令和8年度税制改正 完全ガイド|いつから何が変わるか・実務対応まで【2026年施行】

最終更新:2026年8月8日(施行状況を反映)
令和8年度税制改正(2026年度)で「何が・いつから・どう変わるのか」を、中小企業の経営者と個人事業主の目線で1ページにまとめました。各項目は「ひとことで言うと → 対象 → いつから → 実務対応3ステップ」の同じ型で解説します。読み終えたら、そのまま自社チェックリスト実務対応カレンダーで行動に移せる構成です。
  • 全30項目を網羅
  • 実務対応は各3ステップ
  • 読者別の影響早見表つき
  • 出典は財務省・国税庁など官公庁の一次情報
目次

3分でわかる令和8年度税制改正|まずはこの5つ

令和8年度税制改正は、2025年12月26日に閣議決定された「令和8年度税制改正の大綱」に基づき、2026年3月末に関連法が成立したものです。物価高への対応(基礎控除の引上げ)、防衛財源の確保(付加税の創設)、インボイス経過措置の組み替えという「家計・会社・消費税」の3方向が同時に動く、実務への影響が大きい改正になりました。本ページでは、令和7年度以前の改正で決定済みで2026年に施行される項目(防衛特別法人税・免税リファンド方式・宿泊税など)もあわせて扱います。

まず、中小企業への実務インパクトが大きい順に5つだけ挙げます。この5つを押さえれば、今年の対応の大半をカバーできます。

1インボイス:8割控除が「7割控除」に縮小
免税事業者からの仕入れに使える経過措置が2026年10月1日から80%→70%へ。1社あたり年1億円の上限も新設。
▶ 2026年10月1日から(目前)
2年末調整:基礎控除104万円・課税最低限178万円に
基礎控除の上乗せ特例と給与所得控除74万円で「年収の壁」が178万円まで拡大。2026年12月の年末調整で全社員に影響。
▶ 2026年12月の年末調整から
3防衛特別法人税がスタート(税額ゼロでも申告)
法人税額から500万円を引いた残りに4%の付加税。中小の大半は納税ゼロだが、申告書の提出は全法人に必要。
▶ 2026年4月1日以後開始の事業年度から
4少額減価償却資産が「40万円未満」に拡大
中小企業の即時経費化の上限が30万円→40万円未満へ。パソコン・什器・厨房機器などの買い方が変わる。
▶ 2026年4月1日以後の取得から
5ガソリン・軽油の暫定税率が廃止
ガソリン25.1円/Lは2025年末、軽油17.1円/Lは2026年4月に廃止済み。運送・建設・車両の多い会社は燃料コスト管理を更新。
▶ 施行済み(ガソリン2025/12/31・軽油2026/4/1)

※重要度(★)は「中小企業の実務への影響の大きさ」の目安として当事務所が付したものです。

あなたへの影響 早見表

立場ごとに「どの改正が効くか」を一覧にしました。◎=ほぼ全員に影響、○=該当すれば影響、-=原則関係なし、の3段階です。

改正項目(カード番号)法人個人事業主給与計算の担当者会社員・パート
01 防衛特別法人税
02 少額減価償却資産 40万円未満
03 賃上げ促進税制の見直し
04 大胆な設備投資促進税制(新設)
05 研究開発税制の強化
06 経営強化税制等の器具備品40万円以上
07 外形標準課税の対象拡大
08 インボイス 8割控除→7割控除
09 2割特例の終了と「3割特例」
10 免税販売のリファンド方式
11 越境EC・プラットフォーム課税
12 基礎控除104万円・178万円の壁
13 扶養の所得要件 62万円に
14 通勤手当の非課税枠 拡大
15 食事支給の非課税枠 月7,500円
16 防衛特別所得税1%(2027年1月〜)
17 ひとり親控除 38万円
18 青色申告特別控除 65万・75万円
19 住宅ローン控除の延長・拡充
20 NISAの年齢下限撤廃
21 ミニマムタックスの強化
22 働くシニアの年金控除調整
23 セルフメディケーション・ふるさと納税
24 教育資金一括贈与の終了
25 事業承継税制 計画提出の延長
26 ガソリン・軽油の暫定税率廃止
27 エコカー減税の見直し
28 国際観光旅客税 3,000円
29 宿泊税(北海道・札幌市)
30 暗号資産の申告分離課税(施行待ち)

タイムライン:いつから何が変わるのか

令和8年度税制改正は「4月に一斉スタート」ではありません。2025年12月から2027年1月まで、時期をずらして順番に施行されます。「済」はすでに始まっているもの、「これから」はこれから対応が必要なものです。

2025年12月31日
  • ガソリン(揮発油税等)の暫定税率25.1円/Lを廃止(令和7年12月成立の法律による)
2026年1月1日
  • グローバル・ミニマム課税の見直し(2026年1月1日以後に開始する会計年度から。対象は連結売上高7.5億ユーロ以上の多国籍企業グループ)
2026年3月31日
  • 教育資金の一括贈与の非課税措置が終了(延長されずに期限到来)
  • 賃上げ促進税制の「大企業向け」と「教育訓練費の上乗せ」が令和7年度末で廃止
2026年4月1日
  • 軽油引取税の暫定税率17.1円/Lを廃止
  • 防衛特別法人税:令和8年4月1日以後に開始する事業年度から適用
  • 少額減価償却資産の特例が「40万円未満」に拡大(4月1日以後の取得分から)
  • 中小企業経営強化税制・投資促進税制の工具器具備品の下限が40万円以上に
  • 食事支給の非課税枠が月7,500円に・深夜勤務の夜食代は650円に
  • マイカー通勤の非課税枠拡大(片道65km以上の区分新設・駐車場代の加算):4月1日以後に支払う通勤手当から
  • 外形標準課税の対象拡大(資本金+資本剰余金50億円超の親法人の100%子法人):令和8年4月1日以後開始事業年度から
  • 宿泊税:北海道と札幌市で4月1日宿泊分から課税開始(地方税条例)
2026年5月1日
  • 自動車重量税のエコカー減税:燃費基準の達成度を引き上げたうえで2年延長(2027年5月にさらに引上げ)
2026年7月1日
  • 国際観光旅客税が出国1回1,000円→3,000円に(7月1日以後の出国から。海外出張の旅費精算に影響)
2026年10月1日これから
  • インボイスの8割控除が「7割控除」に縮小(免税事業者からの仕入れに係る経過措置。2026年10月〜2028年9月は70%)
  • 経過措置の適用上限を新設:1免税事業者ごとの仕入れにつき年1億円(令和8年10月1日以後に開始する課税期間から)
  • 2割特例は「令和8年9月30日を含む課税期間」の分で終了(個人事業主は令和8年分の申告が最後)
2026年11月1日これから
  • 外国人旅行者向けの免税販売が「リファンド方式」へ移行(11月1日購入分から。販売時は税込で受け取り、税関確認後に返金。※令和7年度改正で決定済みの制度がこのタイミングで施行)
2026年12月1日これから
  • 基礎控除の引上げ(最大104万円)と給与所得控除の最低保障74万円が施行。令和8年分の所得税に遡って適用され、2026年12月の年末調整で精算する(毎月の源泉徴収税額表の改定は2027年1月から)
2027年1月1日これから
  • 防衛特別所得税1%が創設・復興特別所得税は2.1%→1.1%に引下げ(課税期間は10年延長)。給与の源泉徴収税額表も改定
  • 個人事業主向けの「3割特例」スタート(令和9年分・10年分の消費税申告で利用可能)
  • 青色申告特別控除が65万円(e-Tax等)・75万円(優良な電子帳簿)に(令和9年分から)
  • ミニマムタックスの強化(特別控除1億6,500万円・税率30%。令和9年分から)
  • ひとり親控除38万円へ引上げ(令和9年分から)
  • 公的年金等控除の調整措置(給与所得控除との合計が280万円を超える場合。令和9年分から)
2027年4月1日以後これから
  • 研究開発税制の一般型:控除率カーブ・控除上限の見直し(令和9年4月1日以後開始事業年度)
  • 2028年4月1日〜:越境ECの少額免税見直し・プラットフォーム課税(令和10年4月1日から)

※「済」の項目も、経理処理や社内規程がまだ旧ルールのままになっていないかの確認が必要です(チェックリスト参照)。

業種別・まず見るべきカードはこれ

「全部読む時間がない」という方のために、業種ごとに影響の大きいカードを3つずつ挙げます。

業種最優先で読むカード理由
建設業26 軽油08 インボイス02 40万円特例重機の燃料コスト減と一人親方への外注(免税事業者)の控除縮小が直撃
運送業26 軽油03 賃上げ税制14 通勤手当燃料減税を原資にドライバーの賃上げ・手当拡充を設計できる
飲食業15 食事支給09 2割特例終了08 インボイスまかない・従業員食の非課税枠倍増と、小規模店の消費税負担増への備え
小売・EC10 リファンド方式11 越境EC02 40万円特例免税販売の店頭オペ刷新と海外勢との競争条件の変化
宿泊・観光29 宿泊税10 リファンド方式28 出国税特別徴収の申告納入が新たな月次業務になる
医療・介護15 夜食・食事03 賃上げ税制13 扶養の壁夜勤の食事支給と、パート職員の就業調整緩和が人手不足対策に効く
IT・士業・コンサル09 3割特例18 青色75万円05 研究開発フリーランスの消費税と電子帳簿、自社開発の税額控除
農業・水産26 燃料08 インボイス02 40万円特例燃料コストと直売所・仕入先の免税事業者対応

