【図解】Google AI StudioとGemini APIの使い方|登録・課金と上限・APIキー・コードと毎月の管理【2026年10月】

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この記事の結論

  • Geminiの入口は3つあります(個人で使う・開発者として使う・会社の仕組みとして使う)。本記事は、Claude Consoleに当たる「開発者として使う」入口、Google AI StudioとGemini APIを扱います。
  • 進め方は、①Googleで入る、②無料で試す、③課金と上限を決める、④APIキーを作る、⑤コードで使う、⑥運用する、の順です。
  • 無料の利用では、入力した内容が製品の改善に使われ、人が読むことがあると公式が明記しています。顧問先や取引先の情報、個人情報は入れません。業務で扱うなら、有料側の条件を確認してからにします。
  • 課金は前払い(Prepay)が基本です。残高が0になると、同じ請求先のAPIキーがすべて止まります(HTTP 402)。利用を止める上限は4種類あり、通知だけの予算は使用を止めません。
  • APIキーは、使える範囲を制限したものを作り、環境変数で渡します。制限のない標準キーは、Gemini APIが拒否すると公式に書かれています。
  • 月に1回、残高・上限・キー・請求書を点検します。日本の消費税やインボイスの扱いには、公式資料だけでは確認できない点があるため、本文で「要確認」として整理しました。
  • 画面は、実際のGoogle AI Studioを2026年10月24日に撮影した写真31枚で説明しています。メニューの全項目と、課金・上限・キーの画面を、番号付きで確かめられます。
  • 入力した内容が残る場所(System instructions・History・ログ)は、章「入力内容の保存とログの設定」にまとめました。画面のスイッチと、APIの既定値の関係も、書いてあります。

「GeminiのAPIやGoogle AI Studioを開いてみたけれど、どこから手を付ければよいか分からない」「無料で試したいが、顧問先や取引先の情報を入れてよいのか不安」。そんな方に向けて、Google AI StudioとGemini APIの使い方を、手順に沿って解説します。

Claude側の考え方(APIクレジットの仕組みと会計処理)は、前回の記事で解説しました。Claude Consoleの画面の使い方は、画面写真つきの別の記事にまとめています。本記事は、同じ「登録から運用まで」の流れを、Geminiに当てはめたものです。登録、無料での試用、課金と上限、APIキー、コードでの呼び出し、毎月の点検、そして経理担当者が確認したい請求書と消費税の論点までを、2026年10月時点の公式情報にもとづいてまとめました。

※画面の写真は、2026年10月24日に当事務所が撮影し、番号・枠とぼかし(メールアドレス、請求先アカウントのID、プロジェクト名)を加えたものです。撮影したアカウントには、Google Cloudの取り込み済みプロジェクトがなく、キー・使用量・利用額などの一覧は空の状態でした。操作は、画面を開いて見ることが中心で、Playgroundで「Run」を1回だけ押して、実行した画面と、Historyの画面を撮影しています。キーの作成、課金の設定、プロジェクトの取り込みなどは、していません。公式ドキュメントのうち、調べた範囲(ai.google.devの主要ページ)には、Google AI Studioの画面を写した画像は見当たりませんでした。Google Cloudの予算の説明などに数点ある図も、転載してよい条件を確認しきれなかったため、使っていません。そのため、写真以外の図は、すべて当事務所が作成したイメージ図です。画面の表示は、メニューとPlaygroundがおもに英語、Dashboardの中がおもに日本語でした(一部に、言語が混ざった部分もあります)。本文では、画面の名前に、公式ドキュメントの英語名を( )で添えています。この英語名は、公式ドキュメントでの呼び名にもとづく補足で、画面に英語で出ていたとは限りません。画面は更新により変わることがあります。

目的別の読み方

目次

Geminiの入口は3系統。この記事で扱うのは「開発者として使う」入口

「Gemini」という名前のものは、入る場所によって、料金の払い方も、入力した内容の扱いも変わります。使い始める前に、まず全体像をつかみましょう。

この記事で扱う 個人で使う 開発者として使う 会社の仕組みとして使う Geminiアプリ gemini.google.com 対話・文章作成・調べもの 無料/月額プラン 個人向けの月額プラン Google AI Plus・Pro・Ultra AI Studio画面の枠が増える APIは別に課金される Google AI Studio aistudio.google.com プロンプトの試作・キー発行 画面は無料枠あり Gemini API プログラムから呼び出す キーはAI Studioで発行 従量課金・無料枠は一部 Workspace内のGemini Gmail・ドキュメントなど Workspaceの料金に含まれる 保護の対象はエディション次第 Gemini Enterprise 社内データにつなぐ基盤 席ごとの月額/従量課金 開発基盤は旧Vertex AI 改善に使われ得る(人が読む場合も) Geminiアプリ(個人・アクティビティがオン) AI StudioとAPIの無料の利用 → 顧問先の資料・個人情報は入れない 学習に使わないと公式が明記 APIの有料・Workspace(保護対象) Gemini Enterprise・Agent Platform → 顧客データを扱うならこちら側で
図1 Geminiの入口の全体像。本記事で扱うのは、真ん中の「開発者として使う」入口です(当事務所作成)。※スマホでは図を横にスクロールできます。
入口誰が使う入る場所払い方入力した内容の扱い(公式の記述)
Geminiアプリ個人gemini.google.com、スマホアプリ無料/月額プラン(Google AI Plus・Pro・Ultra)「Geminiアプリ アクティビティ」がオンだと、生成AIの学習を含むサービスの改善に使われ、人が一部を確認することがあります。オフなら72時間保存され、学習には使われません。
Google AI Studio業務・開発目的の人(18歳以上)aistudio.google.com画面は無料枠あり。APIの利用は別に課金無料の利用では、製品の改善に使われ、人が読むことがあります。課金が有効なCloudプロジェクトを使えるアカウントは、有料の扱いです。
Gemini API開発者ドキュメントはai.google.dev。キーはAI Studioで発行従量課金(前払い最低5ドル、または後払い)。無料枠は一部のモデルだけ有料の利用では、製品の改善に使われません(不正利用の防止などのため、限られた期間ログが残ります)。無料の利用はAI Studioと同じです。
Workspace内のGeminiWorkspaceを契約する組織Gmail・ドキュメントなどのサイドパネル、gemini.google.com(仕事用)Workspaceの料金に含まれる保護の対象のエディションでは、人のレビューにも、生成AIモデルの改善にも使われません。対象外のエディションもあります。
Gemini Enterprise全社で導入する企業管理者が設定し、社員が専用のWebアプリで使うユーザー単位の月額・年額プロンプトや出力を、Googleや他社のモデルの学習に使わないと、公式が説明しています。
Agent Platform(旧Vertex AI)企業の開発者・IT部門Google CloudコンソールGoogle Cloudの従量課金顧客の事前の許可なく、モデルの学習や調整に使わないと、公式が説明しています。

※2026年10月23日時点の公式の記述を、当事務所が要約しました。Agent Platformの正式名称は「Gemini Enterprise Agent Platform」で、Vertex AIから名称が変わり、機能が加わったものです(2026年4月発表)。

業務の情報を入れてよいのは、どの入口か

公式の記述を整理すると、分かれ目は「無料か有料か」と「個人向けか法人向けか」です。

  • 改善に使われ得る(人が読む場合も):Geminiアプリ(個人)。AI StudioとGemini APIの無料の利用。
  • 学習に使わないと公式が明記:Gemini APIの有料の利用。Workspace(保護の対象のエディション)。Gemini Enterprise。Agent Platform。

AI StudioとAPIの無料の利用について、公式の利用規約は、機微な情報・機密情報・個人情報を送らないよう求めています。顧客名、マイナンバー、口座番号、決算資料などは、無料の利用には入れないでください。

なお、「学習に使われない」ことと「何も保存されない」ことは別です。有料のAPIでも、不正利用の防止などのため、限られた期間ログが保存されます。入力してよい情報の範囲は、守秘義務や社内のルールに照らして、先に決めておきましょう。

個人向けの月額プラン(Plus・Pro・Ultra)に入ると、何が変わるか

Google AI Plus・Pro・Ultraは、主にGeminiアプリを使うための月額プランです。AI Studioやコードからの利用との関係は、次のとおりです。

  • プランの特典が効くのは、AI Studioの画面(PlaygroundとBuild)の利用枠だけです。キーを使ったAPIの呼び出しは、プランとは別に課金されます。
  • 個人プランに入っていることは、「有料の扱い」になる条件として、公式の規約が挙げているものではありません。規約が挙げるのは、課金が有効なCloudプロジェクトを使えること、またはWorkspaceのenterpriseアカウントであることです。
  • Deep Researchなどのエージェントは、どのプランにも含まれず、有料のAPIキーが必要です。
  • 最新モデルのGemini 4 Argonは、無料の枠では使えません(APIの無料枠にもありません)。

Workspaceをお使いの場合

  • Workspace内のGemini(Gmail・ドキュメントなどのGemini)は、BusinessとEnterpriseの各プランに含まれ、追加の購入は不要です。
  • 「企業向けのデータ保護」の対象かどうかは、エディションで分かれます。Business Starter・Standard・Plusなどは対象です。1人で使うWorkspace Individualなどは対象外で、その場合はチャットが人のレビューを受け、製品の改善に使われ得ます。
  • AI Studioは、管理者が管理コンソールでオン・オフを切り替えます。オフのときは、画面にアクセス拒否のメッセージが出ます。
  • Gemini Enterpriseは、Workspaceに含まれるGeminiとは別の商品です。

使い始めるまでの全体の流れと準備

Google AI StudioとGemini APIの初期設定は、大きく6つのステップに分かれます。上から順に進めると、迷わずに設定できます。

1 Googleで入る 18歳以上・日本は対象 同意でキーも自動作成 2 無料で試す Playgroundで試作 架空のデータで 3 課金と上限 前払い(最低5ドル) 上限を先に決める 4 APIキーを作る 制限付きキーを使う 環境変数で渡す 5 コードで使う PythonかREST usageで費用を確認 6 運用とチーム 権限と請求書の保存 毎月の点検 毎月の点検(運用) 残高と上限の確認 キーの棚卸し 請求書・領収書の保存 廃止予定のモデル
図2 Google AI Studio(Gemini API)を使い始めるまでの6ステップと、その後の運用(当事務所作成)。※スマホでは図を横にスクロールできます。

準備するもの

  • Googleアカウント(個人のアカウントか、Workspaceのアカウント。18歳以上であること)
  • 日本が提供地域に含まれていること(公式の提供地域の一覧に「Japan」があります。2026年10月22日時点)
  • 支払いに使うクレジットカード(有料のAPIを使うとき)
  • 請求書に載せる会社名・住所などの請求先情報(有料のAPIを使うとき)
  • Workspaceのアカウントで入る場合は、管理者がAI Studioをオンにしているかの確認

先に決めておくこと

1人で試すだけなら、ここは飛ばしてかまいません。社内の複数人で使う場合や、業務のデータを扱う場合は、次の4点を先に決めておきます。

  • 入力してよい情報の範囲(個人情報や、顧問先・取引先の情報を入れてよいか)
  • 支払いと上限を管理する人(請求の担当者)
  • 何に使うか(用途)と、用途ごとの月の予算
  • APIキーを作ってよい人の範囲

画面の見方:メニューの全項目(写真で解説)

Google AI Studioにログインすると、左側にメニュー、右側に選んだ画面が表示されます。項目は多く見えますが、はじめに使うのは、試すための「Playground」と、課金やキーを管理する「Dashboard」の中の数項目だけです。下の表で「◎」を付けた項目から見れば十分です。残りは、使う段階になってから見れば足ります。

Google AI Studioの左側メニューの全項目に番号を付けた画面写真(左がメインメニュー、右がDashboardの中のメニュー)
写真1 Google AI Studioの左側のメニュー(全項目)。左がメインメニュー、右が「Dashboard」を押したときに開くメニューです(別々の画面を並べて、1枚にまとめています)。画面の下の端にあるアカウントの表示は、ぼかしてあります。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。

メインメニューの項目を、先に表で説明します。

番号項目何ができるか
EXPLORE(試す)
1Playground ◎プログラムを書かずに、Geminiを試せる画面です。左のメニューの、いちばん上にあります(写真11。「Playgroundの基本」で説明します)
2Historyプロンプト(質問と設定のまとまり)の一覧を見る画面です。撮影の初めは、一覧は空でした(写真2)。「Run」で実行したプロンプトは、一覧に並びました(写真16)
BUILD(作る)
3New app文章で説明すると、Geminiがアプリを作る機能(Build)の入口です(写真4)
4My apps自分が作った・開いたアプリの一覧です(写真5)
5Galleryほかの人が作ったアプリの見本集です(写真6)
MANAGE(管理する)
6Dashboard ◎押すと、右側のメニュー(⑫〜⑲)に切り替わります。APIキー・プロジェクト・使用量・課金などの管理画面です
7Documentation公式ドキュメント(Gemini APIの説明書)を、AI Studioの中で開きます(写真7)
画面の左下の4つのアイコン(左から順に)
8ベルのアイコン(What’s new)新機能のお知らせです
9歯車のアイコン(Settings)設定や問い合わせのメニューが開きます(写真3)
10虫眼鏡のアイコン(Search)押すと、「Start a chat or vibe code an app」と薄く出る入力窓が開き、候補が4つ出ます。「/build」(アプリを作る)、「/chat」(モデルと会話を始める)、「/key」(APIキーを作る)、「/shortcuts」(キーボードショートカットを見る)です(画面の英語の説明を訳しました。押していません)。Ctrl+/(スラッシュ)でも開きます。写真1には写っていません
11鍵のアイコン(Get API key)APIキーの画面(⑫)が開きます

※左下の4つのアイコンの英語名(What’s new・Settings・Search・Get API key)は、ボタンに付けられた名前から読み取りました。

次は、「Dashboard」を押したときに開く、右側のメニューです。ここが、課金・上限・キーを管理する場所です。

番号項目何ができるか
プロジェクト
12APIキー(API keys) ◎APIキーを作る・一覧で確認する画面です(写真24・25。ステップ4で説明します)。アドレスは aistudio.google.com/api-keys です
13プロジェクト(Projects) ◎Google Cloudのプロジェクトを、AI Studioに取り込む(インポート)・作る画面です(写真8・9。ステップ1で説明します)。課金の状態を示す「請求階層」「ステータス」の列もあります
使用量と請求
14使用量(Usage) ◎プロジェクトごとの使用状況を、グラフで見る画面です(写真28)
15レート制限(Rate limit)モデルごとの処理量の上限(レート制限)を見る画面です(写真29)
16利用額(Spend) ◎プロジェクトごとの利用額と、月の上限(Monthly spend cap)を見る・決める画面です(写真22。ステップ3で説明します)
17課金(Billing) ◎請求先アカウント、Tier(利用枠の段階)、前払いの残高と自動チャージを確かめる画面です(写真20・21・23。ステップ3で説明します)
モニタリング
18ログとデータセット(Logs and Datasets)APIの呼び出しの記録(ログ)を、保存するかどうかを選び、確かめる画面です(写真30・31。「入力内容の保存とログの設定」で説明します)
見出しのない、いちばん下の項目
19変更履歴(Changelog)Gemini APIの更新の履歴のページ(ページの題は「Release notes」)が、新しいタブで開きます。項目には、右上向きの矢印が付いています

※撮影した画面では、メニューとPlaygroundはおもに英語、Dashboardの中はおもに日本語の表示でした(一部に、言語が混ざった部分もあります)。表の( )内の英語名は、公式ドキュメントでの呼び名や、画面のアドレスにもとづく補足で、画面に英語で出ていたとは限りません。画面の言語を切り替える設定は、本記事では確かめていません。

ここからは、メニューの主な画面を、1つずつ写真で見ていきます。

「History」:作ったプロンプトの一覧

「History」を押すと、プロンプト(質問と設定のまとまり)の一覧を見る画面が開きます。撮影の初めは、まだ1件もプロンプトを作っていなかったため、一覧は空でした(下の写真2)。Playgroundで「Run」を押して実行すると、そのプロンプトが一覧に並びました(写真16)。保存先や、共有できる相手の範囲については、公式ドキュメントに説明が見当たりませんでした。

Google AI StudioのHistory画面。プロンプトがまだ1件もない空の状態に番号を付けた画面写真
写真2 Historyの画面(プロンプトの一覧)。撮影の初めの状態で、このアカウントでは、まだ1件もプロンプトを作っていないため、一覧は空でした。実行したあとの画面は、写真16です。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号場所意味・使いどころ
1History左のメニューの「History」です。押すと、この画面が開きます
2All/My files/Shared一覧の切り替えです。撮影時は「My files」が選ばれていました。「Shared」は、名前からすると、共有されたものとみられます(当事務所の読み取りで、確かめていません)
3Search一覧を検索します
4Name/Updated一覧の見出しです。名前と、更新日時が並びます
5「You don’t have any prompts yet.」と「New chat prompt」プロンプトが1件もないときの表示です。「New chat prompt」は、新しいプロンプトを作る画面(Playground)に移るボタンとみられます(押していません)

歯車のメニュー(Settings):利用規約と請求の問い合わせ先

画面の左下の歯車を押すと、設定や問い合わせのメニューが開きます(写真3)。経理の担当者が見ておきたいのは、「アカウントの利用規約」の行と、請求の問い合わせ先(Billing Support)です。

Google AI Studioの歯車のメニューを開いた画面。User settings、アカウントの利用規約、ステータス、Billing Supportなどに番号を付けた写真
写真3 歯車を押したときのメニュー(History画面に重ねて表示しています)。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号場所意味・使いどころ
1歯車のアイコン(Settings)画面の左下にあります。押すとメニューが開きます
2User settings利用者の設定の画面です(中身は開いていません)
3アカウントの利用規約: 有料サービスこのアカウントに当てはまる、利用規約の区分を示す行とみられます(画面に説明はなく、当事務所の読み取りです)。本記事の「無料と有料で、入力した内容の扱いが変わる」に関わる表示ですが、この行だけでは、手元のAPIキーが有料の状態かどうかは分かりません(下の説明を見てください)
4View AI Studio and Gemini statusAI StudioとGeminiの稼働状況のページです。撮影時は、緑の点が付いていました
5Billing Support請求についての問い合わせ先です(開いていません)

