農業の仕訳事例集【設例つき60本】

公開日:2026年7月11日(令和8年度税制改正対応)|収録60本・全仕訳の貸借を検算済み

JA共販の精算書、飲食料品の軽減8%、交付金・収入保険、育成中の果樹や家畜の資産計上など、農家・農業法人の経理実務60本を設例つきで収録しました。 各事例は「設例 → 借方/貸方の仕訳表 → 実務メモ」の順で、タップすると開きます。

売上・入金

JAへ野菜を出荷し

設例:JAへ野菜を出荷し、精算書に基づき販売代金300,000円から手数料15,000円と運賃5,000円を控除した残額280,000円の入金を普通預金で確認した。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金280,000野菜売上高300,000
支払手数料15,000
荷造運賃5,000
合計300,000合計300,000

総額計上により売上高は控除前の金額で計上し、手数料・運賃は必要経費として個別に計上する。

JAへ米を出荷し

設例:JAへ米を出荷し、精算書で販売代金620,000円から手数料31,000円、運賃18,600円、資材代10,400円を控除した残額560,000円の入金を普通預金で確認した。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金560,000米売上高620,000
支払手数料31,000
荷造運賃18,600
諸材料費10,400
合計620,000合計620,000

JA出荷代金は食用農産物の譲渡として軽減税率8%の課税売上に該当する点も申告時に留意する。

直売所で自家栽培の野菜を対面販売

設例:直売所で自家栽培の野菜を対面販売し、軽減税率8%込みの現金432,000円を受領した。

借方科目金額貸方科目金額
現金432,000野菜売上高400,000
仮受消費税等(8%)32,000
合計432,000合計432,000

農産物の対面販売は飲食料品の譲渡に該当し軽減税率8%が適用される。

観賞用の鉢植えを市場に出荷し

設例:観賞用の鉢植えを市場に出荷し、標準税率10%込みの販売代金110,000円の入金を普通預金で確認した。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金110,000花き売上高100,000
仮受消費税等(10%)10,000
合計110,000合計110,000

花き・観賞用植物は食用でないため軽減税率の対象外で標準税率10%となる。

経営継続補助金の交付決定を受け

設例:経営継続補助金の交付決定を受け、指定口座に500,000円の入金を確認した。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金500,000補助金収入500,000

補助金収入は資産の譲渡等の対価ではないため消費税は不課税となる。

収入保険金の受取

設例:前年の農業収入が基準収入を下回ったため、収入保険の保険金2,400,000円が確定し、普通預金に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金2,400,000雑収入2,400,000

収入保険の保険金は資産の譲渡等の対価に該当しないため、消費税は不課税として処理する。

ナラシ対策交付金

設例:米・畑作物の収入減少影響緩和対策(ナラシ対策)による交付金330,000円が普通預金に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金330,000雑収入330,000

ナラシ対策交付金は資産の譲渡等の対価ではないため消費税は不課税であり、受給した年分の収入金額に算入する。

中山間直接支払

設例:中山間地域等直接支払制度に基づく交付金580,000円が集落協定を通じて普通預金に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金580,000雑収入580,000

中山間直接支払交付金は不課税収入であるが、集落協定内の配分ルールに基づき個々の農業者の収入金額を算定する。

多面的機能支払

設例:農地維持支払と資源向上支払からなる多面的機能支払交付金450,000円を活動組織の構成員として受け取り、普通預金に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金450,000雑収入450,000

多面的機能支払交付金は活動組織全体で受給し共同活動費に充てるのが原則であり、構成員に配分された部分のみを収入計上する。

ゲタ対策交付金

設例:畑作物の直接支払交付金(ゲタ対策)のうち、数量払い部分420,000円が普通預金に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金420,000雑収入420,000

ゲタ対策交付金は数量払いと面積払いに区分されるが、いずれも資産の譲渡等の対価に当たらないため消費税は不課税である。

飼料用米助成

設例:水田活用の直接支払交付金のうち飼料用米の作付けに対する助成金680,000円が普通預金に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金680,000雑収入680,000

飼料用米助成は数量に応じた単価加算があるため、交付決定通知書の算定内訳を収入金額の根拠資料として保存する。

契約栽培の前受金

設例:加工業者との契約栽培契約に基づき、収穫前の作付け段階で契約代金の一部550,000円を前受金として普通預金で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金550,000前受金550,000

