、残り40%の20,000円を事業主貸として按分計上した。

自宅兼店舗保険按分
借方科目金額貸方科目金額
保険料30,000普通預金50,000
事業主貸20,000
合計50,000合計50,000

按分割合は床面積や使用時間など合理的な基準で決め、毎期継続する。

新規に事務所を賃借する契約を締結し、前家賃110,000円(税込10%)、敷金(差入保証金)330,000円、礼金110,000円(税込10%)の合計550,000円を契約時に普通預金から一括して支払った。

契約時費用一括支払
借方科目金額貸方科目金額
地代家賃200,000普通預金550,000
仮払消費税等20,000
差入保証金330,000
合計550,000合計550,000

一括払いでも敷金は資産、前家賃・礼金は費用と内訳を分けて計上したい。

営業車両の洗車費用1,100円(税込10%)を小口現金で支払った。

営業車洗車費用
借方科目金額貸方科目金額
車両費1,000小口現金1,100
仮払消費税等100
合計1,100合計1,100

洗車代のような少額支出も課税仕入れで、消費税額を区分して計上したい。

オフィスの賃貸借契約にあたり礼金165,000円(税込10%)を支払い、金額が少額のため地代家賃として即時に費用処理した。

礼金即時費用処理
借方科目金額貸方科目金額
地代家賃150,000普通預金165,000
仮払消費税等15,000
合計165,000合計165,000

礼金は繰延資産だが、20万円未満は支払時に全額損金にできる。

得意先との請負契約書に貼付する収入印紙10,000円分を現金で購入し、直ちに貼付・消印した。

契約書印紙税
借方科目金額貸方科目金額
租税公課10,000現金10,000

印紙の購入代金は非課税取引で、消費税の計算に含める必要はない。

賃貸物件の解約に伴い、原状回復の必要がないと認められたため、差し入れていた敷金300,000円が全額普通預金口座に返還された。

敷金全額返還
借方科目金額貸方科目金額
普通預金300,000差入保証金300,000

敷金の返還は差入保証金の取崩しにすぎず、収益計上は不要である。

店舗用不動産の賃貸借契約にあたり、不動産会社へ仲介手数料110,000円(税込10%)を普通預金から支払った。

賃貸仲介手数料
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料100,000普通預金110,000
仮払消費税等10,000
合計110,000合計110,000

仲介手数料は課税仕入れで、支払手数料等の科目で処理しておきたい。

事務所建物にかかる固定資産税(第2期分)183,700円を現金で納付した。租税公課は不課税取引のため消費税は計上しない。

固定資産税納付
借方科目金額貸方科目金額
租税公課183,700現金183,700

固定資産税は、納期到来ごとの分割計上か賦課決定時の一括計上を選べる。

新規出店にあたり、店舗の敷金(差入保証金)500,000円を契約時に普通預金から支払った。賃貸借契約に基づく預け金のため消費税は不課税として処理した。

店舗敷金差入
借方科目金額貸方科目金額
差入保証金500,000普通預金500,000

敷金は預け金で不課税だが、償却予定分は将来課税仕入になり得る。

営業用車両の自動車税(種別割)45,000円を普通預金から納付した。

自動車税納付
借方科目金額貸方科目金額
租税公課45,000普通預金45,000

自動車税は種別割の分が不課税取引、租税公課として費用計上しておきたい。

得意先へ製品サンプルを送付するための梱包用段ボールと緩衝材費用3,252円(税込10%、円未満切捨て)を現金で購入した。

サンプル梱包資材費
借方科目金額貸方科目金額
荷造運賃2,957現金3,252
仮払消費税等295
合計3,252合計3,252

消費税額の端数処理は、請求書の記載方法に合わせて統一しておきたい。

月極駐車場(青空・整地のみ)の地代33,000円を普通預金から支払った。土地の貸付けに該当するため消費税は非課税として処理した。

青空駐車場地代
借方科目金額貸方科目金額
地代家賃33,000普通預金33,000

整地のみの青空駐車場は非課税、舗装やフェンス等の施設があれば課税になる。

法人事業税及び特別法人事業税の中間申告分218,400円を普通預金から納付した。

事業税中間納付
借方科目金額貸方科目金額
租税公課218,400普通預金218,400

事業税は納付日でなく、申告書を提出した事業年度の損金とするのが原則だ。

車検に伴う法定費用と整備費用を合わせて支払った。自動車重量税24,600円(不課税)、自賠責保険料17,650円(非課税)、点検整備・車検代行手数料38,500円(税込10%)の合計80,750円を普通預金から支払った。

車検法定費用整備費
借方科目金額貸方科目金額
租税公課24,600普通預金80,750
保険料17,650
車両費35,000
仮払消費税等3,500
合計80,750合計80,750

車検費用は不課税・非課税・課税が混在し、区分を誤ると税額控除を誤る。

店舗の内装工事費用のうち原状回復部分99,000円(税込10%)は修繕費として計上し、間仕切りを新設して資産価値を高める部分231,000円(税込10%)は資本的支出として建物附属設備に計上した(工事費合計330,000円)。

内装修繕資本按分
借方科目金額貸方科目金額
修繕費90,000普通預金330,000
建物附属設備210,000
仮払消費税等30,000
合計330,000合計330,000

一つの工事でも実質で判定し、按分が難しければ形式基準も使える。

借入に伴う不動産への抵当権設定登記の登録免許税120,000円を普通預金から納付した。

抵当権設定登免税
借方科目金額貸方科目金額
租税公課120,000普通預金120,000

抵当権設定の登録免許税は借入れの費用であり、不動産の取得価額に含めない。

営業車両のガソリン代8,800円(税込10%)を法人カードで支払った(未払金計上)。

営業車ガソリン代
借方科目金額貸方科目金額
車両費8,000未払金8,800
仮払消費税等800
合計8,800合計8,800

ガソリン代はカード払いでも課税仕入れ、未払金計上で発生主義に合わせたい。

倉庫の賃借料(課税・税抜180,000円、10%)を当座預金から支払った。

倉庫家賃支払
借方科目金額貸方科目金額
地代家賃180,000当座預金198,000
仮払消費税等18,000
合計198,000合計198,000

倉庫など建物の賃借料は課税仕入れ、請求書の記載事項も確認したい。

解約返戻金のある長期障害保障保険の年間保険料480,000円を支払い、資産計上部分380,000円を保険積立金、残り100,000円を保険料として計上した。

長期保険料按分計上
借方科目金額貸方科目金額
保険積立金380,000普通預金480,000
保険料100,000
合計480,000合計480,000

資産計上割合は、保険の最高解約返戻率の区分表に基づいて決まる。

店舗の休業損害を補償する休業保険の保険料60,000円を現金で支払った。

休業補償保険料
借方科目金額貸方科目金額
保険料60,000現金60,000

休業補償保険の保険料は非課税、受け取る保険金は雑収入となる。

出張の際に使用したレンタカー代22,000円(税込10%)をクレジットカードで決済した(未払金計上)。

レンタカー代
借方科目金額貸方科目金額
賃借料20,000未払金22,000
仮払消費税等2,000
合計22,000合計22,000

カード決済は利用日を基準に未払金計上し、月次の期ズレを防ぐとよい。

看板の電球交換など軽微な補修費用16,500円(税込10%)を現金で支払った。

看板軽微補修費
借方科目金額貸方科目金額
修繕費15,000現金16,500
仮払消費税等1,500
合計16,500合計16,500

電球交換のような軽微な補修は、資産価値を高めないため修繕費でよい。

得意先への商品発送に伴う梱包資材費と配送業者への運賃、合計16,500円(税込10%)を現金で支払った。

商品発送運賃
借方科目金額貸方科目金額
荷造運賃15,000現金16,500
仮払消費税等1,500
合計16,500合計16,500

荷造費と配送運賃はまとめて、荷造運賃の科目で計上できる。

営業車両の破損したバンパーを交換する原状回復の修理費用88,000円(税込10%)を現金で支払い、修繕費として処理した。

車両バンパー修理費
借方科目金額貸方科目金額
修繕費80,000現金88,000
仮払消費税等8,000
合計88,000合計88,000

性能の向上や耐用年数の延長を伴う支出は、修繕費でなく資本的支出になる。

商談先への移動に使用した業務用車両の有料道路ETC通行料3,300円(税込10%)がクレジットカードで決済された(未払金計上)。

ETC通行料
借方科目金額貸方科目金額
車両費3,000未払金3,300
仮払消費税等300
合計3,300合計3,300

ETC通行料もカード決済なら未払金計上し、引落日とのズレに留意したい。

国内の得意先向け発送運賃16,500円(税込10%)と、海外の関連会社向け国際輸送運賃30,000円(国際輸送のため消費税は免税)を合わせて、配送業者へ46,500円を普通預金から支払った。

国内海外発送運賃
借方科目金額貸方科目金額
荷造運賃45,000普通預金46,500
仮払消費税等1,500
合計46,500合計46,500

海外向けの国際輸送運賃は消費税が免税となり、課税の国内分と分けたい。

新規出店の賃貸借契約で礼金605,000円(税込10%)を支払い、金額が大きいため長期前払費用として資産計上し、契約期間で均等償却することとした。

礼金資産計上
借方科目金額貸方科目金額
長期前払費用550,000普通預金605,000
仮払消費税等55,000
合計605,000合計605,000

礼金は20万円以上なら繰延資産として、賃貸借の存続期間にわたり償却するのが原則だ。

事業所建物の火災保険料(年払い)180,000円が普通預金口座から引き落とされた。保険料は非課税取引のため消費税は計上しない。

事業所火災保険料
借方科目金額貸方科目金額
保険料180,000普通預金180,000

年払いの保険料は本来前払費用だが、重要性が乏しければ一括費用でもよい。

前年分の確定申告に基づく個人事業税67,300円を事業用の普通預金口座から納付した。所得税と異なり個人事業税は必要経費となる。

個人事業税納付
借方科目金額貸方科目金額
租税公課67,300普通預金67,300

個人事業税の必要経費算入時期は、納付日か賦課決定日のいずれかを選べる。

事務所ビルの外壁に耐久性の高い塗装を施し建物の価値を高める工事費用2,200,000円(税込10%)を、資本的支出として建物に計上した。

外壁改修資本的支出
借方科目金額貸方科目金額
建物2,000,000普通預金2,200,000
仮払消費税等200,000
合計2,200,000合計2,200,000

資本的支出額は既存の建物と区分し、独立の資産として減価償却する。

消費税の申告納付が期限に遅れたため延滞税8,900円を現金で納付した。法人税法上は損金不算入だが、支払時には租税公課として費用計上する。

延滞税納付
借方科目金額貸方科目金額
租税公課8,900現金8,900

延滞税は損金不算入のため、申告書の別表四で加算調整が必要になる。

配送用トラックのオイルとオイルフィルター交換費用6,600円(税込10%)を現金で支払った。

オイル交換費用
借方科目金額貸方科目金額
車両費6,000現金6,600
仮払消費税等600
合計6,600合計6,600

日常的な整備費用は少額でも、その都度車両費として計上して構わない。

50,000円を超える売上代金の受取書に貼付する収入印紙200円を小口現金で購入した。

領収書印紙税
借方科目金額貸方科目金額
租税公課200小口現金200

受取書は記載金額5万円未満なら印紙税が非課税、境界表記に注意したい。

積立型の建物総合保険料360,000円のうち、満期返戻金相当額300,000円を保険積立金、残り60,000円を保険料として計上した。

積立型建物保険料
借方科目金額貸方科目金額
保険積立金300,000普通預金360,000
保険料60,000
合計360,000合計360,000

中途解約時は、解約返戻金と保険積立金の差額を雑収入等で精算する。

個人事業主が自宅兼事務所として使用している物件の家賃88,000円(税込10%)のうち、業務使用割合40%を必要経費として地代家賃に計上し、残り60%は事業主貸として区分した。

自宅家賃家事按分
借方科目金額貸方科目金額
地代家賃32,000普通預金88,000
仮払消費税等3,200
事業主貸52,800
合計88,000合計88,000

家事按分は家賃本体だけでなく、消費税額も使用割合で分けるのが基本だ。

POSレジ端末のリース契約を締結し、初回リース料33,000円(税込10%)が普通預金口座から引き落とされた。

POSレジリース料
借方科目金額貸方科目金額
リース料30,000普通預金33,000
仮払消費税等3,000
合計33,000合計33,000

リース資産か賃借処理かは、所有権移転条項の有無で判断する。

従業員のために労働災害総合保険(上乗せ労災)の年間保険料240,000円を普通預金から一括で支払った。

上乗せ労災保険料
借方科目金額貸方科目金額
保険料240,000普通預金240,000

任意の上乗せ労災も、法定保険と同様に消費税は非課税である。

展示会出展のため大型テントと什器一式をレンタル会社から借り、賃借料55,000円(税込10%)を現金で支払った。

展示会什器賃借
借方科目金額貸方科目金額
賃借料50,000現金55,000
仮払消費税等5,000
合計55,000合計55,000

短期の什器レンタルは資産計上せず、賃借料として費用処理でよい。

今後の使用に備えて収入印紙140,000円分を購入し現金で支払った。うち40,000円は当月中に契約書へ使用したため租税公課、残り100,000円は未使用のため貯蔵品として資産計上した。

印紙購入使用按分
借方科目金額貸方科目金額
租税公課40,000現金140,000
貯蔵品100,000
合計140,000合計140,000

未使用の収入印紙は貯蔵品に振り替え、決算での計上漏れを防ぎたい。

施設賠償責任保険の年間保険料96,000円を普通預金から支払った。

施設賠償保険料
借方科目金額貸方科目金額
保険料96,000普通預金96,000

損害保険料は消費税非課税、掛け捨て型なら全額をその期の費用にできる。

営業車のバッテリー交換費用22,000円(税込10%)を普通預金から支払った。

バッテリー交換費用
借方科目金額貸方科目金額
車両費20,000普通預金22,000
仮払消費税等2,000
合計22,000合計22,000

バッテリー交換は消耗品の維持費用にすぎず、資本的支出には当たらない。

通信販売の商品を全国発送するための宅配便運賃(月まとめ)77,000円(税込10%)が普通預金口座から引き落とされた。

宅配便発送運賃
借方科目金額貸方科目金額
荷造運賃70,000普通預金77,000
仮払消費税等7,000
合計77,000合計77,000

月まとめの請求は、締め日か支払日かで計上月の基準を統一したい。

店舗の雨漏りを補修する原状回復工事費用107,580円(税込10%)を普通預金から支払った。

雨漏り修繕費
借方科目金額貸方科目金額
修繕費97,800普通預金107,580
仮払消費税等9,780
合計107,580合計107,580

原状回復にとどまる支出は資産価値を高めないため、修繕費でよい。

建設現場の仮設足場を賃借し、賃借料220,000円(税込10%)と返還予定の保証金33,000円(不課税)を合わせた253,000円を普通預金から支払った。

足場賃借・保証金
借方科目金額貸方科目金額
賃借料200,000普通預金253,000
仮払消費税等20,000
差入保証金33,000
合計253,000合計253,000

足場の賃借料は課税、後日返る保証金は不課税として区分計上する。

工場設備を性能の高い最新型に交換する改良費用1,650,000円(税込10%)を、資本的支出として機械装置に計上した。

設備更新資本的支出
借方科目金額貸方科目金額
機械装置1,500,000当座預金1,650,000
仮払消費税等150,000
合計1,650,000合計1,650,000

既存設備を廃棄したときは、未償却残高を除却損に計上できるか検討したい。

都道府県の条例に基づく事業所税150,000円を普通預金から納付した。

事業所税納付
借方科目金額貸方科目金額
租税公課150,000普通預金150,000

事業所税は床面積や従業員数が一定規模を超える事業所にのみ課される。

事務所移転に伴い、旧事務所の敷金1,000,000円のうち原状回復費用120,000円を差し引かれ、残額880,000円が普通預金口座に返還された。

敷金精算原状回復
借方科目金額貸方科目金額
普通預金880,000差入保証金1,000,000
修繕費120,000
合計1,000,000合計1,000,000

敷金精算で相殺される原状回復費用も、課税仕入れかは契約内容で判断する。

空調設備の定期メンテナンス費用33,000円(税込10%)を普通預金から支払った。

空調メンテナンス費
借方科目金額貸方科目金額
修繕費30,000普通預金33,000
仮払消費税等3,000
合計33,000合計33,000

定期点検など維持管理のための費用は、修繕費として処理してよい。

賃借倉庫の屋根修理費用198,000円(税込10%)は資本的支出に該当する可能性もあったが、おおむね3年以内の周期で行われる修繕と認められるため、形式基準により修繕費として処理した。

周期修繕形式基準
借方科目金額貸方科目金額
修繕費180,000普通預金198,000
仮払消費税等18,000
合計198,000合計198,000

形式基準(3年以内の周期)は簡便法で、明白な資本的支出には適用できない。

営業車のタイヤ4本交換費用44,000円(税込10%)を現金で支払った。

タイヤ交換費用
借方科目金額貸方科目金額
車両費40,000現金44,000
仮払消費税等4,000
合計44,000合計44,000

消耗品の定期交換は資産計上せず、車両費として費用にしてよい。

毎月の事務所家賃(課税・税抜100,000円、10%)を普通預金から支払った。

事務所家賃支払
借方科目金額貸方科目金額
地代家賃100,000普通預金110,000
仮払消費税等10,000
合計110,000合計110,000

地代家賃は課税仕入れ、貸主の登録番号を契約書等で確認する。

賃貸借契約の更新にあたり更新料110,000円(税込10%)を普通預金から支払った。

賃貸借更新料
借方科目金額貸方科目金額
地代家賃100,000普通預金110,000
仮払消費税等10,000
合計110,000合計110,000

更新料は原則費用処理だが、性質次第で繰延資産となる場合もある。

本店移転に伴う登記手続きにかかる登録免許税30,000円を現金で納付した。

本店移転登録免許税
借方科目金額貸方科目金額
租税公課30,000現金30,000

本店移転の登記費用は繰延資産にあたらず、支払時に全額費用化できる。

複合機のリース契約が満了したため再リース契約となり、再リース料5,500円(税込10%)を現金で支払った。

複合機再リース料
借方科目金額貸方科目金額
リース料5,000現金5,500
仮払消費税等500
合計5,500合計5,500

再リース料も課税仕入れ、金額が少なくても計上を省かない。

個人事業主が事業用什器にかける動産総合保険料42,000円を事業用の普通預金口座から支払った。

動産総合保険料
借方科目金額貸方科目金額
保険料42,000普通預金42,000

個人事業主の損害保険料は、事業使用分だけが必要経費になる。

給与・賞与・社会保険・源泉徴収(95本)

当社は新幹線通勤の40歳以上社員(扶養親族2人)へ、基本給に非課税限度額内の通勤手当を加えて給与を支給した。基本給320,000円に通勤手当(所得税法上非課税)20,000円を加えた総支給340,000円のうち、通勤手当は社会保険の標準報酬月額の算定には含めるが所得税の課税対象には含めないため、源泉所得税3,520円・住民税(特別徴収)14,100円・健康保険及び厚生年金保険料(本人負担)51,340円・雇用保険料(本人負担)1,700円を控除し、差引269,340円を普通預金から支給した。

通勤手当込み給与
借方科目金額貸方科目金額
給料手当340,000預り金3,520
預り金14,100
預り金51,340
預り金1,700
普通預金269,340
合計340,000合計340,000

特急料金等も通勤に必要な範囲なら、非課税の通勤手当に含めてよい。

常時10人未満の当社は特別徴収税額の納期の特例(市区町村の承認済み)により、12月分から5月分まで特別徴収した住民税(半年分合計)198,000円を、6月10日までに普通預金からまとめて納付した。

住民税納期特例納付(前期)
借方科目金額貸方科目金額
預り金198,000普通預金198,000

住民税の納期の特例は、源泉税の特例とは別に市区町村の承認が必要。

当社は次長クラスの正社員(扶養親族1人)へ月次給与を支給した。総支給額530,000円から、源泉所得税16,590円・住民税(特別徴収)20,100円・健康保険厚生年金保険料(本人負担)75,737円・雇用保険料(本人負担)2,650円を控除し、差引414,923円を普通預金から支給した。

次長給与支給
借方科目金額貸方科目金額
給料手当530,000預り金16,590
預り金20,100
預り金75,737
預り金2,650
普通預金414,923
合計530,000合計530,000

差引支給額は総支給額と控除合計の差に一致するか必ず検算したい。

当社は40歳以上の部長クラス社員(扶養親族2人)へ月次給与を支給した。総支給額500,000円から、源泉所得税11,150円・住民税(特別徴収)19,600円・健康保険及び介護保険厚生年金保険料(本人負担)75,500円・雇用保険料(本人負担)2,500円を控除し、差引391,250円を普通預金から支給した。

部長給与支給
借方科目金額貸方科目金額
給料手当500,000預り金11,150
預り金19,600
預り金75,500
預り金2,500
普通預金391,250
合計500,000合計500,000

厚生年金保険料には標準報酬月額の上限等級があり、青天井には増えない。

個人で理美容業を営むC院は、従業員(扶養親族0人)へ月次給与を支給した。総支給額180,000円から、源泉所得税2,620円・住民税(特別徴収)5,400円・社会保険料(健康保険及び厚生年金保険、本人負担)25,722円・雇用保険料(本人負担)900円を控除し、差引145,358円を普通預金から支給した。

個人事業給与支給
借方科目金額貸方科目金額
給料手当180,000預り金2,620
預り金5,400
預り金25,722
預り金900
普通預金145,358
合計180,000合計180,000

理美容業も飲食業同様、社会保険の強制適用業種には含まれない。

当社は正社員(扶養親族1人)へ月次給与を支給した。総支給額280,000円から、源泉所得税4,060円・住民税(特別徴収)9,800円・健康保険厚生年金保険料(本人負担)40,012円・雇用保険料(本人負担)1,400円を控除し、差引224,728円を普通預金から支給した。

給与支給(扶養1人)
借方科目金額貸方科目金額
給料手当280,000預り金4,060
預り金9,800
預り金40,012
預り金1,400
普通預金224,728
合計280,000合計280,000

扶養親族の人数で源泉徴収税額表の甲欄区分が変わり、税額に直結する。

育児休業から復職した従業員について、休業開始前月分として当社が一時的に立替払いしていた本人負担分社会保険料18,700円を、復職後最初の給与(総支給270,000円)支給時に、源泉所得税5,460円・住民税9,400円・当月分社会保険料(本人負担)38,583円・雇用保険料(本人負担)1,350円と合わせて控除し、残額196,507円を普通預金から支給した。

育休立替精算支給
借方科目金額貸方科目金額
給料手当270,000預り金5,460
預り金9,400
預り金38,583
預り金1,350
立替金18,700
普通預金196,507
合計270,000合計270,000

立替金は一時的な会社負担であり、給与とは別勘定で管理して精算する。

個人で小売業を営むB商店は、従業員(扶養親族1人)へ月次給与を支給した。総支給額200,000円から、源泉所得税1,650円・住民税(特別徴収)6,100円・社会保険料(健康保険及び厚生年金保険、本人負担)28,580円・雇用保険料(本人負担)1,000円を控除し、差引162,670円を普通預金から支給した。

個人事業給与支給
借方科目金額貸方科目金額
給料手当200,000預り金1,650
預り金6,100
預り金28,580
預り金1,000
普通預金162,670
合計200,000合計200,000

小売業は物品販売業として、社会保険の強制適用業種に該当する。

当社は係長クラスの正社員(扶養親族0人)へ月次給与を支給した。総支給額480,000円から、源泉所得税16,390円・住民税(特別徴収)15,300円・健康保険厚生年金保険料(本人負担)68,592円・雇用保険料(本人負担)2,400円を控除し、差引377,318円を普通預金から支給した。

昇格後給与支給
借方科目金額貸方科目金額
給料手当480,000預り金16,390
預り金15,300
預り金68,592
預り金2,400
普通預金377,318
合計480,000合計480,000

昇格に伴う昇給は固定的賃金の変動にあたり、随時改定の対象になりうる。

小規模な当社は非常勤を兼ねる取締役(扶養親族1人・40歳以上)へ月次役員報酬を支給した。役員報酬総額450,000円(定期同額給与)から、源泉所得税10,710円・住民税(特別徴収)17,800円・健康保険及び厚生年金保険料(本人負担)67,950円・雇用保険料(本人負担)2,250円を控除し、差引351,290円を普通預金から支給した。

役員報酬支給
借方科目金額貸方科目金額
役員報酬450,000預り金10,710
預り金17,800
預り金67,950
預り金2,250
普通預金351,290
合計450,000合計450,000

非常勤役員の社会保険加入可否は、勤務実態や報酬水準で総合判断する。

当社は40歳以上の従業員分を含む標準報酬月額合計1,200,000円について、健康保険・介護保険及び厚生年金保険料の会社負担分(法定福利費)181,200円と、本人負担分(預り金)181,200円を合わせた362,400円を、普通預金の口座振替により納付した。

社保料納付(介護含む)
借方科目金額貸方科目金額
法定福利費181,200普通預金362,400
預り金181,200
合計362,400合計362,400

介護保険料は40歳以上65歳未満の該当者分のみ上乗せされ、一律ではない。

当社は代表取締役(扶養親族0人・40歳以上)へ月次役員報酬を支給した。役員報酬総額600,000円(定期同額給与)から、源泉所得税29,170円・住民税(特別徴収)24,500円・健康保険及び厚生年金保険料(本人負担)90,600円・雇用保険料(本人負担)3,000円を控除し、差引452,730円を普通預金から支給した。

役員報酬支給
借方科目金額貸方科目金額
役員報酬600,000預り金29,170
預り金24,500
預り金90,600
預り金3,000
普通預金452,730
合計600,000合計600,000

役員報酬は定期同額給与が原則で、期中の増減は損金不算入になりうる。

当社は冬季賞与として、前月給与250,000円(扶養親族1人)の従業員に賞与を支給した。賞与(標準賞与額)300,000円から、賞与に対する源泉徴収税額の算出率(2.042%)により算定した源泉所得税5,219円・健康保険厚生年金保険料(本人負担)42,870円・雇用保険料(本人負担)1,500円を控除し(賞与からは住民税の特別徴収は行わない)、差引250,411円を普通預金から支給した。

冬季賞与支給
借方科目金額貸方科目金額
賞与300,000預り金5,219
預り金42,870
預り金1,500
普通預金250,411
合計300,000合計300,000

賞与の源泉税は、前月給与額と扶養人数に応じた算出率表で計算する。

当社はマイカー通勤の正社員(扶養親族1人)へ、基本給に非課税限度額内の通勤手当(距離按分)を加えて給与を支給した。基本給270,000円に通勤手当(所得税法上非課税)16,500円を加えた総支給286,500円のうち、通勤手当は社会保険の標準報酬月額の算定には含めるが所得税の課税対象には含めないため、源泉所得税3,740円・住民税(特別徴収)9,700円・健康保険及び厚生年金保険料(本人負担)40,940円・雇用保険料(本人負担)1,432円を控除し、差引230,688円を普通預金から支給した。

通勤手当込み給与
借方科目金額貸方科目金額
給料手当286,500預り金3,740
預り金9,700
預り金40,940
預り金1,432
普通預金230,688
合計286,500合計286,500

マイカー通勤の非課税限度額は、片道の通勤距離に応じた区分で判定する。

当社は40歳以上の管理職(前月給与350,000円・扶養親族0人)に夏季賞与を支給した。賞与(標準賞与額)800,000円から、賞与に対する源泉徴収税額の算出率(6.126%)により算定した源泉所得税41,362円・健康保険及び介護保険厚生年金保険料(本人負担)120,800円・雇用保険料(本人負担)4,000円を控除し(賞与からは住民税の特別徴収は行わない)、差引633,838円を普通預金から支給した。

管理職賞与支給
借方科目金額貸方科目金額
賞与800,000預り金41,362
預り金120,800
預り金4,000
普通預金633,838
合計800,000合計800,000

介護保険料は賞与でも標準賞与額を基に加算し、月次分とは別枠で管理する。

当社は正社員(扶養親族2人)へ月次給与を支給した。総支給額320,000円から、源泉所得税3,740円・住民税(特別徴収)13,600円・健康保険厚生年金保険料(本人負担)45,728円・雇用保険料(本人負担)1,600円を控除し、差引255,332円を普通預金から支給した。

給与支給(扶養2人)
借方科目金額貸方科目金額
給料手当320,000預り金3,740
預り金13,600
預り金45,728
預り金1,600
普通預金255,332
合計320,000合計320,000

住民税の特別徴収額は市区町村通知どおりに天引きし、会社側で計算はしない。

当社は週20時間程度勤務の短時間パート従業員(扶養控除等申告書提出済・社会保険は加入要件を満たさず未加入)へ、月額給与88,000円から雇用保険料(本人負担)440円を控除した87,560円を現金で支給した。社会保険料等控除後の金額が少額のため源泉所得税は0円である。

パート給与(非課税)
借方科目金額貸方科目金額
雑給88,000預り金440
現金87,560
合計88,000合計88,000

税額0円も源泉税額表で判定した結果であり、非課税とは別の話。

当社は6月分給与から特別徴収した住民税(従業員3名分合計)32,500円を、納期限の7月10日までに普通預金から市区町村へ納付した。

住民税納付(6月分)
借方科目金額貸方科目金額
預り金32,500普通預金32,500

住民税の特別徴収額も源泉所得税と同様、原則翌月10日が納期限となる。

当社は8月分給与から特別徴収した住民税(従業員4名分合計)41,200円を、納期限の9月10日までに普通預金から納付した。

住民税納付(8月分)
借方科目金額貸方科目金額
預り金41,200普通預金41,200

従業員の退職や異動があれば、住民税額変更通知の有無を確認したい。

当社は40歳以上の正社員(扶養親族0人)へ、基本給に非課税の通勤手当(電車定期代実費相当)を加えて給与を支給した。基本給300,000円に通勤手当(所得税法上非課税)10,500円を加えた総支給310,500円のうち、通勤手当は社会保険の標準報酬月額の算定には含めるが所得税の課税対象には含めないため、源泉所得税6,220円・住民税(特別徴収)11,600円・健康保険及び厚生年金保険料(本人負担)46,884円・雇用保険料(本人負担)1,552円を控除し、差引244,244円を普通預金から支給した。

通勤手当込み給与
借方科目金額貸方科目金額
給料手当310,500預り金6,220
預り金11,600
預り金46,884
預り金1,552
普通預金244,244
合計310,500合計310,500

定期代は実費相当なら非課税だが、実費を超える支給分は課税対象になりうる。

建設業を営む当社は、40歳以上の現場責任者(扶養親族1人)へ月次給与を支給した。総支給額460,000円から、源泉所得税11,450円・住民税(特別徴収)18,400円・健康保険及び介護保険厚生年金保険料(本人負担)69,460円・雇用保険料(本人負担)2,760円を控除し、差引357,930円を普通預金から支給した。

建設業給与支給
借方科目金額貸方科目金額
給料手当460,000預り金11,450
預り金18,400
預り金69,460
預り金2,760
普通預金357,930
合計460,000合計460,000

建設業は雇用保険料率が一般業種より高く、本人負担額にも表れる。

当社は週30時間勤務の契約社員(社会保険加入・扶養親族0人)へ、月額給与160,000円から源泉所得税1,710円・住民税(特別徴収)4,200円・健康保険及び厚生年金保険料(本人負担)22,864円・雇用保険料(本人負担)800円を控除し、差引130,426円を普通預金から支給した。

契約社員給与
借方科目金額貸方科目金額
雑給160,000預り金1,710
預り金4,200
預り金22,864
預り金800
普通預金130,426
合計160,000合計160,000

週の所定労働時間が正社員の4分の3以上なら、社会保険加入対象となる。

出張が多い営業担当の従業員から給与前渡しの申請があり、当社は給与の一部として50,000円を仮払いし、現金で渡した。

給与前渡し
借方科目金額貸方科目金額
仮払金50,000現金50,000

給与の前渡しは仮払金で処理し、支給時に総支給額から差し引いて精算する。

当社は労働保険(雇用保険及び労災保険)の年度更新に伴う概算保険料について、前年度の賃金総額見込み15,000,000円を基に算定した会社負担分(法定福利費、労災保険料及び雇用保険料の事業主負担分)172,500円と、月々の給与から天引きして預かっていた雇用保険料本人負担分(預り金)累計75,000円を合わせた247,500円を、普通預金から一括納付した。

労働保険料納付
借方科目金額貸方科目金額
法定福利費172,500普通預金247,500
預り金75,000
合計247,500合計247,500

労働保険の年度更新は、概算保険料を賃金総額の見込みで算定し後日精算する。

当社は夏季賞与として、前月給与300,000円(扶養親族0人)の従業員に賞与を支給した。賞与(標準賞与額)500,000円から、賞与に対する源泉徴収税額の算出率(4.084%)により算定した源泉所得税17,399円・健康保険厚生年金保険料(本人負担)71,450円・雇用保険料(本人負担)2,500円を控除し(賞与からは住民税の特別徴収は行わない)、差引408,651円を普通預金から支給した。

夏季賞与支給
借方科目金額貸方科目金額
賞与500,000預り金17,399
預り金71,450
預り金2,500
普通預金408,651
合計500,000合計500,000

賞与では住民税を徴収せず、社会保険は標準賞与額に上限がある点に注意。

当社はレジ業務を担当するパートタイマー(社会保険は加入要件未達・雇用保険のみ加入)へ、月額給与130,000円から源泉所得税1,400円・雇用保険料(本人負担)650円を控除した127,950円を現金で支給した。

パートタイマー給与
借方科目金額貸方科目金額
雑給130,000預り金1,400
預り金650
現金127,950
合計130,000合計130,000

雇用保険と社会保険は加入要件が別なので、一方のみ加入することもある。

当社は現金支給の正社員(扶養親族0人)へ月次給与を支給した。総支給額360,000円から、源泉所得税8,180円・住民税(特別徴収)14,800円・健康保険厚生年金保険料(本人負担)51,444円・雇用保険料(本人負担)1,800円を控除し、差引283,776円を現金から支給した。

現金給与支給
借方科目金額貸方科目金額
給料手当360,000預り金8,180
預り金14,800
預り金51,444
預り金1,800
現金283,776
合計360,000合計360,000

現金支給は受領印や賃金台帳で支給の事実を記録に残しておく。

当社は夏季賞与(標準賞与額合計800,000円、40歳以上の管理職分を含む)に係る健康保険・介護保険・厚生年金保険料及び雇用保険料について、会社負担分(法定福利費)127,600円と、賞与支給時に天引きした本人負担分(預り金)124,800円を合わせた252,400円を、通常の月次社会保険料と共に普通預金から納付した。

賞与社保料納付
借方科目金額貸方科目金額
法定福利費127,600普通預金252,400
預り金124,800
合計252,400合計252,400

賞与に係る社会保険料も月次分とは別に、標準賞与額を基準に算定する。

建設業を営む当社は、労働保険(雇用保険及び労災保険)の年度更新に伴う概算保険料について、前年度の賃金総額見込み2,000,000円を基に算定した会社負担分(法定福利費)43,000円と、雇用保険料本人負担分(預り金)12,000円を合わせた55,000円を、普通預金から一括納付した。

労働保険料納付(建設)
借方科目金額貸方科目金額
法定福利費43,000普通預金55,000
預り金12,000
合計55,000合計55,000

建設業は事業の実情に応じ、労災保険料率が他業種より高めに設定される。

常時10人未満の当社は源泉所得税の納期の特例の承認を受けており、7月から12月支給分の給与に係る源泉所得税(半年分合計)165,800円を、翌年1月20日までに普通預金からまとめて納付した。

源泉税納期特例納付(下期)
借方科目金額貸方科目金額
預り金165,800普通預金165,800

納期の特例の下期分は、納期限が翌年1月20日になる点が通常と異なる。

A社は5月分給与について、従業員分の源泉所得税27,850円を、法定納期限の6月10日までに当座預金から納付した。

源泉税納付(5月分)
借方科目金額貸方科目金額
預り金27,850当座預金27,850

納付元の口座が普通預金以外でも、仕訳の考え方自体は変わらない。

当社は電車通勤の正社員(扶養親族0人)へ、基本給に非課税の通勤手当(1か月分の通勤定期代)を加えて給与を支給した。基本給280,000円に通勤手当(所得税法上非課税)14,000円を加えた総支給294,000円のうち、通勤手当は社会保険の標準報酬月額の算定には含めるが所得税の課税対象には含めないため、源泉所得税5,680円・住民税(特別徴収)9,200円・健康保険及び厚生年金保険料(本人負担)42,012円・雇用保険料(本人負担)1,470円を控除し、差引235,638円を普通預金から支給した。

通勤手当込み給与
借方科目金額貸方科目金額
給料手当294,000預り金5,680
預り金9,200
預り金42,012
預り金1,470
普通預金235,638
合計294,000合計294,000

通勤手当は所得税は非課税でも、社会保険の標準報酬月額には含める。

当社は9月分給与について、従業員4名分の源泉所得税合計21,640円を、法定納期限の10月10日までに普通預金から納付した。

源泉税納付(9月分)
借方科目金額貸方科目金額
預り金21,640普通預金21,640

納付額は月中に天引きした預り金残高と一致するか、必ず照合したい。

当社は40歳以上の正社員(扶養親族3人)へ月次給与を支給した。総支給額380,000円から、源泉所得税3,940円・住民税(特別徴収)15,900円・健康保険及び介護保険厚生年金保険料(本人負担)57,380円・雇用保険料(本人負担)1,900円を控除し、差引300,880円を普通預金から支給した。

扶養3人給与支給
借方科目金額貸方科目金額
給料手当380,000預り金3,940
預り金15,900
預り金57,380
預り金1,900
普通預金300,880
合計380,000合計380,000

扶養が増えれば源泉税は軽くなるが、年末調整での精算が前提。

個人で飲食店を営むA商店は、従業員(扶養親族0人)へ月次給与を支給した。総支給額250,000円から、源泉所得税4,840円・住民税(特別徴収)7,200円・社会保険料(健康保険及び厚生年金保険、本人負担)35,725円・雇用保険料(本人負担)1,250円を控除し、差引200,985円を現金から支給した。

個人事業給与支給
借方科目金額貸方科目金額
給料手当250,000預り金4,840
預り金7,200
預り金35,725
預り金1,250
現金200,985
合計250,000合計250,000

個人経営の飲食業は社会保険の強制適用業種にあたらず、加入は任意となりうる。

当社は入社したばかりの正社員(扶養親族0人)へ月次給与を支給した。総支給額220,000円から、源泉所得税3,910円・住民税(特別徴収)8,600円・健康保険厚生年金保険料(本人負担)31,438円・雇用保険料(本人負担)1,100円を控除し、差引174,952円を普通預金から支給した。

入社初月給与支給
借方科目金額貸方科目金額
給料手当220,000預り金3,910
預り金8,600
預り金31,438
預り金1,100
普通預金174,952
合計220,000合計220,000

入社月の給与は日割りでも、社会保険料は月単位で日割りしない。

当社は他社と掛け持ち勤務のため扶養控除等申告書を提出していないアルバイト従業員へ、月額給与95,000円から源泉所得税(乙欄)2,895円・雇用保険料(本人負担)475円を控除した91,630円を普通預金から支給した。

掛け持ちバイト給与
借方科目金額貸方科目金額
雑給95,000預り金2,895
預り金475
普通預金91,630
合計95,000合計95,000

扶養控除等申告書の未提出者には乙欄が適用され、税額が高めになる。

個人で学習塾を営むD塾は、雇用する従業員2名分の給与に係る源泉所得税合計6,490円を、翌月10日までに普通預金から納付した。

源泉税納付(個人)
借方科目金額貸方科目金額
預り金6,490普通預金6,490

個人事業でも従業員を雇えば、源泉徴収義務者として納付義務を負う。

個人で理美容業を営むC院は、従業員2名分の給与から特別徴収した住民税合計18,700円を、普通預金から市区町村へ納付した。

住民税納付(個人)
借方科目金額貸方科目金額
預り金18,700普通預金18,700

個人事業主も従業員を雇えば、住民税の特別徴収義務者になる。

当社は専務取締役(扶養親族2人)へ月次役員報酬を支給した。役員報酬総額650,000円(定期同額給与)から、源泉所得税23,650円・住民税(特別徴収)21,300円・健康保険及び厚生年金保険料(本人負担)92,885円・雇用保険料(本人負担)3,250円を控除し、差引508,915円を普通預金から支給した。

役員報酬支給
借方科目金額貸方科目金額
役員報酬650,000預り金23,650
預り金21,300
預り金92,885
預り金3,250
普通預金508,915
合計650,000合計650,000

役員報酬は職務内容に見合うか、過大認定されない金額かを確認したい。

当社は従業員3名分(標準報酬月額合計900,000円、いずれも40歳未満)の健康保険及び厚生年金保険料について、会社負担分(法定福利費)128,610円と、毎月の給与から天引きしていた本人負担分(預り金)128,610円を合わせた257,220円を、月末に普通預金の口座振替により日本年金機構へ納付した。

社保料納付(健保厚年)
借方科目金額貸方科目金額
法定福利費128,610普通預金257,220
預り金128,610
合計257,220合計257,220

健康保険厚生年金保険料は原則労使折半で、会社負担分は法定福利費に計上する。

当社は40歳以上の係長クラス社員(扶養親族0人)へ月次給与を支給した。総支給額420,000円から、源泉所得税11,980円・住民税(特別徴収)16,700円・健康保険及び介護保険厚生年金保険料(本人負担)63,420円・雇用保険料(本人負担)2,100円を控除し、差引325,800円を普通預金から支給した。

係長給与支給
借方科目金額貸方科目金額
給料手当420,000預り金11,980
預り金16,700
預り金63,420
預り金2,100
普通預金325,800
合計420,000合計420,000

総支給額が上がるほど、源泉徴収税額表の適用区分も上がっていく。

従業員が出張時に立替払いした旅費交通費(税込8,800円、10%)について、当月の給与(基本給250,000円)支給と合わせて精算することとし、源泉所得税4,840円・住民税8,200円・社会保険料(本人負担)35,725円・雇用保険料(本人負担)1,250円を控除した残額208,785円を普通預金から支払った。

立替旅費精算支給
借方科目金額貸方科目金額
給料手当250,000預り金4,840
旅費交通費8,000預り金8,200
仮払消費税等800預り金35,725
預り金1,250
普通預金208,785
合計258,800合計258,800

立替経費の消費税は本体と分けて、仮払消費税等で仕訳しておく。

従業員2名(標準報酬月額合計500,000円、いずれも40歳未満)の小規模な当社は、健康保険及び厚生年金保険料の会社負担分(法定福利費)71,450円と本人負担分(預り金)71,450円を合わせた142,900円を、普通預金から納付した。

社保料納付(小規模)
借方科目金額貸方科目金額
法定福利費71,450普通預金142,900
預り金71,450
合計142,900合計142,900

従業員が少人数でも適用事業所である以上、社会保険の納付義務は変わらない。

前月に前渡しした仮払金50,000円について、当月の給与(総支給280,000円、扶養親族1人)支給時に、源泉所得税4,060円・住民税9,800円・社会保険料(本人負担)40,012円・雇用保険料(本人負担)1,400円と合わせて総支給から差し引き、残額174,728円を普通預金から支給した。

仮払金精算支給
借方科目金額貸方科目金額
給料手当280,000預り金4,060
預り金9,800
預り金40,012
預り金1,400
仮払金50,000
普通預金174,728
合計280,000合計280,000

仮払金は精算時に貸方で取り崩し、給与との二重計上を防ぐ。

常時10人未満の当社は源泉所得税の納期の特例の承認を受けており、1月から6月支給分の給与に係る源泉所得税(半年分合計)182,400円を、7月10日までに普通預金からまとめて納付した。

源泉税納期特例納付(上期)
借方科目金額貸方科目金額
預り金182,400普通預金182,400

納期の特例は常時10人未満の承認事業所のみ、年2回にまとめて納付できる。

当社は週15時間程度勤務の学生アルバイトへ、月額給与60,000円(雇用保険・社会保険とも加入要件未達のため控除なし)を全額現金で支給した。

学生バイト給与
借方科目金額貸方科目金額
雑給60,000現金60,000

昼間学生は原則雇用保険の適用除外だが、卒業見込み等は対象になりうる。

当社は40歳以上の正社員(扶養親族0人・介護保険第2号被保険者)へ月次給与を支給した。総支給額300,000円から、源泉所得税6,220円・住民税(特別徴収)12,400円・健康保険及び介護保険厚生年金保険料(本人負担)45,300円・雇用保険料(本人負担)1,500円を控除し、差引234,580円を普通預金から支給した。

介護保険該当給与支給
借方科目金額貸方科目金額
給料手当300,000預り金6,220
預り金12,400
預り金45,300
預り金1,500
普通預金234,580
合計300,000合計300,000

介護保険料は原則、40歳に達した月から徴収が始まる。

当社は入社1年目の従業員(前月給与220,000円・扶養親族2人)に寸志程度の冬季賞与を支給した。賞与(標準賞与額)200,000円から、賞与に対する源泉徴収税額の算出率(2.042%)により算定した源泉所得税3,479円・健康保険厚生年金保険料(本人負担)28,580円・雇用保険料(本人負担)1,000円を控除し(賞与からは住民税の特別徴収は行わない)、差引166,941円を普通預金から支給した。

若手社員賞与支給
借方科目金額貸方科目金額
賞与200,000預り金3,479
預り金28,580
預り金1,000
普通預金166,941
合計200,000合計200,000

雇用保険料は賞与にも上限なく、所定の料率をそのまま乗じて計算する。

当社は課長クラスの正社員(扶養親族2人)へ月次給与を支給した。総支給額440,000円から、源泉所得税7,760円・住民税(特別徴収)13,200円・健康保険厚生年金保険料(本人負担)62,876円・雇用保険料(本人負担)2,200円を控除し、差引353,964円を普通預金から支給した。

課長給与支給
借方科目金額貸方科目金額
給料手当440,000預り金7,760
預り金13,200
預り金62,876
預り金2,200
普通預金353,964
合計440,000合計440,000

給料手当と役員報酬は支給対象で科目を区分し、混同を避けたい。

常時10人未満の当社は特別徴収税額の納期の特例により、6月分から11月分まで特別徴収した住民税(半年分合計)210,600円を、12月10日までに普通預金からまとめて納付した。

住民税納期特例納付(後期)
借方科目金額貸方科目金額
預り金210,600普通預金210,600

納期の特例を使っても、各月の天引き額は毎月正確に記録しておきたい。

勤続8年の契約社員が退職し、退職金1,600,000円を支給した。退職所得控除の範囲内(400,000円×8年=3,200,000円)であるため源泉徴収税額は0円となり、全額を現金で支払った。

契約社員退職金
借方科目金額貸方科目金額
退職金1,600,000現金1,600,000

退職所得控除内なら源泉税0円、ただし申告書の提出が前提となる。

年末調整により従業員Aの源泉徴収税額が8,400円超過していたことが判明し、預り金を取り崩して普通預金から還付した。

従業員年末調整還付
借方科目金額貸方科目金額
預り金8,400普通預金8,400

個人ごとの還付額も法定調書合計表の記載額と整合させておく。

決算にあたり、退職給付会計に基づき退職給付費用として退職給付引当金2,300,000円を繰り入れた。

退職給付引当金繰入
借方科目金額貸方科目金額
退職給付費用2,300,000退職給付引当金2,300,000

退職給付引当金の繰入額は債務未確定として税務上損金不算入。

学生アルバイト3名分の雑給合計96,000円を支給した。源泉所得税1,890円を控除し、残額94,110円を現金で支払った。

学生雑給支給
借方科目金額貸方科目金額
雑給96,000預り金1,890
現金94,110
合計96,000合計96,000

雑給は給与に該当し消費税は不課税、外注費とは区分して処理する。

小売店が短期アルバイトスタッフへの雑給72,000円を支給した。源泉所得税890円を控除し、残額71,110円を普通預金から振り込んだ。

短期雑給支給
借方科目金額貸方科目金額
雑給72,000預り金890
普通預金71,110
合計72,000合計72,000

短期アルバイトの給与も雑給等の科目で一貫して処理するとよい。

従業員の退職にともない、計上済みの退職給付引当金4,200,000円を取り崩し、退職金4,200,000円を支給した。源泉所得税58,000円を控除し、残額4,142,000円を普通預金から振り込んだ。

退職給付引当金取崩
借方科目金額貸方科目金額
退職給付引当金4,200,000預り金58,000
普通預金4,142,000
合計4,200,000合計4,200,000

取崩額は前期加算していた分を別表4で減算し課税を調整する。

勤続6年の従業員が事業譲渡にともなう会社都合退職となり、退職金3,500,000円を支給した。退職所得の源泉所得税28,000円を控除し、残額3,472,000円を現金で支払った。

会社都合退職金
借方科目金額貸方科目金額
退職金3,500,000預り金28,000
現金3,472,000
合計3,500,000合計3,500,000

勤続5年超のため退職所得は通常どおり2分の1課税が適用される。

繁忙期に日雇い作業員5名(日額9,000円)を雇用し、雑給合計45,000円を現金で支払った(日額表丙欄の非課税ラインのため源泉徴収なし)。

日雇雑給支給
借方科目金額貸方科目金額
雑給45,000現金45,000

日額表丙欄は日額9,300円未満のみ非課税、超えれば源泉徴収を要する。

中小企業向けの簡便法により、期末自己都合要支給額の増加分として退職給付引当金繰入額1,050,000円を計上した。

簡便法退職引当金
借方科目金額貸方科目金額
退職給付費用1,050,000退職給付引当金1,050,000

簡便法は従業員数300人未満等の中小企業向けに認められる。

決算にあたり、翌期夏季賞与支給見込額のうち当期対応分として賞与引当金840,000円を繰り入れた。

賞与引当金繰入
借方科目金額貸方科目金額
賞与引当金繰入840,000賞与引当金840,000

賞与引当金の繰入額は債務未確定で損金不算入、別表4で加算する。

前期末計上の賞与引当金900,000円を取り崩すとともに、支給額が引当額を120,000円上回ったため差額を賞与(当期費用)として計上し、合計1,020,000円の冬季賞与を支給した。源泉所得税81,000円、社会保険料本人負担150,000円を控除し、残額789,000円を当座預金から振り込んだ。

賞与引当金取崩差額
借方科目金額貸方科目金額
賞与引当金900,000預り金81,000
賞与120,000預り金150,000
当座預金789,000
合計1,020,000合計1,020,000

