製造業の仕訳事例集【設例つき60本】

公開日:2026年7月11日(令和8年度税制改正対応)|収録60本・全仕訳の貸借を検算済み

材料・仕掛品・製品の3段階棚卸、製造原価と販管費の区分、金型や機械の設備投資 ── 町工場の原価計算を支える経理実務60本を設例つきで収録しました。 各事例は「設例 → 借方/貸方の仕訳表 → 実務メモ」の順で、タップすると開きます。

売上・入金

完成した製品400個を1個当

設例:完成した製品400個を1個当たり6,000円で得意先に掛けで販売した。

借方科目金額貸方科目金額
売掛金2,400,000売上2,400,000

出荷基準・検収基準など売上の計上基準は継続して同じ方法を適用する必要がある。

加工時に発生した金属くずを回

設例:加工時に発生した金属くずを回収業者に売却し、代金50,000円が現金で入金された。

借方科目金額貸方科目金額
現金50,000雑収入(課税売上)50,000

少額のスクラップ売却でも消費税の課税売上に該当するため計上漏れに注意する。

OEM受託製品の売上

設例:取引先ブランドの製品を仕様書に基づき製造するOEM生産を受託し、完成した製品2,000個を引き渡して売上代金3,000,000円を掛けとした。

借方科目金額貸方科目金額
売掛金3,000,000売上3,000,000

OEM生産は委託者の商標で販売されるが、収益の計上時期は自社製品の販売と同様に検収基準等で判定する。

有償支給材料の売上計上

設例:外注先に部品加工を委託するため保有する原材料を有償支給し、支給代金450,000円を掛けとして有償支給高に計上した。

借方科目金額貸方科目金額
売掛金450,000有償支給高450,000

有償支給の対価を売上高として計上する方法を採る場合、支給した原材料の帳簿価額は別途有償支給原価として原価に振り替える。

省エネ設備補助金の受領

設例:省エネルギー設備の導入にあたり交付決定を受けた国庫補助金2,000,000円が普通預金に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金2,000,000国庫補助金収入2,000,000

国庫補助金収入は原則として受け取った事業年度の益金に算入されるが、圧縮記帳の適用要件を満たせば課税を将来に繰り延べることができる。

商社経由の輸出免税売上

設例:輸出手続を国内商社に代行してもらい、自社が輸出者となる通関手続を経て製品を海外の取引先へ輸出し、輸出免税に該当する売上高1,800,000円を計上した。

借方科目金額貸方科目金額
売掛金1,800,000売上1,800,000

商社を経由する取引でも自社名義で輸出許可を受け証明書類を保存すれば輸出免税が適用できるが、単に国内商社へ売却するだけの取引は課税売上となる点に注意する。

輸出代金の為替差益

設例:輸出売掛金20,000米ドル(計上時レート1ドル148円、計2,960,000円)を決済したところ入金日のレートが1ドル151円となり、外貨建普通預金へ3,020,000円が入金され為替差益60,000円が生じた。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金3,020,000売掛金2,960,000
為替差益60,000
合計3,020,000合計3,020,000

輸出代金の決済により生じた為替差損益は、原則として決済した事業年度の損金または益金に算入する。

輸出代金の為替差損

設例:輸出売掛金15,000米ドル(計上時レート1ドル150円、計2,250,000円)を決済したところ入金日のレートが1ドル146円となり、外貨建普通預金へ2,190,000円が入金され為替差損60,000円が生じた。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金2,190,000売掛金2,250,000
為替差損60,000
合計2,250,000合計2,250,000

為替差損益は消費税の課税対象外(不課税)取引であり、輸出売上高そのものの金額は輸出時のレートで確定した額のまま変更しない。

▲ このページの先頭へ

仕入・外注

主要原材料600kgを1kg

設例:主要原材料600kgを1kgあたり1,000円で仕入れ、代金は掛けとした。

借方科目金額貸方科目金額
材料600,000買掛金600,000

仕入れた材料のうち未使用分は、消費した分と区別して資産の残高で管理する。

部品の一部工程を外注先に加工委託

設例:部品の一部工程を外注先に加工委託し、加工賃180,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
外注加工費180,000普通預金180,000

