顧問税理士との契約は「問い合わせ→面談→見積もり→契約→業務開始」の流れで進み、必要日数は早ければ1〜2週間、比較検討するなら1か月ほどが目安です。開業や決算の期限が近いときは逆算して早めに相談し、面談前に申告書の控えや依頼したい業務を整理しておくと、見積もりと契約がスムーズに進みます。
この記事の結論
顧問契約は5つのステップで進み、早ければ1〜2週間で業務を始められます。日数を左右するのは、期限から逆算した相談の時期と、面談前の準備です。
- 流れは「問い合わせ→面談→見積もり→契約→業務開始」
- 問い合わせから業務開始まで早ければ1〜2週間、じっくり比べるなら1か月ほど
- 急ぎの事情があれば、面談から契約までを数日で進められる場合もある
- 開業直後は届出の期限、法人は決算月から逆算して相談の時期を決める
- 申告書・決算書の控えと経理体制の資料を用意し、契約書で業務範囲・料金・解約条件を確かめる
顧問契約までの基本的な流れ
顧問税理士との契約は、いきなり契約書を交わすわけではありません。まずお互いに相性や条件を確かめる過程があり、工程ごとの日数の目安は次の図のとおりです。
図は日数の目安を4つの工程にまとめたものです。やることの単位で分けると、次の5つのステップになります。
- 問い合わせ・面談の予約フォームや電話で、事業の内容と相談したいことを簡単に伝え、面談の日時を決めます。オンラインで面談できる事務所もあります。
- 面談で事業内容と要望を伝える売上の規模や経理の体制、依頼したい業務を伝え、サービスの内容と進め方を確認します。
- 見積もりを受け取り、検討する月々の顧問料と決算時の報酬、別に費用がかかる業務を確認し、依頼する範囲を決めます。
- 契約内容に合意し、顧問契約を結ぶ契約書で業務の範囲・料金・契約期間・解約の条件を確かめてから契約します。
- 必要書類を共有し、業務を開始する申告書の控えや会計データを渡し、記帳の方法、資料の受け渡し、連絡の手段を決めて業務を始めます。
面談は、税理士を見極める大切な機会です。業界の事情に詳しいか、連絡は取りやすいか、専門用語をかみくだいて説明してくれるかを確認すると、契約後のミスマッチを防げます。
長く付き合う相手だからこそ、料金だけでなく相性や人柄も重要になります。複数の事務所と面談して、説明のわかりやすさや返信の速さを比べるのも有効な方法です。
契約までにかかる必要日数の目安は?
問い合わせから業務開始までの日数は、早ければ1〜2週間が目安です。じっくり比較検討する場合は、1か月ほどみておくと安心です。工程ごとの目安と、その間にやることを整理しました。
| 工程 | 所要日数の目安 | この間にやること |
|---|---|---|
| 問い合わせ〜面談 | 数日〜1週間 | 面談の日程の調整、手元の資料の準備 |
| 見積もりの検討 | 数日〜1週間 | 依頼する範囲の決定、見積もりの内容の比較 |
| 契約手続き | 数日 | 契約書の内容の確認、署名 |
| 書類共有・業務開始 | 数日〜1週間 | 申告書の控え・会計データの共有、記帳の方法の決定 |
急ぎの事情がある場合は、最短で進められることもあります。例えば決算期が迫っている、すぐに相談したい税務がある、融資の申し込みで決算書が必要、といった場面では、面談から契約までを数日で進めることもあります。
時間の制約があれば、問い合わせの段階で伝えるとスムーズです。反対に、じっくり相性を見極めたい場合は、急がずに比較の時間を取るとよいでしょう。融資の申し込みを控えている場合は、融資・資金調達ガイドで必要な書類の全体像を確かめておくと、税理士との打ち合わせが具体的になります。
開業直後や決算前の契約は、どの期限から逆算する?
