Geminiの使い方|始め方・プラン・主な機能・安全な設定とGoogle AI Studio(Gemini API)

2026年10月27日時点の情報です。料金・機能・画面は変わることがあるため、最新は各社の公式ページでご確認ください。

統合次の記事の内容は、このページにまとめました

  • 「【図解】Google AI StudioとGemini APIの使い方|登録・課金と上限・APIキー・コードと毎月の管理」→ このページの該当箇所

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Gemini(ジェミニ)は、Googleの生成AIです。入口は、スマホやパソコンで使う「Geminiアプリ」だけではありません。会社のGoogle Workspaceの中で使う方法と、開発者向けの「Google AI Studio」「Gemini API」もあります。

このページの前半では、Geminiアプリの始め方、画面、プランと料金、主な機能、情報を漏らさない設定を説明します。後半では、Google AI StudioとGemini APIの課金と上限、APIキー、コード、毎月の点検を、実際の画面の写真で説明します。

会計事務所や経理の現場で気になるのは、入力した内容の扱いです。Geminiでは、アカウントの種類と設定で、扱いが大きく変わります。顧問先の情報を入れる前に、情報を漏らさない設定の章を必ずお読みください。

結論このページの結論

  1. Geminiの入口は3つです。個人の「Geminiアプリ」、会社の「WorkspaceのGemini」、開発者向けの「Google AI Studio・Gemini API」で、入力した内容の扱いは入口ごとに違います。
  2. 個人向けは無料で始められます。有料のGoogle AI プランは月725円(Plus)・2,900円(Pro)・14,500円か32,000円(Ultra)です(日本の購入ページ。税込・税抜の表示なし)。
  3. 個人のアカウントでは、[アクティビティの保存]がオンだと、会話が学習を含む改善に使われ、一部を人が読みます。オフでも、評価やフィードバックを送ると、直近のチャットなどが人の確認と改善に使われます。有料プランでも、扱いが違うという記載はありません。
  4. 当事務所のおすすめは、顧問先の情報をWorkspaceのコアサービスのエディション(Business Starter以上など)の仕事用アカウントで扱うことです。チャットは人のレビューにも学習にも使われませんが、Gemini Notebook・Gemini in Chrome・第三者のアプリなど、保護が及ばない機能もあります。
  5. AI Studio・Gemini APIの無料の利用は、改善に使われ、人が読むことがあります。2026年10月26日以降に作った有料のプロジェクトでは、generateContentのリクエストも既定で保存されます。
  6. AIの回答は、必ず人が確かめます。会計ソフトと連携している明細を、AIで作ったCSVで二重に取り込まないことも大切です。
目次

Geminiとは:アプリ・Workspace・AI Studio の違い

「Gemini」は、Googleの生成AIのモデル(AIの頭脳にあたる部分)と、それを使うサービスの両方の名前です。どの入口から使うかで、料金の払い方と、入力した内容の扱いが変わります(図1)。

個人で使う開発者として使う会社で使うGeminiアプリウェブ・スマホ・パソコン会話・調べもの・ファイル作成無料/Google AI プランGoogle AI Studioaistudio.google.comモデルの試作・APIキー発行画面の利用は無料枠ありWorkspace の GeminiGeminiアプリ(仕事用)Gmail・ドキュメントの中でもWorkspaceの料金に含まれるGoogle AI プランPlus 725円・Pro 2,900円Ultra 14,500円から上限と機能が増えるGemini APIプログラムから呼び出す従量課金(前払いが基本)無料枠は一部のモデルだけGemini Enterprise全社導入向けの別の商品1ライセンス月21ドルからこのページでは扱いません学習・人のレビューの対象になり得る個人のGeminiアプリ(有料プランを含む)AI Studio・Gemini API の無料の利用Workspace の追加サービスのエディション→ 顧問先の資料・個人情報は入れない学習に使わないと公式が明記Workspace のコアサービスのエディションGemini API の有料の利用→ 顧客の情報を扱うならこちら(設定・所内ルール・人の確認が前提)
図1 Geminiの入口の全体像と、入力した内容の扱い。左下の「個人のGeminiアプリ」は、[アクティビティの保存]がオンのときです(オフでも、評価・フィードバックを送った分は対象)(当事務所作成のイメージ図)
入口入る場所料金入力した内容の扱い(公式の記述の要約)
Geminiアプリ(個人のアカウント)gemini.google.com、スマホ・パソコンのアプリ無料/Google AI プラン[アクティビティの保存]がオンだと、学習を含む改善に使われ、一部を人が読みます
Geminiアプリ(Workspaceの仕事用アカウント)同じアプリに仕事用のアカウントで入る。Gmailなどの中でも使うWorkspaceの料金に含まれるコアサービスのエディションでは、人のレビューにも学習にも使われません。追加サービスのエディションは、レビューと改善の対象になり得ます
Google AI Studioaistudio.google.com(18歳以上)画面の利用は無料枠あり無料の利用では改善に使われ、人が読むことがあります
Gemini API自社のプログラムから呼び出す従量課金(前払いが基本)無料枠での利用は、AI Studioと同じく改善に使われ、人が読むことがあります。有料の利用では、改善に使われません

※2026年10月27日時点の公式のヘルプ・規約の要約です。全社向けの別の商品「Gemini Enterprise」(Businessエディションは1ライセンス月21ドルから)は扱いません。

当事務所の考え業務で使う入口の選び方

顧問先の情報を扱う業務は、Workspaceのコアサービスのエディション(Business Starter以上など)の仕事用アカウントか、Gemini APIの有料の利用に限ることをおすすめします。Workspace Individual・Business Base・Essentials Starterなどは「追加サービス」です。仕事用のアカウントでも、チャットが人のレビューと改善の対象になるため、対象外です。個人のアカウントは、公開情報の調べものや、架空のデータでの試用にとどめます。

Google AI プランと、AI Studio・APIの関係

Google AI Plus・Pro・Ultraは、主にGeminiアプリのための月額プランです。このうちAI Pro・Ultraでは、AI Studioの画面(PlaygroundとBuild)の利用枠が増えます(AI Plusについては記載がありません)。APIキーを使った呼び出しは、プランとは別に課金されます(公式の「Google AI plans」のページ、2026年10月16日更新)。

同じ名前の別の機能もあります。アプリの「Deep Research」は、無料版でも使えます。一方、APIとAI Studioの「Deep Research エージェント」は、どのプランにも含まれず、有料のAPIキーが必要です。ClaudeやChatGPTとの違いは、AI比較のできること一覧で整理しています。

始め方(ウェブ・スマホ・パソコン)

Geminiアプリは、ブラウザ、スマホ、パソコンのアプリで使えます。ウェブ版は、簡単な質問ならログインなしでも使えます。過去のチャット、他のGoogleサービスとの連携、画像の生成、ファイルのアップロードなどには、ログインが必要です。

使う場所入手・開き方条件(2026年10月27日時点)
ウェブブラウザで gemini.google.com を開くChrome・Safari・Firefox・Opera・Edge(ヘルプの表記は「Edgium」)
AndroidGoogle Play から入手Android 9以降、メモリ2GB以上。仕事用プロファイルでは使えません
iPhone・iPadApp Store から入手(ヘルプに手順の記載なし)iOS 16以降。端末の言語を対応する言語に
Macgemini.google/mac から入手macOS 15以降、メモリ8GB以上。option+スペースで起動
Windowsgemini.google/desktop から入手Windows 10以降。Alt+Spaceで呼び出し(2026年9月10日に開始)

※Macの入手先は、リリースノートでは gemini.google/desktop、ヘルプでは gemini.google/mac と、記載が分かれています。

使えるアカウント・年齢・地域

  • 個人のGoogleアカウント、対象のWorkspaceの仕事用アカウント(管理者が有効にしたもの)、学校用アカウントで使えます。ファミリーリンクで管理されているアカウントは、ウェブ版を使えません。
  • 年齢は、個人用・学校用が13歳以上、仕事用が18歳以上です。Deep Research、動画の生成、画像の編集、スキル、タスク、記憶は18歳以上が対象です。
  • ウェブ版は、40以上の言語、230以上の国・地域で使えます。日本・日本語も対象です。

Google AI プランの年齢は、日本の購入ページが「18歳以上のユーザーのみ」、ヘルプが「ほとんどの国で13歳以上」と、記載が分かれています。

最初の手順

  1. 使うアカウントを決める業務なら、事務所・会社のWorkspaceの仕事用アカウントにします(当事務所のおすすめ)。
  2. ログインするgemini.google.com を開くか、スマホのアプリを入れてログインします。
  3. 先に設定を確かめる画面:設定とヘルプアクティビティ入力の前に、[アクティビティの保存]とアプリ連携を確かめます(情報を漏らさない設定)。
  4. 入力欄に書いて送る画面:画面の下の入力欄画面の下の入力欄に、プロンプト(AIへの指示文)を書いて送ります。
  5. 話題を変えるときは新しいチャットに画面:左上チャットを新規作成左上の「チャットを新規作成」を押します。学習に使われたくない単発の質問には、横の一時チャットを使います。

画面の見方:どこに何があるか

Geminiアプリの画面写真の代わりに、ヘルプの記載をもとにした図で場所を示します(図2)。ウェブ版の例で、スマホでは配置が違います。

イメージ図(実際の画面と配置・表示が異なる場合があります)メニューチャットを新規作成一時チャットを検索カスタマイズ動画を作成固定済み・最近のチャット決算説明の下書き補助金の下調べ社内規程の要約設定とヘルプGemini(あなたの質問)(Gemini の回答)※回答は誤ることがあるため、必ず確かめますファイル・画像CanvasDeep Research「ファイルを追加」のメニュー(例)ここにプロンプト(指示文)を入力12345678910
図2 Geminiアプリ(ウェブ版)の主な場所。ヘルプの記載をもとにした図で、番号は下の表と対応します(当事務所作成のイメージ図)
番号画面の場所できること・注意
1メニュー(左上)左のメニューを開きます。「チャットを新規作成」が見えないときは、先にここを押します
2チャットを新規作成新しい会話を始めます
3一時チャット学習にも、レビュアーの助けを借りた改善にも使われません(72時間は保存。評価・フィードバックを送った場合を除く)
4チャットを検索過去のチャットを探します。個人のアカウントでは、[アクティビティの保存]がオンのときだけ履歴が使えます
5カスタマイズ回答の調整、アプリ(コネクタ)の接続、スキルの追加など(2026年10月13日から順次提供)。英語版のヘルプでは、アプリの接続は「カスタマイズ」→「コネクタ」です
6動画を作成動画の生成を始めます(Google AI プランが必要)
7チャットの「その他」「固定」「名前を変更」「削除」。削除すると、そのチャットで作ったCanvasなども消えます
8設定とヘルプアクティビティ、保存された情報、サブスクリプションなど。日本語版のヘルプでは「アプリ連携」もここです(図3)
9ファイルを追加ファイルや画像を付けます(1回に10件、1件100MB、動画は2GBまで)。Canvas・Deep Researchも、このメニューから選びます
10送信プロンプトを送ります

