- カテゴリ:所得税
- 根拠:所法75・76
- 入力2項目・その場で自動計算
- 令和8年度の数値に対応
iDeCo(個人型確定拠出年金)や小規模企業共済は、掛けた金額が全額所得控除になる数少ない制度です。掛金を積み立てるだけで、その年の所得税と住民税がその分軽くなります。節税額は所得が高く税率が高い人ほど大きくなる仕組みです。
この計算式を3行でいうと
- 掛金は全額が所得控除の対象です。節税額は「掛金年額×(所得税率×1.021+住民税10%)」で目安を計算できます。
- iDeCoの掛金上限は会社員が月額2.4万円から3.3万円程度、自営業者は年額81.6万円です。
- 小規模企業共済は年84万円まで積み立てられます。受け取るときは退職所得や雑所得として別途課税されます。
まずは計算してみる(自動計算ツール)
iDeCo・小規模企業共済の節税効果
所法75・76★結果コピーリンク掛金は全額所得控除。掛金年額に限界税率を掛けて年間の節税額を試算します。
| 所得税分 | ¥56,359 |
| 住民税分(10%) | ¥27,600 |
| 合計 | ¥83,959 |
こんなときに使います
- iDeCoや小規模企業共済への加入を検討していて、節税額のイメージをつかみたいとき
- すでに加入していて、年間の掛金でどれくらい税金が軽くなっているか確認したいとき
- 掛金を増額しようか迷っていて、増額分でどれだけ節税効果が増えるか知りたいとき
- 会社員か自営業かで上限額がどう違うのか確認したいとき
入力する項目のかんたん解説
| 入力する項目 | どんな数字か | どこを見ればよいか |
|---|---|---|
| 掛金年額 | その年にiDeCoや小規模企業共済に積み立てた掛金の合計額です。 | iDeCoは「小規模企業共済等掛金払込証明書」、共済は掛金の払込証明書で確認できます。 |
| 所得税の限界税率 | この掛金を差し引く前の所得に適用される所得税の税率です。所得が多い人ほど高くなります。 | 所得税の速算表で、給与所得控除後の所得金額などから確認します。 |
計算のしくみ(3ステップ)
- 年間の掛金額を確定する:iDeCoも小規模企業共済も、1年間に払い込んだ掛金の全額が所得控除の対象になります。
- 自分の限界税率を確認する:所得税は所得が多いほど税率が上がる累進課税です。掛金を控除する前の所得金額から、自分に適用される税率を確認します。
- 節税額を計算する:掛金年額に、所得税率×1.021(復興特別所得税分)と住民税10%を足した率を掛けます。
具体例で確かめる
例1 会社員がiDeCoに年276,000円(月23,000円)積み立てたケース
節税額 = 276,000円 ×(20% × 1.021 + 10%) = 276,000円 × 30.42%
節税額は年間約83,959円
例2 自営業者がiDeCoの上限81.6万円を積み立て、限界税率33%のケース
節税額 = 816,000円 ×(33% × 1.021 + 10%) = 816,000円 × 43.693%
節税額は年間約356,535円
例3 小規模企業共済に上限の年84万円を積み立て、限界税率23%のケース
節税額 = 840,000円 ×(23% × 1.021 + 10%) = 840,000円 × 33.483%
節税額は年間約281,257円
掛金の上限額の目安
| 制度・立場 | 掛金の上限(年額の目安) |
|---|---|
| iDeCo(会社員) | 月額2.4万円から3.3万円程度(勤務先の企業年金の有無で変わります) |
| iDeCo(自営業者等) | 年額81.6万円 |
| 小規模企業共済 | 年額84万円 |
上限額は働き方や企業年金の加入状況によって細かく分かれます。正確な上限は最新の制度情報で確認してください。
ここを間違えやすい
1|「掛けた金額がそのまま戻る」わけではありません
節税額は掛金そのものではなく、掛金に税率相当を掛けた金額です。掛金は将来受け取るまで引き出せないため、節税効果と資金の流動性は別に考える必要があります。
2|受け取るときには別の税金がかかります
積立時は所得控除で節税できますが、受け取るときは一時金なら退職所得、年金形式なら雑所得として課税されます。受取時の課税もあわせて考えたうえで加入を判断することをおすすめします。
3|上限額は立場によって細かく決まっています
会社員は勤務先の企業年金の有無によって上限が変わり、自営業者は年81.6万円までです。上限を超えて拠出することはできないため、事前に自分の上限を確認してください。
4|限界税率は所得が変わると毎年変わります
昇給や賞与の増減で所得が変わると、適用される税率の区分も変わることがあります。節税額はあくまでその年の所得を前提にした目安として計算してください。
よくある質問
- iDeCoと小規模企業共済は両方使えますか。
- 要件を満たせば、自営業者などは両方に加入できる場合があります。それぞれ別の上限額の範囲内で掛金を拠出でき、どちらも全額が所得控除の対象です。
- 掛金を年の途中で増額・減額できますか。
- 年に1回、掛金額を見直せるのが一般的です。増額すればその分節税額も増えますが、資金が長期間拘束される点も踏まえて判断してください。
- 会社員が転職した場合、iDeCoはどうなりますか。
- 加入は継続できますが、転職先の企業年金の状況によって上限額が変わることがあります。手続きが必要になる場合があるため、早めに確認することをおすすめします。
- 掛金を拠出しても運用がマイナスになったらどうなりますか。
- 所得控除は拠出した掛金額に対して適用されるため、運用成績にかかわらず節税効果は変わりません。ただし運用損益は別問題として、将来受け取る金額に影響します。
根拠となる法令・出典
本ページは次の公的資料にもとづいて作成しています(最終確認:2026年8月)。
- 所得税法第75条(小規模企業共済等掛金控除)、第76条
- 国税庁タックスアンサー No.1135「小規模企業共済等掛金控除」
- iDeCo公式サイト・中小企業基盤整備機構「小規模企業共済」制度案内
税制は毎年改正されます。実際の申告にあたっては最新の条文・通達および税理士の確認をお願いします。
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