freee会計を使う経理担当者・経営者・個人事業主向けに、実務で引っかかりやすいポイントを症状から引けるようにまとめたガイドです。明細が登録待ちに戻る、消込の差額、カード引き落としの二重計上、プライベート資金の扱い、2026年10月からのインボイス経過措置(控70)、少額減価償却資産の40万円基準、残高が合わないときの探し方、年度締めの注意まで、原因と正しい操作をfreee公式ヘルプへのリンクと画面画像つきで解説します。
自動で経理、消込、口座振替、インボイスの税区分、固定資産、決算の締めまで。実務でよく使う機能のうち、多くの人が引っかかるポイントだけを「よくある症状→原因→正しい操作」で整理し、freee公式ヘルプの該当記事と画面を添えました。
1項目=1つのつまずき
見出しは「画面で起きていること」です。検索窓に症状の言葉(例:二重、差額、0円、反映されない)を入れると、該当する項目だけに絞り込めます。画面画像はクリックで拡大できます。
目印(タグ)
- 頻出
- 二重計上
- 残高・金額ズレ
- 制度改正
- 取り消せない操作
- 設定ミス
- プラン・権限
「頻出」は多くの人が引っかかる所、「取り消せない操作」は実行前に確認が必要な所です。タグのボタンで絞り込めます。
- 登録したはずの明細が「登録待ち」に戻っている/登録していない明細が「登録済み」になっている第4章
- 自動登録ルールを作ったのに明細が未処理のまま(「推測する」と「登録する」の違い)第4章
- 消込したい未決済取引が見つからない(「未決済取引を探す」に表示されない)第5章
- 振込手数料などの差額があって、消込の登録ボタンが押せない第5章
- クレジットカードの引き落としを「支出」で登録したら経費が二重になった第7章
- 自社の銀行口座間で資金を移したら、口座振替が2件登録されて残高がずれた第7章
- プライベートの支払いの明細を「無視」したら、口座の残高が合わなくなった第3章
- 取引を削除したら明細が「登録待ち」に戻った・削除した取引を元に戻したい第6章
- 2026年10月1日以降の免税事業者からの仕入れを「課対仕入(控80)」で登録してしまう第10章
- 2割特例はいつまで使えるのか/法人も3割特例を使えると思っていた第10章
- 「少額償却」の基準が30万円未満か40万円未満か分からない(令和8年度改正)第11章
- 口座の登録残高が通帳や同期残高と合わない(どこからズレたか分からない)第12章
- ファイルボックスから登録した取引と、自動で経理で登録した明細の取引が二重になった第8章
- freee人事労務から連携した給与と、銀行の振込明細を別々に登録して給与が二重になる第9章
- 決算書を作る前に年度締めをしてしまった(翌期の入力のために締めた)第13章
- 開始残高を保存したら「未確定勘定」が表示された第2章
該当する項目がありません。言葉を短くするか、タグの選択を外してください。
- 03銀行・クレジットカード連携と明細の取り込み6項目
- 04自動で経理(登録・推測・自動登録ルール)8項目
- 05未決済取引と消込(売掛金・買掛金)8項目
- 06取引の登録・修正・削除7項目
- 07口座振替と二重計上の防止6項目
- 08ファイルボックス(証憑)と電子帳簿保存法7項目
freeeの記帳の考え方と、あとから直しにくい初期設定。
freee会計の記帳の考え方(取引・決済・消込・口座振替)
freee会計では、借方・貸方を直接入力する代わりに「取引」「消込」「口座振替」の3つの入力タイプでお金の動きを記録し、仕訳は裏側で自動的に作られます。つまずきの多くは、入力タイプの選び間違いと、「未決済」「決済済み」の区別があいまいなまま登録することから起きます。この章では、記帳を始める前に押さえたい考え方と、選び間違えたときの直し方をまとめます。
まず全体像
どの入力タイプを使うかは、「会社の外とのお金の動きか、登録した口座どうしの移動か」と「お金のやりとりがもう済んでいるか」の2点で決まります。
| 入力タイプ | 使う場面(例) | 口座の残高 | 入金・支払いの管理 |
|---|---|---|---|
| 取引(決済済み) | 当日中にお金のやりとりが終わった、外部との入出金(現金で消耗品を買った、など) | 選んだ口座が増減し、会社全体の残高も変わる | なし |
| 取引(未決済) | 売上・費用は確定したが、入出金は後日(請求書を発行した・受け取った、など) | 登録の時点では動かない(口座は選ばず、決済期日を入れる) | 入金管理レポート・支払管理レポートで、取引先別・期日別に管理 |
| 消込(決済の登録) | 未決済の取引について、入金・支払いがあったとき | 口座が増減し、未決済の残高が減る | 未決済から決済済みに変わる |
| 口座振替 | 登録した口座どうしの資金移動(ATMでの引き出し・預け入れ、自社の口座間の振替、カード利用分の引き落とし、など) | 片方が減り、片方が増える(会社全体の合計は変わらない) | なし |
| 振替伝票 | 仕訳の形式で入力する必要があるとき(個人事業主が2年目以降に期首残高を調整する、など) | 入力した仕訳のとおり | 入金管理・支払管理レポートの対象外 |
公式ヘルプ「3.1 入力タイプ:取引・口座振替・消込」「2.1『取引』とは」「【個人】開始残高を設定する」の説明をもとに整理しています。
01-01振替伝票で計上した売掛金・買掛金が入金管理レポートに出ない#
よくある症状
他社の会計ソフトと同じ感覚で、売上を振替伝票の仕訳(売掛金/売上高)で計上しました。試算表には売掛金の残高があるのに入金管理レポートには表示されず、入金明細から消し込もうとしても相手になる取引が見つかりません。買掛金と支払管理レポートでも同じことが起きます。
原因
- freeeで入金・支払いの予定を管理できるのは、決済ステータスを「未決済」にして登録した取引だけです。振替伝票で売掛金・買掛金を計上しても、入金管理レポート・支払管理レポートには反映されません。
- 取引は「決済状況」「期日」「発生と決済の紐づけ」という情報を持ちますが、仕訳にはこれらがありません。そのため、振替伝票は消込の相手として選べません。
- 他社ソフトから仕訳の形式でインポートしたデータも振替伝票として登録されるため、同じ状態になります(第15章)。
正しい操作
- これから入出金を管理する売上・仕入は、取引入力→収入・支出形式(取引の一覧・登録)で、決済ステータスを未決済にして登録します。取引先と決済期日も入れておくと、レポートを取引先別・期日別に確認できます。
- 登録後、請求・入金→入金管理レポート(支払いは発注・経費・支払→支払管理レポート)に表示されることを確認します。
- すでに振替伝票で計上した分を、1件ずつ未決済取引に変換することはできません。振替伝票の画面には、一部の勘定科目について取引先ごとの残高から未決済取引を作る機能があるため、対象の勘定科目と手順を公式ヘルプで確認します。
- 手動で未決済取引を登録し直す場合は、同じ売上・仕入が振替伝票と取引の両方に残らないよう、元の振替伝票の扱いを先に決めます(freeeの手順ではなく、二重計上を防ぐための実務上の注意です)。
01-02未決済取引の勘定科目に「売掛金」「買掛金」を選んでしまった#
よくある症状
請求書を発行した売上を未決済の取引で登録するとき、勘定科目に「売掛金」を選びました。登録はできましたが、損益計算書の売上高が増えず、仕訳を見ても売上高の行がありません。仕入を「買掛金」で登録した場合も、仕入高が計上されません。
原因
- 未決済の取引では、相手勘定科目(売掛金・買掛金など)をfreeeが自動で付けます。取引で選ぶ勘定科目は、何の名目の収入・支出かを表す売上高・仕入高などです。
- 相手勘定科目は勘定科目ごとに設定されていて、通常は売上高なら売掛金、仕入高なら買掛金です。勘定科目の欄に売掛金を選ぶと、名目にあたる売上高がどこにも記録されません。
- 取引の税区分は勘定科目に応じて自動で選ばれるため、勘定科目を誤ると消費税の集計にも影響します。
| 決済ステータス | 仕訳の相手勘定科目 | 仕訳の例(税込経理・売上110,000円) |
|---|---|---|
| 決済済み | 選んだ口座 | 借方 口座(預金など)110,000円/貸方 売上高 110,000円 |
| 未決済 | 勘定科目に設定された相手勘定科目(売上高なら通常は売掛金) | 借方 売掛金 110,000円/貸方 売上高 110,000円 |
収入の取引では、口座または相手勘定科目が借方に入ります。支出の取引では貸方に入ります。
正しい操作
- 取引入力→収入・支出形式(取引の一覧・登録)で、該当の取引を開きます。
- 勘定科目を売上高(仕入なら仕入高など)に変え、税区分が「課税売上10%」など取引に合った区分になっているかを確かめてから保存を押します。
- 件数が多いときは、一覧で絞り込んでチェックを入れ、一括編集→「取引内容を編集する」で直します。収入と支出が混ざった状態では勘定科目を一括編集できないため、収入・支出ごとに選びます。一括で直した内容は元に戻せません。
- 再発防止に、その他設定→ユーザー設定→表示設定タブで「仕訳プレビューを表示する」にチェックを入れます。登録する前に、借方に売掛金が自動で入ることを確認できます。
- 勘定科目ごとの相手勘定科目は、マスタ・口座→勘定科目→相手勘定科目名の一覧で確認できます。
表記について
公式ヘルプでは、同じ機能が「仕訳プレビュー」「仕訳形式プレビュー」の両方の名前で説明されています。設定画面の項目名は「仕訳プレビューを表示する」です。
01-03ATMでの引き出し・預け入れを「支出」「収入」で登録して現金残高が合わない#
よくある症状
銀行口座から現金を引き出した出金明細を、支出の取引として登録しました。その後、引き出した現金で払った経費を「現金」口座で登録していくと、freee上の現金の残高がマイナスになり、経費も実際より多く計上されています。
原因
- 現金の引き出し・預け入れは、会社の外にお金が出ていく動きではなく、登録した口座(銀行と現金)の間の移動です。freeeではこれを口座振替で登録します。
- 口座振替は、片方の口座が減ってもう片方が増えるだけで、会社全体の残高は変わりません。支出の取引で登録すると、選んだ勘定科目で費用などが計上され、「現金」口座の残高は増えません。
- 引き出しを費用の勘定科目で登録していた場合、その現金で払った経費も登録すると、同じお金について費用が二重に計上されます。
NG:入力タイプの取り違え
- ATMでの引き出しを「支出」の取引で登録する
- 現金の預け入れを「収入」の取引で登録する
- 取引先への振込を「口座振替」で登録する
OK:お金の動きに合わせる
- 振替元を銀行口座、振替先を「現金」にした口座振替
- 振替元を「現金」、振替先を銀行口座にした口座振替
- 外部への支払いなので支出の取引(未決済の取引があれば消込)
正しい操作
- 明細から登録していた場合:取引入力→収入・支出形式(取引の一覧・登録)で誤った取引を開き、右上の・・・→取引を削除→削除するを押します。削除は元に戻せませんが、自動で経理から登録した取引は、削除すると元の明細が「登録待ち」に戻ります。
- 取引入力→自動で経理で引き出しの出金明細を開き、口座振替・カード引き落としタブで「振替先口座」に「現金」を選びます。預け入れの場合は、入金明細で「振替元口座」に「現金」を選びます。
- ATMの手数料が同じ明細に含まれるときは手数料の金額も入力し、明細の金額と一致していることを確かめて登録を押します。送金額と手数料が別々の明細で届いているときは、送金額の明細を口座振替(手数料は空欄)、手数料の明細を取引(勘定科目は支払手数料など)で登録します。
- 手動で登録していた場合:明細と結びついていない取引なら、取引の詳細で・・・→口座振替(口座間移動)に変更を押し、振替元または振替先の口座を選んで変更するを押します。複数行の取引や未決済の取引などは変更できません。変更すると、取引先・品目・部門・メモタグの情報は消えます。
- 口座を同期していない場合は、収入・支出形式(取引の一覧・登録)の登録欄で口座振替(口座間移動)を選び、振替日・振替元口座・振替先口座・金額を入れて登録します。
あわせて確認
自社の銀行口座どうしの振替や、クレジットカードの引き落としで二重計上になるパターンは第7章で扱います。画面の版によって、タブやボタンの表記が異なる場合があります。
01-04税区分に「課対仕入」「課税売上」を選んだら消費税が5%で計算される#
よくある症状
税率の表記がない「課対仕入」「課税売上」を選んで取引を登録していました。10%のつもりの取引で消費税額が合わず、消費税申告ライトで2割特例を選ぶと「取引に旧税率を使っているため、2割特例は適用できません。」と表示されます。
原因
- 税率の表記がない税区分は、取引や振替伝票に付けると税率5%の区分として扱われます。現在の税率で登録するには、「課対仕入10%」「課対仕入8%(軽)」「課税売上10%」のように税率の付いた区分を選びます。
- 公式ヘルプの税区分の判定フローチャートなどでは、税率を省いて単に「課対仕入」と書かれています。その名前のまま選択肢から選ぶと、5%の区分になります。
- 取引の税区分は勘定科目に応じて自動で入ります。勘定科目の側で自動選択される税区分が合っていないと、同じ誤りが続きます。
正しい操作
- 対象の取引を探します。取引入力→収入・支出形式(取引の一覧・登録)→絞り込み条件設定→税区分で区分を選び、絞り込むを押します。決算申告(個人は確定申告)→消費税区分別表で区分を選んで絞り込み→取引を見ると進む方法もあります。
- 取引の行を開き、「税区分」で税率の付いた区分を選んで保存を押します。件数が多いときは、絞り込んだ状態で一括編集します。修正した取引は元に戻せないため、対象を確かめてから実行します。
- 一覧画面の上部にある登録欄には、税区分の項目がありません。勘定科目から自動で入る区分以外にしたいときは、詳細登録を開いて指定します。
- 再発防止に、勘定科目の設定で自動選択される税区分を確認します。あわせてマスタ・口座→税区分で、使わない区分の設定(「この税区分を使用する」「「収入の登録」で検索可能にする」「「支出の登録」で検索可能にする」)を見直します。
あわせて確認
暫定登録用の税区分が残って申告書が作れない場合や、免税事業者等からの仕入れに使う経過措置の税区分は第10章で扱います。
01-05前月に請求した売上が、入金した月の売上として計上されている#
よくある症状
9月末に請求書を出した売上を、10月の入金明細から収入の取引として登録しました。発生日が入金日になったため、9月の売上が少なく、10月の売上が多くなっています。請求時に「決済済み」で登録していた別の取引では、入金明細で消し込めずにもう一度収入で登録してしまい、売上が二重になっていました。
原因
- 売上や費用は発生した日に計上するルール(発生主義)があるため、お金の動きが後になる取引は、発生した日と決済した日の2回記録します。freeeでは、発生日に未決済の取引を登録し、決済日に消込を行います。
- 入金のときに明細から新しく取引を登録すると、発生日は明細の日付のままです。
- 請求時に誤って決済済みで登録した取引は、消込の候補に表示されません。気づかずに入金明細から収入を登録すると、同じ売上が2件になります。
正しい操作
- 請求時に何も登録していなかった場合:入金明細の詳細→取引登録タブで、「発生日」を請求した日(計上日)に変えて登録します。発生日に未決済の取引を登録し、明細の日付で消込したのと同じ結果になります。ただし、明細より後の日付や前期の日付は発生日に入れられません。
- すでに入金日で登録していた場合は、自動で経理でステータスを「処理済み」にして明細を探し、詳細→登録解除を押してから、1の方法で登録し直します。明細の日付と発生日が同じ取引は、解除すると取引と決済の両方が削除されます。
- 請求時に決済済みで登録していた場合:まず、入金明細から二重に登録した収入の取引を登録解除して、明細を未処理に戻します。次に元の取引を開き、「決済(入金)」欄の決済情報をゴミ箱マーク(または明細の詳細→取引登録解除)で削除して未決済に戻し、入金明細で消込します。
- 前期の日付で計上すべき売上・仕入(決算をまたぐもの)は、年度締めの状況によって手順が変わるため、第5章を確認します。
仕訳で確認したい場合
未決済の取引を登録したあと、発生日と同じ日に決済を登録した場合も、決済の仕訳は別に作られます。仕訳帳に同じ日付で売掛金の計上と回収が並ぶのはこのためです。
この章のチェックリスト
初期設定で後から困らないために
口座・会計期間・開始残高・消費税の設定は、記帳を始める前に行う作業です。ここに誤りがあると、期首残高のずれや消費税の集計の誤りとして、決算や申告の時期に表面化します。口座は取引を登録すると削除できなくなるなど、あとから直しにくい設定もあります。この章では、初期設定の順番と、設定ミスに気づいたときの直し方をまとめます。
まず全体像
新設法人の場合、公式ヘルプは次の順番で初期設定を行うよう案内しています。個人事業主の場合は、会計期間の確認、口座の登録、開始残高の設定の順です。消費税の課税方式や経理処理方法も、記帳を始める前に決めておきます。
02-01登録した口座を削除できない/役員や事業主の個人の口座をどう扱うか分からない#
よくある症状
会社設立時の資本金が入っている役員個人の預金口座をfreeeに登録し、取引も入れてしまいました。法人口座を作ったあとで不要になりましたが、口座を削除できません。個人事業主では、プライベートの財布や口座から払った経費を「現金」口座で登録していて、現金の残高がマイナスになっています。
原因
- 口座を登録して取引を登録すると、あとからその口座を削除できなくなります。
- 設立の時点では法人名義の口座がまだなく、払い込んだ資本金が出資した役員の個人口座にあることが多いため、その口座を登録してしまいがちです。
- 個人事業主がプライベートのお金で払った取引を「現金」口座で決済すると、事業用の現金の動きと混ざり、残高がずれる原因になります。
正しい操作
法人:設立時の個人口座は登録しない
資本金が役員個人の口座にある場合でも、その口座は登録せず、開始残高に「現金」または「役員貸付金」として入れます。開始残高設定ウィザード(簡易形式)で入力した場合は、「現金」の残高として反映されます。
法人:法人口座に資金を移したときの登録
「現金」で入れた場合は、振替元口座を「現金」、振替先口座を法人口座にした口座振替を登録します。「役員貸付金」で入れた場合は、収入・決済済み・口座は法人口座・勘定科目は役員貸付金の取引を登録し、役員貸付金を解消します。
個人:分けていないお金は「プライベート資金」で登録
事業用とプライベートのお金を分けていない場合は、取引入力→収入・支出形式(取引の一覧・登録)で口座に「プライベート資金」を選んで登録します。個人の銀行口座をfreeeに登録する必要はなく、「現金」口座も使いません。未決済で登録した取引をプライベートのお金で支払った(受け取った)ときは、取引の詳細の決済(支払)(入金なら決済(入金))で、決済口座に「プライベート資金」を選びます。仕訳は事業主貸・事業主借になり、返済や残高合わせは不要です(確定申告時に元入金と相殺されます)。
個人:以前の「事業主借口座」から切り替える
プライベート資金の機能ができる前の方法(負債の口座として「事業主借口座」を作る方法)で処理していた場合は、確定申告時の処理(期末日付で事業主借として振り替える取引の登録)を済ませてから切り替えます。
注意
個人の口座をそのまま法人用として登録して使うこともできますが、請求書の振込先や口座振替契約の引落先として使えない場合があるため、公式ヘルプでは法人用の口座を開設するのが一般的とされています。すでに個人の口座を登録して取引を入れてしまった場合の整理方法は公式ヘルプに手順の記載がないため、顧問の税理士等に相談して対応を決めてください。役員が立て替えた経費や、事業主・役員の個人資金の入出金は第7章で扱います。
02-02設立1期目・開業1年目の会計期間をどう設定すればよいか分からない#
よくある症状
事業年度は4月から3月までなのに10月に会社を設立したため、最初の会計期間をどう入れればよいか分かりません。個人事業主では、年の途中で開業したので会計期間を開業日から始めようとしても、月日を変更できません。
原因
- 新設法人の初年度の会計期間は、設立日(登記を申請した日)から最初の決算日までです。1年に満たない期間になることがあります。
- 個人事業主の会計期間は1月1日から12月31日までと決まっているため、月日は変更できません。
- 開始残高は、freeeを使い始める会計期間の期首日時点の残高です。会計期間が違っていると、開始残高の基準日もずれます。
正しい操作
- 法人:その他設定→事業所の詳細設定の「会計期間」に、設立日から最初の決算日までを入れて保存します。例えば設立日が2024年10月1日(令和6年10月1日)で事業年度が4月から3月までなら、2024年10月1日から2025年3月31日(令和7年3月31日)までです。決算日は定款や法人設立届出書で確認できます。
- 1期目の決算が終わって年度締めをすると、2期目は決算日の翌日、この例では2025年4月1日(令和7年4月1日)から始まります。
- 個人:その他設定→開始残高→左側の開始残高を設定→事業年度開始日の変更で、帳簿を付ける年(確定申告の対象の年)を選んで保存を押します。
- 年の途中で開業した場合は、「開業日時点の残高を開始残高にして、開業日以降の取引を登録する」か「1月1日時点の残高を開始残高にして、1月1日以降の取引を登録する」のどちらかで帳簿を付けます。口座を同期する場合は、開業日以降の明細を取得するように設定します。
- 設定後、画面右上に表示される会計期間が、帳簿を付けたい期間になっているか確認します。
02-03開始残高を保存したら「未確定勘定」が表示された#
よくある症状
前期の貸借対照表を見ながら開始残高を入力して保存したところ、借方または貸方に「未確定勘定」という科目が追加されました。そのままにしておくと、決算のときに年度締めができません。
原因
- 開始残高は、借方の合計と貸方の合計を一致させる必要があります。一致しないまま保存すると、差額の分だけ「未確定勘定」という仮の科目が自動で入ります。
- 差額は、科目の転記漏れや金額の誤りから生じます。法人では前期の決算書の「繰越利益剰余金」を貸方に転記したか、他社ソフトのCSVで貸倒引当金の符号が合っているかも確認が必要です。
- 個人事業主では、純資産を「元入金」1つで表すため、元入金の金額が合っていないと差額が出ます。
- 未確定勘定が残っている間は、年度締めを行えません。
正しい操作
| 確認すること | 法人 | 個人事業主 |
|---|---|---|
| 転記の基本 | 資産の部を借方、負債の部・純資産の部を貸方へ(「繰越利益剰余金」も貸方へ) | 資産を借方、負債を貸方へ入れ、差額を「元入金」に入れる(事業主貸・事業主借は0円のまま) |
| 貸倒引当金 | 資産のマイナスとして扱う(他社ソフトのCSVで負債側のプラス表記になっている場合は、例:-100,000 のようなマイナス表記に直してから取り込む) | 負債側(貸方)にプラスの金額で入れる |
| 未確定勘定が出たら | 記入漏れ・誤りを探し、貸借を一致させる | 貸方に出たら元入金に加算、借方に出たら元入金から差し引き、未確定勘定の「×」で削除 |
- その他設定→開始残高を開き、前期の貸借対照表と科目ごとに突き合わせます。画面にない科目は、借方科目を追加・貸方科目を追加で追加します。
- 個人事業主で前年の青色申告決算書(貸借対照表)がある場合、元入金は「前年度末の元入金+事業主借+青色申告特別控除前の所得金額−事業主貸」で計算します。
- 未確定勘定が消えたことを確認して保存を押します。保存時の選択肢について、個人向けの公式ヘルプでは、基本は「今期開業または会計期間の始めからfreeeを使い始める方」、他社ソフトから今期の仕訳データを取り込む場合は「会計期間の途中からfreeeを使い始める方」を選ぶよう案内されています。
