公開日:2026年7月11日|最終更新:2026年7月18日(令和8年度税制改正対応)|収録90本・全仕訳の貸借を検算済み
モール売上の総額計上、ポイント・送料・返品、輸入仕入まで、小売・ECの経理は入金と売上のズレとの戦いです。実店舗とネット通販の実務90本を設例つきで収録しました。 各事例は「設例 → 借方/貸方の仕訳表 → 実務メモ」の順で、タップすると開きます。
売上・入金
店舗で衣料品を販売し
設例:店舗で衣料品を販売し、代金33,000円(税込)を現金で受け取った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 33,000 | 売上 | 33,000 |
店頭の現金売上は、レジ精算後の日計額でまとめて計上して差し支えない。
ECモールAで商品55,00
設例:ECモールAで商品55,000円(税込)が売れ、モールAの販売手数料5,500円(税込・課税仕入)を差し引いた49,500円が普通預金口座に入金された。売上は手数料控除前の総額で計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 普通預金 | 49,500 | 売上 | 55,000 |
| 支払手数料 | 5,500 | ||
| 合計 | 55,000 | 合計 | 55,000 |
モールAへの販売手数料は役務提供の対価であり、課税仕入れとして仕入税額控除の対象になる。
ECモールBで送料込み38,
設例:ECモールBで送料込み38,500円(税込)の商品が売れ、モールBの販売手数料3,850円と送料1,650円(いずれも税込・課税仕入)を差し引いた33,000円が入金された。手数料と送料を控除する前の総額を売上に計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 普通預金 | 33,000 | 売上 | 38,500 |
| 支払手数料 | 3,850 | ||
| 荷造運賃 | 1,650 | ||
| 合計 | 38,500 | 合計 | 38,500 |
手数料と送料は売上から直接差し引かず、それぞれ課税仕入れとして別建てで費用計上する。
自社ECサイトで商品33,0
設例:自社ECサイトで商品33,000円(税込)をクレジットカード決済で販売し、決済代行会社の手数料990円(税込・課税仕入)を差し引いた32,010円が普通預金口座に入金された。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 普通預金 | 32,010 | 売上 | 33,000 |
| 支払手数料 | 990 | ||
| 合計 | 33,000 | 合計 | 33,000 |
カード決済手数料も課税仕入れに該当し、入金額と手数料をあわせた総額で売上を計上する。
自社発行の商品券55,000
設例:自社発行の商品券55,000円分を顧客に販売し、代金を現金で受け取った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 55,000 | 商品券前受金 | 55,000 |
商品券の発行時点では資産の譲渡等に該当せず消費税は不課税で、商品と引き換えた時点で課税売上を計上する。
商品33,000円(税込)を販売
設例:商品33,000円(税込)を販売し、代金は他社が発行した商品券33,000円分で受け取った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 他店商品券 | 33,000 | 売上 | 33,000 |
受け取った他店商品券は物品切手等として資産計上し、換金時に現金や預金へ振り替える。
予約商品の前受金受領
設例:新商品の予約受付において、発売前の顧客50名から予約代金として合計550,000円(消費税込)を普通預金口座で受け取り、商品発送前であるため前受金として計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 普通預金 | 550,000 | 前受金 | 550,000 |
予約販売における前受金は、商品の引渡しが完了していないため売上に計上せず、負債として処理する。消費税も商品引渡し時点で認識する。
定期購入の月次売上計上
設例:健康食品の定期購入(サブスクリプション)契約に基づき、当月分の商品を顧客300件に発送し、代金合計891,000円(消費税込)がクレジットカード決済により入金予定となったため売掛金として計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 売掛金 | 891,000 | 売上高 | 810,000 |
| 仮受消費税等 | 81,000 | ||
| 合計 | 891,000 | 合計 | 891,000 |
定期購入契約は、毎月の商品発送の都度、役務又は商品の提供が完了した時点で売上を計上する。
海外向け輸出免税売上
設例:海外の顧客に対し自社ECサイトを通じて商品を販売し、代金600,000円が入金されたが、輸出取引に該当し消費税が免除されるため、消費税を含まない金額で売上高を計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 普通預金 | 600,000 | 売上高 | 600,000 |
輸出免税取引は消費税が免除されるため仮受消費税等は計上せず、輸出許可書等の証明書類を保存する必要がある。
販売奨励金の受取処理
設例:家電量販店として、メーカーとの間で定めた年間販売目標を達成したことにより、販売奨励金330,000円が普通預金口座に入金された。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 普通預金 | 330,000 | 雑収入 | 330,000 |
販売目標達成に伴う奨励金は、仕入対価の返還ではなく販売実績に対する謝礼として支給される場合、消費税の課税対象外(不課税)として処理することがある。
委託販売の売上計上
設例:自社商品の販売を委託先に依頼していたところ、委託先から当月中に販売が完了した商品110,000円(消費税込)について販売報告を受け、受託手数料11,000円(消費税込)を控除した残額99,000円が普通預金口座に入金された。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 普通預金 | 99,000 | 売上高 | 100,000 |
| 支払手数料 | 10,000 | 仮受消費税等 | 10,000 |
| 仮払消費税等 | 1,000 | ||
| 合計 | 110,000 | 合計 | 110,000 |
委託販売の委託者は、受託者から仕切精算書等により売上の報告を受けた日(又は契約により定めた日)に、販売代金の総額を売上高として計上する。
フリマアプリでの販売
設例:不用となった型落ち品の在庫をフリマアプリに出品して33,000円(消費税込)で販売し、販売手数料3,300円(消費税込)を控除した残額29,700円がアプリ運営会社から普通預金口座に入金された。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 普通預金 | 29,700 | 売上高 | 30,000 |
