介護・福祉の仕訳事例集【設例つき60本】

公開日:2026年7月11日(令和8年度税制改正対応)|収録60本・全仕訳の貸借を検算済み

介護報酬の2か月遅れ入金と国保連への請求、非課税と課税(保険外サービス)の区分、処遇改善加算の賃金改善 ── 介護・障害福祉事業の経理実務60本を設例つきで収録しました。 各事例は「設例 → 借方/貸方の仕訳表 → 実務メモ」の順で、タップすると開きます。

売上・入金

通所介護事業所は4月分の介護

設例:通所介護事業所は4月分の介護報酬について、保険給付費相当額2,700,000円を国民健康保険団体連合会へ請求し、未収金に計上した。

借方科目金額貸方科目金額
未収金2,700,000売上高2,700,000

介護保険サービスの対価(保険給付費部分)は消費税法上非課税売上に該当する。

上記の介護報酬について

設例:上記の介護報酬について、請求から2か月後の6月末に国民健康保険団体連合会から2,700,000円が普通預金口座に入金され、未収金を消し込んだ。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金2,700,000未収金2,700,000

国保連からの入金は請求月の翌々月が通常であり、資金繰り上は入金までの立替期間を見込んだ運転資金の確保が必要となる。

通所介護の利用者から

設例:通所介護の利用者から、当日のサービス利用に係る自己負担額(1割相当)として現金1,200円を窓口で収受した。

借方科目金額貸方科目金額
現金1,200売上高1,200

利用者負担金も保険給付費部分と同一のサービスの対価であるため、非課税売上として処理する。

介護保険の給付対象外となる保

設例:介護保険の給付対象外となる保険外サービス(通院時の付添い延長対応)を提供し、利用者から現金3,300円(消費税込み)を収受した。

借方科目金額貸方科目金額
現金3,300売上高3,000
仮受消費税等300
合計3,300合計3,300

保険外サービスは介護保険の給付対象とならないため課税売上となり、非課税売上が中心の当該事業では区分経理が特に重要となる。

5月分の介護報酬に含まれる介

設例:5月分の介護報酬に含まれる介護職員等処遇改善加算180,000円が確定し、他の介護報酬とともに普通預金口座へ入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金180,000売上高180,000

処遇改善加算も介護報酬の一部として非課税売上に含めて計上する。

通所介護の利用者33名から

設例:通所介護の利用者33名から、当日提供した昼食の食費として1人当たり700円、合計23,100円(消費税込み)を現金で徴収した。

借方科目金額貸方科目金額
現金23,100売上高21,000
仮受消費税等2,100
合計23,100合計23,100

施設内での食事提供は外食に該当し軽減税率ではなく標準税率10%が適用されるため、食材仕入れとは適用税率が異なる。

都道府県から介護職員確保支援

設例:都道府県から介護職員確保支援事業補助金として500,000円の交付を受け、普通預金に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金500,000雑収入500,000

補助金収入は対価性のない取引として消費税の課税対象外(不課税)となり、課税売上割合の計算上は分母・分子いずれにも算入しない。

返戻分の再請求

設例:上記で返戻された分について、被保険者番号を訂正したうえで翌月分の介護報酬と合わせて再請求し、増額分1,800円を未収金に再計上した。

借方科目金額貸方科目金額
未収金1,800売上高1,800

返戻の原因が記載事項の軽微な誤りである場合は翌月の通常請求と合わせて再請求できるが、原因によっては国保連への照会や利用者への確認が必要となる場合もある。

障害福祉サービス費請求

設例:就労継続支援B型事業所が、当月分の障害福祉サービス費(訓練等給付費)相当額880,000円を国民健康保険団体連合会へ請求し、未収金に計上した。

借方科目金額貸方科目金額
未収金880,000売上高880,000

障害者総合支援法に基づく指定障害福祉サービスの対価も、介護保険サービスと同様に消費税法上非課税売上に該当する。

自費の家事援助

設例:通所介護の利用者から、大掃除や庭の草むしりなど日常生活の範囲を超える家事援助を保険外の自費サービスとして依頼され、対応した費用として現金5,500円(消費税込み)を収受した。

