ソフトウェアの資産計上の判断基準|財務DDで見る開発費・保守費・除却

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ソフトウェアの資産計上が妥当かは、支出の中身(開発か保守か、買い切りか利用料か)と、そのソフトウェアが今も使われているかの2点で判断します。財務DDでは、契約書・請求書・利用状況の資料で計上額を検証し、価値のない資産や税務上の計上漏れを、修正純資産や契約条件に反映します。

執筆:ジェイスタート会計事務所 編集部(札幌の公認会計士・税理士事務所)2026年10月時点の法令に基づき作成

この記事の結論

新しい機能を手に入れるための開発・購入の費用は資産、不具合の修正や保守、クラウドの利用料は費用が原則です。財務DDでは、この区分の根拠と稼働状況を資料で確かめ、問題があれば金額に換算して価格や契約に反映します。

  • 開発と保守が1枚の請求書に混在していたら、作業ごとの内訳を開発会社に確認して区分する
  • 使われなくなったソフトウェアは、物理的に廃棄していなくても除却損を計上できる場合がある
  • クラウドサービスの利用料は資産ではなく、利用期間に応じた費用として処理する
  • 外部に委託して作ったプログラムの著作権は、契約で譲渡を定めない限り開発会社に残る
  • 税務上の資産計上漏れは、さかのぼって更正される税務リスクとして見積もる
目次

ソフトウェアは資産計上か費用処理か?支出の種類ごとの判断基準

ソフトウェアは法人税法上の「無形減価償却資産」に当たり、取得価額を耐用年数にわたって定額法で償却します。ただし、ソフトウェアに関係する支出がすべて資産になるわけではありません。

判断の出発点は、「将来にわたって使う機能を手に入れた支出か、その都度のサービスや現状維持のための支出か」という区別です。主な支出の扱いは次のとおりです。

支出の内容原則的な扱い確認のポイント
パッケージソフトの購入(買い切り)無形固定資産(ソフトウェア)。金額によって少額の特例がある導入時の設定作業や、自社の仕様に合わせる修正の費用も取得価額に含める
外部委託による自社利用システムの開発無形固定資産(ソフトウェア)要件定義・設計・プログラム作成など、完成までの費用を集計しているか
社内の人員による開発無形固定資産(人件費などを原価として集計)開発に携わった人の工数の記録があるか
機能の追加・向上のための改修資本的支出(既存のソフトウェアに上乗せして資産計上)改修の目的と仕様書の内容
不具合の修正・現状維持のための保守修繕費・保守料として費用保守契約の範囲と作業報告の内容
クラウドサービス(SaaS)の利用料利用期間に応じた費用複数年分を前払いした場合は前払費用として期間に配分する
研究開発を目的とした支出会計上は発生時の費用(研究開発費)税務上は資産計上が必要になる場合があり、会計との差が生じやすい
ソフトウェア関連の支出の原則的な扱い(法人税の取扱いを中心に整理。2026年10月時点)

会計の基準(研究開発費等に係る会計基準)では、自社で利用するソフトウェアは、将来の収益獲得または費用削減が確実と認められる場合に資産計上します。市場で販売するソフトウェアは、最初に製品化された製品マスター(複写のもとになる完成品)が完成するまでの費用を研究開発費として処理します。

中小企業では、法人税法の取扱いに沿って処理していることが一般的です。そのため財務DDでは、「会計として実態に合っているか」と「税務上の扱いに誤りがないか」を分けて確認します。

会計と税務で判断の向きが違う場面

自社開発の費用は、税務では資産計上が原則

自社利用のソフトウェアの開発費は、会計では効果が「確実」な場合に資産計上する一方、税務では、将来の収益獲得や費用削減にならないことが「明らか」な研究開発費などを除き、取得価額に含めるのが原則です(法人税基本通達7-3-15の2・7-3-15の3)。

会計で費用処理した開発費が税務上は資産になる場合は、申告書での調整が必要です。この調整漏れは、財務DDで確認する代表的な論点です。

購入したソフトウェアにも少額の特例が使える

ソフトウェアも減価償却資産のため、取得価額が10万円未満なら全額をその期の費用にでき、20万円未満なら一括償却資産として3年で均等に償却する方法も選べます。

青色申告をしている中小企業者等は、2026年4月1日以後に取得した40万円未満の減価償却資産(2026年3月31日までの取得は30万円未満)を、年300万円まで全額費用にできます。従業員400人超の法人は対象外で、2029年3月31日までの取得が対象です。金額は、通常1単位として取引される単位ごとに判定します(法人税基本通達7-1-11)。

開発と保守が混在した請求書はどう分ける?