| 支払手数料 | 3,000 | 仮受消費税等 | 3,000 |
| 仮払消費税等 | 300 | ||
| 合計 | 33,000 | 合計 | 33,000 |
フリマアプリでの販売も事業に関連する取引であれば売上高に計上し、控除された手数料は支払手数料として費用処理する。
決済代行の入金処理
設例:ECサイトのクレジットカード決済を委託する決済代行会社との契約に基づき、当月分の売上高913,000円(消費税込)から決済手数料26,400円(消費税込)を控除した残額886,600円が、月2回の締め日に応じて普通預金口座に入金された。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 普通預金 | 886,600 | 売掛金 | 913,000 |
| 支払手数料 | 24,000 | ||
| 仮払消費税等 | 2,400 | ||
| 合計 | 913,000 | 合計 | 913,000 |
決済代行会社を通じたクレジットカード売上は、入金時に決済手数料を控除した純額で入金されるため、総額を売掛金の回収として処理し手数料を費用計上する。
ポイント利用の値引処理
設例:自社ポイントは付与時に仕訳を行わず、利用時に値引処理する方法によっている。顧客が商品13,200円(消費税込み)の購入にあたり2,200円分のポイントを利用し、残額11,000円を現金で受け取った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 11,000 | 売上高 | 10,000 |
| 仮受消費税等 | 1,000 | ||
| 合計 | 11,000 | 合計 | 11,000 |
付与時に引当金を設定しない場合、自社ポイントの利用は対価の値引きとして扱い、値引き後に実際に受け取る金額を基礎に課税売上げを計上する。
商品券引換時の売上計上
設例:過年度に販売していた自社発行の商品券11,000円分が商品16,500円(消費税込み)の購入に利用され、不足額5,500円を現金で受け取った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 商品券前受金 | 11,000 | 売上高 | 15,000 |
| 現金 | 5,500 | 仮受消費税等 | 1,500 |
| 合計 | 16,500 | 合計 | 16,500 |
商品券は発行時には不課税だが、商品と引き換えた時点で券面充当額を含む販売価額の全体を課税売上げとして計上する。
食品販売の送料受領
設例:自社ECサイトで菓子詰合せ10,800円(消費税込み・軽減税率)を販売し、送料550円(消費税込み)とあわせた合計11,350円が普通預金口座に入金された。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 普通預金 | 11,350 | 売上高 | 10,500 |
| 仮受消費税等 | 850 | ||
| 合計 | 11,350 | 合計 | 11,350 |
飲食料品の販売は軽減税率8%だが、別途収受する送料は運送役務の対価として標準税率10%となるため、税率区分を分けて記帳する。
代引手数料収入の計上
設例:代金引換で発送した商品の代金22,000円(消費税込み)と顧客負担の代引手数料330円(消費税込み)の合計22,330円が、集金を代行した宅配便業者から普通預金口座に入金された。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 普通預金 | 22,330 | 売上高 | 20,300 |
| 仮受消費税等 | 2,030 | ||
| 合計 | 22,330 | 合計 | 22,330 |
顧客から収受する代引手数料は商品販売に付随する役務の対価として課税売上げとなり、宅配業者へ支払う代引手数料と相殺せず両建てで計上する。
後払い決済代金の入金
設例:コンビニ後払い決済を利用した顧客への販売代金96,800円(消費税込み)について、代金回収を保証する決済事業者から立替払いによる入金が普通預金口座にあり、売掛金を消し込んだ。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 普通預金 | 96,800 | 売掛金 | 96,800 |
後払い決済事業者からの立替入金は売掛金の回収として処理し、決済手数料が控除される契約では控除額を支払手数料として別建てで計上する。
レジ袋の有料販売
設例:レジ袋有料化に伴い1枚5円(消費税込み)で販売しているレジ袋について、当月の販売分4,400枚・合計22,000円を月次でまとめて現金売上に計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 22,000 | 売上高 | 20,000 |
| 仮受消費税等 | 2,000 | ||
| 合計 | 22,000 | 合計 | 22,000 |
有料レジ袋は飲食料品の譲渡に該当しないため、食品の販売に伴い収受する場合でも軽減税率ではなく標準税率10%が適用される。
食品入り福袋の販売
設例:初売りで食品と雑貨を詰め合わせた福袋(1個5,500円・消費税込み)を300個販売し、代金1,650,000円を現金で受け取った。福袋全体に標準税率を適用した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 1,650,000 | 売上高 | 1,500,000 |
| 仮受消費税等 | 150,000 | ||
| 合計 | 1,650,000 | 合計 | 1,650,000 |
食品と食品以外をあらかじめ組み合わせた一体資産は、税抜価額1万円以下かつ食品の価額割合が3分の2以上の場合に限り全体が軽減税率となり、満たさない場合は全体に10%が適用される。
中古品販売の売上計上
設例:個人客から買い取っていた中古ブランドバッグを店頭で88,000円(消費税込み)で販売し、代金はクレジットカード決済のため売掛金に計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 売掛金 | 88,000 | 売上高 | 80,000 |
| 仮受消費税等 | 8,000 | ||
| 合計 | 88,000 | 合計 | 88,000 |
中古品の販売も通常の物品販売と同様に課税売上げとなり、買取から販売までの経緯を古物台帳の記録と対応させて管理する。
税率別の日次売上計上
設例:食品スーパーの当日のレジ売上を精算し、軽減税率対象の食品売上324,000円(消費税込み)と標準税率対象の日用品売上132,000円(消費税込み)の合計456,000円を現金売上に計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 456,000 | 売上高 | 420,000 |