※ほかに、Other products(Googleのほかの製品)、Send feedback(意見を送る)、Terms of service(利用規約)、Privacy policy(プライバシーポリシー)が並んでいます。

③の「有料サービス」の意味は、公式の利用規約(2026年4月28日更新)に書かれています。課金が有効なGoogle Cloudプロジェクトを使えるアカウントや、Google Workspaceのエンタープライズ向けアカウントでは、AI Studioの利用は、無料で使っていても「有料サービス」として扱われます。一方、Gemini APIが有料になるのは、課金が有効なプロジェクトを通して使うときだけです。そのため、③が「有料サービス」でも、手元のAPIキーが有料の扱いとは限りません。キーの状態は、本記事の「無料と有料で、入力した内容の扱いが変わる」の章と、「課金」の画面(写真20)で確かめます。

Build(アプリを作る機能):New app・My apps・Gallery

左のメニューの「BUILD」は、文章で説明すると、Geminiがアプリを作ってくれる機能です。本記事が扱うAPI(コードからGeminiを使う方法)とは別の入口ですが、作ったアプリを共有したり公開したりすると、費用が発生することがあります。画面だけ紹介し、費用の注意は「チームで使う」の章に書きました。

Google AI StudioのNew app(Build)画面。説明欄、Default mode、I'm feeling lucky、例のチップなどに番号を付けた写真
写真4 「New app」を押したときの画面(Build)。作りたいアプリの内容を、文章で書いて始めます。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号場所意味・使いどころ
1歯車のアイコンBuild画面の設定です(開いていません)
2説明欄(Describe an app and let Gemini do the rest)作りたいアプリの内容を、文章で書く欄です。左の「+」で、ファイルなどを付けられます
3Default mode作り方の種類を切り替えるメニューです(中身は開いていません)
4I’m feeling luckyボタンの名前からすると、おまかせでアプリの案を作るボタンです(押していません)
5例のボタンの列「Create a game」「Three.js 3D scenes」「Build an Android app」などの例が並びます。右の矢印で、ほかの例も見られます
6Browse the app galleryアプリの見本集(Gallery)に進みます

※画面の上には、「Introducing Gemini 4 Argon」のお知らせが出ていました。

Google AI StudioのMy apps画面。アプリがまだない空の状態に番号を付けた写真
写真5 「My apps」の画面(作ったアプリの一覧)。このアカウントでは、まだアプリがなく、空でした。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号場所意味・使いどころ
1By you/Recents/By others一覧の切り替えです。撮影時は「By you」が選ばれていました。名前からすると、自分が作ったもの・最近開いたもの・ほかの人が作ったもの、の切り替えとみられます(確かめていません)
2+のボタン新しいアプリを作るボタンとみられます(押していません)
3Search for an appアプリを名前で探します
4「No apps yet. As you build and view apps, they’ll appear here.」アプリがまだないときの表示です。アプリを作ったり開いたりすると、ここに並びます
Google AI StudioのGallery画面。検索欄、カテゴリ、Start buildingのボタンに番号を付けた写真
写真6 「Gallery」の画面(アプリの見本集)。画面の上のほうだけを切り出しています。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号場所意味・使いどころ
1検索欄Geminiで作られた、たくさんのアプリを検索します
2カテゴリ「Featured」「All apps」「Gemini 4」「Nano Banana」「Games and Visualizations」「Google Maps」「GenMedia」などで絞り込みます。右の矢印で、続きが見られます
3Start building「Gemini 4 Argon is here」の案内の中のボタンです。押していません

Documentation:公式ドキュメントを、AI Studioの中で読む

左のメニューの「Documentation」を開くと、公式のGemini APIドキュメントが、AI Studioの中に表示されます(写真7)。画面の上には、「Google AI Studio(プレビュー版)の新しいGemini APIドキュメント画面を表示しています」という案内が出ていました。従来の画面に切り替えることもできます。

Google AI Studioの中に表示された公式Gemini APIドキュメントの画面。案内バー、Docs、API reference、コード例などに番号を付けた写真
写真7 Documentationの画面(公式ドキュメントの最初のページ)。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号場所意味・使いどころ
1上の案内バー「Google AI Studio(プレビュー版)の新しい Gemini API ドキュメント画面を表示しています」という案内と、「従来のドキュメント画面に切り替える」「閉じる」のボタンです
2Docs/API reference説明書(Docs)と、APIの仕様書(API reference)の切り替えです
3ダッシュボード管理画面(Dashboard)に移るボタンです
4フィルタ左の目次を、文字で絞り込みます
5左の目次「GET STARTED」(Overview・Get started・API keys・Pricing・Coding agent setup)と、「MODELS」(All models・Latest Gemini models・Nano Banana・Veo・Gemini Omni Flash・Lyria 3.5など)が並びます
6コード例Python・JavaScript・REST・Java・Goの切り替えです。この写真のコードは、Interactions APIの書き方(model=”gemini-4-argon”、interaction.output_text)でした
7Get Started/Create API Key使い始めの案内と、APIキーを作るボタンです(押していません)

ステップ1・2 Googleアカウントで入り、無料で試す

まずは、AI Studioで主に使う画面と、その開き方を押さえておきましょう。どの画面も、aistudio.google.com の後ろに続くアドレスで直接開けます。

Playground プロンプトを試す /prompts/new_chat Build アプリを作る機能 /apps Projects プロジェクトの一覧 /projects API keys キーの作成・一覧 /api-keys Billing 残高・購入・自動チャージ /billing Spend プロジェクトの月の上限 /spend Rate limit モデルごとの処理量の上限 /rate-limit Usage 利用状況のグラフ /usage Status サービスの稼働状況 /status 試す・作る プロジェクトとキー お金と上限 見える化
図3 AI Studioの主な画面と、開くためのアドレス(aistudio.google.com の後ろに付けます)。当事務所作成。図の中の名前は、公式ドキュメントなどにある英語名です。実際の画面のメニューでは、Dashboardの中の項目が、日本語(APIキー・プロジェクト・使用量・レート制限・利用額・課金)で表示されます(写真1)。※スマホでは図を横にスクロールできます。

ステップ1:Googleアカウントで入る

  1. ブラウザで aistudio.google.com を開き、Googleアカウントでログインします。
  2. 利用規約の画面が出たら、内容を確認して同意します。
  3. 初めて使う人には、既定のGoogle Cloudプロジェクトと、APIキーが自動で作られます。キーは、左のメニューの「Dashboard」の中にある「APIキー」の画面(公式ドキュメントの名前は「API keys」)で確認できます。

すでにGoogle Cloudを使っている人には、自動では作られません。AI Studioの左のメニューで「Dashboard」を押し、「プロジェクト」の画面(写真8)を開きます。右上の「プロジェクトをインポート」を押し、使うプロジェクトを選んで取り込みます(写真9)。そのあと「APIキー」の画面(ステップ4)で、そのプロジェクトのキーを作ります。公式ドキュメントでは、これらの画面を「Projects」「Import projects」「API keys」と呼んでいます。

Google AI Studioのプロジェクト画面。プロジェクトについて、新しいプロジェクトを作成、プロジェクトをインポート、検索欄、一覧の見出し、案内文に番号を付けた写真
写真8 Dashboardの中の「プロジェクト」の画面。このアカウントでは、取り込み済みのプロジェクトがなく、一覧は空でした。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号場所意味・使いどころ
1プロジェクトについて公式の説明ページへの入口とみられます(押していません)
2+新しいプロジェクトを作成Google Cloudのプロジェクトを、新しく作るボタンです(押していません)
3プロジェクトをインポート ◎すでにあるGoogle Cloudのプロジェクトを、AI Studioに取り込むボタンです。押すと、写真9の画面が開きます
4プロジェクトを検索取り込み済みのプロジェクトを、名前で探します
5一覧の見出し ◎「プロジェクト」「キー」「作成日時」「月ごとの費用」「請求階層」「ステータス」が並びます。課金の状態は、「請求階層」と「ステータス」の列で見ます(ステップ3で説明します)
6「プロジェクトが見つからない場合」「ここに表示されるのは、インポートされたプロジェクトのみです。」と案内が出ます。取り込み済みのプロジェクトがないと、一覧は空になります

「プロジェクトをインポート」を押すと、画面の右側に、取り込むプロジェクトを選ぶパネルが開きます(写真9)。

Google AI Studioのプロジェクトをインポートするパネル。検索欄、すべて選択、インポート候補のプロジェクトの一覧に番号を付けた写真
写真9 「プロジェクトをインポート」を押したときの、右側のパネル。プロジェクトの名前は、ぼかしてあります。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号場所意味・使いどころ
1検索欄 ◎プロジェクトの名前か、プロジェクトIDで探します。上に、「Google AI Studio does not show all your Cloud Projects. To import them, search by name or project ID.」(Google AI Studioは、すべてのCloudプロジェクトを表示しません。取り込むには、名前かプロジェクトIDで検索してください)と出ていました
2すべて選択候補を、まとめて選ぶチェックです
3インポート候補のプロジェクト取り込める候補の一覧です。使うプロジェクトにチェックを入れます。撮影したアカウントでは3件が出ました(名前はぼかしてあります)

※取り込みを確定するボタンの表示は、撮影した画面の範囲では確認できませんでした。この撮影では、プロジェクトの取り込みはしていません。実際に取り込むときは、画面の案内に従ってください。

うまく入れないときは、後半のトラブルの一覧を見てください。年齢の確認、提供地域、管理者の設定が原因のことがあります。

ステップ2:無料で試す

AI Studioの画面の利用は、無料のまま使えます。有料のAPIキーを紐づけて使ったときだけ、そのキーの利用分に課金されます。

ただし、無料で使えるモデルは一部です。2026年10月23日時点の料金ページでは、Gemini 3.8 Flash、3.6 Flash、3.5 Flash-Liteなどが無料の対象です。Gemini 4 ArgonとGemini 3.1 Pro Previewには、無料枠がありません。無料枠の回数などの具体的な数値は、公式ドキュメントには載っておらず、AI Studioの「レート制限」の画面(アドレスの末尾は rate-limit。写真29)で確認します。ただし、撮影したアカウントにはプロジェクトがなく、数値は確認できませんでした。

使えるモデルは、画面の「Model selection」(モデルの選択)で確かめられます(写真10)。モデルごとに、料金や、「Paid」などの札が表示されます。

Google AI Studioのモデル選択画面。検索欄、カテゴリ、Gemini 4 Argon、NewとPaidの札、料金の行、Gemini 3.8 Flashに番号を付けた写真
写真10 モデルの選択画面(右側のパネル)。上から2つのモデルを写しています。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号場所意味・使いどころ
1検索欄「Search for a model or agent」(モデルまたはエージェントを検索)。名前で探します
2カテゴリ「All」「Featured」「Gemini」「Live」「Images」「Video」「Audio」「Music」「Agents」「Gemma」が並びます。撮影時は「Featured」が選ばれていました
3Gemini 4 Argonモデルの名前と、コードで指定するモデルID(gemini-4-argon)です
4「New」「Paid」の札 ◎「New」は、新しいモデルの印とみられます。この写真の2つのモデルのうち、「Paid」が付いていたのは、この記事の料金表で無料枠がないとされているGemini 4 Argonだけでした。無料枠がないことを示す印とみられます(当事務所の読み取りです)
5料金の行 ◎「All context lengths • Input: $2.00 / Output: $10.00 through November 30, 2026」と出ていました。入力と出力の料金と、その料金が使える期限の表示です。100万トークンあたりの料金と、12月1日からの料金は、後の「モデルの選び方」の表で説明します
6Gemini 3.8 Flash無料枠があるモデルで、「Paid」の札はありませんでした。料金は「Input: $0.75 / Output: $3.75 through December 31, 2026」でした

※モデルごとに、「Knowledge cutoff」(知識の期限)の「See model card」と、「Release date」(公開日)も表示されます。

無料と有料で、入力した内容の扱いが変わる

ここが、業務で使うときの一番の注意点です。公式の利用規約は、無料の利用(Unpaid)と有料の利用(Paid)で、入力した内容の扱いを分けています。

無料の利用(Unpaid) あなたの入力(文章・資料・応答) 製品の改善・開発に使われる 人が読み、注釈を付けることがある → 機微・秘密・個人情報は入れない 有料の利用(Paid) あなたの入力(文章・資料・応答) 製品の改善には使われない 不正利用の防止のため一定期間ログを保持 → 顧問先のデータはこちらで扱う 有料の扱いになる条件(AI Studioの場合) 課金が有効なCloudプロジェクトを使えるアカウントなら、画面の無料機能も有料の扱いになる 課金が有効かは、画面の「請求階層」などで確認する(下の本文を参照) EEA・スイス・英国は無料でも有料側の条件が適用される(日本は例外に入っていない)
図4 入力した内容の扱い:無料の利用と有料の利用の違い(当事務所作成)。※スマホでは図を横にスクロールできます。
  • 無料(Unpaid):入力と応答は、製品や機械学習の技術の提供・改善・開発に使われます。人間のレビュー担当者が、入出力を読み、注釈を付け、処理することがあります。公式は、機微な情報・機密情報・個人情報を送らないよう求めています。
  • 有料(Paid):入力と応答は、製品の改善には使われません。不正利用の防止、安全の確保、法令への対応のために、限られた期間ログが保存されます。

AI Studioは、画面の機能そのものは無料でも、課金が有効なGoogle Cloudプロジェクトを使えるアカウントなら、有料の扱いになります。公式ドキュメントでは、「API keys」の画面の「Plan」の列が「Paid」になっているかで、確認できると説明しています。ただし、撮影した「APIキー」の画面(写真24)の見出しは、「キー」「プロジェクト」「作成日時」「請求階層」で、「Plan」の列は見当たりませんでした。実際の画面では、「請求階層」の列や、「課金」の画面(写真20)で、課金が有効になっているかを確かめます。撮影したアカウントにはプロジェクトがなく、有料と無料で、この列にどう出るかは、確認できていません。

なお、EEA(欧州経済領域)・スイス・英国では、無料の利用にも有料側のデータの条件が適用されます。日本は、この例外に含まれていません。

※利用規約の読み方は、当事務所の理解です。契約上の判断が必要な場合は、規約の原文(Gemini API Additional Terms of Service)を確認してください。

Playgroundの基本

Playgroundは、プログラムを書かずに、ブラウザでGeminiを試せる画面です。左のメニューの、いちばん上にある項目です。

実際の画面は、写真11のとおりです。左がメニュー、中央が入力欄、右が設定のパネル(Run settings)です。

Google AI StudioのPlayground画面。左のメニュー、下の入力欄、Runボタン、右のRun settings(モデル、System instructions、Thinking level、Tools、Get code)に番号を付けた写真
写真11 Playgroundの画面(開いた直後の状態)。右に設定のパネル「Run settings」、下に入力欄があります。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号場所意味・使いどころ
1左のメニュー「Playground」「History」など、写真1で説明したメインメニューです
2入力欄 ◎質問や、処理させたいデータを書く欄です。何も入れていないときは、「Start typing a prompt to see what our models can do」と薄く表示されます
3入力欄の下の道具の列左から、「+」(ファイルなどを入れる。写真14)、斜線の入った鍵のアイコン(APIキーを選ぶボタン。ボタンの名前は「No API key selected」で、キーを選んでいない状態を示します。ステップ3で説明します)、「Tools」(ツールのオン・オフ。写真17)、そして「Grounding with Google Search」の札(オンになっているツール)です
4Run(Ctrl+Enter) ◎実行のボタンです。入力欄が空のときは、灰色で押せません。実行した画面は、写真15です
5モデルの表示撮影時は「Gemini 3.8 Flash」(コードで指定するモデルID:gemini-3.8-flash)が選ばれていました。モデルの選択画面は写真10です
6System instructions ◎役割や答え方のルールを書く欄です。入力の画面は写真12です
7Thinking level答えを出す前に、どれだけ考えさせるかの設定です。撮影時は「Medium」でした。実行すると、答えの前に、考えた内容の欄(Thoughts)が出ました(写真15)
8Tools検索やコード実行などの、オン・オフの切り替えです。撮影時にオンだったのは「Grounding with Google Search」だけでした(写真17)
9Get codeいまの設定を、プログラム(コード)として書き出すボタンです。Run settingsのパネルの上の見出しの行(「Run settings」の右)にあります(写真18)

※「Run settings」のパネルが閉じているときは、画面の右上の調整のアイコンから開きます。

イメージ図(実際の画面とは異なります。項目は更新で変わります) Playground 5 Get code Playground Build Dashboard 応答の表示欄(Runのあとに出る) 水道光熱費(電気代) 自宅兼用なら按分→要確認 3 入力欄(Start typing…) 10月5日 電力会社 口座振替 18,700円 事務所の電気代 4 Run プロンプト名の横:トークン数を確認 1 Run settings (画面の右上から開く) 2 System instructions あなたは経理担当者を補助します。 判断に迷う点は「要確認」と書く。 モデルの選択 思考の深さ ツール(検索など) 構造化出力(JSON) Advanced settings
図5 下の手順1〜5と、画面のどこを使うかの対応。当事務所が単純化して描いたイメージ図で、実際の画面は写真11です。図の1〜5は手順の番号で、写真の番号とは別です。※スマホでは図を横にスクロールできます。
  1. 画面の右側の「Run settings」のパネルで、モデル・「Thinking level」・「Tools」を確かめます。パネルが閉じているときは、画面の右上の調整のアイコンから開きます。
  2. 「System instructions」の欄を押し、Geminiの役割や答え方のルールを書きます(写真12)。
  3. 画面の下の入力欄に、実際の質問や処理させたいデータを書きます(写真13)。
  4. 「Run」を押して実行し、答えを確かめます(写真15)。キーボードでは、Ctrl+Enterでも実行できます。
  5. うまくいったら、Run settingsのパネルの上の見出しの行にある「Get code」を押し、使う言語を選んで、コードとして書き出します(写真18)。

