Claude Codeで仕訳データを作る|架空の通帳と領収書から会計ソフトの取込CSVまで実演

2026年10月27日時点の情報です。料金・機能・画面は変わることがあるため、最新は各社の公式ページでご確認ください。

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当事務所のパソコンで、Claude Code に、架空の会社の通帳データから、会計ソフトに取り込む仕訳データ(CSV)を作らせました。Claude Code は、パソコンのフォルダの中でファイルを読み書きし、プログラムを動かせるAIです。2026年10月27日に実際に動かした結果を、指示文・設定・出力・費用まで、そのまま公開します。

使ったデータは、すべて当事務所が作った架空のものです。会社・銀行・取引先の名前も架空です(同じ名前の会社が実在しても、関係はありません)。判断が分かれやすい取引をわざと混ぜて、AIがルールどおりに処理できるか、どこで止まるかを確かめました。

後半では、以前の記事の「架空の領収書から仕訳を作る実演」(Managed Agents と Agent SDK)も要約しています。人が確認することは、チェックリストにまとめました。

結論このページの結論

  1. 成功した4回目は、通帳の20取引から仕訳CSV 24行を、約1分・約0.14ドル(米ドル・税抜)で作りました。CSVの段階の検証9項目はすべてOKで、【要確認】は1件でした。
  2. AIが使おうとしたコマンドが拒否されると、AIは推測で仕訳を作らずに止まり、理由を説明しました(1〜3回目)。原因は、許可していない書き方のコマンド(python -c などをつないだもの)と、Shift-JIS の文字化けです。指示文に手順を具体的に書くと、最後まで進みました。
  3. 今回の許可リストは誤操作を減らす仕組みで、情報漏えいを防ぐ境界ではありません。AIが書いたスクリプトは、通信やフォルダ外の読み取りもできます。顧問先の実データでは、サンドボックスなど別の対策が要ります。
  4. 科目・税区分・インボイス区分、AIが補った摘要、補助科目・取引先の名前は、取り込む前に人が確認します。取り込んだ後は、帳簿と通帳の残高が1円まで一致するまで、完了としません。
  5. 会計ソフトと連携している口座の明細は、AIで作ったCSVで別に取り込みません(二重計上になるため)。今回は、連携していない口座という前提です。
  6. 【要確認】の行は、続きの指示で直せました(約0.04ドル)。ただし、一度きりの判断や10月の金額がルールとスクリプトに固定されるため、翌月にそのまま使うと、誤った仕訳が検証を通ることがあります。
目次

この実演の前提

実演の条件は、次のとおりです。事務所の実務にそのまま使う設定ではなく、条件をそろえて記録を取るための設定です。

会社・口座(架空)
株式会社サンプル商事(3月決算。消費税は一般課税・税込経理)。北海道サンプル銀行 本店の普通預金です。
口座と会計ソフト
会計ソフトと連携していない口座、という前提です。通帳のCSVから仕訳を作ります。
出力の形式
マネーフォワード クラウド会計(以下、MF)の「仕訳帳のインポート」の形式(27列)。取り込みはしていません。
パソコン
Windows(PowerShell 5.1)。Python 3.14.6 と Git for Windows が入っています。作業フォルダ C:\claude-agent\shiwake_code_demo には、架空のデータと実演用の起動スクリプト・記録だけを置きました(AIが中身を読んだのは、通帳・CLAUDE.md と自分で書いたスクリプトだけです)。
Claude Code
バージョン 2.1.310。Agent SDK(Python)に同梱のものを使いました(公式の方法で入れたものと同じ CLI=コマンドで操作するソフト)。
支払い
Claude Console で作った APIキー(ソフトからClaudeを呼び出すための鍵)を、環境変数 ANTHROPIC_API_KEY に登録しました。費用は Console の APIクレジットから引かれます。キーの値は、記録に出していません。
モデル
Claude Sonnet 5.5(claude-sonnet-5-5)
実行の方法
ヘッドレス実行(claude -p)。画面で対話せずに、指示を1回渡して最後まで動かす方法です。
権限
権限モード(AIの操作をどこまで確認なしで許すかの設定)は dontAsk です。許可した操作と、確認の要らない操作(作業フォルダ内の読み取り、ls などの読み取り専用のコマンド)だけを行い、それ以外は確認せずに拒否します。Claude Code の道具によるインターネットの閲覧(WebFetch・WebSearch)は禁止し、費用の上限は1ドルにしました。
日時
2026年10月27日 19時17分〜19時23分。5回の実行と、権限の確認テスト1回(2回目と3回目の間)の、計6回です。

補足この設定にした理由(当事務所の考え)

ヘッドレス実行は、記録・時間・費用を残しやすく、条件をそろえて比べられます。dontAsk は、公式が無人の実行向けとしているモードです。ただし、今回の許可は誤操作を減らすためのもので、情報が外に出ることを防ぐ仕組みではありません(権限の設定の限界)。

ふだん人が使うときは、対話モードで操作のたびに確認する「Manual」(確認制)から始めるのがおすすめです。インストールとログインの手順は、Claude Code・Claude(旧Cowork)の使い方をご覧ください。

全体の流れ

Claude Code は、仕訳を1行ずつ書いたのではありません。通帳を読んで仕訳を作るプログラム(Python のスクリプト)を書き、それを実行してCSVを作りました。検証も、別のスクリプトで行っています(図1)。

  1. 準備作業フォルダに、通帳CSV・CLAUDE.md(ルール)・settings.json(権限)を置く
  2. 指示claude -p で指示文を渡す(ヘッドレス実行)
  3. AIの作業通帳を読み、スクリプトを書いて実行し、仕訳CSVを作る
  4. AIの検証検証のスクリプトで、残高照合・貸借一致・列数を確かめて報告する
  5. 人の確認科目・税区分・【要確認】の行を確かめ、必要なら続きの指示で直す
  6. 取り込みと残高照合会計ソフトに取り込み、帳簿と通帳の残高が1円まで一致するまで完了としない(今回は未実施)
Claude API(Sonnet 5.5) 費用は Console の APIクレジットから 当事務所のパソコン 作業フォルダ C:\claude-agent\shiwake_code_demo 送る 返す 入力(人が用意) 通帳CSV(Shift-JIS) 架空・20取引 CLAUDE.md 科目のルール・出力の仕様 settings.json 権限(許可・禁止) Claude Code(2.1.310) ① 通帳を読む Readで文字化け → Pythonで読み直す ② 仕訳を作るスクリプト make_journal.py を書いて実行 ③ 検証のスクリプト check_journal.py を書いて実行 ④ 結果を報告 【要確認】の行と理由を書く 出力(AIが作成) 仕訳CSV(MF形式) 27列・24行(20取引) 検証の結果 9項目すべてOK 最終報告 【要確認】1件 人の確認 科目・税区分・【要確認】 摘要・補助科目の名前 会計ソフトに取り込む 連携口座の明細は取り込まない (今回は未実施) 残高照合 通帳と帳簿が1円まで一致 (今回は未実施) 通帳の中身など、AIが読んだ内容は Claude API に送られます(今回は架空のデータ)。
図1 通帳CSVから仕訳CSVを作るまでの流れ(今回の実演)。点線の枠は、今回は行っていない作業です(当事務所作成のイメージ図)

スクリプトはフォルダに残るため、AIが何をどう計算したかを、あとから確かめられます。ただし、スクリプトには10月の金額が書き込まれているため、翌月にそのまま使うことはできません(翌月に生かす使い方)。

準備:フォルダ・ルール(CLAUDE.md)・権限

準備は、次の5つです。Claude Code のインストールとログインはClaude Code・Claude(旧Cowork)の使い方、APIキーの作り方はClaude Consoleの使い方で解説しています。