法人税編|会社の税金はここが変わる(カード01〜07)

法人税関係は「新しい税金の開始(防衛特別法人税)」と「中小企業の投資減税の拡充(40万円未満の即時経費化など)」、そして「賃上げ税制のスリム化」が柱です。決算期をまたいで適用時期が異なるので、自社の事業年度がいつ始まるかを意識して読んでください。

01★★★

防衛特別法人税がスタート|税額ゼロでも申告が必要

法人(全社)個人事業主は対象外
ひとことで言うと:法人税額から年500万円を引いた残りに4%を上乗せする新しい付加税。中小企業の大半は納税ゼロですが、申告書の提出は全法人に必要です(令和7年度改正で創設された制度が、この4月開始の事業年度から適用されます)。

いつから:令和8年(2026年)4月1日以後に開始する事業年度から。3月決算なら2027年3月期、12月決算なら2027年12月期が最初の対象です。

計算式はシンプルです。基礎控除が年500万円あるため、法人税額が500万円以下の会社は納税額が出ません。

基準法人税額その年度の法人税額(一定の調整後)
基礎控除年500万円
課税標準
×4%=
防衛特別法人税
図1:防衛特別法人税の計算の流れ(事業年度が1年に満たない場合、基礎控除は月数按分)

法人税額500万円は、軽減税率を使う中小法人でいえば課税所得およそ2,440万円に相当します(所得800万円×15%=120万円、残り約1,638万円×23.2%=約380万円)。つまり所得約2,400万円以下の会社は納税ゼロ。ただし「納税ゼロ=何もしなくてよい」ではなく、法人税の申告義務がある法人は防衛特別法人税の申告書(法人税申告書とあわせて提出)が必要です。

実務対応 3ステップ
  1. 自社の直近の法人税額を確認する(500万円超なら超過分×4%を納税予測に織り込む)。
  2. 会計事務所・申告ソフトが新様式(防衛特別法人税の別表)に対応しているか確認する。
  3. 納税が出る会社は、中間申告・納付資金のスケジュールに上乗せ分を反映する。

注意:「うちは小さいから関係ない」と申告書の添付を漏らすのが今年いちばん起きやすいミスです。税額ゼロでも申告対象である点を、決算チェックリストに追加しておきましょう。

具体例課税所得3,000万円の中小法人(法人税額 約630万円)の場合、(630万円-500万円)×4%=年5.2万円の上乗せ(概算)。課税所得1,000万円の会社なら法人税額約166万円で基礎控除の範囲内のため納税ゼロ・申告のみです。
02★★★

少額減価償却資産の特例が「40万円未満」に拡大

中小法人個人事業主(青色)
ひとことで言うと:中小企業がその年に全額経費にできる資産の上限が、1つ30万円未満→40万円未満に拡大。年間合計300万円までの枠は従来どおりです。

いつから:令和8年(2026年)4月1日以後に取得した資産から。適用期限は令和11年(2029年)3月31日まで延長されました。対象は青色申告の中小企業者等で、従業員要件は500人以下→400人以下に変わっています。

取得価額ごとの取扱いは次の4区分になります。「39万円台のパソコンや厨房機器が即時経費化できる」ようになったのが実務上の変化です。

取得価額(1単位)処理方法対象償却資産税(固定資産税)
10万円未満全額をその年の経費にすべての事業者対象外
10万円以上20万円未満一括償却(3年で均等に経費化)も選択可すべての事業者一括償却を選べば対象外
20万円以上40万円未満少額減価償却資産の特例で全額経費(年間合計300万円まで)青色申告の中小企業者等(従業員400人以下)課税対象になる
40万円以上通常の減価償却(税額控除・特別償却の検討へ→カード06すべての事業者課税対象
実務対応 3ステップ
  1. 2026年4月1日以後の取得分から、経費化の判定ラインを「40万円未満」に更新する(社内の購買基準・経理マニュアルも修正)。
  2. 年間300万円の枠を意識して、期末の設備購入は取得日と合計額を管理する。
  3. 特例を使った資産は償却資産申告(1月末)の対象になるため、資産台帳に忘れず登録する。

注意:「40万円未満」は税込経理なら税込金額、税抜経理なら税抜金額で判定します。判定単位は「1台・1組」ごとです。詳しい仕訳例は中小企業の経理ガイドもご覧ください。

具体例1台38万円の業務用パソコンを5台(計190万円)購入した場合、改正前は5台とも通常の減価償却(耐用年数4年)でしたが、改正後は年間300万円の枠内で全額をその年の経費にできます。実効税率30%なら購入年の税負担が最大約57万円軽くなります(通常の減価償却と比べた課税の繰延べ効果。数年合計の税額は同じですが、手元資金が早く残ります)。
03★★

賃上げ促進税制の見直し|中小向けは維持、教育訓練の上乗せは廃止

中小法人個人事業主大企業向けは廃止
ひとことで言うと:中小企業向けの本体(給与総額+1.5%で15%控除、+2.5%で30%控除)はそのまま継続。ただし教育訓練費の上乗せ(+10%)が廃止され、控除率の最大は45%→35%になりました。

いつから:大企業向けの措置と教育訓練費の上乗せは令和7年度末(2026年3月31日)で廃止。令和8年4月1日以後に開始する事業年度は新しい体系で計算します。中小向け措置の適用期限は令和9年3月31日までに開始する事業年度です。

区分改正前(〜令和7年度)改正後(令和8年度〜)
中小企業向け(本体)全雇用者の給与総額+1.5%→15%控除/+2.5%→30%控除変更なし(維持)
教育訓練費の上乗せ+10%廃止
くるみん・えるぼし等の上乗せ+5%維持(最大35%)
赤字年度の繰越控除5年間維持
大企業向け+3%〜で最大35%廃止(令和7年度末まで)
中堅企業向け+3%〜要件を見直したうえで、期限到来時に廃止予定
実務対応 3ステップ
  1. 令和8年4月以後に開始する事業年度の節税試算から、教育訓練費の上乗せを外す(最大35%で再計算)。
  2. 控除の判定に使う「全雇用者の給与総額」を月次で把握できるよう、給与データの集計方法を決めておく。
  3. 赤字でも諦めない:中小は控除しきれない額を5年間繰り越せるため、賃上げした年は忘れずに明細書を添付する(繰越分を使う年は、その年も給与総額が前年を上回っていることが要件)。

注意:最低賃金の引上げ(令和8年度の目安は全国加重平均1,176円、北海道は1,131円見込み)で給与総額は自然に増えます。「気づいたら要件を満たしていた」ケースが多いので、決算前に必ず判定を。賃上げ原資の考え方は節税一覧もあわせてどうぞ。

具体例給与総額3,000万円の会社が3%(90万円)賃上げした場合、+2.5%要件を満たすため控除額は増加額90万円×30%=27万円。くるみん認定があれば×35%=31.5万円(控除上限は法人税額の20%)。赤字なら5年間繰り越せます。
04

「大胆な設備投資」促進税制の創設|即時償却または7%控除

大型投資をする法人投資下限:中小5億円〜
ひとことで言うと:国内で大型の設備投資をする会社向けに、即時償却か税額控除7%(建物系は4%)を選べる新税制ができました。ただし投資下限は35億円(中小企業者等は5億円)以上と、かなり大きめです。

いつから:産業競争力強化法の改正法の施行日から令和11年(2029年)3月31日までに投資計画の確認を受け、確認日から5年以内に取得・事業供用した設備が対象です。

対象は全業種で、機械装置・工具器具備品・建物・建物附属設備・構築物・ソフトウェアが含まれます。投資利益率(ROI)15%以上の計画であることが条件で、控除上限は法人税額の20%です。輸出入環境の急変への対応計画の認定を受けた場合は最大3年の繰越もできます。

実務対応 3ステップ
  1. 5億円以上の設備投資(工場新設・大型機械の入替え・基幹システム刷新など)の計画があるなら、この税制の適用可否をまず検討する。
  2. 計画期間中は中小企業経営強化税制など他の投資税制と併用できないため、どちらが有利かを試算して選ぶ。
  3. 産業競争力強化法の「確認」手続きが入口になるので、着工前に専門家へ相談する(事後適用はできません)。

注意:一般的な中小企業の設備投資(数百万〜数千万円)には、引き続き中小企業経営強化税制(即時償却/10%控除)が主力です(→カード06)。

05

研究開発税制の強化|中小の優遇は延長+3年繰越が可能に

開発・試作をする法人AI・半導体等は別枠40%
ひとことで言うと:中小企業の研究開発(中小企業技術基盤強化税制)は優遇が令和11年3月31日まで延長され、控除しきれない分を3年間繰り越せるようになりました。AI・量子・半導体など6分野には控除率40〜50%の「戦略技術領域型」が新設されています。

いつから:戦略技術領域型は産業技術力強化法の改正法施行日〜令和11年3月31日の認定計画分。一般型の控除率カーブ見直しは令和9年(2027年)4月1日以後開始事業年度からです。

「研究開発」というと大企業のイメージがありますが、新製品の試作、製造工程の改良、自社システムの開発なども試験研究費に該当する余地があります。中小企業は税額控除率12%〜17%で、控除上限は法人税額の25%〜。赤字や税額不足で使い切れなかった年の分を3年繰り越せるようになったのは、業績の波が大きい中小企業には大きな改善です。

