運送業の仕訳事例集【設例つき60本】

公開日:2026年7月11日(令和8年度税制改正対応)|収録60本・全仕訳の貸借を検算済み

軽油引取税の不課税区分、傭車費、車両の買替・割賦など、運送業の経理は燃料と車両の処理が中心です。トラック運送から軽貨物まで、実務60本を設例つきで収録しました。 各事例は「設例 → 借方/貸方の仕訳表 → 実務メモ」の順で、タップすると開きます。

売上・入金

貨物運送を行い

設例:貨物運送を行い、運賃収入として得意先に825,000円(税込)を請求し、掛けとした。

借方科目金額貸方科目金額
売掛金825,000運送収入750,000
仮受消費税等75,000
合計825,000合計825,000

運送収入は貨物の引渡し(運送の完了)をもって計上し、請求書の締め日基準で毎月まとめて掛け計上することが多い。

前月に計上した運送収入に係る

設例:前月に計上した運送収入に係る売掛金825,000円について、得意先から普通預金口座へ全額の振込入金があった。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金825,000売掛金825,000

振込手数料を得意先負担・自社負担のいずれとするかを契約時に取り決めておくと、入金消込の際の差額処理で迷わない。

事故により損傷した配送用トラ

設例:事故により損傷した配送用トラックの修理費880,000円(税込)を全額立て替えて修理業者へ支払った後、任意保険の車両保険から免責金額50,000円を差し引いた保険金830,000円が普通預金口座へ入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金830,000雑収入830,000

立て替えた修理費880,000円(税込)は修繕費として課税仕入れに計上済みであり、受け取った保険金は資産の譲渡等の対価に該当しないため消費税は不課税である。

燃料サーチャージ請求

設例:得意先への運送料金の請求にあたり、基本運賃380,000円に加え、原油価格の上昇分を所定料率で反映した燃料サーチャージ23,000円を上乗せして請求書を発行し、合計403,000円を売掛金に計上した。

借方科目金額貸方科目金額
売掛金403,000運送収入380,000
燃料サーチャージ収入23,000
合計403,000合計403,000

燃料サーチャージは基本運賃と別建てで収受することで、燃料価格の変動を運賃改定と切り離して管理できる。

待機料金収入

設例:荷主都合による荷降ろし待機が契約上無料となる2時間を超えて4時間に及んだため、超過2時間分の待機料金8,000円を運送料金とは別に請求し、売掛金に計上した。

借方科目金額貸方科目金額
売掛金8,000待機料金収入8,000

荷待ち時間に対する対価は、標準的運賃の告示においても別建てで収受すべき料金として位置付けられている。

附帯作業料(荷役)収入

設例:通常の運送業務に加え、配送先の倉庫内で商品を陳列棚まで運び入れる附帯荷役作業を行い、附帯作業料15,000円を運賃とあわせて請求書に記載し、売掛金に計上した。

借方科目金額貸方科目金額
売掛金15,000附帯作業料収入15,000

附帯作業は運送契約の範囲外の役務提供であるため、運賃部分と区分して収入計上すると対価の妥当性を把握しやすい。

引越売上(個人客)

設例:個人顧客の家財一式の引越作業を行い、基本料金・資材費・作業員2名分の人件費を含む引越料金88,000円(税込)を現金で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
現金88,000引越料収入88,000

個人向け引越サービスは貨物運送とは別の役務であるため、運送収入とは区分した科目で管理すると収益構成を把握しやすい。

チャーター便前受

設例:大型連休期間中に運行するチャーター便(貸切輸送)の予約を受け、運行の1週間前に運送料金330,000円(税込)の全額を前受金として普通預金口座に受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金330,000前受金330,000

チャーター便は運行日をもって役務提供が完了するため、運行前に受け取った金銭は前受金として負債計上し、運行日に運送収入へ振り替える。

運賃値上げ遡及差額

設例:標準的運賃を踏まえた運賃改定交渉が成立し、既に運送済みの前月分15回分について、改定前後の運賃差額(1回当たり2,000円)計30,000円を追加運賃として得意先へ請求し、売掛金に計上した。

借方科目金額貸方科目金額
売掛金30,000運送収入30,000

運賃改定が既往の運送分に遡って適用される場合、差額請求の根拠となる改定合意書を保存し、収益は改定が確定した日の属する期に計上する。

運行記録計導入補助金

設例:デジタル式運行記録計の導入にあたり申請していた国庫補助金150,000円の交付が決定し、普通預金口座に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金150,000国庫補助金収入150,000