  1. Claude Code を入れて、ログインする今回は Console の APIキーで動かしました。
  2. 作業フォルダを作り、データのコピーを置く新しいフォルダに、作業に使うデータのコピーだけを置きます。原本や、ほかの顧問先の資料は置きません。
  3. CLAUDE.md にルールを書く勘定科目の決め方・参考資料・出力の形式・確認のルールを書きます(下の表と抜粋)。
  4. .claude\settings.json に権限を書く許可する操作(allow)と、禁止する操作(deny)を書きます。
  5. フォルダを信頼する(最初の1回だけ)対話モードで一度起動し、確認に答えます。しないと settings.json の許可が使われません(後述)。

CLAUDE.md(作業のルール)

CLAUDE.md は、Claude Code が起動するときに読み込む、ルールを書いたファイルです。公式は、CLAUDE.md を「強制される設定」ではなく「文脈(参考にする情報)」として扱うと説明しています。守らせたいことは、次の権限の設定で縛ります(権限にも限界があります。下の注意をご覧ください)。

今回の CLAUDE.md の中心は、通帳の摘要ごとに科目を決めた、次の表です。

CLAUDE.md の「勘定科目のルール」(そのまま転記)

通帳の摘要取引の内容借方貸方税区分
クチフリ サンプルデンリヨク事務所の電気代(前月分)水道光熱費普通預金課税仕入 10%
フリコミ カ)サンプルフドウサン事務所の家賃(当月分)地代家賃普通預金課税仕入 10%
フリコミテスウリヨウ振込手数料支払手数料普通預金課税仕入 10%
売掛金の一覧にある会社からの入金売掛金の回収普通預金売掛金(補助科目=取引先の正式名)対象外
ATM シユツキン小口現金の補充現金普通預金対象外
フリコミ サンプルセイソウ事務所の清掃(個人事業者。インボイスの登録なし)外注費普通預金課税仕入 10%(借方インボイス「70%控除」)
ゼイキン ゲンセンシヨトクゼイ源泉所得税の納付(9月分)預り金(補助:源泉所得税)普通預金対象外
ゼイキン ジユウミンゼイ住民税(特別徴収)の納付(9月分)預り金(補助:住民税)普通預金対象外
フリコミ サンプルゼイリシジムシヨ税理士の顧問料。月額30,000円+消費税10%。源泉所得税(消費税抜きの報酬×10.21%、1円未満切り捨て)を差し引いて振り込む支払報酬料(税込の報酬)普通預金(振込額)と 預り金(補助:源泉所得税)支払報酬料は課税仕入 10%、ほかは対象外
キユウヨ フリコミ給与の支払い(給与は給与ソフトから月末に計上済み)未払金(補助:給与)普通預金対象外
フリコミ カ)サンプルシイレ買掛金の支払い買掛金(補助科目=取引先の正式名)普通預金対象外
ユウシヘンサイ借入金の返済。下の返済予定表で元金と利息に分ける長期借入金(元金)と 支払利息(利息)普通預金長期借入金は対象外、支払利息は非課税仕入
カード サンプルカードクレジットカードの引き落とし(利用分は別に計上済み)未払金(補助:サンプルカード)普通預金対象外
クチフリ シヤカイホケンリヨウ社会保険料(9月分)の引き落とし。従業員負担分は給与台帳の金額で預り金、残りは会社負担分預り金(補助:社会保険料)と 法定福利費普通預金対象外

表の下のルール:①売掛金の入金が一覧より少なく、差額が1,000円以下なら、先方が差し引いた振込手数料として支払手数料にする(超えたら【要確認】)。②表にない入金は仮受金、出金は仮払金にして【要確認】を付け、推測で科目を決めない。

表のほかの部分の抜粋です(長い行は表示用に折り返しています)。参考資料(売掛金・買掛金の一覧、返済予定表、給与台帳の数字)は、判断が要る取引の表の数字と同じです。

# 仕訳データ作成のルール(架空の会社:株式会社サンプル商事)
(会社の前提・勘定科目のルール・参考資料は省略)

## 出力の仕様(マネーフォワード クラウド会計「仕訳帳のインポート」)
- ファイル名:仕訳_MF取込用_2026年10月.csv。1行目は見出し。文字コードは UTF-8(BOM付き)。
- 列(27列):取引No,取引日,借方勘定科目,借方補助科目,…,最終更新日時,最終更新者(MFの列の順)
- 取引日は yyyy/MM/dd。金額は税込の整数。税額の列は空欄(MFが自動計算する)。
- 1つの取引が複数の科目に分かれるとき(複合仕訳)は、同じ取引Noを付けた複数の行にする。
  同じ取引Noの行の借方合計と貸方合計を必ず一致させる。科目がない側の列は空欄にする。
(ほかの5行は省略)

## 確認のルール(必ず守る)
- 通帳の前月繰越+入金合計−出金合計が、月末の残高と一致することを確かめる。
- 作ったCSVの普通預金の増減の合計が、通帳の残高の動きと1円まで一致することを、Pythonで確かめる。
  あわせて、取引Noごとに借方合計と貸方合計が一致することも確かめる。
- 判断に迷った行は、摘要の先頭に【要確認】を付け、報告に理由を書く。
- 元の通帳ファイルは書き換えない。インターネットにはアクセスしない。
- Python のコードは、作業用の .py ファイルに書いてから `python ファイル名.py` で実行する
  (`python -c` と python3 は使わない。許可されていないため)。
  作業用のスクリプトは、確認の記録として残しておく。
- 最後の報告は日本語で、結論から短く書く
  (作ったファイル、仕訳の件数、残高照合の結果、【要確認】の行と理由)。

.claude\settings.json(権限の設定)

作業フォルダの中の .claude フォルダに、settings.json を置きました。許可(allow)と禁止(deny)を書いています。表の Bash は、コマンドを実行する道具のことです。

{
  "permissions": {
    "allow": [
      "Read",
      "Write",
      "Edit",
      "Glob",
      "Grep",
      "Bash(python *)",
      "Bash(py *)"
    ],
    "deny": [
      "WebFetch",
      "WebSearch",
      "Bash(curl *)",
      "Bash(rm *)",
      "Read(./.env)"
    ],
    "blockReadsOutsideWorkingDirectories": true
  }
}
設定意味
allow:Read・Write・Edit・Glob・Grepファイルの読み書きと検索を許可
allow:Bash(python *)・Bash(py *)python(または py)で始まるコマンドを許可
deny:WebFetch・WebSearchClaude Code の道具による閲覧と検索を禁止
deny:Bash(curl *)・Bash(rm *)通信(curl)と削除(rm)のコマンドを禁止
deny:Read(./.env)パスワードなどを書く .env の読み取りを禁止
blockReadsOutsideWorkingDirectories作業フォルダの外の読み取りを拒否(v2.1.257 以降)

注意権限の設定の限界(公式の説明より)

  • Bash(python *) を許可すると、AIが書いた Python のスクリプトは、インターネットへの接続、環境変数(今回の APIキーを含む)の読み取り、作業フォルダの外のファイルの読み取りもできます。WebFetch・WebSearch・curl の禁止では止まりません。公式も、python のワイルドカードの許可を「任意のコードの実行を許す広いルール」としています。
  • Bash のルールは、コマンドの文字で判定します。公式は「安全の境界ではない」と説明しています。Read の禁止も、スクリプトが自分で開くファイルには効きません。
  • ファイルと通信をOSのレベルで制限する「サンドボックス」は、Windows で直接動かす場合は使えません(WSL2 なら使えます)。

つまり、今回の許可リストは誤操作を減らす仕組みで、情報が外に出ることを防ぐ境界ではありません。顧問先の実データで使うときの考え方は、よくある質問にまとめました。

フォルダの信頼(最初の1回だけ必要)

今回、settings.json の許可(allow)は使われませんでした。フォルダを信頼していなかったためで、起動のたびに次の警告が出ていました(パスの一部は伏せ、表示用に改行しています)。

Ignoring 7 permissions.allow entries from .claude/settings.json:
this workspace has not been trusted. Run Claude Code interactively here once
and accept the trust dialog, or set projects[...].hasTrustDialogAccepted: true
in ...\.claude.json.

