不動産業の仕訳事例集【設例つき60本】

公開日:2026年7月11日(令和8年度税制改正対応)|収録60本・全仕訳の貸借を検算済み

住宅家賃は非課税・店舗は課税・駐車場は形態次第 ── 不動産の経理は物件ごとの消費税判定が要です。賃貸オーナーから仲介・管理会社まで、実務60本を設例つきで収録しました。 各事例は「設例 → 借方/貸方の仕訳表 → 実務メモ」の順で、タップすると開きます。

売上・入金

所有する賃貸マンションの住宅

設例:所有する賃貸マンションの住宅用の1室について、入居者から当月分の家賃85,000円が普通預金口座に振り込まれた。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金85,000賃貸料収入85,000

契約期間1か月以上の住宅の貸付けは消費税が非課税のため、課税売上割合の計算では非課税売上高に算入する。

商業ビルの店舗区画について

設例:商業ビルの店舗区画について、テナントから当月分の家賃(消費税込み)330,000円が普通預金口座に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金330,000賃貸料収入300,000
仮受消費税等30,000
合計330,000合計330,000

店舗・事務所など事業用建物の貸付けは非課税とならず、標準税率10%の課税売上として処理する。

住宅入居者から

設例:住宅入居者から、当月分の共益費15,000円と、別契約の駐車場使用料(消費税込み)11,000円が普通預金口座に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金26,000共益費収入15,000
駐車場収入10,000
仮受消費税等1,000
合計26,000合計26,000

住宅家賃と一体で徴収する共益費は非課税だが、別契約で貸し付ける駐車場は施設の貸付けにあたり住宅入居者向けでも課税取引となる。

退去した入居者との精算で

設例:退去した入居者との精算で、預り敷金200,000円のうち原状回復費用相当額(消費税込み)66,000円を差し引き、残額134,000円を普通預金口座から返還した。

借方科目金額貸方科目金額
預り敷金200,000普通預金134,000
原状回復精算収入60,000
仮受消費税等6,000
合計200,000合計200,000

通常損耗を超える部分の原状回復費用を敷金から差し引く精算額は、入居者への役務提供の対価として課税売上に区分するのが実務上一般的である。

新規入居者からの礼金80,0

設例:新規入居者からの礼金80,000円と、既存入居者の契約更新に伴う更新料40,000円が同日に普通預金口座へ入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金120,000礼金収入80,000
更新料収入40,000
合計120,000合計120,000

住宅の貸付けに伴う礼金・更新料は返還を要しない一時金でも家賃と同様の対価として扱われ、居住用は非課税、事業用の物件では課税となる。

賃貸借契約の仲介を行い

設例:賃貸借契約の仲介を行い、貸主・借主の双方から仲介手数料(消費税込み)合計165,000円を普通預金口座で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金165,000仲介手数料収入150,000
仮受消費税等15,000
合計165,000合計165,000

宅地建物取引業者が受け取る仲介手数料は役務提供の対価であり、貸主・借主のいずれから受領する分も課税売上となる。

オーナーから賃貸物件の管理業

設例:オーナーから賃貸物件の管理業務を受託し、当月分の管理料(消費税込み)33,000円が普通預金口座に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金33,000管理料収入30,000
仮受消費税等3,000
合計33,000合計33,000

建物管理・入居者対応などの管理受託業務は役務提供にあたり、住宅の管理であっても管理料自体は課税売上となる。

賃貸物件の取得にかかる長期借

設例:賃貸物件の取得にかかる長期借入金について、当月分の元金180,000円と利息20,000円の合計200,000円が普通預金口座から引き落とされた。

借方科目金額貸方科目金額
長期借入金180,000普通預金200,000
支払利息20,000
合計200,000合計200,000

元金の返済部分は負債の減少で消費税の対象外(不課税)、利息部分は非課税取引であるため、いずれも仮払消費税等は生じない。

フリーレント値引処理

設例:本来の家賃は110,000円だが、入居促進のフリーレント特典により初月は半額の55,000円を差し引いた金額が普通預金口座に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金55,000家賃収入110,000
家賃値引料55,000
合計110,000合計110,000

家賃収入は契約上の総額で計上し、フリーレント分を家賃値引料として控除する総額表示にすると賃料台帳との整合が取りやすい。

サブリース賃料収入

設例:サブリース(家賃保証)契約に基づき、稼働状況にかかわらず保証賃料として一定額の198,000円がサブリース会社から普通預金口座に振り込まれた。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金198,000家賃収入198,000

空室の有無にかかわらず保証賃料は毎月定額で計上し、居住用物件であれば通常の家賃と同様に住宅の貸付けとして非課税売上に該当する。

舗装駐車場収入(課税)

