修正申告の依頼から完了までの流れと所要日数|加算税と準備する書類

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修正申告を税理士に依頼した場合の流れは、相談・資料収集から誤りの特定、申告書の作成、提出、納付までの5段階で、所要日数はおおむね2週間〜2か月程度です。期間を左右するのは資料の準備状況で、税務調査の通知前に自主的に修正すれば過少申告加算税はかかりません。

執筆:ジェイスタート会計事務所 編集部(札幌の公認会計士・税理士事務所)2026年10月時点の法令に基づき作成

この記事の結論

修正申告は、資料がそろったシンプルな案件なら2〜3週間程度、複数年や複数の税目にまたがる案件では2か月以上かかることもあります。本税の納期限は修正申告書を出した日で、延滞税は納付の日まで増えるため、資料集めと納税資金の準備を並行して進めます。

  • 流れは「相談・資料収集→誤りの特定→申告書の作成→提出→納付」の5段階
  • 税務調査の事前通知の前に自主的に修正すれば、過少申告加算税はかからない
  • 通知の後は5%、調査で誤りを指摘された後は原則10%の過少申告加算税がかかる
  • 税金を多く払いすぎていたときは、修正申告ではなく更正の請求をする
  • 期間を短くする鍵は、申告書の控え・帳簿・証憑を最初にそろえること
目次

修正申告の全体フロー:依頼から完了までの5ステップ

修正申告は、提出済みの申告書の税額が少なすぎた、または還付金額が多すぎたときに、正しい内容に直すための申告です。税務署が更正(税額の訂正)をするまでは、いつでも提出できます。手続きは大きく次の5ステップに分かれます。

  1. 状況の相談・資料収集税理士との初回相談で誤りの内容を伝え、申告書の控え・帳簿・証憑を集めます。
  2. 申告内容の確認・誤りの特定誤りの原因と修正すべき項目を特定し、追加で納める税額を試算します。
  3. 修正申告書の作成修正後の所得や税額を計算し、申告書を作成して内容を確認します。
  4. 税務署への提出e-Taxで送信するか、書面を窓口に持参または郵送します。
  5. 追加税額の納付本税と延滞税を納付し、後日通知される加算税も納付します。
依頼から完了までの流れ(所要日数の目安)
1
1. 相談・資料収集⏱ 数日〜1〜2週間(資料が揃うまでの時間による)
税理士との初回相談、申告書の写し・帳簿・証憑の収集
2
2. 誤りの特定・分析⏱ 数日〜1週間
誤りの原因・修正すべき項目の特定、追加税額の試算
3
3. 修正申告書の作成⏱ 数日〜2週間(複雑な案件はさらに時間がかかる場合あり)
修正後の計算・申告書の作成・内容の確認
4
4. 税務署への提出⏱ 当日〜数日
e-Tax提出または持参・郵送
5
5. 追加税額の納付⏱ 提出後おおむね2週間以内に納付が一般的
本税・過少申告加算税・延滞税の計算・納付

払いすぎていたときは「更正の請求」

経費の計上漏れや控除の適用漏れで税金を多く払いすぎていた場合は、修正申告ではなく「更正の請求」で減額を求めます。更正の請求ができるのは、原則として法定申告期限から5年以内です。

各ステップの詳細と所要時間の目安

各ステップの内容と、一般的な所要時間の目安を整理します。税理士の作業時間よりも、資料がそろうまでの時間で全体の期間が変わります。

ステップ主な作業内容所要時間の目安
1. 相談・資料収集税理士との初回相談、申告書の写し・帳簿・証憑の収集数日〜1〜2週間(資料がそろうまでの時間による)
2. 誤りの特定・分析誤りの原因・修正すべき項目の特定、追加税額の試算数日〜1週間
3. 修正申告書の作成修正後の計算・申告書の作成・内容の確認数日〜2週間(複雑な案件はさらに時間がかかる場合あり)
4. 税務署への提出e-Taxでの送信、または書面の持参・郵送当日〜数日
5. 追加税額の納付本税・延滞税の納付、通知を受けた加算税の納付本税は提出日が納期限。加算税は通知を受けてから納付
修正申告の各ステップと所要時間の目安(資料の準備状況や案件の複雑さで変わります)

資料がそろっていてシンプルな修正(収入の申告漏れ1件など)であれば、依頼から提出まで2〜3週間程度で完了するケースもあります。一方、複数年・複数税目・税務調査への対応を含む場合は、2か月以上かかることもあります。

