税務計算式 解説&計算ツール集
主要税目の計算論点を、わかりやすい解説つきで即時計算。数値を入力すると結果が反映されます(全80計算機)。
法人税
役員退職金(功績倍率法)
法基通9-2-27の3役員退職金の損金算入の上限目安。最終報酬月額に勤続年数と功績倍率(社長は3.0前後が目安)を掛けて適正額を算定します。
役員社宅(賃貸料相当額・小規模)
所基通36-41小規模住宅(木造132㎡・木造以外99㎡以下)の役員社宅で、会社が受け取るべき最低家賃(賃貸料相当額)。これを下回ると差額が給与課税されます。
減価償却(定額法)
法令48の2取得価額に定額法償却率を掛けて毎年同額を償却します。償却率は耐用年数表から。
減価償却(定率法・200%)
法令48の2期首帳簿価額に定率法償却率を掛けます。調整前償却額が償却保証額を下回る年からは改定償却(毎年同額)に切替わります。
寄附金の損金算入限度額(一般)
法令73一般の寄附金は、資本基準と所得基準の合計の4分の1までが損金算入。超える部分は損金不算入です。
特定公益増進法人等への寄附(特別枠)
法令77の2認定NPO・特定公益増進法人(日赤・学校法人等)への寄附は、一般枠とは別枠の特別損金算入限度額まで損金算入できます。
交際費の損金不算入(中小法人)
措法61の4中小法人は「定額控除800万円」と「接待飲食費の50%」の有利な方まで損金算入できます。損金不算入額が小さい方を選択します。
貸倒引当金(一括評価・法定繰入率)
措法57の9中小法人は一括評価金銭債権に法定繰入率を掛けて引当計上できます(実質的に債権とみられない額は控除)。
受取配当等の益金不算入(関連法人・負債利子控除)
法法23関連法人株式等(1/3超保有)の配当は全額益金不算入ですが、配当×4%(支払利子×10%が上限)を負債利子として控除します。
賃上げ促進税制の税額控除
措法42の12の5雇用者給与等の増加額に控除率(基本+上乗せ)を掛けた額を法人税額から控除。上限は法人税額の20%です。
特定同族会社の留保金課税
法法67資本金1億円超の被支配会社が対象。留保金額から留保控除額を引いた課税留保金額に特別税率を課します。
欠損金の繰戻し還付
法法80当期の欠損金を前期に繰戻し、前期に納めた法人税の一部の還付を受けます(中小法人等)。
研究開発税制(試験研究費)
措法42の4試験研究費に控除率を掛けた額を法人税額から控除。控除率は増減試験研究費割合で毎年変動し、上限も年で変わります。
圧縮記帳(保険差益)
法法47火災等で受け取った保険金で代替資産を取得したとき、保険差益のうち一定額を圧縮し課税を繰延べます。
外国税額控除の控除限度額(法人)
法法69外国で納めた税を二重課税排除のため控除。限度額は法人税額に国外所得割合を掛けた額で、超過・余裕額は3年繰越です。
グループ通算(損益通算・プロラタ)
法法64の5通算グループ内の欠損法人の欠損金を、所得法人へ所得比で配分(プロラタ)して損金算入する基本イメージ。
外形標準課税・付加価値割
地法72の14〜資本金1億円超の法人の事業税の一部。人件費・利子・賃借料の合計(収益配分額)に単年度損益を加え、雇用安定控除後に税率を掛けます。
中小企業投資促進税制
措法42の6中小企業者等が機械等を取得した場合、取得価額の30%の特別償却か7%の税額控除(法人税額の20%上限)を選べます。
一括償却資産(3年均等)
法令133の2取得価額20万円未満の資産は、3年間で均等に償却できます(除却しても3年で償却)。
少額減価償却資産(中小30万特例)
措法67の5中小企業者等は取得価額30万円未満の資産を即時損金にできます(年間300万円が上限)。
繰越欠損金の控除限度
法法57過去の繰越欠損金は当期所得から控除できますが、大法人は所得の50%が上限です(中小は100%)。
法人税の予定申告(中間)
法法71前期の法人税額をもとに中間納付額を計算します(前期実績方式)。10万円以下なら中間申告不要です。
所得税
給与所得
所法28給与収入から給与所得控除を引いた額が給与所得です(令和2年以後の控除額)。
退職所得
所法30退職金から退職所得控除を引き、原則2分の1にした額が退職所得。役員等勤続5年以下等は1/2の例外があります。
一時所得
所法34満期保険金や懸賞金など。特別控除50万円を引き、総所得へは2分の1を算入します。