公式の説明では、プロジェクトの settings.json の許可(allow)は、フォルダを信頼してから使われます。ヘッドレス実行では、信頼の確認画面は出ません。禁止(deny)のルールは、信頼していなくても効きます。

信頼するには、PowerShell で作業フォルダに移動し(cd C:\claude-agent\shiwake_code_demo)、claude と入力して対話モードで起動します。フォルダを信頼するかの確認が出たら、内容を確かめて信頼するほうを選び(文言は版で変わることがあります)、/exit で終了します。

今回は信頼の操作をせず、毎回コマンドの --allowedTools で同じ許可を渡したため、結果には影響していません。ホームフォルダ(ユーザー名のフォルダ)そのもので起動すると、信頼が保存されず毎回聞かれるため、作業用のサブフォルダで起動します(公式)。

ポイントWindows で使うときの注意(公式)

  • Windows では、PowerShell の道具が初期設定で有効です(Git for Windows が入っていても、claude.ai と Console のアカウントでは有効)。有効なとき、AIは PowerShell を主に使います。
  • Bash(python *) の許可は、PowerShell のコマンドには当たりません。PowerShell で動かすなら PowerShell(python *) のような許可を別に書くか、環境変数 CLAUDE_CODE_USE_POWERSHELL_TOOL=0 で止めます。なお、Git for Windows を入れたPCでは、Bash の禁止ルール(範囲を絞ったものを含む)があると、PowerShell の道具はそのセッションで外れます(設定ファイルに PowerShell(…) のルールを別に書いた場合や、CLAUDE_CODE_USE_POWERSHELL_TOOL=1 にした場合は外れません)。
  • 今回の記録では、AIが使える道具の一覧に PowerShell はなく、コマンドはすべて Bash で実行されました(理由は確かめていません)。
  • ネットワーク上のフォルダ(\\server\share のような場所)は、作業フォルダにできません。ドライブの文字を割り当て、起動するときに claude --add-dir Z:\ のように渡します。

入力した通帳データ(架空)

通帳のCSVは、銀行のサイトからダウンロードした想定で作りました。文字コードは Shift-JIS(日本語の文字コードの1つ)で、摘要は半角カナです。前月繰越は3,250,000円、月末の残高は2,727,348円です。取引は20件(出金16件・入金4件)です。

通帳_2026年10月_架空.csv(北海道サンプル銀行 本店 普通預金・2026年10月)

No日付摘要出金入金残高
—10/01前月繰越3,250,000
110/01クチフリ サンプルデンリヨク18,7003,231,300
210/01フリコミ カ)サンプルフドウサン165,0003,066,300
310/01フリコミテスウリヨウ4403,065,860
410/05フリコミ カ)エイチケイシヨウジ550,0003,615,860
510/06ATM シユツキン50,0003,565,860
610/09フリコミ サンプルセイソウ22,0003,543,860
710/09フリコミテスウリヨウ4403,543,420
810/13ゼイキン ゲンセンシヨトクゼイ42,3003,501,120
910/13ゼイキン ジユウミンゼイ31,5003,469,620
1010/15フリコミ カ)テストシヨウカイ329,5603,799,180
1110/16フリコミ サンプルゼイリシジムシヨ29,9373,769,243
1210/16フリコミテスウリヨウ4403,768,803
1310/23キユウヨ フリコミ812,3452,956,458
1410/23フリコミ カ)サンプルシイレ264,0002,692,458
1510/23フリコミテスウリヨウ6602,691,798
1610/26フリコミ カ)ミライコウギヨウ220,0002,911,798
1710/26ユウシヘンサイ108,2502,803,548
1810/27カード サンプルカード54,7802,748,768
1910/30クチフリ シヤカイホケンリヨウ186,4202,562,348
2010/30フリコミ ユ)サンプルヤ165,0002,727,348

No は、仕訳CSVの取引No と同じ番号です。日付はすべて2026年です。金額は見やすいようにカンマを付けています(CSVの中はカンマなし)。

わざと入れた、判断が要る取引

次の6つは、表に当てはめるだけでは処理できない取引です。

No取引判断のポイントルールで決めた処理
10テスト商会からの入金 329,560円請求は330,000円。先方が振込手数料440円を差し引いた普通預金329,560円・支払手数料440円/売掛金330,000円の複合仕訳
11税理士への支払い 29,937円報酬30,000円+消費税3,000円から、源泉所得税3,063円(30,000円×10.21%)を差し引いた支払報酬料33,000円/普通預金29,937円・預り金3,063円
19社会保険料 186,420円従業員負担分(給与台帳の92,410円)と会社負担分に分ける預り金92,410円と法定福利費94,010円
17借入金の返済 108,250円返済予定表で元金と利息に分ける長期借入金100,000円と支払利息8,250円(非課税仕入)
6事務所清掃 22,000円相手はインボイスの登録がない個人事業者外注費。借方インボイス「70%控除」
16ミライ工業からの入金 220,000円売掛金の一覧にない入金推測せず仮受金にして、摘要に【要確認】

実行したコマンドと指示文

実行は、Python のスクリプトから Claude Code を起動し(環境変数 PYTHONUTF8=1 付き)、記録(ログ)・時間・費用を保存しました。次は、4回目と同じオプションを PowerShell で書いた例です(この書き方そのものでは実行していません)。作業フォルダには上の settings.json も置いた条件です。

# 作業フォルダに移動する
cd C:\claude-agent\shiwake_code_demo

# 指示文は、メモ帳で prompt.txt(UTF-8)に保存しておき、読み込む
$prompt = Get-Content .\prompt.txt -Raw -Encoding UTF8

# ヘッドレス実行(4回目と同じオプション)
claude -p $prompt `
  --model claude-sonnet-5-5 `
  --permission-mode dontAsk `
  --allowedTools "Read" "Write" "Edit" "Glob" "Grep" `
    "Bash(python *)" "Bash(py *)" "Bash(ls)" "Bash(ls *)" "Bash(cd *)" `
  --disallowedTools "WebFetch" "WebSearch" `
  --max-budget-usd 1 `
  --output-format stream-json --verbose
オプション意味
-pヘッドレス実行。指示を1回渡して、最後まで動かします
--model claude-sonnet-5-5使うモデル(Claude Sonnet 5.5)
--permission-mode dontAsk許可した操作と確認の要らない操作だけを行い、それ以外は確認せずに拒否します
--allowedTools確認なしで使ってよい道具(1回目は ls と cd なし)
--disallowedTools使わせない道具(今回は WebFetch・WebSearch)
--max-budget-usd 1費用の見込みが1ドルに達したら止めます。止まるまでに上限を少し超えることがあり、見込み額は実際の請求と違うこともあります(公式)
--output-format stream-json --verbose途中の操作も含めてJSONで出力します(最後の行に費用と時間)

指示文(プロンプト)

指示文A(1〜3回目)

指示文A通帳_2026年10月_架空.csv(北海道サンプル銀行の普通預金・2026年10月分)を読み、CLAUDE.md のルールに従って、マネーフォワード クラウド会計の仕訳帳インポート用のCSVを作ってください。作業の最後に、普通預金の残高照合と、取引Noごとの貸借一致をPythonで確かめ、結果と【要確認】の行を報告してください。

指示文B(4回目)

指示文B通帳_2026年10月_架空.csv(北海道サンプル銀行の普通預金・2026年10月分)を読み、CLAUDE.md のルールに従って、マネーフォワード クラウド会計の仕訳帳インポート用のCSVを作ってください。

進め方(この環境で許可されている操作はこれだけです):

