- カテゴリ:個人の譲渡所得
- 根拠:措法31・32
- 入力5項目・その場で自動計算
- 令和8年度の数値に対応
土地や建物を売って利益が出ると、給与などの所得とは別に計算する譲渡所得税がかかります。税率は、売った年の1月1日時点で所有期間が5年を超えているかどうかで大きく変わり、その差はおよそ2倍にもなります。この計算機では、収入や取得費などを入力するだけで、譲渡所得と税額の目安を確認できます。
この計算式を3行でいうと
- 譲渡所得は「収入-(取得費+譲渡費用)-特別控除」で計算し、税率は所有期間の長さで決まります。
- 所有期間が5年を超える長期譲渡は20.315%、5年以下の短期譲渡は39.63%と、税率がおよそ2倍違います。
- 取得費が正確に分からないときは、収入金額の5%を概算取得費として使うことができます。
まずは計算してみる(自動計算ツール)
土地建物の譲渡所得・税額
措法31・32★結果コピーリンク譲渡収入から取得費・譲渡費用・特別控除を引いた譲渡所得に、長期(20.315%)/短期(39.63%)の分離税率を掛けます。
| 譲渡所得 | ¥28,000,000 |
| 税率 | 20.315%(長期) |
| 税額 | ¥5,688,200 |
こんなときに使います
- 相続や購入で持っていた土地・建物を売却し、税金がいくらになるか知りたいとき
- 売却のタイミングによって、長期譲渡になるか短期譲渡になるかで税額がどう変わるか比べたいとき
- 古い不動産で購入時の契約書が残っておらず、概算取得費で計算する必要があるとき
- マイホームを売る予定で、特別控除を使った場合の税額を試算したいとき
入力する項目のかんたん解説
| 入力する項目 | どんな数字か | どこを見ればよいか |
|---|---|---|
| 譲渡収入金額 | 土地や建物を売って受け取った金額(売買代金)です。 | 売買契約書に記載された金額で確認します。 |
| 取得費 | その土地建物を購入したときの代金や、購入にかかった費用の合計です。建物は減価償却後の金額になります。 | 購入時の売買契約書、領収書で確認します。不明な場合は収入金額の5%を概算取得費として使えます。 |
| 譲渡費用 | 売るために直接かかった費用です。仲介手数料、印紙税、測量費、建物の取り壊し費用などが含まれます。 | 売却時の仲介手数料の明細書、領収書で確認します。 |
| 特別控除 | マイホームを売ったときの3,000万円控除など、要件を満たす特例がある場合の控除額です。特例がなければ0円です。 | 該当する特例の要件を、個別に確認する必要があります。 |
| 長期(1)か短期(0)か | 譲渡した年の1月1日時点で、所有期間が5年を超えていれば長期(1)、5年以下なら短期(0)です。 | 登記簿謄本の取得日、購入時の売買契約書の日付から確認します。 |
計算のしくみ(3ステップ)
- 譲渡所得を計算する:収入から取得費と譲渡費用を引き、特例があれば特別控除もさらに引きます。
- 所有期間で長期・短期を判定する:実際の所有年数ではなく、譲渡した年の1月1日時点で5年を超えているかどうかで判定します。
- 税率を掛ける:長期なら20.315%、短期なら39.63%を、譲渡所得に掛けます。
- 税額を確認する:この税額は給与などの他の所得と合算せず、独立した分離課税として計算します。
具体例で確かめる
例1 譲渡収入5,000万円、取得費2,000万円、譲渡費用200万円、長期(所有5年超)のケース
譲渡所得 = 50,000,000円 -(20,000,000円 + 2,000,000円)- 0円 = 28,000,000円 税額 = 28,000,000円 × 20.315%
税額は約568.8万円
例2 取得費が分からず、概算取得費を使うケース
譲渡収入3,000万円、取得費不明 → 概算取得費 = 30,000,000円 × 5% = 1,500,000円 譲渡費用100万円、長期のケースで 譲渡所得 = 30,000,000円 -(1,500,000円 + 1,000,000円)= 27,500,000円
取得費が実額より低くなりやすいため、税額は大きくなりがちな点に注意
例3 同じ譲渡所得2,000万円で、長期と短期を比べるケース
長期の場合の税額 = 20,000,000円 × 20.315% ≒ 406.3万円 短期の場合の税額 = 20,000,000円 × 39.63% ≒ 792.6万円
同じ利益額でも、短期は長期のほぼ2倍の税額になる
長期譲渡と短期譲渡の税率のちがい
| 区分 | 所有期間の目安 | 所得税+復興特別所得税 | 住民税 |
|---|---|---|---|
| 長期譲渡所得 | 譲渡した年の1月1日で5年超 | 15.315% | 5% |
| 短期譲渡所得 | 譲渡した年の1月1日で5年以下 | 30.63% | 9% |
ここを間違えやすい
1|所有期間は「譲渡した年の1月1日」で判定します
実際に5年を超えて所有していても、売った年の1月1日現在で5年を超えていなければ短期譲渡になります。取得日と売却日の管理が重要です。
2|取得費が分からないと、税負担が重くなりがちです
概算取得費は収入金額の5%しか認められません。実額の取得費が分かる購入契約書や領収書は、できる限り探して保管しておくことが大切です。
3|建物の取得費は、減価償却後の金額を使います
建物部分は、所有していた期間の減価償却費相当額を購入代金から差し引く必要があります。土地部分にはこの調整はありません。
4|特別控除は要件を満たさないと使えません
マイホームの3,000万円特別控除などの特例には、居住用財産であることなど細かな要件があります。適用できるかどうかは個別の判断が必要です。
よくある質問
- 相続した土地を売った場合の取得費はどう考えますか。
- 原則として、亡くなった人が取得したときの金額と時期をそのまま引き継ぎます。取得費が分からない場合は、概算取得費(収入金額の5%)を使うこともできます。
- 譲渡損失が出た場合はどうなりますか。
- 給与所得など他の所得と損益通算できないのが原則です。ただしマイホームの買換えなどに関する特例で、一定の場合は損益通算や繰越控除が認められることがあります。
- 復興特別所得税とは何ですか。
- 東日本大震災の復興財源に充てるための税金で、所得税額に2.1%を掛けて上乗せするものです。長期譲渡の15%・短期譲渡の30%に、それぞれこの上乗せが加わっています。
- 譲渡費用に含められるものは何ですか。
- 仲介手数料、売買契約書の印紙税、測量費、建物の取り壊し費用など、売るために直接必要だった費用です。
根拠となる法令・出典
本ページは次の公的資料にもとづいて作成しています(最終確認:2026年8月)。
- 租税特別措置法第31条(長期譲渡所得)・第32条(短期譲渡所得)
- 国税庁タックスアンサー No.3208「長期譲渡所得の税額の計算」/No.3211「短期譲渡所得の税額の計算」
- 国税庁タックスアンサー No.3255「取得費が分からないとき」
税制は毎年改正されます。実際の申告にあたっては最新の条文・通達および税理士の確認をお願いします。
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