- カテゴリ:その他
- 根拠:通則法60・65〜
- 入力7項目・その場で自動計算
- 令和8年度の数値に対応
申告や納税が期限に遅れたときには、本来の税額(本税)に加えて延滞税や加算税という付帯税がかかります。延滞税は遅れた日数に応じて、加算税は申告漏れの原因や内容によって税率が変わります。この計算機では、本税の金額・加算税の区分・延滞日数を入力して、端数処理まで含めた加算税と延滞税の目安を試算します。
この計算式を3行でいうと
- 加算税は本税(1万円未満切捨て)に区分ごとの税率を掛けて計算します。過少申告10%・無申告15%(調査の事前通知前の自主的な期限後申告は5%)・重加算35%(無申告に伴う重加算は40%)が基本です。
- 過少申告は「期限内申告税額と50万円のいずれか多い額」を超える部分が15%、無申告は50万円を超える部分が20%・300万円を超える部分が30%に上がります。
- 延滞税は「本税×延滞税率×延滞日数÷365日」で、納期限の翌日から2か月以内は年2.8%、2か月経過後は年9.1%(令和8年)です。
まずは計算してみる(自動計算ツール)
延滞税・加算税の概算
通則法60・65〜★結果コピーリンク本税に対する加算税(過少申告・無申告・重加算)と、法定納期限からの延滞税(2か月以内と2か月経過後で税率が異なる)を、端数処理(本税1万円未満切捨・税額百円未満切捨・少額不徴収)どおりに試算します。
| 加算税の区分 | 過少申告加算税(10%・期限内申告税額と50万円のいずれか多い額を超える部分15%) |
| 加算税(本税1万円未満切捨×率・百円未満切捨・5千円未満は不徴収) | ¥100,000 |
| 延滞税: 納期限翌日から2か月以内 61日×2.8% | ¥4,679 |
| 延滞税: 2か月経過後 39日×9.1% | ¥9,723 |
| 延滞税(百円未満切捨・1,000円未満は全額切捨) | ¥14,400 |
| 合計 | ¥114,400 |
こんなときに使います
- 申告や納税が期限に遅れてしまい、延滞税がどれくらいかかるのか、おおまかに知りたいとき
- 税務調査で申告漏れを指摘され、過少申告加算税や重加算税の見込み額をあらかじめきちんと把握したいとき
- 期限後に自主的に申告する予定で、加算税がどの区分になるのか、事前にきちんと確認したいとき
- 資金繰りの計画を立てる前に、本税以外に追加でかかる税額の概算をつかんでおきたいとき
入力する項目のかんたん解説
| 入力する項目 | どんな数字か | どこを見ればよいか |
|---|---|---|
| 本税 | 期限までに納めるべきだった、本来の税額です。加算税・延滞税の計算のもとになります。すでに納付済みの部分があれば、その分を除いた未納税額を指します。 | 修正申告書や更正通知書に記載された本税の金額で確認します。 |
| 区分(0〜4) | 加算税の種類です。0=過少申告(申告はしたが税額が少なかった:10%・15%)、1=無申告で調査の事前通知前に自主的に期限後申告(5%)、2=無申告で調査後(15%・20%・30%)、3=過少申告に伴う重加算(35%)、4=無申告に伴う重加算(40%)の5区分から選びます。同じ申告漏れでも、経緯によって当てはまる区分が変わります。 | 税務署からの通知や、申告状況の実態から判断します。 |
| 期限内申告税額 | 過少申告加算税の15%の判定に使います。本税のうち「期限内申告税額と50万円のいずれか多い額」を超える部分が15%になります。区分0以外では計算に影響しません。 | 当初の申告書(期限内申告書)の納付税額で確認します。 |
| 延滞日数(合計) | 法定納期限の翌日から実際に納付する日までの日数です。土日や祝日も日数に含めて数えます。修正申告や更正の場合、法定申告期限から1年を経過した日の翌日から修正申告書の提出日までの期間は延滞税の計算期間から除かれます(除算期間。重加算税の対象となる場合を除く)。 | 法定納期限と納付予定日をカレンダーで数えて確認します。 |
| うち納期限の翌日から2か月以内の日数 | 合計の延滞日数のうち、低い税率(令和8年は年2.8%)が適用される日数です。納期限(期限後申告・修正申告の場合はその申告書を提出した日)の翌日から2か月を経過する日までが対象で、期限後申告・修正申告では法定納期限から申告書提出日までの期間も低い税率です。残りの日数には高い税率(年9.1%)が適用されます。 | 納期限(申告書の提出日)に2か月を足した日と、納付予定日を比べて数えます。 |
