マネーフォワード クラウド会計・クラウド確定申告を使う経理担当者・経営者・個人事業主向けに、実務で引っかかりやすいポイントを症状から引けるようにまとめたガイドです。一覧の登録で取引先・部門が入らない、連携解除で自動仕訳ルールが消える、インポートに重複チェックがない、残高照合が合わない6つの原因、2026年10月からのインボイス経過措置(70%)、少額減価償却資産の40万円基準、次年度繰越のやり直しまで、原因と正しい操作を公式サポートへのリンクと画面画像つきで解説します。
連携明細からの仕訳、自動仕訳ルール、消込、残高照合、インボイスの税区分、固定資産、決算・繰越まで。実務でよく使う機能のうち、多くの人が引っかかるポイントだけを「よくある症状→原因→正しい操作」で整理し、公式サポートの該当ページと画面を添えました。
1項目=1つのつまずき
見出しは「画面で起きていること」です。検索窓に症状の言葉(例:二重、差額、0円、反映されない)を入れると、該当する項目だけに絞り込めます。画面画像はクリックで拡大できます。
目印(タグ)
- 頻出
- 二重計上
- 残高・金額ズレ
- 制度改正
- 取り消せない操作
- 設定ミス
- プラン・権限
「頻出」は多くの人が引っかかる所、「取り消せない操作」は実行前に確認が必要な所です。タグのボタンで絞り込めます。
- データ連携を解除したら、自動仕訳ルールも他事業者の連携も消えた第3章
- 勘定科目の名前を変えたら過去の決算書まで変わった、部門を削除したら過去の仕訳の部門欄が消えた第2章
- 前期の仕訳を修正したのに、次年度の期首残高が変わらない第12章
- 決済登録をした支払いが、銀行の明細からも仕訳になっている第6章
- 「取引から入力」の内容やステータスを直しても、仕訳が変わらない第1章
- クレジットカードの明細に、同じ取引が2件ある/消えたはずの取引が残っている第3章
- 銀行明細や仕訳を何度もインポートしたら、同じ取引が二重に計上された第15章
- 明細を登録したのに、口座残高と帳簿残高が合わない(未登録の明細・金額や科目の誤り)第7章
- 口座の科目設定を変えたのに、過去の仕訳が古い科目のまま第3章
- 固定資産台帳に資産を登録したのに、取得時の仕訳が作成されない第10章
- 「インボイス」欄が2026年10月以降も「80%控除」のまま登録される第9章
- 2割特例は来期も同じように使えると思って試算してしまう第9章
- 少額減価償却資産の特例を30万円未満のままで判断してしまう第10章
- まとめて登録・クイック登録で仕訳を作ったら、部門や取引先が入っていない第5章
- 「簡単入力」で複合仕訳(3行以上の仕訳)が作れない第1章
該当する項目がありません。言葉を短くするか、タグの選択を外してください。
入力手段の使い分けと、あとから直しにくい初期設定。
入力手段の使い分けと仕訳の考え方
クラウド会計には、仕訳を入力する画面がいくつもあります。どれを使っても最終的には「仕訳帳」に集約されますが、画面ごとに得意・不得意があり、入力後の直し方も画面によって違います。入力口を整理しておくと、後から見返すときや修正が必要になったときに迷いにくくなります。まず全体像を押さえたうえで、よくあるつまずきを見ていきます。
まず全体像
| 入力方法 | 主な使い方 | 注意点 |
|---|---|---|
| 振替伝票入力 | もっとも標準的な手入力の画面です。 | 複合仕訳は入力欄左の「+」アイコンで行を追加します。 |
| 簡単入力 | 家計簿のような感覚ですばやく入力できます。 | 複合仕訳には対応していません。使える勘定科目も限られます。 |
| 仕訳帳入力 | 表計算ソフトのような感覚で、キーボードだけで入力できます。 | 複合仕訳は「Ctrl+Enter」で行を追加します。 |
| 取引から入力 | 収入先・支出先ごとに取引を登録します。 | 登録後に取引を直しても、できあがった仕訳には反映されません(後述)。 |
上の4つは「手動で仕訳」メニューの中の入力方法です。この他に、連携している銀行やカードの明細から仕訳を作る「連携サービスから入力」があります(第3章・第4章)。どの方法で入力しても、結果は同じ「仕訳帳」に集約されるため、入力後は仕訳帳側で内容を確認できます。
01-01「簡単入力」で複合仕訳(3行以上の仕訳)が作れない#
よくある症状
「簡単入力」で3行以上になる仕訳を入力しようとしても、行を追加する操作が見つからず、2行までしか入力できません。
原因
- 「簡単入力」は家計簿感覚で手早く入力するための画面で、複合仕訳には対応していません。
- 「簡単入力」で選べる勘定科目も、標準の一覧より少なく絞り込まれています。
正しい操作
- 3行以上の複合仕訳を入力したいときは、「手動で仕訳」の中の「振替伝票入力」または「仕訳帳入力」を使います。
- 「振替伝票入力」では、入力欄左の「+」アイコンをクリックすると行が増えます。
- 「仕訳帳入力」では、キーボードで「Ctrl+Enter」を押すと行が増えます。表計算ソフトに慣れている場合は、こちらのほうが速く入力できます。
コツ
マネーフォワード クラウドの仕様ではありませんが、実務では、振込手数料を差し引かれた入金や源泉徴収を控除した支払いなど、行が3つ以上になりやすい取引ほど複合仕訳が必要になります。どちらの画面を使うかを事業者内で決めておくと迷いません。
01-02「連携サービスから入力」「手動で仕訳」「取引から入力」のどれで作った仕訳か分からなくなる#
よくある症状
複数人で入力していると、ある仕訳が銀行明細の自動登録によるものか手入力によるものかが後から分からなくなり、修正のときにどこを直せばよいか迷います。
原因
- クラウド会計の入力口は、連携している明細から作る「連携サービスから入力」と、手で入力する「手動で仕訳」(振替伝票入力・簡単入力・仕訳帳入力・取引から入力)に大きく分かれます。
- 公式のガイドでは、入力方法を「データ連携による取込」「手動入力」「CSV/Excelファイルのインポート」の3系統に整理しています。この章で扱うのは、主に連携による取込と手動入力の使い分けです。CSV/Excelのインポートは第15章で扱います。
- どの入力口を使っても仕訳は同じ「仕訳帳」に並ぶため、画面上だけでは作られ方の違いが見えにくくなっています。
正しい操作
- 連携している口座・カードの動きは「連携サービスから入力」、複合仕訳は「振替伝票入力」または「仕訳帳入力」というように、入力口を用途ごとに固定しておくと、後から見返しやすくなります(クラウド会計の仕様ではなく、実務上の運用ルールです)。
- 2026年9月15日(令和8年9月15日)公開の新機能により、「連携サービスから入力」画面と「仕訳帳」画面に、自動仕訳ルールが適用された仕訳を示す学士帽のアイコンが表示されるようになりました。ルールで自動的に作られた仕訳かどうかを見分ける手がかりになります。
注意
「仕訳帳」画面で学士帽のアイコンが表示されるのは、2026年6月16日(令和8年6月16日)19時13分以降に登録された仕訳だけです。それより前に登録した仕訳には表示されません。
01-03「取引から入力」の内容やステータスを直しても、仕訳が変わらない#
よくある症状
「取引から入力」で登録した取引の金額や勘定科目を修正した、または「ステータス」を変更したのに、すでにできている仕訳の内容が古いままです。CSVで取引を上書きインポートした場合も同じです。
原因
- 「取引から入力」画面は「取引」という独自のデータを扱っており、そこから作られた「仕訳」とは別のデータとして管理されています。
- 取引の内容を修正しても、登録済みの仕訳には自動で反映されません。「ステータス」だけを変更した場合も同じで、仕訳の作成や編集は連動しません。
- すでに登録されている「No.」を指定してCSVを上書きインポートした場合も、取引の内容は上書きされますが、登録済みの仕訳には反映されません。
正しい操作
- 金額や勘定科目の間違いに気付いたときは、取引ではなく「仕訳帳」から該当の仕訳を直接探して修正します。
- 取引側だけを直して終わったつもりにならないよう、修正のたびに仕訳帳側も確認する運用にします。
- 今後は、取引を修正する前に、その取引がすでに仕訳として登録済みかどうかを仕訳帳で確認する習慣をつけると、直し忘れを防げます。
注意
取引と仕訳がずれたまま気付かずにいると、同じ内容を仕訳帳側でも入力し直してしまい、二重登録につながることがあります。修正する前に、対象の仕訳を仕訳帳で1件だけ確認してから直すようにします。
01-04決算整理仕訳の取引日が、入力した日付と違う日になる#
よくある症状
「決算整理仕訳」にチェックを付けて仕訳を登録すると、指定したはずの日付ではなく、会計期間の末日の日付で登録されます。
原因
- 決算整理仕訳として登録した仕訳は、取引日が会計期間の末日に自動で書き換わる仕様です。
- この仕組みにより、「仕訳帳」の「種類」欄や「総勘定元帳」「残高試算表」で、決算整理仕訳だけを含める・含めないで絞り込めるようになっています。
正しい操作
- 決算時以外の特定の日付で登録したい仕訳は、「決算整理仕訳」のチェックを付けずに、通常の仕訳として登録します。
- 決算整理仕訳として登録した仕訳をまとめて確認したいときは、「仕訳帳」の「種類」欄で絞り込みます。
コツ
マネーフォワード クラウドの仕様ではありませんが、実務では、減価償却費や引当金の計上など、決算のときだけ行う仕訳に「決算整理仕訳」のチェックを使うと、月次の仕訳と区別しやすくなります。
01-05仕訳帳で、過去の会計期間の仕訳を修正・削除できない#
よくある症状
「仕訳帳」で古い仕訳を直そうとしたら、編集や削除の操作ができず、いつ登録されたかの履歴も確認できません。
原因
- 「仕訳帳」で編集・削除や登録履歴の確認ができるのは、現在開いている会計期間の仕訳だけです。
- 過去の会計期間に登録されている仕訳は、編集・削除も履歴の参照もできない仕様です。
正しい操作
- 過去の会計期間の仕訳を直したいときは、まず画面右上の事業者名から年度を切り替えます。切り替え方は第14章で説明します。
- 目的の仕訳を探すときは、「仕訳帳」の検索条件を使います。取引No・年度・取引日・種類・タグ・金額・摘要・証憑の有無・メモ・借方と貸方の勘定科目・部門・取引先・税区分・インボイス区分など、15項目で絞り込めます。
01-06仕訳帳をCSVで出力できない、削除した仕訳の履歴を確認できない#
よくある症状
「仕訳帳」画面でCSV出力を試してもボタンが使えません。削除した仕訳の履歴を確認しようとしても、それらしい画面が見つかりません。
原因
- 「仕訳帳」のCSV出力は、有償プランを契約していない「無償利用状態」では使えません。
- 削除した仕訳の履歴を確認する機能も、「ひとり法人プラン」「スモールビジネスプラン」では利用できない仕様です。
- 有償プランへの切り替えにより、これらの制限は解除されます。
正しい操作
- 仕訳帳をCSVで出力したい場合は、有償プランを契約しているかどうかを確認します。
- 削除した仕訳の履歴を残しておきたい場合は、対応しているプランかどうかを契約内容から確認します。プランごとの機能差は第16章で扱います。
この章のチェックリスト
初期設定(事業者・会計期間・科目・消費税・開始残高)
クラウド会計を使い始めるときは、事業者情報・勘定科目・消費税・開始残高などを最初に設定します。ここでの設定は日々の仕訳の土台になるため、後から直すと過去の仕訳や決算書に影響することがあります。他社の会計ソフトや紙の帳簿から移行する場合も、この章の設定が土台になります。設定を変える前に、どこまで影響するかを確認する習慣をつけてください。
まず全体像
初期設定は「事業者」画面の必須項目から始め、勘定科目・開始残高の順に整えます。どの段階も、後から変更すると過去の仕訳や決算書に影響する項目があるため、この章で該当箇所を確認してから進めてください。
02-01勘定科目の名前を変えたら過去の決算書まで変わった、部門を削除したら過去の仕訳の部門欄が消えた#
よくある症状
使いにくいと感じた勘定科目の名前を変えたら、過去の決算書の表示まで変わってしまいました。使わなくなった部門を削除したら、過去に登録した仕訳の部門欄まで空欄になりました。
原因
- 勘定科目は事業者全体で共通の設定です。名称や設定を変更すると、変更前に登録した仕訳や決算書の表示にも影響します。
- 初期値として用意されている勘定科目・補助科目は削除できません。補助科目には非表示にする機能自体がなく、非表示や削除ができるのは、使われていない勘定科目だけです。
- 勘定科目は同じカテゴリ(貸借対照表・損益計算書など)の中でしか並び替えできません。カテゴリをまたいだ移動はできません。
- 部門を削除すると、過去の会計期間を含めたすべての仕訳や自動仕訳ルールから、その部門の情報が削除されます。マネーフォワード クラウド経費・クラウド債務支払側で選択している部門も未選択に戻ります。
正しい操作
- 勘定科目の名称や税区分を変更する前に、過去の仕訳や決算書の表示が変わってよいかを確認します。
- 使わなくなった科目は、削除ではなくそのまま残すことも検討します。削除できるのは、その事業者で使われていない科目だけです。
- 科目を大量に見直す場合は、画面上で1件ずつ直すより、CSVでエクスポートしてから内容を確認し、まとめてインポートするほうが誤りに気付きやすくなります。
- 部門を削除する前に、過去の会計期間の仕訳やクラウド経費・クラウド債務支払側の設定に影響がないかを確認します。判断に迷う場合は、削除ではなく部門を使わない運用に留めます。
注意
部門の削除は取り消せません。過去の会計期間の部門情報も一度に失われるため、部門別の損益を確認する予定がある場合は、削除の前に集計表を出力するなど記録を残しておきます。
02-02連携している口座の「科目設定」を変えても、登録済みの仕訳が変わらない#
よくある症状
「データ連携」の「登録済一覧」で口座の科目設定を変更したのに、これまでに登録した仕訳の勘定科目は変わったままです。残高試算表の科目別残高が実際と合わなくなることもあります。
原因
- 「登録済一覧」の「科目設定」は、これから取得する明細に適用される初期値の設定です。
- 科目設定を編集しても、すでに登録している仕訳には反映されない仕様です。「連携サービスから入力」画面の科目変更でも同様です。
正しい操作
- 口座の科目設定を変更したら、変更前に登録済みの仕訳が残っていないかを「仕訳帳」で確認します。
- 古い科目のまま登録されている仕訳が見つかった場合は、該当の仕訳を1件ずつ、または必要な範囲を選んで修正します。
- 科目別の残高がずれていないかは、残高試算表や口座の残高照合(第7章)であわせて確認します。
02-03消費税の設定を組み合わせたら、消費税申告の計算でエラーになる#
よくある症状
「事業者」画面で消費税の設定を一通り済ませ、「消費税申告」の「申告情報」で計算方法を設定しようとすると、エラーが表示されて先に進めません。
原因
- 消費税の設定は「課税形式」「経理方式」「端数処理」「消費税申告の計算方法」という4つの軸で構成されており、組み合わせによっては使えないものがあります。
- とくに、消費税の「仕入」の端数処理を「切り上げ」にしたまま、「消費税申告」の計算方法のうち仕入処理方法を「積上げ」に設定すると、エラーになります。
正しい操作
- エラーが出たときは、端数処理の設定を「切り上げ」以外に変更するか、仕入処理方法を「積上げ」以外に変更して、組み合わせを見直します。
- 端数処理は売上・仕入それぞれで「切り捨て」「切り上げ」「四捨五入」から選べます。変更すると税額が変わる場合があるため、変更前後の影響を確認してから保存します。
| 設定の軸 | 選べる内容 |
|---|---|
| 課税形式 | 免税事業者/簡易課税/原則課税(一括比例配分方式)/原則課税(個別対応方式) |
| 経理方式 | 税込/税抜(内税)/税抜(別記) |
| 端数処理 | 切り捨て/切り上げ/四捨五入(売上・仕入で別々に設定) |
| 消費税申告の計算方法 | 割戻し/積上げ |
この4つの軸は互いに影響し合います。どの課税形式を選ぶべきかは基準期間の課税売上高や届出の状況によって決まるため、判断に迷う場合は顧問税理士などの専門家に確認してください。他社ソフトから移行する場合は、移行元と同じ消費税設定にそろえることが案内されています。
02-04開始残高を保存できない、保存した後に残高照合が合わない#
よくある症状
「開始残高」画面で金額を入力して保存しようとすると、貸借の金額が合っていない旨のメッセージが表示されて保存できません。保存できた場合でも、後になって口座の残高照合が最初から合わないことがあります。
原因
- 開始残高は、資産・負債・純資産の「借方合計」と「貸方合計」を一致させないと保存できない仕組みです。
- 部門別に損益を管理するために「部門別開始残高」をすでに設定している場合、通常の「開始残高」画面で別途保存すると、部門情報のない開始残高が新たに作成されます。
正しい操作
- 手入力の場合は、資産の部・負債の部・純資産の部それぞれに金額を入力し、画面上の「借方合計」と「貸方合計」が一致していることを確認してから保存します。
- 件数が多い場合は、手入力ではなくCSVで開始残高をまとめて登録することもできます。
- 部門別に管理する場合は、「開始残高」画面ではなく「部門別開始残高」画面から入力します。両方の画面に別々に入力しないようにします。
- 開始残高の誤りは、口座の残高照合が合わない原因の一つです。合わないときの確認手順は第7章を参照してください。
02-05会計年度を追加できない、使わなくなった年度を削除できない#
よくある症状
会計期間の設定を後から直そうとしたら変更できない、または「事業者・年度の管理」で古い年度を削除しようとしてもエラーが表示されます。
原因
- 会計期間は「事業者」画面の必須項目の一つですが、項目によっては期中に変更すると変更前の状態に戻せない場合があります。
- 会計年度の削除には3つの制限があります。ログイン中の会計年度は削除できません。削除できるのは最新か一番過去の会計年度だけです。「仕訳帳」「確定申告書」「家事按分」「固定資産台帳」のいずれかに情報が登録されている会計年度を削除しようとするとエラーになります。
正しい操作
- 会計期間は、初期設定の段階で正しい期間になっているかを確認してから次に進みます。期中に変更する場合は、元に戻せなくなる可能性があることを踏まえて慎重に行います。
- 会計年度を削除したい場合は、「事業者・年度の管理」画面から対象の年度を確認します。対象が最新か一番過去の年度であること、ログイン中の年度ではないこと、仕訳などのデータが登録されていないことを確認します。
- 条件を満たさず削除できない場合は、その年度を残したまま次の年度の記帳を進めます。
02-06部門・取引先・タグは何が違うのか、取引先の情報を編集できない#
よくある症状
部門・取引先・タグのどれに何を登録すればよいか分からず、似たような分類を重複して作ってしまいます。また、取引先の住所や名称を直そうとしても編集できない項目があります。
原因
- 「部門」は配賦基準を使って、損益を部署・拠点ごとに集計するための分類です。
- 「取引先」は、登録番号(半角13桁)や法人番号(半角13桁)を持つ取引相手の情報です。登録番号を入力すると、国税庁の適格請求書発行事業者公表サイトの情報が自動で反映されます。
- 「氏名または名称」「屋号」「所在地等」「事業者区分」「履歴情報(期間)」は、その国税庁のサイトから取得した情報のため、クラウド会計の画面からは編集できません。
- 仕訳で使用されている取引先は削除できません。
- 「タグ」は、各種設定の中に部門・取引先とは別に用意されている分類項目です。
正しい操作
- 部署・拠点ごとの損益を見たい場合は「部門」を、請求書や仕訳での取引相手を管理したい場合は「取引先」を使います。
- 取引先の「氏名または名称」「屋号」「所在地等」「事業者区分」「履歴情報(期間)」は、クラウド会計の画面からは直接編集できません。内容を確認したい場合は、登録番号をもとに国税庁側の情報を確認してください。
- 取引先を削除したい場合は、その取引先が仕訳で使われていないかを先に確認します。使われている場合は削除できません。
この章のチェックリスト
データ連携、自動仕訳ルール、明細からの登録、債権債務の消込。二重計上はここで起きます。
データ連携(金融機関・カード・電子マネー)
「データ連携」は、金融機関やクレジットカードの明細を自動で取り込む機能です。ただし、連携先のサイトに表示されている内容をそのまま完全に再現するわけではないため、明細のずれや遡及取得の制限が起こります。とくに連携の解除は自動仕訳ルールや取得済みの明細まで削除し、元に戻せません。この章では、解除・重複明細・遡及期間・エラー表示など、影響が大きい操作を中心に説明します。
まず全体像:解除ではなく「更新」で直す
