飲食業の仕訳事例集【設例つき60本】

公開日:2026年7月11日(令和8年度税制改正対応)|収録60本・全仕訳の貸借を検算済み

イートイン10%とテイクアウト8%の混在、まかない、デリバリー手数料など、飲食業の経理は消費税の区分が生命線です。レジ締めから決算まで、飲食店の実務60本を設例つきで収録しました。 各事例は「設例 → 借方/貸方の仕訳表 → 実務メモ」の順で、タップすると開きます。

売上・入金

昼の営業で、店内飲食(10%

設例:昼の営業で、店内飲食(10%)66,000円とテイクアウト弁当(8%)21,600円(いずれも税込)をレジのZ集計で締め、現金87,600円を回収した。

借方科目金額貸方科目金額
現金87,600売上高(10%)60,000
売上高(8%)20,000
仮受消費税等(10%)6,000
仮受消費税等(8%)1,600
合計87,600合計87,600

レジのZ集計は税率ごとに区分し、売上高と仮受消費税等をそれぞれ8%・10%に分けて計上する。

夜の営業で、酒類を含む店内飲

設例:夜の営業で、酒類を含む店内飲食(10%)143,000円とテイクアウト惣菜(8%)10,800円(いずれも税込)をレジのZ集計で締め、現金153,800円を回収した。

借方科目金額貸方科目金額
現金153,800売上高(10%)130,000
売上高(8%)10,000
仮受消費税等(10%)13,000
仮受消費税等(8%)800
合計153,800合計153,800

酒類の提供分は店内飲食かどうかにかかわらず軽減税率の対象外(10%)となる点に留意する。

デリバリープラットフォーム経

設例:デリバリープラットフォーム経由で弁当を販売し、当日の注文合計32,400円(8%・税込)を未収入金として計上した。

借方科目金額貸方科目金額
未収入金32,400売上高30,000
仮受消費税等2,400
合計32,400合計32,400

宅配は軽減税率8%の対象となるため、手数料控除前の総額を売上高として計上し、手数料は精算時に別途処理する。

デリバリープラットフォームから

設例:デリバリープラットフォームから、未収入金32,400円のうち販売手数料3,300円(10%・税込)が差し引かれ、残額29,100円が普通預金口座に振り込まれた。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金29,100未収入金32,400
支払手数料3,000
仮払消費税等300
合計32,400合計32,400

売上の軽減税率8%に対し、プラットフォームへの支払手数料はサービスの対価として標準税率10%が適用される。

クレジットカード会社から

設例:クレジットカード会社から、売上に係る未収入金110,000円(税込)について決済手数料3,300円(税込)を差し引いた106,700円が普通預金口座に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金106,700未収入金110,000
支払手数料3,000
仮払消費税等300
合計110,000合計110,000

カード・QR決済の手数料は課税仕入として処理し、入金は総額から手数料を控除した純額で行われる点に注意する。

個人事業主の店主が

設例:個人事業主の店主が、通常売価2,200円(10%・税込)の料理を自家消費し、その70%相当額1,540円を事業主貸として売上高に計上した。

借方科目金額貸方科目金額
事業主貸1,540売上高1,400
仮受消費税等140
合計1,540合計1,540

個人事業者の自家消費は、通常の販売価額の70%相当額と仕入原価のいずれか高い方以上を総収入金額に算入する必要がある。

宴会の予約が当日キャンセルとなり

設例:宴会の予約が当日キャンセルとなり、規定に基づきキャンセル料11,000円を現金で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
現金11,000雑収入11,000

単純な違約金としてのキャンセル料は不課税だが、仕込み済み料理の提供等、実質的に飲食を提供した場合は対価性が認められ課税取引となる。

昼夜合算レジ締め

設例:1日の営業終了時に、昼の部・夜の部を通算したレジのZ集計を行い、店内飲食(標準税率10%)297,000円と持ち帰りデザート(軽減税率8%)5,400円(いずれも税込)の合計302,400円を現金で回収した。

借方科目金額貸方科目金額
現金302,400売上高270,000
売上高5,000
仮受消費税等27,000
仮受消費税等400
合計302,400合計302,400