入力した内容の大きさ(トークン数)は、プロンプトの名前の右に表示されます。撮影した画面では、入力欄に文を入れると、「21 tokens」のように出ました(写真13)。実行(Run)のあとは、この数字が変わりました。短い質問(実行前は「14 tokens」)を実行すると、「849 tokens」と表示されました(写真15)。内訳は画面に出ないため、答えや、考えた分が、この数に入っているかは、確かめていません。公式のクイックスタートには、この表示の見方の説明は見当たりませんでした。会話が長くなると、やり取り全体がプロンプトに入るため、モデルの上限に達することがあります。

公式のクイックスタートには、プロンプトを保存したり、他の人と共有したりできるとも書かれています。ただし、保存先や共有できる相手の範囲は、公式ドキュメントに説明がありません。業務で使う指示文は、社内の手順書にも控えておきましょう。

クイックスタートの例は、Gemini 2.5 Proを使っています。しかし、公式のモデル一覧では、2.5系のモデルは過去に使ったことのあるユーザーに限られると書かれています。初めての人は、画面で選べる新しいモデル(たとえばGemini 3.8 Flash)で試してください。

たとえば、経理の仕訳の補助を試すなら、次のように書きます(当事務所の作例です)。

System instructionsあなたは日本の中小企業の経理担当者を補助します。勘定科目の候補を3つまで挙げ、それぞれの理由を1行で添えてください。判断に迷う点は「要確認」と書いてください。

入力欄10月5日 電力会社 口座振替 18,700円 事務所の電気代

ここからは、Playgroundの主な部分を、写真で1つずつ見ていきます。

System instructions:役割と答え方のルールを書く

右のパネルの「System instructions」を押すと、写真12の入力画面が開きます。ここには、Geminiの役割、口調、出力の形、迷ったときの扱いを書きます。

Google AI StudioのSystem instructionsの入力画面。新しい指示を作るメニュー、タイトル欄、本文の欄、保存先の表示に番号を付けた写真
写真12 System instructionsの入力画面。背景(Playground)は、自動でぼかされています。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号場所意味・使いどころ
1「+ Create new instruction」新しい指示を作ります。右端の矢印は、保存してある指示を選ぶためのものとみられます(押していません)
2Title指示に名前を付ける欄です。右のごみ箱のアイコンは、この指示を消すためのものとみられます(押していません)
3本文の欄 ◎「Optional tone and style instructions for the model」(モデルへの、口調や書き方の指示。入れなくてもよい)と薄く表示されます。役割やルールは、ここに書きます
4「Instructions are saved in local storage.」指示が、お使いのブラウザの中(ローカルストレージ)に保存される、という意味とみられます

④の表示から、別のパソコンや別のブラウザでは、同じ指示が出てこない場合があるとみられます(当事務所の読み取りで、確かめていません)。業務で使う指示文は、社内の手順書にも控えておきましょう。顧客の名前や金額など、入れてはいけない情報を、指示文に書かないことも、あわせて決めておきます。

入力欄:質問を書き、トークン数を見る

画面の下の入力欄に、質問や、処理させたいデータを書きます。写真13は、確定申告の前に準備する書類をたずねる短い文を入れた状態です(この文は、実行していません。実行した画面は、この後の「Run」の項で見ます)。

Google AI Studioの入力欄に日本語の文を入れた画面。プロンプト名とトークン数、入力した文、Runボタンに番号を付けた写真
写真13 入力欄に、日本語の文を入れた状態。この文では、実行(Run)は押していません。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号場所意味・使いどころ
1「Untitled prompt」と「21 tokens」 ◎プロンプトの名前(まだ付けていない状態)と、入力した内容のトークン数です
2入力した文「個人事業主が確定申告の前に準備しておく書類を、チェックリストで教えてください。」(39文字)
3Run(Ctrl+Enter)入力すると、押せる状態になります(写真11では灰色でした)。この写真では、押していません

この例では、39文字の日本語の文が、21トークンと表示されました(1文字あたり、約0.5トークン)。ただし、これは1回の例です。トークンの数え方は、文の内容やモデルで変わります。費用を見積もるときは、後の章の、保守的な換算(日本語1文字を約1トークン)を使います。

入力欄の左にある「+」を押すと、文章以外のデータを入れるメニューが開きます(写真14)。

Google AI Studioの入力欄の+ボタンを押したメニュー。Drive、Upload files、Record Audio、Camera、YouTube Video、Sample Mediaに番号を付けた写真
写真14 入力欄の「+」を押したときのメニュー。画面の下の部分だけを切り出しています。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号場所意味・使いどころ
1「+」のボタン押すと、メニューが開きます
2メニューの項目「Drive」(Googleドライブから)、「Upload files」(パソコンのファイル)、「Record Audio」(録音)、「Camera」(カメラ)、「YouTube Video」(YouTubeの動画)、「Sample Media」(見本のデータ)が並びます。名前からの読み取りで、どれも押していません

請求書や領収書の画像・PDFを入れる使い方は、経理の実務でも役に立ちます。ただし、顧客の書類を入れる前に、本記事の「無料と有料で、入力した内容の扱いが変わる」の章で、いま使っているキーが有料の扱いになっているかを、必ず確認してください。

Run:実行して、答えを見る

入力欄に文を入れたら、「Run」を押すと、実行されます。撮影では、設定を変えず(モデルは「Gemini 3.8 Flash」、Thinking levelは「Medium」)、別の短い質問「仕訳とは何か、30字以内で教えてください。」(実行前の表示は「14 tokens」)を、1回だけ実行しました。実行したあとの画面は、写真15のとおりです。

Google AI Studioで「Run」を押したあとの画面。プロンプトの名前とトークン数、入力した質問、Thoughts、答え、答えの右上のアイコン、反応のボタンと秒数、アプリにするアイコン、注意書きに番号を付けた写真
写真15 「Run」を押したあとの画面(中央の部分だけを切り出しています)。答えの右上のアイコンと、左下の親指のアイコン・「7.6s」は、答えにカーソルを合わせたときに出ます。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号場所意味・使いどころ
1プロンプトの名前と、トークン数 ◎名前を付けていなかったのに、実行のあと、質問の内容から「仕訳の定義について」という名前が、自動で付きました。右の「849 tokens」は、実行前の「14 tokens」から、大きく増えました。内訳は画面に出ないため、何が入っているかは、確かめていません
2User(入力した質問)入力した質問と、時刻(撮影時は15:09)です。「仕訳とは何か、30字以内で教えてください。」(21文字)を入れました
3Thoughts(モデルが考えた内容)答えの前に出る、折りたたまれた欄です。「Expand to view model thoughts」(モデルの考えを見るには開く)と出て、右の矢印で開きます。開くと、英語の、見出しの付いた短い文章が出ました。考えた内容の要約とみられます(この1回の場合で、日本語で聞いても英語でした)
4Model(答え) ◎「取引を借方・貸方に分類し、勘定科目と金額を記録すること。(28字)」と出ました。「30字以内」の指定のとおり、句点まで数えて28文字でした。仕訳の説明として、不自然な点はありませんでした。ただし、AIの答えは、毎回同じとは限りません
5答えの右上の3つのアイコンカーソルを合わせると出ます。左から、「Edit」(編集)、「Rerun this turn」(このやり取りをもう一度実行)、「More options」(そのほかの操作)です。名前は、カーソルを合わせて確かめました(どれも押していません)
6親指のアイコンと「7.6s」答えの左下に出ます。親指のアイコン(上向き・下向き)は、答えの良し悪しを送るボタンとみられます。「7.6s」は、答えが出るまでにかかった時間(秒)とみられます(画面に説明はなく、押していません)
7右上の「Make this an app」実行のあとに、右上に出たアイコンです。名前は、カーソルを合わせて確かめました。このプロンプトを、アプリを作る機能(Build)に引き継ぐボタンとみられます。アプリは、共有や公開で費用が出ることがあるため、押していません
8注意書き「Google AI models may make mistakes, so double-check outputs.」(GoogleのAIモデルは間違えることがあるため、出力を確かめてください)と、答えの下に出ます。経理の業務では、AIの答えを、必ず自分で確かめます

撮影では、入力欄の下の鍵のアイコンが「No API key selected」(キーを選んでいない状態)のまま、「Run」を押しました。それでも、キーの選択・課金の設定・利用規約への同意の画面は出ず、そのまま答えが出ました。ただし、撮影したアカウントでの1回の結果で、アカウントの種類や設定によって、画面の出方が違う場合があります。また、取り込み済みのプロジェクトがなく、「利用額」の画面は空のままだったため、この1回で費用が出たかどうかは、画面では確かめられませんでした。

ツールの「Grounding with Google Search」は、オンのままでした。この答えには、出典(参照元)の表示は出ず、検索が使われたかどうかは、画面からは分かりませんでした。

実行したプロンプトは、左のメニューの「History」の一覧に残りました(写真16)。

Google AI StudioのHistory画面。実行したプロンプトが1件並んだ状態と、All/My files/Shared、ドライブのアイコン、Search、行、更新日時、3点のアイコン、メニュー(Rename、Share、Make a copy、Delete)に番号を付けた写真
写真16 「Run」を押したあとの「History」の画面(上の部分だけを切り出しています)。実行したプロンプトが、1件並びました。右のメニューは、行の3点のアイコンを押して開いたものです(項目は、どれも選んでいません)。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号場所意味・使いどころ
1All/My files/Shared一覧の切り替えです。撮影時は「My files」が選ばれていました(写真2と同じです)
2ドライブのアイコンボタンの名前は「Open in Drive」でした。Googleドライブで開くためのリンクとみられます。このリンクがあることから、保存先は、Googleドライブとみられますが、ドライブの中は、開いて確かめていません
3Search一覧を検索します
4実行したプロンプトの行 ◎名前は「仕訳の定義について」で、下に「Created by you」(あなたが作成)と出ます。行を押すと、保存された会話(質問・答え・トークン数)が、そのまま開きました
5Updated更新日時です。撮影時は「5 minutes ago」(5分前)のように、経過時間で出ていました
6行の右の3点のアイコン押すと、メニューが開きます(ボタンの名前は「More options」)
7メニューの項目 ◎「Rename」(名前を変える)、「Share」(共有)、「Make a copy」(複製)、「Delete」(削除)が並びます。メニューを開いただけで、どれも選んでいません。共有できる相手の範囲や、削除したときに完全に消えるかは、確かめていません

撮影では、「Run」で実行したプロンプトが、一覧に1件、並びました。入力しただけで、実行しなかったプロンプトが残るかどうかは、確かめていません。保存期間は、確かめておらず、公式ドキュメントにも説明が見当たりませんでした。顧客の情報などは、残っても困らないかを考えてから、入れます。

Tools:検索やコード実行を、オン・オフする

入力欄の下の「Tools」を押すと、ツールの一覧が開きます(写真17)。右のパネルの「Tools」の欄にも、同じ一覧があります(写真26)。

Google AI StudioのToolsメニュー。Structured outputs、Code execution、Function calling、Grounding with Google Search、Grounding with Google Maps、URL contextの一覧と、オンになっているGrounding with Google Searchに番号を付けた写真
写真17 入力欄の下の「Tools」を押したときの一覧。画面の下の部分だけを切り出しています。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号場所意味・使いどころ
1Tools押すと、ツールの一覧が開きます。「Structured outputs」「Code execution」「Function calling」「Grounding with Google Search」「Grounding with Google Maps」「URL context」が並びます
2Grounding with Google Search ◎撮影した画面では、オンになっていました(「Source: Google Search」)。Google検索の結果をもとに答えさせる機能です
3入力欄の下の札オンになっているツールが、札として出ます。右の「×」で、オフにできるとみられます(押していません)

検索のツールは、画面を開いたときに、オンになっていました

撮影した画面では、「Grounding with Google Search」が、最初からオンでした。後の「ツール」の表のとおり、検索を使うと、Googleがプロンプト・文脈・出力を30日間保存し、検索の回数に応じた費用がかかる場合があります。

顧客の情報や、業務の資料を入れる前に、使わないツールはオフにします。なお、この表示が、初期設定なのか、前に使った設定が残っていたのかは、確かめていません。

Get code:設定をコードとして書き出す

右のパネルの上の見出しの行にある「Get code」を押すと、いまの設定(モデル・ツール・思考の深さ・出力の上限)を反映したコードが出ます(写真18)。

Google AI StudioのGet codeの画面。言語の選択、書き出されたPythonのコード、右上の3つのアイコン、Copyボタンに番号を付けた写真
写真18 Get codeの画面(Python)。コードの続きは、画面の中でスクロールして見ます。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号場所意味・使いどころ
1言語の選択撮影時は「Python」でした。ほかの言語も選べるとみられます(確かめていません)
2Code ◎書き出されたコードです。キーの値は入っておらず、環境変数「GEMINI_API_KEY」から読む形でした
3右上の3つのアイコン左から、Google Colab(ブラウザでコードを動かすGoogleのサービス)で開く、ダウンロード、開発者向けの案内、とみられます(押していません)
4Copyコードをコピーします。横の「Close」で閉じます

書き出されたコードと、本記事のステップ5のサンプルAは、次の点が違いました。

項目書き出されたコード(撮影時)サンプルA
キーの渡し方環境変数「GEMINI_API_KEY」を読んで、渡します「genai.Client()」だけで、ライブラリが環境変数から自動で読みます
モデル名先頭に「models/」が付きます(models/gemini-3.8-flash)gemini-3.8-flash
設定Run settingsの内容が、「tools」と「generation_config」として入ります(出力の上限65536、思考の深さmedium)指定しません(既定のまま)
役割の指示撮影時は、System instructionsが空だったため、入っていませんでしたsystem_instructionで渡します
入力「INSERT_INPUT_HERE」(入力欄が空だったため、あとで置き換える目印)実際の取引の文
答えの出し方最後のステップ(interaction.steps[-1])を表示しますinteraction.output_textを表示します

※2026年10月24日に、Playgroundの設定を変えず、入力欄も空のまま書き出したコードにもとづきます。表のうち、モデル名・入力・答えの出し方の行は、画面の中でスクロールして読み取った部分で、写真18には写っていません。書き出される形は、画面の更新で変わることがあります。

書き出したコードは、そのまま動くとは限りません。ステップ5のサンプルAと見比べて、必要な部分だけを使いましょう。また、オンのツールもコードに入るため、使わないツールは、書き出す前にオフにします。

各項目の詳しい意味や、指示文の型、結果の読み方、実務での試し方は、この後のPlayground使い方マニュアルで解説します。

ステップ3 課金と上限を決める

無料で試して使えそうだと分かったら、次は課金の設定です。Gemini APIの料金は、使った量に応じて増える従量制です。使い始める前に、「いくら分まで使えるようにするか」と「どこで止めるか」を決めておくと、想定外の請求を防ぎやすくなります。

無料から有料に切り替える手順

  1. AI Studioの左のメニューで「Dashboard」を押し、「APIキー」または「プロジェクト」の画面を開きます(公式ドキュメントの名前は「API keys」「Projects」)。
  2. 対象のプロジェクト(無料のもの)の「請求階層」の列にある、課金を設定するボタンを押します(公式ドキュメントの名前は、「Billing Tier」の列の「Set up billing」)。撮影したアカウントにはプロジェクトがなく、このボタンは確認できていません。
  3. 請求先アカウントを初めて作る場合は、国を選んで利用規約に同意し、連絡先と支払い方法を入力します。すでに請求先アカウントがあれば、それを選びます(新しく作るときは「Add new billing account」)。
  4. 画面の案内に沿って、5ドル以上の前払いに進むか、前払い(Prepay)と後払い(Postpay)のどちらかを選びます。移行期間中は、暫定の後払いが割り当てられることもあります(2026年3月23日から)。
  5. 設定が終わったら、左のメニューの「Dashboard」から「課金」の画面(aistudio.google.com/billing。公式の名前は「Billing」)を開き、状態を確認します。

Playgroundの入力欄の下にある、斜線の入った鍵のアイコン(ボタンの名前は「No API key selected」)からも、課金の準備に進めます。押すと、写真19の「有料の API キーをリンク」の画面が開きます。準備が3つの段階に分かれていて、前の段階が終わるまで、次の段階は灰色のままのようです。

Google AI Studioの有料のAPIキーをリンクするダイアログ。プロジェクトとAPIキーを選択、インポートと作成のボタン、お支払い情報を設定、APIキーをリンクに番号を付けた写真
写真19 「有料の API キーをリンク」の画面(Playgroundの上に重ねて表示されます)。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号場所意味・使いどころ
1「プロジェクトと API キーを選択」最初の段階です。「プロジェクトと API キーが検出されませんでした。有料枠のプロジェクトを作成またはインポートしてください。」と出ていました。取り込み済みのプロジェクトがなかったためです
2「プロジェクトをインポート」「プロジェクトとキーを作成」 ◎すでにあるプロジェクトを取り込むか、プロジェクトとキーを新しく作ります(押していません)
3「お支払い情報を設定」2番目の段階です。撮影時は、灰色でした
4「API キーをリンク」3番目の段階です。撮影時は、灰色でした

この設定で、Google Cloudの請求先アカウントが作られるか、既存のものにリンクされます。Tier(利用枠の段階)と支払いの状態は、この請求先アカウントが持ちます。無料に戻したいときは、プロジェクトごとに課金を無効にします。

「プロジェクト」の画面の「ステータス」の列(公式ドキュメントでは「Projects」の画面の「Status」の列)には、課金の状態が次のように出ます。

  • 「Set up billing」:請求先アカウントがまだつながっていません。
  • 「Set up Prepay」:請求先アカウントはつながっていますが、前払いの設定が終わっていません。
  • 「No credits」:前払いが必要なのに設定されていないか、残高を使い切っています。

※上の3つの表示は、公式ドキュメントの英語の名前です。実際の画面では、日本語の「ステータス」の列(写真8)に出るとみられます。撮影したアカウントにはプロジェクトがなく、この列に出る日本語の文言は確認できていません。