- 売掛金・買掛金に取引先の内訳を付けておくと、消込用の未決済取引が自動で作られます。保存時に「消し込み用のデータ(未決済取引)を削除する」にチェックを入れると作られないため、前期からの債権・債務をfreeeで消し込むかどうかで判断します(第5章)。
02-042期目以降に「開始残高」のメニューがなく、期首残高を直せない#
よくある症状
freeeを使って2期目に入ってから、期首残高の誤りに気づきました。開始残高の画面から直そうとしましたが、メニューが表示されません。登録しただけで記帳しなかった年があり、今年をfreeeの初年度にしたい場合も同じ状態になります。
原因
- freeeを使い始めて2期目以降は、開始残高のメニューが表示されない仕様です。2期目以降の期首残高には、前期の残高がそのまま引き継がれます。
- そのため直し方は、「法人か個人か」と「前期をfreeeで記帳していたか」によって変わります。
正しい操作
| 状況 | 直し方 |
|---|---|
| 法人・前期もfreeeで記帳していた | 決算申告→年度締めで年度巻き戻しをして前年度の編集に戻り、前年度の記帳を振替伝票などで修正します。修正後、もう一度年度締めをします。 |
| 法人・前期は登録しただけで記帳していない | その他設定→リセットで不要な期間の取引を削除し、決算申告→年度締めでfreeeの初年度まで巻き戻します。そのあと事業年度開始日を変更して当年を初年度にし、開始残高を設定します。 |
| 個人・前期はfreeeを使っていない | 前期に不要な取引があればその他設定→リセットで削除し、確定申告→年度締め→○年度への年度巻き戻しをするで前年度に戻ります。そのあと開始残高の設定画面から事業年度開始日を変更し、開始残高を設定します。 |
| 個人・前期からfreeeを使っている | 開始残高は設定できないため、今期の期首日の日付で振替伝票を作り、期首残高を調整します。 |
- 取引の削除は元に戻せません。リセットで取引を削除する前に、取引・口座振替・仕訳のデータをCSVで保存しておきます。
- 修正が終わったら、当期の期首残高が前期の貸借対照表と一致しているか確認します。
年度巻き戻しの影響
法人の公式ヘルプでは、年度巻き戻しをすると前年度から今年度への繰越の処理がいったん解除され、当期に入力した今年度分の決算書の入力内容は削除されると案内されています。決算・申告が済んだ年度を直す前に、税理士等に問題がないか確認してください。年度締めと巻き戻しの詳細は第13章で扱います。
02-05消費税の設定が実態と合っていない/経過措置の税区分が選択肢に出てこない#
よくある症状
インボイス発行事業者の登録をして課税事業者になったのに、消費税の課税方式が「免税」のまま記帳していました。個人事業主で一般課税に移ったところ、免税事業者などからの仕入れに使う「課対仕入(控80)10%」「課対仕入(控70)10%」といった税区分が選択肢に出てきません。
原因
- 課税方式や経理処理方法は、その他設定→事業所の詳細設定の「消費税の設定」で事業所ごとに選びます。実態と違う設定のままだと、取引から作られる仕訳や消費税の集計が実態と合いません。
- インボイス制度の買い手側対応機能は、初期状態が法人は「使用する」、個人は「使用しない」です。「使用しない」のままだと、取引の「適格請求書等」欄、「適格」のチェックボックス、経過措置期間用の税区分が表示されません。
- 2割特例は2026年9月30日(令和8年9月30日)を含む課税期間で終わります。2割特例を使っている事業者は、その次の課税期間からの課税方式を決め直す必要があります。
正しい操作
| 設定項目 | 場所 | 選び方のポイント |
|---|---|---|
| 消費税課税方式 | 事業所の詳細設定(消費税の設定) | 免税/簡易課税/一般課税(個別対応方式・一括比例配分方式・全額控除)から選択(一括比例配分方式は、2年以上続けて適用した後でないと個別対応方式に変更不可) |
| 経理処理方法 | 同上 | 税込経理/税抜経理から選択(免税事業者は税込経理を選ぶ、どちらでも取引は税込金額で入力) |
| 端数処理 | 同上 | 切り捨て・切り上げ・四捨五入から選択(法律上の決まりはなく、一般には切り捨て) |
| 簡易課税用事業区分 | 同上 | 簡易課税を選んだときだけ設定 |
| 消費税課否判定メモ | 同上(消費税課税方式の項目) | 基準期間の課税売上高を記録(原則2年前の年度のデータがfreeeにあれば、消費税集計表へのリンクから確認可能) |
| 買い手側対応機能 | マスタ・口座→税区分(インボイス制度関連) | 一般課税は「使用する」、免税・簡易課税は「使用しない」が公式のおすすめ |
- その他設定→事業所の詳細設定を開き、「消費税の設定」で課税方式と経理処理方法を選んで保存します。簡易課税の場合は、簡易課税用事業区分も選びます。
- 一般課税で、免税事業者などから仕入れる可能性があるときは、マスタ・口座→税区分→「インボイス制度関連」の設定を押します。「freee会計上でインボイス制度関連の買い手側の機能を使用しますか?」で使用するを選び、保存を押します。
- 続けて「適格チェックボックスと税区分」の詳細設定で、取引登録時の「適格」のチェックの初期状態と、取引先情報との連携を選びます。
- 請求書に記載する自社の登録番号は、freee請求書の作成画面から開く、freeeアカウント管理の「事業所管理」画面で設定します(freee請求書の第2章)。
2026年の制度変更
2割特例は、2026年9月30日を含む課税期間までです。例えば3月決算の法人では、2026年4月1日(令和8年4月1日)から2027年3月31日(令和9年3月31日)までの事業年度が最後になります。法人はその後、一般課税か簡易課税で申告します(簡易課税を選ぶには事前の届出が必要です)。インボイス登録によって免税事業者から課税事業者になった個人事業者は、2027年分(令和9年分)・2028年分(令和10年分)の申告で3割特例を使えます。なお、2割特例を使う期間は、freeeの課税方式を一般課税・簡易課税のどちらにしても問題ないと案内されています。免税事業者等からの仕入れの控除割合が2026年10月1日(令和8年10月1日)から70%になる点を含め、詳しくは第10章で扱います。
02-06課税方式を切り替えたら、前期の勘定科目の税区分まで変わった#
よくある症状
前期は簡易課税で、当期から一般課税に変えるため、課税方式を変更して「勘定科目の税区分を一括更新」にチェックを入れて保存しました。その後、前期の取引を追加で登録すると、勘定科目から自動で入る税区分が一般課税用のものになっていました。
原因
- 「勘定科目の税区分を一括更新」は、マスタ・口座→勘定科目に設定された勘定科目ごとの税区分を書き換えます。この設定は過去の年度にも及びます。
- この一括更新で、登録済みの取引の税区分は変わりません。影響を受けるのは、これから登録・修正する取引で自動的に選ばれる税区分です。
- 簡易課税に切り替えるときの一括更新では、「売上値引高」「売上戻り高」「売上割戻し高」は対象外です。
正しい操作
| チェック項目 | 簡易課税に変えて保存したときの変化 |
|---|---|
| 今年度中に登録した取引の税区分を一括更新 | 今年度の「課税売上」の取引が「課売上○」に変わる |
| 勘定科目の税区分を一括更新 | デフォルトの税区分が「課税売上」の勘定科目が「課売上○」になる(過去の年度にも及ぶ) |
| 税区分の「使用」を一括更新 | 「課売上一〜六」の使用にチェックが入り、取引で選べるようになる |
○は選んだ簡易課税用事業区分の番号です。チェックを入れなくても、簡易課税の事業所では「課税売上」の取引が申告書の上では「課売上一〜六」として計算されます。表中の区分名は公式ヘルプの説明に合わせて税率を省いています。取引で選ぶときは税率の付いた区分を選びます(第1章の税区分の項目)。
- 前期にさかのぼって取引を登録・修正するときは、自動で入った税区分をそのまま使わず、前期の課税方式に合う区分になっているかを1件ずつ確認します。
- 簡易課税に切り替えて一括更新をした場合、売上値引高・売上戻り高・売上割戻し高の取引には、手動で「課売返一〜六」を付けます。
- 一括更新をしたあとに簡易課税以外へ変えた年度では、同じように一括更新のチェックを入れて保存し直すと、「課税売上」が再び自動で入るようになります。簡易課税から免税に変えた場合は、この一括更新は行われません。
02-07メモタグで集計できない/品目や部門が仕訳の片側にしか付かない#
よくある症状
プロジェクト別の損益を見るために、取引にメモタグを付けて管理していました。ところが、試算表の内訳表示やカスタムレポートの集計軸にメモタグが出てきません。また、部門を付けて登録した売上なのに、仕訳の売掛金の側には部門が付いていません。
原因
- 取引に付ける摘要(タグ)は、種類ごとに役割が違います。メモタグは1行に複数付けられる代わりに、試算表・月次推移の内訳表示やカスタムレポートの集計軸には対応していません。
- 取引から仕訳が作られるとき、取引先は借方・貸方の両方に付きますが、品目・部門・メモタグ・セグメント・備考は、収入なら貸方だけ、支出なら借方だけに付きます。
- 部門を未決済取引の相手勘定科目の側にも付ける設定は、ひとり法人プラン(旧プランはプロフェッショナルプラン)以上で、未決済取引に限って使えます。
正しい操作
| 摘要 | 入れる内容 | 使い方と注意点 |
|---|---|---|
| 取引先 | 取引の相手(得意先・仕入先など) | 売掛金・買掛金を相手先別に管理する軸(店舗で物を買っただけなら登録は不要) |
| 品目 | 商品・サービスや支出の内容 | 勘定科目の内訳として使う(個人の家事按分や支払調書の作成にも使う) |
| 部門 | 事業部門・支店 | 部門別会計に使う(部門に分かれていなければ不要) |
| メモタグ | 「要確認」などの目印 | 後から検索する目印向き(内訳表示やカスタムレポートの集計軸には使えない) |
| セグメント | プロジェクト・エリアなど独自の分析軸 | 法人のアドバンスプラン以上で3種類まで(旧プランはエンタープライズで3種類、プロフェッショナルで1種類) |
| 備考 | 自由記述のメモ | すぐ書けるが表記ゆれが出やすく、メモタグより検索しにくい |
- 集計・分析に使いたい軸は、メモタグではなく品目・部門・セグメントに割り当てます。取引先・品目・部門で表せない独自の軸は、セグメントを使います。
- 銀行口座やクレジットカードは「口座」として登録すると、勘定科目として残高が管理されます。預金の下に銀行ごとの補助科目を作る必要はありません。
- 消費税の課税事業者は、仕入先の名称を記録しておく必要があります。店舗を取引先に登録しない場合は、備考や添付ファイルの発行元に書いても問題ないと公式ヘルプで案内されています。
この章のチェックリスト
明細の取り込み、自動で経理、消込、取引の修正、口座振替、証憑。二重計上と残高ズレの多くはここで起きます。
銀行・クレジットカード連携と明細の取り込み
銀行口座やクレジットカードの入出金は、同期(連携)か明細アップロードで「明細」としてfreee会計に取り込み、「自動で経理」で帳簿に登録します。基本は、1件の入出金を帳簿に登録するのは1回だけ、という点です。手動の登録と明細からの登録を混ぜたときや、取り込み方法を途中で切り替えたときに、二重計上や残高ズレが起きます。この章では、取り込みの段階で起きるつまずきと直し方をまとめます。
まず全体像
| やってしまいがちな操作 | 起きること | 正しい対応 | 該当項目 |
|---|---|---|---|
| 同期が止まっている間に通帳を見て取引を手動で登録し、再開後に明細からも登録 | 同じ取引が2件でき、費用・売上と口座の登録残高が二重になります | 重複チェックで片方を削除。停止中は金融機関からダウンロードした明細ファイルをアップロード | 同期再開後の二重登録 |
| 同期停止中に、Excel等で自作したCSVを明細アップロード | 同期の再開後に、同じ入出金の明細がもう1件取り込まれます | 取得履歴で見比べ、不要な明細を無視または削除 | 明細アップロードの重複 |
| API形式のファイルで1年以上前の明細をアップロード | 取引日が実際と違う年で取り込まれます | 年を含むCSVなどで取り込み直し | 明細アップロードの年ずれ |
| カード明細の取り込み前に、残高を合わせる取引を手で入力 | 明細の取り込み後に、同じ利用分が二重になります | 明細の確定・取り込みを待って、明細から登録 | カード明細の遅れ |
| プライベートの入出金の明細を「無視」 | 取引が作られず、帳簿の残高が実残高からずれます | 無視を取り消し、プライベートの取引として登録 | 無視とプライベート処理 |
口座振替(銀行間の資金移動・カードの引き落とし)による二重計上は第7章で扱います。
03-01同期エラー中に手動で登録した取引が、同期の再開後に二重になった#
よくある症状
同期エラーやメンテナンスで銀行の明細が取り込めない間、通帳を見ながら取引を手動で登録しています。同期が再開すると同じ入出金の明細が「自動で経理」に並び、そのまま登録したところ、経費が二重に計上され、口座の残高も合わなくなっています。
原因
- 同期が止まっていた間の明細も、金融機関ごとの明細取得可能期間内であれば、再開後に取り込まれます。
- 手動で登録した取引は明細と紐づいていないため、取り込まれた明細は未処理のまま残ります。その明細から取引を登録すると、同じ入出金について取引が2件できます。公式ヘルプでも、同期できない間の手動登録は二重登録になる可能性があると案内されています。
- 取引の一覧の重複チェックは、収支・発生日・金額・取引先がすべて同じ取引を候補に出す仕組みです。取引先の入れ方が違う取引は候補に出ません。また、実行画面で以下の取引を除外にチェックを入れると、手数料・交通費の取引(「手数料」「交通費」を含む勘定科目だけの取引)と、「自動で経理」から登録された取引どうしの組み合わせが候補から外れます。振込手数料の二重登録を探すときは、このチェックを入れずに実行します。
正しい操作
- 取引入力→収入・支出形式(取引の一覧・登録)→重複チェックを開き、「対象期間(発生日)」に同期が止まっていた期間を含めて実行をクリックします。初期値は本日からさかのぼって3か月間で、最長1年まで指定できます。
- 候補の組み合わせごとに「登録した方法」(手動・自動で経理など)を確かめ、不要な取引は右端の「操作」列の削除、重複でなければ重複ではないをクリックします。削除した取引は元に戻せません。この2つの操作には、取引の更新・削除の権限が必要です。
- 取引先の違いで候補に出ない取引に備え、絞り込み条件設定で「登録した方法」を「手動」、「発生日」を停止期間にして一覧を表示し、通帳と照らし合わせます。
- 再発防止に、その他設定→事業所の詳細設定の「取引関連設定」で「取引登録時重複チェック」を「使用する」にして保存します。発生日・金額・収支が一致する取引があると、登録の時点でアラートが出ます(自動登録ルールの一括適用による登録は対象外です)。
- 次に同期が止まったときは手動で取引を登録せず、金融機関のWebサービスからダウンロードした明細ファイルを明細アップロードで取り込みます。取引日・金額・取引内容・取引後残高が同じ明細は、同期の再開後に重複して取り込まれません(例外は明細アップロードの項目)。
どちらの取引を残すか
freeeの仕様ではありませんが、実務では明細に紐づいた「自動で経理」側を残し、「手動」側を削除すると、明細と帳簿の対応を保てます。登録時に出るアラートでは、重複でなければこのまま登録(今回の取引と過去の取引の両方が残ります)、重複であれば登録しない(今回の登録だけを取りやめます)を選びます。過去の取引を消したいときは、この画面ではなく取引の一覧から削除します。判断が付かないときは、アラートの取引の詳細から過去の取引の内容を確認できます。手動側に領収書などを添付している場合は、削除の前に添付の扱いを確認します。
03-02クレジットカードの明細が取り込まれない・利用から1か月以上たって届く#
よくある症状
カードを同期しているのに、最近使った分が「自動で経理」に出てきません。ホーム画面のカード口座の残高(まだ引き落とされていない金額)も、カード会社の利用明細より少なく表示されています。
原因
- クレジットカードの利用明細は、原則として明細が確定してからfreeeに取り込まれる仕様です。利用から取り込みまで、およそ1か月から最大3か月かかります。カード会社の処理で請求月が遅れると、2〜3か月後になることもあります。
- 未確定の明細も取り込めるカードは一部に限られます。
- 手動同期の設定のまましばらく同期していないと、確定済みの明細も入ってきません。
- 金融機関ごとの明細取得可能期間(日付をさかのぼって取り込める期間)を過ぎた明細は、同期では取得できません。
正しい操作
- ホーム画面でカード口座をクリックして口座の詳細画面を開き、画面上部の未確定明細対応可否で、未確定明細の取り込みに対応しているかを確認します。
- 対応していないカードは、カード会社ごとに異なる明細の確定日を過ぎてから、ホーム画面の口座の展開つまみ(v)→口座を同期で同期します。すべての口座をまとめて同期するときは、ホーム画面左上の全口座を同期を使います。
- 毎回の手動同期を省くには、口座の詳細画面左上の口座設定で、「②明細を取り込む方法を選びましょう」から「オンラインサービスと同期する」を選びます。
- 取り込み待ちの間は、残高を合わせるための取引を手で入れません。明細が取り込まれてから登録すれば残高は正しくなります。先に手で入れると、取り込み後に同じ利用分が二重になります。
- 取得可能期間を過ぎて同期で取れない明細は、カード会社のWebサービスからダウンロードしたファイルを明細アップロードで取り込みます。
決算月の利用分
freeeの仕様ではありませんが、実務では、期末日までに使った分の明細がそろい、登録が終わってから年度締めを行います。締めの前に、カード会社の利用明細と取り込み済みの明細を突き合わせ、漏れがないかを確認します(締めの注意点は第13章)。
03-03明細アップロードで明細が重複した・取引日の年がずれた#
よくある症状
同期が止まっていた期間の明細をCSVでアップロードしたところ、同期の再開後に同じ入出金が2件ずつ並んでいます。別の口座では、1年以上前の明細をアップロードしたら、取引日が実際と違う年で取り込まれています。
原因
- freeeは、取引日・金額・取引内容・取引後残高(カードラベルが表示されるカード口座ではカードラベルも)がすべて一致する明細を重複とみなし、取り込みません。1項目でも違えば別の明細になります。
- 金融機関のWebサービスからダウンロードしたファイルは、同期の明細との間で重複チェックが働きます。ただし、アップロード後に金融機関側で取引内容が変わると、重複とみなされずに取り込まれます。
- Excelなどで自分で入出金を入力して作ったファイルは、同期の明細との重複チェックが働きません。
- カード会社のCSVに、同期とは違う形で内訳が載っていることがあります(例:同期では「リボ払い手数料」の1行、CSVでは手数料・利息などの複数行)。この場合も別の明細として作られ、二重計上の原因になります。
- API形式のデータは年の情報を持たないため、freeeが年を補います。正しく補えるのはアップロード日から1年前までです。それより古い明細は違う年で取り込まれ、複数年のデータが混ざったファイルでは、古い年の明細が新しい年として取り込まれます。
正しい操作
- 重複の確認:会計帳簿→明細の一覧で口座を選び、「取得履歴」でアップロードした日時を選択します。ブラウザの「タブの複製」で同じ画面をもう1つ開き、そちらでは同期を再開した日時を選んで、2つを並べて見比べます。
- 不要な明細を無視または削除します。削除できるのは、手動でアップロード・作成した明細(右端に「手」のアイコン)だけです。公式ヘルプは、2つの一覧を見比べて不要なほうを無視または削除するよう案内しています。同期で取り込んだ明細は削除できないため、実務では同期の明細を残し、アップロードした明細のほうを削除すると整理しやすくなります。
- 不要な明細からすでに取引を登録している場合は、先に取引登録解除(取引の削除)をしてから無視します。
- 年がずれた明細は、チェックを入れて一括操作→手動追加した明細を削除で削除し、CSVなど年を含む形式で取り込み直します。
- 自作のCSVはご自身で作成したCSV(新規のフォーマット)を選び、日付の形式・入金額と出金額の形式・並び順を実際のファイルに合わせて指定します。年月日が別々の列で、かつ和暦のファイルはエラーになるため、元のファイルを直してからアップロードします。
カードラベルが表示されるカード口座
カード会社のCSVをそのままアップロードすると、カードラベルのない明細が混ざり、カードラベルを条件にした自動登録ルールが正しく動かなくなります。CSVに既存の明細と同じ文字列のカードラベルの列を加え、ご自身で作成したCSV(新規のフォーマット)またはご自身で作成したCSV(前回と同じフォーマット)から取り込みます。半角・全角やスペースに違いがあるとアップロードできず、口座にないカードラベルの明細は「◯件の明細の取り込みに失敗しました」となります。
03-04プライベートの支払いの明細を「無視」したら、口座の残高が合わなくなった#
よくある症状
事業用の口座やカードに私用の支払いが混ざっていたため、「自動で経理」で明細を無視を選びました。その後、freee上の口座残高が通帳やカード会社の請求額と合わなくなりました。
原因
- 「無視」は、明細を会計データに反映させず、自動で経理の表示から外す操作です。取引も口座振替も作られません。
- プライベートの入出金でも、口座のお金は実際に動いています。無視すると帳簿の残高だけが動かず、その金額の分ずれます。公式ヘルプでも、プライベートの収支の明細は無視の対象ではないと明記されています。
- 無視した明細は「自動で経理」に表示されなくなるため、登録漏れに気づきにくくなります。
正しい操作
- 会計帳簿→明細の一覧の検索条件で無視のみを選び、無視した明細を表示します(画面の版によって検索項目の表記が異なる場合があります)。
- 登録し直す明細にチェックを入れ、一括操作→無視の取消をクリックします。
- 取引入力→自動で経理で、明細をプライベートの取引として登録します。
- 個人事業主:明細の詳細画面の右上にあるプライベートな出金として処理から登録できます。支出の取引として登録する場合の勘定科目は「事業主貸」です。
- 法人:実態に応じて「役員貸付金」などの取引として登録します。
- マスタ・口座→口座で口座の行をクリックし、タイムラインで「同期残高(明細)」と「登録残高」が一致したかを確認します。
NG:プライベートの明細を「無視」する
- 取引が作られず、帳簿の残高だけが実残高からずれます。
- 自動で経理にも出なくなり、ズレの原因を探しにくくなります。
OK:プライベートの取引として登録する
- 口座の登録残高が実残高と一致します。
- 無視を使うのは、記帳する会計期間より前の明細、同期している銀行間の資金移動で重複する片方の明細などに限ります。
03-05明細アップロードで入金と出金を逆に取り込んでしまった#
よくある症状
通帳のCSVをアップロードしたら、入金が出金として並び、freee上の残高が通帳と大きく違っています。
原因
- ご自身で作成したCSV(新規のフォーマット)では、プレビューを見ながら各列が何か(取引日・出金額・入金額など)を指定します。ここで「出金額・決済額」と「入金額・受取額」を逆に指定すると、入出金が反対のまま取り込まれます。