設例:車室を区画線で舗装整備した月極駐車場の賃貸料として、事業者である契約者から110,000円(消費税込み)が普通預金口座に振り込まれた。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金110,000駐車場収入110,000

アスファルト舗装や区画線など施設としての設備がある駐車場の貸付けは消費税の課税取引となるため、更地のままの青空駐車場(非課税)と区別して管理する。

自販機設置料収入

設例:賃貸物件の共用部に飲料自動販売機を設置させている業者から、設置料として月額11,000円が普通預金口座に振り込まれた。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金11,000雑収入11,000

自動販売機の設置料は物品の貸付けではなく場所の使用料であるため消費税の課税対象となる。

アンテナ基地局設置料

設例:建物屋上に携帯電話会社の通信用アンテナ設備を設置させる契約に基づき、年額使用料600,000円が普通預金口座に一括で振り込まれた。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金600,000雑収入600,000

年払いで受け取った場合でも契約期間に応じて期間按分し、翌期対応分は前受収益に振り替える処理が望ましい。

屋外看板設置料

設例:建物外壁に広告会社の屋外看板を設置させる契約により、看板設置料として月額33,000円が普通預金口座に振り込まれた。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金33,000雑収入33,000

看板の設置場所を貸す取引は消費税の課税取引に該当する。

太陽光売電収入

設例:賃貸物件の屋根に設置した太陽光発電設備による余剰電力を電力会社に売却し、売電収入45,000円が普通預金口座に振り込まれた。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金45,000売電収入45,000

固定価格買取制度による売電収入は消費税の課税売上に該当し、発電設備の減価償却費とは区分して管理する。

コインランドリー収入

設例:賃貸物件の1階に設置したコイン式洗濯乾燥機の売上金として、月末に回収した現金62,000円を金庫から普通預金口座に入金した。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金62,000雑収入62,000

硬貨回収の集計額と入金額に差異がないか、回収記録と照合してから収入計上する。

民泊収入(課税)

設例:住宅宿泊事業法の届出を行った物件で、宿泊者からの宿泊料として88,000円(消費税込み)が予約サイト経由で普通預金口座に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金88,000民泊収入88,000

生活の本拠として使用させる通常の住宅家賃と異なり、宿泊日数が短い住宅宿泊事業の宿泊料は消費税の課税対象となる。

固定資産税精算金(売主)

設例:土地付き建物の売却にあたり、引渡日以降の期間に対応する固定資産税相当額として精算金88,000円を買主から普通預金口座で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金88,000土地建物売却収入88,000

固定資産税精算金は税金の還付ではなく譲渡対価の一部として取り扱うため、売却代金に加算して譲渡所得や売却益を計算する。

売買仲介両手数料収入

設例:土地付き建物の売買を仲介し、売主・買主の双方から仲介手数料(消費税込み)として合計1,650,000円を普通預金口座で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金1,650,000仲介手数料収入1,650,000

売主・買主双方から報酬を受け取る両手取引では、それぞれの受領額が宅建業法の報酬告示の上限内かを個別に確認する。

未経過固定資産税受取

設例:土地と建物を売却した際、引渡日以降の未経過期間に対応する固定資産税精算金66,000円を買主から受け取り、土地分36,000円と建物分30,000円に区分して計上した。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金66,000土地売却収入36,000
建物売却収入30,000
合計66,000合計66,000

土地部分の精算金は非課税売上、建物部分の精算金は課税売上となるため、消費税の申告にあたり金額を土地・建物にあらかじめ按分しておく必要がある。

家賃減額差額返金

設例:賃料改定交渉の結果、当月分家賃は旧賃料120,000円から新賃料100,000円へ減額することで合意し、既に入金済みだった差額20,000円を入居者の口座へ普通預金から返金した。

借方科目金額貸方科目金額
家賃収入20,000普通預金20,000

賃料の減額改定は増額改定と異なり合意成立時点に遡って収益修正するため、既収額との差額を家賃収入のマイナスとして処理する。

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経費・業種特有

退去後の空室について原状回復

設例:退去後の空室について原状回復工事を行い、工事業者へ工事代金(消費税込み)110,000円を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
修繕費100,000普通預金110,000
仮払消費税等10,000
合計110,000合計110,000

