税理士の変更の費用はいくら?内訳と決算料の重複を避けるタイミング

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税理士の変更そのものに「変更手数料」のような特別な費用は通常かかりません。考えるべき費用は、新しい税理士の顧問料、変更の時期によって起きる決算料の重複、今の契約を解約するときの精算の3つです。内訳と、重複を避ける変更のタイミング、見積もりの比べ方をまとめました。

執筆:ジェイスタート会計事務所 編集部(札幌の公認会計士・税理士事務所)2026年10月時点の法令に基づき作成

この記事の結論

税理士の変更そのものに特別な手数料は通常かかりません。注意すべきは、変更の時期によって起きる決算料・顧問料の重複と、今の契約の解約予告期間です。

  • 費用の内訳は「新しい顧問料」「決算料の重複」「解約時の精算」の3つ
  • 顧問料は取引量・記帳の分担・面談の頻度・業種などで決まる。金額だけでなく含まれる業務を比べる
  • 重複を避けるなら、申告書の提出が終わった直後の変更が基本
  • 違約金は契約書に定めがなければ通常発生しないが、解約予告期間は守る
  • 会計データの形式や引き継ぐ資料によって、初年度の作業量と費用が変わる
目次

税理士を変更すると費用はかかる?全体像と内訳

税理士の変更は、新しい税理士との契約に切り替えるだけなので、「変更手数料」のような特別な費用は基本的に発生しません。かかる費用は、おもに次のように分けて考えると分かりやすくなります。

費用内容発生しやすい場面
新しい税理士の顧問料毎月の顧問料と、年1回の決算料など変更後ずっと
決算料の重複前任と新任の両方に、決算・申告の費用がかかる期の途中や決算の直前に変更した場合
解約時の精算解約予告期間中の顧問料や、前払いした料金の扱い契約書に予告期間や前払いの定めがある場合
初年度の引き継ぎ作業会計データの移行や、過去の資料の確認前任と会計ソフトが違う場合や、資料が整っていない場合
税理士の変更で考えるべき費用

多くの場合、これらは大きな負担にはなりません。新しい税理士が初期費用を設けていなかったり、乗り換えの支援を用意していたりすることもあり、思ったほど費用がかからないこともあります。ただし契約のタイミングや内容によって金額が変わるため、順に確認していきましょう。

新しい顧問料は何で決まる?金額を左右する要素

税理士の変更で実際に増減するのは、新しい税理士の顧問料です。報酬は事務所ごとに異なり、同じ事務所でも会社の状況によって変わります。ここでは金額の目安ではなく、顧問料を左右する要素を整理します。具体的な金額は、各事務所の料金表や見積もりで確認してください。

要素費用が上がりやすい費用を抑えやすい
取引の量仕訳数が多い、取引先や口座が多い取引がシンプルで量が少ない
記帳の分担記帳をすべて任せる(記帳代行)自社で入力し、税理士は確認を担う
資料のやり取り紙の資料を郵送・持参するクラウド会計と口座・カードの自動連携
面談・報告の頻度毎月の面談と月次の報告決算の時期を中心としたやり取り
業種の論点在庫・工事・複数の事業など、判断が多い判断が必要な論点が少ない
申告の種類法人税・消費税(本則課税)・年末調整・償却資産・法定調書など申告の種類が少ない
顧問料を左右する主な要素

決算料は、月額の顧問料とは別に、決算と申告の作業に対して年1回かかる形が多くあります。見積もりは月額と決算料を合わせた年間の総額で比べると、事務所ごとの違いが分かりやすくなります。

金額だけで比べない

変更を機に、今より安くなることも、サービスが手厚くなって多少上がることもあります。年末調整や償却資産の申告、税務調査の立会いなどが顧問料に含まれるか別料金かで、実際の負担は大きく変わります。金額だけでなく、含まれる業務の範囲を確認することが、後悔しない選び方のコツです。

決算料の重複と解約時の精算はどう避ける?

変更時に費用面で最も注意すべきなのが、決算料の扱いです。変更のタイミングが悪いと、前の税理士と新しい税理士の両方に費用が発生することがあります。

変更する時期起きやすいこと対策
申告書の提出直後費用の重複が起きにくい前任から決算書・申告書の控えと会計データを受け取る
期の途中前任の月額顧問料と新任の費用が一部重なる。期首からの記帳の確認が必要解約日と新しい契約の開始日をそろえる
決算の直前新しい税理士が短期間で全体を把握する必要があり、別途費用がかかる場合がある余裕のある時期に変更するか、前任と担当範囲を調整する
変更の時期と費用の重複

重複を避けるには、申告書の提出が終わった直後に変更するのが理想です。法人の申告期限は事業年度終了の日の翌日から2か月以内(延長の特例を受けている場合は原則さらに1か月)、個人の確定申告は令和8年分なら2027年2月16日〜3月15日です。この期限の後を目安に、変更の時期を決めるとよいでしょう。

違約金と解約予告期間の考え方

違約金は、契約書に定めがなければ請求されることは通常ありません。税理士との顧問契約は民法上の委任(準委任)にあたり、各当事者はいつでも解除できるのが原則です。ただし、相手に不利な時期に解除した場合などは損害の賠償を求められることがあるため、契約書の解約予告期間に沿って申し出るのが安全です。

  • 解約予告期間(何か月前までに申し出るか)と、申し出の方法
  • 決算料を年払い・前払いしている場合に、未使用分が返金されるか
  • 違約金や解約時の手数料の定めがあるか
  • 預けている帳簿・資料の返却と、会計データの受け渡しの方法

いつ変更すると重複が少ないかは、決算期と今の契約書の内容で変わります。初回無料で一緒に確認できます。

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変更の手続きと引き継ぎはどう進める?