モデルの選び方と使用量の上限

モデルは、ログインするとメニューから選べます(ヘルプにメニューの位置の記載はありません)。2026年10月9日から、Google AI プランのない人の既定は「自動」です。ほとんどの質問は速いFlash-Liteで答え、深い推論が必要なときはFlashやProに回ることがあります。

各モデルで、エフォート(考える量。低・中・高)も選べます。高いほど詳しくなり、使用量も増えます。使用量の上限は、回数ではなく計算量で決まり、5時間ごとに回復します。週の上限もあります。有料プランで上限に達すると、Flash-Liteで続けられます。

注意回答は必ず確かめる

Geminiは誤ることがあります。ヘルプも、回答を確かめ、専門的な助言として頼らないよう求めています。

プランと料金

Geminiアプリは無料で使えます。多く使う人向けに、個人のGoogle AI プランと、会社向けのGoogle Workspaceがあります。

個人向けのGoogle AI プラン

項目無料AI PlusAI ProAI Ultra
月額(日本の購入ページ)0円725円2,900円14,500円(上限はProの5倍)/32,000円(上限はProの20倍)
アプリで使えるモデル「自動」(主にFlash-Lite)Flash-Lite・FlashFlash-Lite・Flash・Pro・Gemini 4 ArgonProと同じ(最上位のアクセス)
使用量の上限標準標準の2倍標準の4倍Proの5倍/20倍
一度に読める量3.2万トークン12.8万トークン100万トークン100万トークン
Deep Research○ 高速モード○○ 思考モード○ グラフなども付く
動画の生成×○ 制限付き○○ 優先
タスク(エージェント)××○○
予約アクション×○○○
アップロードできる長さ動画5分・音声10分同左動画1時間・音声3時間同左
ストレージ15GB400GB5TB20TB/30TB

※日本の購入ページとGeminiのヘルプをもとに、2026年10月27日に整理しました。購入ページには、税込か税抜かの表示がありません。トークンは、AIが文字を数える単位です。画像の保存の解像度は、プランありが2K、なしが1Kです。

  • AI Proは、月払いと年払いを選べます。年払いの金額は、公式のページでは確かめられませんでした。
  • 日本語のヘルプの1ページだけが、Ultraの上限を「Proの4倍」と書いています。英語版や購入ページは「5倍」で、記載が分かれています。
  • Plusのモデル名は、Google Oneの比較表では「Gemini 3.6 Flash」で、購入ページは「Flashモデル」です。
  • AIクレジット(上限を引き上げる追加の購入)は、Google Oneのヘルプでは「日本ではご利用いただけません」とされています。日本の購入ページの脚注には購入できる旨の記載があり、記載が分かれています。

当事務所のおすすめプランの選び方

まず無料で試し、上限に当たる、動画やGemini 4 Argonを使いたい、という場面が増えてからAI Proを検討します。業務で顧客の情報を扱うなら、個人のプランより先にWorkspaceを検討します。

Google WorkspaceのGemini(会社・事務所向け)

Workspaceのエディションの多くでは、Geminiアプリが「コアサービス」です。コアサービスでは、チャットとファイルが、人のレビューにも生成AIの改善にも使われません。一方、Workspace Individual・Business Baseなどの「追加サービス」は一般向けの規約で、レビューや改善に使われる場合があります。

区分主なエディション料金(1人の月額・税別。年契約/フレキシブル)Geminiアプリの主な利用枠
追加サービスWorkspace Individual など—Deep Research 月5件。動画とArgonはなし
コアサービスBusiness Starter800円/950円動画とArgonはなし。サイドパネルのGeminiはGmailだけ
コアサービスBusiness Standard・PlusStandard 1,600円/1,900円、Plus 2,500円/3,000円思考モード1日300回、Deep Research 1日20件、動画1日3本。Argonはなし
アドオンAI Expanded Access購入ページで確認(金額は確かめられず)Argon 1日200回、思考モード1日600回、Deep Research 1日30件
アドオンAI Ultra Access確かめられずArgon 1日500回、Deep Research 1日120件、動画1日5本

※料金はWorkspaceの管理者ヘルプ(2026年3月3日更新。消費税10%が別に加わります)、利用枠はGeminiのヘルプ(仕事用・学校用アカウント)によります(料金のページは古いモデル名のまま)。StarterのDeep Researchは、料金のページでは月5件(古い表記)で、Geminiのヘルプの表からは確定できませんでした。料金ページには、14日間の無料試用と、年間プランが16%割安という記載があります。

Gemini 4 Argonは、Workspaceの通常のエディションでは使えず、AI Expanded AccessかAI Ultra Accessの追加の契約が必要です。AI Expanded Accessは、Business Standard・PlusとEnterprise Standard・Plusに追加するアドオンです。18歳未満の人には割り当てないよう案内されています。

主な機能と実務での使い方

主な機能を、公式の説明と、経理での使い方に分けて紹介します。「当事務所の提案」は、公式の説明ではなく、当事務所が考える使い方です。

機能できること(公式)主な条件当事務所の提案(経理での使い方)
Deep Researchウェブなどを調べてレポートを作る18歳以上。無料版は高速モード制度改正や補助金の下調べ
Canvas文書・アプリ・スライドを作って直す無料版から案内文や社内資料の下書き
ファイルPDFや表を読む。Excel・CSVなどを作る1回10件まで規程・契約書の要約
アプリ連携Gmail・ドライブ・カレンダーを参照する[アクティビティの保存]がオン仕事用のアカウントでメールの要約
スキル(旧Gem)作業の手順を保存して使い回す18歳以上。プランは不要月次コメントなどの型
タスク時間のかかる作業を任せる(試験運用版)AI Pro以上・個人のアカウント業務では使わない
Gemini in Chrome開いているページについて質問する日本は18歳以上顧客の画面を開いたまま使わない
Gemini Live声で会話する。カメラや画面も共有無料版から(ウェブ版は不可)移動中の考えの整理
動画・画像の生成10秒の動画、画像を作る動画はGoogle AI プラン事務所の告知や案内の挿絵
Gemini Notebook資料を読み込ませ、引用付きで答える単体の製品社内マニュアルのQ&A

Deep Research:調べものをレポートにまとめる

Google検索を既定の情報源として調べ、レポートを作る機能です。Gmail・ドライブ(Workspaceとつないだ場合)、アップロードしたファイル、ノートブックも情報源に加えられます。

  1. 「ファイルを追加」から選ぶ画面:入力欄ファイルを追加Deep Research入力欄の「ファイルを追加」→「Deep Research」を選び、「ソース」で、ウェブのほかに使う情報源を選びます。
  2. プロンプトを送り、調査の計画を確かめるGeminiが作った調査の計画を確かめ、必要なら直してから開始します。
  3. レポートを受け取る通常5〜10分で、終わると通知が届きます。Googleドキュメントへの書き出しや共有もできます。

高速モードは全員が使え、ProとUltraは思考モードで、より質の高いレポートを作れます。1日の回数と同時に実行できる件数には上限があり、過去のレポートは[アクティビティの保存]がオンのときだけ見られます。

プロンプトの例(当事務所の作例)

依頼中小企業向けの(制度の名前)について、2026年度の主な変更点を調べてください。国税庁・中小企業庁など公的機関のページを優先し、各項目に出典のURLとページの日付を付けてください。確認できなかった点は「確認できず」と書いてください。

レポートは下調べです。税務の判断は、法令や国税庁の通達などの一次資料で確かめ、最終的には税理士などの専門家が行います。

Canvas:文書やアプリを一緒に作る

文書・アプリ・スライド・コードを作って直す画面で、入力欄の「ファイルを追加」のメニューから「Canvas」を選びます。音声の解説、クイズ、インフォグラフィック(図解)、ウェブページへの変換もでき、Googleドキュメントにも書き出せます。公開リンクは、リンクを知っている人なら誰でも開けます。顧客の名前や金額を含むCanvasは、共有しません。

プロンプトの例(当事務所の作例)

依頼次の箇条書きをもとに、顧問先向けの「年末調整の書類提出のお願い」をA4で1枚にまとめてください。提出の期限と提出先は[ ]の空欄にしてください。(箇条書き:扶養控除等申告書、保険料控除申告書、提出が遅れた場合の影響)

ファイルの読み込みと作成:PDFや表を扱う

PDF・画像・表など、ほとんどの形式を読み込めます。動画は合計5分(Pro・Ultraは1時間)、音声は合計10分(同3時間)までです。表のファイルから、グラフも作れます。会話から、Googleドキュメント・スプレッドシート、PDF、Word、Excel、CSVなどのファイルも作れます。

プロンプトの例(当事務所の作例)

依頼添付の試算表(架空の株式会社サンプル商事のもの)から、前月と比べて増減の大きい科目を5つ挙げ、理由として考えられることを書いてください。数字は表の値だけを使い、計算した値には計算式を添えてください。

注意経理で使うときの3つのルール

  • AIが作った表やCSVは、元の資料と人が照合してから使います。
  • 銀行・カードを会計ソフトと連携している明細は、AIで作ったCSVで別に取り込みません。同じ取引が二重に計上されます(当事務所の運用ルール)。
  • 取り込んだあとは、通帳・連携口座の残高と帳簿残高が1円まで一致することを確かめてから、完了とします。

アプリ連携:Gmail・ドライブ・カレンダーを参照する

アプリをつなぐ場所は、ヘルプの日本語版と英語版で記載が分かれています。日本語版は「設定とヘルプ」→「アプリ連携」、英語版の最新のヘルプは「カスタマイズ」→「コネクタ」です(10月13日から順次提供の画面)。[アクティビティの保存]がオフだと、ウェブとiPhoneでは使えません。Gmail・カレンダー・ドライブ・ドキュメント・Keep・ToDoは、同じアカウントでのログインが必要で、仕事用のアカウントでは先に管理者が有効にします。

「パーソナル インテリジェンス」は、Gmail・フォト・YouTube・検索の情報を回答に生かす機能です。日本では2026年4月14日に、有料プランの個人のアカウントで始まりました。既定はオフです。

10月13日に加わった「カスタマイズ」では40以上のアプリをつなげますが、多くは米国の英語でのみ使えます。自作のアプリ(MCPサーバー。AIと外部のサービスをつなぐ仕組み)の接続は、日本は対象外です。10月20日には小規模事業者向けの接続アプリ(Xero・Shopifyなど)も発表され、世界で順次提供するとされています。日本で使えるかは、確かめられていません。10月23日からは、Gemini Notebookも接続アプリになりました。

仕事用のアカウントでの例(当事務所の作例)

依頼今週届いたメールのうち、株式会社サンプル商事からのものをGmailから探して要約し、返信が必要なものを一覧にしてください。

スキル(旧Gem):決まった作業を保存して使い回す

作業の手順を保存して、何度も使う機能です。「カスタマイズ」→「スキル」で作り、チャットで「/」を入力して呼び出します。18歳以上で、ログインと[アクティビティの保存]のオンが必要ですが、Google AI プランは要りません。Canvas・Deep Research・動画の作成は、スキルの中では使えません。

対象Gemからスキルへの移行Gemの扱い
個人のアカウント2026年11月17日に開始閲覧のみになり、12月17日に削除
Workspace(ビジネス)2027年3月—
Workspace(教育機関)2027年6月—

