405事業(経営改善計画策定支援)の使い方|対象・流れ・費用補助の注意点

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405事業(経営改善計画策定支援)は、認定支援機関と経営改善計画を作り、金融機関の合意を得て実行するまでにかかる専門家費用の一部を、国が補助する制度です。返済条件の見直しなど金融支援が必要な中小企業が、費用負担を抑えて計画的に立て直すときに使います。

執筆:ジェイスタート会計事務所 編集部(札幌の公認会計士・税理士事務所)2026年10月時点の法令に基づき作成

この記事の結論

認定支援機関とともに経営改善計画を作り、金融機関に示して支援を受ける。その過程の計画策定とモニタリングにかかる専門家費用が、補助の対象になる仕組みです。

  • 対象は、借入の返済負担などで金融支援(返済条件の見直しなど)が必要な中小企業・小規模事業者
  • 窓口は各都道府県の中小企業活性化協議会。会社と認定支援機関が連名で利用を申し込む
  • 計画は取引金融機関の合意を得ることが前提で、作った後のモニタリングまでが支援の範囲
  • 補助の上限・割合・対象範囲は見直されることがあるため、申込みの前に最新の公式情報で確認する
  • 計画づくりから実行まで付き合える専門家を選ぶことが、立て直しの成否を分ける
目次

405事業(経営改善計画策定支援)とは

業績の立て直しが必要だと感じているけれど、経営改善計画を一から作るのは難しい。専門家に頼みたいが費用が気になる。そんな経営者に知っておいてほしいのが、通称405事業と呼ばれる経営改善計画策定支援です。

405事業は、借入の返済負担などで経営に課題を抱える中小企業が、経営改善計画を作るのを支援する制度です。認定経営革新等支援機関(認定支援機関)と呼ばれる、国が認めた専門家が会社に伴走し、財務分析から計画づくり、金融機関との調整までを支援します。その際にかかる専門家費用の一部を、国が補助してくれるのが特徴です。

項目内容
名称経営改善計画策定支援事業(通称:405事業)
対象になる会社借入金の返済負担など財務上の課題を抱え、金融支援が必要な中小企業・小規模事業者のうち、自社だけでは計画を作るのが難しい会社(個人事業主を含む)
支援する専門家認定支援機関(国が認定した税理士・公認会計士・中小企業診断士・弁護士・金融機関など)
申込みの窓口各都道府県の中小企業活性化協議会
補助の対象計画の策定支援と、策定後のモニタリング(伴走支援)にかかる専門家費用の一部
前提になること計画について、取引金融機関の合意を得ること
405事業の概要(2026年10月時点。詳細は中小企業庁・協議会の最新の案内で確認)

計画を作るだけでなく、その後の進み具合をフォローするモニタリングまでが対象に含まれます。金融機関に返済条件の見直しを相談したい場合などに、根拠のある計画を示せることが大きな意味を持ちます。公認会計士や税理士が認定支援機関として関わることが多く、財務に強い専門家のサポートを受けられます。

405事業が向いている会社・別の方法を考えたい会社

405事業が向いている会社

  • 借入の返済が重く、返済条件の見直しや借換えなど金融機関の支援が必要
  • 本業の収益力はあるが、借入が過大になっている
  • 複数の金融機関と取引があり、足並みをそろえる調整が要る
  • 自社だけで計画書を作る体制がない

別の方法を考えたい会社

  • 金融支援までは不要で、早めに資金繰りや採算を整えたい(早期経営改善計画の策定支援)
  • 債務の削減など、より抜本的な対応が必要(中小企業活性化協議会の再生支援など)
  • 事業の継続が難しく、廃業や事業の引継ぎを考えている

使い方の流れ

405事業は、おおむね次の流れで進みます。下の表で全体像を確認してください。

段階主な内容会社が準備すること
相談・依頼認定支援機関に相談し、支援を依頼する。メインバンクにも計画づくりの意向を伝えておく直近の決算書・試算表、借入金の一覧
利用の申込み会社と認定支援機関の連名で、中小企業活性化協議会に利用を申し込む。支援の内容と費用の見積りを示す申込みの書類(様式は協議会の案内で確認)
現状分析財務状況や経営課題を分析する(資産・負債の実態、本業の収益力、事業の強みと課題)資産・負債の明細、部門別・取引先別の数字
計画策定経営改善計画を作成し、金融機関と共有する経営者として実行を約束できる改善策
金融機関の合意計画に基づく支援について調整する金融機関からの質問への回答
モニタリング計画の進捗を定期的に確認・見直す月次の試算表と、計画との比較
405事業の流れ(2026年10月時点の一般的な流れ。手続きの詳細は協議会の案内で確認)