前払い(Prepay)と後払い(Postpay)の違い

新規のユーザーは、前払いが基本です。購入した金額(クレジット)の範囲で使う仕組みなので、請求の上限を決めやすいのが特長です。

実際の「課金」の画面は、写真20のとおりです。左のメニューの「Dashboard」の中にある「課金」から開きます。

Google AI Studioの課金画面(Gemini APIの請求額)。請求先アカウント、ID、クレジット、階層、プロジェクト数、前払いの案内に番号を付けた写真
写真20 「課金」の画面(ページの名前は「Gemini API の請求額」)。請求先アカウントのIDは、ぼかしてあります。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号場所意味・使いどころ
1請求先アカウント請求先アカウントを選ぶ欄です
2アカウントのIDぼかしてあります。右のアイコンで、コピーできるとみられます(押していません)
3「¥0 分のご利用可能な GCP クレジット」Google Cloudのクレジットの残りの表示です。撮影時は0円でした。公式ドキュメントにある、前払いの「Available credits」と同じものかは、確かめていません
4「有料 1 · $250 請求先アカウントの階層の上限」 ◎この請求先アカウントの利用枠の段階(Tier)と、その月の上限の表示です。押すと、詳しい説明が開きます(写真21)
5「0 個のプロジェクト」この請求先アカウントにつながっている、プロジェクトの数です。取り込み済みのプロジェクトがないため、0個でした
6「このアカウントでは前払いによるお支払いが必要です」 ◎前払いの設定が必要だ、という案内です。下の「前払いを設定」から進みます(押していません)
項目前払い(Prepay)後払い(Postpay)
仕組みクレジットを先に購入し、使った分が残高から、ほぼリアルタイムで引かれます。反映の遅れは約10分です。使った分が請求先アカウントに積み上がり、月末か、Tierごとの自動の割当額に達した時点で請求されます。
新規ユーザー既定は前払いです。ただし、設定の流れの中で、暫定の後払いが割り当てられる場合があります。移行期間中の暫定の割当です。既存のアカウントには、割当または選択の案内が出ます。
購入できる額最小5ドル(ほかの通貨は同等額)、最大5,000ドルです。—
有効期限購入から12か月です。失効した分は戻りません。—
返金原則ありません。後払いに切り替える場合だけ、残りが元の支払い方法へ自動で返金されると、公式は説明しています。Google Cloudの返金方針に従います。未使用の資金が対象で、承認は保証されません。
使える範囲Gemini APIだけです。ほかのGoogle Cloudサービスには使えません。ほかのGoogle Cloudサービスは、通常こちらで請求されます。
確認する場所AI StudioのBillingの画面だけです(残高と取引の履歴)。Billingの画面で、残高・支払期日・過去の支払いを確認できます。

※2026年9月28日更新の公式ページにもとづく当事務所の要約です。請求書払い(オフライン)のアカウントでは、前払いは使えません。

公式ドキュメントの中で、記述が食い違っている点

前払いから後払いへの切り替え:課金のページのFAQは「サポートしていない」と書く一方、同じページの返金の説明やGoogle Cloud側のページは、切り替えると残りが返金されると書いています。切り替えられるかどうかは、条件しだいと考えてください。画面の案内とCloud Billingのサポートで確認します。

購入額:「最大5,000ドル」が1回の購入額の上限なのか、残高の上限なのかは、読み取れません。最低額も、「一律5ドル」と「地域とTierで変わる」の両方の記載があります。購入の画面に出る金額に従ってください。

402のエラー名:generateContent向けの一覧は「402 RESOURCE_EXHAUSTED」、Interactions API向けは「payment_required」と書いています。プログラムでは、名前でなく、数字の402で判定すると安全です。

残高が0になると、何が起きるか

1 購入 最低5ドルから 最大5,000ドル カードで支払い 2 残高 使った分だけ減る 12か月で失効 原則、返金なし 3 残高ゼロ 同じ請求先の全キー が止まる(HTTP 402) 無料には戻らない 4 再開 追加で購入する 自動チャージも可 反映まで約10分 自動チャージの設定 AI Studioの Billing の画面で設定する 月の自動チャージ上限(Monthly Limit)を決める 止まると困る業務だけに使う 約10分の遅れに注意 請求への反映に約10分かかる バッチ処理やエージェントでは 上限を超えて使われることがある
図6 前払い(Prepay)の流れ。購入から、残高が0になって止まり、再開するまで(当事務所作成)。※スマホでは図を横にスクロールできます。
  • 同じ請求先アカウントにつながる、すべてのプロジェクトのすべてのAPIキーが、同時に止まります。
  • リクエストはHTTP 402(Payment Required)で失敗します。待っても通らないので、そのまま再試行しても意味がありません。
  • 無料の枠には、自動では戻りません。
  • 復旧するには、クレジットを追加するか、自動チャージを有効にします。カードならほぼすぐ、銀行振込だと数日かかることがあります。
  • バッチ処理やエージェントなど、時間のかかる処理は、反映の遅れのため、残高を超えて使われることがあります。マイナス分は、次の購入額から差し引かれ、その間サービスは一時停止します。
  • 同じ請求先アカウントで、ほかのGoogle Cloudサービスの後払いが延滞していると、前払いの残高があってもGemini APIが止まることがあります。

自動チャージ(auto reload)を設定する

止まると困る業務では、残高が減ったときに自動で購入する設定が使えます。

  1. AI Studioの左のメニューで「Dashboard」を押し、「課金」の画面(公式の名前は「Billing」)を開きます。
  2. 「Available credits」のカードにある「Setup auto-reload」(設定済みなら「Manage auto-reload」)を押します。
  3. 支払い方法、チャージする金額、チャージが始まる残高の下限を入力します。公式のFAQには、「残高が30ドルを下回ったら100ドルをチャージする」という例があります。例示であって、既定値でもおすすめの額でもありません。
  4. 同じ画面の「Monthly Limit」に、月の自動チャージの上限額を入力して「Save」を押します。

月の上限に達すると、翌月の初めまで自動チャージは無効になります。手動で購入した分は、この上限に数えません。自動チャージは便利ですが、上限を決めないと、想定より多く購入されてしまいます。上限とあわせて設定しましょう。

※この手順の「Available credits」「Setup auto-reload」「Monthly Limit」は、公式ドキュメントの英語の名前です。撮影した画面(写真20)では、前払いを設定していないため、これらの表示は見えませんでした。

300ドルの無料クレジットは、Geminiには使えません

Google Cloudを新しく使い始めると、300ドルの無料クレジット(Welcome credit)が付くことがあります。ただし、2026年3月2日より後に開設したアカウントでは、Gemini APIとAI Studioの利用料には使えません。ほかのGoogle Cloudサービスには使えます。それ以前に付与された分は、有効期限(90日)まで、Gemini APIにも使えます。

利用枠の段階(Tier)

利用枠は、Free・Tier 1・Tier 2・Tier 3の4段階です。支払った累計の額と、経過した日数で、自動的に上がります。Tierは、プロジェクトでなく、請求先アカウント単位で決まります。

Tier条件月額の上限(請求先アカウント単位)
Free有効なプロジェクト、または無料トライアル—(該当なし)
Tier 1有効な請求先アカウントを設定し、リンクした250ドル
Tier 2累計100ドルの支払いと、初回の支払い成功から3日2,000ドル
Tier 3累計1,000ドルの支払いと、初回の支払い成功から30日20,000ドル〜100,000ドル以上

※2026年9月28日更新の公式ページにもとづきます。昇格は自動で、通常は10分程度で反映されます。プロジェクトを別の請求先アカウントへ移すと、移動先のTierになります。

「課金」の画面で、階層の欄を開いた状態が、写真21です。次の階層に上がる条件が、画面に出ます。

Google AI Studioの課金画面で階層の欄を開いた状態。階層、次の階層に移る条件、プロジェクト数に番号を付けた写真
写真21 階層の欄(「有料 1 · $250 …」)を押して開いた状態。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号場所意味・使いどころ
1階層の欄「有料 1 · $250 請求先アカウントの階層の上限」。押すと開き、次の階層に上がる条件が出ます
2次の階層に上がる条件 ◎「次の条件を満たすと、自動的に次の階層に移行します。」として、2つの条件が出ます。「アカウントの作成以降、Gemini API に 100 米ドル以上使用している」と「最初のお支払いが完了してから、3 日以上経過している」です
3「0 個のプロジェクト」プロジェクトの欄です。このアカウントでは0個でした

上の表(公式ドキュメントにもとづく)では、Tier 2の条件を「累計100ドルの支払い」と書いています。一方、画面には、「100 米ドル以上使用している」と出ていて、言葉が少し違います。どちらが実際の判定に近いかは、確かめていません。昇格の見込みを立てるときは、自分の画面の表示を確認してください。

利用を止める上限は4種類。通知だけの予算は止めない

「上限」と呼ばれるものは、性質の違う4種類があります。自動で決まるものと、自分で設定するものがあり、止まり方も違います。

①Tierの月の上限 自動 Tier 1:月250ドル Tier 2:月2,000ドル Tier 3:月20,000ドル〜 到達すると翌月1日まで停止 ②プロジェクトの月の上限 自分で設定 AI StudioのSpendで金額を決める(実験的) プロジェクトの編集者以上の権限が必要 反映の遅れで超えることがある ③Cloud Billingの上限付き予算 自分で設定 2026年10月13日に一般提供。Gemini APIが対象 予算の全額に達すると新しい呼び出しを止める 50%・80%・全額に達した時点で通知 ④10分あたりの支出制限 自動 Tier 1:10ドル Tier 2:50ドル Tier 3:200ドル(10分ごとに計算) 超えると429(少し待って再試行) 通知だけの予算(アラート)は、使用を止めません 止めたいときは、③の上限付きの予算か、②の月の上限を使います。
図7 利用を止める上限の4種類と、通知だけの予算の違い(当事務所作成)。※スマホでは図を横にスクロールできます。
種類単位値到達したとき設定する場所
①Tierの月の上限請求先アカウント(Gemini APIが有効な全プロジェクトの合計)250ドル/2,000ドル/20,000〜100,000ドル以上その請求先アカウントの全プロジェクトが一時停止し、毎月1日(請求サイクルの開始)に再開します。エラーコードの記載はありません。自動です。増額は、公式の申請フォームから依頼します。
②プロジェクトの月の上限プロジェクト自分で決めた額(既定値の記載なし)Gemini側のページに、到達時の動作の記載はありません。Cloud側のFAQは、そのプロジェクトのGemini APIが、すべてのプラットフォームで止まると説明しています。AI StudioのSpend(aistudio.google.com/spend)で「Monthly spend cap」→「Edit spend cap」
③Cloud Billingの上限付き予算(spend cap)1つのプロジェクトと1つのサービス。期間は月次のみ自分で決めた目標額費用の見積もりが目標額を超えると、新しいリクエストを止めます。Cloudコンソールの「Budgets & alerts」で「Create new budget」
④10分あたりの支出制限ローリング10分間Tier 1:10ドル/Tier 2:50ドル/Tier 3:200ドル(Freeは該当なし)HTTP 429(RESOURCE_EXHAUSTED)で失敗します。少し待って再試行します。自動です。

※2026年9月28日〜10月22日更新の公式ページにもとづく、当事務所の要約です。

止めるための上限のうち、自分で設定する②と③には、次の注意点があります。

  • ②プロジェクトの月の上限は、「実験的な機能で、対象の範囲が限られる」と公式が書いています(2026年9月28日時点)。設定できるのは、プロジェクトの編集者・オーナー・管理者です。約10分の処理の遅れがあるため、上限を超えて課金されることがあります。バッチ処理やエージェントは、特に超えやすい処理です。
  • ③Cloud Billingの上限付き予算は、2026年10月13日に一般提供(GA)になりました。対象はGemini API、Agent Platform、Cloud Run、Cloud Run functionsです。目標額の50%、80%、全額に達した時点で、請求先アカウントの管理者とプロジェクトのオーナーに、メールと画面で通知されます。
  • ③で止まったあとは、予算の編集画面で「Lift spend cap」→「Confirm」を押すと解除できます。完全に復旧するまで、最大1時間かかります。月が替わると、自動でリセットされます。
  • ③は、通知だけの予算から変換できません。いったん削除して、作り直します。
  • AI StudioとCloud Billingの両方に上限を作った場合は、先に費用の通知を受け取った方が発動します。どちらが発動しても、そのプロジェクトのGemini APIは、すべてのプラットフォームで止まります。
  • ③で止められたとき、呼び出し側にどんなエラーが返るかは、公式に記載がありません。

②のプロジェクトの月の上限は、左のメニューの「Dashboard」の中にある「利用額」の画面(公式の名前は「Spend」)で設定します。その画面が、写真22です。

Google AI Studioの利用額画面。ドキュメント、プロジェクト選択、プロジェクトをインポートまたは作成の案内に番号を付けた写真
写真22 「利用額」の画面(ページの名前は「Gemini API の利用額」)。このアカウントでは、プロジェクトがないため、案内だけが出ていました。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号場所意味・使いどころ
1ドキュメント公式の説明ページへの入口です(押していません)
2Projectプロジェクトを選ぶ欄です。撮影時は、「No Cloud Projects Avail…」(Cloudプロジェクトがありません)と出ていました
3「プロジェクトをインポートまたは作成」 ◎「このページには、Google Cloud からインポートしたプロジェクトのみが表示されます。」と案内が出ます。下の「プロジェクトを作成」「プロジェクトをインポート」から進みます(押していません)

※撮影したアカウントには、取り込み済みのプロジェクトがないため、月の上限の欄(公式ドキュメントの「Monthly spend cap」と「Edit spend cap」)は、画面に出ていませんでした。上限を入力する画面の写真は、載せていません。

③の上限付き予算は、次の手順で作ります。

  1. Cloudコンソールの「Billing」から「Budgets & alerts」を開き、「Create new budget」を押します。
  2. 「Define」の項目で、「Spend cap enforcement」を選びます。
  3. 「Scope」で、対象のプロジェクトを1つ、サービスを1つ選びます。期間は月次で固定されています。
  4. 「Target amount」に、月の目標額を入れて保存します。

設定には、請求先アカウントとプロジェクトの両方で、上限付き予算を設定する権限が必要です。請求先アカウントの管理者(Billing Account Administratorなど)に依頼してください。

通知だけの予算は、使用を止めません

Cloud Billingの通常の予算(alerts-only)は、しきい値に達してもメールなどで知らせるだけで、サービスの利用や請求を自動では止めない、と公式が明記しています。既定のしきい値は、目標額の50%と90%、全額に達した時点です。

止めたいときは、③の上限付きの予算か、②の月の上限を使います。通知だけの予算は、止まる前に気づくための補助として併用します。

前払い分の利用が、通知だけの予算の対象になるかどうかは、公式に記載がありません。前払いの残高と使用状況は、AI Studioの画面で確認してください。

画面の数字は、すぐには更新されません

  • 前払いの残高:利用が反映されるまで約10分かかります。
  • BillingやSpendの画面のグラフ:最大で24時間遅れます。
  • Cloud Billingの費用の表示:通常は1日以内ですが、24時間を超えることもあります。
  • クレジットの購入:カードはほぼすぐ、銀行振込は数日かかることがあります。

月末や上限の近くで数字を見るときは、実際の利用が、画面より先に進んでいる可能性を考えておきましょう。

Gemini APIの費用(前払い・後払いの両方)のグラフは、「課金」の画面の下のほうにあります(写真23)。

Google AI Studioの課金画面の下部。請求先アカウントの費用のグラフの見出し、絞り込み、赤い注意、注記に番号を付けた写真
写真23 「課金」の画面の下のほう。費用のグラフの欄です。撮影時は、グラフそのものは出ていませんでした(理由は確かめていません)。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号場所意味・使いどころ
1「Gemini API の請求先アカウントの費用」と期間撮影日の前日までの期間(October 1 – 23, 2026)が出ていました
2「今月」「すべてのモデル」期間と、モデルで、グラフを絞り込みます
3赤い注意 ◎「費用が表示されるまでに数時間かかります。24 時間以上かかることもあります。」と出ていました
4注記「このグラフは、請求先アカウントの前払いと後払いの両方における Gemini API の費用を示しています。」と出ていました

③の注意のとおり、画面の数字は、実際の利用より遅れて出ます。画面に費用がまだ出ていなくても、すでに使っている可能性があります。

当事務所の運用案:最初の設定の例(公式の推奨ではありません)

  • 前払いは、購入画面に出る最低額に近い金額から始めます。1〜2か月使い方を見てから、増やすかどうかを決めます。
  • 自動チャージは、止まると困る業務だけに使います。「Monthly Limit」(月の自動チャージ上限)を同時に決めます。
  • 月の予算が決まっているなら、AI Studioの月の上限か、Cloud Billingの上限付き予算を設定します。反映の遅れで超えることがあるため、許容できる額より少し低めに置きます。
  • 通知だけの予算も併用し、止まる前に気づけるようにします。
  • 請求の担当者を1人決め、月に1回、残高・上限・利用状況を確認します(詳しくは「毎月の点検」の章で解説します)。

ステップ4 APIキーを作り、安全に管理する

APIキーは、プログラムがGeminiを使うための「合鍵」です。キーを持っていれば、誰でもあなたのプロジェクトとして呼び出せます。漏れると、第三者に使われて、課金されるおそれがあります。作り方と守り方を、先に押さえておきましょう。

2026年に、キーの扱いが変わりました

公式ドキュメントと、公式フォーラムの告知から、日付のあるものを整理します。

日付変わったこと出どころ
2026年5月7日長期間使われていない、制限のないキーをブロックしました。AI Studioでは「Blocked」のタグが付きます。公式ドキュメント
2026年5月28日AI Studioで新しく作るキーは、すべて「認可(auth)キー」になりました。公式ドキュメント
2026年6月19日制限のない標準キーでのリクエストを、Gemini APIが拒否し始めました。現行の公式ページは、日付を書かず、現在形で記載しています。公式フォーラムの告知

※制限を付けた標準キーは、現行の公式ページでは、引き続き使えると書かれています(2026年10月6日更新)。

以前のドキュメントには、「2026年9月に、標準キーのリクエストを全面的に拒否する」という趣旨の記述が見られ、解説記事でも紹介されました。しかし、現行の公式ページ(2026年10月6日更新)には、その記述がありません。実施されたかどうかも、公式の情報からは確認できませんでした。この記事では、「9月に全面停止された」とは断定しません。