1. 通帳の読み込み(Shift-JIS)と仕訳の作成を行う Python のコードを、Write ツールで make_journal.py に書く。
2. 作ったCSVの検証(普通預金の残高照合、取引Noごとの貸借一致、27列であること)を行うコードを check_journal.py に書く。
3. Bash では「python make_journal.py」「python check_journal.py」のように、python とファイル名だけのコマンドを実行する(python -c、cd、ls、iconv などは許可されていません)。
4. 最後に、結果と【要確認】の行を報告する。

指示文C(5回目。前回の会話の続き)

指示文C確認の結果を伝えます。【要確認】の No.16(2026/10/26 フリコミ カ)ミライコウギヨウ 220,000円)は、新しい取引先の株式会社ミライ工業から受け取った、11月納品分の前受金でした。

1. make_journal.py を直して、No.16 を「普通預金/前受金(取引先:株式会社ミライ工業、税区分:対象外)」にし、摘要の【要確認】を外して「11月納品分 前受金 株式会社ミライ工業」にしてください。
2. 来月以降も同じ判断ができるよう、CLAUDE.md の「参考資料」に、カ)ミライコウギヨウ=株式会社ミライ工業(前受金の取引先)を追記してください。
3. python make_journal.py と python check_journal.py を実行し、検証の結果と、変えた箇所を短く報告してください。

指示文B は、指示文A に「進め方」を足したものです。使ってよい操作を具体的に書いたことで、4回目は止まらずに最後まで進みました。指示文B で cd と ls も「許可されていません」と書いたのは、つないだコマンドを避けさせるためで、実際には許可していました(もともと確認なしで動くコマンドです)。

権限の確認テスト(2回目と3回目の間)では、ls・python --version・python -c "print(1+1)" を1つずつ実行させました。

結果:作られた仕訳と検証

6回の実行の記録

回指示・条件所要時間往復費用(ドル)結果
1回目指示文A8.0秒20.032停止:最初のコマンド(ls と python -c をつないだもの)が拒否され、推測せずに止まった
2回目指示文A(ls・cd の許可を追加)9.7秒30.019停止:python -c を含むコマンドが拒否。Read では摘要が文字化けし、止まった
テスト権限の確認テスト(2回目と3回目の間)6.0秒40.030ls と python --version は実行できた。python -c は拒否された
3回目指示文A(CLAUDE.md に「.py に書いて実行」を追記)11.7秒30.036停止:python -c と iconv(文字コードを変換するコマンド)を使おうとして拒否され、止まった
4回目指示文B(やり方を明記)59.2秒80.139成功:CSV 24行(20取引)、検証9項目すべてOK、【要確認】1件
5回目指示文C(続きの指示)15.3秒70.041
(表示は0.179)
成功:No.16 を前受金に修正、CLAUDE.md に1行追記、検証すべてOK、【要確認】0件

所要時間は、Claude Code が記録した処理時間です。パソコンでの起動を含めると、4回目は60.4秒、5回目は17.0秒でした。往復は、AIとのやり取りの回数です。費用は、Claude Code が定価で計算した見込み額(米ドル・税抜)で、公式は実際の請求と違うことがあるとしています。5回目は前回の会話の続き(--continue)のため、表示された0.179ドルは4回目の0.139ドルを含む会話全体の合計です。5回目だけの費用(約0.041ドル)は、トークン数と公式の単価から当事務所が計算しました。6回の合計は約0.30ドルです。続きの回では、前の回の費用は --max-budget-usd の上限に数えません(公式)。

費用の内訳(4回目)

4回目の約0.14ドルを、トークン(AIが文字を数える単位)の種類ごとに分けると、次のようになります。キャッシュは、指示やそれまでの会話など、同じ内容を再利用して安く読み込む仕組みです。

種類トークン数単価(100万トークンあたり)金額(ドル)
入力(キャッシュ以外)102.00ドル0.00002
キャッシュへの書き込み17,2362.50ドル0.0431
キャッシュの読み込み113,9950.10ドル0.0114
出力(AIが書いた量。うち思考 1,629)8,42110.00ドル0.0842
合計139,662—0.1387

単価は Claude Sonnet 5.5 の定価(公式、2026年10月27日確認)。合計は Claude Code の表示(0.1387195ドル)と一致します。費用の約6割は、AIが書いた量(スクリプトと報告)でした。

作られた仕訳CSV(4回目・24行)

仕訳_MF取込用_2026年10月.csv(主な列を抜き出したもの)

No日付借方科目(補助)借方税区分/インボイス借方金額貸方科目(補助)貸方金額摘要
110/01水道光熱費課税仕入 10%18,700普通預金(北海道サンプル銀行)18,7009月分 電気代 サンプル電力
210/01地代家賃課税仕入 10%165,000普通預金(北海道サンプル銀行)165,00010月分 事務所家賃 サンプル不動産
310/01支払手数料課税仕入 10%440普通預金(北海道サンプル銀行)440振込手数料
410/05普通預金(北海道サンプル銀行)対象外550,000売掛金(株式会社エイチケイ商事)550,000売掛金の回収 株式会社エイチケイ商事
510/06現金対象外50,000普通預金(北海道サンプル銀行)50,000ATM出金 小口現金の補充
610/09外注費課税仕入 10%/70%控除22,000普通預金(北海道サンプル銀行)22,000事務所清掃 サンプル清掃(インボイス登録なし)
710/09支払手数料課税仕入 10%440普通預金(北海道サンプル銀行)440振込手数料
810/13預り金(源泉所得税)対象外42,300普通預金(北海道サンプル銀行)42,3009月分 源泉所得税の納付
910/13預り金(住民税)対象外31,500普通預金(北海道サンプル銀行)31,5009月分 住民税(特別徴収)の納付
1010/15普通預金(北海道サンプル銀行)対象外329,560売掛金(株式会社テスト商会)330,000売掛金の回収 株式会社テスト商会(振込手数料440円を差引)
1010/15支払手数料課税仕入 10%440売掛金の回収 株式会社テスト商会(振込手数料440円を差引)
1110/16支払報酬料課税仕入 10%33,000普通預金(北海道サンプル銀行)29,93710月分 税理士顧問料 サンプル税理士事務所(源泉所得税控除後)
1110/16預り金(源泉所得税)3,06310月分 税理士顧問料 サンプル税理士事務所(源泉所得税控除後)
1210/16支払手数料課税仕入 10%440普通預金(北海道サンプル銀行)440振込手数料
1310/23未払金(給与)対象外812,345普通預金(北海道サンプル銀行)812,345給与の支払い(月末計上済みの未払金)
1410/23買掛金(株式会社サンプル仕入)対象外264,000普通預金(北海道サンプル銀行)264,000買掛金の支払い 株式会社サンプル仕入
1510/23支払手数料課税仕入 10%660普通預金(北海道サンプル銀行)660振込手数料
1610/26普通預金(北海道サンプル銀行)対象外220,000仮受金220,000【要確認】入金 フリコミ カ)ミライコウギヨウ
1710/26長期借入金対象外100,000普通預金(北海道サンプル銀行)108,250借入金の返済(元金・利息) 北海道サンプル銀行
1710/26支払利息非課税仕入8,250借入金の返済(元金・利息) 北海道サンプル銀行
1810/27未払金(サンプルカード)対象外54,780普通預金(北海道サンプル銀行)54,780クレジットカード引き落とし サンプルカード
1910/30預り金(社会保険料)対象外92,410普通預金(北海道サンプル銀行)186,4209月分 社会保険料(従業員負担分・会社負担分)
1910/30法定福利費対象外94,0109月分 社会保険料(従業員負担分・会社負担分)
2010/30普通預金(北海道サンプル銀行)対象外165,000売掛金(有限会社サンプル屋)165,000売掛金の回収 有限会社サンプル屋

実際のCSVは27列で、UTF-8(BOM付き。BOM はファイルの先頭に付ける、文字コードの目印)です。貸方の税区分は、科目がある行はすべて「対象外」です。売掛金・買掛金の行は、取引先の列にも同じ正式名が入っています。税額の列は空欄です(MFが自動で計算します)。