借方科目金額貸方科目金額
現金5,500売上高5,000
仮受消費税等500
合計5,500合計5,500

日常生活の範囲を超える家事援助は介護保険の給付対象外となるため、提供する際は保険サービスと明確に区分した契約書及び料金表を整備しておく必要がある。

福祉用具貸与(手すり)

設例:要介護認定を受けた利用者へ工事を伴わない可搬型の手すりを貸与し、当月分の福祉用具貸与費(利用者負担分を含む)2,200円(消費税込み)を普通預金で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金2,200売上高2,000
仮受消費税等200
合計2,200合計2,200

福祉用具貸与は介護保険の給付対象であっても消費税法施行令14条の2の非課税範囲から除外されており、身体障害者用物品に該当する品目を除き利用者負担分を含めた全額が課税売上となる。

特定福祉用具の販売

設例:要介護認定を受けた利用者に特定福祉用具販売の対象となる腰掛便座(ポータブルトイレ)を販売し、代金33,000円(消費税込み、福祉用具購入費の保険給付相当額を含む)を現金で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
現金33,000売上高30,000
仮受消費税等3,000
合計33,000合計33,000

特定福祉用具販売も福祉用具貸与と同様に消費税法上の非課税範囲(消令14条の2)から除外されており、介護保険の給付対象であっても身体障害者用物品に該当しない限り課税売上となる点に注意する。

住宅改修費の受領委任払

設例:手すりの取付け及び段差解消の住宅改修工事を行い、工事代金165,000円(消費税込み)について、受領委任払いにより保険給付相当額148,500円を国民健康保険団体連合会から、利用者負担分16,500円を利用者本人から、それぞれ普通預金で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金165,000売上高150,000
仮受消費税等15,000
合計165,000合計165,000

住宅改修費は介護保険の支給対象であっても消費税法上の非課税範囲に含まれておらず、受領委任払いにより保険者から直接受け取る保険給付相当額を含めた工事代金全体が課税売上となる。

ケアプラン作成料

設例:居宅介護支援事業所が、当月分のケアプラン作成に係る居宅介護支援費18,000円を国民健康保険団体連合会へ請求し、未収金に計上した。

借方科目金額貸方科目金額
未収金18,000売上高18,000

居宅介護支援(ケアプラン作成)は利用者負担が生じない全額保険給付のサービスであり、消費税法上も非課税売上に該当する。

見守りセンサー補助金

設例:見守りセンサーの導入費用の一部について都道府県から介護ロボット導入支援事業補助金330,000円の交付決定を受け、普通預金に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金330,000雑収入330,000

介護ロボットやICT機器の導入支援補助金は対価性のない不課税収入であり、法人税法上は交付を受けた事業年度の益金に算入するのが原則である。

バザーの物品販売収入

設例:地域交流を目的として事業所主催のバザーを開催し、利用者家族や地域住民へ手工芸品等を販売した売上として現金82,500円(消費税込み)を収受した。

借方科目金額貸方科目金額
現金82,500雑収入75,000
仮受消費税等7,500
合計82,500合計82,500

事業者が主催するバザーでの物品販売は社会福祉事業に付随する取引であっても消費税法上の非課税範囲には含まれておらず、課税事業者であれば課税売上として消費税の申告に含める必要がある。

社福法人会計との相違

設例:短期入所生活介護事業所が、当月分の介護報酬(保険給付費相当額)1,650,000円を国民健康保険団体連合会へ請求し、未収金に計上した。

借方科目金額貸方科目金額
未収金1,650,000売上高1,650,000

株式会社等が行う場合はこのように未収金・売上高の科目で処理するが、社会福祉法人が同一の取引を行う場合は社会福祉法人会計基準に基づき「事業未収金」及び「介護保険事業収益」の科目を用いて処理する点が異なる。