医療費控除
所法73支払った医療費から保険金等と足切額(10万円か所得の5%の低い方)を引いた額(上限200万円)が控除されます。
寄附金控除(所得税分・ふるさと納税)
所法78寄附金から2,000円を引いた額が所得控除。対象は総所得の40%が上限です(住民税の特例控除は別計算)。
配当控除
所法92総合課税を選んだ配当所得に対する税額控除。課税総所得1,000万円以下の部分は10%、超の部分は5%です。
生命保険料控除(新制度・1区分)
所法76平成24年以後契約の生命保険料控除(1区分あたり)。一般・介護医療・個人年金の3区分合計で上限12万円です。
住宅ローン控除
措法41年末借入残高(借入限度額まで)に控除率0.7%を掛けた額を所得税から控除。控除しきれない分は住民税から。
所得税額(速算表)
所法89課税所得金額に超過累進税率(速算表)を適用し、復興特別所得税2.1%を加算します。
総合課税の所得税額(フルセット)
所法21・89各種所得を合算した総所得金額から所得控除を引き、速算表で所得税を求め、配当控除・復興特別所得税まで一括計算します。赤字は負の数で入力すると損益通算の概算になります。
事業所得・不動産所得
所法27・26総収入金額から必要経費と青色申告特別控除を引いた金額が所得です。
公的年金等の雑所得
所法35公的年金等の収入から、年齢別の公的年金等控除を引いた額が雑所得です(合計所得1,000万円以下の場合)。
山林所得(五分五乗)
所法32・89所有5年超の山林の伐採・譲渡。特別控除50万円後、5分5乗方式で税額を計算します。
ふるさと納税の上限目安
地法37の2実質負担2,000円で寄附できる上限額の目安。住民税所得割額と限界税率から概算します。
個人の譲渡所得
土地建物の譲渡所得・税額
措法31・32譲渡収入から取得費・譲渡費用・特別控除を引いた譲渡所得に、長期(20.315%)/短期(39.63%)の分離税率を掛けます。
相続財産の取得費加算
措法39相続開始後3年10か月以内に相続財産を譲渡した場合、支払った相続税の一部を取得費に加算できます。
居住用財産の買換え特例
措法36の2譲渡価額以上の住宅に買い換えると課税繰延。買換取得価額を超えた部分だけが課税対象になります。
総合課税の譲渡所得
所法33ゴルフ会員権・金地金・機械等の譲渡。特別控除50万円を引き、長期(所有5年超)は2分の1を総所得に算入します。
上場株式等の譲渡(申告分離)
措法37の11上場株式等の譲渡益に20.315%(所得税15.315%+住民5%)の申告分離課税がかかります。
相続税・贈与税
相続税の基礎控除
相法15相続税がかかるかどうかの分岐点。法定相続人の数で決まります。
生命保険金・死亡退職金の非課税
相法12みなし相続財産の生命保険金・死亡退職金には、法定相続人1人あたり500万円の非課税枠があります。
相続税の総額(配偶者+子)
相法16課税遺産総額を法定相続分で分けたと仮定し、各人に速算税率を適用して合算します(配偶者+子のモデル)。
配偶者の税額軽減
相法19の2配偶者は「法定相続分」か「1億6,000万円」の多い方まで相続税がかかりません。軽減額を試算します。
未成年者控除・障害者控除
相法19の3・4未成年者は18歳まで、障害者は85歳までの年数×一定額を相続税額から控除します。
相次相続控除
相法2010年以内に続けて相続があった場合、前回の相続税の一部を今回の相続税から控除します。
路線価方式(宅地の評価)
評基通路線価に奥行・不整形などの補正率と地積を掛けて宅地を評価します(補正率はまとめて入力)。
貸家建付地
評基通26自分の土地にアパート等を建てて貸している場合の評価減。借地権割合・借家権割合・賃貸割合で減額します。
小規模宅地等の特例
措法69の4居住用・事業用の宅地は限度面積まで大幅に評価減。特定居住用330㎡80%減などです。
類似業種比準価額
評基通180非上場株式を、類似業種の株価に配当・利益・純資産の比率と斟酌率を掛けて評価します。
純資産価額方式
評基通185非上場株式を、相続税評価の純資産から含み益への法人税相当額(37%)を控除して評価します。
暦年課税の贈与税
相法21の5・措法70の2の51年間の贈与額から基礎控除110万円を引き、速算税率(一般/特例)を適用します。
