「公認会計士には何を相談できるのか。税理士とはどう違うのか」。札幌で監査・M&A・IPOといった論点に直面した経営者から、よくいただく質問です。
結論から言うと、公認会計士は監査と財務の専門家であり、税理士登録をしていれば税務顧問まで一体で頼めます。重要なのは、相談内容ごとに「監査をする側」と「会社を支援する側」を区別して依頼先を選ぶことです。
この記事では、札幌で公認会計士・税理士の二枚看板で実務を行う当事務所が、依頼内容別の相談マップ、それぞれの典型場面、相談先選びの確認点を解説します。
この記事は、こんな方に役立ちます
- 税理士の顧問料や費用の相場を知りたい方
- スポット相談か顧問契約か迷っている方
- 依頼の流れと範囲を把握したい方
- 公認会計士は監査・財務の専門家。税理士登録があれば税務まで一体で頼める
- 相談は監査対応・IPO・M&A/財務DD・財務コンサル・税務顧問の6領域で整理する
- 監査を「する側」と会社を「支援する側」は独立性の要請で別になる
- IPO・M&A・承継は後戻りできない意思決定。独立した調査と解釈が効く
- 選ぶ基準は論点の実務経験・立場の整理・税務まで一体かの3点
公認会計士と税理士:資格の違いと頼めること
| 資格 | 独占業務 | 中小企業との主な接点 |
|---|---|---|
| 公認会計士 | 財務諸表の監査・証明 | 監査、監査対応支援、IPO、M&A・財務調査、財務コンサル |
| 税理士 | 税務代理・税務書類の作成・税務相談 | 税務顧問、申告、税務調査対応 |
公認会計士は税理士登録をすることで税務業務も行えます。つまり両方の登録がある事務所は、決算書の信頼性や財務の構造を見る監査的な視点と、日々の税務実務を一体で提供できるのが強みです。
会社の規模が大きくなるほど、税務だけでは扱いきれない論点(監査・連結・資本政策・M&A)が増えるため、この二枚看板の価値が効いてきます。
例えば決算書の信頼性を高める経理整備は、融資・承継・M&A・監査のすべてに効く投資であり、どの入り口から相談しても行き着く土台は同じです。
相談マップ:依頼内容別の全体像

| 相談内容 | 典型的な場面 | 公認会計士の関わり方 |
|---|---|---|
| 法定監査への対応 | 大会社該当、親会社の連結対象になった | 受け入れ準備・体制整備の支援 |
| 任意監査・第三者チェック | 金融機関・補助金・取引先への信頼性向上 | 目的に応じた手続の設計 |
| IPO準備 | 上場を視野に入れた体制づくり | 課題整理・月次決算と内部統制の整備支援 |
| M&A・財務DD | 会社を買う前・売る前の財務調査 | 調査の実施・結果の解釈と交渉支援 |
| 財務コンサルティング | 資金繰り・経営計画・金融機関対応 | 未来の資金と利益の設計に伴走 |
| 税務顧問・申告 | 日々の経理・決算・申告 | 税理士登録の会計士が一体で対応 |
※2026年6月12日時点の一般的な整理です。迷ったら「いま困っている場面」から探すのが早道です。複数の領域にまたがる相談は、最も期限の近い論点(監査の期首、契約の締結日など)から着手するのが定石です。
監査に関する相談:する側と支える側は別
監査の相談でまず押さえるべきは、監査をする監査人は独立性の要請から、その会社の体制づくりを兼ねられないことです。つまり実務では、監査人(監査法人等)と、監査を受ける会社側の準備を支援する専門家の2者が登場します。
資本金5億円以上または負債200億円以上で義務になる会社法監査の判定は大会社基準の記事、初年度の段取りは監査初年度の記事で詳述しています。
札幌・道内の会社の場合、監査人が道外でも、受け入れ準備の支援者は地元で日常的に相談できる体制にすると、決算期の対応が格段に楽になります。
また、義務ではないが信頼性を高めたい場面(取引先からの要請、グループ内の管理強化)では、任意の監査やレビューを目的に合わせて設計する選択肢もあります。
IPO・M&A・財務DDの相談:節目の意思決定を数字で支える
IPOは、上場申請期の前2期分の監査証明が実務上必要になるため、準備は3〜4年がかりの体制づくりになります。着手時期の考え方はIPO準備の記事で解説しています。
M&Aでは、買う前に対象会社の財務実態を調べる財務デューデリジェンスが公認会計士の中核業務です。売り手側でも、指摘される前に自社の論点を把握する事前調査が交渉力につながります。
親族や役員への事業承継でも、株価の前提となる決算書の実態把握は同じ枠組みで役立ちます。いずれも「一度きり・金額が大きい・後戻りできない」意思決定であり、独立した専門家の調査と解釈が効く場面です。
財務・税務の日常相談:二枚看板の使い方
節目の相談だけでなく、月次の数字を経営に使う管理会計、金融機関向けの説明資料、資金繰りの設計といった日常の財務相談も公認会計士の領域です。