外注加工費は加工を外部委託した際の直接経費であり、支払手数料など別の科目と混同しないよう注意する。

試作品材料費の計上

設例:新製品の試作品を社内で製作するため、保有する原材料270,000円を投入し、消費した材料費を研究開発費に振り替えた。

借方科目金額貸方科目金額
研究開発費270,000材料270,000

試作段階で消費した材料費は棚卸資産から除き、新製品の設計や性能を確認するためのものであれば研究開発費として損金算入できる。

試作品外注費の計上

設例:新製品の試作品製作を外部の試作加工業者に委託し、加工費380,000円を普通預金から支払い、研究開発費として処理した。

借方科目金額貸方科目金額
研究開発費380,000普通預金380,000

外部委託による試作費用も、新製品の設計・性能を確認するためのものであれば研究開発費として処理できる。

無償支給材の加工賃支払

設例:無償で外注先に支給していた原材料を用いた部品加工が完了し、加工賃130,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
外注加工費130,000普通預金130,000

無償支給の場合は材料の所有権が自社に残るため、支給時に売上や仕入は計上せず加工賃のみを外注加工費として処理する。

正常仕損費の仕掛品算入

設例:製造工程で通常発生する範囲の仕損じが生じ、手直しに要した追加の材料費20,000円と労務費40,000円、計60,000円を仕掛品に加算した。

借方科目金額貸方科目金額
仕掛品60,000材料20,000
労務費40,000
合計60,000合計60,000

通常の製造工程で不可避的に生じる正常仕損費は良品の製造原価を構成するものとして仕掛品に含め、特別に区分して費用計上はしない。

副産物評価額の原価控除

設例:食品加工の製造工程で発生した副産物を評価し、売却可能価額45,000円を主製品の製造原価から控除して副産物に計上した。

借方科目金額貸方科目金額
副産物45,000仕掛品45,000

副産物の評価額は原価計算基準に基づき主産物の製造原価から控除し、実際に売却した時点であらためて売却収入を計上する。

設計図面作成の外注費

設例:新規受注品の製造図面作成を外部の設計事務所に委託し、外注費140,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
外注費140,000普通預金140,000

特定の受注案件のために作成した図面の外注費は、その製品の直接経費として原価計算上対応する製造指図書に集計する。

▲ このページの先頭へ

人件費

給与支給総額900,000円

設例:給与支給総額900,000円のうち、製造現場作業員分600,000円を労務費、本社事務員分300,000円を給与に区分した。源泉所得税等の預り金80,000円を控除した残額820,000円を普通預金から振り込んだ。

借方科目金額貸方科目金額
労務費600,000預り金80,000
給与300,000普通預金820,000
合計900,000合計900,000

製造現場の人件費は労務費として製造原価に算入し、本社・営業部門の給与とは区分して集計する必要がある。

夜勤手当の支給

設例:深夜時間帯(午後10時から午前5時)に勤務した製造現場の作業員に対し、深夜割増賃金を含む夜勤手当380,000円を労務費として普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
労務費380,000普通預金380,000

深夜労働(午後10時から午前5時)に対しては労働基準法により通常賃金の25%以上の割増賃金を支払う義務がある。

交替勤務手当の支給

設例:24時間稼働する製造ラインで二交替制勤務に従事する作業員に対し、交替勤務手当220,000円を労務費として普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
労務費220,000普通預金220,000

交替勤務手当は深夜割増賃金とは別に勤務形態の特殊性に応じて支給する固定的な手当であり、いずれも労務費として製造原価に算入する。

工場長の現場手当

設例:製造現場を統括する工場長に対し、現場管理業務の対価として現場手当50,000円を通常の給与に加算し、労務費として普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
労務費50,000普通預金50,000

工場長など製造部門の管理者に対する給与や手当は、本社の役員・管理部門の給与とは異なり労務費として製造原価に算入する。

▲ このページの先頭へ

経費・業種特有

工場の電気料金・水道料金とし

設例:工場の電気料金・水道料金として80,000円が普通預金口座から引き落とされた。

借方科目金額貸方科目金額
水道光熱費(製造経費)80,000普通預金80,000

検針票や請求書は原価計算の根拠資料として保存しておくとよい。

検査で不合格となった製品12

設例:検査で不合格となった製品120,000円相当を廃棄処分した。

借方科目金額貸方科目金額
廃棄損120,000製品120,000

廃棄の事実を証明する写真や廃棄証明書を保存しておくと税務調査での説明が容易になる。

完成品の品質検査を外部検査機

設例:完成品の品質検査を外部検査機関に委託し、検査費用90,000円を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
検査費90,000現金90,000