引当額を超える差額は当期の賞与費用として別建てで計上する。

建設業が決算整理で退職給付引当金3,600,000円を追加計上した。

退職給付引当金追加
借方科目金額貸方科目金額
退職給付費用3,600,000退職給付引当金3,600,000

追加計上分も会計上の費用と税務上の損金でずれが生じる。

年末調整による源泉所得税の超過額として、従業員全体で32,500円を12月分給与とあわせて普通預金から還付した。

全体年末調整還付
借方科目金額貸方科目金額
預り金32,500普通預金32,500

全体をまとめて還付する場合も、各人別の内訳を記録しておく。

建設業が決算で計上していた賞与引当金700,000円を全額取り崩し、現場作業員へ賞与700,000円を支給した。源泉所得税56,000円を差し引き、残額644,000円を現金で支払った。

現場賞与引当金取崩
借方科目金額貸方科目金額
賞与引当金700,000預り金56,000
現金644,000
合計700,000合計700,000

建設業でも取崩額は別表4で減算し、現場原価との整合を確認。

飲食業を営む会社が正社員5名へ冬季賞与合計600,000円を支給した。源泉所得税42,000円を控除した残額558,000円を現金で支払った。

飲食業賞与支給
借方科目金額貸方科目金額
賞与600,000預り金42,000
現金558,000
合計600,000合計600,000

現金支給でも源泉徴収義務は生じ、支払の証憑保存も欠かせない。

非常勤取締役2名に役員報酬合計300,000円を支給した。社会保険非加入のため、源泉所得税20,420円を控除した残額279,580円を普通預金から振り込んだ。

非常勤役員報酬
借方科目金額貸方科目金額
役員報酬300,000預り金20,420
普通預金279,580
合計300,000合計300,000

非常勤役員でも各人の勤務実態に応じ、社会保険の要否を判定する。

従業員向けに夏季賞与総額1,200,000円を支給した。源泉所得税98,000円と社会保険料本人負担179,600円を控除し、残額922,400円を普通預金から振り込んだ。

夏季賞与支給
借方科目金額貸方科目金額
賞与1,200,000預り金98,000
預り金179,600
普通預金922,400
合計1,200,000合計1,200,000

賞与の源泉税額は給与とは別建ての賞与用税額表で算出する。

勤続18年の従業員が定年退職し、退職金5,400,000円を支給した。退職所得控除7,200,000円(400,000円×18年)の範囲内のため源泉徴収税額は0円となり、全額を普通預金から振り込んだ。

定年退職金支給
借方科目金額貸方科目金額
退職金5,400,000普通預金5,400,000

申告書が未提出だと控除は使えず、一律20.42%源泉となる。

パート従業員複数名について年末調整の結果、源泉所得税差額15,600円を還付することとし、預り金を減額のうえ現金で支払った。

パート年末調整還付
借方科目金額貸方科目金額
預り金15,600現金15,600

パートも年末調整の対象で、還付・徴収とも預り金で処理する。

製造業が期末賞与1,000,000円を支給した。源泉所得税80,000円、雇用保険料本人負担6,000円を控除し、残額914,000円を普通預金から振り込んだ。

期末賞与支給
借方科目金額貸方科目金額
賞与1,000,000預り金80,000
預り金6,000
普通預金914,000
合計1,000,000合計1,000,000

雇用保険料は賞与にも給与と同じ料率で課され、労使双方が負担する。

年末調整の結果、扶養控除の異動があった従業員Cについて源泉徴収税額の不足額4,100円を追加徴収し、預り金に計上した。

扶養異動追加徴収
借方科目金額貸方科目金額
現金4,100預り金4,100

扶養控除等異動申告書の提出時期で年末調整の税額が変わり得る。

代表取締役に役員報酬900,000円を支給した。源泉所得税74,000円、厚生年金・健康保険料本人負担128,000円を控除し、残額698,000円を当座預金から振り込んだ。

代表報酬支給
借方科目金額貸方科目金額
役員報酬900,000預り金74,000
預り金128,000
当座預金698,000
合計900,000合計900,000

改定は原則期首から3か月以内、時期を誤ると損金否認の恐れも。

小売業が決算整理により賞与引当金380,000円を追加で繰り入れた。

賞与引当金追加
借方科目金額貸方科目金額
賞与引当金繰入380,000賞与引当金380,000

追加繰入も同様に損金不算入となり、申告書での加算調整を要する。

パート従業員複数名に寸志として合計150,000円を支給した。源泉所得税3,150円を差し引き、残額146,850円を普通預金から振り込んだ。

パート寸志支給
借方科目金額貸方科目金額
賞与150,000預り金3,150
普通預金146,850
合計150,000合計150,000

寸志も給与所得に当たり、甲欄・乙欄の区分で源泉税額が変わる。

年末調整の結果、従業員Bについて源泉徴収税額の不足額6,200円が判明したため、本人から現金で追加徴収し預り金に計上した。

年末調整追加徴収
借方科目金額貸方科目金額
現金6,200預り金6,200

不足額は本人から徴収して預り金に計上し、翌月納付まで管理。

監査役へ月額報酬200,000円を支給した。社会保険非加入のため社会保険料控除はなく、源泉所得税10,210円を控除した残額189,790円を現金で支払った。

監査役報酬支給
借方科目金額貸方科目金額
役員報酬200,000預り金10,210
現金189,790
合計200,000合計200,000

社会保険が非加入でも源泉徴収は必要で、免除にはならない。

前期に計上していた賞与引当金650,000円を取り崩し、夏季賞与650,000円の支給に充当した。源泉所得税48,000円を控除し、残額602,000円を普通預金から振り込んだ。

賞与引当金取崩
借方科目金額貸方科目金額
賞与引当金650,000預り金48,000
普通預金602,000
合計650,000合計650,000

取崩時は前期加算した額を別表4で減算し、二重課税を避ける。

3月決算法人が、6月支給予定の賞与2,400,000円のうち当期負担分(4か月分)800,000円を賞与引当金として計上した。

賞与引当金計上
借方科目金額貸方科目金額
賞与引当金繰入800,000賞与引当金800,000

引当計上は支給対象期間のうち当期負担分を月割等で見積る。

年末調整による源泉所得税の不足額として、パート従業員分11,300円を追加徴収し預り金に計上した。

パート追加徴収
借方科目金額貸方科目金額
現金11,300預り金11,300

パートの不足額も正社員と同様に追加徴収の対象となる。

勤続32年の従業員が定年退職し、退職金20,000,000円を支給した。退職所得の源泉所得税91,800円を控除し、残額19,908,200円を普通預金から振り込んだ。

退職金支給
借方科目金額貸方科目金額
退職金20,000,000預り金91,800
普通預金19,908,200
合計20,000,000合計20,000,000

勤続20年超の退職所得控除は800万円に70万円×超過年数を加算。

従業員退職により退職給付引当金6,500,000円を取り崩すとともに、支給額が引当額を500,000円上回ったため差額を退職金(当期費用)として計上し、合計7,000,000円を支給した。源泉所得税96,000円を控除し、残額6,904,000円を普通預金から振り込んだ。

退職引当金取崩差額
借方科目金額貸方科目金額
退職給付引当金6,500,000預り金96,000
退職金500,000普通預金6,904,000
合計7,000,000合計7,000,000

取崩額を超える支給差額は当期の退職金費用として区分計上する。

勤続35年の従業員が定年退職し、退職金22,000,000円を支給した。退職所得の源泉所得税89,300円を控除し、残額21,910,700円を普通預金から振り込んだ。

長期勤続退職金
借方科目金額貸方科目金額
退職金22,000,000預り金89,300
普通預金21,910,700
合計22,000,000合計22,000,000

勤続年数に1年未満の端数があれば切り上げて控除額を計算する。

IT企業が業績連動賞与として従業員へ総額5,000,000円を支給した。源泉所得税480,000円、社会保険料本人負担715,000円を控除し、残額3,805,000円を当座預金から振り込んだ。

業績賞与支給
借方科目金額貸方科目金額
賞与5,000,000預り金480,000
預り金715,000
当座預金3,805,000
合計5,000,000合計5,000,000

賞与に係る会社負担の社会保険料は法定福利費として計上する。

業績連動の決算賞与800,000円を現金で支給することとし、源泉所得税65,000円を控除した残額735,000円を支払った。

決算賞与支給
借方科目金額貸方科目金額
賞与800,000預り金65,000
現金735,000
合計800,000合計800,000

決算賞与は未払でも通知・支給・損金経理の3要件で当期損金にできる。

年末調整の結果、従業員全体で源泉所得税の超過額52,000円が判明したため、12月給与支払時に現金で還付した。

年末調整還付
借方科目金額貸方科目金額
預り金52,000現金52,000

還付額は預り金を取り崩して処理し、翌月納付額との相殺も可。

建設業が従業員賞与の当期見積額として賞与引当金繰入額1,150,000円を計上した。

現場賞与引当金
借方科目金額貸方科目金額
賞与引当金繰入1,150,000賞与引当金1,150,000

建設業でも引当金繰入額は工事原価と区分し、損金不算入で処理。

小売業が前期計上の賞与引当金250,000円を取り崩すとともに、支給額が引当額を60,000円上回ったため差額をパート賞与(当期費用)として計上し、合計310,000円を全額現金で支給した(少額のため源泉徴収非該当)。

パート賞与取崩
借方科目金額貸方科目金額
賞与引当金250,000現金310,000
賞与60,000
合計310,000合計310,000

引当超過分は少額でも賞与費用に計上し、源泉要否は都度判定。

小規模店舗がアルバイトリーダーに寸志30,000円を現金で支給した(少額のため源泉徴収なし)。

アルバイト寸志
借方科目金額貸方科目金額
賞与30,000現金30,000

少額でも原則源泉徴収の対象、税額表上は0円になる場合もある。

従業員12名に冬季賞与総額3,000,000円を支給した。源泉所得税240,000円、社会保険料本人負担440,000円を控除し、差引2,320,000円を当座預金から支給した。

冬季賞与支給
借方科目金額貸方科目金額
賞与3,000,000預り金240,000
預り金440,000
当座預金2,320,000
合計3,000,000合計3,000,000

健康保険の標準賞与額は年度累計573万円が上限になる。

飲食店が深夜シフトのアルバイト従業員に雑給合計130,000円を支給した。源泉所得税3,360円を控除し、残額126,640円を普通預金から振り込んだ。

深夜雑給支給
借方科目金額貸方科目金額
雑給130,000預り金3,360
普通預金126,640
合計130,000合計130,000

深夜割増を含む総支給額を基準に源泉徴収税額表を当てはめる。

退職給付引当金のうち1,800,000円を取り崩し、退職者への退職金支給1,800,000円に充当した。源泉所得税25,200円を控除し、残額1,774,800円を当座預金から振り込んだ。

退職引当金取崩
借方科目金額貸方科目金額
退職給付引当金1,800,000預り金25,200
当座預金1,774,800
合計1,800,000合計1,800,000

取崩と支給が同時でも、源泉徴収の手続は通常の退職金と同じ。

農繁期に臨時雇用した日雇い労働者4名の雑給合計52,000円について、源泉所得税640円を控除し、残額51,360円を現金で支払った。

農繁期雑給支給
借方科目金額貸方科目金額
雑給52,000預り金640
現金51,360
合計52,000合計52,000

日雇い労働者でも作業日ごとの日報等、証憑保存を欠かさない。

製造業A社が当期の勤務費用相当額として退職給付引当金繰入額780,000円を計上した。

退職引当金繰入
借方科目金額貸方科目金額
退職給付費用780,000退職給付引当金780,000

勤務費用相当額の見積り計上も債務未確定で損金算入はできない。

年末調整による源泉所得税の不足額として従業員複数名分合計19,800円を追加徴収し、普通預金を経由して預り金に計上した。

複数名追加徴収
借方科目金額貸方科目金額
普通預金19,800預り金19,800

複数名分を一括処理する場合も、各人別の内訳管理が欠かせない。

固定資産・減価償却・リース・除売却(99本)

本社事務所に空調設備一式を税込2,200,000円(10%)で設置し、工事代金は普通預金から支払った。

空調設備設置
借方科目金額貸方科目金額
建物附属設備2,000,000普通預金2,200,000
仮払消費税等200,000
合計2,200,000合計2,200,000

建物本体と別に、空調のような設備は建物附属設備で計上するのが原則

営業用乗用車を税込3,300,000円(10%)で購入し、購入代金全額をディーラー提携のローン会社からの長期借入金でまかなった。

乗用車ローン購入
借方科目金額貸方科目金額
車両運搬具3,000,000長期借入金3,300,000
仮払消費税等300,000
合計3,300,000合計3,300,000

購入代金を全額ローンで賄っても、車両運搬具は取得価額全額を計上

駐車場のアスファルト舗装が劣化したため、同じ仕様で舗装し直す工事を税込550,000円(10%)で行い、原状回復のため修繕費として処理した。代金は普通預金から支払った。

駐車場舗装修繕
借方科目金額貸方科目金額
修繕費500,000普通預金550,000
仮払消費税等50,000
合計550,000合計550,000

従来と同一仕様に戻すだけの舗装工事は価値を高めず修繕費が妥当

倉庫内に設置するスチールラックを税込660,000円(10%)で購入し、組立設置費税込33,000円(10%)を含めて工具器具備品として計上、普通預金から支払った。

スチールラック設置
借方科目金額貸方科目金額
工具器具備品630,000普通預金693,000
仮払消費税等63,000
合計693,000合計693,000

組立設置費を含めた総額が取得価額となり、工具器具備品で計上

工場の生産設備を税込6,600,000円(10%)で購入するにあたり、銀行から6,600,000円を長期借入金として調達し、購入代金の支払いに充てた。設備は機械装置として計上した。

設備借入購入
借方科目金額貸方科目金額
機械装置6,000,000長期借入金6,600,000
仮払消費税等600,000
合計6,600,000合計6,600,000

資金調達が借入金でも、機械装置の取得価額は購入代金相当額

当社は中小企業者等に該当し、業務用のデスクトップパソコン一式を税込330,000円(10%)で購入した。取得価額40万円未満でR8.4.1以後の取得のため少額減価償却資産の特例を適用し全額を消耗品費として処理した。支払いは普通預金からである。

パソコン少額特例
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費300,000普通預金330,000
仮払消費税等30,000
合計330,000合計330,000

適用前に常時使用従業員数など中小企業者等の該当要件を要確認

配送用トラックを税込3,300,000円(10%)で購入し、納車費用税込33,000円(10%)を車両運搬具の取得価額に含めて、普通預金から支払った。

配送トラック購入
借方科目金額貸方科目金額
車両運搬具3,030,000普通預金3,333,000
仮払消費税等303,000
合計3,333,000合計3,333,000

納車費用も取得のための付随費用に当たり、車両本体価額へ合算

店舗の看板照明が故障したため、同等品への交換修理を税込165,000円(10%)で行った。1件あたりの金額が20万円未満の形式基準に該当するため修繕費として処理し、代金は普通預金から支払った。

看板照明修理
借方科目金額貸方科目金額
修繕費150,000普通預金165,000
仮払消費税等15,000
合計165,000合計165,000

実質判断が難しくても1件20万円未満なら形式基準で修繕費が可能

美容室で使用する施術用チェア2台を1台あたり税込143,000円(10%)、合計税込286,000円で購入し、一括償却資産として計上した。代金はクレジットカードで支払い、未払金とした。

施術用チェア購入
借方科目金額貸方科目金額
一括償却資産260,000未払金286,000
仮払消費税等26,000
合計286,000合計286,000

支払いが未払金でも、一括償却資産は取得時の価額で3年均等償却

建設業を営む当社(中小企業者等)は、現場管理用のタブレット端末3台を1台あたり税込118,800円(10%)、合計税込356,400円で購入した。1台あたりの取得価額(税抜108,000円)が40万円未満のため少額減価償却資産の特例を適用し全額を消耗品費とした。代金は普通預金から支払った。

現場端末少額特例
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費324,000普通預金356,400
仮払消費税等32,400
合計356,400合計356,400

複数台購入でも判定は1台あたりの取得価額が40万円未満かどうか

運送業を営む当社(中小企業者等)は、貨物追跡用のGPS管理システム機器を税込242,000円(10%)で購入した。取得価額40万円未満のため少額減価償却資産の特例を適用し全額を消耗品費として計上し、代金はクレジットカードで支払い未払金とした。

追跡機器少額特例
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費220,000未払金242,000
仮払消費税等22,000
合計242,000合計242,000

クレジットカード決済の未払金でも要件を満たせば少額特例を適用可

業務用のノートパソコンを税込96,800円(10%)で購入し、取得価額が10万円未満のため消耗品費として処理した。代金はクレジットカードで支払い、未払金に計上した。

業務用PC購入
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費88,000未払金96,800
仮払消費税等8,800
合計96,800合計96,800

決済方法に関わらず、取得価額10万円未満なら消耗品費で処理する

営業用の軽自動車を税込1,650,000円(10%)で購入した。登録手数料税込8,800円(10%)を含めて車両運搬具に計上し、別途自動車税(環境性能割)18,000円(非課税)を租税公課として処理し、あわせて普通預金から支払った。

軽自動車購入諸費用
借方科目金額貸方科目金額
車両運搬具1,508,000普通預金1,676,800
仮払消費税等150,800
租税公課18,000
合計1,676,800合計1,676,800

自動車税の環境性能割は非課税で租税公課、登録手数料は車両価額へ算入

工場の生産機械についてオーバーホール工事を税込605,000円(10%)で行った。資本的支出か修繕費か明確に区分できないが、1件あたりの金額が60万円未満の形式基準に該当するため、全額を修繕費として処理し、代金は普通預金から支払った。

機械修理形式基準
借方科目金額貸方科目金額
修繕費550,000普通預金605,000
仮払消費税等55,000
合計605,000合計605,000

資本的支出か区分し難い支出でも1件60万円未満なら修繕費で可

工場に新設した製造機械を税込5,500,000円(10%)で購入し、運送費税込110,000円(10%)、据付費税込220,000円(10%)、試運転費税込55,000円(10%)を合わせて機械装置の取得原価に算入し、普通預金から支払った。

製造機械導入
借方科目金額貸方科目金額
機械装置5,350,000普通預金5,885,000
仮払消費税等535,000
合計5,885,000合計5,885,000

事業供用前に生じた運送・据付・試運転の費用はすべて取得原価に算入

応接室用の小型テーブルを税込55,000円(10%)で購入し、取得価額が10万円未満のため消耗品費として処理した。代金は普通預金から支払った。

応接テーブル購入
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費50,000普通預金55,000
仮払消費税等5,000
合計55,000合計55,000

消耗品費で処理しても、固定資産台帳への記載要否は別途金額で判断

自社利用目的の販売管理システムを税込1,650,000円(10%)で導入し、導入時のカスタマイズ費用税込220,000円(10%)もソフトウェアの取得価額に含めて、代金は普通預金から支払った。

販売管理ソフト導入
借方科目金額貸方科目金額
ソフトウェア1,700,000普通預金1,870,000
仮払消費税等170,000
合計1,870,000合計1,870,000

自社利用目的のソフトはカスタマイズ費用を含む額がソフトウェアの取得価額となる

空調設備が故障したため、同一性能の部品に交換する修理を税込330,000円(10%)で行い、原状回復に該当するため修繕費として処理した。代金は未払金とした。

空調故障修理
借方科目金額貸方科目金額
修繕費300,000未払金330,000
仮払消費税等30,000
合計330,000合計330,000

同一性能の部品への交換にとどまれば、原状回復として修繕費が妥当

精密検査用の測定機器を税込880,000円(10%)で購入し、代金は普通預金から支払った。

測定機器購入
借方科目金額貸方科目金額
工具器具備品800,000普通預金880,000
仮払消費税等80,000
合計880,000合計880,000

取得価額10万円以上は費用でなく工具器具備品として資産計上が原則

工場屋根の補修工事を税込2,200,000円(10%)で行った。原状回復に相当する部分は税込1,320,000円(10%)を修繕費とし、耐久性を高める部分は税込880,000円(10%)を資本的支出として建物附属設備に計上した。代金は普通預金から支払った。

屋根補修按分計上
借方科目金額貸方科目金額
修繕費1,200,000普通預金2,200,000
建物附属設備800,000
仮払消費税等200,000
合計2,200,000合計2,200,000

一つの工事代金でも原状回復分と資本的支出分は按分して各科目に計上

歯科医院を運営する当社(中小企業者等)は、診療補助用のポータブルレントゲン装置を税込385,000円(10%)で購入した。取得価額40万円未満でR8.4.1以後の取得に該当するため少額減価償却資産の特例を適用し全額を消耗品費に計上し、代金は普通預金から支払った。

レントゲン少額特例
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費350,000普通預金385,000
仮払消費税等35,000
合計385,000合計385,000

専門性の高い医療機器でも要件を満たせば少額特例の対象になる

配送業務用のドライブレコーダーとカーナビ一式を税込173,800円(10%)で購入し、一括償却資産として計上した。代金は普通預金から支払った。

ドラレコ等一括償却
借方科目金額貸方科目金額
一括償却資産158,000普通預金173,800
仮払消費税等15,800
合計173,800合計173,800

ドラレコとカーナビのような付属品はセット合計額で該非を判定

営業車両を税込2,200,000円(10%)で購入し、納車費用税込22,000円(10%)、登録手数料税込11,000円(10%)を車両運搬具の取得価額に含めて計上し、普通預金から支払った。

営業車両登録費込
借方科目金額貸方科目金額
車両運搬具2,030,000普通預金2,233,000
仮払消費税等203,000
合計2,233,000合計2,233,000

納車費用や登録手数料など複数の付随費用も漏れなく取得価額へ合算

店舗に照明設備を税込935,000円(10%)で購入し、据付工事費税込55,000円(10%)を含めて建物附属設備として計上、代金は普通預金から支払った。

照明設備据付
借方科目金額貸方科目金額
建物附属設備900,000普通預金990,000
仮払消費税等90,000
合計990,000合計990,000

据付費は本体と切り離さず、建物附属設備の取得価額の一部として扱う

作業員用のヘルメットと安全靴を合わせて税込29,700円(10%)で購入し、消耗品費として処理した。代金は現金で支払った。

安全靴等購入
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費27,000現金29,700
仮払消費税等2,700
合計29,700合計29,700

ヘルメットと安全靴のような一体使用のセット品は合計額で少額判定

営業用の乗用車を税込4,400,000円(10%)で新規購入し、旧車両の下取価格税込550,000円(10%)を差し引いた残額3,850,000円を普通預金から支払った。旧車両の帳簿価額は400,000円であった。

車両下取購入
借方科目金額貸方科目金額
車両運搬具4,000,000車両運搬具400,000
仮払消費税等400,000固定資産売却益100,000
仮受消費税等50,000
普通預金3,850,000
合計4,400,000合計4,400,000

下取りは旧車両の売却取引でもあり、売却損益と消費税を別途認識

現場で使用する測定用メジャーとレーザー距離計を合計税込38,500円(10%)で購入し、消耗品費として処理した。代金は小口現金から支払った。

測定工具購入
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費35,000小口現金38,500
仮払消費税等3,500
合計38,500合計38,500

用途の異なる複数品目は、通常一取引単位ごとに10万円判定が可能

当期決算において、当期に取得した一括償却資産(取得価額合計264,000円)について3年均等償却により88,000円を減価償却費として計上した。

一括償却期末計上
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費88,000一括償却資産88,000

期中取得でも月割は不要、一括償却資産は3分の1を償却費計上

配送用トラックの荷台を大型化し積載能力を向上させる改造工事を税込880,000円(10%)で行った。使用可能期間を延長し価値を高める資本的支出に該当するため車両運搬具に計上し、代金は普通預金から支払った。

トラック荷台改造
借方科目金額貸方科目金額
車両運搬具800,000普通預金880,000
仮払消費税等80,000
合計880,000合計880,000

積載能力を高め使用可能期間も延ばす改造は資本的支出に区分される

食品加工用の機械装置を税込8,800,000円(10%)で購入し、試運転費税込165,000円(10%)を取得価額に算入した。代金は普通預金から支払い、試運転費相当額のみ翌月払いの未払金とした。

食品機械試運転費込
借方科目金額貸方科目金額
機械装置8,150,000普通預金8,800,000
仮払消費税等815,000未払金165,000
合計8,965,000合計8,965,000

試運転費は未払金であっても事業供用前の費用として取得価額に算入

事務所用の椅子を税込33,000円(10%)で購入し、使用可能期間が1年未満または取得価額が10万円未満のため消耗品費として処理した。代金は現金で支払った。

事務所椅子購入
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費30,000現金33,000
仮払消費税等3,000
合計33,000合計33,000

使用可能期間1年未満か取得価額10万円未満、いずれかで消耗品費が可

美容室を経営する当社(中小企業者等)は、最新のヘアスチーマーを税込363,000円(10%)で購入した。取得価額40万円未満でR8.4.1以後の取得分に該当するため少額減価償却資産の特例を適用し、全額を消耗品費に計上した。代金は現金で支払った。

美容機器少額特例
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費330,000現金363,000
仮払消費税等33,000
合計363,000合計363,000

少額特例の適用資産は全額を消耗品費など損金科目で一括処理

電気工事業を営む当社(中小企業者等に該当)は、事務所用の高性能複合機を税込396,000円(10%)で購入した。取得価額(税抜360,000円)が40万円未満でR8.4.1以後の取得に該当するため、中小企業者等の少額減価償却資産の特例を適用し全額を消耗品費として処理した。代金は普通預金から支払った。

複合機少額特例
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費360,000普通預金396,000
仮払消費税等36,000
合計396,000合計396,000

少額特例はR8.4.1以後、中小企業者等が40万円未満の資産を即時償却

店舗什器3点をまとめて税込209,000円(10%)で購入し、1点あたりの取得価額は20万円未満であるため一括償却資産として計上し、普通預金から支払った。

店舗什器一括償却
借方科目金額貸方科目金額
一括償却資産190,000普通預金209,000
仮払消費税等19,000
合計209,000合計209,000

判定は購入合計額でなく1点あたりの取得価額20万円未満で行う

当期決算にあたり、一括償却資産(取得価額210,000円)について3年均等償却により70,000円を減価償却費として計上した。

一括償却減価計上
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費70,000一括償却資産70,000

当期償却額は取得時期を問わず取得価額を3等分した金額となる

店舗の看板設備一式を税込1,650,000円(10%)で購入した。代金のうち550,000円は普通預金から支払い、残額1,100,000円については約束手形を振り出して支払手形に計上した。設備は建物附属設備として処理した。

看板設備手形購入
借方科目金額貸方科目金額
建物附属設備1,500,000普通預金550,000
仮払消費税等150,000支払手形1,100,000
合計1,650,000合計1,650,000

手形振出分は支払手形として計上し、決済期日の管理を徹底する

事務所の複合コピー機(取得価額20万円未満)を税込187,000円(10%)で購入し、一括償却資産として計上した。代金は未払金とした。

複合コピー機購入
借方科目金額貸方科目金額
一括償却資産170,000未払金187,000
仮払消費税等17,000
合計187,000合計187,000

20万円未満の資産は一括償却資産か少額特例か有利な方を選択できる

本社ビルの取得に伴い、建物本体を税込22,000,000円(10%)で購入した。登記手続きを依頼した司法書士報酬税込110,000円(10%)は建物の取得価額に算入し、登録免許税200,000円(非課税)は租税公課として処理し、代金は普通預金から支払った。

本社ビル取得登記
借方科目金額貸方科目金額
建物20,100,000普通預金22,310,000
仮払消費税等2,010,000
租税公課200,000
合計22,310,000合計22,310,000

司法書士報酬は建物価額に算入、登録免許税は非課税で租税公課に区分

工具器具備品として使用する検査装置を割賦契約で購入した。現金一括購入価格は税込880,000円(10%)であるが、割賦手数料20,000円を含めた総支払額900,000円を分割で支払う未払金として計上し、割賦手数料は支払利息として区分した。

検査装置割賦手数料
借方科目金額貸方科目金額
工具器具備品800,000未払金900,000
仮払消費税等80,000
支払利息20,000
合計900,000合計900,000

割賦手数料は取得価額に含めず、支払利息として別勘定で処理

3階建ての事務所ビルにエレベーターを新設する工事を税込5,500,000円(10%)で行った。建物の価値と機能を高める資本的支出に該当するため建物附属設備として計上し、代金は普通預金から支払った。

エレベーター新設
借方科目金額貸方科目金額
建物附属設備5,000,000普通預金5,500,000
仮払消費税等500,000
合計5,500,000合計5,500,000

エレベーター新設のように価値・機能を高める工事は資本的支出

本社として使用する建物を税込33,000,000円(10%)で取得し、購入時の仲介手数料税込1,100,000円(10%)も取得価額に算入して、普通預金から支払った。

建物取得
借方科目金額貸方科目金額
建物31,000,000普通預金34,100,000
仮払消費税等3,100,000
合計34,100,000合計34,100,000

取得に直接要した費用かが判断基準で、仲介手数料は建物価額に合算

配送用の中型トラックを割賦契約により税込4,400,000円(10%)で購入した。契約時に頭金440,000円を普通預金から支払い、残額3,960,000円は分割で支払う未払金として計上した。

トラック割賦購入
借方科目金額貸方科目金額
車両運搬具4,000,000普通預金440,000
仮払消費税等400,000未払金3,960,000
合計4,400,000合計4,400,000

割賦購入でも取得価額は頭金と未払金の合計額、本体価格相当となる

前月に割賦契約で購入した機械装置に係る未払金について、当月分の返済額110,000円を普通預金から支払った。

割賦未払金返済
借方科目金額貸方科目金額
未払金110,000普通預金110,000

割賦の月々の返済は未払金の元本取崩しにすぎず費用は発生しない

店舗のディスプレイ用ラックを税込44,000円(10%)で購入し、取得価額10万円未満のため消耗品費として処理した。代金は普通預金から支払った。

ディスプレイラック購入
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費40,000普通預金44,000
仮払消費税等4,000
合計44,000合計44,000

10万円判定の基準額は税込経理か税抜経理かで異なる点に注意

倉庫業を営む当社(中小企業者等)は、フォークリフト用バッテリー充電器を税込275,000円(10%)で購入した。取得価額が40万円未満でR8.4.1以後の取得に該当することから少額減価償却資産の特例を適用して全額消耗品費とした。代金は未払金とした。

充電器少額特例
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費250,000未払金275,000
仮払消費税等25,000
合計275,000合計275,000

未払金による購入でも取得時に少額特例を適用し全額損金算入が可能

飲食店を営む当社(中小企業者等)は、業務用の製氷機を税込341,000円(10%)で購入した。取得価額(税抜310,000円)が40万円未満でR8.4.1以後の取得に該当するため、中小企業者等の少額減価償却資産の特例を適用し全額を消耗品費として計上し、代金は普通預金から支払った。

製氷機少額特例
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費310,000普通預金341,000
仮払消費税等31,000
合計341,000合計341,000

R8.4.1以後の取得分から、少額特例の上限は40万円未満に引き上げ

テナント店舗の入居にあたり内装工事を税込3,300,000円(10%)で施工し建物附属設備として計上した。代金のうち2,200,000円は普通預金から支払い、残額1,100,000円は翌月末払いの未払金とした。

内装工事設備
借方科目金額貸方科目金額
建物附属設備3,000,000普通預金2,200,000
仮払消費税等300,000未払金1,100,000
合計3,300,000合計3,300,000

未払計上分も含めた工事代金総額で、建物附属設備の取得価額を確定

製造ラインの機械装置について、老朽化した部品を同等品に交換する修理を行い、修理代金税込110,000円(10%)を修繕費として計上した。代金は普通預金から支払った。

機械部品修理
借方科目金額貸方科目金額
修繕費100,000普通預金110,000
仮払消費税等10,000
合計110,000合計110,000

同等品への交換にとどまる修理は原状回復にすぎず修繕費で処理

業務用のノートパソコン3台を1台あたり税込165,000円(10%)で購入し、合計税込495,000円を一括償却資産として計上した。代金は普通預金から支払った。

一括償却資産計上
借方科目金額貸方科目金額
一括償却資産450,000普通預金495,000
仮払消費税等45,000
合計495,000合計495,000

一括償却資産は1台ごとに取得価額20万円未満かを判定し、合計額で計上する

精密部品メーカーである当社(中小企業者等)は、当期の少額減価償却資産の特例の適用累計額が上限300万円に達していないことを確認したうえで、新たに購入した工作機械用の測定ユニット(税込308,000円、10%)につき全額を消耗品費として処理した。代金は普通預金から支払った。

測定ユニット少額特例
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費280,000普通預金308,000
仮払消費税等28,000
合計308,000合計308,000

少額特例には同一事業年度で適用累計額300万円という上限に注意

現場で使用するインパクトドライバー等の工具一式を税込148,500円(10%)で購入し、一括償却資産として計上した。代金は現金で支払った。

電動工具一括償却
借方科目金額貸方科目金額
一括償却資産135,000現金148,500
仮払消費税等13,500
合計148,500合計148,500

工具一式でも合計額が20万円未満に収まれば一括償却資産で計上可

当社は国庫補助金2,000,000円により取得した機械装置(取得価額8,000,000円)について、直接減額方式による圧縮記帳を行い、補助金相当額2,000,000円を圧縮損(雑損失)として機械装置の帳簿価額から直接減額した。

機械圧縮記帳
借方科目金額貸方科目金額
雑損失2,000,000機械装置2,000,000

圧縮記帳は非課税でなく課税の繰延べで、翌期以降の償却費が減る。

当社は新たに取得した倉庫建物(取得価額9,000,000円)について、火災保険差益3,500,000円を原資に直接減額方式による圧縮記帳を行い、圧縮損(雑損失)として建物の帳簿価額から直接減額した。

建物圧縮記帳
借方科目金額貸方科目金額
雑損失3,500,000建物3,500,000

保険差益の圧縮記帳も課税繰延べで、代替資産取得等の要件がある。

当社は前月確定した火災保険金9,500,000円について、保険会社から普通預金に入金があったため、未収入金を精算した。

保険金入金精算
借方科目金額貸方科目金額
普通預金9,500,000未収入金9,500,000

入金時は計上済みの未収入金を取り崩すだけで、新たな損益は出ない。

当社は営業用車両(取得価額3,000,000円、期首帳簿価額2,000,000円、耐用年数6年、定率法償却率0.333)について、決算にあたり定率法により666,000円を減価償却費として計上した。

車両定率法償却
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費666,000車両運搬具666,000

定率法は期首帳簿価額に償却率を掛けて計算し、取得価額は使わない。

当社は本社建物(取得価額30,000,000円、耐用年数50年、定額法、残存価額0円)について、決算にあたり1年分の減価償却費600,000円を計上した。

本社建物償却
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費600,000建物600,000

建物の償却は税務上、定額法のみで選択の余地はない。

当社は新社屋の建設を建設会社に依頼し、契約に基づき中間金11,000,000円を建設仮勘定に計上し、普通預金から支払った。

新社屋中間金計上
借方科目金額貸方科目金額
建設仮勘定11,000,000普通預金11,000,000

完成前の支払いは建設仮勘定に計上し、未稼働の間は減価償却しない。

当社は工場増設のための建設仮勘定12,000,000円について、増設部分が完成し使用を開始したため、建物附属設備勘定に振り替えた。

工場増設本勘定振替
借方科目金額貸方科目金額
建物附属設備12,000,000建設仮勘定12,000,000

増設部分は用途に応じ、建物本体と別の勘定科目へ振替。

当社の倉庫(帳簿価額6,000,000円)が火災により全焼したため除却するとともに、火災保険金9,500,000円を保険会社から受け取ることが確定し未収入金に計上した。保険金額が帳簿価額を上回る差額3,500,000円は保険差益として雑収入に計上した。

火災保険差益計上
借方科目金額貸方科目金額
未収入金9,500,000建物6,000,000
雑収入3,500,000
合計9,500,000合計9,500,000

保険金は入金前でも受取額の確定時点で未収計上し、差益として処理する。

製造業を営む当社は、機械装置(期首帳簿価額4,500,000円、耐用年数8年、定率法償却率0.250)について定率法により1,125,000円を減価償却費として計上した。

機械定率法償却
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費1,125,000機械装置1,125,000

定率法は償却額が償却保証額を下回った年から均等償却に切り替わる。

当社は生産ライン縮小に伴い、不要となった機械装置(帳簿価額2,000,000円)を税込1,320,000円(10%)で売却し、代金は翌月末回収の未収入金とした。売却価額(税抜1,200,000円)が帳簿価額を下回るため固定資産売却損800,000円を計上した。

生産機械売却損未収
借方科目金額貸方科目金額
未収入金1,320,000機械装置2,000,000
固定資産売却損800,000仮受消費税等120,000
合計2,120,000合計2,120,000

生産設備の売却理由が縮小でも、通常の固定資産売却損として処理する。

当社は工場の生産設備(機械装置、期首帳簿価額9,600,000円、耐用年数9年、定率法償却率0.222)について定率法により2,131,200円を減価償却費として計上した。

生産設備定率償却
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費2,131,200機械装置2,131,200

機械装置の法定償却方法は定率法で、選ぶ場合は届出により定額法も可。

当社は使用しなくなった機械装置(帳簿価額1,000,000円)を税込1,650,000円(10%)で売却し、代金は普通預金に振り込まれた。売却価額(税抜1,500,000円)が帳簿価額を上回るため固定資産売却益500,000円を計上した。

機械装置売却益
借方科目金額貸方科目金額
普通預金1,650,000機械装置1,000,000
固定資産売却益500,000
仮受消費税等150,000
合計1,650,000合計1,650,000

機械装置の売却も課税取引となり、消費税分は仮受消費税等に区分する。

当社は旧販売管理システムのソフトウェア(帳簿価額240,000円)について、新システムへの切替に伴い使用を廃止し、除却処理した。

旧システム除却
借方科目金額貸方科目金額
固定資産除却損240,000ソフトウェア240,000

ソフトウェアは新システムへの切替で使用を廃止した事実をもって除却。

当社は間接法を採用しており、店舗の空調設備(建物附属設備、期首帳簿価額1,600,000円、耐用年数13年、定率法償却率0.154)について定率法により246,400円を減価償却費として計上し、減価償却累計額を増額した。

空調間接法定率
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費246,400減価償却累計額246,400

間接法でも定率法の計算基礎は、取得原価から累計額を控除した額。

当社は8月1日に導入した会計システムのソフトウェア(取得価額1,200,000円、耐用年数5年、定額法)について、決算(3月31日)にあたり8か月分の減価償却費160,000円を月割計算により計上した。

会計ソフト月割償却
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費160,000ソフトウェア160,000

無形固定資産のソフトも、使用を開始した日から月割で償却する。

当社は老朽化した工具器具備品(帳簿価額80,000円)を使用不能となったため除却し、廃棄処分した。処分に伴う費用は生じなかった。

工具除却廃棄
借方科目金額貸方科目金額
固定資産除却損80,000工具器具備品80,000

除却損は帳簿価額の全額を計上し、廃棄の事実を示す証跡を残す。

当社は倉庫で使用していたフォークリフト(工具器具備品、帳簿価額250,000円)を税込440,000円(10%)で同業他社に売却し、代金は普通預金に振り込まれた。売却価額(税抜400,000円)が帳簿価額を上回るため固定資産売却益150,000円を計上した。

フォークリフト益
借方科目金額貸方科目金額
普通預金440,000工具器具備品250,000
固定資産売却益150,000
仮受消費税等40,000
合計440,000合計440,000

同業他社への売却でも、固定資産売却の処理手順は同一。

当社は営業用乗用車を新規に税込5,500,000円(10%)で購入するにあたり、旧車両(帳簿価額300,000円)を下取価格税込440,000円(10%)で引き渡し、差額の普通預金支払額5,060,000円を差し引いた。下取価格(税抜400,000円)が帳簿価額を上回るため固定資産売却益100,000円を計上した。

乗用車下取購入益
借方科目金額貸方科目金額
車両運搬具5,000,000車両運搬具300,000
仮払消費税等500,000固定資産売却益100,000
仮受消費税等40,000
普通預金5,060,000
合計5,500,000合計5,500,000

下取りは新車の購入と旧車の売却を両建てで仕訳し、相殺表示しない。

当社は間接法により、営業車両(期首帳簿価額1,500,000円、耐用年数6年、定率法償却率0.333)について定率法により499,500円を減価償却費として計上し、減価償却累計額を増額した。

営業車間接法定率
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費499,500減価償却累計額499,500

定率法は期首帳簿価額が毎期変わり、前期末累計額との整合確認が必要。

個人事業主である当社は、事業用に使用していた駐車場用地(帳簿価額3,000,000円)を4,000,000円で売却し、代金は普通預金に入金された。土地の売却益は事業所得ではなく譲渡所得に該当するため、帳簿価額を超える部分は事業主借として処理した。

個人土地譲渡処理
借方科目金額貸方科目金額
普通預金4,000,000土地3,000,000
事業主借1,000,000
合計4,000,000合計4,000,000

個人の土地売却益は譲渡所得となり、事業所得の帳簿は事業主借で調整。

当社は自社利用のソフトウェア(取得価額1,000,000円、耐用年数5年、定額法)について、決算にあたり1年分の減価償却費200,000円を計上した。

ソフト定額償却
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費200,000ソフトウェア200,000

ソフトウェア等の無形固定資産は、定率法を選べず定額法のみで償却。

当社は間接法で記帳している旧車両(取得価額2,000,000円、減価償却累計額1,700,000円、帳簿価額300,000円)を、新車両の購入(税込3,300,000円、10%)に際して下取価格税込330,000円(10%)で引き渡した。下取価格(税抜300,000円)が帳簿価額と同額のため売却損益は生じず、減価償却累計額を取り崩したうえで、差額の普通預金支払額2,970,000円を支払った。

間接法車両下取
借方科目金額貸方科目金額
車両運搬具3,000,000車両運搬具2,000,000
仮払消費税等300,000仮受消費税等30,000
減価償却累計額1,700,000普通預金2,970,000
合計5,000,000合計5,000,000

間接法での下取りも、累計額を取り崩した後の帳簿価額で損益判定。

当社は間接法により、店舗什器一式(工具器具備品、取得価額2,400,000円、耐用年数8年、定額法)について決算にあたり1年分の減価償却費300,000円を計上し、減価償却累計額に計上した。

店舗什器間接法
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費300,000減価償却累計額300,000

直接法か間接法かは経理方針として統一し、期中で変更しない。

歯科医院を営む当社は、診療用の医療機器(工具器具備品、期首帳簿価額1,800,000円、耐用年数6年、定率法償却率0.333)について定率法により599,400円を減価償却費として計上した。

医療機器定率償却
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費599,400工具器具備品599,400

歯科医療機器も器具備品の一般区分で判定し、特別な耐用年数はない。

当社は間接法を採用しており、配送用車両(取得価額3,600,000円、耐用年数6年、定額法)について決算にあたり1年分の減価償却費600,000円を計上し、貸方は減価償却累計額とした。

配送車間接法償却
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費600,000減価償却累計額600,000

間接法は車両運搬具を減額せず、取得原価のまま貸借対照表に残す。

当社は使用を終了した機械装置(帳簿価額500,000円)を除却した。スクラップとしての処分価値50,000円を貯蔵品に計上し、残額450,000円を固定資産除却損として処理した。

機械除却スクラップ
借方科目金額貸方科目金額
貯蔵品50,000機械装置500,000
固定資産除却損450,000
合計500,000合計500,000

スクラップの処分見込額は貯蔵品に計上し、残額のみ除却損とする。

当社は間接法を採用しており、9月1日に取得した倉庫建物(取得価額18,000,000円、耐用年数30年、定額法)について、決算(3月31日)にあたり7か月分の減価償却費350,000円を月割計算により計上し、減価償却累計額に計上した。

倉庫間接法月割
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費350,000減価償却累計額350,000

間接法でも月割の起算・按分方法は直接法と変わらない。

当社は営業用バンを新規に税込4,400,000円(10%)で購入するにあたり、旧車両(帳簿価額500,000円)を下取価格税込550,000円(10%)で引き渡した。下取価格(税抜500,000円)は帳簿価額と同額で売却損益は生じず、残額3,850,000円は翌月末払いの未払金とした。

バン下取未払金
借方科目金額貸方科目金額
車両運搬具4,000,000車両運搬具500,000
仮払消費税等400,000仮受消費税等50,000
未払金3,850,000
合計4,400,000合計4,400,000

下取価格が帳簿価額と同額なら売却損益はゼロで、差額は未払金。

当社は倉庫の一部増改築に伴い、既存の建物の一部(帳簿価額600,000円相当)を取り壊して除却した。取壊し費用税込55,000円(10%)は普通預金から支払い、固定資産除却損に含めて処理した。

建物一部取壊除却
借方科目金額貸方科目金額
固定資産除却損650,000建物600,000
仮払消費税等5,000普通預金55,000
合計655,000合計655,000

取壊費用も課税仕入れとして仮払消費税等に区分し、除却損と分ける。

当社は新社屋建設の中間金(第2回)として8,000,000円を追加で建設仮勘定に計上し、普通預金から支払った。

新社屋中間金追加
借方科目金額貸方科目金額
建設仮勘定8,000,000普通預金8,000,000

建設仮勘定は複数回の支払いをその都度加算し、完成時に振り替える。

当社は保有していた土地(帳簿価額8,000,000円)を10,500,000円で売却し、代金は普通預金に振り込まれた。土地の譲渡は消費税非課税である。

土地売却益
借方科目金額貸方科目金額
普通預金10,500,000土地8,000,000
固定資産売却益2,500,000
合計10,500,000合計10,500,000

土地は非課税取引のため、売却代金に消費税を上乗せしない。

当社は間接法を採用しており、外構工事(構築物、取得価額3,000,000円、耐用年数15年、定額法)について、決算にあたり1年分の減価償却費200,000円を計上し、減価償却累計額に計上した。

外構間接法償却
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費200,000減価償却累計額200,000

外構工事は構築物として建物と別区分し、累計額勘定で処理する。

当社は不要となった工具器具備品(帳簿価額150,000円)を税込275,000円(10%)で売却し、代金は現金で受け取った。売却価額(税抜250,000円)が帳簿価額を上回るため固定資産売却益100,000円を計上した。

工具備品売却益
借方科目金額貸方科目金額
現金275,000工具器具備品150,000
固定資産売却益100,000
仮受消費税等25,000
合計275,000合計275,000

現金取引でも決済方法にかかわらず、損益判定の考え方は変わらない。

当社は駐車場の舗装工事(構築物、取得価額2,250,000円、耐用年数15年、定額法)について、決算にあたり1年分の減価償却費150,000円を計上した。

駐車場舗装償却
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費150,000構築物150,000

舗装工事は建物でなく構築物に計上し、独自の耐用年数で償却する。

当社は不要となった倉庫(建物帳簿価額1,500,000円、土地帳簿価額4,000,000円)を一括譲渡し、建物代金税込2,200,000円(10%)と土地代金6,000,000円(非課税)をあわせて普通預金に受け取った。建物部分の売却益500,000円と土地部分の売却益2,000,000円をあわせて固定資産売却益2,500,000円を計上した。

建物土地一括売却
借方科目金額貸方科目金額
普通預金8,200,000建物1,500,000
土地4,000,000
固定資産売却益2,500,000
仮受消費税等200,000
合計8,200,000合計8,200,000

建物・土地の一括譲渡は対価を合理的に按分し、建物分のみ課税する。

美容室を営む当社は、施術用椅子等(工具器具備品、期首帳簿価額600,000円、耐用年数8年、定率法償却率0.250)について定率法により150,000円を減価償却費として計上した。

施術椅子定率償却
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費150,000工具器具備品150,000

美容業でも器具備品の耐用年数は一般表どおりで、特別区分はない。

当社は火災保険金を原資として倉庫建物を再取得し、税込9,900,000円(10%)で購入し、普通預金から支払った。

建物再取得保険金
借方科目金額貸方科目金額
建物9,000,000普通預金9,900,000
仮払消費税等900,000
合計9,900,000合計9,900,000

保険金を原資にしても、再取得資産はその取得原価どおりに計上する。

当社は店舗改装に伴い旧空調設備(建物附属設備、帳簿価額400,000円)を税込330,000円(10%)で売却し、代金は翌月末回収の未収入金とした。売却価額(税抜300,000円)が帳簿価額を下回るため固定資産売却損100,000円を計上した。

空調設備掛売却損
借方科目金額貸方科目金額
未収入金330,000建物附属設備400,000
固定資産売却損100,000仮受消費税等30,000
合計430,000合計430,000

未収入金による掛売りも、入金日でなく引渡日で売却損益を認識。

当社は10月1日に取得した工具器具備品(取得価額1,200,000円、耐用年数5年、定額法)について、決算(3月31日)にあたり6か月分の減価償却費120,000円を月割計算により計上した。

什器月割償却
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費120,000工具器具備品120,000

月割の月数は1か月未満を切り上げ、取得した月から数え始める。

当社は間接法で記帳している車両運搬具(取得価額2,000,000円、減価償却累計額1,600,000円)を使用不能のため除却した。帳簿価額400,000円を固定資産除却損として計上し、減価償却累計額を取り崩した。

間接法車両除却
借方科目金額貸方科目金額
減価償却累計額1,600,000車両運搬具2,000,000
固定資産除却損400,000
合計2,000,000合計2,000,000

間接法の除却は取得原価と累計額を取り崩し、差額の帳簿価額を除却損に。

当社は営業用車両(帳簿価額900,000円)を下取りに出さず単独で税込660,000円(10%)で売却し、代金は普通預金に振り込まれた。売却価額(税抜600,000円)が帳簿価額を下回るため固定資産売却損300,000円を計上した。

営業車単独売却損
借方科目金額貸方科目金額
普通預金660,000車両運搬具900,000
固定資産売却損300,000仮受消費税等60,000
合計960,000合計960,000

下取りでなく単独売却でも、車両は課税資産として消費税がかかる。

飲食店を営む当社は、厨房の給湯設備(建物附属設備、取得価額1,800,000円、耐用年数15年、定額法)について、決算にあたり1年分の減価償却費120,000円を計上した。

給湯設備償却
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費120,000建物附属設備120,000

厨房の給排水・電気設備は建物でなく建物附属設備で区分計上する。

当社は間接法を採用しており、本社建物(取得価額40,000,000円、耐用年数50年、定額法)について決算にあたり1年分の減価償却費800,000円を計上し、建物勘定は直接減額せず減価償却累計額に計上した。