国庫補助金収入は課税対象となるが、対象資産について圧縮記帳の適用要件を満たす場合は圧縮損の計上により課税の繰延べを検討できる。

リースバック資金調達

設例:資金調達を目的として、所有するトラック(帳簿価額1,800,000円)をリース会社に2,000,000円で売却すると同時に同じ車両をリースバックする契約を締結し、売却代金が普通預金口座に入金された。実質的に金融取引と認められるため、売却益は計上せず受取額を長期借入金とした。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金2,000,000長期借入金2,000,000

資産の使用収益を継続しながら売却代金を受け取るセール・アンド・リースバックは、実質が金銭の貸借と認められる場合、税務上も売買ではなく金融取引として扱われることがある。

リースバック料支払

設例:リースバック契約に基づく当月のリース料(元本相当額と利息相当額を含む)88,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
長期借入金80,000普通預金88,000
支払利息8,000
合計88,000合計88,000

金融取引として扱うリースバックの返済額は、借入金の元本返済相当部分と利息相当部分とに区分して処理する。

求償(荷主から回収)

設例:貨物の破損について得意先へ弁償金33,000円を支払っていたが、後日、破損原因が委託先の梱包不備にあったと判明したため、当該委託先に求償し、同額が普通預金口座に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金33,000雑収入33,000

求償により回収した金額は、支払時に計上した費用を取り消すのではなく、回収した期の雑収入として計上するのが実務上一般的である。

荷主相殺(パレット代)

設例:得意先から回収予定のパレット5枚が未返却であったため、パレット代相当額15,000円が当月の運送料金債権330,000円から差し引かれ、相殺後の残額315,000円が普通預金口座に振り込まれた。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金315,000売掛金330,000
雑損失15,000
合計330,000合計330,000

パレットの未回収等に伴う費用を売掛金と相殺して回収する場合、相殺前の債権額と相殺額の内訳を管理台帳等で確認できるようにしておく。

燃料単価固定契約差額

設例:燃料販売店との間で軽油の単価を1リットル当たり140円に固定する契約を結んでいたところ、決済月の市場単価が155円に上昇したため、契約数量2,000リットル分の差額30,000円が精算金として普通預金口座に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金30,000雑収入30,000

現物の受け渡しを伴う単価固定契約は金融商品取引法上のデリバティブ取引には該当しないのが通常であるが、契約条件によっては該当性を個別に検討する必要がある。

倉庫保管料収入

設例:得意先から預かっている商品を自社倉庫で保管し、当月分の保管料55,000円(税込)を運送料金とは別に請求し、売掛金に計上した。

借方科目金額貸方科目金額
売掛金55,000保管料収入55,000

倉庫保管業務は貨物運送とは異なる役務提供であるため、運送収入とは別科目で管理すると事業ごとの採算を把握しやすい。

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仕入・外注

繁忙期に荷量が自社便の対応能

設例:繁忙期に荷量が自社便の対応能力を超えたため、インボイス登録済みの協力運送会社に傭車を依頼し、傭車費330,000円(税込)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
傭車費300,000普通預金330,000
仮払消費税等30,000
合計330,000合計330,000

適格請求書発行事業者からの傭車費は、インボイス(適格請求書)の保存を条件に支払対価に含まれる消費税額の全額を仕入税額控除できる。

軽貨物軽自動車で配送を請け負

設例:軽貨物軽自動車で配送を請け負う個人事業主(インボイス未登録の免税事業者)へ委託した1か月分の配送業務の外注費110,000円を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
傭車費102,000現金110,000
仮払消費税等(経過措置80%)8,000
合計110,000合計110,000

インボイス未登録の免税事業者への支払は本来仕入税額控除の対象外だが、令和8年9月30日までの経過措置により本体価格相当額の80%を仮払消費税等として計上できる。

下請運賃支払(標準運賃)

設例:下請の運送事業者に貨物運送を委託し、国が告示する標準的運賃を参考に算定した下請運賃198,000円(税込)を外注費として計上し、翌月末払いの未払金とした。

借方科目金額貸方科目金額
外注費198,000未払金198,000

標準的運賃を参考に下請代金を協議することは、下請事業者へのしわ寄せ防止と適正取引の観点から国土交通省が推奨している。

庸車の高速代精算

設例:庸車の下請ドライバーに対する運送委託料88,000円の支払いにあたり、あらかじめ立替払いしていた高速道路料金12,000円を差し引き、残額76,000円を普通預金から振り込んだ。