実務対応 3ステップ
  1. 開発・試作・改良の人件費や材料費を「試験研究費」として区分集計する勘定科目・プロジェクト管理を整える。
  2. 税額控除を使い切れなかった年も、繰越のために申告書へ明細書を添付しておく。
  3. AI・半導体・バイオ等の6分野に関わる開発は、戦略技術領域型(認定制・控除率40%〜)の対象になるか確認する。
06

中小企業経営強化税制など|対象となる器具備品は「40万円以上」に

中小法人個人事業主
ひとことで言うと:即時償却などができる中小企業経営強化税制・投資促進税制の対象のうち、工具器具備品の下限が30万円→40万円以上に変わりました。カード02の「40万円未満は即時経費化」とセットで、40万円を境に制度がきれいに住み分けます。

いつから:令和8年(2026年)4月1日以後の取得分から。中小企業経営強化税制そのものは令和9年3月31日まで(令和7年度改正で延長済み)です。

設備の金額使う制度効果
40万円未満少額減価償却資産の特例(カード02その年に全額経費(年300万円まで)
40万円以上の器具備品・160万円以上の機械装置など中小企業経営強化税制(経営力向上計画の認定が必要)即時償却 または 税額控除10%(資本金3,000万円超は7%)
実務対応 3ステップ
  1. 2026年4月以後の設備投資は「40万円」を境に使う制度を整理する(両方は使えないので有利判定)。
  2. 経営強化税制を使うなら、取得前に経営力向上計画の認定を受けるスケジュールを組む。
  3. 投資促進税制の測定工具・検査工具は「1台120万円以上、または1台40万円以上かつ合計120万円以上」に変わった点を確認する。

注意:経営力向上計画は原則「取得前」の認定が必要です。例外的な事後手続きには期限があるため、見積書が出た段階でご相談ください。

07

外形標準課税の対象拡大|大企業の100%子会社は要確認

大企業グループの子会社資本金1億円以下でも対象になり得る
ひとことで言うと:「資本金+資本剰余金が50億円を超える親法人」の100%子会社(資本金+資本剰余金2億円超)は、資本金1億円以下でも外形標準課税(事業税の付加価値割・資本割)の対象になります。

いつから:令和8年(2026年)4月1日以後に開始する事業年度から(令和6年度改正で決定済みの措置がこのタイミングで施行されるものです)。新たに対象となる法人には、負担増を段階的に緩和する経過措置が設けられています。なお「減資による外形外し」への対応(前年度に外形対象だった資本金1億円以下・資本金+資本剰余金10億円超の法人を対象に含める措置)は令和7年4月1日以後開始事業年度からすでに始まっています。

実務対応 3ステップ
  1. 親会社の「資本金+資本剰余金」が50億円を超えるグループの子会社は、自社の資本金+資本剰余金が2億円超かを確認する。
  2. 対象になる場合、外形標準課税(所得以外に給与・純資産等へ課税)で税負担がどう変わるかを試算する。
  3. 赤字でも納税が発生する税目のため、資金繰り計画に反映する。

注意:判定基準は「資本金50億円超」ではなく「資本金+資本剰余金50億円超」です。持株会社の下にある事業子会社は特に確認してください。

消費税・インボイス編|2026年10月が節目(カード08〜11)

消費税は今回の改正でいちばん「うっかり」が起きやすい分野です。2026年10月1日にインボイスの経過措置が2段階で動くため、期の途中で経理処理の切替えが必要になります。個人事業主には「2割特例の次」の制度も用意されました。

08★★★

免税事業者からの仕入れ|8割控除が「7割控除」へ・年1億円の上限も新設

法人個人事業主本則課税の事業者に影響
ひとことで言うと:インボイスのない仕入れ(免税事業者等からの仕入れ)でも消費税の80%を控除できた経過措置が、2026年10月1日から70%に縮小。あわせて1つの仕入先につき年1億円までという上限がつきました。

いつから:2026年(令和8年)10月1日以後に行う課税仕入れから70%控除。年1億円の上限は令和8年10月1日以後に開始する課税期間から適用されます。

もともとは「2026年10月に50%へ縮小→2029年9月で終了」の予定でしたが、令和8年度改正で段階を細かくし、終了を2年延長する形に組み替えられました。改正後のスケジュールは次のとおりです。

80%2023年10月〜2026年9月
70%2026年10月〜2028年9月
50%2028年10月〜2030年9月
30%2030年10月〜2031年9月
0%2031年10月〜
図2:免税事業者からの仕入れに係る仕入税額控除の経過措置(改正後)。控除割合は仕入れを行った日で判定
実務対応 3ステップ
  1. インボイスのない仕入先(外注先・仕入先・家賃など)をリストアップし、年間の取引額と消費税影響額(10月からは仕入税額の30%が控除不可)を把握する。
  2. 会計ソフトの税区分を9月30日までの仕入れは「控除80%」、10月1日以後は「控除70%」で入力するよう、経理担当者と記帳ルールを共有する(期の途中で切替えが必要)。
  3. 影響が大きい取引先とは、課税事業者への転換や価格の見直しを話し合う。その際、一方的な値下げ要求は独占禁止法や中小受託取引適正化法(旧下請法・2026年1月改称)上問題になり得るため、協議の記録を残す。

注意:同じ免税事業者からの仕入れが年1億円を超える部分は経過措置の対象外になります(上限は今後さらなる引下げも検討と明記されています)。経過措置の適用には帳簿への記載要件(「80%控除対象」「70%控除対象」等の記載)がある点も従来どおりです。会計ソフト別の設定方法はインボイス制度 完全ガイドの第25章で解説しています。

具体例免税事業者の外注先へ月55万円(税込)を支払っている場合、仕入税額は月5万円。80%控除の間は控除できない額が月1万円(年12万円)でしたが、10月からの70%控除では月1.5万円(年18万円)に増えます。仕入先が10社あれば影響はその合計です。
09★★★

2割特例は2026年で見納め|個人事業主には「3割特例」を新設

個人事業主小規模法人インボイス登録で課税事業者になった人
ひとことで言うと:納税額を「売上税額の2割」にできる2割特例は予定どおり終了。その受け皿として、個人事業主に限り「売上税額の3割」で納税できる3割特例が2年間(令和9年分・10年分)新設されました。

いつから:2割特例は「令和8年9月30日を含む課税期間」まで。個人事業主は令和8年分(2026年分・2027年3月申告)が最後です。3割特例は令和9年分・令和10年分の申告で使えます。

対象者〜令和8年分令和9年分・10年分令和11年分〜
個人事業主(インボイス登録で課税事業者になった人)2割特例3割特例(新設)または簡易課税・本則簡易課税または本則
法人(同上)2割特例(令和8年9月30日を含む課税期間まで)簡易課税または本則簡易課税または本則

3割特例も2割特例と同じく事前届出は不要で、申告時に選択できます。また、2割特例・3割特例から簡易課税に移行する場合は、簡易課税を適用しようとする課税期間の確定申告期限までに届出をすればよいという緩和措置も設けられました(通常は課税期間の開始前が届出期限)。

実務対応 3ステップ
  1. 個人事業主:令和9年分からは納税額が「売上税額の2割→3割」に増える前提で、毎月の納税積立額を1.5倍に見直す。
  2. 法人:2割特例が使える最後の課税期間を確認し、その翌期から簡易課税と本則課税のどちらが有利かを試算する(業種のみなし仕入率と実際の課税仕入れ割合を比較)。
  3. 簡易課税を選ぶ場合の届出期限(確定申告期限までの特例が使えるケースか)をカレンダーに登録する。

注意:基準期間の課税売上高が1,000万円を超えるなど、インボイスと関係なく課税事業者になる年は2割特例・3割特例とも使えません。有利判定のシミュレーションは税務計算ツール集の消費税ツールでも試算できます。

具体例税込売上880万円の個人事業主(預かった消費税80万円)の場合、2割特例の納税額は16万円でした。令和9年分からは3割特例で24万円(+8万円)。サービス業で簡易課税(みなし仕入率50%)を選ぶと40万円のため、この例では3割特例が有利です。
10★★

外国人旅行者への免税販売が「リファンド方式」に|2026年11月から

小売・免税店観光・インバウンド関連
ひとことで言うと:店頭で税抜価格のまま販売する現行方式が終わり、いったん税込で販売→出国時に税関の持出し確認→消費税相当額を返金する方式に変わります(令和7年度改正で決定済み・今年11月施行)。

いつから:2026年(令和8年)11月1日の購入分から。旅行者は購入日から90日以内に出国し、空港等の端末で税関確認を受ける流れになります。

不正転売対策のための改正で、免税店側は「販売時に免税」から「販売後に返金」へオペレーションが根本から変わります。消耗品の特殊包装といった販売時の現行ルールも見直される一方、購入記録情報に加えて税関確認情報の保存が免税適用の条件になります。

実務対応 3ステップ
  1. 免税販売システム(承認送信事業者のサービスやPOS)がリファンド方式に対応するか、改修スケジュールを確認する。
  2. 返金の方法(クレジットカードへの払戻し・キャッシュレス送金など)と手数料負担を決め、店頭の案内・多言語表示を差し替える。
  3. 10月31日までの販売分(旧方式)と11月1日以後の販売分が混在する切替期の在庫・レジ運用を決めておく。

注意:返金前に旅行者が帰国してしまった等のトラブルに備え、返金条件を購入時に書面・画面で明示しておくことが重要です。観光庁・国税庁が事業者向け説明資料を公開しています(→出典)。