検証スクリプトの出力(4回目)

AIは、Read(ファイル読み取りの道具)で文字化けに気づくと、Shift-JIS で読むスクリプト(dump_bank.py)を自分で書いて読み直し、make_journal.py と check_journal.py を書いて実行しました(Web検索・取得は0回)。次は check_journal.py の出力で、通帳の残高の流れ、CSVの形式、取引ごとの貸借、普通預金の増減を確かめています。残高・貸借・形式の確認なので、科目の選び方や、複合仕訳の分け方の誤りは見つけられません。

OK  通帳 前月繰越+入金-出金=月末残高 3,250,000+1,264,560-1,787,212=2,727,348 (通帳 2,727,348)
OK  通帳 各行の差引残高の連続
OK  UTF-8 BOM付き
OK  見出しが27列 27
OK  全行が27列
OK  取引Noごとの借方合計=貸方合計 20取引 不一致:[]
OK  税額列がすべて空欄
OK  普通預金の増減=通帳の残高の動き CSV -522,652 / 通帳 -522,652
OK  取引件数=通帳の取引行数 20 / 20
【要確認】の行:
  No.16 2026/10/26 【要確認】入金 フリコミ カ)ミライコウギヨウ
総合: OK

Claude Code の最終報告(4回目・原文)

最終報告(一部を要約。太字などの記号は、読みやすいように表示を整えています)

Claude Code仕訳CSVを作り、検証もすべて通りました。【要確認】は1件です。

・作ったファイル:仕訳_MF取込用_2026年10月.csv(UTF-8 BOM付き、27列)。仕訳は通帳の20取引で、複合仕訳を含めて24行です。
・通帳の残高照合:前月繰越3,250,000円+入金1,264,560円−出金1,787,212円=2,727,348円で、月末残高と一致しました。
・CSVとの照合:普通預金の増減は−522,652円で、通帳の動きと1円まで一致しました。取引Noごとの借方・貸方合計も、20取引すべて一致しています。

【要確認】の行
・No.16(10/26)フリコミ カ)ミライコウギヨウ 入金220,000円は、売掛金の一覧にも表にもない入金です。ルールどおり、推測せず仮受金で計上し、摘要の先頭に【要確認】を付けました。入金元と内容を確認してください。

判断した点(【要確認】にはしていません)
(6項目。判断が要る取引の表のとおりに処理したことを金額を挙げて説明し、10/23 の振込手数料だけが660円であることにも触れていました。この部分は要約です)

税区分の入れ方:普通預金の側は「対象外」としました。CLAUDE.mdの表に普通預金側の税区分の指定がなかったためです。MFの取り込みで問題があれば直します。

作業用スクリプトは make_journal.py、check_journal.py と、通帳の中身を確認するための dump_bank.py です。確認の記録として残してあります。元の通帳ファイルは書き換えていません。

当事務所で24行を1行ずつ確かめたところ、科目・金額・税区分・インボイス区分・複合仕訳の分け方は、すべてルールどおりでした。それでも人が確かめる点は、チェックリストにまとめました。

つまずいた点と、その対策

1〜3回目は、CSVを作れずに止まりました。直接の原因は、許可していない書き方のコマンドと文字コードでした。AIは、許可されている方法(.py に書いて実行)を自分では試さず、止まって許可を求めました(図2)。

AIがコマンドを出す(Bashツール) ① 禁止(deny)のルールに当たる? 例:Bash(curl *)・Bash(rm *) はい 拒否 いいえ ② && や | で区切った、すべての部分が 許可リスト か 読み取り専用のコマンド (ls・cd など)に当たる? すべて当たる → 実行する 1つでも外れる → 確認せずに拒否 拒否されると、AIは推測で作業を進めず、 理由と必要な許可を説明して止まりました 今回のコマンドの判定(dontAsk) ○ python make_journal.py 実行:Bash(python *) に一致 ○ ls 実行:読み取り専用のコマンド × ls && python -c "…" 拒否:python -c の部分が通らない × python -c "print(1+1)" 拒否:python を許可していても通らない × iconv -f SHIFT-JIS … 拒否:許可リストにない ※ python -c が通らない理由は、公式の資料では 確認できませんでした(当事務所の環境・2.1.310)。
図2 dontAsk モードで、コマンドが実行されるか拒否されるかの判定と、今回のコマンドの例(公式の説明と、当事務所の実行の記録をもとに当事務所作成)

① 許可していないコマンドが1つでも混ざると、全体が拒否される

1回目、AIは最初に ls && python -c "print(open('通帳_2026年10月_架空.csv',encoding='cp932').read())" を実行しようとしました。ファイルの一覧(ls)と、通帳の表示(python -c)を、1行につないだコマンドです。

公式の説明では、&& や | でつないだコマンドは、部分ごとに許可のルールに当たる必要があります。ls は確認なしで動く読み取り専用のコマンドですが、python -c の部分が通らず(確認テストの結果からの判断です)、全体が拒否されました。2回目に ls と cd の許可を足しても、結果は変わりませんでした。

② python -c は、Bash(python *) を許可していても拒否された

権限の確認テストでは、ls と python --version は実行できましたが、python -c "print(1+1)" は拒否されました。Bash(python *) は「python で始まるコマンド」を許可するルールですが、プログラムをコマンドの中に直接書く python -c は通りませんでした。

当事務所の環境(Windows、Claude Code 2.1.310)で確認した動きです。理由は、公式の資料では確認できませんでした。

③ Shift-JIS のCSVは、ファイル読み取り(Read)では文字化けする

Claude Code のファイル読み取りの道具(Read)で通帳を読むと、摘要の半角カナが文字化けしました。Read の結果には、UTF-8 ではない古い文字コードのファイルだという英語の注意が付いていました。

文字化けしたまま読んだ2回目は取引を「19行」、3回目は出金を「17件」と数えており、実際(20取引・出金16件)と合っていませんでした。どちらの回も、AIは CLAUDE.md の「推測で科目を決めない」に従い、仕訳を作らずに止まっています。4回目は、Shift-JIS(cp932)を指定して読むスクリプトを書き、正しく読めました。

④ フォルダを信頼しないと、settings.json の許可が使われない

前の章のとおり、初めて使うフォルダでは、settings.json の許可(allow)が使われません。今回は毎回 --allowedTools で同じ許可を渡したため、止まった原因ではありません。毎月同じフォルダで使うなら、最初に一度フォルダを信頼しておきます。

⑤ 対策:指示文に、使ってよい操作と手順を具体的に書く

確認テストのあと、3回目は CLAUDE.md に「.py ファイルに書いてから python ファイル名.py で実行する。python -c は使わない」と書き足しました。それでも、AIは最初に python -c と iconv をつないだコマンドを使おうとしました。CLAUDE.md は「強制される設定」ではなく「参考にする情報」だという、公式の説明のとおりです。

4回目は、指示文そのものに「make_journal.py に書く → python make_journal.py で実行する。python -c・cd・ls・iconv は許可されていない」と書きました(指示文B)。これで、止まらずに最後まで進みました。

おすすめ評価:安全側に倒れた(当事務所の評価)

1回目の報告には、次の一文があります。

「Python を実行せずにCSVを作ると、照合をしないまま納品することになります。それは避けたいので、推測で仕訳を作ることはしていません。」

記録を見ると、拒否されたときに Claude Code は、AIに「ほかの道具で、ふつうの方法で試みてもよいが、拒否の意図を回避しようとしないこと。不可欠なら止まって、何をしようとしたかと、なぜ許可が要るかを説明し、判断を利用者に任せること」と伝えていました(英語の原文を当事務所で要約)。経理の作業では、誤った仕訳をそれらしく作られるより、止まってくれるほうが安全です。

