法人税の予定申告(中間)の計算方法|自動計算ツール

  • カテゴリ:法人税
  • 根拠:法法71
  • 入力2項目・その場で自動計算
  • 令和8年度の数値に対応

事業年度が6か月を超える法人は、期の途中で法人税の一部を前払いする「中間申告」を行います。多くの会社が使うのが、前期の実績をもとに機械的に計算する前期実績方式です。決算を待たずに、前期の税額から今期の中間納付額を見積もることができます。

この計算式を3行でいうと

  1. 予定納税額は「前期の確定法人税額÷前期の月数×6」で計算します。前期が12か月なら、前期税額の半分が目安です。
  2. 計算した予定納税額が10万円以下になる小規模な法人は、中間申告書の提出も中間納付も必要ありません。
  3. 上半期の業績が前期より大きく落ち込んだ場合は、仮決算方式を選んで中間納付額を抑えられることがあります。

まずは計算してみる(自動計算ツール)

法人税の予定申告(中間)

法法71結果コピーリンク

前期の確定法人税額をもとに、前期実績方式による予定申告(中間納付)額を計算します。前期税額÷前期の月数(1円未満切捨)×6で、10万円以下なら中間申告は不要です。

予定申告納税額 = 前期の確定法人税額 ÷ 前期の月数(1円未満切捨) × 6(百円未満切捨) 10万円以下 → 中間申告不要(法法71①ただし書)
予定申告納税額 ¥1,999,900
前期法人税÷前期の月数(1円未満切捨)×6(百円未満切捨)¥1,999,900
納期限事業年度開始の日以後6か月を経過した日から2か月以内
(参考)地方税法人住民税・事業税も同様に予定申告(消費税は前期税額により回数が異なる)
仮決算方式も選択可(前期実績方式の額を超える場合は不可)。地方法人税・法人住民税・事業税もそれぞれ前期実績で予定申告。消費税は前期税額により回数が異なる。
目次

こんなときに使います

  • 事業年度が6か月を超える法人で、上半期が終わり中間申告の時期が近づいてきたとき
  • 前期は黒字だったが、当期の上半期は業績が落ち込んでいて、中間納付額を抑えられないか知りたいとき
  • 設立2期目を迎え、自社が中間申告の対象になるかどうかをはじめて確認したいとき
  • 資金繰りの計画を立てるために、いくら納税資金を用意しておけばよいかを早めに把握したいとき

入力する項目のかんたん解説

入力する項目どんな数字かどこを見ればよいか
前期の確定法人税額前期の確定申告で確定した、地方法人税を含まない法人税額そのものです。前期の確定申告書(別表一)の「差引所得に対する法人税額」欄(中間納付額を差し引く前の金額)で確認できます。前期分に修正申告や更正があり、当期開始から6か月を経過する日の前日までに税額が変わっているときは、その変更後の金額を使います。
前期の月数前期の事業年度が何か月あったかです。通常は12か月です。前期の確定申告書に記載された事業年度、または登記簿上の決算期から数えます。設立初年度や決算期変更があった期は12か月未満になることがあります。

計算のしくみ(3ステップ)

  1. 前期の確定法人税額を確認する:前期の確定申告書に記載された、地方法人税を含まない法人税額そのものを使います。
  2. 6か月分に引き直す:前期の法人税額を前期の月数で割って1か月あたりの金額を出し、6を掛けて半年分に引き直します。前期が12か月なら、結果的に前期税額のほぼ半分になります(前期税額を月数で割った金額の1円未満を切り捨ててから6倍し、さらに百円未満を切り捨てます)。
  3. 10万円以下かどうかを確認する:計算した金額が10万円以下であれば、中間申告書の提出も中間納付も不要です。10万円を超える場合は、事業年度開始の日以後6か月を経過した日から2か月以内(3月決算なら11月末まで)に申告・納付します。

具体例で確かめる

例1 標準的なケース(前期12か月・前期税額400万円)

予定納税額 = 4,000,000円 ÷ 12 = 333,333.33…円 → 1円未満切捨てで333,333円 × 6 = 1,999,998円 → 百円未満切捨てで1,999,900円

予定納税額1,999,900円(割り切れない場合は、ちょうど半分の200万円にはなりません) → 上半期終了後2か月以内にこの金額を納付する

例2 中間申告が不要になるケース(前期税額15万円)