1日1回のZ集計で締める場合も、POSレジ上で税率ごとに売上高と仮受消費税等を自動区分し、10%と8%の内訳を記録として残す必要がある。

宅配アプリ手数料精算

設例:フードデリバリーアプリを通じた1週間分の売上未収入金165,000円について、精算時に販売手数料55,000円(標準税率10%・税込)が差し引かれ、残額110,000円が普通預金口座に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金110,000未収入金165,000
支払手数料50,000
仮払消費税等5,000
合計165,000合計165,000

配達代行を伴うフードデリバリーアプリの手数料は売上に対して30%前後となることも多く、入金明細で手数料率を都度確認する必要がある。

食事回数券の発行

設例:常連客向けに食事回数券(額面110,000円相当・10枚綴り)を発行し、代金110,000円を現金で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
現金110,000前受金110,000

物品切手に類する回数券は発行時点では資産の譲渡等の対価に該当せず消費税は課税されず、実際に飲食を提供した時点で売上として認識する。

回数券使用時の売上計上

設例:常連客が飲食代金11,000円(標準税率10%・税込)の支払いに際し発行済みの食事回数券を使用したため、前受金11,000円を取り崩して売上高に振り替えた。

借方科目金額貸方科目金額
前受金11,000売上高10,000
仮受消費税等1,000
合計11,000合計11,000

回数券の利用時に実際の飲食提供という役務の提供が行われるため、この時点で消費税が課税され、店内飲食であれば標準税率10%となる。

お通し代の売上計上

設例:居酒屋の来店客8名にお通し(付き出し)を提供し、1人あたり330円(標準税率10%・税込)、合計2,640円を飲食代金とあわせて売上高に計上した。

借方科目金額貸方科目金額
現金2,640売上高2,400
仮受消費税等240
合計2,640合計2,640

お通しは席料的な性格を持つ場合でも実質的には店内での飲食の提供にあたるため、軽減税率の対象外(標準税率10%)となる。

レジ現金過剰の計上

設例:月末にレジ現金を実査したところ、POSレジ上の売上金額に対し実際の現金有高が1,800円多く、原因不明の過剰が生じていた。

借方科目金額貸方科目金額
現金1,800雑収入1,800

原因不明の現金過剰は雑収入として処理し、釣銭の渡し間違いなど原因が判明すれば取引先や科目を修正する。

貸切キャンセル料の受取

設例:個室貸切の宴会予約について、規定の期日より前に客都合で解約の申し出があり、調理に着手する前であったため違約金としてのキャンセル料16,500円を現金で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
現金16,500雑収入16,500

調理着手前の解約で対価性のある役務提供が行われていない場合のキャンセル料は、損害賠償金的性格を持つ不課税取引として消費税を課さない。

のれん分け加盟金受取

設例:独立を希望する元従業員に「のれん分け」の形で屋号使用を許諾し、加盟金として330,000円(標準税率10%・税込)を普通預金口座で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金330,000雑収入300,000
仮受消費税等30,000
合計330,000合計330,000

のれん分けに伴い受け取る加盟金は、屋号やノウハウの使用許諾という役務提供の対価であるため課税売上げに該当する。

ケータリング売上の計上

設例:企業の会議向けにオードブルや飲み物を会場へ運び、盛り付けや配膳まで行うケータリングサービスを提供し、代金132,000円(標準税率10%・税込)を掛けとして計上した。

借方科目金額貸方科目金額
売掛金132,000売上高120,000
仮受消費税等12,000
合計132,000合計132,000

調理済み食品の配達のみを行う「出前」と異なり、盛り付け・配膳等の役務を伴う「ケータリング」は軽減税率の適用対象外(標準税率10%)となる。

禁煙化工事の補助金受入

設例:受動喫煙防止のための喫煙室撤去・分煙工事を行い、都道府県から工事費用の一部に対する補助金220,000円を普通預金口座で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金220,000雑収入220,000

