- カテゴリ:地方税・流通税
- 根拠:印紙税法別表第一
- 入力2項目・その場で自動計算
- 令和8年度の数値に対応
契約書や領収書など、一定の文書を作成すると印紙税がかかることがあります。税額は文書に書かれている金額(記載金額)に応じて、あらかじめ区分ごとに定められた定額です。どの文書に、いくらの印紙が必要かは、文書の種類(号数)と記載金額の2つで決まります。
この計算式を3行でいうと
- 印紙税額は、文書の種類と記載金額の区分に応じて、あらかじめ定められた定額です。
- 不動産売買契約書は、記載金額に応じた軽減税率が令和9年3月まで適用されます。
- 電子契約や電子領収書として作成すれば、印紙税そのものが不要になります。
まずは計算してみる(自動計算ツール)
印紙税(領収書・不動産契約書)
印紙税法別表第一★結果コピーリンク売上代金の領収書(17号の1)と不動産売買契約書(1号・軽減税率)の印紙税額を判定します。
| 文書区分 | 不動産売買契約書(1号・軽減後) |
| 印紙税額 | ¥10,000 |
こんなときに使います
- 売上代金を受け取り、窓口で領収書を発行するときに印紙が必要かどうかをきちんと確認したいとき
- 不動産の売買契約書を作成するにあたり、必要な印紙税額のおおよその目安を事前に知りたいとき
- 工事請負契約を結ぶ際に、契約書にいくらの印紙を貼ればよいか、あらかじめ事前に把握しておきたいとき
- 紙で行っていた契約書のやり取りを電子契約に切り替えると印紙税がどう変わるのか、あらかじめ知りたいとき
入力する項目のかんたん解説
| 入力する項目 | どんな数字か | どこを見ればよいか |
|---|---|---|
| 記載金額 | 契約書や領収書に実際に書かれている金額です。売買代金、請負代金、受け取った金銭の額などが該当します。消費税額を区分して明記している場合は、原則として税抜きの金額で判定します。 | 契約書の代金欄、領収書の合計金額欄で確認できます。複数の商品や工事をまとめた契約書は、合計金額で判定するのが原則です。 |
| 文書の区分 | 作成しようとしている文書が「領収書」「不動産売買契約書」「工事請負契約書」のどれに当たるかを選びます。同じ取引でも、作成する書面のタイトルや性質によって区分が変わることがあります。 | これから作成・受領する書面のタイトルや内容から判断します。 |
計算のしくみ(3ステップ)
- 文書の種類を確認する:領収書(金銭または有価証券の受取書)なのか、不動産売買契約書なのか、工事請負契約書なのかを確認します。印紙税法上、文書の種類ごとに号数が定められています。
- 記載金額を確認する:契約書や領収書に書かれている金額を確認します。同じ文書の種類でも、記載金額の区分が変われば印紙税額も変わります。
- 印紙税額一覧表に当てはめる:文書の種類と記載金額の区分から、あらかじめ定められた定額の印紙税額が決まります。不動産売買契約書は、要件を満たせば軽減税率の欄を使います。
印紙税は、消費税や所得税のように「所得や利益に応じて」かかる税金ではなく、文書を作成したという事実そのものに対してかかる税金です。そのため、契約が成立したかどうかや、実際にお金が動いたかどうかとは関係なく、対象になる文書を作成した時点で納税義務が生じます。
具体例で確かめる
例1 紙の領収書と電子領収書を比べるケース
紙の領収書:記載金額の区分に応じた印紙税額一覧表の金額がかかる 電子データで発行した領収書:印紙税の対象となる「文書」の作成に当たらない
同じ金額の領収書でも、電子領収書として発行すれば印紙税はかからない
例2 同じ記載金額でも文書の種類が違うケース
記載金額1,500万円の領収書(17号文書)と、記載金額1,500万円の不動産売買契約書(1号文書) それぞれ印紙税額一覧表の異なる欄を参照する
文書の種類が違うと、あてはめる一覧表の欄も税額も異なる
例3 不動産売買契約書の軽減税率の期限を確認するケース
令和9年3月までに作成された不動産売買契約書:軽減税率の欄を適用 令和9年4月以降に作成された契約書:軽減措置の期限が切れていないか要確認
契約書を作成する時期によって、同じ内容の不動産売買でも適用できる税率が変わることがある