注意AIの説明を、うのみにしない

1〜3回目の報告は、どれも、すでに許可していた python の実行を許可するよう求めていました(3回目は「Python を実行できません」と説明)。実際に拒否されたのは、各回とも python -c などを含む1つのコマンドだけです。

設定を直す前に、--output-format stream-json の記録の permission_denials で、拒否されたコマンドを確かめます(公式)。

人が確認すること(チェックリスト)

AIの検証がすべてOKでも、会計ソフトに取り込む前と後に、人が次の点を確かめます。今回の実演で当事務所が気づいた点も入れています。

  • 科目・税区分・インボイス区分:ルールどおりかを1行ずつ確かめます。税区分の名前は会計ソフトの画面の名前に合わせます(MFでは、合わない名前は勘定科目の既定の税区分になります)。
  • AIが補った内容:ルールにないことをAIが補った箇所を探します。今回は、税理士報酬の摘要の「10月分」と、普通預金の側の税区分「対象外」がそうでした(後者は、AIが報告で自分から断っていました)。何月分かは、請求書で確かめます。
  • 補助科目・取引先の名前:会計ソフトに登録済みの名前と、1文字まで同じかを確かめます(今回は未確認)。
  • 【要確認】の行:理由を読み、資料で確かめてから確定します(続きの指示で直す方法)。
  • MFの文字コード:MFのインポートの文字コードは公式に記載がないため、取り込む前に、MFのサンプルのファイルと形式を見比べます。
  • 同じ内容を2回取り込まない:MFでは、取り込むたびに新しい仕訳が登録され、登録済みの仕訳は更新できません。【要確認】を直して作り直したCSVは、前のCSVを取り込んでいないことを確かめてから取り込みます(取り込み済みなら、直した行だけを会計ソフトの画面で直します)。
  • 残高照合:取り込む前に、帳簿の普通預金(補助科目:北海道サンプル銀行)の前月末の残高が、通帳の前月繰越と一致していることを確かめます。取り込んだ後は、月末の残高が通帳(今回は2,727,348円)と1円まで一致するまで、作業を完了としません。AIの検証はCSVの段階のもので、帳簿の確認の代わりにはなりません。
  • 連携している口座・カードの明細:会計ソフトと連携している明細は、AIで作ったCSVで別に取り込みません。二重計上になります(当事務所の運用ルール)。
  • 経過措置(免税事業者などからの仕入れ):2026年10月1日から2028年9月30日までの取引は70%控除です(2026年9月30日までは80%)。MFの「インボイス」の列に、取引日の時点で始まっていない割合を入れるとエラーになります。1つの免税事業者ごとに年1億円を超える部分には使えません(2026年10月1日以後に始まる課税期間から)。
  • 少額特例:基準期間の課税売上高が1億円以下(または特定期間の課税売上高が5千万円以下)の事業者は、税込1万円未満の課税仕入れについて、インボイスがなくても帳簿の保存で仕入税額控除ができます(2029年9月30日まで)。1万円未満かは、1回の取引の合計(税込)で判定します。今回の清掃代(22,000円)は対象外です。先方が差し引いた振込手数料を支払手数料(課税仕入)にする場合も、インボイスの保存か少額特例の対象かを確かめます。
  • 源泉所得税:報酬・料金が100万円以下なら10.21%です。請求書で報酬と消費税が分かれていれば、報酬の額だけを対象にできます。今回は30,000円×10.21%=3,063円(1円未満切り捨て)でした。
  • 電子帳簿保存法:AIで作ったCSVが、元の取引データ(振込データ、カードの利用明細データなど)の代わりになるという記載は、国税庁の一問一答で確認できた範囲には見当たりません。元のデータは、電子取引のデータとして要件を満たして保存します。帳簿を電子で保存する場合、期間が終わってからまとめて記帳する委託は認められていません。
  • 作業の記録:AIが作ったスクリプト(make_journal.py・check_journal.py)と実行の記録を残し、何をどう計算したかを後から確かめられるようにします(当事務所のおすすめ)。

注意連携している口座の明細は、取り込まない

銀行やカードを会計ソフトに連携している場合、その明細は会計ソフトの連携の画面で仕訳にします。AIで作ったCSVを別に取り込むと、同じ取引が2回計上されます。AIのCSVを使うのは、連携していない口座や、連携の明細に出ない取引に限ります。

続きの指示で直す:要確認の取引を確定する

4回目で【要確認】になった No.16(10月26日、フリコミ カ)ミライコウギヨウ、入金220,000円)は、確認の結果、「新しい取引先の株式会社ミライ工業から受け取った、11月納品分の前受金」だったことにしました(架空の設定です)。

そこで、前回の会話を引き継ぐ --continue を付けて、指示文C を送りました。

# 指示文C を prompt_c.txt に保存し、前回の会話の続きとして実行する(ほかのオプションは4回目と同じ)
$prompt = Get-Content .\prompt_c.txt -Raw -Encoding UTF8
claude -p $prompt --continue --model claude-sonnet-5-5 --permission-mode dontAsk ...

5回目は、前回の会話を読み込む分を含めて、約15秒・約0.04ドルで終わりました。AIは make_journal.py を2か所直し、CLAUDE.md の参考資料に1行を足してから、2つのスクリプトを実行し直しました。検証はすべてOKで、【要確認】は0件になりました。

No.16 の仕訳の変化

回借方貸方(取引先)摘要
4回目普通預金 220,000円仮受金【要確認】入金 フリコミ カ)ミライコウギヨウ
5回目普通預金 220,000円前受金(株式会社ミライ工業)11月納品分 前受金 株式会社ミライ工業

CLAUDE.md の「参考資料」には、AIが次の1行を足しました。

- 前受金の取引先:カ)ミライコウギヨウ=株式会社ミライ工業(入金は 普通預金/前受金(取引先=正式名、対象外))

補足AIからの補足(5回目の報告の原文)

「追記は取引先の登録だけです。来月、同じ取引先から入金があると、摘要が『11月納品分 前受金』のまま出ます。納品月などは月ごとに変わるため、そのたびに摘要の直しが必要です。」

実際に、直したスクリプトには「11月納品分」という文字が、そのまま書かれていました。AIは、この弱点を自分から報告していました。

注意5回目のルールの限界(当事務所の確認)

5回目の修正で、ミライコウギヨウ からの入金は、今後すべて前受金として作られます(CLAUDE.md の追記とスクリプトの両方)。納品した後の売掛金の回収も前受金になり、検証はOKのまま通ります。また、納品したときに前受金を売上に振り替える仕訳は、この流れでは作られません。AIが指摘したのは摘要の月だけでした。

翌月に生かす使い方(当事務所のおすすめ)

  1. 【要確認】の結論は、CLAUDE.md に判断の手がかりとして書き足します。一度きりの判断は恒久のルールにせず、「ミライコウギヨウ からの入金は、受注・請求の資料で前受金か売掛金の回収かを決める」のように書きます。
  2. 月ごとに変わる内容(何月分か、納品月など)は、「通帳の日付や請求書から決める。わからなければ【要確認】」とルールに書きます。
  3. 翌月は、CLAUDE.md の参考資料(売掛金・買掛金の一覧、返済予定表、給与台帳の数字)を、新しい月のものに書き換えます。
  4. スクリプトには、月・金額・ファイル名が書き込まれています(社会保険料の従業員負担92,410円、借入金の元金100,000円・利息8,250円、売掛金の一覧の金額など)。翌月は作り直させるか、固定された数字を確かめてから実行させます。社会保険料は「引き落とし額−92,410円」で会社負担分を計算するため、従業員負担が変わっても検証は通ります。
  5. 前受金は、納品した月に、売上に振り替える仕訳を別に起こします。
  6. 取り込んだ後は、残高照合で一致するまで完了としません。

会計ソフト別の取り込み形式(MF・freee・弥生)