WAM融資の借入実行

設例:独立行政法人福祉医療機構から施設整備資金として22,000,000円の融資を受け、全額が普通預金に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金22,000,000長期借入金22,000,000

福祉医療機構の融資は民間金融機関と比較して長期・低利であることが特徴であり、社会福祉施設等の整備資金として広く利用されている。

WAM借入金の元利返済

設例:福祉医療機構からの借入金について、元金均等返済方式による当月の返済額(元金150,000円及び利息38,500円、計188,500円)を普通預金から返済した。

借方科目金額貸方科目金額
長期借入金150,000普通預金188,500
支払利息38,500
合計188,500合計188,500

元金均等返済方式は毎回の元金返済額が一定となるため、返済が進むにつれて利息負担が逓減し、当初は返済総額に占める利息の割合が高くなる点が特徴である。

▲ このページの先頭へ

仕入・外注

通所介護の利用者への昼食提供の

設例:通所介護の利用者への昼食提供のための食材を仕入れ、代金として現金32,400円(消費税込み)を支払った。

借方科目金額貸方科目金額
食材費30,000現金32,400
仮払消費税等2,400
合計32,400合計32,400

食材の仕入れは飲食料品として軽減税率8%の対象となり、標準税率10%の課税仕入れと区分して経理する。

利用者への貸与用に福祉用具(

設例:利用者への貸与用に福祉用具(車いす2台)を220,000円(消費税込み)で仕入れ、代金は普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
器具備品200,000普通預金220,000
仮払消費税等20,000
合計220,000合計220,000

福祉用具貸与に係る介護報酬は非課税売上となる一方、貸与用資産の仕入れ自体は課税仕入れであり、共通対応分として課税売上割合による按分の対象となる。

派遣介護士の派遣料

設例:人員不足を補うため人材派遣会社から介護職員の派遣を受け、当月分の派遣料330,000円(消費税込み)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
外注費300,000普通預金330,000
仮払消費税等30,000
合計330,000合計330,000

労働者派遣契約に基づく派遣料は派遣元との役務提供契約の対価であり、派遣元における雇用契約に基づく給与ではないため、自社では外注費(課税仕入れ)として処理する。

▲ このページの先頭へ

人件費

受け取った処遇改善加算相当額

設例:受け取った処遇改善加算相当額180,000円を、処遇改善手当として対象職員の給与に上乗せして支給した。

借方科目金額貸方科目金額
給料手当180,000普通預金180,000

処遇改善加算は職員の賃金改善に確実に充当することが算定要件であり、給与明細上も他の手当と区分して支給額を明示することが望ましい。

正職員に対する6月分給与について

設例:正職員に対する6月分給与について、総支給額2,800,000円から源泉所得税112,000円及び社会保険料本人負担分420,000円を控除し、残額を普通預金から支給した。

借方科目金額貸方科目金額
給料手当2,800,000預り金532,000
普通預金2,268,000
合計2,800,000合計2,800,000

社会保険料は労使折半であり、事業主負担分は別途法定福利費として計上する。

訪問介護の登録ヘルパー5名に

設例:訪問介護の登録ヘルパー5名について、6月分の時給勤務分の給与として合計450,000円を計算し、源泉所得税14,000円を控除した残額を普通預金から振り込んだ。