| 仮受消費税等 | 36,000 | ||
| 合計 | 456,000 | 合計 | 456,000 |
軽減税率と標準税率の売上が混在する店舗では、レジで税率ごとに区分集計し、税率区分を記載した適格簡易請求書を交付する。
ギフトラッピング料収入
設例:贈答用の包装を希望した顧客から収受したギフトラッピング料(1件330円・消費税込み)について、当月分40件・合計13,200円を現金売上に計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 13,200 | 売上高 | 12,000 |
| 仮受消費税等 | 1,200 | ||
| 合計 | 13,200 | 合計 | 13,200 |
ラッピング料は包装という役務提供の対価であり、食品のギフトに係るものであっても軽減税率の対象とならず標準税率10%が適用される。
仕入・外注
仕入先から販売用の雑貨220
設例:仕入先から販売用の雑貨220,000円(税込)を掛けで仕入れた。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 仕入 | 220,000 | 買掛金 | 220,000 |
仕入の計上時期は検収基準・入荷基準など、継続して同じ基準を用いる必要がある。
前月に掛けで仕入れた商品のう
設例:前月に掛けで仕入れた商品のうち不良品11,000円(税込)を仕入先へ返品するとともに、年間取引高に応じたリベート33,000円(税込)を受け取り、いずれも買掛金と相殺した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 買掛金 | 44,000 | 仕入戻し高 | 11,000 |
| 仕入割戻高 | 33,000 | ||
| 合計 | 44,000 | 合計 | 44,000 |
仕入戻し高・仕入割戻高はいずれも仕入の控除項目であり、対応する仕入税額控除額も減少する。
顧客に発送した商品の運送会社
設例:顧客に発送した商品の運送会社への支払運賃3,300円(税込・課税仕入)を、月末に普通預金口座から支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 荷造運賃 | 3,300 | 普通預金 | 3,300 |
顧客から別途受け取る送料は売上、自社が負担する発送費用は荷造運賃として区分する。
商品発送用の段ボールと緩衝材
設例:商品発送用の段ボールと緩衝材16,500円(税込・課税仕入)を購入し、代金は現金で支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 消耗品費 | 16,500 | 現金 | 16,500 |
梱包資材は荷造運賃・消耗品費のいずれで処理してもよいが、一度採用した科目は継続して使用する。
型落ちにより販売の見込みが立
設例:型落ちにより販売の見込みが立たなくなった商品(帳簿価額330,000円)を廃棄し、廃棄業者への処分費用5,500円(税込・課税仕入)を現金で支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 商品廃棄損 | 330,000 | 繰越商品 | 330,000 |
| 雑費 | 5,500 | 現金 | 5,500 |
| 合計 | 335,500 | 合計 | 335,500 |
廃棄の事実を税務調査で立証できるよう、廃棄証明書や現物の写真を保存しておく。
在庫商品を委託している外部倉
設例:在庫商品を委託している外部倉庫会社に、月間保管料55,000円(税込・課税仕入)を普通預金口座から支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 支払保管料 | 55,000 | 普通預金 | 55,000 |
自社倉庫にかかる減価償却費や固定資産税と異なり、外部委託の保管料は課税仕入れとして仕入税額控除の対象になる。
輸入仕入と関税の計上
設例:海外の取引先から仕入れた雑貨300個について、仕入代金1,200,000円に関税80,000円を加えた1,280,000円を仕入高として計上し、普通預金口座から支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 仕入高 | 1,280,000 | 普通預金 | 1,280,000 |
輸入取引において通関時に課される関税は、商品の取得に直接要した付随費用として仕入原価に算入する。
輸入消費税の通関納付
設例:海外から仕入れた商品の通関手続きにおいて、税関から輸入消費税及び地方消費税128,000円の納付書が発行され、通関業者を通じて現金で納付した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 仮払消費税等 | 128,000 | 現金 | 128,000 |
輸入取引に係る消費税は、国内の仕入先からの仕入と異なり代金決済とは別に通関時に納付するため、仮払消費税等として個別に計上する。
仕入割戻の受領処理
設例:衣料品の仕入先から、年間の仕入実績に応じた仕入割戻(リベート)として110,000円(消費税込)の通知を受け、買掛金と相殺した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 買掛金 | 110,000 | 仕入割戻 | 100,000 |
| 仮払消費税等 | 10,000 | ||
| 合計 | 110,000 | 合計 | 110,000 |
仕入割戻は仕入代金の一部返還であり、原則として仕入高から控除する(仕入割戻勘定を用いる場合は仕入高のマイナス項目として損益計算書上表示する)。
受託販売の手数料計上
設例:委託者から販売を受託した雑貨を顧客へ110,000円(消費税込)で販売して現金を受け取り、委託販売預り金として計上するとともに、販売代金の10%に当たる受託手数料11,000円(消費税込)を控除した残額を委託者へ送金した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 受託販売預り金 | 11,000 | 受取手数料 | 10,000 |
| 仮受消費税等 | 1,000 | ||
| 合計 | 11,000 | 合計 | 11,000 |
受託販売において受託者(代理人)は、販売代金の全額を売上に計上せず、委託者から受け取る手数料のみを自社の収益として認識する。
消化仕入の計上処理
設例:取引先ブランドとの消化仕入契約に基づき、店舗什器に陳列していた商品が顧客に販売されたことにより、販売と同時に当該商品の仕入高220,000円(消費税込)を計上し、同額を買掛金として認識した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 仕入高 | 200,000 | 買掛金 | 220,000 |
| 仮払消費税等 | 20,000 | ||
| 合計 | 220,000 | 合計 | 220,000 |
消化仕入は商品の所有権が販売時まで仕入先に留保される取引形態であり、店舗は商品が売れるまで仕入(在庫)を計上しない。