税務顧問と分業すると数字の受け渡しで前提がずれがちですが、一体で頼めば試算表がそのまま財務の議論の土台になります。
例えば決算前に「税額の試算」と「金融機関がこの決算書をどう読むか」を同じ面談で検討できるのは、二枚看板ならではの進め方です。
当事務所は税務顧問にとどまらず、監査対応・IPO・財務DD・財務コンサルティングといった公認会計士領域まで実務で伴走しています。
相談先を選ぶ3つの確認点
札幌で相談先を選ぶ際は、次の3点を確認してください。①その論点の実務経験。監査対応・DD・IPOは一般的な税務とは別の実務です。経験の有無を率直に聞いて差し支えありません。
②立場の整理。監査をする側に頼みたいのか、受ける側の支援者が欲しいのかを先に決めます。③税務まで一体で見てもらえるか。監査対応やDDが片付いた後も、決算と申告という日常は続きます。
スポットの論点と日常の顧問を別々の専門家に頼むと、せっかく整理した数字の前提が引き継がれません。出口まで含めた設計が合理的です。
なお、相談内容の整理と資料集め(決算書・株主構成・親会社からの依頼文など)はご自身でできる範囲です。制度の適用判断・調査の設計・スキームの選択は、ここからは専門家の領域になります。
入り口のミニケース:相談はここから始まる
実際の相談は、きれいに分類された形では来ません。よくある入り口を3つ挙げます。ケース1:補助金や融資契約の条件に「監査等」と書かれていて、何を頼めばいいか分からない。求められている保証の水準を確認し、監査が必要か、より軽い第三者チェックで足りるかを整理するところから始めます。
ケース2:同業他社から「会社を買わないか」と持ちかけられた。価格の根拠を作るため、対象会社の決算書を実態に引き直す財務DDの設計から入ります。
ケース3:金融機関から経営計画の提出を求められた。計画の数値設計と、月次で実績を検証する体制づくりが本題になります。
いずれも「何を頼むか」が固まる前の相談で構いません。漠然とした不安を依頼できる形に翻訳するのも、専門家の仕事のうちです。
当事務所での実例
実例:道内の中堅企業から「親会社の連結対象になる。数年内に経営者の承継も視野に入れたい」という複合相談を受けました。
論点の洗い出しと検討資料の整理はAI(Claude)が下準備し、監査対応の優先順位づけと承継の方向性の判断は公認会計士・税理士が担当しました。
監査・税務・承継の窓口が一つになったことで、親会社・金融機関への説明が一貫し、意思決定のスピードが上がりました。
どの領域の相談か固まっていない段階でも構いません。お問い合わせからご連絡ください。状況を伺ったうえで、対応範囲と概算をご提示します。
よくある質問
監査と税務顧問を同じ事務所に頼めますか?
監査をする会計監査人は、独立性の要請から同じ会社の税務顧問やコンサルティングを兼ねることに制限があります。監査は監査法人等、税務顧問と監査受け入れ支援は別の専門家、という分担が標準です。当事務所は後者を担います。
この立て付けを最初に整理しておくと、後からの契約変更や利益相反の問題を避けられます。
単発(スポット)の相談でも受けてもらえますか?
論点の整理だけ先に行うスポット相談から始める進め方は合理的です。M&Aや監査対応のように期間が決まっている案件は、範囲を区切ったプロジェクト型でお受けしています。スポットで相性を確かめてから顧問契約に進む流れも歓迎です。
料金はどのように決まりますか?
業務の範囲・期間・必要な深さで決まります。監査対応やDDは一律料金になじまないため、状況を伺ってから範囲と概算を提示する方式です。考え方は料金・契約・業務フローに公開しています。
相談・依頼はどう進めればよいですか?
困っている場面(監査・IPO・M&A・資金繰り等)と直近の決算書をお知らせください。お問い合わせフォームから受け付けています。料金・契約・業務フローもあわせてご覧ください。
まとめ
当事務所(札幌市)は、公認会計士・税理士の二枚看板で、監査対応からM&A・財務コンサル・税務顧問までを一体で支援しています。貴社の状況を伺ったうえで対応範囲と概算をご提示しますので、料金・契約・業務フローをご確認のうえお問い合わせください。
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料金を相談する前に整理しておくと早いこと
- 業種と年間の売上規模
- 記帳を自社でやるか依頼するか
- 訪問・オンラインなど希望の対応方法
- 現在の課題(節税・資金繰り・申告など)
- 法人か個人事業かと決算月
※本記事は2026年6月時点の法令・情報に基づく一般的な解説であり、個別の税務判断を保証するものではありません。実際の適用にあたっては税理士等の専門家にご相談ください。