※Gmail・ドキュメントの中でのスキルは「当面延期」と案内されています(2026年10月13日)。

スキルの例(当事務所の作例)

スキルの名前月次コメントの下書き

手順①添付の試算表から、売上・粗利・販管費・経常利益の前月比を出す ②増減の大きい順に3つ選ぶ ③です・ます調で200字以内にまとめる ④推測した部分には「要確認」と書く

タスク・Gemini in Chrome・Gemini Live

タスク(Gemini Spark)は、時間のかかる作業を任せる試験運用版の機能です。18歳以上の個人のアカウント(仕事用・学校用は不可)で、AI ProかUltraと、[アクティビティの保存]・パーソナル インテリジェンスのオンが必要です。スマホのアプリ、Macのアプリ、ウェブ版で使えます。ヘルプの対象地域は、EEA・英国・スイス・ナイジェリアを除く国で、日本も含まれます。ただし、購入ページは「一部の国のみ」、Google Oneの表は「一部の国と言語のみ」と書いています。

パソコンでは、自分のChrome(ローカル)か、クラウドのリモートのブラウザで作業します。ローカルの場合は、端末とChromeを起動したままにしておく必要があり、途中で端末を閉じると、リモートのブラウザに切り替わることがあります。タスクモードがオフか、端末がオフの間は、スケジュールは動きません(止まるだけで、削除はされません)。同時に動かせるタスクは15件までです。

購入・支払い・フォームの送信などの前には、Geminiが確認を求めます。ヘルプは、ログイン情報・支払い情報・機密情報をタスクに直接入力しないよう求め、プロンプトインジェクション(隠した指示でAIを操る攻撃)の危険も説明しています。

Gemini in Chromeは、開いているページについて質問できる機能です。日本では2026年4月21日に始まりました(18歳以上。Chromeへのログインが必要)。開くと、今のタブの内容が既定で共有されます(設定で変更可)。操作を任せる「自動ブラウジング」は、米国(Google Oneの表ではインドも)のAI Pro・Ultra向けで、日本では使えません。

Gemini Liveは、声で会話する機能です。Androidでは、カメラや画面も共有できます。ウェブ版では使えず、日本語への対応はヘルプに書かれていません。

当事務所の考えエージェント系の機能の扱い

タスクと自動ブラウジングは、業務では使いません。Gemini in Chromeは、顧客の情報や会計ソフトを開いたタブでは使わないようにします。

動画・画像の生成

動画は、左のメニューの「動画を作成」から作ります。モデルはGemini Omni 1.1 Flash(Veo 3.1の後継)で、10秒の動画を音声と一緒に作れます。個人ではGoogle AI プランが必要で、18歳以上が対象です。すべての動画に、目に見えない透かし(SynthID)が入ります。日本の購入ページは、Proの説明に「Veo 3.1 Lite」の限定トライアル、Ultraの説明に「Veo 3.1」と書いていて、記載が分かれています。動画のAIの比較は、AI比較の動画の章をご覧ください。

画像は、Nano Banana 2 Lite(Flash-Liteのとき)かNano Banana 2で作り、有料プランではNano Banana Proで作り直せます。10月20日の公式ブログはNano Banana 2.1も紹介していますが、画像のヘルプには載っておらず、記載が分かれています。

Gemini Notebook(旧NotebookLM)

資料を読み込ませて質問する製品で、2026年7月16日にNotebookLMから名前が変わりました。PDF・ウェブサイト・YouTube・Googleドキュメントなどをソースにでき、回答には引用が付きます。個人のアカウントでは、評価のフィードバックを送らない限り、基盤モデルの学習に直接は使われません。送ると、やり取りを人が確認し、最長3年保存します。

プロンプトの例(当事務所の作例)

依頼(社内の経理マニュアルを読み込ませたノートブックで)立替経費の精算の締め日と、領収書がないときの扱いを、マニュアルの該当箇所を引用して教えてください。

情報を漏らさない設定

入力した内容の扱いは、アカウントの種類と設定で変わります。まず公式の事実を確かめ、そのうえで当事務所のおすすめの設定を示します。

入力した内容は、どう扱われるか

使い方学習を含む改善人によるレビュー保存の期間
個人:[アクティビティの保存]がオン(18歳以上の既定)使われます一部を、委託先を含むレビュアーが読みます(アカウントから切り離して)自動削除の期間(既定18か月)。レビュー済みは最長3年
個人:[アクティビティの保存]がオフ使われません(評価・フィードバックを送った場合を除く)返答の作成と安全のため、レビュアーの助けを借りることがあります最長72時間
個人:一時チャット使われません(同上)同上72時間
Workspace:コアサービス使われません使われません管理者が設定(3・18・36か月)
Workspace:追加サービス使われる場合あり使われる場合あり—

※Geminiアプリのプライバシー ハブ(2026年10月23日更新)とヘルプによります。レビュー済みのチャットは、アクティビティを削除しても消えません。個人の有料プランについて、無料と扱いが違うという記載はありません。Workspaceのコアサービスでは、フィードバックも学習には使われません(最長18か月保持)。

注意オフでも、評価・フィードバックは別扱い

評価(高評価・低評価)やフィードバックを送ると、[アクティビティの保存]がオフでも、直近24時間のチャット、アップロードしたファイル、アプリ連携のデータが送られます。これらは人が確認し、改善に使われ、最長3年保存されます。一時チャットでも同じです。顧客の情報を含むチャットでは、評価のボタンもフィードバックも使いません。

ヘルプは、レビュアーに見られたくない機密情報は入力しないよう求めています。記憶がオンだと、伝えた機密情報を別の回答に使うことがあります。プライバシー ハブは、つないだアプリの情報を「Geminiアプリの提供と改善」に使うと書いています。Gmail・フォトの情報をモデルの学習に直接は使わないという説明(公式ブログ)はありますが、人のレビューに使わないと明記した文は見当たりませんでした。

おすすめの設定(個人のアカウント)

設定の多くは、左のメニューの「設定とヘルプ」の中にあります(図3)。

設定とヘルプ当事務所のおすすめアクティビティ[アクティビティの保存]:試すときはオフか一時チャット使うなら自動削除を「3か月」に(既定は18か月)アプリ連携 ※必要なアプリだけ。業務のGmail・ドライブは仕事用で※英語版のヘルプでは「カスタマイズ」→「コネクタ」パーソナル インテリジェンス既定はオフ。Gmail・フォトなどを回答に使う機能業務の情報があるアカウントでは慎重に保存された情報顧客名・金額などを記憶させない保存済みは削除する(英語版の名前は Personal context)サブスクリプションプランの確認・変更をする支払いの名義と、事業用かどうかを確かめる使用量の上限上限の状況を確かめる計算量で決まり、5時間ごとに回復する位置情報(メニューの下部の点)
図3 「設定とヘルプ」の主な項目と、当事務所のおすすめ。ヘルプの記載をもとにした図で、項目の並びや名前は画面と異なる場合があります(当事務所作成のイメージ図)
設定の場所当事務所のおすすめ理由
使うアカウント顧客の情報は、Workspaceのコアサービスでだけ扱う個人は、有料プランでも学習とレビューの対象になり得る
[アクティビティの保存]試すときは、オフか一時チャットオンだと学習・レビューの対象
自動削除の期間オンで使うなら「3か月」既定は18か月
音声・Liveの映像を改善に使う設定オフ(既定)のまま音声や映像が改善に使われるのを防ぐ
アプリ連携・パーソナル インテリジェンス必要なアプリだけ。業務のメールは仕事用でつないだ先のデータをGeminiが参照する
保存された情報顧客名などを保存させない別の回答に使うことがある
評価・フィードバック(アプリとNotebook)顧客の情報を含むチャットでは送らないオフでも直近のチャットなどが送られ、人が確認して最長3年保存
Canvas・チャットの公開リンク顧客の情報を含むものは作らないリンクを知っていれば誰でも開ける
タスク・自作のアプリ(MCP)業務では使わない試験運用版。プロンプトインジェクションの危険がある
Gemini in Chrome顧客の画面を開いたまま使わない今のタブの内容が既定で共有される
  1. 「設定とヘルプ」を開く画面:設定とヘルプ左のメニュー(見えないときは左上のメニュー)から開きます。
  2. 「アクティビティ」を開く画面:設定とヘルプアクティビティmyactivity.google.com/product/gemini からも開けます。
  3. [アクティビティの保存]をオフにする「オフにする」か「オフにしてアクティビティを削除」を選びます。オフでも、会話は最長72時間残ります。
  4. オンのまま使うなら、自動削除を短くする「3か月」「18か月」「36か月」「自動削除しない」から選べます。
  5. アプリ連携と保存された情報を見直す画面:設定とヘルプアプリ連携つなぐアプリを絞り、不要な記憶を消します。英語版のヘルプでは、アプリの接続は「カスタマイズ」→「コネクタ」です。

注意オフにすると使えなくなる機能

オフにすると、チャットの履歴、スキル、アプリ連携(ウェブとiPhone)、ドライブからの追加、予約アクションが使えません。業務で使うなら、個人のアカウントでオフにして使うより、Workspaceの仕事用アカウントのほうが現実的です(当事務所の考え)。

Workspaceで使う場合(管理者の設定)

仕事用のアカウントでは、アクティビティは既定でオン、保存は18か月で、変えられるのは管理者だけです。管理コンソールで、次の点を決めます。

管理コンソールの場所決めること補足
[生成AI]→[Geminiアプリ]→「サービスのステータス」使う人だけをオンにする既定では、ライセンスを持つ18歳以上の全員が使えます
「Gemini 会話履歴」保存の有無と期間(3・18・36か月)既定はオン・18か月。オフでも最長72時間保存される場合があります
「一時チャットを許可」「会話の削除を許可」Vault(記録の保管)の運用に合わせるVault for Geminiがなければ、既定はオン
[Geminiアプリ]→「アプリ」必要なWorkspaceのアプリだけをつなぐその他のGoogleアプリには、Googleの利用規約が適用されます
Chrome EnterpriseのGeminiSettings必要なければGemini in Chromeを止めるGeminiアプリは残せます
Google Vault会話の書き出しと保持を確かめる2026年10月22日から、Gmail・ドライブ・ドキュメントなどの中のGeminiの会話を絞り込んで書き出せます(Business Plus以上など)。Geminiアプリの会話の対応は、別の告知です

Workspaceの保護には、許可なくトレーニングに使わない、組織の外に開示しない、DLP(情報漏えいを防ぐ設定)が適用される、などがあります。ただし、すべての機能に及ぶわけではありません。Gemini NotebookはDLPと統合されておらず、Gemini in ChromeはISO・SOCなどの認証の対象外です。第三者のアプリには、別の規約が適用されます。

仕事用のアカウントでチャットを削除できるかは、ヘルプによって記載が分かれています。新しい管理者ヘルプは、管理者の「会話の削除を許可」の設定で決まると説明しています。