借方科目金額貸方科目金額
給料手当450,000預り金14,000
普通預金436,000
合計450,000合計450,000

登録ヘルパーは雇用契約に基づく時給制の従業員であるため給与所得として源泉徴収を行い、外注費として処理しない。

処遇改善加算の未払計上

設例:決算にあたり、当期に受け取った介護職員等処遇改善加算のうち、期末時点で未だ職員へ支給していない賃金改善原資220,000円を未払金に計上した。

借方科目金額貸方科目金額
給料手当220,000未払金220,000

処遇改善加算は算定対象月の翌年度に賃金改善を実施する運用も認められているが、その場合は未使用相当額を未払費用として計上し、実績報告書に充当時期を明記しておく。

処遇改善加算の一時金

設例:直近の処遇改善加算の算定額に基づき、対象職員13名に賃金改善分の一時金として合計390,000円を、通常の給与とは別に普通預金から支給した。

借方科目金額貸方科目金額
給料手当390,000普通預金390,000

処遇改善加算は加算額の総額を確実に職員の賃金改善に充てることが算定要件であり、実績報告書の作成にあたっては支給額と加算受領額の対応関係を明確にしておく必要がある。

ベースアップ加算の反映

設例:ベースアップ等支援加算による基本給の増額改定分を反映し、当月の職員給与合計2,860,000円から源泉所得税及び社会保険料本人負担分540,000円を控除した残額を普通預金から支給した。

借方科目金額貸方科目金額
給料手当2,860,000預り金540,000
普通預金2,320,000
合計2,860,000合計2,860,000

ベースアップ等支援加算は月額賃金(基本給又は決まって毎月支払う手当)の改善に充てることが要件とされ、賞与や一時金のみに充当することは認められない点が処遇改善加算と異なる。

介護福祉士の資格手当

設例:介護福祉士の資格を保有する職員に対し、当月給与に資格手当として1人当たり10,000円、対象職員8名分計80,000円を上乗せして普通預金から支給した。

借方科目金額貸方科目金額
給料手当80,000普通預金80,000

資格手当は特定の資格保有者にのみ支給される給与の一部であり、就業規則や賃金規程に支給要件と金額を明記しておくことでトラブルを防止できる。

夜間オンコール待機手当

設例:訪問介護事業所において、夜間の緊急連絡に備えて自宅で待機する職員に対し、実際の呼び出し対応の有無にかかわらず、当月のオンコール待機手当として1人当たり5,000円、5日分25,000円を給与に加算して支給した。

借方科目金額貸方科目金額
給料手当25,000普通預金25,000

オンコール手当は実際に呼び出し対応をしたかどうかにかかわらず待機している事実に対して支払われる点で、実際に稼働した時間に応じて支払われる夜勤手当とは性質が異なる。

賞与引当金の計上

設例:決算にあたり、支給対象期間のうち当期に対応する分として、翌期に支給予定の職員賞与に係る賞与引当金1,800,000円を計上した。

借方科目金額貸方科目金額
賞与引当金繰入1,800,000賞与引当金1,800,000

賞与引当金繰入額は会計上の費用として計上できるが、法人税法上は原則として損金の額に算入されないため、確定申告において別表四で加算調整を行う。

▲ このページの先頭へ

経費・業種特有

通所介護事業所の施設家賃として

設例:通所介護事業所の施設家賃として、当月分330,000円(消費税込み)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
地代家賃300,000普通預金330,000
仮払消費税等30,000
合計330,000合計330,000

施設家賃は非課税売上の保険サービスと課税売上の保険外サービスの双方に対応する共通対応の課税仕入れとなり、課税売上割合を乗じた金額のみが控除対象となる。

介護職員のキャリアアップの

設例:介護職員のキャリアアップのため外部研修を受講し、受講料として55,000円(消費税込み)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
研修費50,000普通預金55,000
仮払消費税等5,000
合計55,000合計55,000

研修費は課税・非課税双方の業務に従事する職員の資質向上に資する共通対応の課税仕入れとして、課税売上割合に応じた仕入税額控除を行う。

介護報酬の返戻

設例:通所介護事業所は前月請求した4月分の介護報酬について、利用者の被保険者番号の記載誤りにより一部1,800円が国民健康保険団体連合会から返戻されたため、未収金の計上額を減額した。