検査結果の記録は品質保証や再発防止の証憑として保管しておく。

製造工程で生じた産業廃棄物の

設例:製造工程で生じた産業廃棄物の収集運搬・処分を業者に委託し、処理費用60,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
廃棄物処理費60,000普通預金60,000

産業廃棄物管理票(マニフェスト)は法定保存文書として一定期間保管する。

売上リベートの支払

設例:年間の取引数量が契約基準を超えた得意先に対し、あらかじめ定めた算定基準に基づく売上割戻(リベート)220,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
売上割戻220,000普通預金220,000

あらかじめ算定基準が明示された売上割戻は、支払時ではなく販売した事業年度の売上高から控除して計上する必要がある。

異常仕損費の損失計上

設例:設備の突発的な故障により通常の発生率を大きく超える仕損品が発生し、仕損品に含まれていた原価150,000円を異常仕損費として仕掛品原価から控除した。

借方科目金額貸方科目金額
異常仕損費150,000仕掛品150,000

異常な原因による仕損費は良品の製造原価に含めず、異常仕損費など区分した科目で計上するのが原価計算基準上の取扱いである。

半製品への振替計上

設例:一部の製造工程が完了しそのまま販売可能な状態となった部材について、仕掛品原価380,000円を半製品に振り替えた。

借方科目金額貸方科目金額
半製品380,000仕掛品380,000

半製品はそれ以上加工せずに販売することもできる中間製品であり、未完成の仕掛品とは区別して棚卸資産に計上する。

天井クレーンの年次点検

設例:工場内の天井クレーンについて法定の年次自主検査を専門業者に依頼し、点検費用130,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
修繕費130,000普通預金130,000

クレーン等安全規則に基づく定期の自主検査は法定義務であり、性能を維持する範囲の費用であれば修繕費として処理できる。

ISO審査費用の支払

設例:品質マネジメントシステムの認証を維持するため審査機関による更新審査を受け、審査費用250,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
支払手数料250,000普通預金250,000

認証の取得・更新費用は資産性がないため費用として処理し、複数年度分を前払いした場合は前払費用として期間按分する。

QC検定の受験料補助

設例:品質管理に関する社内資格の取得を奨励するため、社員が受験したQC検定の受験料24,000円を会社負担分として現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
研修費24,000現金24,000

業務に関連する資格の受験料を会社が補助する場合、社内規程に基づき合理的な金額であれば給与課税されず研修費等として処理できる。

特許出願費用の計上

設例:新たに開発した製造方法について特許出願を行い、弁理士報酬と出願手数料あわせて320,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
支払手数料320,000普通預金320,000

出願段階の特許は将来登録されるか未確定であるため、出願費用は原則として支払手数料等の費用として処理する。

侵害警告対応の弁護士費用

設例:自社製品が他社の実用新案権を侵害しているとの警告書を受け取り、対応を依頼した弁護士への相談・調査費用180,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
支払手数料180,000普通預金180,000

警告対応のための弁護士費用は係争の帰趨にかかわらず支出時の費用として処理し、損害賠償の支払が確定した場合は別途対応する。

CADソフトの年間利用料

設例:設計業務に使用するクラウド型CADソフトウエアの年間利用料220,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
ソフトウエア使用料220,000普通預金220,000

毎年利用料を支払うサブスクリプション契約のソフトウエアは資産計上せず、支払った事業年度の費用として処理する。

工場排水の水質検査

設例:水質汚濁防止法に基づき工場から排出する排水の定期水質検査を検査機関に依頼し、検査費用45,000円を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
支払手数料45,000現金45,000

特定施設を設置する工場は水質汚濁防止法により定期的な排水測定と記録の保存が義務付けられている。

電力デマンド超過料金

設例:工場の使用電力量が契約電力(デマンド値)を一時的に超過し、超過分の割増料金28,000円を含めた当月の電気料金を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
水道光熱費28,000普通預金28,000

デマンド値を一度でも超過すると以後一定期間は契約電力(基本料金の算定基礎)が引き上げられる契約が一般的であり、工場の使用電力量は日常的に監視するとよい。

技能実習生の監理費支払

設例:外国人技能実習生の受け入れにあたり監理団体へ支払う月額監理費60,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
支払手数料60,000普通預金60,000

監理団体に支払う監理費は実習生の受入れ・指導監理に対する対価であり、給与ではなく支払手数料等の費用として処理する。

実習生用住宅の家賃負担

設例:受け入れている技能実習生の社宅として賃借しているアパートの家賃90,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
福利厚生費90,000普通預金90,000