会計事務所が顧客の情報を入れる前に確認すること

  • アカウント:Workspaceのコアサービスのエディションの仕事用アカウントか。個人のアカウントやWorkspace Individualではないか。
  • 管理者の設定:使う人の範囲、会話履歴の期間、一時チャットと削除の可否、つなげるアプリが決まっているか。
  • 保護の対象外の機能:Gemini Notebook、Gemini in Chrome、第三者のアプリの扱いを、所内のルールに書いたか。
  • 個人のアカウントで試すとき:オフか一時チャットにし、それでも顧客の情報は入れない(72時間は保存され、安全のためのレビューはあり得る。評価・フィードバックを送ると、オフでも人が確認する)。
  • 共有・記憶・評価:公開リンクを作らない。記憶に顧客の情報を保存させない。GeminiアプリとNotebookのどちらでも、顧客の情報を含むチャットでは、評価のボタンもフィードバックも使わない。
  • 確かめる手順:回答を専門的な助言として頼らず、一次資料と人の目で確かめる手順があるか。

税理士には、業務で知った秘密を守る義務があります(税理士法第38条)。AIの利用も、この義務と、顧問先との約束や所内のルールに沿って判断します。

Google AI Studio と Gemini API の使い方

ここからは、開発者向けの入口です。Google AI Studio(aistudio.google.com)は、ブラウザでGeminiのモデルを試し、APIキーを作って管理する画面です。Gemini APIは、自社のプログラムからGeminiを呼び出す仕組みです。ClaudeでいえばClaude Console、ChatGPTでいえばOpenAI Platformに当たります。

この章の写真は、2026年10月24日に当事務所が撮影したものです。撮影したアカウントには取り込み済みのプロジェクトがなく、キーや使用量の一覧は空でした。このアカウントには以前から請求先アカウントがあり(Tier 1と表示)、撮影のときには、キーの作成、課金の設定、前払いの購入はしていません。画面は、メニューとPlaygroundがおもに英語、Dashboardの中がおもに日本語でした。

Geminiアプリとの違い

項目GeminiアプリGoogle AI Studio・Gemini API
主な使い方会話・調べもの・ファイルの作成モデルの試作、プログラムからの呼び出し
年齢13歳以上(機能により18歳以上)18歳以上
料金無料/Google AI プラン画面の利用は無料枠あり。APIは従量課金
AIプランとの関係プランで上限と機能が増えるAI Pro・UltraはAI Studioの画面の利用枠が増える(Plusは記載なし)。APIは別に課金
Deep Research無料版でも使えるエージェント(プレビュー)は有料のAPIキーが必要

無料と有料で、入力した内容の扱いが変わる

業務で使うときの一番の注意点です。Gemini APIの追加利用規約(2026年4月28日更新)は、無料の利用と有料の利用で、扱いを分けています(図4)。

無料の利用(Unpaid) あなたの入力(文章・資料・応答) 製品の改善・開発に使われる 人が読み、注釈を付けることがある → 機微・秘密・個人情報は入れない 有料の利用(Paid) あなたの入力(文章・資料・応答) 製品の改善には使われない 不正利用の防止のため一定期間ログを保持 → 顧問先のデータはこちらで扱う 有料の扱いになる条件(AI Studioの場合) 課金が有効なCloudプロジェクトを使えるアカウントなら、画面の無料機能も有料の扱いになる 課金が有効かは、画面の「請求階層」などで確認する(下の本文を参照) EEA・スイス・英国は無料でも有料側の条件が適用される(日本は例外に入っていない) リクエストの保存(ログ)の既定は、2026年10月26日に変更(「入力内容の保存」の章)
図4 入力した内容の扱い:無料の利用と有料の利用の違い。旧記事の図に、2026年10月26日の変更の注記を加えました(当事務所作成のイメージ図)
  • 無料:入力と応答は、Googleの製品や機械学習の技術の改善・開発に使われます。人のレビュアーが読み、注釈を付けることがあります(読む前にアカウントなどから切り離し)。規約は、機微な情報・機密情報・個人情報を送らないよう求めています。
  • 有料:製品の改善には使われません。ただし、規約違反の検出、安全の確保、法令への対応のため、限られた期間ログが残ります。
  • AI Studioは、課金が有効なプロジェクトを使えるアカウントか、Workspaceのエンタープライズ向けアカウントなら、画面の利用も有料の扱いです。Gemini APIは、課金が有効なプロジェクトを通すときだけ有料で、それ以外の無料枠での利用は無料の扱いです。
  • EEA・スイス・英国では、無料でも有料側のデータの条件が適用されます。日本は、この例外に入っていません。

個人のGoogle AI プランに入っていることは、規約上、有料の扱いになる条件ではありません。

使い始めるまでの流れと、画面の全体像

1 Googleで入る 18歳以上・日本は対象 同意でキーも自動作成 2 無料で試す Playgroundで試作 架空のデータで 3 課金と上限 前払い(最低5ドル) 上限を先に決める 4 APIキーを作る 制限付きキーを使う 環境変数で渡す 5 コードで使う PythonかREST usageで費用を確認 6 運用とチーム 権限と請求書の保存 毎月の点検 毎月の点検(運用) 残高と上限の確認 キーの棚卸し 請求書・領収書の保存 廃止予定のモデル
図5 Google AI Studio(Gemini API)を使い始めるまでの6つのステップと、その後の運用(当事務所作成のイメージ図)

準備するのは、18歳以上のGoogleアカウントと、有料で使う場合の支払い用のカードと請求先の情報です。日本は、Gemini APIの提供地域に入っています。Workspaceのアカウントでは、管理者が組織部門ごとにAI Studioをオン・オフできます。

はじめに使うのは、試すための「Playground」と、課金やキーを管理する「Dashboard」の中の数項目だけです。表の「まず見る」から見れば十分です。

Google AI Studioの左側メニューの全項目に番号を付けた画面写真(左がメインメニュー、右がDashboardの中のメニュー)
写真1 Google AI Studioの左側のメニュー(全項目)。左がメインメニュー、右が「Dashboard」を押したときのメニューです(別々の画面を1枚にまとめ、アカウントの表示はぼかしています)。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号項目説明
メインメニュー
1Playgroundまず見るプログラムを書かずに試す画面(写真5)
2History作ったプロンプトの一覧(写真9)
3New appアプリを作る機能(Build)の入口(写真14)
4My apps自分が作った・開いたアプリの一覧
5Galleryほかの人が作ったアプリの見本集
6Dashboardまず見る押すと、右のメニュー(12〜19)に切り替わります
7Documentation公式ドキュメントを、画面の中で開きます
8ベルのアイコン新機能のお知らせ(What’s new)
9歯車のアイコン設定や問い合わせのメニュー(写真13)
10虫眼鏡のアイコン押すと「/build」「/chat」「/key」などの候補が出る入力窓が開きます(Ctrl+/でも開きます。入力窓は写真に写っていません)
11鍵のアイコンAPIキーの画面(12)を開きます
Dashboardのメニュー
12APIキーまず見るキーを作る・一覧で見る(写真19)
13プロジェクトまず見るGoogle Cloudのプロジェクトを取り込む・作る(写真2)
14使用量プロジェクトごとの使用状況(写真23)
15レート制限モデルごとの処理量の上限
16利用額まず見るプロジェクトの月の上限を見る・決める(写真18)
17課金まず見る請求先アカウント、Tier、前払いの残高(写真16)
18ログとデータセットAPIの呼び出しの記録を保存するか(写真21)
19変更履歴リリースノートを新しいタブで開きます

主な画面は、aistudio.google.com の後ろにアドレスを付けて、直接開くこともできます(図6)。

Playground プロンプトを試す /prompts/new_chat Build アプリを作る機能 /apps Projects プロジェクトの一覧 /projects API keys キーの作成・一覧 /api-keys Billing 残高・購入・自動チャージ /billing Spend プロジェクトの月の上限 /spend Rate limit モデルごとの処理量の上限 /rate-limit Usage 利用状況のグラフ /usage Status サービスの稼働状況 /status 試す・作る プロジェクトとキー お金と上限 見える化
図6 AI Studioの主な画面と、開くためのアドレス。図の名前は公式ドキュメントの英語名で、Dashboardの中では日本語(APIキー・課金など)で表示されます(当事務所作成のイメージ図)

AI Studio に入り、Playground で試す

ログインとプロジェクトの取り込み

  1. aistudio.google.com を開くGoogleアカウントでログインし、利用規約を確かめて同意します。
  2. 既定のプロジェクトとキーを確かめる画面:DashboardAPIキー初めて使う人には、既定のGoogle Cloudプロジェクトと、APIキーが自動で作られます。
  3. Google Cloudを使っている人は、取り込む画面:Dashboardプロジェクトプロジェクトをインポート自動では作られません。「プロジェクトをインポート」を押し、名前かプロジェクトIDで探して取り込みます。
Google AI Studioのプロジェクト画面。プロジェクトについて、新しいプロジェクトを作成、プロジェクトをインポート、検索欄、一覧の見出し、案内文に番号を付けた写真
写真2 Dashboardの中の「プロジェクト」の画面。取り込み済みのプロジェクトがなく、一覧は空でした。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号項目説明
1プロジェクトについて公式の説明への入口とみられます
2+新しいプロジェクトを作成プロジェクトを新しく作ります
3プロジェクトをインポート既存のプロジェクトを取り込みます
4プロジェクトを検索取り込み済みのものを探します
5一覧の見出し課金の状態は「請求階層」と「ステータス」の列で見ます
6「プロジェクトが見つからない場合」取り込んだプロジェクトだけが表示される、という案内です
Google AI Studioのプロジェクトをインポートするパネル。検索欄、すべて選択、インポート候補のプロジェクトの一覧に番号を付けた写真
写真3 「プロジェクトをインポート」を押したときの右側のパネル。プロジェクトの名前はぼかしています。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号項目説明
1検索欄名前かプロジェクトIDで探します(すべてのプロジェクトは表示されません)
2すべて選択候補をまとめて選びます
3インポート候補のプロジェクト使うプロジェクトにチェックを入れます

うまく入れないときは、年齢の確認(18歳以上)、提供地域、Workspaceの管理者の設定を確かめます。

モデルを選ぶ(無料で使えるモデル)

AI Studioの画面の利用は、無料のまま使えます。有料のAPIキーを紐づけたときだけ、そのキーの利用分に課金されます。ただし、無料で使えるモデルは一部です。

Google AI Studioのモデル選択画面。検索欄、カテゴリ、Gemini 4 Argon、NewとPaidの札、料金の行、Gemini 3.8 Flashに番号を付けた写真
写真4 モデルの選択の画面(右側のパネル)。上から2つのモデルを写しています。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号項目説明
1検索欄モデルやエージェントを名前で探します
2カテゴリ「Gemini」「Images」「Video」「Agents」などで絞り込みます
3Gemini 4 Argonモデルの名前と、モデルID(gemini-4-argon)
4「New」「Paid」の札「Paid」は無料枠のないArgonにだけ付いていました(当事務所の読み取り)
5料金の行入力・出力の料金と、その料金の期限
6Gemini 3.8 Flash無料枠のあるモデルです
モデルモデルID無料枠料金(100万トークンあたり。入力/出力)
Gemini 4 Argongemini-4-argonなし2ドル/10ドル(11月30日まで)。12月1日から4ドル/20ドル
Gemini 3.8 Flashgemini-3.8-flashあり0.75ドル/3.75ドル(12月31日まで)。2027年から1.50ドル/7.50ドル
Gemini 3.6 Flashgemini-3.6-flashあり3.8 Flashと同じ
Gemini 3.5 Flash-Litegemini-3.5-flash-liteあり0.30ドル/2.50ドル
Gemini 3.1 Pro Previewgemini-3.1-pro-previewなし2ドル/12ドル(20万トークン以下)

