- カテゴリ:地方税・流通税
- 根拠:地法349の3の2
- 入力4項目・その場で自動計算
- 令和8年度の数値に対応
住宅が建っている土地(住宅用地)は、固定資産税の負担が重くならないよう、課税標準が大きく軽減される特例があります。200平方メートル以下の部分は評価額の6分の1、200平方メートルを超える部分は3分の1まで課税標準が下がり、これに1.4%の税率を掛けて固定資産税を計算します。あわせてかかる都市計画税にも、3分の1・3分の2の軽減があります。
この計算式を3行でいうと
- 住宅用地の200平方メートルまでの部分(小規模住宅用地)は、課税標準が評価額の6分の1に軽減されます。
- 200平方メートルを超える部分は、小規模住宅用地より軽減幅が小さい、評価額の3分の1が課税標準になります。
- 固定資産税は課税標準×1.4%、都市計画税は課税標準×0.3%が標準的な税率で、軽減後の課税標準に掛けます。
まずは計算してみる(自動計算ツール)
固定資産税(住宅用地の特例)
地法349の3の2★結果コピーリンク住宅用地は課税標準を軽減(200㎡以下は1/6、超は1/3)。都市計画税も1/3・2/3に軽減されます。
| 固定資産税 課税標準 | ¥5,000,000 |
| 固定資産税額 | ¥70,000 |
| 都市計画税 課税標準 | ¥10,000,000 |
| 都市計画税額 | ¥30,000 |
| 合計 | ¥100,000 |
こんなときに使います
- マイホームの土地の固定資産税が、更地のときと比べてどれくらい軽減されるか知りたいとき
- 土地の面積が200平方メートルを超えていて、軽減の割合がどう変わるか確認したいとき
- 古い家を取り壊して更地にする前に、固定資産税がどれくらい上がるか把握しておきたいとき
- 都市計画税もあわせて、住宅用地全体の年間の税負担を見積もりたいとき
入力する項目のかんたん解説
| 入力する項目 | どんな数字か | どこを見ればよいか |
|---|---|---|
| 土地の評価額 | 市区町村が決める、その土地の固定資産税評価額です。実際の売買価格とは異なり、地価公示価格の一定割合を目安に決められます。 | 固定資産税の納税通知書に同封されている課税明細書、または固定資産税評価証明書で確認できます。 |
| 地積 | 土地の面積です。平方メートル単位で入力します。登記簿上の面積と実測面積が異なることもあります。 | 登記事項証明書や測量図、固定資産税の課税明細書の「地積」欄で確認します。 |
| 固定資産税率 | 固定資産税の課税標準に掛ける税率です。標準税率は1.4%です。 | 固定資産税の納税通知書、または市区町村の条例で確認します。自治体によって異なる場合があります。 |
| 都市計画税率 | 都市計画税の課税標準に掛ける税率です。標準的な上限は0.3%です。 | 都市計画区域内かどうか、税率は何%かを固定資産税の納税通知書または市区町村の案内で確認します。 |
計算のしくみ(3ステップ)
- 住宅用地の面積を区分する:土地の地積のうち、200平方メートルまでの部分(小規模住宅用地)と、200平方メートルを超える部分(一般住宅用地)に分けます。
- 区分ごとに課税標準を計算する:200平方メートルまでの部分は評価額の6分の1、超える部分は評価額の3分の1を、それぞれの面積で按分して計算します。
- 税率を掛ける:合計した課税標準に、固定資産税は1.4%、都市計画税は0.3%を掛けます。都市計画税の軽減割合(3分の1・3分の2)は、固定資産税の軽減割合(6分の1・3分の1)とは異なります。
ここで計算できるのは特例による軽減後の基本的な税額です。実際の納税額は、この後で説明する負担調整措置の影響を受けることがあるほか、市区町村ごとの端数処理のルールによって、数百円程度の差が生じることもあります。
具体例で確かめる
例1 評価額3,000万円、地積180平方メートル(200平方メートル以下)のケース(既定値)
地積180平方メートルはすべて小規模住宅用地(200平方メートル以下) 課税標準(固定資産税) = 30,000,000円 × 1/6 = 5,000,000円 固定資産税 = 5,000,000円 × 1.4%
固定資産税は70,000円です。特例がなければ課税標準はもっと高くなります。
例2 評価額3,600万円、地積300平方メートル(200平方メートル超)のケース
1平方メートルあたりの評価額 = 36,000,000円 ÷ 300平方メートル = 120,000円 200平方メートルまでの部分 = 120,000円 × 200平方メートル × 1/6 = 4,000,000円 200平方メートルを超える100平方メートル分 = 120,000円 × 100平方メートル × 1/3 = 4,000,000円 課税標準合計 = 4,000,000円 + 4,000,000円 = 8,000,000円 固定資産税 = 8,000,000円 × 1.4%