通常の使用に伴う原状回復費用は資産価値を高めるものではないため、資本的支出とせず発生時の修繕費として損金算入する。

所有する賃貸物件にかかる固定

設例:所有する賃貸物件にかかる固定資産税・都市計画税の第1期分480,000円を現金で納付した。

借方科目金額貸方科目金額
租税公課480,000現金480,000

固定資産税・都市計画税は資産の保有に対して課される税であり対価性がないため消費税は不課税(課税対象外)であり、仮払消費税等は生じない。

空室の入居者募集にあたり

設例:空室の入居者募集にあたり、客付けを行った仲介会社へ広告料(AD、消費税込み)110,000円を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
広告宣伝費100,000普通預金110,000
仮払消費税等10,000
合計110,000合計110,000

客付けの謝礼として仲介会社に支払う広告料(AD)は募集業務という役務提供の対価であり、住宅の空室募集であっても課税仕入となる。

保証会社加入料預り金

設例:賃貸借契約の締結時に、入居者から家賃保証会社の保証委託料25,000円を預り金として普通預金口座で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金25,000預り金25,000

保証会社へ送金する際は同額を預り金の取り崩しとして処理し、オーナーの収益・費用には計上しない。

退去立会い外注費

設例:入居者の退去時における室内の立会い確認業務を外部の管理業者に委託し、立会い代行手数料11,000円を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
支払手数料11,000普通預金11,000

立会い記録は原状回復費用の負担区分を判定する資料となるため、報告書とあわせて証憑を保存しておく。

原状回復工事オーナー負担

設例:退去後の通常損耗にあたる部分の原状回復工事費用として、総額のうち賃借人負担分を除いたオーナー負担分132,000円を工事業者へ普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
原状回復費132,000普通預金132,000

経年劣化や通常損耗による原状回復費用はオーナー負担が原則であり、賃借人の故意・過失による損傷分と区別して処理する。

ハウスクリーニング費

設例:退去後の次期入居者募集に向けて、専門業者に室内のハウスクリーニングを依頼し、清掃料金33,000円を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
清掃費33,000普通預金33,000

入居者の原状回復義務に含まれない通常のクリーニング費用はオーナー負担の必要経費として処理する。

鍵交換費用

設例:退去に伴うセキュリティ対策として玄関ドアの鍵交換(シリンダー交換)を業者に依頼し、費用22,000円を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
修繕費22,000普通預金22,000

金額が少額であるため修繕費として処理するが、電子錠など高額な設備交換の場合は資本的支出に該当しないか金額基準で確認する。

消防設備点検費

設例:消防法に基づく年1回の消防用設備等点検を専門業者に依頼し、点検報告書の作成費用を含めた点検料55,000円を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
保守点検費55,000普通預金55,000

点検結果は消防署への報告義務があるため、報告書の控えを費用の証憑とあわせて保管する。

エレベーター保守費

設例:共同住宅に設置しているエレベーターの月次保守点検委託契約に基づき、保守料33,000円が普通預金口座から引き落とされた。

借方科目金額貸方科目金額
保守点検費33,000普通預金33,000

フルメンテナンス契約かPOG契約かにより費用水準が異なるため、契約内容を確認したうえで毎期の経費水準を比較する。

貯水槽清掃費

設例:受水槽・高置水槽を設置している物件で、水道法に基づく年1回の貯水槽清掃を業者に依頼し、清掃料金44,000円を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
清掃費44,000普通預金44,000

簡易専用水道に該当する規模の貯水槽は清掃のほか水質検査も義務付けられているため、実施状況をあわせて確認する。

植栽剪定費

設例:敷地内の植栽について、見た目の維持と越境防止のため造園業者に剪定を依頼し、剪定作業料27,500円を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
管理費27,500普通預金27,500

隣地への越境防止など資産維持に必要な費用として、修繕費ではなく管理費や雑費で処理する例が多い。

除雪費

設例:積雪地域の物件で、入居者や来訪者の安全確保のため敷地内と駐車場の除雪作業を業者に依頼し、除雪料金16,500円を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
除雪費16,500普通預金16,500

降雪の都度発生する変動費であるため、シーズン契約か都度依頼かにより計上時期が異なる点に留意する。

物件の町内会費

設例:賃貸物件が所在する地域の町内会(自治会)費として、年額12,000円を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
諸会費12,000現金12,000

物件所在地の地域活動への協力費として必要経費に算入できるが、事業に関連しない私的な会合の会費とは区別する。

管理費修繕積立金

設例:区分所有している賃貸用マンションの1室について、管理組合に対する月額管理費9,000円と修繕積立金6,000円の合計15,000円が普通預金口座から引き落とされた。

借方科目金額貸方科目金額
管理費9,000普通預金15,000
修繕積立金6,000
合計15,000合計15,000

修繕積立金は将来の大規模修繕に備えた積立てであるが、区分所有者が毎月支払う時点では資産計上せず費用処理するのが一般的な簡便処理である。

専任媒介の広告費

設例:専任媒介契約を締結した売却物件をポータルサイトに掲載するための広告掲載料27,500円を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
広告宣伝費27,500普通預金27,500