※有料枠の標準の価格(米ドル・税抜)で、思考の分も出力に含みます。2026年10月27日に公式の料金ページで確認しました。BatchとFlexは半額です。公式は、新しく使い始める人に3.5 Flash-Liteか3.8 Flashを案内しています。

無料枠の回数は公式ドキュメントに載っておらず、「レート制限」の画面で確かめます。古い解説のモデルID(gemini-2.0-flashなど)は、2026年6月1日に終了しました。

Playgroundの基本

Playgroundは、プログラムを書かずにGeminiを試す画面です。左がメニュー、中央が入力欄、右が設定のパネル(Run settings)です。

Google AI StudioのPlayground画面。左のメニュー、下の入力欄、Runボタン、右のRun settings(モデル、System instructions、Thinking level、Tools、Get code)に番号を付けた写真
写真5 Playgroundの画面(開いた直後の状態)。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号項目説明
1左のメニュー写真1のメインメニュー
2入力欄質問や、処理させたいデータを書きます
3入力欄の下の道具「+」(ファイル)、鍵のアイコン(APIキーの選択)、「Tools」、オンのツールの札
4Run(Ctrl+Enter)実行します
5モデルの表示撮影時は「Gemini 3.8 Flash」
6System instructions役割や答え方のルール(写真6)
7Thinking level答える前に考える量。撮影時は「Medium」
8Tools検索やコード実行のオン・オフ(写真10)
9Get code今の設定をコードとして書き出します(写真12)
イメージ図(実際の画面とは異なります。項目は更新で変わります) Playground 5 Get code Playground Build Dashboard 応答の表示欄(Runのあとに出る) 水道光熱費(電気代) 自宅兼用なら按分→要確認 3 入力欄(Start typing…) 10月5日 電力会社 口座振替 18,700円 事務所の電気代 4 Run プロンプト名の横:トークン数を確認 1 Run settings (画面の右上から開く) 2 System instructions あなたは経理担当者を補助します。 判断に迷う点は「要確認」と書く。 モデルの選択 思考の深さ ツール(検索など) 構造化出力(JSON) Advanced settings
図7 Playgroundで試す手順1〜5と、画面の場所の対応。単純化したイメージ図で、番号は写真の番号とは別です(当事務所作成のイメージ図)
  1. Run settingsを確かめる右のパネルで、モデル・Thinking level・Toolsを確かめます。
  2. System instructionsを書くGeminiの役割と、答え方のルールを書きます。
  3. 入力欄に書く架空のデータで試します。
  4. Runを押して確かめるCtrl+Enterでも実行できます。
  5. Get codeで書き出すうまくいったら、言語を選んでコードにします。

当事務所の作例(架空の取引)

System instructionsあなたは日本の中小企業の経理担当者を補助します。勘定科目の候補を3つまで挙げ、それぞれの理由を1行で添えてください。判断に迷う点は「要確認」と書いてください。

入力欄10月5日 電力会社 口座振替 18,700円 事務所の電気代

System instructionsと入力欄

Google AI StudioのSystem instructionsの入力画面。新しい指示を作るメニュー、タイトル欄、本文の欄、保存先の表示に番号を付けた写真
写真6 System instructionsの入力画面(背景は自動でぼかされます)。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号項目説明
1「+ Create new instruction」新しい指示を作ります
2Title指示に名前を付けます
3本文の欄役割やルールを書きます
4「Instructions are saved in local storage.」ブラウザの中に保存されるという意味とみられます

別のパソコンでは、同じ指示が出てこない場合があるとみられます。業務の指示文は手順書にも控え、顧客の名前や金額は書きません。

Google AI Studioの入力欄に日本語の文を入れた画面。プロンプト名とトークン数、入力した文、Runボタンに番号を付けた写真
写真7 入力欄に日本語の文を入れた状態(実行はしていません)。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号項目説明
1「Untitled prompt」と「21 tokens」プロンプトの名前と、入力のトークン数
2入力した文39文字の日本語の文
3Run(Ctrl+Enter)文を入れると押せる状態になります

この例では、39文字の日本語が21トークンでした。1回の例なので、費用の見積もりでは、日本語1文字を約1トークンとみる保守的な仮定を使います。入力欄の「+」からは、ドライブやパソコンのファイルも追加できます。顧客の書類は、有料の扱いを確かめてから入れます。

Runで実行し、Historyで見直す

撮影では、設定を変えずに「仕訳とは何か、30字以内で教えてください。」を1回だけ実行しました。

Google AI Studioで「Run」を押したあとの画面。プロンプトの名前とトークン数、入力した質問、Thoughts、答え、答えの右上のアイコン、反応のボタンと秒数、アプリにするアイコン、注意書きに番号を付けた写真
写真8 「Run」を押したあとの画面(中央の部分)。5と6は、答えにカーソルを合わせたときに出ます。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号項目説明
1プロンプトの名前とトークン数名前が自動で付き、「849 tokens」になりました(実行前は14)
2User入力した質問と時刻
3Thoughts考えた内容の要約(開くと英語の短い文章)
4Model(答え)「取引を借方・貸方に分類し、勘定科目と金額を記録すること。(28字)」
5答えの右上の3つのアイコン「Edit」「Rerun this turn」「More options」
6親指のアイコンと「7.6s」評価のボタンと、答えまでの秒数とみられます
7「Make this an app」Buildに引き継ぐボタンとみられます(押していません)
8注意書き「Google AI models may make mistakes, so double-check outputs.」

鍵のアイコンが「No API key selected」のままでも、課金の画面は出ずに答えが出ました(1回の結果です)。費用が出たかどうかは、画面では確かめられませんでした。

Google AI StudioのHistory画面。実行したプロンプトが1件並んだ状態と、All/My files/Shared、ドライブのアイコン、Search、行、更新日時、3点のアイコン、メニュー(Rename、Share、Make a copy、Delete)に番号を付けた写真
写真9 実行したあとの「History」の画面。右のメニューは、行の3点のアイコンで開いたものです。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号項目説明
1All/My files/Shared一覧の切り替え
2ドライブのアイコン「Open in Drive」。保存先はGoogleドライブとみられます
3Search一覧の検索
4実行したプロンプトの行押すと、質問と答えがそのまま開きました
5Updated更新日時
63点のアイコンメニューを開きます
7メニューの項目「Rename」「Share」「Make a copy」「Delete」(選んでいません)

プロンプトの保存期間は、公式ドキュメントに説明が見当たりませんでした。業務の情報は、残っても困らないかを考えてから入れます。

Tools:検索やコード実行をオン・オフする

Google AI StudioのToolsメニュー。Structured outputs、Code execution、Function calling、Grounding with Google Search、Grounding with Google Maps、URL contextの一覧と、オンになっているGrounding with Google Searchに番号を付けた写真
写真10 入力欄の下の「Tools」を押したときの一覧。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号項目説明
1Tools「Structured outputs」「Code execution」「Function calling」「Grounding with Google Search」「Grounding with Google Maps」「URL context」が並びます
2Grounding with Google Search撮影時はオンでした
3入力欄の下の札オンのツールが札で出ます
ツールできること費用と制限
Google検索最新の情報を検索し、答えの根拠にします有料枠だけで使えます(APIの無料枠では使えません)。Gemini 3以降は検索の回数で課金され、月5,000件まで無料(モデル合算)、超えると1,000件あたり14ドル
Code executionコードを実行して計算に使います追加の料金なし(トークンとして課金)。1回30秒まで
URL context指定したページを読み込ませます1回に20のURLまで。公開ページだけ
Structured outputs答えをJSON(決まった形のデータ)で返させます文字数の制限などは無視されます

※検索の料金は2026年10月27日、ほかは10月13〜14日更新の公式ページによります。

撮影した画面では、検索が最初からオンでした。顧客の情報を入れる前に、使わないツールはオフにします。

Run settingsの主な項目

右のパネル(写真5の5〜9)を下へスクロールすると、「Advanced settings」があります。

Google AI StudioのRun settingsの下半分。Advanced settings、Media resolution、Safety settings、Add stop sequence、Output lengthに番号を付けた写真
写真11 Run settingsを下へスクロールし、「Advanced settings」を開いた状態。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号項目説明
1Advanced settings詳しい設定の欄
2Media resolution画像・動画・PDFに割り当てるトークンの上限。撮影時は「Default」
3Safety settings[Edit]不適切な内容を止める強さ
4Add stop sequence出力を止める文字列。通常は使いません
5Output length生成する長さの上限。撮影時は「65536」
設定意味経理で使うときの考え方
Thinking level答える前に考える量思考の分も出力として課金。単純な分類は浅めで足りることがあります
Output length生成する長さの上限短すぎると途中で切れます。切れるときは考える量を下げるのが公式の案内です
Temperature など答えのばらつきの調整Gemini 4と3.6以降では無視されます。将来はエラーになる予告があり、コードにも書きません
Media resolution画像・PDFの読み取りの細かさ公式は画像はhigh、PDFはmediumを勧めています。上げるほど費用が増えます
Safety settingsブロックの強さ「No Content」と出たときに確かめます

※公式の思考・Media resolution・安全性の設定のページ(2026年10月13〜15日更新)によります。

Get code:設定をコードとして書き出す

Google AI StudioのGet codeの画面。言語の選択、書き出されたPythonのコード、右上の3つのアイコン、Copyボタンに番号を付けた写真
写真12 Get codeの画面(Python)。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号項目説明
1言語の選択撮影時は「Python」
2Codeキーは入っておらず、環境変数「GEMINI_API_KEY」から読む形でした
3右上の3つのアイコンColabで開く、ダウンロードなどとみられます
4Copyコードをコピーします

書き出したコードには、オンのツールや設定も入ります。そのまま動くとは限らないため、サンプルAと見比べて使います。

歯車のメニューとBuild

Google AI Studioの歯車のメニューを開いた画面。User settings、アカウントの利用規約、ステータス、Billing Supportなどに番号を付けた写真
写真13 歯車を押したときのメニュー。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号項目説明
1歯車のアイコン画面の左下にあります
2User settings利用者の設定
3アカウントの利用規約: 有料サービスこのアカウントの規約の区分とみられます
4View AI Studio and Gemini status稼働状況のページ
5Billing Support請求の問い合わせ先

3が「有料サービス」でも、APIキーが有料とは限りません。Gemini APIは、課金が有効なプロジェクトを通すときだけ有料です。キーの状態は「課金」の画面で確かめます。

Google AI StudioのNew app(Build)画面。説明欄、Default mode、I'm feeling lucky、例のチップなどに番号を付けた写真
写真14 「New app」を押したときの画面(Build)。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号項目説明
1歯車のアイコンBuild画面の設定
2説明欄作りたいアプリを文章で書きます
3Default mode作り方の種類の切り替え
4I’m feeling luckyおまかせで案を作るボタンとみられます
5例のボタンの列「Create a game」などの例
6Browse the app gallery見本集(Gallery)へ進みます

