社会保険料(月額・等級表)の計算方法|自動計算ツール

  • カテゴリ:社会保険
  • 根拠:健保法40・厚年法20
  • 入力6項目・その場で自動計算
  • 令和8年度の数値に対応

毎月の給料から天引きされる社会保険料は、実際にもらう金額(報酬月額)そのものではなく、いったん区分にあてはめた標準報酬月額をもとに計算します。健康保険・介護保険・厚生年金・雇用保険はそれぞれ料率が違い、雇用保険以外は原則として会社と本人が半分ずつ負担します。この計算機では、報酬月額と各保険の料率を入れるだけで、本人負担と会社負担の内訳を一度に確認できます。

この計算式を3行でいうと

  1. 社会保険料は、報酬月額を等級表にあてはめた標準報酬月額に料率をかけて計算します。健康保険と介護保険、厚生年金は労使で折半するのが原則です。
  2. 介護保険料がかかるのは40歳から64歳までの方だけです。健康保険料率は都道府県ごとに協会けんぽが定め、北海道は10.28%です。
  3. 雇用保険料は報酬月額に料率をかけて計算し、本人と会社で料率が異なります。会社はさらに子ども・子育て拠出金も負担します。

まずは計算してみる(自動計算ツール)

社会保険料の詳細計算(月額・等級表)

健保法40・厚年法20結果コピーリンク

報酬月額を健康保険50等級・厚生年金32等級の標準報酬月額にあてはめ、健保・介護・厚年・雇用保険料を本人負担/会社負担に分けて計算します。

標準報酬月額(等級表) × 各料率 ÷ 2(労使折半) +雇用保険(賃金×料率)+子ども・子育て拠出金(会社のみ)
本人負担 ¥63,336/会社負担 ¥66,212
標準報酬月額(健保/厚年)410,000 / 410,000円
健康保険(全体)¥41,000
介護保険(全体)¥6,642
厚生年金(全体・18.3%)¥75,030
雇用保険(本人/会社)¥2,000 / ¥3,400
子ども・子育て拠出金(会社)¥1,476
本人負担合計(月)¥63,336
会社負担合計(月)¥66,212
労使合計(年換算)¥1,554,576
健保料率は協会けんぽ都道府県別(令和8年度 北海道10.28%・介護1.62%は全国一律)。R8.4から子ども・子育て支援金率0.23%が別途上乗せ。健保上限139万・厚年上限65万。端数処理(50銭)は簡略化。
目次

こんなときに使います

  • 新しく従業員を採用し、社会保険料が本人負担・会社負担でいくらになるか確認したいとき
  • 給与計算ソフトが出した保険料の金額が正しいかどうか、自分でも検算しておきたいとき
  • 採用予定者に「手取りはいくらになるか」を説明するため、社会保険料の目安を出したいとき
  • 40歳の誕生日をまたぐ従業員がいて、介護保険料がつく前とあとでどれだけ変わるか比べたいとき

入力する項目のかんたん解説

入力する項目どんな数字かどこを見ればよいか
報酬月額(通勤手当込み)基本給に加えて、残業手当・住宅手当・通勤手当など、毎月決まって支給される手当をすべて含めた1か月分の給与額です。給与明細の支給合計欄、または雇用契約書・労働条件通知書に記載の月額給与です。
40〜64歳(介護保険)1/0介護保険料がかかる40歳から64歳までの方に該当するかどうかを、1(該当する)か0(該当しない)で入力します。従業員の生年月日から、計算したい月時点の年齢を確認します。
健康保険料率協会けんぽが都道府県ごとに毎年度定める健康保険の保険料率(本人・会社の合計)です。協会けんぽが公表する「都道府県毎の保険料額表」で確認できます。
介護保険料率40歳から64歳までの方に上乗せされる介護保険の保険料率で、都道府県にかかわらず全国一律です。健康保険料率と同じ保険料額表に、あわせて掲載されています。
雇用保険料率(本人)雇用保険料のうち、給料から天引きされる本人負担分の料率です。厚生労働省が公表する雇用保険料率表で確認できます。
雇用保険料率(会社)雇用保険料のうち、会社が負担する分の料率で、本人負担分より高く設定されています。同じ雇用保険料率表の「事業主負担」欄です。

入力した報酬月額は、そのままの金額で計算に使うわけではありません。健康保険は50等級、厚生年金は32等級に分かれた標準報酬月額表にあてはめてから、上の料率をかけます。標準報酬月額の上限は健康保険が139万円、厚生年金が65万円と決まっており、報酬月額がこれ以上に増えても、それ以上の等級にはなりません。

計算のしくみ(3ステップ)