個人からの中古品買取
設例:古物商許可に基づき来店した個人客から中古ブランド品を査定のうえ55,000円で買い取り、現金を支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 仕入高 | 50,000 | 現金 | 55,000 |
| 仮払消費税等 | 5,000 | ||
| 合計 | 55,000 | 合計 | 55,000 |
古物商が適格請求書発行事業者でない個人から買い取る場合でも、インボイス制度上の特例により古物台帳等の一定事項を保存することで、仕入税額控除の対象とすることができる。
人件費
インフルエンサーPR費用
設例:商品のPR投稿を依頼していた個人のSNS発信者に対し、業務委託契約に基づく報酬として110,000円(消費税込)の請求書を受け取り、源泉所得税10,210円を控除した残額99,790円を普通預金口座から支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 広告宣伝費 | 100,000 | 普通預金 | 99,790 |
| 仮払消費税等 | 10,000 | 預り金 | 10,210 |
| 合計 | 110,000 | 合計 | 110,000 |
個人に支払うPR報酬は原稿料等の源泉徴収の対象となる場合があり、報酬額から源泉所得税を控除した残額を支払い、預り金として翌月納付する。
アルバイトの通勤交通費
設例:店舗で勤務するアルバイト従業員10名に対し、当月分の通勤に係る実費相当の交通費66,000円を給与とは別に現金で支給した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 旅費交通費 | 66,000 | 現金 | 66,000 |
通勤に通常必要と認められる範囲の交通費は、非課税の通勤手当として旅費交通費に計上し、給与とは区分して管理する。
経費・業種特有
顧客からの品質クレームを受け
設例:顧客からの品質クレームを受け、既に販売した商品(税込11,000円)の代金相当額を現金で全額返金した。返品はなく、商品は顧客がそのまま使用することとした。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 売上 | 11,000 | 現金 | 11,000 |
返金額は当初の課税売上に対する対価の返還等として、消費税の課税標準額からも控除する。
代金引換手数料の処理
設例:代金引換で発送した商品の配送を委託する宅配便業者から、当月分の代引き手数料330,000円(消費税込)の請求を受け、普通預金口座から支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 支払手数料 | 300,000 | 普通預金 | 330,000 |
| 仮払消費税等 | 30,000 | ||
| 合計 | 330,000 | 合計 | 330,000 |
代引き手数料は商品の販売に直接付随する費用であるが、売上原価ではなく支払手数料として販売費に計上するのが一般的である。
越境EC決済手数料計上
設例:海外向け販売を代行する越境ECサイト運営会社から、当月の海外売上に対する決済手数料及びプラットフォーム利用料として55,000円の請求を受け、翌月末払いとして未払金に計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 支払手数料 | 55,000 | 未払金 | 55,000 |
国外の事業者に支払う越境ECプラットフォームの手数料は、役務の提供地等により消費税の課税関係の判定を要する場合がある。
催事出店料の支払い
設例:商業施設で開催された期間限定の催事に出店し、会場使用料として220,000円(消費税込)を現金で支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 地代家賃 | 200,000 | 現金 | 220,000 |
| 仮払消費税等 | 20,000 | ||
| 合計 | 220,000 | 合計 | 220,000 |
催事・イベントへの出店に伴う会場使用料は、期間や契約内容に応じて地代家賃又は支払手数料として処理する。
万引き被害の保険金受取
設例:店舗で発生した万引き被害について加入していた盗難保険会社に保険金を請求していたところ、保険金220,000円が普通預金口座に入金された。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 普通預金 | 220,000 | 保険差益 | 220,000 |
盗難による損失を計上済みの場合、受け取った保険金は保険差益(雑収入)として益金に計上する。消費税は不課税取引に該当する。
配送料値上げ分の未払
設例:契約する宅配便業者から配送運賃の改定通知を受け、既に発送済みの当月分出荷2,000件について1件あたり55円(消費税込)の値上げ差額合計121,000円(消費税込)を支払運賃として未払計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 支払運賃 | 110,000 | 未払金 | 121,000 |
| 仮払消費税等 | 11,000 | ||
| 合計 | 121,000 | 合計 | 121,000 |
運送会社の運賃改定による差額請求は、原則として値上げの原因となった出荷が属する期の費用として未払計上する。
チャージバックの処理
設例:クレジットカード決済で販売した商品について、名義人からの異議申立てにより決済が取り消されるチャージバックが発生し、決済代行会社から売上取消額22,000円(消費税込)が普通預金口座から引き落とされた。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 20,000 | 普通預金 | 22,000 |
| 仮受消費税等 | 2,000 | ||
| 合計 | 22,000 | 合計 | 22,000 |
チャージバックにより取消しが確定した売上は、原則として取消しが確定した期の売上高から減額処理する。商品が未回収の場合は別途損失計上を検討する。
店舗改装の修繕費処理
設例:10年前に開店した店舗の内装について、経年劣化した床材や壁紙の張替えを行い、原状回復の範囲にとどまる工事費用330,000円(消費税込)を普通預金口座から支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 修繕費 | 300,000 | 普通預金 | 330,000 |
| 仮払消費税等 | 30,000 | ||
| 合計 | 330,000 | 合計 | 330,000 |
建物の価値を増加させず原状回復にとどまる工事費用は、修繕費として支出時の損金に算入する。
シャッターの修理費用
設例:店舗入口のシャッターが故障して開閉不能となったため、部品交換による修理を業者に依頼し、修理費用88,000円(消費税込)を現金で支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 修繕費 | 80,000 | 現金 | 88,000 |