Buildは、ウェブアプリかAndroidアプリを作り、Cloud Runに公開できる機能です(公式ページ、2026年10月26日更新)。公開するとCloud Runの料金がかかる場合があり、共有したアプリの呼び出しは、作った人の利用枠に数えられます。公開の前に、月の上限を決めておきます。

課金と上限を決める(前払い・Tier・止める上限)

Gemini APIの料金は、使った量に応じた従量制です。使い始める前に、いくらまで使うか、どこで止めるかを決めておきます。

無料から有料に切り替える

  1. プロジェクトの画面を開く画面:DashboardプロジェクトDashboardの「プロジェクト」か「APIキー」を開きます。
  2. 課金を設定する「請求階層」の列から、課金の設定(公式の名前は「Set up billing」)に進みます。
  3. 請求先アカウントを作る国を選び、連絡先と支払い方法を入れます。国で通貨が決まり、後から変えられません(日本は円)。
  4. 前払いを買う新しいユーザーは前払い(Prepay)が既定です。5ドル以上を購入します。
  5. 「課金」の画面で確かめる画面:Dashboard課金請求先アカウント、Tier、残高を確かめます。

Playgroundの鍵のアイコン(No API key selected)からも、準備に進めます(写真15)。

Google AI Studioの有料のAPIキーをリンクするダイアログ。プロジェクトとAPIキーを選択、インポートと作成のボタン、お支払い情報を設定、APIキーをリンクに番号を付けた写真
写真15 「有料の API キーをリンク」の画面。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号項目説明
1プロジェクトと API キーを選択最初の段階。撮影時は「検出されませんでした」と出ました
2プロジェクトをインポート/作成取り込むか、新しく作ります
3お支払い情報を設定2番目の段階(撮影時は灰色)
4API キーをリンク3番目の段階(撮影時は灰色)

「プロジェクト」の画面の「ステータス」には、課金の状態が出ます。公式ドキュメントでは「Set up billing」「Set up Prepay」「No credits」(残高がない)と書かれています。

前払い(Prepay)と後払い(Postpay)

Google AI Studioの課金画面(Gemini APIの請求額)。請求先アカウント、ID、クレジット、階層、プロジェクト数、前払いの案内に番号を付けた写真
写真16 「課金」の画面(「Gemini API の請求額」)。IDはぼかしています。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号項目説明
1請求先アカウント請求先を選びます
2アカウントのIDぼかしています
3「¥0 分のご利用可能な GCP クレジット」公式ドキュメントの「Available credits」(前払いの残高と自動チャージの欄)とみられますが、確かめていません
4「有料 1 · $250 …」利用枠の段階(Tier)と月の上限(写真17)
5「0 個のプロジェクト」つながっているプロジェクトの数
6前払いの案内「このアカウントでは前払いによるお支払いが必要です」
項目前払い(Prepay)後払い(Postpay)
仕組み先に買い、使った分が残高から引かれます(反映は約10分)月末か、割当額に達した時点で請求
購入できる額最小5ドル、最大5,000ドル—
有効期限購入から12か月—
返金原則なし(後払いへの切り替えを除く)Google Cloudの方針による
使える範囲Gemini APIだけほかのGoogle Cloudのサービスも

※公式の課金のページ(2026年9月28日更新)を、2026年10月27日に確認しました。後払いは、移行期間中の暫定の割当です。

公式の中で、記述が分かれる点もあります。後払いへの切り替えは、FAQが「サポートしていない」、返金の説明が「切り替えると返金」と書いています。購入の最低額にも「一律5ドル」と「地域とTierで変わる」の両方の記載があるため、画面に出る金額に従ってください。

残高が0になると、何が起きるか

1 購入 最低5ドルから 最大5,000ドル カードで支払い 2 残高 使った分だけ減る 12か月で失効 原則、返金なし 3 残高ゼロ 同じ請求先の全キー が止まる(HTTP 402) 無料には戻らない 4 再開 追加で購入する 自動チャージも可 反映まで約10分 自動チャージの設定 AI Studioの Billing の画面で設定する 月の自動チャージ上限(Monthly Limit)を決める 止まると困る業務だけに使う 約10分の遅れに注意 請求への反映に約10分かかる バッチ処理やエージェントでは 上限を超えて使われることがある
図8 前払い(Prepay)の流れ。購入から、残高が0になって止まり、再開するまで(当事務所作成のイメージ図)
  • 同じ請求先アカウントの、すべてのプロジェクトのAPIキーが同時に止まります。
  • リクエストはHTTP 402で失敗します。再試行では直らず、無料の枠にも自動では戻りません。
  • 時間のかかる処理は、反映の遅れで、残高を超えて使われることがあります。
  • Google Cloudの300ドルの無料クレジットは、Gemini APIには使えません(以前に付与された分を除く)。

自動チャージは、「課金」の画面の「Available credits」(日本語の画面では「ご利用可能な…クレジット」と表示されるとみられます)で設定します。チャージの金額と、始まる残高、月の上限(Monthly Limit)を決めます。FAQの「30ドルを下回ったら100ドル」は例で、既定値ではありません。

利用枠の段階(Tier)

Tier条件月の上限(請求先アカウント単位)
Free有効なプロジェクト、または無料トライアル—
Tier 1有効な請求先アカウントをリンクした250ドル
Tier 2累計100ドルの支払いと、初回の支払いから3日2,000ドル
Tier 3累計1,000ドルの支払いと、初回の支払いから30日20,000〜100,000ドル以上

※公式の課金のページ(2026年9月28日更新)によります。昇格は自動で、通常10分ほどで反映されます。

Google AI Studioの課金画面で階層の欄を開いた状態。階層、次の階層に移る条件、プロジェクト数に番号を付けた写真
写真17 階層の欄(「有料 1 · $250 …」)を開いた状態。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号項目説明
1階層の欄押すと開きます
2次の階層に上がる条件「100 米ドル以上使用」と「最初のお支払いから3 日以上経過」
3「0 個のプロジェクト」プロジェクトの欄

公式の表は「累計100ドルの支払い」、画面は「100米ドル以上使用」と、言葉が少し違います。

利用を止める上限は4種類。通知だけの予算は止めない

①Tierの月の上限 自動 Tier 1:月250ドル Tier 2:月2,000ドル Tier 3:月20,000ドル〜 到達すると翌月1日まで停止 ②プロジェクトの月の上限 自分で設定 AI StudioのSpendで金額を決める(実験的) プロジェクトの編集者以上の権限が必要 反映の遅れで超えることがある ③Cloud Billingの上限付き予算 自分で設定 2026年10月13日に一般提供。Gemini APIが対象 予算の全額に達すると新しい呼び出しを止める 50%・80%・全額に達した時点で通知 ④10分あたりの支出制限 自動 Tier 1:10ドル Tier 2:50ドル Tier 3:200ドル(直近10分間の合計) 超えると429(少し待って再試行) 通知だけの予算(アラート)は、使用を止めません 止めたいときは、③の上限付きの予算か、②の月の上限を使います。
図9 利用を止める上限の4種類と、通知だけの予算の違い(当事務所作成のイメージ図)
種類到達したとき設定する場所
①Tierの月の上限請求先の全プロジェクトが止まり、翌月1日に再開自動
②プロジェクトの月の上限そのプロジェクトのGemini APIが止まるAI Studioの「利用額」(実験的な機能)
③Cloud Billingの上限付き予算新しいリクエストを止めるCloudコンソールの「Budgets & alerts」
④10分あたりの支出制限HTTP 429で失敗(少し待って再試行)自動(Tier 1は10ドル、Tier 2は50ドル、Tier 3は200ドル)

※公式ページ(2026年9月28日〜10月22日更新)の要約です。②は反映の遅れ(約10分)で超えることがあります。③は2026年10月13日に一般提供になりました。

Google AI Studioの利用額画面。ドキュメント、プロジェクト選択、プロジェクトをインポートまたは作成の案内に番号を付けた写真
写真18 「利用額」の画面。プロジェクトがないため、案内だけが出ていました。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号項目説明
1ドキュメント公式の説明への入口
2Project撮影時は「No Cloud Projects Avail…」
3プロジェクトをインポートまたは作成取り込んだプロジェクトだけが表示される、という案内

③は、Cloudコンソールの「Budgets & alerts」で「Create new budget」を押して作ります。「Spend cap enforcement」を選び、プロジェクトとサービスを1つずつと、月の目標額を決めます。止まったあとは「Lift spend cap」で解除できます。通知だけの予算は、しきい値に達しても使用を止めません。

画面の数字は遅れて出ます。前払いの残高は約10分です。課金や利用額のグラフは、公式では最大24時間ほどとされますが、画面には「24 時間以上かかることもあります」と表示されていました。月末や上限の近くでは、実際の利用が画面より先に進んでいると考えます。

当事務所の運用案最初の設定の例(公式の推奨ではありません)

  • 前払いは、最低額に近い金額から始め、1〜2か月使い方を見てから増やします。
  • 自動チャージは止まると困る業務だけにし、月の上限を同時に決めます。
  • ②か③の上限を、許容額より少し低めに置きます。
  • 請求の担当者を1人決め、月に1回、残高・上限・利用状況を確かめます。

APIキーを作り、安全に管理する

APIキーは、プログラムがGeminiを使うための合鍵です。漏れると、第三者に使われて課金されるおそれがあります。

2026年のキーの変更

日付変わったこと
2026年5月7日長く使われていない、制限のないキーをブロック(「Blocked」の札)
2026年5月28日AI Studioで新しく作るキーは、すべて認可キー(サービスアカウントに結びつき、既定でGemini APIだけに制限)に
現在制限のない標準キーは拒否されます。制限を付けた標準キーは使えます

※公式のAPIキーのページ(2026年10月27日更新)によります。「9月に標準キーを全面停止」という以前の解説の記述は、今のページにはありません。

キーを作る

  1. APIキーの画面を開く画面:DashboardAPIキーDashboardの「APIキー」を開きます。
  2. 「APIキーを作成」を押す用途のわかる名前を付け、プロジェクトを選んで「キーを作成」を押します(写真20)。
  3. 制限を確かめる「Unrestricted」の札が付いたキーは、「Add restrictions」→「Restrict to Gemini API only」→「Restrict key」で制限します。
Google AI StudioのAPIキー画面。APIクイックスタート、APIキーを作成、グループ化、フィルタ、一覧の見出し、案内、プロジェクトをインポートに番号を付けた写真
写真19 「APIキー」の画面。キーの一覧は空でした。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号項目説明
1API クイックスタート公式の案内への入口
2API キーを作成新しいキーを作ります
3グループ化キーごとか、プロジェクトごとかの切り替え
4フィルタ条件プロジェクトで絞り込み
5一覧の見出し「キー」「プロジェクト」「作成日時」「請求階層」
6「API キーが見つからない場合」取り込んだプロジェクトのキーだけが表示される、という案内
7プロジェクトをインポートほかのプロジェクトを取り込みます
Google AI Studioの新しいキーを作成するダイアログ。キー名、プロジェクトの選択、キャンセル、キーを作成に番号を付けた写真
写真20 「新しいキーを作成する」の画面。プロジェクトを選べないときは「キーを作成」が灰色でした。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号項目説明
1キー名の設定初期値は「Gemini API Key」
2インポートしたプロジェクトを選択撮影時は「No Cloud Projects Available」
3キャンセル作らずに閉じます
4キーを作成キーを作ります(押していません)

