減価償却(定額法)の計算方法|自動計算ツール

  • カテゴリ:法人税
  • 根拠:法令48の2
  • 入力2項目・その場で自動計算
  • 令和8年度の数値に対応

会社が購入した建物や機械などの固定資産は、購入した年に全額を経費にできず、使用できる期間(耐用年数)に応じて少しずつ経費化していきます。これを減価償却といい、代表的な方法の一つが定額法です。定額法は、取得価額に耐用年数ごとに決められた償却率を掛けるだけのシンプルな計算で、毎年ほぼ同じ金額を経費にできます。この計算機では、取得価額と償却率を入力するだけで、1年分の減価償却費をすぐに確認できます。

この計算式を3行でいうと

  1. 定額法の償却費は「取得価額×定額法償却率」で計算し、毎年ほぼ同じ金額になります。
  2. 償却率は資産の耐用年数ごとに定められており、耐用年数表・償却率表で確認します。
  3. 期の途中で取得した資産は月数按分が必要で、最終的には備忘価額1円を残します。

まずは計算してみる(自動計算ツール)

減価償却(定額法)

法令48の2結果コピーリンク

取得価額に定額法償却率を掛けて毎年同額を償却します。償却率は耐用年数表から。

償却費 = 取得価額 × 定額法償却率
年間償却費 ¥500,000
取得価額×償却率5,000,000 × 0.1
償却費(年)¥500,000
目次

こんなときに使います

  • 会社で機械や器具備品、建物附属設備などを購入し、今年の減価償却費を計算したいとき
  • 定額法を選んでいる資産について、来年以降の償却費の見込みを立てたいとき
  • 耐用年数表で調べた償却率をもとに、実際の償却費がいくらになるか確かめたいとき
  • 定率法との違いを理解する前に、まず定額法の基本的な計算方法を確認したいとき

入力する項目のかんたん解説

入力する項目どんな数字かどこを見ればよいか
取得価額資産を購入するためにかかった金額の合計です。本体価格に加えて、購入手数料や設置費用など、事業のために直接必要だった付随費用も含みます。購入時の請求書・領収書、固定資産台帳で確認します。
定額法償却率資産の耐用年数に応じて定められている、定額法用の償却率です。耐用年数が長いほど、償却率は小さくなります。「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」の別表、または国税庁が公表している償却率表で、耐用年数ごとに確認できます。

計算のしくみ(3ステップ)

  1. 耐用年数を確認する:資産の種類・構造から、法定耐用年数を耐用年数表で調べます。
  2. 償却率を確認する:耐用年数に対応する定額法の償却率を、償却率表から確認します。
  3. 取得価額に償却率を掛ける:取得価額×定額法償却率で、1年分(12か月分)の減価償却費を求めます。事業年度の途中で取得した資産は、この金額を12で割って使用した月数を掛け、月数按分します。

定額法の特徴は、取得価額と償却率が変わらない限り、耐用年数の期間中は毎年ほぼ同じ金額を経費にできる点です。初年度に月数按分をした場合を除けば、2年目以降は同じ計算を繰り返すだけなので、翌年以降の償却費の見込みも立てやすくなります。

具体例で確かめる

例1 取得価額500万円・償却率0.100(耐用年数10年相当)のケース

償却費 = 5,000,000円 × 0.100

1年分の減価償却費は500,000円

例2 取得価額200万円・償却率0.200(耐用年数5年相当)のケース

償却費 = 2,000,000円 × 0.200

1年分の減価償却費は400,000円

例3 期の途中(10月)に取得したケース(取得価額500万円・償却率0.100、当期は6か月使用)

年間の償却限度額 = 5,000,000円 × 0.100 = 500,000円 月数按分 = 500,000円 × 6か月 ÷ 12か月

この事業年度に計上できる償却費は250,000円

ここを間違えやすい

1|償却率は「1÷耐用年数」の単純計算ではありません

償却率は、耐用年数から自分で計算するのではなく、省令・償却率表に定められた数値をそのまま使います。端数処理の関係で単純な割り算とは一致しないことがあります。

2|期の途中で取得した資産は月数按分が必要です

事業年度の途中で使用を開始した資産は、年間の償却限度額をそのまま計上できません。使用した月数分だけを計上します。1か月未満の端数は1か月に切り上げて数えます。

3|帳簿価額は1円まで(備忘価額)残します

定額法で償却を続けても、帳簿価額をゼロにすることはできません。最終年度は、備忘価額として1円を残す処理を行うのが実務上の取り扱いです。

4|会計上の償却と税務上の限度額は別物です

会計上はどのような方法で減価償却費を計上していても構いませんが、法人税の計算で損金にできるのは、税法で定められた償却限度額までです。限度額を超えて計上した部分は損金不算入になります。

よくある質問

定額法と定率法はどちらを選べばよいですか。
建物・建物附属設備・構築物などは原則として定額法のみを使います。それ以外の多くの資産は定額法・定率法のどちらかを選べますが、選定には届出が必要な場合があります。
償却率はどこで確認できますか。
「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」の別表や、国税庁が公表している「減価償却資産の償却率表」で、耐用年数ごとに確認できます。
期の途中で取得した資産の計算はどうなりますか。
年間の償却限度額を12で割り、事業年度中に実際に使用した月数を掛けて計算します。1か月未満の端数は1か月として切り上げます。
取得価額が少額の資産も同じように計算しますか。
取得価額が10万円未満や30万円未満などの少額資産には、一括償却や少額減価償却資産の特例など、別の有利な取り扱いが用意されている場合があります。金額によってはそちらを検討したほうがよいこともあります。

根拠となる法令・出典

本ページは次の公的資料にもとづいて作成しています(最終確認:2026年8月)。

  • 法人税法施行令第48条の2(減価償却資産の償却限度額等)
  • 国税庁タックスアンサー No.2100「減価償却のあらまし」/No.2106「定額法と定率法による減価償却(平成19年4月1日以後に取得する場合)」

税制は毎年改正されます。実際の申告にあたっては最新の条文・通達および税理士の確認をお願いします。

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