前受金は収穫・引渡しの完了時に売上高へ振り替えるものであり、入金時点では消費税の課税売上として計上しない。

ふるさと納税返礼品売上

設例:ふるさと納税の返礼品として自家栽培の米を注文に応じて出荷し、その代金330,000円(税込)が代行事業者から普通預金に振り込まれた。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金330,000売上高330,000

返礼品として出荷する米などの飲食料品の譲渡は軽減税率8%の対象であり、標準税率10%の取引と区分して経理する。

ネット直販(送料込み)

設例:自社ウェブサイトで野菜の詰め合わせを送料込みの一括価格で販売し、代金77,000円(税込)がネット決済代行会社を通じて普通預金に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金77,000売上高77,000

送料を区分せず商品代金に含めた一括価格で販売する場合、送料相当額も飲食料品の譲渡の対価として軽減税率8%の対象となる。

6次化加工品売上

設例:自家栽培の果実を加工した自家製ジャムを直売所とネット通販で販売し、売上代金220,000円(税込)を現金及び普通預金で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
現金110,000売上高220,000
普通預金110,000
合計220,000合計220,000

自ら生産した農産物を加工して販売する場合も、ジャムなど飲食料品の譲渡である限り軽減税率8%が適用される。

研修生受入れの謝金

設例:就農希望者を研修生として受け入れ実地研修を実施した対価として、運営団体から謝金110,000円(税込)が普通預金に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金110,000雑収入110,000

研修生への実地指導という役務提供の対価として支払われる謝金は課税売上に該当し、標準税率10%の対象となる。

獣害防止柵の補助金受取

設例:電気柵の設置に対する鳥獣害防止対策事業の補助金330,000円が交付決定を受け、普通預金に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金330,000国庫補助金収入330,000

国庫補助金等の交付金は資産の譲渡等の対価ではないため消費税は不課税であり、固定資産の取得に充てる場合は圧縮記帳の対象となり得る。

JA出資配当金の受取

設例:農業協同組合への出資金に対する事業年度の配当金15,000円が普通預金に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金15,000雑収入15,000

出資に対する配当金は資産の譲渡等の対価ではなく不課税となるほか、事業分量配当と異なり個人の場合は配当所得として扱われる点に留意する。

ハウス倒壊の共済金受取

設例:大雪で全壊したパイプハウスについて、加入していた建物共済から共済金1,200,000円が確定し、普通預金に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金1,200,000雑収入1,200,000

建物共済の共済金は資産の譲渡等の対価ではないため消費税は不課税であり、除却損とは相殺せずそれぞれ総額で計上する。

稲わら売却の雑収入

設例:収穫後の水田に残った稲わらを畜産農家に飼料・敷料用として販売し、代金33,000円を現金で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
現金33,000雑収入33,000

家畜の飼料用として販売する農産物の副産物は、人の飲食に供されるものではないため軽減税率の対象外で標準税率10%が適用される。

肉用牛売却と免税特例

設例:家畜市場での競り売りにより肥育していた肉用牛5頭を売却し、売却代金1,800,000円が普通預金に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金1,800,000売上高1,800,000

生体である肉用牛の譲渡は飲食料品に該当しないため標準税率10%が適用される一方、家畜市場等での売却で頭数や単価等の要件を満たせば措置法の特例により所得が免税となり得る。

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仕入・外注

加工品製造の外注費

設例:自家栽培の果実を委託先の加工施設でジャムに加工してもらい、加工賃110,000円(税込)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
加工費110,000普通預金110,000

できあがる製品が飲食料品であっても、加工という役務提供自体は軽減税率の対象外であり標準税率10%が適用される。

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人件費

JAから出資配当金50,00

設例:JAから出資配当金50,000円の支払通知があり、源泉所得税等10,210円を差し引いた39,790円の入金を普通預金で確認した。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金39,790受取配当金50,000
仮払金10,210
合計50,000合計50,000

源泉徴収された税額は確定申告(個人)又は法人税の申告で税額控除の対象となる。

青色専従者給与の支払

設例:青色事業専従者である配偶者に対し、当月分の専従者給与250,000円から源泉所得税5,000円を差し引いた残額245,000円を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
専従者給与250,000預り金5,000
現金245,000
合計250,000合計250,000