| 仮払消費税等 | 8,000 | ||
| 合計 | 88,000 | 合計 | 88,000 |
既存設備の機能を維持するための部品交換や修理は、資本的支出に該当しない限り修繕費として当期の損金に算入する。
繁忙期の臨時雇用費用
設例:年末商戦の繁忙期に対応するため短期のアルバイトを臨時に10名雇用し、当月分の給与合計880,000円を普通預金口座から支給した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 雑給 | 880,000 | 普通預金 | 880,000 |
繁忙期のみ雇用する短期アルバイトの給与は、正社員の給与手当と区分して雑給として処理することが多い。
古物商許可の申請費用
設例:中古品の買取販売事業を開始するにあたり、所轄の公安委員会に古物商許可を申請し、許可手数料19,000円を現金で納付した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 租税公課 | 19,000 | 現金 | 19,000 |
古物商許可の申請手数料は行政手数料であり非課税取引に該当するため、消費税を区分せず租税公課として全額費用計上する。
モール月額出店料の支払
設例:出店しているECモールの運営会社に対し、月額出店料52,800円(消費税込み)を普通預金口座から支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 支払手数料 | 48,000 | 普通預金 | 52,800 |
| 仮払消費税等 | 4,800 | ||
| 合計 | 52,800 | 合計 | 52,800 |
モールの月額出店料は販売の場の提供に係る役務の対価として課税仕入れとなり、売上連動の販売手数料と同様にモール発行のインボイスを保存する。
配送代行手数料の支払
設例:ECモールのフルフィルメントサービスを利用しており、当月分の保管・梱包・配送代行手数料132,000円(消費税込み)が売上金の入金時に控除されたため、売掛金から振り替えた。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 荷造運賃 | 120,000 | 売掛金 | 132,000 |
| 仮払消費税等 | 12,000 | ||
| 合計 | 132,000 | 合計 | 132,000 |
配送代行手数料は課税仕入れであり、売上金から控除されて入金される場合も売上と相殺せず総額で費用計上する。
リスティング広告費の支払
設例:検索連動型のリスティング広告を国内の広告代理店を通じて出稿し、当月分の広告費165,000円(消費税込み)の請求を受けて未払金に計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 広告宣伝費 | 150,000 | 未払金 | 165,000 |
| 仮払消費税等 | 15,000 | ||
| 合計 | 165,000 | 合計 | 165,000 |
国内代理店経由の広告費は課税仕入れとなるが、国外事業者から直接受ける広告配信は事業者向け電気通信利用役務としてリバースチャージ方式の対象となることがある。
アフィリエイト報酬の支払
設例:アフィリエイト広告を管理するASP事業者から、成果報酬型広告の当月分報酬66,000円(消費税込み)の請求を受け、普通預金口座から支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 広告宣伝費 | 60,000 | 普通預金 | 66,000 |
| 仮払消費税等 | 6,000 | ||
| 合計 | 66,000 | 合計 | 66,000 |
アフィリエイト報酬は成果に応じた広告宣伝の役務提供の対価として課税仕入れとなり、媒体費と同様に広告宣伝費で処理する。
ECカート利用料の支払
設例:自社ECサイトに導入しているクラウド型カートシステムの月額利用料16,500円(消費税込み)がクレジットカード決済されたため、未払金に計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 支払手数料 | 15,000 | 未払金 | 16,500 |
| 仮払消費税等 | 1,500 | ||
| 合計 | 16,500 | 合計 | 16,500 |
国内事業者のカートシステム利用料は課税仕入れであり、カード決済でもカード会社の利用明細ではなく提供事業者のインボイスを保存する。
後払い決済手数料の支払
設例:後払い決済サービスの決済事業者から、当月の利用実績に応じた決済手数料41,800円(消費税込み)の請求を受け、未払金に計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 支払手数料 | 38,000 | 未払金 | 41,800 |
| 仮払消費税等 | 3,800 | ||
| 合計 | 41,800 | 合計 | 41,800 |
後払い決済の手数料は代金回収事務や立替払いに係る役務提供の対価として課税仕入れとなり、非課税のクレジットカード加盟店手数料とは取扱いが異なる。
カード加盟店手数料の処理
設例:クレジットカード会社と直接締結した加盟店契約に基づき、当月のカード売上253,000円(消費税込み)から加盟店手数料8,855円を控除した244,145円が普通預金口座に入金された。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 普通預金 | 244,145 | 売掛金 | 253,000 |
| 支払手数料 | 8,855 | ||
| 合計 | 253,000 | 合計 | 253,000 |
カード会社へ直接支払う加盟店手数料は金銭債権の譲渡に係る対価として非課税であり、仕入税額控除の対象にならない点で決済代行会社の手数料と異なる。
商品撮影の外注費
設例:商品ページに掲載する写真の撮影を法人が運営する撮影スタジオに依頼し、撮影料77,000円(消費税込み)を普通預金口座から支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 広告宣伝費 | 70,000 | 普通預金 | 77,000 |
| 仮払消費税等 | 7,000 | ||
| 合計 | 77,000 | 合計 | 77,000 |
法人への撮影料は源泉徴収が不要だが、個人のカメラマンに支払う場合は写真の報酬として10.21%の源泉徴収の対象となる点に留意する。
返品送料の負担
設例:商品の不良により返品を受け付け、顧客からの返送に係る着払運賃1,100円(消費税込み)を負担して宅配便業者へ現金で支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 荷造運賃 | 1,000 | 現金 | 1,100 |
| 仮払消費税等 | 100 | ||
| 合計 | 1,100 | 合計 | 1,100 |