文書の種類と印紙税の対象・対象外
| 区分 | 印紙税の対象になる | 印紙税の対象にならない |
|---|---|---|
| 領収書 | 紙で作成した金銭または有価証券の受取書(17号文書) | 電子データのみで発行し、紙で作成しない領収書 |
| 不動産売買契約書 | 紙で作成した不動産の譲渡に関する契約書(1号文書) | 電子契約サービス等で電子データのみにより締結した契約書 |
| 工事請負契約書 | 紙で作成した工事の請負に関する契約書(2号文書) | 電子データのみで締結した請負契約書 |
ポイントは「紙の文書として作成したかどうか」です。同じ内容の取引でも、紙の契約書を取り交わせば印紙税の対象になり、電子契約サービスで完結させれば対象になりません。契約方法を選ぶ際の判断材料の1つになります。
ここを間違えやすい
1|印紙税額は記載金額の「区分」で決まります
記載金額がわずかに変わっただけで区分をまたぐと、必要な印紙税額が変わることがあります。正確な金額を確認したうえで、印紙税額一覧表の該当する区分を確認してください。契約書を分割して金額を小さく見せるような扱いは、実質的な記載金額で判定される場合があります。
2|電子契約・電子領収書は印紙が不要です
紙の文書を作成せず、電子データのみでやり取りする契約書や領収書は、印紙税の対象になりません。ただし、電子データで作成したものを紙に印刷して相手に交付した場合の扱いは、個別に確認が必要です。取引先が紙での保管を求める場合の対応もあわせて検討しておくとよいでしょう。
3|不動産売買の軽減税率には期限があります
不動産売買契約書の軽減税率は令和9年3月まで適用される時限措置です。期限を過ぎて作成した契約書には、軽減前の税率が適用される場合があるため、契約時期に注意してください。決済のタイミングによっては、契約書の作成日が期限の前後をまたぐこともあり得ます。
4|印紙を貼り忘れても契約自体は有効です
印紙を貼らなくても契約書の法的な効力そのものには影響しません。ただし過怠税という重いペナルティの対象になるため、貼り忘れに気づいた場合は早めに対応する必要があります。契約の有効性と、印紙税の納付義務はあくまで別の話だと理解しておきましょう。
よくある質問
- 印紙税はどこで、どうやって納めますか。
- 該当する金額の収入印紙を購入し、文書に貼り付けたうえで消印(印章や署名で消す処理)をすることで納付したことになります。収入印紙は郵便局や法務局、一部のコンビニなどで購入できます。消印を忘れると、印紙を貼っていても納付したと認められない場合があります。
- 印紙を貼り忘れた場合はどうなりますか。
- 本来の印紙税額に加えて、過怠税が課される場合があります。気づいた時点で速やかに税務署に申し出るなど、早めの対応が望ましいとされています。日常的に契約書や領収書を発行する業務では、印紙が必要な書類かどうかを確認するチェック体制を整えておくと安心です。
- 領収書は誰が印紙を負担するのですか。
- 原則として、その文書を作成した人(領収書を発行する側、契約書であれば双方)が印紙税を負担します。契約書のように2通作成してそれぞれが保管する場合は、双方の文書にそれぞれ印紙が必要になる点に注意してください。
- クレジットカード払いの場合も領収書に印紙は必要ですか。
- クレジットカード払いであることが領収書に明記されている場合、金銭の受取りには当たらないため、印紙税の対象外となる扱いが一般的です。ただし記載内容によって判断が分かれるため、レジのレシート表記なども含めて個別の確認をおすすめします。
根拠となる法令・出典
本ページは次の公的資料にもとづいて作成しています(最終確認:2026年8月)。
- 印紙税法別表第一(課税物件表)、租税特別措置法(不動産譲渡契約書の軽減税率関連規定)
- 国税庁タックスアンサー No.7100「印紙税額の一覧表」
- 国税庁タックスアンサー No.7124「印紙税を納めなかったとき」(過怠税)
税制は毎年改正されます。実際の申告にあたっては最新の条文・通達および税理士の確認をお願いします。
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