11

越境ECの消費税が適正化|1万円以下の輸入品も課税・プラットフォーム課税へ

EC・ネット通販輸入ビジネス
ひとことで言うと:海外からの通販で実質非課税になっていた1万円以下の少額輸入品にも消費税がかかるようになり、大手プラットフォーム経由の物品販売はプラットフォーム事業者が納税義務者になります。

いつから:2028年(令和10年)4月1日から。対象となるプラットフォーム事業者は、対象取引の合計額が50億円超の事業者です。

国内の小売・EC事業者にとっては、海外セラーとの「税負担の不公平」が解消される方向の改正です。一方、海外仕入れ・輸入販売を行う事業者は、輸入時課税や販売プラットフォームからの徴収の仕組みが変わるため、2027年以降に公表される実務指針を追う必要があります。

実務対応 3ステップ
  1. 海外プラットフォーム経由の販売・仕入れがある場合、2028年4月に向けて取引フロー(誰が納税者になるか)を整理する。
  2. 少額輸入品を扱うビジネスは、仕入原価に消費税分を織り込んだ価格設定を再検討する。
  3. 国内ECは競争環境の変化(海外勢の実質値上げ)を踏まえた価格戦略を考える。

給与・年末調整編|2026年12月の年調がヤマ場(カード12〜17)

給与関係は「基礎控除の引上げ」「扶養の壁の拡大」「通勤手当・食事の非課税枠拡大」と、従業員の手取りが増える改正がそろいました。その分、給与計算担当者は2026年12月の年末調整と2027年1月の税額表改定という2回の山を越えることになります。

12★★★

基礎控除が最大104万円に|「178万円の壁」は12月の年末調整で反映

全従業員給与計算担当個人事業主
ひとことで言うと:基礎控除が本則58万→62万円に上がり、中低所得者にはさらに上乗せ特例(合計所得489万円以下なら104万円)。給与所得控除の最低保障も65万→74万円になり、給与収入178万円まで所得税がかからなくなります。

いつから:令和8年分(2026年分)の所得税から。施行は2026年12月1日で、12月の年末調整で1年分をまとめて精算します。毎月の源泉徴収税額表の改定は2027年1月からです。

今回の改正には「2年ごとに物価上昇へ連動して基礎控除等を見直す」という仕組みの導入も含まれます。令和8・9年分の控除額は次のとおりです。

合計所得金額(給与収入の目安)基礎控除(令和8・9年分)改正前(令和7年分)
489万円以下(給与収入 約665万円以下)104万円(62万円+上乗せ42万円)68万〜95万円
489万円超 655万円以下67万円(62万円+上乗せ5万円)63万円
655万円超 2,350万円以下62万円58万円
2,350万円超従来どおり段階的に縮小同左
基礎控除104万円
給与所得控除最低保障74万円
178万円ここまで所得税ゼロ
図3:いわゆる「178万円の壁」の内訳(合計所得489万円以下の場合。給与所得控除74万円は給与収入190万円未満に適用)
実務対応 3ステップ
  1. 年末調整ソフト・給与ソフトが令和8年分の新様式(基礎控除申告書の区分変更)に対応しているか、11月までにアップデートを確認する。
  2. 今年の年末調整は例年より還付額が大きくなる(1〜11月は旧税額表で徴収しているため)。12月給与の資金繰りと、従業員への「還付が増える理由」の説明文を準備する。
  3. 個人事業主・経営者本人も令和8年分の確定申告から基礎控除が変わるため、予定納税や納税予測を更新する。

注意:個人住民税は所得税と控除額の体系が異なります(今回の上乗せ特例は所得税の措置)。「所得税はゼロでも住民税はかかる」ケースが引き続きあるため、従業員説明では税目を分けて伝えましょう。

具体例年収178万円のパート従業員:令和7年分の所得税は約9,000円でしたが、令和8年分は0円になります(基礎控除104万円+給与所得控除74万円)。12月の年末調整で1〜11月の源泉徴収分がまとめて還付されます。
13★★★

扶養の所得要件が62万円に|パート・学生バイトの「壁」がさらに緩和

給与計算担当パート・アルバイト経営者の家族
ひとことで言うと:扶養控除や配偶者控除の対象になれる親族の合計所得要件が58万→62万円以下に。給与収入だけなら136万円以下(62万円+給与所得控除74万円)まで扶養に入れます。勤労学生控除の所得要件も89万円以下に上がりました。

いつから:令和8年分(2026年分)から。2026年12月の年末調整・扶養控除等申告書の確認で実務に登場します。

扶養に入れる給与収入のライン内訳
令和6年分まで103万円以下所得要件48万円+給与所得控除55万円
令和7年分123万円以下所得要件58万円+給与所得控除65万円
令和8年分〜136万円以下所得要件62万円+給与所得控除74万円

大学生年代(19〜22歳)の子については、令和7年分から「特定親族特別控除」があり、給与収入が136万円を超えても一定額までは親の控除が段階的に続きます。「子のバイト代が増えたら親の税金が一気に増える」という崖は、かなり緩やかになりました。

実務対応 3ステップ
  1. 年末調整の前に、扶養控除等申告書の記載(見積所得)を新しい基準(62万円・給与収入136万円)で点検する。
  2. 「もっと働きたい」パート・アルバイトに新しい壁の水準を案内し、シフト・採用計画に反映する(人手不足対策としても有効)。
  3. 社会保険の壁(106万円・130万円)は今回の税制改正では変わっていないことを必ずセットで説明する(ここの混同が最多トラブルです。なお年金制度改正により短時間労働者への社会保険の適用拡大が別途段階的に進む予定のため、シフト設計はそちらの動向も確認)。

注意:配偶者手当など社内の家族手当の支給基準を「103万円」「123万円」のまま放置していると、税の壁とズレて不公平が生じます。賃金規程の基準額もあわせて見直しを。

具体例高校3年生の子のアルバイト収入が年130万円の場合:令和7年分は123万円を超え扶養から外れましたが、令和8年分は136万円以下なので扶養内。親は扶養控除38万円を維持でき、税率20%なら約7.6万円の差になります。
14★★

マイカー通勤の非課税枠が拡大|65km以上の区分新設・駐車場代も加算OK

給与計算担当車通勤の多い会社
ひとことで言うと:マイカー・自転車通勤の通勤手当の非課税限度額が引き上げられ、片道65km以上の区分が新設(最高で月66,400円)。さらに通勤用駐車場の料金相当額(月5,000円上限)を非課税枠に上乗せできるようになりました。

いつから:2026年(令和8年)4月1日以後に支払う通勤手当から適用されています。

片道の通勤距離非課税限度額(月額)
2km以上55km未満の各区分変更なし(4,200円〜32,300円)
55km以上65km未満38,700円(変更なし)
65km以上75km未満(新設)45,700円
75km以上85km未満(新設)52,700円
85km以上95km未満(新設)59,600円
95km以上(新設)66,400円

広い北海道では片道65km超の通勤も珍しくありません。これまで課税扱いだった遠距離通勤手当の一部が非課税にできるため、従業員の手取りと会社の源泉事務の両方に効く改正です(社会保険料の算定では通勤手当は引き続き報酬に含まれる点は変わりません)。

実務対応 3ステップ
  1. 車通勤者の通勤距離を最新の住所で洗い直し、給与ソフトの非課税限度額マスタを新区分に更新する(4月に未対応だった場合は年末調整までに精算)。
  2. 通勤用駐車場を従業員が契約している場合、料金相当額(上限5,000円)の加算要件を国税庁Q&Aで確認し、手当規程に反映する。
  3. 通勤手当規程・車両管理規程の金額表を差し替え、就業規則の届出が必要か確認する。
具体例片道70kmをマイカー通勤する従業員に月45,000円の通勤手当を支給している場合、これまでの非課税は「55km以上」の上限38,700円まで(超える6,300円は課税)でしたが、改正後は65km以上75km未満の区分により45,700円まで全額が非課税にできます。
15★★

食事支給の非課税枠が月7,500円に倍増|夜食代は650円に

給与計算担当福利厚生を強化したい会社
ひとことで言うと:会社が弁当や社食を提供するときに給与課税されない会社負担の上限が、月3,500円→7,500円に。深夜勤務者への夜食代の金銭支給も1食あたり300円→650円になりました。

いつから:2026年(令和8年)4月1日以後の支給分から。

非課税になる条件は従来と同じ2つセットです:①従業員が食事代の半分以上を負担していること、②会社負担額(食事代-従業員負担)が月7,500円以下であること。たとえば月15,000円の仕出し弁当なら、従業員7,500円・会社7,500円の折半で全額非課税にできます。物価高のなか、実質的な手取り支援策として使いやすくなりました。

実務対応 3ステップ
  1. 現在の食事補助の会社負担額を確認し、7,500円までの拡大を福利厚生の選択肢として検討する(求人でもアピールできます)。
  2. 「半額以上を従業員負担」の要件を満たす徴収方法(給与天引き等)を設計する。現金で食事代を渡す方式は原則課税のまま。
  3. 深夜勤務がある事業所(飲食・介護・運送など)は、夜食の現物支給または650円以内の金銭支給のルールを整える。
具体例月15,000円の仕出し弁当を「従業員負担7,500円(給与天引き)+会社負担7,500円」で提供すれば全額非課税。従業員20人なら非課税にできる食事補助の総枠は年180万円となり、改正前(月3,500円・年84万円)から96万円分広がります。
16★★

防衛特別所得税1%が創設|復興特別所得税は1.1%に引下げ(2027年1月〜)

給与計算担当全従業員個人事業主
ひとことで言うと:2027年1月から所得税に1%の「防衛特別所得税」が上乗せされます。同時に復興特別所得税が2.1%→1.1%に下がるため、合計の負担率2.1%は変わりません(復興特別所得税の課税期間は10年延長)。