- 取り込み直後の結果画面で件数や金額の向きを確認していないと、「自動で経理」で登録するまで気づきにくくなります。
正しい操作
- 取り込んだデータの行にある明細一覧をクリックし、明細の一覧を開きます。
- 画面を下へスクロールして今回手動で取り込んだ明細(右端に「手」のアイコン)を表示し、削除する明細にチェックを入れます。
- 一括操作→手動追加した明細を削除をクリックします。
- 誤った明細から取引を登録していた場合は、その取引も削除します(取引の削除は元に戻せません)。
- ホーム画面の口座一覧で、口座の展開つまみ(V)→明細のアップロードからやり直し、列の指定で「出金額・決済額」と「入金額・受取額」を確かめてから明細を取り込むをクリックします。
- 取り込み後は、画面上部の結果の概要と下部の明細一覧で、件数と入出金の向きを確認します。期待した件数にならないときは、指定した列を見直します。
03-06同期エラーが出た・再認証で電子証明書の選択画面が表示されない#
よくある症状
ホーム画面の上部にエラーメッセージが出て、明細が取り込まれなくなっています。銀行の認証をやり直そうとしても、電子証明書を選ぶ画面が表示されずに先へ進めません。
原因
- API連携は、インターネットバンキングのログインID・パスワードをfreeeに保存しない方式ですが、定期的に認証情報の更新(再認証)が必要です。
- 認証の過程ではブラウザやOSに制限があり、銀行によっては64bit版のブラウザが使えないことがあります。
- 同じ金融機関の電子証明書を複数インストールしていると、ブラウザのキャッシュが原因で証明書の選択画面が出ないことがあります。
- カード会社などから追加の認証を求められている場合もあります。原因はトラブルシューティング画面に表示されます。
正しい操作
- ホーム画面上部のエラーメッセージをクリックし、トラブルシューティング画面を開きます。
- 画面上部に表示された原因の文言を読み、画面の案内に沿って対応します。
- 電子証明書の選択画面が出ないときは、ブラウザを一度閉じて起動し直し、あらためて認証ページに進みます。
- モバイルアプリから認証ページに移動できないときは、Web版で認証します。
- 銀行側の認証画面では、「残高照会」と「入出金明細照会」の2つの権限を許可します。
- 同期が戻ったら、止まっていた期間の明細が取り込まれたかを確認します。取得可能期間を過ぎて取れない明細は明細アップロードで補い、停止中に手動で登録した取引があれば重複を確認します(同期再開後の二重登録)。エラー解消後の残高ズレの直し方は第12章で扱います。
この章のチェックリスト
自動で経理(登録・推測・自動登録ルール)
「自動で経理」は、取り込んだ明細をもとに取引・口座振替・消込を登録する画面です。freeeの推測や自動登録ルールで入力の手間は大きく減りますが、「登録する」ルールは人が確認しないまま帳簿に入ります。この章では、明細の状態が知らないうちに変わる、ルールが思いどおりに動かない、登録した後に直したい、というつまずきを扱います。
まず全体像
| 明細の内容 | 自動で経理での操作 | 注意点 |
|---|---|---|
| 経費の支払い・売上の入金で、発生日と入出金日が同じ | 「取引登録」タブで決済済みの取引を登録 | 勘定科目は必須 |
| 登録済みの未決済取引(売掛金・買掛金など)の入金・支払い | 「未決済取引の消込」タブで消込 | 差額があると登録できません(第5章) |
| 未決済取引を登録していなかった後払い・後入金 | 「取引登録」タブで発生日を取引内容が確定した日に変えて登録 | 未決済取引の登録と消込が同時に済みます |
| freeeに登録した口座どうしの資金移動、カードの引き落とし | 「口座振替・カード引き落とし」タブで口座振替を登録 | 取引としては登録しません(第7章) |
| 事業に関係しないプライベートの入出金 | 個人はプライベートの処理、法人は役員貸付金などの取引 | 無視の対象外(第3章) |
| 記帳する会計期間より前の明細、同期口座間の資金移動で重複する片方 | 明細を無視 | 無視した明細は会計データに反映されません |
04-01登録したはずの明細が「登録待ち」に戻っている/登録していない明細が「登録済み」になっている#
よくある症状
前日に「自動で経理」で登録した明細が、翌日には未処理に戻っています。反対に、誰も操作していないはずの明細が処理済みになり、取引ができていることもあります。
原因
登録待ちに戻る主な原因
- 登録を解除する操作が行われています(自動で経理の登録解除、明細の一覧での一括の取引登録解除、取引の一覧での一括削除など)。
- freee人事労務で、確定済みの給与明細が未確定に戻されています。会計側の取引が削除されるため、明細も登録待ちに戻ります。
- 最新の自動登録ルールを適用の処理が終わる前に、画面を再読み込みしています。処理は非同期で、対象の明細は誤操作を防ぐため一時的に非表示になります。完了前に再読み込みすると処理前の状態が表示され、戻ったように見えます。
登録済みになる主な原因
- 「取引を登録する」などの「登録する」ルールが適用され、確認なしに登録されています。
- 事業所内の誰かが手動で登録しています。
正しい操作
- 会計帳簿→明細の一覧で、問題の明細の「更新日」をメモし、履歴を探す手がかりにします。
- 取引入力→自動で経理→自動登録ルールの適用→自動登録ルール一括適用の履歴で該当する日時の履歴を開き、「自動登録ルール一括適用の結果詳細」で明細の処理結果を見ます。「成功」ならルールで自動登録されています。「失敗」ならルールでは登録されておらず、誰かが手動で登録した可能性があります。
- ルールで登録された明細をまとめて見るには、自動で経理の詳細な条件を入力するを開き、「自動登録ルールによって自動登録された明細」で絞り込みます。
- 誰が登録・解除したかは、優良電子帳簿機能を有効にしていればその他設定→優良電子帳簿に伴う操作履歴で確認できます。取引の一括削除は、収入・支出形式(取引の一覧・登録)の右上の・・・→一括操作の履歴でも確認できます。
- 意図しないルールが原因なら、そのルールを修正・削除します(意図しない勘定科目で推測・登録される)。給与明細の未確定化が原因の場合は、freee人事労務と会計の連携の章もあわせて確認します。
履歴は後から取れません
優良電子帳簿機能を有効にしていないと、明細の登録・解除の履歴は記録されません。有効にする前にさかのぼって履歴を取得することもできないため、次に同じことが起きたときに備えて設定を確認しておきます(第16章)。
04-02自動登録ルールを作ったのに明細が未処理のまま(「推測する」と「登録する」の違い)#
よくある症状
毎月の家賃の明細に自動登録ルールを作りましたが、明細は未処理のままで、入力欄に勘定科目が入っているだけです。別のルールでは、ルールを作る前から残っていた明細に何も反映されませんでした。
原因
- ルールの処理には「推測する」と「登録する」があります。「推測する」は入力内容を自動で入れるだけで、人が確認して登録を押すまで明細は未処理のままです。「登録する」は確認を経ずに登録済みになります。
- 「登録する」ルールによる自動登録は、明細が取り込まれたとき(同期・明細アップロード・明細の手動作成)に実行されます。明細がすでにある状態で後からルールを作成・編集しても、その明細には実行されません。
正しい操作
- 入力効率化→自動登録ルールでルールの行をクリックし、「上記の条件に一致したとき行う処理」が「推測する」か「登録する」かを確認します。変更したら設定するをクリックします。
- 作成・編集したルールを取り込み済みの明細に適用するには、取引入力→自動で経理→自動登録ルールの適用→最新の自動登録ルールを適用を選び、メッセージを確認して登録するをクリックします。対象は「取引を登録する」「振替を登録する」「無視する」「プライベート取引を登録する」のルールと、「消込を自動で行う」にチェックを入れた「未決済取引の消込をする」ルールです。
- 一部の明細だけに適用するときは、会計帳簿→明細の一覧で明細を絞り込んでチェックを入れ、一括操作→自動登録ルール→適用するをクリックします。
- 処理は非同期で行われるため、完了は「自動登録ルール一括適用の履歴」で確認します。確認メッセージに出る件数は合致したルールの数で、実際に処理される件数と一致しないことがあります。
| 比べる点 | 推測する | 登録する |
|---|---|---|
| 明細の状態 | 未処理のまま(入力欄に候補を表示) | 確認なしに処理済み(取引などを自動で作成) |
| 誤りに気づく場所 | 登録前の「自動で経理」の画面 | 登録後の取引の一覧や一括適用の履歴 |
| 向いている明細(実務上の目安) | 内容によって勘定科目や税区分が変わる明細 | 取引先・金額・内容が毎回同じ定型の明細 |
「向いている明細」の行はfreeeの仕様ではなく、実務上の目安です。
公式ヘルプ間の記載の違い
公式ヘルプ「明細の自動登録ルールを設定する」には、作成したルールは未登録の明細に自動で適用され、普段は適用の操作が要らないと書かれています。一方、「自動登録ルールで『XXを登録する』が実行されない場合の対処方法」では、取り込み済みの明細には自動登録が実行されないため、最新の自動登録ルールを適用を使うよう案内されています。freeeの仕様ではありませんが、実務ではルールを作成・編集した直後に適用の操作を行い、履歴で結果を確かめておくと確実です。
2026年10月1日からの経過措置の税区分
適格請求書発行事業者以外からの仕入れに使う経過措置の税区分は、2026年10月1日(令和8年10月1日)以後は「課対仕入(控70)」です(2026年9月30日までは「課対仕入(控80)」)。「登録する」ルールは確認なしに取引を作るため、経過措置の税区分を指定したルールがある場合は、10月1日以後に自動で登録された取引の税区分を確認し、必要に応じてルールを修正します(第10章)。
04-03「登録する」ルールなのに自動で登録されない#
よくある症状
「取引を登録する」ルールの条件に合うはずの明細が、未処理のまま残っています。明細に「自動登録ルールに合致」の表示が出ていないこともあります。
原因
- 税区分の競合:勘定科目の内訳管理で品目に個別の税区分を設定していて、ルールで指定した品目と税区分の組み合わせがそれと違うと、自動登録は実行されません。この場合は「自動登録ルールに合致」も表示されないため、ルールが合っていないように見えます。
- 明細の取り込み後にルールを作成・編集しています(前の項目)。
- 明細が条件に合っていないか、「推測する」ルールなど別のルールが優先して合致しています。取引内容に空白があると、画面によっては空白が詰めて表示されるため、合っているように見えることがあります。
- ルールに部門を設定していて、取引の登録者になる人のグループ管理でその部門が制限されています。
正しい操作
- 明細の「自動登録ルールに合致」のリンクを開き、合致しているのが「登録する」ルールかを確認します。表示がなければ、自動で経理の明細の詳細画面で取引内容(空白を含む)と金額を確かめて条件を直し、税区分の競合もあわせて確認します。
- 別のルールが優先している場合は、そのルールを削除または無効にするか、登録させたいルールの「優先度」を上げます。優先度は整数が大きいほど優先され、マイナスも入力できます。
- 取り込みとルール編集の前後関係は、会計帳簿→明細の一覧→明細の取得履歴の「取得時刻」と、ルールの編集画面の「最終編集日時」を比べて確かめます。ルールのほうが新しければ、取り込み後に作成・編集したことが原因です。
- 部門の制限が原因なら、登録者になる人のグループの「利用可能な部門」にその部門を追加する、ルールから部門を外す、同期などの操作を部門の制限がない人が行う、のいずれかにします。
- それでも分からないときは、取得時刻と同じ日時の「自動登録ルール一括適用の履歴」を開き、「結果詳細」の「エラー内容」を確認します。「一致する自動登録ルールが存在しないため、処理をスキップしました」は、取り込み後のルール作成・編集か、取り込み時点での条件の不一致が主な原因です。
- 設定を直したあと、取り込み済みの明細は、少なければ自動で経理で1件ずつ登録し、多ければ最新の自動登録ルールを適用を実行します。これから取り込む明細は、直したルールで自動登録されます。
| 取引が登録された操作 | 取引の登録者 |
|---|---|
| 明細アップロード | アップロードした人 |
| 口座の手動同期 | 同期ボタンを押した人 |
| 口座の自動同期 | 事業所の作成者 |
| PublicAPIからの明細の登録 | アプリの作成者 |
| 明細の一覧からの明細の手動作成 | 手動作成を実行した人 |
| 最新の自動登録ルールの適用 | 実行した人 |
部門の制限を調べるときは、この表で登録者になる人を特定し、「メンバーの一覧」で所属グループを、「グループ管理」でそのグループの部門の制限を確認します。なお、未決済取引の消込では登録者は更新されません。
04-04自動で経理の登録ボタンが押せない・まとめて登録できない#
よくある症状
自動で経理の一覧で、明細の登録ボタンが薄い色のまま押せません。複数の明細にチェックを入れてまとめて登録しようとしても、うまくいきません。
原因
- 一覧画面では、必須の勘定科目が空欄だと登録を押せません。freeeが推測できなかった明細には「適切な取引内容が推測されませんでした」と表示され、勘定科目が空欄になっています。
- 明細の詳細画面の「未決済取引の消込」タブでは、明細の金額と消し込む未決済取引の金額に差額があると登録できません。画面右上に「○○円不足しています」などと表示されます。
- まとめて登録する場合も勘定科目は必須です。また、収入の明細と支出の明細を混ぜて選ぶと、一括登録はできません。
正しい操作
- 勘定科目が空欄の明細は、勘定科目を選んでから登録をクリックします。一覧の入力欄で足りない内容は、詳細を開いて入力します。
- 消込で差額がある場合は、振込手数料なら差額を調整、一部だけの入金なら一部入金にするなど、差額の理由に合わせて処理します(第5章)。
- まとめて登録するときは、勘定科目が共通の明細を収入と支出に分けてチェックし、一括操作→登録内容を入力するで勘定科目などを入力して登録するをクリックします。
- 一括登録で保存されるのは、一括登録の入力欄に入れた内容だけです。各明細の行に品目などを入れていても、一括登録の欄が空なら保存されません。
04-05自動で経理で登録した取引を直したい・登録解除したのに取引が残った#
よくある症状
自動で経理で登録した売上の取引を登録解除したのに、取引の一覧に未決済の取引として残っています。別の明細では、カードの引き落としを支出の取引で登録してしまい、取引の詳細画面から口座振替に変更できません。
原因
- 明細の取引日(入出金日)と別の日を発生日にして登録した取引は、登録解除しても取引は削除されず、決済だけが削除されます。発生日と明細の取引日が同じなら、取引と決済の両方が削除されます。
- 明細で決済・登録されている取引は、取引の詳細画面から収支の変更や口座振替(口座間移動)への変更ができません。
- 取引・消込・口座振替で、修正する画面が分かれています。
正しい操作
| 直したいもの | 操作 |
|---|---|
| 取引の内容(勘定科目・税区分・タグなど) | 収入・支出形式(取引の一覧・登録)で取引を開き、修正して保存 |
| 消込の組み合わせ | 登録解除してから、正しい未決済取引で消込し直し |
| 口座振替 | 口座振替(口座間移動)の画面で修正・削除 |
| 登録の種類(支出の取引を口座振替にするなど) | 登録解除してから、明細を正しいタブで登録し直し |
- 1件ずつ解除:取引入力→自動で経理で検索条件のステータスを「処理済み」にし、明細の詳細→登録解除をクリックします。
- 取引から解除:収入・支出形式(取引の一覧・登録)で取引を開き、「決済」欄の明細の詳細→「取得した明細の詳細」画面の取引登録解除をクリックします。
- まとめて解除(最大50件):会計帳簿→明細の一覧で状態が「登録済」の明細にチェックを入れ、一括操作→取引登録解除→「明細の一括編集」画面の変更を確定するをクリックします。
- 50件を超える場合:その他設定→リセットで期間を指定し、「対象のデータを選択しましょう」で「明細」にチェックを入れてリセットする→リセットを確定するをクリックします。日付でしか絞り込めず、リセットで削除したデータは復元できないため、期間と対象を注意事項とあわせて確認します。
- 決済だけが削除されて残った取引は、不要なら収入・支出形式(取引の一覧・登録)から削除します。未決済の取引として残す場合は、正しい明細で消し込み直します。
解除・削除は取り消せません
登録解除の確認画面には「この操作は取り消せませんがよろしいですか?」と表示されます。取引の削除も元に戻せません。まとめて解除・削除する前に、取引・口座振替(口座間移動)・仕訳のデータをCSVでバックアップしておきます(第6章)。なお、消込で301件以上をまとめて登録した明細の解除は非同期で処理され、登録解除して再選択は使えません。
04-06意図しない勘定科目で推測・登録される#
よくある症状
同じ取引先の明細なのに、思っていたのと違う勘定科目が推測されます。自動で登録された取引を開くと、想定していないルールが使われていました。
原因
- 自動登録ルールの一覧に、今は使っていないルールや誤って作ったルールが残っていて、それが適用されています。
- 1つの明細に複数のルールの条件が合い、ルールどうしが競合しています。
正しい操作
- 使われたルールを特定します。未処理の明細は「自動登録ルールに合致」のリンク、登録済みの取引は取引の詳細画面の利用したルールから開けます。
- 不要なルールは、入力効率化→自動登録ルールの一覧で行の右端の削除をクリックします。まとめて消すときはチェックを入れて一括操作→一括削除をクリックします。
- どちらも必要なルールが競合しているときは、優先したいルールの「優先度」を大きい数字にします。
- 取引内容の一致条件(部分一致・前方一致・後方一致・完全一致)や金額の範囲を見直し、意図しない明細に合致しにくくします。
- 登録済みの取引を、利用したルールと違う内容に修正すると、既存ルールの変更を提案するアラートが表示されます。アラートの自動登録ルールのリンクからルールも直しておくと、次の明細から同じ誤りを防げます。
- すでに誤ったルールで登録された取引は、登録済みになった明細の確認方法で洗い出して修正します。
04-07自動登録ルールをCSVでインポートしたら、既存のルールが上書きされた#
よくある症状
ルールをまとめて追加しようとCSVをインポートしたところ、既存のルールの勘定科目や税区分が書き換わりました。取引先や品目の一覧にも、見覚えのない似た名前が増えています。
原因
- インポートでは、CSVの番号1〜7の項目(収支区分・取引口座・カードラベル・取引内容・マッチ条件・金額(最小値)・金額(最大値))が完全に一致する既存ルールを上書きします。1つでも違えば、新しいルールとして登録されます。
- 取引先・品目・部門・メモタグ・セグメントは、freeeに登録済みの名前と一致しないと新しく作られます。表記ゆれがあると、似た名前のタグが増えます。
- 取引口座・勘定科目・税区分・取引テンプレートの名前は、登録済みのものと一致している必要があります。
- 2019年6月30日以前にエクスポートしたルールのCSVは、形式が変わったためアップロードできません。
正しい操作
- インポートの前に、入力効率化→自動登録ルール→エクスポート→CSVエクスポートで現在のルールを出力し、エクスポート→エクスポート履歴からダウンロードして保管します。
- 既存ルールを変えるための行は、番号1〜7を既存ルールと完全に一致させ、変える項目だけを書き換えます。新しく追加する行は、1〜7のどれかが既存ルールと違うことを確かめます。
- 取引先・品目などの名前は、freeeに登録済みの表記と1文字ずつ合わせます。
- ファイル形式はCSVのまま保存し、インポート→CSVインポートでファイルを選んで送信します。しばらくして画面を再読み込みし、「インポート履歴」の「ステータス」列のインポートするをクリックします。
- 解析されたルールの一覧を確認し、取り込むルールだけにチェックを入れて選択した項目をインポートするをクリックします。完了のメールが届いたら、ルールの一覧で結果を確認します。
- 意図せず上書きしたルールは、手順1で保管したCSVをもとに元の内容へ直します。
04-08源泉徴収税や手数料が差し引かれた入金を、自動で経理で複数行の取引にしたい#
よくある症状
報酬の入金明細が、源泉徴収税や手数料を差し引いた金額で届きます。自動で経理の推測は1行だけで、売上と差し引かれた分を分けて登録できません。
原因
- 自動で経理で推測される取引は、通常は複数行の取引に対応していません。複数行にするには、明細の詳細画面で行を追加するか、取引テンプレートを使います。
正しい操作
- 明細の詳細を開き、「取引登録」タブで+行を追加(プラスの金額)と+控除・マイナス行を追加(マイナスの金額)で行を増やします。
- 各行に勘定科目・金額などを入力し、明細の合計金額と取引の金額が一致したら登録をクリックします。
- 売掛金などの未決済取引を消し込みながら差額を分けるときは、「未決済取引の消込」タブで対象の取引にチェックを入れて差額を調整をクリックし、「差額の調整」に行を追加します。明細の金額と「選択した取引の合計」「差額取引」の金額が一致したら登録(Ctrl + Enter)をクリックします。
- 毎月同じ形で入金されるなら取引テンプレートを作り、「取引登録」タブの「取引テンプレートを検索」から選びます。自動登録ルールの処理を「取引テンプレートを推測する」にすると、条件に合う明細でテンプレートが推測されます。
勘定科目の考え方
控除行にどの勘定科目を使うかや、取引の一覧から複数行の取引を登録する方法は第6章で扱います。
この章のチェックリスト
未決済取引と消込(売掛金・買掛金)
発生日と決済日が異なる売上や仕入は、まず「未決済」の取引で計上し、実際に入金・支払があったときに決済を登録します。この決済の登録が「消込」です。消込のつまずきは「対象の未決済取引が見つからない」「金額が合わない」「年度をまたぐ」の3つに集中し、放置すると売掛金・買掛金の残高が実態とずれます。この章では、症状ごとに原因と正しい操作を整理します。
まず全体像
05-01消込したい未決済取引が見つからない(「未決済取引を探す」に表示されない)#
よくある症状
入金明細の詳細を開いて未決済取引の消込タブに切り替えても、登録したはずの売上の未決済取引が「未決済取引を探す」の一覧に出てきません。取引の一覧で探しても見当たらないことがあります。
原因
- 絞り込み条件:「未決済取引を探す」には「発生日」「取引先」などの条件が自動で付くことがあり、範囲外の取引は表示されません。
- その未決済取引を、すでに別の明細で消し込んでいます。または、登録時に誤って「決済済み」にしています。
- 未決済取引の発生日が、入出金明細の日付より後になっています。未決済取引の発生日は、明細の日付と同日かそれより前である必要があります。
- 未決済取引がそもそも登録されていません。開始残高で取引先別の内訳を登録していない場合や、振替伝票で売掛金・買掛金を計上した場合は、消込用の未決済取引は作られません。振替伝票は、1件ずつ未決済取引に変換することはできません。
正しい操作
- 「未決済取引を探す」の上に並ぶ条件の✕で条件を消し、右の条件を追加するから取引先や金額などを指定し直します。並べ替えが効かないときは「金額が近い順」の条件を外します。
- それでも出ない場合は、取引入力→収入・支出形式(取引の一覧・登録)で対象の取引を開き、「決済(入金)」欄を確認します。決済が入っていれば、明細の詳細→取引登録解除、またはゴミ箱マークで決済情報だけを削除し、未決済に戻してから消し込み直します(第5章の「入金済みなのに売掛金が残っている」)。
