償却資産税(固定資産税)の計算方法|自動計算ツール

  • カテゴリ:地方税・流通税
  • 根拠:地法341
  • 入力1項目・その場で自動計算
  • 令和8年度の数値に対応

会社や個人事業主が持っている機械、備品、器具などの事業用資産には、土地や建物とは別に償却資産税という固定資産税がかかります。毎年1月1日現在で持っている資産の評価額を市区町村に申告し、その評価額の合計に税率を掛けて税額を計算します。合計額が一定額に満たない場合は課税されませんが、その場合でも申告そのものは必要です。

この計算式を3行でいうと

  1. 税額は「課税標準額の合計×1.4%」で計算します。課税標準額は取得価額から減価償却分を差し引いた評価額です。
  2. 課税標準額の合計が150万円未満なら免税で、償却資産税はかかりません。
  3. 対象になるのは事業用の機械・器具備品など。10万円未満の資産や一括償却資産は対象外です。

まずは計算してみる(自動計算ツール)

償却資産税(固定資産税)

地法341結果コピーリンク

事業用の機械・備品等は毎年1月1日現在の評価額に対し1.4%課税。課税標準150万円未満は免税です。

税額 = 課税標準額 × 1.4%(150万円未満は免税)
償却資産税(年) ¥42,000
課税標準×1.4%¥42,000
毎年1月31日までに申告。少額(10万未満損金/一括償却)資産は対象外、30万特例で損金算入したものは対象。
目次

こんなときに使います

  • 会社で機械や器具備品をまとめて購入し、償却資産税がいくらかかるか事前にきちんと見積もりたいとき
  • 毎年1月31日までに提出する償却資産申告の前に、あらためて税額のおおよその目安をつかんでおきたいとき
  • 保有している事業用資産の評価額合計が150万円の免税点に近く、課税されるかどうかをあらかじめ確認したいとき
  • 設備投資の予算を組む際に、購入後も毎年かかり続ける固定資産税としてのコストをあらかじめ把握したいとき

入力する項目のかんたん解説

入力する項目どんな数字かどこを見ればよいか
償却資産の課税標準額合計事業用の機械・器具備品などについて、取得価額から一定の減価率で評価額を計算し、それをすべて合計した金額です。会社が持っている資産1つ1つの評価額を積み上げて求めます。前年の償却資産申告書の控え、固定資産台帳、または市区町村から届く課税明細書で確認できます。初めて申告する場合は固定資産台帳から集計します。

入力するのはこの1項目だけです。むずかしいのは税率の計算ではなく「何を対象資産に含めるか」のほうなので、次の説明もあわせて確認してください。法人税の申告で経費にした資産だからといって、すべてが償却資産税の対象外になるわけではありません。

計算のしくみ(3ステップ)

  1. 対象資産をリストアップする:毎年1月1日現在で持っている機械、器具備品、建築設備などの事業用資産を洗い出します。前年に申告済みの資産があれば、そこに新規取得分を加え、廃棄・売却した分を除きます。
  2. 評価額(課税標準額)を計算する:資産ごとの取得価額に、耐用年数に応じた減価率を掛けて評価額を求め、それらをすべて合計します。資産の種類ごとに耐用年数が異なるため、減価のスピードも資産ごとに違います。
  3. 免税点を確認して税額を計算する:課税標準額の合計が150万円未満なら免税です。150万円以上の場合は、合計額に1.4%を掛けた金額が償却資産税になります。150万円ちょうどの場合は免税点未満に当たらないため課税対象です。

固定資産税というと土地や建物をイメージしがちですが、償却資産税はそれとは別に、事業用の機械や器具備品にかかる固定資産税です。土地・建物の固定資産税は市区町村が自動的に計算して納税通知書を送ってきますが、償却資産税は自分で資産を洗い出して毎年申告する必要がある点が大きく異なります。

具体例で確かめる

例1 課税標準額の合計が300万円のケース

償却資産税 = 3,000,000円 × 1.4%

償却資産税は42,000円

例2 課税標準額の合計が120万円のケース

課税標準額120万円は免税点の150万円未満のため、1.4%を掛ける計算は行わない

償却資産税はかからない(ただし免税でも申告書の提出は必要)