借方科目金額貸方科目金額
外注費88,000立替金12,000
普通預金76,000
合計88,000合計88,000

立替金の精算は下請への支払明細に相殺内訳を明記し、下請事業者との金額の認識相違を防ぐ。

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人件費

ドライバー12名分の給与について

設例:ドライバー12名分の給与について、基本給と時間外手当(残業代)を合わせた総支給額4,560,000円から源泉所得税及び社会保険料の合計720,000円を控除し、差引3,840,000円を普通預金から振り込んだ。

借方科目金額貸方科目金額
給料手当4,560,000預り金720,000
普通預金3,840,000
合計4,560,000合計4,560,000

時間外手当は労働基準法に基づく割増賃金であり給料手当に含めて計上し、給与そのものは消費税の課税対象外(不課税)の人件費である。

ドライバー出張手当

設例:就業規則に定める旅費規程に基づき、2泊3日の長距離運行を行ったドライバーへ1泊当たり3,000円の宿泊を伴う出張手当計6,000円を給与にあわせて普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費6,000普通預金6,000

旅費規程に基づく相当額の出張手当は実費弁償的性格を持つ非課税手当となる余地があるが、規程のない支給は給与として課税されるおそれがある。

2024年問題の時間外手当

設例:時間外労働の上限規制(年960時間)を踏まえて労働時間を管理する中、ドライバーの当月時間外労働20時間分について法定割増率25%を適用した時間外手当42,000円を給与に含めて普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
給与手当42,000普通預金42,000

令和6年4月以降、自動車運転の業務にも時間外労働の上限規制が適用されており、実績に応じた適正な割増賃金の支払いと労働時間管理の徹底が求められる。

深夜手当

設例:午後10時から翌日午前5時までの深夜時間帯に運行したドライバーについて、深夜労働8時間分に法定割増率25%を適用した深夜手当6,400円を当月の給与に含めて未払費用に計上した。

借方科目金額貸方科目金額
給与手当6,400未払費用6,400

深夜手当は時間外手当とは算定根拠が異なる別建ての割増賃金であり、深夜時間帯の時間外労働には深夜割増と時間外割増を重複して適用する。

無事故手当

設例:当月無事故を継続したドライバー8名に対し、1人当たり5,000円の無事故手当計40,000円を給与に含めて普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
給与手当40,000普通預金40,000

無事故手当は安全運転を奨励する目的の諸手当であるが、給与所得として源泉徴収の対象になる。

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経費・業種特有

軽油400Lをガソリンスタン

設例:軽油400Lをガソリンスタンドで給油し、燃料本体価格52,000円と軽油引取税12,840円(1Lあたり32.1円×400L)の合計に消費税5,200円を加えた70,040円を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
燃料費(軽油引取税12,840円を含む)64,840現金70,040
仮払消費税等5,200
合計70,040合計70,040

軽油引取税(1Lあたり32.1円×400L=12,840円)は消費税の課税対象外(不課税)であり、課税仕入れとなるのは燃料本体価格52,000円のみで、仮払消費税等はその10%相当の5,200円である。

配送用の軽自動車にガソリンを

設例:配送用の軽自動車にガソリンを給油するとともに、別の中型ディーゼルトラック用に尿素水(アドブルー)を補充し、合計8,800円(税込)を法人カードで支払った。

借方科目金額貸方科目金額
燃料費8,000未払金8,800
仮払消費税等800
合計8,800合計8,800

ガソリンの揮発油税は軽油引取税と異なり本体価格に含めたまま消費税が課税されるため、軽油のような不課税部分の区分は不要である。

老朽化した大型トラックのタイ

設例:老朽化した大型トラックのタイヤ6本を通常仕様の同等品に交換し、費用237,600円(税込)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
消耗品費216,000普通預金237,600
仮払消費税等21,600
合計237,600合計237,600

摩耗したタイヤを同等品に交換する費用は原状回復にすぎず資産の価値を高めるものではないため、資本的支出とはせず消耗品費(または修繕費)として一時の損金に算入する。

労働安全衛生法に基づき

設例:労働安全衛生法に基づき、ドライバー全12名を対象とする定期健康診断を実施し、受診費用132,000円(税込)を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
福利厚生費120,000現金132,000
仮払消費税等12,000
合計132,000合計132,000

健康診断は社会保険診療に該当しない自由診療として消費税が課税されるため、人間ドックと同様に課税仕入れとして仮払消費税等を計上する。

保有する配送用トラック5台に

設例:保有する配送用トラック5台にデジタルタコグラフとドライブレコーダーを1台あたり88,000円(税込)で設置し、合計440,000円(税込)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
消耗品費400,000普通預金440,000
仮払消費税等40,000
合計440,000合計440,000