今回は、MFの形式で作りました。freee会計や弥生会計でも、CLAUDE.md の「出力の仕様」を書き換えれば、同じ流れで作れるはずです(今回は試していません。MFも取り込みまではしていません)。ただし、税額・複合仕訳・インボイスの書き方は、ソフトごとに違います。次の表は、各社の公式ヘルプの記載をまとめたものです(2026年10月27日確認)。

項目マネーフォワード クラウド会計freee会計(振替伝票のインポート)弥生会計(弥生インポート形式)
列の数27列(A〜AA)テンプレートの項目は[表題行]と32項目。必須以外の列は削除・追加できる25項目(A〜Y列)
必ず入れる項目取引日・勘定科目・金額[表題行]・日付・伝票番号・借方勘定科目・借方金額・貸方勘定科目・貸方金額識別フラグ・取引日付・勘定科目・税区分・金額・タイプなど
行の書き方1行目は見出し(ラベル行)1行目(見出し)の先頭に[表題行]、2行目以降のすべての行の先頭に[明細行]。[明細行]がない行は取り込まれない1仕訳を1行で書き、識別フラグで行の種類を示す。行頭が「#」の行はコメント
日付yyyy/MM/ddYYYY/MM/DD20190701、2019/07/01、R01/07/01 など
税額自動で計算。税額の列は0か空欄(取り込まれない)税抜経理なら必須(税込経理の扱いは記載なし)税抜処理なら必須(自動で計算しない)
複合仕訳取引Noと取引日が同じで、貸借が一致する行。1仕訳300行まで伝票番号が同じ行。200行以内を推奨。科目は「複合」でなく「諸口」識別フラグを1行目2110・間2100・最終行2101にする。科目がない側は税区分「対象外」・金額0
インボイス・経過措置「インボイス」の列に「70%控除」(2026年10月1日以後)専用の列はない。経過措置の税区分「課対仕入(控70)」(事前の設定が必要)はあるが、インポートでの書き方は公式に記載なし税区分に組み合わせて書く(例:課対仕入内10%区分80%)。70%の書き方の例は公式になし
文字コード記載なし(未確認)Windows用はShift-JIS、Mac・スプレッドシート用はUTF-8のテンプレート「CSV(コンマ区切り)」で保存し、「CSV UTF-8」は使わない
一度に取り込める量1ファイル10,000行まで64MB・50,000行まで記載なし(未確認)

freee には、収入・支出の形式で取り込む「取引のインポート」(21列・5MBまで)もあります。弥生の税区分の例は、公式の税区分一覧にあります。

ポイント取り込む前に知っておくこと(公式ヘルプ)

  • MFでは、取り込むたびに新しい仕訳が登録されます。登録済みの仕訳は、取り込みで直せません。
  • MFで取り込めるのは、会計年度の中の取引日だけです。すでに使われている取引Noは、「最大の取引No+1」で取り込まれます。
  • 弥生で伝票No.を反映させるには、付番の方法を「手入力」に変えてから取り込みます。

公式ヘルプ:MF「仕訳帳のインポート」、freee「他社会計ソフトから仕訳データを移行する」、弥生「仕訳データの項目と記述形式」。各ソフトの操作は、当事務所の実務ガイドでも解説しています。

架空の領収書から作る:Managed Agents と Agent SDK

2026年10月24日には、当事務所が作った架空の領収書6枚から、会計ソフトに取り込む前の仕訳データ(CSV)を、2つの方法で作りました。以前の記事の内容を、ここに要約して移しています。

架空の領収書6枚(文具店・タクシー・カフェ・書店・スーパー・駐車場)。すべて「架空のサンプル」の印がある
写真1 実演に使った架空の領収書6枚(上段左から1〜3、下段左から4〜6)。店名・番号は実在しません。出典:当事務所が作成した架空の領収書(2026年10月24日の実演で使用)。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。

文具・タクシー・打合せの飲食・書籍・来客用の品・駐車場の6枚です。判断が分かれやすいように、税率が2つある1枚(5)と、登録番号のない1枚(6)を入れました。合計は12,310円で、現金払いが7,160円、カード払いが5,150円です。当事務所は先に「正解」の仕訳(7行。5は税率ごとに2行)を決めておき、結果と比べました。

2つの方法と、指示の内容

  • 方法A:Managed Agents。Claude Console の画面で、インターネットに接続しない作業場所(環境)とエージェントを作り、セッションに領収書のPDFを1枚ずつ渡しました。操作の手順は、Claude Consoleの使い方(Managed Agents)で解説しています。
  • 方法B:Agent SDK。パソコンのフォルダに領収書を置き、Python のスクリプトから読ませました(Agent SDK 0.2.174、モデルは Sonnet 5.5)。今回は APIキーを作って、パソコンに登録しました(APIキーの作り方)。自分の Claude のプランでログインして使うこともでき、その場合はプランの利用枠から使われます。

2つの方法には、同じ指示を出しました。CSVの列、税率ごとの行の分け方、科目の候補、税区分の書き方などを指定し、「推測で埋めない」と書きました。

結果:仕訳7行はどちらも正解、報告の計算は2つとも一度誤った

項目方法A Managed Agents方法B Agent SDK
PDFの読み方PDFから文字だけを取り出して読む(pdftotext)PDFをそのまま読み込む(Read)
かかった時間約20秒(指示を送ってから完了まで)約22秒(指示を受けてから報告まで)
読み書きした量(トークン)読み込み約2.8万・書き出し2,253読み込み約6.2万・書き出し約2,900
費用(定価)約0.05ドル約0.07ドル
仕訳7行すべて正解と一致すべて正解と一致
報告の数字現金払いの小計を6,660円と誤った(正しくは7,160円)合計をいったん12,790円と誤り、同じ報告の中で12,310円に訂正

時間・費用は、当事務所の実演での一例です。費用は、Console や SDK が表示した定価での計算です。

どちらの方法も、CSVの仕訳7行は正確でした。税率が2つある領収書は同じ伝票Noで2行に分け、登録番号のない領収書には「登録番号の記載なし」と書いていました。一方で、報告の文章の計算は、2つとも一度は誤りました。

注意AIの計算ミスと、自分での訂正

方法Aは、CSVの金額はすべて正しいのに、報告の「現金払い」の小計だけを500円少なく書きました。方法Bは、合計をいったん12,790円と書き、同じ報告の中で「現金7,160円+カード5,150円=12,310円と合わない」と自分で気づいて訂正しました。

報告の合計や小計は、そのまま使わず、CSVの数字から検算します。通帳の実演では、検算をPythonの検証スクリプトに任せたため、報告と検証の数字は一致していました。

方法A(Managed Agents)の画面

Claude Consoleのセッション画面で、かかった時間・費用・エージェントの作業の流れに番号を付けた写真
写真2 セッションの画面(指示を送り、作業が終わったところ)。出典:Claude Console(Anthropic)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。
番号項目説明
1時間・トークン・費用「1m20s」は画面に出る時間の表示です(何を測ったものかは、公式の資料に説明がありません。指示を送ってから完了までは約20秒でした)。「2.8万/2253」はAIが読み込んだ量と書いた量(トークン)、「$0.05/$2.00」はかかった費用と予算です
2エージェントの作業PDFから文字を取り出す(bash:pdftotext)→ PDFスキルの説明を読む(read:SKILL.md)→ PythonでCSVを書き出す(bash:python3)の順に作業しました
3shiwake.csvできたファイルです。押すとダウンロードできます
Claude Consoleのセッションで、エージェントが報告した件数・合計金額・確認が必要な点とCSVの中身
写真3 エージェントの報告(件数・合計金額・確認が必要な点)とCSVの中身。出典:Claude Console(Anthropic)、2026年10月24日に当事務所で撮影。※画像を押すと拡大して見られます(スマホでは横にスクロールもできます)。

