マネーフォワード クラウド 実務ガイド

マネーフォワード クラウド会計・クラウド給与・クラウド請求書を使う経理担当者・経営者・会計事務所職員向けの実務ガイドです。製品間のデータの流れ、二重計上が起きる7つの型、2026年の制度変更(インボイス経過措置70%、2割特例の終了、少額減価償却資産40万円)、毎月のチェックリストをまとめ、製品別ページへ案内します。

マネーフォワード クラウド 実務ガイド
マネーフォワード クラウドでつまずく所を、症状から引ける実務ガイド

クラウド会計・クラウド給与・クラウド請求書の3製品について、実務でよく使う機能のうち多くの人が引っかかるポイントを「よくある症状→原因→正しい操作」で整理しました。製品をまたいで効く考え方(データの流れ、二重計上の型、2026年の制度変更)はこのページに、個別の操作は各製品ページにあります。

3製品
クラウド会計・給与・請求書
277件
つまずき項目
290点
画面画像(公式ヘルプより引用)
2026年9月
情報の基準日

情報の基準日:2026年9月19日(マネーフォワード クラウド サポートサイト・法令)|作成・監修:ジェイスタート会計事務所(公認会計士・税理士事務所)|本ページは株式会社マネーフォワードの公式ページではありません

01

3つのサービスはどこでつながっているか

マネーフォワード クラウドのつまずきの多くは、機能そのものではなく「どのデータがどこから仕訳になるか」を取り違えたときに起きます。まず、請求書・給与・銀行明細・証憑が、クラウド会計の仕訳にどう入ってくるかを押さえてください。

1連携・取込銀行・カード明細、請求書、給与データを取り込みます2仕訳にする自動仕訳ルールや手動で仕訳を作りま3帳簿・残高総勘定元帳と残高試算表に反映されま4照合・締め残高照合で口座残高と帳簿残高を合わせ、締めます5決算・繰越決算整理を行い、次年度へ繰り越しまマネーフォワード クラウドのデータの流れ二重計上は「連携明細」と「手入力・インポート・他サービス連携」が重なるときに起きます。連携している支払や入金は、証憑から別に仕訳を起こさないでください。

クラウド請求書とクラウド給与で作ったデータは、クラウド会計に仕訳として連携されます。実際の入出金は銀行・カードの連携明細から取り込み、連携で作られた仕訳と結び付けます。この形が崩れると、売上や経費が二重に計上されます。

請求書から会計へ

請求書を保存した時点で仕訳が連携される設定があり、請求書が下書きのままでも会計に仕訳ができていることがあります。入金は連携明細で消し込みます(クラウド請求書 第6章)。

給与から会計へ

給与を確定して会計連携すると、クラウド会計に給与の仕訳ができます。銀行の振込明細から別に登録すると二重になります(クラウド給与 第12章)。

明細と証憑から会計へ

銀行・カードの明細は「連携サービスから入力」で仕訳にします。一覧の「登録」では自分側の取引先・部門が入らないため、詳細画面から登録します(クラウド会計 第4章)。

02

二重計上が起きる代表パターン

「同じお金の動きを、2つの入口から仕訳にしてしまう」のが二重計上です。マネーフォワード クラウドでとくに多いのは次の7つで、どれも決算のときにまとめて直すより、その月のうちに気付くほうが早く終わります。

起きやすい場面なぜ二重になるか正しい形該当の項目
請求書と入金請求書から売上の仕訳が連携されているのに、入金明細も「売上」で登録してしまう入金明細は売掛金の消込として登録する請求書 06会計 06
給与と振込給与の仕訳が連携されているのに、銀行の振込明細も支出で登録してしまう振込明細は未払金・預り金の決済として登録する給与 12会計 11
債務管理と銀行連携債務管理の決済登録と、銀行連携明細の両方から仕訳ができるどちらか一方に統一し、他方の明細は「対象外」にする会計 06
インポートと連携明細仕訳・明細のインポートには重複チェックがないインポート後に仕訳帳の重複チェックを実行する会計 15
手入力と連携明細連携が遅れている間に手で仕訳を入れ、後から明細を登録してしまう手入力した分の明細は「対象外」にする会計 05
請求書の修正請求書を直しても、登録済み・実現済みの仕訳には反映されない仕訳側も直す。どちらを直したか記録を残す請求書 07
受け取った請求書と支払い受取請求書から作った仕訳と、支払明細からの経費計上が重なる支払明細は未払金の決済として登録する請求書 08

当事務所の運用ルール

連携している銀行・カードの入出金は、証憑から個別に仕訳を起こしません。証憑は勘定科目・税区分・インボイス区分の判定に使い、仕訳は連携明細の側で作ります。月次は「未処理の明細が0件」「実際の残高と帳簿の残高が1円まで一致」まで確認して終わりにします。