青色事業専従者給与は税務署への届出書に記載した金額の範囲内でなければ必要経費に算入できず、給与の支払自体は消費税は不課税である。

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経費・業種特有

稲刈りの繁忙期にパート従業員

設例:稲刈りの繁忙期にパート従業員を雇用し、給与180,000円を現金で支給した。

借方科目金額貸方科目金額
雇人費180,000現金180,000

農業所得の決算書では給料賃金にあたる人件費を雇人費の科目で区分する。

収穫した米のうち60kgを自

設例:収穫した米のうち60kgを自家用に消費し、通常の販売価額の70%相当額である21,000円を家事消費高として収入金額に算入した。

借方科目金額貸方科目金額
事業主貸21,000家事消費高21,000

農産物の家事消費は通常の販売価額のおおむね70%以上であれば所得税基本通達上認められる。

ビニールハウスの被覆材が劣化した

設例:ビニールハウスの被覆材が劣化したため張り替えを行い、修繕費165,000円を現金で支出した。

借方科目金額貸方科目金額
修繕費165,000現金165,000

被覆材の通常の張替えは原状回復の範囲であれば修繕費として即時に必要経費算入できる。

地域認証の登録手数料

設例:地理的表示保護制度への登録申請に伴う審査手数料33,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
支払手数料33,000普通預金33,000

地域ブランドとしての認証取得費用は、登録自体が権利の創設であるため資産計上ではなく費用処理するのが一般的である。

GAP認証審査費用

設例:農業生産工程管理(GAP)の第三者認証を更新するため、審査機関へ審査手数料44,000円(税込)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
支払手数料44,000普通預金44,000

GAP認証の審査手数料は取引先からの信頼性向上等に資する役務提供の対価であり、標準税率10%が適用される。

ドローン防除の委託費

設例:水稲の病害虫防除について無人航空機(ドローン)による薬剤散布を防除組織に委託し、委託料165,000円(税込)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
防除費165,000普通預金165,000

ドローン防除の委託料は役務提供の対価として標準税率10%が適用され、農薬の購入費とは区分して経理する。

ライスセンター利用料

設例:収穫した籾を近隣のライスセンターに搬入して乾燥・調製を委託し、利用料220,000円(税込)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
乾燥調製費220,000普通預金220,000

ライスセンターの利用料は籾の乾燥・もみすり等の役務提供の対価であり、標準税率10%が適用される。

育苗の委託費

設例:水稲の苗づくりを育苗センターに委託し、育苗委託料198,000円(税込)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
育苗委託費198,000普通預金198,000

種苗そのものの購入費とは異なり、苗を育てる役務提供を委託した対価であるため標準税率10%が適用される。

収穫アルバイトの日当

設例:繁忙期の収穫作業を手伝ってもらうため日雇いの臨時作業員3名を雇用し、日当合計45,000円を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
雇人費45,000現金45,000

雇用契約に基づき支払う日当は給与に該当し、雇用関係の下での労務の提供であるため消費税は不課税である。

農福連携の作業委託

設例:収穫物の選別・袋詰め作業を地域の福祉事業所に委託し、農福連携作業委託料82,500円(税込)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
委託費82,500普通預金82,500

雇用契約によらず事業者へ作業を委託する場合は外注取引に当たり、標準税率10%の課税仕入れとなる点が雇用の日当と異なる。

農地賃借料の支払

設例:水田1.2ヘクタールを近隣の地権者から賃借し、年間の賃借料120,000円を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
地代120,000現金120,000

農地の貸付けは消費税法上非課税とされているため、賃借料の支払いに消費税は生じない。

農地購入の登記費用

設例:農地の取得に伴う所有権移転登記について、登録免許税66,000円と司法書士報酬44,000円(税込)の合計110,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
租税公課66,000普通預金110,000
支払手数料44,000
合計110,000合計110,000

登録免許税は税金そのものであるため不課税、司法書士報酬は役務提供の対価であるため標準税率10%の課税仕入れとなる。

農地転用許可の申請費用

設例:農地の一部を農業用倉庫の敷地に転用するため、農業委員会への許可申請書の作成を専門家に依頼し、報酬55,000円(税込)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
支払手数料55,000普通預金55,000

農業委員会自体が徴収する許可申請の手数料は行政手数料として非課税であるが、申請書類作成の専門家報酬は標準税率10%の課税仕入れとなる。

灌漑用井戸の掘削

設例:ハウス栽培の灌漑用水を確保するため敷地内に井戸を掘削する工事を発注し、工事代金880,000円(税込)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
構築物880,000普通預金880,000

