会計ソフトも、クラウドの共有ツールも、税務の電子申告も、「どこを押せばいいか」がわからないだけで止まってしまいます。このページは、中小企業の経理でよく使われるツールについて、実際の画面のメニュー名をそのまま示しながら、操作の順番を番号付きで書き切ったものです。
各社の公式サポート・公式ヘルプで確認できた手順だけを掲載しています。確認が取れなかった操作は、あえて載せていません。あわせて「ここでつまずく人が多い」という点と、その回避方法も添えました。
画面の名称やボタンの位置は、バージョンアップで変わることがあります。実際に操作するときは、各節の末尾に付けた公式サポートのリンクもあわせてご確認ください。
先に知っておきたい、直近の重要な変更
操作そのものより先に、この1年で「仕組みが変わったもの」を押さえておくと事故が減ります。
- 令和7年10月1日e-Taxの「ID・パスワード方式」のID・パスワードの新規発行が停止されました。これから電子申告を始める方は、マイナンバーカードを使う方式で利用開始することになります。
- 令和8年9月19日〜24日eLTAXが全面停止します(9月19日0時から9月24日8時30分まで)。電子申告も電子納付も、eL-QRによる納付もできません。この期間に納期限が来る税目は、事前に納付を済ませておく必要があります。
- 令和8年9月24日eLTAXのシステムが更改されます。原則24時間365日使えるようになる一方、個人住民税(特別徴収)関係の手続に加え、納税や代理行為の一部もPCdesk(DL版)からPCdesk(WEB版)のみの利用になります。DL版は9月24日以降、最初の起動時にバージョンアップが必要です(10分以上かかる場合があります)。
- 令和8年9月30日この日を含む課税期間で、消費税の2割特例が終了します。ただし個人事業者については、令和9年・令和10年の各課税期間に「3割特例」(売上税額の3割を納付)が使えます。法人は対象外で、本則課税か簡易課税へ移ることになります。翌課税期間からどの方式で申告するのか、会計ソフトの消費税設定を見直してください。
- 令和8年10月1日免税事業者からの仕入れに係る経過措置の控除割合が8割から7割へ引き下げられます。その後は令和10年10月1日から5割、令和12年10月1日から令和13年9月30日まで3割です。あわせて、一の免税事業者等からの経過措置対象の課税仕入れについて年10億円超で控除が制限される上限が、年1億円超に引き下げられます。会計ソフト側の税区分・控除区分の設定と、10月1日をまたぐ取引の入力に注意が必要です。
- 2025年5月30日(済)弥生の口座連携のうち、インストール版の「口座連携の設定」は明細の更新を終了しました。まだ切り替えていない場合は、公式連携(API)またはクラウド版への移行が必要です。
このページの目次
- このガイドの使い方と共通の心得
- 弥生会計|導入と初期設定
- 弥生会計|日々の入力
- 弥生会計|スマート取引取込と口座連携
- 弥生会計|集計・決算・繰越
- 弥生ドライブ|アップロード・共有・ロック
- マネーフォワード クラウド会計|初期設定とデータ連携
- マネーフォワード クラウド会計|仕訳の入力と自動化
- マネーフォワード クラウド会計|集計・決算・繰越
- マネーフォワード クラウド給与
- Googleドライブ|共有と変更履歴
- Googleスプレッドシート|保護・フィルタ・関数
- Googleカレンダー・Gmail・Meet
- LINE(パソコン版)
- e-Tax|利用開始から電子納税まで
- eLTAX|電子申告・給与支払報告・共通納税
- うまくいかないときの共通チェック
- 出典・ご利用にあたって
1. このガイドの使い方と共通の心得
表記のルール
本文中の表記は、次のように統一しています。
[ファイル]- ソフトのメニュー名・ボタン名・画面名です。実際の画面に表示されている文字をそのまま書いています。
[設定]→[消費税設定]- 矢印は「この順にたどる」という意味です。左から順にクリックしてください。
- F5
- キーボードのキーです。
- プラン差
- 契約しているグレードやプランによって使えない機能があることを示します。
- 要注意
- 後から取り消せない操作、または実害が出やすい操作です。
操作を始める前に、必ず守っていただきたい3つのこと
その1 取り消せない操作の前には、必ずバックアップを取る
会計ソフトには「実行したら元に戻せない」操作がいくつもあります。繰越処理、仕訳の一括置換、仕訳データのインポート、税区分の一括変換などがそれです。これらは実行前にバックアップを取っておけば、最悪でも巻き戻せます。逆にバックアップがないと、丸1日分の入力が消えることもあります。
弥生会計は、繰越処理と仕訳一括置換のときに自動でバックアップ作成の確認画面を出してくれます。ここで表示されるファイル名は変更せず、そのまま保存しておくのが安全です。
その2 「設定したら二度と変えられない」項目を先に確認する
データを作るときの設定には、後から変更できないものが含まれています。弥生会計なら勘定科目体系・期首日・中間決算整理仕訳の有無、マネーフォワードなら事業者区分(法人か個人か)や製造原価科目の利用がこれにあたります。
迷ったときは「今は設定しない」を選ぶほうが安全です。後から追加できる設定は多いのですが、取り消しはできないからです。
その3 自動で入った数字を、そのまま信じない
銀行やカードの明細を自動で取り込む機能も、レシートを読み取る機能も、勘定科目は「たぶんこれだろう」という推測で入ります。特に次の3つは、人が見て判断しないと間違いが残ります。
- 同じ取引が二重に入っていないか。手入力した仕訳と、自動取込の仕訳が重なるのが典型例です。
- 税区分が正しいか。海外取引、保険料、給与、租税公課などは、金額が合っていても税区分だけ違っていることがよくあります。
- 資産か費用か。10万円前後・20万円前後・30万円前後(令和8年4月1日以後に取得したものは40万円前後)の支出は、自動では判断できません。10万円以上20万円未満は一括償却資産(3年均等償却)、中小企業者等の少額減価償却資産の特例は取得価額30万円未満(令和8年4月1日以後の取得は40万円未満)です。

このガイドに載せていないこと
- 各社の公式サポート・公式ヘルプで実際に確認できた手順だけを掲載しています。裏が取れなかった操作は、推測で書かずに省いています。
- 税額の計算方法や、どの勘定科目を使うべきかといった会計・税務の判断そのものは扱っていません。操作方法に限定しています。
- 画面の名称・ボタンの位置・仕様は、バージョンアップで変わります。各節の末尾に公式サポートのリンクを付けていますので、実際の操作時はそちらもご確認ください。
1-4 どの作業に、どの権限とアカウントが要るか
「自分の権限では操作できない」という詰まり方も多いので、先に整理しておきます。
| やりたいこと | 必要なもの |
|---|---|
| 弥生会計でユーザーを追加する/他人のパスワードを変える | 管理者、または管理者の権限を持つユーザー |
| 弥生ドライブでフォルダを共有する | 相手の弥生ID。相手もあんしん保守サポートに加入していること |
| マネーフォワードで連携の登録情報を編集する | オーナー権限のユーザー |
| 法人口座で電子証明書を使う金融機関を登録する | 証明書が入っているパソコン(明細取得だけなら他のPCでも可) |
| 弥生ドライブのロックを強制解除する | 最後にそのデータを使ったパソコン |
| e-Taxで申告データを送信する | 利用者識別番号+電子証明書(マイナンバーカード/商業登記/民間認証局) |
| e-Taxで徴収高計算書・納付情報登録依頼を送る | 利用者識別番号のみ。電子署名は不要 |
| eLTAXで利用届出(新規)を出す | PCdesk(WEB版) |
| eLTAXで申告データを作成・送信する | PCdesk(DL版)+電子証明書 |
| LINEのパソコン版を使う | スマホ側で[設定]→[アカウント]→[ログイン許可]がオンであること |
2. 弥生会計|導入と初期設定
弥生会計のデスクトップ版は、最初の設定でつまずくと後戻りができません。この章は「最初の1回」で確認すべきことを順番に並べています。
2-1 事業所データを新しく作る
この節の公式ページ:事業所データの新規作成 / 法人の場合 / 個人の場合
法人の場合
- クイックナビゲータの
[導入]から[データの新規作成]を選びます。メニューからなら[ファイル]→[新規作成]です。 - 作成方法を選びます。ゼロから作るなら「新規作成」、似た会社のデータを流用するなら「既存データを複写」です。
- 勘定科目体系で「法人/一般」を選び、事業所名と法人番号を入力します。
- 決算期と期首日を入力します。会計期間は期首日から自動で計算されます。
- 製造原価に関する科目を使うかどうか、中間決算整理仕訳を使うかどうかを選びます。
- 保存先を確認して
[作成開始]をクリックします。完了後、そのまま消費税設定に進むか確認するメッセージが出ます。
個人事業の場合
- 勘定科目体系を「個人/一般」「個人/農業」「個人/不動産」から選びます。
- 氏名・屋号・業種を入力し、一般と不動産の場合は青色申告か白色申告かを選びます。
- 使い始める会計年度を選びます。会計期間は1月1日から12月31日で固定です。
- 勘定科目体系(法人か個人か、一般か農業か不動産か)
- 期首日(法人)・会計年度(個人)
- 中間決算整理仕訳を使うかどうか
- 勘定科目オプション(一度設定すると取り消せません)
- 仕訳承認・電子帳簿保存の設定(マルチユーザー版)
判断がつかないものは、データ作成時には設定せず、後から[事業所設定]で追加するほうが安全です。これは弥生の公式サポートでも案内されている考え方です。なお、電子帳簿保存を設定すると「分散入力」と「差分データの送受信」が使えなくなります。
- 兼業で不動産所得もある個人事業の場合は、「個人/一般」を選んだうえで科目オプションから不動産科目を追加する運用が案内されています。
- 1つの事業所データには3期分(3年分)が保存されます。4期目を繰り越すと、いちばん古い期は参照専用の別データとして切り離されます。
- 同じ保存先に同じ名前の事業所データは作れません。エラーが出たら名前を変えてください。
2-2 消費税の設定をする
この節の公式ページ:消費税設定ウィザード / 消費税の設定 / インボイス少額特例とは / 2割特例
弥生会計の消費税設定は2か所に分かれています。この点を知らないと、決算のときに「消費税申告書が作れない」という状態に陥ります。
まずウィザードで基本を設定する
- クイックナビゲータの
[導入]→[消費税設定ウィザード]を開きます。 - 消費税の申告をするかどうか(課税事業者か免税事業者か)を選びます。
- 課税方式を「本則課税」か「簡易課税」から選びます。簡易課税なら事業区分の初期値も選びます。
- 経理方式を「税抜」か「税込」から選びます。
- 内容を確認して
[登録]をクリックします。
次に詳細設定を開く(ここが本番)
ウィザードには出てこない設定が、[設定]→[消費税設定]にあります。
| 設定項目 | 内容 |
|---|---|
| 控除対象仕入税額の算出方式 | 本則課税で、課税売上高が5億円を超える、または課税売上割合が95%未満のときだけ「比例配分」か「個別対応」を選びます。 |
| 経理方式(詳細) | ウィザードは税抜・税込の2択ですが、この画面では「混合」も選べます。固定資産・棚卸資産・経費などの分類ごとに個別に設定できます。 |
| 経過措置設定 | 「インボイス少額特例の適用対象に該当する」のチェックはここにあります。 |
インボイスの少額特例を設定する
[設定]→[消費税設定]を開きます。- 「経過措置設定」欄の「インボイス少額特例の適用対象に該当する」にチェックを入れます。
- 登録すると、1行の入力金額が税込1万円未満のとき、請求書区分が「区分記載」でも仕入税額控除が自動で100%になります。
- 判定単位は「1回の取引の合計額が1万円未満かどうか」です。1商品ごとではありません。したがって複数行の合計が1万円以上になる取引は自動判定されません。手作業で控除割合を直す必要があります。
- 「別記」で入力した伝票も自動判定の対象外です。
- チェックを入れる前に入力済みの取引には、さかのぼって適用されません。
- そもそも少額特例は、基準期間の課税売上高が1億円以下、または特定期間の課税売上高が5,000万円以下の事業者が対象で、適用期間は令和5年10月1日から令和11年9月30日までです。
- ここまでの
[消費税設定]とは別に、申告書側の[決算・申告]→[消費税申告書設定]→[消費税事業所設定]があります。 - この2つは別データです。申告書側で変えても
[消費税設定]には反映されません。両者が食い違っていると、消費税申告書そのものが作成できなくなります。 - 2割特例のチェックも申告書側の
[申告書設定]タブにあります。表示されるのは、弥生会計24(Ver.30.0.1以降)で、課税期間開始日が令和5年10月1日から令和8年9月30日までの間にあり、会計期間と申告書期間が一致し、申告区分が確定または修正確定の場合に限られます。旧税率(3%・5%・8%)を使っているデータでの2割特例には対応していません。なお、ここに書いた表示条件はあくまで弥生会計のソフト仕様です。税法上の2割特例の要件は「課税期間に令和5年10月1日から令和8年9月30日までのいずれかの日が含まれること」であり、ソフトの表示条件と一致しない場合があります。
- 本則課税から簡易課税に変更すると、入力済み仕訳の税区分が「簡売不」「簡返不」(事業区分が不明)に置き換わります。変更後は必ず個別に確認・修正してください。
- インボイス関連の
[請求書区分][仕入税額控除]欄が表示されるのは、期首日が2022年10月2日以降かつ課税・本則課税のデータだけです。簡易課税や免税事業者のデータには項目自体が出ません。 - 経理方式を変更しても、入力済み仕訳の金額はさかのぼって変わりません。
2-3 勘定科目・補助科目を追加する/不要な科目を隠す
この節の公式ページ:勘定科目の登録 / 科目が削除できない / 科目が復活する
[設定]→[科目設定]を開きます。- 追加したい区分(資産、負債、販売管理費など)を選びます。
- 勘定科目なら
[勘定作成](F8)、補助科目なら対象の勘定科目を選んでから[補助作成]をクリックします。 - 科目名(全角12文字/半角24文字以内)、サーチキー(半角英数字8文字以内)、消費税設定、貸借区分を入力します。
[登録]をクリックすると、その区分のいちばん下に追加されます。
使わない科目は「削除」ではなく「非表示」にする
科目の設定項目に「非表示」のチェックがあります。これは入力候補から隠すだけで、あとから元に戻せます。一方[削除](F9)は完全に消す操作です。使わない科目は、まず非表示にしてください。
- 科目が削除できない:次のいずれかに該当すると削除できません。システム固定科目(仮払・仮受消費税等、複合、未確定勘定、繰越利益、元入金、事業主借・事業主貸。赤い「S」アイコンが付いています)/科目区分・区分合計/補助科目が設定されている勘定科目/残高がある科目/前期繰越残高が入力済みの科目/
[帳簿・伝票設定]で入金・出金伝票の科目に指定した科目。加えて、ユーザー管理で「勘定科目の削除」を制限していると操作自体ができません。 - 削除したはずの科目が復活する:前年度データから
[次年度更新]を実行すると、前年度に存在した科目が本年度に再び移されるためです。本年度側で削除したあとは、[次年度更新]ではなく[年度切替]で戻ってください。 - サーチキーが効かない:サーチキーは半角英数字のみです。全角は使えません。文字種は
[環境設定]で設定でき、Windowsのユーザーごとに記憶されます。
2-4 前期繰越残高(開始残高)を入力する
この節の公式ページ:科目残高入力 / 貸借バランスのエラー
[設定]→[科目残高入力]を開きます。- 補助科目がある科目は、先に補助科目ごとの残高を入力します。勘定科目側を先に入れると、差額が補助科目の「指定なし」に残ってしまいます。
- 貸倒引当金と減価償却累計額はマイナス値で入力します。
- 部門を登録している場合は部門ごとに入力します。「事業所」欄の金額は自動計算されないので、別途確認・修正してください。
- 入力が終わったら
[貸借調整]をクリックし、確認メッセージで[OK]を選びます。
[貸借調整]を押さずに[閉じる]を選ぶと3択が出ます。「はい」=差額を繰越利益(法人)・元入金(個人)に強制的に集計します(以後修正できません)。「いいえ」=不一致のまま閉じます。「キャンセル」=画面に戻ります。- 不一致のまま放置すると、決算書の作成/青色申告決算書・収支内訳書の作成/繰越処理/次年度更新/一括税抜処理がすべて実行できなくなります。
- 繰越処理のときに「科目残高の貸借バランスが合っていないため、繰越を実行できません。」と出る原因もこれです。対処は同じで、
[科目残高入力]→[貸借調整]で差額を0にします。部門を登録している場合は全部門を確認してください。 - 「元入金が入力できない」のは仕様です。元入金は自動計算されるため直接入力できません。合わない場合は他の科目の残高を見直します。
2-5 ユーザーとパスワードを管理する
この節の公式ページ:ユーザー管理について / パスワードを入力しても開かない
[ツール]→[ユーザー管理]→[ユーザー設定]を開きます。[追加]をクリックし、ユーザー名(全角10文字/半角20文字以内)とパスワード(半角英数字8文字以内・大文字小文字を区別)を入力します。- 管理者と同じ権限を与える場合は
[管理者の権限]にチェックを入れます。 - 権限を絞る場合は、
[使用できるメニュー]タブでメニュー単位、[使用できる機能]タブで仕訳・勘定科目・補助科目・部門ごとの追加/編集/削除を制限します。
- 自分のパスワードを変えるだけなら
[ツール]→[ユーザー管理]→[パスワードの変更]です。次回ログインから有効になります。 - 管理者以外がパスワードを忘れた場合は、管理者権限のあるユーザーでログインし、
[ユーザー設定]で該当ユーザーを[編集]して再設定すれば復旧できます。 - パスワードを入れても開かないときは、Caps LockとNum Lockを確認し、それでもだめならメモ帳に打ってからコピー&貼り付けで入力ミスを排除してください。
- 最初から用意されている「管理者」ユーザーは削除できません(パスワードの変更のみ可能)。
3. 弥生会計|日々の入力
3-1 入力画面の使い分け
この節の公式ページ:帳簿の入力
弥生会計には入力できる画面が複数あります。同じ仕訳でも、どの画面から入れたかによって後の修正方法が変わるので、まず使い分けを押さえてください。
| 画面 | 向いている場面 | 開き方 |
|---|---|---|
| 帳簿 | 現金・預金・売掛・買掛など、相手科目が1つの単純な取引をまとめて入力する | [帳簿・伝票]→[現金出納帳]など |
| 仕訳日記帳 | すべての仕訳を一覧で見る。検索・一括置換・重複チェックの起点 | [帳簿・伝票]→[仕訳日記帳] |