実務で最も判断に迷うのは、開発会社からの請求書に開発・改修・保守がまとめて記載されているケースです。法人税基本通達7-8-6の2は、ソフトウェアのプログラムの修正等を、その目的によって次のように区分しています。

作業の内容区分具体例
プログラムの機能上の障害の除去修繕費稼働後に見つかった不具合やエラーの修正
現状の効用の維持修繕費稼働を続けるための軽微な調整・運用支援
新たな機能の追加資本的支出帳票・画面の追加、他のシステムとの連携機能の追加
機能の向上資本的支出処理できる取引の種類や件数の拡大
既存のソフトウェアの仕様を大幅に変更して新しいソフトウェアを作る新しいソフトウェアの取得価額パッケージや旧システムを土台にした別システムの構築
ソフトウェアの修正等の区分(法人税基本通達7-8-6の2・7-3-15の2をもとに整理。2026年10月時点)

区分の根拠になるのは、見積書・請求書の内訳、作業報告書、仕様書です。内訳が「一式」としか書かれていない場合は、開発会社に作業ごとの工数や金額を確認し、その回答を記録として残します。

売り手がこの区分を資料で説明できるかどうかは、それ自体が経理体制の評価材料になります。なお、システム導入時のデータ移行や操作研修の費用は、ソフトウェアの取得価額に含めずに費用処理できる場合があります。どこまでを取得価額に含めるかを、会社として一定の基準で継続しているかも確認します。

計算例:受注管理システムの刷新費用を区分した場合

例えば、開発会社から受注管理システムの刷新費用として総額1,600万円(税抜)の請求があり、内訳が要件定義・設計・プログラム作成1,400万円、稼働後の不具合修正200万円だったとします。期首から使い始め、5年の定額法で償却すると仮定します。

  • 正しく区分した場合の初年度の費用:償却費は1,400万円÷5=280万円、修繕費を加えて280万円+200万円=480万円
  • 全額を資産計上した場合の初年度の費用:1,600万円÷5=320万円
  • 初年度の利益は480万円−320万円=160万円多く見える。期末の帳簿価額も1,600万円−320万円=1,280万円となり、正しい区分の1,400万円−280万円=1,120万円より160万円大きく残る

保守費の資産計上は、初年度の税金を多く納める方向の誤りです。それでも利益と純資産を実態より大きく見せるため、買い手の評価では修正の対象になります。

開発と保守の区分は、契約書と作業の内容によって判断が分かれます。手元の資料をもとに、初回無料で確認できます。

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財務DDではどの資料で何を確かめる?

無形資産の検証は、帳簿の数字を、契約・利用実態・権利関係の3つと突き合わせる作業です。財務DD全体の中では、貸借対照表の資産が実在し、評価が適切かを確かめる手続きの一つに当たります。全体の流れは財務デューデリジェンスの進め方と調査項目で整理しています。

資料確認できる内容
無形固定資産の内訳明細・固定資産台帳資産の名称、取得日、事業に使い始めた日、取得価額、償却方法、帳簿価額
法人税申告書の減価償却の明細(別表十六)台帳の償却費と申告上の償却費が一致しているか、申告調整の有無
開発委託契約書・見積書・請求書・仕様書・検収書支出の内容が開発(資産計上向き)か保守(費用処理向き)か、完成と検収の時期
保守契約書・クラウドサービスの利用契約保守の範囲、契約期間、前払いの有無、解約の条件
社内の工数記録・プロジェクト管理資料自社の人員が開発に費やした時間と人件費
利用状況の資料(利用者数・ログイン履歴・業務マニュアル)実際に稼働しているか、代替システムに切り替わっていないか
特許権・商標権などの登録原簿権利者の名義、存続期間、更新の時期
ライセンス契約書譲渡や名義変更の制限、株主が変わったときの解除条項
無形資産の検証で確認する資料