  1. 標準報酬月額を確認する:報酬月額を健康保険50等級・厚生年金32等級の標準報酬月額表にあてはめます。上限を超える報酬月額は、健康保険139万円・厚生年金65万円の等級として扱います。
  2. 健康保険・介護保険・厚生年金を計算する:標準報酬月額に健康保険料率と、40〜64歳の方は介護保険料率も足したものをかけます。厚生年金は全国一律の料率をかけます。出た金額を2で割ったものが、本人と会社それぞれの負担額です。
  3. 雇用保険を計算する:雇用保険だけは標準報酬月額ではなく、実際の報酬月額に料率をかけます。本人負担分と会社負担分は料率が違うため、別々に計算します。
  4. 会社だけの負担を加える:会社は、労使折半の金額に加えて、子ども・子育て拠出金(標準報酬月額の0.23%、令和8年4月から適用)を全額負担します。この分は本人の負担にはなりません。

具体例で確かめる

例1 標準報酬月額40万円、40〜64歳(介護保険の対象)のケース

健康保険+介護保険 = 400,000円 ×(10.28% + 1.62%)= 47,600円 → 本人23,800円/会社23,800円 雇用保険(本人) = 400,000円 × 0.5% = 2,000円 雇用保険(会社) = 400,000円 × 0.85% = 3,400円

本人負担は健康保険・介護保険・雇用保険の合計で月25,800円(厚生年金は別途計算)。会社負担はこれに子ども・子育て拠出金920円を加えた月28,120円です

例2 標準報酬月額40万円、40歳未満(介護保険の対象外)のケース

健康保険のみ = 400,000円 × 10.28% = 41,120円 → 本人20,560円/会社20,560円 介護保険料がかからない分、例1より本人・会社とも月3,240円ずつ負担が軽くなります

本人負担は健康保険と雇用保険をあわせて月22,560円。40歳になった月から、これに介護保険料が加わります

例3 報酬月額が高く、標準報酬月額が上限(139万円)になるケース

報酬月額がいくら高くても、健康保険の標準報酬月額は139万円が上限 健康保険+介護保険 = 1,390,000円 ×(10.28% + 1.62%)= 165,410円 → 本人82,705円/会社82,705円

報酬月額が139万円を超えても、健康保険・介護保険の負担はこれ以上増えません(厚生年金は65万円が別の上限です)

保険料の負担割合の一覧

保険の種類本人負担会社負担
健康保険料率の2分の1料率の2分の1
介護保険(40〜64歳のみ)料率の2分の1料率の2分の1
厚生年金保険全国一律料率の2分の1全国一律料率の2分の1
雇用保険本人負担分の料率会社負担分の料率(本人より高め)
子ども・子育て拠出金負担なし標準報酬月額の0.23%を全額負担

ここを間違えやすい

1|標準報酬月額は報酬月額そのものではありません

実際にもらう給料の額と、保険料計算に使う標準報酬月額は、必ずしも同じ金額になりません。等級表に一定の幅で区切ってあてはめるためです。給与明細の金額をそのまま料率にかけると、実際の保険料と差が出ることがあります。

2|介護保険料は40歳から64歳までの方だけにかかります

介護保険料は、40歳になった月から徴収が始まり、65歳になる前月分までが対象です。40歳未満の方や65歳以上の方には、この分の保険料はかかりません。

3|雇用保険料率は業種や年度によって変わります

入力欄の初期値は一般の事業を想定した数値です。農林水産業や建設業などは料率の水準が異なり、雇用保険料率は毎年度見直されます。実際に計算するときは、その年度・その業種の料率に置き換えてください。

4|健康保険組合に加入している会社にはそのまま使えません

この計算式は、協会けんぽ(全国健康保険協会)の都道府県別料率を前提にしています。会社独自の健康保険組合に加入している場合は組合ごとの料率になるため、この計算式では正確な金額になりません。

よくある質問

通勤手当は報酬月額に含めますか。
含めます。基本給だけでなく、残業手当や住宅手当、通勤手当など、毎月決まって支給されるものはすべて報酬月額に含めて標準報酬月額を決定します。
標準報酬月額はいつ見直されますか。
毎年1回、4月から6月の報酬をもとに見直す「定時決定」が基本です。そのほかに、昇給・降給で給料が大きく変わったときは「随時改定(月額変更届)」で年の途中でも見直されます。
パートやアルバイトでも社会保険に入りますか。
労働時間や賃金などが一定の要件を満たす短時間労働者は、社会保険の加入対象になります。要件は法改正で見直されることがあるため、詳しくは年金事務所や協会けんぽの最新情報をご確認ください。
厚生年金保険料率はこの計算機に入力しなくてよいのですか。
厚生年金保険料率は全国一律で、健康保険のような都道府県ごとの違いがないため、入力欄を設けていません。標準報酬月額に全国一律の料率をかけ、労使で折半する点は健康保険・介護保険と同じです。

根拠となる法令・出典

本ページは次の公的資料にもとづいて作成しています(最終確認:2026年8月)。

  • 健康保険法第40条(標準報酬月額の決定)、厚生年金保険法第20条(標準報酬月額の決定)
  • 全国健康保険協会(協会けんぽ)「都道府県毎の保険料額表」
  • 日本年金機構「標準報酬月額表」「子ども・子育て拠出金について」

税制は毎年改正されます。実際の申告にあたっては最新の条文・通達および税理士の確認をお願いします。

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