- 発生日が誤っていれば、取引を開いて「発生日」を直し保存します。請求書から作られた取引は、元の請求書の「売上計上日」を直します。実際に売上や費用より先に入出金があった場合は、前受金・前渡金などで取引を登録し、後日、売上・費用に振り替えるか、未決済取引を+更新で消し込みます。
- 未決済取引がない場合は、手動で未決済取引を登録します。振替伝票で計上した分は、振替伝票の画面から取引先別の残高をもとに未決済取引を作成できる勘定科目もあります。開始残高の売掛金・買掛金は、第5章の「freeeを使い始める前からある売掛金・買掛金」の方法で内訳を登録します。
未決済取引を作り忘れていた場合は、明細の取引登録タブで「発生日」を本来の計上日に変えて登録する方法もあります。その日付で未決済取引を登録し、明細の日付で消し込んだのと同じ結果になります。発生日には、明細の日付より後の日付や前期の日付は入力できません。
注意
freeeの仕様ではありませんが、振替伝票で計上した売上を残したまま同じ売上の未決済取引を追加すると、売上が二重になります。振替伝票と未決済取引の使い分けは第1章で確認してください。
05-02振込手数料などの差額があって、消込の登録ボタンが押せない#
よくある症状
未決済取引にチェックを入れると、右上に「500円超過しています」のような表示が出て、登録が押せません。先方が振込手数料を差し引いて入金した、源泉所得税が引かれた、誤って多く入金された、といった場面で起きます。
原因
- 自動で経理の消込は、選択した未決済取引の合計と明細の金額が一致しないと登録できない仕様です。「○○円不足しています」「○○円超過しています」と表示されている間は登録できません。
- 差額の理由(手数料・値引き・過入金など)を、消込と同時に取引として登録していないことが原因です。
正しい操作
- 対象の未決済取引にチェックを入れたまま、右上の差額を調整をクリックします。差額の行に「支払手数料」などの勘定科目が自動で入ります。
- 差額の理由が手数料以外なら、下の表を目安に勘定科目を変更します。
- 右上の表示が「金額が一致しています」になったことを確認し、登録をクリックします。
- 取引の一覧から手動で消し込む場合は、「決済を登録」画面で実際の入金額を入力します。差額が表示されるので、「支払手数料として登録する」にチェックが入った状態で登録します。自社が支払う側で手数料を負担したときは、取引額に手数料を足した額(例:15,000円+300円=15,300円)を入力します。どちらの場合も、手数料は税区分「課対仕入10%」で登録されます。
| 差額の理由 | 差額行の勘定科目の例 |
|---|---|
| 振込手数料を差し引かれた | 支払手数料 |
| 値引・割引で入金が少ない | 売上値引高、売上戻り高、売上割引、売上債権売却損 など |
| 誤って多く入金された | 仮受金、預り金、前受金 など |
| 誤って多く支払った | 仮払金、預け金、前渡金 など |
| 源泉所得税を差し引かれた(個人事業主) | 事業主貸(品目「源泉所得税」を付ける) |
勘定科目の例は公式ヘルプの記載によります。多く入金された分を仮受金にした場合は、返金するときも同じ勘定科目で支出の取引を登録します。
インボイス制度
未決済取引の消込画面では適格チェックが表示されませんが、税区分の一覧には経過措置の税区分も表示されます。ただし経過措置の税区分が出るのは、税区分の設定で「買い手側対応機能」を「使用する」にしている場合だけです。2026年10月1日(令和8年10月1日)以降に使う経過措置の税区分は「課対仕入(控70)」です(第10章)。freeeの仕様ではありませんが、実務では、先方が差し引いた振込手数料を「支払手数料」と「売上値引高」のどちらで処理するかを、インボイス制度への対応も含めて事業所内で統一しておきます。
個人事業主の源泉所得税
明細の金額が「未決済残高から源泉所得税(と振込手数料)を引いた額」と一致する場合は、消込と控除の取引が自動で推測されます。例:売掛金100,000円から源泉所得税10,210円と振込手数料290円が引かれ、89,500円が入金された場合です。
05-03一部だけ入金された・複数の請求分がまとめて入金された#
よくある症状
分割で入金された売掛金の残りをどう残せばよいか分からない、1回の振込に複数の請求分が含まれているのに推測が1件しか出ない、取引の一覧の一括編集で「決済済みにする」ができない、という状態です。
原因
- 一部入金は明細との差額が残るため、今回決済する金額を指定しないと登録できません。
- まとめ入金は、該当する未決済取引をすべて選ぶ必要があります。1つの入金明細に対して複数の未決済取引を自動で推測するのは、法人のアドバンスプラン以上(旧プロフェッショナルプラン以上)だけです。
- 一括編集の「決済済みにする」は、発生日が決済日より前の取引でないと変更できません。
正しい操作
- 一部入金:未決済取引にチェックを入れ、「選択した未決済取引」の一部入金にする(支払なら一部出金にする)をクリックし、今回の金額を入力して登録します。残りは未決済のまま残るので、次の入金で同じ操作をします。手動の場合は「決済を登録」画面で「支払手数料として登録」などのチェックを外して登録します。
- まとめ入金:「未決済取引を探す」で該当する取引すべてにチェックを入れ、「金額が一致しています」を確認して登録します。手数料が引かれていれば差額を調整を併用します。アドバンスプラン以上で複数の推測を出すには、各未決済取引が収入取引で、同じ取引先タグと同じ決済期日を持ち、入金額との差が990円以内、明細の日付の前後90日以内にあることが条件です。
- 手動でまとめて決済:取引の一覧で対象にチェックを入れ、一括編集→決済済みにするで決済日と決済口座を選びます。表示される件数と合計額を確認して決済をクリックします。手数料などの差額があるときは、まとめて決済したあとで手数料の取引を別に登録します。
- 売掛金と買掛金の相殺:同じ取引先の収入と支出の未決済取引を両方チェックし、差し引きの額が明細と一致すれば登録できます。
- 1つの未決済取引に明細が複数ある(例:給与を従業員ごとに振り込んだ):明細ごとに一部出金で消し込みます。件数が多いときは、取引の一覧で手動で決済を登録し、明細はまとめて「無視」します。
05-04入金済みなのに売掛金が残っている・売上が二重になっている#
よくある症状
回収したはずの請求が入金管理レポートに残っている、貸借対照表の売掛金が減らない、損益計算書の売上が請求額より多い、という状態です。買掛金と支払管理レポートでも同じことが起きます。
原因
- 入金明細を未決済取引の消込タブではなく取引登録タブで売上として登録しています。この場合、売上が二重になり、未決済取引も残ります。
- 別の未決済取引を消し込んでいます。明細と金額が違う場合や同額の未決済取引が複数ある場合、推測が正しい取引を選ばないことがあります。
- 消込を忘れているか、保存しないまま操作を終えています。
NG:入金明細を「取引登録」タブで売上高として登録
- 未決済取引の売上と、明細から登録した売上の2本が計上される
- 売掛金は減らず、未決済取引も残る
OK:「未決済取引の消込」タブで対象の取引を選ぶ
- 売上は未決済取引の1本だけ
- 入金で売掛金が消え、取引は決済済みになる
正しい操作
- 売掛金・買掛金の残高を会計帳簿→総勘定元帳や貸借対照表で、決済の状況を請求・入金→入金管理レポート(買掛金は発注・経費・支払→支払管理レポート)で確認します。
- 自動で経理の検索条件に「処理済み」を付けて入金明細を探し、紐づいている取引が正しいかを確認します。
- 取引として登録していた場合:同期している口座なら、口座の詳細画面の明細タブで明細を開き、取引登録解除をクリックします。取引が削除され、明細は未処理に戻ります。同期していない口座なら、現預金レポートや取引の一覧で誤って登録した取引を探して削除します。
- 別の未決済取引を消し込んでいた場合:その取引を開き、「決済(入金)」欄の明細の詳細→取引登録解除で決済情報だけを削除します。取引は未決済に戻ります。
- 残っている正しい未決済取引を、あらためて消し込みます。
注意
明細の日付と取引の発生日を別の日にして登録した取引は、登録解除をしても決済だけが削除され、取引は残ります。取引ごと消したいときは、取引の一覧から削除します。推測がいつも違う取引を選ぶ場合は、自動登録ルールの処理を「未決済取引の消込をする」にして取引先を指定します。ルールを作っても自動で消し込まれないときは、「消込の自動実行について」で実行するを選んでいるか、金額一致で実行したい場合に不足金額の欄へ「0」を入力しているかを確認します(第4章)。
05-05前期の売掛金・買掛金を、決算をまたいで当期に消し込みたい#
よくある症状
前期末に残った売掛金が当期に入金されたのに、自動で経理の消込候補にも取引の一覧にも表示されません。年度締めをしたあとで前期の未決済取引を消し込めるのか分からず、処理が止まっていることもあります。
原因
- 取引の一覧は、開いた時点では発生日が当年度の会計期間以降の取引を表示します。前期に発生した未決済取引は、発生日の条件を変えないと表示されません。
- 自動で経理の「未決済取引を探す」にも発生日の条件が付くことがあり、古い取引が範囲外になります。
- 年度締めを行った期間の未決済取引も、翌年度以降に決済を登録できる仕様です。年度締めをしたから消し込めない、ということはありません。
- 前期に未決済取引ではなく振替伝票で計上していると、消込の対象になりません(第5章の「消込したい未決済取引が見つからない」)。
正しい操作
- 前期中に、売上・仕入の発生日で未決済取引を登録しておきます。取引先と決済期日を入れておくと、翌期に絞り込みで探しやすくなります。
- 年度締めは、法人では決算書を作成したあとに行います。年度締めの前に次の年度の帳簿付けを始めても問題ありません。
- 翌期に入金があったら、自動で経理の未決済取引の消込タブで前期の取引を選んで登録します。表示されなければ発生日の条件を✕で外します。
- 手動で決済する場合は、取引の一覧の絞り込み条件設定で発生日の開始日を前期の日付に変えて取引を開き、決済(入金)または決済(支払)から「決済を登録」します。
注意
決算書を作る前に年度締めをすると、決算整理の調整が反映されないまま残高が翌期に繰り越され、残高ズレの原因になることがあります(第13章)。個人事業主の年度締めの手順は、公式ヘルプ「【個人】年度締めを行う」で確認してください。
05-06freeeを使い始める前からある売掛金・買掛金を消し込めない#
よくある症状
開始残高に売掛金・買掛金の合計額を入れて使い始めましたが、前期から繰り越した売掛金の入金を消し込もうとしても、対象の未決済取引が見つかりません。
原因
- 開始残高で取引先別の「内訳」を登録しないと、消込用の未決済取引は作られません。
- 内訳を登録すると、前年度の期末日(決算日)を発生日とする未決済取引が、勘定科目「前年度繰越収益」(売掛金・未収入金など)または「前年度繰越費用」(買掛金・未払費用など)で作られます。売上高や仕入高で探しても見つかりません。
- 取引の一覧は当年度の発生日から表示するため、前年度の期末日付の取引は発生日の条件を変えないと出てきません。
- 開始残高はfreee会計を使う初年度だけ表示されます。2年目以降は、開始残高の画面を使うために年度の巻き戻しが必要です。
正しい操作
- その他設定→開始残高で、売掛金・買掛金などに取引先別の内訳を登録して保存します。
- 入金・支払の明細が来たら、自動で経理の未決済取引の消込タブで、勘定科目が「前年度繰越収益」または「前年度繰越費用」の取引を選んで登録します。手数料が引かれていれば差額を調整を使います。
- 手動で決済する場合は、取引の一覧で発生日の開始日を前年度の期末日かそれより前に変えて取引を開き、決済(入金)または決済(支払)から「決済を登録」します。
- 初年度であれば、開始残高の画面の「前年度から繰り越した残高のある取引先一覧」で取引先の右のボタンを押し、取引の詳細から決済を登録することもできます。
注意
法人で年度の巻き戻しをすると、前年度から当年度への繰越処理がいったん解除され、当年度分の決算書の入力内容が削除されます。決算済みの年度を修正してよいか、事前に税理士等に確認してください。開始残高の設定そのものは第2章で説明しています。
05-07返品・値引きで売掛金を減らしたら、収支が逆転した・相手科目が未払費用になった#
よくある症状
掛売上の一部が返品・値引きになり減額分を登録したところ、決済済みの取引では収入と支出が入れ替わってしまいます。支出の未決済取引で登録すると相手勘定科目が「未払費用」になり、売掛金が減りません。
原因
- マイナス金額の取引(赤伝)として登録されるのは、未決済取引で、勘定科目に赤伝用相手勘定科目が設定されていて、マイナス金額で登録した場合だけです。決済済みの取引で合計をマイナスにすると、収入と支出が逆転して登録されます。
- 勘定科目「売上高」の「支出取引相手勘定科目」は、初期設定で「未払費用」です。減額分を支出の未決済取引で登録すると、元の取引の売掛金と対応しません。
- 赤伝は、かんたん取引登録欄・ファイルボックス・経費精算・スマホアプリからは登録できず、赤伝用相手勘定科目を含む自動登録ルールも作れません。
正しい操作
減額が分かったタイミングに合わせて、次の3つから選びます。
| 方法 | 向いている場面 | 操作の要点 |
|---|---|---|
| 入金時に差額で処理 | 入金額を見て値引きが分かった | 消込で差額を調整を押し、勘定科目を「売上値引高」「売上戻り高」などにする |
| +更新で振り替え | 入金前に返品・値引きが確定し、元の取引の残高を減らしたい | 元の取引の+更新(その他の方法で決済)→+更新(振替)で、日付・「売上戻り高」・金額を入力 |
| 赤伝(マイナスの未決済取引) | 返品・値引きを別の取引として残したい | 赤伝用相手勘定科目を設定し、詳細登録の控除・マイナス行で登録 |
- 赤伝を使う場合は、マスタ・口座→勘定科目で「売上高」を開き、赤伝用の科目を表示にチェックを入れ、「支出取引相手勘定科目」に「売掛金」を選びます。「登録済みの未決済取引の変更」は、過去の取引も置き換えるかどうかで選んで保存します。
- 取引入力→収入・支出形式(取引の一覧・登録)→詳細登録で、通常の行をーで消し、+控除・マイナス行を追加で勘定科目・税区分・金額(マイナス記号は付けない)を入れます。「合計」がマイナスになったことを確認して登録します。
- 入金時は、自動で経理で元の取引と赤伝の両方にチェックを入れて消し込みます。取引の一覧から手動で決済する場合は、元の取引と赤伝の決済を1件ずつ登録します。
- 「課税売返10%」などの返金用の税区分は初期設定では使えないため、マスタ・口座→税区分で使えるようにしておきます。
注意
赤伝用相手勘定科目の設定で「登録済みの取引も変更する」を選んでも、月締め・年度締めをしている期間の取引は置き換わりません。赤伝を含む取引をまとめた合計がマイナスになると、一括振込ファイルは作成できず、消込の推測も行われません。
05-08回収できなくなった売掛金を消したい(貸倒れ)#
よくある症状
取引先の倒産などで回収できない売掛金が、未決済のまま残っています。一括編集の「決済ステータスだけを完了にする」で消したつもりが、貸借対照表の売掛金が減っていません。
原因
- 口座への入金がない債権は、通常の消込ではなく、決済欄の+更新で「貸倒損失」など口座以外の勘定科目に振り替えて消します。
- 「決済ステータスだけを完了にする」は、同じ勘定科目どうしの仕訳(例:借方 売掛金/貸方 売掛金)を作って決済済みにする機能です。売掛金の期末残高は変わりません。
NG:決済ステータスだけを完了にする
- 取引は決済済みの表示になる
- 売掛金の期末残高は減らない
OK:決済欄の+更新で「貸倒損失」に振り替える
- 売掛金が減り、貸倒損失が計上される
- 取引も決済済みになる
正しい操作
- 取引入力→収入・支出形式(取引の一覧・登録)で、対象の未決済取引を開きます。
- 「決済(入金)」欄の+更新(その他の方法で決済)をクリックし、対象の行の+更新(振替)をクリックします。
- 更新日と金額を入れ、勘定科目に「貸倒損失」を入力して登録します。法人は、販売管理費にするなら「貸倒損失(販)」、営業外費用にするなら「貸倒損失(外)」を選びます。
- 税区分は、元の売上の税区分の「売上」を「売倒」に替えたものを選びます(課税売上なら「課税売倒」)。貸し倒れた債権を後で回収したときは、勘定科目「貸倒損失」・税区分「課税売回」の収入取引を登録します。
- 前期に貸倒引当金を繰り入れていた場合は、期首残高に貸倒引当金があることを確認し、同じ画面で「貸倒引当金」の行と、行を追加で足した「貸倒損失」の行に分けて登録します。
預り金・仮払金で消したいとき
未決済取引を預り金や仮払金などと相殺して消す場合も、同じ+更新(振替)で勘定科目を選びます。
税務の確認
freeeの仕様ではありませんが、実務では、貸倒損失として計上できるか(税務上の要件を満たすか)を、計上する前に顧問税理士に確認します。
この章のチェックリスト
取引の登録・修正・削除
登録した取引は後から修正・削除できますが、削除は元に戻せず、明細や請求書など登録元のデータの状態も連動して変わります。締めや+更新がある取引は、編集そのものができません。この章では、取引を直す前に確認すること、差し引きのある入金を1件の取引で正しく登録する方法、残高ズレにつながる日付の誤りを扱います。
まず全体像
06-01取引を削除したら明細が「登録待ち」に戻った・削除した取引を元に戻したい#
よくある症状
不要な取引を削除したら、自動で経理に明細が再び表示された、ファイルボックスの領収書が「未登録」になった、経費精算が「承認済」に戻った、という状態です。誤って削除した取引を復元する方法も見つかりません。
原因
- 取引を削除すると、登録元のデータが登録前の状態に戻る仕様です(下の表)。
- 修正・削除した取引は元に戻せません。一括編集・一括削除も同じで、freee側でも復元できません。
- freee請求書(新しい帳票機能)の帳票から登録した取引は、取引の画面では修正・削除できません。
| 取引の登録元 | 取引を削除した後の元データ |
|---|---|
| 自動で経理 | 明細が「登録待ち」に戻る |
| 請求書 | 元の請求書が残り、「下書き」に戻る |
| ファイルボックス | ファイルが「未登録」に戻る(複数の取引に添付していた場合を除く) |
| 経費精算 | 経費精算が「承認済」に戻る |
| 支払依頼 | 支払依頼が「承認済」に戻る |
| freee請求書(新しい帳票機能) | 取引の画面からは削除できず、帳票の画面で操作する |
正しい操作
- 消込をやり直したいだけなら、取引は削除しません。取引の決済欄の明細の詳細→取引登録解除で決済情報だけを外すと、未決済取引は残り、明細は未処理に戻ります(第5章の「入金済みなのに売掛金が残っている」)。
- 明細から登録した取引を登録し直す場合も、取引登録解除で明細を未登録に戻せます。ただし明細の日付と発生日が違う取引は、解除しても決済だけが削除されるため、取引は取引の一覧から削除します。
- まとめて修正・削除する前に、取引の一覧の右上・・・→取引データのエクスポートと、会計帳簿→仕訳帳のエクスポートでバックアップを取ります。+更新の内容は取引データのエクスポートに含まれないため、仕訳帳も必要です。
- 1件ずつ削除するときは、取引を開いて右上の・・・→取引を削除を選び、確認メッセージを読んでから削除するをクリックします。
- 削除後、「登録待ち」に戻った明細や「承認済」に戻った申請を、正しい内容で登録し直します。放置すると計上漏れになります。
- freee請求書から登録した取引は、帳票の詳細画面で取引登録→取引内容を編集→削除の順に操作します(freee請求書の第7章)。
- 一括操作のあとは、取引の一覧の右上・・・→一括操作の履歴で内容を確認します。
やってはいけない
その他設定→リセットは、期間と対象を指定してデータを一括で削除する機能で、削除したデータは復元できません。バックアップを取らずに実行しないでください。
06-02取引を編集・削除できない(項目がグレーでクリックできない)#
よくある症状
取引を開いても勘定科目や金額がグレーで変更できない、取引を削除ができない、取引の一覧そのものが見られない、という状態です。
原因
| 原因 | 確認する場所 | 対処 |
|---|---|---|
| 発生日が年度締め済みの年度にある | 年度締めの画面(法人は決算申告→年度締め) | 年度の巻き戻し(影響が大きいため事前に税理士等に確認) |
| 発生日が月締め(仮締め・本締め)の期間にある | 決算申告または確定申告→月締め | 締めの解除(仮締めの期間は管理者とアドバイザーだけが編集可能) |
| 決済欄で+更新をしている | 取引の「決済」欄に振替の行がある | +更新を削除すれば編集可能 |
| freee請求書(新しい帳票機能)から登録した | 帳票の詳細画面 | 帳票の画面で編集・削除 |
| プラン未契約 | 契約中のプラン | 有料プランの契約で再び閲覧・編集可能(データは非表示になっているだけ) |
正しい操作
- 取引の発生日を確認し、その日付が月締め・年度締めの対象期間に入っていないかを確認します。
- 月締めを解除するときは、月締めの画面で解除したい期間の開始日を選び、この日以降の本締めを解除する(仮締めならこの日以降の仮締めを解除する)をクリックします。本締めを仮締めに直接戻すことはできません。
- アドバイザーだけが締めを操作できるプランでは、アドバイザーが仮締めした期間は、管理者でも取引を修正できません。解除は顧問の税理士等に依頼します。
- +更新が原因なら、先に+更新を削除してから元の取引を直し、必要に応じて+更新を登録し直します(第6章の「+更新した取引が編集できない」)。
- 修正が終わったら、必要に応じて締め直します。
注意
法人で年度の巻き戻しをすると、前年度から当年度への繰越処理がいったん解除され、当年度分の決算書の入力内容が削除されます。決算済みの数字を変えることになるため、申告との整合も含めて確認してから行います(第13章)。
コツ
「直したはずの内容が戻っている」ときは、保存を押さずに取引を閉じた可能性があります。保存せずに閉じると、変更内容は破棄されます。
06-03収入と支出を入れ替えられない・口座振替に変更できない#
よくある症状
入金を支出で登録してしまった、口座間の資金移動を支出の取引で登録してしまったため、取引の詳細の・・・から変更しようとしても変更できません。変更はできたものの、税区分やタグが変わってしまうこともあります。
原因
公式ヘルプでは、次の取引は収支の変更(収入に変更・支出に変更)や、口座振替(口座間移動)への変更ができないとされています。
| 取引の状態 | 収支の変更 | 口座振替への変更 |
|---|---|---|
| 明細で決済・登録されている | 不可 | 不可 |
| レジ・ネットショップ等との連携で作成された | 不可 | 不可 |
| 請求書・経費精算・支払依頼が紐付いている | 不可 | 不可 |
| 仕訳承認・アドバイザー確認で編集権限を失っている | 不可 | 不可 |
| 部分決済されている | 不可 | 不可 |
| 開始残高・振替伝票から作成された | 不可 | 不可 |
| 年度締め等ですでに変更できない | 不可 | 不可 |
| +更新されている | 不可 | 記載なし |
| 複数行の取引 | 記載なし | 不可 |
| 未決済の取引 | 記載なし | 不可 |
公式ヘルプ「登録した取引を修正・削除する」の記載をもとに整理しています。「記載なし」は、公式に条件として挙げられていないものです。
正しい操作