専任媒介契約では依頼者への販売活動報告義務があるため、広告費の支出状況も報告資料に含めて管理する。

物件調査費

設例:媒介予定物件について法令上の制限や越境の有無を確認するため調査会社に現地調査を依頼し、調査費用38,500円を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
調査費38,500普通預金38,500

媒介契約が成立しなかった場合でも既に支出した調査費用は経費として処理し、成約時の仲介手数料収入とは区別して管理する。

重要事項説明書外注費

設例:取引物件の重要事項説明書の作成を専門の外部業者に委託し、作成手数料22,000円を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
支払手数料22,000普通預金22,000

重要事項の説明自体は宅地建物取引士が行う必要があるが、書類作成部分の外注は可能であり費用は支払手数料で処理する。

レインズ利用料

設例:専任媒介契約を締結した物件をレインズ(指定流通機構)へ登録し、月額のレインズ利用料1,100円を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
支払手数料1,100普通預金1,100

専任媒介・専属専任媒介契約では一定期間内のレインズ登録が宅建業法上義務付けられているため、登録証明書を保管する。

不動産取得税

設例:収益物件の取得に伴い都道府県から課された不動産取得税580,000円を、納期限までに現金で納付した。

借方科目金額貸方科目金額
租税公課580,000現金580,000

不動産取得税は取得年度の必要経費(損金)に算入できるが、取得価額に算入する処理を選択することもできるため一貫した方針で処理する。

登録免許税と司法書士報酬

設例:収益物件の所有権移転登記にあたり、登録免許税220,000円と司法書士への登記報酬88,000円の合計308,000円を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
租税公課220,000普通預金308,000
支払手数料88,000
合計308,000合計308,000

登録免許税は取得価額に算入することもできるが、少額であれば支払時に租税公課として費用処理する実務も多い。

共用部電気代

設例:賃貸マンションの共用廊下や外灯にかかる電気料金として、当月分11,000円が普通預金口座から電力会社へ引き落とされた。

借方科目金額貸方科目金額
水道光熱費11,000普通預金11,000

各住戸専有部の電気代は入居者が直接電力会社と契約するのに対し、共用部電気代はオーナーの必要経費となる。

浄化槽点検費

設例:下水道が未整備の地域にある物件に設置された浄化槽について、法定の保守点検を業者に依頼し、点検料16,500円を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
保守点検費16,500普通預金16,500

浄化槽は保守点検に加えて年1回の法定検査や清掃(汲み取り)も別途必要となるため、それぞれの費用を区別して管理する。

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設備・資産・保険

新規入居者との賃貸借契約の締

設例:新規入居者との賃貸借契約の締結にあたり、敷金200,000円が普通預金口座に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金200,000預り敷金200,000

返還を要する敷金は預り金の性質を持ち対価性がないため消費税の課税対象外(不課税)であり、受取時に収益計上はしない。

所有する賃貸マンションの外壁

設例:所有する賃貸マンションの外壁改修と耐震補強工事を行い、工事業者へ工事代金(消費税込み)5,500,000円を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
建物5,000,000普通預金5,500,000
仮払消費税等500,000
合計5,500,000合計5,500,000

建物の使用可能期間を延長させ、または価値を増加させる部分の支出は資本的支出として建物の取得価額に加算し、耐用年数にわたり減価償却する。

賃貸物件にかかる火災保険の年

設例:賃貸物件にかかる火災保険の年払保険料240,000円を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
保険料240,000普通預金240,000

火災保険料などの損害保険料は消費税が非課税の取引であり、決算日をまたぐ年払保険料は未経過期間分を前払費用に振り替えて期間対応させる。

賃貸マンション(住宅用)の土

設例:賃貸マンション(住宅用)の土地建物を一括で取得した。契約書に基づき土地60,000,000円、建物55,000,000円(消費税額5,000,000円を含む)の合計115,000,000円を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
土地60,000,000普通預金115,000,000
建物55,000,000
合計115,000,000合計115,000,000

住宅の貸付けの用に供する居住用賃貸建物の取得は、課税売上割合にかかわらず仕入税額控除の対象外とされるため、支払った消費税額も含めて建物の取得価額に計上する。

賃貸物件の建物管理・入居者対

設例:賃貸物件の建物管理・入居者対応業務を管理会社に委託し、当月分の管理委託料(消費税込み)55,000円を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
管理委託料50,000普通預金55,000
仮払消費税等5,000
合計55,000合計55,000