現行の公式ページは、Gemini APIが標準キーから認可キーへ移行中だと説明しています。AI Studioの「APIキー」の画面(公式の名前は「API keys」)で、「Key Type」の列が「Standard」のキーは、作り直しを検討してください。ただし、撮影した画面の見出しは「キー」「プロジェクト」「作成日時」「請求階層」で、「Key Type」の列はありませんでした(キーが1つもない状態でした)。キーを作ったあとの種類の確かめ方は、実際の画面で確認してください。

標準キーと認可キーの違い

項目標準キー認可(auth)キー
つながる先Google Cloudのプロジェクトです(課金とクォータの単位)。Google Cloudのサービスアカウントです。リクエストは、その身元で実行されます。
呼び出し元の識別しません。細かいアクセス制御には限りがあります。できます。
制限制限のないものと、制限を付けたものがあります。制限のないものは拒否されます。既定で、Gemini API(Generative Language API)に制限されます。
その他—漏えいしたキーへの、すばやい強制措置に対応します。利用は、サービスアカウントの使用量の指標には記録されません。

※2026年10月6日更新の公式ページにもとづく、当事務所の要約です。

認可キーを使うときの注意(Google Cloudの公式ガイドから)

Google Cloudの公式ガイド「Best practices for managing API keys」(2026年10月20日更新)は、認可キーを、ほとんどのAPIでは本番環境で使わないよう勧めています。APIキーは、持っている人なら誰でも使える「持参人の資格情報」で、盗まれると、結びついたサービスアカウントとして、同じ範囲を使われるおそれがあるからです。

例外として、Gemini APIは、Google Cloudのプロジェクトの中にリソースを作らないため、認可キーに結びついたサービスアカウントに、IAMのロール(権限)を1つも付けていなければ、本番でも使えるとされています。つまり、そのサービスアカウントに、権限を付けないことが条件です。

認可キーで実行したリクエストは、監査ログ(誰がいつ使ったかの記録)で、実際の利用者の身元が見えにくくなるとされています。利用者ごとの操作を追いたい業務では、利用者ごとに別の資格情報を持たせる必要があります。

キーを作る

  1. 左のメニューで「Dashboard」を押し、「APIキー」の画面(公式の名前は「API keys」。写真24)を開きます。初めて使う人には、ステップ1で、既定のキーが自動で作られています。
  2. 右上の「APIキーを作成」(公式の名前は「Create API key」)を押します。「新しいキーを作成する」の画面(写真25)が開きます。
  3. 「キー名の設定」に名前を付け(初期値は「Gemini API Key」)、「インポートしたプロジェクトを選択」でプロジェクトを選んで、「キーを作成」を押します。キーとプロジェクトの組が、表に追加されるとみられます(この撮影では、キーを作っていません)。
  4. 公式ドキュメントでは、表の「Key Type」の列で、キーの種類を確認するとされています。「Unrestricted」のラベルが付いたキーがあれば、「Add restrictions」→「Restrict to Gemini API only」→「Restrict key」の順に押して、使える範囲を制限します。この列とボタンは、キーが1つもない状態の画面では、確認できませんでした。

実際の画面は、次の2枚です。

Google AI StudioのAPIキー画面。APIクイックスタート、APIキーを作成、グループ化、フィルタ、一覧の見出し、案内、プロジェクトをインポートに番号を付けた写真
写真24 「APIキー」の画面。このアカウントでは、取り込み済みのプロジェクトがなく、キーの一覧は空でした。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号場所意味・使いどころ
1API クイックスタート公式のクイックスタートのページへの入口です(押していません)
2API キーを作成 ◎新しいキーを作る入口です。押すと、写真25の画面が開きます
3グループ化[API キー|プロジェクト]一覧を、キーごとに並べるか、プロジェクトごとにまとめるかの切り替えです
4フィルタ条件「すべてのプロジェクト」。プロジェクトで絞り込みます
5一覧の見出し ◎「キー」「プロジェクト」「作成日時」「請求階層」が並びます。キーを作ると、ここに出ます
6「API キーが見つからない場合」 ◎「このリストに表示されるのは、Google AI Studio にインポートされたプロジェクトの API キーのみです。」と出ます。取り込んでいないプロジェクトのキーは、キーがあっても、ここには出ません
7プロジェクトをインポート他のプロジェクトを取り込むボタンです(写真9)
Google AI Studioの新しいキーを作成するダイアログ。キー名、プロジェクトの選択、キャンセル、キーを作成に番号を付けた写真
写真25 「新しいキーを作成する」の画面。プロジェクトを選べない状態では、「キーを作成」は灰色でした。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号場所意味・使いどころ
1キー名の設定キーの名前です。初期値は「Gemini API Key」でした。用途がわかる名前にしておくと、あとで管理しやすくなります
2インポートしたプロジェクトを選択 ◎キーを作るプロジェクトを選びます。撮影時は、「No Cloud Projects Available」(使えるCloudプロジェクトなし)でした
3キャンセル作らずに閉じます
4キーを作成キーを作るボタンです。プロジェクトを選べない状態では、灰色で押せませんでした(押していません)

※この撮影では、キーは作っていません。キーの値の扱いは、次の「キーを守る7つのルール」を見てください。

この画面に出るのは、制限のないキーと、Generative Language API(Gemini API)だけに制限したキーです。それ以外の制限を付けたキーは、Cloudコンソールの「認証情報」の画面で管理します。1つのプロジェクトで使う用途が複数ある場合や、IPアドレスで送信元を絞りたい場合は、Cloudコンソールで制限(Application restrictions)を設定できます。

キーを作れないときは

「You do not have permission to create a key in this project.」と出た場合は、キーを作る権限が足りません。管理者(たとえばプロジェクトのEditor)に、次の5つの権限を付けてもらうよう依頼します:resourcemanager.projects.get、apikeys.keys.create、serviceusage.services.enable、iam.serviceAccounts.create、iam.serviceAccountApiKeyBindings.create。

管理者の権限が得られない場合、公式は、組織につながっていない新しいGoogle Cloudプロジェクトを作る方法を挙げています。ただし、会社の情報システムのルールに反しないか、先に確認してください。

キーを守る7つのルール

OK(安全な扱い方) 使える範囲をGemini APIだけに制限する 環境変数や秘密情報の保管サービスで渡す ヘッダー(x-goog-api-key)で送る 用途ごとに別のキーを作る 使わないキーは無効にして削除する NG(漏れる原因) メール・チャット・共有フォルダに貼る コードに直接書き、GitHubに上げる URLの末尾に付けて送る 制限のないキーを使い回す 退職者・委託終了者のキーを放置
図8 APIキーの扱い方。左が安全な扱い、右が漏れる原因になる扱い(当事務所作成)。※スマホでは図を横にスクロールできます。
  1. 使える範囲を、Gemini APIだけに制限します。
  2. 環境変数(GEMINI_API_KEYまたはGOOGLE_API_KEY)か、Secret Managerなどの秘密情報の保管サービスで渡します。コードに直接書かず、Gitなどのソース管理にも入れません。
  3. キーはURLの末尾に付けず、ヘッダー(x-goog-api-key)で送ります。URLは、記録やスキャンの対象になりやすいためです。
  4. Webやモバイルのアプリのコードには、キーを埋め込みません。利用者に抜き出されるためです。本番のアプリは、自社のサーバーを経由して呼び出します。
  5. 担当者ごと、アプリごとに、別のキーを作ります。何かあったときに、影響の範囲を絞れます。
  6. 使っていないキーは、無効にして削除します。退職者や委託の終了した人のキーを、放置しません。
  7. 月に1回、キーを棚卸しします(手順は「毎月の点検」の章で紹介します)。

クライアントのライブラリは、環境変数のGEMINI_API_KEYとGOOGLE_API_KEYの両方を自動で検出します。両方が設定されている場合は、GOOGLE_API_KEYが優先されます。意図しないキーが使われないよう、どちらか一方に絞りましょう。

キーが漏れたかもしれないとき

  1. AI StudioかCloudコンソールで、新しいキーを作ります。
  2. 新しいキーで、アプリを再デプロイ(入れ替え)します。
  3. 新しいキーで動くことを確認してから、漏れたキーを、Cloudコンソールで無効にします。新しいキーが完全に有効になるまで、古いキーは削除しません。
  4. Cloudコンソールの請求ログとAPIの使用状況で、不正に使われていないかを確認します。

漏れたキーがGoogleにブロックされると、「Your API key was reported as leaked. Please use another API key.」というメッセージが出ます。この場合は、AI Studioで新しいキーを作り、管理方法を見直します。身に覚えのない課金があれば、課金サポートに申し出てください。

ステップ5 コードから呼び出す

Playgroundで指示文と設定が固まったら、プログラムから呼び出します。月次の仕訳の下書きづくりのように、同じ作業を繰り返す場面で役に立ちます。この記事では、公式のドキュメントが主に使っているPythonで説明します。

1 キーを渡す 環境変数に設定する GEMINI_API_KEY コードには書かない 2 SDKで呼び出す google-genai(Python) interactions.create modelとinputを渡す 3 応答と使用量 output_text:答えの本文 usage:トークン数 思考分も出力として課金 RESTで呼ぶときも同じ キーをx-goog-api-keyヘッダーに付けて、/v1beta/interactions へPOSTで送ります。 新しいプロジェクトには、公式がInteractions APIを勧めています。
図9 プログラムからGemini APIを呼び出す流れ(当事務所作成)。※スマホでは図を横にスクロールできます。

公式が勧める呼び出し方:Interactions API

Gemini APIの呼び出し方には、新旧2種類があります。2026年6月に一般提供(GA)になった「Interactions API」を、公式は新しいプロジェクトすべてに勧めています。従来の「generateContent」は、公式ドキュメントで「Legacy(旧式)」の節に移りました。ただし、非推奨ではなく、引き続き完全にサポートされると書かれています。

項目従来(generateContent)新(Interactions API)
Pythonの呼び出しclient.models.generate_contentclient.interactions.create
入力を渡す引数contentsinput
答えの本文response.textinteraction.output_text
構造化出力の指定設定の中のresponse_mime_typeとresponse_schema最上位のresponse_format

※公式の移行ガイドにもとづく対応表です。

  • 古い解説記事や、ライブラリのREADMEには、generate_contentの書き方が多く残っています。どちらも動きますが、新しく書くなら、Interactions APIに合わせます。
  • Interactions APIが、まだ対応していない機能があります。バッチ処理(Batch API)と、明示的なキャッシュは、現状ではgenerateContent側だけです。
  • ライブラリは、2.0.0以上を使います。1.xでは、旧形式の応答になります。pip install -Uで最新に更新しておきます。

準備:ライブラリを入れて、キーを環境変数に設定する

  1. Python 3.10以上を用意します。公式ドキュメントには書かれていませんが、ライブラリの配布情報(PyPI)に、3.10以上が必要と記載されています。
  2. ターミナルで次のコマンドを実行し、公式のライブラリ(google-genai)を入れます。
pip install -U google-genai
  1. ステップ4で作ったAPIキーを、環境変数のGEMINI_API_KEYに設定します。Windowsのターミナル(PowerShell)では、次のように書きます。
$env:GEMINI_API_KEY = "ここに発行したキーを貼り付け"

この書き方は、開いているPowerShellの画面の中だけで有効です。いつでも使えるようにするには、Windowsの検索で「環境変数」と入力し、画面の案内に沿って新しい変数を作ります(公式の案内です)。設定したあとは、新しいターミナルを開き直します。macOSやLinuxでは、~/.bashrcまたは~/.zshrcに、export GEMINI_API_KEY=発行したキーと書きます。

キーの文字列は、人に見せない

「ここに発行したキーを貼り付け」の部分は、ご自身のキーに置き換えます。キーは、記事・メール・チャット・画面共有・画面録画に映さないでください。

最小のコード(サンプルA):1件の取引を勘定科目の候補にする

経理の例として、1件の取引を、勘定科目の候補にしてもらうコードです。

from google import genai

client = genai.Client()

interaction = client.interactions.create(
    model="gemini-3.8-flash",
    system_instruction=(
        "あなたは日本の中小企業の経理担当者を補助します。"
        "勘定科目の候補を3つまで挙げ、理由を1行で添えてください。"
        "判断に迷う点は「要確認」と書いてください。"
    ),
    input="10月5日 電力会社 口座振替 18,700円 事務所の電気代",
)

print(interaction.output_text)
print("入力トークン:", interaction.usage.total_input_tokens)
print("出力トークン:", interaction.usage.total_output_tokens)
print("思考トークン:", interaction.usage.total_thought_tokens)
  • genai.Client()は、環境変数からキーを自動で読み込みます。コードにキーは書きません。
  • modelは、使うモデルです。公式のクイックスタートが例にしているgemini-3.8-flashにしました。
  • system_instructionは、Playgroundの「System instructions」に当たる、役割とルールの欄です。
  • inputは、処理させたい内容です。
  • interaction.output_textは、答えの本文です。interaction.usageには、使ったトークン数が入っています。

実行すると、答えの本文と、入力・出力・思考のトークン数が表示されます。答えの内容は、実行のたびに変わることがあります。

※サンプルコードは、公式ドキュメントの書き方に沿って当事務所が作成しました。ライブラリ(google-genai 2.33.0)での呼び出しの形は、模擬のサーバーで確認しています。実際のGemini APIへの接続は、お使いのキーで試して、動作と費用を確認してください。

使った量(usage)から、費用の目安を出す

応答には、使ったトークン数(usage)が入っています。入力トークン、出力トークン、思考トークン、キャッシュされたトークンなどに分かれます。思考トークンは、出力として課金されます。出力の合計に思考分が含まれているかは、total_thought_tokensと合わせて、内訳を確認してください。

たとえば、入力150トークン、思考2,000トークン、出力300トークンの呼び出しを、Gemini 3.8 Flashの現在の価格(2026年12月31日までの導入価格で、入力100万トークンあたり0.75ドル、出力3.75ドル)で計算してみます。入力は150÷100万×0.75で約0.0001ドル、出力は思考と合わせた2,300÷100万×3.75で約0.0086ドルです。合計は約0.0087ドルで、1ドル=150円とすると、約1.3円です。この数字は、当事務所の仮定による計算例です。実際の数字は、usageの値で置き換えてください。

REST(curl)で呼ぶ

Pythonを使わずに、HTTPのリクエストで呼ぶこともできます。キーは、URLではなく、ヘッダーのx-goog-api-keyに付けます。

curl -X POST "https://generativelanguage.googleapis.com/v1beta/interactions" \
  -H "x-goog-api-key: $GEMINI_API_KEY" \
  -H 'Content-Type: application/json' \
  -d '{
    "model": "gemini-3.8-flash",
    "input": "勘定科目とは何かを、3行で説明してください。"
  }'
  • このコマンドは、macOSやLinuxのターミナル(bash)向けの書き方です。Windowsでは、上のPythonのコードのほうが簡単です。
  • 公式ドキュメントのページによって、エンドポイントのバージョン表記(v1beta、v1、v1beta2)が異なります。クイックスタートとライブラリが使う/v1beta/interactionsに合わせました。

構造化出力(サンプルB):結果を、機械で読める形で受け取る

明細を1行ずつ処理するときは、答えを決まった形(JSON)で受け取ると、表計算ソフトや会計ソフトへの取り込みが楽になります。Pydanticのクラスで、返してほしい形を定義し、response_formatに渡します。

from typing import List, Literal

from google import genai
from pydantic import BaseModel, Field


class Row(BaseModel):
    row_no: int = Field(description="入力の行番号")
    account: Literal["消耗品費", "旅費交通費", "通信費", "会議費", "接待交際費", "要確認"] = Field(
        description="勘定科目。判断に迷うときは要確認"
    )


class Result(BaseModel):
    rows: List[Row]


client = genai.Client()

interaction = client.interactions.create(
    model="gemini-3.8-flash",
    input="次の明細を勘定科目に分類してください。\n1,文具店A,コピー用紙,3300\n2,鉄道会社B,出張の交通費,5400",
    response_format={
        "type": "text",
        "mime_type": "application/json",
        "schema": Result.model_json_schema(),
    },
)

result = Result.model_validate_json(interaction.output_text)
print(result)
  • Literalで、勘定科目の選択肢を固定しています。一覧にないものは「要確認」に寄せる設計です。
  • response_formatには、type、mime_type、schemaを渡します。
  • model_validate_jsonで、受け取ったJSONが定義どおりの形かを検証します。
  • 公式の仕様では、文字数の制限(minLength・maxLength)などは、サーバー側で無視されます。その種の条件は、自分のプログラムで検証します。スキーマが複雑すぎると、400(INVALID_ARGUMENT)になります。

形が正しくても、中身が正しいとは限りません

構造化出力で保証されるのは、形式です。勘定科目の判断そのものが正しいとは限りません。仕訳に反映する前に、人が内容を確認する手順を残してください。

運用で押さえる3点

  • やり取りの保存(store):Interactions APIは、既定で、やり取りをサーバー側に保存します(storeが真)。保持期間は、無料枠で1日、有料枠で55日です(AI Studioで7・14・28・55日から選べます)。store=Falseにすると保存されませんが、バックグラウンド実行と、会話の続き(previous_interaction_id)は使えなくなります。
  • 再試行:Pythonのライブラリは、一時的なエラーを、最大4回まで自動で再試行します(間隔は初回約1秒、最大60秒)。自分で組むときは、429・503・408と、5xxだけを再試行します。指数バックオフ(待ち時間を倍々にする方法)にゆらぎを加え、回数の上限を決めます。400・402・403は、再試行しても直りません。
  • 古い指定を外す:Gemini 4とGemini 3.6以降は、temperature・top_p・top_kの指定を無視します。公式は、将来のリリースで400エラーにすると予告しています。古いサンプルをコピーしたときは、これらを外します。