建物間接法償却
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費800,000減価償却累計額800,000

間接法は建物勘定を取得原価のまま残し、累計額で控除額を示す。

当社は故障により修理不能となった検査機器(工具器具備品、帳簿価額120,000円)を除却し、産業廃棄物として処分した。処分収入はなかった。

検査機器除却
借方科目金額貸方科目金額
固定資産除却損120,000工具器具備品120,000

修理不能で使用価値を失った事実を記録し、除却損の根拠を残す。

当社は2月1日に取得した建物附属設備(取得価額900,000円、耐用年数15年、定額法)について、決算(3月31日)にあたり2か月分の減価償却費10,000円を月割計算により計上した。

空調設備月割償却
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費10,000建物附属設備10,000

月割の按分は暦日数でなく、経過した月数を基準に計算する。

当社は7月1日に取得した製造機械(取得価額6,000,000円、耐用年数10年、定額法、残存価額0円)について、決算(3月31日)にあたり取得月から9か月分の減価償却費450,000円を月割計算により計上した。

機械減価償却期中
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費450,000機械装置450,000

月割の起算日は使用を始めた日で、契約日や納品日ではない点に注意。

当社の新社屋が完成し引渡しを受けたため、これまで建設仮勘定に計上していた19,000,000円と最終支払額税込3,300,000円(10%)をあわせて建物勘定に振り替えた。最終支払額は普通預金から支払った。

新社屋本勘定振替
借方科目金額貸方科目金額
建物22,000,000建設仮勘定19,000,000
仮払消費税等300,000普通預金3,300,000
合計22,300,000合計22,300,000

引渡し・使用開始の時点で建設仮勘定を本勘定に振り替え、償却を開始。

当社は配送用トラックを新規に税込3,300,000円(10%)で購入するにあたり、旧トラック(帳簿価額250,000円)を下取価格税込165,000円(10%)で引き渡し、差額の普通預金支払額3,135,000円を差し引いた。下取価格(税抜150,000円)が帳簿価額を下回るため固定資産売却損100,000円を計上した。

トラック下取購入損
借方科目金額貸方科目金額
車両運搬具3,000,000車両運搬具250,000
仮払消費税等300,000仮受消費税等15,000
固定資産売却損100,000普通預金3,135,000
合計3,400,000合計3,400,000

下取価格が帳簿価額を下回る差額は、固定資産売却損として計上する。

銀行・借入金・手形・利息(48本)

E商店は短期借入金1,200,000円の期日一括返済を行い、最終回の利息4,000円とあわせて普通預金から支払った。

期日一括返済
借方科目金額貸方科目金額
短期借入金1,200,000普通預金1,204,000
支払利息4,000
合計1,204,000合計1,204,000

期日一括返済は最終回に元金全額を要するため、資金確保を事前に計画。

B社商事は決算にあたり、長期前払費用として計上していた信用保証料500,000円のうち当期対応分100,000円を支払手数料に振り替えた。

長期保証料償却
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料100,000長期前払費用100,000

翌期到来分は決算で前払費用へ振り替え、流動資産として計上するのが望ましい。

自社は借入金の利払日が翌月10日であるため、決算日(月末)までの経過日数分を日割計算し、未払利息9,450円を計上した。

利息日割未払計上
借方科目金額貸方科目金額
支払利息9,450未払費用9,450

日割計算は契約利率と経過日数がもとになるため、起算日の確認が要点。

B社商事は役員借入金の返済200,000円を行うにあたり、振込手数料220円(税込10%)を自社負担で普通預金から支払った。

役員借入金返済手数料
借方科目金額貸方科目金額
役員借入金200,000普通預金200,220
支払手数料200
仮払消費税等20
合計200,220合計200,220

同じ振込でも法人と役員間の資金移動は、証跡を明確にしておきたい。

G商会は短期借入金600,000円を全額返済するとともに最終回の利息1,800円を普通預金から支払い、借入契約を完了した。

短期借入金完済
借方科目金額貸方科目金額
短期借入金600,000普通預金601,800
支払利息1,800
合計601,800合計601,800

完済後は借入金残高ゼロの確認に加え、担保・保証の解除手続も要る。

D工業は額面320,000円の受取手形を割り引くにあたり、割引期間40日分の割引料4,200円が差し引かれた315,800円が当座預金に入金された。

手形割引(日歩計算)
借方科目金額貸方科目金額
当座預金315,800受取手形320,000
手形売却損4,200
合計320,000合計320,000

割引料は日歩計算のため、起算日と満期日の数え方で金額が変わり得る。

個人事業主Cは事業用借入金の利息について、決算にあたり未払分1,250円を計上した。

個人事業主未払利息
借方科目金額貸方科目金額
支払利息1,250未払費用1,250

個人事業でも発生主義で未払計上し、家事使用分があれば按分が必要。

自社は長期借入金の元利均等返済(毎月)として、元金180,000円と利息12,300円の合計192,300円が当座預金から引き落とされた。

長期借入金月次返済
借方科目金額貸方科目金額
長期借入金180,000当座預金192,300
支払利息12,300
合計192,300合計192,300

支払利息は消費税の非課税取引、元金の返済は対象外取引として区分する。

A社は取引銀行から証書貸付にて運転資金3,000,000円の融資を受けた。融資実行にあたり銀行所定の融資事務手数料として税込55,000円(10%)が差し引かれ、差引額が普通預金に入金された。

借入時手数料差引
借方科目金額貸方科目金額
普通預金2,945,000短期借入金3,000,000
支払手数料50,000
仮払消費税等5,000
合計3,000,000合計3,000,000

融資手数料は課税仕入れ。借入金は手数料差引前の総額で計上するのが原則。

当社は代表取締役への役員借入金の一部800,000円を返済するとともに、未払であった役員個人への経費立替精算金50,000円もあわせて普通預金から支払った。

役員借入金等一括返済
借方科目金額貸方科目金額
役員借入金800,000普通預金850,000
未払金50,000
合計850,000合計850,000

性質の異なる債務は一括送金でも、勘定科目ごとに分けて仕訳したい。

B社商事は借入金契約に基づき、向こう半年分の利息60,000円を前払いし、普通預金から支払った。

借入金利息前払い
借方科目金額貸方科目金額
前払費用60,000普通預金60,000

前払時はいったん全額を資産計上し、期間対応分だけ順次費用化する。

G商会は当座借越限度額3,000,000円の契約を締結しており、当月末時点で当座預金残高がマイナス1,200,000円となったため、月次管理として借越額を短期借入金に振り替えた。

借越限度額管理
借方科目金額貸方科目金額
当座預金1,200,000短期借入金1,200,000

月次の組替えはあくまで管理目的、決算時の振替と重複させないよう注意。

B社商事は定期預金5,000,000円が満期となり解約、利息25,000円から源泉所得税(国税15.315%)3,828円を控除した手取21,172円とあわせて元利合計5,021,172円が当座預金に入金された。源泉所得税相当額は仮払金として計上した。

定期預金満期(大口)
借方科目金額貸方科目金額
当座預金5,021,172定期預金5,000,000
仮払金3,828受取利息25,000
合計5,025,000合計5,025,000

源泉税率15.315%は、所得税15%と復興特別所得税0.315%の合計。

F建設は既存の短期借入金3,000,000円を返済するため、取引銀行との間で新たに長期借入金3,000,000円を証書貸付により借り換え、旧借入金は新借入金から直接充当返済されたため資金移動は発生しなかった。

借入金借換え
借方科目金額貸方科目金額
短期借入金3,000,000長期借入金3,000,000

資金移動がなくても借換えの事実は仕訳に残し、新しい返済期日を確認する。

D工業は小口の短期借入金実行時に信用保証料12,000円(非課税)を現金で支払い、金額が僅少であるため前払処理をせず全額を当期の支払手数料として費用処理した。

保証料即時費用化
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料12,000現金12,000

少額なら重要性の原則で即時費用化してよいが、社内基準を明確にしておく。

自社は保有する受取手形額面1,200,000円を銀行で割り引き、割引料25,500円および取立手数料550円(税込10%)を差し引かれた残額1,173,950円が普通預金に入金された。

手形割引(手数料込)
借方科目金額貸方科目金額
普通預金1,173,950受取手形1,200,000
手形売却損25,500
支払手数料500
仮払消費税等50
合計1,200,000合計1,200,000

割引料は非課税、取立手数料は課税として消費税区分を分ける。

当社は得意先から受け取った約束手形額面800,000円を取引銀行で割り引き、割引料18,000円を差し引かれた残額782,000円が当座預金に入金された。

受取手形割引
借方科目金額貸方科目金額
当座預金782,000受取手形800,000
手形売却損18,000
合計800,000合計800,000

割引料は非課税だが手形には遡求義務が残るため、保証債務の注記を検討。

自社は満期を迎えた定期預金2,000,000円が解約され、利息10,000円から源泉所得税(国税15.315%)1,531円を控除した手取8,469円とあわせて元利合計2,008,469円が普通預金に入金された。源泉所得税相当額は仮払金として計上した。

定期預金満期解約
借方科目金額貸方科目金額
普通預金2,008,469定期預金2,000,000
仮払金1,531受取利息10,000
合計2,010,000合計2,010,000

源泉徴収額はいったん仮払金で処理し、申告時に所得税額控除で精算する。

D工業は余裕資金を確保するため、当座預金から定期預金800,000円を預け入れた。

定期預金預入(当座)
借方科目金額貸方科目金額
定期預金800,000当座預金800,000

当座預金は通常無利息のため、余剰資金は定期預金へ移し運用効率を高める。

C社は借入金の利息について契約上は後払いであるが、決算日時点で経過した29日分の未払利息3,190円を月次決算で計上した。

月次未払利息計上
借方科目金額貸方科目金額
支払利息3,190未払費用3,190

月次決算でも期間按分を行うことで、実態に近い月次損益がつかめる。

当社は決算日において当座預金勘定が480,000円の貸方残高(当座借越)となっていたため、決算整理として同額を短期借入金勘定に振り替えた。

当座借越振替
借方科目金額貸方科目金額
当座預金480,000短期借入金480,000

当座預金の貸方残高は決算で短期借入金へ振替え、資産の部に残さない。

B社商事は長期借入金の元金均等返済方式により、当月分の元金250,000円と利息6,750円をあわせて普通預金から返済した。

元金均等返済
借方科目金額貸方科目金額
長期借入金250,000普通預金256,750
支払利息6,750
合計256,750合計256,750

元金均等返済は元金が一定で、利息は逓減し当初ほど総返済額が大きい。

個人事業主Cは事業用の短期借入金の返済として、元金80,000円と利息2,100円をあわせて事業用普通預金から引き落とされた。

個人事業主借入返済
借方科目金額貸方科目金額
短期借入金80,000普通預金82,100
支払利息2,100
合計82,100合計82,100

個人事業でも利息は必要経費になるが、元金の返済分は経費にならない。

当社は短期借入金の約定返済日を迎え、元金150,000円と利息8,500円の合計158,500円が普通預金から引き落とされた。

元利均等返済
借方科目金額貸方科目金額
短期借入金150,000普通預金158,500
支払利息8,500
合計158,500合計158,500

元利均等返済は毎回の元金・利息の内訳が変わるため、返済予定表で確認。

B社商事は5年分割返済の長期借入金実行にあたり信用保証料500,000円(非課税)を一括前払いし、普通預金から支払うとともに全額を長期前払費用に計上した。

長期保証料前払
借方科目金額貸方科目金額
長期前払費用500,000普通預金500,000

1年を超えて対応する分は長期前払費用に区分し、流動固定の分類に注意。

当社は代表取締役からの役員借入金のうち200,000円を普通預金から返済した。

役員借入金返済
借方科目金額貸方科目金額
役員借入金200,000普通預金200,000

無利息の役員借入金は返済も元本のみで足り、利息の計上は生じない。

D工業は翌期首に、前期末に計上していた未払利息5,800円について再振替仕訳を行った。

未払利息再振替
借方科目金額貸方科目金額
未払費用5,800支払利息5,800

再振替を怠ると、支払時に利息を二重計上してしまうおそれがある。

G商会は受取手形額面380,000円について支払期日が到来し、取引銀行の当座預金口座での取立により手形金額全額が当座預金に入金された。

受取手形期日取立
借方科目金額貸方科目金額
当座預金380,000受取手形380,000

手数料が発生しない取立もあるため、明細で有無を確認しておきたい。

資金繰りが厳しくなった当社は、代表取締役から運転資金として600,000円を無利息で借り入れ、現金で受け取った。

役員借入金受入
借方科目金額貸方科目金額
現金600,000役員借入金600,000

役員からの無利息借入は原則課税問題を生じないが、返済計画は明確にしておきたい。

当社は取引銀行から運転資金として証書貸付により短期借入金5,000,000円の融資を受け、全額が普通預金に入金された。

証書借入実行
借方科目金額貸方科目金額
普通預金5,000,000短期借入金5,000,000

金銭消費貸借契約書は印紙税の課税文書だが、借入金の受入れ自体は対象外。

当社は資金不足を補うため代表取締役から350,000円の提供を受け、同額を普通預金口座に入金するとともに役員借入金として計上した。

役員借入金即日預入
借方科目金額貸方科目金額
普通預金350,000役員借入金350,000

同日の入出金でも役員借入金を経由させ、資金提供の記録を残しておく。

当社は信用保証協会付き融資を受けるにあたり、信用保証料150,000円(非課税)を普通預金から一括で支払い、全額を前払費用として計上した。

信用保証料一括払
借方科目金額貸方科目金額
前払費用150,000普通預金150,000

信用保証料は非課税取引、複数年分は前払費用として期間按分するのが基本。

自社は設備投資資金として信用金庫から証書貸付により長期借入金12,000,000円を調達し、全額が当座預金に入金された。

設備資金借入
借方科目金額貸方科目金額
当座預金12,000,000長期借入金12,000,000

決算日の翌日から1年以内に期限が来る長期借入金は、短期に振替える。

自社は保証協会への保証料振込にあたり、振込手数料330円(税込10%)を単独で当座預金から支払った。

振込手数料単独支払
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料300当座預金330
仮払消費税等30
合計330合計330

非課税の保証料と課税の振込手数料は、科目・税区分を分けて処理したい。

C社は借入金を期日前に完済したことに伴い、未経過期間に対応する信用保証料の返戻金45,000円を信用保証協会から普通預金で受け取り、前払費用を取り崩した。

信用保証料返戻
借方科目金額貸方科目金額
普通預金45,000前払費用45,000

保証料の返戻金も非課税取引、前払費用の取崩しであり収益計上ではない。

当社は短期借入金の返済に際し、振込手数料440円(税込10%)を自社負担とし、元金100,000円とあわせて普通預金から支払った。

返済時振込手数料
借方科目金額貸方科目金額
短期借入金100,000普通預金100,440
支払手数料400
仮払消費税等40
合計100,440合計100,440

振込手数料は課税仕入れ、対象外の元金返済とは別建てで記帳する。

B社商事は日本政策金融公庫から新規開業資金として長期借入金7,000,000円の融資を受け、指定の普通預金口座に全額入金された。

公庫借入実行
借方科目金額貸方科目金額
普通預金7,000,000長期借入金7,000,000

公庫融資でも勘定科目や税務上の扱いは民間金融機関からの借入と変わらない。

B社商事は額面450,000円の受取手形の支払期日が到来し取引銀行に取立を依頼していたところ、取立手数料330円(税込10%)を差し引かれた449,670円が普通預金に入金され、手形は決済された。

受取手形取立
借方科目金額貸方科目金額
普通預金449,670受取手形450,000
支払手数料300
仮払消費税等30
合計450,000合計450,000

取立手数料は課税仕入れにあたり、受取手形は額面総額で消し込む。

B社商事は決算にあたり、前払費用として計上していた借入金利息60,000円のうち当期に対応する20,000円を支払利息に振り替えた。

前払利息期間按分
借方科目金額貸方科目金額
支払利息20,000前払費用20,000

按分は経過月数の割合が基本、残額は翌期分の前払費用として繰り越す。

個人事業主Cは事業用定期預金1,000,000円が満期となり、利息5,000円から源泉所得税(国税15.315%)765円を控除した手取4,235円とあわせて元利合計1,004,235円が事業用普通預金に入金された。源泉所得税相当額は事業主貸として処理した。

個人事業主定期預金満期
借方科目金額貸方科目金額
普通預金1,004,235定期預金1,000,000
事業主貸765受取利息5,000
合計1,005,000合計1,005,000

預金利息は源泉分離課税で完結し、事業所得と切り離して事業主貸で処理。

D工業は資金に余裕が生じたため長期借入金の一部2,000,000円を約定返済日前に繰上返済し、あわせて繰上返済手数料として税込22,000円(10%)を普通預金から支払った。

借入金繰上返済
借方科目金額貸方科目金額
長期借入金2,000,000普通預金2,022,000
支払手数料20,000
仮払消費税等2,000
合計2,022,000合計2,022,000

繰上返済手数料も課税仕入れにあたり、仮払消費税等を計上しておく。

C社は取引先振出の約束手形額面600,000円が不渡りとなったため、受取手形から未収入金へ振り替えることとした。

受取手形不渡り
借方科目金額貸方科目金額
未収入金600,000受取手形600,000

不渡り後は回収可能性を見極め、必要に応じ貸倒引当金の計上を検討する。

当社は決算にあたり、当期に対応するが未払となっている借入金利息6,200円を未払費用として計上した。

未払利息計上
借方科目金額貸方科目金額
支払利息6,200未払費用6,200

継続的な役務提供に伴う未払利息は未払費用で計上し、未払金と区別する。

個人事業主であるCは、事業用運転資金として信用金庫から証書貸付で短期借入金1,500,000円を借り入れ、事業用の普通預金口座に入金された。

個人事業主借入
借方科目金額貸方科目金額
普通預金1,500,000短期借入金1,500,000

事業用の借入は事業主借でなく借入金で計上し、生活費部分と区別する。

当社の資金繰りを支援するため、専務取締役が個人の普通預金口座から当社の当座預金口座へ1,000,000円を振り込み、役員借入金として計上した。

役員借入金振込
借方科目金額貸方科目金額
当座預金1,000,000役員借入金1,000,000

役員借入金は貸した役員側の相続財産となるため、契約書の保存が重要。

F建設は得意先から受け取った約束手形額面2,500,000円のうち1,500,000円分のみを銀行で割り引き、割引料33,000円を差し引かれた1,467,000円が当座預金に入金された。

受取手形一部割引
借方科目金額貸方科目金額
当座預金1,467,000受取手形1,500,000
手形売却損33,000
合計1,500,000合計1,500,000

一部割引は割り引いた分だけ受取手形を減額し、残りは満期まで保有する。

当社は資金運用のため普通預金から定期預金3,000,000円を預け入れた。

定期預金預入
借方科目金額貸方科目金額
定期預金3,000,000普通預金3,000,000

預金間の預け替えは資産の勘定科目間の振替にすぎず、損益は生じない。

E商店は電子記録債権1,000,000円について支払期日前に取引銀行の割引を利用し、割引料15,000円を差し引かれた985,000円が普通預金に入金された。

電子記録債権割引
借方科目金額貸方科目金額
普通預金985,000電子記録債権1,000,000
手形売却損15,000
合計1,000,000合計1,000,000

でんさいの割引料も非課税で、科目は手形売却損に準じる。

消費税・インボイス(税抜経理)(98本)

当院は審査支払機関から保険診療報酬(7割相当分、非課税)168,000円が普通預金に振り込まれた。

診療報酬振込入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金168,000診療収入168,000

審査支払機関からの7割入金も窓口収入と合算し非課税で管理

当社は適格請求書発行事業者である文具店より軽減税率対象の飲料(食品、8%)を含む消耗品を税込2,160円で現金購入した。登録番号ありのため全額控除の対象とした。

登録事業者飲料仕入
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費2,000現金2,160
仮払消費税等160
合計2,160合計2,160

軽減8%品目でも登録番号があれば仕入税額は全額控除できる

当社は役員へ長期貸し付けている資金の利息(非課税)12,000円を現金で受け取った。

役員貸付金利息
借方科目金額貸方科目金額
現金12,000受取利息12,000

役員貸付金の利息は非課税、認定利率を下回ると税務否認の恐れ

当社は得意先K社が負担すべき運送業者への送料(税込3,300円、10%)を一時的に立替払いし、現金で支払った。後日K社へ請求するため、消費税額を区分せず税込総額を立替金として処理した。

得意先送料立替
借方科目金額貸方科目金額
立替金3,300現金3,300

得意先負担分の立替払いは精算書を添えて請求するのが望ましい

当社は仕入先からミネラルウォーター(食品、軽減税率8%、税抜12,000円)と紙皿等の日用消耗品(標準税率10%、税抜8,000円)を同時に仕入れ、税率ごとに区分した合計税込21,760円を現金で支払った。

軽減標準税率混在仕入
借方科目金額貸方科目金額
仕入高12,000現金21,760
仮払消費税等960
仕入高8,000
仮払消費税等800
合計21,760合計21,760

税率が混在する仕入は8%と10%を分けて記帳するのが原則

当社は海外(ドイツ)の現地法人に対し、国外で完結するコンサルティング業務を提供し、対価1,500,000円が普通預金に入金された。役務の提供が国外で行われる国外取引に該当するため消費税は不課税として処理した。

国外役務提供収入
借方科目金額貸方科目金額
普通預金1,500,000売上高1,500,000

国外で完結する役務提供は不課税、輸出免税との違いに注意

当社の従業員が海外出張(シンガポール)中に現地で完結して発生したタクシー代等の経費22,000円を、帰国後に法人カードの利用明細に基づき未払金として計上した。国外で完結する取引のため消費税は不課税として処理した。

海外出張現地経費
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費22,000未払金22,000

海外出張中に現地で完結した経費は不課税、国内費用と区分

当社は取引先への手土産として持ち帰り用の菓子折り(食品、軽減税率8%)を税込6,480円で現金購入し、接待交際費に計上した。

手土産菓子購入
借方科目金額貸方科目金額
接待交際費6,000現金6,480
仮払消費税等480
合計6,480合計6,480

菓子折りは食品のため軽減8%、経費区分は接待交際費となる

当社は保有する投資有価証券(上場株式)の配当金(消費税は不課税)につき、額面50,000円から源泉所得税等15.315%相当7,657円を差し引いた42,343円が普通預金に入金された。源泉徴収税額は仮払金として計上した。

上場株式配当金入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金42,343受取配当金50,000
仮払金7,657
合計50,000合計50,000

上場株式配当は不課税、源泉税は仮払金計上し確定申告で精算

当社は近隣のインボイス未登録の個人農家から社員食堂用の野菜(食品、軽減税率8%相当)を税込10,800円相当で現金購入した。適格請求書発行事業者でないため、経過措置により消費税相当額の70%のみを仕入税額控除の対象とした。

未登録先野菜仕入
借方科目金額貸方科目金額
福利厚生費10,240現金10,800
仮払消費税等560
合計10,800合計10,800

軽減8%相当の未登録先仕入も経過措置70%控除の対象となる

当社は取締役の月額役員報酬850,000円を支給するにあたり、源泉所得税85,000円を控除した残額765,000円を普通預金から振り込んだ。給与等の支払いは消費税の不課税取引に該当する。

役員報酬支給
借方科目金額貸方科目金額
役員報酬850,000預り金85,000
普通預金765,000
合計850,000合計850,000

役員報酬の支給は不課税、源泉所得税を預り金で計上したか確認

当社は適格請求書発行事業者でない個人デザイナーへ名刺デザイン料として税込8,800円相当(10%相当)を現金で支払った。経過措置により消費税相当額の70%のみ仕入税額控除の対象とした。

未登録先デザイン料
借方科目金額貸方科目金額
広告宣伝費8,240現金8,800
仮払消費税等560
合計8,800合計8,800

少額のデザイン料でも未登録先なら経過措置70%控除となる

従業員が出張先で立替払いしたタクシー代を月末の経費精算で本人へ未払金として計上した。税込4,400円(10%)は当社の業務のための支出であるため、従業員による立替であっても通常どおり仕入税額控除の対象とする。

従業員立替タクシー代
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費4,000未払金4,400
仮払消費税等400
合計4,400合計4,400

従業員が立て替えた業務経費も通常どおり仕入税額控除の対象

当社(飲食店)は来客用の茶葉・コーヒー豆(食品、軽減税率8%)を仕入先から税抜25,000円で掛け仕入れした。請求額は税込27,000円である。

茶葉等仕入
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費25,000買掛金27,000
仮払消費税等2,000
合計27,000合計27,000

来客用の茶葉等は食品のため軽減8%、勘定は消耗品費で処理

当社は繁忙期のアルバイト従業員へ日給8,000円の3日分、給与24,000円を現金で支給した。給与の支払いは消費税の課税対象外(不課税)である。

アルバイト給与支給
借方科目金額貸方科目金額
雑給24,000現金24,000

給与は不課税取引、外注費と混同しないよう実態で判定する

当社はクレジットカード会社より、加盟店契約に基づく月間手数料(非課税)合計12,100円の請求を受け、普通預金から支払った。

カード加盟店手数料
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料12,100普通預金12,100

加盟店手数料は非課税、課税対象の手数料と勘定を分けて集計

当社は国内で仕入れた商品を保税倉庫経由でP社(シンガポール)へ輸出販売した。輸出免税(消費税率0%)に該当するため、売上代金750,000円は消費税相当額を含めず全額を売上高として計上し、掛けとした。

輸出販売計上
借方科目金額貸方科目金額
売掛金750,000売上高750,000

保税倉庫を経由しても輸出免税の証憑保存要件は変わらない

当社は適格請求書発行事業者(インボイス登録番号あり)であるI社より事務用品を税込22,000円(10%)で掛け仕入れした。適格請求書の保存により仕入税額控除は全額(100%)適用できる。

適格請求書仕入
借方科目金額貸方科目金額
事務用品費20,000買掛金22,000
仮払消費税等2,000
合計22,000合計22,000

適格請求書と登録番号の保存があれば仕入税額控除は全額可能

当社(不動産賃貸業)は入居者から住宅用マンションの家賃(居住用のため非課税)95,000円を普通預金で受け取った。

住宅家賃収入
借方科目金額貸方科目金額
普通預金95,000売上高95,000

住宅家賃は非課税、契約書に居住用と明記されているかで判定

当社は役員退職金の準備を目的とする養老保険の保険料(全額資産計上、非課税)年額600,000円を普通預金から支払い、保険積立金として計上した。

養老保険料積立
借方科目金額貸方科目金額
保険積立金600,000普通預金600,000

養老保険は受取人設定により資産計上と損金の割合が変わる

当社は株主総会の決議に基づき、株主へ配当金(不課税)1,200,000円を普通預金から支払った。剰余金の配当は対価性がないため消費税の不課税取引に該当する。

株主配当金支払
借方科目金額貸方科目金額
利益剰余金1,200,000普通預金1,200,000

配当金支払は不課税、源泉徴収を要するか計上前に確認する

当社(不動産賃貸業)はF社に区画のみでアスファルト舗装等の施設がない月極駐車場を賃貸し、当月分の使用料33,000円を普通預金で受け取った。青空駐車場としての土地の貸付けは非課税取引に該当する。

青空駐車場収入
借方科目金額貸方科目金額
普通預金33,000売上高33,000

区画のみの青空駐車場は非課税、フェンス等の設備で課税に変わる

当社はインボイス未登録の個人講師へ社員研修の講演料として税込33,000円相当(10%相当)を依頼し、源泉所得税3,063円を控除した残額29,937円を普通預金から支払った。講演料は経過措置により消費税相当額の70%のみ仕入税額控除の対象とした。

未登録先講演料
借方科目金額貸方科目金額
研修費30,900預り金3,063
仮払消費税等2,100普通預金29,937
合計33,000合計33,000

講演料の源泉徴収10.21%は税抜金額を基準に計算できる

当社は前月にK社負担分として立替払いしていた送料3,300円を、K社より現金で回収した。

立替金回収
借方科目金額貸方科目金額
現金3,300立替金3,300

立替金の回収時は消費税を計上せず単純な取り崩しで処理する

個人事業主(小売業)は町内会の秋祭りへの寄付金30,000円を事業用の現金から支出した。事業に直接関係しない金銭の贈与であり消費税の不課税取引に該当するため、事業主貸として処理した。

町内会寄付金
借方科目金額貸方科目金額
事業主貸30,000現金30,000

事業に無関係な寄付金は不課税、事業主貸で家事費として整理

当社(運送業)は事業用トラックの任意自動車保険料(非課税)126,000円を現金で支払った。

自動車保険料支払
借方科目金額貸方科目金額
保険料126,000現金126,000

自賠責・任意を問わず自動車保険料はすべて非課税取引となる

当社(小売業)は店頭で商品を現金販売し、税込5,500円(10%)を受け取った。

店頭現金売上
借方科目金額貸方科目金額
現金5,500売上高5,000
仮受消費税等500
合計5,500合計5,500

現金取引でも税抜本体と消費税額を分け仮受計上するのが基本

当社はインボイス未登録の個人カメラマンへ広告用写真撮影を依頼し、税込44,000円相当(10%相当)を普通預金から支払った。経過措置(R8.10〜R10.9は70%控除)を適用した。

未登録先撮影料
借方科目金額貸方科目金額
広告宣伝費41,200普通預金44,000
仮払消費税等2,800
合計44,000合計44,000

経過措置の適用時は帳簿に適用を受ける旨の記載が必要となる

当社(建設業)はD社向け内装工事が完成し引渡したため、完成工事高として税込2,750,000円(10%)を請求した。代金は翌月末に普通預金へ振り込まれる契約である。

内装工事完成引渡
借方科目金額貸方科目金額
完成工事未収入金2,750,000完成工事高2,500,000
仮受消費税等250,000
合計2,750,000合計2,750,000

建設業は工事完成基準で引渡時に収益計上し入金とのズレを管理

当社(スーパー)は顧客へ食料品を税込10,800円(軽減税率8%)で現金販売した。

食料品現金売上
借方科目金額貸方科目金額
現金10,800売上高10,000
仮受消費税等800
合計10,800合計10,800

食料品は軽減8%対象だが酒類や外食は標準10%となる点に注意

当社はインボイス登録済みの運送会社へ、商品発送に伴う運賃を税込16,500円(10%)で現金支払いした。適格請求書の交付を受けたため全額仕入税額控除の対象とした。

登録事業者運賃支払
借方科目金額貸方科目金額
荷造運賃15,000現金16,500
仮払消費税等1,500
合計16,500合計16,500

運送業者への運賃も登録の有無で仕入税額控除の割合が変わる

当社は登録番号を記載した適格請求書を受領した外注先J社へ、外注加工費として税込550,000円(10%)を普通預金から支払った。

適格請求書外注費
借方科目金額貸方科目金額
外注費500,000普通預金550,000
仮払消費税等50,000
合計550,000合計550,000

外注費も登録番号と適用税率の記載を請求書で確認するのが要

当社(製造業)はC社より原材料を税抜214,000円(10%)で掛け仕入れした。請求金額は税込235,400円である。

原材料掛仕入
借方科目金額貸方科目金額
原材料214,000買掛金235,400
仮払消費税等21,400
合計235,400合計235,400

原材料の掛仕入は請求書等の保存が仕入税額控除の要件となる

個人事業主(運送業)は事業用ETCカードで高速道路料金税込3,300円(10%)を支払い、月末に普通預金から引き落とされた。

高速道路料金
借方科目金額貸方科目金額
車両費3,000普通預金3,300
仮払消費税等300
合計3,300合計3,300

ETC料金は課税仕入、利用証明書の保存が仕入税額控除の鍵となる

当社は資材置き場として使用するため、施設のない更地を月額88,000円で賃借する契約を締結し、初月分を現金で支払った。施設の貸付けを伴わない土地の賃貸借は非課税取引に該当する。

更地賃借料支払
借方科目金額貸方科目金額
賃借料88,000現金88,000

更地の賃貸は非課税、駐車設備等があれば課税取引に変わる

当社は普通預金にかかる受取利息(非課税)1,280円の入金を確認し、受取利息として計上した。

預金利息入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金1,280受取利息1,280

預金利息は非課税、源泉徴収後の手取額で入金される点に注意

当社は決済代行会社を通じたネット通販売上(税込220,000円、10%)について、決済手数料(非課税)6,600円を控除した213,400円が普通預金へ入金された。

ネット通販決済入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金213,400売上高200,000
支払手数料6,600仮受消費税等20,000
合計220,000合計220,000

決済手数料は非課税、課税売上とは分けて処理するのが原則

個人事業主(飲食店)は認定NPO法人への寄付金50,000円を事業用の普通預金から振り込んだ。事業とは無関係な金銭の贈与のため消費税は不課税であり、事業主貸として処理した。

NPO法人寄付金
借方科目金額貸方科目金額
事業主貸50,000普通預金50,000

認定NPOへの寄付金は不課税、所得控除と税額控除は選択適用

当社(卸売業)はB社へ商品を税抜380,000円(10%)で掛け販売した。請求金額は税込418,000円である。

卸売掛販売
借方科目金額貸方科目金額
売掛金418,000売上高380,000
仮受消費税等38,000
合計418,000合計418,000

掛売上は商品引渡時点で売上高と仮受消費税等を計上するのが原則

当社(不動産賃貸業)はH社(法人契約)へ事務所用フロアを賃貸し、事業用のため課税対象となる家賃を税込440,000円(10%)で普通預金で受け取った。

事務所賃貸収入
借方科目金額貸方科目金額
普通預金440,000売上高400,000
仮受消費税等40,000
合計440,000合計440,000

法人向け事務所賃貸は課税売上、住宅用の非課税収入と区分

当社は海外に所在する倉庫(海外支店)の賃借料として、現地の不動産会社へ賃借料相当額180,000円を普通預金から送金した。国外に所在する不動産の貸付けは国外取引に該当し、消費税は不課税として処理した。

海外倉庫賃借料
借方科目金額貸方科目金額
賃借料180,000普通預金180,000

国外の不動産賃借は不課税、国内の非課税取引と混同しない

当社は法人カードで事務用品(税込8,800円、10%)を購入した。カード会社への年会費(非課税)5,500円とあわせて、翌月の口座引落しに備え未払金14,300円を計上した。

法人カード年会費等
借方科目金額貸方科目金額
事務用品費8,000未払金14,300
仮払消費税等800
支払手数料5,500
合計14,300合計14,300

カード年会費は非課税、物品購入の課税仕入分と区分して処理

当院は保険適用のない自由診療(インプラント治療)を行い、税込385,000円(10%)を現金で受け取った。自由診療は非課税の対象外となるため消費税を区分して計上する。

自由診療収入
借方科目金額貸方科目金額
現金385,000診療収入350,000
仮受消費税等35,000
合計385,000合計385,000

自由診療は課税取引、非課税の保険診療分と区分して計上する

当社は事業所建物の火災保険料(年払い、非課税)216,000円を普通預金から支払った。

火災保険料支払
借方科目金額貸方科目金額
保険料216,000普通預金216,000

年払い保険料は非課税、短期前払費用の特例適用可否を確認

当社(小売店)はクレジットカード会社より、前月のカード売上(税込110,000円、10%)の精算として、加盟店手数料(非課税)3,300円を差し引いた106,700円が普通預金に入金された。

カード売上精算入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金106,700未収入金110,000
支払手数料3,300
合計110,000合計110,000

加盟店手数料は非課税、売上高と相殺せず両建てで仕訳する

当社は金融機関からの長期借入金について、元金50,000円と利息(非課税)38,500円をあわせて普通預金から返済した。

借入金元利返済
借方科目金額貸方科目金額
長期借入金50,000普通預金88,500
支払利息38,500
合計88,500合計88,500

元金返済は課税対象外、利息は非課税と扱いが異なるため区分

当社は関連会社L社の代わりに出張用航空券代金(税込88,000円、10%)を一旦立替払いし、法人カードで決済した。当社自身の課税仕入れには該当しないため消費税額を区分せず全額を立替金として計上した。

関連会社航空券立替
借方科目金額貸方科目金額
立替金88,000未払金88,000

他社負担分の立替払いは自社の課税仕入に該当せず区分不要

当社は海外の得意先M社(アメリカ)へ製品を輸出した。輸出免税(消費税率0%)に該当するため、代金2,200,000円(消費税相当額なし)を全額売上高として計上し、掛けとした。

製品輸出売上
借方科目金額貸方科目金額
売掛金2,200,000売上高2,200,000

輸出免税は0%課税取引、輸出許可書等の証憑保存が要件となる

当社は保有する事業用の土地(帳簿価額8,000,000円)をE社へ9,500,000円で売却した。土地の譲渡は非課税取引に該当するため消費税は生じない。代金は普通預金に入金された。

事業用土地売却
借方科目金額貸方科目金額
普通預金9,500,000土地8,000,000
固定資産売却益1,500,000
合計9,500,000合計9,500,000

土地売却は消費税非課税だが売却益は法人税の課税対象となる

当社はG社への売掛金について取引信用保険を付保し、非課税の保険料55,000円を普通預金から支払った。

取引信用保険料
借方科目金額貸方科目金額
保険料55,000普通預金55,000

取引信用保険料は非課税、保険金受取時は貸倒処理と区分する

当院(歯科医院)は保険診療による患者負担分(3割負担、非課税)として窓口収入7,200円を現金で受け取った。社会保険診療は非課税取引のため消費税は計上しない。

保険診療窓口収入
借方科目金額貸方科目金額
現金7,200診療収入7,200

患者負担の3割相当も社会保険診療として非課税収入となる

当社は本社増築のため隣接する土地を22,000,000円で取得し、長期借入金により調達した資金を売主へ支払った。土地の取得(譲渡)は非課税取引のため消費税は課されない。

土地取得(借入金)
借方科目金額貸方科目金額
土地22,000,000長期借入金22,000,000

土地取得は非課税、建物込みなら按分方法の合理性が問われる

学習塾を運営する当社は、2割特例が使える最後の課税期間中に簡易課税制度選択届出書の提出を失念したため、R8.10以後開始事業年度からは自動的に本則課税となった。当期の仮受消費税等350,000円から実額の仮払消費税等210,000円を控除し、差額140,000円を未払消費税等とした。

届出失念本則確定
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税等350,000仮払消費税等210,000
未払消費税等140,000
合計350,000合計350,000

簡易課税選択届出書の提出期限を過ぎると、自動的に本則課税が適用される。

当社は小口配送を免税事業者である個人の自転車便ドライバーへ委託し、料金税込27,500円(10%相当)を現金で支払った。経過措置により消費税相当額2,500円の70%1,750円のみ控除でき、残り30%750円は荷造運賃に算入して計上した。

経過措置配送委託
借方科目金額貸方科目金額
荷造運賃25,750現金27,500
仮払消費税等1,750
合計27,500合計27,500

個人ドライバーへの委託は、指揮命令関係の有無で外注費か給与かを判定する。

金属部品を製造する当社(簡易課税・第三種事業)は、決算で当期の仮受消費税等700,000円に製造業等のみなし仕入率70%を適用し、納付すべき消費税等210,000円を確定した。

簡易製造70%確定
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税等700,000仮払消費税等490,000
未払消費税等210,000
合計700,000合計700,000

第三種には製造業のほか、建設業や電気・ガス・熱供給・水道業も含まれる。

広告制作会社である当社は、免税事業者であるフリーカメラマンへ商品撮影を依頼し、報酬総額100,000円(10%相当)を普通預金から支払った。円未満切捨てで算出した消費税相当額9,090円のうち70%相当6,363円のみ控除でき、残り2,727円は支払手数料に算入した。

経過措置撮影料
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料93,637普通預金100,000
仮払消費税等6,363
合計100,000合計100,000

消費税相当額に生じる円未満の端数は、切り捨てで統一するのが実務上の取扱い。

当社は確定申告により確定していた還付消費税等180,000円の入金を普通預金で受けた。

消費税還付入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金180,000未収入金180,000

還付金の入金は未収入金の消込で処理し、収益科目には計上しない。

雑貨の小売店を営む当社(簡易課税・第二種事業)は、決算で当期の仮受消費税等320,000円に小売業のみなし仕入率80%を適用し、納付税額64,000円を未払消費税等に計上した。

雑貨小売簡易確定
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税等320,000仮払消費税等256,000
未払消費税等64,000
合計320,000合計320,000

みなし仕入率は実額と無関係に算定され、高額仕入期は本則課税より不利な場合も。

輸入雑貨を扱う商社である当社は前期の消費税等年税額が多額であったため年3回の中間申告義務があり、第1回中間納付額600,000円を普通預金から納付し仮払金に計上した。

複数回中間納付
借方科目金額貸方科目金額
仮払金600,000普通預金600,000

前期の確定税額が一定額を超えると中間申告の回数が増え、納付額も変わる。

事務所を借りている当社は、免税事業者である個人オーナーへ家賃を税込165,000円(10%相当)、普通預金から支払った。経過措置により消費税相当額15,000円の70%10,500円を仮払消費税等とし、控除できない30%4,500円は地代家賃に算入した。

経過措置家賃
借方科目金額貸方科目金額
地代家賃154,500普通預金165,000
仮払消費税等10,500
合計165,000合計165,000

個人への地代家賃は源泉徴収不要だが、年15万円超は支払調書の対象となりうる。

機械部品の卸売を行う当社は、2割特例の適用終了後、R8.10以後開始事業年度から本則課税(原則課税)へ移行した。当期の仮受消費税等600,000円から実額の仮払消費税等380,000円を控除し、差額220,000円を未払消費税等として確定した。

本則課税移行確定
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税等600,000仮払消費税等380,000
未払消費税等220,000
合計600,000合計600,000

本則課税は課税仕入れごとに適格請求書等を保存・集計する事務負担が増える。

3月決算の当社は、決算にあたり当期の仮受消費税等660,000円と実額の仮払消費税等410,000円の差額250,000円を未払消費税等として計上し、翌期5月末の納期限までに納付する予定である。

消費税確定額計上
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税等660,000仮払消費税等410,000
未払消費税等250,000
合計660,000合計660,000

消費税等の納期限は原則、課税期間終了の日の翌日から2か月以内となる。

精密部品を製造する当社は、2割特例の終了に伴い、R8.10以後開始事業年度から簡易課税(製造業等・みなし仕入率70%)を選択した。当期の仮受消費税等520,000円に70%を適用し、納付税額156,000円を確定した。

製造簡易移行確定
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税等520,000仮払消費税等364,000
未払消費税等156,000
合計520,000合計520,000

2割特例終了後の課税方式は、直近の課税仕入実績を踏まえて有利判定を行う。

木工雑貨を製造する当社は、免税事業者である個人職人から手作り部材を税込99,000円(10%相当)で仕入れ、普通預金から支払った。経過措置により消費税相当額9,000円の70%6,300円を仮払消費税等とし、控除できない30%2,700円は原材料に算入した。

経過措置材料仕入
借方科目金額貸方科目金額
原材料92,700普通預金99,000
仮払消費税等6,300
合計99,000合計99,000

経過措置の適用には、区分記載請求書等に相当する書類の保存が要件となる。

貸ビルの賃貸管理を行う当社(簡易課税・第六種事業)は、決算で当期の仮受消費税等1,000,000円に不動産業のみなし仕入率40%を適用し、納付すべき消費税等600,000円を確定した。

不動産簡易40%確定
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税等1,000,000仮払消費税等400,000
未払消費税等600,000
合計1,000,000合計1,000,000

不動産業は第六種に区分され、六区分中でみなし仕入率が最も低い40%となる。

個人でWeb制作業を営む事業主は、R9年分(2027年)の消費税確定申告にあたり、3割特例よりも簡易課税(サービス業等・みなし仕入率50%)を選択する方が有利と判断し、仮受消費税等200,000円に50%を適用して納付税額100,000円を確定した。

個人簡易選択確定
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税等200,000仮払消費税等100,000
未払消費税等100,000
合計200,000合計200,000

個人事業者は3割特例と簡易課税のいずれも選べる場合があり、納税額を比較して選ぶ。

税込経理方式を採用する当社は、事務用の消耗品を税込33,000円(10%)で購入し、現金で支払った。税込経理のため仮払消費税等には分解せず消耗品費に全額計上する。

税込経理仕入
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費33,000現金33,000

税込経理では仮払消費税等を計上せず、取得価額や費用額に消費税込みで計上する。

当社は当期に中間納付額250,000円(仮払金計上)を納付していたが、決算の結果、当期の消費税額(仮受消費税等900,000円-実額の仮払消費税等700,000円)は200,000円にとどまり、中間納付超過額50,000円が還付されることとなり未収入金に計上した。

中間納付超過還付
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税等900,000仮払消費税等700,000
未収入金50,000仮払金250,000
合計950,000合計950,000

中間納付額が確定年税額を上回れば、差額は仮払金と相殺し未収入金に計上する。

個人で理容室を営む事業主は、R10年分(2028年)の消費税確定申告においても個人のみ適用できる3割特例を継続して選択し、仮受消費税等180,000円の30%相当額54,000円を納付税額として確定した。

個人3割特例R10
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税等180,000仮払消費税等126,000
未払消費税等54,000
合計180,000合計180,000

個人の3割特例はR9・R10分限りで、R11分以降は本則か簡易課税を選ぶ。

農産物直売所を運営する当社は、免税事業者である個人農家から野菜を軽減税率対象の税込86,400円(8%相当)で仕入れ、現金で支払った。経過措置により消費税相当額6,400円の70%4,480円のみ仕入税額控除とし、残り30%1,920円は仕入高に算入した。

経過措置農産物仕入
借方科目金額貸方科目金額
仕入高81,920現金86,400
仮払消費税等4,480
合計86,400合計86,400

軽減税率8%対象の農産物仕入は、区分記載請求書等にその旨の明記が必要。

婦人服の小売店を営む当社(簡易課税・第二種事業)は、決算で当期の仮受消費税等560,000円に小売業のみなし仕入率80%を適用し、納付すべき消費税等112,000円を確定した。

簡易小売80%確定
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税等560,000仮払消費税等448,000
未払消費税等112,000
合計560,000合計560,000

第二種(小売業)は消費者への直接販売が要件で、事業者向け販売は按分が必要。

当社は事務所の定期清掃を免税事業者である個人の清掃業者へ委託し、料金税込44,000円(10%相当)を現金で支払った。経過措置により消費税相当額4,000円の70%2,800円のみ仕入税額控除の対象とし、残り30%1,200円は支払手数料に算入した。

経過措置清掃委託
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料41,200現金44,000
仮払消費税等2,800
合計44,000合計44,000

個人清掃業者への委託料は役務の対価であり、原則として源泉徴収の対象外となる。

不動産の売買仲介を行う当社(簡易課税・第六種事業)は、決算で当期の仮受消費税等340,000円に不動産業のみなし仕入率40%を適用し、納付税額204,000円を未払消費税等に計上した。

仲介簡易課税確定
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税等340,000仮払消費税等136,000
未払消費税等204,000
合計340,000合計340,000

仲介手数料など役務提供中心の業種は課税仕入が少なく、簡易課税が有利になりやすい。

税込経理方式を採用する当社は、工具器具備品を税込440,000円(10%)で購入し、普通預金から支払った。税込経理のため取得価額は消費税込みの440,000円で計上する。

税込経理固定資産
借方科目金額貸方科目金額
工具器具備品440,000普通預金440,000

税込経理では取得価額も税込金額となるため、少額特例(40万円未満)の判定に関わる。

食品卸売業を営む当社(簡易課税制度選択届出書を提出済み・第一種事業)は、決算にあたり当期の仮受消費税等900,000円に卸売業のみなし仕入率90%を適用し、納付すべき消費税等を確定した。

簡易卸売90%確定
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税等900,000仮払消費税等810,000
未払消費税等90,000
合計900,000合計900,000

第一種(卸売業)は、仕入商品の性状を変えずに他の事業者へ販売する取引に限られる。

定食屋を営む当社(簡易課税・第四種事業)は、決算で当期の仮受消費税等480,000円に飲食業などその他事業のみなし仕入率60%を適用し、納付すべき消費税等192,000円を確定した。

簡易飲食60%確定
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税等480,000仮払消費税等288,000
未払消費税等192,000
合計480,000合計480,000

飲食店業は第四種に区分され、食材仕入が多いほど本則課税が有利になりやすい。

当社は取引先との会議用弁当を免税事業者である個人のケータリング業者に注文し、代金税込19,800円(10%相当)を現金で支払った。経過措置により消費税相当額1,800円の70%1,260円を仮払消費税等とし、控除できない30%540円は会議費に算入した。

経過措置会議費
借方科目金額貸方科目金額
会議費18,540現金19,800
仮払消費税等1,260
合計19,800合計19,800

取引先との会食費は、実費相当なら会議費、接待の実態があれば交際費となる。

個人でカフェを営む事業主は、2割特例の終了後の措置として、R9年分(2027年)の消費税確定申告で個人のみ適用できる3割特例を選択し、仮受消費税等250,000円の30%相当額75,000円を納付税額として確定した。

個人3割特例R9
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税等250,000仮払消費税等175,000
未払消費税等75,000
合計250,000合計250,000

個人事業者は2割特例終了後もR9・R10分に限り、3割特例を選択できる。

当社は社内研修の講師を務めた免税事業者のフリー講師へ謝礼として税込55,000円(10%相当)を現金で支払った。経過措置により消費税相当額5,000円の70%3,500円のみ控除し、30%1,500円は支払手数料に算入して計上した。

経過措置講師謝礼
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料51,500現金55,000
仮払消費税等3,500
合計55,000合計55,000

個人講師への謝礼は講演料等に当たり、源泉徴収10.21%の要否を確認する。

税込経理方式を採用する当社は、商品を税込220,000円(10%)で得意先へ掛けで販売した。税抜経理と異なり仮受消費税等には分けず、売上高に税込金額を全額計上する。

税込経理売上
借方科目金額貸方科目金額
売掛金220,000売上高220,000

税込経理でも売上高は本体価額でなく、消費税込みの金額がそのまま計上額となる。

雑貨小売業を営む当社(インボイス発行事業者)は、9月決算でR8.9期が2割特例を適用できる最終の課税期間となる。当期の仮受消費税等400,000円に2割特例(みなし仕入率80%相当)を適用し、納付税額80,000円を確定した。

2割特例最終確定
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税等400,000仮払消費税等320,000
未払消費税等80,000
合計400,000合計400,000

2割特例はインボイス登録により新たに課税事業者となった事業者向けの時限措置。

当社は厨房設備の修理を免税事業者である個人の設備業者へ依頼し、代金税込58,300円(10%相当)は翌月払いの未払金とした。経過措置により消費税相当額5,300円の70%3,710円のみ仕入税額控除の対象とし、残り30%1,590円は修繕費に算入して計上した。

