決算書・申告書の種類一覧|札幌の税理士が全体像を解説

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「決算書と申告書って何が違うの?」「銀行に出す書類と税務署に出す書類は同じ?」——経営者からよくいただく質問です。結論から言うと、決算書は会社の成績表(会社法・会計のルールで作る)、申告書は税金の計算書(税法のルールで作る)で、別物です。そして金融機関・税務署・取引先は、それぞれ違う書類の違う箇所を見ています。この記事では、札幌の税理士・公認会計士事務所が、法人の決算・申告で登場する書類の種類と役割、誰が何を見るのか、個人事業主版との違いを3分で全体像がつかめる形に整理します。

目次

書類の全体マップ:4つのかたまり

決算・申告書類の全体マップ:決算書、法人税申告書、地方税申告書、消費税申告書の4つのかたまり
書類は4つのかたまりで覚える(※2026年6月12日時点)
かたまり主な書類提出先
決算書(計算書類)貸借対照表・損益計算書・株主資本等変動計算書・個別注記表(+勘定科目内訳明細書)申告書に添付。金融機関・取引先にも提出
法人税申告書別表一(税額計算)ほか各種別表、事業概況説明書税務署
地方税申告書法人道府県民税・事業税、法人市町村民税の申告書都道府県・市町村(札幌なら道と市)
消費税申告書消費税及び地方消費税の申告書・付表税務署(課税事業者のみ)

※2026年6月12日時点。提出期限は原則として決算日から2カ月以内(申告期限の延長の特例を受けている場合を除く)です。

決算書:会社の「成績表」と「財産目録」

損益計算書(P/L)は1年間の成績表で、売上から各段階の利益(売上総利益・営業利益・経常利益・当期純利益)が読み取れます。貸借対照表(B/S)は決算日時点の財産目録で、資産・負債・純資産の構造を示します。金融機関が融資審査で重視するのは、実はP/Lの利益だけでなくB/Sの中身——自己資本の厚み、役員貸付金の有無、在庫や売掛金の不自然な膨らみ——です。勘定科目内訳明細書は各科目の内訳(誰にいくら貸しているか等)を示す添付書類で、税務署も金融機関もここで会社の素顔を見ています。「決算書は税務署のためだけに作るもの」という認識だと、融資の場面で損をします。

法人税申告書:利益から所得への「翻訳書類」

法人税申告書の中心は別表と呼ばれる一連の様式です。決算書の利益(会計)と税金計算上の所得(税務)は一致しないため、別表四でその調整(交際費の限度超過、減価償却の超過額など)を行い、別表一で税額を計算します。よく登場する別表は、別表一(税額)、別表二(株主構成・同族会社の判定)、別表四(所得の計算)、別表五(一)(税務上の純資産)、別表七(欠損金の繰越)、別表十五(交際費)あたりです。経営者がすべてを読める必要はありませんが、「別表七に繰越欠損金がいくら残っているか」だけは資金計画に直結するため、自社の数字を把握しておく価値があります。

地方税・消費税・その他の書類

法人は国(法人税)だけでなく、北海道と札幌市(道外なら各都道府県・市町村)にも申告します。赤字でも発生する均等割(年7万円程度〜)はこの地方税側の話です。消費税は課税事業者のみ申告し、本則・簡易・2割特例(令和8年9月30日の属する課税期間まで)など計算方式で様式が変わります。このほか、年明けには法定調書合計表・給与支払報告書(1月末)、償却資産の申告(1月末)という「決算とは別の提出物」もあります。年間の提出カレンダーを一度作ってしまえば、毎年の見通しが立ちます。

個人事業主の場合

個人事業主版はシンプルで、確定申告書+青色申告決算書(貸借対照表・損益計算書を含む4ページ。白色は収支内訳書)が中心です。青色申告特別控除(最大65万円・改正で75万円区分新設。解説記事)を狙うなら貸借対照表までの作成が必要で、ここがクラウド会計を使う実益になります。課税事業者なら消費税申告書が加わるのは法人と同じです。

書類の名前と役割を知るところまでは本記事で十分です。実務では「作る」より「読まれ方を設計する」——金融機関にどう見えるか、税務リスクがどこに出るか——が専門家の領域です。当事務所は税務顧問にとどまらず、融資を見据えた決算書づくり(創業融資の記事)やAIを使った決算資料作成の効率化まで実務で伴走しています。

当事務所での実例

実例:融資を控えた運送業の法人で、決算書の「読まれ方」を意識した決算整理を行いました。科目内訳の整理と注記の下書きはAI(Claude)が担当し、役員貸付金の解消計画と表示の検討は有資格者が実施。数字そのものは同じでも、内訳が説明できる決算書になったことで金融機関とのやり取りが短くなり、希望条件での融資につながりました。

自社の決算書の見え方を確認したい方は、お問い合わせからご相談ください。状況を伺ったうえで、対応範囲と概算をご提示します。

よくある質問

銀行に出す決算書と税務署に出す決算書は同じものですか?

基本は同じ一式(決算書+申告書の控え)です。銀行用に数字を変えることは粉飾であり厳禁です。差がつくのは数字の「説明できる度合い」で、内訳と根拠の整備がそのまま信用になります。

事業概況説明書とは何ですか?

従業員数・主な取引先・月別売上など会社の概況を税務署に伝える添付書類です。税務調査の対象選定でも参照されるため、決算書との整合を取って正確に書くべき書類です。

自分で全部読めるようになる必要はありますか?

全部は不要です。経営者が押さえるべきはP/Lの利益構造、B/Sの自己資本と借入、繰越欠損金の残高の3点。月次の試算表でこの3点を追う習慣があれば十分です(管理会計の記事参照)。

決算・申告をまとめて依頼できますか?

できます。決算整理から法人税・地方税・消費税の申告、金融機関向けの説明資料まで一体で対応します。お問い合わせフォームからご連絡ください。料金・契約・業務フローはこちらです。

まとめ

  • 書類は決算書・法人税申告書・地方税・消費税の4かたまりで整理する
  • 決算書は税務署用ではなく、金融機関・取引先への「会社の顔」
  • 別表七の繰越欠損金など、資金計画に直結する数字は自分でも把握を
  • 1月の法定調書・償却資産など決算外の提出物もカレンダー化する
  • 「読まれ方の設計」は専門家と。数字の説明力が信用になる

当事務所(札幌市)は、決算・申告の代理から融資対応・経理のAI化まで一体で支援しています。料金・契約・業務フローをご確認のうえお問い合わせください。

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※本記事は2026年6月時点の法令・情報に基づく一般的な解説であり、個別の税務判断を保証するものではありません。実際の適用にあたっては税理士等の専門家にご相談ください。

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