当社負担の返品送料は運送役務に係る課税仕入れであり、返品による売上の対価の返還(売上戻り)とは区分して処理する。
ポイント原資負担金の支払
設例:ECモールが主催するポイントアップキャンペーンに参加し、顧客へ付与されたポイントの原資負担金26,400円(消費税込み)が当月の売上金から控除されたため、販売促進費に計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 販売促進費 | 24,000 | 売掛金 | 26,400 |
| 仮払消費税等 | 2,400 | ||
| 合計 | 26,400 | 合計 | 26,400 |
モールの規約上ポイント原資負担金が販売促進に係る役務の対価と定められている場合は課税仕入れとなるため、モール発行の明細で消費税区分を確認する。
通関手数料の支払
設例:商品輸入の通関手続を委託している通関業者から、通関業務の報酬13,200円(消費税込み)の請求を受け、普通預金口座から支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 支払手数料 | 12,000 | 普通預金 | 13,200 |
| 仮払消費税等 | 1,200 | ||
| 合計 | 13,200 | 合計 | 13,200 |
通関業者の報酬は国内における役務提供として課税仕入れとなり、同じ請求書で精算される関税(不課税)や輸入消費税(仮払消費税等)とは区分して処理する。
設備・資産・保険
セルフレジのリース料
設例:店舗に導入したセルフレジ精算機のリース契約に基づき、当月分のリース料55,000円(消費税込)が普通預金口座から引き落とされた。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 賃借料 | 50,000 | 普通預金 | 55,000 |
| 仮払消費税等 | 5,000 | ||
| 合計 | 55,000 | 合計 | 55,000 |
リース取引が賃貸借処理となるオペレーティング・リースに該当する場合、月額リース料を賃借料として費用計上する。
防犯カメラ設置費用
設例:店舗の万引き対策として防犯カメラ一式を330,000円(消費税込)で購入し設置工事を完了し、代金を普通預金口座から支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 器具備品 | 300,000 | 普通預金 | 330,000 |
| 仮払消費税等 | 30,000 | ||
| 合計 | 330,000 | 合計 | 330,000 |
防犯カメラは店舗設備として器具備品に計上し、耐用年数に応じて減価償却を行う(少額の場合は取得価額に応じ即時償却等の検討可)。
送料無料キャンペーン
設例:一定金額以上の購入者を対象とした送料無料キャンペーンを実施し、本来顧客負担となる配送料相当額のうち当社が負担した165,000円(消費税込)を宅配便業者へ普通預金口座から支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 荷造運賃 | 150,000 | 普通預金 | 165,000 |
| 仮払消費税等 | 15,000 | ||
| 合計 | 165,000 | 合計 | 165,000 |
送料無料キャンペーンにより当社が負担する配送料は、販売促進を目的とする販売費として荷造運賃(発送費)に計上する。
自社アプリの開発費用
設例:顧客向け通販アプリを外部の開発会社に発注し、システム開発が完成し引渡しを受けたことに伴い、開発費用3,300,000円(消費税込)をソフトウェアとして資産計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| ソフトウェア | 3,000,000 | 未払金 | 3,300,000 |
| 仮払消費税等 | 300,000 | ||
| 合計 | 3,300,000 | 合計 | 3,300,000 |
自社利用目的のソフトウェア開発費用は、将来の収益獲得又は費用削減が確実である場合、無形固定資産(ソフトウェア)として資産計上し、原則5年以内で償却する。
店舗改装の資本的支出
設例:店舗の売場面積を拡張し集客力を高めるための大規模改装工事を行い、建物の価値を高める資本的支出に該当する工事費用5,500,000円(消費税込)を建物附属設備として資産計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 建物附属設備 | 5,000,000 | 未払金 | 5,500,000 |
| 仮払消費税等 | 500,000 | ||
| 合計 | 5,500,000 | 合計 | 5,500,000 |
建物の耐久性を増し価値を高める支出は資本的支出に該当し、修繕費として一時の損金とせず資産計上のうえ減価償却により費用化する。
顧客名簿管理ソフト導入
設例:会員顧客の購買履歴を一元管理する顧客名簿管理ソフトウェアを220,000円(消費税込)で購入し、即日利用を開始したためソフトウェアとして資産計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| ソフトウェア | 200,000 | 普通預金 | 220,000 |
| 仮払消費税等 | 20,000 | ||
| 合計 | 220,000 | 合計 | 220,000 |
既製のパッケージソフトウェアを購入した場合も、利用可能期間が1年以上に及ぶものは無形固定資産として資産計上し償却する(取得価額が少額の場合は消耗品費として損金算入可)。
セルフレジの購入
設例:店舗の会計待ち時間を減らすためセミセルフレジ1台を導入し、本体価格275,000円(消費税込み)を普通預金口座から支払い、器具備品に計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 器具備品 | 250,000 | 普通預金 | 275,000 |
| 仮払消費税等 | 25,000 | ||
| 合計 | 275,000 | 合計 | 275,000 |
税抜経理では税抜250,000円が取得価額の判定基準となり30万円未満のため、中小企業者等の少額減価償却資産の特例による事業供用年度での全額損金算入を選択できる。
陳列什器の購入
設例:売場のレイアウト変更にあわせて陳列棚・ゴンドラ什器一式を396,000円(消費税込み)で購入し、代金は翌月払いとして器具備品に計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 器具備品 | 360,000 | 未払金 | 396,000 |
| 仮払消費税等 | 36,000 | ||
| 合計 | 396,000 | 合計 | 396,000 |
少額資産の判定は通常1単位として取引される什器ごとに行うため、一式で購入した場合も1台10万円未満のものは消耗品費として損金算入できる。
配達用車両の購入