検証は次の順番で進めます。金額の大きい資産と、取得から時間がたっている資産を優先します。

  1. 無形資産を一覧にする貸借対照表のソフトウェア、ソフトウェア仮勘定(開発中の支出)、のれん、特許権、商標権、電話加入権、繰延資産を、台帳と照らして一覧にします。
  2. 取得の経緯と金額を確かめる取得時期・取得価額・帳簿価額を、契約書・請求書・検収書と突き合わせます。
  3. 支出の中身を区分し直す開発・改修・保守・データ移行・研修・ライセンス料に分け、資産計上の範囲が妥当かを判断します。
  4. 社内人件費の扱いを確かめる自社開発がある場合は、開発に携わった人の工数と人件費を原価として集計しているかを確認します。
  5. 稼働状況を確かめる利用部門へのヒアリングと実際の画面で、今も業務に使われているか、入替えの予定がないかを確認します。
  6. 権利関係を確かめる著作権の帰属、ライセンスの譲渡制限、特許権・商標権の名義と更新時期を、契約書と登録原簿で確認します。
  7. 影響額をまとめる見つかった論点を、修正純資産・正常収益力・税務リスク・契約条件のどれに反映するかに分けて金額を集計します。

売り手の立場で財務DDに備える場合は、次の資料をシステムごとにまとめておくと、確認が早く進みます。

  • 開発・保守の契約書、見積書、請求書、仕様書、検収書
  • 現在使っているシステムの一覧(利用部門・利用者数・保守契約の有無)
  • 使わなくなったシステムと、利用をやめた時期・理由がわかる資料
  • 特許権・商標権の登録証と、更新手続きの履歴
  • クラウドサービスの契約者の名義と、管理者アカウントを持っている人

使われていないソフトウェアはどう扱う?除却と減損の考え方

開発当時は価値があったシステムでも、業務の変化や新システムへの切替えで使われなくなり、帳簿にだけ残っていることがあります。帳簿価額が大きいほど純資産を実態より大きく見せるため、財務DDでは確認の優先度が高い論点です。

税務では、物理的な廃棄がなくても、今後使わないことが明らかな事実があれば、その時点の帳簿価額(処分見込価額があれば差し引いた額)を損金にできます(法人税基本通達7-7-2の2)。通達が例に挙げているのは、次のような場合です。

  • 自社利用のソフトウェアで、処理の対象だった業務が廃止され、利用しなくなったことが明らかな場合
  • ハードウェアやOSの変更などで別のソフトウェアに切り替え、従来のソフトウェアを利用しなくなったことが明らかな場合
  • 販売用のソフトウェアの原本で、新製品の発売などにより今後販売しないことが、社内の決裁文書や販売先への通知文書で明らかな場合

会計では、使用状況に大幅な変更があった場合などに、減損(回収できない帳簿価額の切下げ)の可能性を検討します。中小企業でも、使っていない資産を帳簿に残したままにすると、決算書の信頼性が損なわれます。稼働状況ごとの見方は次のとおりです。

状態財務DDでの見方処理の方向性
稼働中で業務に欠かせない帳簿価額を基本に、入替えまでの残り期間と更新投資の時期を確認する継続して償却する
稼働中だが入替えが決まっている入替えまでの価値に絞って評価し、新システムの投資額を将来の資金需要に織り込む会計上の償却期間の見直しを検討する
利用を停止した・代替済み価値がないものとして修正純資産から差し引くことが多い要件を満たせば除却損を計上する
開発を中止した(ソフトウェア仮勘定のまま)完成の見込みがなければ価値はない中止が明らかになった時点で損失処理を検討する
稼働状況別の見方(一般的な整理)

財務DDの直前の「駆け込みの除却」に注意

除却は、今後使わないことが明らかな事実が生じた事業年度に行うものです。業務の廃止や切替えの決裁文書などの裏付けがないまま損失を計上すると、税務上否認されるおそれがあり、買い手からも決算の信頼性を疑われます。

クラウド・ホームページ・特許権などで見落としやすい点は?