井戸は構築物として減価償却資産に計上し、用途に応じた耐用年数により償却する。

ハウスビニールの修繕費

設例:強風で一部が破損したハウスの被覆用ビニールを従来と同等の資材で張り替え、修繕代金132,000円(税込)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
修繕費132,000普通預金132,000

破損箇所を原状回復するための張替えは資産の価値を高めるものではないため、修繕費として一時の費用に計上できる。

ハウス被覆材の資本的支出

設例:ハウスの被覆材を従来品より耐久性・保温性に優れた高機能フィルムに全面更新し、代金880,000円(税込)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
構築物880,000普通預金880,000

従来の性能を上回る資材への更新で耐用年数の延長や価値の増加が認められる部分は、修繕費ではなく資本的支出として資産計上する。

選果機の共同利用負担金

設例:集出荷施設の共同選果機を利用するための年間利用負担金88,000円(税込)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
利用料88,000普通預金88,000

共同利用施設の利用負担金は施設運営者から受ける役務提供の対価であるため、標準税率10%が適用される。

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設備・資産・保険

野菜苗88,000円(消費税

設例:野菜苗88,000円(消費税10%込み)をJAで購入し、普通預金から決済した。

借方科目金額貸方科目金額
種苗費88,000普通預金88,000

種苗など生産資材は食品そのものではないため軽減税率の対象外(10%)である。

配合肥料132,000円をJ

設例:配合肥料132,000円をJAから掛けで購入し、未払金に計上した。

借方科目金額貸方科目金額
肥料費132,000未払金132,000

JAからの資材購入は掛け取引が多く、決済時に未払金を取り崩す。

殺虫剤・除草剤など農薬46,

設例:殺虫剤・除草剤など農薬46,200円を現金で購入した。

借方科目金額貸方科目金額
農薬衛生費46,200現金46,200

農薬衛生費には防除用の薬剤のほか散布用資材の購入費も含めて計上できる。

トラクター1台を3,300,

設例:トラクター1台を3,300,000円(消費税込み)で購入し、普通預金から決済した。

借方科目金額貸方科目金額
農機具3,300,000普通預金3,300,000

取得価額が10万円以上(青色申告者には少額減価償却資産の即時償却特例あり。令和8年度改正で上限は40万円未満に引上げ)の農機具は減価償却資産として資産計上する。

農作業用トラクターの燃料とし

設例:農作業用トラクターの燃料として免税軽油100リットルを購入し、代金12,500円(消費税込み)を現金で支出した。

借方科目金額貸方科目金額
動力光熱費12,500現金12,500

免税軽油は軽油引取税が免除されるだけで消費税は通常どおり課税される。

建物更生共済の年間掛金88,

設例:建物更生共済の年間掛金88,000円を普通預金から決済した。うち70,000円を積立部分として資産計上し、残り18,000円を掛捨部分として費用計上した。

借方科目金額貸方科目金額
保険積立金70,000普通預金88,000
共済掛金18,000
合計88,000合計88,000

満期返戻金の対象となる積立部分は資産計上し、危険保険料相当部分のみを必要経費に算入する。

ドローン購入と特例判定

設例:農薬散布用の農業用ドローンを取得価額400,000円(税抜)・税込440,000円で購入し、代金を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
工具器具備品440,000普通預金440,000

取得価額が税込・税抜のいずれで見ても30万円を超えるため、少額減価償却資産の特例(30万円未満)は適用できず通常の耐用年数で減価償却する。

農地の購入

設例:経営規模拡大のため隣接する農地1,800平方メートルを取得し、購入代金3,600,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
土地3,600,000普通預金3,600,000

土地の譲渡は消費税法上非課税とされているため、農地の購入代金には消費税は課されない。

ハウス暖房用重油の購入

設例:施設園芸のハウス暖房に使用するA重油2,000リットルを購入し、代金220,000円(税込)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
燃料費220,000普通預金220,000

軽油と異なり重油には軽油引取税が課されないため、購入代金の全額がそのまま消費税の課税仕入れの対象となる。

組勘(組合勘定)の決済

設例:農業協同組合の組合勘定を通じて、当月の農産物出荷代金800,000円から資材購入等の未払代金300,000円が相殺され、差引500,000円が普通預金に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
買掛金300,000売掛金800,000
普通預金500,000
合計800,000合計800,000