いつから:2027年(令和9年)1月1日から。給与の源泉徴収、報酬・料金の源泉徴収、預金利息などすべての所得税に関係します。

負担率の合計が変わらないため「手取りが減る改正」ではありませんが、税金の名目と内訳が変わるため、給与明細・納付書・申告書の様式対応が必要です。たとえば税理士や司法書士などへの報酬の源泉徴収税率10.21%は、内訳が「所得税10%+復興0.21%」から「所得税10%+復興・防衛分」に変わるものの、率としては同水準が維持される見込みです。

実務対応 3ステップ
  1. 2027年1月の給与計算前に、給与ソフト・年調ソフトのアップデート(新しい源泉徴収税額表)を適用する。
  2. 源泉所得税の納付書(所得税徴収高計算書)の書き方・e-Taxでの納付手続に変更がないか、税務署からの案内を確認する(電子納税の手順ガイド参照)。
  3. 2027年分以降の役員報酬・配当の手取り計算にも税目追加を反映する。
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ひとり親控除が38万円に引上げ(2027年分から)

給与計算担当該当する従業員
ひとことで言うと:ひとり親控除の額が35万→38万円に引き上げられます(所得税は令和9年分から。住民税の30万→33万円は令和10年度分から)。

いつから:所得税は2027年(令和9年)分から。2027年12月の年末調整で反映します。

要件は従来どおり、①婚姻していない(または配偶者の生死不明)、②生計を一にする子(総所得金額等62万円以下)がいる、③本人の合計所得金額500万円以下、④事実婚の相手がいない、の4つです。子の所得要件が62万円に連動して見直されている点も押さえておきましょう。

実務対応 3ステップ
  1. 令和9年分の扶養控除等申告書から新しい控除額で処理する(令和8年分の年調では従来額のまま)。
  2. 該当従業員には所得税と住民税で適用開始が1年ずれることを伝える。
  3. 給与ソフトの控除マスタが自動更新されるか確認する。

個人事業主・経営者個人編(カード18〜23)

個人の税金では、フリーランス・個人事業主に直結する青色申告特別控除の引上げと、株式売却・M&Aに関わるミニマムタックスの強化が要注目です。住宅ローン控除・NISAなど、従業員からの質問が増えるテーマもここでまとめます。

18★★★

青色申告特別控除が65万円・75万円に|電子帳簿がカギ(2027年分から)

個人事業主フリーランス不動産所得(事業的規模)
ひとことで言うと:令和9年分(2027年分)から、複式簿記+e-Tax申告等で65万円、さらに「優良な電子帳簿」の要件を満たすと75万円(現行より10万円増)の青色申告特別控除が受けられます。

いつから:令和9年分(2027年分)の所得税から。いま準備している令和8年分(2027年3月申告)までは現行の55万・65万円のままです。

要件令和8年分まで令和9年分から
複式簿記で記帳+e-Tax申告または電子帳簿保存65万円65万円
複式簿記で記帳(e-Tax等なし)55万円要件が見直されるため、e-Tax申告への切替えを前提に準備するのが確実
優良な電子帳簿(訂正削除履歴の残るソフト等+届出)65万円75万円
簡易な記帳(前々年の収入1,000万円超の場合)10万円10万円の対象外(複式簿記への移行が必要)

ポイントは「紙とエクセルの帳簿からの卒業」を促す設計になっていることです。会計ソフトで記帳しe-Taxで申告するだけで65万円、優良な電子帳簿の届出まで進めば75万円。控除75万円そのものの効果は(控除がない場合と比べ)年20万円前後になる方も多く、今回の上乗せ10万円分だけでも年3万円程度の負担減です(下の具体例参照)。

実務対応 3ステップ
  1. 2026年中に会計ソフトでの記帳とe-Tax申告の体制を整える(2027年分からの適用にスムーズに乗るため)。
  2. 「優良な電子帳簿」の要件(訂正・削除の履歴が残る、相互関連性、検索性など)を満たすソフト設定と、適用を受ける旨の届出を確認する。
  3. 収入1,000万円超で簡易記帳の方は、複式簿記への移行を会計ソフト導入とセットで進める。

注意:65万円控除には申告期限内の提出が必須です。期限後申告になると控除が減るルールは従来どおりなので、申告スケジュール管理もセットで。

具体例課税所得500万円の個人事業主が控除65万円→75万円になると、所得税(税率20%)+住民税(10%)で年間およそ3万円の負担減。国民健康保険料への影響も含めると効果はさらに大きくなります。
19★★

住宅ローン控除が5年延長|既存住宅の枠を再編(2030年入居分まで)

これから家を買う人年末調整(従業員対応)
ひとことで言うと:住宅ローン控除(年末残高の0.7%を控除)の適用期限が令和12年(2030年)12月31日入居分まで5年延長。既存住宅(中古)のうち認定住宅・ZEH水準の借入限度額が引き上げられ、中古+リフォームの選択肢が広がりました。

いつから:令和8年(2026年)以後の入居分から新しい枠組みが適用されます。

住宅の区分新築・買取再販既存住宅(中古)
認定住宅(長期優良・低炭素)4,500万円(子育て世帯等 5,000万円)3,500万円(子育て世帯等 4,500万円)
ZEH水準省エネ住宅3,500万円(同 4,500万円)3,500万円(同 4,500万円)
省エネ基準適合住宅2,000万円(同 3,000万円)2,000万円(同 3,000万円)
その他の住宅原則対象外(経過措置あり)2,000万円・控除期間10年

既存住宅の省エネ基準適合住宅は改正前の3,000万円から2,000万円へ縮小されている点には注意が必要です。控除期間は新築13年・既存10年、所得要件は合計所得2,000万円以下、床面積は50㎡以上(合計所得1,000万円以下なら40㎡以上も可)です。令和10年(2028年)以降は、災害レッドゾーンでの新築が対象外になるなど立地要件も加わります。

実務対応 3ステップ
  1. 住宅購入を検討中の方は、省エネ性能(認定・ZEH・省エネ基準)で借入限度額が大きく変わるため、物件の性能証明書類を購入前に確認する。
  2. 給与担当者は、初年度は確定申告・2年目以降は年末調整で控除する流れと、従業員から預かる残高証明書類を再確認する。
  3. 「子育て世帯等」(19歳未満の子がいる、または夫婦いずれかが40歳未満)の上乗せに該当するかをチェックする。
20★★

NISAが0歳から使えるように|子ども版つみたて枠を新設(2027年から)

個人の資産形成従業員の福利厚生の話題に
ひとことで言うと:NISAの年齢下限(18歳)が撤廃され、0〜17歳向けのつみたて投資枠(年60万円・非課税限度600万円)ができます。18歳になると自動で通常のNISA(生涯1,800万円枠)に移行します。

いつから:令和9年(2027年)以後の口座開設・投資分から。

ジュニアNISA廃止(2023年)以来なくなっていた「子ども名義の非課税投資」が復活する形です。教育資金の一括贈与の非課税措置が2026年3月で終了した(→カード24)ため、子・孫への資金移転の受け皿としても位置づけられます。12歳以降は子の同意を条件に払出しができ、大学進学などのライフイベントに備えられます。

実務対応 3ステップ
  1. 子・孫への贈与を考えている場合、暦年贈与(年110万円)+子ども版NISAという組み合わせを検討する。
  2. 2027年の制度開始に向けて、金融機関の対応スケジュール(口座開設の受付時期)を確認する。
  3. 経営者・従業員向けのマネー教育や福利厚生(職場つみたて等)の話題として押さえておく。
21

超高所得への「ミニマムタックス」強化|株式・M&Aの大型譲渡は要注意(2027年分から)

会社売却・大口株式譲渡資産家
ひとことで言うと:年間所得が極めて大きい人への追加課税(いわゆるミニマムタックス)が強化され、特別控除が3.3億→1.65億円、税率が22.5%→30%になります。会社売却などの大型譲渡は影響試算が必須になりました。

いつから:令和9年分(2027年分)の所得から。

この制度は「(基準所得金額-特別控除)×30%」が通常の所得税額を上回る場合に、その差額を追加で納めるものです(基準所得金額=各種所得の合計からNISAの非課税分など一定のものを除いた金額)。株式譲渡益は分離課税15%(所得税分)のため、M&Aで数億円規模の譲渡益が出るケースでは追加負担が生じやすくなります。株式譲渡益が中心の場合、改正前はおおむね10億円超からだった影響ラインが約3.4億円超まで下がり、これまで対象外だった層にも網がかかる点が実務上のポイントです。

実務対応 3ステップ
  1. 会社売却・事業譲渡・大口の株式譲渡を検討中なら、譲渡年が2026年(改正前)か2027年以後(改正後)かで税負担がどう変わるか試算する。
  2. 役員退職金との組み合わせ、譲渡年の分散などスキーム全体で最適化を検討する(→事業承継税制ガイド)。
  3. NISA内の利益やスタートアップ再投資の非課税分は対象外なので、対象所得の範囲を正しく把握する。
具体例株式譲渡益だけで考えると、改正前は合計所得およそ10億円超から追加負担が生じる制度でしたが、改正後は約3.4億円超から影響が出ます(財務省パンフレットの試算モデル)。数億円規模のM&Aでは事前試算が必須になりました。
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働くシニアの年金控除を調整|給与+年金の控除合計に280万円の目安(2027年分から)