- 明細から登録した取引は、決済欄の明細の詳細→取引登録解除で明細を未登録に戻し、自動で経理で正しい内容に登録し直します。資金移動なら口座振替・カード引き落としタブを使います。
- 請求書・経費精算・支払依頼が紐付く取引は、元の機能の側で内容を直します。
- 変更できる取引は、取引の詳細の・・・→収入に変更(支出に変更)または口座振替(口座間移動)に変更を選び、確認メッセージで変更するをクリックします。
- 変更後に内容を確認します。収支を変更すると、勘定科目のデフォルト以外の税区分を選んでいた場合はデフォルトの税区分に変わります。口座振替に変更すると、品目・取引先・部門・メモタグの情報は失われます。
コツ
口座振替で登録すべき場面(現金の引き出し・預け入れ、カードの引き落とし、自社の口座間の資金移動)と二重計上の防ぎ方は、第7章で整理しています。
06-04源泉所得税や値引きが差し引かれた入金を、1件の取引で正しく登録したい#
よくある症状
入金額だけで売上を登録したため、売上高が請求額より少なくなった、差し引かれた源泉所得税が帳簿に残っていない、かんたん取引登録欄ではマイナスの行を入れられない、という状態です。
原因
- 入金額は、売上などの総額から控除額を差し引いた金額です。差引後の入金額だけを売上にすると、売上高も、控除された源泉所得税・手数料・値引きも正しく計上されません。
- 手動で複数行や控除行のある取引を登録するときは、詳細登録の画面で行を追加する必要があります。
NG:入金額498,950円をそのまま売上高で登録
- 売上高が51,050円少なく計上される
- 源泉所得税の記録が残らない
OK:売上高550,000円の行と、源泉所得税51,050円の控除行
- 売上高は請求どおりに計上される
- 源泉所得税は控除行の勘定科目(個人は事業主貸)で記録される
例:個人事業主の報酬500,000円と消費税50,000円から、源泉所得税51,050円が差し引かれて498,950円が入金された場合(公式ヘルプの例をもとに作成)。
正しい操作
- 自動で経理で登録する:明細の取引登録タブで、+行を追加(取引金額にプラスする行)と+控除・マイナス行を追加(マイナスする行)で行を足し、合計が明細の金額と一致したら登録します。未決済取引の消込と同時に行う場合は、差額を調整の「差額の調整」で同じように行を足します(第5章の「振込手数料などの差額」)。
- 手動で登録する:取引入力→収入・支出形式(取引の一覧・登録)→詳細登録で同じボタンから行を追加し、各行の勘定科目・税区分・金額を入れて登録します。不要な行はーで削除します。
- 個人事業主の源泉所得税:売上の発生時に、売上高の行と、源泉所得税の控除行(勘定科目「事業主貸」、品目「源泉所得税」)を持つ未決済取引を登録し、入金時に決済します。品目「源泉所得税」を付けておくと、確定申告書類の作成時に源泉徴収額の取り込み候補として読み取られます。
- 控除の多い支出:給与のように控除が多い支出も、支給額を通常の行、所得税・住民税・社会保険料などを控除行(預り金など)で登録すると、預り金が貸方に負債として計上されます。freee人事労務と連携している場合の給与の記帳は第9章を参照してください。
注意
個人事業主が源泉所得税を+更新の方法で登録した場合は、確定申告書類の作成画面の源泉徴収に関するカードの取引を取り込むから取り込めません。取り込みを使うなら控除行で登録します。また、税率の表記がない税区分は発生日にかかわらず5%として扱われるため、行ごとの税区分も確認します(第1章)。
取引テンプレート
同じ形の複数行の取引は、取引の詳細の・・・→取引テンプレート作成でテンプレートにできます。「課対仕入(控70)10%」などの経過措置の税区分の取引から作ると、テンプレートの画面では通常の税区分しか選べません。「課対仕入10%」を選んで作成すれば、テンプレートを適用したときに経過措置の税区分が自動で選ばれます。
06-05一括編集したらメモタグ・備考が消えた・意図しない取引まで変わった#
よくある症状
取引の一覧でまとめて勘定科目を直したら、取引に付けていたメモタグや備考が消えた、直すつもりのない行まで変わった、元に戻したい、という状態です。
原因
- 一括編集の「取引内容を編集する」では、メモタグと備考は画面で選択・入力した内容に置き換わります。既存の内容への追加ではありません。
- 検索条件で絞り込むと、条件に合う内訳行を含む取引は全行が表示されます。取引内の特定の行だけを直したい場合は、チェックボックスの選択を確認する必要があります。
- 収入と支出の取引を混ぜて選ぶと、勘定科目の一括編集は使えません。
- 一括編集・一括削除は元に戻せません。直すには手作業で修正します。
正しい操作
- 実行する前に、取引データと仕訳帳をエクスポートしてバックアップします(第6章の「取引を削除したら明細が登録待ちに戻った」)。
- 収入と支出を分けて絞り込み、一覧で対象の取引と行にチェックが付いているかを確認します。
- 一括編集→「取引内容を編集する」で、変更したい項目だけを入力します。既存のメモタグ・備考を残したい場合は、既存のものも併せて選択・入力します。
- 保存するをクリックし、画面上部に完了の表示が出たら、一括操作の履歴で内容を確認します。
- freeeの仕様の記載ではありませんが、勘定科目を変えた取引は、税区分が意図どおりかも確認します。
注意
一括編集の「決済済みにする」「未決済に戻す」「口座振替(口座間移動)に変更する」「決済口座を変更する」も、実行すると会計データがその場で変わります。なかでも口座振替への変更は、品目・取引先・部門・メモタグの情報が失われ、元に戻せません。
06-06+更新した取引が編集できない・+更新の仕訳がCSVに出てこない#
よくある症状
売掛金や前受金を+更新で振り替えたあと、元の取引の勘定科目や金額がグレーになり、+更新しかクリックできません。取引データをエクスポートしても+更新の仕訳が含まれず、+更新の仕訳には備考も入っていません。
原因
- +更新は、登録済みの取引の仕訳のうち、借方・貸方の一方を振り替える機能です。「収入」「支出」欄の+更新(前受金・前払費用などの収益化・費用化)と、「決済」欄の+更新(貸倒れ、口座以外の勘定科目での消込)があります。
- 決済欄の+更新をした取引は、元の取引を編集できません。+更新されている取引は、収支の変更もできません。
- +更新の内容は、取引データのエクスポートに含まれません。
- 2022年7月13日(令和4年7月13日)以降、備考は+更新の仕訳にコピーされず、連動もしません。タグは+更新の仕訳の相手科目側にコピーされ、元の取引のタグを直すと連動して直ります。
正しい操作
- 元の取引を直したいときは、取引を開いて「+更新」の詳細→削除を選び、「+更新の削除」画面で削除するをクリックします。元の取引を修正してから、必要に応じて+更新を登録し直します。
- +更新の内容だけを直すなら、「+更新」の詳細→編集で「更新内容」を直し、保存します。
- +更新を含めてデータを出力したいときは、会計帳簿→仕訳帳からエクスポートします。
- 費用に振り替える+更新では、取引先が適格請求書発行事業者なら適格にチェックを入れ、それ以外はチェックを外して経過措置の税区分を選びます。2026年10月1日(令和8年10月1日)以降は「課対仕入(控70)」です(第10章)。
06-07決済日を1年先の日付で登録してしまい、口座の残高が合わない#
よくある症状
通帳の残高とfreeeの口座残高が合わない、現金の残高がマイナスになった、支払ったはずの取引が当期の帳簿に見当たらない、という状態です。
原因
- 取引の決済情報や口座振替(口座間移動)を手動で登録するときに、決済日の年を誤って入力しています(例:「2025-05-29」のつもりが「2026-05-29」)。
- レポートや一覧の表示期間が当年度のままだと、翌年の日付で登録した決済は表示されないため、原因に気づきにくくなります。
正しい操作
- 現預金レポート(分析・レポートメニューまたは口座の詳細から開く)で口座名を選び、対象期間の終了日を翌年度の末日にするなど、数年分に広げて表示します。
- 通帳と照らし合わせ、未来の日付になっている決済や口座振替を探します。取引の一覧の絞り込みで、決済日を翌年度、決済口座を対象の口座にして探す方法もあります。
- 誤った決済情報を削除し、正しい日付で登録し直します。件数が多いときは、対象の取引を選んで一括編集→未決済に戻すで決済を外し、1件ずつ開いて正しい日付で決済を登録します。
- 口座振替(口座間移動)の日付を誤っていた場合も、正しい日付で登録し直します。
おすすめの運用
毎月、現預金レポートと通帳を照合しておくと、年をまたぐ前に日付の誤りに気づけます。月次の残高照合の手順は第12章で説明しています。
この章のチェックリスト
口座振替と二重計上の防止
freee会計では、登録している口座どうしのお金の移動を「口座振替(口座間移動)」で記録します。クレジットカードの引き落とし、自社の銀行口座間の資金移動、事業用の現金の引き出し・預け入れは口座振替で、収入・支出の取引ではありません。口座振替を取引で登録したり、1回の移動を2つの明細から登録したりすると、経費や売上が二重になり、口座の残高もずれます。この章では、二重計上が起きる操作と、その見つけ方・直し方をまとめます。取引・口座振替・消込の使い分けは第1章を参照してください。
まず全体像:二重計上・残高ズレが起きる操作
結果を分けるのは「どの明細を、どの形式で登録したか」です。心当たりのある行から、該当する項目へ進んでください。
| 場面 | 誤った登録 | 起きること | 正しい処理 | 詳しく |
|---|---|---|---|---|
| カード利用分の引き落とし(銀行の出金明細) | 経費などの支出取引で登録 | 利用時の取引と合わせて経費が二重になり、カード口座の残高も精算されない | 銀行からカード口座への口座振替 | カードの引き落とし |
| 自社の銀行口座間の資金移動(出金明細と入金明細の2件) | 両方の明細で口座振替を登録 | 同じ移動が2件になり、両方の口座残高がずれる | 片方で口座振替を登録し、もう片方は無視 | 銀行間の資金移動 |
| ATMでの引き出し・預け入れ | 仮払金・経費・売上高などの取引で登録 | 費用や売上が過大になり、現金残高がずれる | 銀行と現金の口座振替 | 引き出し・預け入れ |
| 私用のお金・役員個人のお金による支払い | 「現金」で決済、または明細を無視 | 現金のマイナス残高、口座残高のずれ | プライベート資金・役員資金などで登録 | 個人事業主/法人 |
| 同期が止まっている間に手入力した取引 | 同期再開後、明細からも取引を登録 | 同じ取引が二重 | 重複チェックで不要な方を削除 | 重複チェック・第3章 |
| 未決済取引(請求書・給与など)の入金や支払い | 消込をせず、明細から別の取引を登録 | 売上や費用が二重 | 未決済取引に消込 | 第5章・第9章 |
| ファイルボックスの領収書と、カード・銀行の明細 | 両方から取引を登録 | 同じ経費が二重 | 明細から登録し、領収書は既存取引に添付 | 第8章 |
公式ヘルプ「銀行口座の残高ズレを解消する」「クレジットカード口座の残高ズレを解消する」「資金の移動を登録する(口座振替(口座間移動))」の記載をもとに整理した表です。
07-01クレジットカードの引き落としを「支出」で登録したら経費が二重になった#
よくある症状
カードの利用明細を1件ずつ経費で登録したうえで、翌月に銀行口座から引き落とされた明細も支出取引で登録してしまい、同じ経費が2回計上されています。ホーム画面のカード口座はマイナス残高が減らず、利用限度額より大きな値になっていることもあります。
原因
- freee会計のカード払いは、利用時はカード口座の支出取引、引き落とし時は銀行口座からカード口座への口座振替という2段階で記帳します。引き落としは「カードの未払分を銀行のお金で払った」動きで、新しい経費ではありません。
- 引き落としを経費の支出取引で登録すると、利用時の取引と合わせて経費が二重になり、カード口座の残高も精算されません。
- 反対に、カードの利用明細を口座振替で登録しようとして振替先に銀行口座を選ぶと、「クレジットカードの利用明細は口座振替(口座間移動)ではなく、取引登録をしましょう」というアラートが出ます。
正しい操作
- 会計帳簿→総勘定元帳でカード口座を開きます。総勘定元帳の残高はホーム画面と符号が逆で、プラスかゼロが正常です。同じ日付・同じ金額・同じ相手勘定科目の行が並んでいれば二重登録、引き落とし日に借方金額がなければ引き落としの登録漏れを疑います。
- 引き落としを支出取引で登録していた場合は、取引入力→収入・支出形式(取引の一覧・登録)でその取引を開き、右上の・・・→取引を削除で削除します。自動で経理から登録した取引なら、元の明細は「登録待ち」に戻ります。
- 取引入力→自動で経理で銀行の出金明細を開き、口座振替・カード引き落としタブの「振替先口座」でカード口座を選んで登録します。明細を取り込んでいない口座なら、収入・支出形式(取引の一覧・登録)の口座振替(口座間移動)タブで、振替日を引き落とし日、振替元口座を銀行、振替先口座をカードにして登録します。
- 毎月同じ形の引き落としは、登録時に自動登録ルールとして設定にチェックを入れておくと、次回から自動で処理されます。記事によっては「取引登録後に自動登録ルールを編集」と表記されており、画面の版によって表記が異なる場合があります。
NG:引き落としを支出取引で登録
- 利用時:消耗品費8,000円(カード口座の支出)
- 引き落とし時:消耗品費8,000円(銀行口座の支出)
- 経費は16,000円になり、カード口座にマイナス8,000円が残る
OK:引き落としは口座振替
- 利用時:消耗品費8,000円(カード口座の支出)
- 引き落とし時:銀行からカード口座へ8,000円の口座振替
- 経費は8,000円、カード口座の残高は0円
引き落とし口座が個人の口座だった場合
freeeに登録していない個人の口座からカード代金が引き落とされた場合は、口座振替ではなく、カード口座を決済口座とした収入取引を引き落とし日で登録します。勘定科目は、個人事業主は「事業主借」、法人は「役員借入金」が一般的です。
07-02自社の銀行口座間で資金を移したら、口座振替が2件登録されて残高がずれた#
よくある症状
A銀行からB銀行へ資金を移したところ、自動で経理にA銀行の出金明細とB銀行の入金明細が並び、両方で口座振替を登録してしまいました。A銀行の登録残高は実際より少なく、B銀行は多くなっています。入金明細の口座振替タブには「銀行口座間の口座振替です。入金明細は無視することをおすすめします。」と表示されます。
原因
- 口座振替は1件登録するだけで、振替元と振替先の両方の残高が同時に動きます。
- 両方の口座を同期していると、1回の資金移動に対して「振替元の出金明細」と「振替先の入金明細」の2件が取り込まれます。両方で口座振替を登録すると、同じ移動が2回記帳されます。
- 入金明細を収入取引で登録した場合は、社内の資金移動が売上や収益として計上されてしまいます。
正しい操作
- 取引入力→収入・支出形式(取引の一覧・登録)の口座振替(口座間移動)タブで、同じ日付・金額の振替が2件ないか確認します。重複チェックも口座振替に使えます。
- 重複した片方の行をクリックし、右上の・・・→口座振替を削除→削除するで削除します。残すのは振替元の出金明細から登録した口座振替がおすすめです。手数料は通常、振替元の出金明細にだけ履歴が残るためです。
- 削除した口座振替の元になっていた明細(通常は振替先の入金明細)は無視します。自動で経理では明細右側の▼→明細を無視、明細の詳細画面では右上の明細を無視です。
- 入金明細を取引で登録していた場合は、その取引を削除して明細を「登録待ち」に戻してから無視します。
- 次回からは、片方の明細で口座振替を登録するときにもう片方を同時に無視できる「口座振替マッチング機能」を使うと、無視の漏れを防げます。規則的な資金移動は、明細の自動登録ルールで自動化することもできます。
07-03ATMで引き出した・預け入れた明細を経費や売上で登録して、現金残高がマイナスになる#
よくある症状
銀行の「ATM引き出し」の明細を仮払金や経費で登録し、手元の現金を預け入れた明細を売上高で登録してしまいました。現金口座の残高がマイナスになったり、売上や経費が実際より多くなったりしています。
原因
- freee会計では「現金」も口座の1つです。事業用の現金の引き出し・預け入れは、銀行と現金の間の口座振替で登録します。
- 取引で登録すると、社内の移動が費用や売上になるうえ、現金口座の増減が記録されません。引き出しを取引で登録した場合は、その後に現金払いの取引を登録するほど、現金残高がマイナスへずれていきます。
- 現金口座には明細がないため、銀行間の振替と違って「無視」する明細はありません。
正しい操作
| お金の動き | 登録に使う明細 | 口座振替・カード引き落としタブでの入力 |
|---|---|---|
| 銀行から現金を引き出した | 銀行の出金明細 | 「振替先口座」に現金 |
| 現金を銀行に預け入れた | 銀行の入金明細 | 「振替元口座」に現金 |
| 手数料込みの出金明細が1件だけある | 銀行の出金明細 | 「振替先口座」に現金、手数料に手数料額 |
| 送金額と手数料が別々の明細になっている | それぞれの出金明細 | 送金額の明細は手数料を空けて口座振替、手数料の明細は取引登録タブで「支払手数料」 |
- 自動で経理で対象の明細を開き、口座振替・カード引き落としタブで上の表のとおりに口座を選んで登録します。手数料込みの明細は、送金額(例:50,000円から手数料220円を引いた49,780円)を確認してから登録します。
- 明細から取引で登録してしまった場合は、収入・支出形式(取引の一覧・登録)でその取引を削除し、「登録待ち」に戻った明細を口座振替で登録し直します。
- 手動で登録した1行の決済済み取引なら、取引の詳細の・・・→口座振替(口座間移動)に変更で振替元または振替先の口座を選び、変更するで直せます。複数あるときは一括編集の「口座振替(口座間移動)に変更する」を使います。
- 修正後は現預金レポートを「現金」で絞り込み、表示期間を数年分に広げて残高の推移を確認します。決済日を翌年度の日付で登録した取引や、私用・役員個人のお金で払った取引を「現金」で登録していないかもあわせて確認します(個人事業主・法人)。
口座振替に変更できない取引
明細で決済・登録されている取引、レジ・ネットショップ等との連携で作成された取引、複数行の取引、未決済・部分決済の取引、請求書・経費精算・支払依頼が紐付いている取引、仕訳承認・アドバイザー確認で編集権限を失っている取引、開始残高・振替伝票から作成された取引、年度締めなどで変更できない取引は、口座振替に変更できません。変更すると、品目・取引先・部門・メモタグの情報は失われます。
両替の扱い
freeeの仕様ではなく、実務上の一般的な扱いです。手元の事業用現金を同じ額の紙幣や硬貨に替えただけなら、現金の総額は変わらないため記帳は不要です。銀行口座から出金して両替した場合は、引き出しと同じく銀行から現金への口座振替で登録し、両替手数料が別の明細で引き落とされていれば取引として登録します。外貨への両替は為替の換算が関わるため、顧問税理士に確認してください。
07-04【個人事業主】私用のお金で払った経費や、事業用口座から出した生活費の登録方法が分からない#
よくある症状
私用の財布で払った事業の経費を「現金」で登録して現金残高がマイナスになった、事業用口座から引き出した生活費の明細を「無視」したら口座の残高が合わなくなった、といった状態です。
原因
- freee会計に記帳するのは、原則として事業用のお金の動きだけです。私用のお金とのやり取りは、口座「プライベート資金」か、勘定科目「事業主貸」「事業主借」で記録します。
- 「現金」口座は事業用の現金です。私用の財布から払った取引を「現金」で決済すると、事業用の現金が減った記録になり、残高がずれます。
- 登録済みの口座に取り込まれた私用の明細は、「無視」の対象ではありません。無視すると、その金額だけ登録残高と明細の残高が合わなくなります。
正しい操作
- 私用の財布や私用の口座で経費を払った場合は、取引入力→収入・支出形式(取引の一覧・登録)で、口座を「プライベート資金」にして支出取引を登録します。仕訳は「経費/事業主借」です。売上が私用の口座に入金されたときも、口座を「プライベート資金」にして収入取引を登録します。
- 未決済取引を私用のお金で支払った、または私用の口座で受け取った場合は、取引の詳細で決済(支払)または決済(入金)を押し、決済口座を「プライベート資金」にして保存します。
- 事業用の口座やカードから私用の支払いをした場合は、自動で経理のプライベートな出金として処理で登録するか、勘定科目「事業主貸」の支出取引で登録します。私用のお金を事業用の口座に入れた場合は、勘定科目「事業主借」の収入取引で登録します。
- すでに無視した明細は、会計帳簿→明細の一覧で種別を無視のみに切り替え、対象にチェックを入れて一括操作→無視の取消を行い、上の方法で登録し直します。
事業主貸・事業主借の残高
事業主貸・事業主借は事業主本人との間の貸し借りを表す科目で、返済は発生しません。残高は確定申告のときに元入金と相殺されるので、合わせる作業も不要です。私用の銀行口座は、基本的にfreeeへの口座登録は不要です。
07-05【法人】役員が個人のお金で立て替えた経費や、役員個人の口座から払った代金をどう登録するか#
よくある症状
社長が個人の財布で払った経費を「現金」で登録して現金残高がマイナスになった、未払金を社長個人の口座から払ったが決済の登録方法が分からない、立替分を会社から返したときの登録方法が分からない、といった状態です。
原因
- 役員個人のお金は会社の口座ではありません。役員が立て替えた支払いは、決済口座を「役員資金」にして登録すると「役員借入金」として記録されます。
- 小規模な法人では、役員が個人のお金で払ったものを会社の「現金」の支出で登録し、現金残高がマイナスになる例がよくあります。
- 個人事業主の事業主貸・事業主借と違い、法人と役員個人の間のお金のやり取りは、後で精算が必要です。
正しい操作
- 役員が立て替えた場合は、取引入力→収入・支出形式(取引の一覧・登録)で口座を「役員資金」にして支出取引を登録します。仕訳は「経費/役員借入金」です。役員個人のカードで払った場合も同じ手順で登録できます。
- 未決済で登録した請求を役員個人の口座から払った場合は、取引の詳細で決済(支払)を押し、決済口座を「役員資金」にして日付と金額を保存します。未払金などが役員借入金に振り替わります。
- 立替分を会社から役員に返した場合は、会社の口座で勘定科目「役員借入金」の支出取引を登録します。会社の口座から役員の私的な支払いをした場合は、役員貸付金または役員借入金の取引として登録し、精算まで管理します。
- すでに「現金」で登録して現金がマイナスになっている場合は、実態に合わせて、その支出取引の決済口座を「現金」から「役員資金」に変えます。入出金を確かめないまま残高だけを合わせる処理は、公式ヘルプでも適切ではないとされています。
従業員が立て替えた場合
役員以外の従業員が立て替えた経費を役員借入金で処理するのは適しません。未決済の支出取引で計上し、精算したときに決済を登録します(第9章)。
07-06二重に登録した取引を探したい・登録するときに気付きたい(重複チェック)#
よくある症状
口座の残高が合わず、同じ取引を2回登録していそうです。同期が止まっている間に手入力した取引と、同期再開後に明細から登録した取引が重なっている、請求書から自動で登録された取引と同じものを手入力した、といった心当たりがあります。
原因
- 取引の重複は、手動の登録が絡むときに起きます。代表例は、自動で経理で登録した取引を手動でも登録した、請求書から自動登録された取引を手動でも登録した、同じ取引を手動で2回登録した、の3つです。