まず認定支援機関に相談し、支援を依頼します。専門家が会社の財務を分析し、改善の道筋を示す計画を作成します。その計画を金融機関に示し、返済条件の見直しなどについて合意を目指します。

計画が動き出した後も、定期的に進み具合を確認し、必要に応じて軌道修正します。たとえば年商1億円の建設業で借入返済が重い場合、収益改善と返済計画を一体で組み立てる、といった使い方になります。

経営改善計画に盛り込む主な内容

  • 業績が悪化した原因の分析と、事業の強み・課題
  • 売上・原価・経費の具体的な改善策と、実行の担当・時期
  • 数値計画(損益・資金繰り・借入金の返済の見通し)
  • 金融機関にお願いする支援の内容(返済条件の見直しなど)
  • 計画の進み具合を確かめるモニタリングの方法

金融機関が支援を判断するには、実現の可能性が高く、改善の道筋が数字でつながった計画であることが求められます。売上の回復だけを前提にせず、原価や経費の見直しなど、自社で手を打てる施策を中心に組み立てます。月ごとの資金の動きは、資金繰り改善でまず作るべき資金繰り表の使い方を参考に、資金繰り表で裏付けます。

北海道の会社が計画を作るときの注意

建設業の冬季や観光関連の閑散期など、季節で売上と支出が大きく動く業種は、年間の合計だけでなく月ごとの資金繰りまで計画に織り込みます。資金が薄くなる月に返済が重ならないよう、返済の条件を金融機関と相談する材料にもなります。

計画に沿って新しい借入を考える場合は、札幌市・北海道の制度融資の条件も確認します。札幌市の融資制度(マル札資金・特別資金)は、2026年10月1日以降の実行分から利率が0.3%上乗せされています。

専門家費用の補助とその後

405事業の大きな利点は、計画策定やモニタリングにかかる専門家費用の一部が補助される点です。これにより、自己負担を抑えながら専門家の支援を受けられます。

補助の上限額や割合、対象となる費用の範囲は、制度や時期によって変わります。最新の内容は、中小企業庁や中小企業活性化協議会の公式情報で、申込みの前に確認してください。見積りの段階では、次の点を確かめておきます。

確認することポイント
補助の対象になる費用計画の策定支援と、モニタリング(伴走支援)にかかる専門家の費用。どこまでが対象かは協議会の基準による
自己負担の額見積りの総額のうち、補助されない部分は会社が負担する。補助の対象と自己負担を分けて、書面で確認する
支払いの時期補助の手続きは、計画の合意やモニタリングの実施など、支援の段階を経てから進む。会社の負担分を払う時期も確かめる
顧問の業務との区別記帳や申告など、ふだんの顧問の業務の報酬は、計画策定支援の費用とは別に考える
費用の補助で確認しておくこと(補助の上限・割合は最新の公式情報で確認)

計画を作ること自体が目的ではなく、計画に沿って実際に経営を立て直すことがゴールです。その意味で、計画づくりから実行のフォローまで一貫して付き合ってくれる専門家を選ぶことが重要になります。

計画が動き出した後のモニタリング

モニタリングでは、月次の試算表と計画を比べ、ズレの原因と次の打ち手を確認します。結果は金融機関にも報告し、計画どおりに進んでいることを示すことが、次の支援や新しい融資の相談につながります。計画を大きく下回る場合は、原因を分析したうえで、早めに金融機関と計画の見直しを相談します。

普段から会社の数字を見ている公認会計士・税理士であれば、現実的で実行しやすい計画を作りやすくなります。

405事業が使えるか、どの制度が自社に合うかは、借入の状況と取引金融機関の数で変わります。初回無料で確認できます。

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早期経営改善計画・協議会の再生支援とは何が違う?