税理士の変更は、契約の確認から資料の引き継ぎまで、順番を守ると費用の重複も手戻りも防げます。一般的な流れは次のとおりです。

  1. 今の契約書を確認する解約予告期間、前払いの有無、決算料の扱いを確認します。
  2. 新しい事務所の見積もりを取る含まれる業務と年間の総額で比べ、初年度だけの費用があるかも確認します。
  3. 変更の時期を決める申告書の提出直後を基本に、解約日と新しい契約の開始日をそろえます。
  4. 今の税理士に解約を伝える予告期間に沿って書面で伝え、資料と会計データの返却を依頼します。
  5. 資料とデータを引き継ぐ下のチェックリストの資料を新しい税理士に渡します。
  6. 新しい体制を決める記帳の分担、締め日、面談の頻度、連絡の窓口を決めます。
  • 直近の決算書・申告書の控え(法人税・消費税・地方税)と勘定科目内訳書
  • 総勘定元帳・仕訳帳などの会計データ(使っている会計ソフトとデータの形式)
  • 固定資産台帳と減価償却の明細
  • 税務署などに出した届出書・申請書の控え(青色申告、消費税の各種届出、源泉所得税の納期の特例など)
  • 給与・年末調整の資料と、源泉所得税の納付の記録
  • 過去の税務調査の資料と、繰越欠損金の明細
  • e-Taxの利用者識別番号と暗証番号(事務所が管理していた場合)

前の事務所が独自の会計ソフトを使っていた場合は、データをそのまま移せず、変換や入力のし直しが必要になることがあります。初年度に追加の作業費がかかるかどうかは、見積もりの段階で確認しておきましょう。今の経理の状態は経理・決算セルフチェックで確認しておくと、新しい事務所に伝えるべき課題を整理できます。

帳簿の原本の所在も確認する

前の事務所に帳簿や証憑の原本を預けている場合は、返却を受ける時期と方法を決めておきます。法人の帳簿書類は7年(欠損金が生じた事業年度は10年)の保存が必要で、税務調査では過去の資料を求められることがあります。

費用を抑えて納得して変更するには?見積もりの比べ方

税理士の変更の費用を抑えるポイントは、タイミングと見積もりの比較です。決算後に変更すれば重複費用を防げます。また、複数の事務所から見積もりを取り、顧問料に含まれるサービスを並べて比べると、適正な価格が見えてきます。安さだけで選ぶと、必要なサービスが別料金になり、かえって割高になることもあります。

  • 月額の顧問料と決算料を合わせた年間の総額
  • 顧問料に含まれる業務(記帳、年末調整、償却資産、法定調書、税務調査の立会い)
  • 面談・報告の頻度と方法(訪問かオンラインか)
  • 質問への回答の早さと、担当者・窓口が誰か
  • 会計データの移行など、初年度だけかかる費用の有無

支払いの手続きにも注意が必要です。法人や、従業員に給与を支払っている個人事業主が個人の税理士に報酬を払う場合は、報酬から所得税・復興特別所得税を源泉徴収して納付します。税率は1回の支払額のうち100万円以下の部分が10.21%、超える部分が20.42%で、請求書で消費税が区分されていれば税抜の金額に掛けられます。税理士法人への支払いは源泉徴収の対象外です。

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ツール
税理士報酬などの源泉徴収額を自動計算する報酬の額を入れると、源泉徴収する所得税・復興特別所得税の額と差引の支払額を確認できます。計算する

当事務所の顧問料や決算料の具体的な金額は、料金・契約・業務フローのページに明記しています。今の費用が適正か知りたい方や、見積もりだけ取りたい方も歓迎です。なお、決算・申告だけのスポット依頼はお受けしておらず、継続的な顧問契約でご支援しています。

よくある質問

税理士を変更したことを、税務署に届け出る必要はありますか?

納税者の側で「税理士を変更した」という届出をする必要は通常ありません。新しい税理士が申告書を提出する際に、税務代理を任されたことを示す税務代理権限証書を添付します。e-Taxの利用者識別番号を前の事務所が管理していた場合は、引き継ぎの際に確認しておきましょう。

前の税理士が資料をなかなか返してくれない場合は?

会社の帳簿や預けた証憑の原本は会社のものなので、返却を書面で依頼します。過去に提出した申告書の内容は、税務署の申告書等閲覧サービスで確認する方法もあります。新しい税理士に状況を伝え、どの資料から優先して集めるかを一緒に決めると進めやすくなります。

決算の直前でも税理士を変更できますか?

変更はできますが、新しい税理士が短期間で全体を把握する必要があり、別途費用がかかったり、受けられる事務所が限られたりします。前の税理士に今期の申告まで担当してもらい、申告後に切り替える方法も検討しましょう。当事務所は、継続的な顧問契約を前提にお受けしています。

見積もりだけ依頼しても大丈夫ですか?

問題ありません。今の顧問料と含まれている業務、年間の取引量、決算期を伝えると、比較しやすい見積もりが出てきます。見積もりを比べたうえで、今の事務所に業務範囲の見直しを相談するのも一つの方法です。

まとめ

税理士の変更そのものに特別な手数料は通常かからず、費用として考えるのは新しい顧問料・決算料の重複・解約時の精算の3つです。重複を避けるなら申告書の提出直後に変更し、契約書の解約予告期間と前払いの扱いを先に確認しましょう。見積もりは年間の総額と含まれる業務で比べると、納得して変更できます。

札幌の公認会計士・税理士事務所

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出典・参考(公的機関)

本記事は2026年10月時点の法令等に基づく一般的な解説です。個別の状況により取扱いが異なる場合がありますので、実際の申告・手続きは税理士等の専門家にご相談ください。

更新履歴:2026年10月 全面改訂

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