技能実習生への住居提供にかかる費用は、実費相当額を賃金から控除する場合と会社が負担する場合とで課税関係が異なるため雇用契約の内容を確認する。

展示会出展費用の支払

設例:自社製品の販路開拓のため専門展示会に出展し、出展料及びブース装飾費、計480,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
広告宣伝費480,000普通預金480,000

展示会の出展費用は不特定多数への広告宣伝効果を目的とするため広告宣伝費として処理し、特定顧客の接待を伴う費用とは区分する。

作業服クリーニング代

設例:製造現場で使用する作業服のクリーニングをクリーニング業者に委託し、代金18,000円を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
福利厚生費18,000現金18,000

会社が指定・貸与した作業服のクリーニング代を会社が負担する場合は、業務遂行上必要な費用として福利厚生費で処理できる。

▲ このページの先頭へ

設備・資産・保険

製造用機械を3,000,00

設例:製造用機械を3,000,000円で購入し、据付費200,000円と合わせて未払金に計上した。

借方科目金額貸方科目金額
機械装置3,200,000未払金3,200,000

据付費や試運転費は取得価額に含めて資産計上し、その事業年度の費用として一括控除はできない。

新製品用の金型製作を外部業者

設例:新製品用の金型製作を外部業者に発注し、製作費850,000円を未払金に計上した。

借方科目金額貸方科目金額
工具器具備品850,000未払金850,000

専用金型は複数期にわたり使用するため取得価額に応じて資産計上し、耐用年数で減価償却する。

老朽化した機械のオーバーホー

設例:老朽化した機械のオーバーホールを行い、修繕費350,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
修繕費350,000普通預金350,000

性能を向上させる部分がある修理は資本的支出として資産計上が必要になる場合がある。

工場で使用する切削工具や潤滑

設例:工場で使用する切削工具や潤滑油などの消耗品を購入し、代金45,000円を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
消耗品費45,000現金45,000

まとめ買いした未使用分は金額により貯蔵品として資産計上が必要になる場合がある。

労働災害への備えとして上乗せ

設例:労働災害への備えとして上乗せ労災保険に加入し、年間保険料120,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
保険料120,000普通預金120,000

上乗せ労災保険の保険料は法定の労働保険料とは別に保険料として処理するのが一般的である。

専用治具の資産計上

設例:特定製品の量産にのみ使用する専用治具の製作を外部業者に依頼し、製作費450,000円を未払金に計上した。

借方科目金額貸方科目金額
工具器具備品450,000未払金450,000

専用の治具は複数期間にわたり使用する資産であるため、金型と同様に取得価額に応じて資産計上し耐用年数で減価償却を行う。

工場家賃の支払

設例:製品を製造する工場建物の当月家賃270,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
地代家賃270,000普通預金270,000

工場の家賃は製造原価(経費)に算入し、本社事務所の家賃など販管費に計上する地代家賃とは区分して集計する必要がある。

フォークリフト検査費

設例:工場で使用するフォークリフトについて法定の特定自主検査を業者に依頼し、検査費用60,000円を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
車両費60,000現金60,000

フォークリフトは労働安全衛生法に基づき1年以内ごとに1回の特定自主検査が義務付けられており、未実施の場合は罰則の対象となる。

特許権登録費用の資産化

設例:出願していた特許が登録査定を受け、登録料や弁理士手数料など計580,000円を普通預金から支払い特許権として資産計上した。

借方科目金額貸方科目金額
特許権580,000普通預金580,000

特許権の登録により確定した費用は無形固定資産に計上し、法定耐用年数8年で償却する。

3Dプリンタの購入

設例:試作品や治具の製作に使用する3Dプリンタを400,000円で購入し、代金を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
工具器具備品400,000普通預金400,000

取得価額が30万円以上のため中小企業者等の少額減価償却資産の即時償却の特例は適用できず、通常どおり資産計上のうえ耐用年数で減価償却する。

防音工事の資本的支出

設例:近隣からの苦情を受け工場建屋の壁に防音パネルを追加設置する工事を行い、工事費用900,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
建物900,000普通預金900,000

建物の価値や耐久性を高める防音改修は原状回復の域を超えるため、修繕費ではなく資本的支出として建物の取得価額に加算する。

安全靴の支給費用

設例:製造現場で作業する従業員全員に安全靴を支給し、購入費用88,000円を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
消耗品費88,000現金88,000