国や地方公共団体からの補助金収入は対価性のない不課税取引であり消費税は課されないが、工事費用のうち資本的支出に当たる部分は資産計上が必要である。

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仕入・外注

食材卸業者から

設例:食材卸業者から、野菜・精肉等の食材54,000円(軽減税率8%・税込)を仕入れ、代金は掛けとした。

借方科目金額貸方科目金額
仕入高50,000買掛金54,000
仮払消費税等4,000
合計54,000合計54,000

食材の仕入れは軽減税率8%が適用されるため、標準税率の仕入れと区分して記帳する。

酒類卸業者から

設例:酒類卸業者から、ビール・日本酒等の酒類33,000円(標準税率10%・税込)を仕入れ、代金は掛けとした。

借方科目金額貸方科目金額
仕入高30,000買掛金33,000
仮払消費税等3,000
合計33,000合計33,000

酒類は食品であっても軽減税率の対象外となり、仕入れ・売上とも10%で処理する。

従業員にまかない(原価400

設例:従業員にまかない(原価400円相当)を提供し、本人負担分200円を現金で徴収し、残額200円を福利厚生費として仕入高から振り替えた。

借方科目金額貸方科目金額
福利厚生費200仕入高400
現金200
合計400合計400

本人負担額が原価の半分以上であり、会社負担額が月3,500円(税抜)以下であれば給与課税されない。

仕込み作業の外注費

設例:繁忙期にスープの仕込み作業を外部の専門業者に委託し、外注費55,000円(標準税率10%・税込)を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
外注費50,000普通預金55,000
仮払消費税等5,000
合計55,000合計55,000

仕込みの外部委託費用は食材そのものの購入ではなく役務の提供の対価であるため、軽減税率の対象外で標準税率10%が適用される。

セントラルキッチン移送

設例:自社のセントラルキッチンで仕込んだ下処理済み食材(原価44,000円相当)を各店舗へ配送し、半製品から各店舗の原材料費へ振り替えた。

借方科目金額貸方科目金額
原材料費44,000半製品44,000

同一法人内のセントラルキッチンから各店舗への食材移送は資産の内部移動であり譲渡ではないため、消費税は課税されない。

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人件費

アルバイト従業員に7月分給与

設例:アルバイト従業員に7月分給与92,000円を支給し、源泉徴収税額表(甲欄)により算出した所得税等300円を差し引いた91,700円を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
給料手当92,000預り金300
現金91,700
合計92,000合計92,000

「甲欄」は扶養控除等申告書を提出した主たる勤務先に適用される税額表であり、他店と掛け持ちのアルバイトは提出先を1か所に限る必要がある。

深夜残業手当の支給

設例:深夜0時まで勤務したホールスタッフに対し、深夜割増分を含む時間外勤務手当18,000円を計算し、当月の給料手当に加算して普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
給料手当18,000普通預金18,000

労働基準法上、午後10時から午前5時までの勤務には通常賃金の25%以上の深夜割増賃金の支払いが義務付けられている。

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経費・業種特有

閉店後にレジの現金を実査した

設例:閉店後にレジの現金を実査したところ、帳簿上の売上金額に対し実際の現金が1,200円不足していた。

借方科目金額貸方科目金額
雑損失1,200現金1,200

原因不明の現金過不足は雑損失(または雑収入)として処理し、原因が判明した場合は該当科目に振り替える。

店舗の家賃198,000円(

設例:店舗の家賃198,000円(税込)と共益費22,000円(税込)、合計220,000円が普通預金口座から引き落とされた。

借方科目金額貸方科目金額
地代家賃180,000普通預金220,000
共益費20,000
仮払消費税等20,000
合計220,000合計220,000

事業用店舗の家賃・共益費は消費税の課税対象となる(居住用と異なり非課税ではない)。

商店街振興組合に年会費24,

設例:商店街振興組合に年会費24,000円を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
諸会費24,000普通預金24,000

通常の商店会費は対価性のない不課税取引として処理し、消費税の課税仕入れには該当しない。

宅配代行月額利用料

設例:別の宅配代行サービスについて、注文取次システムの月額利用料22,000円(標準税率10%・税込)が普通預金口座から引き落とされた。

借方科目金額貸方科目金額
支払手数料20,000普通預金22,000
仮払消費税等2,000
合計22,000合計22,000

売上高に連動しない固定額のシステム利用料は、注文金額から歩合で手数料が差し引かれる方式のサービスとは資金の流れが異なる点に留意する。

グリストラップ清掃費

設例:厨房排水設備のグリストラップ(油脂分離槽)の清掃を専門業者に依頼し、清掃費用27,500円(標準税率10%・税込)を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
修繕費25,000現金27,500
仮払消費税等2,500
合計27,500合計27,500

グリストラップの清掃費用は設備の維持管理費用として修繕費や雑費で処理し、資本的支出に該当しない限り全額をその年の費用とする。

害虫駆除費用

設例:厨房内のねずみ・害虫の防除作業を専門業者に委託し、月額の害虫駆除費用16,500円(標準税率10%・税込)を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
衛生費15,000普通預金16,500
仮払消費税等1,500
合計16,500合計16,500