- 取引登録時の自動の重複チェックは、事前に有効にしないと働きません。また、口座振替と未決済取引の消込は、この自動チェックの対象外です。
正しい操作
- 登録済みの重複を探すには、取引入力→収入・支出形式(取引の一覧・登録)→重複チェックを開き、「対象期間(発生日)」を指定して実行します。初期値は本日から遡って3か月間で、最長1年間まで指定できます。収支・発生日・金額・取引先が同じ取引が候補として表示されます。
- 結果の「操作」列で、重複でなければ重複ではない、重複なら不要な方の削除を押します。削除した取引は元に戻せません。まとめて削除する前に、取引データをエクスポートして控えを残しておきます。
- 除外の設定(画面の表示は「以下の取引を除外」)にチェックを入れると、手数料・交通費の取引と、自動で経理から登録された取引どうしの組み合わせが候補から外れます。取りこぼしを避けたいときはチェックを外して実行します。
- 登録時に気付けるようにするには、その他設定→事業所の詳細設定の「取引関連設定」で「取引登録時重複チェック」を「使用する」にして保存します。自動で経理・明細の一覧・収入・支出形式から手動で取引を登録するとき、発生日・金額・収入/支出が一致する取引があるとアラートが出ます。重複なら登録しない、重複でなければこのまま登録を選びます。
自動の重複チェックが働かない登録
経費精算・支払依頼などの申請フォーム、連続取引登録画面、APIからの登録、自動登録ルールの一括適用による登録は対象外です。重複と思われる取引が3件以上見つかった場合、アラートにはそのうち1件だけが表示されます。また、別々の明細に紐付いた取引は別の取引として扱われます。月に一度は手動の重複チェックも実行してください。
この章のチェックリスト
ファイルボックス(証憑)と電子帳簿保存法
ファイルボックスは、領収書や請求書などの証憑を取り込み、取引と紐付けて保存する機能で、電子帳簿保存法の要件に沿った保存にも使えます。つまずきは、口座の明細から登録した取引との二重計上と、電子保存の入力期限・保存期間の2つに集中します。証憑を紙で保存するか電子で保存するかを先に決め、そのうえで登録と保存のルールをそろえてください。
まず全体像:証憑を取り込んでから保存を終えるまで
08-01ファイルボックスから登録した取引と、自動で経理で登録した明細の取引が二重になった#
よくある症状
カードで払った領収書をファイルボックスから取引登録し、後日取り込まれたカードの利用明細も自動で経理で取引登録したため、同じ経費が2件計上されています。反対に、明細の取引を先に登録していた場合は、ファイルボックスの取引登録タブに「重複の可能性がある取引が見つかりました」と表示されます。
原因
- ファイルボックスの[取引登録]と自動で経理の登録は、それぞれ別の取引を作ります。同じ支払いを両方から登録すると、経費も口座の残高も二重になります。
- このアラートは、OCRで読み取った発生日・金額・収支区分と同じ内容の取引がすでに登録されているときに出るもので、新規登録ではなく既存取引への添付をすすめる表示です。明細の取引をまだ登録していない場合や、日付・金額がずれている場合は表示されません。
正しい操作
- 登録済みの取引に証憑を付けるときは、取引入力→ファイルボックスでファイルを開き、取引登録タブの既存取引に添付を押します。候補の取引から添付先を選び、取引に添付を押します。1つのファイルは10取引まで添付できます。
- 明細から登録するときに証憑を付ける場合は、自動で経理で明細の詳細を開き、取引登録タブまたは未決済取引の消込タブのファイルを添付から、添付したいファイルの添付を押します。この方法では、ファイルからのOCR推測は行われません。
- すでに二重になっている場合は、取引の一覧の重複チェックで候補を探します(収支・発生日・金額・取引先が同じ取引が候補になるため、取引先の入れ方が違うと候補に出ないことがあります)。見つかったら、ファイルボックスから登録した方の取引を削除します。元のファイルは「未登録」に戻るので、手順1で明細側の取引に添付し直します。明細と結び付いた取引を残すと、口座の残高と明細の対応が崩れません。
- 請求書などを未決済取引で登録していた場合は、明細からは別の取引を作らず、消込で登録します(第5章)。
freeeの仕様ではありませんが、実務では次のように登録元を分けると二重登録を防げます。
NG:同じ支払いを2か所から登録
- カード払いの領収書をファイルボックスから取引登録
- 同じ支払いのカード明細も自動で経理で取引登録
- 経費とカード口座の残高が二重になる
OK:明細がある支払いは添付に回す
- カード・銀行の明細がある支払いは、自動で経理で登録
- その領収書は既存取引に添付
- 明細のない現金払いの領収書だけ、ファイルボックスから取引登録
08-02「適格請求書等」欄が表示されない/登録番号がある領収書なのに「該当しない」になる#
よくある症状
ファイルボックスの取引登録タブに「適格請求書等」の欄が出てきません。または、登録番号が印字された領収書なのに、データ詳細の「適格請求書等」が「該当しない」になり、登録番号が空欄になっています。
原因
- 「適格請求書等」欄は、税区分の設定で「買い手側対応機能」を「使用する」にしていて、かつ発生日が2023年10月1日(令和5年10月1日)以降の場合にだけ表示されます。freeeは免税事業者・簡易課税事業者には「使用しない」を推奨しており、その場合に欄が出ないのは正常です。
- OCRで登録番号(T+13桁)を読み取れなかった書類は「該当しない」になります。読み取った番号が国税庁のデータベースにない場合は「該当しない」または「未選択」、2023年4月4日(令和5年4月4日)以前にアップロードしたファイルは「未選択」です。
- 書類に登録番号の記載がない場合や読み取れなかった場合、登録番号欄は空欄になります。
正しい操作
- 一般課税で欄が出ない場合は、マスタ・口座→税区分→「インボイス制度関連」の設定で、買い手側の機能を使用するにして保存します。あわせて、取引日が2023年10月1日以降になっているか確認します。
- OCRの結果を直すには、ファイルのデータ詳細タブの「インボイス情報」で編集を押し、「適格請求書等」を「該当する」にして登録番号(Tの後の13桁)を入力し、保存します。番号は国税庁の「適格請求書発行事業者公表サイト」のデータベースと自動で照合され、該当があれば成功マーク、なければエラーマークが表示されます。
- データ詳細で「該当する」にすると、取引登録タブの「適格請求書等」の該当するにもチェックが入ります。取引先の設定で「適格請求書発行事業者に該当する」にチェックを入れた取引先を選んだ場合も、同じくチェックが入ります。
- すでに取引を登録している場合は、取引側の「適格請求書等」のチェックと税区分を確認し、必要に応じて修正します。
免税事業者等からの仕入れの税区分
適格請求書等に該当しない仕入れ(免税事業者等からの仕入れ)の経過措置は、2026年10月1日(令和8年10月1日)から控除割合が80%から70%に下がり、freee会計の税区分は「課対仕入(控70)10%」などになります。一部の公式記事には「控50」の旧記載が残っていますが、法令上は70%です。詳しくは第10章を参照してください。
08-03ファイルボックスで「役員資金」「プライベート資金」を選べない(経営者が立て替えた領収書の登録)#
よくある症状
社長が個人のカードで払った領収書をファイルボックスから登録しようとしましたが、データ詳細の「決済口座」に「役員資金」も「プライベート資金」も出てきません。
原因
- データ詳細タブ(インボイス情報)の「決済口座」は、ファイルを探しやすくするための補助的な入力欄で、取引の決済口座を決める項目ではありません。そのため「役員資金」「プライベート資金」は選択肢にない仕様です。
- 立替の記帳は、データ詳細ではなく、取引登録タブの決済状況と口座で行います。
正しい操作
- ファイルを開き、取引登録タブに切り替えます。
- 入力モード→かんたん入力にしている場合は、支払方法を押して「経営者が立て替えた」など実際の状況に合う選択肢を選び、必要に応じて口座などを選んでOKを押します。決済状況と口座が自動で設定されるので、表示された内容を確認してから取引登録を押します。
- 直接入力の場合は、取引登録タブの決済状況と「口座」を直接選びます。法人で役員が立て替えた場合は「役員資金」、個人事業主が私用のお金で払った場合は「プライベート資金」を使います(法人・個人事業主)。
- 役員以外の従業員が立て替えた経費は、役員借入金ではなく、未決済の取引で計上して精算時に決済を登録します(第9章)。
08-04取引に添付したファイルを削除できない/削除したファイルが一覧から消えない#
よくある症状
誤ってアップロードした領収書を削除しようとしても削除できません。削除したファイルを「削除したファイル一覧」からも消したいのに消せない、書類の内容を差し替えたい、といった状態です。
原因
- 取引に添付されたファイルは削除できません。先に取引から添付を解除する必要があります。
- 電子帳簿保存法に必要な削除履歴を残すため、削除したファイルも履歴として管理され、freee会計上から完全には削除されません。「削除したファイル一覧」から消すこともできません。
- 改訂したファイルは、過去の版から最新版まですべてバージョン管理され、変更・削除はできません。
正しい操作
- ファイルを添付した取引を開き、添付ファイルの添付を解除を押します。口座振替や振替伝票に添付した場合も、同じように詳細から解除します。
- 取引入力→ファイルボックスでファイルの詳細を開き、ファイル操作→削除を押し、確認メッセージで削除を押します。
- 削除の履歴は、ファイルボックス一覧画面のファイル設定→削除したファイル一覧で確認できます。削除済ファイルの画像は、アップロードした人が非表示にできます。
- 書類の内容を差し替えたいときは、削除ではなく改訂を使います。改訂後の書類を先にファイルボックスへ取り込み、元のファイルの詳細でファイル操作→改訂を押し、改訂に使うファイルを選んでファイル改訂、「改訂理由」を入力して改訂するを押します。改訂はWeb版でだけ行えます。
訂正・削除の前に
電子帳簿保存法に対応している場合、改訂などの登録情報の変更は、ファイルを保存した日から70日以内に限られます(電子保存項目と70日の期限)。ファイルの訂正・削除の手順は、事業所ごとに社内ルールで定めておく必要があります。なお、ファイルボックスから登録した取引を削除すると、元のファイルは「未登録」に戻ります。
08-05電子保存項目(発行元・発行日・金額)が未入力のまま/70日を過ぎて登録情報を直せない#
よくある症状
ファイルの詳細に「電子保存項目未入力」と表示されたファイルが残っています。発行元の誤りに気付いて直そうとしたところ、編集できませんでした。
原因
- 電子帳簿保存法に対応して保存する場合、ファイルごとに「発行元」「発行日」「金額」の電子保存項目を記録します。多くは添付先の取引の内容から自動で補完されるか、OCRで推測されますが、補完・推測できなかった項目は空欄のままです。発行元は電話番号、読み取れなければ登録番号から推測されます。
- 法令では、業務の処理に係る通常の期間(最長2か月)を経過した後、おおむね7営業日以内に保存することが求められます。これに合わせて、freee会計では電子帳簿保存法に対応している場合、ファイルの登録情報を変更できる期間をファイルを保存した日から70日以内としています。
- 電子保存項目タブは、初期状態で「登録済のファイルのみ表示」と「未入力のファイルのみ表示」にチェックが入っています。そのため、取引や口座振替に紐付いていないファイルは表示されません。また、表示されるのは過去1年以内にアップロードしたファイルだけです。
正しい操作
- 取引入力→ファイルボックスを開き、電子保存項目タブに切り替えます。取引に紐付けていないファイルも確認するときは、「登録済のファイルのみ表示」のチェックを外します。
- 未入力のファイルに「発行元」「発行日」「金額」を入力して保存を押します。自動補完や推測の内容が誤っている項目は、右側の鉛筆マークから直します。複数のファイルは、入力してからチェックを入れ、一括保存でまとめて保存できます。
- 1年より前にアップロードしたファイルの未入力は、書類別タブで、絞り込み条件の「発行元」「発行日」「金額」に「未入力」を指定すると一覧できます。
- 予防として、取引を登録するときに取引先・発生日・金額を正しく入れます。取引の「取引先」「発生日」「金額」は、それぞれ「発行元」「発行日」「金額」に補完される場合があります。
- 公式ヘルプは入力の目安を「ファイルが利用された会計期間内」としていますが、保存日から70日を過ぎると登録情報を変更できなくなります。月次の締めに合わせて、70日以内に確認を終える運用にします。
紙で保存する場合
電子帳簿保存法に対応せず紙の原本を保存する場合は、ファイル詳細に表示される解像度や書類サイズ、電子保存項目タブは無視して差し支えありません。この場合、ファイルボックスに取り込んだ書類も紙の原本を保存します。
08-06ファイルボックスに取り込むだけで電子帳簿保存法に対応できる?始める前の準備(社内ルール・読み取りの要件)#
よくある症状
スマホで領収書を撮影してファイルボックスに入れていますが、それだけで電子帳簿保存法に対応できているのか分かりません。紙の原本を捨ててよいかも判断できずにいます。
原因
- 電子帳簿保存法は書類を4つの類型に分け、類型ごとに保存の要件と、電子保存を始める前に必要な準備を定めています。freeeの機能を使うだけでなく、社内ルールの整備などを事業者自身が行う必要があります。
- いつからスキャナ保存を始めるかなども、事業者自身で決める必要があります。電子帳簿保存法に対応しない場合は、ファイルボックスに取り込んだ書類も紙の原本を保存します。
- 一方で、メールで受け取った請求書などの電子取引データは、2024年1月(令和6年1月)から電子保存が義務化されています。
正しい操作
| 類型 | 主な書類 | 必要な準備 |
|---|---|---|
| A 電子帳簿保存 | 仕訳帳・総勘定元帳・固定資産台帳 | ①操作説明書、②事務手続を明らかにした書類 |
| B 決算書・自社発行書類の控え | 貸借対照表・損益計算書、紙で発行した請求書などの控え | ①、② |
| C スキャナ保存 | 紙で受け取った領収書・請求書 | ①、②、③各事務の処理に関する規程、読み取り機器 |
| D 電子取引データ保存 | メール送付・電子決済・EDI取引のデータ | ④電子取引の事務処理の規程 |
①はfreeeのヘルプセンターが該当し、事業者側での準備は不要です。②〜④はfreeeが用意する社内ルールのテンプレートを、事業に合わせて直して使えます。
- 自社でどの類型を電子保存するかを決め、スキャナ保存を始める日などを定めます。
- 公式ヘルプ「電子帳簿保存法の開始準備をする」の案内から社内ルールのテンプレートをダウンロードし、括弧書きの部分を自社の事業に合わせて直します。
- 電子保存した内容を表示・出力する機器を用意します。目安は、ディスプレイが14インチ(35cm)以上でRGB256階調相当以上、プリンタが200dpi以上でRGB256階調相当以上です。
- スキャナ保存では、読み取り機器にも要件があります。スキャナは200dpi以上・RGB256階調相当以上、スマートフォンで撮影する場合はA4の書類で約387万画素以上です。
- 帳簿を「優良電子帳簿」にする場合は、期初にその他設定→事業所の詳細設定の「仕訳関連設定」で「仕訳番号形式」を選んで保存し、「優良電子帳簿」を「使用する」にして保存します。設定より前に遡って履歴は記録されません(操作履歴は第16章)。
優良電子帳簿のメリット
届出書の提出など一定の要件を満たすと、申告誤りの際の過少申告加算税が5%軽減されます。個人の所得税の青色申告特別控除65万円は、優良電子帳簿の保存またはe-Taxによる電子申告のいずれかが要件の1つです。優良電子帳簿を使わない場合も、「その他の電子帳簿」として税務署への届出なしで帳簿を電子保存できます。
08-07紙の原本を廃棄したあとで、freeeを解約してアカウントや事業所を削除してよいか#
よくある症状
廃業や他社ソフトへの乗り換えで、freee会計の利用をやめる予定です。スキャナ保存した領収書の紙の原本はすでに廃棄していますが、ファイルをダウンロードしておけば、アカウントや事業所を削除してもよいと考えています。
原因
- 電子帳簿保存法に対応して保存した電子ファイルにも、紙の証憑と同じ法定保存期間(原則7年間、最長10年間)が適用されます。
- ファイルをダウンロードして手元に残しても、そのファイルだけでは履歴や検索の仕組みがなく、法令の要件を満たせません。
- 利用をやめても、アカウントと事業所が残っていれば、保存したファイルがfreee側で勝手に消されることはありません。
正しい操作
- 紙の原本を廃棄した書類は、法定保存期間が終わるまでfreee会計のアカウントと事業所を削除せず、ファイルボックス上で保存します。
- 解約する前に、保存期間中にファイルを閲覧・出力する方法を確認します。公式ヘルプでは「プラン未契約」ではファイルボックスを利用できないとされているため、解約後の具体的な扱いはfreeeの案内で確認してください。
- ファイルボックスの電子帳簿保存機能がすべての利用者に適用されたのは2022年9月27日(令和4年9月27日)で、それより前のアップロード履歴は記録されていません(それ以前に自分で有効にした場合は、有効にした日時以降が記録されています)。
- 電子帳簿保存法に対応していない、つまり紙で保存している書類は、紙の原本を保存期間中保管します。
NG:原本を廃棄したのにデータの保存をやめる
- 解約と同時にアカウント・事業所を削除する
- ダウンロードしたファイルだけを手元に残す
OK:保存期間が終わるまで残す
- アカウントと事業所を削除しない
- 解約前に、保存期間中の閲覧・出力の方法を確認する
- 紙で保存している書類は原本を保管する
この章のチェックリスト
立替経費と給与の記帳、消費税・インボイス、固定資産台帳。
経費精算・立替と給与の記帳
立替経費と給与は、「誰のお金で払ったか」と「費用が発生した日・実際に支払った日」を分けて登録するのが基本です。役員や事業主の立替は専用の口座で、従業員の立替は未決済の取引と決済で記録します。freee人事労務から連携した給与は未決済の取引として届くため、銀行の振込明細は新しい取引にせず、消込に使います。
まず全体像
立替経費は、立て替えた人によって登録のしかたが変わります。
| 立て替えた人 | freee会計での登録 | 仕訳のイメージ |
|---|---|---|
| 役員(法人) | 口座「役員資金」を選んで支出を登録 | 費用/役員借入金 |
| 事業主(個人事業主) | 口座「プライベート資金」を選んで支出を登録 | 費用/事業主借 |
| 従業員 | 申請日を発生日にして未決済の支出を登録し、精算した日に決済を登録 | 登録時:費用/未払金など 精算時:未払金など/預金 |
役員が立て替えた場合も、従業員と同じ「未決済で登録して精算時に決済」の方法を使えます(freee ヘルプセンター「社員が会社の経費を立て替えた場合の記帳方法」)。
freee人事労務と連携している場合、給与は次の流れで帳簿に入ります。
09-01従業員の立替経費を口座「役員資金」(役員借入金)で登録してしまう#
よくある症状
従業員が立て替えた交通費や備品代を、社長の立替と同じように口座「役員資金」で登録しています。決算前に役員借入金の残高を見ると、役員から借りた覚えのない金額が含まれています。
原因
- 口座役員資金で登録した取引は、役員の資金(役員借入金)で支払った取引として記録されます。役員以外の従業員が立て替えた経費に役員借入金を計上するのは適していません。
- 公式ヘルプが案内している従業員の立替の登録方法は、未決済の取引で費用を計上し、精算したときに決済を登録する方法です。
正しい操作
- 従業員から経費の申請を受け、内容を確認して承認します。
- 取引入力→収入・支出形式(取引の一覧・登録)で、申請日を発生日にした未決済の支出取引を登録します。勘定科目は旅費交通費などの通常の費用科目です。
- 立替分を従業員に支払ったら、その取引に決済を登録します。銀行振込で精算した場合は、自動で経理で振込明細を開き、未決済取引の消込で対象の取引を選んで登録します。
- すでに「役員資金」で登録した取引は、取引一覧で対象にチェックを入れ、一括編集の未決済に戻すで未決済にします。一括編集は元に戻せません。対象の取引を確認し、事前に取引・仕訳データをCSVでバックアップしてから実行します。発生日を申請日に直したうえで、精算した日に決済を登録し直します。
経費精算機能を使う場合
freee会計の経費精算を使うと、申請・承認・取引登録・決済登録をまとめて行えます。使える範囲はプランで異なり、申請経路の設定と経費の申請の両方が使えるのは、個人のプレミアム、法人のアドバンス・エンタープライズです。法人のスターター・スタンダードは「承認者を指定」の申請のみで、ひとり法人と個人のスターター・スタンダードでは使えません。利用した人数に応じて、基本料金とは別に利用料金がかかります。
09-02役員・事業主の立替経費の登録方法が分からない/自作の「役員資金口座」が試算表に残っている#
よくある症状
社長や事業主が個人のお金で払った経費を、どの口座で登録すればよいか分かりません。以前から自分で追加した「役員資金口座」「事業主借口座」を使っていて、試算表にその科目が残り、役員借入金や事業主借の残高と合っていないこともあります。
原因
- 現在は、法人は口座役員資金(相手科目は役員借入金)、個人事業主は口座プライベート資金(勘定科目は事業主借・事業主貸)を決済口座に選んで登録します。2015年7月の機能追加で選べるようになった方法です。
- それ以前は立替用の口座を自分で作る方法が案内されていたため、その口座で登録した仕訳は「役員借入金」「事業主借」の科目になっていません。試算表では「役員資金口座」などの科目として集計され、個人の「事業主借口座」は確定申告のときに事業主借への振替が必要です。
正しい操作
- これからの立替は、口座役員資金またはプライベート資金を選んで支出を登録します。未決済の請求を役員個人のお金で払った場合の決済や、会社から役員への返済の登録手順は、第7章の役員の立替の項目と個人事業主の項目で説明しています。
- 法人で自作の「役員資金口座」を使っていた場合は、マスタ・口座→勘定科目で「役員資金口座」を開き、「表示名(〇〇年度の決算書)」に「役員借入金」と入力して保存します。
- 試算表でも「役員資金口座」の科目を残したくない場合は、切り替える日付で残高を振り替えます。残高が貸方2万円なら、口座「役員資金口座」・勘定科目「役員借入金」の収入取引(2万円)を登録するか、振替伝票で借方 役員資金口座/貸方 役員借入金(2万円)を登録します。
- 個人事業主で「事業主借口座」を使っていた場合は、切り替える前に確定申告時の処理を済ませます。会計帳簿→貸借対照表で年度末の「事業主借口座」の金額を確認し、その金額を事業主個人から受け取った(事業主借)取引として期末日付で登録します。
役員・事業主の個人カード
役員や事業主の個人のクレジットカードを、freee会計で同期する必要はありません。立替の頻度が高ければ同期する方法もありますが、残高の管理が煩雑になるため、公式ヘルプは事業用とプライベート用のカードを分けることをすすめています。
09-03経費精算から登録された取引を削除したら、申請が「承認済」に戻った#
よくある症状
経費精算の承認時に作られた取引の内容を直そうとして取引を削除したところ、帳簿から経費が消え、経費精算の申請は「承認済」の状態に戻っています。
原因