継続雇用のシニア従業員年金受給の経営者
ひとことで言うと:給与と年金の両方がある人について、給与所得控除と公的年金等控除の合計が280万円を超える場合、超えた分だけ年金側の控除が縮小されます。

いつから:令和9年分(2027年分)から。

「働きながら年金を受け取る」人が控除を二重に厚く受けられる状態を適正化する改正です。フルタイム勤務で給与収入が高めのシニアに影響が出る一方、パート程度の給与+年金という一般的なケースでは影響が限定的です。

実務対応 3ステップ
  1. 継続雇用しているシニア従業員のうち、給与収入が多い方(目安として年850万円超で給与所得控除が上限195万円)への影響を確認する。
  2. 2027年分からの手取り変化を、再雇用契約の更新面談で説明できるようにしておく。
  3. 年金を受け取りながら役員報酬を得ている経営者は、報酬設計の再試算を行う。
23

セルフメディケーション税制の恒久化・ふるさと納税の上限見直し

個人全般高額寄附をする経営者
ひとことで言うと:市販薬の購入で使えるセルフメディケーション税制は、スイッチOTC医薬品分が期限のない恒久措置になりました。ふるさと納税は令和10年度分から住民税の特例控除に絶対額の上限(道府県民税77万2千円・市町村民税115万8千円)が設けられます。

いつから:セルフメディケーションは恒久化(それ以外の対象医薬品は5年延長)。ふるさと納税の上限は令和10年度分の住民税(令和9年の寄附)から。指定基準の見直し(寄附金の活用可能額6割以上)は令和8年10月からです。

実務対応 3ステップ
  1. 医療費控除(10万円基準)に届かない年は、レシートを集めてセルフメディケーション税制(1.2万円超の部分・上限8.8万円)と比較する。
  2. 上限は寄附額ではなく住民税の特例控除額(合計約193万円)に対するもので、寄附額換算ではおおむね数百万円規模から影響します。大口の寄附をしている高所得の経営者は令和9年の寄附から要確認。
  3. どちらもワンストップ特例・確定申告の要否をあわせて確認する。

相続・贈与・事業承継編(カード24〜25)

資産税分野は要点を2つに絞ります。「教育資金の一括贈与が終了した」ことと「事業承継税制の計画提出は延長されたが、実行期限は延びていない」こと。どちらも期限を勘違いすると取り返しがつきません。

24★★

教育資金の一括贈与は終了|結婚・子育て資金も2027年3月まで

祖父母からの資金援助相続対策
ひとことで言うと:孫への教育資金をまとめて非課税で渡せた「教育資金一括贈与(1,500万円)」は2026年3月31日で新規受付が終了しました。結婚・子育て資金の一括贈与(1,000万円)も2027年3月31日までです。

いつから:教育資金は令和8年3月31日の信託等をもって終了(既存契約は従来どおり続きます)。結婚・子育て資金は令和9年3月31日が期限です。

「まとめて渡す」枠は閉じられますが、祖父母や親が教育費・生活費をその都度出すことは、もともと贈与税がかかりません(扶養義務者間の通常必要な範囲)。学費の振込を都度行う、暦年贈与(年110万円)を積み重ねる、2027年からは子ども版NISA(→カード20)を使う、といった組み合わせで十分代替できるケースが大半です。

実務対応 3ステップ
  1. 既存の教育資金口座がある家庭は、残高と使途証憑(領収書提出)の管理を続け、30歳到達時の残額課税に注意する。
  2. 結婚・子育て資金の一括贈与を検討しているなら、2027年3月までに金融機関で契約する(要件と使い勝手は事前確認を)。
  3. 今後の資金援助は「都度払い+暦年贈与+子ども版NISA」の組み合わせで設計し直す。
25★★★

事業承継税制|計画の提出は2027年9月まで延長、でも実行期限は延びていない

後継者がいる会社個人事業の承継
ひとことで言うと:自社株の贈与・相続の税金を実質ゼロにできる特例事業承継税制について、入口の「特例承継計画」の提出期限が令和9年(2027年)9月30日まで延長されました。ただし贈与・相続の実行期限「令和9年12月31日」は延長されていません

いつから:計画の提出期限の延長は施行済み。個人版事業承継税制の計画は令和10年(2028年)9月30日までです。

手続期限今回の改正
特例承継計画の提出(法人版)令和9年9月30日延長された
贈与・相続の実行(法人版・特例措置)令和9年12月31日延長なし(要注意)
個人版の承継計画の提出令和10年9月30日延長された

つまり「計画はまだ間に合うが、実際の株の移転は2027年内に完了させる必要がある」という時間割です。後継者の役員就任、株価の把握、贈与の実行、翌年の申告・担保提供までを逆算すると、2026年中に動き出すのが実質的なデッドラインです。計画の提出だけなら贈与の義務は生じないため、「迷っているならまず提出」が定石です。

実務対応 3ステップ
  1. 後継者候補がいる会社は、特例承継計画を提出済みか確認し、未提出なら2027年9月までに都道府県へ提出する(提出だけならデメリットはほぼありません)。
  2. 適用を本気で考えるなら、2026年中に株価算定と贈与スケジュールを固め、2027年内に贈与を実行する。
  3. 納税猶予を使わない選択肢(暦年贈与・持株会社・種類株式など)との比較検討も行う(→事業承継税制 完全ガイド)。

注意:制度適用後は雇用・保有継続などの事後要件が長期間続きます。「税金ゼロ」だけで飛びつかず、取消リスクまで含めた設計が必須です。

具体例自社株の評価額2億円を長男へ一括贈与する場合、通常の贈与税は約1億円ですが、特例事業承継税制を使えば全額が納税猶予(要件継続で最終的に免除)になります。2027年内に贈与を実行できるかが分かれ目です。

車・燃料・出張・地域編(カード26〜29)

最後は日々のコストに直結する分野です。ガソリン・軽油の減税はすでに施行済み。一方で出張関係は「出国税の引上げ」「北海道・札幌市の宿泊税」と負担が増える方向の変化が続きます。

26★★★

ガソリン・軽油の暫定税率が廃止|燃料コスト管理を更新しよう

車両を使う全事業者運送・建設・農業
ひとことで言うと:50年続いた上乗せ課税が終わり、ガソリンは25.1円/L(2025年12月31日〜)、軽油は17.1円/L(2026年4月1日〜)だけ税金が下がりました

いつから:ガソリン(揮発油税等)は2025年12月31日から、軽油(軽油引取税)は2026年4月1日から施行済みです。

なお、店頭価格は2025年秋から補助金の拡充で先行して引き下げられ、廃止日に「補助金から減税へ」切り替えられた経緯があります。注意したいのは「税金が下がった=店頭価格がさらに下がる」ではないことです。店頭価格は原油市況や為替で動くため、税引下げ分と市況変動を分けて把握しないと、価格転嫁や燃料サーチャージの交渉で不利になります。運送業・建設業では、燃料単価の前提を旧税率のまま置いている見積書・原価表の更新が急務です。

実務対応 3ステップ
  1. 車両費・燃料費の予算単価と見積原価表を、暫定税率廃止後の水準に更新する(ガソリン▲25.1円/L・軽油▲17.1円/L)。
  2. 運送契約の燃料サーチャージや燃料調整条項を見直し、荷主・元請と改定時期を協議する。
  3. 2026年3月以前の軽油の在庫・請求書は旧税率が混在するため、単価の切替日を仕入先に確認して検収する。

注意:ガソリン税の廃止に伴う道路財源の代替は今後の税制改正の論点として残っています(→これから決まる改正)。

具体例軽油を月2万リットル使う運送会社なら、暫定税率相当の負担減は年間およそ410万円(17.1円×24万L)(補助金による先行値下げ分を含む)。この分を運賃交渉・車両更新・賃上げのどこに回すかまで決めて初めて「対応完了」です。
27

エコカー減税の基準が厳しく|社用車の入替えは減免区分を確認

社用車を買う会社
ひとことで言うと:自動車重量税のエコカー減税は2年延長されましたが、減免を受けられる燃費基準の達成度が2026年5月から引き上げられました(2027年5月にもう一段引上げ)。

いつから:2026年(令和8年)5月1日から新基準。EV・PHVなどの電動車は引き続き2回免税です。

ガソリン車・ディーゼル車は「2030年度燃費基準をどれだけ達成しているか」で免税・軽減の区分が決まります。同じ車種でもグレードや駆動方式で達成度が変わるため、見積書の「重量税」欄の金額確認が実務のポイントです。

実務対応 3ステップ
  1. 社用車の入替え計画がある場合、候補車の燃費基準達成度と重量税額をディーラー見積で確認する。
  2. EV・PHVは車両価格が高い分、免税や補助金・充電設備も含めた総コストで比較する。
  3. 車検のタイミング(継続検査時の重量税)にも減免が関係するため、保有台数が多い会社は台帳で管理する。
28★★

出国1回3,000円に|国際観光旅客税が3倍(2026年7月〜)

海外出張のある会社経理・旅費精算
ひとことで言うと:飛行機や船で日本を出国するたびにかかる国際観光旅客税が、1回1,000円→3,000円になりました。航空券代に上乗せされて徴収されます。