借方科目金額貸方科目金額
売上高1,800未収金1,800

返戻された請求は原因を是正した上で再請求できるが、再請求できる期間には時効があるため速やかな対応が必要である。

過誤調整の返還債務

設例:前年度に提供した通所介護サービスについて、算定要件を満たしていない個別機能訓練加算を誤って請求していたことが判明し、返還すべき過誤調整額33,000円を未払金に計上した。

借方科目金額貸方科目金額
売上高33,000未払金33,000

加算の算定要件を満たさない請求が判明した場合は速やかに保険者へ連絡し、自主的に過誤申立てを行うことで加算の重複的な指摘を避けることができる。

過誤調整額の相殺返還

設例:上記の過誤調整額33,000円について、翌月分の介護報酬請求時に国民健康保険団体連合会からの支払額と相殺される形で返還が完了した。

借方科目金額貸方科目金額
未払金33,000未収金33,000

過誤調整による返還は現金による支払いではなく翌月以降の介護報酬から控除される形で処理されるのが一般的であり、当該月の入金額が通常より減少する点に留意する。

初任者研修受講料負担

設例:新たに採用したパート職員に介護職員初任者研修を受講させ、受講料66,000円(消費税込み)を全額会社負担で普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
研修費60,000普通預金66,000
仮払消費税等6,000
合計66,000合計66,000

業務に直接必要な資格取得のための研修費用を事業主が負担する場合は給与課税されず、研修費として損金算入できる。

喀痰吸引等研修受講料

設例:訪問介護事業所の介護職員に対し、喀痰吸引等の特定行為に係る第三号研修を外部機関で受講させ、受講料及びテキスト代として合計88,000円(消費税込み)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
研修費80,000普通預金88,000
仮払消費税等8,000
合計88,000合計88,000

喀痰吸引等研修を修了し都道府県に認定特定行為業務従事者として登録された介護職員は、医療関係者との連携の下でたんの吸引等の医療的ケアを実施できるようになる。

人材紹介手数料

設例:介護職員の採用にあたり人材紹介会社を利用し、内定者の理論年収に応じた紹介手数料として660,000円(消費税込み)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
支払手数料600,000普通預金660,000
仮払消費税等60,000
合計660,000合計660,000

人材紹介手数料は採用が確定した時点で役務の提供が完了したものとして、原則支払時の損金として一括で費用処理する。

特定技能支援委託料

設例:在留資格「特定技能」で採用した介護職員の生活支援業務を登録支援機関に委託し、月額の支援委託料33,000円(消費税込み)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
支払手数料30,000普通預金33,000
仮払消費税等3,000
合計33,000合計33,000

特定技能外国人の受入れにあたり、住居確保や生活オリエンテーションなどの支援計画の実施を登録支援機関に委託する場合の委託料は課税仕入れとして処理する。

介護ソフト月額利用料

設例:介護記録や請求業務に使用するクラウド型介護ソフトの月額利用料22,000円(消費税込み)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
支払手数料20,000普通預金22,000
仮払消費税等2,000
合計22,000合計22,000

クラウド型ソフトウエアの月額利用料はソフトウエアとして資産計上する必要がなく、役務提供を受けた月の課税仕入れとして処理する。

避難訓練と消防設備点検

設例:年1回の避難訓練の実施と合わせて消防法に基づく消防用設備点検を業者に委託し、点検費用44,000円(消費税込み)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
支払手数料40,000普通預金44,000
仮払消費税等4,000
合計44,000合計44,000

消防用設備等の点検は消防法により義務付けられており、点検の結果不備が判明した場合の是正費用は別途修繕費等として計上する。

BCP策定コンサル費用

設例:感染症や災害発生時における業務継続計画(BCP)の策定支援を専門コンサルタントに依頼し、コンサルティング報酬110,000円(消費税込み)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
支払手数料100,000普通預金110,000
仮払消費税等10,000
合計110,000合計110,000

