会社売却やM&Aを検討するとき、「いったいいくらかかるのか」という費用は経営者にとって切実な関心事です。M&Aの費用は、仲介会社・FAの報酬、デューデリジェンス(DD)費用、税務・法務の専門家費用など、複数の要素から成り立ちます。
結論として、中小企業のM&Aでは成功報酬を含む総費用がおおむね数百万〜数千万円の幅になることが多いものの、取引規模や依頼先によって大きく異なります。ここでは、北海道・札幌の中小企業経営者に向けて、会社売却・M&Aにかかる費用の内訳と一般的な相場の目安を解説します。
この記事は、こんな方に役立ちます
- 税理士の顧問料や費用の相場を知りたい方
- スポット相談か顧問契約か迷っている方
- 依頼の流れと範囲を把握したい方
- M&Aの費用は仲介報酬・DD費用・専門家報酬で構成され、総額は取引規模や依頼先により大きく異なる。
- 成功報酬はレーマン方式が一般的だが、料率は仲介会社によって異なるため忘れず比較確認を。
- 着手金・月額費用の有無と発生条件を事前に書面で確認することが大切。
- 顧問税理士を活用して財務資料を整備しておくと、DD対応がスムーズになる。
M&A費用の全体像と主な内訳
M&Aの費用は、大きく「仲介・アドバイザリー報酬」「デューデリジェンス費用」「専門家(税理士・弁護士等)の報酬」の3つに分類されます。
| 費用の種類 | 一般的な相場の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 着手金・月額顧問料 | 無料〜数十万円程度(仲介会社により異なる) | 成約前にかかる費用 |
| 成功報酬(仲介・FA) | 取引金額の数%〜(レーマン方式等) | 成約時のみ発生 |
| デューデリジェンス費用 | 数十万〜数百万円程度 | 財務・法務・税務等 |
| 税理士・弁護士報酬 | 数十万〜百万円程度 | 契約書・税務設計等 |
上記は一般的な相場の目安であり、事務所・規模によって大きく異なります。依頼前に、各費用の発生タイミングと条件を書面で確認しておきましょう。
仲介手数料のレーマン方式とは
M&Aの成功報酬の算定には、レーマン方式と呼ばれる計算方法がよく用いられます。取引金額の規模に応じて料率を変える方法で、金額が大きくなるほど料率が下がる逓減構造になっています。
一般的には、取引金額の小さい区分で5%前後、金額が大きくなるにつれて料率が下がります。ただし料率の設定は仲介会社によって異なり、成功報酬の最低額が定められている場合もあります。実際の料率は各社との契約内容によりますので、複数の仲介会社に見積もりを依頼して比較することが重要です。
デューデリジェンス費用の内訳
デューデリジェンス(DD)とは、買い手が売り手企業の実態を調査するプロセスです。財務DD・税務DD・法務DDが主な種類で、それぞれ公認会計士・税理士・弁護士が担当します。
中小企業のM&Aでは、財務・税務・法務をまとめて数十万〜数百万円程度で実施するケースが多いものの、調査の範囲と深さによって費用は変わります。売り手側はDD費用を直接負担しないことが多いですが、資料準備に相当の工数がかかるため、顧問税理士との連携が重要です。
費用を抑えるためのポイント
M&Aの費用を必要以上にかけないために、次の点が参考になります。
- 複数の仲介会社・M&Aアドバイザーに見積もりを取り、費用体系を比較する。
- 着手金や月額費用の有無・返金条件を事前に確認する。
- 顧問税理士に税務面のサポートを依頼し、専門家費用の重複を避ける。
- 財務資料・税務申告書など基礎資料を整理しておき、DD対応の工数を減らす。
具体例|費用感を把握するための考え方
たとえば仲介・アドバイザリー報酬、デューデリジェンス費用、税理士や弁護士など専門家への報酬を合わせると、総額は数百万〜数千万円の幅に収まることが多いとされています。この中でも仲介報酬は取引金額に対する料率(目安5%前後で、金額が大きくなるほど逓減する構造)で決まるため、譲渡金額が大きいほど総費用に占める仲介報酬の比重が高くなる傾向があります。一方、デューデリジェンス費用(数十万〜数百万円程度)は取引金額よりも調査範囲の広さに左右されやすい費用です。それぞれの費用がどの要素に連動するかを理解しておくと、見積もりの妥当性を判断しやすくなります。
見落としやすいポイント
- 成功報酬の算定基準/レーマン方式は「譲渡対価」だけでなく「総資産額」や「純資産額」を基準に計算する仲介会社もあります。基準が異なると算定額も変わるため、契約前にどの基準を採用しているか確認します。
- 中間金の有無/成功報酬は最終契約時にまとめて発生するとは限らず、基本合意締結時などに中間金が発生する契約もあります。支払いタイミングを事前に確認しておきます。
- セカンドオピニオンの費用/提示された条件や評価額に疑問がある場合、別の専門家にセカンドオピニオンを依頼すると追加費用が発生します。あらかじめ相談枠を確保しておくと安心です。
- 税務費用は別枠になりやすい/仲介会社の報酬に譲渡所得の税務申告費用は含まれないことが一般的です。税理士への依頼費用は別途見込んでおく必要があります。
実務ワンポイント|見積書で確認したい項目
見積書を受け取ったら、金額の総額だけでなく、どの業務がどこまで含まれているかを確認することが大切です。契約書のドラフト作成やクロージング後のフォローまで料金に含まれているのか、追加費用が発生する条件は何かを整理しておくと、想定外の費用増を防ぎやすくなります。
まとめ
会社売却・M&Aの費用・税務を札幌でご相談の方へ
当事務所は、北海道・札幌の中小企業の会社売却・M&Aを税務面からサポートする税理士・公認会計士事務所です。DD対応資料の整備、株式価値の評価、譲渡所得の税務計算などをご相談いただけます。
料金やご契約の流れは料金・契約・業務フローのページをご覧ください。ご相談はお問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。
料金を相談する前に整理しておくと早いこと
- 業種と年間の売上規模
- 記帳を自社でやるか依頼するか
- 訪問・オンラインなど希望の対応方法
- 現在の課題(節税・資金繰り・申告など)
- 法人か個人事業かと決算月
※本記事は2026年9月時点の法令・情報に基づく一般的な解説であり、個別の税務判断を保証するものではありません。実際の適用にあたっては税理士等の専門家にご相談ください。
出典・参考情報(公的機関)
本記事は一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の税務判断・アドバイスを行うものではありません。税制・法令は改正される場合があります。実際の申告・手続の際は、上記の公的機関が公表する最新情報をご確認のうえ、税理士など専門家へご相談ください。