連携先でパスワードを変えた、認証が切れたなど、再認証で直る不具合のときに「削除」を選ぶと、被害が広がります。次の使い分けを覚えておいてください。
NG:登録済一覧から「削除」する
- その口座に登録していた自動仕訳ルールがすべて削除される
- 取得済みの明細情報が削除され、仕訳のもとになった明細を確認できなくなる
- 同じマネーフォワードIDに紐づく他の事業者や「マネーフォワード ME」の連携も解除される
- 削除前の状態には戻せない
OK:「連携情報を更新する」で再連携する
- IDやパスワード、追加認証をやり直すだけで済む
- 自動仕訳ルールや取得済みの明細はそのまま残る
- 他の事業者や「マネーフォワード ME」の連携にも影響しない
連携を解除してよいのは、その口座・カードを今後使わない場合だけです。迷ったときは、まず「連携情報を更新する」を試してください。解約・口座の統廃合などで本当に使わなくなった連携だけを、落ち着いて削除します。
03-01データ連携を解除したら、自動仕訳ルールも他事業者の連携も消えた#
よくある症状
「登録済一覧」で対象の金融機関・カードを削除したところ、その口座に設定していた自動仕訳ルールがなくなり、これまで取得していた明細も「明細一覧」から確認できなくなりました。別の事業者や「マネーフォワード ME」でも、同じ口座の連携が切れていました。
原因
- 金融機関とのデータ連携を解除すると、その口座に登録していた自動仕訳ルールがすべて削除されます。自動仕訳ルールについては第4章で詳しく説明します。
- 解除する前に取得していた明細の情報も削除され、仕訳のもとになった明細を後から確認できなくなります。
- 連携はマネーフォワードIDに紐づいているため、解除すると異なる事業者や「マネーフォワード ME」での同じ口座の連携も解除されます。
- 削除されたデータや自動仕訳ルールは、解除前の状態に戻すことができません。
正しい操作
- パスワード変更や認証切れなど、再認証で解決できる不具合であれば、登録済一覧の対象サービスで「連携情報を更新する」を使います。
- それでも解決しない場合や、その口座を今後使わない場合に限り、対象サービスの縦三点リーダーから「削除」を選びます。
- 削除する前に、同じ口座を他の事業者や「マネーフォワード ME」でも連携していないか確認します。解除すると、そちらの連携も切れます。
- 複数の担当者で利用している場合は、削除の前後で担当者に一声かけておくと、ルールが急になくなって困惑することを防げます。
コツ
解除の前に、「明細一覧」で仕訳のもとになった明細を確認しておくと安心です。解除すると明細の情報自体が削除され、後から確認できなくなります。
03-02クレジットカードの明細に、同じ取引が2件ある/消えたはずの取引が残っている#
よくある症状
連携で取得したクレジットカードの明細に、同じ取引と思われる行が2つあります。キャンセルしたはずの取引が明細から消えず、そのまま残っていることもあります。
原因
- 連携先のサイトでは、利用直後の「速報」の表示と、後日確定した「確定」の表示とで、金額や日付が変わることがあります。マネーフォワード クラウドはその両方を別の明細として取得することがあり、同じ取引が重複して見えます。
- キャンセルや返品によって連携先サイト側の表示が消えても、すでに取得済みの明細は自動では消えません。
- 「データ連携」機能は、連携先のサイトに表示されている内容を完全に再現する機能ではないため、このようなずれが起こり得ます。
- 重複や存在しない明細に気づかないまま両方を仕訳登録すると、売上や経費が二重に計上されます。
正しい操作
- 「連携サービスから入力」の明細一覧で、不要な明細を選び「対象外」にします。
- すでに仕訳登録してしまった明細がある場合は、その仕訳を削除します。仕訳を削除すると、もとになった明細は自動的に「対象外」になります。
- 月に一度は「対象外」にした明細の件数と理由を見返し、同じ連携先で同じずれが続いていないかを確認します。
コツ
「対象外」にした明細は、明細一覧の「対象外を解除」から元に戻せます。誤って対象外にした場合も、削除と違ってやり直しがきくため、迷ったらまず「対象外」で保留にする運用が安全です。
03-03連携を始めたのに、それより前の明細が出てこない#
よくある症状
金融機関やカードの連携を設定したのに、数ヶ月前など過去の取引が「明細一覧」に出てきません。
原因
- 連携先の金融機関によって、遡って明細を取得できる期間が決まっています。前月1日以降、もしくは直近3ヶ月のデータのみ取得できる連携先もあります。
- 遡って取得できる期間は連携サービスごとに異なり、すべての金融機関で同じ条件ではありません。
正しい操作
- 連携を新規登録するときは、できるだけ早いタイミングで設定します。自動取得が正常に継続している限り、いったん取得できた過去のデータが消えることはありません。
- 連携で取得できない期間の明細は、「取引明細のインポート」でCSVから補います。手順は第15章を参照してください。
- 新しく契約した金融機関やカードは、使い始めた月のうちに連携設定まで終わらせておくと、遡及の上限に引っかかりにくくなります。
03-04「登録済一覧」の取得状態に見慣れない表示が出て、明細が更新されない#
よくある症状
「登録済一覧」の取得状態の欄に「一時停止中」や「要確認」などの表示が出て、明細が新しくなりません。
原因
- 表示の種類によって原因が異なり、それぞれ対処も変わります。
- 土日祝などの営業時間外は、原因の調査や対応に時間がかかることがあります。
正しい操作
- 取得状態の表示を確認し、下の一覧に沿って対応します。
| 取得状態の表示 | 主な原因 | 正しい対処 |
|---|---|---|
| 「一時停止中」・「メンテナンス中」 | 連携先または弊社側で、一時的に取得できない状態です | 時間をおいてから手動で再取得します(無償プランは自動取得を待ちます) |
| 「重要なお知らせ」 | 連携先サイト側で確認が必要な通知が出ています | 連携先サイトで内容を確認し、ログアウトしてから再取得します |
| 「設定エラー」 | ログイン情報などの設定に誤りがあります | ログイン情報を登録し直します |
| 「要追加認証の情報」・「要ワンタイムパスワード」・「要画像認証」・「要CAPTCHA認証」・「要確認」 | 連携先サイト側で追加の本人確認を求めています(「要確認」はアプリのプッシュ通知認証です) | 表示に従って、速やかに認証操作を行います |
土日祝などの営業時間外は、調査や対応に時間がかかることがあります。急ぎでない限り、平日にあらためて確認してください。
コツ
取得状態の表示は連携先ごとに個別に付きます。複数の口座を連携している場合は、「登録済一覧」全体をざっと見て、表示が変わっているものだけを対応すれば十分です。
03-05「再取得」「一括再取得」を押しても明細が更新されない#
よくある症状
「登録済一覧」で「再取得」や「一括再取得」を押しても、明細が新しくなりません。設定を変えた直後に押しても同じです。
原因
- 無償利用の状態では、連携サービスの取引明細を手動で再取得することができません。自動取得されるまで待つ仕様です。
- 有償プランでも、登録情報などの設定を変更した直後は、一定時間が経過するまで再取得できません。
- 「再取得」は対象の連携先1件だけを取得し直す操作で、「一括再取得」は「登録済一覧」に並ぶ連携先をまとめて取得し直す操作です。対象範囲が違うだけで、無償利用時の制限はどちらにも同じようにかかります。
正しい操作
- 無償利用の状態であれば、手動での再取得は行わず、自動取得されるまで待ちます。
- 有償プランで設定変更の直後であれば、時間をおいてから改めて「再取得」を押します。
- それでも取得できない場合は、取得状態の表示を確認し、表示の種類に応じて対応します。
03-06「登録情報」を編集できない#
よくある症状
「登録済一覧」で対象サービスの「登録情報」を開いても、内容を変更できません。
原因
- 「登録情報」の編集は、「オーナー」権限を持つユーザーのみが操作できます。
- オーナー以外の権限で利用している場合は、同じ画面を開いても内容を変更することはできません。
正しい操作
- 自分がオーナー権限を持っているか確認します。
- オーナー権限がない場合は、オーナーに依頼して編集してもらいます。ログインID・パスワードの変更など、緊急性が高い内容は先に用件を伝えておくとスムーズです。
実務のヒント
マネーフォワード クラウドの仕様ではありませんが、複数人で利用している場合は、誰がオーナー権限を持っているかを事務所内で共有しておくと、連携先の変更が必要になったときに慌てずに済みます。
03-07口座の科目設定を変えたのに、過去の仕訳が古い科目のまま#
よくある症状
「登録済一覧」の「科目設定」で、口座に対応する勘定科目を変更しました。ところが、これまでに登録した仕訳の科目は変わらず、古い科目のままになっています。
原因
- 「科目設定」を編集しても、すでに登録している仕訳には反映されません。
- 「科目設定」は、これから連携で取り込む明細を仕訳にするときの初期値を変えるだけの設定です。
正しい操作
- 過去に登録した仕訳を新しい科目に直したい場合は、仕訳帳の一括編集などで個別に修正します。
- 「科目設定」の変更はこれから先に取り込む明細にのみ影響することを踏まえて、変更するタイミングを検討します。
- 期の途中で科目を変更した場合は、変更前後で同じ取引が別の科目に分かれていないか、月次の試算表で確認します。
注意
口座の科目設定と実際の仕訳の科目がずれていると、残高照合のときに原因の切り分けに時間がかかります。科目を変更したら、対象期間の仕訳も見直してください。
03-08「明細一覧」の明細が薄いグレーで表示され、登録できない#
よくある症状
「連携サービスから入力」の明細一覧で、一部の明細だけ薄いグレーで表示され、選択しても仕訳として登録できません。
原因
- 現在表示している会計期間の外にある明細は、薄いグレーで表示され、登録の対象外になります。
- 決算をまたいで連携している口座では、新しい年度に切り替えた直後に、前の年度の明細がグレーで残っていることがあります。
正しい操作
- 画面右上の事業者名をクリックし、「事業者・年度の管理」を開きます。
- 明細の日付に対応する年度の「切替」をクリックします。
- 切り替えた年度で「連携サービスから入力」を開き、あらためて登録します。
- 年度をまたぐ明細が多い時期は、年度を切り替えながら両方の「明細一覧」に登録漏れがないかを確認します。
データ連携は便利な反面、解除や重複明細への対応を誤ると、影響が広い範囲に及びます。月に一度は下のチェックリストで、連携まわりの状態をまとめて確認してください。
この章のチェックリスト
自動仕訳ルール
自動仕訳ルールは、通帳やカードから取得した明細に、あらかじめ設定した条件で仕訳を作成する機能です。明細の内容を読み取って自動で学習するのではなく、設定した条件どおりに動くルールベースの仕組みです。登録の仕方や条件の設定を1か所間違えるだけで、部門や取引先が抜けたまま何十件もの仕訳が登録されることもあります。この章では、登録方法の違いや判定順位など、意図しない仕訳につながりやすい所を説明します。
まず全体像:ルールが適用される順番
1つの明細に複数の自動仕訳ルールが当てはまりそうなときは、次の順番で1つに絞り込まれます。「なぜこのルールが適用されたのか分からない」と感じたときは、まずこの順番を確認してください。
金融機関・口座>優先度>明細一致条件の順で判定されます。複数のルールを同じ口座に設定するときは、この順番を意識して優先度を割り振ってください。
注意
金融機関やカードとのデータ連携を解除すると、登録済みの自動仕訳ルールもまとめて削除されます。連携の解除については第3章を参照してください。
04-01自動仕訳ルールで登録した仕訳に、自分側の部門や取引先が入らない#
よくある症状
自動仕訳ルールを設定して明細を仕訳登録したのに、仕訳に自分側の部門や取引先が入っていません。勘定科目だけは正しく仕訳に入っている状態です。
原因
- 「連携サービスから入力」の一覧にある「登録」ボタンで登録すると、自分側の部門・取引先は「未選択」の状態で登録されます。
- 一覧の「登録」と、仕訳候補の「詳細」画面からの登録とでは、反映される内容が異なります。
正しい操作
- 自分側の部門・取引先を仕訳に反映させたい場合は、一覧の「登録」は使わず、仕訳候補の「詳細」をクリックしてから登録します。
- すでに一覧から登録してしまった仕訳は、仕訳帳から部門・取引先を追記します。
- 複数人で登録作業を分担している場合は、「詳細」から登録することをあらかじめ運用ルールとして共有しておきます。
| 登録時に反映される内容 | 一覧の「登録」 | 「詳細」画面からの登録 |
|---|---|---|
| 勘定科目・補助科目 | ルール適用時に上書きできる | ルール適用時に上書きできない |
| 自分側の部門 | 未選択になる | 指定して登録できる |
| 自分側の取引先 | 未選択になる | 指定して登録できる |
| 自分側の税区分・インボイス | 勘定科目のデフォルト税区分が自動で入る | 明示的に指定できる |
自分側の部門・取引先を仕訳に反映したいときは、一覧からではなく「詳細」を開いて登録します。
電子帳簿保存法との関係
電子取引データの検索要件には取引先が含まれます。取引先が未選択のままだと、この要件を満たしていない可能性があります。連携明細から登録する仕訳が多い事業者ほど、影響する件数も多くなります。詳しくは第8章を参照してください。
04-02ルールの条件を「指定なし」にしたら、差額を調整する機能が使えなくなった#
よくある症状
複数の項目を「指定なし」にして自動仕訳ルールを作ったところ、その明細で差額を調整する機能が使えません。また、入出金区分を後から直そうとしても変更できません。
原因
- 「指定なし」を複数の項目に設定すると、その組み合わせでは差額機能を利用できない仕様です。
- 入出金区分は、ルールを作成した後は変更できません。
- どちらも、ルールを新規作成する画面で一度決めた時点で固定される設定です。あとから条件だけを直して済ませることができません。
正しい操作
- 差額調整の機能を使う予定がある明細向けのルールでは、「指定なし」にする項目を最小限にします。
- 入出金区分は、ルールを新規作成する時点で入金用・出金用を確定させます。区分を間違えた場合は、ルールを作り直します。
- 作成前に、そのルールで差額調整を使う可能性があるかどうかをあらかじめ整理しておくと、作り直しの手間を減らせます。
04-03自動仕訳ルールを直したのに、前に登録した仕訳は変わらない#
よくある症状
勘定科目や条件を間違えたまま登録されていた自動仕訳ルールを修正しました。ところが、そのルールで過去に登録した仕訳は、修正前の内容のままです。
原因
- 自動仕訳ルールは、あらかじめ設定しておいた条件に沿って仕訳を作成する機能です。つまり、明細を仕訳として新しく登録するときに働く設定であり、登録済みの仕訳とルールがその後もつながっているわけではありません。
- 連携口座の「科目設定」を変更しても、すでに登録している仕訳には反映されないのと同じ考え方です。自動仕訳ルールを直しても、さかのぼって過去の仕訳が直ることはありません。
正しい操作
- ルールの修正は、これから登録する分から反映されます。修正するだけで完了です。
- すでに間違った内容で登録済みの仕訳は、仕訳帳から一件ずつ、または一括編集で直接修正します。
- 2026年6月16日(火)19時13分以降に登録した仕訳であれば、学士帽のアイコンから適用されたルールを確認できます。詳しくは本章の別項目を参照してください。
04-04仕訳候補を登録するたびに内容を直しているのに、ルールが賢くならない#
よくある症状
自動仕訳ルールで作られた仕訳候補の勘定科目や部門を、登録のたびに手直ししています。何度も直しているのに、次に同じような明細が来たときも、同じ内容のまま仕訳候補が作られます。
原因
- 自動仕訳ルールは、あらかじめ設定した条件で仕訳を作るルールベースの機能です。明細の内容を読み取って自動で学習し、ルール自体が変わっていくという公式の説明は確認できませんでした。
- 仕訳候補の詳細画面から登録するときに内容を修正しても、その修正内容が自動仕訳ルール側に反映されるわけではありません。修正はその1件の仕訳にだけ適用されます。
正しい操作
- 同じ手直しを繰り返しているルールがあれば、自動仕訳ルールの画面を開き、ルールの内容を直接編集します。
- 登録時の修正でルールが自動更新されることは期待せず、手直しが多い条件に気づいたら、そのつどルール側を見直す運用にします。
実務のヒント
マネーフォワード クラウドの仕様ではありませんが、同じ勘定科目への手直しが3回以上続いたら、ルールの条件を見直すタイミングと考えると分かりやすくなります。
04-05「クイック登録(β)」を使ったら、絞り込んだはずの明細以外まで登録された#
よくある症状
「連携サービスから入力」の画面で検索条件を指定して絞り込んだあとに「クイック登録(β)」を使ったところ、絞り込み条件に関係ない仕訳候補まで登録されていました。絞り込みで見えていない仕訳候補まで対象になっています。
原因
- 「クイック登録(β)」は、検索条件での絞り込みを行っていても、検索結果にかかわらず、表示中の会計年度の仕訳候補すべてを対象に一括登録します。
- 対象となる仕訳候補が1,000件を超えている場合、超えた分の仕訳候補は登録されません。
- 画面内で仕訳候補の内容を一時的に編集していても、その編集内容は反映されず、登録前の内容のまま登録されます。
- 機能がリリースされる前から設定されていた自動仕訳ルールは、「自動登録」のチェックボックスが初期状態でオフになっています。オンになっているルールだけが対象です。
正しい操作
- 「クイック登録(β)」を使う前に、自動仕訳ルールの画面で「自動登録」にチェックが入っているルールの内容を確認します。
- 検索条件で絞り込んだ一部だけを登録したい場合は、「クイック登録(β)」は使わず、対象の仕訳候補を個別に確認しながら登録します。
- 会計年度の仕訳候補が1,000件を超える場合は、超えた分は別の操作でまとめて処理します。
注意
「自動登録」にチェックが入っているルールは、条件次第で意図しない勘定科目のまま大量に登録されるおそれがあります。使う前に対象ルールの内容を必ず確認してください。
コツ
運用に慣れるまでは、影響範囲が分かっている一部のルールだけ「自動登録」にチェックを入れておくと、意図しない一括登録を避けやすくなります。
04-06自動仕訳ルールをインポートしたら、同じ内容のルールが増えてしまった#
よくある症状
既存の自動仕訳ルールを直すつもりでCSVをインポートしたところ、編集されるはずのルールとは別に、新しいルールが増えていました。同じ条件のルールが2つ以上並んでいる状態です。
原因
- インポート用のCSVで「更新用ID」が空欄になっていると、既存のルールを編集するのではなく、新しい自動仕訳ルールが作成されます。
正しい操作
- 既存のルールを編集する目的でインポートする場合は、「更新用ID」を空欄にせず、取得したときの値のままインポートします。
- 誤って増えてしまった重複ルールは、自動仕訳ルールの画面でチェックを付けて「一括削除」でまとめて削除します。
- 複数のルールをまとめて修正したいだけであれば、インポートではなく「自動仕訳ルール一括編集」機能の利用も検討します。具体的な操作は公式サポートで確認してください。
- インポート後は、自動仕訳ルールの一覧を開き、件数や内容が想定より増えていないかをその場で確認します。
注意
「一括削除」は複数のルールをまとめて削除する操作です。削除する前に、残したいルールまでチェックが入っていないかを必ず確認してください。
04-07仕訳帳を見ても、自動仕訳ルールで登録されたはずの仕訳に学士帽のアイコンが付いていない#
よくある症状
「連携サービスから入力」や「仕訳帳」の画面で、自動仕訳ルールが適用されたことを示す学士帽のアイコンを探しても、一部の仕訳には表示されていません。同じ自動仕訳ルールで登録したはずなのに、表示される仕訳とされない仕訳が混在しています。
原因
- 学士帽のアイコンは2026年9月に追加された表示です。「仕訳帳」画面では、2026年6月16日(火)19時13分以降に登録された仕訳にのみ表示されます。
- それより前に登録された仕訳は、実際に自動仕訳ルールで作られていても、アイコンは表示されません。
正しい操作
- 2026年6月16日(火)19時13分以降に登録した仕訳であれば、アイコンをクリックして適用されたルールを確認できます。
- それより前の仕訳は、アイコンでは確認できないため、ルールの内容や登録時の操作履歴から確認します。
実務のヒント