方法B(Agent SDK)で押さえる点

  • APIキーは、スコープ(使える範囲)を「Default」ワークスペースにして作りました。顧問先などに配るツールでは、claude.ai のログインではなく APIキーを使います(公式)。
  • PDFをそのまま読み込むため、読み込む量が多く、費用は方法Aより少し高くなりました。
  • Claude(旧Cowork)の「Claude の指示」やスキルは、自動では引き継がれません。指示は作業フォルダの CLAUDE.md に、スキルは .claude\skills に置き、スクリプトで setting_sources=["project"] を指定すると効きました。空のままでは効きませんでした(確認は1回あたり約5秒・約0.004〜0.02ドル)。
  • 「Claude の指示」は、統合後の画面では「設定」→「あなたのClaude」にあります(以前の画面では「設定」→「アカウント」)。

領収書から作るときの注意

  • 登録番号は、国税庁の公表サイトで確かめます。AIは番号を読み取るだけで、登録されているかまでは確かめていません。
  • 登録番号のない領収書は、経過措置(70%)と少額特例を確かめます。駐車料金(800円)のような1万円未満の仕入れは、少額特例の対象になり得ます。
  • 連携しているカードで払った領収書から、別に仕訳を作りません。領収書は、連携明細の科目などを決める資料として使います。
  • Managed Agents のセッションは、削除するまで残ります。会話の記録と出力をサーバーに保存する仕組みのため、ZDR(データを保存しない契約)の対象外です。終わったら出力を保存し、セッションとアップロードしたファイルを削除します。

どの方法を選ぶか(Claude Code・Agent SDK・Managed Agents・Claude(旧Cowork))

4つとも、AIが手順を考え、道具を使いながら作業を進める「エージェント」です。違いは、動く場所とデータの置き場所、準備と費用です。

方法動く場所データの置き場所準備費用向いている作業
Claude Code(今回)自分のパソコン(ターミナル、デスクトップアプリの「Code」タブなど)パソコンの作業フォルダインストールとログイン。CLAUDE.md と権限の設定有料プランの利用枠か、APIの従量課金(今回は約0.14ドル)決まった形式のCSVを、ルールと検証で毎月作る
Agent SDK自分のパソコン(Python などのプログラム)パソコンのフォルダPython と SDK、ログインかAPIキー、スクリプトAPIの従量課金か、有料プランの利用枠(領収書6枚で約0.07ドル)事務所や会社のツールに組み込む
Managed AgentsAnthropic のクラウド(Console の画面か API)アップロードしたファイル。セッションは削除するまで残る環境・エージェント・セッションを画面で作るAPIの従量課金+実行時間1時間0.08ドル(領収書6枚で約0.05ドル)パソコンに何も入れず、少ない件数を処理する
Claude(旧Cowork)Claude アプリ(新しいタスクはクラウドで実行)つないだフォルダ・アップロードしたファイルアプリだけ(有料プラン)有料プランの利用枠対話しながらの作業、画面の操作を含む作業

費用は定価での見込み額(米ドル・税抜)。顧問先などに配る Agent SDK のツールでは、claude.ai のログインは使えません(公式)。Managed Agents の実行時間の料金は、動いている間だけです。Claude(旧Cowork)の新しいタスクは、Pro・Max で2026年10月6日からクラウドで動きます。

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毎月決まった形式の仕訳CSVを作るなら、ルールと検証のスクリプトを残せる Claude Code が向いています。どれを使っても、AIの出力は人が確認し、取り込んだ後は残高照合で一致するまで完了としません。製品ごとのできることは、AI比較で比べています。

よくある質問

費用はどのくらいかかりますか?

今回の通帳20取引では、成功した4回目が約0.14ドル(定価での見込み額、米ドル・税抜)でした。止まった回や確認テストを含めた6回の合計は、約0.30ドルです。

費用は、AIが読み書きした量(トークン)で決まります。APIキーで動かすと、Console の APIクレジットから引かれます。--max-budget-usd で上限を付けられますが、少し超えることがあります。

Claude の有料プラン(サブスクリプション)でも使えますか?

使えます。Pro・Max・Team でログインすると、チャットなどと同じ利用枠から使われます(Enterprise の新しい契約は、席の料金に加えて、使った分を API の単価で払います。無料プランは対象外)。ただし、環境変数 ANTHROPIC_API_KEY があると、ヘッドレス実行では常にそのキーが使われ、APIの従量課金になります。どちらかは /status で確かめられます。

作ったCSVを、会計ソフトに直接入れてくれますか?

今回は、CSVを作るところまでです。取り込みは各ソフトのインポートの画面から人が行い、その後に残高照合をします。

会計ソフトの画面を操作させることは、試していません。ターミナルで使う Claude Code の画面操作は、2026年10月時点で macOS 向けの研究プレビューで、ヘッドレス実行では使えません(Claude アプリの画面操作は、Pro・Max のベータ版で、macOS と Windows に対応しています)。

顧問先の実際のデータで使ってもよいですか?

今回の設定のままでは、おすすめしません(当事務所の考え)。今回の許可リストは誤操作を減らすためのもので、python のコマンドを広く許可しているため、AIが書いたスクリプトは、インターネットへの接続や、APIキーなどの環境変数・フォルダ外のファイルの読み取りもできます。顧問先の実データで使うなら、次のような条件を整え、まず架空や匿名のデータで試してから、段階的に使います。

  • Windows では WSL2 の上で動かし、サンドボックス(OSのレベルで通信とファイルの読み書きを制限する仕組み)を有効にする。通信先と読み取りの範囲は最小限にする
  • ほかの顧問先の資料がない、作業専用のパソコンや仮想環境を使う
  • 氏名・口座番号などを消したり置き換えたりした(匿名化した)データで作業する
  • APIキーを、AIが動かすコマンドから読めないようにする(サンドボックスの credentials の設定や、環境変数 CLAUDE_CODE_SUBPROCESS_ENV_SCRUB=1。後者は公式の変更履歴にある設定で、Windows での動きは確かめていません)
  • 権限は確認制(Manual)にし、操作のたびに内容を確かめる。事務所の規程と守秘義務も確かめる
  • 個人向けプランでは「AIモデルの改善を支援する」をオフにし(API・Team・Enterprise は既定で学習に使われません)、/feedback は送らない(5年保存)
  • パソコンに残る会話の記録(~/.claude/projects に暗号化なしで既定30日)を、cleanupPeriodDays で短くする

Anthropic の利用ポリシーは、金融など影響の大きい用途で、資格のある人がAIの提案を確かめて直せるようにすることなどを求めています。

PDFの領収書や、紙をスキャンしたものからも作れますか?

PDFは読めます(領収書の実演)。Claude Code は、10ページを超えるPDFでは範囲を指定し、1回に20ページまで読みます。

紙をスキャンして紙を捨てる場合は、電子帳簿保存法のスキャナ保存の要件(解像度200dpi以上、カラーなど)を満たした画像の保存が必要です。AIで読み取った文字やCSVを保存するだけでは、スキャナ保存になりません(要件からの当事務所の整理です)。

毎月、自動で動かせますか?

ヘッドレス実行は、Windows のタスク スケジューラなどから起動できます。ただし、【要確認】の判断や残高照合には人の確認が要るため、毎月、人が実行して結果を確かめるのがおすすめです(当事務所の考え)。スクリプトに固定された数字にも注意します(翌月に生かす使い方)。

dontAsk と、ふだんの対話モードは、どちらがよいですか?

ふだんは、操作のたびに確認する Manual(確認制)がおすすめです(当事務所の考え)。dontAsk は、公式が無人の実行向けとしています。対話モードの最初のモードは auto(別のAIが操作を審査)で、公式は「安全を保証しない」としています。

AIの報告の数字は、信用してよいですか?

報告の数字だけで判断しないでください。領収書の実演では、仕訳は正しいのに、報告の小計や合計を誤りました(1回はAIが自分で訂正)。数字はCSVと検証の結果で確かめ、科目の分け方は人が見ます。

出典・参考(確認日:2026年10月27日)

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