デジタルタコグラフ等は1台ごとに取引の単位を判定するため、1台あたりの取得価額が88,000円と10万円未満であれば器具備品に計上せず消耗品費として一時の損金にできる。

庸車の高速代立替

設例:庸車として稼働する下請ドライバーが利用した高速道路のETC通行料12,000円を、自社のETCコーポレートカードでいったん立替払いした。

借方科目金額貸方科目金額
立替金12,000未払金12,000

ETCコーポレートカードの利用額は口座振替までの間いったん未払金として計上し、下請への支払時に立替額を相殺して精算する。

点呼代行委託

設例:深夜早朝の出庫で対面点呼が困難なため、遠隔点呼を支援するシステムを提供する事業者に業務委託し、当月分の利用料33,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
支払手数料33,000普通預金33,000

点呼は本来運行管理者が行うべき業務であり、外部の支援システムを利用する場合であっても輸送安全規則が認める要件を満たす方法によっているかを確認する必要がある。

運行管理者講習

設例:選任している運行管理者に法定の一般講習を受講させ、受講料8,700円を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
研修費8,700現金8,700

運行管理者は輸送安全規則に基づき国土交通大臣が認定する講習機関の講習を定期的に受講することが義務付けられている。

整備管理者選任研修

設例:新たに選任した整備管理者に法定の選任前研修を受講させ、受講料10,300円を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
研修費10,300現金10,300

整備管理者は運行管理者とは別の資格要件を持つ選任義務があり、新規選任時には選任前研修の受講が求められる。

Gマーク取得費

設例:貨物自動車運送事業の安全性を評価する認定制度(いわゆるGマーク)の認定申請にあたり、申請に伴う諸費用6,000円を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
支払手数料6,000現金6,000

安全性優良事業所の認定を取得すると保険料の割引や荷主からの信頼性向上につながるが、申請費用自体は支払手数料として処理する。

過積載反則金

設例:貨物の過積載により交通反則金45,000円の納付書を受け取り、現金で納付した。

借方科目金額貸方科目金額
租税公課45,000現金45,000

過積載等の交通反則金は法人税法上損金の額に算入されないため、会計上費用計上していても法人税申告書別表四で加算調整を行う必要がある。

駐禁反則金

設例:配送中の駐車違反により反則金18,000円を課され、普通預金から納付した。

借方科目金額貸方科目金額
雑損失18,000普通預金18,000

交通反則金はどの費用科目で処理しても法人税法上は損金不算入となるため、申告時に加算調整の対象となる。

貨物破損弁償支払

設例:運送中の取扱い不注意により得意先の貨物の一部を破損させたため、貨物保険の免責金額を差し引いた自己負担分の弁償金33,000円を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
雑損失33,000現金33,000

貨物保険に加入していても免責金額部分は保険金の対象外となるため、自己負担分は雑損失等の費用として処理する。

庫内作業アルバイト

設例:倉庫内での検品・仕分け作業に従事したアルバイト従業員3名分の当月給与88,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
雑給88,000普通預金88,000

正社員のドライバー給与とは別に庫内作業の人件費を雑給として区分計上すると、運送費と保管作業に係る原価を分けて把握できる。

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設備・資産・保険

長距離配送で高速道路を利用し

設例:長距離配送で高速道路を利用し、ETCクレジットカードの利用明細に基づき通行料金33,000円(税込)を計上した。

借方科目金額貸方科目金額
車両費30,000未払金33,000
仮払消費税等3,000
合計33,000合計33,000

ETC利用料金は口座引落しに先立ち利用証明書等で利用額が確定した時点で費用計上し、引落時に未払金を取り崩す。

小型トラックの継続検査(車検

設例:小型トラックの継続検査(車検)を実施し、点検整備費用88,000円(税込)、自動車重量税24,600円、自賠責保険料(24か月分)17,650円、検査手数料(印紙代)1,800円の合計132,050円を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
修繕費80,000現金132,050
仮払消費税等8,000
租税公課26,400
自賠責保険料17,650
合計132,050合計132,050

点検整備費用は課税仕入れとなるが、自動車重量税と検査手数料(印紙代)は不課税、自賠責保険料は保険料として非課税であり、いずれも仮払消費税等は生じない。

事業用の中型トラック1台を割

設例:事業用の中型トラック1台を割賦契約で購入し、車両本体価格4,000,000円(税抜)・消費税400,000円に割賦手数料(利息相当額)200,000円を加えた総額4,600,000円を割賦未払金として計上した。