オーナーが管理会社に支払う管理委託料は役務提供の対価であり、住宅の管理であっても課税仕入として仕入税額控除の対象となる。

固定資産税精算金(買主)

設例:土地付き建物を取得するにあたり、引渡日以降の期間に対応する固定資産税相当額の精算金88,000円を売主に普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
土地建物88,000普通預金88,000

買主が支払う精算金は租税公課ではなく取得価額の一部となるため、土地・建物の取得原価にそれぞれ按分して計上する。

宅建業免許更新料

設例:宅地建物取引業の免許更新にあたり、免許申請手数料として33,000円を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
支払手数料33,000現金33,000

免許の有効期間は5年であるため、更新料は繰延資産とせず支払時の費用として一括処理する。

営業保証金供託

設例:宅地建物取引業を開始するにあたり、主たる事務所分の営業保証金10,000,000円を法務局の供託所に普通預金口座から供託した。

借方科目金額貸方科目金額
営業保証金10,000,000普通預金10,000,000

多くの事業者は多額の供託に代えて保証協会に加入し弁済業務保証金分担金(主たる事務所60万円)を納付する方法を選ぶが、直接供託する場合は上記の金額が必要となる。

建物取壊し費用支払

設例:老朽建物の解体工事を業者に依頼し、取壊し工事費用として2,750,000円を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
取壊費用2,750,000普通預金2,750,000

更地にして売却する目的の取壊しであれば取壊費用を譲渡費用として扱えないか、取壊しの目的に応じて勘定科目を検討する。

立退料支払

設例:建物の建替え計画に伴い、入居中のテナントに退去してもらうための立退料として2,200,000円を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
立退料2,200,000普通預金2,200,000

建替え目的の立退料は原則として支払時の費用となるが、譲渡に伴う立退きの場合は譲渡費用として扱われるなど目的により取り扱いが異なる。

居住用賃貸建物の取得

設例:消費税の課税事業者が新築の居住用賃貸マンション1棟を110,000,000円(消費税相当額10,000,000円を含む)で取得し、代金を普通預金口座から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
建物110,000,000普通預金110,000,000

住宅の貸付けの用に供する居住用賃貸建物は、取得時の課税仕入れであっても仕入税額控除の対象外となるため、税込みの取得価額のまま資産計上し控除を行わない。

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決算・税務・その他

決算にあたり

設例:決算にあたり、賃貸用建物の当期分の減価償却費3,200,000円を計上した。

借方科目金額貸方科目金額
減価償却費3,200,000建物減価償却累計額3,200,000

減価償却費は資金の流出を伴わない見積費用であり、消費税の対象外(不課税)のため仮払消費税等は生じない。

決算にあたり

設例:決算にあたり、住宅入居者が滞納している当期分の家賃90,000円について回収不能のおそれがあるため、未収家賃として計上した。

借方科目金額貸方科目金額
未収家賃90,000賃貸料収入90,000

発生主義により未収であっても当期の収益として計上する必要があり、回収可能性に応じて個別評価による貸倒引当金の計上を検討する。

フリーレント未収計上

設例:決算をまたぐ2か月間のフリーレントについて、契約全体の実態に応じた収益計上とするため、決算月分の家賃相当額40,000円を未収家賃として計上した。

借方科目金額貸方科目金額
未収入金40,000家賃収入40,000

現金主義に近い簡便処理では計上しない例もあるが、決算をまたぐ場合は収益計上時期を明確にしておくと税務調査で説明しやすい。

老朽建物の除却損計上

設例:老朽化した木造アパートを取り壊すことになり、建物の未償却残高2,200,000円を固定資産除却損として計上した。

借方科目金額貸方科目金額
固定資産除却損2,200,000建物2,200,000

除却損は取壊し工事に着手した事業年度の損金として計上できるため、取壊し時期と決算期の関係を確認する。

簡易課税第6種試算

設例:不動産の管理受託や仲介を営み第六種事業に区分される課税事業者が、当期の税抜課税売上高10,000,000円をもとに簡易課税制度(みなし仕入率40%)により算定した納付消費税額600,000円を未払計上した。

借方科目金額貸方科目金額
租税公課600,000未払消費税等600,000

納付税額は課税売上高×10%×(1−みなし仕入率40%)で算定され、不動産の貸付け・管理・仲介はいずれも第六種事業(みなし仕入率40%)に区分される。

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出典・参考情報(公的機関)

本ページは一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の税務判断を行うものではありません。金額・取引はすべて設例(モデルケース)です。税制・法令は改正される場合があります(令和8年度税制改正を反映し、2026年7月に作成・最終更新)。実際の処理は顧問税理士など専門家へご確認ください。