食品を扱う店舗では自主的な衛生管理として防そ・防虫の定期契約を結ぶことが多く、費用は衛生費や雑費として処理する。

食品衛生責任者講習料

設例:新たに食品衛生責任者を配置するため、保健所が指定する養成講習機関の講習会に従業員を参加させ、受講料11,000円を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
研修費11,000現金11,000

国、地方公共団体又は公益法人等が法令に基づき実施し手数料が法令等で定められている講習は消費税が非課税となるため、養成講習の受講料は課税対象外として処理する。

営業許可更新手数料

設例:保健所に対し飲食店営業許可の更新申請を行い、法定の許可更新手数料16,000円を現金で納付した。

借方科目金額貸方科目金額
租税公課16,000現金16,000

保健所など行政機関へ法令に基づき納付する許可・認可の手数料は、消費税の課税対象外(非課税)として処理する。

新メニュー試作費用

設例:新メニュー開発のため試作品を複数回にわたり調理し、試作用の食材費8,800円(軽減税率8%・税込)を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
研究費8,000現金8,800
仮払消費税等800
合計8,800合計8,800

試作に使用した食材費であっても、通常の食材仕入れと同様に軽減税率8%の対象となる(店舗での提供時の標準税率10%とは異なる)。

SNS広告出稿費

設例:新商品の告知のためSNS上に広告を出稿し、広告費33,000円(標準税率10%・税込)がクレジットカードで決済された。

借方科目金額貸方科目金額
広告宣伝費30,000未払金33,000
仮払消費税等3,000
合計33,000合計33,000

インプレッション課金やクリック課金による広告費用は役務提供の対価として標準税率10%が適用され、カード決済時は未払金で処理する。

グルメサイト掲載料

設例:グルメ情報サイトへの有料掲載プランを契約し、月額掲載料22,000円(標準税率10%・税込)が普通預金口座から引き落とされた。

借方科目金額貸方科目金額
広告宣伝費20,000普通預金22,000
仮払消費税等2,000
合計22,000合計22,000

グルメサイトへの掲載料は集客のための広告宣伝費として処理し、成果報酬型の送客手数料の場合は固定掲載料と区別して管理する。

覆面調査委託料

設例:接客・サービス品質の把握のため覆面調査会社に店舗調査を依頼し、調査委託料27,500円(標準税率10%・税込)を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
支払手数料25,000普通預金27,500
仮払消費税等2,500
合計27,500合計27,500

覆面調査の費用は接客品質向上を目的とする役務提供の対価であり、支払手数料や雑費など実態に応じた勘定科目で処理する。

レジ現金不足の計上

設例:夜間営業終了後にレジ現金を実査したところ、POSレジ上の売上金額に対し実際の現金有高が2,500円不足していた。

借方科目金額貸方科目金額
雑損失2,500現金2,500

原因が特定できないレジの現金不足は雑損失として処理し、後日原因が判明した場合は正しい科目へ振り替える。

両替手数料の支払い

設例:レジ用の釣銭を準備するため銀行で高額紙幣を小銭に両替し、両替手数料550円(標準税率10%・税込)が普通預金口座から引き落とされた。

借方科目金額貸方科目金額
支払手数料500普通預金550
仮払消費税等50
合計550合計550

金銭の両替そのものは非課税だが、金融機関が提供する両替の役務に対する手数料部分には消費税が課税される。

クレーム返金

設例:提供した料理に異物が混入していたとの申し出を受け、飲食代金3,300円(標準税率10%・税込)を客に現金で返金した。

借方科目金額貸方科目金額
売上高3,000現金3,300
仮受消費税等300
合計3,300合計3,300

提供済みの飲食について全額返金する場合は、売上の取消しとして売上高及び仮受消費税等を減額処理する。

従業員検便費用

設例:食品衛生管理の一環として、厨房スタッフ5名分の検便検査を検査機関に依頼し、検査費用6,600円(標準税率10%・税込)を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
衛生費6,000現金6,600
仮払消費税等600
合計6,600合計6,600

検便は食中毒予防のための自主的な衛生管理費用であり、福利厚生費ではなく衛生費や雑費として処理するのが一般的である。

商店街の会費支払い

設例:加盟する地元商店街の街路灯維持や夏祭り運営費に充てるため、四半期分の会費9,000円を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
諸会費9,000現金9,000