作業に必要な安全靴の支給は業務上の指揮命令に基づくものであり、社会通念上相当な範囲であれば給与課税されず消耗品費等として処理できる。

機械の売却益計上

設例:老朽化により稼働を停止していた製造機械(帳簿価額150,000円)を中古設備業者に350,000円で売却し、代金は普通預金に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金350,000機械装置150,000
固定資産売却益200,000
合計350,000合計350,000

売却価額が帳簿価額(未償却残高)を上回る場合、その差額は固定資産売却益として益金に算入する。

▲ このページの先頭へ

決算・税務・その他

決算にあたり製造用機械の当期

設例:決算にあたり製造用機械の当期減価償却費500,000円を計上した。

借方科目金額貸方科目金額
減価償却費(製造原価)500,000減価償却累計額500,000

製造設備の減価償却費は製造原価に算入し、本社設備の減価償却費(販管費)とは区分して集計する必要がある。

決算にあたり工場内の実地棚卸

設例:決算にあたり工場内の実地棚卸を行い、期末材料棚卸高が280,000円であることを確認した。

借方科目金額貸方科目金額
材料280,000期末材料棚卸高280,000

期末に未使用の材料は当期の費用ではなく資産として繰り越す。

決算にあたり製造ラインの未完

設例:決算にあたり製造ラインの未完成品を評価し、期末仕掛品棚卸高が450,000円であることを確認した。

借方科目金額貸方科目金額
仕掛品450,000期末仕掛品棚卸高450,000

仕掛品の評価には材料費・労務費・経費の配賦計算が必要になる。

決算にあたり倉庫内の完成品を

設例:決算にあたり倉庫内の完成品を実地棚卸し、期末製品棚卸高が620,000円であることを確認した。

借方科目金額貸方科目金額
製品620,000期末製品棚卸高620,000

期末製品棚卸高を実際より過大に計上すると利益を水増しすることになるため実地棚卸で確認する。

材料の棚卸減耗計上

設例:決算にあたり原材料の実地棚卸を行ったところ帳簿残高より35,000円少ないことが判明し、差額を棚卸減耗損として計上した。

借方科目金額貸方科目金額
棚卸減耗損35,000材料35,000

棚卸減耗損は原因を調査したうえで、通常発生する範囲であれば製造原価、原因不明の多額な減耗は営業外費用等として区分する。

特許権の償却費計上

設例:決算にあたり保有する特許権について当期償却額75,000円を計上した。

借方科目金額貸方科目金額
特許権償却75,000特許権75,000

特許権は無形固定資産のため残存価額をゼロとし、定額法により耐用年数8年で均等償却する。

圧縮記帳による圧縮損計上

設例:補助金2,000,000円で取得した省エネ設備4,500,000円について、補助金相当額を圧縮限度額とする直接減額方式の圧縮記帳を行い、固定資産圧縮損2,000,000円を計上した。

借方科目金額貸方科目金額
固定資産圧縮損2,000,000機械装置2,000,000

直接減額方式の圧縮記帳では取得価額から圧縮損相当額を控除した残額を帳簿価額とし、その後の減価償却は圧縮後の価額を基礎に行う。

法定繰入率の貸倒引当金

設例:期末の一括評価金銭債権(売掛金)45,000,000円について、中小法人に認められる製造業の法定繰入率1,000分の8を乗じた貸倒引当金繰入額360,000円を計上した。

借方科目金額貸方科目金額
貸倒引当金繰入360,000貸倒引当金360,000

資本金1億円以下等の中小法人は実績繰入率に代えて業種別の法定繰入率(製造業は1,000分の8)により貸倒引当金を計算することができる。

▲ このページの先頭へ

関連ページ

他の業種の仕訳事例集

製造業の経理・税務はお任せください

この事例集は当事務所が顧問業務で使う実務基準をもとに作成しています。「自社の処理が合っているか見てほしい」「記帳から決算まで任せたい」という製造業の法人・個人事業主の方は、初回相談(無料)をご利用ください。

出典・参考情報(公的機関)

本ページは一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の税務判断を行うものではありません。金額・取引はすべて設例(モデルケース)です。税制・法令は改正される場合があります(令和8年度税制改正を反映し、2026年7月に作成・最終更新)。実際の処理は顧問税理士など専門家へご確認ください。