いつから:2026年(令和8年)7月1日以後の出国から施行済み(7月1日より前に締結した一定の運送契約に基づく出国は旧税率)。

実務対応 3ステップ
  1. 海外出張の旅費予算を1回あたり+2,000円で更新する(頻繁に渡航する会社は年間影響を試算)。
  2. 経理処理を確認する:出国税は消費税の課税対象外(不課税)。航空券の明細で区分し、租税公課または旅費交通費として一貫した処理にする。
  3. 2026年6月以前発券・7月以後出国のチケットは経過措置の対象か、精算時に領収書で確認する。
具体例海外出張が年20回ある会社では、出国税の引上げで年4万円(+2,000円×20回)の負担増。少額でも、旅費規程の「実費精算に含む税・手数料」の範囲を明文化しておくと精算トラブルを防げます。
29★★

宿泊税が北海道・札幌市でスタート|2026年4月1日宿泊分から

宿泊業・民泊道内出張のある会社札幌・北海道
ひとことで言うと:国の税制改正と並行して、地方税の大きな動きとして北海道と札幌市で宿泊税の課税が2026年4月1日宿泊分から始まりました。1人1泊あたり宿泊料金の帯に応じた定額で、札幌市内は道分と市分の両方がかかります。

いつから:2026年(令和8年)4月1日の宿泊分から施行済みです。

宿泊事業者(ホテル・旅館・簡易宿所・民泊)は、宿泊者から税を預かって申告・納入する特別徴収義務者になります。出張の多い会社側でも、宿泊費の領収書に宿泊税が別建てで記載されることが多くなり、消費税の課税対象外(不課税)として区分する経理処理が必要です。

実務対応 3ステップ
  1. 宿泊事業者:毎月の申告・納入スケジュールと帳簿様式を整える(手順は電子納税ガイドの宿泊税の章で図解しています)。
  2. 出張精算:宿泊税は消費税不課税のため、領収書の税区分を分けて入力するよう経理ルールを更新する。
  3. 旅費規程が「宿泊料実費(上限あり)」の場合、宿泊税を実費精算の範囲に含めるかを明文化する。

注意:税額区分や免除対象(修学旅行等)の詳細は北海道・札幌市の公式ページで最新情報を確認してください(→出典)。ニセコエリア(倶知安町)など独自の宿泊税がある自治体もあります。

具体例札幌市内のホテルに1泊合計11,300円(宿泊料11,000円・宿泊税300円)で宿泊した出張の仕訳例:旅費交通費11,000円(課税仕入10%)/租税公課300円(不課税)。宿泊税を課税仕入に含めると消費税の申告が過大控除になるため要注意です(宿泊税の税額区分は消費税等を除いた宿泊料金で判定されます)。

これから決まる改正・令和9年度の動向(カード30)

30★★

暗号資産は「申告分離課税20%」へ|施行日はこれから確定

暗号資産を持つ個人法人保有にも波及論点
ひとことで言うと:令和8年度改正で、一定の暗号資産の譲渡益を株式と同じ申告分離課税(税率20.315%)とし、損失の3年繰越も認める方向が決まりました。ただし施行は金融商品取引法の改正とセットで、開始時期はこれから確定します。

いつから:金商法改正法の施行日の属する年の「翌年1月1日」以後の譲渡から。関連法の成立・施行スケジュール次第のため、最短でも2027年以降になる見込みです。それまでは従来どおり雑所得(総合課税・最高55%)です。

実務対応 3ステップ
  1. 現時点の売却益は総合課税のままなので、「もう20%になった」と誤解して売却しない(適用開始前の売却は従来ルール)。
  2. 取引所ごとの年間損益データを毎年保存し、移行後の取得価額・損失繰越の証拠を残す。
  3. 対象になる暗号資産の範囲(金商法の規制対象)が政令等で示されるため、保有銘柄が含まれるか続報を確認する。

令和9年度税制改正はどうなる?(2026年8月時点の見通し)

税制改正は毎年、8月末に各省庁の要望が出そろい→12月中旬に与党・政府の「大綱」→翌年3月末に法律成立という流れで進みます。いまはちょうど令和9年度改正の要望が出はじめた段階です。現時点で報道・大綱の検討事項ベースで挙がっている主な論点は次のとおりです(いずれも未確定です)。

論点中小企業への意味
ガソリン暫定税率廃止に伴う道路財源の代替(車体課税全体の見直し)自動車税・重量税の体系が変わる可能性。車両保有コストに直結
基礎控除等の物価連動の運用(令和10・11年分の控除額改定)2年ごとの見直しルールに基づき、次回改定額が令和9年末に示される見込み
暗号資産の分離課税の施行時期(カード30)金商法改正との同時進行を注視
年金課税・退職金課税など働き方に中立な税制の議論役員退職金の設計に将来影響し得るため動向確認
インボイス経過措置の上限(年1億円)の更なる引下げ検討大綱に「今後、更なる引下げについて検討」と明記済み

12月の大綱公表後、このページを更新します。速報段階の情報で動くと空振りになりやすいので、「大綱に載ってから準備、法律成立後に実行」が原則です。

実務対応カレンダー|2026年8月〜2027年5月

ここまでの30項目を「いつ・何をするか」に落とし込んだカレンダーです。自社に関係する行だけ拾って、そのまま社内のToDoにしてください。

2026年8月〜9月今すぐ着手
  • 【最優先】インボイスのない仕入先をリストアップし、10月からの控除縮小(80%→70%)の影響額を試算する(カード08
  • 影響の大きい免税事業者の取引先と、課税転換・価格・発注量を協議する(記録を残す)
  • 会計ソフトに「経過措置70%」の税区分設定があるか確認し、経理担当と切替日(10月1日)を共有する
  • 2割特例が使える最後の課税期間を確認する(法人:令和8年9月30日を含む課税期間まで/カード09
  • 設備購入の判定ラインを「40万円未満」に更新し、期末までの購入計画を立てる(カード02
  • 事業承継を検討中なら、特例承継計画の提出準備を始める(カード25
2026年10月インボイス切替月
  • 10月1日以後の仕入れから税区分を「控除70%」に切り替える(判定は仕入日ベース。9月30日までに行った仕入れは80%のまま)
  • 年1億円の上限は「令和8年10月1日以後に開始する課税期間」から適用される。自社の適用開始期(3月決算なら2027年4月開始の期・個人は令和9年分)を確認し、該当しそうな仕入先の集計方法を決めておく
  • 簡易課税・本則課税の有利判定を行い、必要な届出の期限を確認する
2026年11月年調準備・リファンド開始
  • 年末調整ソフトのアップデートを確認し、令和8年分の新しい申告書様式(基礎控除104万円対応)を従業員に配布する(カード12
  • 扶養控除等申告書の見積所得を新基準(62万円・給与収入136万円)で点検する(カード13
  • 免税店:11月1日からリファンド方式に切替え(カード10
  • マイカー通勤の非課税枠を4月に遡って適用できていなかった場合、年調で精算する準備(カード14
2026年12月年末調整の本番
  • 基礎控除の引上げを反映した年末調整を実施(例年より還付が大きくなるため、12月給与の資金繰りを確認)
  • 従業員向けに「なぜ今年は還付が多いのか」の説明メモを配る(178万円の壁・手取り増の周知)
  • 賃上げ促進税制の判定用に、年間の給与総額集計を締める(カード03
2027年1月新税率スタート
  • 給与計算を新しい源泉徴収税額表に切替え(基礎控除引上げ+防衛特別所得税1%・復興1.1%/カード16
  • 償却資産申告(1月末):40万円未満の特例を使った資産を申告に含める
  • 法定調書・給与支払報告書の提出(新しい控除体系で作成されているか確認)
  • 個人事業主:令和9年分から「3割特例」で納税額が変わるため、消費税の積立額を見直す
2027年2月〜3月確定申告
  • 令和8年分の確定申告:基礎控除104万円(所得489万円以下)・2割特例の最後の申告(個人)
  • 贈与税の申告(3月15日):教育資金・結婚子育て資金の既存契約の管理を確認
  • 結婚・子育て資金の一括贈与は3月31日で終了(利用するなら駆け込み契約)
  • 令和9年分から青色申告特別控除65万・75万円の要件(e-Tax・優良電子帳簿)を整える(カード18
2027年4月〜5月3月決算の申告
  • 3月決算法人:2027年3月期の申告(5月末)から防衛特別法人税の申告書を添付(税額ゼロでも提出/カード01
  • 賃上げ促進税制(教育訓練上乗せなしの新体系)で控除額を計算する
  • 特例承継計画の提出期限(9月30日)まで残り半年。株の移転実行(12月31日期限)から逆算して着手

自社チェックリスト(20問)|チェックした状態はこの端末に保存されます

ここまでの内容を「自社でやるべきこと」に変換したチェックリストです。すべてにチェックが付けば、令和8年度改正の主要な実務対応はひととおりカバーできています。判断に迷う項目は、リンク先のカードに戻って確認してください。

チェック済み:0 / 20

法人税の対応(5問)

消費税・インボイスの対応(5問)

給与・年末調整の対応(5問)

個人・その他の対応(5問)

よくある質問(FAQ)