- 経費精算から登録された取引を削除すると、元の経費精算が「承認済」になる仕様です。支払依頼から登録された取引を削除した場合も、元の支払依頼が「承認済」になります。
- 修正・削除した取引は、元に戻せません。
- 経費精算が紐付いている取引は、収入・支出の区分の変更や、口座振替(口座間移動)への変更ができません。
正しい操作
- 勘定科目や金額などを直すだけなら、削除はしません。取引入力→収入・支出形式(取引の一覧・登録)で取引を開き、内容を修正して保存します。保存せずに閉じると変更は破棄されます。
- 削除してしまった場合は、「承認済」に戻った申請の内容を確認し、取引を登録し直します。
- 取引をまとめて修正・削除する前には、取引・口座振替・仕訳のデータをCSVでエクスポートして、バックアップを取ります。
経費精算そのものが使えないとき
経費精算の利用料金の決済に、クレジットカードの有効期限切れや限度額などで失敗したまま一定期間が過ぎると、経費精算が使えなくなります。freeeアカウント管理の事業所管理→請求履歴タブから決済方法を登録し直します。なお、スマホから経費精算を行う場合は「経費精算アプリ」を使います。
09-04取引テンプレート「給与支払」で登録したら、現金払いの決済済み取引になった#
よくある症状
freee人事労務を使わずに、freee会計だけで給与を記帳しています。取引テンプレート「給与支払」や「役員報酬」で登録したら、口座が「現金」の決済済み取引になり、現金残高が実際と合っていません。銀行の振込明細も別に登録して、給与が二重になっています。
原因
- 最初から用意されているテンプレート「給与支払」「役員報酬」は、現金で給与を払う事業者向けに、決済ステータスが「決済済み」、口座が「現金」に設定されています。
- 給与は、金額が確定する締め日と実際に払う支払日が別になるのが基本です。この場合は未決済で登録し、支払ったときに決済を記録します。
- テンプレートには、介護保険料(40歳から64歳までの健康保険の加入者がいる場合に負担)の行がありません。
正しい操作
- テンプレートを呼び出したら、締め日と支払日が違う場合は決済を未決済に変え、取引日(発生日)を締め日、期日を支払予定日にします。締め日と支払日が同じ日なら、決済済みのまま実際に払った口座を選びます。
- 詳細登録画面で、給与や通勤手当は+行を追加の行に、源泉所得税・住民税・社会保険料は+控除・マイナス行を追加の行(金額欄に▲)に、賃金台帳を見ながら金額を入れます。対象者がいれば介護保険料の行も追加します。
- 支払日に取り込まれた振込明細は、自動で経理で新しい取引にせず、この未決済取引の消込に使います。
- 会社負担の社会保険料は、詳細登録で「法定福利費」(会社負担分)と「預り金」(従業員負担分)の行を持つ未決済の取引として登録します。預り金が未払金に振り替わり、納付したときに決済を登録して消し込めます。
- 毎月使う場合は、入力効率化→取引テンプレートで、テンプレートの行の構成を自社の給与に合わせて変更しておきます。
| 給与明細の項目 | 勘定科目 | 入れる行 |
|---|---|---|
| 基本給・残業代・その他の手当(役員以外) | 給料手当 | 支出の行 |
| 役員の給料 | 役員報酬 | 支出の行 |
| 通勤手当 | 旅費交通費 | 支出の行 |
| 健康保険料・介護保険料・厚生年金保険料(従業員負担分) | 預り金 | 控除行(▲) |
| 雇用保険料(従業員負担分) | 立替金 | 控除行(▲) |
| 源泉所得税・住民税 | 預り金 | 控除行(▲) |
freee ヘルプセンター「給与・役員報酬の支払いを記帳する」「給与明細の確定時にfreee会計に登録される取引」の対応表をもとに作成。賞与は、手動で記帳する記事の表では給料手当・役員報酬ですが、給与連携の初期設定では「賞与」「役員賞与」の科目に反映されます。
09-05freee人事労務から連携した給与と、銀行の振込明細を別々に登録して給与が二重になる#
よくある症状
給与をfreee人事労務から連携しているのに、給与振込の銀行明細を自動で経理で「給料手当」の支出として登録した結果、試算表の給料手当が1か月分多くなり、連携された給与の取引は未決済のまま残っています。
原因
- 給与明細を確定して会計連携すると、給与の取引は未決済で登録され、費用はこの時点で計上されます。振込明細から別の取引を登録すると、同じ給与の費用がもう一度計上されます。
- 連携された取引は全従業員分の合計で1件ですが、振込明細は従業員ごとに分かれて取り込まれます(総合振込の場合はこの限りではありません)。明細1件ずつの金額が取引の合計と一致しないため、消込の対象だと気付きにくくなります。
正しい操作
- 取引入力→自動で経理を開き、給与の振込明細を1つ選びます。
- 未決済取引の消込タブで、「未決済取引を探す」から連携された給与の取引を絞り込み、チェックを入れて「選択した未決済取引」に移します。
- 「今回決済金額」を明細の金額に変え、金額が一致したことを確認して登録(Ctrl + Enter)をクリックします。
- 残りの従業員の明細も同じ手順で消し込みます。最後に収入・支出形式(取引の一覧・登録)で、期日欄にチェックマークが付いている(全額決済済み)ことを確認します。
- 振込明細からすでに給料手当の取引を登録してしまった場合は、その取引を削除します。元の明細が「登録待ち」に戻るので、手順1から消し込みます。
NG:振込明細から新しい取引を登録
- 「取引登録」タブで給料手当の支出を登録
- 連携された取引と合わせて、費用が二重に計上
- 連携された取引は未決済のまま
OK:振込明細で連携された取引を消込
- 「未決済取引の消込」タブで給与の取引を選択
- 「今回決済金額」を明細の金額に変更
- 全員分の消込が終わると、取引は決済済み
freee人事労務で未確定に戻したとき
freee人事労務で給与明細を未確定に戻す、または会計連携の取消しを実行すると、freee会計に連携された取引は削除され、消込に使った明細も「登録待ち」に戻ります。再確定・再連携したあとで、消込をやり直します。仮締め・月締め・年度締めをした期間の取引や、freee会計側から手動で作成した取引などは削除されません。人事労務側の注意点はfreee人事労務の第14章を参照してください。
09-06連携された給与の取引の発生日が支払日ではなく、全員分が1件にまとまっている#
よくある症状
月末締め・翌月25日払いの給与なのに、連携された取引の発生日が月末になっています。取引は従業員ごとではなく全員分の合計で1件になっていて、内容をどう確認すればよいか分かりません。
原因
- 連携される給与・賞与の取引は未決済で作成され、発生日には締め日と支払日のうち先の日付が入ります。支払ったことは、あとから決済(消込)で記録します。
- 給与の取引は、全従業員分の合計で1件にまとめて登録されます。同じ名称の手当・固定残業代・控除は、全従業員分が合算されて1行になります(雇用形態「役員」と「役員以外」は分けて合算)。
- 社会保険料の会社負担分などは、給与の取引とは別の取引として連携されることがあります。
正しい操作
- 発生日は連携されたままにし、支払った日付で決済を登録します。freee人事労務の「支払い日」と違う日に払った場合も、実際に払った日付で登録します。
- 連携された取引は、取引入力→収入・支出形式(取引の一覧・登録)の絞り込み条件で「登録した方法」を「給与計算」にすると一覧にできます。
- 1回分の勘定科目や品目を直す場合は、この一覧から取引を開いて修正します。毎月の連携内容を変える場合は、freee会計の入力効率化→給与取引の登録ルールで、項目ごとの勘定科目・品目を設定します。
給与取引連携が合わないケース
連携で作られる仕訳は発生主義が前提で、社会保険料に対して未払金を計上します。現金主義で記帳している場合や、上場企業等で会計基準に則った社会保険料の仕訳が必要な場合は、連携を使わず取引入力や振替伝票で登録します。給与の仕訳にセグメントタグを付けたい場合も連携では付けられないため、公式ヘルプは取引テンプレートの利用をすすめています。
09-07雇用保険料の納付の取引がfreee会計に連携されない#
よくある症状
給与も社会保険料も連携しているのに、労働保険の年度更新で納めた雇用保険料の取引が見当たりません。毎月の給与の取引で「立替金」が減っていくだけで、立替金の残高がマイナス(貸方残高)になっています。
原因
- 雇用保険料の納付時の取引は、freee人事労務から連携されない仕様です。会社負担分とあわせて、自分で登録します。
- 労働保険料は、毎年6月1日から7月10日までの年度更新で当年度分を概算で納め、翌年の年度更新で確定額との差額を精算します。先に納めているため、給与から差し引く雇用保険料の従業員負担分は「預り金」ではなく「立替金」の控除行で計上されます。
正しい操作
- 年度更新で労働保険料を納めたら、収入・支出形式(取引の一覧・登録)または振替伝票で登録します。公式ヘルプの記帳例では、雇用保険料の従業員負担分を「立替金」、事業主負担分と労災保険料を「前払費用」にしています。
- 事業主負担分を毎月の費用にしたい場合は、その取引の前払費用の行で+更新を使って「法定福利費」に振り替えるか、振替伝票(借方 法定福利費/貸方 前払費用)を登録します。
- 翌年の年度更新で確定額との差額を納めたときも、立替金(従業員負担分)と前払費用(事業主負担分)に分けて支出を登録します。
| 給与から差し引く項目 | 給与の取引での科目 | 納付したときの登録 |
|---|---|---|
| 健康保険料・介護保険料・厚生年金保険料 | 預り金(控除行) | 連携された社会保険料の取引(未決済)に決済を登録 |
| 雇用保険料 | 立替金(控除行) | 連携されないため、年度更新の納付時に自分で登録 |
| 源泉所得税・住民税 | 預り金(控除行) | 連携されないため、預り金の支出として自分で登録(一般的な会計処理) |
freee ヘルプセンター「給与明細の確定時にfreee会計に登録される取引」「社会保険料の納付の処理をする(毎月末)」をもとに作成。連携で作られる取引は給与の取引と社会保険料の取引で、雇用保険料と所得税の納付取引が連携されないことは「賞与明細を発行する」にも明記されています。源泉所得税・住民税の納付の登録方法は、freeeの仕様ではなく一般的な会計処理として示しています。
09-08社会保険料の会社負担分に、数円だけの未決済取引ができる#
よくある症状
給与を連携したら、法定福利費の数円だけの未決済取引が別にできています。社会保険料の引落明細と金額が合わず、端数の取引だけが未決済のまま残っています。
原因
- 社会保険料を会社と従業員で折半したとき、会社負担分に円未満の端数が出て50銭を超えると繰り上げが発生します。繰り上げた金額は、端数分の取引として別に未決済で登録されます。
- 人事労務・会計の部門連携をしている場合は、両者で社会保険料の端数の計算方法が異なるため、部門の付いていない端数取引ができることがあります。
- freee人事労務で給与の締め日・支払日を複数設定している場合は、会社負担分の端数が締め日・支払日ごとに処理されてから合算されます。
正しい操作
- 取引入力→収入・支出形式(取引の一覧・登録)の絞り込み条件で「登録した方法」を「給与計算」にし、端数の取引を探します。
- 年金事務所や健康保険組合から届く納入告知書の金額と、連携された社会保険料の取引の金額を比べます。
- 実際の請求額に端数分が含まれていない場合は、freee側の端数の取引を削除します。含まれている場合の処理は、事業所の会計処理方法に沿って決めます。
- 保険料が口座から引き落とされたら、社会保険料の取引(未決済)に決済を登録して消し込みます。
子ども・子育て支援金(2026年4月開始)
2026年4月(令和8年4月)に子ども・子育て支援金の制度が始まり、連携の対応表では、会社負担分は「法定福利費」、従業員負担分は「預り金」に反映されます。制度開始以降に新規事業所としてfreee人事労務を始めた場合は品目がデフォルトで追加されますが、それ以前から使っている事業所では品目は追加されません。納入告知書と照合しやすいよう、必要に応じて品目を設定します。
この章のチェックリスト
消費税・インボイス
消費税の集計は、取引ごとに選んだ税区分で決まります。2026年10月1日(令和8年10月1日)から免税事業者等からの仕入れの控除割合が80%から70%に下がり、2割特例は2026年9月30日(令和8年9月30日)を含む課税期間で終わります。この章では、2026年9月17日時点の制度とfreee会計の画面をもとに、税区分の選び間違い、インボイス関連の設定、特例の対象、申告書が作れないときの直し方をまとめます。
まず全体像
免税事業者など、適格請求書発行事業者以外からの課税仕入れは、仕入れの日によって控除できる割合と、freee会計で選ぶ税区分が変わります(一般課税の場合)。
| 仕入れの日(発生日) | 控除できる割合 | freee会計の税区分 | 消費税額の計算(10%の場合) |
|---|---|---|---|
| 2023年10月1日(令和5年10月1日)〜2026年9月30日(令和8年9月30日) | 80% | 課対仕入(控80)10% 課対仕入(控80)8%(軽) | 税込金額×10/110×80/100 |
| 2026年10月1日(令和8年10月1日)〜2028年9月30日(令和10年9月30日) | 70% | 課対仕入(控70)10% 課対仕入(控70)8%(軽) | 税込金額×10/110×70/100 |
| 2028年10月1日(令和10年10月1日)〜2030年9月30日(令和12年9月30日) | 50% | 課対仕入(控50)10% 課対仕入(控50)8%(軽) | 税込金額×10/110×50/100 |
| 2030年10月1日(令和12年10月1日)〜2031年9月30日(令和13年9月30日) | 30% | 課対仕入(控30)10% 課対仕入(控30)8%(軽) | 税込金額×10/110×30/100 |
| 2031年10月1日(令和13年10月1日)以降 | 0%(控除できない) | 対象外 | — |
出典:国税庁「令和8年度 税制改正特集」、freee ヘルプセンター「消費税・税区分の設定を行う」「消費税の仕入税額控除の経過措置について」。8%(軽)の税区分は「税込金額×8/108×割合」で計算されます。
仕入れの税区分は、次の順に確認すると迷いにくくなります。
10-012026年10月1日以降の免税事業者からの仕入れを「課対仕入(控80)」で登録してしまう#
よくある症状
免税事業者の外注先への支払を、これまでと同じ「課対仕入(控80)10%」で登録し続けています。10月以降の取引も控80のままだと、控除する消費税額が過大なまま申告することになります。
原因
- 経過措置で控除できる割合は、仕入れの日で決まります。2026年10月1日以降の仕入れは70%で、freee会計では「課対仕入(控70)10%」「課対仕入(控70)8%(軽)」を使います。控80の税区分は2026年9月30日までの仕入れ用です。
- 経過措置を受けるには、区分記載請求書の記載事項を満たす請求書等と帳簿の保存が必要です。帳簿への「経過措置の適用を受ける旨」の記載は、経過措置用の税区分で通常の課税仕入れと区分して表示する方法でも認められます。
正しい操作
- 発生日が2026年10月1日以降の免税事業者等からの仕入れは、「適格」(「適格請求書等」の該当)のチェックを外し、税区分に「課対仕入(控70)10%」または「課対仕入(控70)8%(軽)」を選びます。
- 10月以降は定期的に、取引入力→収入・支出形式(取引の一覧・登録)の絞り込み条件設定で、発生日を2026年10月1日以降、税区分を「課対仕入(控80)10%」などにして絞り込み、控80のまま登録された取引がないか確認します。
- 見つかった取引は、取引を開いて税区分を控70に直し、保存します。件数が多い場合は一括編集で税区分を変える方法もありますが、元に戻せないため、事前に取引・仕訳データをCSVでバックアップします。
- 申告の前に、確定申告または決算申告→消費税区分別表で、控80と控70の集計が発生日どおりに分かれているか確認します。
税抜経理で税込110,000円(10%)の仕入れを控70で登録すると、仕入高103,000円・仮払消費税等7,000円となり、控除できない3,000円は仕入高に含まれます。
公式ヘルプの表記の食い違い
freee ヘルプセンター「手動で取引を登録する」(2026年9月17日時点で取得した本文)の税区分の表は、令和8年10月1日から令和10年9月30日の欄が「課対仕入(控50)」になっています。同じ記事の入力例、「消費税・税区分の設定を行う」「消費税の仕入税額控除の経過措置について」、国税庁の案内はいずれも70%です。この期間は控70を使います。
年1億円の上限
令和8年10月1日以後に開始する課税期間からは、一の免税事業者等からの課税仕入れの合計額(税込み)がその年または事業年度で1億円(改正前は10億円)を超える場合、超えた部分には経過措置を適用できません(国税庁)。freeeの仕様ではありませんが、実務では免税事業者等からの仕入れが多い取引先について、年間の合計額を確認しておきます。
10-02免税事業者からの仕入れが全額控除で集計される/経過措置の税区分が選択肢に出ない#
よくある症状
登録番号のない取引先からの仕入れが「課対仕入10%」で登録され、全額が控除対象として集計されています。税区分の選択肢に控80・控70が出てこない、取引の入力画面に「適格請求書等」の欄がない、という状態です。
原因
- インボイス制度の買い手側対応機能が「使用しない」になっています。この設定では「適格請求書等」欄と「適格」のチェックボックスが表示されず、経過措置期間用の税区分も選択肢に出ません。設定していない場合の初期状態は、法人が「使用する」、個人が「使用しない」です。
- 「適格」にチェックが入ったまま登録しています。チェックが入っていると通常の税区分、外すと経過措置期間用の税区分が選べる仕組みです。デフォルト設定が「チェックが入った状態」のときや、取引先情報と連携していて取引先に「適格請求書発行事業者に該当する」のチェックがあるときは、自動でチェックが入ります。
- 発生日が2023年9月30日(令和5年9月30日)以前の取引は制度の導入前なので、「適格請求書等」欄は表示されず、詳細登録画面の「適格」欄は「期間外」になります。
正しい操作
- マスタ・口座→税区分を開き、「インボイス制度関連」の設定で、「freee会計上でインボイス制度関連の買い手側の機能を使用しますか?」に使用するを選んで保存します。公式のおすすめは、一般課税事業者が「使用する」、免税事業者と簡易課税事業者が「使用しない」です。
- 同じ画面の「適格チェックボックスと税区分」の詳細設定で、デフォルト設定(チェックが入った状態/入っていない状態)と取引先情報の連携(連携する/連携しない)を選びます。続く「メンテナンス」で、既存の自動登録ルールと取引テンプレートにこの設定を反映するかを選べます。
- 取引先情報と連携する場合は、取引先の設定で「適格請求書発行事業者に該当する」のチェックを、実際に登録を確認できた取引先だけに付けます。
- 登録済みの取引は、チェックボックスではなく税区分で確認します。「適格請求書等」の該当は税区分を選ぶための補助的な項目で、データとして保存されず、取引のエクスポートにも出力されません。
10-03経過措置の税区分では消費税額を手で直せない/取引テンプレートで選べない#
よくある症状
「課対仕入(控70)10%」を選ぶと、内税・外税の切り替えや消費税額の編集ができません。控70で登録した取引から取引テンプレートを作ろうとしても、経過措置の税区分が選択肢に出てきません。
原因
- 経過措置期間用の税区分を選ぶと、内税固定になり、消費税額は手動で編集できません。税額は「税込金額×10/110×70/100」(8%(軽)は「税込金額×8/108×70/100」)で自動計算されます。
- 取引テンプレートの作成画面では、「課対仕入10%」のような通常の税区分しか選べない仕様です。
正しい操作
- 経過措置の取引は、請求書等の税込金額をそのまま入力し、自動計算された税額を使います。
- 取引テンプレートは「課対仕入10%」「課対仕入8%(軽)」などの通常の税区分で作成します。経過措置の取引から作ったテンプレートをこの形で保存すると、適用したときに経過措置期間用の税区分が自動で選ばれます。
- 自動計算された消費税額は、確定申告または決算申告→消費税区分別表で確認します。取引の画面では、経過措置の税区分の税額を手で直すことはできません。
参考:請求書と取引の消費税額が1円ずれるとき
インボイス制度では、税率ごとに合計した金額に税率をかけて消費税額を計算し、端数処理は1つのインボイスにつき税率ごとに1回です。明細行ごとに計算した税額を足すと、1円ずれることがあります。
- freee請求書から取引を登録した場合は、帳票と合計が同じになるよう、同じ税率で金額が一番大きい明細(同額なら一番上)の消費税額で差額が調整されます。
- 端数処理の方法(切り捨て・切り上げ・四捨五入)は、その他設定→事業所の詳細設定の「消費税の設定」で選びます。法律上の決まりはなく、一般的には切り捨てが選ばれます。
10-04インボイスのない少額の仕入れや電車代まで、経過措置の税区分で登録している#
よくある症状
税込1万円未満の消耗品や3万円未満の電車代など、インボイスを受け取っていない支払をすべて経過措置の税区分で登録しています。全額控除できる取引まで、控除額を減らしている可能性があります。
原因
- 少額特例:基準期間の課税売上高が1億円以下、または特定期間の課税売上高が5,000万円以下の事業者は、税込1万円未満の課税仕入れについて、一定の事項を記載した帳簿の保存だけで仕入税額控除ができます。対象は2023年10月1日から2029年9月30日(令和11年9月30日)までに行う課税仕入れで、課税期間の途中でも令和11年10月1日以後の仕入れは対象外です。
- 1万円未満かどうかは1回の取引の合計で判定します。6,000円と9,000円の商品を同時に買った場合(合計15,000円)は対象外です。
- 帳簿のみ保存の特例:3万円未満の公共交通機関による旅客の運送や、従業員に支給する通常必要と認められる出張旅費等など、インボイスがなくても一定の事項を記載した帳簿の保存で控除できる取引があります。
正しい操作
- 自社が少額特例の対象か、基準期間と特定期間の課税売上高で確認します。
- 特例に当たる仕入れは、「適格」(「適格請求書等」の該当)にチェックを入れた状態で、「課対仕入10%」「課対仕入8%(軽)」など仕入控除が全額できる税区分を選んで登録します。
- どの特例を使ったか分かるように、メモタグ(例:「少額特例」「公共交通機関特例」)を付けるか、備考に特例の対象である旨(例:「3万円未満の鉄道料金」)を入力します。
- 特例に当たらず、インボイスもない仕入れだけを、発生日に応じた経過措置の税区分で登録します。
10-052割特例はいつまで使えるのか/法人も3割特例を使えると思っていた#
よくある症状
インボイス登録をきっかけに2割特例で申告してきましたが、次の課税期間も同じように申告できるか分かりません。法人なのに、2割特例のあとは3割特例に移れると考えています。
原因
- 2割特例は令和8年10月1日の改正で廃止され、令和8年9月30日を含む課税期間までしか使えません。最後の課税期間は決算月によって変わります(下の表)。
- 3割特例は個人事業者だけの制度です。インボイス発行事業者の登録で免税事業者から課税事業者になった個人事業者が、令和9年分(2027年分)・令和10年分(2028年分)の確定申告で、納付税額を売上税額の3割にできます。国税庁の案内では、基準期間の課税売上高が1,000万円以下であることも要件です。
- 法人は3割特例を使えません。2割特例の終了後は一般課税か簡易課税で申告し、簡易課税を選ぶには事前の届出が必要です。