Playground使い方マニュアル:設定・指示文・試し方

ここからは、Playgroundで業務に使える状態まで仕上げるための、実践的なマニュアルです。画面の構成は、前半の写真11と図5を見返してください。

Playgroundでできること・注意点

機能できること注意点
質問して試す入力欄に文章や資料を入れて「Run」を押し、答えを見ます。無料の利用では、入力が製品改善に使われます。顧問先の情報は入れません。
役割の指定「System instructions」に、役割・口調・出力の形・迷ったときの扱いを書きます(写真12)。具体的に書くほど、答えが変わります。
設定の調整モデルの選択、思考の深さ、出力の長さなどを変えて、結果を比べます。画面の表示名は、更新で変わることがあります。
ツールの利用検索、コード実行、URLの読み込み、構造化出力などのトグルをオンにします。ツールによっては、追加の費用がかかります。
コードの書き出し「Get code」を押し、使う言語を選んで、コードにします。書き出されるコードの形(新旧のAPI)は、画面の更新で変わることがあります。
トークン数の確認プロンプトの名前の右に出る「tokens」の数字で、トークン数を見ます(写真13)。実行前は入力した文の分で、実行後は数字が増えました(写真15)。内訳は、画面に出ません。公式のクイックスタートには、トークン数の見方は書かれていません。費用の目安は、このトークン数で決まります。
保存と共有公式のクイックスタートに、保存して後で続けることや、他の人と共有できることが書かれています。画面には「History」があり、実行したプロンプトが一覧に並びました(写真16)。行を押すと、保存された会話が開きます。保存先や、共有できる相手の範囲は、公式ドキュメントに説明がありません。

※公式のクイックスタート(2026年7月30日更新)とトラブルシューティング(2026年10月22日更新)にもとづく要約です。

Run settingsの主な設定項目

公式ドキュメントは、Playgroundの設定のうち、画面の表示名まで書いているのは、一部(Run settingsの開き方、System instructions、安全性の設定など)だけです。そこで、実際の画面(写真26・写真27)の表示名と、公式がAPIで使っているパラメータ名を、あわせて説明します。画面の表示名との対応は、当事務所が確かめた範囲で、表の中に書きました。

Google AI StudioのPlaygroundの右側のパネル Run settings。モデル、System instructions、Thinking level、Tools、Grounding with Google Searchに番号を付けた写真
写真26 Run settingsのパネル(上半分)。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号場所意味・使いどころ
1モデルのカード使っているモデルの名前(撮影時は「Gemini 3.8 Flash」)、モデルID、短い説明です。ここから、モデルを選びます(写真10)
2System instructions役割や答え方のルールの入口です(写真12)
3Thinking level答えを出す前に考える量の設定です。撮影時は「Medium」でした。ほかの選択肢は、開いて確かめていません
4Toolsツールのオン・オフの欄です。「Structured outputs」と「Function calling」には、右に「Edit」があります
5Grounding with Google Search撮影時は、オンでした(写真17)
Google AI StudioのRun settingsの下半分。Advanced settings、Media resolution、Safety settings、Add stop sequence、Output lengthに番号を付けた写真
写真27 Run settingsのパネルを下へスクロールした状態。「Advanced settings」を開いています。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号場所意味・使いどころ
1Advanced settings詳しい設定の欄です。開いた状態です(下へスクロールすると出ます)
2Media resolution撮影時は「Default」でした。画像・動画・PDFなどの入力に割り当てる、最大のトークン数を決める項目です(公式の「Media resolution」のページ、2026年10月13日更新)。段階を上げるほど、トークン数と費用が増えます
3Safety settings[Edit] ◎安全性の設定です。公式ドキュメント(2026年10月15日更新)では、「Safety settings」を押すと「Run safety settings」の画面が開き、カテゴリごとに、スライダーで、フィルターの強さを決める、と説明されています。撮影した画面では、右に「Edit」のボタンがありました(押していません)
4Add stop sequence出力を止める文字列を加える欄です
5Output length生成する長さの上限です。撮影時は「65536」でした

※「Temperature」「Top P」「Top K」の項目は、撮影した画面(写真26・写真27)には出ていませんでした。

設定項目意味経理で使うときの考え方
モデルどのGeminiを使うかを選びます。賢さ・速さ・料金が違います。まずは3.8 Flashで試し、結果と費用を見て、軽いモデルや上位のモデルを比べます。
System instructions
(system_instruction)
モデルの役割・口調・長さの制限などを書く欄です。役割、守るルール、迷ったときの扱い(「要確認」と書く)を入れます。
Thinking level
(thinking_level)
答えを出す前に考える量です。Gemini 4 Argonは、low・medium(既定)・highから選びます。3.8 Flashの既定はmediumで、minimalは指定するとエラーになります。思考の分も、出力として課金されます。単純な分類は浅めで足りることがあります。既定で試し、品質と費用を見て調整します。
Output length
(max output tokens)
生成するトークン数の上限です。撮影した画面では、「Advanced settings」の中の「Output length」に、「65536」と出ていました。思考の分も数えるため、小さすぎると、答えが途中で切れます。切れるときは、上限を上げるより、思考レベルを下げるのが、公式の案内です。
Temperature・Top P・Top K答えのばらつきを調整する値です。Gemini 4と3.6以降では、指定しても無視されます。撮影した画面には、この項目は出ていませんでした。公式のトラブルシューティング(2026年10月23日更新)は、今後のリリースで、指定するとエラー(400)になると説明し、リクエストの設定から外すよう勧めています(時期は書かれていません)。APIのコードにも、書かないでおきます。3.6より前のGemini 3は、既定値のまま使うのが公式の案内です。
Media resolution画像・動画・PDFなどの入力に割り当てる、最大のトークン数を決めます。画面では、「Advanced settings」の中にあります。撮影時は「Default」でした。公式のページ(2026年10月13日更新)は、画像では「high」、PDFでは「medium」を勧めています。標準的な書類では、PDFを「high」にしても、文字の読み取り(OCR)はほとんど良くならない、と説明されています。段階を上げるほど、トークン数・処理の時間・費用が増えます。
Stop sequence指定した文字列が出たところで、出力を止めます。画面では、「Advanced settings」の中の「Add stop sequence」です。通常は使いません。
Safety settings不適切な内容を止める強さです。Run settingsの「Advanced settings」の中にある「Safety settings」(写真27。右に「Edit」があります)から「Run safety settings」を開き、Off・Block few・Block some・Block mostから選びます。「No Content」でブロックされたときに、確認する場所です。
ツール検索、コード実行、URLの読み込み、構造化出力などのトグルです。画面では、「Tools」の欄にあります(写真26)。次の「ツール」の表を見てください。

※公式のプロンプト戦略(2026年10月13日更新)、思考のページ(同10月14日更新)、安全性設定のページ(同10月15日更新)にもとづく要約です。

モデルの選び方(2026年10月23日時点)

使えるモデルと料金は、頻繁に変わります。公式は、新しく使い始める人に、Gemini 3.5 Flash-LiteかGemini 3.8 Flashを案内しています。

モデルモデルID無料の枠料金(100万トークンあたり、入力/出力)向く用途の目安
Gemini 4 Argongemini-4-argonなし2ドル/10ドル(2026年11月30日まで)。12月1日から4ドル/20ドル最上位の推論モデルです。難しい判断や、長い資料の読み込みに向きます。
Gemini 3.8 Flashgemini-3.8-flashあり0.75ドル/3.75ドル(2026年12月31日まで)。2027年1月1日から1.50ドル/7.50ドル公式のクイックスタートが使うモデルです。まず試すならここです。
Gemini 3.6 Flashgemini-3.6-flashあり(標準の呼び出し)3.8 Flashと同じ一つ前の世代のFlashです。
Gemini 3.5 Flash-Litegemini-3.5-flash-liteあり0.30ドル/2.50ドル3.5系で最速・最安です。単純な分類や抽出に向きます。
Gemini 3.1 Pro Previewgemini-3.1-pro-previewなし2ドル/12ドル(プロンプトが20万トークン以下の場合)公式の表記はプレビュー版です。入力が長いと、単価が上がります。

※有料枠の標準(Standard)の価格です。Gemini 4 ArgonとGemini 3.8 Flashの価格は、期間限定の導入価格で、期間が終わると倍額になります。古いモデルID(gemini-2.0-flashなど)は2026年6月1日に終了しました。2.5系は、2026年9月18日から、過去に使ったことのある人に限られています。3.1 Flash-Liteは、2027年5月7日に終了予定です。

指示文(プロンプト)の書き方7つのコツ

公式のプロンプト戦略のページにある考え方を、経理の場面に置き換えて整理しました。

  1. 具体的に書き、制約と出力の形を指定する:「勘定科目の候補を3つまで。理由は1行」のように、数と長さを決めます。
  2. 例を入れる:入力と望ましい答えの組を、2〜3件添えます。書式をそろえ、増やしすぎないようにします。
  3. 背景の資料を入れる:自社の勘定科目の一覧や、判断のルールを、先に渡します。
  4. 複雑な作業は分ける:まず分類だけ、次に「要確認」の行だけを詳しく、のように段階を踏みます。
  5. 言い換えて、反復する:指示の言い回しや順序を変えて、結果の安定を見比べます。
  6. 最新情報や計算は、ツールに任せる:不確かな事実は検索で根拠を付けさせ、計算はコード実行に任せます。
  7. 指示を直接書き、順序を整える:区切りの書き方(XMLタグかMarkdownの見出し)を統一し、重要な指示は先頭に置きます。長い資料は先に、質問は最後に置きます。

ツール(検索・コード実行など)の使いどころと費用

ツールできること費用と制限
Google検索
(Grounding with Google Search)
最新の情報を検索し、答えの根拠にします。Gemini 3以降は、実行した検索クエリの数で課金されます。月5,000件までは無料(Gemini 3以降で共有)で、超えると1,000件あたり14ドルです。APIの無料枠では使えません(一部のモデルは、AI Studioで試せます)。利用時、Googleはプロンプト・文脈・出力を30日間保存します。
Code executionモデルがコードを書いて実行し、計算結果を答えに使います。ツールの追加料金はありません。生成されたコードと結果は、トークンとして課金されます。1回の実行は最大30秒で、ライブラリは追加できず、グラフはmatplotlibだけです。
URL context指定したWebページの内容を読み込ませます。1回のリクエストで最大20のURL、1つのURLあたり34MBまでです。公開されているページだけが対象で、有料会員向けのページ、YouTube、Google Workspaceのファイル、動画・音声には対応しません。
Structured outputs答えの形(項目と型)を指定して、JSONで返させます。文字数の制限などはサーバー側で無視されます。スキーマが複雑すぎると、400(INVALID_ARGUMENT)になります。

※公式のツールの各ページ(2026年10月13日〜14日更新)にもとづく要約です。画面の「Tools」には、このほかに「Function calling」と「Grounding with Google Maps」もあります(写真17)が、この表では扱っていません。

検索を使っても、答えが正しいとは限りません

検索を使わせると、最新の情報を参照できますが、見つけたページが正確とは限りません。税務の判断に使う場合は、国税庁などの一次資料で確認し、最終的な判断は税理士にご相談ください。

結果の読み方

画面の表示・状況意味対処
答えが途中で切れる出力の上限に達しています。思考の分も、上限に数えられます。上限を上げるより、思考レベルを下げます。
「No Content」の警告が出て、答えがない内容がブロックされました。警告にカーソルを合わせ、「Safety」を押して理由を見ます。安全性設定が原因なら調整します。そうでなければ、入力か応答が、規約に反しているか、対応していない可能性があります。
「Content blocked」と表示されるブロックされたカテゴリと、その確率が、カーソルを合わせると出ます。カテゴリを確認し、入力の内容や安全性設定を見直します。
同じ入力でも、答えが毎回少し違う生成AIの性質です。選択肢の固定や構造化出力で形をそろえ、最後は人が確認します。
勘定科目の呼び方がゆれる自由な書き方だと、表現がばらつきます。選択肢を列挙し、一覧にないものは「要確認」にします(サンプルB)。
会話を続けると、上限に達する会話が長くなるほど、やり取り全体がプロンプトに入ります。プロンプトの名前の右に出るトークン数(写真13)を確認し、新しい会話から始めます。

※公式のクイックスタート、トラブルシューティング、安全性設定のページにもとづきます。

改善の進め方:試す、直す、固める

  1. 架空のデータで、5〜10件を試します。実際の顧問先のデータは、無料の利用には入れません。
  2. 間違いの傾向を見ます。科目の取り違え、「要確認」の出し方、理由の書き方などです。
  3. System instructionsに、ルールや例を足します。
  4. 同じ件数で、もう一度試し、前の結果と比べます。
  5. 安定したら「Get code」でコードにし、別の10〜20件で確認します。

経理で使える3つのレシピ

Playgroundでそのまま試せる、3つの使い方です。いずれも架空のデータで試してください。

レシピ1:勘定科目の分類

System instructionsあなたは日本の中小企業の経理担当者を補助します。入力された取引について、勘定科目の候補を3つまで挙げ、理由を1行で添えてください。判断に迷う点は「要確認」と書き、確認すべきことを1つ挙げてください。

入力欄10月5日 電力会社 口座振替 18,700円 事務所の電気代

  • 1番目の候補が妥当か、理由が取引の内容に合っているかを見ます。
  • 自宅兼用の場合の按分など、「要確認」の出し方を見ます。
  • 同じ入力を3回試し、ばらつきを見ます。
  • AIの提案は参考です。科目の判断は、人が行います。

レシピ2:検索を使った調べもの

ツールGoogle検索(Grounding with Google Search)をオンにします。

System instructionsあなたは調査の補助者です。回答には、根拠にしたページのURLと、そのページの日付を付けてください。確認できなかった点は、確認できなかったと書いてください。

入力欄(調べたい制度の名前)について、最近の改正点を3つ、箇条書きで教えてください。

  • 付いたURLを実際に開き、書かれている内容と、日付を確認します。
  • 税務の判断には使いません。国税庁などの一次資料と、専門家の確認を経てください。

レシピ3:請求書の項目の読み取り

入力欄架空の請求書の画像(またはPDF)を添付します。対応するファイルの種類は、モデルごとに異なります。

System instructionsあなたは経理担当者を補助します。添付の請求書から、取引先名、請求日(YYYY-MM-DD)、税込合計(数字のみ)、登録番号(T+13桁)を読み取り、JSONだけで返してください。読み取れない項目はnullにし、推測で埋めないでください。

  • 数字の取り違え、登録番号の桁数、日付の形式を、元の画像と見比べます。
  • 登録番号は、国税庁の適格請求書発行事業者公表サイトで照合します。
  • コードで使うときは、サンプルBの構造化出力で、項目の形を固定します。

実際の請求書や領収書は、無料の利用に入れない

実際の取引先名や金額が入った書類は、機密情報にあたります。無料の利用では入力が製品改善に使われ、人が読むことがあります。実際の書類を扱うのは、有料の扱いになっていることを、「APIキー」の画面の「請求階層」の列や、「課金」の画面などで確認してからにします。

費用の見積もり:1,000行の明細を分類すると、いくらか

実務で気になるのは、「1,000行の明細を分類すると、いくらかかるか」です。次の仮定で、試算しました。

  • 行数は1,000行。1行あたりの入力は35トークン(日本語1文字を約1トークンとみる、保守的な仮定です。公式に日本語の換算値はありません。撮影した画面では、39文字の日本語の文が21トークンと表示されました(写真13)。1回の例なので、見積もりでは、保守的な仮定のままにします)。
  • 固定の指示(指示文+勘定科目の一覧+例)は、1回のリクエストあたり3,000トークン。
  • 1行あたりの出力(JSON)は30トークン。思考トークンは合計20,000(幅を見るため、60,000の場合も試算)。
  • 為替は1ドル=150円。料金は、標準(Standard)の有料枠の価格。

計算式は、次のとおりです。入力トークン=リクエスト数×3,000+行数×35。出力トークン=行数×30+思考トークン。費用=入力÷100万×入力単価+出力÷100万×出力単価。たとえば、3.8 Flash(導入価格)を1回で処理すると、入力38,000・出力50,000トークンで、0.0285+0.1875=0.216ドル(約32円)です。

1,000行を1回で分類した場合の費用(ドル。カッコ内は1ドル=150円の換算) 3.5 Flash-Lite 0.136ドル(約20円) 3.8 Flash(〜12/31) 0.216ドル(約32円) 3.8 Flash(2027/1/1〜) 0.432ドル(約65円) 4 Argon(〜11/30) 0.576ドル(約86円) 4 Argon(12/1〜) 1.152ドル(約173円) いまの料金 値上げ後の料金 前提(当事務所の仮定):入力は1行35トークン、出力は1行30トークン、固定の指示3,000トークン、思考20,000トークン。 日本語のトークン数は公式に換算値がないため、実際の使用量(usage)で置き換えてください。
図10 1,000行の明細を勘定科目に分類したときの費用の目安(当事務所の仮定による試算)。※スマホでは図を横にスクロールできます。
モデル
(単価の期間)
一括1回
(基本)
100行ずつ
10回
一括1回
思考60,000
基本を
Flex(プレビュー)にした場合
3.5 Flash-Lite0.136ドル0.145ドル0.236ドル0.068ドル
3.8 Flash(〜2026年12月31日)0.216ドル0.236ドル0.366ドル0.108ドル
3.8 Flash(2027年1月1日〜)0.432ドル0.473ドル0.732ドル0.216ドル
4 Argon(〜2026年11月30日)0.576ドル0.630ドル0.976ドル0.288ドル
4 Argon(2026年12月1日〜)1.152ドル1.260ドル1.952ドル0.576ドル
3.1 Pro Preview(20万トークン以下)0.676ドル0.730ドル1.156ドル0.338ドル

※1,000行あたりの金額(ドル)。「基本」は、思考トークン20,000で、1回にまとめて処理した場合です。1ドル=150円なら、0.216ドルは約32円です。当事務所の仮定による試算で、実際の請求額を保証するものではありません。

顧問先20社が、毎月1,000行ずつ分類した場合の目安は、3.5 Flash-Liteで月約2.73ドル(約410円)、3.8 Flash(導入価格)で月約4.32ドル(約650円)、3.8 Flash(2027年1月以降)で月約8.64ドル(約1,300円)、Argon(導入価格)で月約11.52ドル(約1,730円)です。