経過措置設備修繕
借方科目金額貸方科目金額
修繕費54,590未払金58,300
仮払消費税等3,710
合計58,300合計58,300

控除割合の判定は支払日でなく、仕入れを行った日(引渡し等)が基準となる。

税込経理方式を採用する当社は、決算にあたり当期に納付すべき消費税等240,000円を租税公課として費用計上するとともに、同額を未払消費税等に計上した。

税込経理確定計上
借方科目金額貸方科目金額
租税公課240,000未払消費税等240,000

税込経理では、納付すべき消費税等を租税公課として損金算入する。

Webサイト制作を行う当社は、インボイス未登録の免税事業者であるフリーランスデザイナーへ制作を外注し、税込110,000円(10%相当)を普通預金から支払った。経過措置(R8.10〜R10.9は仕入税額控除70%)により、消費税相当額10,000円のうち70%の7,000円のみを仮払消費税等とし、残り30%の3,000円は外注費に算入した。

経過措置外注費
借方科目金額貸方科目金額
外注費103,000普通預金110,000
仮払消費税等7,000
合計110,000合計110,000

取引先の登録番号は事前確認が原則で、控除対象外の30%は外注費に算入する。

中古品の買取販売を営む当社(簡易課税・第四種事業)は、決算で当期の仮受消費税等150,000円にその他事業のみなし仕入率60%を適用し、納付税額60,000円を未払消費税等に計上した。

中古品簡易確定
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税等150,000仮払消費税等90,000
未払消費税等60,000
合計150,000合計150,000

第四種は第一・二・三・五・六種のいずれにも当たらない事業の受け皿区分。

個人で写真スタジオを営む事業主は、課税期間が2026年1月〜12月(R8年分)であり9月30日を含むことから、R8年分は例年どおり2割特例(みなし仕入率80%相当)を適用できる最後の年となる。仮受消費税等300,000円の20%相当額60,000円を納付税額として確定した。

個人2割特例最終年
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税等300,000仮払消費税等240,000
未払消費税等60,000
合計300,000合計300,000

個人の課税期間は暦年のため、R8年分が2割特例を適用できる最後の年分となる。

税込経理方式を選択している個人でデザイン事務所を営む事業主は、外注先へ業務委託料を税込110,000円(10%)で支払い、事業用の普通預金から支払った。税込経理のため外注費に税込金額を全額計上し、仮払消費税等には分解しない。

税込経理個人外注
借方科目金額貸方科目金額
外注費110,000普通預金110,000

個人事業者も法人と同様に税込・税抜を選択でき、いったん選んだら継続するのが実務。

理容・美容業を営む当社(簡易課税・第五種事業)は、決算で当期の仮受消費税等180,000円にサービス業等のみなし仕入率50%を適用し、納付税額90,000円を未払消費税等として計上した。

理美容簡易確定
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税等180,000仮払消費税等90,000
未払消費税等90,000
合計180,000合計180,000

簡易課税は選択後2年間の継続適用が必要なため、届出前に業績見通しを検討する。

文具小売店を営む当社は、2割特例がR8.9.30の属する課税期間で終了するため、あらかじめ簡易課税制度選択届出書を提出し、R8.10以後開始事業年度から簡易課税(小売業・みなし仕入率80%)へ移行した。当期の仮受消費税等450,000円に80%を適用し、納付税額90,000円を確定した。

簡易移行後確定
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税等450,000仮払消費税等360,000
未払消費税等90,000
合計450,000合計450,000

簡易課税の選択は、適用を受ける課税期間の初日の前日までに届出書の提出が必要。

システム開発サービスを行う当社は、2割特例の終了を機に、大型設備投資を予定していたことから簡易課税ではなく本則課税を選択した。当期は仮受消費税等280,000円に対し実額の仮払消費税等310,000円が上回り、差額30,000円が還付されることとなり未収入金に計上した。

本則移行還付確定
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税等280,000仮払消費税等310,000
未収入金30,000
合計310,000合計310,000

設備投資で還付が生じる期でも、簡易課税はみなし控除のため還付を受けられない。

ITコンサルティングを行う当社(簡易課税・第五種事業)は、決算で当期の仮受消費税等600,000円にサービス業等のみなし仕入率50%を適用し、納付すべき消費税等300,000円を確定した。

サービス簡易確定
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税等600,000仮払消費税等300,000
未払消費税等300,000
合計600,000合計600,000

情報通信業やコンサル業などサービス業等は、第五種でみなし仕入率50%となる。

当社は店舗の内装工事を免税事業者である一人親方の大工へ外注し、代金税込330,000円(10%相当)を月末締めの未払金とした。経過措置により消費税相当額30,000円の70%21,000円のみ仕入税額控除でき、残り30%9,000円は外注費に算入する。

経過措置内装外注
借方科目金額貸方科目金額
外注費309,000未払金330,000
仮払消費税等21,000
合計330,000合計330,000

工事代金の未払金計上は、検収・引渡しを受けた日を基準とするのが原則。

総合建設業を営む当社は、前事業年度の消費税等確定年税額を基準とする中間申告により、中間納付額150,000円を普通預金から納付し、仮払金として計上した。

消費税中間納付
借方科目金額貸方科目金額
仮払金150,000普通預金150,000

中間納付額は前期の確定税額を基準に算出され、納付時は仮払金として処理する。

当社は営業車の車検整備を免税事業者である個人整備工場に依頼し、費用税込38,500円(10%相当)を現金で支払った。経過措置により消費税相当額3,500円の70%2,450円のみ控除でき、残り30%1,050円は車両費に算入して計上した。

経過措置車両整備
借方科目金額貸方科目金額
車両費36,050現金38,500
仮払消費税等2,450
合計38,500合計38,500

車検整備費用は原則修繕費で処理するが、価値を高める内容は資本的支出に注意。

当社は確定申告により確定した未払消費税等170,000円を、納期限までに普通預金から納付した。

消費税確定納付
借方科目金額貸方科目金額
未払消費税等170,000普通預金170,000

未払消費税等の納付は消費税等の科目のみが動く取引で、損益に影響しない。

個人で建設業(大工工事業)を営む事業主は、消費税等の確定申告により確定した未払消費税等95,000円を、翌年3月31日の納期限までに事業用の普通預金から納付した。

個人消費税確定納付
借方科目金額貸方科目金額
未払消費税等95,000普通預金95,000

個人事業者の消費税の申告・納付期限は所得税と異なり、原則翌年3月31日となる。

オーダー家具を製造する当社(簡易課税・第三種事業)は、決算で当期の仮受消費税等250,000円に製造業等のみなし仕入率70%を適用し、納付税額75,000円を未払消費税等として計上した。

家具製造簡易確定
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税等250,000仮払消費税等175,000
未払消費税等75,000
合計250,000合計250,000

自社製造品を消費者へ直接販売する製造小売業は、第二種でなく第三種に区分される。

税込経理方式を採用する当社は、決算の結果、還付される消費税等60,000円を未収入金として計上するとともに、同額を雑収入に計上した。

税込経理還付計上
借方科目金額貸方科目金額
未収入金60,000雑収入60,000

税込経理の還付消費税等は、雑収入として益金に算入される点が異なる。

決算整理・引当金・経過勘定(142本)

当社は前期決算で計上した前払費用(火災保険料の未経過分)56,000円について、当期首に再振替仕訳を行い、保険料に振り戻した。

前払保険料再振替
借方科目金額貸方科目金額
保険料56,000前払費用56,000

前期末の前払費用は期首に再振替仕訳で戻さないと、期間対応がずれる。

不動産賃貸業を営む当社(3月決算)は、賃借人から向こう1年分(9月〜翌年8月分)の家賃720,000円を9月に一括受領し、全額を売上高として計上していた。決算にあたり、翌期4月以降の未経過分300,000円を売上高から前受金に振り替えた。

家賃前受振替
借方科目金額貸方科目金額
売上高300,000前受金300,000

前受金は役務提供前の対価で負債、未経過分は当期売上高から除いて計上する。

当社は3月分の電気料金6,500円とガス料金4,500円について、検針や請求書到着が翌期4月になるため、決算にあたりそれぞれの未払見積額を水道光熱費の未払費用として計上した(消費税は請求書到着時に区分する)。

電気ガス未払計上
借方科目金額貸方科目金額
水道光熱費6,500未払費用11,000
水道光熱費4,500
合計11,000合計11,000

検針前の未払光熱費は消費税区分未確定、請求書到着後に控除可否を判定する。

電子部品商社の当社は、決算の実地棚卸で帳簿と実際有高との差異を調査した結果、原因不明の紛失により商品15,000円相当が不足していることが確定したため、雑損失に振り替えた。

商品紛失雑損失処理
借方科目金額貸方科目金額
雑損失15,000商品15,000

原因不明の紛失は売上原価に含めず雑損失で処理し、調査記録を残す。

文具店を営む当社は、決算整理として期首商品棚卸高310,000円の商品からの振替と、実地棚卸で確定した期末商品棚卸高285,000円の商品への振替を、いわゆる「しいくりくりし」として1枚の決算整理仕訳で処理した。

雑貨しくりくりし
借方科目金額貸方科目金額
期首商品棚卸高310,000商品310,000
商品285,000期末商品棚卸高285,000
合計595,000合計595,000

しいくりくりしは期首・期末棚卸を1本にまとめる技法、貸借の対応を混同しない。

当社は3月分の携帯電話料金について、キャリアからの請求確定が翌期4月になるため、決算にあたり見積額17,380円を通信費の未払費用として計上した(消費税は確定請求時に区分する)。

携帯料金未払計上
借方科目金額貸方科目金額
通信費17,380未払費用17,380

通信費の見積未払は税込概算額で計上し、消費税は確定請求時に区分する。

会員制フィットネスクラブを運営する当社は、年会費一括プランの会員から1年分の会費(売上高)132,000円を6月に受領し、全額を売上高として計上していた。決算にあたり、翌期4月・5月分に対応する22,000円を前受金に振り替えた。

年会費前受振替
借方科目金額貸方科目金額
売上高22,000前受金22,000

年会費は受領月を起点に1年分を按分し、残り期間だけ前受金へ振り替える。

雑貨卸売業を営む当社は、決算の実地棚卸で倉庫内の商品のうち水濡れにより販売不能となったものが原価38,000円相当あることが判明したため、商品38,000円を雑損失に振り替えた。

破損商品雑損失処理
借方科目金額貸方科目金額
雑損失38,000商品38,000

販売不能となった商品は棚卸資産から除き、雑損失として原価と区別する。

当社は金融機関からの長期借入金について利息を半年分前払いする特約があり、当期に支払った利息24,000円のうち、決算日時点でまだ経過していない翌期4月以降対応分の9,000円を支払利息から前払費用に振り替えた。

前払利息振替
借方科目金額貸方科目金額
前払費用9,000支払利息9,000

支払利息は非課税取引、特約による前払分も期間対応で按分計上する。

当社は2年前に入金された5,000円の仮受金について、相手方や内容が最終的に判明しなかったため、決算にあたり雑収入に振り替えて整理した。

仮受金雑収入整理
借方科目金額貸方科目金額
仮受金5,000雑収入5,000

長期間内容が判明しない仮受金は、消滅時効も踏まえ雑収入への整理を検討する。

建設業を営む当社は、工事請負契約書に貼付するため収入印紙を租税公課として購入計上していたが、決算日時点で未使用のものが40,000円分残っていたため、貯蔵品に振り替えた。

工事印紙未使用振替
借方科目金額貸方科目金額
貯蔵品40,000租税公課40,000

金額的重要性が乏しければ費用処理の継続も可能だが、原則は貯蔵品計上。

当社はコピー機のリース契約で年払いを選択しており、当期に支払ったリース料60,000円のうち、決算日時点で未経過の翌期4月から6月分にあたる15,000円をリース料から前払費用に振り替えた。

コピー機リース前払
借方科目金額貸方科目金額
前払費用15,000リース料15,000

コピー機リースはファイナンスリース該当なら、賃貸借処理と扱いが変わる。

当社は3月分の社会保険料(会社負担分、法定福利費)について、実際の納付が翌期4月末になるため、決算にあたり未払費用として128,000円を計上した。

社会保険料未払計上
借方科目金額貸方科目金額
法定福利費128,000未払費用128,000

社会保険料の会社負担分は消費税の対象外、当期分を未払計上しておく。

当社は前期決算で計上した未収入金(定期預金の未収利息)5,760円について、当期首に再振替仕訳を行い、受取利息に振り戻した。

未収利息再振替
借方科目金額貸方科目金額
受取利息5,760未収入金5,760

未収入金も期首に一括で再振替し、入金時に改めて金額を確定させる。

家電量販店を営む当社は、決算にあたり型落ちとなった在庫商品(テレビ原価220,000円、季節家電原価140,000円)について正味売却価額まで評価を切り下げ、それぞれ評価後のテレビ190,000円、季節家電115,000円を期末商品棚卸高として商品に計上した。

型落ち商品評価減
借方科目金額貸方科目金額
商品190,000期末商品棚卸高305,000
商品115,000
合計305,000合計305,000

正味売却価額までの切下げは低価法の考え方、税務上は陳腐化要件も要確認。

コンサルティング業を営む当社は、契約先から半年分のサポート業務手数料(売上高)300,000円を1月に一括受領し、全額を売上高に計上していた。決算にあたり、翌期4月から6月分の150,000円を前受金に振り替えた。

サポート料前受振替
借方科目金額貸方科目金額
売上高150,000前受金150,000

継続的な役務提供の対価は提供期間に応じて按分し、未提供分は前受金。

個人事業主である当社は、前期決算で貯蔵品に振り替えた未使用のコピー用紙等18,000円について、当期首に再振替仕訳を行い、消耗品費に振り戻した。

貯蔵品消耗品再振替
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費18,000貯蔵品18,000

個人事業主でも貯蔵品の再振替は必要、必要経費の計上時期に影響する。

当社は給与計算の締め日が20日であるため、3月21日から31日までの11日分に対応する給料手当の未払額(法定福利費等除く)154,000円を未払費用として計上した。

締め後給与未払計上
借方科目金額貸方科目金額
給料手当154,000未払費用154,000

給与は消費税の対象外、締め後の未払分は日割り等で見積る。

当社は前期決算で貯蔵品に振り替えた未使用切手12,000円について、当期首に再振替仕訳を行い、通信費に振り戻した。

貯蔵品切手再振替
借方科目金額貸方科目金額
通信費12,000貯蔵品12,000

貯蔵品も前払費用と同じく、期首の再振替仕訳で費用科目へ戻すのが原則。

当社は決算にあたり、通信費として計上していた郵便切手のうち、期末時点で未使用のまま残っていた12,000円分を貯蔵品に振り替えた。

切手貯蔵品振替
借方科目金額貸方科目金額
貯蔵品12,000通信費12,000

郵便切手は非課税で購入しており、未使用分は貯蔵品として資産計上する。

金属加工業を営む当社は、決算にあたり実地棚卸により確定した仕掛品(未完成の加工中製品)430,000円を、仕掛品(資産)として計上するとともに、同額を期末仕掛品棚卸高に計上した。

期末仕掛品計上
借方科目金額貸方科目金額
仕掛品430,000期末仕掛品棚卸高430,000

仕掛品は未完成品の製造原価を集計した資産、実地確認と原価計算を突き合わせる。

当社は年度更新に伴い労働保険料の概算額210,000円を仮払金として一時的に処理していたが、決算にあたり内容を確認し、会社負担分(法定福利費)210,000円であったことが確定したため、仮払金から法定福利費に振り替えた。

仮払金社保料振替
借方科目金額貸方科目金額
法定福利費210,000仮払金210,000

労働保険の概算額は会社負担分と従業員預り分を分け、内容を正しく確定させる。

コンサルティング業を営む当社は、契約先への3月分サポート業務手数料(売上高)110,000円について、請求と入金が翌期4月になるため、決算にあたり未収入金として計上した。

サポート料未収計上
借方科目金額貸方科目金額
未収入金110,000売上高110,000

請求書の発行日ではなく、役務提供が完了した事実で収益を認識する。

飲食店を営む当社は、決算にあたり消耗品費として計上していた清掃用洗剤や使い捨て手袋等のうち、未使用のまま在庫となっていた9,000円分を貯蔵品に振り替えた。

清掃用品貯蔵品振替
借方科目金額貸方科目金額
貯蔵品9,000消耗品費9,000

少額な消耗品は毎期継続して費用処理する場合に限り、貯蔵品計上を省略できる。

当社は前期決算で計上した未払費用(締め後給与の未払分)154,000円について、当期首に再振替仕訳を行い、給料手当に振り戻した。

未払給与再振替
借方科目金額貸方科目金額
未払費用154,000給料手当154,000

再振替を怠ると、前期対応の給与まで当期の費用に含まれてしまう。

アパレル卸売業を営む当社は、決算にあたり期首商品棚卸高1,250,000円を商品(資産)から期首商品棚卸高へ振り替えた(三分法)。

卸売期首棚卸振替
借方科目金額貸方科目金額
期首商品棚卸高1,250,000商品1,250,000

卸売業でも三分法の処理は小売業と同じ、期首商品を原価算定へ充てる。

当社は前期決算で貯蔵品に振り替えた未使用の収入印紙27,400円について、当期首に再振替仕訳を行い、租税公課に振り戻した。

貯蔵品印紙再振替
借方科目金額貸方科目金額
租税公課27,400貯蔵品27,400

再振替後は、期中の実際使用量と貯蔵品残高にズレがないか確認したい。

アパレル小売業を営む当社は、決算にあたり季節外れとなった冬物在庫(原価520,000円)について、正味売却価額の見積りに基づき評価を切り下げ、評価後の470,000円を期末商品棚卸高として計上した。

季節商品評価減
借方科目金額貸方科目金額
商品470,000期末商品棚卸高470,000

評価減の見積りは客観的な根拠に基づき、恣意的な切下げにならないよう注意。

当社は前期決算で前払計上していた翌月家賃分の前払費用150,000円について、当期首に再振替仕訳を行い、地代家賃に振り戻した。

前払家賃再振替
借方科目金額貸方科目金額
地代家賃150,000前払費用150,000

再振替仕訳は期首の日付で計上し、処理漏れのないよう管理したい。

本業が製造業の当社は、工場の一部を取引先へ月極で貸し付けており、向こう半年分の賃貸料(雑収入)120,000円を2月に一括受領していた。決算にあたり、翌期4月以降分にあたる80,000円を雑収入から前受金に振り替えた。

工場貸付料前受振替
借方科目金額貸方科目金額
雑収入80,000前受金80,000

本業以外の貸付収入は雑収入で計上、前受金への振替も同科目で行う。

飲食店を営む当社は、店舗の家賃(地代家賃)について契約により翌月4月分150,000円を3月中に前払いし、いったん地代家賃として計上していたため、決算にあたり全額を前払費用に振り替えた。

翌月家賃前払振替
借方科目金額貸方科目金額
前払費用150,000地代家賃150,000

翌月分の家賃は全額が翌期対応のため、月割せず全額を前払費用に振り替える。

当社は得意先から売掛金の回収額を上回る385,000円の入金を受け、いったん全額を仮受金として処理していた。決算にあたり内容を確認し、売掛金330,000円の回収と、過入金分55,000円は当座預金から得意先へ返金することで精算した。

仮受金過入金精算
借方科目金額貸方科目金額
仮受金385,000売掛金330,000
当座預金55,000
合計385,000合計385,000

過入金の返金は資産の譲渡等に当たらず不課税、売掛金の消込と区分する。

当社は前期決算で計上した未払費用(借入金の未払利息)18,000円について、当期首に再振替仕訳を行い、支払利息に振り戻した。

未払利息再振替
借方科目金額貸方科目金額
未払費用18,000支払利息18,000

未払費用を再振替した後は、翌期の実際支払額を全額支払利息にできる。

建設業を営む当社は、決算日時点で未完成の工事について、当期に費用処理していた材料費180,000円と労務費220,000円の合計400,000円を、未成工事支出金(資産)に振り替えた。

未成工事支出金振替
借方科目金額貸方科目金額
未成工事支出金400,000材料費180,000
労務費220,000
合計400,000合計400,000

未成工事支出金は建設業の仕掛品に相当、工事ごとの原価集計が前提となる。

雑貨小売業を営む当社は、決算にあたり期首時点の商品棚卸高620,000円を、商品(資産)から期首商品棚卸高(売上原価の内訳項目)に振り替えた(三分法)。

期首商品棚卸振替
借方科目金額貸方科目金額
期首商品棚卸高620,000商品620,000

三分法では期首商品を売上原価の内訳項目に振り替え、原価算定に使う。

酒類販売業を営む当社は、決算の実地棚卸で帳簿棚卸高275,000円に対し、破損等により実際有高が251,000円であることが判明した。決算にあたり、実際有高251,000円を期末商品棚卸高として計上した。

酒類棚卸減耗計上
借方科目金額貸方科目金額
商品251,000期末商品棚卸高251,000

棚卸差異が生じたときは、原因(破損等)を記録して保存しておく。

当社は契約書等に貼付するため収入印紙をまとめ購入し租税公課として計上していたが、決算日時点で未使用のまま金庫に保管されていた分が28,600円あったため、貯蔵品に振り替えた。

印紙貯蔵品振替
借方科目金額貸方科目金額
貯蔵品28,600租税公課28,600

収入印紙も非課税取得、未使用残高は租税公課から貯蔵品へ振り替える。

当社は内容不明のまま普通預金への入金330,000円を仮受金として処理していたが、決算にあたり調査した結果、得意先からの売掛金の回収であったことが判明したため、仮受金から売掛金に振り替えた。

仮受金売掛金判明
借方科目金額貸方科目金額
仮受金330,000売掛金330,000

仮受金は内容不明な入金の一時科目、決算までに調査し本来の科目へ振り替える。

当社は店舗の家賃(地代家賃)を翌月後払いする契約としており、3月分220,000円の支払いが翌期4月になるため、決算にあたり未払分を未払費用として計上した(消費税は請求書到着時に区分する)。

後払い家賃未払計上
借方科目金額貸方科目金額
地代家賃220,000未払費用220,000

後払い家賃も発生主義で当期費用、消費税区分は請求書到着後に確定する。

当社は満期まで1年超の定期預金(300万円)を保有しており、決算日時点で既に経過した期間に対応する未収利息(非課税)6,840円を見積計上し、未収入金に計上するとともに受取利息を計上した。

定期預金未収利息
借方科目金額貸方科目金額
未収入金6,840受取利息6,840

未収利息は源泉徴収前の総額で計上し、受取利息(非課税)として処理する。

個人事業主である当社は、事業用車両を停める月極駐車場代を1年分前払いする契約とし、当期に賃借料として計上した132,000円のうち、決算日時点で未経過の翌期分88,000円を前払費用に振り替えた。

駐車場代前払振替
借方科目金額貸方科目金額
前払費用88,000賃借料88,000

月極駐車場は施設の貸付けとして課税、土地だけの賃貸借(非課税)と区別する。

当社(不動産賃貸業)は前期決算で計上した前受金(家賃の未経過分)300,000円について、当期首に再振替仕訳を行い、売上高に振り戻した。

前受家賃再振替
借方科目金額貸方科目金額
前受金300,000売上高300,000

前受金の再振替を怠ると、当期に対応する売上高の計上が漏れる。

アパレル卸売業を営む当社は、決算にあたり実地棚卸で確定した期末商品棚卸高980,000円を期末商品棚卸高から商品(資産)へ振り替えた(三分法)。

卸売期末棚卸振替
借方科目金額貸方科目金額
商品980,000期末商品棚卸高980,000

期末棚卸高の金額を誤ると、売上原価と利益の双方が同時にぶれる。

小売業を営む当社(3月決算)は、当期11月に事業用建物の火災保険料(1年分・非課税)96,000円を支払い、全額を保険料として計上していた。決算にあたり、翌期4月以降の未経過分56,000円を前払費用に振り替えた。

火災保険料前払振替
借方科目金額貸方科目金額
前払費用56,000保険料56,000

保険料は非課税取引のため、前払費用に振り替えても消費税区分の判定は不要。

飲食店を営む当社は、決算にあたり期首商品棚卸高(食材)95,000円の商品からの振替と、実地棚卸で確定した期末商品棚卸高(食材)112,000円の商品への振替を、1枚の決算整理仕訳でまとめて処理した。

食材しくりくりし
借方科目金額貸方科目金額
期首商品棚卸高95,000商品95,000
商品112,000期末商品棚卸高112,000
合計207,000合計207,000

食材のように回転が速い棚卸資産ほど、実地棚卸の精度が利益に直結する。

当社は決算にあたり、消耗品費として計上していたコピー用紙(未使用分12,000円)とトナーカートリッジ(未使用分6,000円)について、合計18,000円を貯蔵品に振り替えた。

消耗品貯蔵品振替
借方科目金額貸方科目金額
貯蔵品18,000消耗品費12,000
消耗品費6,000
合計18,000合計18,000

コピー用紙とトナーのような複数品目も、未使用分は合算して貯蔵品にできる。

食品加工業を営む当社は、決算の実地棚卸で原材料の保管中の目減りにより、帳簿有高より22,000円相当少ないことが判明したため、原材料22,000円を雑損失に振り替えた。

原材料目減り処理
借方科目金額貸方科目金額
雑損失22,000原材料22,000

保管中の自然な目減りも実地棚卸で把握し、原材料の減少を雑損失にする。

食品スーパーを営む当社は、決算の実地棚卸を行ったところ、帳簿上の商品有高409,500円に対し、万引きや廃棄等により実際有高は378,900円にとどまっていた。決算にあたり、実際有高378,900円を期末商品棚卸高として商品に振り替えた。

実地棚卸減耗
借方科目金額貸方科目金額
商品378,900期末商品棚卸高378,900

実地有高をそのまま期末商品棚卸高にすれば、棚卸減耗は自動的に原価に含まれる。

当社は空きスペースを月極駐車場として近隣住民に貸し付けており、3月分の貸付料(雑収入)33,000円について、決算日時点で入金が翌月になるため未収入金として計上した。

駐車場料未収計上
借方科目金額貸方科目金額
未収入金33,000雑収入33,000

入金が翌期でも役務提供が当期なら、発生主義に基づき当期収益とする。

当社はイベント出展のため外部業者への外注費の概算払いとして仮払金150,000円を支払っていたが、決算にあたり実際の請求額(税込10%)168,795円(外注費153,450円+消費税15,345円)が確定したため、外注費と仮払消費税等に振り替えるとともに、不足額18,795円を普通預金から追加払いした。

仮払金外注費精算
借方科目金額貸方科目金額
外注費153,450仮払金150,000
仮払消費税等15,345普通預金18,795
合計168,795合計168,795

外注費確定時は税抜経理なら仮払消費税等を区分し、適格請求書の保存も確認する。

当社が加入する法人向け保険契約(保険積立金として資産計上)について、決算日時点で確定している未収の契約者配当金(受取配当金)3,000円を未収入金に計上した。

保険配当未収計上
借方科目金額貸方科目金額
未収入金3,000受取配当金3,000

保険契約者配当金は受取配当等の益金不算入の対象外、全額が益金となる。

当社は金融機関からの長期借入金について、利払日が翌期5月であるため、決算日までに経過した期間に対応する未払利息(非課税)18,000円を未払費用として計上した。

未払利息計上
借方科目金額貸方科目金額
支払利息18,000未払費用18,000

支払利息は非課税取引、利払日でなく期間対応で未払費用を計上する。

当社は賞与引当金500,000円を取り崩して賞与を支給したところ、源泉所得税等40,000円を控除した手取額440,000円の支払いで済んだため、余剰額20,000円を雑収入として戻し入れた。

賞与引当金精算
借方科目金額貸方科目金額
賞与引当金500,000普通預金440,000
預り金40,000
雑収入20,000
合計500,000合計500,000

支給額が引当金を下回った差額は、雑収入として戻し入れ

当社がその他有価証券として長期保有する取引先株式(帳簿価額5,000,000円)の決算日時価が5,600,000円となったため、全部純資産直入法によりその他有価証券評価差額金600,000円を計上した。

評価差額金計上
借方科目金額貸方科目金額
投資有価証券600,000その他有価証券評価差額金600,000

その他有価証券の評価差額は純資産直入、税務は申告調整

受取手形の振出人であるD社が手形交換所の取引停止処分を受けたため、当社は同社振出の受取手形2,400,000円について、その50%相当額1,200,000円を個別評価による貸倒引当金として繰り入れた。

個別評価手形分
借方科目金額貸方科目金額
貸倒引当金繰入1,200,000貸倒引当金1,200,000

取引停止処分も個別評価の対象事由、限度額は債権額の半分

当社は用途を廃止した検査用工具器具備品(帳簿価額2,400,000円)について回収可能価額が850,000円と見積られたため、減損損失1,550,000円を計上した。

工具備品減損
借方科目金額貸方科目金額
減損損失1,550,000工具器具備品1,550,000

回収可能価額は正味売却価額と使用価値の高い方を採用

当社は開業費として計上していた340,000円について、税務上認められる任意償却により当期に全額を開業費償却として一括費用計上した。

開業費一括償却
借方科目金額貸方科目金額
開業費償却340,000開業費340,000

任意償却は未償却残高を上限に、いつでも損金算入できる

当社は不採算となった製造ラインの閉鎖に伴い、機械装置(帳簿価額7,000,000円)と工具器具備品(帳簿価額1,000,000円)を資産グループとして減損判定を行い、回収可能価額合計2,400,000円との差額である減損損失5,600,000円を両資産の帳簿価額割合で配分計上した。

製造ライン減損
借方科目金額貸方科目金額
減損損失5,600,000機械装置4,900,000
工具器具備品700,000
合計5,600,000合計5,600,000

複数資産が一体で使用される場合は、資産グループ単位で判定

製造業を営むB社は、決算にあたり工程途中の仕掛品を実地棚卸した結果、期末仕掛品棚卸高3,400,000円を確定し、仕掛品勘定を同額増加させた。

期末仕掛品計上
借方科目金額貸方科目金額
仕掛品3,400,000期末仕掛品棚卸高3,400,000

製造業の仕掛品も、実地棚卸で完成品と区別して数量を確定

当社は業務システムの入れ替えにより利用を中止した自社利用ソフトウェア(帳簿価額3,600,000円)について将来の使用が見込めなくなったため、帳簿価額全額を減損損失として計上した。

ソフト減損損失
借方科目金額貸方科目金額
減損損失3,600,000ソフトウェア3,600,000

使用停止した無形資産は、将来の便益が見込めず全額減損の対象

当社が賃貸用に保有する建物(帳簿価額26,000,000円)は空室率の上昇により収益性が著しく低下し、回収可能価額が19,500,000円と見積られたため、減損損失6,500,000円を計上した。

賃貸建物減損
借方科目金額貸方科目金額
減損損失6,500,000建物6,500,000

賃貸用資産の使用価値は、将来の賃料収入見込みを基に算定

当社が保有するその他有価証券(帳簿価額4,000,000円)の時価が1,800,000円まで著しく下落し回復の見込みがないため、強制評価減として評価損2,200,000円を損益計算書に計上した。

強制評価減
借方科目金額貸方科目金額
有価証券評価損2,200,000投資有価証券2,200,000

時価が著しく下落し、回復見込みがなければ評価減は損金算入できる

当社は決算にあたり実地棚卸を行い、期末商品棚卸高2,750,000円を確定させ、商品勘定を同額増加させるとともに期末商品棚卸高を計上した。

期末棚卸計上
借方科目金額貸方科目金額
商品2,750,000期末商品棚卸高2,750,000

期末商品棚卸高は、実地棚卸で確定した数量と単価で評価する

建設業を営むF社は、当期末の完成工事未収入金45,000,000円に対し貸倒実績率0.8%を乗じた360,000円を必要額と算定し、前期末残高200,000円との差額160,000円を貸倒引当金繰入として計上した。

建設業引当金繰入
借方科目金額貸方科目金額
貸倒引当金繰入160,000貸倒引当金160,000

完成工事未収入金も一括評価の対象、売掛金と同様に扱う

当社が売買目的で保有するX社株式(帳簿価額1,200,000円)は決算日の時価1,380,000円により評価益180,000円、Y社株式(帳簿価額900,000円)は時価840,000円により評価損60,000円となったため、それぞれ時価法により計上した。

複数銘柄評価損益
借方科目金額貸方科目金額
有価証券180,000有価証券評価益180,000
有価証券評価損60,000有価証券60,000
合計240,000合計240,000

評価損益は銘柄ごとに算定し、表示方法は継続適用が原則

当社は当期に中途採用者を増員したことに伴い、退職給付債務の見積りを見直し、退職給付費用980,000円を追加計上して退職給付引当金を積み増した。

引当金積み増し
借方科目金額貸方科目金額
退職給付費用980,000退職給付引当金980,000

人員構成が変動した際は、退職給付債務を再見積りする

当社が保有するその他有価証券である上場株式(帳簿価額800,000円)の決算日時価が910,000円となったため、全部純資産直入法によりその他有価証券評価差額金110,000円を計上した。

上場株式評価益
借方科目金額貸方科目金額
投資有価証券110,000その他有価証券評価差額金110,000

その他有価証券の評価差額金は、税効果会計の対象となりうる

当社は翌期に支給する夏季賞与の当期対応分として、支給見込額3,600,000円及びこれに対応する法定福利費(社会保険料会社負担分)545,000円を合わせて、賞与引当金4,145,000円を繰り入れた。

夏季賞与引当金
借方科目金額貸方科目金額
賞与引当金繰入4,145,000賞与引当金4,145,000

賞与引当金の繰入額は原則損金不算入、税務は未払費用で判断

当社は設立時に支出した定款作成費用や登録免許税等からなる創立費750,000円を資産計上しており、5年間で均等償却する方針のもと、当期分150,000円を創立費償却として計上した。

創立費償却
借方科目金額貸方科目金額
創立費償却150,000創立費150,000

創立費は定款作成費用や登録免許税など、設立関連費用が対象

当社が売買目的で保有する上場株式(帳簿価額1,800,000円)の決算日における時価が1,540,000円に下落したため、時価法により評価損260,000円を計上した。

有価証券評価損
借方科目金額貸方科目金額
有価証券評価損260,000有価証券260,000

売買目的有価証券の評価損も、税務上そのまま損金算入される

当期に設立したばかりの当社は、創立費として資産計上した900,000円について、設立年度分として月割計算した当期償却額75,000円を創立費償却として計上した。

創立費初年度償却
借方科目金額貸方科目金額
創立費償却75,000創立費75,000

設立初年度の均等償却額は、月割計算で算定するのが一般的

当社がその他有価証券として保有する非上場株式(帳簿価額3,000,000円)の決算日時価が2,750,000円に下落したため、全部純資産直入法によりその他有価証券評価差額金として250,000円を減額処理した。

評価差額金減額
借方科目金額貸方科目金額
その他有価証券評価差額金250,000投資有価証券250,000

非上場株式でも合理的な時価が把握できれば直入法の対象

当社が保有していた営業用車両(帳簿価額1,900,000円)が事故により走行不能となり将来の使用が見込めなくなったため、帳簿価額全額を減損損失として計上した。保険金の受取りは別途処理する。

車両減損損失
借方科目金額貸方科目金額
減損損失1,900,000車両運搬具1,900,000

事故車両の減損損失と保険金収入は、相殺せず両建てで処理

当社は生産ライン再編に伴い稼働を停止した機械装置(帳簿価額9,000,000円)について回収可能価額を3,200,000円と見積り、減損損失5,800,000円を計上した。

機械装置減損
借方科目金額貸方科目金額
減損損失5,800,000機械装置5,800,000

減損の認識は、割引前将来キャッシュフローが帳簿価額を下回るかで判断

製造業を営むB社(資本金500万円)は、当期から法定繰入率(1,000分の8)による一括評価を採用し、期末売掛金残高52,500,000円を基礎として420,000円を貸倒引当金に繰り入れた。前期末残高はなかった。

製造業繰入率
借方科目金額貸方科目金額
貸倒引当金繰入420,000貸倒引当金420,000

法定繰入率は業種で異なり、製造業は1000分の8が上限

当社は業績連動の役員賞与とは別に、一般従業員向け賞与の当期負担分として1,320,000円を賞与引当金に繰り入れた。役員賞与は引当計上の対象としていない。

従業員賞与引当
借方科目金額貸方科目金額
賞与引当金繰入1,320,000賞与引当金1,320,000

役員賞与は事前確定届出等がなければ全額損金不算入

当社が売買目的で保有する上場株式(帳簿価額2,000,000円)の決算日における時価は2,350,000円であったため、時価法により評価益350,000円を計上した。

有価証券評価益
借方科目金額貸方科目金額
有価証券350,000有価証券評価益350,000

売買目的有価証券の評価益は、税務上も時価評価で益金算入

自己都合退職した従業員に退職金2,400,000円を支給したところ、対応する退職給付引当金の残高は2,100,000円しかなかったため、不足額300,000円は退職金として費用処理し、普通預金から支払った。

退職金不足計上
借方科目金額貸方科目金額
退職給付引当金2,100,000普通預金2,400,000
退職金300,000
合計2,400,000合計2,400,000

引当金残高を超える不足分は、当期の退職金費用に計上

得意先C社が民事再生法の適用を申し立てたため、当社は同社に対する売掛金6,000,000円のうち、担保等でカバーされない部分の50%相当額3,000,000円を個別評価金銭債権として貸倒引当金に繰り入れた。

個別評価繰入
借方科目金額貸方科目金額
貸倒引当金繰入3,000,000貸倒引当金3,000,000

民事再生など法的整理時は、担保抜き債権額の50%が限度

早期退職優遇制度を利用して退職した従業員に対し、通常の退職給付引当金相当額4,000,000円に加え、割増退職金1,200,000円を上乗せして支給した。合計5,200,000円のうち引当金取崩4,000,000円を超える部分は退職金として計上し、普通預金から支払った。

早期退職割増金
借方科目金額貸方科目金額
退職給付引当金4,000,000普通預金5,200,000
退職金1,200,000
合計5,200,000合計5,200,000

早期退職の割増加算部分も、支給時に退職金として損金算入

当社は決算にあたり、一般債権に対する貸倒引当金を実績率により84,000円減額(戻入)する一方、資金繰りが悪化した得意先H社に対する売掛金1,600,000円について個別評価により50%相当額800,000円を新たに繰り入れた。

引当金増減複合
借方科目金額貸方科目金額
貸倒引当金84,000雑収入84,000
貸倒引当金繰入800,000貸倒引当金800,000
合計884,000合計884,000

一括評価と個別評価は別枠で算定し、増減はそれぞれ両建て処理

当社が短期売買目的で保有する上場投資法人債券(帳簿価額3,000,000円)の決算日時価が3,120,000円となったため、時価法により評価益120,000円を計上した。

債券評価益
借方科目金額貸方科目金額
有価証券120,000有価証券評価益120,000

短期売買目的の債券も株式同様、時価法による評価の対象

当社の前期末貸倒引当金残高は450,000円であったが、当期末の売掛金残高が減少したため必要額を310,000円と算定した。差額補充法により差額140,000円を取り崩し、雑収入として計上した。

貸倒引当金戻入
借方科目金額貸方科目金額
貸倒引当金140,000雑収入140,000

戻入額は雑収入計上、税務上の益金算入額とも一致する

資本金1,000万円の卸売業A社は、中小法人向けの法定繰入率(1,000分の10)を選択適用し、期末一括評価金銭債権(売掛金及び受取手形の合計)38,000,000円を基礎として380,000円を貸倒引当金として繰り入れた。前期末残高はなかった。

法定繰入率計上
借方科目金額貸方科目金額
貸倒引当金繰入380,000貸倒引当金380,000

法定繰入率は中小法人限定、実績率との有利選択が可能

当社は売上原価算定の決算整理仕訳として、前期末商品棚卸高1,850,000円を期首商品棚卸高に振り替えるとともに、当期の実地棚卸で確定した期末商品棚卸高2,100,000円を商品勘定に計上する処理を1本の仕訳で行った。

売上原価算定
借方科目金額貸方科目金額
期首商品棚卸高1,850,000商品1,850,000
商品2,100,000期末商品棚卸高2,100,000
合計3,950,000合計3,950,000

1本の仕訳でも、期首と期末の金額根拠は別々に管理する

医療法人を運営するG会は、社会保険診療報酬に係る未収入金32,000,000円を基礎に貸倒実績率0.5%を乗じた160,000円を当期末必要額とし、前期末残高110,000円との差額50,000円を貸倒引当金繰入として計上した。

医療未収金引当
借方科目金額貸方科目金額
貸倒引当金繰入50,000貸倒引当金50,000

医療未収金も一括評価に含め、業種別の実績率で算定する

卸売業を営む当社は、当期末の売掛金残高80,000,000円に対し、過去3年間の貸倒実績率に基づき1.2%を乗じた960,000円を貸倒引当金の当期末必要額とした。前期末の貸倒引当金残高は700,000円であったため、差額補充法により差額260,000円を繰り入れた。

引当金差額繰入
借方科目金額貸方科目金額
貸倒引当金繰入260,000貸倒引当金260,000

貸倒実績率による繰入限度額の超過分は、損金不算入となる

当期に定年退職した従業員1名に対し、退職給付引当金の中から退職金6,500,000円を普通預金から支給し、退職給付引当金を同額取り崩した。

退職金支給
借方科目金額貸方科目金額
退職給付引当金6,500,000普通預金6,500,000

退職金の損金算入は支給時、繰入時の否認分は認容減算

当社は決算にあたり、翌期支給予定の冬季賞与のうち当期に対応する負担額として2,800,000円を賞与引当金に繰り入れた。

冬季賞与引当金
借方科目金額貸方科目金額
賞与引当金繰入2,800,000賞与引当金2,800,000

繰入額は支給対象期間で按分し、算定根拠を明確にする

従業員10名の小規模な当社は、退職給付会計の簡便法を採用し、期末要支給額の全額2,600,000円を退職給付引当金として初めて計上し、同額を退職給付費用として処理した。

簡便法引当金
借方科目金額貸方科目金額
退職給付費用2,600,000退職給付引当金2,600,000

簡便法は数理計算上の差異が生じず、要支給額の増減がそのまま費用となる

建設業を営むF社は、従業員に対する翌期の賞与支給見込額のうち当期負担分1,950,000円を賞与引当金として繰り入れた。

建設業賞与引当
借方科目金額貸方科目金額
賞与引当金繰入1,950,000賞与引当金1,950,000

未払費用と認められるには、支給額の事前通知などの要件充足が必要

当社は開業準備のために支出した開業費600,000円を資産計上しており、会社計算規則に基づき5年間で均等償却することとし、当期分120,000円を開業費償却として計上した。

開業費償却
借方科目金額貸方科目金額
開業費償却120,000開業費120,000

開業費は原則5年均等償却が目安、税務上は任意償却も可能

衣料品店を営む当社は、前期末商品棚卸高980,000円を期首商品棚卸高に振り替えるとともに、当期末の実地棚卸で確定した商品棚卸高1,260,000円を商品勘定に計上する決算整理仕訳を1本にまとめて行った。

期首期末一括処理
借方科目金額貸方科目金額
期首商品棚卸高980,000商品980,000
商品1,260,000期末商品棚卸高1,260,000
合計2,240,000合計2,240,000

棚卸資産の評価方法は、先入先出法など継続適用が原則となる

個人事業主として雑貨店を営むEさんは、前期末の貸倒引当金残高180,000円を洗替法によりいったん全額取り崩して雑収入に計上するとともに、当期末の売掛金残高に基づき新たに210,000円を貸倒引当金繰入として計上した。

引当金洗替処理
借方科目金額貸方科目金額
貸倒引当金180,000雑収入180,000
貸倒引当金繰入210,000貸倒引当金210,000
合計390,000合計390,000

個人の貸倒引当金は洗替法のみ、法人のような選択の余地なし

当社は退職給付会計の原則法により、当期の勤務費用や利息費用等を集計した結果、退職給付費用3,200,000円を計上し、退職給付引当金を同額増加させた。

退職給付繰入
借方科目金額貸方科目金額
退職給付費用3,200,000退職給付引当金3,200,000

原則法は勤務費用や利息費用などを数理計算で見積る

当社は閉鎖を決定した支店について、建物(帳簿価額14,000,000円)と建物附属設備(帳簿価額3,500,000円)を1つの資産グループとして減損判定を行い、回収可能価額合計9,000,000円との差額である減損損失8,500,000円を両資産の帳簿価額に応じて配分計上した。

支店資産減損
借方科目金額貸方科目金額
減損損失8,500,000建物6,800,000
建物附属設備1,700,000
合計8,500,000合計8,500,000

資産グループの減損損失は、各資産の帳簿価額比で按分する

当社は業績不振により閉店した店舗の建物(帳簿価額18,000,000円)について、回収可能価額が12,500,000円まで下落したと判定し、減損損失5,500,000円を計上した。

店舗減損損失
借方科目金額貸方科目金額
減損損失5,500,000建物5,500,000

減損損失は会計上のみの費用、税務上は原則として損金不算入

当社が資材置場として保有する土地(帳簿価額22,000,000円)は継続的な地価下落により回収可能価額が16,000,000円まで下落したと判断されたため、減損損失6,000,000円を計上した。

土地減損損失
借方科目金額貸方科目金額
減損損失6,000,000土地6,000,000

減損損失は一度計上すると、その後回復しても戻し入れない

設備投資により消費税が還付超過となった当社は、前期決算で未収入金に計上していた消費税等の還付金1,183,200円を普通預金で受け取った。

消費税等還付金受取
借方科目金額貸方科目金額
普通預金1,183,200未収入金1,183,200

多額の設備投資による還付は、調整対象固定資産の該当有無も確認したい。

建設業を営む当社は決算で仮受消費税等2,763,450円と仮払消費税等1,987,900円を相殺した。差額775,550円のうち100円未満を切り捨てた775,500円を未払消費税等に計上し、端数50円は雑収入とした。

建設業消費税等精算
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税等2,763,450仮払消費税等1,987,900
未払消費税等775,500
雑収入50
合計2,763,450合計2,763,450

建設業は工事の引渡し時期を基準に課税売上を計上するため、期ズレに注意。

当社は決算にあたり、当期の仮受消費税等6,123,450円と仮払消費税等3,981,200円を相殺し、差額2,142,250円のうち100円未満を切り捨てた2,142,200円を未払消費税等に計上し、端数50円は雑収入とした。

消費税等精算(端数益)
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税等6,123,450仮払消費税等3,981,200
未払消費税等2,142,200
雑収入50
合計6,123,450合計6,123,450

申告書の消費税額は100円未満を切り捨てるため、端数は雑収入で処理する。

当社は商標権の更新登録に伴う登録免許税43,000円を現金で納付し、租税公課として処理した。

登録免許税納付
借方科目金額貸方科目金額
租税公課43,000現金43,000

商標権の更新登録に係る登録免許税は、新規取得時と異なり費用処理できる。

当社は中間申告で法人税等2,800,000円を仮払金として普通預金から納付していたが、決算による年税額確定額は1,980,000円であったため、差額820,000円を未収入金に振り替え、仮払金を全額取り崩した。

中間納付超過還付
借方科目金額貸方科目金額
法人税等1,980,000仮払金2,800,000
未収入金820,000
合計2,800,000合計2,800,000

確定申告で年税額が仮払金を下回れば、差額は未収入金(資産)に振り替える。

前期に赤字となり住民税均等割のみ70,000円を未払法人税等として計上していた当社は、確定申告期限までに普通預金からこれを納付した。

均等割のみ確定納付
借方科目金額貸方科目金額
未払法人税等70,000普通預金70,000

均等割は資本金等の額と従業者数の区分で決まり、赤字でも免れない。

当社は当期に計上した貸倒引当金繰入800,000円のうち、税務上の繰入限度超過額500,000円について実効税率30%を乗じた150,000円を繰延税金資産として計上し、法人税等調整額を減額した。

税効果(貸倒引当金)
借方科目金額貸方科目金額
繰延税金資産150,000法人税等調整額150,000

貸倒引当金の繰入限度超過額は将来減算一時差異となり、繰延税金資産を計上する。

小売業を営む当社は決算にあたり、当期の仮受消費税等4,450,000円と仮払消費税等3,120,000円を相殺し、差額1,330,000円を未払消費税等として計上した。

消費税等年税額計上
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税等4,450,000仮払消費税等3,120,000
未払消費税等1,330,000
合計4,450,000合計4,450,000

仮受消費税等は売上に上乗せした預り金的な性格で、収益には計上しない。

製造業を営む当社は決算において、法人税3,885,000円、地方法人税400,000円、住民税720,000円、事業税1,315,000円、合計6,320,000円を未払法人税等に計上した。

未払法人税等計上
借方科目金額貸方科目金額
法人税等6,320,000未払法人税等6,320,000

未払法人税等は法人税・地方法人税・住民税・事業税をまとめた一括表示の科目。

当社は定時株主総会において、利益剰余金を原資とする配当金6,500,000円の支払いを決議し、未払配当金として計上した。

配当金決議計上
借方科目金額貸方科目金額
利益剰余金6,500,000未払配当金6,500,000

配当金は支払時でなく、株主総会の決議日に未払配当金として計上する。

製造業の当社は中間納付額1,980,000円を仮払金として計上していたところ、決算による年税額確定額は1,980,000円と同額であったため、仮払金全額を法人税等に振り替え、未払法人税等の計上は生じなかった。

中間納付額同額精算
借方科目金額貸方科目金額
法人税等1,980,000仮払金1,980,000

中間納付額と年税額が一致すれば、未払法人税等も未収入金も発生しない。

建設業を営む当社は中間申告で事業税等を含む法人税等1,550,000円を仮払金として支払っていた。決算で年税額が4,100,000円に確定したため、仮払金1,550,000円を差し引いた2,550,000円を未払法人税等に計上した。

建設業中間納付相殺
借方科目金額貸方科目金額
法人税等4,100,000仮払金1,550,000
未払法人税等2,550,000
合計4,100,000合計4,100,000

中間納付額は仮払金で管理し、決算時の年税額との相殺を忘れないよう注意。

ITサービスを提供する当社は第5期決算で、法人税12,500,000円、地方法人税1,280,000円、住民税1,980,000円、事業税4,120,000円の合計19,880,000円を未払法人税等に計上した。