マネーフォワード クラウドの仕様ではありませんが、月次でルールの見直しをするときに学士帽のアイコンが付いた仕訳を中心に確認すると、実際に使われているルールを把握しやすくなります。
自動仕訳ルールは、正しく使えば日々の入力の手間を大きく減らせる機能です。反面、条件や登録方法を1つ間違えるだけで影響が広がりやすいので、月に一度は下のチェックリストで運用を見直してください。
この章のチェックリスト
明細から仕訳を作る(登録・対象外の使い分け)
連携で取得した明細は、「連携サービスから入力」の画面で「登録」または「対象外」を選ぶことで仕訳になります。他社の会計ソフトにある「保留」のような状態はなく、迷ったときはいったん「対象外」にして、あとから戻す運用になります。この章では、明細を仕訳にする基本の操作、複合仕訳の入力方法、二重計上を防ぐポイントを扱います。
まず全体像
連携した明細は、「連携サービスから入力」の画面で「登録」または「対象外」のどちらかを選ぶことで、仕訳になるかどうかが決まります。次の3つの状態を覚えておくと操作に迷いません。月次の締めでは、「未入力」の件数が0件になっているかを確認するのが基本です。
05-01対象外にした明細を、あとから仕訳として登録し直したい#
よくある症状
明細を「対象外」にしたあとで、やはり仕訳が必要だと分かりました。「対象外」と、登録済みの仕訳を「削除」することの違いが分からず、どちらを使えばよいか迷う、という声もよくあります。
原因
- 「対象外」は、その明細を仕訳にしない扱いにするだけの操作です。明細のデータ自体は消えません。
- 登録済みの仕訳を削除すると、元になった明細は自動的に「対象外」になります。「削除」と「対象外」は、最終的に同じ状態に集まります。
- 「連携サービスから入力」のステータスは「未入力」「入力済み」「対象外」の3種類で、他社の会計ソフトにある「保留」という名称の状態は用意されていません。
正しい操作
- 「データ連携」の「登録済一覧」から、対象のサービスの「明細一覧」を開きます。
- 対象外にした明細を探し、「対象外を解除」をクリックします。
- 明細が「連携サービスから入力」の一覧に戻るので、通常どおり「登録」または「詳細」から仕訳登録します。
05-023行以上になる仕訳(複合仕訳)を、明細や簡単入力から作れない#
よくある症状
仕入と消費税、振込手数料などが1つの取引にまとまっていて、借方または貸方が複数科目に分かれる仕訳を入力したいのに、「簡単入力」では3行以上の仕訳が作れません。
原因
- 「簡単入力」は複合仕訳(3行以上の仕訳)に対応していない仕様です。使える勘定科目にも制限があります。
- 明細から登録した仕訳候補も、そのままでは借方1行・貸方1行の仕訳になります。
正しい操作
- 複数科目にまたがる仕訳は「振替伝票入力」画面を使います。行を追加するときは、画面の「+」アイコンをクリックします。
- 「仕訳帳」画面から直接入力する場合は、Ctrlキーを押しながらEnterキーを押すと仕訳行を追加できます。
- 明細から登録した仕訳を複合仕訳に組み替えたいときは、いったん仕訳候補を登録してから、仕訳帳または振替伝票入力で該当の仕訳を開いて行を追加します。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 仕入 | 100,000円 | 普通預金 | 89,790円 |
| (同上) | なし | 預り金(源泉所得税) | 10,210円 |
借方1行・貸方2行になる複合仕訳の例です(原稿執筆・デザイン料など源泉徴収の対象となる取引を、源泉徴収税額を差し引いて支払った場合)。実際の勘定科目・税区分は取引の内容に合わせて選んでください。
あわせて確認
「取引から入力」を使っている場合、取引側の内容を直しても、すでに登録済みの仕訳には反映されません。入力手段ごとの違いは第1章で扱っています。
05-03連携明細から登録した仕訳と、手入力・インポートした仕訳が両方残っていて、同じ取引が2件計上されている#
よくある症状
仕訳帳を見ると、同じ日付・同じ金額の仕訳が2件あり、口座残高と帳簿残高もずれています。連携明細と、自分で入力した仕訳やCSVでインポートした仕訳の両方が登録されているケースです。
原因
- 連携が遅れている間に「手動で仕訳」や「取引から入力」で先に仕訳を作り、あとから同じ内容の明細が連携されて、両方登録してしまいます。
- 仕訳帳や現金出納帳などのインポート機能には、登録済みの仕訳との重複チェックが働かない仕様です。
- 連携先のサイトで内容が「速報」から「確定」に変わると別の明細として扱われ、古い方を対象外にしないまま新しい方も登録してしまうことがあります(データ連携そのものの注意点は第3章で扱っています)。
正しい操作
- 先に手入力していた分は、あとから届く連携明細を「対象外」にします。
- インポートをしたときは、インポート後に必ず「仕訳帳」画面の「重複チェック」を実行します(手順は本章の後半で扱います)。
- 月次の締め前に、明細一覧の「未入力」の件数が0件になっているかを確認します。
| 重複のパターン | 原因 | 正しい対処 |
|---|---|---|
| 連携明細+手入力 | 連携が遅れている間に「手動で仕訳」「取引から入力」で先に登録してしまう | 先に入力した分は、あとから来る連携明細を「対象外」にする |
| 連携明細+CSVインポート | 仕訳帳・現金出納帳のインポートには重複チェックがかからない | インポート後に仕訳帳の「重複チェック」を実行する |
| 連携明細+決済登録 | 「債務管理」の決済登録と、銀行連携の両方から仕訳ができる | どちらか一方に統一する(第6章) |
05-04明細一覧の行が薄いグレーで表示され、「登録」を押しても反応しない#
よくある症状
「連携サービスから入力」の明細一覧を開くと、一部の行だけ薄いグレーの文字になっていて、「登録」ボタンを押しても仕訳になりません。
原因
- いま表示している会計期間(年度)の外にある明細だからです。会計年度をまたいだ明細は、表示中の年度では登録の対象になりません。
- 「対象外」にした明細とは別の状態です。薄いグレーの表示は、年度を切り替えるだけで解消し、明細のデータが失われるわけではありません。
正しい操作
- 画面右上の事業者名をクリックし、「事業者・年度の管理」を開きます。
- 対象の明細が含まれる年度の「切替」をクリックします。
- 切り替えた年度の「連携サービスから入力」画面で、あらためて登録します。
05-05「クイック登録」やまとめて登録をしたら、想定より多くの仕訳が登録された#
よくある症状
検索条件で絞り込んでから「クイック登録(β)」や「チェックした候補をすべて登録」を使ったのに、絞り込んだ範囲以外の仕訳候補まで登録されていました。
原因
- まとめて登録する方法は2つあり、それぞれ対象の決まり方が違います。「チェックした候補をすべて登録」は、明細にチェックを付けた分だけが対象です。一方「クイック登録(β)」は、チェックの有無に関係なく、自動仕訳ルールで判定される仕訳候補が対象になります。
- 「クイック登録(β)」は、画面の検索結果にかかわらず、表示中の会計年度の仕訳候補のうち、自動仕訳ルールで「自動登録」にチェックが付いているものすべてが対象になる仕様です。
- 1回の操作で対象になるのは最大1,000件で、超えた分は登録されません。画面上で内容を編集していても、登録される内容は編集前のままです。
- この機能が追加される前に作成した自動仕訳ルールは、「自動登録」のチェックが初期状態でオフになっています。
正しい操作
- 「クイック登録(β)」を使う前に、自動仕訳ルールの一覧で「自動登録」にチェックが付いているルールの内容を確認します。
- 意図しない仕訳まで登録された場合は、「会計帳簿」の「帳簿管理」から該当の仕訳を確認し、必要なら削除します(次の項目を参照)。
- 部門・取引先を指定して登録したい場合は、一覧からの「登録」ではなく「詳細」を使います(第4章)。
- 複数の仕訳をまとめて修正したいときは、「一括編集」機能を使う方法もあります。
機能の追加時期
「クイック登録(β)」は2026年8月18日(令和8年8月18日)に追加され、2026年8月21日に再リリースが完了した機能です。対象はクラウド会計・クラウド確定申告の全ユーザーです。
05-06登録した仕訳に重複がないか、まとめて確認したい#
よくある症状
手入力・インポート・連携明細が混在していて、同じ仕訳を二重に登録していないか不安になったので、まとめて確認したいという場合です。
原因
- 仕訳帳には、重複した仕訳を自動で警告するしくみはありません。件数が多いほど、目視だけでは気付きにくくなります。
- インポートには重複チェックがかからないため(本章の前半を参照)、インポートを使った月ほど、あとからの確認が必要です。
正しい操作
- 「仕訳帳」画面を開き、「重複チェック」をクリックします。
- 開始日・終了日・取引No.に加えて、「日数誤差」「金額誤差」の許容範囲を指定し、「検索」をクリックします。日付や金額が完全には一致しない重複もあるため、誤差を指定できる検索になっています。
- 表示された候補から重複している仕訳を選び、内容を確認してから処理します。
ポイント
開始日・終了日に加えて「日数誤差」「金額誤差」を指定できます。ぴったり同じ金額・日付でなくても候補として拾えます。
05-07重複して登録してしまった仕訳を、まとめて削除したい#
よくある症状
重複チェックや、連携明細と手入力・インポートの突き合わせ(本章前半を参照)で二重計上に気付いたものの、対象の仕訳が何十件もあり、1件ずつ削除するのは手間がかかります。
原因
- 仕訳帳の検索や重複チェックで対象を絞り込んでも、その画面からは1件ずつしか削除できません。まとめて消すには、別の画面にある一括削除の機能を使う必要があります。
正しい操作
- 「会計帳簿」の「帳簿管理」画面を開きます。
- 「仕訳一括削除」で、削除したい仕訳の条件(期間など)を指定します。
- 対象の件数・内容を確認してから、「対象の削除を実行する」をクリックします。
注意
一括削除は取り消せない操作です。実行前に、対象の期間や件数が意図したとおりか必ず確認してください。
05-08まとめて登録・クイック登録で仕訳を作ったら、部門や取引先が入っていない#
よくある症状
「チェックした候補をすべて登録」や「クイック登録(β)」でまとめて仕訳を作ったところ、本来入っているはずの自分側の部門や取引先が、できた仕訳では空欄になっていました。
原因
- 明細一覧からの「登録」は、1件ずつのボタンでも、まとめて登録・クイック登録(β)でも、自分側の部門・取引先を「未選択」にする仕様です。
- 部門・取引先を反映した状態で登録するには、明細ごとに「詳細」を開いて登録する必要があります。一覧からの登録では、この指定ができません。
正しい操作
- 部門・取引先を必ず入れたい明細は、一覧からの「登録」やまとめて登録の対象に含めず、「詳細」を開いて個別に登録します。
- すでにまとめて登録してしまった仕訳に部門・取引先を入れたい場合は、仕訳帳側で該当の仕訳を開いて修正します。
- 自動仕訳ルールと一覧登録の関係は第4章で詳しく扱っています。
まとめて登録が向く場面
部門・取引先の指定が不要な明細を数多くまとめて処理したいときに向いた機能です。部門別・取引先別に細かく管理している科目が多い事業者は、対象を絞り込むか、詳細登録を基本にすることを検討してください。
この章のチェックリスト
債権債務と入出金の消込
マネーフォワード クラウド会計には、買掛金の発生から支払までを取引先ごとに管理する「債務管理」機能があります。銀行口座をデータ連携している状態で「決済登録」を使うと、連携明細と仕訳が重複しやすいのが、この章でいちばん注意したい落とし穴です。この章では、二重計上を防ぐ運用、振込手数料や一部入金の扱い、売掛金・買掛金の残高確認の方法を扱います。
まず全体像
「債務管理」は、支払先ごとに取引を登録し、支払先の作成から決済までを5つのSTEPで管理する機能です。取引を作成すると、その時点で買掛金を計上する仕訳ができます。支払ったときに「決済登録」を行うと、買掛金を取り崩す決済の仕訳が別に作られます。1回の支払いに対して仕訳が2つに分かれてできる仕組みなので、銀行の連携明細からも仕訳を作ってしまうと、支払いが3重に計上されることになります。
STEP1 支払先の作成
支払先ごとの情報と、債務管理の設定を登録します。
STEP2 取引作成
取引日・購入分類・請求金額などを入力すると、買掛金を計上する仕訳候補ができます。
STEP3 取引の確認
作成した取引の内容を確認します。
STEP4 振込データの作成
支払いのための振込データ(FBデータ)を作成します。
STEP5 決済登録
支払った金額・日付・決済方法を登録し、買掛金を取り崩す仕訳を作ります。二重計上が起きやすいのはここです。
売掛金側には、買掛金のSTEP5「決済登録」に相当する専用の消込機能はありません。売上・売掛金は主にクラウド請求書との連携や通常の仕訳で計上し、入金明細との消込を行います。
06-011つの支払いに、取引作成の仕訳と決済登録の仕訳の2つがあるのは、二重計上ではないか#
よくある症状
「債務管理」を使い始めたところ、1つの支払いに対して、取引を作成したときの仕訳と、決済登録をしたときの仕訳の、合計2つの仕訳ができていました。二重計上ではないかと不安になります。
原因
- 「債務管理」は取引を作成した時点で、買掛金を計上する仕訳候補が生成される仕組みです(例:仕入10,000円/買掛金10,000円)。
- 支払ったときに「決済登録」を行うと、買掛金を取り崩す決済の仕訳が別に生成されます(例:買掛金10,000円/普通預金10,000円)。この2つは正しい仕訳で、二重計上ではありません。
正しい操作
- 取引作成時の仕訳(買掛金が貸方)と、決済登録時の仕訳(買掛金が借方)は、勘定科目の組み合わせが異なることを確認します。
- 同じ支払先・同じ金額の仕訳が3つ以上あるときは、連携明細からも登録していないかを確認します(次の項目を参照)。
- 取引作成の入力項目(取引日・購入分類・取引内容・請求金額・決済予定日・決済方法)を見直したいときは、取引の詳細画面から編集します。
- 支払先が多く、取引を1件ずつ作るのが大変なときは、CSVでの取引一括登録も利用できます。
| タイミング | 仕訳の例 |
|---|---|
| 取引作成 | 仕入 10,000円/買掛金 10,000円 |
| 決済登録 | 買掛金 10,000円/普通預金 10,000円 |
支払先・金額が同じでも、勘定科目の組み合わせが異なる2つの仕訳ができるのが正しい状態です。同じ組み合わせの仕訳が3つ以上あるときは、二重計上を疑ってください。
ポイント
支払先を選んだあと、ここから取引を作成します。この時点で買掛金を計上する仕訳候補ができます。
06-02決済登録をした支払いが、銀行の明細からも仕訳になっている#
よくある症状
「決済登録」をした支払いについて、あとで仕訳帳を確認すると、同じ支払いが「連携サービスから入力」からも仕訳として登録されていて、支払いが2件計上されていました。
原因
- 銀行口座をデータ連携している場合、「連携サービスから入力」から登録する仕訳と、「債務管理」の「決済登録」から登録する仕訳は、同じ支払いに対して両方作れてしまう仕様です。どちらか一方を選ぶ必要がありますが、システムが自動でもう一方を止めてくれるわけではありません。
正しい操作
- 支払いの記録は、「決済登録」と「連携サービスから入力」のどちらか一方に統一します。
- 「決済登録」を使う場合は、取引一覧から対象の取引の「詳細」を開き、画面右上の「決済登録」をクリックします。支払った金額・日付・決済方法を入力し、「決済を登録」をクリックします。
- 決済登録をしたら、対応する銀行の明細を「連携サービスから入力」の画面で「対象外」にします。
- 二重に登録してしまった仕訳は、仕訳帳の「重複チェック」で見つけられます(第5章)。
NG:連携明細も「登録」する
- 決済登録で買掛金を取り崩す仕訳ができている
- 同じ支払いの銀行明細も「登録」してしまう
- 結果として同じ支払いが2件計上される
OK:連携明細は「対象外」にする
- 決済登録で買掛金を取り崩す仕訳ができている
- 同じ支払いの銀行明細は「対象外」にする
- 買掛金の取崩しが1回だけ計上される
06-03振込手数料が引かれた、または一部だけ入金していて、決済登録の金額が請求額と合わない#
よくある症状
決済登録をしようとしたところ、銀行口座から実際に出ていった金額が、取引で登録した請求金額と一致しません。振込手数料が差し引かれた場合や、請求額の一部だけを支払った場合に起こります。
原因
- 振込手数料が発生すると、銀行口座からは「請求金額+手数料」の金額が出ていくため、取引の請求金額だけでは決済登録の金額と一致しません。
- 決済登録の画面には、支払った金額・日付・決済方法を選ぶ入力欄はありますが、振込手数料の按分方法や一部入金(分割での決済)についての案内は、公式サポートには見当たりません。
正しい操作
- マネーフォワード クラウドの仕様として案内されている手順ではありませんが、実務では振込手数料分を複合仕訳で処理するのが一般的です。決済登録の金額は銀行口座から実際に出ていった金額に合わせ、差額を「支払手数料」などの科目で計上します。
- 請求額の一部だけを支払った場合は、決済登録の金額を実際に支払った額にとどめ、残りの買掛金は次回の決済登録で処理します。金額を合わせようとして請求金額の全額で決済登録してしまうと、買掛金が本来より早く消え、取引先ごとの残高が合わなくなります。
- 複数の支払先へまとめて振り込んだ場合(総合振込)も、連携明細は1件にまとまって取得されます。内訳の仕訳方法は、総合振込を使った支払いの仕訳方法を案内する専用のFAQで確認できます。
| 借方 | 貸方 |
|---|---|
| 買掛金 10,000円 支払手数料 300円 | 普通預金 10,300円 |
請求額10,000円の支払いで、振込手数料300円が銀行口座から別途引き落とされた場合の複合仕訳の例です。マネーフォワード クラウドの仕様ではなく、実務でよく使われる処理方法です。金額や科目は事業者の運用に合わせて選んでください。
06-04売掛金・買掛金の残高が、取引先ごとに合っているか分からない#
よくある症状
決算書の売掛金・買掛金の合計はそれらしい数字になっていますが、取引先ごとの内訳が正しいか自信が持てません。特定の取引先の残高だけが違う気もします。
原因
- 売掛金・買掛金を取引先ごとに管理するには、勘定科目の下に取引先別の補助科目を設定し、仕訳の時点で使い分けている必要があります。
- 補助科目の設定や使い分けが徹底されていないと、取引先別の集計そのものができません。
正しい操作
- 売掛金・買掛金の勘定科目に、取引先ごとの補助科目を設定します。
- 「レポート」機能の「収入先レポート」(売掛金)と「支出先レポート」(買掛金)を開き、取引先別の残高を確認します。
- クラウド請求書と会計を連携している場合、売上・売掛金は請求書側の仕訳連携で計上されます。入金消込の状況もあわせて確認します(クラウド請求書 第6章)。
決算をまたぐとき
決算をまたいだ売掛金・買掛金も、仕訳としては通常の仕訳と同じ扱いです。次年度繰越は繰越を実行した時点の残高のスナップショットなので、前期の仕訳を修正した場合は、次年度繰越をやり直す必要があります(第12章)。
06-05「債務管理」のメニューが見当たらない、または一部の機能が使えない#
よくある症状
クラウド会計にログインしても「債務管理」のメニューが見当たりません。または開けても、思っていた機能が使えません。
原因
- 「債務管理」機能は、クラウド会計を「ビジネスプラン」で利用している事業者、またはクラウド確定申告を「パーソナルプラン」以上で利用している事業者が対象です。スモールビジネスプラン・ひとり法人プランでは対象外です。
- 「債務管理」(クラウド会計に内蔵された機能)と「クラウド債務支払」(別の製品)は名前が似ていますが、別の機能です。混同しているケースがあります。
正しい操作
- 契約しているプランを確認します。対象プランでない場合は、プラン変更を検討します。
- 買掛金の管理が目的で、支払依頼や承認フローまでは必要ない場合は、クラウド会計に内蔵された「債務管理」で足りることが多いです。
- 「クラウド債務支払」との違いが分からないときは、公式のFAQで確認します。
| 契約プラン | 「債務管理」の利用 |
|---|---|
| クラウド会計 ビジネスプラン | 対象 |
| クラウド確定申告 パーソナルプラン以上 | 対象 |
| クラウド会計 スモールビジネスプラン・ひとり法人プラン | 対象外 |
2026年9月19日時点で確認した内容です。プランごとの機能差は、公式のプラン比較ページで最新の内容を必ずご確認ください。