費用を左右する要素と、抑える工夫を整理します。

  • 思考トークンは、出力として課金されます。思考レベルを下げると、費用も時間も減ります。
  • 分けるほど、固定の指示が毎回課金されます(表の「100行ずつ10回」の列)。
  • 暗黙のキャッシュは、固定部分が4,096トークン以上ないと効きません(Gemini 3.8 Flash・3.6 Flash・Argon・3.1 Proの場合)。上の仮定の3,000トークンでは、対象外です。
  • Flex(プレビュー版)は、標準の半額です。公式ページは、Flexを「プレビュー」としています。遅延は、1〜15分ほどが目安で、混雑時は503か429が返り、自動では標準に切り替わりません。Interactions APIでは、service_tier="flex"で指定します。
  • Batch APIも半額で、24時間以内の完了が目標です。ただし、Interactions APIでは使えず、generateContentだけの機能です。
  • 無料枠のモデルなら0円ですが、入力が製品改善に使われます。顧問先のデータには使えません。

※日本語のトークン数は、公式に換算値がありません。実際のデータの一部でusageの値を見て、この試算を置き換えてください。

つまずきやすい点

症状原因対処
古い解説のモデル名で、エラーになるgemini-2.0-flashなどは2026年6月1日に終了しました。2.5系は、2026年9月18日から、過去に使った人に限られています。3.8 Flashなど、現行のモデルIDに変えます。
「無料枠がない」と言われるGemini 4 Argonと3.1 Pro Previewには、無料枠がありません。無料で試すなら、3.8 Flashか3.5 Flash-Liteにします。
Argonが選べないAI StudioのFreeプランでは、使えません。有料側への切り替えが必要です。対象のプランの記述は更新されることがあるため、画面の案内で確認します。
サンプルのtemperatureが効かないGemini 4と3.6以降は、指定を無視します。将来は400になる予告があります。リクエストから外します。
検索ツールが、コードから使えないAPIの無料枠では、検索のグラウンディングは使えません。課金を有効にします。一部のモデルは、AI Studioの画面で試せます。
公式のサンプルを写したのに動かないドキュメントの中で、新旧のAPIの書き方が混在しています。Interactions APIの書き方に合わせ、ライブラリを2.0.0以上にします。

※公式のモデル一覧、料金ページ、リリースノートなどにもとづく、2026年10月23日時点の整理です。

本番で使う前のチェックリスト

  • 入力してよい情報を決めたか:有料の扱いになっているかを、「APIキー」の画面の「請求階層」の列や、「課金」の画面で確認する(公式ドキュメントでは、「Plan」の列が「Paid」)。無料の利用には、顧問先の情報を入れない。
  • 小さな件数で、人が確認したか:10〜20件で、結果を元の資料と見比べる。
  • 費用の見積もりを、実際の使用量で置き換えたか:usageの値で、1件あたりと月額を計算し直す。
  • 月の上限と通知を設定したか:AI Studioの月の上限、またはCloud Billingの上限付き予算を使う。
  • キーの管理ルールを守っているか:制限付き、環境変数、担当者・アプリ別。
  • 失敗したときのルールがあるか:429・503などだけ再試行する。402は、残高を確認する。
  • 結果を人が確認する手順があるか:仕訳に反映する前に、人が見る手順を残す。
  • 価格やモデルの切り替え日を、予定に入れたか:2026年11月30日(Argonの導入価格の終了)、12月31日(Flashの導入価格の終了)、2027年5月7日(3.1 Flash-Liteの終了)など。
  • やり取りの保存期間を決めたか:storeの設定と、AI Studioで選ぶ保持期間を、社内のルールに合わせる。

チームで使う:権限・キーの分け方・Workspaceの設定

複数人で使うときは、「誰が何をできるか」「誰がキーを持つか」を先に決めておきます。Gemini APIとAI Studioは、Google Cloudのプロジェクトが管理の単位です。

権限の考え方

  • プロジェクトのEditorとOwnerは、ダッシュボードの閲覧と、キーの管理がすべてできます。
  • Viewerは、ダッシュボードとキーを見られますが、作成・更新・削除はできません。
  • 月の上限(Spend cap)を設定できるのは、プロジェクトの編集者・オーナー・管理者です。

画面や操作ごとに必要な権限は、次のとおりです。権限は、Google Cloudのアクセス管理で付与します。

画面・操作必要な権限
プロジェクトの検索resourcemanager.projects.get(既存のプロジェクトの取り込みにも使います)
プロジェクト名の変更resourcemanager.projects.update
キーの作成プロジェクトを探す権限に加えて、apikeys.keys.create、serviceusage.services.enable、iam.serviceAccountApiKeyBindings.create、iam.serviceAccounts.create
キーの一覧プロジェクトを探す権限に加えて、apikeys.keys.list、serviceusage.services.get(Generative Language APIが有効なこと)
キー名の変更apikeys.keys.update
キーの削除apikeys.keys.delete
Usageの画面(画面では「使用量」)プロジェクトを探す権限に加えて、monitoring.timeSeries.list
Rate limitの画面(画面では「レート制限」)Usageの権限に加えて、cloudquotas.quotas.get
Spend(月の上限。画面では「利用額」)billing.resourceCosts.get(支出の閲覧)、billing.resourcebudgets.read(上限の閲覧)、billing.resourcebudgets.write(上限の設定)
Billingの画面billing.accounts.get

※公式のAI Studioトラブルシューティング(2026年10月22日更新)にもとづく要約です。

キーとプロジェクトの分け方

  • 担当者ごと、アプリごとに、別のキーを渡します。アクセスの管理、記録の確認、侵害されたときの影響範囲の限定に役立ちます(Google Cloudの推奨です)。
  • Google Cloudのブログは、キー1つにつき専用のプロジェクトを用意し、使えるAPIを最小限に絞り、アプリの種類ごとに1つのキーを作るよう勧めています。
  • 月の上限(Spend cap)は、プロジェクト単位で設定します。用途ごとにプロジェクトを分けると、用途ごとに月の予算を決められます。
  • 処理量の枠(RPM・TPM・RPD)は、プロジェクト単位で数えます。キーを増やしても、枠は増えません。どの枠になるか(Tier)は、請求先アカウントで決まります。

Workspaceの管理者がAI Studioをオン・オフする

  1. Googleの管理コンソールにログインします。
  2. Menu>Apps>Additional Google servicesを開き、「AI Studio」を選びます。
  3. 「Service status」で、全員のオン・オフ、または、組織部門やアクセスグループ単位での上書きを選びます。
  4. 「Save」を押します。
  • 設定には、Gmailの設定を管理する管理者の権限が必要です。
  • AI Studioを追加サービスとしてオンにするには、事前にドメインの確認が必要です。
  • オフのユーザーには、アクセス拒否のメッセージが出て、組織の管理者に連絡するよう案内されます。
  • Workspace for Educationの18歳未満のユーザーは、設定がオンでも使えません。
  • Buildモードの無料の公開枠(Starter Tier)は、Workspaceのアカウントでサインインしていると、対象外です。

※管理コンソールの手順は、英語版のヘルプ(2026年10月20日更新)にもとづく要約です。画面の表記は、日本語版で異なることがあります。

Buildモードとエージェントを使うときの、費用の注意

  • Buildモードで作ったアプリを共有すると、そのアプリのAPI呼び出しは、作った人の利用枠に計上され、有料のモデルなら費用が発生することがあります。AI Studioは、設定時と共有前に、費用が発生しうる場合に警告を出します。
  • Cloud Runに公開したアプリは、作った人のキーで、すべての利用者の呼び出しを行います。公開する前に、月の上限を設定しておきます。
  • Playgroundのエージェントは、1回の指示でトークンの消費が大きく膨らむことがあります。終了条件を明確にして範囲を絞り、必要なら「Stop」で止めます。エージェントは、個人向けプランの対象外で、有料のAPIキーが必要です。

毎月の点検:画面の見方とチェックリスト

公式が「毎月」と明示した点検項目はありません。ここでは、公式が勧める管理の行為を、毎月の点検に割り当てて整理しました(当事務所の運用案です)。

確認する画面

画面(左のメニューでの名前と、アドレス)見るもの反映の遅れ
課金(Billing)aistudio.google.com/billing前払いの残高、自動チャージの設定と月の上限、取引の履歴約10分
利用額(Spend)aistudio.google.com/spendプロジェクト別の月の上限と、今月の支出グラフは最大24時間
使用量(Usage)aistudio.google.com/usage利用状況と、クォータの状況公式に記載なし
レート制限(Rate limit)aistudio.google.com/rate-limitモデルごとの、有効な処理量の上限—
プロジェクト(Projects)aistudio.google.com/projects「請求階層」と「ステータス」の列(「No credits」などが出ていないか)—
APIキー(API keys)aistudio.google.com/api-keys「請求階層」の列と、キーの種類・制限の表示(公式ドキュメントでは「Key Type」「Unrestricted」「Blocked」「Plan」)—
ログとデータセット(Logs and Datasets)aistudio.google.com/logsログの保存の設定(オン・オフ)と、保持期間公式に記載なし
Cloud BillingCloudコンソール予算の通知、上限付き予算、費用の表示、書類通常は1日以内(24時間を超えることもあります)

※左のメニューでの名前は、撮影した画面(写真1)のものです。公式ドキュメントの中では、画面の呼び名が「Dashboard>Usage」と「Usage and Limits」で揺れているところがあります。実際の画面の表記を確認してください。

月に1回、見る画面のうち、「使用量」と「レート制限」の画面を、写真で確かめておきましょう。どちらも、左のメニューの「Dashboard」の中にあります(写真1)。

Google AI Studioの使用量画面。プロジェクトの選択、期間、案内、プロジェクトをインポートまたは作成のボタンに番号を付けた写真
写真28 「使用量」の画面(ページの名前は「Gemini API の使用状況」)。プロジェクトがないため、グラフは出ていませんでした。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号場所意味・使いどころ
1Projectプロジェクトを選ぶ欄です。撮影時は、「No Cloud Projects Avail…」でした
2期間 ◎「28 日」。グラフの期間を選びます
3「プロジェクトをインポートまたは作成」「このページには、Google Cloud からインポートしたプロジェクトのみが表示されます。」と案内が出ます
4「プロジェクトを作成」「プロジェクトをインポート」プロジェクトを取り込むと、この画面にグラフが出るようになるとみられます(押していません)
Google AI Studioのレート制限画面。ドキュメント、プロジェクトと期間の選択、案内に番号を付けた写真
写真29 「レート制限」の画面(ページの名前は「Gemini API のレート制限」)。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号場所意味・使いどころ
1ドキュメント公式の説明ページへの入口です(押していません)
2Project・期間プロジェクトと、見る期間(28日)を選びます
3「プロジェクトをインポートまたは作成」「使用量」の画面と同じ案内が出ます

※撮影したアカウントにはプロジェクトがなく、モデルごとの上限の数値は確認できませんでした。数値は、プロジェクトを取り込んだあとに出る画面とみられます。

毎月1回の点検リスト(経理担当者向け)

  • 残高と自動チャージ:「課金」の画面(Billing)で、前払いの残高、自動チャージの設定、月の自動チャージ上限を確かめる
  • 月の上限と今月の支出:「利用額」の画面(Spend)で、プロジェクト別の上限と支出を確かめる
  • 利用状況と上限への接近:「使用量」と「レート制限」の画面(UsageとRate limit)で、使い方が上限に近づいていないか確かめる
  • 課金の状態:「プロジェクト」の画面(Projects)で、「請求階層」と「ステータス」の列に、「No credits」などの表示が出ていないか確かめる
  • 予算と通知:Cloud Billingで、通知の設定と上限付き予算を確かめる。異常を知らせるAnomaliesの表示も見る
  • キーの状態:「APIキー」の画面(API keys)で、「Standard」「Unrestricted」「Blocked」の表示が残っていないか確かめる
  • 入力内容の保存:「ログとデータセット」の画面(Logs and Datasets)で、ログの保存の設定と、保持期間を確かめる(章「入力内容の保存とログの設定」を参照)
  • 使っていないキー:使っていないキーを削除する。定期的な入れ替えの間隔は、公式に指定がないため、社内で決める
  • キーの棚卸し:Cloud Asset Inventoryのapikeys.Keyか、gcloud services api-keys listで、キーの一覧を取る。キーごとの使用量は、Cloud Monitoringのserviceruntime.googleapis.com/api/request_countを、credential_idで絞って見る。異常に多いキーは、漏えいを疑う
  • キーの分け方:担当者ごと、アプリごとに分けているか。共有キーになっていないか
  • 書類の保存:Cloud Billingの書類や取引の履歴から、ステートメント・請求書・領収書を保存する
  • 廃止予定のモデルと価格改定:公式の提供終了のページと、リリースノートを見て、使っているモデルの予定を確かめる
  • 税区分:消費税の扱いと、登録番号の記載を、実際の書類で確かめる(次の章)

入力内容の保存とログの設定:どこに残るかを確かめる

業務で使うときは、「入力した内容が、どこに、どれだけの期間残るか」が気になります。AI Studioの画面で確かめられる保存まわりの設定は、次の3つです。

場所残るもの画面で確かめられること
Playgroundの「System instructions」書いた指示文「Instructions are saved in local storage.」と出ます。お使いのブラウザの中に保存されるとみられます(写真12)
左のメニューの「History」実行したプロンプトと、答えプロンプトの一覧を見る画面です。「Run」で実行したプロンプトが、一覧に並びました(写真16)。行を押すと、質問と答えが、そのまま開きました。「Open in Drive」のリンクがあることから、保存先は、Googleドライブとみられますが、ドライブの中は、確かめていません。保存期間は、確かめておらず、公式ドキュメントにも、説明が見当たりませんでした
Dashboardの「ログとデータセット」APIの呼び出しの記録(ログ)保存するかどうかのスイッチと、保持期間があります(写真30・31)。公式ドキュメントによると、ログの保存は、有料枠のプロジェクトだけで使えます(2026年9月23日更新)

「ログとデータセット」の画面

ログとは、APIで呼び出した内容の記録です。左のメニューの「Dashboard」の中にある「ログとデータセット」(公式の名前は「Logs and Datasets」)で、設定や一覧を見ます(写真30)。撮影した画面では、プロジェクトがないため、一覧は空でした。

Google AI Studioのログとデータセット画面。Docs、Settings、Disabledの表示、プロジェクトとデータセットの選択、案内、ボタンに番号を付けた写真
写真30 「ログとデータセット」の画面(ページの名前は「Gemini API Logs and Datasets」)。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号場所意味・使いどころ
1「Docs」「Settings」と「Disabled」 ◎公式の説明、ログの設定を開くボタン、状態の表示です。撮影時は、赤い点と「Disabled」(無効)が出ていました
2Project・Datasetログを見るプロジェクトと、データセット(撮影時は「All datasets」)を選びます
3「プロジェクトをインポートまたは作成」取り込み済みのプロジェクトがないため、案内が出ていました
4「プロジェクトを作成」「プロジェクトをインポート」プロジェクトを取り込むためのボタンです(押していません)

ログの設定(Gemini API log settings)

「Settings」を押すと、右側に、ログの設定のパネルが開きます(写真31)。

Google AI StudioのGemini API log settingsのパネル。GenerateContent APIとInteractions APIの保存のスイッチ、Retention(保持期間)に番号を付けた写真
写真31 ログの設定のパネル(右側)。背景の画面は、自動でぼかされています。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号場所意味・使いどころ
1GenerateContent API ◎スイッチは、オフでした。英文は、「With this disabled, GenerateContent API (standard Gemini API) requests are not stored. To override this, set store:true in the API to opt-in per request.」です(オフのときは、GenerateContent API=標準のGemini APIのリクエストは保存されません。上書きするには、リクエストごとに、APIで store:true を指定します)
2Interactions API[New] ◎スイッチは、オフでした。英文は、「With this disabled, Interactions API requests are not stored, disabling stateful features. To override this, set store:true in the API to opt-in per request.」です(オフのときは、Interactions APIのリクエストは保存されず、状態を持つ機能が使えなくなります。上書きするには、リクエストごとに store:true を指定します)
3Retention(保持期間) ◎「古いログから順に、選んだ期間で、または保存容量の上限に達した時点で、自動で消えます」という説明と、期間の選択です。撮影時は、「55 days (Default)」(55日が既定)でした

※スイッチの名前の「Interactions API」の横の「New」は、新しい項目という印とみられます。

画面のスイッチと、APIの既定値の関係

写真31の画面には、「API request storage enables observability (logs) and server-side state management.」(APIリクエストの保存は、ログと、サーバー側の状態管理を可能にします)という説明があります。その下の2つのスイッチは、どちらもオフでした。オフのとき、GenerateContent APIは「リクエストは保存されない」、Interactions APIは「リクエストは保存されず、状態を持つ機能(stateful features)が使えなくなる」と出ます。どちらも、リクエストごとに store:true を指定すると、上書きできる、と画面に書かれています。

公式ドキュメント(「Logs and datasets」、2026年9月23日更新)では、APIの既定値は、GenerateContent APIが「保存しない」(store=false)、Interactions APIが「保存する」(store=true)と説明されています。画面のスイッチは、プロジェクトごとの既定値を決めるもので、リクエストごとの store の指定で上書きできる、とも説明されています。Interactions APIの既定の保存については、ステップ5の「運用で押さえる3点」にも書きました。ただし、撮影したアカウントにはプロジェクトがないため、スイッチがどのプロジェクトに効くのか、スイッチとAPIの既定値が、実際にどう組み合わさって働くのかは、画面では確かめていません。

同じ公式ドキュメントから、ログについて、次の点を確かめました。

  • ログを保存できるのは、Gemini APIの有料枠のプロジェクトだけです。
  • 動画・GIF・PDFを含む入力は、ログに残りません。Imagen・Veo・埋め込みモデルなども、ログの対象外です。
  • 保持期間は、7日・14日・28日・55日から選べます(既定は55日)。ログをデータセットに保存すると、保持期間が過ぎても消えません。
  • Interactions APIのスイッチをオフにすると、会話の履歴の、自動での保存と呼び出しが止まります。リクエストの指定で、上書きすることはできます。

これは、AI Studioのログの機能の話です。入力した内容を、Googleが、利用規約にもとづいて、限られた期間保存する場合があること(章「ステップ1・2」の「無料と有料で、入力した内容の扱いが変わる」を参照)とは、別の話です。

顧客の情報など、残したくない入力は、コードで保存を止めておきます

画面の設定だけに頼らず、コードで「store=False」を明示します。この場合、バックグラウンド実行と、会話の続き(previous_interaction_id)は使えなくなります(ステップ5)。