業務開始までの日数だけでなく、手続きや申告の期限から逆算して相談の時期を決めることが大切です。開業したばかりの場合は届出の期限が短く、法人は決算月によって申告の期限が決まります。
| 届出書 | 提出の期限 |
|---|---|
| 個人事業の開業届出書 | 開業の日から1か月以内 |
| 所得税の青色申告承認申請書 | その年の3月15日まで(1月16日以後に開業した場合は、開業の日から2か月以内) |
| 給与支払事務所等の開設届出書 | 開設の日から1か月以内 |
| 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書 | 随時(提出した月の翌月末日までに通知がなければ承認され、翌々月の納付分から適用) |
| 法人設立届出書 | 設立の日以後2か月以内 |
| 法人の青色申告承認申請書 | 設立の日以後3か月を経過した日と、最初の事業年度終了の日のいずれか早い日の前日まで |
| 消費税簡易課税制度選択届出書 | 適用を受けたい課税期間の初日の前日まで(新たに事業を始めた課税期間は、その期間中) |
青色申告の承認申請が期限に遅れると、その年は青色申告の特典を受けられません。開業前から顧問税理士に相談しておけば、こうした届出の期限管理まで任せられ、スタートでつまずく心配が減ります。
すでに事業を続けている場合は、申告の期限が逆算の基準です。法人の申告期限は事業年度終了の日の翌日から2か月、個人の確定申告は令和8年分なら2027年2月16日から3月15日までです。期末より前に契約しておけば、棚卸の進め方や決算前に検討できる対策の相談にも間に合います。
契約から最初の申告までに何が間に合うかは、決算月や開業の時期で変わります。期限から逆算した進め方を、初回無料でご提案します。
無料で相談する面談・契約時に準備しておくとよいもの
面談や契約をスムーズに進めるには、事前の準備が役立ちます。手元に資料があると、税理士も的確な見積もりを出しやすくなります。
- 直近の確定申告書・決算書の控え(法人は勘定科目内訳書も)
- おおよその売上規模や取引数が分かる資料(通帳、請求書の件数など)
- 現在の経理体制(会計ソフトの利用状況、記帳をだれが行っているか)
- 依頼したい業務の希望(記帳代行、給与計算・年末調整、相談対応など)
- 提出済みの届出書の控え(青色申告の承認申請書、消費税の届出書など)
- 借入金の返済予定表(融資や資金繰りも相談したい場合)
これから開業する方で過去の資料がない場合も心配いりません。事業計画や想定している売上規模、開業予定の時期を伝えれば、それに応じた提案を受けられます。
準備が整っているほど見積もりの精度が上がり、契約後の「思っていたのと違う」というずれも防げます。前の税理士との契約が残っている場合は、引き継ぎの段取りも面談で相談しておきましょう。手順は税理士を変更するときの流れと引き継ぎ書類で解説しています。
契約書で確認したいことと、顧問料が決まる要素
契約書では、業務の範囲・料金・契約期間・解約の条件を確かめましょう。後々のトラブルを防ぐ大切なポイントです。具体的には、次の点を見ておくと安心です。
| 確認する項目 | 見ておきたい内容 |
|---|---|
| 業務の範囲 | 記帳・月次の確認・決算・申告のほか、給与計算・年末調整・法定調書・償却資産の申告のどこまでが含まれるか |
| 料金 | 月々の顧問料と決算時の報酬の内訳、別に費用がかかる業務(税務調査の立会いなど) |
| 契約期間と解約の条件 | 契約の開始月、自動更新の有無、解約を申し出る時期と方法 |
| 資料の受け渡し | 領収書や通帳の渡し方、会計ソフトの契約とデータの名義 |
| 連絡の方法 | 相談の手段(面談・オンライン・メールなど)と担当者 |
| 電子申告 | e-Taxで申告するか、利用者識別番号をどちらが管理するか |
顧問料の金額は事務所によって異なります。主に、売上の規模と取引の件数、記帳を自社で行うか任せるか、面談の頻度、給与計算や年末調整の有無、法人か個人か、といった要素で決まります。見積もりを比べるときは、月々の顧問料だけでなく、決算時の報酬を含めた年間の総額でそろえると判断しやすくなります。
当事務所の料金の考え方と契約の流れは料金・契約・業務フローで、費用の内訳の見方は顧問税理士の費用の決まり方で確認できます。
札幌で顧問契約を始めるときに確認したい手続き