| 振替伝票 | 借方・貸方が複数ある複合仕訳を入力する | [帳簿・伝票]→[振替伝票] |
| 総勘定元帳 | 科目ごとの動きを確認する。印刷・提出用 | [帳簿・伝票]→[総勘定元帳] |
- 仕訳日記帳・総勘定元帳・補助元帳・現金出納帳・預金出納帳・売掛帳/買掛帳・経費帳の7つです。
- 経費帳だけはクイックナビゲータに出てきません。
[帳簿・伝票]メニューから開いてください。 - 預金出納帳は、初期設定で補助科目(銀行名)が必須になっています(補助なしに変更することもできます)。
3-2 帳簿から入力する
この節の公式ページ:帳簿の入力
[帳簿・伝票]から使いたい帳簿を開き、勘定科目を選びます。- 日付、相手勘定科目、借方または貸方の金額を入力します。
- 次の行に移動すると仕訳が登録されます。確認メッセージが出たら
[はい]を選びます。 - 入力した仕訳は、取引日付順(同じ日なら登録順)に自動で並び替えられます。
- 相手科目が2つ以上ある取引は「諸口」と表示され、総勘定元帳では中身を表示・印刷できません。中身を見るには、
[タイプ]欄の「振伝」をダブルクリックして振替伝票を開きます。 - 自分側(借方または貸方)の科目を直接直したいときは、帳簿の画面では変更できません。「残高」欄の数字をダブルクリックすると仕訳日記帳に切り替わるので、そこで修正します。
- 伝票から作られた仕訳(タイプが「振伝」「入伝」「出伝」)は、帳簿上で直さず、
[タイプ]をダブルクリックして元の伝票を開いて修正します。
3-3 振替伝票を入力する
この節の公式ページ:振替伝票
[帳簿・伝票]→[振替伝票]を開きます。- 日付を入力し、借方の科目と金額、貸方の科目と金額を入力します。
- 金額欄で+キーを押すと、貸借のバランスが0になる金額が自動で入ります。これを覚えるだけで入力がかなり速くなります。
- 摘要を借方・貸方で分けたい場合は「借方摘要//貸方摘要」のように半角スラッシュ2つで区切って入力します。
- [貸借バランス]が0であることを確認して
[登録]をクリックします。
[編集]→[伝票の複製]で、同じ内容の伝票を作れます。[編集]→[逆仕訳として伝票を複製]で、貸借を入れ替えた逆仕訳を作れます。誤った仕訳を取り消すときに便利です。- プラン差借方部門・貸方部門の欄が出るのはプロフェッショナル以上です。スタンダードには部門機能そのものがありません。
3-4 仕訳を検索する
この節の公式ページ:仕訳の検索
- 帳簿や伝票の画面でツールバーの
[検索](F3)をクリックします。 [基本]タブで、日付・金額・摘要・勘定科目・補助科目・伝票No.などの条件を指定します。- 消費税に関する条件は
[消費税]タブ、付箋や作業者などは[詳細]タブにあります。 [条件名]に名前を付けて保存できます。次回からは条件名を選ぶだけで同じ検索ができます。- 解除は
[検索解除](Shift+F3)です。
- 空欄(未入力)の状態で検索できるのは摘要欄だけです。ほかの項目は「空欄であること」を条件にできません。
- 部門は、部門を設定している場合にのみ条件として表示されます。
3-5 仕訳を一括で置き換える
この節の公式ページ:仕訳一括置換
科目や税区分をまとめて直したいときに使います。実行前に自動でバックアップが作られるので、比較的安全な機能です。
[帳簿・伝票]→[仕訳一括置換]を開きます(各帳簿の[置換]ボタンからも入れます)。- 検索条件で対象の仕訳を絞り込みます。抽出された仕訳には、はじめから
[登録対象]のチェックが付きます。 [置換設定]で、置き換える対象(日付/科目/部門/税区分/税計算区分/請求書区分/付箋/摘要)を選びます。- 置換前と置換後の値を設定します。
[置換前]タブは青字、[置換後]タブは赤字でプレビューされます。 - 置き換えたくない仕訳は
[登録対象]のチェックを外します。 [登録]をクリックします。自動バックアップの確認画面が出るので、ファイル名(初期値は「事業所データ名_置換前_年月日_時刻」)を確認して[OK]を押します。
- 「置換に関する警告があります。」と出たら、警告アイコンをクリックすると、置換できない仕訳の内訳を確認できます。
- 摘要の置換は、置換後の文字数が全角32文字(半角64文字)を超えると、超えた分が自動的に切り捨てられます。プレビューに警告アイコンが出るので必ず確認してください。
- 免税事業者のデータでは「税区分」「税計算区分」が選択肢に出ません。部門を設定していなければ「部門」も出ません。
3-6 よく使う仕訳を辞書に登録する
この節の公式ページ:取引辞書の登録
毎月同じ仕訳を入れているなら、辞書に登録すると入力が速くなります。登録方法は2通りあります。
方法A 辞書の画面から新規に作る
[設定]→[取引辞書]→[仕訳辞書](または[伝票辞書][摘要辞書])を開きます。[新規作成](F8)をクリックします。- 取引名(全角20文字以内)、取引分類、サーチキー(半角英数字8文字以内)を入力します。
- 金額が毎回変わる取引は、金額を「0」で登録しておきます。
方法B 入力済みの仕訳から登録する
- 帳簿や伝票で、登録したい仕訳の行を選びます。
[編集]→[仕訳辞書へ登録](または[伝票辞書へ登録][摘要辞書へ登録])を選びます。
- 仕訳辞書は、貸借の金額が一致していないと登録できません。複合仕訳は登録できません。
- 伝票辞書は、貸借が一致していなくても、複合仕訳でも登録できます。
- つまり、給与仕訳のように借方・貸方が何行にもなる取引は、仕訳辞書ではなく伝票辞書に登録します。ここを間違えて「登録できない」と悩む方が多い箇所です。
- 辞書から呼び出した取引の税率が取引日付と合わないと確認メッセージが出ます。止めたい場合は
[環境設定]の[キー操作・入力]タブで、該当のチェックを外します。
辞書の呼び出し方
- 帳簿・伝票の該当欄にある
▼から選びます。 - 辞書の画面から、帳簿・伝票へドラッグして貼り付けることもできます。
- 振替伝票なら、画面右上の
[伝票辞書]ボタンからも呼び出せます。
4. 弥生会計|スマート取引取込と口座連携
銀行やクレジットカードの明細を自動で取り込む仕組みです。うまく回れば入力量が激減しますが、設定と後始末を怠ると決算のときに止まります。
4-1 スマート取引取込の全体像
この節の公式ページ:スマート取引取込
取り込めるものは4種類です。
- 銀行・クレジットカード・電子マネーの明細
- Misoca・Airレジなど外部サービスのデータ
- CSVファイル
- 領収書・レシートの画像(スキャンデータ取込)
[ファイル]→[スマート取引取込]→[取引の取り込み]を選びます。環境設定で「直接取り込み」にチェックが入っている場合は[スマート取引取込(Web)の起動]です。- 弥生IDとパスワードでログインします。初回のみ
[今すぐ使ってみる]が表示されます。 [未確定の取引]画面で、勘定科目と摘要を確認・修正します。[取引の登録]で「する/未定/しない」を選ぶか、個別にチェックを入れて確定します。- 「する」で確定した取引が、弥生会計の仕訳日記帳に登録されます。
- 「未定」=未確定のまま残ります。仕訳にはなりません。
- 「しない」=[確定済みの取引]へ移動するだけで、仕訳にはなりません。「処理した」と思い込んで帳簿に載っていない、という事故がここで起きます。
- 登録操作は1ページ単位です。明細が複数ページにわたる場合は、ページごとに操作を繰り返してください。
- スマート取引取込を起動している間、弥生会計本体は操作できません。
4-2 銀行口座・カードを連携する
この節の公式ページ:スマート取引取込
- スマート取引取込の左メニューから
[口座連携の設定]を開きます(初回は[はじめに]→[口座連携の設定画面へ])。 - 弥生IDで再ログインし、外部サービス連携の確認画面で
[同意の上連携する]を選びます。 [新規口座登録]から、金融機関を選びます。- 公式連携(API)の場合:金融機関のサイトへ移動して認証し、口座を選んで
[口座登録]→[明細取得へ]→[明細取得開始]と進みます。 - クラウド版の場合:ログイン情報(ID・パスワード)を登録し、同様に口座登録・明細取得へ進みます。その後
[自動更新設定]画面が出ます。 - 登録後、口座ごとに取引手段(勘定科目)と取得開始取引日、主な用途(事業用か個人用か)を設定して保存します。
- 「日付指定」「すべて」のどちらを選んでも、取得できるのは前年1月1日以降の取引までです。しかも設定後は変更できません。過去の期間をさかのぼって記帳したい場合は、連携ではなくCSVインポートで対応することになります。
- 自動更新は週2回です。タイミングはシステム側で管理され、利用者が時間帯を指定することはできません。毎日取り込みたい場合は手動で取得します。
- ワンタイムパスワードを使う金融機関は自動更新に対応していません。
- 法人口座で電子証明書を使う金融機関は、証明書が入っているパソコンでの登録・認証更新が必要です(公式連携なら明細取得だけは他のパソコンからでも可能です)。
- 三菱UFJ銀行・三井住友銀行・千葉銀行など、事前に専用のビジネスIDなどを申し込む必要がある金融機関があります。
- インストール版の「口座連携の設定」は、2025年1月17日に新規登録が停止し、2025年5月30日に明細更新も停止しました。現在は使えません。
4-3 取引確認用の付箋を外す(決算前の必須作業)
この節の公式ページ:取引確認用の付箋
スマート取引取込から登録した仕訳には、自動的に付箋1が付きます。この付箋が残っていると、決算処理が一切進みません。
[帳簿・伝票]→[仕訳日記帳]を開きます。[検索](F3)→[詳細]タブを開きます。- 付箋1にチェックを入れ、外したい付箋の種類を選んで
[OK]をクリックします。 - 抽出された仕訳の内容を確認します。修正が必要な仕訳は、付箋を外す前に直してください。
- 対象の仕訳を選び(行セレクターをドラッグすると複数選択できます)、
[編集]メニューまたは右クリックから[付箋1を外す](Shift+F7)を選びます。
- 繰越処理/次年度更新/決算書の作成(法人)/青色申告決算書・収支内訳書の作成(個人)/一括税抜処理/仕訳承認のすべてが実行できなくなります。
- 付箋は5種類あり、複数該当する場合は優先度の高いものが表示されます。初期設定で「利用制限する付箋」に指定されているのは、重複の可能性がある仕訳、スキャンデータを直接取り込んだ仕訳などです。
- どの付箋を利用制限の対象にするかは、スマート取引取込に関する環境設定で変更できます。
4-4 レシートを画像から取り込む
この節の公式ページ:スキャンデータ取込
- スマートメニューの
[スキャンデータ取込]を開きます。 - 電子帳簿保存法のスキャナ保存制度の適用を受ける場合は、
[スキャンデータ取込設定]で「改正後のスキャナ保存制度オプションを使用します」にチェックを入れます。ただしこのチェックはソフト側の設定にすぎません。入力期間の制限、訂正削除履歴の確保、検索要件(取引年月日・金額・取引先)、事務処理規程の整備などを満たしているかは、別途ご確認ください。 - ファイルを選んでアップロードします(ScanSnap Cloud対応スキャナ、スマホアプリ「弥生 レシート取込」からも送れます)。
[画像一覧]からレシートをクリックし、[画像の確認]で取引日・金額(この2つは必須)・摘要・軽減税率・登録番号を確認・修正します。[保存して次へ]で次のレシートに進みます。保存結果は[未確定の取引]に反映されます(反映が遅い場合は[更新]を押します)。
- 対応形式はPDF・JPG・JPEG・PNGのみ、1ファイル5MB以下です。1枚のレシートにつき1ファイルが推奨されています。スキャナ保存制度オプションを使う場合はPDFが必須です。
- 対応書類はレシートと領収書のみです。請求書などには対応していません。
- 読み取りが落ちやすいのは、黒以外の文字色、薄い文字、柄入り、特殊なレイアウト、しわ・折り目、スタンプや手書きメモ、金額付近の罫線、長すぎるレシートです。
- 黄色の枠で表示される画像は、読み取った取引日が会計期間の外にあることを示しています。見落とすと期ズレの原因になります。
- 取引手段の勘定科目は、初期値が「現金」です。カードや預金で払ったものは直す必要があります。
4-5 仕訳をCSVでインポート・エクスポートする
この節の公式ページ:インポート / インポートエラーの対処
インポートの手順
- 先に対象の画面を開きます。仕訳データなら
[帳簿・伝票]→[仕訳日記帳]です。この操作を忘れるとインポートできません。 [ファイル]→[インポート]を選びます。[参照]でファイルを選び[OK]をクリックします。
エクスポートの手順
- 出力したいデータを画面に表示します。
[ファイル]→[エクスポート]を選びます。- 出力帳票・書式・区切り文字・出力先を設定して
[OK]をクリックします。 - 書式で「弥生インポート形式」を選ぶと、そのまま弥生会計に取り込める形式で書き出されます。
- インポート後は実行前の状態に戻せません。必ず事前にバックアップを取ってください。
- 同じデータを再度インポートしても警告は出ず、そのまま重複登録されます。
- 事業所データ側に同じ名前の勘定科目が複数登録されていると、仕訳インポート自体がエラーで失敗します。
- 修正されていない旧元号の日付(「H31/05/01」など)は取り込めません。
- 不正なデータがあると「不正な行が存在するため、インポートができません。インポートを中止します」と表示され、デスクトップに「弥生会計インポートエラー.txt」が自動で作られます。原因の多くは、科目名・税区分名・部門名の不一致か、記述形式の誤りです。
- 仕訳日記帳をエクスポートすると、仕入税額控除割合を適用する前の金額で出力されます。他システムへ渡すときは注意してください。
5. 弥生会計|集計・決算・繰越
5-1 残高試算表を出す
この節の公式ページ:残高試算表
[集計]→[残高試算表]→[月次・期間](または[年間推移][部門対比])を開きます。- 補助科目の表示、残高0の科目を出すかどうか、期間、税抜/税込、単位(円・千円・百万円)を設定します。
- 表示形式は「要約表示」「前期比較表示」「四半期表示(年間推移のみ)」「積上表示(年間推移・部門対比のみ)」から選べます。
- 前年度と比べたい場合は
[前年度]ボタンで前年度の残高試算表を表示します。
- 残高0の科目は「前期末残高0かつ当期に取引なし」で非表示になります。ただし課税取引がある期は、「仮受消費税等」「仮払消費税等」は残高0でも必ず表示されます。
- 部門間で資金移動や振替の仕訳を入れると、部門別の残高試算表では貸借を強制的に一致させるため「部門」という科目に差額が集計されます。食い違って見えますが、これは仕様です。
- 月次の推移を見たい場合は
[集計]→[月次(日次)残高推移表]を使います。ツールバーの[日次]で日単位に切り替えられます。
5-2 消費税の集計を確認する
[集計]→[消費税集計表]→[消費税集計表]を開きます。- 集計期間を選び
[集計](F5)をクリックします。初期値は全期間です。 - 科目ごとに税区分の内訳を確認したい場合は
[科目別税区分表]を開き、税区分・部門・期間を設定して集計します。
- 「税区分」または「事業区分」が「不明」の仕訳があると、集計時にエラーが表示されます。「不明な税区分・事業区分の検索」機能で該当の仕訳を探し、正しい区分を設定してください。
- 期首日が2022年10月2日以降かつ本則課税の場合のみ、仕入税額控除割合を適用した後の金額・消費税額が出力されます。
5-3 決算書を作る(「作成できません」の解消法)
この節の公式ページ:決算書の作成条件
弥生会計で決算書が作れないときは、原因が決まっています。次の条件をすべてクリアする必要があります。
| 条件 | 確認・解消の場所 |
|---|---|
| 株主資本等変動計算書の差額が0でない | [決算・申告]→[株主資本等変動計算書](下記5-4) |
| 貸借バランスが一致していない | [設定]→[科目残高入力]→[貸借調整] |
| 「複合」科目の残高が0でない | 仕訳日記帳で「複合」を検索し、片方だけの仕訳を修正 |
| 「未確定勘定」を使った仕訳がある | 仕訳日記帳で「未確定勘定」を検索し、正しい科目に振り替え |
| 決算書項目が未設定の勘定科目がある | [設定]→[科目設定]で該当科目の決算書項目を設定 |
| 取引確認用の付箋が付いた仕訳がある | 第4章の4-3を参照 |
| 未承認の仕訳がある(マルチユーザー版のみ) | 仕訳承認の処理を完了させる |
5-4 株主資本等変動計算書の「差額」を0にする
この節の公式ページ:株主資本等変動計算書の差額
当期中に純資産の部の科目(資本金、利益剰余金など)を使った取引があるのに、株主資本等変動計算書を入力していないと、必ずエラーになります。
変動事由をまだ作っていない場合
- エラーメッセージの
[OK]を押して決算書作成画面を閉じます。 - クイックナビゲータの
[決算・申告]→[株主資本等変動計算書]を開きます。 - 差額が0になっていない科目を確認します。
[事由設定]→[追加]で、変動事由をリストから選ぶか、なければ直接入力して登録します。- 対象科目の変動事由欄に、差額が0になるように金額を直接入力します。
[決算書作成](F12)を実行します。
変動事由がすでにある場合
- 既存の変動事由欄の金額を直接修正して、差額を0にします。
[決算書作成](F12)を実行します。
- 画面上の「差額」は、当期変動額合計 - 変動事由の合計金額で自動計算されています。当期純利益金額は自動集計で、変更できません。
- 株主資本等変動計算書を作れるのは本決算と中間決算のみです。月次決算では作成できません。
- 前期比較決算書は、前期のデータがない場合、または当期・前期の会計期間が変更(短縮)されている場合は印刷できません。
- どの変動事由を使うべきかという判断は、操作の問題ではなく会計の問題です。弥生のサポートセンターも操作方法のみの回答となります。
5-5 繰越処理・年度切替・次年度更新の違い
この3つは名前が似ていますが、役割がまったく違います。混同すると、修正した内容が消えたり、削除した科目が復活したりします。
| 操作 | 何をするか | 使う場面 |
|---|---|---|
| 繰越処理 | 現在のデータに次年度の新しい領域を作る。実行後は元に戻せない(実行前に自動バックアップあり) | 翌期の入力を始めたいとき。本年度の決算が確定していなくても実行できます。 |
| 年度切替 | 保存されている最大3期分のうち、どの年度を処理対象にするか切り替えるだけ。新しい領域は作らない | 過去年度を参照・修正したいとき |
| 次年度更新 | 年度切替で過去年度を修正した後、その変更を直後の1年度分へ反映(伝播)させる | 過去年度の修正を当期に反映したいとき |
- ①「複合」科目の残高が0でない
- ②「未確定勘定」科目を使用した仕訳がある
- ③貸借バランスが一致していない(
[科目残高入力]の[貸借調整]で0にします) - ④取引確認用の付箋が付いた仕訳がある(第4章の4-3を参照)