「債務管理」でできること
支払先ごとの取引管理、決済登録による仕訳作成、振込データ(FBデータ)の作成、収入先・支出先レポートでの残高確認が、クラウド会計に内蔵された「債務管理」でできる範囲です。「支払依頼」は別製品のクラウド債務支払の機能で、両者の違いは公式のFAQで案内されています。
06-06クラウド経費・クラウド債務支払で処理したのに、会計に仕訳が反映されない#
よくある症状
クラウド経費やクラウド債務支払(クラウド会計とは別の製品)で申請や支払の処理をしたのに、クラウド会計の仕訳帳に仕訳が増えません。
原因
- クラウド経費・クラウド債務支払は、クラウド会計に内蔵された「債務管理」とは別の製品です。仕訳として会計に連携するには、それぞれのサービス側で連携の設定をオンにする必要があります。
- 連携先の選択や「仕訳の連携」の設定がオフのままだと、処理をしても仕訳は作られません。
正しい操作
- クラウド経費側で「管理設定」から「経費機能設定」の「基本設定」を開き、「会計サービス連携」で連携先の会計サービスを選びます。
- 同じ画面の「仕訳の連携」を「連携する」に変更します。
- クラウド債務支払側でも、「管理設定」の「債務機能設定」の「基本設定」で同様に、連携先の会計サービスと「仕訳の連携」を設定します。
- 設定後、仕訳が連携されるタイミングはサービスごとに異なるため、反映まで時間がかかる場合がある点もあわせて確認します。
二重計上との関係
連携がオフのまま気付かずに、銀行の連携明細側だけで同じ支払いを登録していると、あとから連携をオンにして仕訳が反映されたときに二重計上になります。設定を見直すときは、すでに銀行明細側で登録済みの仕訳がないかもあわせて確認してください。
この章のチェックリスト
残高照合、証憑と電子帳簿保存法、消費税・インボイス、固定資産。
残高照合
「残高照合」は、連携している口座の残高(口座残高)と、その口座に対応する仕訳の集計(帳簿残高)を見比べて、記帳のもれや誤りを見つける機能です。月次や決算の締め作業に入る前に、この章の手順で差額をつぶしておくと、あとの作業がスムーズになります。
まず全体像
07-01「残高照合」画面の見方や、合わせ込みの順番が分からない#
よくある症状
「残高照合」を開いても、どの数字を見比べればよいのか、何から手をつければよいのかが分かりません。
原因
- 「残高照合」は「銀行口座一覧」画面と「詳細」画面の2段階です。まず一覧で不一致のある口座を見つけ、次に詳細でどの月から差額が出ているかを確認する仕組みになっています。
- 一覧の「口座残高」は連携先の金融機関から取得した残高、「帳簿残高」はその口座の「科目設定」に指定された勘定科目・補助科目の仕訳を集計した金額です。この2つが一致しない口座に差額が表示されます。
正しい操作
- 「残高照合」の「銀行口座一覧」画面を開き、「口座残高」と「帳簿残高」に差がある口座を確認します。
- 差がある口座の「詳細」をクリックし、銀行・口座・対象月を選んで、どの月から差が出ているかを絞り込みます。
- 対象月の明細のうち、まだ仕訳になっていないものは仕訳登録し、既存の仕訳がある場合は仕訳紐付をします(次項で解説)。
- それでも一致しない場合は、考えられる原因を1つずつ確認します。複数の原因が重なっていることもあります。
07-02「詳細」画面の「仕訳登録」と「仕訳紐付」のどちらを使えばいいか分からない#
よくある症状
「詳細」画面に「仕訳登録」と「仕訳紐付」の2つのボタンがあり、どちらを押せばよいか迷います。
原因
- 「仕訳登録」は、その明細がまだどの仕訳にもなっていない場合に、明細から新しく仕訳を作るボタンです。「連携サービスから入力」で登録します。
- 「仕訳紐付」は、その明細に対応する仕訳が、手動で仕訳や振替伝票入力などですでに登録済みの場合に、明細と既存の仕訳を結びつけるボタンです。
正しい操作
- 明細がまだ仕訳になっていなければ「仕訳登録」をクリックし、「連携サービスから入力」で登録します。
- すでに仕訳がある場合は「仕訳紐付」をクリックし、「取引No」のプルダウンから対応する仕訳を選んで「保存」します。
- どちらの操作の後も「補助元帳」側に仕訳が表示されることを確認します。表示されない場合は科目設定を見直します(後述の項目を参照してください)。
07-03明細を登録したのに、口座残高と帳簿残高が合わない(未登録の明細・金額や科目の誤り)#
よくある症状
明細はひととおり処理したはずなのに、「残高照合」で差額が残ります。対象の仕訳を開くと「仕訳項目の不一致」と表示されることもあります。
原因
- データ連携で取得した明細のうち、仕訳として登録していないものが残っている可能性があります。「対象外」にした明細は帳簿残高の集計対象から外れたままです。
- 仕訳自体は登録していても、金額や勘定科目・補助科目を科目設定と違う内容で登録している可能性があります。科目設定と一致しない仕訳があると「仕訳項目の不一致」と表示されます。
正しい操作
- 明細の状態を確認します。「対象外」にしている場合は「対象外解除」で「未入力」に戻してから仕訳登録します。
- 「仕訳項目の不一致」と表示されている場合は、対象の仕訳番号をクリックして開き、科目設定で指定されている勘定科目・補助科目と一致するように金額や科目を修正します。
07-04科目設定を変えた・オーナーを交代したら、口座残高と帳簿残高が合わなくなった#
よくある症状
特に操作をしていないはずの口座で、ある時期から差額が増えました。または、仕訳紐付をしたのに、紐づけた仕訳が「補助元帳」側に表示されません。
原因
- 「帳簿残高」は、その口座の「科目設定」で指定した勘定科目・補助科目の仕訳だけを集計します。期中で科目設定の科目を変更すると、変更の前後で集計対象の仕訳が変わり、差額が生じます。
- 事業者のオーナー権限を移譲すると、新しいオーナーが連携サービスを登録し直した際に、移譲前と異なる勘定科目・補助科目を設定してしまうことがあります。
- 仕訳紐付をした仕訳の科目が科目設定と違う場合も、その仕訳は「補助元帳」側に表示されません。
正しい操作
- 「科目設定」の「編集」で、現在設定されている勘定科目・補助科目を確認します。
- 期中に科目設定を変更した場合は、変更前の期間の仕訳がどちらの科目で登録されているかを確認し、必要な仕訳を修正します。
- オーナー移譲後に差額が出た場合は、移譲元が設定していた勘定科目・補助科目と同じ設定になっているかを確認します。
- 仕訳紐付をした仕訳が「補助元帳」側に表示されない場合も、まず科目設定を確認します。
07-05過去にさかのぼるほど差額が大きい・期首の時点からすでに合わない#
よくある症状
古い月にさかのぼるほど「残高照合」の差額が大きくなります。または、期首の時点からすでに口座残高と帳簿残高が合っていません。
原因
- 金融機関から取得できる明細には遡及できる期間の限度があります。それより前の期間を手入力やインポートで埋める際に、金額を誤っていることがあります。
- 開始残高(期首時点の口座残高)の金額が誤っている、または未入力のままになっていることがあります。
正しい操作
- 未取得期間については、通帳やインターネットバンキングの記録と突き合わせ、月ごとの残高を確認します。取得できない期間の仕訳はインポート機能で登録します。
- 「各種設定」の「開始残高」画面で、期首時点の口座残高が正しく登録されているかを確認します。
- 開始残高が正しくても期首残高が一致しない場合は、「次年度繰越」の操作をやり直すと更新されます。
コツ
連携先の金融機関が残高情報を返さないタイプの場合、「残高照合」の金額欄は「-円」という表示のままになります。故障ではありません。自社の口座が対応しているかどうかは、公式の対応金融機関一覧で確認できます。
07-06現金やクレジットカードの帳簿残高がマイナスになっている#
よくある症状
総勘定元帳や補助元帳を見ると、現金またはクレジットカードの科目の残高がマイナスになっています。
原因
- マネーフォワード クラウドの仕様ではありませんが、実務では、現金やクレジットカードのような科目の残高は、本来マイナスにはなりません。マイナスは、入金や引き落としの記録もれ、計上する順番のずれ、開始残高の誤りなど、記帳側に原因があるサインです。
- この章で説明した、口座残高と帳簿残高が合わない原因(未登録の明細、金額や科目の誤り、開始残高の誤りなど)は、現金やクレジットカードの科目でも同じように起こります。
- クレジットカードの場合は、同じ支払いが連携明細からの登録と、手入力や決済登録など別の方法での登録の両方で、二重に登録されている可能性もあります。
正しい操作
- 総勘定元帳・補助元帳でマイナスになっている科目を開き、日付を追ってどの仕訳から残高がマイナスに転じているかを確認します。
- その時点の前後で、入金や引き落としの仕訳が漏れていないか、開始残高が合っているかを確認します。
- クレジットカードは、連携明細からの登録とほかの方法での登録が重複していないかを確認します。
この章のチェックリスト
証憑・電子帳簿保存法
マネーフォワード クラウド会計では、仕訳に証憑(請求書・領収書などの書類)を添付して、電子帳簿保存法に対応した形で保存できます。この章では、証憑添付の使い方と、電子帳簿保存法の区分の判定、電子取引データ保存で欠かせない検索要件を中心に整理します。
まず全体像
| 区分 | こんな証憑を保存するとき | 主な要件 |
|---|---|---|
| 電子帳簿等保存 | 会計ソフトで最初から作成した帳簿・書類を、そのままデータで保存する場合 | データの真実性・見読可能性の確保 |
| スキャナ保存 | 紙で受け取った請求書・領収書などを、スマートフォンやスキャナでデータ化した場合 | 解像度200dpi以上・カラー24ビット・タイムスタンプ付与など |
| 電子取引 | 取引先からメールやサイトなど、データで受け取った証憑をそのまま保存する場合 | 真実性の確保・検索機能(取引年月日・金額・取引先)など |
区分の判定で迷いやすい「スキャナ保存」と「電子取引」の見分け方は次の項目で解説します。
08-01「スキャナ保存」と「電子取引」のどちらを選べばいいか分からない#
よくある症状
証憑を添付するとき、電子帳簿保存法区分で「スキャナ保存」と「電子取引」のどちらを選ぶべきか迷います。
原因
- 判断の基準は、証憑を「紙で受け取ったか」「データで受け取ったか」です。もともと紙で受け取った請求書や領収書を、自分でスマートフォン撮影やスキャンによってデータに変換してから保存する場合は「スキャナ保存」に当たります。
- 取引先が最初から電子データ(メールに添付されたPDFや、サイトからダウンロードした請求書など)で発行したものを、そのまま受け取ってアップロードした場合は「電子取引」です。
正しい操作
- 証憑を受け取った形式を確認します。紙で受け取って自分でスキャンしたものは「スキャナ保存」、最初からデータで受け取ったものは「電子取引」を選びます。
- 判断に迷う証憑は、受け取った経緯(郵送かメールかなど)をメモしておくと、あとから区分を確認しやすくなります。
08-02証憑添付機能が使えない#
よくある症状
仕訳の画面を開いても、証憑を添付するためのクリップアイコンが見当たりません。
原因
- 証憑添付機能は、マネーフォワード クラウド会計・クラウド確定申告を有償契約で利用している事業者のみが使える機能です。無償のプランでは利用できません。
正しい操作
- 契約しているプランを確認します。会計は「ひとり法人プラン」「スモールビジネスプラン」「ビジネスプラン」、確定申告は「パーソナルミニプラン」「パーソナルプラン」「パーソナルプラスプラン」が対象です。
- 無償プランを利用している場合は、証憑添付を使うために有償プランへの変更が必要です。
08-03マネーフォワード クラウドBoxの保存件数が上限に達した#
よくある症状
証憑をアップロードしようとすると、これ以上保存できないという趣旨の表示が出ます。
原因
- 証憑添付でアップロードしたファイルは「マネーフォワード クラウドBox」に保存されます。会計の「ひとり法人プラン」「スモールビジネスプラン」、確定申告の「パーソナルミニプラン」では、クラウドBoxに保存できるファイル数が1,000件までという上限があります。
正しい操作
- クラウドBox内の不要なファイルを整理し、保存件数を減らします。
- 今後も証憑が増える見込みであれば、保存件数の上限が緩和される上位のプランへの変更を検討します。上限の件数は公式の案内で確認してください。
08-04証憑の添付方法が分からない・添付を解除してもクラウドBoxからファイルが消えない#
よくある症状
証憑をどこから添付すればよいか分かりません。また、仕訳から証憑の添付を解除したのに、クラウドBoxを確認するとファイルがまだ残っています。
原因
- 証憑添付は、「振替伝票入力」「仕訳帳入力」「仕訳帳」「総勘定元帳」「補助元帳」の各画面にあるクリップアイコンから行います。端末内のファイルを選ぶ「アップロード」と、保存済みのファイルを選ぶ「クラウドBoxから選択」の2通りの方法があります。
- 仕訳から証憑の添付を解除しても、そのファイル自体はクラウドBox上に残る仕様です。解除は仕訳とファイルの紐づけを外すだけで、ファイルの削除ではありません。
正しい操作
- クリップアイコンをクリックし、「アップロード」(端末内のファイル選択、またはドラッグ&ドロップ)か「クラウドBoxから選択」のどちらかで証憑を添付します。
- 添付したファイルはプレビューで内容を確認でき、必要に応じてサイズを入力できます。
- クラウドBox上のファイルも削除したい場合は、添付の解除とは別に、クラウドBox側でファイルそのものを削除します。
- 証憑を添付した後で仕訳の日付などを直した場合、クラウドBox側の情報も手作業で直す必要はありません。連動して更新される仕組みです。
コツ
「仕訳帳」画面には、条件に合う証憑をまとめて自動で添付する機能もあります。件数が多い場合は活用を検討してください。
ポイント
別の仕訳ですでにアップロード済みの証憑は、「クラウドBoxから選択」で同じファイルを選べます。
08-05スキャナ保存の要件を満たしているか分からない#
よくある症状
紙の証憑をスマートフォンで撮影してアップロードしましたが、画質やタイムスタンプの要件を満たしているか不安です。
原因
- スキャナ保存には、解像度200dpi以上・カラー24ビットでの取り込み、タイムスタンプの付与、ヴァージョン管理などの要件があります(2026年9月19日時点。令和5年度税制改正に基づく整理です)。
- 要件を満たさない画質でアップロードすると、あとから文字が読み取れない、またはスキャナ保存として認められない可能性があります。
正しい操作
- 撮影・スキャン時は、文字が判読できる解像度(200dpi以上)とカラーで取り込みます。
- タイムスタンプの付与は、証憑添付機能でアップロードした時点で自動的に行われます。
- 要件に関わる注意が表示された場合は、内容を確認してから保存します。要件の詳細は公式の案内で確認してください。
08-06電子取引データ保存の検索要件を満たせない(仕訳の取引先が未選択のまま)#
よくある症状
電子取引で受け取った証憑を保存していますが、取引年月日・金額・取引先で検索できる状態になっていません。仕訳の「取引先」欄が空欄のままになっています。
原因
- 電子取引データ保存の検索機能の要件は、取引年月日・金額・取引先の3つで検索できることです。会計帳簿でこれを満たすには、仕訳登録時に「摘要」へ取引先名を入力するか、借方・貸方の「取引先」欄を設定している必要があります。
- 明細を一覧から「登録」した場合、自分側の部門・取引先は未選択のまま登録される仕様のため、そのままでは取引先の情報が入りません。
正しい操作
- 電帳法対応を重視する場合は、一覧の「登録」ではなく、明細の「詳細」から取引先を指定して登録します。
- すでに取引先が未設定の仕訳がある場合は、摘要に取引先名を追記するか、仕訳を開いて取引先欄を設定します。
08-07電子取引データ保存に届出が必要か分からない・小規模な事業者でも対象か不安#
よくある症状
電子取引データ保存を始めるのに、税務署への届出が必要だと思っています。または、規模の小さい事業者は対象外だと思っています。
原因
- 電子取引データ保存は、2024年1月1日(令和6年1月1日)以降、届出などの提出の有無に関わらず、すべての事業者が対象です。届出をしていないことを理由に電子データ保存をしなくてよい、ということにはなりません。
- 前々年(度)の売上高が5,000万円以下などの小規模な事業者には、要件の一部について代替的な対応方法が認められています。
正しい操作
- 届出の有無にかかわらず、電子取引で受け取った証憑はデータのまま保存する運用を整えます。
- 保存の運用ルールをまとめた事務処理規程を整備しておくことが推奨されています。
- 自社が小規模事業者の代替措置の対象になるかどうかは、売上高の基準を確認したうえで、公式の最新の案内で要件を確認します。
制度
2024年1月1日(令和6年1月1日)以降の電子取引データ保存は、届出なしにすべての事業者が対象です。
この章のチェックリスト
消費税・インボイス
インボイス制度の経過措置は数年おきに数値が変わり、2026年10月1日(令和8年10月1日)には仕入税額控除の割合が80%から70%に下がります。マネーフォワード クラウドは「インボイス」欄の自動入力補完でこの変化に対応できますが、自動仕訳ルールや手入力で割合を固定していると古い数値のまま残ります。この章では、経過措置と2割特例の期限、取引先の登録番号確認、消費税集計・消費税申告の使い方まで、消費税・インボイス業務で特に間違えやすい所をまとめます。
まず全体像
09-01「インボイス」欄が2026年10月以降も「80%控除」のまま登録される#
よくある症状
適格請求書発行事業者の登録をしていない事業者(免税事業者等)からの仕入れについて、2026年10月1日以降の取引でも、仕訳の「インボイス」欄が「80%控除」のまま登録されていることがあります。
原因
- 免税事業者等からの課税仕入れに係る仕入税額控除の経過措置は、下表のとおり2年ごとに控除できる割合が下がっていきます。2026年10月1日(令和8年10月1日)からは70%控除の期間に入ります。
- 自動仕訳ルールで「インボイス」欄の割合を固定していたり、過去の仕訳をコピーして登録したりすると、取引日が変わっても古い割合のまま残ることがあります。
- 一の免税事業者等からの課税仕入れの合計額が一定額を超えると、超えた部分は経過措置の対象外になります。この上限額も、2026年10月1日以後に開始する課税期間から、税込10億円から税込1億円に引き下げられます。
| 期間 | 免税事業者等からの仕入れに係る仕入税額控除の割合 |
|---|---|
| 2023年10月1日から2026年9月30日まで(令和5年10月1日から令和8年9月30日まで) | 80%控除 |
| 2026年10月1日から2028年9月30日まで(令和8年10月1日から令和10年9月30日まで) | 70%控除 |
| 2028年10月1日から2030年9月30日まで(令和10年10月1日から令和12年9月30日まで) | 50%控除 |
| 2030年10月1日から2031年9月30日まで(令和12年10月1日から令和13年9月30日まで) | 30%控除 |
出典:国税庁 インボイスQ&A 問113、国税庁 No.6498(適格請求書等保存方式)。マネーフォワード クラウドの「インボイス」欄も、この経過措置に対応した5つの選択肢(適格/80%控除/70%控除/50%控除/30%控除)から選びます。
正しい操作
- 仕訳登録時は「インボイス」欄の自動入力補完を有効にし、取引先の登録番号をもとに、取引日に応じた割合が自動で入るようにします。
- 「インボイス」欄の割合を固定している自動仕訳ルールがないか点検し、あれば取引日に応じた割合に直します。
- 一の免税事業者等からの仕入合計額が多い取引先については、課税期間の開始日と仕入合計額の累計を別途確認します。上限額の判定をマネーフォワード クラウドが自動で行うかどうかは公式サポートに記載がないため、金額が大きい取引先は必ず個別に確認してください。
09-02免税事業者からの仕入れで「インボイス」欄に何を選べばいいか分からない#
よくある症状
免税事業者等からの仕入れを仕訳登録するとき、「インボイス」欄に「適格」「80%控除」などどれを選べばよいか迷います。毎回手入力していて設定が大変な場合もあります。
原因
- 「インボイス」欄は取引日が2023年10月1日以降の仕訳で設定でき、選択肢は「適格」「80%控除」「70%控除」「50%控除」「30%控除」です。
- 自動入力補完を有効にすると、取引先に登録した登録番号をもとに控除割合が自動で設定されます。登録番号が未登録だったり情報が古いままだったりすると、意図した割合に補完されません。