設例:ネットスーパー事業の配達用として軽貨物車両を導入し、車両本体価格1,485,000円(消費税込み)を普通預金口座から支払った。登録関係の諸費用は別途処理した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 車両運搬具 | 1,350,000 | 普通預金 | 1,485,000 |
| 仮払消費税等 | 135,000 | ||
| 合計 | 1,485,000 | 合計 | 1,485,000 |
購入時に併せて支払う自動車税環境性能割や検査登録の法定費用は不課税・非課税であり、車両本体の取得価額と区分して租税公課等で処理する。
倉庫保証金の差入
設例:在庫保管用の倉庫を賃借する契約を締結し、退去時に返還される保証金660,000円を普通預金口座から差し入れた。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 差入保証金 | 660,000 | 普通預金 | 660,000 |
返還が予定される保証金の差入れは資産の譲渡等の対価に該当せず不課税であり、契約上返還されない償却部分は事業用建物の賃借に係る課税仕入れとして区分する。
動産総合保険料の支払
設例:店頭商品と倉庫在庫の盗難・破損に備える動産総合保険を契約し、保険期間1年分の保険料79,200円を普通預金口座から支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 保険料 | 79,200 | 普通預金 | 79,200 |
損害保険料は消費税の非課税取引に該当するため仮払消費税等は計上せず、保険期間が決算をまたぐ場合は短期前払費用の取扱いを検討する。
ECサイト構築費の計上
設例:カート・決済機能を備えた自社ECサイトの構築を制作会社に依頼し、完成引渡しを受けた制作費用1,760,000円(消費税込み)をソフトウェアとして資産計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| ソフトウェア | 1,600,000 | 未払金 | 1,760,000 |
| 仮払消費税等 | 160,000 | ||
| 合計 | 1,760,000 | 合計 | 1,760,000 |
会社案内程度のホームページ制作費は広告宣伝費等で処理できるが、検索・決済等のプログラム機能を持つECサイトの構築費はソフトウェアとして資産計上し償却する。
決算・税務・その他
店頭で商品22,000円(税
設例:店頭で商品22,000円(税込)を現金で販売し、購入額の5%にあたる1,100円分の自社ポイントを付与した。このポイントは次回以降の購入時に1ポイント1円として利用できる仕組みとした。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 22,000 | 売上 | 22,000 |
| ポイント引当金繰入 | 1,100 | ポイント引当金 | 1,100 |
| 合計 | 23,100 | 合計 | 23,100 |
税務上ポイント引当金繰入額は原則として損金算入できないため、法人税申告時に加算調整が必要になる。
前回来店時に付与されたポイン
設例:前回来店時に付与されたポイントのうち800円分を、今回購入した商品16,500円(税込)の代金に充当し、残額15,700円を現金で受け取った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 15,700 | 売上 | 16,500 |
| ポイント引当金 | 800 | ||
| 合計 | 16,500 | 合計 | 16,500 |
ポイント充当分を差し引いた残額のみを受け取っても、売上は値引き前の商品価額全額で計上する。
決算にあたり商品の実地棚卸を行い
設例:決算にあたり商品の実地棚卸を行い、期末商品棚卸高は2,200,000円(税込)と確定した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 繰越商品 | 2,200,000 | 仕入 | 2,200,000 |
期首商品棚卸高を仕入へ振り替える仕訳とセットで行う決算整理仕訳である。
棚卸の結果、万引きによるもの
設例:棚卸の結果、万引きによるものと判断される商品ロス(帳簿価額22,000円)が判明したため、雑損失として処理した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 雑損失 | 22,000 | 繰越商品 | 22,000 |
万引きロスは対価の支払いを伴わないため課税仕入れに該当せず、仕入税額控除の対象にはならない。
決算セールで通常売価16,5
設例:決算セールで通常売価16,500円の商品を3,300円値引きし、13,200円(税込)で販売して現金を受け取った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 13,200 | 売上 | 13,200 |
値引き後の実際の販売価額で売上を計上すればよく、値引額を別途仕訳する必要はない。
予約商品発送時の売上計上
設例:予約受付時に前受金550,000円(消費税込)を受け取っていた新商品50個について、当該商品を発送し顧客への引渡しが完了したため、前受金を売上高に振替計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 前受金 | 550,000 | 売上高 | 500,000 |
| 仮受消費税等 | 50,000 | ||
| 合計 | 550,000 | 合計 | 550,000 |
前受金として預かっていた予約代金は、商品の引渡し時に売上高及び仮受消費税等に振り替える。
後払い決済の未回収
設例:通販サイトでの後払い決済を利用した顧客に対する売掛金のうち、支払期限を60日超過しても入金がない330,000円について、回収可能性が低いと判断し貸倒引当金を設定した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 貸倒引当金繰入 | 330,000 | 貸倒引当金 | 330,000 |
後払い決済の未回収債権は、個別の回収状況に応じて貸倒引当金を計上し、回収不能が確定した時点で貸倒損失に振り替える。
POSレジの資産計上
設例:新型のPOSレジシステムを440,000円(消費税込)で購入し設置したが、取得価額が少額減価償却資産の特例の対象となる30万円未満に該当しないため、器具備品として資産計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 器具備品 | 400,000 | 未払金 | 440,000 |
| 仮払消費税等 | 40,000 | ||
| 合計 | 440,000 | 合計 | 440,000 |
中小企業者等の少額減価償却資産の特例は取得価額30万円未満の資産が対象であり、これを超える資産は通常の減価償却により費用化する。
在庫商品の評価損計上