借方科目金額貸方科目金額
車両運搬具4,000,000割賦未払金4,600,000
仮払消費税等400,000
前払利息200,000
合計4,600,000合計4,600,000

割賦手数料(利息相当額)は非課税取引であり課税仕入れに含めず、前払利息として資産計上したうえで返済期間に応じて支払利息へ配分する。

配送用トラック5台分の任意保

設例:配送用トラック5台分の任意保険の年間保険料550,000円と、更新期日を迎えた1台分の自賠責保険料(24か月分)17,650円を合わせて普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
任意保険料550,000普通預金567,650
自賠責保険料17,650
合計567,650合計567,650

自動車保険は任意保険・自賠責保険のいずれも保険料として非課税取引に該当し、仮払消費税等は生じない。

配送用トラック数台分の洗車代

設例:配送用トラック数台分の洗車代(月極契約)11,000円(税込)と、車両を保管する月極駐車場の賃料55,000円を、それぞれ現金及び普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
車両費10,000現金11,000
地代家賃50,000普通預金55,000
仮払消費税等6,000
合計66,000合計66,000

施設としての駐車場(車庫)の賃借は土地の単純な貸付けと異なり消費税の課税対象となるため、洗車代とあわせて仮払消費税等を計上する。

輸送中の貨物の破損・紛失に備

設例:輸送中の貨物の破損・紛失に備える運送業者貨物賠償責任保険に加入し、年間保険料275,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
貨物保険料275,000普通預金275,000

貨物賠償責任保険の保険料は運送収入を得るために必要な費用だが、保険料は非課税取引であるため消費税は課税されない。

フェリー代

設例:陸路では輸送できない海上区間があるため、トラックごとフェリーに乗船して航送し、フェリー乗船料55,000円を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
車両費55,000現金55,000

フェリー利用は長距離輸送における拘束時間の短縮やドライバーの休息確保にも資するため、高速道路料金と比較検討されることが多い。

アルコールチェッカー

設例:点呼時のアルコールチェックに使用する携帯型アルコール検知器5台を購入し、代金55,000円(税込)を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
消耗品費55,000現金55,000

貨物自動車運送事業者は点呼時にアルコール検知器を用いた酒気帯びの確認と結果の記録・保存が輸送安全規則により義務付けられている。

中古トラック購入(全部経過)

設例:大型トラック(初度登録から法定耐用年数4年を超えて6年経過した中古車)を3,300,000円(税込)で購入し、代金を普通預金から支払った。法定耐用年数の全部を経過しているため、簡便法により4年×20%=0.8年となるが2年に満たないため、耐用年数を2年とした。

借方科目金額貸方科目金額
車両運搬具3,300,000普通預金3,300,000

中古資産の耐用年数を簡便法で見積もる場合、算定年数が2年に満たないときは2年とする下限が設けられている。

中古トラック購入(一部経過)

設例:中型トラック(初度登録から2年経過した中古車)を4,400,000円(税込)で購入し、代金を普通預金から支払った。法定耐用年数4年の一部を経過しているため、簡便法により(4年-2年)+2年×20%=2.4年、1年未満切捨てにより耐用年数を2年とした。

借方科目金額貸方科目金額
車両運搬具4,400,000普通預金4,400,000

経過年数の一部を経過した中古資産は、(法定耐用年数-経過年数)+経過年数×20%の算式(1年未満切捨て)により耐用年数を見積もる。

架装(パワーゲート後付)

設例:保有するトラックの荷台に荷役作業を効率化するパワーゲート(垂直式昇降装置)を後付けで架装し、架装費用550,000円(税込)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
車両運搬具550,000普通預金550,000

既存車両の機能を高める架装費用は修理費ではなく資本的支出に該当するため、車両運搬具の取得価額に加算して減価償却を行う。

車両売却益(簿価上回り)

設例:使用していた中古トラック(帳簿価額550,000円)を中古車販売業者へ800,000円で売却し、代金は普通預金に入金された。売却価額が帳簿価額を上回ったため、差額250,000円を固定資産売却益として計上した。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金800,000車両運搬具550,000
固定資産売却益250,000
合計800,000合計800,000

車両の売却損益は帳簿価額(取得価額から減価償却累計額を控除した額)と売却価額との差額により算定する。

車両売却損(簿価下回り)