IT企業決算税額計上
借方科目金額貸方科目金額
法人税等19,880,000未払法人税等19,880,000

地方法人税は名称に反して国税であり、法人税額を基礎に税額が計算される。

当社は前期末に未払費用として計上していた決算賞与4,800,000円を、通知どおり翌期首から1ヶ月以内に全従業員へ普通預金から支払った。

決算賞与支払(翌期)
借方科目金額貸方科目金額
未払費用4,800,000普通預金4,800,000

決算賞与は翌期首から1か月以内に支払わないと、前期の損金算入要件を欠く。

当社は契約書に貼付する収入印紙20,000円分を現金で購入し、租税公課として処理した。

印紙税(収入印紙)
借方科目金額貸方科目金額
租税公課20,000現金20,000

未使用の収入印紙は本来、貯蔵品(資産)に計上し使用時に費用化するのが原則。

当社は中間申告により法人税・住民税・事業税等の合計3,200,000円を普通預金から納付し、仮払金として計上していた。決算により年税額が7,150,000円と確定したため、仮払金3,200,000円を控除した残額3,950,000円を未払法人税等に計上した。

中間納付相殺計上
借方科目金額貸方科目金額
法人税等7,150,000仮払金3,200,000
未払法人税等3,950,000
合計7,150,000合計7,150,000

中間納付額(仮払金)を年税額から差し引き、不足分だけを未払法人税等に計上する。

当社は前期に将来減算一時差異として繰延税金資産180,000円を計上していた退職給付引当金の一部が当期に取り崩されたため、対応する繰延税金資産60,000円を取り崩し、法人税等調整額を増額した。

税効果(引当金取崩)
借方科目金額貸方科目金額
法人税等調整額60,000繰延税金資産60,000

一時差異が解消した期は、対応する繰延税金資産を取り崩し法人税等調整額を計上する。

当社は役員を除く全従業員に対する決算賞与6,500,000円を決算日までに個別通知し、支給義務が確定したため未払金として計上した。

決算賞与(未払金処理)
借方科目金額貸方科目金額
賞与6,500,000未払金6,500,000

未払費用でなく未払金で処理しても、支給要件を満たせば損金算入に影響しない。

当社は消費税の確定申告が期限に遅れたため、本税1,260,000円に加えて延滞税32,000円を合わせて普通預金から納付した。延滞税は租税公課として処理した。

消費税等期限後納付
借方科目金額貸方科目金額
未払消費税等1,260,000普通預金1,292,000
租税公課32,000
合計1,292,000合計1,292,000

延滞税は租税公課で損金算入できるが、加算税は損金不算入となる点に注意。

小売業を営む当社は第12期決算(自 R7.4.1 至 R8.3.31)につき、法人税6,420,000円、地方法人税660,000円、住民税1,120,000円、事業税1,980,000円の合計10,180,000円を未払法人税等として計上した。

決算法人税等計上
借方科目金額貸方科目金額
法人税等10,180,000未払法人税等10,180,000

事業税は当期に未払計上しても、損金算入は申告書を提出した事業年度となる。

美容室を経営する当社は決算にあたり、当期の仮受消費税等528,000円と仮払消費税等314,000円を相殺し、差額214,000円を未払消費税等として計上した。

美容業消費税等精算
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税等528,000仮払消費税等314,000
未払消費税等214,000
合計528,000合計528,000

免税事業者からの仕入れはインボイス経過措置により、仕入税額の70%のみ控除できる。

当社は定時株主総会の決議により、1株当たり500円、発行済株式数800株分の配当金400,000円を未払配当金として計上した。

少数株配当金計上
借方科目金額貸方科目金額
利益剰余金400,000未払配当金400,000

配当金額が少額でも源泉徴収義務は生じ、免除される金額基準はない。

設備投資を行った当社は決算で仮払消費税等2,846,730円が仮受消費税等1,663,500円を上回ったため、差額のうち1,183,200円(100円未満切捨て)を未収入金に計上し、端数30円は雑損失として処理した。

消費税等還付(端数損)
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税等1,663,500仮払消費税等2,846,730
未収入金1,183,200
雑損失30
合計2,846,730合計2,846,730

還付相当額も100円未満切り捨てが原則で、生じた端数は雑損失として処理する。

当社は前期決算で計上していた未払消費税等2,142,200円を、消費税及び地方消費税の確定申告により普通預金から納付した。

消費税等確定申告納付
借方科目金額貸方科目金額
未払消費税等2,142,200普通預金2,142,200

消費税の申告・納付期限も原則2か月以内で、法人税とは別に期日を管理する。

当社は機械装置の減価償却超過額1,200,000円について、実効税率30%相当額360,000円を繰延税金資産に計上し、同額を法人税等調整額として法人税等から控除した。

税効果(減価償却超過)
借方科目金額貸方科目金額
繰延税金資産360,000法人税等調整額360,000

減価償却超過額は税務上損金不算入となるため、将来減算一時差異に該当する。

前期に赤字を計上した当社は、翌期以降の課税所得と相殺可能な繰越欠損金2,200,000円について回収可能性を検討し、実効税率30%相当額660,000円を繰延税金資産として計上した。

税効果(繰越欠損金)
借方科目金額貸方科目金額
繰延税金資産660,000法人税等調整額660,000

繰越欠損金を繰延税金資産に計上するには、将来の回収可能性の判断が前提となる。

建設業を営む当社は第7期決算につき、法人税2,150,000円、地方法人税220,000円、住民税580,000円、事業税710,000円の合計3,660,000円を未払法人税等として計上した。

決算納税額確定
借方科目金額貸方科目金額
法人税等3,660,000未払法人税等3,660,000

中間申告がなければ仮払金との相殺は不要で、年税額の全額を未払計上する。

食品小売業を営む当社は標準税率と軽減税率の売上に係る仮受消費税等3,982,000円と仕入等に係る仮払消費税等2,765,000円を決算で相殺し、差額1,217,000円を未払消費税等に計上した。

軽減税率混在消費税精算
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税等3,982,000仮払消費税等2,765,000
未払消費税等1,217,000
合計3,982,000合計3,982,000

標準10%と軽減8%の売上・仕入が混在する場合は、税率ごとに区分経理する。

美容室を経営する当社は決算にあたり、法人税450,000円、地方法人税50,000円、住民税210,000円、事業税150,000円の合計860,000円を未払法人税等として計上した。

美容業納税額計上
借方科目金額貸方科目金額
法人税等860,000未払法人税等860,000

個人事業主と異なり、法人は赤字決算でも均等割等の負担を免れない。

当社は本社建物に係る固定資産税384,000円(年4期分)の第1期分96,000円を現金で納付し、租税公課として処理した。

固定資産税納付
借方科目金額貸方科目金額
租税公課96,000現金96,000

固定資産税は納付の都度、その回の税額を租税公課として損金算入すればよい。

製造業を営む当社は決算にあたり、当期の仮受消費税等12,660,000円と仮払消費税等8,740,000円を相殺し、差額3,920,000円を未払消費税等として計上した。

製造業消費税等年税額
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税等12,660,000仮払消費税等8,740,000
未払消費税等3,920,000
合計12,660,000合計12,660,000

簡易課税を選択していれば、仮払消費税等はみなし仕入率で概算する点に留意。

小売業を営む当社は中間申告で法人税等2,460,000円を仮払金として納付していた。決算による年税額確定額は5,300,000円であり、仮払金2,460,000円を控除した2,840,000円を未払法人税等に計上した。

小売業中間納付相殺
借方科目金額貸方科目金額
法人税等5,300,000仮払金2,460,000
未払法人税等2,840,000
合計5,300,000合計5,300,000

中間申告には前年実績による予定申告と、仮決算による方法の2方式がある。

運送業を営む当社は第15期決算(自 R7.4.1 至 R8.3.31)につき、法人税3,220,000円、地方法人税330,000円、住民税650,000円、事業税1,080,000円の合計5,280,000円を未払法人税等として計上した。

運送業納税額計上
借方科目金額貸方科目金額
法人税等5,280,000未払法人税等5,280,000

未払計上と実際の納付は翌期にずれるため、納税資金の確保を意識したい。

飲食店を経営する当社は決算にあたり、法人税980,000円、地方法人税100,000円、住民税350,000円、事業税330,000円、合計1,760,000円を未払法人税等として計上した。

外食業納税計上
借方科目金額貸方科目金額
法人税等1,760,000未払法人税等1,760,000

住民税は定額の均等割と、法人税額を基準とする法人税割の2つで構成される。

個人事業主である当社は、個人事業税68,000円を普通預金から納付した。個人事業税は必要経費となるため租税公課として処理した。

個人事業税納付
借方科目金額貸方科目金額
租税公課68,000普通預金68,000

個人事業税は必要経費に算入できる点で、所得税・住民税と扱いが異なる。

当社は前々期分の法人税について税務調査による更正処分を受け、追加の法人税等520,000円を修正申告により普通預金から納付した。

税務調査追徴納付
借方科目金額貸方科目金額
法人税等520,000普通預金520,000

更正による追徴税額は、前期損益修正でなく当期の法人税等として処理することが多い。

飲食業を営む当社は決算で仮受消費税等885,640円と仮払消費税等521,300円を相殺した。差額364,340円のうち100円未満切捨て後の364,300円を未払消費税等に計上し、端数40円は雑収入とした。

外食業消費税等精算
借方科目金額貸方科目金額
仮受消費税等885,640仮払消費税等521,300
未払消費税等364,300
雑収入40
合計885,640合計885,640

飲食店は店内飲食10%、持ち帰り・宅配8%と税率が異なるため区分管理が要る。

当社は株主総会で決議した未払配当金6,500,000円について、源泉所得税及び復興特別所得税1,327,300円を控除した5,172,700円を普通預金から株主へ支払った。

配当金支払(源泉徴収)
借方科目金額貸方科目金額
未払配当金6,500,000普通預金5,172,700
預り金1,327,300
合計6,500,000合計6,500,000

配当金の源泉徴収税率20.42%は、所得税20%と復興特別所得税0.42%の合計。

当社は前期決算で未収入金に計上していた法人税等の還付金1,182,500円を普通預金口座で受け取った。

法人税等還付金受取
借方科目金額貸方科目金額
普通預金1,182,500未収入金1,182,500

還付金に還付加算金が付く場合は、元本と区分して雑収入で計上する。

当社は前期決算で計上していた未払法人税等8,800,000円を、確定申告期限までに普通預金から納付した。

法人税等確定申告納付
借方科目金額貸方科目金額
未払法人税等8,800,000普通預金8,800,000

確定申告と納付の期限は原則決算日から2か月以内、延長時は利子税が生じる。

当社は営業車両の自動車税(種別割)45,000円を普通預金から納付し、租税公課として処理した。

自動車税納付
借方科目金額貸方科目金額
租税公課45,000普通預金45,000

自動車税(種別割)は納付日の属する事業年度で租税公課として処理する。

運送業を営む当社は中間納付額1,120,000円を仮払金として計上済みであったが、業績悪化により決算年税額は680,000円にとどまったため、差額440,000円を未収入金として計上し、仮払金を取り崩した。

運送業中間納付超過
借方科目金額貸方科目金額
法人税等680,000仮払金1,120,000
未収入金440,000
合計1,120,000合計1,120,000

中間納付額は期中の業績悪化を理由に減額できず、超過額は確定申告で精算する。

当社は決算賞与3,200,000円を全従業員に通知し、当期の未払費用として計上するとともに、これに係る会社負担の社会保険料見込額470,000円を未払費用に含めて計上した。

決算賞与+社保未払計上
借方科目金額貸方科目金額
賞与3,200,000未払費用3,670,000
法定福利費470,000
合計3,670,000合計3,670,000

決算賞与だけでなく、対応する会社負担の社会保険料見込額も未払費用に含める。

当社は配当金支払時に源泉徴収した所得税及び復興特別所得税1,327,300円を、法定納期限までに預り金から普通預金を通じて納付した。

配当源泉税納付
借方科目金額貸方科目金額
預り金1,327,300普通預金1,327,300

源泉徴収した所得税等は、原則として徴収した日の翌月10日までに納付する。

業種別①:建設・製造・運送・卸売(114本)

現場ADの資材仕入代金税込660,000円(10%)の支払いにあたり、保有する受取手形660,000円を裏書譲渡した。

手形裏書譲渡
借方科目金額貸方科目金額
未成工事支出金600,000受取手形660,000
仮払消費税等60,000
合計660,000合計660,000

裏書譲渡した受取手形は不渡り時に遡及義務が残るため、管理簿で把握しておく。

現場Kの左官工事を一人親方である個人事業者へ外注し、税込165,000円(10%)を現金で支払い、未成工事支出金に計上した。

左官外注支払
借方科目金額貸方科目金額
未成工事支出金150,000現金165,000
仮払消費税等15,000
合計165,000合計165,000

個人の一人親方への外注費は請負代金にあたり、原則として源泉徴収は不要。

現場Jの基礎工事が完了し、外注費(税込880,000円、10%)が確定した。前渡金500,000円を充当し、残額は工事未払金とした。

外注前渡金充当
借方科目金額貸方科目金額
未成工事支出金800,000前渡金500,000
仮払消費税等80,000工事未払金380,000
合計880,000合計880,000

外注費確定時に前渡金を充当しても、消費税は確定額の全体に対して計算する。

現場Sの未成工事支出金2,900,000円を完成工事原価へ振り替えた。

原価振替処理
借方科目金額貸方科目金額
完成工事原価2,900,000未成工事支出金2,900,000

原価振替は対応する完成工事高の計上と同じ期間に行い、費用収益対応を守る。

現場S(店舗改修工事)が完成し引き渡した。工事代金税込3,850,000円(10%)を完成工事未収入金として計上した。

完成工事高計上
借方科目金額貸方科目金額
完成工事未収入金3,850,000完成工事高3,500,000
仮受消費税等350,000
合計3,850,000合計3,850,000

収益計上と原価振替を別仕訳に分けても、両者は同一期内での計上が原則。

現場LLの契約時、着手金として1,650,000円の小切手を受け取り、ただちに当座預金に預け入れた。

着手金小切手受領
借方科目金額貸方科目金額
当座預金1,650,000前受金1,650,000

他人振出の小切手は直ちに預け入れれば、現金でなく当座預金として処理できる。

現場YYで使用する重機(ミニバックホウ)の月額リース料として税込55,000円(10%)を未成工事支出金に計上し、当座預金から支払った。

重機リース料
借方科目金額貸方科目金額
未成工事支出金50,000当座預金55,000
仮払消費税等5,000
合計55,000合計55,000

重機の月額リース料は、所有権移転外リースなら賃借料として費用処理するのが通常。

現場OOの中間金として1,800,000円について、発注者より電子記録債権の発生記録を受けた。

中間金でんさい
借方科目金額貸方科目金額
電子記録債権1,800,000前受金1,800,000

でんさいで受けた中間金も現金同様に前受金計上し、発生記録の期日を管理する。

現場Jの基礎工事着工にあたり、下請業者へ前渡金として500,000円を普通預金から支払った。

外注前渡金支払
借方科目金額貸方科目金額
前渡金500,000普通預金500,000

前渡金の支払時点はまだ役務提供前で課税仕入に当たらず、消費税は発生しない。

現場JJの請負契約締結にあたり、契約金額の一部として着手金1,000,000円を普通預金で受領した。

契約着手金受領
借方科目金額貸方科目金額
普通預金1,000,000前受金1,000,000

契約時の着手金は引渡前の受領であり、消費税は課税対象外の前受金として計上。

現場X(倉庫改修工事)が完成し引き渡した。工事代金税込5,500,000円(10%)を普通預金で受け取った。未成工事支出金3,650,000円のうち、使用しなかった資材50,000円は貯蔵品に振り替え、残り3,600,000円を完成工事原価に振り替えた。

資材戻し引渡
借方科目金額貸方科目金額
普通預金5,500,000完成工事高5,000,000
完成工事原価3,600,000仮受消費税等500,000
貯蔵品50,000未成工事支出金3,650,000
合計9,150,000合計9,150,000

使い残した資材は原価から除き貯蔵品に計上し、他現場での再利用に備える。

現場XXの工事請負契約書に係る印紙税10,000円を租税公課として現金で支払った。

契約書印紙税
借方科目金額貸方科目金額
租税公課10,000現金10,000

工事請負契約書の印紙税は消費税の不課税取引で、租税公課として費用処理する。

現場Fの防水シートを税込127,662円(10%、消費税は円未満切り捨て)で購入し、未成工事支出金に計上した。代金は普通預金から支払った。

防水シート仕入
借方科目金額貸方科目金額
未成工事支出金116,057普通預金127,662
仮払消費税等11,605
合計127,662合計127,662

消費税の円未満端数は切捨てなど一つの方法を継続適用し、途中で変更しない。

現場ABの解体工事に伴う産業廃棄物処分費として税込44,000円(10%)を未成工事支出金に計上し、工事未払金とした。

廃材処分費計上
借方科目金額貸方科目金額
未成工事支出金40,000工事未払金44,000
仮払消費税等4,000
合計44,000合計44,000

産業廃棄物の処分費は、マニフェスト(管理票)の保存が適正処理を裏づける証拠。

共同企業体(JV)現場SSの精算にあたり、出資金2,000,000円の返還に加え、分配利益150,000円を含めた2,150,000円が普通預金へ入金された。

JV精算利益分配
借方科目金額貸方科目金額
普通預金2,150,000出資金2,000,000
雑収入150,000
合計2,150,000合計2,150,000

精算金は元本と分配利益に区分し、利益部分だけを雑収入として益金算入する。

現場R(戸建住宅新築)が完成し引き渡した。工事代金税込6,600,000円(10%)を普通預金で受け取るとともに、未成工事支出金4,800,000円を完成工事原価に振り替えた。

完成引渡精算
借方科目金額貸方科目金額
普通預金6,600,000完成工事高6,000,000
完成工事原価4,800,000仮受消費税等600,000
未成工事支出金4,800,000
合計11,400,000合計11,400,000

完成工事基準では引渡時に収益と原価を同時に計上し、費用収益対応を保つ。

現場Lの解体工事外注費について、当初請求額に誤りがあり仕入先から税込11,000円(10%)の減額修正を受け、工事未払金と相殺した。

外注費減額修正
借方科目金額貸方科目金額
工事未払金11,000未成工事支出金10,000
仮払消費税等1,000
合計11,000合計11,000

請求誤りの減額も値引きと同じ扱いで、原価と消費税を按分して取り消す。

現場AAの出来高払いとして4,500,000円を当座預金で受け取った。工事は継続中のため前受金に計上した。

出来高払受領
借方科目金額貸方科目金額
当座預金4,500,000前受金4,500,000

出来高払いの受領時点では資産の譲渡等が未完了で、消費税の課税対象にならない。

現場Mの鉄骨工事外注費として計上していた工事未払金990,000円について、電子記録債務へ振り替えて決済した。

外注費電債振替
借方科目金額貸方科目金額
工事未払金990,000電子記録債務990,000

支払手段を電子記録債務に変えるだけで費用は生じず、決済期日の管理が要る。

現場IIの出来高請求1,500,000円について、500,000円は現金、1,000,000円は普通預金への振込で受け取った。全額前受金に計上した。

出来高分割入金
借方科目金額貸方科目金額
現金500,000前受金1,500,000
普通預金1,000,000
合計1,500,000合計1,500,000

入金が現金と振込に分かれても、合算した金額で前受金を一体計上する。

現場KKの工事進捗に伴い、中間金として2,500,000円を現金で受領した。

工事中間金受領
借方科目金額貸方科目金額
現金2,500,000前受金2,500,000

工事進行基準を採る場合、中間金の受領時点でも収益の一部計上が必要になり得る。

現場MMについて発注者都合により契約が一部解除され、受領済みの前受金のうち200,000円を普通預金から返還した。

着手金一部返還
借方科目金額貸方科目金額
前受金200,000普通預金200,000

前受金の返還は単なる取崩しで、受領時と同じく消費税の課税対象外のまま。

現場Hの型枠工事を外注し、外注費として税込660,000円(10%)を計上した。代金は工事未払金とした。

型枠外注計上
借方科目金額貸方科目金額
未成工事支出金600,000工事未払金660,000
仮払消費税等60,000
合計660,000合計660,000

外注先が免税事業者なら控除は経過措置70%に限られ、登録番号の事前確認が要る。

現場ACの外注費に係る工事未払金1,100,000円の支払いのため、約束手形を振り出した。

支払手形振出
借方科目金額貸方科目金額
工事未払金1,100,000支払手形1,100,000

支払手形の振出は決済手段の切替えにすぎず、費用は既に計上済みで損益は生じない。

現場Aで使用する鉄筋・型枠材を仕入先より税込880,000円(10%)で購入し、未成工事支出金として計上した。代金は掛けとした。

資材仕入計上
借方科目金額貸方科目金額
未成工事支出金800,000買掛金880,000
仮払消費税等80,000
合計880,000合計880,000

特定現場向けの資材費は未成工事支出金へ直課し、現場別の原価を明確に区分する。

現場UUの仮設トイレ・仮囲いのリース料として税込33,000円(10%)を未成工事支出金に計上し、当座預金から支払った。

仮設リース料
借方科目金額貸方科目金額
未成工事支出金30,000当座預金33,000
仮払消費税等3,000
合計33,000合計33,000

仮設トイレ等のリース料は現場の付随費用にあたり、未成工事支出金へ直課する。

現場WWの仮設電気・水道使用料として税込19,800円(10%)を未成工事支出金に計上し、普通預金から支払った。

現場光熱費計上
借方科目金額貸方科目金額
未成工事支出金18,000普通預金19,800
仮払消費税等1,800
合計19,800合計19,800

仮設の電気・水道使用料も現場の付随費用にあたり、未成工事支出金に計上する。

現場CCの出来高請求2,000,000円について、振込手数料税込660円(10%)が差し引かれた1,999,340円が普通預金へ入金された。差引額は支払手数料として処理し、請求額全額を前受金に計上した。

出来高手数料差引
借方科目金額貸方科目金額
普通預金1,999,340前受金2,000,000
支払手数料600
仮払消費税等60
合計2,000,000合計2,000,000

振込手数料が差し引かれても前受金は請求額の全額で計上し、手数料は別処理。

現場U(外壁塗装工事)が完成し引き渡した。工事代金税込990,000円(10%)を現金で受け取り、未成工事支出金650,000円を完成工事原価に振り替えた。

外壁塗装引渡
借方科目金額貸方科目金額
現金990,000完成工事高900,000
完成工事原価650,000仮受消費税等90,000
未成工事支出金650,000
合計1,640,000合計1,640,000

小規模な改修工事でも収益・原価・消費税を一体処理する点は新築と変わらない。

現場Qに従事した作業員の時間外手当を含む労務費356,200円を未成工事支出金へ振り替えた。

時間外込労務費
借方科目金額貸方科目金額
未成工事支出金356,200労務費356,200

時間外手当を含む労務費は、割増賃金の計算に誤りがないか給与台帳と突合する。

現場RR(公共土木工事)の共同企業体(JV)結成にあたり、出資割合に応じて出資金3,000,000円を普通預金から拠出した。

JV出資金拠出
借方科目金額貸方科目金額
出資金3,000,000普通預金3,000,000

JVへの出資金は投資として資産計上し、拠出時点では原価や損金にあたらない。

現場FFの完成済み工事に係る完成工事未収入金1,200,000円と、現場GGの出来高請求分800,000円を合わせた2,000,000円が普通預金へ入金された。出来高請求分は前受金に計上した。

入金一括処理
借方科目金額貸方科目金額
普通預金2,000,000完成工事未収入金1,200,000
前受金800,000
合計2,000,000合計2,000,000

一括入金でも債権回収分と前受金分は性質が異なり、現場ごとに勘定を分ける。

現場B向けの生コンクリートを税込437,800円(10%)で購入し、材料費として計上した。代金は月末締めの買掛金とした。

生コン仕入計上
借方科目金額貸方科目金額
材料費398,000買掛金437,800
仮払消費税等39,800
合計437,800合計437,800

生コン等の消耗資材はいったん材料費に計上し、月末に現場別へ配賦替えする。

自社作業員が現場Nに従事した分の労務費620,000円を未成工事支出金に振り替えた。

現場労務費振替
借方科目金額貸方科目金額
未成工事支出金620,000労務費620,000

自社作業員の労務費は作業日報等の勤怠記録を根拠に、現場別へ正しく配賦する。

個人事業(一人親方)であるB氏は、雇用する作業員へ支給した給与180,000円を労務費として未成工事支出金に振り替えた。

個人労務費振替
借方科目金額貸方科目金額
未成工事支出金180,000労務費180,000

一人親方でも作業員を雇用して給与を支払えば、給与所得の源泉徴収義務を負う。

個人事業(一人親方)であるC氏は、住宅修繕工事が完成し引き渡した。工事代金税込440,000円(10%)を普通預金で受け取り、未成工事支出金280,000円を完成工事原価に振り替えた。

個人事業引渡
借方科目金額貸方科目金額
普通預金440,000完成工事高400,000
完成工事原価280,000仮受消費税等40,000
未成工事支出金280,000
合計720,000合計720,000

個人でも課税事業者なら仕訳構造は法人と同じで、納税義務は基準期間で判定する。

月末に現場Bで使用した材料費398,000円を未成工事支出金に振り替えた。

現場材料費振替
借方科目金額貸方科目金額
未成工事支出金398,000材料費398,000

材料費は使用実績に応じて未成工事支出金へ振り替え、原価計算期間を一致させる。

仕入先へ前渡金として支払っていた250,000円について、現場Eの資材納入(税込330,000円、10%)と相殺し、差額80,000円は現金で支払った。

前渡金材料充当
借方科目金額貸方科目金額
未成工事支出金300,000前渡金250,000
仮払消費税等30,000現金80,000
合計330,000合計330,000

前渡金は支払時点では資産計上に留まり、資材納入時の充当で初めて原価となる。

共同企業体(JV)現場RRの資金需要増加に伴い、追加出資金1,200,000円を当座預金から拠出した。

JV追加出資
借方科目金額貸方科目金額
出資金1,200,000当座預金1,200,000

追加出資も同一の出資金勘定で処理し、資金使途は稟議等の記録を残しておく。

現場Y(マンション大規模修繕)が完成し引き渡した。工事代金税込16,500,000円(10%)のうち10,000,000円は当座預金で受け取り、残額6,500,000円は得意先振出の約束手形で受け取った。未成工事支出金11,300,000円は完成工事原価に振り替えた。

大規模修繕引渡
借方科目金額貸方科目金額
当座預金10,000,000完成工事高15,000,000
受取手形6,500,000仮受消費税等1,500,000
完成工事原価11,300,000未成工事支出金11,300,000
合計27,800,000合計27,800,000

代金の一部を手形で受け取っても収益認識の時期は同じで、満期日は別途把握する。

現場BBの出来高請求分2,750,000円について、得意先から電子記録債権の発生記録を受けた。工事は継続中のため前受金に計上した。

でんさい出来高
借方科目金額貸方科目金額
電子記録債権2,750,000前受金2,750,000

でんさいで受けた出来高金も現金と同様に前受金計上し、支払期日を別途管理する。

現場Zの出来高部分について、工事代金の一部3,000,000円を出来高請求し、普通預金へ入金された。引渡前のため前受金として計上した。

出来高請求入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金3,000,000前受金3,000,000

完成基準を採るなら引渡前の出来高入金は収益にせず、前受金として計上する。

以前振り出した支払手形1,100,000円が満期となり、当座預金から引き落とされ決済された。

支払手形決済
借方科目金額貸方科目金額
支払手形1,100,000当座預金1,100,000

手形の満期決済では不渡りを避けるため、当座預金残高を事前に確認しておく。

現場T(倉庫新築)が完成し引き渡した。工事代金税込8,800,000円(10%)のうち、受領済みの前受金2,000,000円を充当し、残額6,800,000円は完成工事未収入金とした。未成工事支出金6,200,000円は完成工事原価に振り替えた。

前受金充当引渡
借方科目金額貸方科目金額
前受金2,000,000完成工事高8,000,000
完成工事未収入金6,800,000仮受消費税等800,000
完成工事原価6,200,000未成工事支出金6,200,000
合計15,000,000合計15,000,000

前受金は引渡時に完成工事高へ充当して取り崩し、消費税は工事代金全体で計算。

現場PPが完成し引き渡した。工事代金税込7,700,000円(10%)のうち、受領済みの前受金1,500,000円を充当し、残額6,200,000円は得意先振出の約束手形で受け取った。未成工事支出金5,400,000円を完成工事原価に振り替えた。

前受金手形充当
借方科目金額貸方科目金額
前受金1,500,000完成工事高7,000,000
受取手形6,200,000仮受消費税等700,000
完成工事原価5,400,000未成工事支出金5,400,000
合計13,100,000合計13,100,000

前受金の充当と手形受領が併存しても、消費税は工事代金全体で一括計算する。

現場VVに従事する作業員の高速道路利用料等、旅費交通費相当分として税込8,800円(10%)を未成工事支出金に計上し、現金で支払った。

現場交通費計上
借方科目金額貸方科目金額
未成工事支出金8,000現金8,800
仮払消費税等800
合計8,800合計8,800

高速道路利用料はETC利用証明等を保存し、現場対応分だと後で示せるようにする。

現場NNが完成し引き渡した。工事代金税込3,300,000円(10%)は、受領済みの前受金3,300,000円で全額充当した。未成工事支出金2,400,000円を完成工事原価に振り替えた。

前受金全額充当
借方科目金額貸方科目金額
前受金3,300,000完成工事高3,000,000
完成工事原価2,400,000仮受消費税等300,000
未成工事支出金2,400,000
合計5,700,000合計5,700,000

前受金で全額を充当しても、消費税は引渡時に工事代金全体を対価として課税。

現場W(共同住宅新築)が完成し引き渡した。工事代金税込22,000,000円(10%)のうち19,800,000円を当座預金で受け取り、瑕疵担保保留分2,200,000円は完成工事未収入金とした。未成工事支出金15,800,000円は完成工事原価に振り替えた。

瑕疵保留引渡
借方科目金額貸方科目金額
当座預金19,800,000完成工事高20,000,000
完成工事未収入金2,200,000仮受消費税等2,000,000
完成工事原価15,800,000未成工事支出金15,800,000
合計37,800,000合計37,800,000

瑕疵担保の保留分も引渡時に収益計上済みで、入金時期と収益認識時期は別物。

個人事業(一人親方)であるA氏は、現場Gの資材を税込55,000円(10%)で現金購入し、未成工事支出金に計上した。

個人資材仕入
借方科目金額貸方科目金額
未成工事支出金50,000現金55,000
仮払消費税等5,000
合計55,000合計55,000

1万円を超える仕入は少額特例の対象外で、適格請求書等の保存が控除の要件。

資金繰りの都合により、支払手形800,000円のうち500,000円を現金で決済し、残額300,000円は新たな支払手形に書き換えた。

手形一部書換
借方科目金額貸方科目金額
支払手形800,000現金500,000
支払手形300,000
合計800,000合計800,000

手形を一部書き換える際は旧手形を消し込み、新手形の期日を管理簿に登録し直す。

現場Oに集計した労務費450,000円を未成工事支出金へ振り替えた。

労務費現場集計
借方科目金額貸方科目金額
未成工事支出金450,000労務費450,000

労務費は月次で未成工事支出金へ集計し、計上期間にズレがないか確かめる。

現場DDの出来高請求6,000,000円のうち保留金5%相当300,000円を差し引いた5,700,000円が当座預金へ入金された。入金額を前受金に計上した。

出来高保留入金
借方科目金額貸方科目金額
当座預金5,700,000前受金5,700,000

保留金相当額は未入金のため計上せず、入金額との差異は工事台帳で管理する。

個人事業(一人親方)であるD氏は、現場QQの契約にあたり着手金330,000円を普通預金で受領した。

個人着手金受領
借方科目金額貸方科目金額
普通預金330,000前受金330,000

個人事業者でも着手金は前受金にあたり、収入計上時期は引渡基準等で別途判定。

現場HHの出来高請求2,200,000円について、得意先より同額の約束手形を受け取った。工事継続中のため前受金に計上した。

出来高手形受領
借方科目金額貸方科目金額
受取手形2,200,000前受金2,200,000

手形で受けた出来高金も前受金として計上し、手形期日と工事進捗を併せて管理する。

得意先から受け取った約束手形2,000,000円を満期前に銀行で割り引き、割引料30,000円を差し引かれた1,970,000円が当座預金に入金された。

受取手形割引
借方科目金額貸方科目金額
当座預金1,970,000受取手形2,000,000
手形売却損30,000
合計2,000,000合計2,000,000

手形の割引料は金融取引の対価にあたる手形売却損で、消費税は非課税となる。

共同企業体(JV)現場RRが完了・精算され、出資金3,000,000円が普通預金へ返還された。

JV出資金返還
借方科目金額貸方科目金額
普通預金3,000,000出資金3,000,000

出資金の返還は投資元本の払戻しにすぎず、その部分に収益は生じない。

月末に現場Iの外注費350,000円を未成工事支出金へ振り替えた。

現場外注費振替
借方科目金額貸方科目金額
未成工事支出金350,000外注費350,000

外注費を未成工事支出金へ振り替える際は、現場別の計上漏れがないか確認する。

当社は洗車用品・尿素水(アドブルー)などの車両整備用消耗品を購入し、税込33,000円(10%)を現金で支払った。

車両整備用品購入
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費30,000現金33,000
仮払消費税等3,000
合計33,000合計33,000

洗車用品や尿素水などの少額な備品は、消耗品費として処理してよい。

当社は原価計算の結果、当月の直接労務費2,850,000円と法定福利費418,200円の合計を仕掛品へ振り替えた。

労務費仕掛品振替
借方科目金額貸方科目金額
仕掛品3,268,200労務費2,850,000
法定福利費418,200
合計3,268,200合計3,268,200

直接労務費は法定福利費を含めた総額で、仕掛品へ振り替えるのが実務。

当社は製造設備である機械装置について、当月分の減価償却費185,000円を計上した(直接法)。

製造設備減価償却
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費185,000機械装置185,000

直接法は減価償却費を資産勘定から直接控除する点が間接法と異なる。

当社は年末繁忙期の輸送力確保のため、協力運送会社3社へ傭車を依頼し、合計税込1,320,000円(10%)を普通預金から支払った。

繁忙期傭車費支払
借方科目金額貸方科目金額
外注費1,200,000普通預金1,320,000
仮払消費税等120,000
合計1,320,000合計1,320,000

複数の協力会社への傭車費は、取引先ごとの区分管理を徹底する。

当社は集配用軽貨物車のガソリン代として税込8,800円(10%)をコーポレートカードで支払い、未払金に計上した。

ガソリン代計上
借方科目金額貸方科目金額
車両費8,000未払金8,800
仮払消費税等800
合計8,800合計8,800

コーポレートカード払いは利用日基準で未払金計上し、引落日と混同しない。

当社は決算にあたり原材料の実地棚卸を行ったところ、帳簿残高との間で32,600円の棚卸減耗が判明し、雑損失として処理した。

原材料棚卸減耗
借方科目金額貸方科目金額
雑損失32,600原材料32,600

棚卸減耗は原価性の有無で科目を判断し、多額なら原因究明が必要。

当社は仕入先H社より年間取引高に応じたリベート(仕入割戻)税込880,000円(10%)を受領し、普通預金に入金されたため仕入高及び仮払消費税等を減額処理した。

仕入リベート受領
借方科目金額貸方科目金額
普通預金880,000仕入高800,000
仮払消費税等80,000
合計880,000合計880,000

仕入割戻(リベート)を受けたら、仕入高と仮払消費税等を同時に減額する。

当社は製造ラインの直接工10名分の賃金として、総支給額2,850,000円から源泉所得税62,400円・住民税98,000円・社会保険料本人負担分412,650円を控除し、差引2,276,950円を普通預金から支給し、総額を労務費に計上した。

直接工賃金支給
借方科目金額貸方科目金額
労務費2,850,000預り金62,400
預り金98,000
預り金412,650
普通預金2,276,950
合計2,850,000合計2,850,000

賃金は総支給額を労務費に計上し、源泉税・社会保険料は預り金で処理。

当社は当月の製造経費として工場水道光熱費270,000円・工場賃借料400,000円・製造設備減価償却費185,000円の合計855,000円を仕掛品へ振り替えた。

製造経費仕掛品振替
借方科目金額貸方科目金額
仕掛品855,000水道光熱費270,000
賃借料400,000
減価償却費185,000
合計855,000合計855,000

光熱費や賃借料などの製造間接費も、仕掛品へ配賦計上して原価に含める。

当社は保有車両全体の高速道路利用料金について、ETCコーポレートカードの当月利用分税込165,000円(10%)を未払金に計上した。

ETC高速料金計上
借方科目金額貸方科目金額
車両費150,000未払金165,000
仮払消費税等15,000
合計165,000合計165,000

ETC利用料金は明細を証憑として保存し、利用月基準での計上が基本。

当社はドライバー全員の健康保険・厚生年金保険料に係る当社負担分(法定福利費)498,360円を月末に未払計上した。

運転手社保会社負担分
借方科目金額貸方科目金額
法定福利費498,360未払費用498,360

会社負担分の社会保険料は法定福利費として、毎月の未払計上を徹底する。

当社は家電製品を仕入先H社から大量に掛け仕入れし、税込16,500,000円(10%)を計上した。

大口商品掛仕入
借方科目金額貸方科目金額
仕入高15,000,000買掛金16,500,000
仮払消費税等1,500,000
合計16,500,000合計16,500,000

大口の掛仕入は支払サイトを踏まえ、買掛金残高を継続的に管理する。

当社は仕入先から原材料を購入し、本体価格税込880,000円(10%)に加え、引取運賃税込22,000円(10%)を原材料の取得価額に算入し、合計を普通預金から支払った。

原材料仕入諸掛込み
借方科目金額貸方科目金額
原材料820,000普通預金902,000
仮払消費税等82,000
合計902,000合計902,000

引取運賃などの付随費用は、原材料の取得価額に含めるのが原則。

当社は物流センター内の入出庫・仕分け作業を委託業者M社に委託し、当月分の外注費税込418,000円(10%)を買掛金に計上した。

物流仕分作業委託費
借方科目金額貸方科目金額
外注費380,000買掛金418,000
仮払消費税等38,000
合計418,000合計418,000

作業委託は請負か派遣かによって、外注費か給与かの区分が変わる。

当社は得意先J社(家電量販店)へ商品を大量に掛け販売し、税込22,000,000円(10%)を売掛金に計上した。

大口商品掛売上
借方科目金額貸方科目金額
売掛金22,000,000売上高20,000,000
仮受消費税等2,000,000
合計22,000,000合計22,000,000

大口の掛売上は売掛金が膨らむため、与信管理と回収状況に留意したい。

当社は得意先P社の大量発注に対する数量値引きとして、請求額から税込220,000円(10%)を控除し、売上高の値引きとして処理した。

数量値引き処理
借方科目金額貸方科目金額
売上高200,000売掛金220,000
仮受消費税等20,000
合計220,000合計220,000

数量値引きも売上値引きの一種として、仮受消費税等を減額処理する。

当社は食品卸として飲料・加工食品(軽減税率8%対象)を仕入先I社から掛け仕入れし、税込2,808,000円(8%)を計上した。

食品仕入(軽減税率)
借方科目金額貸方科目金額
仕入高2,600,000買掛金2,808,000
仮払消費税等208,000
合計2,808,000合計2,808,000

軽減税率対象の食品は標準税率の商品と、区分して記帳する必要がある。

当社は月末締めで協力会社への当月傭車費税込693,000円(10%)を確定し、翌月払いのため未払金に計上した。

傭車費月末未払計上
借方科目金額貸方科目金額
外注費630,000未払金693,000
仮払消費税等63,000
合計693,000合計693,000

月末締め翌月払いの傭車費は、発生主義に基づき当月の未払金とする。

当社は決算にあたり、仕入先H社との年間取引実績に基づくリベート税込660,000円(10%)が確定したが未入金のため、未収入金として計上し仕入高及び仮払消費税等を減額処理した。

期末リベート未収計上
借方科目金額貸方科目金額
未収入金660,000仕入高600,000
仮払消費税等60,000
合計660,000合計660,000

決算日までに確定したリベートは、未入金でも当期に未収計上する。

当社はリース契約の配送車両について、月額リース料税込77,000円(10%)を普通預金から支払った。

車両リース料支払
借方科目金額貸方科目金額
リース料70,000普通預金77,000
仮払消費税等7,000
合計77,000合計77,000

オペレーティングリースの月額料金は、賃借料として費用処理する。

当社は工場用地建物の月額賃借料として、税込440,000円(10%)を普通預金から支払った。

工場賃借料支払
借方科目金額貸方科目金額
賃借料400,000普通預金440,000
仮払消費税等40,000
合計440,000合計440,000

建物の賃借料は課税取引だが、地代相当額があれば非課税区分が必要。

当社は得意先O社から不良品を理由に商品が返品され、税込660,000円(10%)分の売上を取り消し、売掛金を減額処理した。

商品返品売上取消
借方科目金額貸方科目金額
売上高600,000売掛金660,000
仮受消費税等60,000
合計660,000合計660,000

返品による売上取消は、売上高と仮受消費税等を同時に減額処理する。

当社は大手小売チェーンL社の物流センター経由で納品しており、売掛金5,500,000円の回収時にセンターフィー(物流加工費)税込330,000円(10%)が差し引かれ、残額5,170,000円が普通預金に入金された。

センターフィー差引入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金5,170,000売掛金5,500,000
支払手数料300,000
仮払消費税等30,000
合計5,500,000合計5,500,000

差し引かれたセンターフィーは相殺せず、支払手数料として計上する。

当社は得意先F社へ出荷した製品Xの原価6,800,000円を、製品から売上原価(仕入高)へ振り替えた。

製品売上原価振替
借方科目金額貸方科目金額
仕入高6,800,000製品6,800,000

売上原価は販売が確定した分のみ振り替え、収益と費用を対応させる。

当社は商品を保管する物流センターの月額保管料(賃借料)として、税込550,000円(10%)を普通預金から支払った。

物流センター保管料
借方科目金額貸方科目金額
賃借料500,000普通預金550,000
仮払消費税等50,000
合計550,000合計550,000

外部倉庫の保管料は賃借料に該当し、消費税は課税10%の対象となる。

当社は得意先K社への商品掛売上代金の回収について、売掛金3,300,000円を電子記録債権に切り替えた。

電子記録債権振替
借方科目金額貸方科目金額
電子記録債権3,300,000売掛金3,300,000

売掛金のでんさい切替は回収手段の変更にすぎず、売上高に影響しない。

当社は得意先の緊急発注に対応するため、物流センターからの当日便配送料として運送会社へ税込38,500円(10%)を現金で支払った。

緊急出荷配送料
借方科目金額貸方科目金額
荷造運賃35,000現金38,500
仮払消費税等3,500
合計38,500合計38,500

出荷時の配送料は荷造運賃として計上し、仕入時の諸掛とは区別する。

当社は外注業者E社からの部品加工が完了し検収したため、加工賃税込1,650,000円(10%)のうち前渡金800,000円を充当し、残額を買掛金に計上した。

外注前渡金充当
借方科目金額貸方科目金額
外注費1,500,000前渡金800,000
仮払消費税等150,000買掛金850,000
合計1,650,000合計1,650,000

前渡金を充当しても、消費税は加工賃の確定額全体で計算し直す。

当社はトラック用軽油をガソリンスタンドで給油し、燃料本体価格税込66,000円(10%)に軽油引取税(不課税)9,320円を加えた合計75,320円を現金で支払った。

軽油給油(引取税)
借方科目金額貸方科目金額
車両費60,000現金75,320
仮払消費税等6,000
租税公課9,320
合計75,320合計75,320

軽油引取税は消費税の対象外(不課税)のため、燃料本体価格と区分する。

当社は配送用トラックを本体価格税込5,500,000円(10%)で購入するにあたり、使用中の旧トラック(帳簿価額600,000円)を下取りに出し、下取り価格税込770,000円(10%)を新車代金に充当、差額4,730,000円を普通預金から支払った。下取り価格(税抜700,000円)が帳簿価額を上回るため固定資産売却益100,000円を計上した。

トラック購入(下取り)
借方科目金額貸方科目金額
車両運搬具5,000,000車両運搬具600,000
仮払消費税等500,000固定資産売却益100,000
仮受消費税等70,000
普通預金4,730,000
合計5,500,000合計5,500,000

下取り車両の引渡しも課税資産の譲渡にあたり、仮受消費税等が生じる。

当社は大型部品の外注加工を依頼するにあたり、着手金として前渡金800,000円を外注業者E社へ普通預金から支払った。

外注前渡金支払
借方科目金額貸方科目金額
前渡金800,000普通預金800,000

前渡金は役務提供前の支払のため、この時点で消費税は発生しない。

当社は仕入商品の輸送中に一部が破損したことが判明し、廃棄処分となった商品の原価相当額48,000円を雑損失として処理した。

運送中破損損失
借方科目金額貸方科目金額
雑損失48,000商品48,000

輸送中の破損で廃棄した商品は、原価相当額を雑損失として処理する。

当社は製造ラインの機械装置が故障したため、外部の保守業者に修理を依頼し、修理代金税込363,000円(10%)を普通預金から支払った。

製造設備修繕費
借方科目金額貸方科目金額
修繕費330,000普通預金363,000
仮払消費税等33,000
合計363,000合計363,000

原状回復なら修繕費だが、性能を高める支出は資産計上となる点に注意。

当社は製品Yのロット完成に伴い、当該製造原価4,120,000円を仕掛品から製品へ振り替えた。

製品Y完成振替
借方科目金額貸方科目金額
製品4,120,000仕掛品4,120,000

ロット別に原価を集計し、完成の都度仕掛品から製品へ振り替えたい。

当社は当月発生した外注加工賃500,000円を製造原価として仕掛品へ振り替えた。

外注加工賃仕掛品算入
借方科目金額貸方科目金額
仕掛品500,000外注費500,000

外注加工賃は製造原価の直接経費として、仕掛品へ算入するのが原則。

当社は自社給油設備のタンクに軽油をまとめて仕入れ、燃料本体価格税込550,000円(10%)と軽油引取税(不課税)77,550円の合計627,550円を仕入先に掛け計上した。

軽油タンク一括仕入
借方科目金額貸方科目金額
車両費500,000買掛金627,550
仮払消費税等50,000
租税公課77,550
合計627,550合計627,550

タンクへの一括仕入でも、軽油引取税相当額は租税公課で区分処理する。

当社は遠方への緊急配送に伴うドライバーの高速道路料金について、税込4,400円(10%)を小口現金から支払った。

緊急配送高速代精算
借方科目金額貸方科目金額
車両費4,000小口現金4,400
仮払消費税等400
合計4,400合計4,400

小口現金精算であっても、課税仕入の要件として領収書等の保存が必要。

当社は大型トラックドライバー8名分の月次給与として、総支給額3,120,000円から源泉所得税68,400円・住民税112,000円・社会保険料本人負担分451,824円を控除し、差引2,487,776円を普通預金から支給した。

ドライバー給与支給
借方科目金額貸方科目金額
給料手当3,120,000預り金68,400
預り金112,000
預り金451,824
普通預金2,487,776
合計3,120,000合計3,120,000

給与は総支給額を給料手当に計上し、源泉税等の控除は預り金で処理。

当社は運送用軽油を月極め契約のスタンドから継続的に給油しており、当月分の燃料本体価格税込297,000円(10%)と軽油引取税(不課税)41,850円の合計338,850円を翌月末払いの未払金として計上した。

軽油月極め未払計上
借方科目金額貸方科目金額
車両費270,000未払金338,850
仮払消費税等27,000
租税公課41,850
合計338,850合計338,850

月極め契約の軽油代も、引取税相当額は不課税のまま未払金に計上。

当社は2泊3日の長距離輸送業務に従事したドライバーへ、出張手当(宿泊費込み)として旅費交通費28,000円を現金で支給した。

ドライバー出張手当
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費28,000現金28,000

宿泊費込みの出張手当は、社会通念上相当な額なら帳簿保存のみで足りる。

当社は自社製造が困難な部品の外注加工を仕入先D社に委託し、加工賃税込550,000円(10%)を掛けで計上した。

外注加工賃計上
借方科目金額貸方科目金額
外注費500,000買掛金550,000
仮払消費税等50,000
合計550,000合計550,000

外注先が免税事業者だと、仕入税額控除は経過措置70%にとどまる。

当社は製造工程で使用する接着剤・研磨剤等の補助材料を仕入先より購入し、少額のため取得時に材料費として処理し、税込297,000円(10%)を現金で支払った。

補助材料購入
借方科目金額貸方科目金額
材料費270,000現金297,000
仮払消費税等27,000
合計297,000合計297,000

少額な補助材料は購入時費用化も認められるが、処理方法は継続適用が原則。

当社は保有トラックの車検を実施し、自動車重量税32,800円・自賠責保険料17,650円(いずれも非課税)と、点検整備費用税込110,000円(10%)の合計160,450円を普通預金から支払った。

車検費用一括支払
借方科目金額貸方科目金額
租税公課32,800普通預金160,450
保険料17,650
修繕費100,000
仮払消費税等10,000
合計160,450合計160,450

車検費用は重量税・自賠責が非課税で、整備費用のみ課税10%と区分。

当社は仕入先H社に対する買掛金4,200,000円について、電子記録債務へ切り替える手続きを行った。

電子記録債務切替
借方科目金額貸方科目金額
買掛金4,200,000電子記録債務4,200,000

買掛金のでんさい切替も支払手段の変更にすぎず、仕入高に影響しない。

当社の配送トラックが事故を起こし、修理業者へ修理費用税込1,595,000円(10%)を普通預金から立替払いした。保険金は後日請求する。

事故車両修理費立替
借方科目金額貸方科目金額
修繕費1,450,000普通預金1,595,000
仮払消費税等145,000
合計1,595,000合計1,595,000

保険金の受取前であっても、事故修理費は発生時点で修繕費に計上する。

当社は仕入先R社への買掛金7,700,000円の支払いにあたり、支払手形を振り出して決済した。

仕入代金手形決済
借方科目金額貸方科目金額
買掛金7,700,000支払手形7,700,000

支払手形を振り出す際は、印紙税の課税文書として収入印紙が必要になる。

当社は製品Xの原料となる鋼材を仕入先C社から掛けで仕入れ、税込4,400,000円(10%)を計上した。

原材料掛仕入
借方科目金額貸方科目金額
原材料4,000,000買掛金4,400,000
仮払消費税等400,000
合計4,400,000合計4,400,000