Playgroundで入力した内容(プロンプト)の保存期間は、公式ドキュメントに説明が見当たりませんでした。撮影では、「Run」で実行したプロンプトが、Historyに残りました(写真16)。業務の情報は、残っても困らないかを考えてから入れます。残ったプロンプトは、行のメニューの「Delete」で消せるとみられます(選んでおらず、消したときに完全に消えるかは、確かめていません)。

請求書・領収書と消費税:経理担当者が確認したいこと

Gemini APIの費用を経理で処理するには、請求書や領収書の入手方法と、消費税の扱いを確認しておく必要があります。公式の資料で確認できたことと、確認できなかったことを分けて整理しました。税務上の判断を示すものではありません。

書類の入手先

課金の形入手する場所内容
前払い(Prepay)AI StudioのBilling>Transactionsカードの「View transactions」取引の履歴です。初期表示は直近3か月の詳細ビューで、種別(Costs・Payments・Adjustments・Taxes)で絞り込めます。CSVのダウンロードと印刷ができます。
後払い(Postpay、カードの自動払い)Cloudコンソールの「Billing」>「Invoices」月次の「ステートメント」(PDF)です。公式は、ステートメントは請求書ではないと明記しています。
請求書払い(Invoiced)Cloudコンソールの「Billing」>「Payment status」月次の請求書です。通常、翌月の第5営業日までに発行されます。
領収書(payment receipt)Transactionsで「Detailed transaction view」を開き、取引の種類を「Payments」にして、説明欄の「Payment」のリンクを開く全アカウント種別で使えます。権限billing.accounts.getPaymentInfo(Billing Account ViewerかAdministratorに含まれる)が必要です。

※公式のCloud Billingのページ(2026年10月13日〜20日更新)にもとづく要約です。ステートメントと請求書は月次の概要で、プロジェクト別の内訳は載りません。内訳は、Cloud Billingの費用表のレポートで見ます。費用のデータが出るまで、1日以上かかることがあります。

前払いのクレジット購入で、領収書のPDFが出るか、上の「Payment」のリンクの操作ができるかは、公式に明記がありません。実際の画面で確認してください。

公式資料で確認できたこと

論点確認できた内容
契約の相手方(請求元)顧客の請求先住所で決まります。日本の請求先住所の場合、Gemini APIの有料サービスもGoogle Cloudも、Google Cloud Japan G.K.です(認定再販事業者の位置づけで、契約書上の「Google」は、文脈に応じてGoogle Asia Pacific Pte. Ltd.などを指します)。
請求先の国と通貨請求先アカウントの作成時に選びます。国で通貨が決まり、後から変更できません。日本はJPYで、支払い方法はクレジットカードかデビットカードです。変更するには、新しい請求先アカウントが必要です。
消費税日本の顧客によるGoogle Cloudの利用には、10%の消費税(JCT)が適用されると、公式に書かれています。SKU(品目)の価格は、税を含みません。Gemini APIの料金ページには、税込・税別の記載が見当たりませんでした。
請求書上の税明細書・請求書に「税金」の項目があり、請求先アカウントの国に応じて税が課されることがあります。
規約上の位置づけGemini APIの有料サービスは、請求・支払い・紛争の条項について、Google Cloudの規約が準用されます。
請求書払い請求書払い(オフライン)のアカウントでは、前払いは使えません。
問い合わせコンソールの「Help and support」>「Billing」>「Get billing support」から問い合わせます。請求先アカウントの管理者である必要があります。請求・支払いのサポートは、無料です。

※公式のGoogle Cloud契約主体のページ(2026年6月30日更新)、税のページ(2026年10月20日更新)、Gemini API追加利用規約(2026年4月28日更新)などにもとづく要約です。

公式資料だけでは確認できなかったこと(要確認)

論点状況確認の方法
登録番号(T番号)読めた範囲の公式ページに、「適格請求書」「T番号」の記載はありませんでした。古い公式FAQ(2015年の制度)には、Google Asia Pacific Pte. Ltd.の登録国外事業者の番号が載っていますが、現行のT番号とは書かれていません。実際のステートメントや請求書のPDFに、登録番号が載っているかを確かめます。載っていれば、国税庁の適格請求書発行事業者公表サイトで照合します。
請求書に載る法人名法的な事業所住所と税務IDを記載するとありますが、どの法人名が載るかの記載はありません。実際のPDFで確かめます。
前払い購入時の課税規約は、購入時に税を課金するか、消費時にクレジット残高から税を差し引くと書いています。どちらになるかの基準や、日本に固有の記述は見当たりませんでした。購入時の画面と、取引の履歴(Taxesの種別)で確かめます。
前払い購入の書類購入に対して、請求書や領収書のPDFが出るかの記載がありません。購入後に、実際の画面で確かめます。
リバースチャージ・国外事業者の電気通信利用役務Cloud BillingとGemini APIの公式ページに、該当する記述がありません。顧問税理士に確認します。
カード明細の表記Google Cloudの表記は「GOOGLE *CLOUD_」に請求先アカウントIDが続く形ですが、Gemini API・AI Studioの表記は記載がありません。実際のカード明細で確かめます。

※2026年10月23日時点の調査です。公式ページが更新されると、確認できる範囲は変わります。

前払いのクレジットを購入したときの会計処理の考え方は、前回の記事で解説しました。Geminiの前払いに当てはめるときは、この記事で整理した条件(返金されない、購入から12か月で失効する、Gemini API専用)を踏まえて、判断してください。

トラブルの対処とQ&A

APIのエラーと対処

公式のエラー一覧(generateContent向けの表記)を整理しました。数字のHTTPステータスで判定するのが安全です。

エラー意味対処
400 INVALID_ARGUMENTリクエストの形式が正しくありません(誤字・必須項目の欠落など)。APIリファレンスで形式と対応バージョンを確認します。新しいAPIの機能を古い書き方で使うと、起きることがあります。
400 FAILED_PRECONDITIONお住まいの国では、無料枠が使えません。AI Studioで、プロジェクトの課金を有効にします。
400 INVALID_ARGUMENT
(理由が API_KEY_INVALID のとき)
キーが無効です。「API key not valid」というメッセージが出ます。キーが正しいか、無効化されていないかを確認します。
402 RESOURCE_EXHAUSTED前払いの残高がなくなり、請求先アカウントの全キーが止まっています。クレジットを追加するか、自動チャージを有効にします。追加するまで、再試行しても通りません。
403 PERMISSION_DENIEDキーに権限がありません。キーの設定と権限を確認します。
404 NOT_FOUND参照したリソース(画像・音声・動画のファイルなど)がありません。パラメータが、使っているAPIのバージョンで有効かを確認します。
429 RESOURCE_EXHAUSTED処理量の上限(RPM・TPM・RPD)か、10分あたりの支出制限に達しました。少し待って再試行します。頻度や大きさを減らします。常に当たるなら、増枠を申請します。
499 CANCELLED多くは、呼び出し側が接続を閉じています。クライアントのタイムアウトの設定などを確認します。
500 INTERNALGoogle側の予期しないエラーです(入力が長すぎる場合など)。ステータスを確認し、入力を短くして、時間をおいて再試行します。
503 UNAVAILABLE一時的な過負荷や停止です。ステータスを確認し、別のモデルを試すか、再試行します。
504 DEADLINE_EXCEEDED期限内に処理が終わりませんでした(プロンプトや文脈が大きい場合など)。クライアントのタイムアウトを延ばします。

※公式の「API errors」(generateContent API向け。2026年10月23日更新)と、トラブルシューティング(2026年10月23日更新)にもとづく要約です。「API_KEY_INVALID」は、エラー一覧の行ではなく、400のエラーの詳細に出る「理由」の名前です(公式のエラー応答の例)。402と429は、同じ名前(RESOURCE_EXHAUSTED)なので、数字で見分けます。「10分あたりの支出制限」は、利用枠(Tier)ごとに決まる、直近10分間の支出の上限です(公式のレート制限のページ、2026年10月15日更新)。Interactions API向けの一覧(2026年9月20日更新)では、エラー名が別の表記(payment_required、rate_limit_exceededなど)になっています。

  • 再試行してよいのは、429・503・408と5xxです。400・402・403は、再試行しても直りません。
  • 400と500で失敗したリクエストは、トークンの課金はされませんが、クォータには数えられます。そのほかのステータスで課金されるかは、公式に記載がありません(出典:公式の課金のページ、2026年9月28日更新)。
  • 処理量の枠(RPD)は、太平洋時間の午前0時にリセットされます。増枠の申請フォームもありますが、承認は保証されません(出典:公式のレート制限のページ、2026年10月15日更新)。

AI Studioの画面で出る表示

表示意味と対処
「403 Access Restricted」AI Studioの使い方が規約に沿っていない、という扱いです。よくある原因の1つは、未対応の地域からのアクセスです。地域と規約の順守を確認します。
年齢確認の画面に移る18歳以上が必要です。Googleアカウントの誕生日の設定を見直し、アカウントの年齢確認を済ませます。身分証で確認した場合は、誕生日を身分証と一致させます。Workspace for Educationは、管理者に18歳以上の指定を確認します。
「You do not have permission to create a key in this project.」キーを作る権限がありません。管理者に権限を依頼します(ステップ4を参照)。
「Your API key was reported as leaked. Please use another API key.」漏えいしたキーとしてブロックされました。新しいキーを作ります。
キーの「Blocked」のタグ長期間使われていない制限なしキーです。新しいキーか、制限を付けたキーを使います。
「The billing account type is inactive or unsupported」請求先アカウントの種別や状態が、有料枠の対象外です。Cloudコンソールで確認します。
アクセス拒否のメッセージ(Workspace)管理者がAI Studioをオフにしています。組織の管理者に連絡します。
「No Content」内容がブロックされました。警告にカーソルを合わせ、「Safety」から理由を確認します。
「プロジェクトと API キーが検出されませんでした。有料枠のプロジェクトを作成またはインポートしてください。」「有料の API キーをリンク」の画面(写真19)に出る表示です。取り込み済みのプロジェクトがありません。「プロジェクトをインポート」で、使うプロジェクトを取り込むか、「プロジェクトとキーを作成」で新しく作ります。
「No Cloud Projects Available」(Projectの欄)取り込み済みのプロジェクトがない状態です。「利用額」「使用量」「レート制限」「ログとデータセット」の画面や、キーを作る画面に出ます(写真22・25・28・29・30)。「プロジェクト」の画面から、プロジェクトを取り込みます(写真8・9)。
「API キーが見つからない場合」(APIキーの画面)この画面に出るキーは、取り込み済みのプロジェクトのものだけです。キーがあるはずなのに、一覧が空のときは、そのプロジェクトを取り込んでいるかを確認します(写真24)。

※公式の「Troubleshooting AI Studio」(2026年10月22日更新)、APIキーのページ(2026年10月6日更新)、トラブルシューティング(2026年10月23日更新)、課金のページ(2026年9月28日更新)、Workspace向けのページ(2026年4月28日更新)などにもとづく要約です。表の下の3行(取り込み済みのプロジェクトがない画面の表示)は、2026年10月24日に当事務所が撮影した画面で見たもので、公式ドキュメントでは確かめていません。

よくある質問

Q. 無料のまま、顧問先の資料を入れてもよいですか?

A. 避けてください。無料(Unpaid)の入力は、製品や機械学習技術の改善に使われ、人が読むことがあります。公式の規約も、機微な情報・機密情報・個人情報を送らないよう求めています。有料の扱いでも、不正利用の防止などのため、限られた期間ログが保存されます。どちらの扱いになるかは、ステップ2で説明しました。入力してよい範囲は、守秘義務や社内のルールに照らして決めてください。

Q. 個人向けの月額プラン(AI ProやAI Ultra)に入ると、APIも使い放題になりますか?

A. なりません。プランの特典が効くのは、AI Studioの画面(PlaygroundとBuild)の利用枠です。キーを使ったAPIの呼び出しは、別に課金されます。

Q. 前払いの残高が余ったら、返金されますか?

A. 原則、返金されません。購入から12か月で失効します。例外として、後払いに切り替える場合は返金されると公式は説明していますが、公式の中で記述が食い違っています。切り替えを考えるときは、画面の案内とCloud Billingのサポートで確認してください。

Q. 残高が0になったら、無料の枠に戻りますか?

A. 自動では戻りません。同じ請求先アカウントのすべてのキーが止まり、HTTP 402が返ります。クレジットの追加か、自動チャージが必要です。

Q. キーが漏れたかもしれません。どうすればよいですか?

A. 新しいキーを作り、アプリを入れ替え、動作を確認してから、漏れたキーを無効にします。そのあと、請求ログとAPIの使用状況で、不正な利用がないかを確認します。身に覚えのない課金があれば、課金サポートに申告します。手順は、ステップ4で説明しました。

Q. 有料になっているか、どこで確かめますか?

A. 公式ドキュメントは、「API keys」の画面の「Plan」の列が「Paid」かで確認できると説明しています。撮影した画面の見出しは、「キー」「プロジェクト」「作成日時」「請求階層」で、「Plan」の列は見当たりませんでした。実際の画面では、「請求階層」の列や、「課金」の画面(写真20)で、課金が有効かを確かめます。ただし、撮影したアカウントにはプロジェクトがなく、有料のキーで、この列にどう出るかは、確認できていません。顧客の情報を入れるのは、確認できてからにします。

Q. Playgroundに入力した内容は、どこに保存されますか?

A. 公式ドキュメントには、Playgroundのプロンプトの保存先や期間の説明が見当たりませんでした。撮影した画面では、「Run」で実行したプロンプトが、左のメニューの「History」に残りました(写真16)。「Open in Drive」のリンクがあることから、保存先は、Googleドライブとみられます(ドライブの中は、確かめていません)。また、System instructionsは、「ローカルストレージ」に保存されると表示されます。お使いのブラウザの中を指すとみられます(写真12)。APIの呼び出しの記録(ログ)は、「ログとデータセット」の画面で設定します(写真30・31)。詳しくは、章「入力内容の保存とログの設定」を見てください。

Q. 「No Cloud Projects Available」と出て、キーやプロジェクトの一覧が空です。

A. AI Studioには、取り込んだGoogle Cloudのプロジェクトだけが表示されます。「プロジェクト」の画面の「プロジェクトをインポート」から、使うプロジェクトを取り込みます(写真8・9)。候補に出ないときは、プロジェクトの名前か、プロジェクトIDで検索します。

Q. Playgroundで「Run」を押すと、お金がかかりますか?

A. かかるかどうかは、使うキー(無料か有料か)で決まります。本文のとおり、AI Studioの画面の利用は無料で、有料のAPIキーを使ったときだけ、そのキーの利用分に課金されます。どのキーで実行するかは、入力欄の下の鍵のアイコンで選びます。撮影した画面では、斜線の入ったアイコン(ボタンの名前は「No API key selected」)で、キーを選んでいない状態でした(写真11・写真19)。この状態のまま「Run」を1回押したところ、キーの選択・課金の設定・利用規約への同意の画面は出ず、そのまま答えが出ました(写真15)。ただし、撮影したアカウントでの1回の結果で、アカウントの種類や設定によって、画面の出方が違う場合があります。また、取り込み済みのプロジェクトがなく、「利用額」の画面は空のままだったため、この1回で費用が出たかどうかは、画面では確かめられませんでした。

Q. Buildで作ったアプリを使うと、費用はかかりますか?

A. かかる場合があります。共有したアプリのAPI呼び出しが、作った人の利用枠に数えられ、費用が出ることがあります。詳しくは、「チームで使う」の章の、Buildモードの費用の注意を見てください。

Q. 画面の言語が、英語と日本語で混ざっています。

A. 撮影した画面では、メニューとPlaygroundはおもに英語で、Dashboardの中はおもに日本語でした(写真1)。一部に、言語が混ざった部分もあります。画面は更新で変わることがあります。本記事では、画面の名前の横に、公式ドキュメントでの英語名を( )で添えています。

Q. ClaudeやChatGPTと、どれを使えばよいですか?

A. 用途と、入力する情報の扱いで決めます。料金・機能・データの扱いの違いは、比較の記事で整理しています。

まとめ

  • Geminiの入口は3系統あります。業務でAPIを使うなら「開発者として使う」入口で、無料と有料で、入力した内容の扱いが違います。
  • 進め方は、Googleで入る、無料で試す、課金と上限を決める、APIキーを作る、コードで使う、運用する、の順です。
  • 課金は前払いが基本です。残高が0になると、同じ請求先の全キーが止まります(HTTP 402)。止める上限は4種類あり、通知だけの予算は止めません。
  • APIキーは、使える範囲を制限し、環境変数で渡し、担当者・アプリごとに分けます。漏れたときは、新しいキーに切り替えてから、古いキーを無効にします。
  • コードは、公式が勧めるInteractions APIで書きます。費用は、使った量(usage)で確かめます。この記事の試算は仮定にもとづくため、実際のデータで置き換えてください。
  • 請求書・領収書・消費税のうち、登録番号(T番号)など、公式資料で確認できなかった点は、実際の書類と専門家で確かめます。月に1回、残高・上限・キー・書類を点検します。
  • 画面は、2026年10月24日に撮影した写真で確かめました。公式ドキュメントの英語名と、実際の画面の日本語名は、違う場合があります。入力した内容が残る場所(System instructions・History・ログ)は、章「入力内容の保存とログの設定」で確かめます。

生成AIを経理・会計の業務に組み込む方法や、費用の会計処理について相談したい方は、ジェイスタート会計事務所へお気軽にお問い合わせください。

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出典(Google公式・2026年10月23日確認)

※本記事の文章・図・サンプルコードは、当事務所が作成したものです。画面の写真は、Google AI Studio(Google)の画面を、当事務所が2026年10月24日に撮影し、説明のための番号・枠とぼかしを加えたものです。公式情報は要約して紹介し、出典を記載しています。本記事の調査・作成にはAIを活用し、上記の公式情報と照合しています。画面や仕様は予告なく変わることがあります。

※本記事は2026年10月時点の法令・情報に基づく一般的な解説であり、個別の税務判断を保証するものではありません。実際の適用にあたっては税理士等の専門家にご相談ください。

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