設例:老朽化した中型トラック(帳簿価額420,000円)を中古車販売業者へ250,000円で売却し、代金は普通預金に入金された。売却価額が帳簿価額を下回ったため、差額170,000円を固定資産売却損として計上した。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金250,000車両運搬具420,000
固定資産売却損170,000
合計420,000合計420,000

売却損は損金算入されるため、売却時には帳簿価額を証する固定資産台帳と引渡書類を保存しておく。

自動車税種別割還付

設例:年度当初に一括納付していたトラックの自動車税種別割について、同車両を9月に売却して抹消登録したことに伴い、残り月数分の還付金35,000円が普通預金口座に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金35,000租税公課35,000

自動車税種別割には年度途中の抹消登録に応じた月割還付制度があるが、軽自動車税種別割には同様の還付制度がない点に留意する。

タコグラフ紙消耗品

設例:運行記録計(タコグラフ)に使用するチャート紙100枚入り10箱を購入し、代金22,000円(税込)を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
消耗品費22,000現金22,000

運行記録計による記録は輸送安全規則により保存が義務付けられており、消耗品として処理したチャート紙も保存期間中は適切に保管する。

白ナンバー検知記録委託

設例:白ナンバー車両(事業所内の自家用車)を使用する安全運転管理者の業務を支援するため、アルコールチェック結果をクラウド上で記録・管理するシステムの利用を外部業者に委託し、月額利用料4,400円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
支払手数料4,400普通預金4,400

一定台数以上の白ナンバー車両を使用する事業所は安全運転管理者によるアルコールチェックと記録の1年間保存が義務付けられており、記録管理システムの利用料は支払手数料等で処理する。

フォークリフト燃料

設例:公道を走行せず構内でのみ使用するフォークリフトの燃料として、免税軽油使用者証の交付を受けたうえで軽油16,500円(軽油引取税が課されない免税軽油)を購入し、現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
燃料費16,500現金16,500

構内専用車両の燃料は免税軽油使用者証の交付を受けることで軽油引取税(1リットル当たり32.1円)が課されず、トラック用軽油のように課税額を区分する必要がない。

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決算・税務・その他

決算にあたり

設例:決算にあたり、当期に取得した事業用トラック(取得価額4,000,000円、耐用年数5年、定額法)について、使用月数に応じた減価償却費600,000円を計上した。

借方科目金額貸方科目金額
減価償却費600,000車両運搬具減価償却累計額600,000

期中に取得した車両は事業供用開始月から決算月までの使用月数で月割計算し、減価償却費は資金の支出を伴わないため消費税は不課税である。

尿素水の貯蔵品振替

設例:決算にあたり、期中に大量購入し消耗品費として処理していた尿素水(排ガス浄化用添加剤)のうち、期末時点で未使用のまま倉庫に保管されている44,000円相当分を消耗品費から貯蔵品へ振り替えた。

借方科目金額貸方科目金額
貯蔵品44,000消耗品費44,000

経常的に消費する消耗品は購入時に費用処理し期末棚卸を省略することも認められるが、大量購入で期末在庫が多額となる場合は貯蔵品に振り替えるのが原則である。

フォークリフト購入

設例:倉庫内作業用のフォークリフトを400,000円(税込)で購入し、代金を普通預金から支払った。取得価額が中小企業者等の少額減価償却資産の特例(30万円未満)の対象外となるため、通常の減価償却資産として計上した。

借方科目金額貸方科目金額
車両運搬具400,000普通預金400,000

少額減価償却資産の特例は取得価額30万円未満のものが対象であり、40万円のフォークリフトは特例の対象外となるため、法定耐用年数4年で通常どおり減価償却する。

簡易課税5種試算

設例:消費税の申告にあたり簡易課税制度を適用し、運送業(第五種事業、みなし仕入率50%)に係る課税売上高11,000,000円(税込)に対する消費税額1,000,000円からみなし仕入率相当額500,000円を控除した納付税額500,000円を未払消費税等に計上した。

借方科目金額貸方科目金額
租税公課500,000未払消費税等500,000

運送業は簡易課税制度上第五種事業に区分され、みなし仕入率は50%であり、実際の課税仕入高にかかわらず一律の比率で仕入控除税額を計算する点が原則課税と異なる。

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出典・参考情報(公的機関)

本ページは一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の税務判断を行うものではありません。金額・取引はすべて設例(モデルケース)です。税制・法令は改正される場合があります(令和8年度税制改正を反映し、2026年7月に作成・最終更新)。実際の処理は顧問税理士など専門家へご確認ください。