具体例:副業の申告漏れに気づいた会社員の場合

例えば、給与所得者が副業の収入の申告漏れ1件に気づいて相談する場合、源泉徴収票や副業の売上明細がすでに手元にそろっていれば、内容確認から申告書の提出まで2〜3週間程度で進み、納付まで含めても2週間〜2か月の目安の範囲内におさまりやすくなります。

同じ副業でも、複数年分の売上明細を一から探すところから始める場合は、資料収集の段階で日数がかかり、2か月以上に近づいていきます。同じ「修正申告」でも、準備状況によって所要日数に大きな差が出ます。

納付の期限と延滞税

修正申告で増えた本税の納期限は、修正申告書を提出した日です。延滞税は本来の法定納期限の翌日から納付の日まで日数に応じてかかるため、提出と同時に納付できるよう資金を準備しておきます。過少申告加算税は、提出後に税務署から届く賦課決定通知書で金額が決まり、通知書が発せられた日の翌日から1か月以内に納めます。

法定納期限から1年を超えてから修正申告をした場合は、偽りその他不正の行為がある場合を除き、1年を過ぎた日から提出日までの期間が延滞税の計算から除かれる特例があります。とはいえ提出後の期間は延滞税が増え続けるため、納付は早いほど負担が軽くなります。

札幌市内の税務署に書面で提出する場合

札幌市内の5つの税務署は、2026年7月10日から内部事務を札幌業務センターに集約しています。修正申告書を書面で郵送する場合は同センター宛てに送り、e-Taxで送信する場合や窓口に持参する場合は所轄の税務署です。所轄は原則として住所地で決まり、中央区は住所によって札幌中税務署と札幌西税務署に分かれます。

自主修正と税務調査中の修正では、加算税がどう違う?

修正申告には「自主的な修正」と「税務調査の過程での修正」という2つの経路があり、過少申告加算税の扱いが異なります。境目になるのは、税務署から調査の事前通知を受けたかどうかと、調査で誤りを指摘されたかどうかです。

修正申告をした時期過少申告加算税
税務調査の事前通知の前(自主修正)かからない
事前通知の後、調査で誤りを指摘される前5%(期限内申告税額と50万円のいずれか多い額を超える部分は10%)
調査で誤りを指摘された後原則10%(同じく超える部分は15%)
売上の除外など仮装・隠蔽があった場合過少申告加算税に代えて重加算税35%
修正申告の時期と過少申告加算税の割合(2026年10月時点の法令による)。延滞税は別にかかります。

申告に誤りがある可能性に気づいたら、税務調査の通知が来る前に修正することが、加算税の負担を抑える近道です。延滞税は自主修正でもかかるため、修正が遅れるほど負担が増える点も変わりません。

無料
ツール
延滞税・加算税の概算を計算する追加で納める税額と納付日から、延滞税と加算税のおおよその金額を確認できます。計算する

そもそも申告をしていなかった場合は、修正申告ではなく期限後申告になり、無申告加算税の対象になります。手続きの流れは期限後申告の依頼から完了までの流れで説明しています。

誤りの範囲や加算税の見込みは、内容と時期によって変わります。税務署から連絡が来る前の段階でも、初回無料で確認できます。

無料で相談する

修正申告を早く終わらせるための準備

修正申告の所要期間を短くするには、相談の前に次の書類をそろえておくのが効果的です。最初の相談で資料が出そろえば、誤りの特定と税額の試算をすぐに始められます。

  • 修正の対象となる年分の申告書(控えのコピー)
  • その年分の帳簿・総勘定元帳(会計ソフトのデータ)
  • 修正の原因となる証憑(契約書・領収書・売上明細など)
  • 源泉徴収票や支払調書(給与・報酬がある場合)
  • 税務署から届いた通知や書類(届いている場合)

個人事業主や法人で、売上や経費の計上に誤りがあった場合は、決算の基礎になった資料も確認します。次の資料があると、誤りがほかの勘定科目や年分に波及していないかを早く確かめられます。

  • 売上・仕入の請求書と入金記録
  • 預金通帳・借入金の返済予定表
  • 経費の請求書・領収書
  • 固定資産の取得・売却の資料
  • 棚卸表(在庫の数量と金額)