| 延滞税率(2か月以内/2か月経過後) | 延滞税の計算に使う年率です。令和8年中は2か月以内が年2.8%、2か月経過後が年9.1%(令和7年中は2.4%・8.7%)で、年ごとに見直されます。延滞期間が年をまたぐときは、年ごとに分けて計算します。 | 国税庁が毎年公表する延滞税の割合を確認します。 |
計算のしくみ(3ステップ)
- 加算税の区分を確認する:過少申告・無申告(調査の事前通知前の自主的な期限後申告か、調査後か)・重加算(過少申告に伴うものか、無申告に伴うものか)のどれに当たるかを確認します。区分によって税率が大きく異なります。
- 加算税を計算する:本税(1万円未満切捨て)に区分ごとの税率を掛けます。過少申告は10%(期限内申告税額と50万円のいずれか多い額を超える部分は15%)、無申告は15%(50万円を超える部分は20%・300万円を超える部分は30%、調査の事前通知前の自主的な期限後申告なら5%)、重加算は35%(無申告に伴う重加算は40%)です。計算した金額は百円未満を切り捨て、5,000円未満なら徴収されません。
- 延滞税を計算し、合計する:本税(1万円未満切捨て)に延滞税率と延滞日数を掛け、365日で割ります。納期限の翌日から2か月以内の日数は年2.8%、2か月経過後の日数は年9.1%(令和8年)で別々に計算して合計し、百円未満を切り捨てます(1,000円未満なら徴収されません)。加算税と延滞税を合計した金額が、本税以外に追加でかかる税額の目安です。
延滞税と加算税は、どちらも本税とは別に発生する付帯税ですが、性格が異なります。延滞税は「遅れたことへの利息」に近い性格で、加算税は「申告や納税の義務を守らなかったことへのペナルティ」です。両方が同時にかかる場合、負担は本税だけのときよりかなり重くなる点を理解しておく必要があります。
具体例で確かめる
例1 本税100万円・過少申告(期限内申告税額200万円)・延滞100日(うち2か月以内61日)のケース(この計算機の初期値)
期限内申告税額200万円と50万円の多い方(200万円)を本税100万円は超えないため、全額が10% 加算税 = 1,000,000円 × 10% = 100,000円 延滞税(2か月以内)= 1,000,000円 × 2.8% × 61日 ÷ 365日 = 4,679円 延滞税(2か月経過後)= 1,000,000円 × 9.1% × 39日 ÷ 365日 = 9,723円 延滞税の合計 = 14,402円 → 百円未満切捨てで 14,400円
加算税100,000円と延滞税14,400円をあわせて、追加の税額は114,400円
例2 本税30万円・無申告(調査の事前通知前に自主的に期限後申告し、同時に納付)・延滞90日のケース
調査の事前通知前の自主的な期限後申告のため、無申告加算税率は5% 加算税 = 300,000円 × 5% = 15,000円 期限後申告と同時に納付すれば、法定納期限の翌日から納付日までの90日すべてが低い税率(2.8%) 延滞税 = 300,000円 × 2.8% × 90日 ÷ 365日 = 2,071円 → 百円未満切捨てで 2,000円
加算税15,000円と延滞税2,000円をあわせて、追加の税額は17,000円。調査後の申告(区分2)なら加算税は15%の45,000円になる
例3 本税200万円・過少申告に伴う重加算・延滞30日(すべて2か月以内)のケース
過少申告に伴う重加算税率は35%(過少申告加算税に代えて課される) 加算税 = 2,000,000円 × 35% = 700,000円 延滞税 = 2,000,000円 × 2.8% × 30日 ÷ 365日 = 4,602円 → 百円未満切捨てで 4,600円
加算税700,000円と延滞税4,600円をあわせて、追加の税額は704,600円。無申告に伴う重加算(区分4)なら加算税は40%の800,000円になる
加算税率の早見表
| 区分 | 基本の税率 | 加重・軽減 |
|---|---|---|
| 過少申告加算税(区分0) | 10% | 期限内申告税額と50万円のいずれか多い額を超える部分は15%。調査の事前通知前に自主的に修正申告すれば課されません(通知後・更正予知前の修正申告は5%・10%)。 |