経営改善の計画づくりを支える制度は、405事業だけではありません。金融支援が必要かどうか、どの程度の対応が要るかで使い分けます。

制度向いている状況金融支援計画の内容
早期経営改善計画の策定支援資金繰りの管理や採算の把握を、早めに始めたい前提にしない資金繰りの計画や改善の行動計画など、比較的簡易な計画
経営改善計画策定支援(405事業)返済条件の見直しなど、金融機関の支援が必要前提にする数値計画・行動計画・金融支援の内容を含む本格的な計画
中小企業活性化協議会の再生支援債務の削減など、より抜本的な対応が必要抜本的な金融支援を含む場合がある協議会が関与して、財務・事業の調査と計画づくりを進める
経営改善の計画づくりを支える主な制度の違い(2026年10月時点。対象・要件は各制度の最新の案内で確認)

計画に沿った新しい資金の借入には、信用保証協会の経営改善サポート保証のように、経営改善に取り組む会社向けの保証制度もあります。使えるかどうかは、計画の内容と、金融機関・保証協会の判断によります。

認定支援機関はどう選ぶ?相談の前に準備すること

405事業の成否は、伴走する認定支援機関の力量に左右されます。認定を受けているかどうかだけでなく、次の点を面談で確かめます。

  • 実態の純資産や本業の収益力など、財務の分析を自ら行えるか
  • 金融機関への計画の説明や、調整の場に同席してもらえるか
  • 計画の策定後のモニタリングまで、同じ担当者が付き合えるか
  • 費用の見積りで、補助の対象と自己負担が分けて示されるか
  • 顧問税理士がいる場合に、役割の分担をどうするか

相談の前にそろえておく資料

  • 直近3期分の決算書・税務申告書
  • 直近の月次の試算表
  • 借入金の一覧(金融機関・残高・毎月の返済額・金利・保証の有無)
  • 資金繰り表(過去の実績と、向こう数か月の予測)
  • 部門別・取引先別の売上と粗利が分かる資料

当事務所は、認定支援機関として、また公認会計士・税理士として、経営改善計画のご相談をお受けしています。計画の策定から金融機関への説明、計画を実行する段階のモニタリングまで対応します。費用が決まる要素は経営計画・事業計画の策定支援の費用の内訳、進め方は策定支援の依頼から完了までの流れでご確認いただけます。

よくある質問

405事業を使うと、その後の新しい融資は受けにくくなりますか?

返済条件の見直しを受けると、その後の新規の融資は、計画の進み具合を見ながら判断されるのが一般的です。計画どおりに改善が進んでいることをモニタリングで示せれば、金融機関との信頼関係を取り戻す材料になります。

顧問税理士が認定支援機関でない場合でも使えますか?

使えます。申込みは認定支援機関と連名で行うため、顧問税理士が認定を受けていなければ、別の認定支援機関に計画の策定を依頼します。日々の数字をよく知る顧問税理士と役割を分け、情報を共有しながら進めると、計画の精度が上がります。

計画ができるまで、どれくらいの期間がかかりますか?

会社の規模や取引金融機関の数、資料のそろい具合で変わります。決算書や借入の一覧などが早くそろうほど、分析と計画づくりは早く進みます。金融機関との調整にも時間がかかるため、資金に余裕があるうちに相談を始めることが大切です。

専門家の費用は、どのように決まりますか?

会社の規模や事業の数、取引金融機関の数、計画の難しさで変わります。見積りでは、補助の対象になる部分と自己負担の部分を分けて確認してください。当事務所の料金の考え方は、料金・契約の流れのページでご案内しています。

まとめ

405事業は、認定支援機関とともに経営改善計画を作り、金融機関の合意を得て実行するまでの専門家費用の一部が補助される制度です。金融支援が必要な会社に向いており、早期経営改善計画や協議会の再生支援と使い分けます。補助の上限・割合は最新の公式情報で確かめ、計画づくりから実行のモニタリングまで付き合える専門家を選びましょう。

札幌の公認会計士・税理士事務所

405事業・経営改善計画のご相談は、ジェイスタート会計事務所へ

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出典・参考(公的機関)

本記事は2026年10月時点の法令等に基づく一般的な解説です。個別の状況により取扱いが異なる場合がありますので、実際の申告・手続きは税理士等の専門家にご相談ください。

更新履歴:2026年10月 全面改訂

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