ソフトウェア本体のほかにも、無形資産には判断を誤りやすい項目があります。財務DDで確認することが多いものを整理します。

項目見落としやすい誤り確認すること
クラウドサービス(SaaS)の利用料ソフトウェアとして資産計上し、償却している買い切りか利用契約か。複数年分の前払いは前払費用として期間に応じて費用にする
年額・月額のライセンス料前払いした期間分を一括で費用にしている契約期間と支払時期(一定の要件を満たす短期の前払いは、支払時の費用処理が認められる場合がある)
ホームページの制作費一律に資産計上、または一律に費用処理している広告宣伝が中心の内容か、予約・決済・会員管理などのプログラム機能を持つか
社内マニュアル・ノウハウ作成にかかった人件費や外注費を資産計上している売買や使用許諾の対象になる権利か(通常は資産計上になじまない)
特許権・商標権会社ではなく経営者個人の名義で登録されている登録原簿の権利者、存続期間、更新の時期
電話加入権取得時の金額のまま残っている現在の換金価値(評価を見直す対象になりやすい)
のれん過去の買収で生じた金額の根拠が残っていない当時の契約書・評価資料と償却の状況
無形資産の項目別チェック(2026年10月時点の一般的な整理)

機器とソフトウェアを一体で購入した場合は、請求書が「一式」でも、台帳では分けて登録します。サーバーやパソコンなどの機器は固定資産税(償却資産)の申告対象ですが、ソフトウェアは無形の資産のため対象になりません。区分を誤ると、申告漏れや過大な申告につながります。

外部に委託して開発したシステムの著作権は誰のもの?

外部の開発会社に委託して作ったプログラムの著作権は、契約で譲渡を定めない限り、原則として開発会社に残ります。この場合、発注した会社が持つのは「使う権利」にとどまり、別の会社に改修を依頼したり、グループ会社に移管したりするときに制約を受けることがあります。

著作権を譲り受ける契約でも、翻案権など著作権法27条・28条の権利を譲渡の対象として明記していないと、これらは開発会社に残ると推定されます。一方で、著作権が開発会社に残っていても、利用のために支払った開発費は、税務上はソフトウェアとして資産計上するのが原則です。

つまり、財務DDでは「資産計上が正しいか」とは別に、「買収後もシステムを自由に改修・移管できるか」を契約書で確認します。屋号やドメインなど、ソフトウェア以外の無形資産の引継ぎは屋号・ブランド・ドメインを承継するときの実務で詳しく扱っています。

検証結果は買収価格や契約にどう反映する?

無形資産の論点は、金額に換算したうえで、どこに反映するかを整理します。同じ「計上の誤り」でも、反映先によって交渉の材料が変わります。

反映先主な調整該当しやすい論点
修正純資産(会社の実質的な純資産)価値のない無形資産・仮勘定・繰延資産を差し引く利用を停止したシステム、中止したプロジェクトの仮勘定、過去ののれん
正常収益力(毎年の実力としての利益)資産計上された保守費を費用に戻し、将来の更新投資を見込む保守費の資産計上、近く入替えが必要なシステム
税務リスク税務上の資産計上漏れによる追徴の見込額を見積もる自社開発の人件費や改修費の費用処理
契約条件表明保証・補償条項・価格調整で手当てする著作権の帰属が不明確、ライセンスの承継に相手方の同意が必要
無形資産の論点の反映先

税務上の資産計上漏れは、法定申告期限から原則5年(偽りその他不正の行為がある場合は7年)の範囲で更正の対象になり得ます。追徴の際は、本税に加えて過少申告加算税(原則10%、期限内申告税額と50万円のいずれか多い額を超える部分は15%)や延滞税がかかります。

もっとも、資産計上漏れは費用にする時期がずれる問題のため、後の年度の償却費で一部が取り戻され、追徴税額は差額の一部にとどまることもあります。年度ごとの影響を試算して、表明保証や価格への反映方法を決めます。