キーを作る権限がないと「You do not have permission to create a key in this project.」と出ます。管理者に権限を付けてもらいます。

キーを守るルールと、漏れたときの対処

OK(安全な扱い方) 使える範囲をGemini APIだけに制限する 環境変数や秘密情報の保管サービスで渡す ヘッダー(x-goog-api-key)で送る 用途ごとに別のキーを作る 使わないキーは無効にして削除する NG(漏れる原因) メール・チャット・共有フォルダに貼る コードに直接書き、GitHubに上げる URLの末尾に付けて送る 制限のないキーを使い回す 退職者・委託終了者のキーを放置
図10 APIキーの扱い方。左が安全な扱い、右が漏れる原因になる扱い(当事務所作成のイメージ図)
  • 環境変数(GEMINI_API_KEYかGOOGLE_API_KEY)か保管のサービスで渡し、コードやGitには入れません。両方あるとGOOGLE_API_KEYが優先されるため、一方に絞ります。
  • ウェブやスマホのアプリのコードには埋め込みません。利用者に抜き出されるためです。
  • 担当者ごと、アプリごとに別のキーを作り、使わないキーは削除します。

漏れたかもしれないときは、新しいキーを作ってアプリを入れ替え、動くことを確かめてから古いキーを無効にします。そのあと、請求と使用状況に不正な利用がないかを確かめます。

コードから呼び出す(Interactions API)

Playgroundで指示文と設定が固まったら、プログラムから呼び出します。ここでは、公式のドキュメントが主に使うPythonで説明します。

1 キーを渡す 環境変数に設定する GEMINI_API_KEY コードには書かない 2 SDKで呼び出す google-genai(Python) interactions.create modelとinputを渡す 3 応答と使用量 output_text:答えの本文 usage:トークン数 思考分も出力として課金 RESTで呼ぶときも同じ キーをx-goog-api-keyヘッダーに付けて、/v1beta/interactions へPOSTで送ります。 新しいプロジェクトには、公式がInteractions APIを勧めています。
図11 プログラムからGemini APIを呼び出す流れ(当事務所作成のイメージ図)

呼び出し方は新旧の2種類です。公式は、2026年6月に一般提供になったInteractions APIを、新しいプロジェクトに勧めています。従来のgenerateContentも、引き続きサポートされます。Batch APIと明示的なキャッシュは、今のところgenerateContentだけの機能です。

項目従来(generateContent)新(Interactions API)
呼び出しclient.models.generate_contentclient.interactions.create
入力contentsinput
答えの本文response.textinteraction.output_text
構造化出力response_mime_type・response_schemaresponse_format

準備と最小のコード(サンプルA)

Python 3.10以上を用意し、公式のライブラリ(google-genai)の2.3.0以上(2026年10月27日時点の最新は2.33.0)を入れます。キーは、環境変数のGEMINI_API_KEYに設定します(下はWindowsのPowerShellの例)。

pip install -U google-genai
$env:GEMINI_API_KEY = "ここに発行したキーを貼り付け"

1件の取引を、勘定科目の候補にしてもらうコードです(当事務所の作例)。

from google import genai

client = genai.Client()

interaction = client.interactions.create(
    model="gemini-3.8-flash",
    system_instruction=(
        "あなたは日本の中小企業の経理担当者を補助します。"
        "勘定科目の候補を3つまで挙げ、理由を1行で添えてください。"
        "判断に迷う点は「要確認」と書いてください。"
    ),
    input="10月5日 電力会社 口座振替 18,700円 事務所の電気代",
)

print(interaction.output_text)
print("入力トークン:", interaction.usage.total_input_tokens)
print("出力トークン:", interaction.usage.total_output_tokens)
print("思考トークン:", interaction.usage.total_thought_tokens)

genai.Client() は、環境変数からキーを読みます。答えは output_text、使ったトークン数は usage に入ります。サンプルは公式の書き方に沿って当事務所が作り、ライブラリ(2.33.0)での形を模擬のサーバーで確かめました。実際の接続と費用は、お使いのキーで確かめてください。

費用の目安

思考のトークンは、出力として課金されます。入力150、思考2,000、出力300トークンを3.8 Flashの導入価格で計算すると、約0.0087ドル(1ドル=150円で約1.3円)です。

1,000行を1回で分類した場合の費用(ドル。カッコ内は1ドル=150円の換算) 3.5 Flash-Lite 0.136ドル(約20円) 3.8 Flash(〜12/31) 0.216ドル(約32円) 3.8 Flash(2027/1/1〜) 0.432ドル(約65円) 4 Argon(〜11/30) 0.576ドル(約86円) 4 Argon(12/1〜) 1.152ドル(約173円) いまの料金 値上げ後の料金 前提(当事務所の仮定):入力は1行35トークン、出力は1行30トークン、固定の指示3,000トークン、思考20,000トークン。 日本語のトークン数は公式に換算値がないため、実際の使用量(usage)で置き換えてください。
図12 1,000行の明細を勘定科目に分類したときの費用の目安(当事務所の仮定による試算。料金は2026年10月27日に確認)(当事務所作成のイメージ図)

顧問先20社が毎月1,000行ずつ分類すると、3.8 Flash(導入価格)で月約4.32ドル(約650円)です。2027年1月からは、月約8.64ドル(約1,300円)の計算です。思考の深さを下げる、まとめて送る、Flex(プレビュー)やBatch API(半額)を使う、と費用を抑えられます。

結果を決まった形で受け取る(サンプルB)

明細を1行ずつ処理するときは、答えをJSONで受け取ると、表計算ソフトに取り込みやすくなります。Pythonを使わずにHTTPで呼ぶ(REST)こともでき、そのときもキーはURLではなく、ヘッダー(x-goog-api-key)で送ります。

from typing import List, Literal

from google import genai
from pydantic import BaseModel, Field


class Row(BaseModel):
    row_no: int = Field(description="入力の行番号")
    account: Literal["消耗品費", "旅費交通費", "通信費", "会議費", "接待交際費", "要確認"] = Field(
        description="勘定科目。判断に迷うときは要確認"
    )


class Result(BaseModel):
    rows: List[Row]


client = genai.Client()

interaction = client.interactions.create(
    model="gemini-3.8-flash",
    input="次の明細を勘定科目に分類してください。\n1,文具店A,コピー用紙,3300\n2,鉄道会社B,出張の交通費,5400",
    response_format={
        "type": "text",
        "mime_type": "application/json",
        "schema": Result.model_json_schema(),
    },
)

result = Result.model_validate_json(interaction.output_text)
print(result)

勘定科目の選択肢を固定し、一覧にないものは「要確認」に寄せる作りです。保証されるのは形だけで、判断の正しさではありません。

注意経理で使うときの3つのルール

  • AIの出力は、仕訳に反映する前に、必ず人が元の資料と見比べます。
  • 銀行・カードを会計ソフトと連携している明細は、AIで作ったCSVで別に取り込みません。二重計上になります。AIの結果は、連携明細の勘定科目や税区分を決める参考に使います(当事務所の運用ルール)。
  • 取り込んだあとは、通帳・連携口座の残高と帳簿残高が1円まで一致することを確かめてから、完了とします。

運用で押さえる3点

  • 保存:Interactions APIは、既定でやり取りを保存します。store=Falseにすると保存されませんが、会話の続きなどは使えません。generateContentも、2026年10月26日以降に作った有料のプロジェクトでは既定で保存されます(次の章)。
  • 再試行:429と、500・503・504などの500番台だけを、間隔を延ばしながら再試行します。400・402・403は、再試行しても直りません。
  • 古い指定:Gemini 4と3.6以降は、temperatureなどの指定を無視します。公式は、将来エラーにすると予告しています。

入力内容の保存とログの設定(2026年10月26日の変更)

2026年10月26日に、Gemini APIのリクエストの保存(ログ)の既定が変わりました(図13)。

有料枠のプロジェクトで、APIのリクエストを保存するか(store)の既定2026年10月26日より前に作ったプロジェクト2026年10月26日以降に作ったプロジェクトgenerateContent(従来のAPI)保存しないstore=false保存する(ここが変更)store=trueInteractions API(新しいAPI)保存するstore=true保存するstore=true保存を止める・確かめる方法・AI Studioの「ログとデータセット」→「Settings」で、APIごとにスイッチを切り替える・リクエストごとに store=false を指定する(プロジェクトの設定より優先)・保持期間は7・14・28・55日から選ぶ(既定は55日)。データセットに入れた分は消えない
図13 2026年10月26日からの、リクエストの保存(store)の既定。公式のログのページ(2026年10月26日更新)をもとに作図(当事務所作成のイメージ図)

10月26日以降に作った有料枠のプロジェクトでは、generateContentのリクエストも既定で保存されます。それより前のプロジェクトは、AI Studioでログを有効にしない限り保存しません。Interactions APIは、以前から既定で保存します。

これは保存の既定の変更で、学習に使うかどうかの変更は、公式の変更履歴に書かれていません。有料の利用は製品の改善に使わない、という規約も変わっていません。なお、同じページに両方のAPIを既定で保存とだけ書いた箇所もあり、記載が分かれています。

旧記事では、generateContentの既定を「保存しない」と書いていました。10月26日以降に作ったプロジェクトには当てはまらないため、改めました。

場所残るもの確かめられること
Playgroundの「System instructions」指示文ブラウザの中に保存されるとみられます
「History」プロンプトと答えGoogleドライブとみられます。保存期間の説明はありません
「ログとデータセット」APIの呼び出しの記録保存のスイッチと保持期間。有料枠のプロジェクトだけ
Google AI Studioのログとデータセット画面。Docs、Settings、Disabledの表示、プロジェクトとデータセットの選択、案内、ボタンに番号を付けた写真
写真21 「ログとデータセット」の画面。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号項目説明
1「Docs」「Settings」と「Disabled」説明、ログの設定、状態。撮影時は「Disabled」でした
2Project・Datasetプロジェクトとデータセットを選びます
3プロジェクトをインポートまたは作成取り込み済みのプロジェクトがないための案内
4作成・インポートのボタンプロジェクトを取り込みます
Google AI StudioのGemini API log settingsのパネル。GenerateContent APIとInteractions APIの保存のスイッチ、Retention(保持期間)に番号を付けた写真
写真22 ログの設定のパネル。2026年10月26日の変更の前の画面です。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号項目説明
1GenerateContent API撮影時はオフ。オフのとき、リクエストは保存されません(リクエストで store=true を指定すると保存されます)
2Interactions API[New]撮影時はオフ。オフのとき、保存されず、状態を持つ機能が使えません(リクエストで store=true を指定すると保存されます)
3Retention(保持期間)撮影時は「55 days (Default)」

