- カテゴリ:所得税
- 根拠:所法86
- 入力2項目・その場で自動計算
- 令和8年度の数値に対応
所得税には、どんな人でも一定額を差し引ける基礎控除があります。令和7年度の税制改正で所得に応じて段階的に変わる仕組みになり、さらに令和8年度の税制改正で本則が62万円に引き上げられました。令和8年分・令和9年分は最大104万円まで控除でき(令和7年分は最大95万円)、以前より税負担が軽くなる方が増えています。
この計算式を3行でいうと
- 令和8年分は合計所得金額が489万円以下なら基礎控除は104万円。所得が上がるにつれて67万円(655万円以下)、62万円(2,350万円以下)と段階的に下がります(令和7年分は95万円・88万円・68万円・63万円・58万円の5段階)。
- 104万円・67万円への上乗せは令和8年分と令和9年分だけです。令和10年分以後は原則62万円(132万円以下のみ99万円)に変わります。
- 基礎控除は所得税の制度です。住民税の基礎控除は43万円(合計所得金額2,400万円以下)で据え置かれているため、同じ金額にはなりません。
まずは計算してみる(自動計算ツール)
基礎控除(令和7〜10年分・年分別)
所法86★結果コピーリンク合計所得金額に応じた所得税の基礎控除を、年分ごとに判定します。令和8年分・9年分は本則62万円に特例(489万円以下+42万円、655万円以下+5万円)が上乗せされ最大104万円です。
| 合計所得金額 | ¥4,000,000 |
| 所得税の基礎控除 | ¥1,040,000 |
| (参考)住民税の基礎控除 | ¥430,000 |
こんなときに使います
- 年末調整や確定申告で、自分の所得税がどう計算されるか知りたいとき
- 令和7年度・令和8年度の改正で基礎控除がいくらになったか確認したいとき
- 副業などで所得が多い年に、基礎控除がいくらまで減るのか気になるとき
- 所得税額を試算する前提として、基礎控除の金額を先に押さえておきたいとき
入力する項目のかんたん解説
| 入力する項目 | どんな数字か | どこを見ればよいか |
|---|---|---|
| 合計所得金額 | 給与所得や事業所得など、その年のすべての所得を合計した金額です。収入金額そのものではありません。 | 給与だけの方は源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」、確定申告をする方は申告書の所得金額の合計欄で確認できます。 |
| 年分 | 令和7年分は「7」、令和8年分は「8」、令和9年分は「9」、令和10年分以後は「10」を入力します。令和8年分・9年分は本則62万円に特例(489万円以下は+42万円、655万円以下は+5万円)が上乗せされ、年分によって控除額が変わります。 | 年末調整・確定申告の対象年で判断します。 |
入力するのは合計所得金額と年分の2項目だけです。金額そのものより、どの区分に入るかを確認することが大切なので、次の早見表で確認してください。
所得金額に応じた基礎控除額の早見表
| 合計所得金額 | 基礎控除額(令和8・9年分) | (参考)令和7年分 |
|---|---|---|
| 132万円以下 | 104万円 | 95万円 |
| 132万円超336万円以下 | 104万円 | 88万円 |
| 336万円超489万円以下 | 104万円 | 68万円 |
| 489万円超655万円以下 | 67万円 | 63万円 |
| 655万円超2,350万円以下 | 62万円 | 58万円 |
| 2,350万円超2,400万円以下 | 48万円 | 48万円 |
| 2,400万円超2,450万円以下 | 32万円 | 32万円 |
| 2,450万円超2,500万円以下 | 16万円 | 16万円 |
| 2,500万円超 | 0円 | 0円 |
計算のしくみ(3ステップ)
- 合計所得金額を確認する:給与所得控除や必要経費を引いたあとの所得金額を出します。年収ではなく所得で判定する点に注意してください。
- 該当する区分を探す:令和8年分・9年分は489万円以下・655万円以下・2,350万円以下(その上は2,400万円・2,450万円・2,500万円以下)のどの区分に当てはまるかを確認します。令和7年分は132万円・336万円・489万円・655万円・2,350万円以下の5区分です。
- 基礎控除額を当てはめる:令和8年分・9年分は区分ごとに104万円・67万円・62万円のいずれかが基礎控除額になります(令和7年分は95万円・88万円・68万円・63万円・58万円)。2,350万円を超えると48万円・32万円・16万円と段階的に少なくなり、2,500万円を超えると0円です。
具体例で確かめる
例1 給与所得のみで合計所得金額400万円、令和8年分のケース(この計算機の初期値)