仕入税額控除の要件は、適格請求書の保存と登録番号の確認にある。

当社は長距離輸送を担当したドライバーへ、深夜割増賃金・残業手当を含む総支給額415,000円から源泉所得税9,820円・住民税14,500円・社会保険料本人負担分60,147円を控除し、差引330,533円を普通預金から支給した。

深夜残業手当込給与
借方科目金額貸方科目金額
給料手当415,000預り金9,820
預り金14,500
預り金60,147
普通預金330,533
合計415,000合計415,000

深夜割増賃金や残業手当も給与所得となり、源泉徴収の対象になる。

当社は季節商品の一時保管のため外部倉庫を臨時契約し、使用料税込165,000円(10%)を普通預金から支払った。

臨時倉庫使用料
借方科目金額貸方科目金額
賃借料150,000普通預金165,000
仮払消費税等15,000
合計165,000合計165,000

臨時契約の倉庫使用料も賃借料として、課税取引・税率10%の対象となる。

当社は工場で使用した電気代・水道代について、税込297,000円(10%)を普通預金から支払った。

工場光熱費支払
借方科目金額貸方科目金額
水道光熱費270,000普通預金297,000
仮払消費税等27,000
合計297,000合計297,000

工場の光熱費は製造経費として、本社分の水道光熱費と区分管理する。

当社は大手小売チェーンL社との物流センター年間契約に基づき、センターフィー年間分税込1,320,000円(10%)を一括で普通預金から支払い、長期前払費用として資産計上した。

センターフィー年払計上
借方科目金額貸方科目金額
長期前払費用1,200,000普通預金1,320,000
仮払消費税等120,000
合計1,320,000合計1,320,000

1年を超える前払分は長期前払費用に計上し、期間按分して費用化する。

当社は製品X500個が完成したため、集計した製造原価7,850,000円を仕掛品から製品へ振り替えた。

製品完成振替
借方科目金額貸方科目金額
製品7,850,000仕掛品7,850,000

完成品は原価計算で集計した製造原価をもって、仕掛品から製品へ振替。

当社は決算にあたり実地棚卸を行い、期末仕掛品の残高2,450,000円を確定し、仕掛品から期末仕掛品棚卸高へ振り替えた。

期末仕掛品棚卸
借方科目金額貸方科目金額
期末仕掛品棚卸高2,450,000仕掛品2,450,000

期末仕掛品は実地棚卸で確定させ、帳簿残高との差異を確認する。

当社は直接工の社会保険料に係る当社負担分(法定福利費)418,200円を月末に未払計上した。

労務費法定福利費計上
借方科目金額貸方科目金額
法定福利費418,200未払費用418,200

会社負担の法定福利費は発生主義で未払計上し、期ズレを避けたい。

当社は繁忙のため一部配送を協力運送会社G社に委託し、傭車費として税込440,000円(10%)を買掛金に計上した。

傭車費計上
借方科目金額貸方科目金額
外注費400,000買掛金440,000
仮払消費税等40,000
合計440,000合計440,000

傭車費は雇用契約に基づかないため、外注費として処理するのが原則。

当社は当月、製品Yの製造のため原材料3,600,000円分を倉庫から出庫し、仕掛品に振り替えた。

材料費仕掛品投入
借方科目金額貸方科目金額
仕掛品3,600,000原材料3,600,000

原材料の仕掛品への振替は社内取引のため、消費税の対象外となる。

当社は前月立替払いした事故車両の修理費用について、任意保険会社から保険金1,450,000円が普通預金へ入金され、雑収入として計上した。

事故保険金入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金1,450,000雑収入1,450,000

受け取る保険金は資産の譲渡等の対価ではなく、消費税は不課税となる。

業種別②:飲食・小売・EC・医療・不動産賃貸(114本)

当社のECサイトは、顧客へ発送した商品の配送費用として、運送会社へ税込96,800円(10%)を普通預金から支払い、荷造運賃に計上した。

発送運賃支払
借方科目金額貸方科目金額
荷造運賃88,000普通預金96,800
仮払消費税等8,800
合計96,800合計96,800

発送費用は荷造運賃として課税仕入計上。商品本体とは別建てで標準10%とする。

当社のECサイトは、物流委託先へ商品の保管・梱包・発送を委託しており、当月分のフルフィルメント委託費用として税込165,000円(10%)を普通預金から支払った。

物流委託費支払
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料150,000普通預金165,000
仮払消費税等15,000
合計165,000合計165,000

フルフィルメント委託費は支払手数料等に計上し、課税仕入として取り扱う。

当社のレストランは仕入れた鮮魚のうち販売できなかった分について、原価相当額18,600円を廃棄し、雑損失として処理した。

食材廃棄ロス
借方科目金額貸方科目金額
雑損失18,600仕入高18,600

売れ残り食材の廃棄は雑損失で処理。数量や理由の記録が証憑代わりになる。

当社が営むレストランは、当日の店内飲食(イートイン)売上について、標準税率が適用される税込165,000円(10%)を現金で回収した。

店内飲食売上
借方科目金額貸方科目金額
現金165,000売上高150,000
仮受消費税等15,000
合計165,000合計165,000

イートインは外食サービス扱いで標準10%。持ち帰りとの区分記録が鍵となる。

当社が営む衣料品店は、本日の衣料品販売分として標準税率が適用される税込143,000円(10%)を現金で回収した。

衣料品レジ売上
借方科目金額貸方科目金額
現金143,000売上高130,000
仮受消費税等13,000
合計143,000合計143,000

衣料品は飲食料品に該当せず標準10%。軽減8%を適用しないよう留意する。

当社の定食屋がQRコード決済(PayPay等)で受けた売上未収入金55,000円(税込)は、決済手数料1.98%相当1,089円が差し引かれ、53,911円が普通預金に入金された。

QR決済入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金53,911未収入金55,000
支払手数料1,089
合計55,000合計55,000

QR決済は手数料率が事業者ごとに異なる。未収入金の消込漏れに注意したい。

当社の自社ECサイトでは、決済代行会社を通じたクレジットカード売上を未収入金330,000円(税込)として計上していたが、決済代行手数料3.6%相当11,880円が差し引かれた318,120円が普通預金に入金された。

決済代行入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金318,120未収入金330,000
支払手数料11,880
合計330,000合計330,000

決済代行手数料も課税仕入。未収入金と入金額の差額は支払手数料で処理する。

当社のECサイトは商品を税込27,500円(10%)で販売し、顧客保有のサイトポイント2,000円分の利用を受けたため、残額25,500円をクレジットカードで決済し未収入金に計上した。ポイント利用分は前受金を取り崩した。

ECポイント利用
借方科目金額貸方科目金額
未収入金25,500売上高25,000
前受金2,000仮受消費税等2,500
合計27,500合計27,500

ポイント利用分は売上値引きに準じて処理し、前受金の取崩しと対応させたい。

当社は新聞折込チラシの制作・配布費用として、税込110,000円(10%)を広告代理店へ普通預金から支払った。

チラシ広告費支払
借方科目金額貸方科目金額
広告宣伝費100,000普通預金110,000
仮払消費税等10,000
合計110,000合計110,000

折込チラシの制作配布費は広告宣伝費として課税仕入。配布実績の記録も残す。

当社は決算にあたり、実地棚卸の結果、期末商品の在庫額が1,850,000円であることを確認し、期末商品棚卸高として計上した。

期末棚卸計上
借方科目金額貸方科目金額
商品1,850,000期末商品棚卸高1,850,000

期末商品棚卸高は実地棚卸の結果で計上し、帳簿残高との照合を経て確定させる。

当社のラーメン店は出前館等のデリバリー代行を利用しており、未収入金49,500円(税込)として計上していた売上について、代行手数料35%相当17,325円が控除された32,175円が普通預金に入金された。

出前代行入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金32,175未収入金49,500
支払手数料17,325
合計49,500合計49,500

出前代行の手数料は高率になりやすい。契約料率と消費税区分は都度要確認。

当社の定食屋は1日分のレジ精算を行い、店内飲食分(標準10%)税込110,000円とテイクアウト分(軽減8%)税込32,400円の合計142,400円を現金で回収した。

日計現金売上
借方科目金額貸方科目金額
現金142,400売上高100,000
仮受消費税等10,000
売上高30,000
仮受消費税等2,400
合計142,400合計142,400

税率が混在する日計売上はレジ区分ごとに集計し、10%と8%を分けて記帳する。

当社の小売店がQRコード決済で受けた売上は未収入金77,000円(税込)として計上していたが、決済手数料2.5%相当1,925円を差し引いた75,075円が普通預金に入金された。

QR決済代金入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金75,075未収入金77,000
支払手数料1,925
合計77,000合計77,000

QR決済手数料は加盟店契約ごとに料率が異なるため、差額計上時の区分に注意。

当社のECサイトは、集客のためのリスティング広告費用として、Google社へ税込110,000円(10%)をクレジットカード決済で支払い、広告宣伝費に計上した。

リスティング広告費
借方科目金額貸方科目金額
広告宣伝費100,000未払金110,000
仮払消費税等10,000
合計110,000合計110,000

海外事業者への広告費は電気通信利用役務に該当し得るため、課税区分の確認を。

当社は居酒屋を営んでおり、仕入先の酒販店からビール・日本酒等の酒類を仕入れ、酒類は軽減税率の対象外のため標準税率の税込88,000円(10%)を掛けで計上した。

酒類仕入計上
借方科目金額貸方科目金額
仕入高80,000買掛金88,000
仮払消費税等8,000
合計88,000合計88,000

酒類は飲食料品でも軽減税率の対象外。仕入は標準10%区分で処理するのが原則。

当社のECサイトは返品された商品のうち、再販売が困難と判断した一部について、評価額を10,000円減額し、雑損失として処理した。

返品商品評価減
借方科目金額貸方科目金額
雑損失10,000商品10,000

返品商品の評価減は、著しい陳腐化など税法上の要件を満たすかどうかで判定。

当社の小売店では、クレジットカード売上未収入金165,000円(税込)について、決済会社の手数料2.9%相当4,785円が控除され、160,215円が普通預金に入金された。

クレカ入金精算
借方科目金額貸方科目金額
普通預金160,215未収入金165,000
支払手数料4,785
合計165,000合計165,000

カード手数料は課税仕入として処理し、未収入金との差額は月次で消し込む。

当社のECサイトは、海外仕入先へ発注していた商品代金2,000ドルについて、注文時の想定レート(1ドル148円)で買掛金296,000円を計上していたが、実際の送金時レート(1ドル151円)で普通預金から302,000円を送金し、差額6,000円は為替差損として処理した。

輸入為替差損
借方科目金額貸方科目金額
買掛金296,000普通預金302,000
為替差損6,000
合計302,000合計302,000

為替差損は資産の譲渡等に当たらず消費税は不課税で、営業外費用として処理。

当社が運営する楽天市場店舗の当月販売代金は未収入金550,000円(税込)として計上していたが、楽天への出店手数料等11%相当60,500円が差し引かれ、489,500円が指定の普通預金口座に入金された。

モール入金精算
借方科目金額貸方科目金額
普通預金489,500未収入金550,000
支払手数料60,500
合計550,000合計550,000

モール出店手数料は課税仕入に当たる。相殺せず入金額と手数料を両建て記帳。

当社は得意先のB社へ商品を卸売し、税込275,000円(10%)を掛けとして売掛金に計上した。

卸売掛売上
借方科目金額貸方科目金額
売掛金275,000売上高250,000
仮受消費税等25,000
合計275,000合計275,000

卸売の掛け売上は商品引渡時点で計上し、入金時期のズレとは混同しない。

当社の割烹料理店は、予約客の当日キャンセルにより仕込み済みの食材が無駄になり、原価相当額26,400円を廃棄し、雑損失に振り替えた。

仕込みロス処理
借方科目金額貸方科目金額
雑損失26,400仕入高26,400

当日キャンセルによる仕込みロスも雑損失扱い。都度の原因記録を残す習慣を。

当社の喫茶店では、交通系電子マネーの売上を未収入金82,500円(税込)として計上していたところ、運営会社の手数料1.5%相当1,238円(円未満四捨五入)が控除された81,262円が普通預金に入金された。

電子マネー入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金81,262未収入金82,500
支払手数料1,238
合計82,500合計82,500

電子マネーの手数料計算の端数処理は、運営会社の規定に従うのが実務。

当社は焼肉店を営んでおり、仕入先の食肉卸業者から国産牛肉を仕入れ、軽減税率対象の税込162,350円(8%、消費税は円未満切り捨て)を掛けで計上した。

精肉仕入計上
借方科目金額貸方科目金額
仕入高150,324買掛金162,350
仮払消費税等12,026
合計162,350合計162,350

仕入計上額は請求書記載の税抜金額・消費税額を用い、独自に端数を丸め直さない。

当社の居酒屋は月末締めのアルバイト給与152,000円について、支給日が翌月10日のため、決算処理として未払費用に計上した。

給与未払計上
借方科目金額貸方科目金額
雑給152,000未払費用152,000

締め後・支給前の給与は未払費用で当月計上し、発生主義での期間対応が原則。

当社は決算時の実地棚卸で、万引き等が原因とみられる商品減少14,500円を確認し、雑損失として処理した。

盗難等損失処理
借方科目金額貸方科目金額
雑損失14,500商品14,500

万引き等による商品減少は雑損失で処理し、被害届など証憑の保存に努めたい。

当社のECサイトは、前受金として計上していた年会費のうち、当月経過分3,000円を売上高に振り替えた。

前受金収益化
借方科目金額貸方科目金額
前受金3,000売上高3,000

前受金は役務提供の進行に応じ、月割等で売上高へ振り替えるのが基本形。

当社が運営するAmazon直販ストアでは、当月販売代金を未収入金880,000円(税込)として計上していたところ、Amazonの販売手数料・FBA利用料等合計15%相当132,000円が控除された748,000円が普通預金に入金された。

Amazon入金精算
借方科目金額貸方科目金額
普通預金748,000未収入金880,000
支払手数料132,000
合計880,000合計880,000

販売手数料とFBA利用料は内訳を分けて記帳すると、原価分析や比較がしやすい。

当社の喫茶店は閉店後のレジ精算で、帳簿残高に対し現金が1,200円不足していたため、差額を雑損失として処理した。

レジ現金不足
借方科目金額貸方科目金額
雑損失1,200現金1,200

レジの現金不足は雑損失で処理。原因不明でも精算記録を残し常態化を防ぐ。

当社の楽天市場店舗は、6月分の販売代金税込660,000円(10%)について、モール規定により入金が翌々月末となるため、決算時点で未収入金に計上した。

モール売上未収計上
借方科目金額貸方科目金額
未収入金660,000売上高600,000
仮受消費税等60,000
合計660,000合計660,000

入金が翌々月でも販売月に売上計上し、未収入金で期間のズレを埋めておく。

当社の居酒屋は本日の現金売上232,000円のうち、翌日の釣銭準備金50,000円を除いた182,000円を普通預金に預け入れた。

売上金預入
借方科目金額貸方科目金額
普通預金182,000現金182,000

釣銭準備金は預け入れず現金のまま管理し、レジ残高との差異防止に努めたい。

当社の小売店は商品を税込11,000円(10%)で現金販売するとともに、購入額の3%相当300円分を自社ポイントとして付与し、将来の値引原資として前受金に計上した。

ポイント付与販売
借方科目金額貸方科目金額
現金11,000売上高9,700
仮受消費税等1,000
前受金300
合計11,000合計11,000

付与した自社ポイントは値引きの前払とみなし、前受金で処理するのが一般的。

当社のレストランはテイクアウト用の使い捨て容器・割り箸を仕入先から購入し、食品ではなく物品の販売にあたるため標準税率が適用される税込17,600円(10%)を現金で支払った。

容器類購入
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費16,000現金17,600
仮払消費税等1,600
合計17,600合計17,600

使い捨て容器や割り箸は食品と別扱いで標準10%。軽減8%との混同に注意。

当社の食品スーパーは、卸売業者から加工食品を仕入れ、軽減税率対象の税込194,400円(8%)を掛けで計上した。

加工食品仕入
借方科目金額貸方科目金額
仕入高180,000買掛金194,400
仮払消費税等14,400
合計194,400合計194,400

加工食品も飲食料品に該当し軽減8%対象。仕入先の登録番号確認を忘れずに。

当社のECサイトは、デジタルギフトコード11,000円分を顧客へ販売し、代金をクレジットカードで受領するとともに、商品購入時まで前受金として計上した。

ギフト券発行
借方科目金額貸方科目金額
未収入金11,000前受金11,000

デジタルギフトコード等の前払式支払手段は、発行時点では課税売上にならない。

当社のECサイトは、顧客都合による返品を受け、既に計上していた売上(税込13,200円、10%)について、代金全額をクレジットカード決済会社経由で返金処理した。

返品全額返金
借方科目金額貸方科目金額
売上高12,000未収入金13,200
仮受消費税等1,200
合計13,200合計13,200

顧客都合の全額返品は、売上高と仮受消費税等をともに取り消して処理する。

当社が営む食品スーパーは、本日の食料品販売分として軽減税率が適用される税込97,200円(8%)を現金で回収した。

食品レジ売上
借方科目金額貸方科目金額
現金97,200売上高90,000
仮受消費税等7,200
合計97,200合計97,200

食料品販売は原則軽減8%でも、酒類や医薬品等の混入がないか都度確かめたい。

当社のドラッグストアは、卸売業者から洗剤・シャンプー等の日用品を仕入れ、標準税率の税込257,800円(10%、消費税は円未満切り捨て)を掛けで計上した。

日用品仕入計上
借方科目金額貸方科目金額
仕入高234,363買掛金257,800
仮払消費税等23,437
合計257,800合計257,800

消費税額を自分で計算し直さず、請求書に記載された税抜・税額で計上する。

当社は決算時の実地棚卸で、帳簿上の商品有高より23,000円少ないことが判明し、棚卸減耗分を雑損失として処理した。

棚卸減耗処理
借方科目金額貸方科目金額
雑損失23,000商品23,000

棚卸減耗は原因不明でも損金算入できるが、発生状況の記録保存が望ましい。

当社の小売店は商品を税込22,000円(10%)で販売し、顧客が保有する自社ポイント500円分の利用を受けたため、残額21,500円を現金で受領し、ポイント利用分は前受金を取り崩した。

ポイント利用販売
借方科目金額貸方科目金額
現金21,500売上高20,000
前受金500仮受消費税等2,000
合計22,000合計22,000

ポイント利用分は売上値引きとして扱い、前受金の取崩しと売上高を対応させる。

当社のECサイトは、顧客がデジタルギフトコード11,000円分を全額使用して商品(税込11,000円、10%)を購入したため、前受金を取り崩し売上高に計上した。

ギフト券使用売上
借方科目金額貸方科目金額
前受金11,000売上高10,000
仮受消費税等1,000
合計11,000合計11,000

ギフトコードの使用による商品購入は、使用した時点で課税売上に計上する。

当社のECサイトは、ネットショップ作成サービスの月額利用料として、税込5,500円(10%)をクレジットカードで支払い、支払手数料に計上した。

カート利用料支払
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料5,000未払金5,500
仮払消費税等500
合計5,500合計5,500

ネットショップの月額利用料は支払手数料として課税仕入。標準10%で処理。

当社の小売店舗は、大家との契約により向こう6か月分の家賃を一括前払いする契約となっており、税込660,000円(10%)を普通預金から支払い、全額を前払費用に計上した。

家賃一括前払
借方科目金額貸方科目金額
前払費用600,000普通預金660,000
仮払消費税等60,000
合計660,000合計660,000

数か月分の前払家賃は原則前払費用で計上。短期前払費用特例は要件確認が必須。

当社の小売店はパート従業員への給与総額268,000円について、源泉所得税6,640円を控除した残額261,360円を普通預金から振り込んだ。

パート給与支給
借方科目金額貸方科目金額
給料手当268,000預り金6,640
普通預金261,360
合計268,000合計268,000

パート給与も源泉徴収の対象。扶養控除等申告書の提出有無で税額表を選ぶ。

当社は路面店の月額家賃として、税込330,000円(10%)を貸主指定の口座へ普通預金から振り込んだ。

店舗家賃支払
借方科目金額貸方科目金額
地代家賃300,000普通預金330,000
仮払消費税等30,000
合計330,000合計330,000

貸主の登録番号を要確認。免税事業者なら経過措置70%按分での控除となる。

当社(資本金3,000万円の中小企業者)は、新調した業務用冷蔵庫を税込396,000円(10%)で購入した。取得価額が40万円未満のため、中小企業者等の少額減価償却資産の特例を適用し、消耗品費として全額費用処理した。代金は普通預金から支払った。

厨房機器即時償却
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費360,000普通預金396,000
仮払消費税等36,000
合計396,000合計396,000

少額特例(40万円未満)は年間合計300万円が上限。超過分は通常の資産計上に。

当社は飲食店で使用する野菜・青果を仕入先の八百屋から現金で購入し、軽減税率対象として税込43,200円(8%)を支払った。

食材現金仕入
借方科目金額貸方科目金額
仕入高40,000現金43,200
仮払消費税等3,200
合計43,200合計43,200

現金仕入は領収書を紛失しやすい。適格請求書として保存できるか要確認。

当社のECサイトは、国内の仕入先F社から販売用商品を仕入れ、標準税率の税込441,000円(10%、消費税は円未満切り捨て)を掛けで計上した。

EC商品仕入
借方科目金額貸方科目金額
仕入高400,909買掛金441,000
仮払消費税等40,091
合計441,000合計441,000

税込金額を自分で割り戻さず、仕入先の請求書に記載された内訳を採用したい。

当社のECサイトは、代金引換(税込22,000円、10%)で販売した商品について、配送業者が代金引換手数料税込3,300円(10%)を差し引いた18,700円を普通預金へ入金した。

代引き手数料精算
借方科目金額貸方科目金額
普通預金18,700売上高20,000
支払手数料3,000仮受消費税等2,000
仮払消費税等300
合計22,000合計22,000

代金引換手数料は売上と相殺せず、支払手数料として別建てで計上しておく。

当社の飲食店は当月分の電気・ガス・水道料金として、税込82,500円(10%)を普通預金口座から自動引き落としで支払った。

水道光熱費支払
借方科目金額貸方科目金額
水道光熱費75,000普通預金82,500
仮払消費税等7,500
合計82,500合計82,500

水道光熱費は生活必需品でも軽減税率の対象外。標準10%で仕訳するのが基本。

当社は得意先C社に対する売掛金のうち、前月販売分の420,000円が普通預金口座に入金された。

売掛金回収
借方科目金額貸方科目金額
普通預金420,000売掛金420,000

売掛金の回収自体は資産の譲渡等に当たらず不課税。入金時の二重計上に注意。

当社のECサイトは商品を税込33,000円(10%)で販売し、購入額の5%相当1,500円分をサイトポイントとして付与し、将来の利用に備え前受金に計上した。代金はクレジットカードにより未収入金とした。

ECポイント付与
借方科目金額貸方科目金額
未収入金33,000売上高28,500
仮受消費税等3,000
前受金1,500
合計33,000合計33,000

ECポイントの付与分も前受金に計上し、将来の値引きの繰延として扱うのが通例。

当社のECサイトは、初期不良を理由とする一部返品を受け、商品代金相当(税込8,800円、10%)のみを返金し、既に受領済みの送料は返金対象外とした。返金額は普通預金から振り込んだ。

一部返品返金
借方科目金額貸方科目金額
売上高8,000普通預金8,800
仮受消費税等800
合計8,800合計8,800

一部返品は対象分のみ売上と消費税を減額し、送料等の対象外分は残しておく。

当社のレストランは従業員のまかない食として、仕入れた食材のうち原価相当額9,000円を福利厚生費に振り替えた。

まかない費振替
借方科目金額貸方科目金額
福利厚生費9,000仕入高9,000

まかないは福利厚生費に振替できるが、過大な提供は給与認定されるおそれ。

同日、当社レストランのテイクアウト(持ち帰り)販売分は軽減税率が適用され、税込64,800円(8%)を現金で回収した。

テイクアウト売上
借方科目金額貸方科目金額
現金64,800売上高60,000
仮受消費税等4,800
合計64,800合計64,800

持ち帰りは飲食料品の譲渡として軽減8%。判定は注文時点の顧客の意思確認による。

当社の定食屋は閉店後のレジ精算で、帳簿残高に対し現金が800円過剰であったため、差額を雑収入として計上した。

レジ現金過剰
借方科目金額貸方科目金額
現金800雑収入800

レジの現金過剰は雑収入に計上。頻発するならレジ運用や釣銭管理の見直しを。

当社のECサイトは商品代金(標準10%)税込16,500円に送料(標準10%)税込880円を上乗せした合計17,380円を顧客のクレジットカードで受領し、未収入金に計上した。

送料込み売上計上
借方科目金額貸方科目金額
未収入金17,380売上高15,800
仮受消費税等1,580
合計17,380合計17,380

送料は商品代金と一体の対価として課税売上に含め、区分せず合算して計算する。

当社は仕入先E社に発注した商品と異なる商品が届いたため、全量を返送し、税込38,500円(10%)相当を買掛金から減額した。

商品仕入返品
借方科目金額貸方科目金額
買掛金38,500仕入高35,000
仮払消費税等3,500
合計38,500合計38,500

誤配送による全量返品も仕入対価の返還。仕入高と仮払消費税等を取り消す。

当社は事業用テナントO社との賃貸借契約にあたり、礼金(事業用のため課税)税込220,000円(10%)を普通預金で受け取った。

事業用礼金受領
借方科目金額貸方科目金額
普通預金220,000売上高200,000
仮受消費税等20,000
合計220,000合計220,000

事業用の礼金は課税売上、非課税となる住宅用の礼金との取り違えに注意する

さくら歯科医院は診療用ユニット(治療用チェア)の保守点検契約料として税込68,200円(10%)を普通預金から支払い、修繕費に計上した。

医療機器保守料
借方科目金額貸方科目金額
修繕費62,000普通預金68,200
仮払消費税等6,200
合計68,200合計68,200

定期保守料は原則修繕費だが、性能向上を伴うなら資本的支出への該当を検討する

つばき歯科医院は歯科用CT装置のファイナンス・リース料(月払い)について、1回目の支払額55,000円(元本相当53,200円、利息相当1,800円)を普通預金から支払い、リース債務を減額した。

リース債務返済
借方科目金額貸方科目金額
リース債務53,200普通預金55,000
支払利息1,800
合計55,000合計55,000

リース料支払時は元本相当額と利息相当額を分け、費用計上できるのは利息部分のみ

当社(不動産仲介業を兼業)は賃貸借契約の成約に伴い、貸主・借主双方から仲介手数料として合計税込143,000円(10%)を普通預金で受け取った。

仲介手数料収入
借方科目金額貸方科目金額
普通預金143,000売上高130,000
仮受消費税等13,000
合計143,000合計143,000

貸主・借主双方から受け取る仲介手数料は合算計上でも、契約ごとに内訳を把握しておく

当院(内科)は法人契約による人間ドック(自由診療扱い、健康診断)を実施し、受診料税込82,500円(10%)をB社より普通預金で受け取った。健康診断は保険診療に該当しないため課税取引となる。

人間ドック収入
借方科目金額貸方科目金額
普通預金82,500診療収入75,000
仮受消費税等7,500
合計82,500合計82,500

人間ドックは任意の健康診断で課税売上となり、法定健診との違いを契約内容で確認する

当社は賃貸アパートの入居者から、家賃とあわせて共益費(住宅用のため非課税)5,000円を普通預金で受け取った。

住宅共益費入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金5,000売上高5,000

住宅用の共益費は家賃と同様に非課税、事業用物件の共益費とは消費税の扱いが異なる

当院は使い捨ての診療用手袋・マスク等の消耗品を税込97,700円(10%、消費税は円未満切り捨て)で購入し、消耗品費として現金で支払った。

消耗診療材料購入
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費88,819現金97,700
仮払消費税等8,881
合計97,700合計97,700

税抜経理での消費税端数は切捨てなど処理方法を一つ定め、以後も同じ基準で続ける

当社はG社へ賃貸している事務所フロアの共益費(事業用のため課税)として税込22,000円(10%)を普通預金で受け取った。

事業用共益費入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金22,000売上高20,000
仮受消費税等2,000
合計22,000合計22,000

事業用の共益費も家賃と同様に課税売上となり、仮受消費税等を区分して計上する

当社は事業用テナントM社から預かっている保証金のうち、契約に基づき返還不要な償却部分(事業用のため課税)として税込305,000円(10%、消費税は円未満切り捨て)を、契約から1年経過時点で預り金から売上高に振り替えた。

保証金償却振替
借方科目金額貸方科目金額
預り金305,000売上高277,273
仮受消費税等27,727
合計305,000合計305,000

返還不要が確定した保証金の償却部分は売上高へ振り替え、事業用なら課税対象となる

あおぞら内科クリニックは、4月診療分として支払基金に請求していた社会保険診療報酬2,480,000円が、2か月後の6月末に普通預金へ振り込まれ、未収入金を全額回収した。

社保診療報酬入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金2,480,000未収入金2,480,000

入金額は請求額と一致するとは限らず、査定減や返戻があれば差額の原因を確認する

みどり皮膚科は美容目的のレーザー脱毛施術(自由診療)を行い、施術代として税込132,000円(10%)をクレジットカードで決済し、未収入金に計上した。美容医療は保険適用外の課税取引である。

美容施術収入
借方科目金額貸方科目金額
未収入金132,000診療収入120,000
仮受消費税等12,000
合計132,000合計132,000

美容医療は保険適用外で課税売上、カード決済分は入金までを未収入金で経過処理する

当社はテナントM社の退去にあたり、保証金残額2,445,000円(償却後)のうち半額1,222,500円を普通預金から返還し、残額は翌月に返還することとした。

保証金分割返還
借方科目金額貸方科目金額
預り金1,222,500普通預金1,222,500

保証金を分割返還する場合、未払残額は預り金として完済まで残高管理を継続する

当社は賃貸用の木造アパート「みずほコーポ」(建物、期首帳簿価額22,000,000円、耐用年数22年、定額法償却率0.046)について、当期の減価償却費1,012,000円を計上した。

賃貸建物減価償却
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費1,012,000建物1,012,000

賃貸建物の減価償却は定額法のみが適用され、耐用年数と償却率は取得時点で確定する

さくら歯科医院は勤務歯科医師の学会参加費として税込37,800円(10%、消費税は円未満切り捨て)をクレジットカードで決済し、未払金に計上した。

学会参加費計上
借方科目金額貸方科目金額
研修費34,364未払金37,800
仮払消費税等3,436
合計37,800合計37,800

学会参加費は研修費で処理し、旅費交通費や宿泊費とは支出目的で科目を分けて記帳する

当社(サブリース事業者)はオーナーT氏へ、一括借り上げ契約に基づく借上げ家賃(住宅用のため非課税)として67,150円を普通預金から支払った。オーナーへの支払家賃と入居者からの受取家賃との差額がサブリース手数料相当分となる。

サブリース家賃支払
借方科目金額貸方科目金額
地代家賃67,150普通預金67,150

オーナーへの借上げ家賃は地代家賃で処理し、受取家賃との差額で採算管理を行う

当社は退去した事業用テナントR社について、契約書の定めに基づき当社が原状回復工事を代行し、施工費用相当額を役務提供の対価(課税)としてテナントへ請求し、税込58,000円(10%、消費税は円未満切り捨て)を普通預金で受け取った。

原状回復費請求入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金58,000売上高52,728
仮受消費税等5,272
合計58,000合計58,000

原状回復費を貸主が代行し請求すれば役務提供の対価となり、課税売上として計上する

当社(不動産賃貸業)はF社へ賃貸している店舗区画について、事業用のため課税対象となる家賃を税込330,000円(10%)で普通預金で受け取った。

テナント家賃入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金330,000売上高300,000
仮受消費税等30,000
合計330,000合計330,000

事業用の家賃は課税売上となるため、契約書に使用目的を明記して判定根拠を残しておく

当社(賃貸物件のオーナー)は賃貸管理会社へ、家賃収入に対する管理手数料として税込16,500円(10%)を普通預金から支払った。

管理手数料支払
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料15,000普通預金16,500
仮払消費税等1,500
合計16,500合計16,500

支払う管理手数料は課税仕入となり、適格請求書を保存して仕入税額控除の要件を満たす

当社(不動産賃貸業)は新規支店の開設にあたり、賃借する事務所物件の敷金(差入保証金)として385,000円を契約時に普通預金から支払った。敷金は退去時精算前提の預け金であり不課税として処理する。

自社支店敷金差入
借方科目金額貸方科目金額
差入保証金385,000普通預金385,000

自社が支払う敷金は差入保証金として資産計上し、不課税で貸主側の預り金と対をなす

つばき歯科医院は保険適用外のインプラント治療(自由診療)を行い、治療代として税込440,000円(10%)を現金で受け取った。自由診療は非課税の対象外のため消費税を区分して計上する。

自由診療インプラント
借方科目金額貸方科目金額
現金440,000診療収入400,000
仮受消費税等40,000
合計440,000合計440,000

自由診療は課税売上となるため、適格請求書発行事業者は請求書の交付・保存を徹底する

当社(不動産賃貸業)は退去した入居者の居室について原状回復(クロス張替え等)を外注し、工事費用税込41,800円(10%)を普通預金から支払った。

原状回復費用支出
借方科目金額貸方科目金額
修繕費38,000普通預金41,800
仮払消費税等3,800
合計41,800合計41,800

原状回復の工事費は課税仕入、修繕費として計上し敷金の精算処理とは分けて記帳する

みどり皮膚科は、クレジットカード決済分の施術代132,000円について、決済手数料税込3,960円(10%)を控除された残額128,040円が普通預金に入金された。

カード決済入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金128,040未収入金132,000
支払手数料3,600
仮払消費税等360
合計132,000合計132,000

決済手数料も課税仕入のため仮払消費税等を区分し、入金額と相殺せず総額で仕訳する

あおぞら内科クリニックは、7月分の従業員給与総額1,850,000円について、源泉所得税48,200円と社会保険料本人負担分265,300円を控除し、差引1,536,500円を普通預金から支給した。

スタッフ給与支給
借方科目金額貸方科目金額
給料手当1,850,000預り金48,200
預り金265,300
普通預金1,536,500
合計1,850,000合計1,850,000

給与から控除した源泉所得税と社会保険料は預り金で管理し、納付期限を徒過しない

当院(有床診療所)は個室を希望した患者から、差額ベッド代(自由診療扱い)として1泊税込11,000円(10%)の5泊分55,000円を退院時に現金で受け取った。差額ベッド代は保険診療に該当せず課税取引となる。

差額ベッド代収入
借方科目金額貸方科目金額
現金55,000診療収入50,000
仮受消費税等5,000
合計55,000合計55,000

差額ベッド代は療養の給付に含まれず課税対象、患者の同意書も併せて保存しておく

当社は事務所として賃借している物件について、免税事業者である個人オーナーへ家賃を税込176,000円(10%相当)で普通預金から支払った。インボイス経過措置により消費税相当額16,000円の70%11,200円を仮払消費税等とし、控除できない30%4,800円は地代家賃に算入した。

免税家賃経過措置
借方科目金額貸方科目金額
地代家賃164,800普通預金176,000
仮払消費税等11,200
合計176,000合計176,000

免税事業者への家賃はインボイス経過措置の対象、消費税相当額の70%のみ控除できる

つばき歯科医院(中小企業者等に該当)は、口腔内スキャナーを税込396,000円(10%)で購入した。取得価額40万円未満でR8.4.1以後の取得に該当するため、中小企業者等の少額減価償却資産の特例を適用し、取得価額相当額を消耗品費として全額費用処理した。代金は普通預金から支払った。

口腔内スキャナー特例
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費360,000普通預金396,000
仮払消費税等36,000
合計396,000合計396,000

中小企業者等の少額減価償却資産特例はR8改正で取得価額40万円未満が要件となる

当社(サブリース事業者)はオーナーT氏所有の住宅を一括借り上げし、入居者から住宅家賃(非課税)として79,000円を普通預金で受け取った。

サブリース家賃収入
借方科目金額貸方科目金額
普通預金79,000売上高79,000

サブリースの住宅転貸収入も非課税、支払家賃との差額が実質的な手数料収益となる

医療法人清心会は、決算にあたり社会保険診療報酬に係る未収入金18,500,000円を基礎に貸倒実績率0.4%を乗じた74,000円を当期繰入必要額とし、前期末残高60,000円との差額14,000円を貸倒引当金繰入として計上した。

医療未収金引当金
借方科目金額貸方科目金額
貸倒引当金繰入14,000貸倒引当金14,000

貸倒引当金は前期末残高との差額のみ繰り入れる差額補充法、実績率の根拠資料を残す

当院(内科)は後期高齢者医療制度による患者の窓口一部負担金(1割負担)として、当日分1,200円を現金で受け取った。保険診療は非課税のため消費税は計上しない。

高齢者窓口収入
借方科目金額貸方科目金額
現金1,200診療収入1,200

後期高齢者の窓口負担割合は患者により異なるため、レセプト請求額との照合を怠らない

当院(小児科)は保険診療による患者の窓口一部負担金(3割負担)として、本日分4,500円を現金で受け取った。社会保険診療は非課税取引のため消費税は計上しない。

窓口一部負担金
借方科目金額貸方科目金額
現金4,500診療収入4,500

保険診療の窓口負担金は非課税売上、自由診療の収入とは科目を分けて計上する

当社(不動産賃貸業)は入居者Cさんから、賃貸アパート「はなみずきコーポ」の住宅家賃(居住用のため非課税)68,000円を普通預金で受け取った。

住宅家賃入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金68,000売上高68,000

居住用の家賃は非課税売上、事業用テナントが混在するなら契約書で用途を区分する

さくら歯科医院は決算にあたり、未使用の歯科材料(貯蔵品該当分)145,000円を消耗品費から貯蔵品に振り替えた。

診療材料棚卸振替
借方科目金額貸方科目金額
貯蔵品145,000消耗品費145,000

期末に未使用の診療材料は貯蔵品へ振り替え、当期費用を実際の使用分に対応させる

当院は患者からの依頼により診断書を作成し、作成料として税込5,500円(10%)を現金で受け取った。診断書作成料は保険診療に該当しないため課税取引となる。

診断書作成料
借方科目金額貸方科目金額
現金5,500診療収入5,000
仮受消費税等500
合計5,500合計5,500

診断書作成料は治療でなく役務提供とみなされ課税、非課税の診療収入とは区分経理する

あおぞら内科クリニックは院内清掃業務を外部業者へ委託し、月額委託料として税込33,000円(10%)を普通預金から支払った。

院内清掃委託料
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料30,000普通預金33,000
仮払消費税等3,000
合計33,000合計33,000

清掃委託料は支払手数料や外注費など候補科目が複数あり、基準を統一して処理する

当社は入居者Eさんが3か月分の家賃(非課税、月額72,000円)合計216,000円を滞納しているため、決算にあたり未収入金として計上した。

滞納家賃未収計上
借方科目金額貸方科目金額
未収入金216,000売上高216,000

家賃収入は発生主義で認識するため、未回収でも当期分は未収入金として計上する

当院(整形外科)は労働者災害補償保険による診療(労災保険診療、非課税)を行い、労働基準監督署へ請求する診療費150,000円を未収入金に計上した。

労災診療請求
借方科目金額貸方科目金額
未収入金150,000診療収入150,000

労災保険診療も非課税売上だが、診療報酬単価は健康保険と異なる労災独自の基準となる

当院はスタッフの白衣クリーニング代として税込8,800円(10%)を現金で支払い、福利厚生費に計上した。

白衣クリーニング代
借方科目金額貸方科目金額
福利厚生費8,000現金8,800
仮払消費税等800
合計8,800合計8,800

白衣のクリーニング代は福利厚生費で処理し、消耗品費との使い分け基準を統一しておく

当社は新規入居者の募集にあたり、不動産仲介業者へ仲介手数料(広告料)として税込49,500円(10%)を普通預金から支払った。

仲介手数料支払
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料45,000普通預金49,500
仮払消費税等4,500
合計49,500合計49,500

仲介手数料は課税仕入となり、支払手数料か広告宣伝費か科目の使い分け基準を定める

あおぞら内科クリニックは、卸売業者より処方用医薬品を税込660,000円(10%)で仕入れ、代金は掛けとした。

医薬品掛仕入
借方科目金額貸方科目金額
仕入高600,000買掛金660,000
仮払消費税等60,000
合計660,000合計660,000

医業は非課税売上が大半を占めるため、課税仕入の消費税控除は按分計算が必要となる

個人で内科クリニックを開業する山本医師(青色申告)は、当月の自由診療収入等から生活費として280,000円を普通預金口座から引き出し、事業主貸として処理した。

生活費引出(個人医院)
借方科目金額貸方科目金額
事業主貸280,000普通預金280,000

生活費の引き出しは必要経費にならず事業主貸で処理し、家計と事業用の資金を分ける

当社は新規入居者Nさんとの賃貸借契約にあたり、礼金(住宅用のため非課税)60,000円を普通預金で受け取り、売上高に計上した。

住宅礼金受領
借方科目金額貸方科目金額
普通預金60,000売上高60,000

住宅の礼金は返還不要な収益として非課税、預り金の敷金と会計処理を混同しない

さくら歯科医院は歯科用充填材・印象材等の診療材料を税込38,500円(10%)で購入し、代金は現金で支払った。

診療材料現金仕入
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費35,000現金38,500
仮払消費税等3,500
合計38,500合計38,500

少額の現金仕入でも仕入税額控除には適格請求書等の保存要件を満たす領収書を残す

さくら歯科医院は、5月診療分の国民健康保険診療報酬(非課税)として980,000円を国民健康保険団体連合会へ請求し、未収入金として計上した。

国保連請求計上
借方科目金額貸方科目金額
未収入金980,000診療収入980,000

国保連請求分も非課税売上となり、支払基金分とは請求先を分けて未収入金を把握する

当社(サブリース事業者)はオーナーU氏所有のビルを一括借り上げし、事業用テナントへ転貸した家賃(課税)として税込550,000円(10%)を普通預金で受け取った。

サブリース事業用収入
借方科目金額貸方科目金額
普通預金550,000売上高500,000
仮受消費税等50,000
合計550,000合計550,000

事業用物件の転貸家賃は課税売上となり、非課税の住宅用サブリースとは扱いを分ける

あおぞら内科クリニックは、4月診療分の社会保険診療報酬(7割相当、非課税)として2,480,000円を社会保険診療報酬支払基金へ請求し、未収入金に計上した。入金は2か月後の6月末を予定している。

社保診療報酬請求
借方科目金額貸方科目金額
未収入金2,480,000診療収入2,480,000

支払基金への請求時点で収益計上する発生主義が原則、非課税のため仮受消費税等は不要

当社は事業用テナントQ社との賃貸借契約更新にあたり、更新料(事業用のため課税)税込110,000円(10%)を普通預金で受け取った。

事業用更新料受領
借方科目金額貸方科目金額
普通預金110,000売上高100,000
仮受消費税等10,000
合計110,000合計110,000

事業用の更新料は課税売上となるため、更新のたびに消費税区分を確認する習慣を持つ

当院は待合室の診療用什器一式を税込198,000円(10%)で購入した。取得価額20万円未満のため一括償却資産として計上し、3年均等で償却することとした。代金は現金で支払った。

待合室什器一括償却
借方科目金額貸方科目金額
一括償却資産180,000現金198,000
仮払消費税等18,000
合計198,000合計198,000

取得価額20万円未満の一括償却資産は3年均等償却、40万円未満の少額特例とは別枠

当社は事業用テナントM社との賃貸借契約締結にあたり、保証金(敷金に準ずるもの)2,750,000円を普通預金で受け取った。保証金は退去時精算前提の預り金であり不課税として処理する。

保証金預り
借方科目金額貸方科目金額
普通預金2,750,000預り金2,750,000

保証金も性質は敷金と同じ不課税の預り金、償却条件の有無を契約書で必ず確認する

個人で賃貸アパートを経営する田中氏(青色申告、不動産所得)は、当月の家賃収入の一部200,000円を普通預金口座から生活費として引き出し、事業主貸として処理した。

生活費引出(個人大家)
借方科目金額貸方科目金額
事業主貸200,000普通預金200,000

不動産所得でも生活費の引き出しは事業主貸で処理し、家賃収入の資金とは分けて考える

当院は診療用の血液検査機器をリース契約(オペレーティングリース)しており、月額リース料として税込44,000円(10%)を普通預金から支払った。

医療機器リース料
借方科目金額貸方科目金額
リース料40,000普通預金44,000
仮払消費税等4,000
合計44,000合計44,000

オペレーティングリース料は賃借料として費用処理し、資産計上型のリースと区別する

あおぞら内科クリニックは、7月分の社会保険料について、給与から控除していた従業員負担分(預り金)265,300円と事業主負担分(法定福利費)265,300円を合わせた530,600円を日本年金機構等へ普通預金から納付した。

社保料合算納付
借方科目金額貸方科目金額
預り金265,300普通預金530,600
法定福利費265,300
合計530,600合計530,600

社会保険料の納付は、預り金の従業員負担分と法定福利費の事業主負担分を合算して行う

当社は入居者Dさんから、賃貸マンション「リバーサイド柏」の住宅家賃(非課税)82,000円を現金で受け取った。

住宅家賃現金収入
借方科目金額貸方科目金額
現金82,000売上高82,000

現金で受け取る家賃は記録が残りにくく、都度領収控えを作成して帳簿と突き合わせる

当社は退去した入居者Kさんについて、居室に損耗がなく原状回復費用が発生しなかったため、預かっていた敷金95,000円を全額普通預金から返還した。

敷金全額返還
借方科目金額貸方科目金額
預り金95,000普通預金95,000

経年劣化などの通常損耗は借主に負担させられず、損耗がなければ敷金は全額返還となる

当社は賃貸用不動産に係る固定資産税・都市計画税(年額480,000円、4期分割)のうち第2期分120,000円を普通預金から納付した。

賃貸物件固定資産税
借方科目金額貸方科目金額
租税公課120,000普通預金120,000

固定資産税は納期到来分のみ租税公課に計上し、未到来の期別分は未払計上を検討する

当社(不動産管理業)はオーナーS氏より委託された物件の賃貸管理業務の対価として、管理手数料税込33,000円(10%)を普通預金で受け取った。

管理手数料収入
借方科目金額貸方科目金額
普通預金33,000売上高30,000
仮受消費税等3,000
合計33,000合計33,000

管理を受託する側の手数料収入は課税売上、オーナーへの適格請求書発行を忘れない

さくら歯科医院は、国民健康保険団体連合会へ請求していた5月診療分の国保診療報酬980,000円が、2か月後の7月10日に普通預金へ振り込まれた。

国保連入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金980,000未収入金980,000

医業収入は請求から入金まで日数を要するため、資金繰りに入金サイトを反映させる

当社は新規入居者Jさんとの賃貸借契約にあたり、敷金(住宅用)140,000円を普通預金で受け取った。敷金は退去時精算前提の預り金であり不課税として処理する。

住宅敷金預り
借方科目金額貸方科目金額
普通預金140,000預り金140,000

住宅の敷金は退去時精算前提の預り金で不課税、礼金は収益となる点で性質が異なる

業種別③:IT・士業・農業・教育・サービス(108本)

当社(システム開発会社)は顧問税理士(個人)へ月次記帳代行および税務相談を依頼し、報酬税込33,000円(10%相当)の請求を受けた。源泉徴収税額を差し引いた残額を普通預金から支払った。

税理士報酬源泉
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料30,000預り金3,063
仮払消費税等3,000普通預金29,937
合計33,000合計33,000

記帳代行や税務相談への報酬も、税理士報酬として源泉徴収を要する

当社はO社(協力会社)へ大型開発案件の着手にあたり、外注費の前渡金として税込550,000円を普通預金から支払った。

外注前渡金支払
借方科目金額貸方科目金額
前渡金550,000普通預金550,000

前渡金の支払時点では役務提供前、課税仕入や消費税は生じない

当社は自社エンジニアの人件費のうち、G社向け開発プロジェクトに従事した工数相当分280,000円を労務費から仕掛品に振り替えた。

労務費仕掛品振替
借方科目金額貸方科目金額
仕掛品280,000労務費280,000

工数按分は作業日報等の根拠資料に基づき行い、恣意的な配分を避ける

当社は自社の受注管理システムを刷新するため外部ベンダーへ開発を委託し、税込3,300,000円(10%)の請求を受けた。完成後は自社利用目的のソフトウェアとして資産計上する予定であり、ソフトウェア勘定で処理した。

ソフトウェア計上
借方科目金額貸方科目金額
ソフトウェア3,000,000未払金3,300,000
仮払消費税等300,000
合計3,300,000合計3,300,000

自社利用ソフトの資産計上要件は、収益獲得や費用削減効果が明確なこと

当社(広告代理店)はEE社(広告主)向けキャンペーンについて、媒体社FF社への広告出稿料550,000円を普通預金から立替払いした。

媒体費立替払い
借方科目金額貸方科目金額
立替金550,000普通預金550,000

媒体費の処理は契約形態次第で、仮受金方式か立替金方式かを見極める

当社はD社向け業務システムのカスタマイズ開発について検収を受けた。一部仕様の調整を経て契約金額を確定し、確定後の請負代金税込4,620,000円(10%)を売掛金に計上した。

契約調整後売上
借方科目金額貸方科目金額
売掛金4,620,000売上高4,200,000
仮受消費税等420,000
合計4,620,000合計4,620,000

見積り時でなく確定後の金額が、仕様変更案件の収益計上の基準となる

当社はO社から開発完了の報告を受け、確定した委託料税込550,000円(10%)について、既払いの前渡金550,000円を全額充当して精算した。

前渡金精算外注費
借方科目金額貸方科目金額
外注費500,000前渡金550,000
仮払消費税等50,000
合計550,000合計550,000

金額確定時に課税仕入が発生、前渡金の充当分も含めて計算する

当社(弁護士法人)はY社の契約紛争案件を受任し、着手金税込330,000円(10%)を普通預金で受け取った。

着手金受領
借方科目金額貸方科目金額
普通預金330,000売上高300,000
仮受消費税等30,000
合計330,000合計330,000

着手金は受任と同時に役務提供が始まるとみなし、受領時点の売上として扱う

当社は上記CC社案件について、媒体社DD社へWeb広告媒体費1,100,000円を普通預金から支払い、預かっていた仮受金を取り崩した。

媒体費支払精算
借方科目金額貸方科目金額
仮受金1,100,000普通預金1,100,000

媒体社への支払は仮受金の取り崩しにとどまり、損益に影響しない

当社はC社向けECサイト構築の最終検収を受けた。契約金額税込8,800,000円(10%)のうち、受領済みの前受金3,300,000円を充当し、残額5,500,000円を売掛金に計上した。