相続時精算課税
相法21の9〜毎年110万円の基礎控除後、累計2,500万円の特別控除を超えた部分に一律20%課税します。
事業承継税制の納税猶予額
措法70の7の5等後継者が承継した非上場株式に対応する相続税・贈与税を猶予。特例措置では株式対応税額の100%が猶予されます。
上場株式の評価
評基通169上場株式は、課税時期終値と直近3か月の各月平均のうち、最も低い価額で評価します。
配当還元方式
評基通188-2同族株主以外などが取得した非上場株式を、配当をもとに評価する簡便法です。
消費税
簡易課税(単一事業)
消法37基準期間の課税売上5,000万円以下なら、みなし仕入率で仕入税額控除を計算できます。
簡易課税(加重平均・2事業)
消法372種類以上の事業があるときは、各事業の消費税額でみなし仕入率を加重平均します。
個別対応方式
消法30課税売上のみ対応の仕入税額は全額、共通対応分は課税売上割合を掛けて控除します。
一括比例配分方式
消法30仕入税額の全体に課税売上割合を掛けて控除する簡便な方法。選択後2年継続します。
課税売上割合
消法30仕入税額控除の按分に使う割合。課税売上を課税売上と非課税売上の合計で割ります。
インボイス2割特例
28年改正法附則51の2インボイス登録で課税事業者になった小規模事業者は、売上の消費税額の20%を納付する特例が使えます。
消費税 本則課税の納付税額
消法30・45本則課税では、課税売上の消費税額から課税仕入れの消費税額(仕入税額控除)を差し引いて納付額を求めます。課税売上割合95%以上(かつ売上5億円以下)は全額控除できます。
インボイス経過措置(免税事業者からの仕入)
28年改正法附則52・53免税事業者からの課税仕入れは、経過措置で一定割合だけ仕入税額控除できます(R8.9まで80%、R11.9まで50%)。
消費税の中間申告
消法42前期の消費税額(国税分)に応じて中間申告の回数と各回の納付額が決まります。
国際税務
移転価格(TNMM・売上高営業利益率)
措法66の4国外関連者との取引で、比較対象企業の営業利益率をもとに「あるべき利益」を求め、実際が下回れば所得加算します。
過大支払利子税制
措法66の5の2純支払利子が調整所得金額の20%を超える部分は損金不算入。超過利子額は7年繰越です。
過少資本税制
措法66の5国外支配株主等への負債が資本持分の3倍を超える部分に対応する支払利子を損金不算入とします。
源泉徴収
報酬・料金の源泉徴収
所法204原稿料・講演料・士業報酬などの源泉税。100万円を境に税率が変わります。
退職所得の源泉徴収
所法199・201「退職所得の受給に関する申告書」提出時は退職所得金額に速算表を適用(×102.1%)。未提出は一律20.42%です。
住民税・事業税
個人住民税の年税額
地法個人住民税は、課税総所得に所得割10%(市町村6%+道府県4%)を掛け、均等割を加えます(調整控除で微調整)。
個人事業税の年税額
地法72の49の12個人事業税は、事業所得・不動産所得から事業主控除290万円を引いた額に業種別税率(第1種5%等)を掛けます。
法人住民税(法人税割)
地法法人住民税の法人税割は、法人税額に税率(標準7.0%=道府県1.0%+市町村6.0%)を掛けます。別途、均等割(定額)があります。
法人事業税(所得割)+特別法人事業税
地法72の24の7外形対象外の中小法人の事業税所得割(標準3.5/5.3/7.0%の累進)と、その所得割額に課される特別法人事業税(国税37%)を合算します。
地方税・流通税
不動産取得税
地法73の15不動産の取得に課税。宅地は課税標準が2分の1になります。住宅は軽減特例あり。
固定資産税(住宅用地の特例)
地法349の3の2住宅用地は課税標準を軽減(200㎡以下は1/6、超は1/3)。都市計画税も1/3・2/3に軽減されます。
事業所税
地法701の32一定規模以上の事業所に課税。床面積による資産割と給与総額による従業者割の合計です。
登録免許税
登免法不動産登記等に課税。売買の所有権移転は原則2.0%(軽減措置あり)、保存登記0.4%など。
その他
延滞税・加算税の概算
通則法60・65〜本税に対する加算税(過少・無申告・重加算)と、法定納期限からの延滞税をおおまかに試算します。