03

2026年の制度変更と、確認する設定

2026年は、消費税・所得税・社会保険のいずれにも実務に影響する変更があります。設定を直さないと、日々の登録や給与計算の結果が古い基準のままになります。

いつから変わることクラウドで確認すること該当の項目
2026年4月1日以後の取得分少額減価償却資産の特例が30万円未満から40万円未満に(対象法人の従業員要件も400人超を除外に厳格化)固定資産台帳の登録区分。取得時の仕訳は別途入力が必要会計 10
2026年4月分から子ども・子育て支援金の徴収が始まる健康保険料を手入力にしている場合の連動、支援金の設定給与 08
2026年4月支給分から通勤手当の非課税限度額の改正通勤手段と駐車場等料金支給条件の登録給与 05
2026年10月1日からインボイスの経過措置が80%から70%に(適用上限も1億円に)免税事業者からの仕入れの税区分、自動仕訳ルールの固定値会計 09
令和8年9月30日を含む課税期間まで2割特例が終了(個人事業者は令和8年分が最後)次の課税期間の課税方式の判断と設定会計 09
2026年12月の年末調整令和8年分の基礎控除・給与所得控除・扶養の所得要件の改正従業員の扶養情報と、年末調整の開始前の案内給与 11
2026年10月ごろクラウド請求書の「受信」機能と販売管理台帳が提供終了の予定受け取った請求書の運用の切り替え先請求書 01

上の表は2026年9月19日時点で確認した内容です。各サービスの対応時期は公式の案内で確認してください。制度の詳細は国税庁・日本年金機構等の公表資料をご確認ください。

04

毎月これだけは確認する

つまずきの多くは、月次でここを見ていれば決算前に気付けます。チェックはブラウザに保存されます。

クラウド会計

  • 未処理の連携明細が残っていないか
  • 仕訳に取引先・部門が入っているか(詳細画面から登録したか)
  • 口座・カードの残高と帳簿の残高が一致するか
  • 免税事業者からの仕入れの税区分が正しいか

クラウド給与

  • 勤怠が正しく連携されているか(従業員番号の一致)
  • 社会保険料・住民税の改定が反映されているか
  • 確定処理の前に支給控除一覧をダウンロードしたか
  • 会計連携まで終わっているか

クラウド請求書

  • 発行した請求書の仕訳が会計にできているか
  • 入金済みの請求書の消込が終わっているか
  • 修正した請求書の仕訳を直したか

月次チェックリスト

06

よくある質問

連携明細から登録した仕訳に、取引先や部門が入っていません

一覧の「登録」ボタンでは自分側の取引先・部門が未選択のまま登録されます。詳細画面から登録すると入力できます。電子帳簿保存法の検索要件(取引先)にも関係します(会計 第4章)。

口座の残高が合いません。何から見ればよいですか

公式には6つの原因(未登録明細、金額や科目の誤り、期中の科目設定変更、オーナー移譲、未取得期間の入力誤り、開始残高の誤り)が挙げられています。上から順に潰していきます(会計 第7章)。

連携を解除して設定し直してもよいですか

解除すると自動仕訳ルールと取得済みの明細が削除され、元に戻せません。再認証で済む場合は連携情報の更新を使ってください(会計 第3章)。

2026年10月1日以降、免税事業者からの仕入れはどう入力しますか

経過措置の控除割合が80%から70%に変わります。税区分と、自動仕訳ルールに固定値を設定している場合はその見直しが必要です(会計 第9章)。

給与を確定した後に間違いに気付きました

確定処理を取り消すと、現在の従業員情報で再計算されるため金額が変わることがあります。取消の前に支給控除一覧などをダウンロードして控えを残してください(給与 第6章)。

請求書を修正したのに、会計の仕訳が変わりません

登録済み・実現済みの仕訳には請求書側の編集や削除が反映されません。仕訳側を直す必要があります(請求書 第7章)。

このガイドはマネーフォワードの公式情報ですか

いいえ。ジェイスタート会計事務所(公認会計士・税理士事務所)が、公式サポートと法令を確認して独自にまとめたものです。各項目に公式ページへのリンクを付けていますので、操作の前に最新の内容をご確認ください。

07

公式サポートの入口

困ったときにまず開く、公式のページをまとめました。画面の仕様は変わることがあるため、操作の前に公式の記載をご確認ください。

このページについて(情報の基準日・出典・免責)

  • 内容は2026年9月19日時点の公式サポート情報と法令に基づきます。画面・仕様・プランは変更されることがあるため、操作の前にリンク先の公式ページで最新の内容を確認してください。
  • 本ページは、ジェイスタート会計事務所が独自に作成した解説です。株式会社マネーフォワードの公式ページではなく、同社の監修・承認を受けたものではありません。
  • 画面画像は、各画像の下に記載した公式サポートのページから、解説に必要な範囲で引用しています(画像の加工はしていません)。画像と記事の著作権は株式会社マネーフォワードに帰属します。
  • 「マネーフォワード クラウド」「マネーフォワード クラウド会計」「マネーフォワード クラウド給与」「マネーフォワード クラウド請求書」は、株式会社マネーフォワードの商標または登録商標です。
  • 税務・社会保険の個別の判断は、顧問の税理士・社会保険労務士または当事務所にご相談ください。

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