正しい操作
- 取引先マスタに、取引先の登録番号を正しく登録します(登録がない取引先は「未登録」の扱いになります)。
- 「インボイス」欄の自動入力補完を有効にし、仕訳登録時に控除割合が自動で入るようにします。
- 適格請求書発行事業者以外の取引先との取引は、専用の設定画面で条件を確認してから登録します。
NG:「インボイス」欄を毎回手入力し、割合を固定した自動仕訳ルールに任せている
- 取引日が経過措置の区切りをまたいでも、古い割合のまま登録されやすくなります。
OK:自動入力補完を有効にし、取引先の登録番号ステータスを定期的に更新している
- 取引日に応じた割合が自動で入り、登録番号の失効・取消にも気づきやすくなります。
09-032割特例は来期も同じように使えると思って試算してしまう#
よくある症状
2割特例(納める消費税額を売上税額の2割にできる経過措置)を、令和9年分以降も同じように使えると考えて、資金繰りや納税予測を立ててしまうことがあります。
原因
- 2割特例は「令和5年10月1日から令和8年9月30日までの日の属する課税期間」に限った経過措置です。個人事業者は令和8年分(2026年分)、法人は令和8年9月30日(2026年9月30日)を含む課税期間が最後の適用になります(例:3月決算法人は令和9年3月期が最後)。
- 「課税期間の短縮の特例」を適用している場合や、旧税率(8%・5%)の仕訳が登録・集計されている場合は、マネーフォワード クラウド確定申告で2割特例を適用した申告書を作成できません。
正しい操作
- 自社・自分の最後の2割特例適用課税期間がいつかを確認し、翌課税期間からの納税予測を作り直します。
- 2割特例を適用する場合は、「決算・申告」の「消費税申告」から「申告基礎データ」画面を開き、「申告する形式の変更(2割特例)」で納める消費税額のシミュレーションを確認してから保存します。
- 個人事業者は、2割特例が終わったあとの令和9年分・令和10年分(2027年分・2028年分)について、基準期間の課税売上高が1,000万円以下で、インボイス発行事業者の登録を受けていれば、納付税額を売上税額の3割とする「3割特例」を使える場合があります。法人には3割特例はありません。マネーフォワード クラウド確定申告がいつからこれに対応するかは、2026年9月19日時点で公式サポートに記載がないため、申告時期が近づいたら最新のヘルプ記事を確認してください。
- 2割特例の終了後に簡易課税制度を選ぶ場合は、事前の届出と2年間の継続適用が必要です。届出のタイミングは国税庁の案内で確認します。
制度
2割特例の適用期間は国税庁 No.6498(適格請求書等保存方式)、3割特例の対象者・対象期間は国税庁「令和8年度税制改正特集」で確認できます。
09-04取引先の登録番号のステータスが「失効」「取消」になっていることに気づかない#
よくある症状
取引先一覧の登録番号ステータスが実際には「失効」や「取消」に変わっているのに気づかず、「適格」のときと同じ税区分・控除割合で仕訳を登録してしまうことがあります。
原因
- 「取引先一覧」画面の登録番号ステータスは「適」「失効」「取消」「未登録」の4種類です。
- ステータスは自動では最新化されません。「登録番号情報の更新」をクリックした時点の情報が表示されたままになります。
正しい操作
- 定期的に「取引先」画面を開き、取引の多い取引先から順に「登録番号情報の更新」をクリックして最新のステータスを取得します。
- ステータスが「失効」「取消」「未登録」になっている取引先との取引は、税区分や「インボイス」欄の控除割合を見直します。
09-05消費税の端数処理と積上げ・割戻しの組み合わせでエラーになる・機能が制限される#
よくある症状
「各種設定」の「事業者」画面で消費税の設定を変更しようとするとエラーになったり、消費税申告で使えるはずの機能が制限されていたりすることがあります。
原因
- 端数処理を「切り上げ」にしたまま、消費税申告の計算方法(仕入れの処理方法)で「積上げ」を選ぶと、組み合わせによってはエラーになります。初期設定の組み合わせ制限は第2章の初期設定でも扱っています。
- 消費税申告の計算方法(仕入れの処理方法)を「積上げ」に切り替えると、一部の機能が使えなくなる場合があります。対象になる機能は公式ヘルプで確認できます。
- 仕入税額控除の計算方法は、割戻し(税込金額から割り戻して計算する方法)と積上げ(インボイスに記載された消費税額を積み上げて計算する方法)とで、計算式そのものが違います。
正しい操作
- 消費税の設定を変更する前に、現在の「端数処理」と「消費税申告の計算方法」の組み合わせを確認します。
- 「積上げ」を選ぶ場合は、利用できなくなる機能を事前に確認してから切り替えます。
- 設定変更でエラーが出た場合は、エラーメッセージの内容を確認し、端数処理か計算方法のどちらかを見直します。
09-06免税事業者から課税事業者に切り替えたのに、切り替え前の仕訳の税区分が「課税」のまま残っている#
よくある症状
インボイス発行事業者として登録し、免税事業者から課税事業者になったあと、登録前(免税事業者だった期間)の仕訳の税区分が「課税」のままになっていることがあります。
原因
- 課税形式を「免税事業者」以外に変更しても、変更前にすでに登録している仕訳の税区分は自動では変わりません。
- 免税事業者だった期間の仕訳は、本来は消費税が発生しない取引として扱う必要があります。
正しい操作
- 「会計帳簿」の「帳簿管理」から「免税事業者期間の税区分一括編集」タブを開きます。
- 適格請求書発行事業者になった年月日(登録年月日)を入力します。
- 対象の会計期間と対象期間を確認したうえで実行し、免税事業者期間の仕訳の税区分をまとめて編集します。
09-07「消費税集計」の納税予測額が実態と合わない・「消費税申告」が使えない#
よくある症状
「決算・申告」の「消費税集計」画面の納税予測額を見て資金繰りを考えていたのに、実際の申告額とずれることがあります。「消費税申告」機能自体が使えないこともあります。
原因
- 「消費税集計」画面は、課税形式を「免税事業者」に設定している間は開けない仕組みになっています。
- 「消費税集計」の納税予測額は、通常の1会計期間を前提にした試算です。課税期間を短縮・変更する特例を使っている場合はこの試算の対象外で、期中に発生する中間納付分も金額には織り込まれていません。
- 「消費税申告」機能を使って申告書を作成・提出できるのは、対象のプラン・権限で利用している場合に限られます。
正しい操作
- 納税予測額はあくまで参考値として扱い、中間納付税額や課税期間の特例の有無を別途確認してから資金繰りを判断します。
- 「消費税申告」が使えない場合は、契約しているプランと自分の権限を確認します。
- 実際の申告書は、「決算・申告」の「消費税申告」にある「課税期間一覧」から「基本情報」「申告情報」「申告基礎データ」「確認・出力」の順に進めて作成します。
この章のチェックリスト
固定資産・減価償却
「固定資産台帳」は、資産を登録すると減価償却費の仕訳を自動で計算してくれますが、取得したときの仕訳までは作ってくれません。また、2026年4月1日(令和8年4月1日)から少額減価償却資産の金額基準が変わるため、固定資産台帳に登録するかどうかの判断も見直しが必要です。この章では、固定資産の取得から除却・売却まで、固定資産台帳を使ううえで特に見落としやすい所をまとめます。
まず全体像
10-01固定資産台帳に資産を登録したのに、取得時の仕訳が作成されない#
よくある症状
「固定資産台帳」で資産を登録したのに、現金や普通預金から固定資産を取得したときの仕訳が見当たりません。
原因
- 「固定資産台帳」で資産を1件登録しても、システムが自動でつくる仕訳は毎期の減価償却費の分だけです。購入時に支払った現金預金や未払金と固定資産科目を対応させる仕訳は、別扱いで、自動では用意されません。
正しい操作
- 固定資産を取得したときは、「固定資産台帳」への登録とは別に、取得時の仕訳(借方は工具器具備品などの固定資産科目、貸方は現金預金や未払金など)を振替伝票入力などで登録します。
- 固定資産台帳の登録内容が反映されたら、あわせて減価償却費の仕訳が正しく作成されているかを確認します。
注意
固定資産台帳への登録と取得時の仕訳登録は別の操作です。台帳に登録しただけで満足すると、貸借対照表に固定資産の取得が反映されないまま決算を迎えることになります。
10-02固定資産台帳の登録で、どの項目を入力すればいいか分からない・「改定取得価額」の意味が分からない#
よくある症状
「固定資産台帳」に初めて資産を登録するとき、必須項目や償却方法の選び方で迷うことがあります。償却方法で「定率法」を選ぶと表示される「改定取得価額」の欄も、何を入れればよいか分かりにくい項目です。
原因
- 固定資産台帳の登録では、取得日、資産名、取得価額、償却方法(定額法・定率法)、耐用年数、勘定科目、事業利用比率などの入力が必要です。今期の償却額は、入力した取得価額・償却方法・耐用年数をもとにシステムが自動計算します。
- 償却方法で「定率法」を選ぶと「改定取得価額」の入力欄が表示されます。マネーフォワード クラウドの仕様ではありませんが、実務では、定率法は耐用年数の終盤になると通常の計算式による償却額が少なくなりすぎるため、ある時点から改定取得価額に改定償却率を掛けて均等償却に切り替える仕組みが使われます。
正しい操作
- 「決算・申告」の「固定資産台帳」を開き、資産の種類に応じたタブを選んでから、取得日・資産名・取得価額・償却方法・耐用年数などの必須項目を入力して保存します。
- 「定率法」を選んだ場合は「改定取得価額」欄が表示されます。金額に迷うときは、耐用年数省令の償却率表や顧問税理士に確認してから入力します。
- 保存後は登録内容が反映され、今期の減価償却費の仕訳が確認できます。
10-03少額減価償却資産の特例を30万円未満のままで判断してしまう#
よくある症状
固定資産を取得したとき、少額減価償却資産の特例(取得価額を全額その年・その事業年度の経費にできる特例)を、これまでどおり30万円未満で判断してしまうことがあります。
原因
- 中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例は、令和8年度税制改正で取得価額の基準が30万円未満から40万円未満に引き上げられました。適用開始は2026年4月1日(令和8年4月1日)以後に取得等をした資産からです。
- 対象法人から除外される従業員数の要件も、常時使用する従業員数が500人を超える法人から、400人を超える法人に変わりました。適用期限は3年延長されています。
- 国税庁タックスアンサーNo.5408は「令和7年4月1日現在の法令等」に基づく記載のままで、30万円未満・令和8年3月31日までと書かれています。40万円未満への引き上げは、別ページの令和8年度税制改正の資料で確認できます。
| 項目 | 改正前 | 改正後 |
|---|---|---|
| 取得価額の基準 | 30万円未満 | 40万円未満 |
| 対象となる取得の時期 | 平成18年4月1日から令和8年3月31日まで | 令和8年4月1日以後の取得等(適用期限を3年延長) |
| 対象から除外される法人 | 常時使用従業員数500人超 | 常時使用従業員数400人超 |
出典:国税庁 No.5408(改正前)、国税庁「令和8年度税制改正 主な中小企業税制の見直し」(改正後)。事業年度あたりの取得価額の合計額300万円の上限は、この改正の対象として記載されていません。
正しい操作
- 取得日が2026年3月31日までか、2026年4月1日以後かで基準額を切り替えます。2026年3月31日までの取得は30万円未満、2026年4月1日以後の取得は40万円未満が基準です。
- 少額減価償却資産として全額を経費にする場合は、固定資産台帳には登録せず、消耗品費などの科目で仕訳登録します。固定資産として管理したい場合は、通常どおり固定資産台帳に登録します(いずれもマネーフォワード クラウドの仕様ではなく、実務での一般的な扱いです)。
- 常時使用する従業員数が400人を超える法人は対象外になる点もあわせて確認します。
参考:取得価額による処理方法の目安
| 取得価額 | 選べる主な処理 |
|---|---|
| 10万円未満 | 事業供用した事業年度に取得価額の全額を損金経理すれば、全額を経費にできます(少額の減価償却資産)。通常の減価償却を選ぶことも可能です。 |
| 10万円以上20万円未満 | 一括償却資産として取得価額の合計額の3分の1ずつを3年間で必要経費に算入する方法、中小企業者等であれば少額減価償却資産の特例で全額を経費にする方法、通常の減価償却のいずれかを選べます。 |
| 20万円以上40万円未満(2026年4月1日以後の取得、中小企業者等が対象) | 少額減価償却資産の特例で全額を経費にする方法と、通常の減価償却のいずれかを選べます。 |
| 上記の特例の対象外、または40万円以上 | 固定資産台帳に登録し、通常の減価償却で費用化します。 |
出典:国税庁 No.5403(少額の減価償却資産)、No.2100(減価償却のあらまし)、No.5408、令和8年度税制改正の資料。同じ取得価額でも複数の処理方法から選べる場合があり、いずれを選ぶかは任意です。
10-04減価償却費を毎月の月次決算で計上したいが、自動計上されない#
よくある症状
月次で正確な損益を見たいのに、固定資産台帳による減価償却費の自動計上が年単位でしか行われず、月の途中では反映されません。
原因
- 固定資産台帳が自動で計算する減価償却費は、1年分をまとめて計上する仕組みです。月ごとに分けて自動計上する機能は用意されていません。
正しい操作
- 月次で減価償却費を按分計上したい場合は、「振替伝票入力」画面で毎月手動の仕訳を登録します。
- 月次でも自動計上したい場合は、別製品の「マネーフォワード クラウド固定資産」の利用を検討します。対応範囲は公式サポートで確認してください。
コツ
マネーフォワード クラウドの仕様ではありませんが、実務では、月次決算で概算の減価償却費を見込みたい場合、前期の年間償却額を12で割るなど簡便的な按分額を仮計上し、決算時に固定資産台帳の年間償却額で差額を調整する運用がよく使われます。
10-05固定資産を除却・売却したときの手順が固定資産台帳のガイドに見当たらない#
よくある症状
固定資産を廃棄(除却)したり売却したりしたときに、固定資産台帳のどこを操作すればよいのか分かりません。
原因
- 「固定資産台帳」画面の使い方ガイドには、除却・売却の操作方法についての案内が見当たりません。
正しい操作
- 除却損や売却損益は、固定資産台帳とは別に、振替伝票入力などで手動の仕訳を登録します。マネーフォワード クラウドの仕様ではありませんが、実務では、帳簿価額と処分価額の差額を固定資産除却損・固定資産売却損益として計上します。
- 固定資産台帳側は、除却・売却した資産の今期償却額や状態をあわせて確認し、翌期以降の償却対象から外れているかを確認します。
- 期の途中で除却・売却した場合、除却・売却日までの月割りなどで減価償却費を計上してから除却損・売却損益を計算するのが一般的です(マネーフォワード クラウドの仕様ではなく、実務上の一般的な処理です)。固定資産台帳が自動計算する今期償却額とは別に確認してください。
コツ
一括償却資産(取得価額が10万円以上20万円未満の資産の合計額の3分の1ずつを3年間で必要経費に算入する制度)について、令和8年度税制改正での金額基準の変更は、国税庁の公表資料からは確認できていません。取得価額の基準は、これまでどおり20万円未満として判断し、最新の取り扱いは国税庁の案内でご確認ください。
10-06減価償却の記帳方法を「間接法」(減価償却累計額を使う方法)に変更したい#
よくある症状
固定資産の帳簿価額を直接減らす「直接法」ではなく、「減価償却累計額」の科目を使う「間接法」で記帳したいのに、どこで設定すればよいか分かりません。
原因
- 減価償却の記帳方法(直接法・間接法)は、「各種設定」の「事業者」画面にある「減価償却」セクションで設定します。
正しい操作
- 「各種設定」の「事業者」を開き、「減価償却」セクションで現在の記帳方法を確認します。
- 間接法に変更する場合は、あわせて「減価償却累計額」科目の扱いについて公式ヘルプでも確認します。
- 会計期間の途中で記帳方法を切り替えると、その期の貸借対照表の見え方が変わります。決算のタイミングと合わせるなど、切り替える時期は顧問税理士とも相談してください(マネーフォワード クラウドの仕様ではなく、実務上の留意点です)。
10-07前期以前から使っている固定資産を、今期から固定資産台帳に登録したい#
よくある症状
これまで固定資産台帳を使わずに減価償却費を手入力で計上していた資産を、今期から固定資産台帳で管理したいのに、取得日をそのまま入力すると耐用年数や償却額の計算が合わなくなりそうで、どう登録すればよいか迷います。
原因
- 「固定資産台帳」画面の使い方ガイドには、「前期以前に登録した固定資産の減価償却費を計上する方法」という専用の見出しがあります。新規に取得した資産の登録手順とは別に案内されています。
正しい操作
- 取得日・取得価額・償却方法・耐用年数に加えて、期首時点までの償却状況(期首帳簿価額や償却累計額)を正しく引き継ぐ必要があります(固定資産管理の一般的な考え方です)。
- 具体的な入力欄や手順は、固定資産台帳の使い方ガイドにある「前期以前に登録した固定資産の減価償却費を計上する方法」の項目で確認します。数値を誤ると翌期以降の償却額がずれるため、入力後は今期の償却額が想定どおりになっているかを必ず確認します。
10-08固定資産台帳のデータを他のソフトや会計事務所に渡したい#
よくある症状
固定資産台帳に登録した内容を、税務申告用の別ソフトに取り込んだり、顧問の会計事務所に渡したりしたいのに、出力方法が分かりません。
原因
- 固定資産台帳には出力(エクスポート)機能があり、出力したファイルはマネーフォワード クラウドのストレージ画面からダウンロードします。
正しい操作
- 「固定資産台帳」画面で「エクスポート」ボタンをクリックし、出力形式を選択します。
- ストレージ画面に移動し、出力したファイルをダウンロードします。
この章のチェックリスト
給与と経費の記帳、月次・決算・繰越、レポート。
給与・経費の記帳
この章では、マネーフォワード クラウド給与で確定した給与データや、クラウド経費・クラウド債務支払で承認された経費データを、クラウド会計・確定申告側で仕訳として取り込む「給与から入力」「経費・債務支払から入力」の使い方を扱います。しくみを理解せずに銀行明細もあわせて登録すると、給与や経費の仕訳が二重に計上されたり、勘定科目が「未確定勘定」のまま残ったりします。この章では、その防ぎ方と、月次で確認しておきたいポイントをまとめます。
まず全体像
11-01給与の銀行出金と「給与から入力」の仕訳で、支払いが二重に計上される#
よくある症状
給与を振り込んだ後、銀行口座の出金明細を「連携サービスから入力」で登録したところ、給与に関する費用や預り金が二重に計上されていることに気づくことがあります。
原因
- 「自動で仕訳」>「給与から入力」画面でクラウド給与の確定処理データを登録すると、差引支給額は「未払費用」、健康保険料や所得税などの控除項目は「預り金」として、あらかじめ仕訳が作られます。
- マネーフォワード クラウドの仕様ではありませんが、実務では、この後の銀行の出金明細(給与の振込、預り金の納付など)を、新しい給与関連科目の仕訳として別に登録してしまうと、同じ支払いが二重に計上されます。
正しい操作
- 給与に関する銀行の出金明細は、新規の給与仕訳としてではなく、「給与から入力」で登録済みの「未払費用」「預り金」を取り崩す仕訳として登録します。
- 明細を登録する際の相手科目が、自動仕訳ルールなどで別の科目になっていないかを確認します。
- クラウド給与側で給与データを再確定・修正した場合の反映方法は、次の項目で説明します。
NG:銀行の出金明細を、新しい給与関連科目の仕訳として登録する
- 「給与から入力」で登録済みの未払費用・預り金と、銀行明細からの新しい仕訳が両方残り、費用や負債が実際より多く計上されます。
OK:銀行の出金明細を、未払費用・預り金を取り崩す仕訳として登録する
- 二重計上を避けられるうえ、預り金の補助科目別残高を見れば、納付もれにも気づきやすくなります。
11-02給与の仕訳候補を「対象外」にしたら、再確定・修正した内容が消えた#
よくある症状
「給与から入力」画面で仕訳候補を「対象外」にしたところ、後日クラウド給与で再確定や金額の修正をした内容がこの画面から消えてしまい、仕訳登録ができなくなることがあります。
原因