顧問契約を結ぶと、税理士は申告書などを提出するときに、税務代理権限証書をあわせて提出します。納税者が税務署へ「税理士と契約した」と届け出る決まりはありません。契約の際は、どの申告から税理士が担当するかを決めておきます。
札幌市とその周辺での申告書の出し方
所轄の税務署は、本店や納税地の住所で決まります。札幌中・北・南・西・東の5つの税務署の内部事務は、2026年7月10日から札幌業務センターに集約されました。書面で出す申告書や届出書は同センターへ郵送し、e-Taxでの提出や窓口への持参は所轄の税務署です。
中央区は、おおむね西10丁目以東が札幌中税務署、大通西11丁目以西や円山・宮の森などが札幌西税務署の管轄です。個別の住所は、国税庁の管轄区域表で確認します。
国税のほか、法人なら法人道民税・法人市民税の申告があり、事業用の償却資産を持つ個人・法人は償却資産の申告(毎年1月31日、休日は翌開庁日)も必要です。顧問契約の範囲にどこまで含めるかを、契約の段階で決めておきましょう。
これから札幌市内で会社を設立する場合は、特定創業支援等事業の利用も検討します。札幌中小企業支援センターや札幌商工会議所で1か月以上・4回以上の支援を受けて証明書を得ると、会社設立の登録免許税が0.7%から0.35%に下がります。最低額でみると、株式会社は15万円が7.5万円、合同会社は6万円が3万円です。
証明書は日本政策金融公庫の利率の引下げなどにも使え、有効期限は2027年3月31日です。受講に1か月以上かかるため、設立の時期から逆算して、税理士への相談とあわせて早めに動き始めましょう。
スムーズに契約するための進め方と相談先
契約を円滑に進めるコツは、面談の前に「依頼したいこと」と「予算感」を整理しておくことです。要望が明確なほど、税理士は事業に合ったプランを提案できます。迷っている業務があれば、任せた場合と自社で行う場合の違いを面談で質問してみましょう。
当事務所は、継続的な顧問契約で記帳・決算・申告を支援しており、決算・申告だけのスポットのご依頼はお受けしていません。初回の面談から契約、業務開始までの流れを分かりやすくご案内し、オンラインでの面談にも対応しています。顧問の内容は会計・税務顧問のサービス内容でご確認いただけます。
「まず話を聞いてみたい」という段階のご相談も歓迎です。面談のご予約は、この記事の末尾にある無料相談フォームかLINEから承っています。
よくある質問
顧問契約は途中で解約できますか?
契約書に定めた解約の条件に沿って解約できます。解約を申し出る時期(予告の期間)や、事業年度の途中で解約した場合の決算時の報酬の扱いは事務所によって違うため、契約前に確認しておきましょう。
面談を受けたら、契約しなければいけませんか?
面談は条件や相性を確かめる場なので、契約するかどうかは見積もりを見てから決めて構いません。当事務所の初回相談は無料で、その場で契約をお願いすることはありません。
年の途中から顧問契約を始めても、その年の確定申告まで任せられますか?
任せられます。期首からの記帳の状況を確認し、まだ記帳していない月の整理から始めます。契約の時期が申告期限に近いほど整理に時間がかかるため、年の途中でも早めに相談するほど余裕を持って進められます。
今使っている会計ソフトは、そのまま使えますか?
事務所によって対応できる会計ソフトが異なるため、面談で確認します。ソフトを変える場合は、データの移し方と、ソフトの契約をだれの名義にするかも決めておくと、後で解約や引き継ぎをするときに困りません。
まとめ
顧問税理士との契約は「問い合わせ→面談→見積もり→契約→業務開始」の流れで進み、早ければ1〜2週間、比較検討するなら1か月ほどが目安です。開業直後は届出の期限、法人は決算月から逆算して相談の時期を決め、申告書の控えや経理体制の資料を準備して面談に臨みましょう。契約書では業務範囲・料金・契約期間・解約条件を確かめ、札幌市とその周辺では書面の提出先が札幌業務センターになった点も、契約の段階で確認しておくと安心です。
札幌の公認会計士・税理士事務所
顧問税理士との契約のご相談は、ジェイスタート会計事務所へ
- 初回相談は無料(オンライン対応可)
- フォーム・LINEは24時間受付、翌営業日までにご返信
- その場でご契約を迫ることはありません
対応:法人の決算・税務顧問/個人事業主の確定申告/相続・贈与・事業承継/融資・資金繰り
出典・参考(公的機関)
本記事は2026年10月時点の法令等に基づく一般的な解説です。個別の状況により取扱いが異なる場合がありますので、実際の申告・手続きは税理士等の専門家にご相談ください。
更新履歴:2026年10月 全面改訂