予定納税額 = 150,000円 ÷ 12 = 12,500円 × 6 = 75,000円

10万円以下なので、中間申告書の提出も納付もしなくてよい

例3 前期が7か月の変則決算だったケース(前期税額350万円)

予定納税額 = 3,500,000円 ÷ 7 = 500,000円 × 6 = 3,000,000円

前期の月数が短いほど、1か月あたりの負担が大きく見積もられ中間納付額も増える

前期実績方式と仮決算方式のちがい

項目前期実績方式仮決算方式
計算のもと前期の確定法人税額期首から6か月間の実績で仮決算を行って算出した税額
必要な手続き特別な手続きは不要です。税務署から届く申告書にこの方式で計算した金額が印字されます。上半期分の決算書・申告書をあらためて作成する必要があります。
向いているケース前期並みか、それ以上の業績が続いているとき上半期の業績が前期より大きく悪化したとき
注意点前期の税額が少なければ、そもそも中間申告そのものが不要になります。仮決算による税額が前期実績方式の税額を超える場合は選べません(法人税法第72条)。また、前期実績方式で中間申告が不要な法人(10万円以下)も仮決算方式は使えません。

ここを間違えやすい

1|「前期の法人税額」に地方法人税は含みません

中間申告の基礎になるのは、前期確定申告書に記載された法人税額(別表一の「差引所得に対する法人税額」。前期の中間納付額を差し引く前の金額です)だけです。地方法人税・法人住民税・事業税は、それぞれ別の基準で中間納付額が決まります。

2|設立1期目には中間申告は発生しません

前期の実績がないため、前期実績方式による中間申告額は生じません。当期の事業年度が6か月を超えていても、初年度であれば通常は中間申告の対象外です。

3|仮決算方式には上限があります

上半期の業績が前期より好調だった場合、仮決算方式で計算した税額が前期実績方式の税額を超えることがあります。その場合は仮決算方式を選べないため、事前に両方を試算しておくことが大切です。

4|申告書を出さなくても、納税義務そのものはなくなりません

前期実績方式では、申告書を提出しなくても提出があったものとみなされます。納付を怠ると延滞税がかかるため、金額を把握したうえで期限内に納付する必要があります。

よくある質問

中間申告の期限はいつですか。
事業年度開始の日以後6か月を経過した日から2か月以内です。3月決算の会社であれば、10月1日から2か月以内、つまり11月末までに申告・納付します。
中間申告で納めた税金は、確定申告のときにどうなりますか。
確定申告で計算した年間の法人税額から、すでに納めた中間納付額を差し引いて精算します。中間納付額のほうが多ければ、その分は還付されます。
前期が赤字で法人税額がゼロだった場合はどうなりますか。
前期の確定法人税額がゼロであれば、前期実績方式による予定納税額もゼロとなり、中間申告書の提出は不要です。
地方税や消費税の中間申告も同じ計算式ですか。
地方法人税・法人住民税・法人事業税(特別法人事業税を含む)は、法人税の中間申告が必要な法人について、それぞれ前期の税額÷前期の月数×6で同じように予定申告します(法人税の予定申告が不要なら、これらの予定申告も不要です)。消費税は前期の確定消費税額(国税分)が48万円以下なら中間申告なし、400万円以下は年1回、4,800万円以下は年3回、4,800万円超は年11回と、金額に応じて回数が変わります。この計算機が対象にしているのは法人税だけです。

根拠となる法令・出典

本ページは次の公的資料にもとづいて作成しています(最終確認:2026年8月)。

  • 法人税法第71条(中間申告)
  • 法人税法第72条(仮決算をした場合の中間申告書の記載事項等)
  • 国税庁ホームページ「法人税及び地方法人税の中間申告」関連情報

税制は毎年改正されます。実際の申告にあたっては最新の条文・通達および税理士の確認をお願いします。

関連する計算ツール

← 税務計算ツール集(全169式)の一覧にもどる

この計算、実際の数字で確かめませんか

札幌のジェイスタート会計事務所(公認会計士・税理士)が、御社の実額をもとに試算し、次に打つ手までご提案します。初回のご相談は無料です。

初回相談(無料)を申し込む料金・契約の流れを見る
0
目次