寄附金控除(ふるさと納税)の計算方法|自動計算ツール

  • カテゴリ:所得税
  • 根拠:所法78
  • 入力2項目・その場で自動計算
  • 令和8年度の数値に対応

ふるさと納税をはじめとする寄附をすると、所得税と住民税の両方で税金が軽くなります。この記事で扱うのは、そのうち所得税分の寄附金控除です。寄附した金額から2,000円を引いた額が所得から差し引かれるしくみで、対象になる寄附金には総所得金額の40%という上限があります。住民税側の計算は別枠になるため、あわせて理解しておくと安心です。

この計算式を3行でいうと

  1. 所得税分の控除額は「寄附金額(総所得の40%が上限)-2,000円」で計算します。
  2. 控除額がそのまま戻るのではなく、控除額に所得税率を掛けた金額がおおよその減税額です。
  3. 住民税側の特例控除(実質2,000円負担を実現している部分)は、この計算とは別枠です。

まずは計算してみる(自動計算ツール)

寄附金控除(所得税分・ふるさと納税)

所法78結果コピーリンク

寄附金から2,000円を引いた額が所得控除。対象は総所得の40%が上限です(住民税の特例控除は別計算)。

控除額 = min(寄附金, 総所得×40%) − 2,000円
寄附金控除(所得控除) ¥48,000
対象寄附(総所得40%上限)¥50,000
−2,000円¥48,000
ふるさと納税の住民税特例控除は別枠。
目次

こんなときに使います

  • ふるさと納税をして、所得税でどのくらい控除が受けられるかを確認したいとき
  • ふるさと納税以外にも、認定NPO法人や学校法人などに寄附をしたとき
  • 複数の自治体に寄附していて、寄附金の合計額から控除額を試算したいとき
  • 確定申告書に記入する寄附金控除の金額を、事前に計算しておきたいとき

入力する項目のかんたん解説

入力する項目どんな数字かどこを見ればよいか
寄附金の額その年(1月から12月)に支払った、控除の対象になる寄附金の合計額です。ふるさと納税なら各自治体への寄附額の合計になります。自治体から送られる寄附金受領証明書、ふるさと納税サイトの年間寄附履歴で確認します。
総所得金額等給与所得や事業所得などを合計した金額です。給与だけの方は源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」にあたります。源泉徴収票、または確定申告書の所得金額の合計欄で確認します。

計算のしくみ(3ステップ)

  1. 寄附金の額と上限を比べる:その年に支払った寄附金の合計額と、総所得金額等の40%を比べて、小さいほうの金額を使います。
  2. 2,000円を差し引く:1で求めた金額から2,000円を引いた金額が、所得税の寄附金控除額です。
  3. 所得から差し引いて税額を計算する:控除額は所得から差し引かれ、そこに所得税率を掛けた分だけ税金が軽くなります。住民税側は、この所得税の計算とは別に、特例控除という形で計算されます。

具体例で確かめる

例1 ふるさと納税5万円、総所得500万円のケース

上限の確認 = min(50,000円, 5,000,000円 × 40%) = 50,000円 控除額 = 50,000円 - 2,000円

所得税の寄附金控除額は48,000円。所得税率10%なら、所得税は約4,800円軽くなる目安

例2 寄附額が総所得の40%を超えてしまうケース

寄附金150万円、総所得300万円の場合 上限の確認 = min(1,500,000円, 3,000,000円 × 40%) = 1,200,000円

控除の対象になるのは120万円まで。それを超える30万円分は控除の対象外

例3 複数の自治体に寄附したケース

A市に2万円、B町に1.5万円、C村に1万円をふるさと納税 寄附金の合計 = 20,000円 + 15,000円 + 10,000円 = 45,000円

複数の自治体への寄附は合計してから2,000円を引く。控除額は43,000円

所得税と住民税、控除のしくみの違い

区分所得税分(本ページの計算)住民税分
控除の方式所得から差し引く「所得控除」税額から直接差し引く「税額控除」(基本分+特例分)
申告の要否確定申告が必要(会社員はふるさと納税をすると必要になる場合がある)ワンストップ特例を使えば、確定申告なしで住民税側だけで完結できる
実質負担2,000円の実現所得税だけでは実現しない住民税の特例控除が上乗せされることで、自己負担2,000円が実現する

ここを間違えやすい

1|「寄附額から2,000円を引いた分がまるごと戻る」わけではありません

所得税分の控除は、あくまで所得から差し引くしくみです。戻ってくる(軽くなる)のは、控除額に所得税率を掛けた金額だけです。住民税側の特例控除とあわせて、はじめて実質負担2,000円が実現します。

2|ワンストップ特例を使うと、この所得税の控除は住民税側に統合されます

確定申告が不要なワンストップ特例制度を利用した場合、所得税の控除は行われず、本来所得税で軽くなるはずだった分も含めて、翌年度の住民税から一括で控除されるしくみになっています。

3|医療費控除など他の申告をすると、ワンストップ特例が無効になります

ワンストップ特例の申請をしていても、確定申告をすると申請がなかったことになります。医療費控除などで確定申告をする年は、ふるさと納税の分もあわせて寄附金控除として自分で申告書に記入する必要があります。

4|返礼品を目当てに上限を超えて寄附すると、その分は自己負担になります

総所得金額等の40%という上限は所得税側の話で、実質負担2,000円で収まる寄附金額の目安は別に計算されます。上限を超えて寄附した分は、控除の対象にならず単純な負担増になります。

よくある質問

ふるさと納税以外の寄附も対象になりますか。
対象になります。認定NPO法人、公益社団法人・公益財団法人、学校法人などへの寄附で、国が定める要件を満たすものは、ふるさと納税と同じ寄附金控除の対象です。
会社員でもこの控除を受けるには確定申告が必要ですか。
ワンストップ特例を利用しない場合は、確定申告が必要です。寄附先が6自治体以上ある場合や、医療費控除など他の申告をあわせて行う場合は、ワンストップ特例が使えないため確定申告が必要になります。
クレジットカードで寄附した場合、いつの年分になりますか。
決済が完了した日の属する年分です。年末に申し込んで、実際の入金や証明書の発行が翌年になっても、決済日が12月中であればその年の寄附として扱われます。
寄附金受領証明書をなくしてしまいました。
寄附先の自治体や団体に再発行を依頼できます。ふるさと納税サイト経由の寄附であれば、サイト上で証明書を電子的に発行できる場合もあります。

根拠となる法令・出典

本ページは次の公的資料にもとづいて作成しています(最終確認:2026年8月)。

  • 所得税法第78条(寄附金控除)
  • 国税庁タックスアンサー No.1150「一定の寄附金を支払ったとき(寄附金控除)」
  • 総務省「ふるさと納税ポータルサイト」制度概要

税制は毎年改正されます。実際の申告にあたっては最新の条文・通達および税理士の確認をお願いします。

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