実務ワンポイント:オンラインでのやり取りを活用する

修正申告の相談は、毎回対面で打ち合わせをしなくても、オンライン面談やメール・チャットでの資料共有を組み合わせることで、やり取りの往復にかかる時間を短縮できる場合があります。遠方の方や日中の時間が取りにくい方は、資料をスキャンやスマートフォンで撮影して共有する方法も含めて、相談時に進め方を確認しておくとスムーズです。

見落としやすいポイント

修正申告は、申告書を出せば終わりというわけではありません。期間が延びたり、後から別の手続きが必要になったりしやすい点を整理します。

見落としやすい点注意すること
資料収集がボトルネックになりやすい所要日数は税理士の作業時間よりも依頼者側の資料収集に左右されやすいため、通帳や領収書は早めに整理しておく
税務署の処理期間は別にかかる提出してから加算税の通知や還付までには税務署側の処理期間があり、提出=完了ではない
担当者が変わると確認に時間がかかる顧問税理士以外に依頼する場合は、過去の経緯の説明や資料の受け渡しに時間がかかることがある
納税資金の準備は並行して進める申告書の完成を待ってから資金を用意し始めると納付が遅れ、延滞税も増えるため、試算の段階から準備する
個人の住民税・事業税も変わる所得税の修正申告の内容は税務署から自治体に連絡され、住民税や個人事業税は後日、再計算の通知が届く
法人は地方税の修正も必要法人税を修正したら、法人事業税・法人住民税(北海道・市町村)の修正申告と、消費税への影響もあわせて確認する
修正申告で見落としやすい点と対策

相談前にしておきたいセルフチェック

税理士に相談する前に、次の点を自分なりに整理しておくと、初回の打ち合わせがスムーズに進みます。わからない項目があっても、そのまま相談してかまいません。

  • 誤りに気づいたきっかけ:どの取引や書類を見て気づいたのかをメモしておく
  • 対象になりそうな年数の見当:同じ処理を何年続けていたかを振り返る(税務署が更正できるのは原則として法定申告期限から5年、偽りその他不正の行為がある場合は7年)
  • 税務署からの連絡の有無:連絡や通知が来ている場合は加算税の扱いが変わるため、届いた書類一式を用意する
  • 誤りの金額の規模:追加で納める税額と、納税資金を用意できる時期の見込み
  • ほかの税目への影響:売上の計上漏れなら消費税、給与の誤りなら源泉所得税にも影響していないか

よくある質問

修正申告をすると、税務調査に入られやすくなりますか?

修正申告を出したこと自体で税務調査が決まるわけではありません。税務署から内容について問い合わせがあった場合に備え、誤りの原因と修正の根拠を説明できる資料をまとめて保管しておきます。

修正申告は自分で作成することもできますか?

所得税の修正申告は、e-Taxや国税庁の確定申告書等作成コーナーで自分で作成することもできます。複数年・複数税目にまたがる場合や、事業所得の修正、加算税・延滞税の見込みの計算などは誤りが重なりやすいため、税理士に確認すると安心です。

提出と同時に全額を納付できない場合はどうすればよいですか?

延滞税は納付の日まで増え続けるため、一部でも早めに納めると負担を抑えられます。一度に納付するのが難しい場合は、所轄の税務署に分割での納付などを相談できる場合があります。納付できないまま放置しないことが大切です。

修正申告だけを依頼することはできますか?

当事務所では、申告だけのスポットでのご依頼はお受けしていません。修正申告は会計・税務顧問の中で、誤りの原因の確認から申告書の作成、同じ誤りを繰り返さないための記帳体制の見直しまで継続して支援しています。

まとめ

修正申告の標準的な所要期間は2週間〜2か月程度で、資料の準備状況や内容の複雑さで変わります。税務調査の事前通知の前に自主的に修正すれば過少申告加算税はかからず、本税は提出日が納期限になるため、申告書の控えと帳簿・証憑をそろえて早めに動くことが負担を抑える近道です。複数年・複数税目に及ぶ修正や税務調査への対応は、早めに税理士に相談することをおすすめします。

札幌の公認会計士・税理士事務所

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対応:法人の決算・税務顧問/個人事業主の確定申告/相続・贈与・事業承継/融資・資金繰り

出典・参考(公的機関)

本記事は2026年10月時点の法令等に基づく一般的な解説です。個別の状況により取扱いが異なる場合がありますので、実際の申告・手続きは税理士等の専門家にご相談ください。

更新履歴:2026年10月 全面改訂

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