この4条件は、繰越処理・次年度更新の両方に共通です。決算書の作成条件とも重なっているので、決算前にまとめて片付けてしまうのが効率的です。
- 反映される:仕訳の新規登録・修正・削除、科目残高入力(前期繰越残高に反映)、勘定科目の新規登録
- 反映されない:勘定科目の修正・削除、株主資本等変動計算書で入力した変動事由の金額、消費税設定、取引辞書、予算設定
- 2期前を修正した場合、最新年度まで反映するには次年度更新を2回連続で実行する必要があります。
- 次年度更新をせずに他の年度へ切り替えようとすると警告が出ます。
[はい]で続行すると、変更は反映されません。
5-6 バックアップを取る・復元する
この節の公式ページ:バックアップ
バックアップを作る
- クイックナビゲータの
[事業所データ]→[バックアップ]を選びます。 - 保存場所を確認・変更します(USBメモリなど外部メディアが推奨されています)。
- ファイル名を確認して
[保存]→[OK]で実行します。
復元する
[ファイル]→[バックアップファイルの復元]を選びます。[参照先の設定]でバックアップファイルの保存フォルダーを追加します。- ファイルを選んで開きます(旧バージョンならコンバート画面が出ます)。
- 復元場所と復元データ名を確認して
[復元]をクリックします。
- バックアップは事業所データ単位(開いている全年度が対象)です。会計年度単位では作れません。
- 実行時に開いている画面はすべて自動で閉じられます。入力途中の作業がある場合は、完了させてから実行してください。
- 同名のファイルがあると上書き確認のメッセージが出ます。
[はい]で置き換え、[いいえ]ならファイル名を変えて保存します。 - 初期の保存先は、データが「ドキュメント¥Yayoi¥弥生会計○○データフォルダ¥」、バックアップが同フォルダ内の「¥Backup¥」です。
- 復元先には、バックアップ元と同じデータ形式(シングルユーザー用/マルチユーザー用)を指定する必要があります。形式を変えたい場合は「データの送受信」機能を使います。
6. 弥生ドライブ|アップロード・共有・ロック
弥生ドライブは、事業所データをクラウドに置いて共有するためのサービスです。あんしん保守サポートに加入していれば、追加料金なしで使えます。
6-1 使えるようにする(3つの条件と起動方法)
この節の公式ページ:弥生ドライブとは
- ①あんしん保守サポートが有効な弥生デスクトップソフトを持っていること
- ②そのサービス契約IDが事業グループに登録されていること
- ③その事業グループに自分の弥生IDが参加していること
- 容量は1サービス契約IDにつき2GBです。2製品を契約していれば、契約IDごとに2GBずつ独立して管理されます。
- デスクトップの
[弥生 マイポータル]を起動します(見当たらない場合は「弥生 ライセンス認証管理」をインストールすると自動で追加されます)。 - 弥生IDとパスワードでログインします。
[ホーム]メニューの[使いはじめる]→[弥生ドライブ]を選びます。- 初回は「弥生ドライブへようこそ」画面が出るので
[今すぐログイン]を選びます。
6-2 アップロードとダウンロード
この節の公式ページ:弥生ドライブとは
- アップロードは
[アップロード]→[ファイルを選択する](画面右側で右クリックしても同じメニューが出ます)。ドラッグ&ドロップにも対応しています。 - ダウンロードは、対象ファイルにチェックを入れて
[ダウンロード]をクリックします。 - いま使っている事業所データを移す場合は、クイックナビゲータの
[事業所データ]→[弥生ドライブに移動]を選びます。 - 保存先のサービス契約IDフォルダーを選んで
[アップロード]をクリックすると、保存先が弥生ドライブに切り替わります。 - 弥生ドライブ上のデータを直接開くには、対象の事業所データにチェックを入れて
[開く]をクリックします。
- フォルダーを選んでいる状態では
[ダウンロード]ボタンが出ません。フォルダーごとまとめて落とすことはできず、ファイルを個別に選ぶ必要があります。 - 複数の事業所データを一度に「弥生ドライブに移動」することはできません。1件ずつです。
- SQL Serverを使う製品は「直接開く」に対応していません(アップロード・ダウンロードのみ)。
- 容量を超えると「弥生ドライブに保存できる容量を超えたため、ファイルをアップロードできませんでした」と出ます。この場合、アップロードは失敗しますが手元のバックアップファイルは残ります。対処は①ごみ箱を空にする ②不要ファイルを削除する ③履歴ファイルだけ削除する(データ本体は消えません)の順です。
- 旧バージョンのデータを開くとき、新バージョンへコンバートするか選べますが、コンバート後は旧バージョンで開けなくなります。
6-3 フォルダーを共有する
この節の公式ページ:フォルダーの共有
- 共有したいフォルダーを選び
[共有]→[共有の設定]を開きます。 [このフォルダーを共有する]にチェックを入れます。[弥生ID]欄に相手の弥生IDを入力して[追加]をクリックします。- 操作権限を設定します。既定は削除も可能ですが、「更新、追加のみ可能」に制限することもできます。
[OK]で確定します。
- フォルダー共有には相手の弥生IDが必要で、相手もあんしん保守サポートに加入している必要があります。
- 共有の解除は、共有元からしかできません。共有先の画面からは解除できないので、間違えて共有した場合は共有元に依頼することになります。
- 管理権限は3段階です。ドライブ管理者(全データ・全操作可。事業グループ管理者が自動的に就任し変更できません)/ドライブ共有者(自グループ内でアクセス権を設定できます)/ドライブ利用者(付与された契約IDの閲覧・操作のみ。アクセス権設定画面自体が表示されません)。
- 2026年内に共有の仕組みが変更される予定です。申請・承認フローの追加、サービス契約ID単位の一括共有、共有操作を管理者と共有者に限定したうえで共有先からの解除機能の追加、が予告されています。既存の共有設定は自動で移行され、追加の操作は不要とされています。
6-4 「使用中で開けない」を解決する
この節の公式ページ:ファイルの保護(ロック) / 「使用中」で開けないとき
弥生ドライブには、同時編集による上書き事故を防ぐためのロック機能があります。ロック中のデータを開こうとすると、次のメッセージが出ます。
このデータは使用中のため、操作を実行できませんでした。弥生ドライブにログインして、データの状況を確認してください。(ステータスコード:72020)
切り分けの手順
- 弥生ドライブを開き、対象データの
[状態]欄を確認します。「使用中(弥生ID/サービス契約ID)」と表示されていれば、誰が使っているかがわかります。 - 他の人が使用中なら、相手が終了すれば解放されます。まずは連絡してください。
- 前回、更新データのアップロードが終わる前に弥生ドライブを終了した場合は、同じパソコンで弥生製品を起動せず、弥生ドライブだけを起動します。残っていた更新データが自動的にアップロードされ、「使用中」が解除されます。これで直るケースが多いので、強制解除の前に必ず試してください。
[状態]欄が空欄なら、そのデータは使用可能な状態です。- それでも解決しない場合に限り、対象データにチェックを入れて
[ロック解除]を実行します。実行後は[状態]欄が空欄になります。
- 必ず「最後に使用したパソコン」で実行してください。別のパソコンで実行すると、データの整合性が取れなくなるおそれがあると公式に案内されています。
- 他のユーザーが使用中の場合は、絶対にロック解除を行わないでください。これも公式が明記している注意事項です。
- 使ってよいのは「自分でロックを設定したとき」または「何らかの問題が起きてロックを解除しなければならなくなったとき」に限られます。
- 解除後は必ずデータを開いて、内容が最新になっているか確認してください。
- 誤って上書きしてしまった場合は、弥生ドライブの「履歴」から過去の状態に戻せます。
- 弥生製品からデータを直接開く運用にしていれば、ロックとロック解除は自動です。製品を終了した時点で、自動的にアップロードされてロックも解除されます。
- 手動でダウンロードして編集する運用にしている場合だけ、
[ロック][ロック解除]を自分で操作します。 - 最後に編集した人は、ファイルの
[履歴]から確認できます。
7. マネーフォワード クラウド会計|初期設定とデータ連携
7-1 事業者を作って会計期間を設定する
この節の公式ページ:事業者の設定
事業者の新規作成は、クラウド会計の画面ではなく「管理コンソール」から行います。ここを知らないと最初から迷います。
- 管理コンソールを開き
[新規事業者作成(無料)]をクリックします。 - 事業者区分(法人/個人・個人事業主)を選び、規約に同意して登録します。
- 法人名を入力すると、国税庁の法人番号公表サイトから候補が表示されます。選ぶと都道府県が自動で入ります。
- クラウド会計に移り
[各種設定]→[事業者]を開きます。 - 会社名・担当者名・申告区分(青色/白色)・業種区分・従業員数・会計期間を設定して
[設定を保存]をクリックします。 [基本設定を自動入力]を使うと、法人番号公表サイトから業種・住所などをまとめて反映できます。
- 事業者区分(法人か個人か)は登録後に変更できません。間違えたら作り直しになります。
- 「製造原価科目の利用」は、一度チェックして保存すると元に戻せません。
- 消費税の課税形式・経理方式は、期の途中で変更すると元に戻せない場合があります。
- 会計期間を変更すると、「開始仕訳」「決算整理」スタンプが付いた仕訳の取引日(期首・期末)は自動で追随します。
7-2 銀行・クレジットカードを連携する
この節の公式ページ:データ連携の新規登録
連携方式はIDパスワード方式とAPI連携方式の2種類です。
IDパスワード方式
[データ連携]→[新規登録]を開きます。- 金融機関を検索して選びます。
- その金融機関のIDとパスワードを入力します。
- 「自動取得対象の開始日」を選びます。「取得可能なデータをすべて取り込む」か「開始日以降のデータのみ取り込む」かを指定します。
- 必要に応じて「証憑の自動取得」を設定し
[連携登録]をクリックします。
API連携方式
- 同じく
[データ連携]→[新規登録]で対象を選び[連携する]をクリックします。 - 金融機関のサイトへ移動するので、規約に同意するなど画面の指示に従います。
- マネーフォワードに戻り、開始日・表示名・メモを設定して
[保存する]をクリックします。
- 有効にすると、請求書や領収書がクラウドBoxへ自動保存されます。対応している連携先には「証憑自動取得対応」のラベルが付いています。
- プラン差クラウドBoxで確認できる証憑の件数は、ひとり法人・スモールビジネスが1,000件まで、ビジネスが無制限です。
- IDパスワード方式・電子証明書方式・API方式を切り替えた場合は、再設定が必要です。
- 重複を避けるため、新しい方式では「開始日以降のみ」を指定してください。「すべて取り込む」を選ぶと、旧方式で取り込み済みの明細が二重に入ります。
- 切り替え後は
[科目設定]を確認し、不要になった補助科目を削除しておきます。
7-3 連携エラーを直す
この節の公式ページ:連携エラーの対処
[データ連携]→[登録済一覧]を開きます。- 取得状態の列にある赤い三角アイコンにカーソルを合わせると、エラーの内容が表示されます。
- エラーの種類に応じて、下の表のとおり対処します。
| エラー表示 | 対処 |
|---|---|
| 一時停止中/メンテナンス中 | 時間をおいて[再取得]をクリックします。 |
| 設定エラー | [再入力]からIDとパスワードを入れ直します。半角・全角、余分なスペース、ブラウザのオートコンプリートによる誤入力、Caps Lockを確認してください。 |
| 要追加認証/要ワンタイムパスワード/要画像認証/要CAPTCHA/要確認 | [追加認証を行う](または[確認する])から、速やかに認証を済ませます。時間が経つと無効になります。 |
再連携する
- IDパスワード方式:
[登録情報]の[編集]→新しいIDとパスワードを入力→[変更]→取得状況が「正常」になるか確認します。 - API方式:
[登録情報]の[編集]→[連携情報を更新する]→[連携する]→金融機関サイトの指示に従います。
- 「設定エラー」の状態では、
[一括再取得]を押してもデータは取れません。個別に対応が必要です。 - 登録情報の編集はオーナー権限のユーザーしかできません。
- 前回の取得から一定時間が経っていないと、再取得できません。
- 無償利用の状態では
[再取得][一括再取得]が使えません。
7-4 勘定科目・補助科目・税区分を整える
勘定科目
[各種設定]→[勘定科目]を開き、[貸借対照表][損益計算書]のタブを切り替えます。[+勘定科目を追加]から科目名・税区分・検索キーを設定して登録します。一覧画面で直接編集することもできます。- 並び替えはドラッグ&ドロップです。補助科目が多いときは、表示切替で「補助科目」のチェックを外すと操作しやすくなります。
- 使わない科目は左のチェックボックスを外して非表示にします。完全に消す場合はゴミ箱アイコンです。
- 初期値の勘定科目・補助科目は削除できません。
- すでに使用実績のある科目は、非表示にも削除にもできません。
- 補助科目には非表示機能がなく、削除しか手段がありません。ここは勘定科目と扱いが違います。
- CSVのエクスポート/インポートで一括追加・編集ができます。右上の
[税区分一括編集]で複数科目の税区分をまとめて変更することもできます。
税区分
[各種設定]→[税区分]を開きます。- 一覧の「使用」チェックボックスをオフにすると、仕訳入力時の選択肢から消えます。
- 課税形式・税率・使用の有無で絞り込み検索ができます。
- CSVのダウンロード/アップロードで、検索キー・並び順・使用可否を一括編集できます。
- 勘定科目に設定済み、または仕訳で使用済みの税区分は「使用」チェックを外せません。
- 税率だけをまとめて変えたい場合は、別画面の
[税区分一括変換]を使います(8%→10%など)。これは税率変換専用で、別体系への変換はできません。対象が1,000件を超える場合や、変換後の税区分が「使用」オフの場合は実行できません。実行後の取り消しもできません。
7-5 インボイス制度に対応させる
この節の公式ページ:取引先と登録番号
取引先の登録番号を登録する
[各種設定]→[取引先]を開きます。- 「登録番号」欄に半角13桁の登録番号を入力します。
- 国税庁のデータベースと連携して事業者名が自動で取得され、ステータス(適格/失効/取消/未登録)が表示されます。
- 最新の状態に更新したい場合は
[登録番号情報の更新]を実行します。ただし1日1回・朝9時以降のみという制限があります。
経過措置(8割・7割など)を設定する
- 仕訳入力画面で、「税区分」(課税仕入10%など)と「インボイス」欄をセットで設定します。
- 「インボイス」欄で、適格/経過措置80%・70%・50%・30%を選びます。
- 2023年9月30日以前の取引は自動的に「適格」として扱われます。
- 2023年10月1日以降は、取引先の登録番号情報と
[事業者]画面の「インボイス経過措置の自動入力補完」設定に応じて自動反映されます。 - 免税事業者だった期間がある取引先は、一括編集で過去の仕訳の税区分をまとめて変更できます。
- マネーフォワードの公式案内では、少額特例に特別な設定は不要とされています。仕訳登録時に「適格」にチェックを入れて登録するだけで、請求書・領収書等の添付も不要です。弥生会計とは扱いが違うので、両方を使っている方は混同しないよう注意してください。
- 仕入税額控除の計算方法(割戻し/積上げ)は、消費税申告の申告情報で選びます。積上げを選ぶと一部の機能に制限がかかります。
- プラン差消費税申告機能はビジネスプランなどが対象です。
- 自社の適格請求書発行事業者の登録番号は、クラウド請求書側の
[帳票設定]→[送付元情報]→[適格請求書発行事業者登録番号](半角13桁)で設定します。なお送付元情報を変更しても、作成済みの帳票や自動作成済みの請求書には反映されません。
8. マネーフォワード クラウド会計|仕訳の入力と自動化
8-1 入力方法の使い分け
この節の公式ページ:入力方法の使い分け
[手動で仕訳]の下に4つの入力画面があります。公式には「入力方法に迷った場合は振替伝票入力」と案内されています。
| 画面 | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 振替伝票入力 | 最も標準的。逆仕訳ボタン、複製、「決算整理仕訳として登録」チェックがある | 迷ったらこれ |
| 簡単入力 | 家計簿感覚でいちばんシンプル。ただし複合仕訳に対応していません | 単純な取引だけを入れる方 |
| 仕訳帳入力 | 表計算ソフトのように高速入力できる。日付は「0701」→Enterで「7/1」に変換。適格請求書発行事業者の照会・登録もこの画面から可能 | 件数が多い方 |
| 取引から入力 | 収入先・支出先ごとに取引内容を入力すると自動で仕訳を作る | 請求・入金の管理も一緒にしたい方 |
- 「取引から入力」で登録済みの取引を後から修正しても、作成済みの仕訳には自動反映されません。ステータス(受注済・収金済など)を変えても仕訳には影響しません。
- 取引をCSVでインポートするとき、収入と支出を同じファイルに混ぜるとエラーになります。ファイルを分けてください。
- 振替伝票入力は、貸借が一致していない場合や必須項目が未入力の場合、
[登録]ボタンを押せません。 - 過年度の仕訳は編集できません。複製して当期にコピーすることはできます。
- 「簡単入力」で使える勘定科目は標準では限られています。増やす場合は
[勘定科目]→[簡単入力]画面で追加します。 - プラン差「取引から入力」のエクスポート機能だけは、会計のひとり法人・スモールビジネス・ビジネス、確定申告のパーソナル・パーソナルプラスに限られます。
8-2 「連携サービスから入力」で仕訳を確定する
この節の公式ページ:連携サービスから入力
[自動で仕訳]→[連携サービスから入力]を開きます。上部に[通帳・カード他]と[ビジネスカテゴリ]のタブがあります。- 各行の勘定科目を確認します(システムが自動で提案するので、プルダウンで直せます)。
- 問題なければ各行の
[登録]をクリックします。チェックを入れて[一括登録]もできます。 - 仕訳にしない明細は
[対象外]をクリックします。[一括対象外]もあります。
間違って「対象外」にした明細を戻す
この操作は同じ画面ではできません。ここでつまずく方が非常に多いので、手順を覚えてください。
[データ連携]→[登録済一覧]を開きます。- 対象のサービスの
[明細一覧]にある[閲覧]をクリックします。 - ステータスを「対象外」で絞り込みます(ステータスは未入力/入力済み/対象外/入力後に変化あり、の4種類です)。
- 対象の明細の
[対象外を解除]をクリックします。[一括対象外解除]もあります。 [連携サービスから入力]画面に戻り、あらためて[登録]します。