業務継続計画(BCP)の策定は介護保険の運営基準で全ての事業者に義務付けられており、未策定の場合は報酬算定上の減算対象となる。

第三者評価の受審料

設例:事業所のサービスの質の向上を目的として、外部の第三者評価機関による福祉サービス第三者評価を受審し、受審料165,000円(消費税込み)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
支払手数料150,000普通預金165,000
仮払消費税等15,000
合計165,000合計165,000

第三者評価の受審は指定基準上の義務ではないが、評価結果を公表することで利用者への情報提供や事業所のサービス改善に活用できる。

苦情対応の弁護士相談

設例:利用者家族から寄せられた苦情への対応方針について弁護士に相談し、相談料33,000円(消費税込み)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
支払手数料30,000普通預金33,000
仮払消費税等3,000
合計33,000合計33,000

個人の弁護士に対する相談料の支払いは源泉徴収の対象となるが、弁護士法人など法人に対する支払いの場合は源泉徴収を要しない。

利用者物品の破損弁償

設例:訪問介護中に職員の不注意で利用者所有の食器を破損させてしまい、弁償金として11,000円を現金で利用者に支払った。

借方科目金額貸方科目金額
雑損失11,000現金11,000

事業者賠償責任保険に加入している場合は保険金請求の対象となり得るため、破損の状況を記録した事故報告書を作成し保険会社へ連絡する。

心付けの辞退

設例:通所介護の利用者家族から日頃の感謝として職員個人への心付け(現金)を渡されそうになったが、事業所の方針に基づきその場で丁重に辞退し、金銭の収受は行わなかった。

借方科目金額貸方科目金額
仕訳なし0仕訳なし0

心付けの収受は特定の利用者への対応差を生むおそれがあるため就業規則等で一律に辞退する方針を明文化し、やむを得ず受け取った場合は速やかに返却するか預り金として処理した上で返却する。

共同募金への寄付

設例:赤い羽根共同募金運動への協力として、事業所名義で共同募金へ22,000円を現金で寄付した。

借方科目金額貸方科目金額
寄付金22,000現金22,000

共同募金への寄付金は財務大臣が指定する指定寄付金に該当し、法人税法上は他の一般の寄付金と異なり全額を損金算入できる。

据置期間中の利息支払

設例:施設の建設工事期間中で福祉医療機構からの借入金の元金据置期間中であるため、当月は利息相当額55,000円のみを普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
支払利息55,000普通預金55,000

据置期間中は元金の返済を猶予される一方で利息の支払いは継続するため、資金繰り計画上は据置期間終了後の元金返済開始時期を見据えた資金確保が必要となる。

▲ このページの先頭へ

設備・資産・保険

通所介護の利用者送迎に使用す

設例:通所介護の利用者送迎に使用する送迎車両を2,200,000円(消費税込み)で購入し、代金は普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
車両運搬具2,000,000普通預金2,200,000
仮払消費税等200,000
合計2,200,000合計2,200,000

送迎車両は非課税売上となる介護サービスの提供にのみ対応する課税仕入れに該当し、個別対応方式では仕入税額控除の対象とならない。

送迎車両に給油したガソリン代

設例:送迎車両に給油したガソリン代として、現金11,000円(消費税込み)を支払った。

借方科目金額貸方科目金額
車両費10,000現金11,000
仮払消費税等1,000
合計11,000合計11,000

ガソリン代も送迎車両と同様に非課税売上にのみ対応する課税仕入れとなるため、個別対応方式では控除対象外となる。

介護事故に備えた事業者賠償責

設例:介護事故に備えた事業者賠償責任保険の年間保険料として180,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
保険料180,000普通預金180,000

保険料の支払いは消費税法上非課税取引に該当するため、仮払消費税等は計上しない。

送迎車両のリース料

設例:通所介護の送迎に使用する車両をカーリース会社との月極契約により導入し、当月分のリース料38,500円(消費税込み)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
リース料35,000普通預金38,500
仮払消費税等3,500
合計38,500合計38,500

送迎車両は非課税売上となる介護サービスにのみ対応する課税仕入れに該当するため、リース料についても個別対応方式では仕入税額控除の対象とならない点は購入の場合と同様である。

