不動産賃貸の法人化:管理型・転貸型・所有型の3方式比較|札幌の税理士が3分で解説

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不動産賃貸の法人化を調べ始めると、「管理型」「転貸型」「所有型」という3方式が出てきますが、違いが分かりにくく、どれを選べばよいか迷う方が多いはずです。方式の選択を誤ると、手間とコストをかけた割に、節税効果がほとんど出ないこともあります。

この記事は、こんな方に役立ちます

  • 札幌・北海道で会社設立・法人化を検討している方
  • 設立の手順と必要なものを把握したい方
  • 法人化のタイミングや費用感を相談したい方
①基本事項を決定②定款の作成③公証人の認証④登記申請⑤設立完了
株式会社の設立は標準2〜4週間
図:会社設立の流れ

3方式の仕組みと、所得移転の効果・コスト・リスクの違いを比較します。効果が最も大きいのは所有型、手軽なのは管理型、転貸型はその中間で、家賃規模と物件の状況で選ぶのが基本です。

この記事のポイント
  • 所得移転の効果は所有型、転貸型、管理型の順に大きい
  • 管理料・借上げ料は相場水準と実態の裏付けが必須
  • 所有型は無償返還届出など専門的な手当てが必要
  • 家賃規模・築年数・相続まで含めた総合判断で選ぶ
目次

3方式の仕組みと違いを一覧で押さえる

3方式はいずれも、個人に集中する不動産所得を法人に移し、役員給与などの形で家族に分散するための器です。違いは、法人に移せる所得の大きさと、導入の手間にあります。

方式仕組み法人に移る所得の目安
管理型法人が管理業務を受託し管理料を受け取る家賃の数%程度
転貸型法人が一括で借り上げて入居者に転貸する家賃の1〜2割程度とされる
所有型建物を法人が所有し家賃を全額受け取る家賃収入の全額

管理料や借上げ料の水準は、実際の業務に見合わない高率だと税務調査で否認されるリスクがあります。世間相場を踏まえた設定と、契約書や業務記録の整備が大前提です。

3方式とも法人の設立費用・住民税の均等割・決算申告の事務負担といった維持コストがかかります。法人に移せる所得がこれらのコストを上回るかどうかが、方式選び以前の第一関門です。

管理型:手軽だが移転効果は小さい

管理型は、自分の法人に賃料管理や清掃などの管理業務を委託し、管理料を支払う方式です。建物の名義を動かさないため導入は簡単ですが、法人に移るのは家賃の数%にとどまります。

例えば年間家賃1,200万円なら、法人に移せるのは数十万円規模で、役員給与として分散できる原資は限られます。法人化の入口としては手軽な一方、効果も小さいと割り切る必要があります。

転貸型:中間的な効果、空室リスクは法人へ

転貸型は、法人がオーナーから物件を一括で借り上げ、入居者に転貸する方式です。空室リスクを法人が引き受ける分、管理型より大きな差額を法人に残せます。年間家賃1,200万円で借上げ差額を15%とすれば、法人に移るのは年180万円ほどという試算になります(差額の水準は一般的な目安であり、実態に合わせた設定が必要です)。

注意点は、実態のない借上げと見られないようにすることです。入居者との賃貸借契約や家賃の収受を実際に法人へ切り替え、空室時も借上げ賃料を払い続ける実態を作ることが欠かせません。

所有型:効果は最大、移転コストも最大

所有型は、建物そのものを法人に移し(土地は個人のまま法人へ貸すのが一般的)、家賃収入の全額を法人が受け取る方式です。家族を役員にして給与を分散したり、退職金を準備したりと、法人ならではの対策をフルに使えます。3方式の中で所得移転の効果は最大です。

一方で、建物の移転には登録免許税や不動産取得税がかかり、場合によっては消費税や譲渡所得の問題も生じます。さらに土地を法人に貸す形になるため、借地権の認定課税を避ける「土地の無償返還に関する届出書」の提出など、専門的な手当ても必要です。導入は3方式のなかで最も負担が重く、専門家の関与がほぼ必須と考えてください。

どの方式を選ぶか:判断の目安

年間家賃が数百万円規模なら、法人化のコストが効果を上回りがちで、個人のまま青色申告で十分なことも多いです。家賃が1,000万円を超え、ご自身の他の所得も高い水準にあるなら、所有型を軸に検討する価値が出てきます。築年数が経って建物の帳簿価額が小さくなった物件も、移転コストを抑えやすく所有型に向いています。

相続対策として考える場合は、家賃の蓄積を個人の財産から切り離す効果や、株式の形で次世代へ承継できる利点も視野に入ります。方式の選択は所得税・法人税・相続税をまたぐ総合判断になるため、必ず数字でシミュレーションしてから決めることをおすすめします。

まとめ

この記事のまとめ
所得移転の効果は所有型、転貸型、管理型の順に大きい
管理料・借上げ料は相場水準と実態の裏付けが必須
所有型は無償返還届出など専門的な手当てが必要
家賃規模・築年数・相続まで含めた総合判断で選ぶ

どの方式が合うかは、物件の状況と家族構成、所得水準によって本当に変わります。当事務所では個別のシミュレーションも承っています。料金プランをご確認のうえ、お問い合わせからご相談ください。

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会社設立で先に決めておくこと

  • 商号(会社名)・本店所在地・事業目的
  • 資本金の額と出資者の構成
  • 決算月(繁忙期を避けると申告が楽)
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関連ページ:会計・税務顧問業務内容・対応事例料金・契約の流れ

※本記事は2026年8月時点の法令・情報に基づく一般的な解説であり、個別の税務判断を保証するものではありません。実際の適用にあたっては税理士等の専門家にご相談ください。

出典・参考情報(公的機関)

本記事は一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の税務判断・アドバイスを行うものではありません。税制・法令は改正される場合があります。実際の申告・手続の際は、上記の公的機関が公表する最新情報をご確認のうえ、税理士など専門家へご相談ください。

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