- 売上明細などをまとめるための機能です。1日あたり3,000件までという上限があり、アカウントをまたいだ集計はできません。
8-3 自動仕訳ルールを作る
この節の公式ページ:自動仕訳ルール
同じ内容の明細に毎回同じ科目を割り当てるためのルールです。作り方は3通りあります。
- 手入力:
[自動仕訳ルール]画面で[仕訳ルールの新規作成]をクリックします。 - CSV:既存ルールをエクスポートし、編集してインポートします。
- 登録時に作る:仕訳を登録するとき
[自動仕訳ルールとして保存]にチェックを入れます。
ルールの条件設定
- 明細の一致条件は完全一致/前方一致/後方一致/部分一致の4種類です。
- 通帳・カード側は、金融機関・口座・入出金区分・金額範囲も指定できます。
- ビジネスカテゴリ側は、連携サービス・店舗・明細の種類・取得税率も指定できます。
適用される優先順位
- 金融機関・口座の一致度
- 優先度(数字が小さいほど優先されます)
- 明細の一致条件(完全一致>前方一致>後方一致>部分一致)
- ビジネスカテゴリ側はさらに取得税率(指定あり>全税率)
- ビジネスカテゴリ用のCSVインポートは1回1,000行までです。
- 一括編集は取り消せず、バックアップも作られません。(一括削除の場合は
[ストレージ]画面にバックアップファイルが作られます。) - 「未選択」の項目があるとエラーになります。補助科目が不要なら「補助科目なし」を明示的に選んでください。
- 入金と出金、借方と貸方は同時に一括編集できません。2回に分けて実行します。
- ルールの種別(単一仕訳と複合仕訳)は後から変更できません。作り直しになります。
- 一括編集の対象になるのは、「修正前」の条件に完全一致するルールだけです。変更できるのは相手方勘定科目・補助科目・税区分・部門・摘要・タグに限られます。
- 自動仕訳ルールを保存した後にその候補を変更すると、ルール自体が上書きされます。
8-4 取引明細をCSVでインポートする
この節の公式ページ:取引明細のインポート
[連携サービスから入力](通帳・カード他)の右上にある[インポート]をクリックします。[銀行・カード等のサイトからダウンロードした取引明細]か[エクセルに手入力した取引明細]を選びます。- カテゴリと名称を選びます(
[新規追加]もできます)。 - ファイルを選んでインポートし、内容を確認して
[保存]をクリックします。
- 公式に「重複チェック機能はない」と明記されています。同じファイルを2回入れると、仕訳候補がそのまま重複します。
- 対応形式はANSER形式またはCSV形式のみです。それ以外の形式は、同じ画面の
[サンプルフォーマット]からひな形を入手して作り直します。 - 必須項目は「日付」と「金額」だけです。ただし日付は西暦のみで、和暦は使えません(例:2016/1/1 または 20160101)。
- 出金・入金が分かれていない形式の場合、出金額をマイナスで入力します。
- エクセル手入力用のテンプレートは、同じ画面の
[テンプレート]からダウンロードします。必須は「日付」と「入金/出金」のいずれかです。欄外の事業者名・部門・勘定科目・補助科目は任意ですが、入力するなら登録済みの情報と完全に一致している必要があります。 - 画面上で赤く表示された行は取り込めていません。修正して再インポートしてください。
8-5 二重に入った仕訳を見つけて消す
この節の公式ページ:仕訳の重複チェック
マネーフォワードには重複チェック機能があります。決算前に一度は回しておきたい機能です。
[会計帳簿]→[仕訳帳]を開きます。[重複チェック]ボタンをクリックすると[仕訳重複チェック]画面が開きます。- 「開始日」「終了日」「取引No」「日数誤差」「金額誤差」を指定して
[検索]をクリックします。誤差を指定できるので、日付や金額が少しずれた重複も拾えます。 - 条件は「,」区切りで複数指定、「-」区切りで範囲指定ができます(例:1,2,3 / 1-5)。
- 検索結果を確認し、削除するものにチェックを入れて
[一括削除]を実行します。 - 「取引No」の左のチェックを入れると、重複のうちいちばん古い仕訳以外が自動で選択されます。これを使うと作業が一気に速くなります。
- 過年度の仕訳を検索している間は、重複チェックが使えません。
- 削除は一括削除のみです。個別に編集したい場合は、取引日をクリックして仕訳帳画面で
[編集]します。 - プラン差金融機関の連携データと登録済み仕訳を突き合わせる
[残高照合]画面もありますが、こちらはビジネスプランと確定申告のパーソナル系に限られます。
8-6 仕訳を一括で編集する
この節の公式ページ:仕訳の一括編集
[会計帳簿]→[仕訳帳]→[一括編集]を開きます。- 条件を指定して対象を絞り込みます。
- 「変更前」に一致する明細行を、「変更後」の内容にまとめて置き換えます。
- 変更できるのは、勘定科目・補助科目・部門・取引先・税区分・インボイス(控除区分)・取引日・摘要・タグ・メモなどです。
- 複合仕訳は「明細行単位」で判定されます。そのため、1つの仕訳のうち一部の行だけが変わることがあります。
- 条件が緩いと意図しない範囲まで変わり、厳しいと0件になります。実行前に必ず対象件数を確認してください。
- プラン差「削除済仕訳履歴」は、無償利用・ひとり法人・スモールビジネスでは使えません。無償利用状態ではCSV出力もできません。
9. マネーフォワード クラウド会計|集計・決算・繰越
9-1 帳簿を出力する
この節の公式ページ:会計帳簿
[会計帳簿]から[仕訳帳][総勘定元帳][補助元帳][現預金出納帳][残高試算表]を選びます。- 開始日・終了日などで期間を絞り込みます。残高試算表には部門での絞り込みもあります。
- CSVまたはPDFで出力します。
- 総勘定元帳・補助元帳のPDF一括出力は10,000行までです。それを超える場合は期間を分けて出力します。
- 仮払消費税・仮受消費税の補助元帳のエクスポートには、個別の制限があります。
- プラン差補助元帳のPDF一括出力はビジネスプラン限定です。CSV出力にもプランによる制限があります。
9-2 部門を設定して部門別に集計する
この節の公式ページ:部門別集計表
[各種設定]→[部門]で部門を登録します。- 必要に応じて子部門を作り、
[配賦基準の設定][配賦基準の割当]で共通費を配分します。 [会計帳簿]→[部門別集計表]で、部門ごとの貸借対照表・損益計算書を確認します。- CSV・PDFそれぞれ4種類の出力形式から選べます。
- 無償利用・ひとり法人・スモールビジネスは、部門数が2部門までで、子部門機能そのものが使えません。部門管理を前提に導入を検討する場合は、ここが実質的な分岐点になります。
- 部門別集計表のCSV出力も、会計3プランと確定申告のパーソナル系に限られます。
- 部門ごとに繰越利益剰余金を分けることはできません。
プランによる制限のまとめ
本文中にプラン差と書いた箇所を一覧にしました。導入前の検討材料としてお使いください。
| 機能 | 制限の内容 |
|---|---|
| 部門管理 | 無償利用・ひとり法人・スモールビジネスは2部門まで。子部門は使えません |
| 部門別集計表のCSV出力 | 会計3プランと確定申告のパーソナル系のみ |
| 補助元帳のPDF一括出力 | ビジネスプランのみ |
| 削除済仕訳履歴 | 無償利用・ひとり法人・スモールビジネスは不可 |
| CSV出力全般 | 無償利用の状態では不可 |
| 「取引から入力」のエクスポート | 会計3プランと確定申告のパーソナル系のみ |
| 残高照合 | ビジネスプランと確定申告のパーソナル系のみ |
| 消費税申告 | ビジネスプランなどが対象 |
| 証憑の自動取得(クラウドBoxの確認件数) | ひとり法人・スモールビジネスは1,000件まで/ビジネスは無制限 |
| 給与の確定処理人数 | ひとり法人1名/スモールビジネス3名/ビジネス5名。6名目以降は1名につき月額300円(税抜) |
9-3 決算書を作る
この節の公式ページ:決算書
[決算・申告]→[決算書]を開きます。- タブは
[貸借対照表][損益計算書][販管費内訳書][製造原価報告書][株主資本等変動計算書][個別注記表]です。 - 会社形態(株式会社/合同会社)などの設定項目を確認します。
- PDFで出力します。電子申告用のXBRLデータのエクスポートにも対応しています。
- 勘定科目の表示区分(貸借対照表/損益計算書/製造原価/不動産)は、その勘定科目をどのタブで作成したかで決まります。意図した場所に出ないときは、作成した場所を確認してください。
- クラウド会計自体は法人税の申告書を作成しません。公式には、達人シリーズなど申告ソフトとの連携が案内されています。
9-4 次年度に繰り越す
この節の公式ページ:次年度繰越
[決算・申告]→[次年度繰越]を開きます。- 「データを繰り越さずに作成」か「データを繰り越して作成」を選びます。
- 繰越の対象(期末残高/固定資産台帳/部門別の期末残高)を個別に選びます。
- 実行します。
- 次年度繰越をしても、既存の仕訳は変更も削除もされません。期末残高は、実行した時点のスナップショットとして繰り越されます。
- 何度でも実行できます。決算が終わっていなくても先に次年度を作って翌期の仕訳を入力し、決算が確定したらもう一度繰越を実行すれば残高が更新されます。弥生会計の繰越処理(元に戻せない)とは考え方が違うので、両方使っている方は注意してください。
- 「yyyy年度以前の仕訳入力を制限する」にチェックを入れたまま繰り越すと、決算作業中の期が編集できなくなります。解除は
[各種設定]→[帳簿管理]→[仕訳入力の期間制限]です。 - 決算期の自動的な±1年調整は、「次年度繰越」を実行したときにだけ起こります。
10. マネーフォワード クラウド給与
10-1 最初の設定
この節の公式ページ:基本設定
[基本設定]→[事業所]で事業所を登録します。複数事業所がある場合は、社会保険の設定を個別に管理できます。[基本設定]→[全般]で、支払口座、従業員の並び順、集計区分(部門/職種)、源泉徴収税額の計算方式(税額表(月額表)/電算機計算の特例)、法人番号、所轄税務署を設定します。[基本設定]→[締め日グループ]で、締め日・支給日・銀行休業日の扱い・社会保険料の徴収方法(当月徴収/翌月徴収)を1セットとして登録し、従業員を割り当てます。[基本設定]→[支給項目]で、給与区分(月給/時給/日給/賞与)ごとに支給項目を設定します。[基本設定]→[控除項目]で控除項目を設定します。
- 締め日グループは一度作ると削除できません。給与計算・CSV・帳票がすべてグループ単位で別管理になるため、不要なグループが残ると運用が煩雑になります。作る前に設計してください。
- 事業所を削除すると、社会保険の設定もすべて消えます。従業員が割り当てられている事業所は削除できません。
- 支給項目と控除項目では、設定できる幅が違います。支給項目は「毎月手入力/従業員情報で設定/割増基礎/前月の割増基礎/控除基礎/前月の控除基礎/カスタム計算式」から選べますが、控除項目は「毎月手入力」「従業員情報で設定」の2種類だけで、カスタム計算式は使えません。控除項目は全従業員共通で、給与区分別に分けることもできません。初期設定済みの項目は名称も変更できません。
10-2 従業員を登録する
この節の公式ページ:従業員の登録
[従業員情報]で従業員を登録します。- メンバーとして招待します。
- 本人が初回ログインして利用開始します。
- 入社日=
[一般情報]タブの「在籍情報」 - 健康保険・厚生年金の加入日=
[給与情報]タブの「健康保険/厚生年金保険」にある資格取得年月日 - 雇用保険の加入日=
[給与情報]タブの「労災保険/雇用保険」にある資格取得日 - この3つは別タブ・別ブロックに散らばっています。入社手続きのときは、3か所とも入れたか必ず確認してください。
- 基礎年金番号/雇用保険被保険者番号/マイナンバー/扶養控除等申告書/住民税額のわかるもの/給与振込先の口座
- CSVでの一括登録・更新にも対応しています。必須項目は姓・性別・都道府県・契約種別・給与区分・入社年月日です。
- CSVのVersion列・識別子列・タイトル行は変更できません。変えるとエラーになります。空欄でインポートすると、項目によっては意図しない初期値が入ります。
10-3 社会保険・雇用保険の料率を設定する
この節の公式ページ:社会保険の設定
[基本設定]→[社会保険]を開きます。- 健康保険の種別を選びます。協会管掌なら登録した都道府県から料率が自動で反映されるので、保存するだけです。組合管掌は料率を手入力します(適用開始日が違うパターンを複数登録できます)。国民健康保険組合は従業員ごとに固定金額を設定します。
- 厚生年金保険も、協会管掌と同様に保存すると自動設定されます。
[基本設定]→[労働保険設定]で「料率用業種」を選ぶと、労災保険・雇用保険の料率が自動で反映されます。労災はメリット制にも対応しています。- 従業員ごとの設定は
[従業員情報]の[給与情報]タブで行います。
- 厚生年金基金は料率を手動で設定する必要があり、自動更新に対応していません。さらに、算定基礎届・月額変更届・賞与支払届・賞与計算でも非対応です。
- 同月得喪(同じ月内での資格取得と喪失)には対応していないと注意書きがあります。
10-4 住民税を更新する
この節の公式ページ:住民税
[従業員情報]の[一般情報]タブで、納付先市区町村・宛名番号・受給者番号を設定します。- 住民税額を登録します。方法は2つ。(a) eLTAXの「特別徴収税額通知」CSVを
[従業員の追加/更新]からインポートする(23列レイアウト)、(b)[給与情報]タブで手入力する。 - FBデータを使う場合は
[基本設定]→[住民税]で会社の指定番号を登録します。 - 新年度への切り替えは、5月支給分の給与計算を確定させた後に行います。
- 横浜市と名古屋市は、eLTAXのCSVの自動取込に対応していません。この2市は直接入力するか、従業員情報用のCSVで登録します。
- CSVインポートの前に、従業員情報側の「受給者番号」の登録が必須です。
10-5 給与計算を実行して確定する
この節の公式ページ:給与計算
[給与計算]画面で、締め日グループと支給日を切り替えます(確定済みの支給日にはチェックが付きます)。- 表示形式を
[一括入力モード]と[支給控除一覧表形式]で切り替えながら入力します。 [メニュー]から、締め日・支給日・公開日の変更、支給/控除/勤怠情報のCSVインポート、他社給与ソフトからのCSVインポートなどができます。前月比較機能もあります。- 内容を確認して
[確定処理]を実行します。 - 確定後の修正は
[メニュー]→[給与を修正する]です。
[メニュー]→[給与の確定を取消]は締め日グループ単位で実行されます。- 取り消すと、再計算は「取消した時点の従業員情報」で行われます。つまり取消前の状態には戻りません。公式にも、取消前に支給/控除/勤怠のCSVや支給控除一覧表をダウンロードして保全することが推奨されています。
- 社会保険料の会社負担分は、確定した時点の従業員情報で固定されます。確定後に従業員情報を直しても、さかのぼって反映されません。
- 支給日から30日以上経過した給与計算の再確定は、従量課金の対象外です。
- プラン差基本料金内で確定処理できる人数は、ひとり法人1名/スモールビジネス3名/ビジネス5名です。6名目以降は1名につき月額300円(税抜)の従量課金になります。
10-6 給与明細を配る
- 事業者名の
[メンバーの追加・管理]→[従業員をメンバーに追加する]で、従業員のメールアドレスを登録します(一括登録も可能)。 - 従業員がパスワードを設定し、同意して利用を開始します。
- 給与計算・賞与計算を確定すると、明細が自動で作られます。
[給与計算]→[メニュー]→[締め日/支給日/公開日の変更]で公開日を設定します。未指定なら支給日の前日に自動公開されます。- 通知は
[基本設定]→[明細設定]→[通知]で「通知なし/支給日/公開日」から選びます。 - 紙で配る場合は
[帳票一覧]→[給与明細]で[PDFの一括作成]または[印刷]を実行します。
- 公開日は翌月に引き継がれません。毎月設定が必要です。公開は当日0時で、時間の指定はできません。
- 通知の設定は、通知日当日の午前9時までに済ませる必要があります。メールは9時ごろから順次送信されます。
- Web交付には従業員の事前承諾が必要ですが、承諾の取得・履歴管理の機能はサービス側にありません。雇用契約書や承諾書で別途対応してください。
- スマートフォンからは明細のPDF出力・印刷ができません。PCモードに切り替える必要があります。
- 用紙はA4縦で固定です。備考欄は最大50行で、超えると2枚になります。
- 「閲覧できる給与明細がないか、公開されていません」と従業員から言われたら、原因は①その従業員の給与計算がまだ確定していない、②公開日をまだ迎えていない、のどちらかです。
10-7 賞与を計算する
この節の公式ページ:賞与計算
[賞与計算]→[メニュー]→[新しい賞与計算を開始]を選びます。- 名称・支給対象期間・支給日・支給対象者設定1/2・公開日を設定して
[登録する]をクリックします。 - 表示形式を
[支給控除一覧表形式]に切り替えて賞与額を入力します(備考欄は全角65字×2行)。 [この賞与計算を確定]を実行します。賞与明細・賞与支払届・賞与振込一覧表が自動で作られます。
- 支給対象期間=雇用保険料の自動計算と年度更新集計の基準になります。
- 支給日=健康保険・介護保険・厚生年金の保険料の自動計算の基準になります。
- 社会保険の上限は、健康保険が標準賞与額の年間累計573万円(4月1日〜翌3月31日)、厚生年金が1か月あたり150万円です。厚生年金は「1回につき」ではなく「同一月に支給した賞与の合計額」で判定します。決算賞与を同じ月に分割支給した場合、上限は2回適用されません。
- 所得税は3パターン(通常/前月に給与支給がない/前月給与の10倍超)で自動判定されます。
- 作成した後は、支給対象期間と支給対象者設定1/2を変更できません。削除して作り直すことになります(対象者の増減だけは
[賞与計算の対象者を変更]で可能です)。 - 前月の給与計算が確定していないと、「前月に給与支給がない」扱いで所得税が計算されます。賞与の所得税がおかしいときは、まずここを疑ってください。
- 税額表区分が「丙」の場合、所得税は自動計算されません。
- 所得税を検証する手順:①支給控除一覧表で前月の「社保控除後合計」を確認 →②賞与計算を支給控除一覧表形式にして「社保控除後合計」を確認 →③
[賞与計算の情報を変更]で支給対象期間を確認。
10-8 給与から会計へ仕訳を連携する
この節の公式ページ:給与から入力
- 給与側で
[確定処理]を実行します。これだけで会計側へデータが渡ります。エクスポート操作は不要です。 - 会計側で
[自動で仕訳]→[給与から入力]を開きます。 - 対象データを選び、仕訳候補を確認して
[登録]します(登録済みは末尾に「※仕訳登録済み」と表示されます)。 - 科目の割り当ては