- 「対象外」を選ぶと、それ以降にクラウド給与側で再確定や修正をおこなっても、その内容は「給与から入力」画面にもう表示されなくなります。
- 仕訳登録前であれば、クラウド給与側の確定処理や修正内容は、自動で「給与から入力」画面の仕訳候補に反映されます。
- 仕訳登録後にクラウド給与で再確定や修正をすると、対象の給与データが変更された旨と、仕訳の上書きが必要であることを知らせるメッセージが画面上部に表示されます。
正しい操作
- 仕訳登録前の給与データを誤って「対象外」にした場合は、クラウド給与で再度確定処理をするか、給与計算結果を修正すると、内容が戻ります。
- すでに仕訳登録済みのデータで内容が消えてしまった場合は、登録済みの仕訳を削除してから登録をやり直します。
- 給与データを修正したときは、「対象外」ではなく、表示される仕訳候補(給与データ変更後の情報)を確認したうえで「上書き」を使います。これが二重計上を避ける基本の操作です。
11-03給与の仕訳候補の勘定科目が「未確定勘定」になる・想定と違う科目になる#
よくある症状
「給与から入力」画面の仕訳候補で、勘定科目が「未確定勘定」と表示されている、または想定していた科目と違う科目になっていることがあります。
原因
- 仕訳候補の勘定科目は、「給与から仕訳のルール設定」画面で設定した内容が反映されます。
- 任意で作成した支給項目・控除項目は、初期状態では科目が「未確定勘定」になります。
- 仕訳候補を画面上で直接編集して登録すると、その内容で自動仕訳ルールも書き換わります。
正しい操作
- 「給与から仕訳のルール設定」画面を開き、任意で作成した項目や、想定と違う科目になっている項目に、正しい勘定科目・補助科目を設定します。
- 標準項目の初期の科目割当は下表のとおりです。まずここと違う科目になっていないかを確認します。
- 仕訳候補を毎回編集して登録するのではなく、ルール設定側で直しておくと、翌月以降も同じ修正を繰り返さずに済みます。
| 区分 | 主な項目 | 初期の勘定科目(補助科目) |
|---|---|---|
| 支給項目 | 役員報酬 | 役員報酬 |
| 支給項目 | 基本給・役職手当・家族手当・住宅手当・営業手当 | 給料賃金(住宅手当は補助科目「住宅手当」) |
| 支給項目 | 残業手当・深夜残業手当・法定休日手当・所定休日手当 | 給料賃金(補助科目「残業手当」) |
| 支給項目 | 通勤手当(課税・非課税) | 旅費交通費(補助科目「通勤手当」) |
| 支給項目・控除項目 | 任意で作成した項目 | 未確定勘定 |
| 控除項目 | 健康保険料・介護保険料・子ども・子育て支援金・厚生年金保険料 | 預り金(補助科目「社会保険料」) |
| 控除項目 | 雇用保険料 | 預り金(補助科目「雇用保険」) |
| 控除項目 | 所得税 | 預り金(補助科目「所得税」) |
| 控除項目 | 住民税 | 預り金(補助科目「住民税」) |
| 差引支給項目 | 差引支給額 | 未払費用 |
| 負担項目 | 会社負担の社会保険料・子ども・子育て拠出金・厚生年金基金掛金・雇用保険料・労災保険料・一般拠出金 | 法定福利費 |
| 未払項目 | 各社会保険料等 | 未払費用 |
出典:「給与から入力」画面の使い方(マネーフォワード クラウド会計サポート)。ここに記載した科目は初期状態の割当で、実際にどの科目が使われるかは各社の「給与から仕訳のルール設定」の内容によって変わります。
11-042026年4月分の給与から、仕訳候補に「子ども・子育て支援金」という見慣れない項目が増えた#
よくある症状
2026年4月分(令和8年4月分)以降の給与で、「給与から入力」画面の仕訳候補に、これまで見たことのない「子ども・子育て支援金」という控除項目・負担項目・未払項目が表示されることがあります。
原因
- 子ども・子育て支援金制度の開始にともない、控除項目・負担項目・未払項目に「子ども・子育て支援金」が追加されています。
- 初期の勘定科目は、控除項目が預り金(補助科目「社会保険料」)、負担項目が法定福利費、未払項目が未払費用です(前項の表を参照してください)。
- 全国健康保険協会によると、協会けんぽの子ども・子育て支援金率は0.23%です。一般被保険者は2026年4月分(5月納付分)から徴収が始まっています。
正しい操作
- 見慣れない科目名でも、前項の表のとおり仕様に沿った動きです。まずは科目が預り金・法定福利費・未払費用のいずれかになっているかを確認します。
- 金額そのものが正しいかどうかは、クラウド給与側(社会保険の設定や給与計算結果)で確認します。クラウド会計・確定申告側では金額を計算していません。
- 事業主と被保険者の負担割合など制度の詳細は、協会けんぽや厚生労働省の公式情報で確認します。
制度
「子ども・子育て支援金」は国の制度によるもので、マネーフォワード クラウドの独自機能ではありません。事業主と被保険者の負担割合や将来の料率については、今回確認した公式ページに記載がなく、確認できませんでした。案内する際は協会けんぽなど公式情報の最新版を確認してください。
11-05源泉所得税や社会保険料の預り金の残高が、納付額と合っているか分からない#
よくある症状
源泉所得税や社会保険料を納付した後も預り金の残高がゼロにならない、または今月分と前月分が混ざって、いくら納付すればよいか分からなくなることがあります。
原因
- マネーフォワード クラウドの仕様ではありませんが、実務では、「給与から入力」で計上した預り金(社会保険料・雇用保険・所得税・住民税の各補助科目)は、納付したときに同額を取り崩す仕訳を登録しないと、残高が積み上がったりマイナスになったりします。
- 預り金は補助科目が「給与から入力」の初期設定であらかじめ分かれているため、補助科目ごとの残高を見れば、どの納付が漏れているかを確認しやすくなっています。
正しい操作
- 毎月、または各種納付のタイミングで、「預り金」科目を補助科目別に総勘定元帳や補助元帳で確認します。
- 補助科目ごとの残高が、次に納付すべき金額(源泉所得税や住民税の納付書、社会保険料の決定通知など)と一致するかを照合します。
- 一致しない場合は、給与仕訳の登録もれ、前項の二重計上、納付仕訳の科目誤りがないかを確認します。
11-06「経費・債務支払から入力」画面に仕訳候補が出てこない#
よくある症状
クラウド経費やクラウド債務支払で申請・承認まで終わっているのに、会計側の「経費・債務支払から入力」画面の「仕訳候補」タブに何も表示されないことがあります。
原因
- クラウド経費側は「管理設定」>「経費機能設定」>「基本設定」>「会計サービス連携」、クラウド債務支払側は「管理設定」>「債務機能設定」>「基本設定」で、連携先の会計サービスを選択し「仕訳の連携」を「連携する」にしていないと、仕訳候補が作成されません。
- 仕訳が連携されるタイミングは、連携する各サービスの設定によって異なります。
正しい操作
- クラウド経費/クラウド債務支払側の「管理設定」を開き、会計サービス連携の連携先とステータスを確認したうえで、「仕訳の連携」を「連携する」にします。
- 会計側の「経費・債務支払から入力」画面で「仕訳候補」タブを開き、件数が表示されているかを確認します。0件のままの場合は連携設定を見直します。
- 連携のタイミングは即時とは限らないため、申請承認の直後に表示されない場合は時間を置いて再確認します。
11-07経費の仕訳候補の「作成単位」を、年度の途中で変更できない#
よくある症状
「自動仕訳設定」画面で仕訳候補の作成単位を変更しようとすると、エラーが表示されて変更できないことがあります。
原因
- その会計年度中に「仕訳候補」から1件でも仕訳を登録すると、以後は「自動仕訳設定」画面で作成単位を選び直せなくなります。
- 作成単位には「明細」「紐づく申請の承認時(明細単位)」「紐づく申請の承認時(申請単位)」「集計(支払処理)登録時」の4種類があります。
正しい操作
- 作成単位は、会計年度の期首(最初に仕訳を登録する前)に、どの単位にするかを決めておきます。
- 年度の途中で変更したくなった場合は、次の会計年度から新しい作成単位に切り替えます。
- エラーが表示された場合は、その会計年度ですでに仕訳登録済みのため変更できないことを関係者と共有し、無理に変更しようとしません。
11-08部門を削除したら、給与の自動仕訳ルールがエラーになった#
よくある症状
会計側で使わなくなった部門を削除したところ、「給与から入力」画面での仕訳登録時にエラーが出る、または給与の自動仕訳ルールが正しく動かなくなることがあります。
原因
- 部門を削除すると、その部門を使っていた全仕訳(過年度分を含む)の部門情報が削除されます。
- 給与の自動仕訳ルールが削除済みの部門を参照したままになっていると、ルールが正しく動かなくなります。
正しい操作
- 部門を削除する前に、その部門が「給与から仕訳のルール設定」で使われていないかを確認します。
- すでに削除してエラーになっている場合は、削除済みの部門に紐づく「給与の自動仕訳ルール」を削除するための専用の手順に沿って整理します。
- 使用していない部門を整理したいだけであれば、削除せずに運用で使わないようにする方法もあわせて検討します。
この章のチェックリスト
月次・決算
この章では、月次で仕訳を締める「仕訳入力の期間制限」、決算整理仕訳の登録、決算書の出力、次年度への繰り越しまで、月次・決算業務でつまずきやすいポイントをまとめます。とくに「次年度繰越」は実行した時点の残高をそのまま複製する処理のため、前期の数字を後から直したときの対応を誤ると、翌期の期首残高がいつまでも古いままになります。決算書の出力範囲や、法人税申告のように会計の外で対応する業務との切り分けもあわせて押さえておきます。
まず全体像
12-01前期の仕訳を修正したのに、次年度の期首残高が変わらない#
よくある症状
「次年度繰越」で当期を作成した後に、前期(繰越元の年度)の仕訳を修正しても、繰り越した先の当期の期首残高がいつまでも古い金額のままになっていることがあります。決算修正や税務調査対応で前期の仕訳を直した直後に気づくことが多いパターンです。
原因
- 「次年度繰越」を実行すると、そのタイミングの期末残高がそのまま次年度の期首残高としてコピーされます。いわば一度きりのスナップショットで、後から自動的に更新される仕組みではありません。
- 前期の仕訳を後から追加・修正しても、すでに複製された次年度の期首残高は自動では更新されません。
- 「次年度へ繰り越すデータを選択」で指定するのは、貸借対照表科目の期末残高・固定資産台帳・部門別データです。何が繰り越しの対象になっているかを理解しておくと、原因の切り分けが早くなります。
正しい操作
- 前期の仕訳を修正した場合は、「次年度繰越」を再実行し、期首残高を最新の期末残高で更新し直します。
- 再実行する前に、次年度側ですでに仕訳が登録されていないかを確認します(登録済みの場合の制限は次の項目を参照してください)。
- 再実行後は、次年度の期首残高が前期の期末残高と一致しているかを確認します。
コツ
残高照合で「開始残高は正しいのに期首残高だけ合わない」というときも、多くは次年度繰越をやり直していないことが原因です。あわせて確認してください。
12-02「次年度繰越」で繰り越すデータにチェックを入れられない・一部の項目が表示されない#
よくある症状
「次年度繰越」画面の「1.次年度へ繰り越すデータを選択」で、チェックボックスが選べない、または「固定資産台帳」「部門別の期末残高」の選択肢自体が表示されないことがあります。
原因
- 次年度側で仕訳の登録が1件でも始まっていると、繰越データのチェックボックスは選べなくなります。
- 「固定資産台帳」や「部門別の期末残高」の選択肢は、当年度にその登録が存在するときだけ画面に現れます。登録がなければ、そもそも選ぶ項目自体が出てきません。
- 「繰越利益剰余金」だけは例外で、部門を分けずに「共通費(部門なし)」として一括で繰り越される扱いになっています。
正しい操作
- 次年度に仕訳を登録する前に「次年度繰越」を済ませておくと、チェックを入れられない事態を避けられます。すでに登録済みの場合は、その仕訳の扱いを社内で確認してから進めます。
- 固定資産台帳や部門別の期末残高の選択肢が出ないのは、当年度に登録がない場合の正常な挙動です。故障ではありません。
- 繰越利益剰余金を部門別に管理したい場合は、この仕様を前提に、次年度側で別途調整が必要かどうかを検討します。部門別の自己資本の状況を見たいときは、この制約があることを前提に他の資料もあわせて確認します。
注意
「次年度繰越」を実行できるのは、通常は次年度に仕訳がまだ1件も登録されていないタイミングだけです。決算作業が長引きそうな年度ほど、早めに繰越のタイミングを社内で決めておくと、この制限に引っかかりにくくなります。
12-03過去の期間の仕訳を登録・編集・削除できない#
よくある症状
先月以前の仕訳を直そうとしたら、登録・編集・削除の操作ができないことがあります。
原因
- 「会計帳簿」>「帳簿管理」の「仕訳入力の期間制限」タブで制限日付を設定すると、その日付以前の期間について、仕訳の登録・編集・削除が制限されます。
- 「次年度繰越」画面の「2.仕訳入力を制限する/しない」でも、同様の期間制限を設定できます。
- 締め後に過去分を安易に直せてしまうと、すでに提出した申告書や取引先に渡した資料と数字が食い違う原因になります。制限日付はそれを防ぐための仕組みです。
正しい操作
- 「帳簿管理」画面で現在の制限日付を確認します。
- どうしても修正が必要な場合は「解除」ボタンで制限を一時的に解除し、修正が終わったら制限日付を設定し直します。
- 制限日付の意味(締め後は過去分を無断で直せないようにする趣旨)を、記帳担当者の間で共有しておきます。
コツ
制限日付を設定すると「仕訳入力の期間制限を設定しました」、解除すると「仕訳入力の期間制限を解除しました」というメッセージが表示されます。設定・解除が正しく反映されたかは、このメッセージで確認できます。
12-04決算整理仕訳として登録すると、入力した日付と違う日付になる#
よくある症状
仕訳を「決算整理仕訳」として登録したところ、取引日が入力したはずの日付ではなく、会計期間の期末日になっていることがあります。
原因
- 決算整理仕訳を選んで登録すると、取引日の欄にどんな日付を入力していても、保存した時点で会計期間の期末日に上書きされます。
- 決算整理仕訳にしておくと、「仕訳帳」の「種類」欄での絞り込みや、「総勘定元帳」「残高試算表」での「含む」「含まない」「決算整理のみ」の絞り込みができるようになります。
正しい操作
- 期末日以外の具体的な日付(たとえば翌期首の日付で行う再振替仕訳など)で登録したい場合は、決算整理仕訳としてではなく、通常の仕訳として登録します。
- 決算整理仕訳として登録するかどうかは、後から絞り込み検索をしたいかどうかを基準に判断します。両方の性質を踏まえて、登録前に方針を決めておきます。
- すでに制限日付(締め)を設定した期間に決算整理仕訳を追加したい場合は、先に「帳簿管理」の「解除」で制限を外してから登録します。
12-05法人税の申告書を作りたいが、それらしい機能が見当たらない#
よくある症状
決算書を確認した後、そのまま法人税の申告書を作ろうとしても、マネーフォワード クラウド会計の中に該当する機能が見当たりません。
原因
- マネーフォワード クラウド会計は、2026年9月19日時点で法人税申告に対応していません。
- ただし、NTTデータが提供する「法人税の達人」に取り込むための中間ファイル(決算書用)を出力する機能はあります。
- マネーフォワード クラウド税務との関係については、今回確認した公式ページに記載がなく、確認できませんでした。案内する際は最新情報を別途確認してください。
正しい操作
- 法人税の申告書そのものは、「法人税の達人」など外部の税務ソフトで作成する前提で運用します。
- 中間ファイルを使う場合は、「達人シリーズ連携」機能の使い方を確認してから出力します。
- 決算書は「決算・申告」>「決算書」で、貸借対照表・損益計算書・販管費内訳書・製造原価報告書・株主資本等変動計算書・個別注記表のタブから確認・出力します。
コツ
ここでいう「法人税申告に非対応」は、法人が使うクラウド会計についての話です。個人事業主が使うクラウド確定申告は、所得税の確定申告書を作成すること自体が製品の目的であり、この項目の話とは前提が異なります。
12-06「株主資本等変動計算書」が出力されない・「金額が不一致」と表示される#
よくある症状
決算書の「株主資本等変動計算書」タブを他の帳票と一括で出力しようとしても出てこない、または開くと「金額が不一致」と表示されることがあります。増資や配当を行った年度、決算処理を何度かやり直した年度で特に起こりやすい症状です。
原因
- 「株主資本等変動計算書」だけは、集計期間を絞り込む機能に対応していないタブです。他の帳票とまとめて期間指定で一括出力しようとすると、この帳票だけが出力対象から外れます。
- 貸借対照表の各項目について、当期首残高に当期の変動額を足した合計が当期末残高と一致していないと、この画面に「金額が不一致」という表示が出ます。
- 増資や配当、当期純利益の振替など、当期変動額は通常の仕訳とは別に画面上で入力する項目があります。仕訳の登録だけでは自動的に反映されないため、入力もれが起こりやすくなっています。
正しい操作
- 株主資本等変動計算書を出力したいときは、集計期間を指定せずに出力します。
- 「金額が不一致」と表示された場合は、当期変動額の入力もれや重複がないかを確認し、当期首残高・当期末残高との整合性を見直します。
- 当期首残高は前期の期末残高と一致しているはずです。合わない場合は、この章の最初で扱った次年度繰越の状態もあわせて確認します。
12-07「残高試算表」や「決算書」に「製造原価報告書」のタブが出ない#
よくある症状
製造業などで原価を分けて管理したいのに、「残高試算表」や「決算書」の画面に「製造原価報告書」のタブが表示されないことがあります。他社の会計ソフトから移行してきた直後に気づくことが多い症状です。
原因
- このタブが表示されるかどうかは、「各種設定」の「事業者」画面にある「製造原価科目の利用」のチェックの有無で決まります。チェックが入っていないと、そもそもタブ自体が画面に現れません。
- 同じ設定は「決算書」側の「製造原価報告書」タブの表示にも影響します。「残高試算表」画面には、このタブのほかに部門指定や補助科目の表示切替もあります。
正しい操作
- 製造原価報告書を使いたい場合は、先に「各種設定」の「事業者」画面で「製造原価科目の利用」を「利用する」にします。
- 製造業以外の業種でタブが出ないのは、設定していないための正常な状態です。無理に探す必要はありません。
- 設定を変更した後にタブが見当たらない場合は、対象の会計年度や画面を開き直してから、あらためて確認します。
12-08決算整理仕訳を登録したのに、残高試算表の数字が変わって見えない#
よくある症状
決算整理仕訳を登録したはずなのに、「残高試算表」を開いても金額がその内容を反映していないように見えることがあります。
原因
- 「残高試算表」画面には、決算整理仕訳を含めて金額を表示するかどうかを切り替える設定があります。「含まない」表示のままだと、決算整理仕訳の内容は金額に反映されません。
- 同様の絞り込みは「総勘定元帳」でも「含む」「含まない」「決算整理のみ」から選べます。決算前と決算後の数字を見比べたいときは、この絞り込みを切り替えながら確認すると分かりやすくなります。
正しい操作
- 「残高試算表」画面で、決算整理仕訳を含める表示に切り替えます。
- あわせて、期間・部門・補助科目の表示設定が意図した条件になっているかも確認します。
- 決算整理仕訳だけを取り出して確認したい場合は「決算整理のみ」の絞り込みを使います。
この章のチェックリスト
レポート
この章では、「レポート」メニューや「推移表」「部門別集計表」「取引先別推移表」など、登録した仕訳を集計して確認する画面の使い方と、数字の見え方が他の帳簿とずれて見える原因をまとめます。キャッシュフローレポートのように、あえて他の帳簿と違う条件で集計している画面もあるため、その違いを知らないと、合っているはずの帳簿を疑って余計な確認作業をすることになります。部門別集計表や取引先別推移表のように、表示設定で見える範囲が変わる画面もあるため、まず全体像と早見表で用途を把握してから、個別のつまずきを確認してください。
まず全体像
レポート機能の早見表
| 画面 | 主に確認できること |
|---|---|
| キャッシュフローレポート | 資金繰りの実績を期間で確認します。未実現仕訳を含む点に注意します |
| 収益レポート・費用レポート | 「内訳」「月次推移」「詳細」タブで売上や費用の内容を確認します |
| 収入先レポート・支出先レポート | 得意先別・仕入先別の売掛金・買掛金を確認します(補助科目設定が前提です) |
