- カテゴリ:個人の譲渡所得
- 根拠:所法33
- 入力4項目・その場で自動計算
- 令和8年度の数値に対応
ゴルフ会員権や金地金、機械などを売って利益が出た場合は、土地建物や株式とは別の計算方法で税金がかかります。それが総合課税の譲渡所得です。譲渡益から特別控除50万円を引いたうえで、所有期間が5年を超えていれば、さらに半分だけを他の所得と合算します。
この計算式を3行でいうと
- 対象は土地建物・株式以外の資産で、譲渡益から最高50万円の特別控除を差し引きます。
- 所有期間が5年を超える長期は、控除後の金額の2分の1だけを総所得金額に算入します。
- 短期(所有5年以下)は2分の1にせず、控除後の金額をそのまま総所得に算入します。
まずは計算してみる(自動計算ツール)
総合課税の譲渡所得
所法33★結果コピーリンクゴルフ会員権・金地金・機械等の譲渡。特別控除50万円を引き、長期(所有5年超)は2分の1を総所得に算入します。
| 譲渡益(−特別控除50万) | ¥1,400,000 |
| 長期(×1/2) | ¥700,000 |
こんなときに使います
- ゴルフ会員権を売却して利益が出て、税金がいくらかかるか知りたいとき
- 金地金(インゴット)や貴金属を売って利益が出たとき
- 事業で使っていない機械や車両などを売って利益が出たとき
- 所有期間の長さによって、課税される金額がどれだけ変わるか比べたいとき
入力する項目のかんたん解説
| 入力する項目 | どんな数字か | どこを見ればよいか |
|---|---|---|
| 譲渡収入 | ゴルフ会員権や金地金などを売って受け取った金額です。 | 売買契約書や精算書に記載された金額で確認します。 |
| 取得費 | その資産を購入したときの代金です。 | 購入時の契約書、購入代金の領収書で確認します。 |
| 譲渡費用 | 売るために直接かかった費用です。仲介手数料などが含まれます。 | 売却時の領収書、精算書で確認します。 |
| 長期(1)か短期(0)か | 所有期間が5年を超えていれば長期(1)、5年以下なら短期(0)です。 | 購入時期と売却時期の記録から確認します。 |
計算のしくみ(3ステップ)
- 譲渡益を計算する:譲渡収入から取得費と譲渡費用を引きます。
- 特別控除50万円を引く:譲渡益から最高50万円を引きます。譲渡益が50万円に満たない場合は、その金額までしか引けません。
- 長期・短期を判定する:所有期間が5年を超えていれば長期、5年以下なら短期です。
- 総所得への算入額を決める:短期はそのままの金額を、長期は2分の1の金額だけを、給与所得など他の所得と合算する総所得金額に算入します。
具体例で確かめる
例1 ゴルフ会員権を売却、譲渡収入300万円、取得費100万円、譲渡費用10万円、長期(所有5年超)のケース
譲渡益 = 3,000,000円 - 1,000,000円 - 100,000円 = 1,900,000円 特別控除後 = 1,900,000円 - 500,000円 = 1,400,000円 総所得算入額 = 1,400,000円 × 1/2
総所得に70万円を算入し、給与所得などと合算して累進税率で課税される
例2 例1と同じ内容で、短期(所有5年以下)のケース
特別控除後の金額は同じ1,400,000円 短期は2分の1にしないため、そのまま総所得に算入
総所得に140万円を算入。同じ利益でも長期の場合の2倍になる
例3 譲渡益が50万円に満たないケース
譲渡収入80万円、取得費50万円、譲渡費用5万円のとき 譲渡益 = 800,000円 - 500,000円 - 50,000円 = 250,000円 特別控除は譲渡益の範囲内(25万円)までしか引けない
特別控除後の金額は0円。総所得への算入額もなく、課税されない
分離課税になる譲渡と、何がちがうか
| 資産の種類 | 課税方式 | この計算式の対象か |
|---|---|---|
| 土地・建物 | 分離課税(申告分離) | 対象外 |
| 上場株式等 | 分離課税(申告分離) | 対象外 |
| ゴルフ会員権・金地金・機械・車両など | 総合課税 | 対象 |
ここを間違えやすい
1|土地建物・株式は、この計算の対象外です
それらは別の分離課税で計算するため、総合課税の譲渡所得と混同しないよう注意してください。
2|生活に通常必要な動産は、原則として非課税です
家具や衣類など、通常の生活用動産の譲渡益は課税されません。ただし1個または1組の価額が高額な貴金属・骨とう品などは対象になる場合があります。
3|特別控除50万円は、短期と長期を合わせて年間50万円が上限です
同じ年に短期と長期の両方の譲渡がある場合は、まず短期の譲渡益から先に控除するのが原則です。
4|生活用動産以外の譲渡損失は、原則として他の所得と通算できません
ゴルフ会員権などの譲渡で損失が出ても、給与所得などと相殺できないのが原則です。個別の判断が必要な場合もあります。
よくある質問
- 車を売った場合も申告が必要ですか。
- 生活に通常必要な自家用車の譲渡益は、原則として課税されないため申告が不要なことが多いですが、資産性の高い車などは個別の判断が必要です。
- 短期と長期の譲渡が同じ年にある場合はどう計算しますか。
- それぞれ譲渡益を計算したうえで、特別控除50万円を短期分から優先して差し引き、控除しきれない分があれば長期分から差し引くのが原則です。
- ゴルフ会員権の譲渡損失は使えますか。
- 主として趣味・娯楽・保養の目的で保有するゴルフ会員権の譲渡損失は、原則として他の所得と損益通算できません。
- 金地金を売った場合、税務署に情報が伝わりますか。
- 一定額を超える支払いがあった場合など、条件によっては業者から税務署に支払調書が提出されることがあります。申告漏れがないよう注意してください。
根拠となる法令・出典
本ページは次の公的資料にもとづいて作成しています(最終確認:2026年8月)。
- 所得税法第33条(譲渡所得)、第9条(非課税所得)
- 国税庁タックスアンサー No.3105「譲渡所得の対象となる資産と課税方法」
- 国税庁タックスアンサー No.3152「譲渡所得(土地、建物、株式等以外)の計算のしかた」
税制は毎年改正されます。実際の申告にあたっては最新の条文・通達および税理士の確認をお願いします。
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