商店街の会費は同業者団体への共同事業の負担金的性格が強く、対価性のない不課税取引として処理する。

イベント出店料の支払い

設例:地域の飲食フェスティバルに屋台形式で出店するため、主催者に出店料44,000円(標準税率10%・税込)を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
販売促進費40,000現金44,000
仮払消費税等4,000
合計44,000合計44,000

イベントへの出店料は集客・販路拡大を目的とする役務提供の対価であり、標準税率10%の課税仕入れとして処理する。

生ごみ処理委託料

設例:日々の調理で発生する生ごみの収集運搬を許可業者に委託しており、月額の処理委託料13,200円(標準税率10%・税込)を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
衛生費12,000普通預金13,200
仮払消費税等1,200
合計13,200合計13,200

生ごみの収集運搬に関する委託料は継続的な役務提供の対価として標準税率10%が適用され、資産の廃棄に伴う損失計上とは性質が異なる。

ソムリエ資格取得支援

設例:接客スタッフのワイン知識向上を図るため、ソムリエ資格試験の受験料・教材費として33,000円を会社負担で現金支給した。

借方科目金額貸方科目金額
研修費33,000現金33,000

業務に直接関連する資格取得費用を社会通念上相当な範囲で会社が負担する場合、福利厚生費または研修費として損金算入でき、給与課税もされない。

店長社宅の家賃負担

設例:店長用に賃借している社宅の家賃110,000円を普通預金から家主へ支払い、そのうち本人負担分として給与天引きにより回収する22,000円を立替金に計上した。

借方科目金額貸方科目金額
地代家賃88,000普通預金110,000
立替金22,000
合計110,000合計110,000

社宅の家賃は法令で定める算式による「賃貸料相当額」の50%以上を役員・従業員から徴収していれば給与として課税されず、住宅の貸付けにあたるため消費税は非課税である。

常連客への売上値引

設例:常連客への感謝を込め、既に計上済みの飲食代金へ会員割引8,800円(標準税率10%・税込)を適用し、値引額を現金で返金した。

借方科目金額貸方科目金額
売上値引8,000現金8,800
仮受消費税等800
合計8,800合計8,800

売上値引は売上高の控除項目であり、値引きに伴い減少する消費税額も仮受消費税等から減額して処理する。

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設備・資産・保険

おしぼり・テーブルクロス等の

設例:おしぼり・テーブルクロス等のリネンリース料11,000円(税込)が普通預金口座から引き落とされた。

借方科目金額貸方科目金額
消耗品費10,000普通預金11,000
仮払消費税等1,000
合計11,000合計11,000

リネン類のリース・クリーニング代は消耗品費や衛生費など、実態に応じた科目で継続的に処理する。

テイクアウト容器の購入

設例:テイクアウト用の使い捨て容器と箸1,100円(標準税率10%・税込)を包装資材の卸業者から購入し、代金は現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
消耗品費1,000現金1,100
仮払消費税等100
合計1,100合計1,100

食品を持ち帰るための容器そのものは食品ではなく包装資材の購入にあたるため、軽減税率の対象外で標準税率10%が適用される。

氷・おしぼり賃借料

設例:衛生用品リース会社と製氷機及びおしぼりの賃借契約を結んでおり、当月分のリース料33,000円(標準税率10%・税込)が普通預金口座から引き落とされた。

借方科目金額貸方科目金額
リース料30,000普通預金33,000
仮払消費税等3,000
合計33,000合計33,000

製氷機やおしぼりのリース・レンタル料は役務提供の対価であり、食品の譲渡ではないため標準税率10%が適用される。

ビール関連保証金

設例:生ビールの取り扱いを開始するにあたり、酒類卸業者へビールサーバー本体の機器保証金33,000円と、樽の返却を条件とする容器保証金5,500円をあわせて現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
差入保証金38,500現金38,500

返却を前提とする保証金は費用ではなく資産(差入保証金)として計上し、機器の保証金は解約時、容器の保証金は空樽の返却時にそれぞれ精算・返還される。

従業員制服の購入

設例:ホールスタッフ用の制服(エプロン・シャツ)5着を購入し、代金33,000円(標準税率10%・税込)を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
消耗品費30,000現金33,000
仮払消費税等3,000
合計33,000合計33,000