| 推移表 | 貸借対照表・損益計算書・製造原価報告書の科目残高を、月次・四半期・半期・年次で確認します |
| 取引先別推移表 | 取引先ごとの損益科目の推移を確認します。売掛金・買掛金などの貸借対照表科目は表示できません |
| 部門別集計表 | 部門ごとの貸借対照表・損益計算書・製造原価報告書を確認します |
| 財務指標(β) | 経営指標6項目を自動算出します。業種と従業員数を入力すると詳細分析ができます |
| 資金繰り(β) | 銀行口座やクラウド請求書、クラウドBoxと連携し、将来の資金繰り予測を確認します(2026年9月16日リリース) |
出典:「レポート」機能の使い方、「推移表」「取引先別推移表」「部門別集計表」画面の使い方、「資金繰り(β)」機能をリリースしました(マネーフォワード クラウド会計サポート)。画面名は入口の目安であり、実際にどの画面を使うかは、知りたい切り口(期間・部門・取引先のどれで見たいか)にあわせて選びます。
13-01レポートや推移表の数字が、登録したはずの仕訳を反映していないように見える#
よくある症状
仕訳を登録・修正した直後に「レポート」や「推移表」を開くと、数字が変わっていないように見えることがあります。月次の締め作業の前に、最終チェックとしてレポートを開いたときに気づくことが多い症状です。
原因
- 2026年9月19日時点で確認した「レポート」「推移表」「取引先別推移表」「部門別集計表」の公式ガイドには、集計が遅れる、夜間バッチで集計するといった記載は見当たりませんでした。基本的には登録済みの仕訳をそのまま集計して表示する仕組みと考えられます。
- ただし、開始残高の保存やCSVインポート、一括編集などの操作は、ホーム画面に処理状況のメッセージ(例:「開始残高の保存処理を開始しました。」)が表示される非同期処理です。この処理が完了するまでは、数字に反映されません。
正しい操作
- 数字が反映されていないと感じたら、まず対象の仕訳が実際に登録されているか(対象外のままになっていないか、会計年度を間違えていないか)を確認します。
- インポートや一括編集、開始残高の保存を行った直後は、ホーム画面に処理状況のメッセージが出ていないかを確認し、処理の完了を待ってから画面を開き直します。
- それでも数字が合わない場合は、期間・部門・税込税抜の表示設定が意図した条件になっているかを確認します(次の項目もあわせて確認してください)。
- 会計年度をまたぐ期間を指定している場合は、対象の会計年度が正しく選ばれているかもあわせて確認します。
13-02「キャッシュフローレポート」の金額が、仕訳帳や現預金出納帳・残高試算表と一致しない#
よくある症状
「レポート」の「キャッシュフローレポート」で確認した金額が、「仕訳帳」や「現預金出納帳」「残高試算表」で確認した金額と違うことがあります。
原因
- 「キャッシュフローレポート」画面だけは、まだ確定していない「未実現仕訳」も集計に含める作りになっています。「現預金出納帳」や「残高試算表」の側で同じ範囲を確認したいときは、未実現仕訳を含める設定にそろえる必要があります。
- 消費税の経理方式を「税抜(内税)」にしている事業者では、同じ取引でも「仕訳帳」の金額欄は税込表示、「キャッシュフロー表」の金額欄は税抜表示という違いが生まれます。
- マネーフォワード クラウドの仕様ではありませんが、実務では、キャッシュフローレポートが未実現仕訳を含めて集計しているのは、入金・支払いの予定も含めた資金繰りの実勢をつかむためと考えられます。日々の帳簿は発生主義、このレポートは資金繰り目線という、目的の違うツールだと理解しておくと、数字が違うこと自体に驚かなくなります。
正しい操作
- 他の帳簿と突き合わせるときは、両方の画面で「未実現仕訳」を含む・含まないの条件をそろえます。
- 「現預金出納帳」「残高試算表」側は、未実現仕訳を含めて再集計してから比較します。
- 消費税の経理方式が「税抜(内税)」の場合は、金額が税込・税抜のどちらの表示かを常に意識します。金額が違うこと自体は仕様であり、入力ミスとは限りません。
コツ
差額の原因を探すときは、期間を短く絞り込んで、未実現仕訳を含む・含まないを切り替えながら差額の増減を確認すると、どの取引が未実現仕訳に当たるのかを見つけやすくなります。
13-03「取引先別推移表」に売掛金・買掛金などの科目が出てこない#
よくある症状
「取引先別推移表」で取引先ごとの売掛金・買掛金の残高を確認しようとしても、その科目が一覧に出てこないことがあります。
原因
- 「取引先別推移表」が扱えるのは損益科目(売上・仕入・経費など)の月次推移だけで、売掛金・買掛金のような貸借対照表科目はそもそも対象に入っていません。
- 取引先が設定されていない仕訳は「取引先なし」としてまとめて最下部に表示されます。
- 「取引先なし」の金額が大きい場合、明細や仕訳に取引先が設定し切れていない可能性があります。
正しい操作
- 売掛金・買掛金を取引先別に確認したい場合は、「取引先別推移表」ではなく、「レポート」の「収入先レポート」「支出先レポート」を使います。こちらは補助科目設定にもとづいて得意先別・仕入先別に売掛金・買掛金を管理します。
- 「取引先別推移表」は、取引先ごとの売上や仕入、経費といった損益科目の動きを月次で見たいときに使います。
13-04「推移表」「部門別集計表」でCSV・PDFを出力できない#
よくある症状
「推移表」や「部門別集計表」でCSVやPDFを出力しようとしても、ボタンがない、または出力できないことがあります。
原因
- 帳票のCSV出力には契約プランの条件があります。クラウド会計では「ひとり法人プラン」「スモールビジネスプラン」「ビジネスプラン」のいずれかの契約が必要です。
- クラウド確定申告では「パーソナルプラン」「パーソナルプラスプラン」などのプランが対象になります。無償利用の状態ではCSV出力はできません。
- プランによる制限は、画面上で数字を確認できるかどうかと、CSV・PDFとして出力できるかどうかとで、条件が分かれている場合があります。契約プランを確認する際は、どちらの操作でつまずいているのかを切り分けます。
正しい操作
- 現在契約しているプランを「各種設定」などで確認します。
- CSV・PDF出力が業務上必要な場合は、対象プランへの変更を検討します。料金は本書の対象外のため、公式の料金ページで確認してください。
- 複数の担当者で利用している場合は、同じプランでも自分のログイン先の事業者が正しいか、契約プランと違う事業者を見ていないかもあわせて確認します。
13-05資金繰りの予測を別のExcel等で作っているが、システム上でできないか探している#
よくある症状
銀行口座や請求書のデータをもとに、将来の資金繰りをExcelなどで別途予測して作っていることがあります。
原因
- 「資金繰り(β)」は2026年9月16日にリリースされたばかりの新しい機能で、「レポート」メニューの中に追加されています。これまでのメニュー構成に慣れていると見落としやすい位置にあります。
正しい操作
- 「レポート」>「資金繰り(β)」を開きます。銀行口座やクラウド請求書、クラウドBoxのデータをもとに取引や口座残高を確認しながら、この先の資金の動きを画面で見通せる機能で、資金がショートしそうな時期を早い段階でつかむのに役立ちます。
- クラウド会計・確定申告のどちらのユーザーも利用できます。
- マネーフォワード クラウドの仕様ではありませんが、実務では、β版の機能をいきなり本番の資金繰り管理に切り替えるのではなく、しばらくは既存の資金繰り管理と数字を突き合わせて精度を確認してから使うことをおすすめします。
- β版の機能は今後、対象範囲や表示内容が変わる可能性があります。マネーフォワード クラウドの公式のお知らせを定期的に確認しておくと、変更を見落としにくくなります。
13-06「部門別集計表」に、見たい部門が出てこない・使っていない部門まで表示される#
よくある症状
「部門別集計表」を開いたときに、確認したい部門の数字が出てこない、または逆にほとんど使っていない部門まで一覧に表示されて見づらいことがあります。
原因
- 「部門別集計表」には、タブ切替、期間のスクロールバー、補助科目の表示、税込・税抜の切替、子部門の表示、決算整理仕訳を含めるかどうか、残高0の部門を表示するかどうかなど、複数の表示設定があります。
- これらの設定の組み合わせ次第で、一覧に出てくる部門や金額の範囲が変わります。
正しい操作
- 子部門をまとめて見たいのか、子部門ごとに分けて見たいのかにあわせて「子部門の表示」を切り替えます。
- ほとんど使われていない部門を一覧から外したい場合は「残高0の部門の表示」をオフにします。
- 決算整理仕訳を含めた金額を見たいかどうかも、あわせて確認します。第12章の決算整理仕訳の絞り込みと同じ考え方です。
- 税込・税抜の表示や補助科目の表示も、他のレポートと見比べる前提条件として、あわせて確認しておきます。
この章のチェックリスト
メンバーと権限、インポート/エクスポート、プランとエラー。
メンバー・権限・事業者の切替
マネーフォワード クラウド会計・確定申告では、画面右上の事業者名から、メンバーの管理、会計年度・事業者の切替、契約プランの確認という3つの管理画面に進めます。とくにオーナー権限の移譲は、事前に確認すべき注意事項があり、条件を満たさないと操作が完了しません。この章では、権限の種類と招待の方法、年度・事業者の切替、オーナー移譲で注意する点を扱います。
まず全体像
画面右上の事業者名をクリックすると、次の3つの管理画面に進めます。招待や切替で迷ったら、まずどの画面の操作かを切り分けてください。
「メンバー追加」画面の「権限」には7種類の選択肢があります。オーナーは事業者に1アカウントのみ設定できる権限です。取引登録のみは仕訳入力の担当者向け、監査は公認会計士・税理士など外部の専門家向け、カスタムはメンバーごとに使える機能を個別に設定できる権限です。このほかに管理者・一般・閲覧のみの3種類があり、閲覧のみは参照だけができ、登録や設定の変更はできない権限です。
14-01権限の種類が7つあり、どれを選べばいいか分からない・顧問税理士をどう招待すればいいか#
よくある症状
メンバーを追加しようとすると「権限」の項目に7種類の選択肢が並んでいて、どれを選べばよいか迷います。顧問の公認会計士・税理士に事務所からログインしてもらいたいときも、どの権限で招待すればよいか分かりません。
原因
- メンバー権限は「オーナー」「管理者」「一般」「取引登録のみ」「監査」「閲覧のみ」「カスタム」の7種類です。「オーナー」は1事業者に1アカウントしか設定できません。
- 「取引登録のみ」は日々の仕訳入力を担当するメンバー向け、「監査」は公認会計士・税理士など外部の専門家向けの権限です。「カスタム」はメンバーごとに使える機能を個別に設定できます。
- 公式サポートには、税理士専用の招待機能や「アドバイザー招待」のような名称は案内されていません。顧問税理士を招待する場合も、他のメンバーと同じ「メンバー追加」の画面から、権限を「監査」にして登録する形になります。
正しい操作
- 画面右上の事業者名をクリックし、「メンバーの追加・管理」を開きます。
- 「メンバー追加」ボタンから、メールアドレス・ユーザー名・権限・属性を入力して登録します。顧問税理士には「監査」権限を選びます。
- 登録後は一覧に対象のメンバーが表示されているかを確認します。
- 権限を選び間違えた場合やあとから変更したい場合も、一覧から対象メンバーを開いて権限・属性を直せます。
14-02前期のデータを直したい・来期のデータを作りたいが、「切替」からどう進めればいいか分からない#
よくある症状
前の年度の仕訳を直したいのに操作できない、または来期のデータをどう作ればいいか分からず、「事業者・年度の管理」画面の「切替」ボタンの使い方で迷います。
原因
- マネーフォワード クラウドは、いま開いている会計年度のデータしか操作できません。前期・来期のデータを扱うには、先にその年度へ切り替える必要があります。
- 前年度・次年度のデータも自動では作成されません。今開いている年度を基準にして、それぞれ別の操作で作成します。
正しい操作
- 画面右上の事業者名をクリックし、「事業者・年度の管理」を開きます。
- 前期のデータを直したい場合は、対象の会計年度の「切替」から表示中の年度を切り替えます。前年度のデータがまだない場合は、過去の年度に切り替えたあと「前年度」の「切替」から作成します。
- 来期のデータを作りたい場合は、最新の年度に切り替えたうえで「次年度」の「切替」を押します。確認画面で「OK」を選ぶと、次年度繰越の画面に進みます。
- 操作の前後で、いまどの年度を開いているかを画面右上で確認してから記帳を再開します。
14-03複数の事業者(会社)を1つのアカウントで管理したい#
よくある症状
グループ会社や別の屋号を、いま使っているマネーフォワード クラウドのアカウントでまとめて管理したいのですが、どこから追加すればいいか分かりません。
原因
- 会計年度の追加とは別に、事業者そのものを新しく作成する機能があります。1つのアカウントに複数の事業者を登録し、切り替えながら使えます。
- 新しい事業者は、決算月などの基本情報を最初に設定してから使い始める仕組みです。
正しい操作
- 画面右上の事業者名をクリックし、「事業者・年度の管理」を開きます。
- 「新しい事業者を作成」から、事業者の情報を入力し、利用規約に同意します。
- 決算月を設定して保存します。
- 作成後は、同じ「事業者・年度の管理」画面の「切替」から、既存の事業者と行き来できます。
14-04オーナー権限を移譲できない・移譲したら残高照合が合わなくなった#
よくある症状
メンバーの権限を「オーナー」に変更しようとしても選べない、または実際にオーナー権限を移譲した後、口座残高と帳簿残高が合わなくなりました。
原因
- オーナー権限の移譲には前提条件があります。オーナーアカウントでログインしていること、移譲先のメンバーがメール認証を済ませていること、移譲先のメンバーがクラウド会計・確定申告に一度ログイン済みであることです。条件を満たさないと移譲は完了しません。
- 公式サポートでは、移譲の操作前に確認すべき注意事項が5つ案内されており、すべてに同意できる場合だけ移譲するよう案内されています。
- オーナー移譲後、新しいオーナーが連携サービスを登録し直す際に、移譲前と異なる勘定科目・補助科目を設定してしまうと、口座残高と帳簿残高がずれる原因になります。
正しい操作
- 移譲したいメンバーが、メール認証とログインを済ませているかを確認します。
- 操作の前に、公式サポートに案内されている5つの注意事項を確認します。
- 「メンバーの追加・管理」画面で、対象メンバーの権限のプルダウンから「オーナー」を選びます。
- 移譲後は、対象メンバーの権限が「オーナー」になったことを一覧で確認します。
- 移譲後に残高照合が合わなくなった場合は、連携サービスの科目設定を移譲前と同じ勘定科目・補助科目に直します。
14-05メンバーを追加したのに一覧に見当たらない・招待が届いていないと言われる#
よくある症状
「メンバー追加」で登録したはずのメンバーが一覧に見当たりません。または、追加した相手から招待が届いていないと言われます。
原因
- 公式サポートの手順では、メンバー追加の最後に一覧に表示されることを確認するよう案内されています。逆にいうと、一覧に表示されていない場合は登録がうまく完了していない可能性があります。
- マネーフォワード クラウドの仕様ではありませんが、実務ではメールアドレスの入力ミスや、迷惑メールフォルダへの振り分けが、招待メールが届かない主な原因になっています。
正しい操作
- 「メンバーの追加・管理」の一覧に、追加したメンバーが表示されているかを確認します。
- 表示されていない場合は、入力したメールアドレスに誤りがないかを確認し、再度登録します。
- 相手に招待メールが届かないと言われた場合は、迷惑メールフォルダやドメイン単位の受信設定も確認してもらいます。
- 権限を設定し直したい場合は、一覧から対象メンバーを開いて編集します。
この章のチェックリスト
インポート/エクスポート
マネーフォワード クラウド会計・確定申告には、銀行明細のインポート、仕訳そのもののインポート/エクスポート、他社ソフトからのデータ移行という3つの取り込み・書き出し機能があります。このうち銀行明細と仕訳のインポートは、登録済みデータとの重複チェックが働かない点で共通しています。この章では、二重計上を防ぐ運用、仕訳インポートでよくあるエラーの原因、他社ソフトからの移行の流れを扱います。
まず全体像
「取り込み・書き出し」は目的によって使う機能が変わります。データそのものを移すのか、会計ソフトを乗り換えるのかで、進む画面が異なります。
| 目的 | 使う機能 | 主な対応形式 |
|---|---|---|
| 銀行・カードの明細を取り込む | 「連携サービスから入力」の「インポート」 | ANSER形式・CSV形式(サンプルフォーマットの使用が基本) |
| 仕訳そのものを取り込む・書き出す | 「仕訳帳」画面の「インポート」「エクスポート」 | CSV(12項目)・MF形式(全項目)・PDF(エクスポートのみ) |
| 他社の会計ソフトから乗り換える | 「他社ソフトデータの移行」 | 仕訳のインポートは対応ソフト共通。勘定科目・開始残高・エクスポートは一部のソフトのみ |
銀行・カードの明細や仕訳のインポートでは、登録済みのデータとの重複チェックは行われません。取り込んだ後は必ず確認する運用にします。
15-01銀行明細や仕訳を何度もインポートしたら、同じ取引が二重に計上された#
よくある症状
取引明細や仕訳をインポートしたところ、以前登録した内容と同じ仕訳がもう1件でき、同じ取引が二重に計上されていました。
原因
- 取引明細のインポート機能には重複を見つけるしくみがなく、同じ内容の明細を何度も取り込むと、そのつど別の仕訳候補として登録されます。
- 仕訳帳や現金出納帳のインポートについても、すでに登録されている仕訳と照らし合わせる仕組みはなく、同じように二重登録が起こり得ます。
正しい操作
- インポートする前に、対象の期間をすでにインポートしていないかを確認します。
- インポートした後は、必ず「仕訳帳」画面の「重複チェック」を実行します。
- 重複が見つかった場合は、対象の仕訳をまとめて削除します。
あわせて確認
取引明細インポートで金融機関の名称欄が空欄のままだと、「金融機関名が未入力です」というエラーになります。名称を入力してから再度インポートしてください。
15-02仕訳をインポートしたら「借方金額と貸方金額が不一致」など、エラーで読み込めない#
よくある症状
仕訳をCSVでインポートしたところ、該当の行が赤く表示され、「赤く表示されている行での【借方金額と貸方金額が不一致】のため、読み込みに失敗しました。」のようなメッセージが出て読み込めません。
原因
- 借方・貸方の金額が一致していない行のほか、摘要にダブルクォーテーションや改行が含まれている、取引日が空欄・会計期間外になっているなど、エラーの原因は複数あります。
- 「取引No」が空欄の行は、まとめて1つの複合仕訳として取り込まれる仕様のため、意図せず金額が合わなくなることもあります。
正しい操作
- エラー画面で、どの行が赤く表示されているかを確認します。
- 下の表を参考に、該当する原因を確認して元のファイルを修正します。
- 帳簿管理で制限日付(締め)を設定している場合は、いったん解除してから再度インポートします。
- 修正後、ファイルを保存し直してから、もう一度インポートします。
| よくある原因 | 対処 |
|---|---|
| 借方金額・貸方金額が半角数字の整数になっていない | 全角文字や小数点を使っていないか確認し、半角の整数に直します |
| 摘要・メモにダブルクォーテーションや改行が含まれる | 該当の記号・改行を削除します |
| 取引日が空欄、または会計期間外 | 取引日を会計期間内の日付で埋めます |
| 帳簿管理の制限日付(締め)が設定されている | 制限日付を解除・修正してから取り込みます |
| 「取引No」が空欄 | 行ごとに正しく設定します。空欄のままだと1つの複合仕訳として扱われます |
| インボイス経過措置の控除割合と、取引日(施行日)が合っていない | 取引日に応じた控除割合になっているかを確認します |
| 「MF仕訳タイプ」「決算整理仕訳」が一部の行だけ未入力 | 対象のすべての行に入力します |
15-03他社の会計ソフトからデータを移行したい#
よくある症状
これまで使っていた会計ソフトから、マネーフォワード クラウドに乗り換えることになり、どこから仕訳データなどを移せばいいか分かりません。
原因
- 「他社ソフトデータの移行」という専用の機能があり、移行元のソフトを選んで、仕訳データなどをやり取りできます。