前受金充当検収
借方科目金額貸方科目金額
前受金3,300,000売上高8,000,000
売掛金5,500,000仮受消費税等800,000
合計8,800,000合計8,800,000

前受金の充当分を含め、消費税は契約金額全体を基準に計算する

当社(コンサルティング会社)は出張予定の担当者に旅費交通費の概算払いとして仮払金50,000円を現金で支給した。

旅費仮払支給
借方科目金額貸方科目金額
仮払金50,000現金50,000

仮払金は確定前の仮の科目で、帰社後は実費との差額精算が必要となる

当社は決算にあたり、上記SaaS年間契約(利用期間12か月・支払時に全額費用処理)のうち、翌期に対応する未経過分6か月相当180,000円を支払手数料から前払費用に振り替えた。

前払費用振替
借方科目金額貸方科目金額
前払費用180,000支払手数料180,000

翌期分の未経過部分は当期費用から除き、前払費用に振り替えておく

当社は当月、複数の広告主から預かった媒体費仮受金のうち、媒体社HH社向け1,683,000円と媒体社II社向け1,078,000円の合計2,761,000円を普通預金から支払い、仮受金を取り崩した。

媒体費一括支払
借方科目金額貸方科目金額
仮受金2,761,000普通預金2,761,000

まとめて支払う場合も、広告主ごとの仮受金残高は個別に管理する

上記担当者が出張から帰社し、実際の旅費が54,600円であったため、仮払金50,000円との差額4,600円を追加で現金精算した。

旅費仮払精算
借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費54,600仮払金50,000
現金4,600
合計54,600合計54,600

実費が仮払額を上回れば追加支給、下回れば余りを返金させる

当社はV社に対し導入時の初期設定費用税込151,800円(10%)を請求し、役務提供完了に伴い売掛金に計上した。

初期費用売掛計上
借方科目金額貸方科目金額
売掛金151,800売上高138,000
仮受消費税等13,800
合計151,800合計151,800

初期費用も役務提供完了時点で計上し、入金前でも売掛金に立てる

当社(コンサルティング会社)はBB社向け現地調査に係る出張旅費(交通費・宿泊費)62,000円を、BB社への請求を前提に立替金として現金で支払った。

出張旅費立替
借方科目金額貸方科目金額
立替金62,000現金62,000

取引先負担の実費は費用でなく、立替金(資産)としていったん計上する

当社(SaaS事業者)はP社との月額利用契約に基づき、当月分の利用料税込57,200円(10%)が普通預金に入金された。

月額利用料入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金57,200売上高52,000
仮受消費税等5,200
合計57,200合計57,200

継続的な役務提供は、提供した月の分だけ収益計上するのが原則

当社は個人事業主のフリーランスエンジニアM氏にシステム開発業務を委託し、業務委託料税込440,000円(10%)を普通預金から支払った。システム開発の請負料は源泉徴収の対象となる報酬・料金に該当しないため源泉徴収は行っていない。

個人外注委託料
借方科目金額貸方科目金額
外注費400,000普通預金440,000
仮払消費税等40,000
合計440,000合計440,000

成果物納品型の請負なら給与でなく外注費、源泉徴収も原則不要

当社はI社向け開発案件で使用する外部ライブラリの利用ライセンスを税込66,000円(10%)で購入し、仕掛品に計上した上で普通預金から支払った。

開発ライセンス計上
借方科目金額貸方科目金額
仕掛品60,000普通預金66,000
仮払消費税等6,000
合計66,000合計66,000

特定案件に直課できる購入費は仕掛品原価に算入し、共通経費と分ける

当社はK社向けシステム開発が完了し検収を受けたため、仕掛品に集計していた原価合計950,000円(外注費650,000円、労務費300,000円)を各原価科目に振り戻した。

検収時原価振戻
借方科目金額貸方科目金額
外注費650,000仕掛品950,000
労務費300,000
合計950,000合計950,000

完成引渡し時に仕掛品を取り崩し、収益と費用を同じ期間で対応させる

当社(税理士法人)はW社との顧問契約に基づき、月額顧問料税込55,000円(10%)を請求し、普通預金へ入金された。契約先は法人のため源泉徴収の対象外である。

顧問料入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金55,000売上高50,000
仮受消費税等5,000
合計55,000合計55,000

取引先が法人であれば、月額顧問料への源泉徴収は原則不要である

個人で弁理士業を営む当社は、得意先AA社への大型特許出願対応報酬に係る売掛金1,650,000円(うち消費税150,000円)の回収を受けた。得意先が源泉所得税204,200円(報酬額100万円超のため超過部分は20.42%)を差し引いたため、普通預金への入金額は1,445,800円であった。

弁理士高額源泉
借方科目金額貸方科目金額
普通預金1,445,800売掛金1,650,000
事業主貸204,200
合計1,650,000合計1,650,000

報酬は100万円まで10.21%、超過分は20.42%と税率が変わる

当社は決算にあたり、複数顧客の年間契約に係る前受金のうち、当期に対応する利用期間分合計924,000円(税込10%)を売上高に振り替えた。

決算前受金振替
借方科目金額貸方科目金額
前受金924,000売上高840,000
仮受消費税等84,000
合計924,000合計924,000

決算時は前受金残高のうち当期対応分を、契約ごとに洗い出して確認する

当社はセキュリティ対策ソフトのライセンスを取得価額(税抜)180,000円で購入し、一括償却資産(3年均等償却)として処理することとした。代金税込198,000円は普通預金から支払った。

一括償却資産取得
借方科目金額貸方科目金額
一括償却資産180,000普通預金198,000
仮払消費税等18,000
合計198,000合計198,000

20万円未満の取得価額なら、一括償却資産(3年均等)も選択できる

当社(IT企業)は顧問弁護士(個人)へシステム開発契約書のリーガルレビューを依頼し、報酬税込165,000円(10%相当)の請求を受けた。源泉徴収税額を差し引いた残額を普通預金から支払った。

弁護士報酬源泉
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料150,000預り金15,315
仮払消費税等15,000普通預金149,685
合計165,000合計165,000

請求書で税抜額が明示されていれば、それを源泉徴収の基準にできる

当社はT社との新規契約にあたり、初期設定・オンボーディング支援の費用として初期費用税込114,400円(10%)を契約時に普通預金で受け取った。役務提供が完了したため全額を売上高に計上した。

初期費用即時売上
借方科目金額貸方科目金額
普通預金114,400売上高104,000
仮受消費税等10,400
合計114,400合計114,400

その場で完了する性質の初期費用は、按分せず一括で収益計上できる

当社(システム開発会社)はA社向け基幹システム開発を完了し検収を受けた。契約金額税込5,478,000円(10%)を売掛金に計上した。

検収基準売上計上
借方科目金額貸方科目金額
売掛金5,478,000売上高4,980,000
仮受消費税等498,000
合計5,478,000合計5,478,000

収益計上日は検収完了日が基準、検収書など証憑で裏付けを残す

当社は月末に、進行中のJ社向け開発案件に係る当月の労務費420,000円と外注費550,000円を仕掛品に振り替えた。

原価一括仕掛品振替
借方科目金額貸方科目金額
仕掛品970,000労務費420,000
外注費550,000
合計970,000合計970,000

原価をまとめて振り替える場合も、案件別の内訳集計は必ず残す

当社(IT企業)は大型システム開発を巡るトラブル対応のため顧問弁護士(個人)へ緊急対応を依頼し、報酬税込1,650,000円(10%相当)の請求を受けた。報酬額が100万円を超えるため、100万円以下部分は10.21%、超過部分は20.42%で源泉徴収税額204,200円を計算し、控除後の残額を普通預金から支払った。

高額報酬源泉徴収
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料1,500,000預り金204,200
仮払消費税等150,000普通預金1,445,800
合計1,650,000合計1,650,000

100万円の境目で税率が変わるため、二段階で計算し検算しておく

当社は決算にあたり、上記ソフトウェア(取得価額3,000,000円、耐用年数5年、当期使用月数6か月)について定額法により減価償却費300,000円を計上した。

ソフト償却費計上
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費300,000ソフトウェア300,000

期中に使用開始したソフトの償却費は、開始月からの月割計算が基本

当社はQ社と年間契約(月額料金50,000円×12か月)を締結し、契約時に年額一括分税込660,000円(10%)を普通預金で受け取り、全額を前受金に計上した。

年間契約前受金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金660,000前受金660,000

年額を先に受け取っても収益は未計上、全額いったん前受金とする

当社はB社の在庫管理システム開発について、フェーズ1(出来高部分)の検収を受けた。出来高分の請負代金税込2,365,000円(10%)を売掛金に計上した。

出来高検収売上
借方科目金額貸方科目金額
売掛金2,365,000売上高2,150,000
仮受消費税等215,000
合計2,365,000合計2,365,000

出来高部分の検収でも都度収益計上でき、未検収分と明確に区分する

当社はU社との契約にあたり、データ移行・研修費用相当の初期費用税込330,000円(10%)を普通預金で受け取った。契約期間(1年)にわたり均等に配分することとし、受領時は全額を前受金に計上した。

初期費用前受金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金330,000前受金330,000

データ移行など効果が継続する初期費用は、期間按分の対象と考える

当社は上記EE社に対し、立替済みの媒体費550,000円と代理店手数料税込55,000円(10%)をあわせて請求し、合計605,000円を売掛金に計上した。

立替金手数料請求
借方科目金額貸方科目金額
売掛金605,000立替金550,000
売上高50,000
仮受消費税等5,000
合計605,000合計605,000

立替払いした媒体費は課税対象外で請求し、消費税は手数料にのみ課す

当社は上記BB社に対し、立替済みの出張旅費62,000円と当月のコンサルティング報酬税込330,000円(10%)をあわせて請求し、合計392,000円を売掛金に計上した。

立替金精算請求
借方科目金額貸方科目金額
売掛金392,000売上高300,000
仮受消費税等30,000
立替金62,000
合計392,000合計392,000

立替分の請求には消費税を課さず、コンサル報酬部分にのみ課税する

当社(弁護士法人)は上記Y社案件が解決したため、成功報酬税込660,000円(10%)を普通預金で受け取った。

成功報酬受領
借方科目金額貸方科目金額
普通預金660,000売上高600,000
仮受消費税等60,000
合計660,000合計660,000

成功報酬は条件成就(事件解決)の時点を役務完了として計上する

当社は開発・運用基盤として利用するクラウドサーバーの月額利用料税込162,800円(10%)について、法人クレジットカードの引落しにより未払金に計上した。

クラウド利用料
借方科目金額貸方科目金額
通信費148,000未払金162,800
仮払消費税等14,800
合計162,800合計162,800

クレカ払いの費用は利用月分として計上し、引落日基準にしない

当社はH社向けシステム開発において、外部委託先への支払分(外注費)770,000円を仕掛品に振り替えた。

外注費仕掛品振替
借方科目金額貸方科目金額
仕掛品770,000外注費770,000

未完成案件に対応する外注費は費用化せず、仕掛品として繰り延べる

当社はS社との年間契約(残り3か月分・月額60,000円)について、契約者都合による中途解約の申し出を受けた。未経過分税込198,000円(10%)を前受金から取り崩し、普通預金から返金した。

中途解約返金
借方科目金額貸方科目金額
前受金198,000普通預金198,000

解約に伴う返金は前受金の取り崩しにすぎず、売上のマイナスではない

当社は前期に取得した一括償却資産(セキュリティ対策ソフト、取得価額180,000円)について、3年均等償却額60,000円を決算で計上した。

一括償却均等償却
借方科目金額貸方科目金額
減価償却費60,000一括償却資産60,000

一括償却資産の均等償却額は月割不要、取得時期を問わず年額を計上

当社はN社(協力会社・インボイス未登録の免税事業者)にテスト検証業務を委託し、業務委託料税込330,000円(10%相当)の請求を受けた。インボイス経過措置により仕入税額相当額の70%のみを仮払消費税等に計上し、残額は外注費に算入した。

経過措置外注費
借方科目金額貸方科目金額
外注費309,000未払金330,000
仮払消費税等21,000
合計330,000合計330,000

免税事業者への支払は経過措置で70%控除、残り30%は外注費に算入

当社(広告代理店)は個人のコピーライターへ広告キャッチコピー制作を依頼し、原稿料税込82,500円(10%相当)の請求を受けた。源泉徴収税額(1円未満切捨て)を差し引いた残額を当座預金から支払った。

コピー料源泉徴収
借方科目金額貸方科目金額
広告宣伝費75,000預り金7,657
仮払消費税等7,500当座預金74,843
合計82,500合計82,500

個人へのコピー料(原稿料)も、源泉徴収の対象となる報酬に含まれる

当社は決算にあたり、GG社案件について媒体費相当で預かっていた仮受金330,000円を、内容(媒体社への未払広告出稿料)が明らかであるため未払金に振り替えた。

仮受金未払振替
借方科目金額貸方科目金額
仮受金330,000未払金330,000

内容が確定した仮受金は、実態に合わせて未払金へ振り替えて整理する

当社はプロジェクト管理SaaSツールの年間プラン(12か月分)を契約し、年額利用料税込396,000円(10%)を普通預金から一括で支払い、全額を支払手数料として処理した。

SaaS年間契約
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料360,000普通預金396,000
仮払消費税等36,000
合計396,000合計396,000

支払時に全額費用処理する簡便法は、決算での期間按分とセットが前提

当社は上記Q社との年間契約について、当月分の利用料相当額を前受金から売上高に振り替えた。月額料金税込55,000円(10%)を按分し、売上高と仮受消費税等を計上した。

期間按分売上振替
借方科目金額貸方科目金額
前受金55,000売上高50,000
仮受消費税等5,000
合計55,000合計55,000

前受金を取り崩すのは役務提供が完了した月分のみ、計上時点もそこに合わせる

個人で社会保険労務士業を営む当社は、得意先Z社への就業規則整備報酬に係る売掛金330,000円(うち消費税30,000円)の回収を受けた。得意先が源泉所得税30,630円を差し引いたため、普通預金への入金額は299,370円であった。

社労士報酬源泉後
借方科目金額貸方科目金額
普通預金299,370売掛金330,000
事業主貸30,630
合計330,000合計330,000

個人の社労士報酬は源泉徴収の対象で、控除額は事業主貸で処理する

当社は社内チャットツールとオンラインストレージの月額利用料(合計税込16,060円、10%)が普通預金から引き落とされた。

通信ツール利用料
借方科目金額貸方科目金額
通信費14,600普通預金16,060
仮払消費税等1,460
合計16,060合計16,060

チャットやストレージの月額料金は通信費で処理するのが一般的

当社(経営コンサルティング会社)はX社向け経営改善支援業務が完了し、報酬税込841,500円(10%)を売掛金に計上した。

コンサル報酬売掛
借方科目金額貸方科目金額
売掛金841,500売上高765,000
仮受消費税等76,500
合計841,500合計841,500

業務完了の証跡(報告書等)を残し、恣意的な計上時期のズレを防ぐ

当社(資本金3,000万円の中小企業者)は会計処理用ソフトウェアのライセンスを取得価額(税抜)380,000円で購入した。中小企業者等の少額減価償却資産の特例(取得価額40万円未満、R8.4.1以後取得)を適用し、全額を消耗品費として処理した。代金税込418,000円は普通預金から支払った。

少額特例即時償却
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費380,000普通預金418,000
仮払消費税等38,000
合計418,000合計418,000

少額特例の対象は資本金1億円以下の中小企業者、年300万円が上限

当社はR社と6か月契約(月額80,000円)を締結し、契約時に半年分一括税込528,000円(10%)を当座預金で受け取り、全額を前受金に計上した。

半年契約前受金
借方科目金額貸方科目金額
当座預金528,000前受金528,000

半年契約でも考え方は同じで、受領時点ではひとまず前受金(負債)に計上

当社は個人経営の小売店F社から受注した予約管理システムの検収を受けた。契約金額税込440,000円(10%)が普通預金へ即日入金された。

即日入金検収
借方科目金額貸方科目金額
普通預金440,000売上高400,000
仮受消費税等40,000
合計440,000合計440,000

取引相手が個人でも、システム開発の請負代金は源泉徴収の対象にならない

当社(旅館業)はチェックイン時に、受領していた予約金16,500円を宿泊料の一部として売上高15,000円と仮受消費税等1,500円に振り替えた。

予約金売上振替
借方科目金額貸方科目金額
前受金16,500売上高15,000
仮受消費税等1,500
合計16,500合計16,500

消費税の課税時期は役務提供時、チェックイン時に前受金を売上へ振り替える。

当社(美容室)は店販商品のシャンプーを顧客に税込3,300円(10%)で販売し、現金を受け取った。

店販商品売上
借方科目金額貸方科目金額
現金3,300売上高3,000
仮受消費税等300
合計3,300合計3,300

店販商品は売上原価に対応させ、期末棚卸を忘れず利益率を管理する。

当社(NPO法人)は交付を受けていた子育て支援事業補助金のうち、未執行分120,000円を行政へ返還することとし、普通預金から支払った。

補助金一部返還
借方科目金額貸方科目金額
補助金収入120,000普通預金120,000

未執行分の返還は当初計上した収益を取り消す処理、収益を圧縮する形になる。

当社(旅館業)は宿泊客より1泊2食付きプランの宿泊料・食事代金として税込33,000円(10%)を現金で受け取った。

宿泊食事代収受
借方科目金額貸方科目金額
現金33,000売上高30,000
仮受消費税等3,000
合計33,000合計33,000

宿泊と一体の食事は外食に準じ、軽減税率でなく標準10%が適用される。

当社(自動車整備業)は顧客から下取りした中古車両を商品として300,000円で買い取り、代金は現金で支払った。

下取車両買取
借方科目金額貸方科目金額
商品300,000現金300,000

古物商許可があれば、消費者からの下取り車も要件次第で仕入税額控除が可能。

当社(美容室)は顧客に施術5回分の回数券を販売し、代金税込44,000円(10%)を現金で受け取り、前受金として計上した。

回数券販売前受
借方科目金額貸方科目金額
現金44,000前受金44,000

回数券の販売額は役務未提供のため前受金計上、利用の都度売上へ振り替える。

当社(NPO法人)は収益事業として実施した公開講座の受講料税込22,000円(10%)を現金で受け取った。

収益事業受講料
借方科目金額貸方科目金額
現金22,000売上高20,000
仮受消費税等2,000
合計22,000合計22,000

NPOの収益事業は課税売上の対象、非収益事業とは区分経理し法人税も別扱い。

酪農を営む当社(農業法人)は乳牛用の配合飼料を仕入先より税込220,000円(10%)で購入し、代金は掛けとした。

飼料仕入計上
借方科目金額貸方科目金額
仕入高200,000買掛金220,000
仮払消費税等20,000
合計220,000合計220,000

配合飼料は家畜用で人の食品でないため、標準10%の課税仕入となる。

当社(学習塾)は教材出版社から新学期用テキストを税込110,000円(10%)で仕入れ、代金は掛けとした。

教材仕入計上
借方科目金額貸方科目金額
仕入高100,000買掛金110,000
仮払消費税等10,000
合計110,000合計110,000

教材や書籍は新聞と異なり軽減税率の対象外、標準10%の課税仕入となる。

当社(農業法人)はトラクターの燃料として、農林漁業用軽油の免税措置の適用を受けた軽油を給油所で税込8,800円(10%)購入し、現金で支払った。免税軽油のため軽油引取税は課されていない。

軽油仕入計上
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費8,000現金8,800
仮払消費税等800
合計8,800合計8,800

軽油引取税の免税と消費税は別物で、消費税は農業用でも10%課税される。

当社(美容室)は上記回数券の1回分の利用があったため、前受金8,800円を売上高8,000円と仮受消費税等800円に振り替えた。

回数券利用振替
借方科目金額貸方科目金額
前受金8,800売上高8,000
仮受消費税等800
合計8,800合計8,800

回数券は利用実績に応じ前受金を取り崩して売上計上、未使用残は負債で管理。

当社(学習塾)は生徒の模擬試験受験料合計45,000円を一旦立替払いし、現金で支払った。

模試受験料立替
借方科目金額貸方科目金額
立替金45,000現金45,000

居住用と異なり事業用の教室家賃は非課税ではなく、課税仕入10%となる。

個人事業として美容室を営むD氏は、事業用の普通預金から生活費として150,000円を引き出した。

事業主貸引出
借方科目金額貸方科目金額
事業主貸150,000普通預金150,000

現金でも預金でも生活費の引出しは事業主貸で処理し、費用に計上しない。

当社(農業法人)は水田用の化成肥料を仕入先より税込132,000円(10%)で購入し、代金は掛けとした。

肥料仕入計上
借方科目金額貸方科目金額
仕入高120,000買掛金132,000
仮払消費税等12,000
合計132,000合計132,000

肥料も生産資材にあたり軽減税率の対象外、標準10%の課税仕入とする。

当社(NPO法人)は正会員30名から年会費各10,000円、合計300,000円を普通預金で受け取った。会費は対価性のない不課税収入である。

正会員年会費収受
借方科目金額貸方科目金額
普通預金300,000雑収入300,000

反対給付のない会費は不課税、会報等の特典が対価性を持つ場合は要判定。

当社(旅館業)は預かっていた入湯税45,000円をまとめて納付書により市へ現金で納付した。

入湯税納付
借方科目金額貸方科目金額
預り金45,000現金45,000

預り金の納付は損益に影響せず、預った額と納付額の一致を確認する。

当社(一般社団法人)は賛助会員から賛助会費として現金50,000円を受け取った。賛助会費は不課税収入である。

賛助会費収受
借方科目金額貸方科目金額
現金50,000雑収入50,000

賛助会費も名目でなく実態で判定し、対価性がなければ不課税収入となる。

当社(自動車整備業)は整備工場に新型の2柱リフトを税込1,650,000円(10%)で導入し、機械装置として計上した。代金は据付後に支払う未払金とした。

リフト設備購入
借方科目金額貸方科目金額
機械装置1,500,000未払金1,650,000
仮払消費税等150,000
合計1,650,000合計1,650,000

減価償却は代金の支払時期でなく、事業の用に供した日から開始する。

当社(美容室)は業務委託契約のスタイリストに対し、施術売上に応じた歩合報酬税込220,000円(10%)を計算し、普通預金から振り込んだ。

歩合報酬外注費
借方科目金額貸方科目金額
外注費200,000普通預金220,000
仮払消費税等20,000
合計220,000合計220,000

業務委託の歩合報酬は外注費で課税仕入、実態が雇用なら給与扱いとなり得る。

当社(学習塾)は常勤講師3名分の給与合計960,000円を計算し、源泉所得税及び社会保険料本人負担分合計148,000円を控除した残額812,000円を普通預金から振り込んだ。

講師給与支給
借方科目金額貸方科目金額
給料手当960,000預り金148,000
普通預金812,000
合計960,000合計960,000

給与は社会保険料控除後の金額を基に、源泉徴収税額表で所得税を計算する。

当社(自動車整備業)は上記中古車両を得意先へ税込396,000円(10%)で販売し、代金は普通預金に入金された。

下取車両販売
借方科目金額貸方科目金額
普通預金396,000売上高360,000
仮受消費税等36,000
合計396,000合計396,000

中古車の売上は仕入との差益でなく、代金総額に対して10%課税される。

当社(旅館業)は宿泊を伴わない日帰り客の食事利用について、代金税込6,600円(10%)を現金で受け取った。

日帰り食事売上
借方科目金額貸方科目金額
現金6,600売上高6,000
仮受消費税等600
合計6,600合計6,600

店内飲食は外食に該当し、テイクアウトと異なり標準10%が適用される。

当社(農業法人)は害虫防除用の農薬を仕入先より税込13,760円(10%、消費税は円未満切り捨て)で購入し、現金で支払った。

農薬仕入計上
借方科目金額貸方科目金額
仕入高12,509現金13,760
仮払消費税等1,251
合計13,760合計13,760

消費税の円未満端数処理は、切捨てなど一度定めた方法を継続適用する。

上記の子育て支援事業補助金600,000円が普通預金に入金されたため、未収入金を精算した。

補助金入金精算
借方科目金額貸方科目金額
普通預金600,000未収入金600,000

入金時点では損益は動かず、計上済みの未収入金を消し込むだけとなる。

当社(NPO法人)は事務所として賃借している物件の家賃税込110,000円(10%)を普通預金から支払った。

事務所家賃支払
借方科目金額貸方科目金額
地代家賃100,000普通預金110,000
仮払消費税等10,000
合計110,000合計110,000

共通経費の家賃は収益・非収益事業に床面積等で合理的に按分計上する。

当社(NPO法人)は子育て支援事業に係る行政からの補助金600,000円の交付決定を受け、未収入金として計上した。

補助金未収計上
借方科目金額貸方科目金額
未収入金600,000補助金収入600,000

補助金は交付決定時が収益計上のタイミング、入金前でも未収入金で認識する。

当社(NPO法人)は職員2名分の給与合計460,000円を計算し、源泉所得税及び社会保険料本人負担分合計68,000円を控除した残額392,000円を普通預金から振り込んだ。

職員給与支給
借方科目金額貸方科目金額
給料手当460,000預り金68,000
普通預金392,000
合計460,000合計460,000

NPOでも職員給与は源泉徴収・社会保険料控除の対象、一般法人と扱いは同じ。

当社(一般社団法人)は事業活動に対する寄付金として、個人の賛助者より現金150,000円を受け取った。寄付金は不課税収入である。

寄付金収受
借方科目金額貸方科目金額
現金150,000雑収入150,000

寄付金は消費税では不課税だが、法人税では受贈益として益金に計上される。

当社(自動車整備業)は修理期間中の顧客へ貸し出す代車のレンタル費用11,000円を一旦立替払いし、現金で支払った。

代車費用立替
借方科目金額貸方科目金額
立替金11,000現金11,000

代車費用の立替は課税仕入とせず、精算完了までの一時的な債権として管理。

当社(旅館業)は大浴場の給湯設備を修繕し、修繕費税込220,000円(10%)を普通預金から支払った。

浴場設備修繕
借方科目金額貸方科目金額
修繕費200,000普通預金220,000
仮払消費税等20,000
合計220,000合計220,000

原状回復の修繕は修繕費、価値を高める支出は資本的支出となるため区分する。

当社(自動車整備業)は整備用の部品一式を仕入先より税込55,000円(10%)で購入し、代金は掛けとした。

整備部品仕入
借方科目金額貸方科目金額
仕入高50,000買掛金55,000
仮払消費税等5,000
合計55,000合計55,000

整備部品は課税仕入10%、未使用分は在庫として原価に対応させ管理する。

当社(美容室)は独立した美容師へ店舗内の1席を面貸しし、面貸し料として税込55,000円(10%)を現金で受け取った。

面貸し料収受
借方科目金額貸方科目金額
現金55,000雑収入50,000
仮受消費税等5,000
合計55,000合計55,000

面貸し料は不動産賃貸でなく役務の対価で課税売上10%、雑収入で計上する。

当社(自動車整備業)は車検整備の請求として、技術料・部品代等税込88,000円(10%)と、法定費用(自賠責保険料18,500円・自動車重量税24,600円・印紙代1,800円)合計44,900円を顧客より現金で受け取った。法定費用は預り金として処理する。

車検整備売上
借方科目金額貸方科目金額
現金132,900売上高80,000
仮受消費税等8,000
預り金44,900
合計132,900合計132,900

自賠責保険料・重量税・印紙代は非課税や不課税の預り金、技術料等のみ課税売上。

当社(自動車整備業)は上記車検にかかる法定費用44,900円を、自賠責保険料・自動車重量税・印紙代として陸運支局等へ現金で支払った。

法定費用納付
借方科目金額貸方科目金額
預り金44,900現金44,900

納付は預かっていた金銭を渡すだけで、整備会社の負担・費用ではない。

当社(自動車整備業)はタイヤ交換に伴う廃タイヤの処分を業者に委託し、処分手数料税込4,400円(10%)を現金で支払った。

廃タイヤ処分料
借方科目金額貸方科目金額
支払手数料4,000現金4,400
仮払消費税等400
合計4,400合計4,400

廃タイヤの処分委託は課税仕入10%、マニフェスト(管理票)の保存も確認する。

当社(農業法人)は水稲用の種籾を仕入先より税込55,000円(10%)で購入し、代金は現金で支払った。

種苗仕入計上
借方科目金額貸方科目金額
仕入高50,000現金55,000
仮払消費税等5,000
合計55,000合計55,000

種籾は栽培資材であり収穫物(食品)ではないため、標準10%で仕入計上する。

当社(美容室)はヘッドスパ用美容機器のリース料税込22,000円(10%)を普通預金から支払った。

美容機器リース料
借方科目金額貸方科目金額
リース料20,000普通預金22,000
仮払消費税等2,000
合計22,000合計22,000

解約不能かつフルペイアウトならファイナンスリースとして資産計上する。

当社(農業法人)は大型トラクターを税込3,300,000円(10%)で導入し、機械装置として計上した。代金は据付完了後に支払う未払金とした。

トラクター購入
借方科目金額貸方科目金額
機械装置3,000,000未払金3,300,000
仮払消費税等300,000
合計3,300,000合計3,300,000

据付費も取得価額に含め機械装置として計上し、耐用年数で減価償却する。

個人事業として自動車整備工場を営むE氏は、工場の運転資金として自己資金300,000円を事業用の普通預金口座に入金した。

事業主借運転資金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金300,000事業主借300,000

事業主からの資金投入は事業主借で処理、借入金と異なり返済義務は生じない。

当社(美容室)は店頭販売用のシャンプー・トリートメントを仕入先より税込44,000円(10%)で購入し、商品として計上した。代金は普通預金から支払った。

店販商品仕入
借方科目金額貸方科目金額
商品40,000普通預金44,000
仮払消費税等4,000
合計44,000合計44,000

販売目的の仕入は商品(棚卸資産)で計上し、施術用の消耗品費とは別に扱う。

当社(旅館業)は予約サイト(OTA)経由の宿泊予約について、宿泊料税込220,000円(10%)からサイト利用手数料税込22,000円(10%)が差し引かれた残額198,000円が普通預金に入金された。

予約サイト手数料
借方科目金額貸方科目金額
普通預金198,000売上高200,000
支払手数料20,000仮受消費税等20,000
仮払消費税等2,000
合計220,000合計220,000

OTA手数料は課税仕入10%、宿泊料は総額で売上計上し手数料と相殺しない。

当社(学習塾)は新規入塾生5名に教材一式を販売し、代金合計税込82,500円(10%)を現金で受け取った。

教材販売計上
借方科目金額貸方科目金額
現金82,500売上高75,000
仮受消費税等7,500
合計82,500合計82,500

教材のような物品販売は役務提供と異なり軽減税率の対象外、標準10%となる。

当社(農業法人)は畑作物の直接支払交付金380,000円の交付決定を受け、未収入金として計上した。交付金は消費税の課税対象外(不課税)である。

交付金未収計上
借方科目金額貸方科目金額
未収入金380,000補助金収入380,000

直接支払交付金は対価性のない不課税収入で、課税売上には含めない。

当社(農業法人、資本金1,000万円以下の中小企業者)は中古の乗用管理機を税込396,000円(10%)で購入し、事業の用に供した。取得価額(税抜360,000円)が40万円未満でR8.4.1以後の取得に該当するため、中小企業者等の少額減価償却資産の特例を適用し全額を消耗品費として処理し、代金は未払金とした。

農機具少額特例
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費360,000未払金396,000
仮払消費税等36,000
合計396,000合計396,000

少額特例(R8)は取得価額40万円未満かつ年300万円まで、中小企業者等が対象。

当社(旅館業)は客室清掃用のアメニティ・タオル類を仕入先より税込55,000円(10%)で購入し、代金は掛けとした。

客室備品仕入
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費50,000買掛金55,000
仮払消費税等5,000
合計55,000合計55,000

使い切る消耗品は費用処理でよいが、大量購入時は期末未使用分を貯蔵品計上。

当社(農業法人)は農協を通じて野菜を出荷し、販売代金税込648,000円(軽減税率8%)から出荷手数料税込5,500円(10%)を差し引かれた残額642,500円が普通預金に入金された。

農協出荷精算
借方科目金額貸方科目金額
普通預金642,500売上高600,000
支払手数料5,000仮受消費税等48,000
仮払消費税等500
合計648,000合計648,000

野菜は軽減8%だが出荷手数料は標準10%、税率混在で仮受・仮払を区分する。

個人事業として学習塾を営むB氏は、教室の運営資金として自己の預金から事業用の普通預金口座へ500,000円を入金した。

事業主借計上
借方科目金額貸方科目金額
普通預金500,000事業主借500,000

個人事業主の自己資金投入は事業主借で処理し、事業の収入とは区別する。

当社(学習塾)は教室として賃借している物件の家賃税込165,000円(10%)を普通預金から支払った。

教室賃借料支払
借方科目金額貸方科目金額
地代家賃150,000普通預金165,000
仮払消費税等15,000
合計165,000合計165,000

未消化分の返金は前受金の取崩しのみで、売上や経費として処理しない。

当社(旅館業)は宿泊予約日直前のキャンセルにより、規定のキャンセル料税込11,000円(10%)を顧客から現金で受け取った。

キャンセル料収受
借方科目金額貸方科目金額
現金11,000売上高10,000
仮受消費税等1,000
合計11,000合計11,000

宿泊約款上のキャンセル料は損害賠償でも役務の対価とみなされ課税される。

当社(学習塾)は個人事業の非常勤講師へ夏期講習の指導料として税込88,000円(10%)を計算し、報酬・料金に係る源泉所得税8,168円を控除した残額79,832円を現金で支払った。

講師報酬源泉徴収
借方科目金額貸方科目金額
外注費80,000預り金8,168
仮払消費税等8,000現金79,832
合計88,000合計88,000

請求書で消費税を区分表示すれば、源泉徴収は税抜8万円を基準にできる。

上記の直接支払交付金380,000円が普通預金に入金されたため、未収入金を精算した。

交付金入金精算
借方科目金額貸方科目金額
普通預金380,000未収入金380,000

収益は交付決定時に計上済みのため、入金時は未収入金の消込のみとなる。

当社(学習塾)は中途退塾となった生徒について、未消化分の月謝相当額(税込22,000円、10%)を前受金から取り崩し、保護者へ現金で返金した。

前受金退塾返金
借方科目金額貸方科目金額
前受金22,000現金22,000

生徒本人が負担すべき模試代の立替は、課税仕入とはせず一時的な債権とする。

個人事業として民宿を営むC氏は、事業用の現金から生活費として200,000円を引き出した。

事業主貸生活費
借方科目金額貸方科目金額
事業主貸200,000現金200,000

生活費の引出しは事業主貸(資産のマイナス)で処理し、必要経費にはならない。

当社(美容室)はカット・カラーの施術を行い、代金税込8,800円(10%)を現金で受け取った。

施術売上計上
借方科目金額貸方科目金額
現金8,800売上高8,000
仮受消費税等800
合計8,800合計8,800

施術のような役務提供は食品と異なり、軽減税率でなく標準10%課税となる。

当社(旅館業)は宿泊客3名分の宿泊料・食事代金合計税込82,500円(10%)と、入湯税1名150円の合計450円を現金で受け取った。入湯税は市への預り金として処理する。

入湯税預り収受
借方科目金額貸方科目金額
現金82,950売上高75,000
仮受消費税等7,500
預り金450
合計82,950合計82,950

入湯税は市への預り金で、消費税は課税対象外(不課税)として売上から除く。

当社(美容室)はカラー剤・パーマ液等の施術用材料を仕入先より税込33,000円(10%)で購入し、代金は掛けとした。

施術材料仕入
借方科目金額貸方科目金額
消耗品費30,000買掛金33,000
仮払消費税等3,000
合計33,000合計33,000

施術で使い切る材料は棚卸資産でなく消耗品費、店販用の在庫とは区分する。

当社(自動車整備業)は整備用の油圧ジャッキを税込165,000円(10%)で購入し、取得価額(税抜150,000円)が20万円未満であるため一括償却資産として計上した。代金は普通預金から支払った。

工具一括償却資産
借方科目金額貸方科目金額
一括償却資産150,000普通預金165,000
仮払消費税等15,000
合計165,000合計165,000

一括償却資産(20万円未満)は全企業対象で3年均等償却、少額特例とは別枠。

有価証券・外貨・組織再編・特殊論点(97本)

当社は米国の得意先U社に対する輸出売掛金30,000米ドル(計上時の円換算額4,440,000円、1ドル148円)を回収し、決済日の直物為替相場1ドル152円により円換算した4,560,000円が普通預金に入金された。差額120,000円は為替差益として計上した。

輸出代金回収為替差益
借方科目金額貸方科目金額
普通預金4,560,000売掛金4,440,000
為替差益120,000
合計4,560,000合計4,560,000

計上時と決済時のレート差は為替差益、消費税は課税の対象外。

当社の店舗に保管していた工具器具備品(帳簿価額350,000円)が盗難被害に遭い除却処理したところ、盗難保険から保険金500,000円を受け取ることが確定し未収入金に計上した。差額150,000円は保険差益として雑収入に計上した。

盗難保険差益
借方科目金額貸方科目金額
未収入金500,000工具器具備品350,000
雑収入150,000
合計500,000合計500,000

保険金額が確定した時点で未収計上し、入金を待たず収益を認識。

当社が売買目的で保有していた投資信託(帳簿価額980,000円)を解約し、解約金1,045,000円が普通預金に入金された。差額65,000円は有価証券売却益として計上した。

投資信託解約益
借方科目金額貸方科目金額
普通預金1,045,000有価証券980,000
有価証券売却益65,000
合計1,045,000合計1,045,000

投資信託の解約差益も株式譲渡と同様、消費税は非課税で扱う。

当社は事業再構築補助金4,500,000円により取得した建物附属設備(取得価額10,000,000円)について、直接減額方式による圧縮記帳を行い、補助金相当額4,500,000円を圧縮損(雑損失)として建物附属設備の帳簿価額から直接減額した。

建物附属設備圧縮記帳
借方科目金額貸方科目金額
雑損失4,500,000建物附属設備4,500,000

圧縮損の損金算入には、確定申告書への明細書添付が要件となる。

当社はアジアの取引先W社へ商品12,000米ドル分を輸出し、取引日のTTMレート1ドル150円により円換算した1,800,000円のうち、事前受領済みの前受金900,000円を充当し、残額900,000円を売掛金として計上した。

輸出売上前受金相殺
借方科目金額貸方科目金額
前受金900,000売上高1,800,000
売掛金900,000
合計1,800,000合計1,800,000

前受金部分は入金時レート、残額は取引日レートに区分して換算。

当社は地元の商工組合への協力として出資金300,000円を普通預金から拠出した。将来の事業連携を見据えた長期保有目的である。

商工組合出資金
借方科目金額貸方科目金額
出資金300,000普通預金300,000

市場価格のない出資金は取得原価のまま据え置き、時価評価は不要。

当社は決算日を迎え、アメリカの取引先EE社に対する業務委託料の未収入金10,000米ドル(計上時の円換算額1,490,000円、1ドル149円)について、決算日の直物為替相場1ドル146円により換算替えを行った。換算後の金額1,460,000円との差額30,000円を為替差損として計上した。

期末換算替未収入金
借方科目金額貸方科目金額
為替差損30,000未収入金30,000

短期の外貨建て金銭債権も、期末時換算の対象から除外できない。

当社は資本提携先である非上場のT社株式(投資有価証券)から配当金100,000円の通知を受け、源泉所得税等20.42%相当20,420円を差し引いた79,580円が当座預金に入金された。上場株式等に該当しないため源泉徴収税率が異なる。源泉徴収税額は仮払金として計上した。

非上場株式配当金入金
借方科目金額貸方科目金額
当座預金79,580受取配当金100,000
仮払金20,420
合計100,000合計100,000

非上場株式は源泉20.42%と税率が異なり、益金不算入の区分判定も必要。

当社は保有する投資有価証券(上場株式)の中間配当金25,000円について、源泉所得税等15.315%相当3,828円(1円未満切捨て)を差し引いた21,172円が普通預金に入金された。源泉徴収税額は仮払金として計上した。

中間配当金入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金21,172受取配当金25,000
仮払金3,828
合計25,000合計25,000

中間配当も源泉15.315%を仮払金計上し、確定申告の税額控除に充当。

当社は保有していた上場株式(帳簿価額1,500,000円)を1,850,000円で売却し、証券会社を通じて普通預金に入金された。差額350,000円は有価証券売却益として計上した。

上場株式売却益
借方科目金額貸方科目金額
普通預金1,850,000有価証券1,500,000
有価証券売却益350,000
合計1,850,000合計1,850,000

有価証券の譲渡は非課税売上、課税売上割合の分母には代金の5%のみ算入。

当社はタイの仕入先DD社に対する輸入買掛金のうち200,000バーツ(計上時の円換算額840,000円、1バーツ4.2円)を決済するため、決済日の直物為替相場1バーツ4.35円により円換算した870,000円を普通預金から送金した。差額30,000円は為替差損として計上した。

輸入代金一部決済差損
借方科目金額貸方科目金額
買掛金840,000普通預金870,000
為替差損30,000
合計870,000合計870,000

一部決済は残債務全体でなく、決済相当額のみでレート差を算定する。

当社は余裕資金の運用として上場企業であるP社の株式1,000株を1株2,300円(合計2,300,000円)で購入し、証券会社への売買手数料11,000円を含めた取得価額2,311,000円を普通預金から支払った。付随費用は取得原価に算入した。

上場株式取得
借方科目金額貸方科目金額
有価証券2,311,000普通預金2,311,000

売買手数料などの付随費用は取得価額に算入し、支払手数料としての費用処理は不可。

当社は事業再構築補助金4,500,000円を含む資金で店舗改装工事(建物附属設備)を税込11,000,000円(10%)で発注し、完成後に普通預金から支払った。

店舗改装工事補助金充当
借方科目金額貸方科目金額
建物附属設備10,000,000普通預金11,000,000
仮払消費税等1,000,000
合計11,000,000合計11,000,000

工事代金も取得価額は税込総額でいったん計上し、圧縮記帳は別建てで処理。

当社はアメリカの仕入先Z社から原材料15,000米ドル分を輸入し、取引日の直物為替相場1ドル149円で円換算した2,235,000円を買掛金として計上した。

輸入仕入米ドル建
借方科目金額貸方科目金額
仕入高2,235,000買掛金2,235,000

輸入時の消費税は通関時に別途課税され、この仕訳には含まれない。

当社は保有していた上場株式(帳簿価額2,200,000円)を業績悪化に伴う株価下落により1,750,000円で売却し、普通預金に入金された。差額450,000円は有価証券売却損として計上した。

上場株式売却損
借方科目金額貸方科目金額
普通預金1,750,000有価証券2,200,000
有価証券売却損450,000
合計2,200,000合計2,200,000

有価証券売却損は全額損金算入できるが、消費税の仕入税額控除はない。

当社は保有する複数銘柄の上場株式について配当金合計200,000円の通知を受け、源泉所得税等15.315%相当30,630円を差し引いた169,370円が普通預金に一括入金された。源泉徴収税額は仮払金として計上した。

複数銘柄配当金入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金169,370受取配当金200,000
仮払金30,630
合計200,000合計200,000

複数銘柄を一括入金でも、益金不算入割合は銘柄ごとに個別判定する。

当社は決算日を迎え、ドイツの取引先V社に対する外貨建輸出売掛金の残高20,000ユーロ(計上時の円換算額3,260,000円、1ユーロ163円)について、決算日の直物為替相場1ユーロ166円により換算替えを行った。換算後の金額3,320,000円との差額60,000円を為替差益として計上した。

期末換算替輸出売掛金
借方科目金額貸方科目金額
売掛金60,000為替差益60,000

外貨建の金銭債権は決算時の期末レートで換算するのが原則。

当社は保有する上場株式(帳簿価額1,600,000円)を1,500,000円で売却したところ、売買手数料16,500円(消費税込み)が差し引かれ、手取1,483,500円が普通預金に入金された。手数料のうち15,000円は支払手数料、1,500円は仮払消費税等として区分し、売却価額と帳簿価額との差額100,000円を有価証券売却損として計上した。

株式売却損手数料控除
借方科目金額貸方科目金額
普通預金1,483,500有価証券1,600,000
支払手数料15,000
仮払消費税等1,500
有価証券売却損100,000
合計1,600,000合計1,600,000

差し引かれた手数料は課税仕入だが、売却損自体には消費税は絡まない。

当社は米国の仕入先Z社に対する輸入買掛金15,000米ドル(計上時の円換算額2,235,000円、1ドル149円)を決済するため、決済日の直物為替相場1ドル153円により円換算した2,295,000円を普通預金から送金した。差額60,000円は為替差損として計上した。

輸入代金決済為替差損
借方科目金額貸方科目金額
買掛金2,235,000普通預金2,295,000
為替差損60,000
合計2,295,000合計2,295,000

決済時の円安による差損は為替差損とし、仕入計上額の修正は不要。

当社はIT導入補助金600,000円の交付決定を受けて普通預金に入金されており、この資金を含めてPOSレジシステム(工具器具備品)を税込1,320,000円(10%)で購入し、普通預金から支払った。当期は税務上の繰越欠損金があり課税所得への影響が小さいため、圧縮記帳は適用せず取得価額はそのまま計上する方針とした。

什器取得圧縮記帳見送り
借方科目金額貸方科目金額
工具器具備品1,200,000普通預金1,320,000
仮払消費税等120,000
合計1,320,000合計1,320,000

圧縮記帳は任意適用のため、繰越欠損金があれば見送っても構わない。

当社の工場で使用していた機械装置(帳簿価額2,800,000円)が火災により損壊し使用不能となり除却したが、加入していた保険の保険金額は2,300,000円にとどまり普通預金に入金された。保険金が帳簿価額に満たない差額500,000円は固定資産除却損として計上した。

機械装置火災除却損
借方科目金額貸方科目金額
普通預金2,300,000機械装置2,800,000
固定資産除却損500,000
合計2,800,000合計2,800,000

保険金が帳簿価額に届かない場合は除却損となり、圧縮記帳は使えない。

当社が保有していた投資信託(帳簿価額1,200,000円)を基準価額の下落により解約したところ、解約金は1,080,000円にとどまり普通預金に入金された。差額120,000円は有価証券売却損として計上した。

投資信託解約損
借方科目金額貸方科目金額
普通預金1,080,000有価証券1,200,000
有価証券売却損120,000
合計1,200,000合計1,200,000

基準価額の下落による解約損も損金算入でき、消費税は非課税取引として扱う。

当社は業務提携先であるQ社の非上場株式500株を1株4,000円(合計2,000,000円)で取得し、名義書換手数料5,000円を含む2,005,000円を当座預金から支払った。長期保有目的のため投資有価証券として計上した。

業務提携株取得
借方科目金額貸方科目金額
投資有価証券2,005,000当座預金2,005,000

非上場株式でも名義書換料等の付随費用は取得原価に算入する。

当社は決算日を迎え、外貨建ての普通預金口座に保有する米ドル建て残高50,000米ドル(帳簿価額7,400,000円、預入時レート1ドル148円)について、決算日の直物為替相場1ドル151円により換算替えを行った。換算後の金額7,550,000円との差額150,000円を為替差益として計上した。

期末換算替外貨預金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金150,000為替差益150,000

外貨預金も期末換算の対象、為替予約があれば予約レートを優先。

当社はアメリカの得意先U社へ製品を輸出し、輸出売上30,000米ドルを取引日の直物為替相場1ドル148円で円換算した4,440,000円を売掛金として計上した。輸出免税取引に該当するため消費税は課税されない。

輸出売上米ドル建
借方科目金額貸方科目金額
売掛金4,440,000売上高4,440,000

輸出免税の適用には、輸出許可書等の証憑保存が要件となる。

当社は事業再構築補助金4,500,000円の交付決定を受け、普通預金に入金された。店舗改装工事(建物附属設備)の取得に充てるための補助金であり、圧縮記帳の対象となる補助金収入として計上した。

事業再構築補助金受領
借方科目金額貸方科目金額
普通預金4,500,000補助金収入4,500,000

圧縮記帳の可否は、資産取得と補助金交付の直接の対応関係で判定。

当社所有の営業車両(車両運搬具、帳簿価額1,100,000円)が交通事故により大破し廃車としたため除却するとともに、自動車保険(車両保険)から保険金1,500,000円を普通預金で受け取った。保険金額が帳簿価額を上回る差額400,000円は保険差益として雑収入に計上した。

事故車両保険差益
借方科目金額貸方科目金額
普通預金1,500,000車両運搬具1,100,000
雑収入400,000
合計1,500,000合計1,500,000

保険差益の圧縮記帳には、滅失後一定期間内の代替資産取得が要件。

当社はヨーロッパの取引先V社へ部品を輸出し、輸出売上20,000ユーロを取引日の電信売買相場の仲値(TTM)1ユーロ163円で円換算した3,260,000円を売掛金に計上した。輸出免税のため消費税は課税されない。

輸出売上ユーロ建
借方科目金額貸方科目金額
売掛金3,260,000売上高3,260,000

円換算はTTM採用も認められるが、選んだレートの継続適用が原則。

当社は仕入先であるR社との関係強化のためR社株式2,000株を1株1,800円(合計3,600,000円)で取得することとし、代金のうち3,000,000円を普通預金から支払い、残額600,000円は月末に証券会社へ支払う未払金として計上した。付随費用込みの取得価額として投資有価証券に計上した。

仕入先株式分割取得
借方科目金額貸方科目金額
投資有価証券3,600,000普通預金3,000,000
未払金600,000
合計3,600,000合計3,600,000

未払金は証券会社への未決済額、取得価額は付随費用込みの総額で認識。

当社は長期保有していた投資有価証券(取引先株式、帳簿価額3,500,000円)を取引先の業績不振により3,000,000円でしか売却できず、代金は当座預金に入金された。差額500,000円は有価証券売却損として計上した。

取引先株式売却損
借方科目金額貸方科目金額
当座預金3,000,000投資有価証券3,500,000
有価証券売却損500,000
合計3,500,000合計3,500,000