組勘は出荷代金と購入代金を相殺して差引決済する仕組みであるため、帳簿上は相殺前の総額を計上したうえで決済処理するのが望ましい。

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決算・税務・その他

トラクター(取得価額3,30

設例:トラクター(取得価額3,300,000円、耐用年数7年)について、決算にあたり定額法で減価償却費471,900円を計上した。

借方科目金額貸方科目金額
減価償却費471,900農機具471,900

個人事業者の法定償却方法は原則定額法、法人は原則定率法である点が異なる。

決算日時点で収穫前のたまねぎ

設例:決算日時点で収穫前のたまねぎ(生育中)にかかる投下費用85,000円を未収穫農産物として資産計上した。

借方科目金額貸方科目金額
未収穫農産物85,000期末棚卸高85,000

収穫前でも投下した種苗費・肥料費等の生産費は未収穫農産物として次期に繰り越す。

決算日現在、倉庫で保管中のじ

設例:決算日現在、倉庫で保管中のじゃがいも2,000kgを1kg当たり110円で評価し、220,000円を農産物として棚卸計上した。

借方科目金額貸方科目金額
農産物220,000期末棚卸高220,000

収穫済み未販売分は種類ごとの平均販売価額などにより評価して在庫計上する。

保険金の未収計上

設例:決算にあたり、収入保険の保険金支払額が確定したものの入金が翌期となる780,000円について、未収金として計上した。

借方科目金額貸方科目金額
未収金780,000雑収入780,000

保険金は支払額が通知等により確定した時点で、入金前であっても発生主義により当期の収益として計上する。

電気柵の圧縮記帳

設例:補助金330,000円を財源の一部に充てて取得した獣害防止用電気柵(取得価額550,000円)について、圧縮記帳により補助金相当額を圧縮損として計上した。

借方科目金額貸方科目金額
固定資産圧縮損330,000構築物330,000

圧縮記帳を行うことで、補助金受贈益への課税を将来の減価償却費の減少という形で繰り延べることができる。

軽トラック買替の下取り

設例:老朽化した軽トラック(取得価額900,000円・期首帳簿価額150,000円)を下取りに出して新車を購入し、下取価格200,000円を差し引いた残額1,450,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
車両運搬具1,650,000車両運搬具900,000
減価償却累計額750,000固定資産売却益50,000
未払金1,450,000
合計2,400,000合計2,400,000

消費税の計算上は下取価格を新車両代金と相殺せず、新車両の本体価格を課税仕入れ、下取りを課税売上として総額で処理するのが原則である。

ハウス倒壊の除却損

設例:大雪により全壊したパイプハウス(取得価額2,000,000円・期首減価償却累計額1,400,000円)を解体・撤去し、帳簿価額の全額を除却損として計上した。

借方科目金額貸方科目金額
減価償却累計額1,400,000構築物2,000,000
固定資産除却損600,000
合計2,000,000合計2,000,000

災害により資産価値が失われた固定資産は、除却の事実に基づき帳簿価額を全額損失計上することができる。

未使用肥料農薬の棚卸

設例:決算にあたり、当期に購入した肥料及び農薬のうち期末時点で未使用のまま保管されている77,000円分を貯蔵品に振り替えた。

借方科目金額貸方科目金額
貯蔵品77,000肥料費38,500
農薬費38,500
合計77,000合計77,000

未使用の肥料・農薬は当期の費用ではなく翌期以降に使用する棚卸資産であるため、期末に貯蔵品へ振り替えて当期の必要経費から除く。

簡易課税2種3種の試算

設例:野菜(軽減税率8%対象)と花き苗木(標準税率10%対象)の売上を第2種事業と第3種事業に区分し、簡易課税制度のみなし仕入率80%及び70%に基づき納付税額140,000円を試算して未払消費税等を計上した。

借方科目金額貸方科目金額
租税公課140,000未払消費税等140,000

農業のうち飲食料品の譲渡を行う部分は第2種事業(みなし仕入率80%)、花き・苗木など飲食料品に該当しない部分は第3種事業(みなし仕入率70%)に区分して計算する。

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出典・参考情報(公的機関)

本ページは一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の税務判断を行うものではありません。金額・取引はすべて設例(モデルケース)です。税制・法令は改正される場合があります(令和8年度税制改正を反映し、2026年7月に作成・最終更新)。実際の処理は顧問税理士など専門家へご確認ください。