予備車いすの購入

設例:利用者への一時的な貸出用として、事業所の予備の車いす1台を医療用品販売店から88,000円で購入し、代金を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
器具備品88,000普通預金88,000

車椅子は消費税法上の身体障害者用物品に該当するため、事業者が予備用として購入する場合であってもその譲渡は非課税取引となり、代金に消費税は含まれない。

床ずれ防止マット購入

設例:利用者の褥瘡(床ずれ)予防のため、施設で使用する体圧分散マットレス3台を55,000円(消費税込み)で購入し、代金を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
消耗品費50,000普通預金55,000
仮払消費税等5,000
合計55,000合計55,000

床ずれ防止用具は福祉用具貸与の対象品目であるが身体障害者用物品には該当しないため、施設が自ら購入して備品として使用する場合も通常どおり課税仕入れとなる。

感染対策消耗品の購入

設例:感染症対策として使用する使い捨て手袋、マスク及び消毒用エタノールを44,000円(消費税込み)で購入し、代金を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
消耗品費40,000現金44,000
仮払消費税等4,000
合計44,000合計44,000

消毒用エタノールなど医薬品又は医薬部外品に該当する物品は軽減税率の対象とならず、標準税率10%が適用される。

嘔吐処理セット購入

設例:ノロウイルス等による嘔吐物の処理に備え、各フロアに配置する嘔吐物処理セット(凝固剤、使い捨てエプロン等)を22,000円(消費税込み)で購入し、代金を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
消耗品費20,000現金22,000
仮払消費税等2,000
合計22,000合計22,000

感染性の嘔吐物や排泄物に対応する衛生用品は使用の都度性を踏まえ、期末在庫が多額になる場合は貯蔵品への振替えを検討する。

AEDの設置

設例:通所介護事業所内に緊急時対応用のAED(自動体外式除細動器)1台を330,000円(消費税込み)で購入し、代金を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
器具備品300,000普通預金330,000
仮払消費税等30,000
合計330,000合計330,000

AED本体は取得価額が10万円以上となるため器具備品として資産計上し、耐用年数に応じて減価償却を行う。

▲ このページの先頭へ

決算・税務・その他

決算にあたり

設例:決算にあたり、3月分の介護報酬のうち未請求であった保険給付費相当額2,850,000円を未収金として計上した。

借方科目金額貸方科目金額
未収金2,850,000売上高2,850,000

決算日時点で入金が未了の介護報酬は、実現主義に基づきサービス提供済みの月分を見積計上し、翌期の確定額との差異は翌期に修正する。

簡易課税第5種の試算

設例:簡易課税制度を選択している当社(福祉用具貸与や自費サービス等の課税売上について事業区分第5種)は、当期の課税売上高(税込)3,300,000円に基づき算出した消費税及び地方消費税の納付税額150,000円を未払消費税等として計上した。

借方科目金額貸方科目金額
租税公課150,000未払消費税等150,000

介護事業のうち大半を占める介護保険サービスは非課税売上のため簡易課税の計算対象外であり、福祉用具貸与等の課税売上部分のみが第5種事業(サービス業等、みなし仕入率50%)として納付税額の計算対象となる。

▲ このページの先頭へ

関連ページ

他の業種の仕訳事例集

介護・福祉の経理・税務はお任せください

この事例集は当事務所が顧問業務で使う実務基準をもとに作成しています。「自社の処理が合っているか見てほしい」「記帳から決算まで任せたい」という介護・福祉の法人・個人事業主の方は、初回相談(無料)をご利用ください。

出典・参考情報(公的機関)

本ページは一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の税務判断を行うものではありません。金額・取引はすべて設例(モデルケース)です。税制・法令は改正される場合があります(令和8年度税制改正を反映し、2026年7月に作成・最終更新)。実際の処理は顧問税理士など専門家へご確認ください。