[自動で仕訳]→[給与から仕訳のルール設定]で行います。 [基本ルール設定]で、仕訳計上日(給与締め日/給与支給日)、仕訳計上単位(全社/部門ごと)、仕訳集計の有無を設定します。[自動仕訳ルール設定]で、給与項目(支給・控除・差引支給)と会社負担項目(負担・未払)ごとに、勘定科目・補助科目・税区分・部門を割り当てます。
- 役員報酬 → 役員報酬/基本給・各種手当・残業手当 → 給料賃金/通勤手当(課税・非課税) → 旅費交通費(補助科目:通勤手当)
- 健康保険・介護保険・厚生年金・雇用保険料・所得税・住民税の控除 → 預り金(それぞれの補助科目)
- 差引支給額 → 未払費用/会社負担分 → 法定福利費
- 従業員ごと・締め日グループごと・給与と賞与ごとに別のルールを作ることはできません。粒度は「全社」か「部門ごと」の2択です。
- 部門ごとにする場合は、会計側と給与側の部門名称が完全に一致している必要があります。
- 給与側で再確定・金額修正をすると、未登録の候補は自動で反映されますが、登録済みの仕訳は「上書き」の確認操作が必要です。
- 会社負担項目は、チェックを外して仕訳の対象から除外できます。
- 「対象外」にすると、再確定後の内容が画面から消えます。戻すには、給与側で再確定するか、登録済みの仕訳を削除します。
10-9 賃金台帳を出す
[帳票一覧]画面の左上のプルダウンから[賃金台帳]を選びます。- 同じ画面で「法定三帳簿」の見出しの下に
[労働者名簿]と[賃金台帳]がまとめられています。 - 一括で出す場合は
[一括作成]→[CSVの一括作成]を実行します。特定の従業員だけを選んで出力することもできます。
- 給与計算・賞与計算の確定処理をすると、賃金台帳に自動で反映されます。手作業での転記は不要です。支給金額・控除金額・勤怠状況が記録されます。
- 労働基準法上、賃金台帳は労働者名簿・出勤簿とあわせて「法定三帳簿」と呼ばれ、事業場ごとに備え付けが必要です。給与ソフトから随時出力できる状態にしておいてください。
11. Googleドライブ|共有と変更履歴
資料のやり取りにGoogleドライブを使う会社は増えています。事故が起きるのはほぼ「共有設定」と「削除」の2か所です。
11-1 フォルダを作る・移動する
この節の公式ページ:フォルダの整理
- 左側の
[新規]→[フォルダ]を選び、名前を入力して[作成]をクリックします。 - 移動は、対象を右クリック→
[整理]→[移動]→フォルダを選択→[移動]です。 - 色分けは、右クリック→
[整理]→[フォルダの色]で設定します(色は自分のドライブにだけ反映されます)。
- 移動元と移動先の両方に権限がないと、ファイルは移動されず、代わりに移動先へショートカットが作られます。「移動したのに元の場所にもある」ときはこれが原因です。
- 大量のファイルを移動すると、反映に時間がかかることがあります。
11-2 共有設定(ここが最重要)
この節の公式ページ:ファイルの共有
特定の人にだけ共有する
- ファイルまたはフォルダを選び、共有アイコンをクリックします。
- 相手のメールアドレスを入力します。
- 権限を
[閲覧者][閲覧者(コメント可)][編集者]から選びます。 [送信]をクリックします。
リンクで共有する
- 共有画面の
[一般的なアクセス]の下向き矢印をクリックします。 [リンクを知っている全員]を選び、権限(閲覧者/閲覧者(コメント可)/編集者)を選びます。[リンクをコピー]→[完了]をクリックします。- 共有をやめるときは、同じ場所で
[制限付き]に戻します。
- フォルダの権限は中のファイルに引き継がれます。しかも、親フォルダより低い権限を個別のファイルに設定することはできません。「このフォルダは共有したいが、中の1ファイルだけは見せたくない」は実現できないので、フォルダ構成の段階で分ける必要があります。
- 閲覧者のダウンロード・印刷・コピーを禁止したり、編集者による権限変更を禁止したりする設定は、共有画面の設定アイコンの中にあるチェックボックスです。
- 1つのファイルを共有できる上限は600メールアドレスです。同時編集は100タブ/デバイスまでです。
- アカウント差「有効期限を追加」は仕事用・学校用アカウント限定です。無料のGoogleアカウントでは使えません。
- 取引先とやり取りする資料に個人情報や機密が含まれる場合、「リンクを知っている全員」は避け、メールアドレスを指定した共有にしてください。
11-3 共有ドライブとマイドライブの違い
この節の公式ページ:共有ドライブ
| マイドライブ | 共有ドライブ | |
|---|---|---|
| 所有者 | 作成した個人 | チーム(組織) |
| 退職時 | アカウントを削除するとファイルも影響を受ける | アカウントを削除してもファイルは残る |
| ゴミ箱 | 個人ごと | 共有ドライブごとに独立。30日で完全削除(管理者は30日前でも完全削除可) |
| 利用条件 | 誰でも | Google Workspace限定 |
- ファイルの追加は「投稿者」以上、共有ドライブ内での移動は「コンテンツ管理者」以上、外部への移動は「管理者」の権限が必要です。
- Google Workspaceのエディションに共有ドライブが含まれない相手は、「閲覧者」としてしか追加できません。
- 会社の資料を個人アカウントのマイドライブに置いたままにすると、担当者が退職したときに取り出せなくなることがあります。組織で使うなら共有ドライブが原則です。
11-4 変更履歴を確認する・元に戻す
この節の公式ページ:変更履歴
Google形式のファイル(ドキュメント・スプレッドシート)
- 右上の「最終編集」アイコンをクリックします。
- 右側のパネルで戻したい版を選びます。
[この版を復元]→[復元]をクリックします。- 残しておきたい状態には、その他アイコン→
[この版に名前を付ける]で名前を付けます。
アップロードした非Google形式のファイル(Excel・PDFなど)
- ファイルを選び、その他アイコン→
[版を管理]を開きます。 [新版をアップロード]で新しいファイルを上書きします(旧版は履歴に残ります)。- 消したくない版は
[この履歴を削除しない]を選びます。
- 版は、30日が経過するか、新しい版が100個作られると、完全に削除される可能性があります。「あとで戻せばいい」と思っていると戻せません。
- 名前を付けられる版の数にも上限があり、ドキュメントは最大40個、スプレッドシートは最大15個です。
- 編集権限がないユーザーは、変更履歴を見ることができません。
11-5 削除と復元
この節の公式ページ:削除と復元
- 削除は右クリック→
[ゴミ箱に移動]です(他人が所有するファイルの場合は[削除]となり、自分のドライブから外れるだけです)。 - 復元は左の
[ゴミ箱]を開き、対象を右クリックして復元します。 - すぐに完全削除したい場合は、ゴミ箱の右上
[ゴミ箱を空にする]→[完全に削除]です。
- ゴミ箱のファイルは30日後に自動で完全削除されます。それを過ぎると復元できません。
- ゴミ箱にある間も保存容量を消費し続けます。「容量が足りない」ときはまずゴミ箱を確認してください。
- 完全削除されるまで、共有相手はそのファイルにアクセスできます。誤って共有した資料は、ゴミ箱に入れるだけでは不十分です。
- パソコン版ドライブでミラーリング/ストリーミング中の場合、ゴミ箱に入れるとすべての場所でゴミ箱に移動します。
11-6 パソコン版ドライブ(同期)
この節の公式ページ:パソコン版ドライブ
- Windowsは「GoogleDriveSetup.exe」、Macは「GoogleDrive.dmg」を実行してインストールします。
- 起動後
[開始]→[ログイン]でGoogleアカウントにログインします。 - Windowsはシステムトレイ、Macはメニューバーにアイコンが表示されます。
- エクスプローラー(Finder)の「Google ドライブ」から
[マイドライブ][共有ドライブ]にアクセスします。
- 表示される容量トラッカーは、パソコンのハードディスクの空き容量であって、Googleの保存容量ではありません。
- ストリーミングはパソコンの容量をほとんど使いませんが、ミラーリングは完全なコピーをダウンロードします。容量の小さいノートパソコンでミラーリングを選ぶと、すぐに空き容量がなくなります。
- ストリーミングアカウントの接続を解除すると、オフラインファイルはすべて削除されます。
- 同時に使えるアカウントは最大4個です。アカウントを追加した後はアプリの再起動が必要です。
- 仕事用・学校用アカウントでは、管理者がインストールを制限している場合があります。
12. Googleスプレッドシート|保護・フィルタ・関数
12-1 編集させずに意見だけもらう
この節の公式ページ:変更履歴と提案
まず前提の訂正から。「提案モード」はGoogleドキュメントの機能で、スプレッドシートにはありません。スプレッドシートで編集させずに意見をもらいたい場合は、権限を[閲覧者(コメント可)]にしてコメント機能を使います。
- 共有アイコンから相手を追加し、権限を
[閲覧者(コメント可)]にします。 - 相手はセルを右クリック→コメントで意見を書き込めますが、値は変更できません。
- 編集アイコンをクリックして提案アイコンに切り替えると、変更が「提案」として記録されます。
- 確認は
[ツール]→[編集の提案を確認]→[すべて承認]または[すべて拒否]です。 - Excel形式(.xlsx)のまま編集していると使えない機能があります。Google形式に変換してから使ってください。
12-2 シート・範囲を保護する
この節の公式ページ:シートと範囲の保護
[データ]→[シートと範囲を保護]を開きます。[シート / 範囲を追加]をクリックし、[範囲]または[シート]を選びます。[権限を設定]をクリックします。[この範囲を編集できるユーザーを制限する]で「自分のみ」「ドメインのみ」「カスタム」を選びます。- 編集を止めるのではなく注意を促すだけなら、
[この範囲を編集するときに警告を表示する]を選びます。 - 保護されている範囲を可視化するには
[表示]→[保護されている範囲]を使います。
- 公式に「これはセキュリティ対策ではない」と明記されています。閲覧者はコピーを作成して印刷・書き出しができます。
- パスワードによる保護はできません。
- 書式だけをロックして値の入力を許す、という設定もできません。
- アカウント差「ドメインのみ」は職場・学校アカウント限定で、ドメイン全員が編集できる状態のときにしか選べません。
12-3 フィルタとフィルタ表示の違い(共同作業の必須知識)
この節の公式ページ:フィルタとフィルタ表示
| フィルタ | フィルタ表示(フィルタビュー) | |
|---|---|---|
| 開き方 | [データ]→[フィルタを作成] | [データ]→[フィルタビューを作成] |
| 見える範囲 | シートを開いた全員に同じフィルタが適用される | 自分の画面にだけ適用される |
| 保存 | 1つだけ | 複数保存でき、名前を付けてURLで共有もできる |
- 「フィルタ」を使うと、同じシートを見ている全員の表示が変わります。他の人が作業中に絞り込むと、相手の画面まで変わってしまいます。共同で使うシートではフィルタ表示を使ってください。
- 保存したフィルタ表示の呼び出しは
[データ]→[表示を変更]です。 - フィルタ表示は一度に1つだけ適用でき、並び順は変更できません。
- 閲覧権限しかない場合でも一時的なフィルタ表示は作れますが、保存はされません。
- 結合セル・非表示行・条件付き書式・入力規則があると
[フィルタを作成]が使えないことがあります。
12-4 条件付き書式で異常値を目立たせる
この節の公式ページ:条件付き書式
- 範囲を選択します。
[表示形式]→[条件付き書式]を開きます。- 右のツールバーで
[単一色]または[カラースケール]を選びます。 - 「セルの書式設定の条件」を選び、書式を設定して
[完了]をクリックします。
経理でよく使うカスタム数式
| やりたいこと | カスタム数式 |
|---|---|
| B列が「Yes」の行全体を塗る | =$B1="Yes" |
| A列の重複を強調する | =COUNTIF($A$1:$A$100,A1)>1 |
- 通常の書き方では、同じシートしか参照できません。他のシートを参照したい場合は
INDIRECT関数を使います。 - ルールは上から順に評価され、最初に条件を満たしたルールの書式が適用されます。思ったとおりに色が付かないときは、ルールの順番をドラッグで並べ替えてください。
- 書式を設定したセルをコピーすると、ルールごとコピーされます。
- ワイルドカードは「?」が1文字、「*」が0文字以上、エスケープは「~」です。
12-5 プルダウン(データの入力規則)を作る
この節の公式ページ:プルダウン
- セルを選択し
[挿入]→[プルダウン]を選びます([データ]→[データの入力規則]→[ルールを追加]、右クリック→[プルダウン]、セルに「@」を入力、のいずれでも開きます)。 - 条件で
[リストを範囲で指定]か[プルダウン](値を直接入力し[別のアイテムを追加])を選びます。 [完了]をクリックします。- すでにデータが入っているセルからまとめて作る場合は、そのセルを選択して右クリック→
[プルダウン]です。
- 既定では、リストにない値は入力が拒否されます。入力自体は許して注意だけ出したい場合は、
[詳細オプション]→「データが無効の場合:」で[警告を表示]を選びます。 - 複数選択にしたい場合は
[複数選択できるようにする]にチェックを入れます(チップ形式のみ。モバイルでは複数選択できません)。 - 表示スタイルはチップ/矢印/書式なしテキストから選べます。
12-6 別のファイルのデータを参照する(IMPORTRANGE)
この節の公式ページ:IMPORTRANGE
- 参照したいセルに次のように入力します。
=IMPORTRANGE("スプレッドシートのURL", "シート1!A1:C10") - 初回は「#REF!」と「これらのシートをリンクする必要があります」が表示されるので、
[アクセスを許可]をクリックします。 - 他人が所有するシートを参照する場合は、先に閲覧権限をもらっておく必要があります。
- 1リクエストあたりの上限は10MBです。
NOWRANDRANDBETWEENを参照するセルは取り込めません(TODAYだけは例外です)。- お互いに参照し合う(循環参照)状態にすると、出力されなくなります。
- 更新は、開いている間は1時間ごとに確認され、ドキュメントを開いたときや5分以内に開き直したときにも再読み込みされます。反映にはタイムラグがあります。
- 許可したアクセスは、参照元シートの共有上限(600ユーザー)にカウントされます。
- 参照元のシートで「ダウンロード・印刷・コピーを無効にする」をオンにすると、新規のIMPORTRANGEは使えなくなります。
- 大量の行をそのまま持ってくるより、参照元で集計してから1つの値だけ取り込むほうが速くなります。
12-7 CSVを読み込む・書き出す
この節の公式ページ:インポート
[ファイル]→[インポート]を選び、ファイルを選択します。- 取り込み位置を6種類から選びます(新しいスプレッドシートを作成する/新しいシートを挿入する/スプレッドシートを置換する/現在のシートを置換する/現在のシートに行を追加する/選択したセルを先頭にデータを置換する)。
- csv・txtの場合は区切り文字を選びます(自動的に検出/タブ/カンマ/カスタム)。
[インポート]をクリックします。- 書き出しは
[ファイル]→[ダウンロード]から形式を選びます。
- .xls/.xlsx/.xlsm/.xlt/.xltx/.xltm/.ods/.csv/.txt/.tsv/.tab に対応しています。
- パスワードで保護されたファイルは取り込めません。先にパスワードを解除してください。
- ファイル形式によっては、選べない取り込みオプションがあります。
13. Googleカレンダー・Gmail・Meet
13-1 Googleカレンダー
予定を作る・繰り返す
- 空き時間をクリックするか、左上の
[作成]をクリックします(ショートカットはShift+C)。 - タイトルと詳細を入力します。
- 繰り返す場合は
[繰り返さない]の下向き矢印をクリックし、間隔と終了日を選びます。 - 終日の予定にする場合は日付・時刻欄の
[終日]にチェックを入れます。 - 共有カレンダーに作る場合は、カレンダー名の下矢印から対象のカレンダーを選びます。
[保存]をクリックします。
- 定期的な予定は最大730回までです。
[誕生日][祝日]カレンダーには予定を作成できません。- 定期予定を編集すると、「どの回に適用するか」を毎回聞かれます。
- ゲストに編集させるには、右側の「ゲストの権限」で
[予定を変更する]にチェックを入れます。ただしこれは主催者と同様に管理できてしまう権限なので、社外の相手には安易に付けないでください。
カレンダーを共有する
- 左の
[マイカレンダー]で対象カレンダーのその他アイコンをクリックします。 [設定と共有]を開きます。[共有する相手]→[ユーザーやグループを追加]で相手を追加します。- 権限を5段階から選びます。
[送信]をクリックします。
| 権限 | 相手にできること |
|---|---|
| 予定の表示(時間枠のみ、詳細は非表示) | 空いているかどうかだけがわかる。社外との調整向き |
| 予定の表示(すべての予定の詳細) | 内容まで見える |
| 変更可能(限定公開の予定を、予定の有無としてのみ表示) | 編集できるが、限定公開の予定の中身は見えない |
| すべての予定の詳細を変更・表示可能 | 編集も閲覧もできる |
| 予定の変更および共有の管理 | 他の人への共有設定まで変更できる |
- 全体の設定は、右上の設定アイコン→
[設定]→左の[全般]→[通知設定]です。 - 個別の予定は、予定を開いて
[予定を編集]→通知アイコンの横で方法(通知/メール)と何分前かを設定し、[通知を追加]で追加します。 - カレンダー単位なら
[設定]→[マイカレンダーの設定]→対象カレンダー→[カレンダーの設定]です。 - 通知設定は完全に個人単位です。自分の通知を変えても、共有相手の通知には影響しません。
- デスクトップ通知を出すには、ブラウザで「calendar.google.com」の通知を許可し、Googleカレンダーをブラウザで開いたままにしておく必要があります。
- アカウント差職場・学校アカウントでは、管理者が共有の可否を決めています。共有していなくても管理者は予定を閲覧できる可能性があります。
13-2 Gmail
この節の公式ページ:テンプレート / フィルタ / 送信取消
定型文(テンプレート)を使う
- 設定アイコン→
[すべての設定を表示]→[詳細設定]を開きます。 - 「テンプレート」の
[有効にする]を選び[変更を保存]をクリックします。パソコンでのみ利用できます。 [作成]で本文を書き、作成ウィンドウ下部のその他アイコン→[テンプレート]→[下書きをテンプレートとして保存]→[新しいテンプレートとして保存]を選びます。- 使うときは
