予定納税(所得税)の計算方法|自動計算ツール

  • カテゴリ:所得税
  • 根拠:所法104
  • 入力1項目・その場で自動計算
  • 令和8年度の数値に対応

個人事業主やフリーランスなど、確定申告で税金を納める人の一部は、その年の所得税を確定申告のときにまとめて払うのではなく、前年の実績をもとにあらかじめ2回に分けて前払いします。これが予定納税です。前年の申告納税額から計算した基準額が一定額以上になる人だけが対象になります。

この計算式を3行でいうと

  1. 前年の申告納税額から計算した予定納税基準額が15万円以上になる人が、予定納税の対象になります
  2. 予定納税額は、予定納税基準額の3分の1ずつを、7月(第1期)と11月(第2期)の2回に分けて納めます
  3. 廃業や所得の減少が見込まれる場合は、7月15日(11月15日)までに減額申請をすることができます

まずは計算してみる(自動計算ツール)

予定納税(所得税)

所法104結果コピーリンク

前年の申告納税額をもとにした予定納税基準額が15万円以上の場合、7月と11月に3分の1ずつ前払いします。

各期の納付額 = 予定納税基準額 × 1/3(第1期7月・第2期11月)
各期 ¥200,000(年2回)
第1期(7/1〜7/31)¥200,000
第2期(11/1〜11/30)¥200,000
予定納税合計¥400,000
確定申告で精算年税額−予定納税額
廃業・所得減少見込みなら7/15(11/15)までに減額申請可。振替納税なら引落し。
目次

こんなときに使います

  • 個人事業主として独立した翌年、急に予定納税の通知が届いて何を払えばよいのか分からないとき
  • 前年より今年の利益が大きく減りそうで、予定納税をそのまま払うと払いすぎになりそうなとき
  • 廃業や休業を考えていて、予定納税の通知が来る前後に何をすればよいか知りたいとき
  • 予定納税額が、確定申告のときにどう精算されるのか、そのしくみを確認しておきたいとき

入力する項目のかんたん解説

入力する項目どんな数字かどこを見ればよいか
予定納税基準額(前年の申告納税額)原則として、前年分の確定申告で計算した申告納税額そのものです。前年の確定申告書(第一表)の「申告納税額」欄。税務署から送られてくる「予定納税額の通知書」にも記載されています。

入力するのはこの1項目だけです。給与所得のみで年末調整が完結している人には、この基準額自体が発生しないため、そもそも予定納税の通知は届きません。前年に確定申告をして一定額以上の税金を納めた人だけが対象になる制度だと考えておくとわかりやすいです。

15万円以上かどうかで対象が決まります

予定納税基準額予定納税の対象になるか
15万円未満対象外(予定納税は不要)
15万円以上対象(7月・11月に前払いが必要)

計算のしくみ(3ステップ)

  1. 予定納税基準額を確認する:前年の確定申告で計算した申告納税額をもとにした金額です。税務署から届く通知書にも記載されています。
  2. 15万円以上かどうかを判定する:予定納税基準額が15万円以上であれば、予定納税の対象になります。15万円未満なら予定納税は不要です。
  3. 各期の納付額を計算する:予定納税基準額の3分の1を、第1期(7月)と第2期(11月)にそれぞれ納めます。残りは、翌年の確定申告で計算した実際の税額との差額として精算します。

具体例で確かめる

例1 前年の申告納税額が60万円のケース

予定納税基準額 = 60万円(15万円以上なので対象) 各期の納付額 = 600,000円 × 1/3

7月に20万円、11月に20万円を前払いする

例2 前年の申告納税額が12万円のケース

予定納税基準額 = 12万円(15万円未満)

予定納税の対象外。確定申告のときに1年分をまとめて納める

例3 所得の減少が見込まれ、減額申請をするケース

予定納税基準額は60万円だが、今年は売上が大きく落ち込み、年間の税額は20万円程度になりそうな見込み 7月15日までに税務署へ減額申請をする

認められれば、実際の見込みに応じた金額まで予定納税額が減額される

ここを間違えやすい

1|通知が来ても、必ず全額を払わなければいけないわけではありません

今年の所得が大きく減りそうな場合、そのまま予定納税額を払うと払いすぎになります。減額申請をすれば、見込みの税額に応じて予定納税額を減らせます。

2|減額申請には期限があります

第1期分は7月15日、第2期分は11月15日までに、それぞれ税務署に減額申請書を提出する必要があります。期限を過ぎると、その期の減額は認められません。

3|予定納税額は「前払い」であり、追加の税金ではありません

予定納税で納めた金額は、翌年の確定申告で計算した年間の所得税額から差し引かれます。予定納税をしたからといって、税負担が増えるわけではなく、あくまで納税のタイミングを前倒しする仕組みです。

4|振替納税を利用している人は口座からの引き落としになります

所得税の振替納税を選んでいる人は、納付書での支払いではなく、指定した口座から予定納税額が自動的に引き落とされます。残高不足に注意してください。

よくある質問

予定納税の通知はいつ届きますか。
税務署から、その年の6月15日までに、書面またはe-Taxで通知されます。
予定納税をうっかり払い忘れたらどうなりますか。
納期限の翌日から延滞税がかかります。振替納税を利用していて口座残高が不足していた場合も同様です。早めに納付し、必要に応じて税務署に相談してください。
会社員で年末調整だけの人にも予定納税は来ますか。
通常は来ません。予定納税は、確定申告で税額を計算する人のうち、前年の申告納税額をもとにした基準額が15万円以上になる人が対象です。給与だけで年末調整が完結する人は対象外です。ただし、副業の所得が大きく確定申告をした年があると、翌年から対象になることがあります。
予定納税額より、実際の年間の税額のほうが少なかった場合はどうなりますか。
確定申告で精算され、納めすぎた分は還付されます。

根拠となる法令・出典

本ページは次の公的資料にもとづいて作成しています(最終確認:2026年8月)。

  • 所得税法第104条から第107条(予定納税)
  • 国税庁タックスアンサー No.2040「予定納税」

税制は毎年改正されます。実際の申告にあたっては最新の条文・通達および税理士の確認をお願いします。

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