| 無申告加算税(区分1・2) | 15% | 50万円を超える部分は20%、300万円を超える部分は30%。調査の事前通知前の自主的な期限後申告なら5%(通知後・更正予知前は10%・15%・25%)。前年・前々年にも無申告加算税等を課されている場合や、過去5年内に無申告加算税・重加算税を課されたことがある場合は10%加算。 |
| 重加算税(区分3・4) | 35% | 無申告に伴う重加算税は40%。過去5年内に無申告加算税・重加算税を課されたことがある場合は10%加算。 |
ここを間違えやすい
1|延滞税率は一律ではなく期間で変わります
延滞税の税率は、納期限の翌日から2か月を経過する日までは低い率(令和8年は年2.8%)、それ以降は高い率(同9.1%)です。令和7年中は2.4%・8.7%というように年ごとに見直されるため、延滞期間が年をまたぐときは年ごとに分けて計算します。一方、修正申告や更正の場合は、法定申告期限から1年を経過した日の翌日から修正申告書の提出日(更正通知書の発行日)までの期間が延滞税の計算から除かれる「除算期間」があります(重加算税の対象となる仮装・隠蔽の場合を除く)。
2|自主的に申告すれば加算税が軽くなることがあります
税務署から調査の連絡を受ける前に、自分から期限後申告をした場合は、無申告加算税が5%まで軽減される取り扱いがあります。調査を受けてから慌てて申告するのとは結果が大きく変わるため、申告漏れに気づいたら早めの自主対応を検討する価値があります。
3|過少申告加算税がかからない場合もあります
正当な理由がある場合や、修正申告が更正を予知しないで自主的に行われた場合など、一定の条件を満たせば過少申告加算税がかからない、または軽減されることがあります。この判定は個別の事情によって分かれるため、実務では慎重な確認が必要です。
4|この計算はあくまで概算です
この計算機は、本税の1万円未満切捨て、加算税・延滞税の百円未満切捨て、少額不徴収(加算税5,000円未満・延滞税1,000円未満)といった基本の端数処理は反映していますが、年をまたぐ税率の変更、除算期間、加算税の加重・軽減などは反映していません。正確な金額は税務署や税理士による確認が必要です。この計算機の結果は資金繰りの目安としてご利用ください。
よくある質問
- 延滞税と利子税はどう違いますか。
- 延滞税は納付が遅れたことに対するペナルティ的な性格の税金です。一方、利子税は相続税の延納など、正式に認められた分割払いの期間に対してかかるもので、性質が異なります。延滞税が「遅れたことへの負担」であるのに対し、利子税は「認められた猶予期間の対価」に近いイメージです。
- 加算税と延滞税は両方ともかかるのですか。
- 申告漏れが期限後に発覚し、かつ納付も遅れた場合は、加算税と延滞税の両方がかかることがあります。それぞれ別の計算式で求め、合計した金額を本税とあわせて納付します。どちらか一方だけがかかるケースもあるため、自分がどの状況に当てはまるかを整理しておくとよいでしょう。
- 重加算税はどんなときにかかりますか。
- 売上を隠す、経費を水増しするなど、事実を仮装・隠蔽していたと認められる場合にかかります。単なる計算ミスや解釈の誤りとは扱いが大きく異なり、税率も加算税の中で最も重くなります。
- 延滞税はいつまで計算されるのですか。
- 法定納期限の翌日から、実際に本税を完納する日までの日数で計算されます(修正申告や更正の場合は、法定申告期限から1年経過後〜修正申告書提出日の除算期間を除きます)。納付が遅れるほど延滞税は増えていくため、資金が用意できた時点で早めに納付することが負担を抑えることにつながります。
根拠となる法令・出典
本ページは次の公的資料にもとづいて作成しています(最終確認:2026年8月)。
- 国税通則法第60条(延滞税)、第61条(延滞税の額の計算の基礎となる期間の特例)、第65条から第68条まで(加算税)、第118条・第119条(端数計算・少額不徴収)、租税特別措置法第94条(延滞税の割合の特例)
- 国税庁タックスアンサー No.9205「延滞税について」
- 国税庁タックスアンサー No.2024「確定申告を忘れたとき」(加算税の解説を含む)
税制は毎年改正されます。実際の申告にあたっては最新の条文・通達および税理士の確認をお願いします。
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