[作成]→その他アイコン→[テンプレート]→[テンプレートを挿入]から選びます。
- 削除したテンプレートは復元できません。
- 上書き保存は
[下書きをテンプレートとして保存]→[テンプレートを上書きする]です。 - 自動返信にすることもできます。検索条件を作って
[フィルタを作成]→[テンプレートを送信]にチェックを入れます。
ラベルとフィルタで自動仕分けする
- ラベルを作ります。左側の「ラベル」の横にある
[新しいラベルを作成]→名前を入力→(必要なら[次のラベルの下位にネスト])→[作成]。上限は5,000個です。 - フィルタを作ります。検索ボックスの
[検索オプションを表示]→条件を入力→[フィルタを作成]→動作を選択→[フィルタを作成]。 - 既存のメールから作る場合は、そのメールを選んでその他アイコン→
[メールの自動振り分け設定]です。 - 管理は設定→
[フィルタとブロック中のアドレス]。下部の[エクスポート]でXMLとしてバックアップでき、[フィルタをインポート]で復元できます。
- ラベルはフォルダではなく、自分にしか見えません。メールを削除すると、ラベル側からも消えます。
- 転送するフィルタは、新着メールにしか適用されません。既存のメールは転送されません。
- スレッド表示のオン/オフによって、ラベルの見え方が変わります。
送信取消と添付ファイルの保存
- 送信直後、画面左下に「メールを送信しました。」と出るので
[取り消し]をクリックします。 - 猶予時間は、設定アイコン→
[すべての設定を表示]→[送信取り消し]で5秒/10秒/20秒/30秒から選びます。これ以上には延ばせません。 - 添付ファイルをドライブに保存するには、メールを開いて添付ファイルにカーソルを合わせ、「ドライブに追加」アイコンをクリックします。
- パソコンに落とす場合は、同じ位置の「ダウンロード」アイコンです。
- 一部のファイル形式はドライブに追加できません。
- 情報保護モードのメールは、コピーもダウンロードもできません。
- メール本文に埋め込まれた画像は、直接ドライブに保存できません。一度ダウンロードしてからアップロードしてください。
- 添付の上限は個人アカウントで25MBです。超えると自動的にドライブのリンクに置き換わります。
13-3 Google Meet
この節の公式ページ:会議の開始 / 画面共有 / カメラの問題
会議を開いて招待する
- meet.google.com を開き
[新しい会議]をクリックします。 [次回以降の会議を作成][会議を今すぐ開始][Googleカレンダーでスケジュールを設定]から選びます。- Gmailからなら、左サイドバーのMeetアイコン→
[新しい会議]→[会議の招待リンクをコピー]または[メールで共有]→[今すぐ参加]です。 - カレンダーからなら
[作成]→[予定]→[Google Meetのビデオ会議を追加]→ゲストを追加→[保存]→[送信]です。 - 主催者向けの設定で、会議へのアクセスを
[公開][信頼済み][制限あり]から選べます。待機室のオン/オフもここです。
画面を共有する
- 会議中、画面下部の画面共有アイコンをクリックします。
[タブ][ウィンドウ][画面全体]から選びます。- 動画の音声も相手に届けたい場合は「タブ」共有を選びます(Chromeのタブ共有は既定で音声も共有されます)。ウィンドウや画面全体を共有する場合は
[システム音声も共有する]を有効にします。 [共有]をクリックします。停止は[画面共有を停止]です。
- 会議のウィンドウ自体を共有すると、合わせ鏡のようになります。別のウィンドウかタブを共有してください。
- 控え室で
[画面共有]を押すとコンパニオンモードになり、マイクとスピーカーが使えなくなります。 - 管理者の設定や主催者の管理によって、画面共有が無効になっている場合があります。
- 共有できる画面は一度に10面までです。共有中のズームは25%〜500%のプリセットから選べます。
- 顧問先や取引先との画面共有では、共有する前にデスクトップの整理と通知のオフを済ませてください。他社の資料名やメールの通知が映り込む事故が起きます。
背景を変える
- 参加前なら、セルフビュー右下のぼかしアイコンをクリックします(細かく設定するなら
[背景とエフェクト])。 - 会議中なら、下部のマイク横にある動画設定アイコン→
[背景とエフェクト]を開きます。 [背景][フィルタ][デザイン]のタブから選びます。ぼかしは「少しぼかす」「ぼかす」の2段階です。- 自分の画像を使う場合は
[パーソナル背景を追加]です。
- エフェクトをクリックすると、カメラが自動でオンになります。
- セルフビューでは背景が左右反転して見えますが、相手には正しく表示されています。
- 処理が重くなるとパソコンが遅くなり、バッテリーの消費も増えます。動作にはChrome M114以降などに加え、グラフィックアクセラレーションがオンでWebGLに対応していることが必要です。
- アカウント差アクセスタイプの
[制限あり]、ライブストリーミング、AI背景生成などは、無料アカウントでは使えないか、特定のエディション限定です。
カメラ・マイクが使えないとき
- ブラウザの権限:アドレスバーのカメラアイコンをクリックしてオンにし、
[すべてのアクセスで許可]を選びます。マイクは「サイト情報を表示」→[マイク]をオンにします。 - Chromeの設定:アドレスバーに
chrome://settings/content/camera(マイクはchrome://settings/content/microphone)を入力し、サイトが使用を要求できる設定になっているか確認します。meet.google.com の許可を一度削除して付け直すと直ることがあります。 - パソコン側の設定:Windowsは
[設定]→[プライバシーとセキュリティ]→[カメラ]で「アプリによるカメラへのアクセスを許可」を確認します。Macは[システム設定]→[プライバシーとセキュリティ]→[カメラ]でブラウザにチェックを入れます。 - 物理スイッチ:画面が真っ暗な場合は、レンズの物理シャッターやプライバシースイッチを確認します(機種によって本体側面にあります)。
- 他のアプリ:他のアプリがカメラを使っていると使えません。すべて閉じてMeetを再読み込みするか、
chrome://restartでChromeを再起動します。
- 誰かが話したときに、その人の動画タイル右上の青いインジケーターが光るかどうかで、音が出ていないのが自分側か相手側かを切り分けられます。
- コンパニオンモードで参加していると、マイクとスピーカーは使えません。
14. LINE(パソコン版)
取引先や社内の連絡にLINEを使っている会社は多いのですが、業務で使うなら「ログインの管理」と「ファイルが消える」の2点だけは押さえておく必要があります。
14-1 パソコン版をインストールしてログインする
この節の公式ページ:パソコン版のログイン
- LINEの公式サイト(line.me/update)からWindows版またはMac版をダウンロードしてインストールします。Chrome拡張版もあります。
- ログイン方法は3つです。QRコード(パソコン画面のQRをスマホのLINEで読み取り、スマホ側で
[ログイン]をタップ)/生体情報/メールアドレスとパスワード。 - 初回ログインや再インストール時は、パソコン画面に認証番号が表示されます。スマホのLINEで3分以内に入力し
[本人確認]を完了させます。 - ログアウトはメインメニュー下部の
[…]→[ログアウト]です。
- パソコン版LINEではアカウントの新規登録はできません。
- メールアドレスを登録していない、またはパスワードを忘れた場合は、スマホ側での操作が必須です。
- 共用のパソコンで使った後は、必ずログアウトしてください。ログインしたままだと、次に使う人がトーク履歴を見られる状態になります。
14-2 パソコンからのログインを許可しない設定
この節の公式ページ:ログイン許可
知らないうちにパソコンからログインされることを防ぐ設定です。この設定はスマホ(メインの端末)でしか変更できません。
- スマホのLINEで
[ホーム]を開きます。 - 設定アイコンから
[設定]を開きます。 [アカウント]を選びます。[ログイン許可]をオンまたはオフに切り替えます。
- 普段パソコンでLINEを使わないなら、[ログイン許可]をオフにしておくのが安全です。オフのままだとパソコン版のログイン時にエラーになります。
- パソコンで使う日だけオンにする、という運用もできます。
14-3 グループとノート
この節の公式ページ:グループの作成
グループを作る(パソコン版)
- メインメニューの
[友だち追加]をクリックします。 [グループ作成]を選びます。- 友だちを選んで
[次へ]をクリックします。 - グループ名と画像を設定して
[作成]をクリックします。 - 後から招待する場合は、グループトークルーム上部の
[⋮]→[招待]→友だちを選択→[招待]です。
[友だちをグループに自動で追加]がオフなら最大499人、オンなら最大99人(いずれも本人を除く)です。- この設定は、作成時にオフにすると後からオンにできません。
- 招待の取り消しは、パソコン版では
[⋮]→[設定]→[メンバー・招待]→「招待中」の相手の[削除]→[はい]です。
ノートを使う(流れて消える情報を残す)
- トークルーム上部の
[ノート]をクリックします。 - 右下の
[ノートを作成]をクリックします。 - 編集・削除は、投稿詳細ページ右上の
[⋮]→[編集]または[削除]です(自分の投稿のみ)。 - 通知が多いときは
[…]→[設定]→[通知]→[その他]タブ→[トークルームのノートを通知]をオフにします。
- 過去に作成した「複数人トーク」ではノートを使えません。グループを作り直す必要があります。
- 全メンバーが退出するなどでトークルームが使えなくなると、そのノートは一定期間後に削除されます。
- スタンプ・画像は1投稿につき各20個までです。
14-4 画像・ファイルは消える前提で扱う
この節の公式ページ:画像・動画の保存期間
- LINEの公式案内では、「画像や動画はサーバーで一定期間のみ保存され、保存期間が終了すると閲覧・再生ができなくなる」「保存期間の詳細は案内していない」とされています。つまり「何日で消える」という数字は公表されていません。ネット上には具体的な日数を書いた情報もありますが、公式に確認できないため、ここでは記載しません。
- したがって業務上の資料をLINEでやり取りしたまま保管する運用は避けてください。受け取ったらすぐに保存するのが原則です。
- キャッシュを削除すると、保存期間内であっても端末内の画像・動画が見られなくなることがあります。
受け取ったファイルをパソコンに保存する
- トーク画面上部の
[⋮]をクリックします。 [写真/動画][ファイル][リンク]のいずれかのタブを開きます。- 対象をクリックするか、チェックを入れてパソコンにダウンロードします。
- 公式に案内されている対策は、写真をアルバムに保存することです。アルバムは無期限で保存できます(動画とオリジナル画質はLYPプレミアム会員のみ)。
- トークルームの
[写真・動画][リンク][ファイル]はKeepメモへ転送することもできます。
15. e-Tax|利用開始から電子納税まで
15-1 利用者識別番号を取得する
この節の公式ページ:e-Taxの利用開始 / 開始届出書
e-Taxを使うには、まず利用者識別番号(半角16桁)が必要です。取得方法は5通りあります。
- Webからマイナンバーカードで登録する
- 「e-Taxの開始(変更等)届出書作成・提出コーナー」で開始届出書を作成・送信する(送信すると即時に利用者識別番号が発行されます。暗証番号は届出時にご自身で設定します)
- マイナポータルの「外部サイトとの連携」から登録する
- 書面を税務署へ持参または郵送する
- 税理士に代理送信を依頼する
- デジタル庁の「法人設立ワンストップサービス」から、代表者のマイナンバーカードで開始届出書を送信することもできます。
- 提出先は原則として納税地(法人は本店=法人税の納税地)の所轄税務署長です。
- 支店等が源泉所得税の納税地になっているなど、支店が納税地となる手続がある場合は、本店とは別に開始届出書が必要です。すべての支店に一律で利用者識別番号が要るわけではありません。
- 暗証番号は半角英数字8〜50文字です。
- すでに利用者識別番号を持っている人が再度「開始届出書」を提出すると、旧番号が使えなくなり、メッセージボックスの内容も引き継がれません。過去の受信通知が確認できなくなります。
- 番号や暗証番号を忘れた場合は、必ず「変更等届出書」を使ってください。
- 暗証番号だけを忘れた場合で、「秘密の質問と答え」とメールアドレスを登録済みなら、ログイン画面の
[暗証番号再設定]から自分で再設定できます。 - どちらも未登録、または利用者識別番号自体を忘れた場合は「変更等届出書」を提出します。提出後、利用者識別番号等の通知書が書面で送付されます。
- なお、初めてe-Taxを使う方がマイナンバーカード方式で始める場合は、開始届出書の提出そのものが不要です。
15-2 ログイン方式を選ぶ
この節の公式ページ:e-Taxソフト(WEB版)
| 個人 | 法人 | |
|---|---|---|
| マイナポータル経由 | ○ | — |
| マイナンバーカード/スマホ用電子証明書 | ○(スマホで読み取る方法とICカードリーダライタを使う方法) | — |
| 利用者識別番号+パスワード | ○ | 法人はこの方式のみ |
- 令和7年10月1日以降、e-Taxの「ID・パスワード方式」のID・パスワードの新規発行は停止されました。マイナンバーカードの普及までの暫定措置とされていたためです。すでに発行を受けているID・パスワードは引き続き利用できます。
- ここは誤解が多い点です。「ID・パスワード方式」は、税務署で対面の本人確認を受けて発行されるID・パスワードで確定申告書等作成コーナー等から送信する、個人向けの暫定措置です。法人が利用者識別番号と暗証番号でログインすることとは別の制度で、法人は元々この方式の対象ではありません。法人は従来どおり、開始届出書を提出して利用者識別番号と暗証番号を取得します。電子署名には商業登記電子証明書、または代表者個人のマイナンバーカードの署名用電子証明書を使います。
- マイナンバーカード方式なら、利用者識別番号やパスワードの管理が不要になり、電子証明書の事前登録も不要です。利用者識別番号は「マイページ→基本情報」、パスワードは「マイページ→その他の登録情報」で確認できます。
- 個人がメッセージボックスの各メッセージの詳細を見るには、電子証明書による認証が必要です。ただし一部の手続・エラー情報や、適格請求書発行事業者の登録通知書などは認証なしで確認できます。
- すでに利用者識別番号を持っている方がマイナンバーカード方式の手続をしても、番号は変わりません。
15-3 電子証明書を準備する
この節の公式ページ:電子証明書
マイナンバーカードのパスワードは3種類
| 種類 | 形式 | ロックまでの回数 |
|---|---|---|
| 署名用電子証明書 | 英数字6〜16文字 | 5回 |
| 利用者証明用 | 数字4桁 | 3回 |
| 券面事項入力補助用 | 数字4桁 | 3回 |
- 法務省の商業登記認証局の電子証明書のほか、法人代表者個人のマイナンバーカードの署名用電子証明書も利用できます。
- 商業登記の証明期間は、1か月または3か月から27か月(3か月単位)で選べます(令和7年4月現在)。
- 民間認証局には、帝国データバンク、トインクス、日本電子認証(AOSign)、NTT西日本(e-Probatio)、セコムトラストシステムズ、三菱電機DI(DIACERT)などがあります。
- マイナンバーカードの電子証明書の有効期限は5年です。失効したら市区町村の窓口で更新すれば、e-Taxはそのまま使えます(マイナンバーカード方式の場合、e-Taxへの再登録は不要です)。
- 所得税徴収高計算書(10種類)・納付情報登録依頼・納税証明書の交付請求(署名省略分)だけを使う場合は、電子証明書は不要です。
- パスワードをロックしてしまった場合は、JPKI暗証番号リセットアプリとコンビニのキオスク端末で初期化できます。
15-4 e-Taxソフトの使い分け
この節の公式ページ:e-Taxソフト(WEB版)
令和6年5月に「受付システム」「e-Taxソフト(WEB版)」「e-Taxソフト(SP版)」が統合され、名称が「e-Taxソフト(WEB版)」に一本化されました。旧WEB版・SP版のログイン画面は廃止され、パソコン・スマホ・タブレット共通になっています。
| e-Taxソフト(WEB版) | e-Taxソフト(ダウンロード版) | |
|---|---|---|
| 申告書の作成 | できません | すべての申告に対応(個人向けは贈与税申告を除く) |
| できること | 源泉所得税、法定調書、納税関係、納税証明書関係の申請・届出/メッセージボックス/マイページ/法人設立及び異動手続の申請・届出(パソコンのみ) | 各税目の申請・届出(NISA・CRSを除く)/青色申告決算書・収支内訳書・勘定科目内訳明細書などの添付書類 |
| 実務での使い方 | 源泉所得税の納付、納付情報の登録、メッセージの確認 | 法人税・消費税の申告書(市販の会計ソフトから直接送る方法もあります) |
- 起動時の「バージョンアッププログラム接続確認」から、定期的なバージョンアップが必須です。共通プログラム・共通帳票のチェックは外せません。
- インストール時に選ばなかった税目は「追加インストール」が必要です(管理者権限が要ります)。
- 個人の確定申告は「確定申告書等作成コーナー」を使います。
- 法人向けには、ほかに「多国籍企業情報の報告コーナー」「CSVファイルチェックコーナー」(勘定科目内訳明細書・別表・財務諸表・法定調書のCSV形式チェック)があります。
15-5 送信したら必ず「受信通知」を確認する
この節の公式ページ:e-Taxの利用の流れ
- 電子証明書を登録します(マイナンバーカード方式で登録済みなら不要です)。
- 申告・申請データを作成します。
- 電子署名を付け、電子証明書を添付します。
- 送信します。送信直後に「即時通知」が画面に表示されます(受付番号・受付日時・受付ファイル名・利用者識別番号が記載されています)。
- しばらくすると「受信通知」がメッセージボックスに格納されます。必ずこれを確認してください。
- 「申告(申請)完了」画面は、データ形式とファイルサイズの形式チェックを通過したことを示すだけです。これだけで安心してはいけません。
- 受信通知では、必須項目の入力、改ざんの有無、電子証明書の有効期限・失効・登録済証明書との一致、利用可能文字、代理受領の可否が審査されます。受信通知にエラー情報が出ていれば、正常に受け付けられていません。
- 受信通知の審査結果は、申告内容の審査結果ではありません。
- 受信通知の格納には時間がかかることがあります。再送信せず、時間をおいてから再ログインしてください。