撮影したアカウントにはプロジェクトがなく、このスイッチの表示が既定値を示しているとは限りません。公式は、Interactions APIは既定で保存(オン)、generateContentは2026年10月26日以降に作ったプロジェクトで既定で保存、と説明しています。変更のあとの画面は、当事務所では確かめていません。

  • ログを保存できるのは、有料枠のプロジェクトだけです。
  • 保持期間は7・14・28・55日から選べます(既定は55日)。データセットに入れたログは、期間が過ぎても消えません。
  • 動画・GIF・PDFを含む入力などは、ログの対象外です。リクエストごとの指定は、プロジェクトの設定より優先されます。

当事務所のおすすめ保存を止めたいとき

顧客の情報を含むリクエストは、画面の設定に頼らず、コードで store=False を明示します。10月26日以降にプロジェクトを作った場合は、「ログとデータセット」の「Settings」で、generateContentのスイッチを必ず確かめます。

ログやデータセットをGoogleと共有する機能は、顧客の情報を含むものでは使いません。共有したデータは、無料の利用と同じ条件(改善への利用、人のレビュー)で扱われ、保持期間の定めもありません。

チームでの使い方・毎月の点検・請求書

チームで使うときの分け方

  • プロジェクトの編集者とオーナーは、キーの管理がすべてできます。閲覧者は見るだけです。
  • プロジェクトの月の上限(②)と処理量の枠(レート制限)は、プロジェクト単位です。用途ごとにプロジェクトを分けると、予算も分けられます。キーを増やしても、枠は増えません。Tierの月の上限は請求先アカウント単位なので、プロジェクトを分けても増えません。
  • Workspaceでは、管理コンソールの「Additional Google services」の「AI Studio」で、組織部門ごとにオン・オフできます。

毎月1回の点検

公式が「毎月」と決めた点検はありません。公式が勧める管理を、月1回にまとめた当事務所の運用案です。

  • お金:「課金」で残高と自動チャージの上限、「利用額」でプロジェクト別の上限と今月の支出を見る。
  • 使用状況:「使用量」と「レート制限」で、上限に近づいていないかを見る。
  • 課金の状態:「プロジェクト」で、「No credits」などが出ていないかを見る。
  • キー:「Unrestricted」「Blocked」のキーや、使っていないキーがないかを見る。
  • 保存:「ログとデータセット」で、スイッチと保持期間を見る。データセットをGoogleと共有していないかも見る。
  • 書類と予定:取引の履歴・領収書を保存し、モデルの終了や価格の改定の予定を確かめる。
Google AI Studioの使用量画面。プロジェクトの選択、期間、案内、プロジェクトをインポートまたは作成のボタンに番号を付けた写真
写真23 「使用量」の画面。プロジェクトがないため、グラフは出ていませんでした。出典:Google AI Studio(Google)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号項目説明
1Projectプロジェクトを選ぶ欄
2期間「28 日」。グラフの期間を選びます
3プロジェクトをインポートまたは作成取り込んだプロジェクトだけが表示される、という案内
4作成・インポートのボタン取り込むと、グラフが出るとみられます

価格とモデルの予定(2026年10月27日時点)

日付予定(公式の発表。終了日は最も早い場合の日付)
2026年11月17日3.1 FlashのTTS・Liveのプレビューなどが終了
2026年11月30日Gemini 4 Argonの導入価格が終了(12月から入力4ドル・出力20ドル)
2026年12月31日3.8 Flash・3.6 Flashの導入価格が終了(2027年から入力1.50ドル・出力7.50ドル)
2027年3月15日gemini-2.5-flash-image が終了
2027年5月7日gemini-3.1-flash-lite が終了

※料金は100万トークンあたり。10月22日にVeo 3.1系のプレビューなど、10月23日に旧版のDeep Researchのエージェントが、すでに終了しています。

請求書・領収書と消費税

書類入手する場所内容
前払いの取引の履歴AI Studioの「課金」の「View transactions」直近3か月の詳細。CSVと印刷
後払いのステートメントCloudコンソールの「Billing」→「Invoices」月次のPDF。公式は「請求書ではない」と明記
領収書取引の履歴の「Payments」の「Payment」のリンク請求先アカウントの閲覧者以上の権限が必要
論点公式の資料で確かめられたこと・確かめられなかったこと
契約の相手方・通貨日本の請求先住所ならGoogle Cloud Japan G.K.。通貨は円で、後から変えられません
消費税Google Cloudの利用には10%の消費税がかかり、価格は税抜です
登録番号(T番号)公式のページに記載なし(要確認)。実際の書類で確かめ、国税庁の公表サイトで照合します
前払いの購入の書類と課税請求書や領収書のPDFが出るか、購入時と消費時のどちらで課税か、記載なし(要確認)

※Google Cloudの公式ページ(2026年6月30日〜10月20日更新)を、2026年10月23日に確かめた内容です。税務の判断は、実際の書類をもとに顧問税理士にご相談ください。

前払いのクレジットの会計処理の考え方は、Claude ConsoleのページのAPIクレジットの章で説明しています。Geminiでは、原則返金されない、12か月で失効する、Gemini API専用、という条件をふまえて判断します。

エラーが出たとき

エラー意味対処
400リクエストの形の誤り、またはキーが無効書き方とキーを確かめます
402前払いの残高がなく、全キーが停止クレジットを追加します
403キーに権限がないキーの設定と権限を確かめます
429処理量の上限か、10分あたりの支出制限少し待って再試行します
500・503Google側のエラー・一時的な混雑稼働状況を確かめ、時間をおいて再試行します
504処理が時間内に終わらないクライアントのタイムアウトを長くし、入力を短くします

※公式の「API errors」とトラブルシューティング(2026年10月23日更新)の要約です。402と429は同じ名前(RESOURCE_EXHAUSTED)のため、数字で見分けます。

よくある質問

Geminiは、無料でどこまで使えますか?

無料でも、会話、Deep Research(高速モード)、Canvas、画像の生成と編集(編集は18歳以上)、Gemini Liveが使えます(日本の購入ページ)。モデルは「自動」で、主にFlash-Liteです。動画の生成にはGoogle AI プラン(AI Plus以上)、タスクにはAI ProかUltraが必要です(タスクの日本での提供は、資料によって記載が分かれています)。

Google AI Proに入れば、入力した内容は学習に使われなくなりますか?

プライバシー ハブには、有料プランで無料と扱いが違うという記載はありません。学習に使わせないには、[アクティビティの保存]をオフにするか、一時チャットを使い、評価やフィードバックも送りません(送ると、オフでも直近のチャットなどが人の確認と改善に使われます)。顧客の情報は、Workspaceのコアサービスのエディションで扱うのが当事務所のおすすめです。

[アクティビティの保存]をオフにすると、何が使えなくなりますか?

チャットの履歴、スキル、アプリ連携(ウェブとiPhone)、ドライブからのファイルの追加、予約アクション、Deep Researchの過去のレポートが使えなくなります。オフでも、会話は最長72時間アカウントに残ります。また、評価やフィードバックを送ると、オフでも直近24時間のチャットなどが送られ、人が確認し、最長3年保存されます。

顧問先の資料をGeminiに入れてもよいですか?

個人のアカウントには入れないでください。入れるなら、Workspaceのコアサービスのエディションの仕事用アカウントで、管理者の設定と所内のルールを決めてからにします(追加サービスのエディションは対象外です)。評価やフィードバックも送りません。Gemini APIを使う場合は、有料の扱いになっていることを確かめ、コードで store=False を指定します。

Google Workspace Business Starterでも、Geminiアプリは使えますか?

使えます。Business Starterはコアサービスの対象で、チャットは人のレビューにも学習にも使われません。ただし、Gemini 4 Argonと動画の生成はなく、GmailなどのサイドパネルのGeminiはGmailだけです。

Gemはなくなるのですか?

個人のアカウントのGemは、2026年11月17日にスキルへの移行が始まって閲覧のみになり、12月17日に削除されます。Workspaceのビジネス向けは2027年3月、教育機関は2027年6月に移行します。

GeminiアプリのDeep Researchと、APIのDeep Researchは同じですか?

別のものです。アプリのDeep Researchは、無料版でも使えます。APIとAI StudioのDeep Researchのエージェント(プレビュー)は、Google AI プランに含まれず、有料のAPIキーが必要です。

AI ProやUltraに入ると、Gemini APIも使い放題になりますか?

なりません。プランの特典が効くのは、AI Studioの画面の利用枠だけです。APIキーを使った呼び出しは、別に課金されます。

2026年10月26日の変更で、何をすればよいですか?

10月26日以降に有料枠のプロジェクトを作った場合は、generateContentのリクエストも既定で保存されます。「ログとデータセット」の「Settings」でスイッチを確かめ、顧客の情報を送るコードでは store=False を指定します。既存のプロジェクトの既定は変わりません。

前払いの残高が余ったら、返金されますか?

原則、返金されず、購入から12か月で失効します。後払いに切り替えるときの返金は、公式の中で記述が分かれています。画面の案内とCloud Billingのサポートで確かめてください。

有料の扱いになっているか、どこで確かめますか?

公式ドキュメントは、APIキーの画面の「Plan」の列が「Paid」かで確かめると説明しています。撮影した画面にはこの列がなかったため、「請求階層」の列と「課金」の画面で、課金が有効かを確かめます。

Geminiで作った仕訳のCSVを、会計ソフトに取り込んでもよいですか?

人が元の資料と照合してから使います。銀行・カードを会計ソフトと連携している明細は、CSVで別に取り込まないでください(二重計上になります)。取り込んだあとは、通帳・連携口座の残高と帳簿残高が1円まで一致するまで、完了としません。

出典・参考(確認日:2026年10月27日)

AI活用ガイドのページ一覧

ガイドのトップAI活用ガイド(Claude・ChatGPT・Gemini)7ページの入口。目的別にどのページを読めばよいかを案内します。 ページ1AI比較|Claude・ChatGPT・Geminiでできること一覧と使い分け動画生成・パソコン操作・クラウド実行などの可否を7製品で一覧にし、料金・データの扱い・用途別の使い分けを比べます。 ページ2ChatGPTの使い方|登録・プラン・安全な設定とOpenAI Platform(API)登録から画面の見方、学習に使わせない設定、経理の注意点、OpenAI Platform(API)の使い方まで。 ページ3Claude Consoleの使い方|画面の場所・APIクレジット・セッション・情報を漏らさない設定画面のどこに何があるかを写真で示し、APIクレジット、Managed Agentsのセッション手順、情報を漏らさない設定を解説します。 このページGeminiの使い方|始め方・プラン・主な機能・安全な設定とGoogle AI Studio(Gemini API)Geminiアプリの始め方・プラン・主な機能・安全な設定と、Google AI Studio・Gemini APIの使い方。 ページ5Claude Codeで仕訳データを作る|架空の通帳と領収書から会計ソフトの取込CSVまで実演架空の通帳データと領収書から、会計ソフトに取り込むCSVをClaude Codeなどで実際に作った結果と注意点。 ページ6Claude CodeとClaude(旧Cowork)の使い方|導入・安全な設定と実務の実例インストール、権限・安全な設定、実務での実例まで。Claude(旧Cowork)との使い分けも。

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