赤字の会社でも防衛特別法人税の申告は必要ですか?
法人税の申告義務がある法人は、防衛特別法人税の申告書もあわせて提出します(法人税申告書に新しい別表を添付する形です)。赤字で法人税額がゼロでも「申告不要」にはならないため、申告書の様式チェックリストに加えておきましょう。納税が発生するのは、基礎控除500万円を超える法人税額が出た場合だけです。
9月に納品を受けて、支払いが10月の仕入れは80%と70%のどちらですか?
控除割合は支払日ではなく「課税仕入れを行った日」(商品の引渡しやサービス提供が完了した日)で判定します。9月30日までに納品されたものは80%、10月1日以後の仕入れから70%です。月末締めの請求書は9月分と10月分で控除割合が変わるため、仕訳の日付と税区分を分けて入力してください。
免税事業者の外注先に「課税事業者になってほしい」とお願いしても大丈夫ですか?
お願い(協議)自体は問題ありません。ただし、応じないことを理由に一方的に取引を打ち切る、消費税相当額を全額値引きさせるなどの行為は、独占禁止法や中小受託取引適正化法(旧下請法)に抵触するおそれがあります。経過措置で70%は控除できることを前提に、双方の負担をどう分け合うかを話し合い、経緯を記録に残すのが安全です。
3月決算の法人ですが、2割特例はいつの期まで使えますか?
2割特例は「令和8年9月30日を含む課税期間」まで使えます。3月決算法人なら2026年4月〜2027年3月の事業年度が最後です。個人事業主は令和8年分(2026年分)が最後で、令和9年分・10年分は新設の3割特例(納税額=売上税額の3割)を使えます。
年収178万円までなら本当に税金がかかりませんか?
所得税がかからないのは合計所得489万円以下の方で給与収入178万円まで、という意味です。住民税は別の基準(非課税限度額や基礎控除43万円)で計算されるため、住民税は178万円より低い水準から発生します。また、社会保険の扶養の壁(106万円・130万円)は今回の税制改正では変わっていません(年金制度改正による適用拡大の動きは別途進んでいます)。「税金・住民税・社会保険」を分けて考えるのがポイントです。
従業員の手取りはいつから増えますか?
令和8年分の引上げは2026年12月の年末調整で1年分まとめて精算されるため、実感としては「12月の還付が例年より大きい」形で現れます。毎月の源泉徴収税額が新しい税額表になるのは2027年1月支給分からです。
38万円のパソコンを買うなら、いつ買えば全額経費にできますか?
40万円未満の特例は2026年4月1日以後に「取得等をして事業の用に供した」資産が対象です。すでに施行済みなので、いま購入すれば対象になります(青色申告の中小企業者等・年間合計300万円まで)。なお判定は1台・1組ごと、税抜経理なら税抜金額で行います。
パートの時給アップでも賃上げ促進税制は使えますか?
使えます。中小企業向けの判定は「全雇用者への給与総額」が前年度比1.5%以上(または2.5%以上)増えたかで行うため、ベースアップに限らず、時給の引上げ・賞与の増額・人員増による給与総額の増加も対象です。最低賃金の引上げで自然に要件を満たすケースも多いので、決算前に必ず判定しましょう。
特例承継計画を提出したら、必ず贈与を実行しないといけませんか?
いいえ。計画を提出しても、実際に贈与するかどうかは後から自由に決められます(提出したことによる罰則や課税はありません)。逆に、計画を出していないと特例措置は使えません。「迷っているならまず提出」が定石ですが、実行期限の令和9年12月31日は延長されていない点にご注意ください。
宿泊税やレンタカーで払った軽油代は、消費税の計算でどう扱いますか?
宿泊税は消費税の課税対象外(不課税)なので、領収書で宿泊料金(課税)と宿泊税(不課税)を分けて入力します。軽油代は本体部分が課税、軽油引取税部分が不課税です(ガソリン税は本体価格に含まれるため全額課税仕入れ)。請求書の内訳どおりに区分するのが原則です。
ガソリンの税金が下がったはずなのに、店頭価格があまり下がらないのはなぜですか?
暫定税率の廃止で税金分(ガソリン25.1円/L・軽油17.1円/L)は確実に下がっていますが、店頭価格は原油相場や為替の影響を大きく受けるためです。税金分は「2025年秋以降の補助金拡充→廃止日に減税へ切替え」という経緯で段階的に反映されたため、廃止日当日に大きく動いたわけでもありません。価格交渉や原価管理では「税の引下げ分」と「市況変動分」を分けて把握しましょう。
暗号資産の利益は、もう20%の税率で申告してよいのですか?
まだです。申告分離課税への移行は決まりましたが、施行は金融商品取引法の改正法とセットで、対象範囲や開始時期はこれから確定します。現時点の売却益は従来どおり雑所得(総合課税)として申告してください。適用開始前に売却すると旧ルールのままなので、売却タイミングの検討材料になります。
防衛特別法人税は損金(経費)になりますか?
なりません。法人税と同じく、防衛特別法人税も損金不算入です。会計上は「法人税、住民税及び事業税」に含めて処理し、申告書では加算します。中間納付や納税充当金の設定時も、法人税とセットで見積もっておきましょう。
40万円未満の特例は個人事業主でも使えますか?
使えます。青色申告をしている個人事業主(常時使用する従業員が要件人数以下)も対象です。2026年(令和8年)4月1日以後に取得して事業に使い始めた資産から40万円未満の判定になります。白色申告の場合はこの特例は使えません(なお10万円以上20万円未満の一括償却資産=3年均等償却は白色でも利用できます)。
基礎控除が104万円になると、住民税も同じように下がりますか?
いいえ。今回の基礎控除の引上げ・上乗せ特例は所得税の措置で、住民税の基礎控除は43万円のまま変わっていません。このため「所得税はゼロなのに住民税の通知が来た」というケースが増える見込みです。従業員説明では所得税と住民税を分けて伝えるのが重要です。
インボイス経過措置の「年1億円」の上限はどう数えますか?
「1つの免税事業者ごと」に、その課税期間中の仕入れ(税込対価)で判定します。複数の免税事業者から仕入れている場合はそれぞれ別カウントです。令和8年10月1日以後に開始する課税期間から適用されるため、たとえば3月決算法人は2027年4月開始の期からが対象です。超えた部分は経過措置が使えず全額控除不可になります。

用語ミニ辞典|これだけ分かれば読み切れる

税制改正大綱(たいこう)
毎年12月に政府・与党がまとめる翌年度の税制改正の設計図。翌年3月末の法律成立を経て正式に決まります。
基準法人税額
防衛特別法人税の計算のもとになる金額で、所得税額控除や外国税額控除などを適用する前の法人税額。ここから500万円を引いた残りに4%をかけます。
合計所得金額
給与・事業・不動産などすべての所得を合計した金額。基礎控除の上乗せ(489万円以下)や扶養の判定(62万円以下)はこの金額で行います。給与収入そのものではない点に注意。
課税最低限
税金がかかり始める収入のライン。給与だけなら基礎控除104万円+給与所得控除74万円=178万円が令和8年分の所得税の課税最低限です。
経過措置
制度変更の影響をやわらげるための期間限定ルール。インボイスの「8割控除→7割控除」や「2割特例・3割特例」がその代表です。
2割特例・3割特例
インボイス登録のために課税事業者になった小規模事業者が、納める消費税を「売上で預かった消費税の2割(個人は令和8年分、法人は令和8年9月30日を含む課税期間まで)・3割(個人の令和9・10年分)」に簡略化できる特例。
簡易課税・みなし仕入率
実際の仕入れを集計せず、業種ごとに決まった率(卸90%〜不動産40%)で仕入控除を計算する方式。基準期間の課税売上高5,000万円以下で選択できます。
即時償却・税額控除
設備投資の優遇の2類型。即時償却は「購入年に全額経費」で課税の繰延べ、税額控除は「設備の取得価額の7〜10%相当額を税金から直接差し引く」買い切りの減税。黒字が続く会社は税額控除が有利なことが多いです。
年末調整
毎月概算で天引きした所得税を、12月に正しい年税額へ精算する手続き。令和8年分は基礎控除の引上げをここで一括反映するため、例年より還付が大きくなります。
特別徴収義務者
税金を本人に代わって預かり、自治体・国に納める事業者のこと。宿泊税ではホテル・旅館・民泊運営者がこれにあたります。

出典・免責・関連ページ

主な出典(一次情報) ※すべて2026年8月8日時点で確認

  • 財務省「令和8年度税制改正の大綱」(令和7年12月26日閣議決定) https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2026/index.html
  • 財務省 パンフレット「令和8年度の税制改正」(令和8年4月発行) https://www.mof.go.jp/tax_policy/publication/brochure/zeisei2026_pdf/zeisei26_all.pdf
  • 国税庁「通勤手当の非課税限度額の改正について」(令和8年4月) https://www.nta.go.jp/users/gensen/2026tsukin/index.htm
  • 国税庁「輸出物品販売場制度のリファンド方式への見直し」 https://www.nta.go.jp/publication/pamph/shohi/menzei/201805/format/002.htm
  • 観光庁 消費税免税店サイト「新制度(リファンド方式)に関する情報(免税店向け)」 https://www.mlit.go.jp/kankocho/tax-free/page01_000001_00019.html
  • 資源エネルギー庁「ガソリンの暫定税率(当分の間税率)の廃止」特集ページ https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/zanteizeiritsu.html
  • 経済産業省「令和8年度税制改正について」 https://www.meti.go.jp/main/zeisei/zeisei_fy2026/zeisei_k/index.html
  • 中小企業庁「事業承継の支援策(事業承継税制)」 https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/index.html
  • 札幌市「宿泊税」 https://www.city.sapporo.jp/citytax/shukuhakuzei/index.html
免責事項:本ページは2026年8月8日時点の法令・公表資料に基づく一般的な情報提供であり、個別の税務アドバイスではありません。適用要件・期限は個々の状況(決算期・資本金・業種など)で異なるほか、今後の法令改正・通達等により取扱いが変わる可能性があります。実行の際は最新の一次情報をご確認のうえ、税理士等の専門家にご相談ください。当ページの情報に基づく判断の結果について、当事務所は責任を負いかねます。
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