- 税理士が代理送信した場合、受信通知は納税者と税理士の双方のメッセージボックスに格納されます。
- 還付申告の処理状況は、送信から2週間程度経過するとe-Taxで確認できます。
15-6 ダイレクト納付を使えるようにする
この節の公式ページ:ダイレクト納付
- e-Taxの利用開始手続(利用者識別番号・電子証明書の取得)を済ませます。
- 「納税用確認番号及び納税者用カナ氏名・名称の登録」を行います(必須)。メールアドレスの登録は任意です。
- ダイレクト納付利用届出書を納税地の所轄税務署へ提出します。
- 税務署と金融機関の登録作業が完了すると、メッセージボックスに「ダイレクト納付の預貯金口座登録完了通知」が格納され、利用できるようになります。
- 個人:e-Taxソフト(WEB版)からのオンライン提出が可能です。ただし納税者ご自身の名義の預貯金口座に限られます。書面提出もできます。
- 法人:国税庁のページには書面提出の手順が案内されています。利用開始希望のおおむね1か月前までに提出します。
- 所要期間は、書面提出で1か月程度、e-Tax(オンライン)提出で1週間程度です。決算期直前に申し込んでも間に合いません。
- 税理士が納税者に代わって納付手続を行うには、事前に納税者本人の納税用確認番号等の登録が必要です。
15-7 実際に納付する
- 申告等データまたは納付情報データを送信します。
- 受信通知とは別に「納付区分番号通知」が格納されます。
- そこから
[今すぐに納付]または[納付日を指定]を選びます。 - 完了すると「ダイレクト納付完了通知」、失敗すると「ダイレクト納付エラー通知」が格納されます。
- ダイレクト納付ボタンの有効期間は、送信日から2か月間です。
- 納期限当日に申告等データを送信した場合、納付日を指定した納付はできません。即時納付のみになります。
- 「期日を指定して納付」で指定できるのは、納期限までの日付です。
- 手数料は不要ですが、領収証書は発行されません。
- 農協・漁協・信用組合・一部のインターネット専業銀行は利用できません。利用可能金融機関の一覧を確認してください。
- 残高不足のエラー通知を見落とすと、そのまま未納になります。納付後は必ずメッセージボックスで結果を確認してください。
- 予納(課税期間中に納付日と金額を事前登録。複数登録可・全税目対象)と分割納付(一度の登録で最長12か月後の納付予定日まで指定可)も使えます。
- 自動ダイレクト(申告データ送信画面で「自動ダイレクトを利用する」にチェックを入れると、申告と同時に納付手続まで済み、引落日は法定納期限)も利用できます。令和6年4月1日以降、法定納期限内の申告手続が対象です。ただし法定納期限当日に申告手続をした場合、引落しは翌取引日になります。また自動ダイレクトには納付税額の上限が設けられているため、金額が大きい場合はe-Taxの案内をご確認ください。
15-8 納付情報登録依頼を作る(申告書と別に納付するとき)
- e-Taxソフト(WEB版)にログインし
[申請・納付手続を行う]→[申告・申請・納税]→[新規作成]と進みます。 - 「作成手続きの選択」で[納付情報登録依頼]を選び、提出先税務署等を確認します。
- 「作成方法の選択」で「1. 新規に納付情報登録依頼を作成する」を選びます。
- 税目をプルダウンで選び、課税期間・申告区分等を選択して納付額を入力します。
- 入力内容を確認して送信し、「即時通知の確認」→「受信通知の確認」と進みます。
- 表示された「受信通知(納付区分番号通知)」から納付方法を選んで納付します。
- 「中間区分」(年1回/年3回/年11回)と「中間納付回数」(何回目か)の入力が必要です。中間区分は「税目=消費税及地方消費税」「申告区分=中間申告」を選んだ場合にのみ入力できます。
- 納付情報登録依頼には電子署名が不要です。電子証明書がなくても作成・送信できます。
- ダイレクト納付では、納付情報データ経由なら全税目(延滞税・加算税などの附帯税を含む)が対象です。申告等データ経由の場合は対象税目が限定されます。
- 予定納税など税務署から通知が来るケースでは、通知の電子交付を受けていれば納付区分番号通知が自動で格納されます。納付書が書面で届く場合でも、納付情報登録依頼を作れば電子納税は可能です。
15-9 納付方法を選ぶ(手数料と上限)
この節の公式ページ:電子納税
| 方法 | 手数料 | 上限 | 領収証書 |
|---|---|---|---|
| ダイレクト納付 | 不要 | — | なし |
| インターネットバンキング(登録方式) | 振替手数料は不要(IB利用手数料は金融機関次第) | — | なし |
| インターネットバンキング(入力方式)・ATM | 同上 | — | なし |
| クレジットカード | 納税者負担(下記参照) | 1度の手続につき1,000万円未満かつカード決済可能額以下(手数料込)。お支払サイトの実際の取扱上限は9,900,000円です | なし |
| スマホアプリ納付 | 不要 | 30万円以下 | なし |
| コンビニ納付(QRコード) | 不要 | 30万円以下 | なし(払込金受領証は発行) |
クレジットカード納付の手数料
| 納付税額 | 手数料(税込) |
|---|---|
| 1円〜10,000円 | 99円 |
| 10,001円〜20,000円 | 198円 |
| 20,001円〜30,000円 | 297円 |
| 30,001円〜40,000円 | 396円 |
| 40,001円〜50,000円 | 495円 |
| 50,001円以上 | 以降10,000円を超えるごとに加算 |
- クレジットカード:納付受託者は株式会社エフレジで、24時間利用できます。Visa/Mastercard/JCB/American Express/Diners Clubに対応。手続完了後は取消できません。またクレジットカードで納付した国税は納税の猶予を受けられません。納税証明書には、受託者の履行までの間(最大3週間程度)クレジットカード納付中である旨が記載されます。源泉所得税及復興特別所得税で納税告知を受けていない分は、必ずe-Taxで徴収高計算書を送信して受信通知から操作します。印紙税・登録免許税で印紙貼付が必要な場合は利用できません。
- スマホアプリ納付:令和7年2月1日から、アクセス方法がe-Tax経由に集約されました。アカウント残高を使う支払方法のみなので、事前にアプリのアカウント登録と残高チャージが必要です。30万円を超える額を分割して回避することは避けるよう国税庁が明記しています。
- コンビニ納付(QR):ローソン/ナチュラルローソン/ミニストップ(Loppi設置店のみ)、ファミリーマート(マルチコピー機設置店のみ)が対象です。コンビニの窓口ではクレジットカード・電子マネーは使えません。
- 納付があったとみなされる日は、方式によって違います。ダイレクト納付とインターネットバンキング・ATMは、日本銀行(代理店たる金融機関)で国庫金勘定への振替処理を行った時点です。一方クレジットカード納付・スマホアプリ納付・コンビニ納付(QR)は、納付受託者が納付の委託を受けた日に納付があったものとみなされます(国税通則法34条の3)。したがって、法定納期限内に手続が完了していれば延滞税は生じません。
15-10 源泉所得税を電子納付する
- e-Taxソフト(WEB版)にログインし
[申請・納付手続を行う]→[新規作成]と進みます。 - 「作成手続きの選択」で[給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書(一般)]などを選び、提出先税務署等を確認します。
- 「申告書等の作成 1/2」で「納期等の区分」を入力し、「区分」を選択します。
- 「2/2」で人員・支給額・税額・本税等を入力します。
- 内容を確認して送信し、即時通知・受信通知を確認します。
- 「受信通知(納付区分番号通知)」に表示された納付方法から納付します。
- 納付税額が0円でも、データの作成・送信は可能です。その場合、納付操作は不要です。
- 徴収高計算書には電子署名が不要です。
- 徴収高計算書は受信通知から直接電子納税に進めます。納付情報登録依頼を別に作る必要はありません。
- 国税庁の「源泉所得税のキャッシュレス納付体験コーナー」で、一般用・納期特例用の徴収高計算書と報酬・料金等の徴収高計算書について、作成から送信・キャッシュレス納付までを無料で体験できます。納期特例分は「納期等の区分」の入力が変わるだけで、画面の流れは一般用と同じです。初めての方は一度触っておくと安心です。
15-11 添付書類をPDFで提出する
この節の公式ページ:イメージデータによる提出
- 提出方法は2通りあり、併用できます。①申告等データ送信後にメッセージボックスから提出(10回まで)/②申告等データと同時に添付(1回のみ)。併用すると最大11回です。
- PDFを作ります。スマホのカメラで撮影してPDFに変換する、スキャナで読み取る、パソコン上のソフトで変換する、のいずれでも可能です。
- 要件を満たしているか確認します。解像度200dpi相当以上、グレースケール256階調以上またはカラー24ビット以上(赤・緑・青それぞれ256階調以上)、目視で内容が確認できること、パスワードを設定しないこと。
- 送信します。1送信あたり最大14.0MB・最大136ファイルまで、併用時の合計は最大154.0MB・1,496ファイルです。
- イメージデータで提出できない書類をPDFで出しても、提出は無効です。あらためてXML/XBRL形式で送信し直すことになり、再提出日が文書収受日になります。提出期限に直結するので、対象書類かどうかを必ず確認してください。
- 送信できる形式はPDFのみです。ウイルスに感染したデータは受信されません。
- 同時提出した場合でも、イメージデータに係る受信通知が別に格納されます。そちらのエラーの有無も確認してください。
- イメージデータで提出した添付書類は、原本の保存が不要です(平成30年3月31日以前の提出分には保存義務があります)。
- 市販ソフトがイメージ提出に対応していなくても、申告データ送信後にe-Taxソフト(WEB版)から提出できます。
15-12 法人の届出書をまとめて出す
この節の公式ページ:法人設立及び異動手続
- e-Taxソフト(WEB版)にログインし
[申請・納付手続を行う]→[新規作成]と進みます。 - 「作成手続きの選択」で[法人設立及び異動手続きの申請・届出]を選びます。
- 「送信方法の選択」で「1. 代理送信を行う」または「2. 本人送信を行う」を選びます。
[帳票共通項目入力]で法人名称等の共通項目を入力します(各帳票に自動で反映されます)。[帳票入力]で各届出書の[作成]ボタンを押して入力し[作成完了]をクリックします。- 地方税の様式も作りたい場合は
[地方税データ作成]ボタンを使います。 - 必要に応じて添付書類(PDF)や税務代理権限証書(XML)を追加します。
- 法人設立届出(※)/事業年度等を変更した場合等の届出(※)/納税地の異動の届出(※)/定款の定め等による申告期限の延長の特例の申請(※)/青色申告の承認申請/事前確定届出給与に関する届出/棚卸資産の評価方法の届出/減価償却資産の償却方法の届出/消費税課税事業者選択届出/消費税の新設法人に該当する旨の届出/消費税課税期間特例選択・変更届出/消費税簡易課税制度選択届出/給与支払事務所等の開設等届出(※)/源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請 ほか
- ※印は、国税様式と地方税様式を同時に作成・送信できる手続です。
- この手続の送信には電子署名等が必要です。納付情報登録依頼や徴収高計算書とは違います。
- パソコンからのみ利用できます。スマートフォンでは使えません。
- 税理士(税理士法人)は関与先の代理送信のみ可能です。
- 同時送信した地方税様式はeLTAX経由で提出先に届くため、審査結果はeLTAXのPCdesk(WEB版)で確認します。e-Tax側では見られません。地方税様式についての質問は提出先の自治体にすることになります。
- 地方税様式の税務代理権限証書は、地方税様式を選択するときに併せて選んで作成します(国税様式のXML添付とは別の操作です)。
15-13 よくあるエラー
この節の公式ページ:よくある質問(エラー)
| エラー | 意味と対処 |
|---|---|
| HUBH457E | 申告書等データに利用した電子証明書が失効しています。名前や住所の変更でも失効します。認証局に失効原因を確認し、新しい電子証明書を取得したうえで、e-Taxソフトの[利用者情報登録]→[電子証明書登録・更新]で登録し直してから再送信します(新旧の認証局が違っても構いません)。 |
| HUBH016E/HUBH034E/HUBH010E | 電子証明書が認証局で失効している/失効確認時のエラー/電子証明書が添付されていない。いずれも証明書まわりの問題です。 |
| HUBH278E | ログイン時と電子署名付与時に使用したマイナンバーカードまたはスマホ用電子証明書が異なります。 |
| XML構造チェックエラー | 主な原因は3つ。①半角カタカナを使っている(全角カタカナに直します)②利用可能文字一覧にない文字を使っている ③一括償却資産の必要経費算入の特例で「取得年月」の年・月の両方を入力していない。 |
| 納税用確認番号が未登録 | 税理士の代理送信でよく出ます。納税者本人の納税用確認番号の登録が必要です。 |
16. eLTAX|電子申告・給与支払報告・共通納税
- 令和8年9月19日0時から9月24日8時30分まで、eLTAXは全面停止します。電子申告も電子納付も、eL-QRによる納付もできません。この期間に納期限が来る税目は、事前に納付を済ませてください。
- 令和8年9月24日にシステムが更改されます。主な変更は、①原則24時間365日利用可能になる(メンテナンス時間を除く)②個人住民税(特別徴収)関係の機能に加え、納税や代理行為の一部もPCdesk(DL版)からPCdesk(WEB版)のみの利用になる③GビズIDでのログインに対応 ④「地方税お支払サイト」が「eLお支払サイト」に名称変更予定 ⑤DL版は9月24日以降、最初の起動時にバージョンアップが必要(10分以上かかる場合があります)。
- したがって、下記のPCdeskの機能分担とサービス時間は、令和8年9月24日以降に変わります。
16-1 利用を開始する
この節の公式ページ:利用の流れ
- パソコンの環境を準備します。
- 署名用プラグインをインストールします。
- ブラウザのポップアップブロックを設定します。
- e-mailアドレスを準備します。
- 電子証明書を準備します(税理士に作成・送信を依頼している納税者は不要です)。
- PCdesk(WEB版)から「利用届出(新規)」を行い、利用者IDを取得します。
- eLTAXポータルセンタへの接続を確認します。
- 利用届出(新規)を送信すると、その直後の「送信結果一覧」画面に利用者IDが表示されます。
- 提出先団体での受付手続が行われると「手続き完了通知」メールが届きますが、送信した時点で利用者IDはすでに有効なので、メールを待つ必要はありません。
- すでにeLTAXの利用者IDを持っている場合、取り直しは不要です。ただし電子申告には、提出先となるすべての地方公共団体に対象税目を届け出ておく必要があります。追加は「利用届出(変更)」で行います。
- 利用者IDを忘れた場合は「利用者ID再通知申請」を行います。


16-2 PCdeskの3種類を使い分ける(最大の混乱ポイント)
この節の公式ページ:PCdeskの種類
| やりたいこと | DL版 | WEB版 | SP版 |
|---|---|---|---|
| 利用届出(新規) | × | ○ | × |
| 利用届出の廃止/利用者情報の照会・変更 | ○ | ○ | × |
| 申告データの作成・署名・送信 | ○ | × | × |
| 特別徴収税額通知の確認 | ○ | × | × |
| 申請・届出(法人/個人) | × | ○ | × |
| 納税(口座情報管理・納付情報発行依頼・納付) | ○ | ○ | × |
| 代理行為(申告) | ○ | × | × |
| 代理行為(申請・届出) | × | ○ | × |
| メッセージ照会 | ○ | ○ | ○ |
- 利用届出(新規)はWEB版でしかできず、申告データの作成・送信はDL版でしかできません。この分担を知らないと、最初の1回で必ず迷います。
- DL版は、PCdesk(WEB版)にログインして
[利用者メニュー]タブ→[PCdesk(DL版)をダウンロード]から入手します。ホームページから直接ダウンロードするのではありません。ログイン時に「事前準備セットアップが未完了です」と出ても[閉じる]で構いません。 - スマートフォンからPCdeskはダウンロードできません。
- サービス時間(更改前):通常期は月〜金+毎月の最終土曜と翌日曜の8時30分〜24時(祝日・12月29日〜1月3日を除く)。繁忙期(1月15日〜3月15日)は全日8時30分〜24時、1月15日〜31日は0時〜24時です。

16-3 法人住民税・法人事業税を電子申告する
この節の公式ページ:電子申告の操作
- ログインする。PCdesk(DL版)の起動時、およびポータルセンタへの接続時にログインします。
- 申告データを準備する。利用者情報ファイル(利用届出の情報)をもとに、提出先・申告税目などの作成条件を入力して、申告データのひな型を作ります。
- 申告データを作成する。申告書のレイアウトイメージでひな型を編集します。住所・氏名の自動入力、税額の自動計算などの支援機能があります。
- 電子署名を付与する。納税者本人が送信する場合は本人の電子署名が必要です。
- 申告データを送信する。
- メッセージを確認する。受付通知が届きます。受け付けられたデータは、ダウンロード機能でPCdeskから内容を確認できます。
- 電子署名を付与せずに利用届出(変更)を送信した場合、受付通知は届きません。
- ポータルセンタや自治体から、プレ申告データや特別徴収税額通知データが提供されることがあります。
- 申告書等のエクスポート/インポート機能があるので、税理士とのファイル受け渡しや、市販の税務・会計ソフトとの連携ができます。
16-4 給与支払報告書を提出する
この節の公式ページ:給与支払報告書
- 提出方法は3通りです。①PCdeskで1人分ずつ手入力する ②CSVファイルをPCdeskへインポートする ③XMLファイルをPCdeskへインポートする(
[申告データをインポートする]機能を使います)。 - CSVで作る場合は、「仕様書・様式集」で配布されているCSVデータ作成支援ツールでチェック・修正・出力できます。
- 給与所得者異動届出書も、同じくCSV/XMLのインポートで作成・提出できます。