合計所得金額400万円は「489万円以下」の区分にあたる 本則62万円+特例42万円=104万円(令和7年分なら「336万円超489万円以下」で68万円)
基礎控除額は104万円(参考:住民税の基礎控除は43万円)
例2 パート収入で合計所得金額100万円のケース
合計所得金額100万円は「489万円以下」の区分にあたる(令和7年分なら「132万円以下」で95万円)
基礎控除額は104万円(令和8・9年分の最大額)
例3 会社役員で合計所得金額900万円のケース
合計所得金額900万円は「655万円超2,350万円以下」の区分にあたる
基礎控除額は62万円(令和7年分は58万円)
年分ごとの違いと令和10年分以後の扱い
| 合計所得金額 | 令和7年分 | 令和8・9年分 | 令和10年分以後 |
|---|---|---|---|
| 132万円以下 | 95万円 | 104万円 | 99万円 |
| 132万円超336万円以下 | 88万円 | 104万円 | 62万円 |
| 336万円超489万円以下 | 68万円 | 104万円 | 62万円 |
| 489万円超655万円以下 | 63万円 | 67万円 | 62万円 |
| 655万円超2,350万円以下 | 58万円 | 62万円 | 62万円 |
令和10年分以後は、132万円以下の区分だけ99万円(本則62万円+37万円)が残り、それ以外の区分は原則62万円に統一されます。令和8年分・令和9年分は、期間を区切った経過的な措置として控除額が手厚くなっていると考えるとわかりやすいでしょう。
ここを間違えやすい
1|「年収」ではなく「所得」で区分を判定します
給与収入の額面がそのまま基準になるわけではありません。給与所得控除を引いたあとの合計所得金額で判定するため、年収の数字だけを見て区分を勘違いしないよう注意してください。
2|104万円・67万円は令和8年分・令和9年分だけの措置です
今回拡充された金額(489万円以下104万円・655万円以下67万円)は令和8年分と令和9年分に適用されるものです。令和10年分以後は原則62万円(132万円以下の方のみ99万円)に変わります。今の金額がそのまま続くと思い込まないようにしてください。
3|住民税の基礎控除は所得税と別の表で計算します
ここで計算しているのは所得税の基礎控除です。住民税の基礎控除は43万円(合計所得金額2,400万円以下。2,450万円以下29万円・2,500万円以下15万円)で据え置かれており、所得税の104万円・67万円・62万円とは一致しません。
4|2,350万円を超えると段階的に少なくなります
高額所得者は基礎控除がさらに減っていく仕組みになっています。合計所得金額2,350万円超2,400万円以下は48万円、2,450万円以下は32万円、2,500万円以下は16万円、2,500万円超は0円です。ボーダーライン付近の方は、その年の正確な所得金額を確定させたうえで控除額を確認してください。
よくある質問
- 合計所得金額はどこで確認すればよいですか。
- 給与のみの方は源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」欄、確定申告をする方は申告書に記載する所得金額の合計で確認できます。副業などで複数の所得がある場合はすべて合算します。
- 基礎控除は誰でも受けられますか。
- 合計所得金額が一定水準を超えて控除がなくなる場合を除き、扶養家族の有無や年齢に関係なく、所得税を計算するすべての人に適用されます。
- 年の途中で所得の見込みが変わったら、控除額も変わりますか。
- 変わる可能性があります。基礎控除額はその年の合計所得金額が確定してから区分が決まるため、見込みと実際の所得が変わった場合は、確定申告や年末調整のときにあらためて確認してください。
- この改正はいつから決まったものですか。
- 所得に応じて段階的に変わる仕組みは令和7年度の税制改正で盛り込まれ、令和7年分の所得税から適用されています。さらに令和8年度の税制改正で本則が58万円から62万円に引き上げられ、令和8年分・9年分は最大104万円になりました。令和10年分以後の扱いについても、毎年の税制改正情報を確認することをおすすめします。
根拠となる法令・出典
本ページは次の公的資料にもとづいて作成しています(最終確認:2026年8月)。
- 所得税法第86条(基礎控除)
- 令和7年度・令和8年度税制改正の関連法令・国税庁発表資料
- 国税庁タックスアンサー No.1199「基礎控除」
税制は毎年改正されます。実際の申告にあたっては最新の条文・通達および税理士の確認をお願いします。
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