- 対応表記のある会計ソフトであれば、どのソフトからでも仕訳のインポートができます。ただし、勘定科目や開始残高のインポート、仕訳データのエクスポートに対応しているかどうかはソフトによって異なります。
正しい操作
- 各種設定から「他社ソフトデータの移行」を開き、「移行ソフトの選択」で移行元のソフトを選びます。
- 「移行内容の選択」で、移したい内容(仕訳・勘定科目・開始残高など)を選びます。
- 「ファイルのインポート」で、移行元のソフトから書き出したデータを取り込みます。
- 移行元のソフト側にデータを戻したい場合は「ファイルのエクスポート」を使いますが、対応しているかどうかはソフトによって異なるため、事前に確認します。
15-04和暦や令和表記でインポートしたらエラーになった(取引明細と仕訳でルールが違う)#
よくある症状
仕訳や取引明細をインポートしようとしたら、日付の形式が原因でエラーになりました。片方の機能では通った書き方が、もう片方では使えないこともあります。
原因
- 取引明細のインポートでは、日付は西暦形式に限られます。和暦での入力には対応していません。
- 一方、仕訳のインポートでは、令和/平成年月日形式やR/H/r/h形式、西暦(yyyy)形式など複数の形式が使えます。取引明細インポートと仕訳インポートとで、許容される日付形式が異なる点に注意が必要です。
正しい操作
- インポートしようとしているのが、取引明細か仕訳かをまず確認します。
- 取引明細をインポートする場合は、日付を2016/1/1または20160101のような西暦形式で入力します。
- 仕訳をインポートする場合は、令和/平成年月日形式かR/H/r/h形式、または西暦(yyyy)形式のいずれかに統一します。
- 過去に作ったフォーマットを使い回すときは、日付列の形式が今回使う機能に合っているかを毎回確認します。
ポイント
日付と金額が必須項目です。日付の形式は西暦にそろえます。
15-05タグの区切り文字や、複合仕訳・開始仕訳の行数制限でエラーになる#
よくある症状
仕訳をインポートしたら、タグが正しく反映されない、または想定より少ない件数の複合仕訳としてまとまってしまいました。開始仕訳がうまく取り込めないこともあります。
原因
- タグを複数指定する場合の区切り文字は「|(バーティカルバー)」です。カンマで区切ると正しく反映されません。
- 「取引No」が空欄の行は、まとめて1つの複合仕訳として取り込まれる仕様です。行ごとに取引Noを分けていないと、意図しない複合仕訳になります。
- 複合仕訳は300行以内という上限があります。
- 開始仕訳は期首日のみでの登録に限られ、事業主勘定は使えません。また、開始仕訳は会計期間に1件しか登録できません。
正しい操作
- タグを複数指定するときは、カンマではなく「|」で区切ります。
- 複合仕訳としてまとめたい行には同じ「取引No」を、そうでない行には別の「取引No」を必ず入力します。
- 1つの複合仕訳が300行を超えないよう、必要に応じてファイルを分割します。
- 開始仕訳をインポートする場合は、取引日を期首日にそろえ、事業主勘定を使わず、会計期間に1件だけになるようにします。
15-06エクスポートの形式(CSV・MF形式・PDF)はどれを使えばいいか分からない・文字化けする#
よくある症状
「仕訳帳」画面からエクスポートしたCSVをExcelで開くと文字化けします。または、勘定科目をエクスポートするときにCSVとMF形式のどちらを選べばいいか分かりません。
原因
- 「仕訳帳」画面のエクスポートは「PDF」「CSV」「MF形式」の3種類です。CSV形式は12項目、MF形式はすべての項目を出力します。
- 勘定科目のエクスポートは「Excel用(Shift-JIS)」「その他(UTF-8)」の2つの文字コードから選べます。Excelで開いて文字化けする場合や、検索キー先頭の「0」が消える場合は、この文字コードの選択が影響します。
正しい操作
- エクスポートしたデータを、別の会計期間やマネーフォワード クラウドの別の事業者に再インポートする前提であれば、全項目を出力できる「MF形式」を選びます。
- Excelで開くことが目的であれば、エクスポート時に「Excel用(Shift-JIS)」を選びます。
- 文字化けする、または検索キー先頭の「0」が消える場合は、もう一方の文字コード(UTF-8)で出力し直し、開き方もあわせて確認します。
この章のチェックリスト
プラン・その他・エラー
マネーフォワード クラウド会計には「ひとり法人プラン」「スモールビジネスプラン」「ビジネスプラン」、クラウド確定申告には「パーソナルミニプラン」「パーソナルプラン」「パーソナルプラスプラン」という契約プランがあり、プランによって使える機能が異なります。この章では、プランで制限される主な機能、勘定科目の一括編集などでよく出るエラーメッセージ、スマホアプリとサポート窓口の使い分けを扱います。
まず全体像
プランによる機能差のうち、代表的なものを一覧にしました。証憑添付や債務管理など、他の章で詳しく扱っているものは、あわせてそちらも参照してください。
| 機能 | クラウド会計(法人) | クラウド確定申告(個人) |
|---|---|---|
| 証憑添付・クラウドBox | 有償プランのみ(第8章) | 有償プランのみ(第8章) |
| 債務管理 | ビジネスプランのみ(第6章) | パーソナルプラン以上(第6章) |
| 子部門 | 無償利用状態・ひとり法人・スモールビジネスは不可 | 対象外 |
| 削除済み仕訳の履歴 | ひとり法人・スモールビジネスは不可 | 対象外 |
| 帳票のCSV出力 | 全プランで対応 | パーソナル・パーソナルプラスのみ |
| 取引先別推移表 | クラウド会計ユーザー全体で利用可 | パーソナル・パーソナルプラスのみ |
| データ連携の手動再取得 | 無償利用状態では不可(第3章) | 無償利用状態では不可(第3章) |
「対象外」の項目は、公式サポートで個人向けの記載を確認できなかったものです。最新の対応状況は契約前に公式サポートでご確認ください。
16-01契約しているプランが分からない・「ご利用プランの管理」画面が表示されない#
よくある症状
自社がどのプランを契約しているか分からず、機能の違いを確認したいのに「ご利用プランの管理」画面が見当たりません。
原因
- クラウド会計(法人)は「ひとり法人プラン」「スモールビジネスプラン」「ビジネスプラン」、クラウド確定申告(個人)は「パーソナルミニプラン」「パーソナルプラン」「パーソナルプラスプラン」の3段階です。これらに加えて、契約前などの「無償利用状態」があります。
- 「ご利用プランの管理」画面には、契約中のプランや、従量課金の対象人数(メンバー数)などが表示されます。ただし、無償利用状態の場合はこの画面自体が表示されません。
正しい操作
- 画面右上の事業者名をクリックし、「ご利用プランの管理」を開きます。
- 画面が表示されない場合は、現在無償利用状態である可能性が高いため、契約状況を確認します。
- プランごとの機能差が気になる場合は、この章の全体像の表や、各章の該当箇所であわせて確認します。
16-02部門を増やしたら「子部門」が作れない#
よくある症状
部門をさらに細かく分けて「子部門」を作ろうとしても、その選択肢が出てきません。
原因
- 子部門の作成は、無償利用状態、またはクラウド会計の「ひとり法人プラン」「スモールビジネスプラン」では対応していません。
正しい操作
- 契約しているプランを確認します。子部門が必要な場合は、対応しているプランへの変更を検討します。
- 子部門を使わない場合は、部門をこれ以上細分化せず、取引先やタグなど他の分類とあわせて管理する方法を検討します。
16-03削除した仕訳の履歴をあとから確認したい#
よくある症状
誤って削除した仕訳の内容をあとから確認しようとしても、削除の履歴を見る機能が見当たりません。
原因
- 削除した仕訳の履歴を確認する機能は、クラウド会計の「ひとり法人プラン」「スモールビジネスプラン」では利用できません。
正しい操作
- 契約しているプランを確認します。削除履歴の確認が必要な場合は、対応しているプランへの変更を検討します。
- 対応プランでない場合は、仕訳を削除する前に内容を控えておくなど、削除前の確認を徹底する運用でカバーします。
16-04勘定科目の税区分を一括編集したら「更新に失敗しました」と出る・データ連携特有のエラーの意味が分からない#
よくある症状
勘定科目の税区分をまとめて変更しようとしたら、「更新に失敗しました。変更前の税区分と変更後の税区分を選択してください」のようなメッセージが出て保存できません。
原因
- 勘定科目の税区分をまとめて変更する一括編集では、変更前と変更後の税区分の指定にルールがあります。指定が不足している、変更前の税区分が重複している、変更前後で同じ税区分を選んでいる、といった場合に更新が失敗します。
- データ連携では、連携先ごとに固有のエラーメッセージが表示されることがあります。メッセージ自体が対応方法を示していることも多いため、まず表示内容を確認します。
正しい操作
- 税区分の一括編集でエラーになった場合は、変更前・変更後の税区分をそれぞれ指定しているか、同じ税区分を選んでいないか、変更前の税区分が重複していないかを確認します。
- Amazon Businessに関するメッセージが出た場合は、Amazon Business側の連携登録を行います。
- 特定のブラウザに対応していない旨のメッセージが出た場合は、公式サポートが案内する対応ブラウザを使用します。
| 表示されるメッセージ | 対処 |
|---|---|
| 更新に失敗しました。変更前の税区分と変更後の税区分を選択してください | 変更前・変更後の両方を選択します |
| 更新に失敗しました。変更前の税区分が重複しています | 変更前の税区分を重複しないよう選び直します |
| 変更前の税区分が未指定です/変更後の税区分が未指定です | 空欄になっている側を指定します |
| 更新に失敗しました。変更前と変更後の税区分が同一です | 変更前後で異なる税区分を選びます |
| Amazon Businessの連携登録をおこなってください | Amazon Business側で連携登録を行います |
| このブラウザは対応しておりません | 公式サポートが案内する対応ブラウザを使用します |
16-05仕訳帳の勘定科目に色が付いているのは何のためか#
よくある症状
仕訳帳や総勘定元帳を見ると、勘定科目ごとに文字の色や太さが違います。何を表しているのか分かりません。
原因
- 勘定科目の区分ごとに、表示の色分けがされています。資産は緑、負債は紫、資本は焦げ茶、収益は青の太字、費用はオレンジの太字で表示されます。
正しい操作
- 仕訳の内容を素早く確認したいときは、この色分けを目印にします。とくに収益・費用が太字になっている点を使うと、損益に関わる仕訳かどうかをひと目で判断しやすくなります。
- 色の意味が分からなくなったら、この一覧で確認し直します。
16-06クラウド確定申告アプリでできることと、法人向け専用アプリの有無#
よくある症状
スマートフォンでも記帳作業をしたいのですが、アプリでどこまでできるのか分かりません。法人でも同じアプリが使えるのかも気になります。
原因
- 「マネーフォワード クラウド確定申告アプリ」という専用のスマートフォンアプリがあり、専用のサポートサイトも用意されています。振替伝票の入力や自動仕訳ルールの確認など、複数の機能が案内されています。
- クラウド会計(法人)向けの専用スマホアプリがあるかどうかは、2026年9月19日時点で公式サポートに明確な記載が確認できませんでした。
正しい操作
- 個人事業主でクラウド確定申告を使っている場合は、「マネーフォワード クラウド確定申告アプリ」をスマートフォンにインストールして利用できます。
- 法人でクラウド会計を使っている場合、スマホアプリの対応状況は公式サポートで最新の案内を確認してください。
- アプリでの操作方法に迷ったときは、通常のヘルプとは別に、クラウド確定申告アプリ専用のサポートサイトも用意されています。
16-07チャットサポートが使えない・つながりにくいときに確認すること#
よくある症状
画面のチャットサポートを開いても返答がない、またはサービス自体につながりにくいことがあります。
原因
- チャットサポートには、AIチャットサポートと有人チャットの2種類があります。
- 土日祝などの営業時間外は、問い合わせへの対応に時間がかかります。
- 2026年7月24日には、システム移行に伴って有人チャットとチャットボットが一時的に利用できなくなる旨のお知らせが出ています。2026年9月14日には、サービスにつながりにくい事象が解消済みである旨のお知らせも出ています。運用中の状況は、その都度お知らせページで確認するのが確実です。
正しい操作
- チャット画面が反応しない場合は、まずAIチャットサポートと有人チャットのどちらを使おうとしているかを確認します。
- 土日祝や夜間は対応に時間がかかることを踏まえ、急ぎの場合は時間に余裕を持って問い合わせます。
- サービス全体につながりにくいと感じたら、公式サポートサイトのお知らせページで、障害情報が出ていないかを確認します。
この章のチェックリスト
公式ヘルプ・出典
このページで参照した公式サポートのページ(95本・章ごと)
第1章 入力手段の使い分けと仕訳の考え方
- 「仕訳帳」画面の使い方
- 「取引から入力」画面の使い方
- 「手動で仕訳」の使い方
- 「決算整理仕訳」として登録すると、通常の仕訳と何が違うのでしょうか?
- 「複合仕訳」の入力方法を教えてください。
- 仕訳とはなんですか?また、入力方法を教えてください。
- 新機能のお知らせ 2026-09-15
第2章 初期設定(事業者・会計期間・科目・消費税・開始残高)
- i05
- 「タグ」の設定方法
- 「事業者」画面の使い方
- 「事業者・年度の管理」の使い方
- 「勘定科目」画面の使い方
- 「取引先」画面の使い方
- 「消費税」の設定方法
- 「登録済一覧」画面の使い方
- 「連携サービスから入力」画面の使い方
- 「部門」の設定方法
- 「開始残高」とは何ですか? どのように設定すればよいですか?
- 「開始残高」画面の使い方
- 消費税の「課税形式」の違いを教えてください。
第3章 データ連携(金融機関・カード・電子マネー)
- 「新規登録」画面の使い方
- 「明細一覧」に薄いグレーで表示されている明細があります。これを仕訳として登録するにはどうすればよいでしょうか?
- 「登録済一覧」画面の使い方
- 「連携サービスから入力」画面の使い方
- クレジットカード等から取得した明細に重複している明細や存在しない明細が含まれています。原因と対処方法を教えてください。
- データ連携時にエラーメッセージが表示されます。どうすればいいですか?
- 一定期間以上前の金融機関のデータが表示されません。
- 現在メンテナンス中のデータ連携サービス
- 金融機関との連携を解除する手順と注意事項を教えてください。
第4章 自動仕訳ルール
- 「自動仕訳ルール」画面を表示しようとすると、エラーメッセージが表示されます。
- 「自動仕訳ルール一括編集」機能の使い方
- 「自動仕訳ルール(通帳カード)」画面の使い方
- 「連携サービスから入力」画面に「クイック登録(β)」機能を追加しました(2026-08-18)
- 「連携サービスから入力」画面の使い方
- 新機能のお知らせ 2026-09-15
- 自動仕訳ルール(ビジネス)の使い方
- 通帳やカード等から取得した明細に適用できる「自動仕訳ルール」の仕組みを教えてください。
第5章 明細から仕訳を作る(登録・対象外の使い分け)
- if03
- j27
- 「一括編集」機能の使い方
- 「仕訳帳」画面の使い方
- 「帳簿管理」画面の使い方
- 「振替伝票入力」画面の使い方
- 「明細一覧」に薄いグレーで表示されている明細があります。これを仕訳として登録するにはどうすればよいでしょうか?
- 「複合仕訳」の入力方法を教えてください。
- 「連携サービスから入力」で対象外とした明細を再び仕訳登録できる状態にしたいです。
- 「連携サービスから入力」画面に「クイック登録(β)」機能を追加しました(2026-08-18)
- 「連携サービスから入力」画面の使い方
- クレジットカード等から取得した明細に重複している明細や存在しない明細が含まれています。原因と対処方法を教えてください。
- 通帳やカード等から取得した明細に適用できる「自動仕訳ルール」の仕組みを教えてください。
- 重複している仕訳があるか、チェックする方法はありますか?
第6章 債権債務と入出金の消込
- dep05
- j38
- 「レポート」機能の使い方
- 「債務管理」機能で総合振込を使って複数の支払先へまとめて支払をした場合の仕訳方法
- 「債務管理」機能の使い方
- クラウド会計・確定申告の「債務管理」機能とクラウド債務支払の「支払依頼」機能の違い
第7章 残高照合
第8章 証憑・電子帳簿保存法
- 「仕訳履歴保存」機能が利用できません。
- 「仕訳帳」画面の使い方
- 「証憑添付」機能の使い方
- 「電子取引データ保存」に対応するために必要な設定・操作について
- 電子帳簿保存法について(令和5年度税制改正版)
- 電子帳簿保存法区分の「スキャナ保存」と「電子取引」の違いを教えてください。
第9章 消費税・インボイス
- 「2割特例」を適用した消費税申告書を作成したいです。どうすればいいですか?
- 「取引先一覧」画面に表示されている登録番号のステータスについて教えてください。
- 「帳簿管理」画面の使い方
- 「消費税」の設定方法
- 「消費税申告の計算方法」で「積上げ」を選択した場合の機能制限
- 「消費税集計」画面の使い方
- インボイス制度に対応するために必要な設定・操作について
- インボイス経過措置を適用する場合における、仕入税額控除の計算方法を教えてください。
- 仕訳の「インボイス」欄について教えてください。
- 仕訳を登録する際、税区分は「8%」と「(軽)8%」のどちらを使用すればいいですか?
第10章 固定資産・減価償却
第11章 給与・経費の記帳
- j38
- 「マネーフォワード クラウドマイナンバー連携」機能の使い方
- 「マネーフォワード クラウド会計連携」機能の使い方
- 「経費・債務支払から入力」画面の使い方
- 「給与から仕訳のルール設定」画面の使い方
- 「給与から入力」画面の使い方
- 「部門」の設定方法
- クラウド給与の給与計算結果に変更がありました。原因と対処方法
- 削除済みの部門に紐づく「給与の自動仕訳ルール」を削除する方法
第12章 月次・決算
- 「帳簿管理」画面の使い方
- 「次年度繰越」画面の使い方
- 「残高照合」画面で口座残高と帳簿残高の不一致が発生していますが、原因がわかりません。
- 「残高試算表」画面の使い方
- 「決算整理仕訳」として登録すると、通常の仕訳と何が違うのでしょうか?
- 「決算書」は、PDF以外の形式で出力できますか?
- 「決算書」画面の使い方
- 「法人税」の申告には、対応していますか?
第13章 レポート
- j38
- 「レポート」機能の使い方
- 「前期比較」画面の使い方
- 「取引先別推移表」画面の使い方
- 「推移表」画面の使い方
- 「決算書」は、PDF以外の形式で出力できますか?
- 「資金繰り(β)」機能をリリースしました(2026-09-16)
- 「部門別集計表」画面の使い方
- 「開始残高」画面の使い方
第14章 メンバー・権限・事業者の切替
第15章 インポート/エクスポート
- ExcelなどでエクスポートしたCSVファイルを開くと、検索キー先頭の「0」が消えてしまいます。
- if03
- 「仕訳帳」画面の使い方
- 「他社ソフトデータの移行」の使い方
- 「勘定科目」画面の使い方
- 仕訳インポート時にエラーメッセージが表示されます。対処方法を教えてください。
- 銀行・カード等のサイトからダウンロードした取引明細をインポートする
第16章 プラン・その他・エラー
このページについて(情報の基準日・出典・免責)
- 内容は2026年9月19日時点の公式サポート情報と法令に基づきます。画面・仕様・プランは変更されることがあるため、操作の前にリンク先の公式ページで最新の内容を確認してください。
- 本ページは、ジェイスタート会計事務所が独自に作成した解説です。株式会社マネーフォワードの公式ページではなく、同社の監修・承認を受けたものではありません。
- 画面画像は、各画像の下に記載した公式サポートのページから、解説に必要な範囲で引用しています(画像の加工はしていません)。画像と記事の著作権は株式会社マネーフォワードに帰属します。
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