- 給与支払報告書または公的年金等支払報告書は、前々年(基準年)の給与所得または公的年金等の源泉徴収票の税務署への提出枚数が一定枚数以上であるとき、eLTAXまたは光ディスク等による提出が義務です。この枚数の基準が、令和8年12月31日までに提出するものは100枚以上、令和9年1月1日以後に提出するものは30枚以上へ引き下げられます。つまり令和8年分の給与支払報告書(令和9年1月提出分)から30枚基準です。基準年は令和7年です。「うちは100枚もないから対象外」と思い込んでいると、義務違反になります。
- 一元化の仕組みがあります。給与支払報告書・公的年金等支払報告書・源泉徴収票を同時に作成してeLTAXへ一括送信すると、支払報告書は各市区町村へ、源泉徴収票はe-Taxで所轄税務署へそれぞれ提出されます(PCdeskおよび一元化対応の税務ソフトに限ります)。
- 令和8年9月24日以降は、個人住民税(特別徴収)関係の手続(給与支払報告書の提出・給与所得者異動届出・退職所得に係る納入申告)がPCdesk(WEB版)での操作になります。
16-5 特別徴収税額通知を受け取る
特別徴収義務者用(会社が受け取るもの)
- eLTAXの
[処分通知等一覧]を開きます。 - 対象のデータを選び
[ファイルのダウンロード]または[選択した明細の詳細内容を表示する]で添付ファイルを取得します。 - データは総括表情報と個人別明細書を含むXML形式です。PCdeskには個人別明細情報をCSV形式で出力する機能があります。
- eLTAXの解説ページには「令和6年度から地方公共団体において電子通知への対応が義務化されること及び副本が廃止されることに伴い、令和5年度までの内容を掲載しています」と明記されています。令和6年度以降の現行の取扱いは、この解説ページからは確認できません。実務では、必ず最新の特設ページや自治体からの案内をご確認ください。
- (令和5年度までの取扱いとして)電子署名あり=正本はLGPKIの職責証明書で署名されており、法的効力があるため自治体から書面が送付されない場合があります。電子署名なし=副本には法的効力がなく、書面は従前どおり送付されます。
納税義務者用(従業員に渡すもの)
- 通知書ファイルはAES-256形式で圧縮されています。Windows標準のエクスプローラーでは解凍できません。対応する解凍ソフトを用意してください。
- ファイルを開くパスワードは「eLTAX 特徴税通パスワード確認サイト」で確認します。
- 従業員は、勤務先から配布された「パスワード取得用URLファイル」に記載のURLまたはQRコードからアクセスします。
- ファイルの内容が市区町村からの通知内容と同一であることは、「eLTAX 特徴税通記載事項確認サイト」(www.kakunin.eltax.lta.go.jp)で確認できます。
16-6 共通納税システムで納付する
この節の公式ページ:共通納税システム
- 事前準備。納付する対象の地方公共団体すべてに利用届出が必要です。PCdesk(DL版/WEB版)の利用者情報メニューにある
[提出先・手続き変更]から、提出先と税目を追加します。 - 納付情報の発行依頼。「電子申告連動」(申告済データを選ぶ)または「手入力/ファイル取込み」で納付情報発行依頼を行います。
- 納付情報を受け取る。納付状況が「納付可」になったら、納付情報一覧から選択します。
- 納付方法を選ぶ。ダイレクト方式/インターネットバンキング/ATM/クレジットカードから選びます(インターネットバンキングとクレジットカードは、金融機関サイトや「F-REGI公金支払い」サイトへ移動します)。
- 完了すると「納付完了通知」がメッセージボックスに格納されます。
| 区分 | 対象税目 |
|---|---|
| 電子申告データ・特徴税額通知と連動できる | 法人都道府県民税/法人事業税/特別法人事業税(地方法人特別税)/法人市町村民税/事業所税/個人住民税(退職所得に係る納入申告、給与特別徴収で税額通知が電子的に送付されている場合)/都道府県民税(利子割・配当割・株式等譲渡所得割) |
| 金額を直接入力(またはデータ取込)する | 個人住民税(給与特別徴収で税額通知が電子的に送付されていない場合)/法人都道府県民税・法人事業税・特別法人事業税・法人市町村民税の見込納付・みなし納付/更正・決定に関する納付 |
- ダイレクト方式は、eLTAXへの口座登録と金融機関での口座振替の審査が必要です。審査に日数がかかるので、早めに手続してください。
- 領収証書は発行されません(画面上の納付済確認メッセージと納付履歴で確認します)。領収証書が必要な場合は、従来どおり窓口で納付書により納付します。
- 手数料は、ダイレクト納付は振替手数料不要、インターネットバンキング・ATMは金融機関によって利用手数料がかかる場合があります。クレジットカードは納付額に応じて「F-REGI 公金支払い」サイトのシステム利用料がかかります。
- 金融機関ごとに利用できる収納方法(ダイレクト・インターネットバンキング・ATM)が異なります。
- 「利用者名(カナ)」で使える文字が特殊です。すべて全角で、数字・英大文字・カタカナ大文字・濁点半濁点・記号(¥,.「」()-/)・スペースのみです。英小文字と、ャ・ュ・ョなどの小書きカナは使えません。「‐」(全角ハイフン)も不可です。
- サービス時間(更改前)は、情報リンク方式・ダイレクト方式・クレジットカードが8時30分〜24時、オンライン方式(ATM・インターネットバンキング)は通常期0時〜24時です。
- 残高不足などの「エラー通知」を必ず確認してください。納付日を指定した場合は、指定日の午前中にメッセージボックスを確認します。

16-7 複数の自治体へまとめて納付する
- 納税メニューから
[電子申告連動]を選びます。 [納付対象申告一覧]で、納付したい申告情報を選択します。[納付・納入金額一覧]でまとめる明細を確認します(個別に修正・削除できます)。[納付・納入金額確認]で金額を確認し、納付情報発行依頼を行います。- 納付状況が「納付可」になったら納付します。
- まとめられるのは「同一手続、かつ同一の事業年度・期別等」の申告です。
- 電子申告データ等との連動を2回行うと、1回目の申告は対象外になります。
- 納付情報発行依頼を複数送る場合は、「まとめ納付見出し」に目印となる情報を設定しておくと管理しやすくなります。
- 電子申告で複数の提出先へ申告する場合は、「利用届出(変更)」で提出先を追加してください。
16-8 CSVインポートのエラーを読む
この節の公式ページ:CSVインポートエラー
- PCdeskは、エラーログ「Convert_ERR.log」を出力します。
- 場所は
(PCdeskインストールフォルダ)¥LT¥LTN¥TMP¥Convert_ERR.logです(例:C:¥Program Files¥LT¥LTN¥TMP¥Convert_ERR.log)。 - メモ帳などで開きます。
- 先頭に必ず
CHECK_ERROR :があり、続いて様式バージョン→処理日時→CSVインポートファイル名→エラー発生行→カラム番号・名称(カンマ区切りで先頭から何番目の項目か)→エラー内容の順に記載されています。 - 「仕様書・様式集」で配布されているCSVデータ作成支援ツールでデータチェック・修正・出力ができます。
- 市販の税務・会計ソフトで作成したCSVでエラーが出た場合は、そのソフトの製造元に問い合わせてください。eLTAX側では対応できません。
- 「証明書選択時に利用できないバージョンと表示される」場合は、署名用プラグインのインストールを確認します。
- ZIPファイルを展開した後の「更新日時」の扱いに注意が必要です。
- eLTAX・地方税共同機構を装ったメール/SMS/LINE/詐欺サイトへの注意喚起が、公式トップに掲出されています。納付を促すメールが届いても、リンクを踏まず、必ず公式サイトからログインしてください。
17. うまくいかないときの共通チェック
症状から原因にたどり着けるようにまとめました。ソフトを横断してよく起きるものを集めています。
17-1 症状別の早見表
| 症状 | まず疑うところ |
|---|---|
| 決算書が作れない(弥生会計) | ①株主資本等変動計算書の差額 ②貸借バランス ③複合科目の残高 ④未確定勘定を使った仕訳 ⑤決算書項目が未設定の科目 ⑥取引確認用の付箋 ⑦未承認の仕訳。第5章5-3の表で全部つぶせます。 |
| 繰越処理ができない(弥生会計) | 複合科目の残高/未確定勘定/貸借バランス/取引確認用の付箋の4つです(第5章5-5)。 |
| 消費税申告書が作れない(弥生会計) | [消費税設定]と[消費税事業所設定]が食い違っています(第2章2-2)。 |
| 同じ取引が二重に入っている | 自動取込と手入力の重複、またはCSVの二重インポートです。マネーフォワードなら[仕訳帳]→[重複チェック](第8章8-5)、弥生会計なら仕訳日記帳の[重複]ボタンで探せます。 |
| 口座の明細が取り込めない | 連携エラーの種類を確認します。「設定エラー」ならID・パスワードの再入力、「要追加認証」なら速やかに認証。弥生会計のインストール版「口座連携の設定」は2025年5月に終了しています(第4章・第7章)。 |
| 過去の明細がさかのぼれない | 弥生会計の口座連携は前年1月1日以降が上限で、設定後は変更できません。CSVインポートで対応します(第4章4-2)。 |
| 仕訳をインポートするとエラーになる | 弥生会計はデスクトップの「弥生会計インポートエラー.txt」を確認。多くは科目名・税区分名・部門名の不一致です(第4章4-5)。マネーフォワードは赤く表示された行を修正します。eLTAXは「Convert_ERR.log」を確認します(第16章16-8)。 |
| 給与明細が従業員に見えない | ①その従業員の給与計算が未確定 ②公開日を迎えていない、のどちらかです(第10章10-6)。 |
| 賞与の所得税がおかしい | 前月の給与計算が確定していないと、「前月に給与支給がない」扱いで計算されます(第10章10-7)。 |
| 共有したはずのファイルが相手に見えない | Googleドライブは、親フォルダより低い権限を個別ファイルに設定できません。またフォルダを「移動」したつもりでショートカットになっていることがあります(第11章)。 |
| スプレッドシートの表示が勝手に変わる | 誰かが「フィルタ」を使っています。共同編集中はフィルタ表示を使ってください(第12章12-3)。 |
| e-Taxで送ったのに受理されていない | 「申告完了」画面は形式チェックの通過にすぎません。メッセージボックスの受信通知を必ず確認します(第15章15-5)。 |
| ダイレクト納付のボタンが押せない | 有効期間は送信日から2か月間です。また納期限当日に送信した場合、納付日の指定はできません(第15章15-7)。 |
| eLTAXで申告データが作れない | 申告データの作成・送信はPCdesk(DL版)でしかできません。WEB版では作れません(第16章16-2)。※令和8年9月24日以降は機能配置が変わります。 |
17-2 ログイン・認証まわりの共通チェック
- 入力ミスの排除:メモ帳に打ってからコピー&貼り付けで入力します。半角・全角、Caps Lock、Num Lock、余分なスペース、ブラウザのオートコンプリートによる誤入力を確認します。
- 証明書の有効期限:マイナンバーカードの電子証明書は5年です。商業登記の電子証明書は選んだ証明期間で切れます。名前や住所の変更でも失効します。
- パスワードのロック回数:マイナンバーカードの署名用は5回、利用者証明用・券面事項入力補助用は3回でロックされます。
- 権限の確認:マネーフォワードの連携情報の編集はオーナー権限のみ。弥生会計のユーザー追加・他ユーザーのパスワード変更は管理者権限のみです。
- そのパソコンでないとできない操作:法人口座で電子証明書を使う金融機関の登録・認証更新は証明書のあるパソコンで。弥生ドライブのロック強制解除は最後に使ったパソコンで行います。
17-3 「取り消せない操作」の一覧
この一覧にある操作は、実行前にバックアップを取るか、内容を二重に確認してください。
| ソフト | 取り消せない操作 |
|---|---|
| 弥生会計 | 繰越処理/仕訳データのインポート/勘定科目オプションの設定/電子帳簿保存の設定/仕訳承認の設定/科目残高入力で「はい」を選んで差額を繰越利益・元入金に集計すること/勘定科目の削除 |
| マネーフォワード会計 | 事業者区分の変更(不可)/製造原価科目の利用(元に戻せない)/税区分一括変換/仕訳ルールの一括編集(バックアップも作られません)/仕訳の一括削除 |
| マネーフォワード給与 | 締め日グループの削除(そもそも不可)/給与確定の取消(取消時点の従業員情報で再計算されるため元には戻りません)/賞与の支給対象期間の変更(不可) |
| Googleドライブ | ゴミ箱を空にする/30日経過後の自動完全削除/30日または100版を超えた変更履歴の消失 |
| Gmail | テンプレートの削除/送信取消の猶予時間(最長30秒)を過ぎた送信 |
| e-Tax | すでに番号がある状態での開始届出書の再提出(旧番号とメッセージボックスが使えなくなります)/クレジットカード納付の手続完了後の取消 |
17-4 毎月の締めでやっておくと事故が減ること
- 自動取込の未処理を0件にする。「未定」のまま残っている明細がないか確認します。
- 付箋・確認フラグを外す。弥生会計なら取引確認用の付箋を月次で外しておくと、決算時にまとめて対応せずに済みます。
- 重複チェックを回す。マネーフォワードの重複チェック、弥生会計の仕訳日記帳の重複ボタンを月次で実行します。
- 残高を実物と突き合わせる。預金残高は通帳・明細と、現金は実際の有り高と一致しているか確認します。
- 税区分が「不明」の仕訳がないか確認する。弥生会計は消費税集計表の集計時にエラーで気づけます。
- バックアップを取る。月次で1本残しておくと、後から遡って調べたいときにも役立ちます。
17-5 月次・年次でやることの早見表
ソフトを横断して、いつ何を確認するかを1枚にまとめました。
| タイミング | やること | 該当する章 |
|---|---|---|
| 毎月(締めの直後) | 自動取込の未処理を0件にする/付箋・確認フラグを外す/重複チェックを回す/預金・現金の残高を実物と突き合わせる/税区分が「不明」の仕訳がないか確認する/バックアップを取る | 4-1・4-3・5-2・8-5 |
| 給与支給の前月まで | 締め日グループ・社会保険料率・住民税額の設定を確認する(5月支給分の確定後に新年度の住民税へ切り替え) | 10-1・10-3・10-4 |
| 賞与の支給前 | 前月の給与計算を確定させてから賞与計算を作成する(未確定だと所得税が誤って計算される) | 10-7 |
| 決算日の1か月前 | 貸借バランス・複合科目・未確定勘定・付箋の4点を片付ける/消費税設定と消費税事業所設定の食い違いを確認する | 2-2・2-4・5-3・5-5 |
| 決算日から2か月以内 | 決算書を作成し、e-Taxで送信して受信通知を確認する/地方税はeLTAXで申告し、共通納税で納付する | 5-3・15-5・16-3・16-6 |
| 翌期の入力を始めるとき | 弥生会計は繰越処理(元に戻せない)/マネーフォワードは次年度繰越(何度でもやり直せる) | 5-5・9-4 |
| 年に1回 | 電子証明書の有効期限を確認する(マイナンバーカードは5年)/連携している口座・カードの棚卸しをする | 15-3・17-2 |
18. 出典・ご利用にあたって
18-1 主な出典
本ページの操作手順は、次の公式サポート・公式ヘルプ・公式サイトで確認した内容にもとづいて、当事務所が独自に整理・執筆したものです。各社の解説文をそのまま転載したものではありません。
| 対象 | 出典 |
|---|---|
| 弥生会計・弥生ドライブ | 弥生 サポート情報(弥生株式会社) |
| マネーフォワード クラウド会計・給与 | マネーフォワード クラウド サポートサイト(株式会社マネーフォワード) |
| Googleドライブ・スプレッドシート・カレンダー・Gmail・Meet | Google ヘルプ(Google LLC) |
| LINE | LINEヘルプセンター(LINEヤフー株式会社) |
| e-Tax | e-Tax 国税電子申告・納税システム/国税庁 |
| eLTAX | eLTAX 地方税ポータルシステム(地方税共同機構) |

18-2 ご利用にあたって
- 本ページは2026年8月時点で各社の公式情報から確認できた内容にもとづいています。画面の名称・ボタンの位置・仕様・制限は、バージョンアップや制度改正により変更されることがあります。実際の操作にあたっては、必ず各社の公式サポートおよび最新の案内をご確認ください。
- 公式情報で確認できなかった操作は掲載していません。本ページに載っていない操作については、各社のサポート窓口へお問い合わせください。
- 本ページは操作方法の解説であり、個別の会計処理・税務判断についての助言ではありません。勘定科目の選択、税区分の判定、資産計上か費用処理かといった判断は、事実関係によって結論が変わります。
- 本ページの情報を用いて行われた判断・操作の結果について、当事務所は責任を負いかねます。重要な処理の前には、必ず顧問税理士または各ソフトの提供元にご確認ください。
- 本ページに記載した料金・プラン内容(従量課金の単価など)は2026年8月時点のものです。各社の改定により変更されることがあります。
- 電子帳簿保存法やインボイス制度の要件を満たしているかどうかは、ソフトの設定のみでは判断できません。保存要件・記載要件・社内規程の整備とあわせてご確認ください。
- 顧客情報や個人情報を含む資料をクラウドサービスやメッセージアプリでやり取りする場合は、個人情報保護法上の安全管理措置に照らしてご判断ください。本ページは各サービスの操作方法を説明するものであり、特定の運用方法を推奨するものではありません。
- 各製品名・サービス名は、それぞれの提供元の商標または登録商標です。当事務所は、いずれの提供元とも資本関係・代理店関係にありません。特定の製品を推奨するものでもありません。
18-3 あわせて読みたいページ
| ページ | 内容 |
|---|---|
| 経理・決算セルフチェック | 決算前に自社で確認できる71項目のチェックリスト。本ページの操作と対で使えます。 |
| 中小企業の経理・会計処理ガイド | そもそもどう仕訳を切るか。仕訳例を分野別に収録しています。 |
| インボイス制度 完全ガイド | 経過措置・少額特例・各ソフトの設定を含めた制度全体の解説です。 |
| 源泉所得税の電子納付 | 納期の特例を含む源泉所得税の納付フローを、画面に沿って解説しています。 |
| 法人の年間スケジュール | いつ何をするか。決算月別にまとめています。 |
| 税務計算ツール集 | その場で計算したいときに。全168式を収録しています。 |
| 節税一覧(全140項目) | 使える制度を根拠条文つきで整理しています。 |
設定でつまずいたままになっていませんか
会計ソフトの初期設定は、一度間違えると後から直せないものがあります。
消費税の設定、科目体系、連携の範囲、決算までの段取りまで、まとめてご相談ください。