固定資産税は112,000円です。面積が200平方メートルを超えると、超えた分だけ軽減幅が小さくなり、同じ評価額でも税額が変わってきます。
例3 都市計画税もあわせて計算するケース(評価額3,000万円、地積180平方メートル、既定値)
都市計画税の課税標準 = 30,000,000円 × 1/3 = 10,000,000円 都市計画税 = 10,000,000円 × 0.3%
都市計画税は30,000円です。固定資産税70,000円とあわせると、年間の土地に対する税負担は100,000円になります(建物分の税額は別途かかります)。
住宅用地の軽減割合まとめ
| 区分 | 固定資産税の課税標準 | 都市計画税の課税標準 |
|---|---|---|
| 小規模住宅用地(200平方メートル以下の部分) | 評価額×6分の1 | 評価額×3分の1 |
| 一般住宅用地(200平方メートルを超える部分) | 評価額×3分の1 | 評価額×3分の2 |
固定資産税と都市計画税とで軽減の割合が違うため、2つを混同しないように、別々の表として整理しておくと計算ミスを防げます。マンションの1室のように、建物の底地全体を戸数で按分して考えるケースでも、この割合自体は変わりません。
ここを間違えやすい
1|「敷地全体」がそのまま6分の1になるとは限りません
軽減されるのは住宅1戸あたり200平方メートルまでの部分です。それを超える面積は3分の1の軽減にとどまり、6分の1にはなりません。広い土地ほど、敷地全体で見た平均的な軽減率は6分の1より小さくなります。
2|更地にすると軽減がなくなります
住宅を取り壊して更地にすると、住宅用地の特例が受けられなくなり、固定資産税が大きく上がる場合があります。1月1日時点の状況で1年分の税額が決まるため、建て替えの計画がある場合は、取り壊しから新築までのスケジュールと納税のタイミングに注意が必要です。
3|固定資産税と都市計画税で軽減割合が異なります
固定資産税は6分の1・3分の1ですが、都市計画税は3分の1・3分の2です。同じ割合だと思い込んで計算すると、どちらかの税額を誤って見積もってしまいます。
4|負担調整措置は別に考慮する必要があります
実際の税額は、地価の急激な上昇などに対応するための負担調整措置によって、ここで計算した金額と異なる場合があります。評価額が急に上がった年でも、税額は段階的にしか上がらないよう調整されることがあります。ここでの計算はあくまで基本の目安とし、正確な税額は納税通知書で確認してください。
よくある質問
- マンションの場合も住宅用地の特例は使えますか。
- マンションの敷地についても、戸数に応じた按分のうえで住宅用地の特例が適用されます。1戸あたり200平方メートルまでの部分が、小規模住宅用地の対象です。敷地全体の面積を戸数で割った1戸あたりの面積で判定する点は、戸建てとは異なる考え方です。
- 店舗兼住宅の場合はどうなりますか。
- 建物の中で住宅として使っている部分の割合に応じて、敷地の一部だけが住宅用地として扱われる場合があります。住宅として使う割合が一定以上であれば敷地全体が対象になることもあり、割合の判定は個別の確認が必要です。
- 都市計画税がかからない地域もありますか。
- 都市計画税は、都市計画法の市街化区域内の土地・家屋などに課税されるのが基本です。区域外の土地には都市計画税がかからない場合があるため、自分の土地がどちらの区域にあるかをあらかじめ確認しておくとよいでしょう。
- 税額はどこで確認できますか。
- 毎年春ごろに市区町村から届く固定資産税の納税通知書と、同封されている課税明細書で確認できます。地積や評価額、住宅用地の軽減が適用されているかどうかもあわせて記載されています。
根拠となる法令・出典
本ページは次の公的資料にもとづいて作成しています(最終確認:2026年8月)。
- 地方税法第349条の3の2(住宅用地に対する固定資産税の課税標準の特例)
- 地方税法第702条の3(住宅用地に対する都市計画税の課税標準の特例)
- 総務省・各市区町村「固定資産税・都市計画税」の案内
税制は毎年改正されます。実際の申告にあたっては最新の条文・通達および税理士の確認をお願いします。
関連する計算ツール
← 税務計算ツール集(全168式)の一覧にもどるこの計算、実際の数字で確かめませんか
札幌のジェイスタート会計事務所(公認会計士・税理士)が、御社の実額をもとに試算し、次に打つ手までご提案します。初回のご相談は無料です。
初回相談(無料)を申し込む料金・契約の流れを見る