業務にのみ使用する制服の購入費用は福利厚生費ではなく消耗品費や被服費として処理するのが一般的である。

火災保険とPL保険加入

設例:店舗の火災保険と食中毒事故に備える生産物賠償責任保険(PL保険)をセット契約し、年間保険料合計88,000円を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
保険料88,000普通預金88,000

損害保険料は消費税が非課税であり、火災保険とPL保険をセット契約している場合も按分せず保険料として処理して差し支えない。

取引先への酒類贈答

設例:日頃の取引先への謝礼として日本酒の贈答用ギフトセットを16,500円(標準税率10%・税込)で購入し、代金は現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
交際費15,000現金16,500
仮払消費税等1,500
合計16,500合計16,500

酒類は贈答用であっても食品表示法上の酒類に該当し、軽減税率の対象外(標準税率10%)であるため、取引先への贈答は交際費として処理する。

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決算・税務・その他

月末に食材の実地棚卸を行い

設例:月末に食材の実地棚卸を行い、期末在庫180,000円を仕入高から貯蔵品へ振り替えた。

借方科目金額貸方科目金額
貯蔵品180,000仕入高180,000

実地棚卸高を仕入高から控除することで、当月の売上原価を正しく算定できる。

厨房機器(業務用冷蔵庫)を3

設例:厨房機器(業務用冷蔵庫)を380,000円(税抜)で購入し、少額減価償却資産の特例(令和8年4月以後は40万円未満が対象)を適用して全額を費用計上した。

借方科目金額貸方科目金額
消耗品費380,000未払金418,000
仮払消費税等38,000
合計418,000合計418,000

中小企業者等が取得する少額減価償却資産は、改正前は30万円未満、令和8年4月以後は40万円未満の資産について、年間合計300万円を限度に取得価額の全額を損金算入できる。

賞味期限切れとなった食材(仕

設例:賞味期限切れとなった食材(仕入原価15,000円相当)を廃棄し、棚卸資産から除却した。

借方科目金額貸方科目金額
廃棄損15,000貯蔵品15,000

自家消費とは異なり、廃棄には対価がないため消費税は課税されない(仕入時の仕入税額控除の修正も不要)。

キッチンカーの減価償却

設例:移動販売用に導入したキッチンカー(取得価額3,300,000円・耐用年数4年・定額法)について、決算にあたり当期の減価償却費825,000円を計上した。

借方科目金額貸方科目金額
減価償却費825,000車両運搬具825,000

キッチンカーは器具備品ではなく車両運搬具(特殊自動車)に区分されることが多く、耐用年数は改造の程度や用途により個別に判定する。

ワインセラーの購入

設例:接客用のワインセラーを385,000円(税抜)で購入し、少額減価償却資産の特例(令和8年4月以後は40万円未満が対象)を適用して取得価額の全額を費用計上した。

借方科目金額貸方科目金額
消耗品費385,000未払金423,500
仮払消費税等38,500
合計423,500合計423,500

青色申告の中小企業者等が取得する40万円未満の減価償却資産(令和8年4月以後取得分)は、年間合計300万円を限度に取得価額の全額を損金算入できる。

期末の消耗品棚卸

設例:決算にあたり未使用の割り箸・紙ナプキン等の消耗品を棚卸したところ27,000円相当が残っていたため、消耗品費から貯蔵品へ振り替えた。

借方科目金額貸方科目金額
貯蔵品27,000消耗品費27,000

毎期経常的に消費し期末在庫が僅少な消耗品は購入時に全額費用処理できるが、金額が多額な場合は貯蔵品に振り替えて期間対応させる。

簡易課税(第4種)試算

設例:簡易課税制度を選択する飲食店(第4種事業・みなし仕入率60%)において、課税期間の課税売上に係る消費税額550,000円にみなし仕入率60%を乗じた330,000円を仕入税額控除とし、納付すべき消費税額220,000円を未払消費税等に計上した。

借方科目金額貸方科目金額
租税公課220,000未払消費税等220,000

簡易課税制度では実際の課税仕入れの額にかかわらず、事業区分に応じたみなし仕入率(飲食店業は第4種で60%)を課税売上に係る消費税額に乗じて仕入税額控除額を計算する。

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出典・参考情報(公的機関)

本ページは一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の税務判断を行うものではありません。金額・取引はすべて設例(モデルケース)です。税制・法令は改正される場合があります(令和8年度税制改正を反映し、2026年7月に作成・最終更新)。実際の処理は顧問税理士など専門家へご確認ください。