設例:決算にあたり保有する在庫商品のうち、著しく品質が低下し時価が下落した商品について、帳簿価額550,000円を時価380,000円まで切り下げ、差額170,000円を商品評価損として計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 商品評価損 | 170,000 | 商品 | 170,000 |
棚卸資産の時価が著しく下落し回復の見込みがない場合、低価法により帳簿価額を時価まで切り下げ、評価損を計上することができる。
季節商品の期末持越し
設例:夏物商材のうち当期に販売しきれず翌期に持ち越すこととした商品330,000円について、通常の販売可能性があると判断し、評価替えを行わず取得原価のまま棚卸資産に計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 商品 | 330,000 | 仕入高 | 330,000 |
季節商品であっても販売可能性があり時価の下落がない場合は取得原価のまま次期に繰り越し、評価損は計上しない。
福袋原価の一括振替
設例:福袋500個に詰め合わせた衣料品・雑貨(個別の原価合計1,100,000円)が完売したため、商品勘定で管理していた在庫を取り崩し、福袋の総原価1,100,000円を仕入高に振替計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 仕入高 | 1,100,000 | 商品 | 1,100,000 |
福袋のように複数の商品を詰め合わせて販売する場合も、原価は個々の商品原価を合算して把握し、売上原価として計上する。
ラッピング材の貯蔵品
設例:決算にあたり、ギフト包装用に大量購入していたラッピング資材のうち期末時点で未使用のまま残っていた100,000円相当を、消耗品費から貯蔵品に振替計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 貯蔵品 | 100,000 | 消耗品費 | 100,000 |
期末に未使用のまま残っている消耗品等で重要性がある場合は、貯蔵品として資産計上し、翌期に費用化する。
レビュー投稿謝礼ポイント
設例:商品購入者がレビューを投稿した際に付与する謝礼ポイント制度に基づき、当月の投稿件数200件に対し1件500円相当のポイント合計100,000円を付与し、将来の利用に備え販売促進費として引当計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 販売促進費 | 100,000 | ポイント引当金 | 100,000 |
商品購入を伴わないレビュー投稿への謝礼ポイントは、値引きではなく販売促進費として処理し、将来の利用見込みに応じ引当金を計上する。
棚卸減耗損の計上
設例:実地棚卸を行ったところ、帳簿上の在庫数量に対し実際の在庫数量が不足しており、原因不明の数量差異に相当する商品220,000円を棚卸減耗損として計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 棚卸減耗損 | 220,000 | 商品 | 220,000 |
棚卸減耗損は、帳簿棚卸高と実地棚卸高との数量差異により生じる損失であり、原価性が認められる場合は売上原価に、認められない場合は営業外費用又は特別損失に計上する。
役員私用疑いの商品消失
設例:店舗商品の一部110,000円相当が実地棚卸で不明となり調査した結果、役員が私的に持ち出した疑いが強いと判断されたため、盗難や減耗としては処理せず役員貸付金として計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 役員貸付金 | 110,000 | 商品 | 110,000 |
役員による私的費消の疑いがある場合、棚卸減耗損として損金処理すると否認リスクがあるため、役員に対する貸付金として計上し、認定利息の検討も要する。
簡易課税(第2種)試算
設例:小売業(消費税法上の第2種事業)を営む事業者として簡易課税制度を選択しており、決算にあたり当期の仮受消費税等3,000,000円にみなし仕入率80%を適用して納付すべき消費税等600,000円を算定するとともに、期中に記帳していた仮払消費税等2,200,000円との差額を精算した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 仮受消費税等 | 3,000,000 | 仮払消費税等 | 2,200,000 |
| 未払消費税等 | 600,000 | ||
| 雑収入 | 200,000 | ||
| 合計 | 3,000,000 | 合計 | 3,000,000 |
簡易課税制度では実際の課税仕入れの多寡にかかわらず、業種区分に応じたみなし仕入率により納付税額を計算するため、実際の仮払消費税等との差額は雑収入又は雑損失として調整する。
季節商品の評価損計上
設例:決算にあたり、シーズンの終了した冬物衣料のうち流行遅れにより今後通常の価額で販売できないと認められる商品について、帳簿価額440,000円を処分見込価額154,000円に切り下げ、差額286,000円を商品評価損とした。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 商品評価損 | 286,000 | 商品 | 286,000 |
季節商品の評価損は、単に売れ残ったことのみでは足りず、今後通常の方法により販売できないことが過去の実績等から明らかな場合に損金算入が認められ、消費税の対象外である。
締め後売上の計上
設例:法人顧客への掛売上は毎月20日締めで請求しているところ、決算にあたり締め日後から期末までに引渡しを終えた商品308,000円(消費税込み)を売掛金として追加計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 売掛金 | 308,000 | 売上高 | 280,000 |
| 仮受消費税等 | 28,000 | ||
| 合計 | 308,000 | 合計 | 308,000 |
締め後売上は請求書の発行前であっても引渡しの日の属する事業年度の収益となるため、決算では締め日から期末までの出荷分の計上漏れを確認する。
現金過不足の決算整理
設例:レジ精算時に生じた原因不明の差額を計上していた現金過不足勘定の借方残高4,400円について、決算日までに原因が判明しなかったため雑損失に振り替えた。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 雑損失 | 4,400 | 現金過不足 | 4,400 |
原因不明の現金過不足は対価性がなく消費税は不課税であり、決算において借方残高は雑損失、貸方残高は雑収入へ振り替える。
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本ページは一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の税務判断を行うものではありません。金額・取引はすべて設例(モデルケース)です。税制・法令は改正される場合があります(令和8年度税制改正を反映し、2026年7月に作成・最終更新)。実際の処理は顧問税理士など専門家へご確認ください。