帳簿価額と譲渡額の差額を売却損に計上し、消費税は非課税売上に区分。

当社はドイツの仕入先BB社から部品6,000ユーロ分を輸入し、取引日の直物為替相場1ユーロ162円で円換算した972,000円を買掛金として計上した。

輸入仕入ユーロ建
借方科目金額貸方科目金額
仕入高972,000買掛金972,000

直物レートの採用は継続適用が前提、期中の恣意的な変更は不可。

当社は資金繰りの都合により、積立型の役員保険(保険積立金の帳簿価額3,500,000円)を解約し、解約返戻金4,200,000円が普通預金に入金された。帳簿価額を上回る差額700,000円は雑収入として計上した。

役員保険解約返戻金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金4,200,000保険積立金3,500,000
雑収入700,000
合計4,200,000合計4,200,000

解約返戻金は雑収入として扱い、消費税は不課税で積立金との差額を計上。

当社は中国の仕入先AA社に対する輸入買掛金10,000米ドル(計上時の円換算額1,510,000円、1ドル151円)を決済するため、決済日の直物為替相場1ドル147円により円換算した1,470,000円を当座預金から送金した。差額40,000円は為替差益として計上した。

輸入代金決済為替差益
借方科目金額貸方科目金額
買掛金1,510,000当座預金1,470,000
為替差益40,000
合計1,510,000合計1,510,000

決済時の円高による差益は為替差益とし、買掛金の計上額は不変。

当社はベトナムの仕入先CC社から製品を輸入するにあたり、代金の一部4,000米ドル(1ドル149円換算596,000円)を前渡金として事前に支払い済みであった。商品到着日、輸入総額12,000米ドルを到着日の直物為替相場1ドル149円で円換算した1,788,000円を仕入高として計上し、前渡金596,000円を充当したうえで残額1,192,000円を買掛金として計上した。

輸入仕入前渡金充当
借方科目金額貸方科目金額
仕入高1,788,000前渡金596,000
買掛金1,192,000
合計1,788,000合計1,788,000

前渡金部分は支払時レート、残額は到着日レートを用いて算定する。

当社は資金繰りの都合により、本来長期保有目的であった投資有価証券(非上場株式、帳簿価額5,000,000円)を関係会社に4,200,000円で早期売却し、普通預金に入金された。差額800,000円は有価証券売却損として計上した。

非上場株式売却損
借方科目金額貸方科目金額
普通預金4,200,000投資有価証券5,000,000
有価証券売却損800,000
合計5,000,000合計5,000,000

関係会社への低廉売却は、時価との差額が寄附金認定されないか要確認。

当社が所有する屋外看板(構築物、帳簿価額800,000円)が台風による強風で損壊し使用不能となったため除却するとともに、加入していた損害保険から保険金1,200,000円を受け取ることが確定し未収入金に計上した。保険金額が帳簿価額を上回る差額400,000円は保険差益として雑収入に計上した。

台風損壊保険差益
借方科目金額貸方科目金額
未収入金1,200,000構築物800,000
雑収入400,000
合計1,200,000合計1,200,000

保険差益は対価性がなく不課税、圧縮記帳の対象にもなり得る。

当社は短期的な資金運用のため上場投資信託を1,500,000円で購入し、証券会社の売買手数料4,500円を含めた1,504,500円を普通預金から支払った。1年以内の売買を予定しているため有価証券として計上した。

投資信託取得
借方科目金額貸方科目金額
有価証券1,504,500普通預金1,504,500

保有目的が1年以内の売買か否かで、有価証券と投資有価証券を区分。

当社が保有する公募株式投資信託の収益分配金30,000円について、源泉所得税等15.315%相当4,594円(1円未満切捨て)を差し引いた25,406円が普通預金に入金された。源泉徴収税額は仮払金として計上した。

投資信託分配金入金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金25,406受取配当金30,000
仮払金4,594
合計30,000合計30,000

公募投資信託の分配金は原則、受取配当等の益金不算入の対象外となる。

当社は小規模事業者持続化補助金750,000円の交付を受け、普通預金に入金された。広告宣伝費等の販路開拓費用に充当するものであり固定資産の取得を伴わないため、圧縮記帳の対象とはならず雑収入として計上した。

持続化補助金受領
借方科目金額貸方科目金額
普通預金750,000雑収入750,000

経費に充てる補助金で資産取得を伴わない場合、圧縮記帳の対象にはならない。

当社は決算日を迎え、輸入決済資金として取引銀行の外貨融資枠を利用し米ドル建てで調達した短期借入金50,000米ドル(借入時の円換算額7,500,000円、1ドル150円)について、決算日の直物為替相場1ドル148円により換算替えを行った。換算後の金額7,400,000円との差額100,000円は負債の減少により為替差益として計上した。

期末換算替外貨建借入金
借方科目金額貸方科目金額
短期借入金100,000為替差益100,000

負債は換算後の円換算額が減れば為替差益、増えれば差損となる。

当社は台湾の得意先Y社に対する輸出売掛金50,000元(計上時の円換算額240,000円、1元4.8円)を回収したところ、決済日の直物為替相場が1元4.6円に円高進行しており、円換算額230,000円が普通預金に入金された。差額10,000円は為替差損として計上した。

輸出代金回収為替差損
借方科目金額貸方科目金額
普通預金230,000売掛金240,000
為替差損10,000
合計240,000合計240,000

円高進行による差損は為替差損として処理、課税標準への影響はない。

当社は長期保有していた投資有価証券(取引先株式、帳簿価額4,200,000円)の一部を、取引先の自己株式買取りに応じて4,900,000円で譲渡し、普通預金に入金された。差額700,000円は有価証券売却益として計上した。

取引先株式譲渡益
借方科目金額貸方科目金額
普通預金4,900,000投資有価証券4,200,000
有価証券売却益700,000
合計4,900,000合計4,900,000

発行会社への自己株式譲渡は、対価の一部がみなし配当となる点に注意。

当社は需要減少に伴い従業員を一時休業させ、休業手当を支払ったことに対する雇用調整助成金850,000円の支給決定を受け、普通預金に入金された。資産の取得を伴わない収入のため雑収入として計上した。

雇用調整助成金受領
借方科目金額貸方科目金額
普通預金850,000雑収入850,000

助成金は対価性がなく消費税は不課税、雑収入として益金に算入。

当社はものづくり補助金3,000,000円を含む資金で生産設備(機械装置)を税込13,200,000円(10%)で購入し、普通預金から支払った。

生産設備取得補助金充当
借方科目金額貸方科目金額
機械装置12,000,000普通預金13,200,000
仮払消費税等1,200,000
合計13,200,000合計13,200,000

補助金の入金と資産の取得は別仕訳、資産計上額は税抜の本体価格。

当社は業績好調な取引先S社の未上場株式(帳簿価額1,000,000円)について、S社の第三者割当増資に伴う株主間譲渡により1,600,000円で売却し、代金は当座預金に入金された。差額600,000円を有価証券売却益として計上した。

未上場株式譲渡益
借方科目金額貸方科目金額
当座預金1,600,000投資有価証券1,000,000
有価証券売却益600,000
合計1,600,000合計1,600,000

発行会社でなく株主間の譲渡なら、みなし配当は生じず譲渡損益で処理。

当社は決算日を迎え、アメリカの仕入先Z社に対する外貨建輸入買掛金の残高15,000米ドル(計上時の円換算額2,235,000円、1ドル149円)について、決算日の直物為替相場1ドル153円により換算替えを行った。換算後の金額2,295,000円との差額60,000円を為替差損として計上した。

期末換算替輸入買掛金
借方科目金額貸方科目金額
為替差損60,000買掛金60,000

外貨建債務も期末レートで換算替えし、差額は為替差損益で処理。

当社は中国の仕入先AA社から商品10,000米ドル分を輸入し、取引日のTTMレート1ドル151円で円換算した1,510,000円を買掛金に計上した。

輸入仕入中国向け
借方科目金額貸方科目金額
仕入高1,510,000買掛金1,510,000

円換算に使うレートの種類は、取引ごとに変えず継続して適用する。

当社の事務所建物が集中豪雨による浸水被害を受け、修繕業者へ修繕費用として税込1,650,000円(10%)を普通預金から支払うとともに、加入していた火災保険(水災補償特約)から保険金1,500,000円を保険会社から普通預金で受け取った。資産の滅失を伴わない修繕費用への充当であるため、保険金1,500,000円は雑収入として計上した。

浸水修繕保険金相殺
借方科目金額貸方科目金額
修繕費1,500,000普通預金150,000
仮払消費税等150,000雑収入1,500,000
合計1,650,000合計1,650,000

保険金と修繕費は相殺せず、総額主義に基づき両建てで計上するのが原則。

当社は生産設備の更新に対するものづくり補助金3,000,000円の交付決定通知を受けた。入金は翌月となるため未収入金として計上するとともに、圧縮記帳の対象となる補助金収入として計上した。

ものづくり補助金決定
借方科目金額貸方科目金額
未収入金3,000,000補助金収入3,000,000

交付決定を受けた時点で未収計上し、入金前でも収益を認識する。

当社はものづくり補助金3,000,000円により取得した機械装置(取得価額12,000,000円)について、直接減額方式による圧縮記帳を行い、補助金相当額3,000,000円を圧縮損(雑損失)として機械装置の帳簿価額から直接減額した。

機械装置圧縮記帳
借方科目金額貸方科目金額
雑損失3,000,000機械装置3,000,000

圧縮記帳は課税の繰延べにすぎず、以後の償却費は圧縮後の価額で計算。

当社は原油価格・物価高騰対策として市が実施する中小企業向け給付金300,000円の支給決定を受け、普通預金に入金された。返還義務のない給付金であるため雑収入として計上した。

物価高騰給付金受領
借方科目金額貸方科目金額
普通預金300,000雑収入300,000

自治体の給付金も対価性なく不課税、益金算入は原則、交付決定日。

当社は新株予約権の行使に応じて保有する自己株式200株(帳簿価額800,000円)を処分し、行使価額として1,100,000円が当座預金に払い込まれ、差額300,000円は自己株式処分差益として処理した。

自己株式処分差益
借方科目金額貸方科目金額
当座預金1,100,000自己株式800,000
自己株式処分差益300,000
合計1,100,000合計1,100,000

処分差益はその他資本剰余金に計上して益金不算入、会計と税務の処理が一致する

取引先O社の資産状況及び支払能力から売掛金の全額が回収不能であることが明らかとなったため、当社は未収入金に振り替えていた340,000円を貸倒損失として処理した。

未収入金貸倒処理
借方科目金額貸方科目金額
貸倒損失340,000未収入金340,000

未収入金へ振り替えていても貸倒の判定基準は変わらず、回収可能性の実質で判断する

非上場の建設業を営む当社は取締役会決議により中間配当1株あたり150円、発行済株式数600株分の90,000円を未払配当金として計上した。

建設業中間配当決議
借方科目金額貸方科目金額
利益剰余金90,000未払配当金90,000

配当の会計処理は業種を問わず共通、中間配当は取締役会決議可の定款規定が要る

当社は既存株主割当増資により新株200株を1株あたり30,000円で発行し当座預金に払込金6,000,000円を受け入れたが、会社法の規定に基づき払込金額の2分の1にあたる3,000,000円を資本準備金として計上した。

増資資本準備金計上
借方科目金額貸方科目金額
当座預金6,000,000資本金3,000,000
資本準備金3,000,000
合計6,000,000合計6,000,000

資本準備金に計上できるのは払込金額の2分の1まで、会社法で上限が定められている

当社は資本政策の見直しにより保有する自己株式400株(帳簿価額1,600,000円)を取締役会決議に基づき消却し、その他資本剰余金を同額減少させた。

自己株式消却
借方科目金額貸方科目金額
その他資本剰余金1,600,000自己株式1,600,000

消却しても資本金は減らさずその他資本剰余金を取り崩すのみ、発行済株式数だけが減る

同族会社である当社は株主が代表取締役1名のみであるため、定時株主総会の決議と同時に期末配当金500,000円から源泉所得税等76,575円を控除した423,425円を即日普通預金から支払った。

同族会社配当一体処理
借方科目金額貸方科目金額
利益剰余金500,000普通預金423,425
預り金76,575
合計500,000合計500,000

株主が代表者1名の同族会社でも、配当決議と源泉徴収の手続を省略することはできない

当社は機械装置(取得価額8,500,000円)の取得にあてた国庫補助金3,000,000円について積立金方式を採用し、決算にあたり剰余金の処分により圧縮積立金3,000,000円を積み立てた。

圧縮積立金設定
借方科目金額貸方科目金額
利益剰余金3,000,000圧縮積立金3,000,000

積立金方式は帳簿価額を減らさず別表で申告調整する点が直接減額方式と異なる

当社は財務基盤の表示を強化するため、株主総会の決議により資本準備金2,500,000円の全額を資本金に組み入れた。

準備金資本組入れ
借方科目金額貸方科目金額
資本準備金2,500,000資本金2,500,000

資本準備金を資本金へ組み入れても資本金等の額の総額は変わらず課税関係は生じない

当社は取締役に対する役員貸付金800,000円のうち200,000円について、当該取締役の普通預金からの振込みにより返済を受けた。

役員貸付金一部返済
借方科目金額貸方科目金額
普通預金200,000役員貸付金200,000

返済原資が役員個人の資金かを確認する、会社資金が還流しただけでは返済にならない

当社は少数株主であったT氏との合意に基づき、株主総会の特別決議を経て同氏保有の自己株式300株を1株あたり6,000円、総額1,800,000円で買い取り現金で支払った。

少数株主自己株買取
借方科目金額貸方科目金額
自己株式1,800,000現金1,800,000

発行会社が株主から直接買い取る自己株式の取得はみなし配当となる場合がある

当社は従業員持株会からの申込みに応じて自己株式150株(帳簿価額900,000円)を1株あたり5,000円、総額750,000円で処分し、普通預金に入金するとともに差額150,000円は自己株式処分差損として処理した。

自己株式処分差損
借方科目金額貸方科目金額
普通預金750,000自己株式900,000
自己株式処分差損150,000
合計900,000合計900,000

処分差損もその他資本剰余金の減少として処理、費用や損金への算入は生じない点に注意

得意先S社の会社更生手続開始により売掛金920,000円が貸倒れとなったが、設定済みの貸倒引当金は350,000円にとどまっていたため、不足額570,000円は貸倒損失として処理し両建てで売掛金を消し込んだ。

引当金不足両建て
借方科目金額貸方科目金額
貸倒引当金350,000売掛金920,000
貸倒損失570,000
合計920,000合計920,000

引当金で足りない部分は貸倒損失として両建て、合計額を売掛金の消込額に一致させる

当社は増資に伴う変更登記手続きにより登録免許税80,000円(非課税)と司法書士報酬44,000円(税込10%)を現金で支払った。

増資登記費用支払
借方科目金額貸方科目金額
租税公課80,000現金124,000
支払手数料40,000
仮払消費税等4,000
合計124,000合計124,000

登録免許税は非課税だが司法書士報酬は課税仕入れ、消費税の区分を分けて処理する

当社は取締役会の決議に基づき中間配当金1株あたり300円、発行済株式数4,000株分の1,200,000円を未払配当金として計上した。

中間配当決議
借方科目金額貸方科目金額
利益剰余金1,200,000未払配当金1,200,000

中間配当は分配可能額の範囲内でしか決議できず、超過すれば取締役に填補責任が生じる

当社は3年前の定時株主総会で決議した未払配当金のうち、株主の所在不明により支払未了であった120,000円について、会社法上の除斥期間(3年)が経過したため雑収入に振り替えた。

配当金時効雑収入
借方科目金額貸方科目金額
未払配当金120,000雑収入120,000

除斥期間の経過で未払配当金は雑収入に振り替えて益金算入、消費税は不課税として扱う

当社は代表取締役への役員貸付金1,500,000円について、決算にあたり税務上の適正な認定利率(年1.0%)により計算した未収利息(非課税)15,000円を未収入金に計上し、受取利息として計上した。

認定利息未収計上
借方科目金額貸方科目金額
未収入金15,000受取利息15,000

認定利率は毎期見直される基準のため、計算前に当期の適用利率を必ず確認する

当社は資金調達のため保有していた自己株式250株(帳簿価額1,000,000円)を第三者割当により1株あたり6,000円、総額1,500,000円で処分し、差額500,000円を自己株式処分差益として計上した。払込金は普通預金に入金された。

第三者割当自己株処分
借方科目金額貸方科目金額
普通預金1,500,000自己株式1,000,000
自己株式処分差益500,000
合計1,500,000合計1,500,000

自己株式の第三者割当処分も新株発行に準じ、有利発行では特別決議を要する

当社は株主還元及び資本政策の一環として、自己株式500株を1株あたり4,000円、総額2,000,000円で証券会社を通じて買い取り、売買手数料33,000円(税込10%)とあわせて普通預金から支払った。

自己株式取得
借方科目金額貸方科目金額
自己株式2,000,000普通預金2,033,000
支払手数料30,000
仮払消費税等3,000
合計2,033,000合計2,033,000

自己株式は資産でなく純資産の控除項目として処理、取得手数料は取得原価に含めない

当社は海外投資家からの第三者割当増資により、払込金10,000,000円を普通預金で受け入れ、その全額を資本金として計上した。

海外投資家増資
借方科目金額貸方科目金額
普通預金10,000,000資本金10,000,000

海外投資家からの増資でも仕訳自体は変わらない、外為法上の届出の要否を確認する

当社は定時株主総会で決議した期末配当金3,000,000円について、源泉所得税及び復興特別所得税15.315%相当459,450円を控除した2,540,550円を普通預金から株主へ支払った。

期末配当支払
借方科目金額貸方科目金額
未払配当金3,000,000普通預金2,540,550
預り金459,450
合計3,000,000合計3,000,000

配当金額が一定額を超えると支払調書の提出義務が生じる、提出漏れに注意する

当社は監査役に対する役員貸付金600,000円について、当月の役員報酬支給時に50,000円を返済分として天引き処理し、役員貸付金を減額した。

貸付金給与天引返済
借方科目金額貸方科目金額
役員報酬50,000役員貸付金50,000

報酬から天引きして返済しても、社会保険料の算定基礎となる総支給額は変わらない

当社は自己株式800株(帳簿価額3,200,000円)を消却したが、その他資本剰余金の残高が1,200,000円しかなかったため、決算にあたり不足額2,000,000円を利益剰余金から減額して処理した。

消却剰余金不足処理
借方科目金額貸方科目金額
その他資本剰余金1,200,000自己株式3,200,000
利益剰余金2,000,000
合計3,200,000合計3,200,000

その他資本剰余金の不足分は利益剰余金を減額して補う、両者の混同に注意する

得意先K社が特別清算手続に入り、債権者集会の協議決定により当社の売掛金640,000円の全額が切り捨てられることが確定したため、貸倒損失として処理した。

特別清算切捨て
借方科目金額貸方科目金額
貸倒損失640,000売掛金640,000

債権者集会の協議決定による切捨ても法律上の貸倒、決定日の属する期に処理する

得意先L社の債務超過の状態が3年以上継続し弁済を受けられる見込みがないため、当社は同社宛に債務免除通知書を送付し、売掛金480,000円を書面により債権放棄して貸倒損失に計上した。

書面債権放棄
借方科目金額貸方科目金額
貸倒損失480,000売掛金480,000

書面での債権放棄も、債務超過の継続など要件を満たせば法律上の貸倒となる

当社は期末配当支払時に源泉徴収した所得税及び復興特別所得税459,450円を、法定納期限までに預り金から普通預金を通じて納付した。

期末配当源泉納付
借方科目金額貸方科目金額
預り金459,450普通預金459,450

納付額は源泉徴収した預り金の残高と一致させ、差異があれば原因を必ず確認する

当社は代表取締役に対して有する役員貸付金300,000円と、同人からの役員借入金500,000円について相殺できる範囲で相殺処理を行い、役員貸付金を全額消滅させた。

貸付金借入金相殺
借方科目金額貸方科目金額
役員借入金300,000役員貸付金300,000

貸付金と借入金は相殺適状にあれば相殺でき、両建てを避けて残額のみ計上する

当社は事業規模の縮小に伴い株主総会の決議により資本金1,500,000円を有償で減少させ、払戻金1,500,000円を普通預金から株主へ支払った。

有償減資払戻
借方科目金額貸方科目金額
資本金1,500,000普通預金1,500,000

有償減資の払戻しは資本金等の額を超える部分がみなし配当となる場合がある

得意先M社が事実上倒産し資産状況及び支払能力から回収不能と認められたため、担保物件の処分による回収額を控除した残りの売掛金1,100,000円を貸倒損失として処理した。

担保処分後貸倒
借方科目金額貸方科目金額
貸倒損失1,100,000売掛金1,100,000

担保があるときは処分後の残額のみ貸倒処理の対象、未処分のままでは計上できない

非上場の当社は退任する役員U氏が保有していた株式60株を株主間の合意に基づき1株あたり25,000円、総額1,500,000円で自己株式として買い取り、当座預金から支払った。

退任役員株買取
借方科目金額貸方科目金額
自己株式1,500,000当座預金1,500,000

非上場株式の買取価格は算定根拠を明確化、時価と乖離すると贈与の指摘を受けやすい

当社は取締役会で決議した中間配当金1,200,000円について、源泉所得税及び復興特別所得税15.315%相当183,780円を控除した1,016,220円を普通預金から株主へ支払った。

中間配当支払
借方科目金額貸方科目金額
未払配当金1,200,000普通預金1,016,220
預り金183,780
合計1,200,000合計1,200,000

配当の支払時は復興特別所得税を含め15.315%の税率で源泉徴収額を計算する

個人事業で内装工事業を営むNさんは、得意先の代表者が行方不明となり資産状況等から全額回収不能と判断し、完成工事未収入金260,000円を貸倒損失として処理した。

回収不能全額貸倒
借方科目金額貸方科目金額
貸倒損失260,000完成工事未収入金260,000

個人事業でも全額回収不能が明らかなら必要経費に算入可、法人の損金と扱いは同じ

当社は代表取締役への無利息貸付を見直し、認定利率(年1.0%)による過去1年分の利息相当額(非課税)18,000円を一括して普通預金で受け取り、受取利息として計上した。

遡及認定利息受領
借方科目金額貸方科目金額
普通預金18,000受取利息18,000

無利息貸付の遡及是正は望ましい対応と言えず、契約当初から利率を定めるのが原則

当社は資金基盤強化のため、代表取締役に対する役員借入金2,000,000円の全額を資本金に振り替えるデット・エクイティ・スワップを株主総会決議により実施した。

貸付金資本組入れ
借方科目金額貸方科目金額
役員借入金2,000,000資本金2,000,000

DESは金銭債権の現物出資、評価額が券面額を下回れば債務消滅益が生じる

当社が所有する土地(帳簿価額4,000,000円)が公共事業のため収用され、対価補償金として9,000,000円を受け取ったため、収用等に係る圧縮記帳(積立金方式)により差益相当額5,000,000円を圧縮積立金として積み立てた。

収用圧縮積立金
借方科目金額貸方科目金額
利益剰余金5,000,000圧縮積立金5,000,000

収用の圧縮記帳の対象は対価補償金部分のみ、移転補償金など他の名目は含まれない

当社は前項の無償減資により生じたその他資本剰余金4,000,000円を原資として、剰余金の処分により繰越欠損金4,000,000円のてん補に充当し利益剰余金に振り替えた。

欠損てん補処理
借方科目金額貸方科目金額
その他資本剰余金4,000,000利益剰余金4,000,000

剰余金の処分によるてん補は資本等取引に該当し、課税所得には影響を与えない

当社は資金繰りに困窮していた代表取締役に対し、金銭消費貸借契約を締結のうえ1,500,000円を普通預金から貸し付け、役員貸付金として計上した。

役員貸付金実行
借方科目金額貸方科目金額
役員貸付金1,500,000普通預金1,500,000

役員への貸付けは契約書の整備が基本、無利息のままだと認定利息の課税対象になる

建設業を営む当社は前項の中間配当金90,000円について、源泉所得税及び復興特別所得税15.315%相当13,783円(1円未満切捨て)を控除した76,217円を現金で株主へ支払った。

建設業中間配当支払
借方科目金額貸方科目金額
未払配当金90,000現金76,217
預り金13,783
合計90,000合計90,000

配当額の多寡にかかわらず源泉徴収義務は生じる、1円未満の端数は切り捨てる

得意先J社の民事再生計画が裁判所の認可決定を受け、当社の売掛金1,500,000円のうち60%にあたる900,000円の債権放棄が確定したため、貸倒損失として計上した。

再生計画債権放棄
借方科目金額貸方科目金額
貸倒損失900,000売掛金900,000

認可決定を受けた放棄額のみを貸倒処理、存続する残債権とは区別して管理する

得意先P社との取引を最後の入金月から1年以上取引を停止しており支払能力の悪化も認められるため、形式基準により売掛金150,000円について備忘価額1円を残し149,999円を貸倒損失として処理した。

形式基準備忘価額
借方科目金額貸方科目金額
貸倒損失149,999売掛金149,999

形式基準は継続的な取引に生じた売掛債権が対象、貸付金には使えない

当社は工場設備の更新にあたり国から国庫補助金3,000,000円の交付を受け、普通預金に入金されたため補助金収入として計上した。

国庫補助金受贈
借方科目金額貸方科目金額
普通預金3,000,000補助金収入3,000,000

補助金はいったん益金算入するのが原則、圧縮記帳は別途要件を満たして適用する

当社は圧縮積立金残高2,300,000円が計上されていた機械装置を除却したため、対応する圧縮積立金の残額2,300,000円を一括で取り崩し利益剰余金に振り戻した。

除却時積立金取崩
借方科目金額貸方科目金額
圧縮積立金2,300,000利益剰余金2,300,000

対象資産を除却したときは圧縮積立金の残高を一括取崩、償却の終了を待たない

当社は単元未満株主からの買取請求に応じ、端株を含む自己株式80株を1株あたり3,500円、総額280,000円で買い取り現金で支払った。

端株買取請求
借方科目金額貸方科目金額
自己株式280,000現金280,000

端株の買取りも自己株式の取得と同じ会計処理、少額でも純資産の控除項目となる

遠隔地の得意先Q社に対する売掛金28,000円について、取立てに要する旅費等の費用がその金額を明らかに上回ると見込まれ督促しても弁済がないため、形式基準により備忘価額1円を残し27,999円を貸倒損失として処理した。

取立費用超過貸倒
借方科目金額貸方科目金額
貸倒損失27,999売掛金27,999

取立費用が債権額を明らかに上回る場合も形式基準の対象、督促の事実を残しておく

当社は専務取締役へ貸し付けている役員貸付金2,400,000円について、認定利率(年1.0%)に基づく年間利息(非課税)24,000円を現金で受け取り、受取利息として計上した。

認定利息現金回収
借方科目金額貸方科目金額
現金24,000受取利息24,000

認定利率で計算した利息も貸付金の通常の利息と同じく消費税は非課税として扱う

当社は事業拡大の資金調達のため第三者割当増資を実施し、新株100株を1株あたり50,000円で発行して普通預金に払込金5,000,000円を受け入れ、全額を資本金として計上した。

増資全額資本金
借方科目金額貸方科目金額
普通預金5,000,000資本金5,000,000

払込金額は全額資本金とするのが原則、2分の1まで資本準備金へ計上する選択もある

得意先I社について会社更生法に基づく更生計画が認可され、当社に対する売掛金2,300,000円のうち更生計画により切り捨てられることが確定した1,800,000円を貸倒損失として処理した。

更生計画切捨て
借方科目金額貸方科目金額
貸倒損失1,800,000売掛金1,800,000

切り捨てが確定した額のみが貸倒対象、更生計画の認可決定日の属する期に計上する

個人事業主の記帳・家事按分・専従者(51本)

惣菜店を営む個人事業主は、当日の現金売上165,000円(税込10%)のうち100,000円をレジ現金として保管し、残り65,000円はそのまま生活費に充当した。

現金売上家計充当
借方科目金額貸方科目金額
現金100,000売上高150,000
事業主貸65,000仮受消費税等15,000
合計165,000合計165,000

生活費に回した分を差し引かず、現金売上はまず全額を売上高に計上してから事業主貸で抜く。

焼き鳥店を営む個人事業主は、正規の簿記の原則に基づき青色申告特別控除65万円の適用を受けるため、決算にあたり事業主貸2,100,000円と事業主借380,000円を同時に元入金へ振り替えた。

決算元入金振替
借方科目金額貸方科目金額
元入金2,100,000事業主貸2,100,000
事業主借380,000元入金380,000
合計2,480,000合計2,480,000

事業主貸と事業主借は差し引きせず両方のまま元入金に振り替え、増減を漏れなく映す。

米穀店を営む個人事業主は、青色事業専従者である配偶者に賞与300,000円を支給するにあたり、源泉所得税(賞与分)9,210円を控除した残額290,790円を普通預金から振り込んだ。

専従者賞与支給
借方科目金額貸方科目金額
専従者給与300,000預り金9,210
普通預金290,790
合計300,000合計300,000

専従者賞与も届出の記載枠内に収まっていれば、月々の給与と同じく経費算入できる。

学習塾講師として活動する個人事業主は、住民税(普通徴収・第1期分)88,000円を事業用現金から納付し、事業主貸として処理した。

住民税第1期納付
借方科目金額貸方科目金額
事業主貸88,000現金88,000

住民税も所得税と同じ扱いで経費にはならず、第何期であっても事業主貸で処理する。

鍵屋を営む個人事業主は、自宅と共用の月極駐車場料金13,200円(税込10%、営業車使用割合50%)を普通預金から支払った。

駐車場料按分
借方科目金額貸方科目金額
賃借料6,000普通預金13,200
仮払消費税等600
事業主貸6,600
合計13,200合計13,200

月極駐車場の賃料は居住用家賃と違って原則課税取引となり、按分後も消費税区分を残す。

雑貨店を営む個人事業主は、自宅兼事務所として使用する賃貸マンションの家賃月額150,000円(事業使用割合40%)を普通預金から支払った。住宅の貸付けにあたるため消費税は非課税である。

自宅家賃按分
借方科目金額貸方科目金額
地代家賃60,000普通預金150,000
事業主貸90,000
合計150,000合計150,000

居住用家賃は非課税仕入れで、事業割合は面積や使用時間など客観的な基準で線引きしたい。

軽貨物運送業を営む個人事業主は、営業車の車検整備費用88,000円(税込10%、事業使用割合90%)を普通預金から支払った。

車検整備費按分
借方科目金額貸方科目金額
車両費72,000普通預金88,000
仮払消費税等7,200
事業主貸8,800
合計88,000合計88,000

車検や整備の費用は資産計上せず車両費で処理し、経費にするのは事業割合分だけだ。

自宅で学習塾を営む個人事業主は、賃貸アパートの家賃月額78,000円(事業使用割合50%)を普通預金から支払った。

自宅家賃家事按分
借方科目金額貸方科目金額
地代家賃39,000普通預金78,000
事業主貸39,000
合計78,000合計78,000

半分近い高めの按分率を使うなら、教室スペースの実測図など裏付けを備えておきたい。

パン屋を営む個人事業主は、当日の現金売上43,200円(軽減税率8%対象の食料品)のうち25,000円をレジ現金として保管し、残り18,200円は生活費に充当した。

軽減税率売上充当
借方科目金額貸方科目金額
現金25,000売上高40,000
事業主貸18,200仮受消費税等3,200
合計43,200合計43,200

食料品の販売には軽減税率8%が適用され、家計に回した分も忘れず課税売上に含める。

骨董品店を営む個人事業主は、国民年金保険料17,510円を事業用普通預金から口座振替で納付し、事業主貸として処理した。

国民年金保険料納付
借方科目金額貸方科目金額
事業主貸17,510普通預金17,510

国民年金の保険料も経費にはできず、年末の控除証明書を使って社会保険料控除を受ける。

酒販店を営む個人事業主は、仕入代金の決済資金が不足したため、自己の預金から事業用普通預金口座へ600,000円を移動した。

私財資金移動
借方科目金額貸方科目金額
普通預金600,000事業主借600,000

資金繰りのために私財を一時的に入れても、借入金にはせず事業主借で処理するのが基本だ。

学習塾を開業して5年が経過した個人事業主は、開業費残高80,000円を任意償却により当期に全額費用計上した。

開業費一括償却
借方科目金額貸方科目金額
開業費償却80,000開業費80,000

開業費の任意償却には年数の縛りがなく、開業から何年経とうと全額償却してかまわない。

個人タクシー運転手は、確定申告に基づく所得税の納付額420,000円を事業用普通預金から納付し、事業主貸として処理した。

所得税確定申告納付
借方科目金額貸方科目金額
事業主貸420,000普通預金420,000

確定申告で納めた所得税そのものは経費にならず、事業主貸で処理するのが基本の型だ。

惣菜店を営む個人事業主は、事業用の現金から生活費として180,000円を引き出した。

生活費現金引出
借方科目金額貸方科目金額
事業主貸180,000現金180,000

事業の現金を生活費に回す行為は経費でなく、元手を引き揚げる性質のものだ。

Webデザイナーとして活動する個人事業主は、自宅マンションの家賃月額120,000円(事業使用割合30%)を口座振替で支払った。

家賃按分計上
借方科目金額貸方科目金額
地代家賃36,000普通預金120,000
事業主貸84,000
合計120,000合計120,000

按分率は思いつきで動かさず、部屋の使い方が変わった時だけ理由を添えて見直すのが基本だ。

造園業を営む個人事業主は、営業用軽トラックのガソリン代22,000円(税込10%、事業使用割合80%)を現金で支払った。

ガソリン代按分
借方科目金額貸方科目金額
車両費16,000現金22,000
仮払消費税等1,600
事業主貸4,400
合計22,000合計22,000

軽トラックの使用割合はガソリン代の額面だけでなく、走行記録も添えて裏付けたい。

バイク修理店を営む個人事業主は、国民健康保険料と国民年金保険料を合わせて口座振替で98,000円納付し、事業主貸として処理した。

国保年金一括納付
借方科目金額貸方科目金額
事業主貸98,000普通預金98,000

国保と年金をまとめて口座振替にしても処理は変わらず、内訳を分けずに事業主貸で計上する。

在宅でフリーランスライターとして活動する個人事業主は、自宅の光回線インターネット利用料6,600円(税込10%、事業使用割合50%)を普通預金から支払った。

ネット回線按分
借方科目金額貸方科目金額
通信費3,000普通預金6,600
仮払消費税等300
事業主貸3,300
合計6,600合計6,600

在宅の通信費は稼働時間の比率などを毎期同じ基準で按分し、恣意的な変更は避けたい。

塗装業を営む一人親方は、国民年金保険料を2年前納し395,960円を事業用普通預金から一括納付し、事業主貸として処理した。

国民年金前納
借方科目金額貸方科目金額
事業主貸395,960普通預金395,960

2年分をまとめて前納した保険料は、支払った年に全額控除するか各年に配分するか選べる。

焼き鳥店を営む個人事業主は、青色事業専従者である長男に月額給与180,000円を支給するにあたり、源泉所得税5,140円を控除した残額174,860円を現金で支給した。

専従者給与現金払
借方科目金額貸方科目金額
専従者給与180,000預り金5,140
現金174,860
合計180,000合計180,000

専従者と認められるには年齢や従事期間などの要件があり、他の仕事との掛け持ちは原則不可。

学習塾を営む個人事業主は、青色事業専従者である配偶者に月額給与210,000円を支給するにあたり、源泉所得税5,720円と住民税(特別徴収)8,000円を控除した残額196,280円を普通預金から振り込んだ。

専従者給与控除振込
借方科目金額貸方科目金額
専従者給与210,000預り金5,720
預り金8,000
普通預金196,280
合計210,000合計210,000

源泉所得税と住民税の特別徴収分は納め先が違うため、預り金は分けて管理したい。

中古書店を営む個人事業主は、事業用普通預金からATMで生活費として250,000円を引き出した。

生活費預金引出
借方科目金額貸方科目金額
事業主貸250,000普通預金250,000

ATMでの引出しであっても中身は生活費で、金額の大小を問わず経費にはならない。

自宅の一室で整体院を営む個人事業主は、賃貸マンションの家賃月額135,000円(施術室として使用する割合60%)を普通預金から支払った。

施術室家賃按分
借方科目金額貸方科目金額
地代家賃81,000普通預金135,000
事業主貸54,000
合計135,000合計135,000

施術室にあてる床面積の比率で按分し、居住部分と客観的に線引きしておく。

民泊を運営する個人事業主は、翌期首の元入金を確定させるため、決算整理で事業主貸960,000円と事業主借150,000円をあわせて元入金に振り替えた。

期末元入金整理
借方科目金額貸方科目金額
元入金960,000事業主貸960,000
事業主借150,000元入金150,000
合計1,110,000合計1,110,000

元入金を締めるこの整理は毎期末の恒例作業で、翌期首の元入金として引き継がれる。

貸衣装店を営む個人事業主は、自宅兼店舗の固定電話料金4,400円(税込10%、事業使用割合80%)を現金で支払った。

固定電話按分
借方科目金額貸方科目金額
通信費3,200現金4,400
仮払消費税等320
事業主貸880
合計4,400合計4,400

事業使用割合が高く出ていても、私用利用がわずかでも残れば全額経費化はできない。

米屋を営む個人事業主は、子の学費150,000円を事業用普通預金から振り込み、事業主貸として処理した。

子の学費支払
借方科目金額貸方科目金額
事業主貸150,000普通預金150,000

子の学費のような家族の支出は事業との結び付きがなく、必要経費として認めにくい。

個人タクシー運転手は、配車アプリの利用のため使用するスマートフォンの利用料11,000円(税込10%、事業使用割合70%)を普通預金から支払った。

携帯料金家事按分
借方科目金額貸方科目金額
通信費7,000普通預金11,000
仮払消費税等700
事業主貸3,300
合計11,000合計11,000

配車アプリの利用履歴など裏付けがあれば、按分割合の主張に説得力が生まれる。

鮮魚店の開業資金として、店主は自己資金1,200,000円を事業用普通預金口座に入金した。

開業資金一括投入
借方科目金額貸方科目金額
普通預金1,200,000事業主借1,200,000

入金額が百万円を超えても仕訳の考え方は同じで、決算で元入金に振り替えて整理する。

花屋を営む個人事業主は、国民健康保険料76,000円を事業用普通預金から口座振替により納付し、事業主貸として処理した。

国民健康保険料納付
借方科目金額貸方科目金額
事業主貸76,000普通預金76,000

国民健康保険料は必要経費に含められないが、確定申告では社会保険料控除に使える。

学習塾を営む個人事業主は、決算整理として当期に生じた事業主借420,000円を元入金に振り替えた。

事業主借元入金振替
借方科目金額貸方科目金額
事業主借420,000元入金420,000

事業主貸の動きがない年でも、決算では事業主借を元入金に振り替えて残高を確定させる。

骨董品店を営む個人事業主は、業務連絡用に使用するスマートフォンの回線料金9,900円(税込10%、事業使用割合40%)を普通預金から支払った。

スマホ回線按分
借方科目金額貸方科目金額
通信費3,600普通預金9,900
仮払消費税等360
事業主貸5,940
合計9,900合計9,900

業務連絡用と位置付けても私的な利用が混じれば按分は避けられず、全額計上は誤りだ。

洋菓子店を営む個人事業主は、所得税の予定納税(第1期分)150,000円を事業用普通預金から納付し、事業主貸として処理した。

所得税予定納税
借方科目金額貸方科目金額
事業主貸150,000普通預金150,000

予定納税は本税を前払いしているだけで、支払った時点でも経費計上はできない。

在宅でプログラマーとして活動する個人事業主は、携帯電話とインターネット回線の利用料合計15,400円(税込10%、事業使用割合60%)を普通預金から支払った。

通信費一括按分
借方科目金額貸方科目金額
通信費8,400普通預金15,400
仮払消費税等840
事業主貸6,160
合計15,400合計15,400

携帯とネット回線をまとめて按分するなら、本来別々の使用割合が近似するか点検したい。

自宅で鍼灸院を営む個人事業主は、水道料金8,800円(税込10%、事業使用割合60%)を普通預金から支払った。

水道代家事按分
借方科目金額貸方科目金額
水道光熱費4,800普通預金8,800
仮払消費税等480
事業主貸3,520
合計8,800合計8,800

水道代の事業割合は業種ごとに判断が割れやすく、施術での使用実態を物差しにする。

自宅でピアノ教室を営む個人事業主は、ガス料金16,500円(税込10%、事業使用割合40%)を普通預金から支払った。

ガス代家事按分
借方科目金額貸方科目金額
水道光熱費6,000普通預金16,500
仮払消費税等600
事業主貸9,900
合計16,500合計16,500

光熱費の按分はメーター実測でなく見積り比率によることが多く、根拠は毎期記録しておく。

ラーメン店を営む個人事業主は、事業用クレジットカードで家族の日用品30,000円を購入し、事業主貸として処理した。

家事用品カード払
借方科目金額貸方科目金額
事業主貸30,000未払金30,000

事業用カードで家事費を払うと支払いは未払金になり、購入した時点で事業主貸を起こす。

民泊を運営する個人事業主は、運転資金の補填として自己資金400,000円を事業用普通預金口座に入金した。

運転資金投入
借方科目金額貸方科目金額
普通預金400,000事業主借400,000

事業主借に返済期限や利息は発生せず、借入金とは別物として元入金を押し上げる。

ネイルサロンを営む個人事業主は、自宅で使用する家具88,000円を事業用普通預金から購入し、事業主貸として処理した。

自宅家具購入
借方科目金額貸方科目金額
事業主貸88,000普通預金88,000

自宅と店舗の家具が入り混じるときは、置き場所と使われ方を見て事業性を判断したい。

塗装業を営む個人事業主は、営業車の自動車税34,500円(事業使用割合60%、租税のため消費税は不課税)を現金で支払った。

自動車税按分
借方科目金額貸方科目金額
租税公課20,700現金34,500
事業主貸13,800
合計34,500合計34,500

自動車税のような租税公課は消費税の不課税取引で、事業割合分だけが必要経費になる。

写真館を営む個人事業主は、私費で購入した業務用カメラ機材(税込275,000円)を事業の資産として計上し、事業主借として処理した。

私費機材事業計上
借方科目金額貸方科目金額
工具器具備品250,000事業主借275,000
仮払消費税等25,000
合計275,000合計275,000

25万円の機材は少額特例(40万円未満)で全額経費にできるが、資産計上も選べる。

貸衣装店を営む個人事業主は、事業用レジにあった現金80,000円を生活費として持ち出した。

レジ現金生活費充当
借方科目金額貸方科目金額
事業主貸80,000現金80,000

レジの現金を生活費に流用したら、後回しにせずその場で事業主貸に起こしておく。

バイク修理店を営む個人事業主は、青色事業専従者である次男に月額給与130,000円を支給するにあたり、源泉所得税2,770円を控除した残額127,230円を現金で支給した。

専従者給与現金支給
借方科目金額貸方科目金額
専従者給与130,000預り金2,770
現金127,230
合計130,000合計130,000

給与を現金手渡しにしても源泉徴収は省けず、納期の特例を使えば納付は年2回にできる。

米穀店を営む個人事業主は、得意先から回収した売掛金110,000円をそのまま自宅に持ち帰り生活費に充当した。

売掛金回収家計充当
借方科目金額貸方科目金額
事業主貸110,000売掛金110,000

回収した売掛金をそのまま家計に使うと通帳に記録が残らないため、計上漏れに注意したい。

内装工事業を営む一人親方は、私費で購入した工具一式(税込198,000円)を事業用資産として計上し、事業主借として処理した。

私費工具事業計上
借方科目金額貸方科目金額
工具器具備品180,000事業主借198,000
仮払消費税等18,000
合計198,000合計198,000

取得価額18万円は20万円未満の資産にあたり、一括償却資産として3年で均す方法も選べる。

貸衣装店の開業準備として、店主は開業前に自己資金でチラシ印刷費及び物件契約の仲介手数料等120,000円を支払い、開業費として資産計上するとともに事業主借として処理した。

開業費資産計上
借方科目金額貸方科目金額
開業費120,000事業主借120,000

開業日より前の支出でも、開業準備のためと言えるものは繰延資産の開業費に計上できる。

焼き菓子店の開業にあたり、店主は開業前に自己資金で物件探しの仲介手数料及び保健所への許認可申請費用等180,000円を支払い、開業費として資産計上するとともに事業主借として処理した。

開業費追加計上
借方科目金額貸方科目金額
開業費180,000事業主借180,000

許認可の申請にかかった費用も開業準備の一環なら、開業費に含めて扱ってよい。

米穀店を営む個人事業主は、開業費残高400,000円のうち150,000円を任意償却により当期の開業費償却として計上し、残額は翌期以降に繰り越すこととした。

開業費一部償却
借方科目金額貸方科目金額
開業費償却150,000開業費150,000

任意償却は一括でなく一部だけ計上する年があってもよく、残りは翌期以降に繰り越し可能だ。

電気工事業を営む一人親方は、営業車の任意保険料(年払)52,000円(事業使用割合70%、保険料は消費税非課税)を普通預金から支払った。

任意保険料按分
借方科目金額貸方科目金額
保険料36,400普通預金52,000
事業主貸15,600
合計52,000合計52,000

自動車の任意保険料は消費税の非課税取引で、按分後の金額をそのまま保険料に計上する。

自宅と店舗が一体となった焼き鳥店を営む個人事業主は、電気・ガス・水道料金の合計52,800円(税込10%、事業使用割合70%)を普通預金から支払った。

光熱費一括按分
借方科目金額貸方科目金額
水道光熱費33,600普通預金52,800
仮払消費税等3,360
事業主貸15,840
合計52,800合計52,800

光熱費を一本の請求でまとめて按分するときも、算定の考え方はメモに残しておく。

骨董品店を営む個人事業主は、青色申告特別控除65万円の適用要件である複式簿記による記帳を行っており、決算にあたり当期の事業主貸1,850,000円を元入金に振り替えた。

事業主貸元入金振替
借方科目金額貸方科目金額
元入金1,850,000事業主貸1,850,000

青色65万円控除は複式簿記に加え、貸借対照表添付とe-Tax申告も要件となる。

自宅で家庭教師業を営む個人事業主は、冬季の暖房用灯油代13,200円(税込10%、事業使用割合30%)を現金で支払った。

灯油代家事按分
借方科目金額貸方科目金額
水道光熱費3,600現金13,200
仮払消費税等360
事業主貸9,240
合計13,200合計13,200

灯油代のような冬場だけの支出も家事按分の対象になり、現金払いは領収書を必ず残す。

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付録:年間業務カレンダー・用語ミニ辞典

税務・労務の1年間の期限を一覧できるカレンダーと、社内説明にそのまま使える会計・税務用語の言い換え集を、付録にまとめました。

1月〜12月の税務・社保の期限経営者・現場への説明に使える用語の言い換え

年間業務カレンダー(標準)

1月:法定調書・給与支払報告・償却資産(1/31)/源泉納特(1/20)

3月:個人確定申告(3/15)・消費税(個人3/31)

5月:3月決算法人の申告・納付(5/31)※決算月+2か月が基本

6-7月:労働保険年度更新・社保算定基礎届/源泉納特(7/10)

11-12月:年末調整の回収・計算/決算前検討(3月決算なら1-2月)

毎月:10日 源泉・住民税納付/月末 社保引落・月次締め

自社の決算期を書き込んで「自分のカレンダー」に育てる

3月決算の当社は、決算月の2か月後にあたる5月31日までに確定した法人税等・消費税を納付する。未払法人税等1,800,000円と未払消費税等2,549,300円の合計4,349,300円を普通預金から一括納付し、それぞれの未払科目を取り崩した。

決算確定納付
借方科目金額貸方科目金額
未払法人税等1,800,000普通預金4,349,300
未払消費税等2,549,300
合計4,349,300合計4,349,300

7月10日、納期の特例の適用を受ける当社は、1月から6月までに徴収した源泉所得税186,000円を預り金から取り崩して普通預金から納付した。給与の支給人員が常時10人未満であれば、この納期の特例により年2回にまとめて納付できる。

納期特例納付
借方科目金額貸方科目金額
預り金186,000普通預金186,000

用語ミニ辞典①(会計の言葉)

試算表:全科目の残高一覧。月次報告の土台

B/S(貸借対照表):期末時点の財産と借金の一覧/P/L(損益計算書):1年の儲けの明細

粗利(売上総利益):売上−原価。商売の基礎体力

減価償却:資産の値段を使う年数で割って費用化する仕組み

買掛/売掛:後払いの仕入/後受け取りの売上

発生主義:お金の動きでなく取引の発生で記帳する原則

社長への説明はこの「言い換え」を使う

用語ミニ辞典②(税務の言葉)

損金/益金:法人税の世界の費用/収益。会計と少しズレる(別表四)

源泉徴収:支払う側が税金を天引きして国に納める仕組み

年末調整:会社が行う従業員の所得税の精算

インボイス(適格請求書):消費税の控除に必要な登録番号付き請求書

簡易課税/2割特例:小規模事業者向けの消費税の簡便計算

均等割:赤字でもかかる住民税の固定部分

欠損金:税務上の赤字。10年繰り越して将来の黒字と相殺できる

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総まとめ ── 会計処理は信頼の土台

  • 流れ:証憑→仕訳→帳簿→月次→決算→申告。入口の品質がすべて
  • 迷ったら勘定科目辞典(第2章)と仕訳パターン(第3章)を引く
  • 消費税は判定の順番(4要件→非課税免税→税率)と頻出ミスの両輪(第4章)
  • 決算はB/S残高の説明・P/L増減の理由・税務調整の3点(第5章)
  • 給与・年調は期限と預り金の回転。マイナンバーは厳格に(第6章)
  • 業種別・個人の論点は自社のページを最初に読む(第7章/第8章)
  • 誤りは「誤→正パターン32」(第10章)で型として覚え、仕組みで防ぐ

正確で速い処理が、会社の信用と資金調達のすべてを支えます

経理・記帳から決算・申告まで、まとめて任せたい方へ

本ページの内容は、当事務所が日々の顧問業務で実際に使っている実務基準です。「自社の処理が合っているか見てほしい」「記帳から任せたい」「そろそろ税理士を変えたい」── そんな法人・個人事業主・これから開業される方は、初回相談(無料)をご利用ください。

出典・参考情報(公的機関)

本ページは一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の税務判断・アドバイスを行うものではありません。税制・法令は改正される場合があります(本ページは令和8年度税制改正を反映し、2026年7月に作成・最終更新)。実際の申告・手続の際は、上記の公的機関が公表する最新情報をご確認のうえ、税理士など専門家へご相談ください。

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