計算例:修正純資産への反映

例えば、貸借対照表の純資産が8,000万円で、無形資産のうち、利用を停止した旧システムの帳簿価額が600万円、開発を中止したプロジェクトのソフトウェア仮勘定が250万円、取得時の金額のまま残っている電話加入権が50万円あり、いずれも価値がないものとして全額を差し引くと仮定します。

  • 差し引く金額:600万円+250万円+50万円=900万円
  • 修正純資産:8,000万円−900万円=7,100万円

実際の評価では、ほかの資産・負債の時価評価や、税効果(将来の税負担の減少)を考慮するかどうかも含めて、当事者間で取扱いを決めます。

IT企業のように、ソフトウェアそのものが事業の中心である会社では、資産の計上額だけでなく、継続課金の収益や開発人材の定着も評価を大きく左右します。IT・ソフトウェア業のM&Aで確認したい財務の論点や、市場・競合・組織を見る事業デューデリジェンスの進め方もあわせて確認してください。

よくある失敗と防ぎ方

無形資産の誤りは、目に見える現物がないぶん、日々の処理の中で気づかれないまま積み重なりがちです。財務DDで指摘を受けやすいものを、原因と防ぎ方に分けて整理します。

よくある失敗起こる理由防ぎ方
減損・除却の検討を先送りにする利用停止の情報が経理に届かない決算ごとに、システムの一覧と利用状況を照合する
自社開発の人件費が計上から漏れる開発に費やした工数を記録していないプロジェクト単位で開発時間を記録し、原価として集計する
ソフトウェアと前払費用を取り違える買い切りか利用権かを契約で確認していない契約の形態ごとに処理のルールを決めておく
前任者の処理をそのまま踏襲する過去の計上内容を検証していない台帳の残高の中身を、資料で説明できる状態に保つ
1つのシステムを分割して少額の特例を使う請求書を分ければ少額になると誤解している通常1単位として取引される単位で判定する
機器とソフトウェアを一体で計上する請求書が「一式」のまま登録している内訳を取り寄せ、機器とソフトウェアを分けて台帳に登録する
無形資産のよくある失敗と防ぎ方

よくある質問

ソフトウェアの償却は、いつから始めますか?

完成・検収して事業に使い始めた日からです。開発途中の支出はソフトウェア仮勘定に集計し、使い始めるまでは償却しません。期の途中から使い始めた場合は、使った月数に応じて月割りで計算します。

中小企業でも、研究開発費等に係る会計基準に沿って処理し直す必要がありますか?

中小企業では法人税法の取扱いに沿った処理が一般的で、それだけで誤りになるわけではありません。財務DDでは、税務上の扱いが正しいかを確かめたうえで、価値の実態に合わない計上額を評価上の調整として扱います。

パッケージソフトのバージョンアップ費用は資産ですか、費用ですか?

新たな機能の追加や機能の向上に当たる場合は資本的支出、現状の効用の維持にとどまる場合は修繕費です。保守契約や年額のライセンス料に含まれる更新であれば、契約期間に応じて費用にします。

事業譲渡でシステムを引き継ぐときの注意点は?

ライセンス契約やクラウドの利用契約は、譲渡に相手方の承諾が必要なことが多く、名義変更の手続きも要ります。事業譲渡でのソフトウェアの譲渡は消費税の課税対象になるため、譲渡価額の内訳を契約で決めておきます。

過去の買収で生じたのれんは、財務DDでどう評価しますか?

のれんは事業から切り離して売れるものではないため、修正純資産の計算では差し引くのが一般的です。今回の取引の価格は、対象会社の収益力をもとに改めて評価します。

まとめ

ソフトウェアの資産計上は、支出の中身と稼働状況の2点で妥当性を確かめます。開発と保守の区分、使われていない資産の除却、クラウド利用料や権利関係を資料で確認し、見つかった論点は修正純資産・正常収益力・税務リスク・契約条件に分けて金額で示します。これがM&Aの交渉を進めるうえでの土台になります。

札幌の公認会計士・税理士事務所

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出典・参考(公的機関)

本記事は2026年10月時点の法令等に基づく一般的な解説です。個別の状況により取扱いが異なる場合がありますので、実際の申告・手続きは税理士等の専門家にご相談ください。

更新履歴:2026年10月 全面改訂(令和8年度税制改正を反映)

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