例3 課税標準額の合計が1,000万円のケース

償却資産税 = 10,000,000円 × 1.4%

償却資産税は140,000円。設備投資額が大きい会社ほど、毎年の負担も比例して大きくなる

対象になる資産・ならない資産

区分対象になる(○)対象にならない(×)
機械・装置製造設備、印刷機、工作機械など事業用の機械。稼働していない予備の機械も対象になります。家庭用に使っている資産(事業の用に供していないもの)
器具・備品パソコン、コピー機、応接セットなど。30万円特例で損金算入したものも対象取得価額10万円未満で全額損金にした資産、一括償却資産(3年均等償却)としたもの
土地・建物該当なし(別途、固定資産税として課税)土地・家屋は償却資産税ではなく通常の固定資産税の対象
自動車該当なし自動車税・軽自動車税の対象となるため、償却資産税には含めない

迷いやすいのは、法人税の計算では経費(損金)になっているのに、償却資産税では対象になる資産があるという点です。税目ごとに判定基準が違うため、法人税の申告書だけを見て償却資産税の対象資産を判断しないよう注意してください。

ここを間違えやすい

1|免税でも申告そのものは必要です

課税標準額の合計が150万円未満で税額がゼロになる場合でも、毎年1月31日までの償却資産申告そのものは行う必要があります。「税金がかからないから申告しなくてよい」わけではなく、無申告のままだと市区町村から問い合わせを受けることもあります。

2|30万円特例で損金にした資産も対象です

中小企業者が使える少額減価償却資産の特例(取得価額30万円未満を全額損金算入)を使った資産は、法人税の計算上は経費になっていても、償却資産税では課税対象に含める必要があります。決算で経費処理したことと、償却資産税の対象になるかどうかは別の話だと考えてください。

3|10万円未満・一括償却資産は対象外です

取得価額10万円未満で全額損金にした資産や、3年で均等償却する一括償却資産としたものは、償却資産税の対象になりません。同じ「少額の資産」でも、選んだ処理方法によって償却資産税の対象・対象外が分かれる点に注意してください。

4|評価額は取得価額そのままではありません

課税標準額は、取得価額に耐用年数に応じた減価率を掛けて求めます。古い資産ほど評価額は下がりますが、一定の下限(取得価額の5%程度が目安)までしか下がらない点にも注意が必要です。長く使い続けている資産でも、評価額がゼロになって申告対象から外れるわけではありません。

よくある質問

ソフトウェアも償却資産税の対象になりますか。
ソフトウェアは無形固定資産に当たるため、原則として償却資産税の対象にはなりません。対象になるのは機械・器具備品などの有形の事業用資産です。パソコン本体は対象になりますが、その中にインストールしたソフトウェアは別扱いになります。
申告を忘れるとどうなりますか。
申告をしないと、市区町村が独自に資産の状況を調査して評価額を決定する場合があります。実態より高く評価されるおそれもあるため、期限内の申告をおすすめします。資産を廃棄・売却してなくなった場合も、その旨を届け出て翌年以降の課税標準額から除外してもらう必要があります。
複数の市区町村に事業所がある場合はどうなりますか。
資産が所在する市区町村ごとに申告し、それぞれの市区町村で免税点(150万円)を判定します。ある市区町村では免税でも、別の市区町村では課税されることがあります。事業所ごとに資産をきちんと管理しておくと、申告の際に迷いません。
個人事業主でも償却資産税はかかりますか。
かかります。法人・個人を問わず、事業用の機械や器具備品を1月1日現在で保有していれば、課税標準額に応じて償却資産税の対象になります。開業間もない個人事業主でも申告が必要になる場合があるため、初年度から資産の記録をつけておくと安心です。

根拠となる法令・出典

本ページは次の公的資料にもとづいて作成しています(最終確認:2026年8月)。

  • 地方税法第341条ほか(固定資産税・償却資産に関する規定)
  • 総務省「固定資産税(償却資産)」の解説
  • 事業所が所在する市区町村の償却資産申告の手引き

税制は毎年改正されます。実際の申告にあたっては最新の条文・通達および税理士の確認をお願いします。

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