正しい操作
- 下の表で、自社が2割特例を使える最後の課税期間を確認します。
- 法人は、その次の課税期間を一般課税にするか簡易課税にするかを決めます。簡易課税を選ぶ場合は事前の届出が必要なので、提出期限を国税庁の案内や税理士に確認します。
- 次の課税期間の取引を登録する前に、その他設定→事業所の詳細設定の「消費税の設定」で課税方式を確認します。一般課税になる場合は、買い手側対応機能を「使用する」にし、期首から「適格」の区別と経過措置の税区分で記帳します。
- 個人事業主は、要件を満たせば令和8年分までが2割特例、令和9年分・令和10年分が3割特例の対象です。freeeの申告機能での3割特例の扱いは、公式の案内を確認してください。
| 決算月 | 2割特例を使える最後の課税期間 |
|---|---|
| 1月 | 令和8年2月1日〜令和9年1月31日 |
| 2月 | 令和8年3月1日〜令和9年2月28日 |
| 3月 | 令和8年4月1日〜令和9年3月31日 |
| 4月 | 令和8年5月1日〜令和9年4月30日 |
| 5月 | 令和8年6月1日〜令和9年5月31日 |
| 6月 | 令和8年7月1日〜令和9年6月30日 |
| 7月 | 令和8年8月1日〜令和9年7月31日 |
| 8月 | 令和8年9月1日〜令和9年8月31日 |
| 9月 | 令和7年10月1日〜令和8年9月30日 |
| 10月 | 令和7年11月1日〜令和8年10月31日 |
| 11月 | 令和7年12月1日〜令和8年11月30日 |
| 12月(個人事業主を含む) | 令和8年1月1日〜令和8年12月31日 |
課税期間が1年の場合。令和7年は2025年、令和8年は2026年、令和9年は2027年です。freee ヘルプセンター「インボイス制度における特例」の表をもとに作成。
消費税申告ライトの対象
消費税申告ライトは個人事業主の簡易課税・2割特例の申告用で、代理申告にも対応していません。法人の申告や対象外の申告にはfreee申告を使います。
10-06期の途中でインボイス登録して課税事業者になったのに、免税期間の取引まで消費税が集計される#
よくある症状
年の途中で適格請求書発行事業者の登録を受けて課税事業者になり、その日から税抜経理に切り替えたところ、免税事業者だった期間の取引にも仮払消費税が計上されています。家事按分の消費税も、期間を区別せずに計算されています。
原因
- 免税事業者だった期間の取引が「課対仕入10%」などの課税の税区分のままだと、税抜経理ではその期間の分まで消費税が区分して計上されます。
- 家事按分機能は、対象の取引からプライベート分を差し引く処理を期末日付で行い、消費税も税区分ごとに按分します。免税期間の取引が課税の税区分のままでは、免税期間と課税期間を分けた計算になりません。
正しい操作
- 取引入力→収入・支出形式(取引の一覧・登録)の絞り込み条件設定で、発生日を「期首日から課税事業者になった日の前日まで」にして絞り込みます。家事按分の修正では、按分を登録している勘定科目・品目も条件に入れます。
- 結果を確認して全件にチェックを入れ、一括編集で取引内容の編集を選び、税区分を対象外にして保存します。収入と支出が混在した状態では一括操作に制限があるため、収支を分けて絞り込みます。一括編集は元に戻せません。
- 振替伝票も使っている場合は、振替伝票で同じ期間の仕訳を絞り込み、税区分を対象外に変更します。
- 家事按分を使っている場合は、確定申告→家事按分で再計算をクリックし、「再計算してください」の表示が消えたことを確認します。
- 申告書は、課税期間を「適格請求書発行事業者になった日から課税期間の末日まで」に指定して作成します。消費税申告ライトでは、課税期間の確認画面で、その年度中に免税事業者から適格請求書発行事業者になったことを示すチェックを入れます。
10-07簡易課税に切り替えたのに、売上値引高などの税区分が変わらない#
よくある症状
事業所の詳細設定で課税方式を簡易課税に変え、一括更新のチェックを入れて保存しても、売上値引高・売上戻り高・売上割戻し高の取引の税区分が変わりません。売上高の取引は「課売上◯」に変わっています。
原因
- 簡易課税では、税区分「課税売上」の取引は、取引上は課税売上のまま、申告書では「課売上一〜六」として集計されます。取引の税区分も「課売上◯」にしたいときに使うのが一括更新です。
- 売上値引高・売上戻り高・売上割戻し高は一括更新の対象外です。これらの取引は、手動で「課売返一〜六」を選ぶ必要があります。
- 「勘定科目の税区分を一括更新」は勘定科目ごとの税区分の設定を変えるもので、過去の年度にも及びます(登録済みの取引は変わりません)。前の年度に遡って取引を登録・修正するときは、自動で選ばれる税区分に注意が必要です。
正しい操作
- その他設定→事業所の詳細設定の「消費税の設定」で課税方式を簡易課税にし、「簡易課税用事業区分」を選びます。取引にも「課売上◯」を反映させたい場合は、「今年度中に登録した取引の税区分を一括更新」などのチェックを入れて保存します。
- 保存後、取引一覧を勘定科目(売上値引高・売上戻り高・売上割戻し高)で絞り込み、該当する取引に事業区分に合った「課売返一〜六」を手動で選びます。
- 一括更新をした場合は、簡易課税以外に変える年度で、もう一度同じチェックを入れて一括更新します。これで再び「課税売上」が自動で適用されます。なお、簡易課税から免税に変える場合は、この一括更新は行われません。
関連
2割特例の終了にあわせて簡易課税に移る場合は、この章の「2割特例はいつまで使えるのか」もあわせて確認してください。消費税の初期設定は第2章で扱います。
10-08「暫定登録用の税区分で登録されている取引があるため申告書を提出できません」と出て申告書が作れない#
よくある症状
消費税申告ライトの「申告内容の確認」で「暫定登録用の税区分で登録されている取引があるため申告書を提出できません」や「使用できない税区分で登録されている取引があるため申告書を提出できません。」と表示されます。2割特例を選ぶと「取引に旧税率を使っているため、2割特例は適用できません。」と出ることもあります。
原因
- 「暫定登録用の税区分」は、正しい税区分が分からない取引を一時的に登録するためのものです。課税期間に「課税」「課税8%」「課税8%(軽)」「課税10%」「非課税」「輸出等」「未選択」の取引が残っていると、消費税集計表や申告書を作成できません。
- 5%相当の「課対輸税」「共対輸税」の取引は、申告書で斜線が引かれている項目にあたり集計できないため、「使用できない税区分」として止まります。
- 旧税率(3%・5%・8%)の取引があると、freeeでは2割特例の適用に対応していません。「課対仕入」「課税売上」のように税率の表記がない税区分は5%を意味するため、選び間違いで旧税率の取引ができていることがあります。
正しい操作
- 確定申告→消費税区分別表で、エラーの対象の税区分を選んで絞り込みをクリックし、画面右の取引を見るから取引を開きます。取引一覧の絞り込み条件設定で税区分を指定して探すこともできます。
- 取引ごとに「税区分」で正しい税区分(現行の税率の表記があるもの)を選び、保存します。件数が多ければ一括編集もできますが、元に戻せないので対象を十分に確認します。
- 旧税率を意図して使っている取引がある場合、freeeの2割特例の計算は使えません。自分で集計するか、税務署・税理士に相談します。
- 同じ誤りを防ぐため、マスタ・口座→税区分で使用する税区分の設定を見直し、勘定科目ごとに自動で選ばれる税区分も確認します。
法人の申告でも同じ
暫定登録用の税区分の取引が残っていると消費税集計表・申告書を作成できない点は、freee申告を使う法人でも同じです。税率表記のない税区分は第1章も参照してください。
この章のチェックリスト
固定資産台帳と減価償却
freee会計では、固定資産台帳に登録した資産についてだけ、減価償却費の計算と仕訳の登録が自動で行われます。つまずきは「台帳への登録漏れ・二重登録」「償却方法と金額基準の選び違い」「締めた後に直せない」の3つに集まります。令和8年度税制改正で、少額減価償却資産の特例の金額基準が30万円未満から40万円未満に引き上げられた点も押さえてください。
まず全体像:固定資産を買ったときの登録の流れ
取得価額から見た「償却方法」の選び方
| 取得価額など | freeeで選ぶ「償却方法」 | 条件・注意 |
|---|---|---|
| 10万円未満 | 減価償却の対象外 | freeeのヘルプは、減価償却の対象を10万円以上の資産として説明しています |
| 10万円以上20万円未満 | 「一括償却」「少額償却」、または通常の償却 | 一括償却は、取得価額を3年で償却する方法です |
| 20万円以上で、少額償却の基準未満 | 「少額償却」、または通常の償却 | 基準は、2026年3月31日(令和8年3月31日)までに事業供用開始なら30万円未満、2026年4月1日(令和8年4月1日)以降なら40万円未満です。青色申告の事業者(中小企業者等)が対象で、取得価額の合計は年300万円までです |
| 少額償却の基準以上の有形固定資産 | 法人は「定率法」(建物などは「定額法」)、個人は「定額法」 | 2007年4月1日(平成19年4月1日)以降の取得分の場合です。それより前の取得分は「旧定率法」「旧定額法」になり、日付から自動判定されます。個人は届出をしていれば「定率法」も選べます |
| 創立費・開業費などの繰延資産、ソフトウェアなどの無形資産 | 「均等償却」 | — |
| 土地など償却しない資産 | 「償却なし」 | — |
公式ヘルプ「【法人】固定資産を登録する(固定資産台帳)」「【個人】固定資産を登録する(固定資産台帳)」「固定資産の減価償却について」をもとに整理しています。取得価額は、税込経理なら税込、税抜経理なら税抜の金額です。台帳には資産を1点ずつ登録し、応接セットのように通常1組で使うものは1組で1点とします。
11-01固定資産を買った取引を登録したのに、減価償却費が計上されない#
よくある症状
パソコンや車両の購入を「工具器具備品」「車両運搬具」の支出取引で登録しました。決算の時期になっても損益計算書に減価償却費が出てこず、貸借対照表には取得価額のまま固定資産の残高が残っています。
原因
- freee会計は、固定資産を買ったときに「取引」と「固定資産台帳」の両方へ登録する前提です。取引は取得の計上、台帳は取得後の減価償却費の自動計上と資産の管理を受け持ちます。
- 取引だけを登録しても、台帳に登録していない資産は償却計算の対象になりません。
- 開始残高に入力した固定資産や、創立費・開業費も同じです。台帳に登録しないと償却されません。
- 法人の場合、固定資産台帳は法人税申告書の別表16(1)・別表16(2)を作るときの元情報にもなります。
正しい操作
- 会計帳簿→貸借対照表を開き、「固定資産」の科目の借方金額を確認します。固定資産の科目ごとに、今期の借方に発生した差額の分は台帳にも登録が必要です。
- 法人は決算申告→固定資産台帳、個人は確定申告→固定資産台帳を開き、+固定資産を登録をクリックします(記事や画面の版によって「+固定資産の登録」と表記される場合があります)。
- 「基本情報」に、資産の名前、取得日(取引の発生日と同じ日)、事業供用開始日、取得価額(取引と同じ金額)、勘定科目、数量・面積を入力します。
- 「償却情報」で償却方法と耐用年数を入力します。資産の名前などからAIが勘定科目・耐用年数・償却方法などを推測しますが、推測結果は必ず確認して、必要なら修正します。
- 保存後、一覧切替を「勘定科目別一覧」にして科目ごとの小計を表示し、貸借対照表の固定資産の残高と見比べて登録漏れがないか確認します。
11-02「少額償却」の基準が30万円未満か40万円未満か分からない(令和8年度改正)#
よくある症状
2026年5月に1台35万円のパソコンを購入しました。「少額償却は30万円未満まで」と覚えていて通常の償却で登録した、あるいは公式ヘルプの一部の記事や国税庁の解説に30万円と書かれているのを見て、判断に迷っています。
原因
- 令和8年度税制改正で、中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例は、取得価額30万円未満から40万円未満に引き上げられました。対象になる取得価額の合計が年300万円までという上限は変わっていません。
- freeeの「【法人】【個人】固定資産を登録する」(2026年9月更新)は、2026年3月31日(令和8年3月31日)までに事業供用開始したものは30万円未満、2026年4月1日(令和8年4月1日)以降に事業供用開始したものは40万円未満と書き分けています。
- 一方、「固定資産の減価償却について」(2026年6月更新)は30万円未満のままです。国税庁タックスアンサーNo.5408にも、2026年9月の確認時点で改正前の記載が残っています。古い記載を見ると30万円で判定してしまいます。
- 少額償却を選べるのは、青色申告の事業者(中小企業者等)です。法人は、常時使用する従業員数が400人を超えると対象外になりました(改正前は500人超が対象外)。
正しい操作
- 台帳の登録画面(登録済みなら詳細画面の編集)で、「償却情報」の「償却方法」を「少額償却」にします。
- 「基本情報」の取得日と事業供用開始日を正しく入力します。freeeのヘルプは、この事業供用開始日で30万円と40万円の基準を書き分けています。
- 取得価額は、税込経理なら税込、税抜経理なら税抜の金額で入力し、その金額が基準未満か確認します。
- 保存後、一覧切替を「詳細一覧」にすると、少額償却の資産には法人は「措法67の5」、個人は「措法28の2」と表示されます。選び違いがないか一覧で確認します。
- 少額償却を選んだ資産の取得価額の合計が、年300万円を超えないように管理します。
制度・法令
国税庁「令和8年度 法人税関係法令の改正の概要」は、40万円未満の基準を「令和8年4月1日以後に取得等(取得・製作・建設)をする減価償却資産」に適用すると説明しています。freeeのヘルプは事業供用開始日で書き分けているため、取得日が2026年3月31日以前で事業供用開始日が4月1日以後の資産のように、2つの日付が改正日をまたぐ場合は、どちらの基準で判定するか税理士に確認してください。
11-03freeeに乗り換えた年に、前期からある固定資産や減価償却費が二重に計上される#
よくある症状
前期の決算書の残高を開始残高に入れたうえで、以前に買った車両を購入時の取引としても登録してしまい、固定資産が過大になりました。他社ソフトから減価償却の仕訳を取り込み、同じ資産を台帳にも登録したため、減価償却費が2回計上されているケースもあります。
原因
- 前期以前から持っている固定資産は、freeeを使い始めた年度には取引で登録せず、「開始残高」に入力する扱いです。開始残高に入れた資産を購入時の取引でも登録すると、同じ資産が二重に計上されます。
- 台帳の「期首残高」は、今期に購入した資産なら取得価額と同じ金額、乗り換え前から持っている資産なら開始残高に入力した前期末の未償却残高を入れます。
- 他社ソフトの仕訳をインポートした場合、減価償却の仕訳を取り込んだうえでfreeeの固定資産台帳からも償却すると、処理が重複します。
正しい操作
- 会計帳簿→貸借対照表で、固定資産の各科目の期首残高が前期の決算書の金額と一致しているか確認します。
- 前期以前に取得した資産を購入時の取引で登録していた場合は、その取引を削除し、開始残高に前期末の残高を入力します(法人は前期の決算書の貸借対照表から転記、個人は取得価額から減価償却費の累計額を引いた金額)。開始残高の画面は利用初年度だけ表示されます。2期目以降の直し方は第2章を参照してください。
- 台帳の「期首残高」に、開始残高と同じ前期末の未償却残高を入力します。定率法で改定償却が始まっている資産は「改定取得価額」も入力します。
- 他社ソフトから仕訳データを移行する場合、freeeの固定資産台帳で償却する資産については、インポートするファイルから減価償却の仕訳を削除してから取り込みます。取り込み済みの場合の直し方は第15章を参照してください。
- 資産の数が多い場合は、固定資産台帳のCSVインポートを使います(弥生会計からの固定資産台帳の移行は法人のみ)。
注意
公式ヘルプの間で期首残高の説明が異なります。「固定資産の減価償却について」(2026年6月更新)は期中に取得した資産の期首残高を「ゼロ円」としていますが、「【法人】【個人】固定資産を登録する」(2026年9月更新)は「取得価額と同じ金額」としています。本ガイドは更新の新しい記事に合わせています。
11-04「取得日」と「事業供用開始日」の違いが分からず、減価償却費が想定と合わない#
よくある症状
3月に購入して5月から使い始めた機械や、開業前に買った備品の減価償却費が、想定した金額と合いません。個人事業主がプライベートで使っていた車を事業用に切り替えたときも、どの日付を入れればよいか迷います。
原因
- 「取得日」は資産を購入した日で、基本的には取引の発生日と同じ日付です。「事業供用開始日」は、実際に事業で使い始めた日です。
- 取得日より後の日付を事業供用開始日に入れると、事業供用開始日以降の減価償却費だけが計上されます。使い始めた日が違うのに同じ日付を入れると、この区別がされません。
- 個人がプライベートの資産を事業用に転用した場合は、元の取得日と転用した日を分けて入力し、期首残高には転用した時点の未償却残高を入れます。
正しい操作
- 新しく登録する資産は登録画面で、登録済みの資産は詳細画面の右上にある編集で、「基本情報」の日付を確認します。
- 「取得日」に購入日、「事業供用開始日」に使い始めた日を入力して保存します。
- 個人の転用資産は、「取得日」に元の取得日、「事業供用開始日」に転用した日、「期首残高」に転用時点の未償却残高を入れます。事業と私用で兼用する資産は「事業利用割合」も入力します。
- 詳細画面で会計期間を選び、計上された減価償却費を確認します。
- 2026年3月31日(令和8年3月31日)と4月1日をまたぐ資産は、少額償却の金額基準にも関わります。この章の「少額償却」の項目もあわせて確認します。
コツ
個人の転用資産の未償却残高は、事業に使っていなかった期間を、耐用年数の1.5倍の年数による旧定額法で計算します。そのため、はじめから事業に使っていた場合より未償却残高が大きくなります。公式ヘルプ「【個人】固定資産を登録する」に計算例があります。
11-05年度締めの後で、固定資産の償却方法を変更できない#
よくある症状
前期に「定率法」で登録した資産を「定額法」に直そうとして台帳を開きましたが、償却方法を変更できません。月締めをしている期間の償却額も編集できません。
原因
- 年度締めをした年度のデータは確定状態になり、編集できません。償却方法も同じで、年度締めをしている場合は年度を巻き戻さないと変更できません。
- 月締め(仮締め・本締め)をした期間は、固定資産の償却額の編集、除却、売却、削除ができません。
- 年度を巻き戻すと、前年度から今年度への繰越処理がいったん解除され、今年度分の決算書の入力内容が削除されます。
正しい操作
- 変更が本当に必要か、先に税理士に確認します。公式ヘルプも、決算済みの会計情報を修正する前に税理士等へ確認するよう案内しています。freeeの仕様ではありませんが、税務上の償却方法を変える場合は届出などの手続きが必要になることがあります。
- 今年度の範囲で直す場合は、固定資産台帳で資産をクリックし、画面右上の編集→「償却情報」の償却方法を変更→保存をクリックします。
- 月締めをしている場合は、先に月締めで対象期間の締めを解除します。
- 締めた年度から直す必要がある場合は、法人は決算申告→年度締め(個人は確定申告→年度締め)でXXXX年度への年度巻き戻しをするをクリックし、前年度に戻ってから変更します。
- 変更後は決算書を作り直し、あらためて年度締めをするを実行します。
注意
年度の巻き戻しは、決算・申告を終えた年度のデータを編集できる状態に戻す操作です。巻き戻しの影響と、巻き戻さずに当期で直す方法は第13章で説明しています。
11-06月次償却にしていると、期中の日付で固定資産を除却できない#
よくある症状
「月次償却」を「する」にして毎月月締めをしている事業所で、9月に廃棄したパソコンを9月の日付で除却しようとしても処理できません。期末日の日付であれば除却できます。
原因
- 月次償却では毎月の償却仕訳がすでに作られているため、期中の日付で除却すると、除却した日までの月割の償却仕訳を作成し直すことになります。
- 月締めをした期間の仕訳は作り直せないので、期中の日付で除却するには月締めの解除が必要です。
- 期末日で除却する場合は償却仕訳を作り直さないため、月締めを解除しなくても除却できます。
- 月次償却の設定は、法人は固定資産台帳の固定資産台帳の設定、個人はその他設定→事業所の詳細設定の「固定資産台帳の設定」にあります。
正しい操作
- 法人は決算申告、個人は確定申告の月締めを開き、除却日以降の締めを解除します。解除する期間の開始日をカレンダーでクリックし、この日以降の本締めを解除する(仮締めならこの日以降の仮締めを解除する)を押します。
- 固定資産台帳で対象の資産をクリックし、詳細画面の処理→除却・売却を開きます。
- 「処理」で「除却」を選びます。「償却設定」は、除却日までの月割償却費を計上するなら「除却した日まで月割で減価償却する」、計上しないなら「期首の帳簿価額で除却する(減価償却なし)」を選びます。
- 「除却した日」を入力し、「除却の仕訳を作成する」にチェックを入れて保存します。除却損は、法人は「固定資産除却損」、個人は「雑損失」で計上されます。
- 一覧切替を「簡易一覧」にし、「ステータス」列に「除却済」と除却年月が表示されたことを確認してから、月締めをし直します。
コツ
除却を損金(必要経費)とする根拠になるよう、処分した事実と日付がわかる書類を保存しておきます。
11-07仕訳承認フローを使っていると、減価償却費が試算表に反映されない#
よくある症状
固定資産台帳の詳細画面には減価償却費が表示されているのに、試算表や総勘定元帳の減価償却費が0円のままです。除却の仕訳も帳簿に出てきません。
原因
- 仕訳承認フローを有効にしていると、固定資産の減価償却・除却や在庫棚卸などの仕訳は、作成時に「未承認」の状態になります。承認の操作をするまで会計帳簿に反映されません。
- 試算表・月次推移の「仕訳承認」の絞り込みは、初期状態で「承認済み」の仕訳だけを表示します。
- 仕訳承認フローを使えるのは、個人のプレミアムプラン、法人のアドバンスプラン(旧プロフェッショナルプラン)以上です。
正しい操作
- 会計帳簿→損益計算書の検索条件で「仕訳承認」を未承認の仕訳も含む表示に切り替え、減価償却費が表れるか確認します。
- 承認の権限を持つメンバーが、帳簿に反映されていない償却・除却の仕訳を承認します。
- 月締めの前に、月締めで締め日をクリックし、この日までの未登録仕訳を表示から残っている仕訳を確認します。未登録の仕訳が残っていると本締めできません。
コツ
公式ヘルプでは、承認前の仕訳を固定資産台帳の記事では「未承認」、月締めの記事では「未登録」と、記事によって異なる言葉で説明しています。どちらも承認(登録)の操作をするまで帳簿に反映されない仕訳です。
この章のチェックリスト
残高照合とレポートの確認、年度締め・月締め・確定申告。
月次チェック(残高照合とレポート)
月次チェックの中心は、freeeの登録残高を通帳・カードの利用明細・手元の現金と照合し、合わない原因を「ズレ始めた日」までさかのぼって直すことです。残高が合わないまま期末を迎えると、翌期もその残高から始まります。あわせて、試算表や月次推移は集計が終わってから確認・出力し、資金繰りレポートに載らない口座がないかも見ておきます。
まず全体像:月次の締め手順
12-01口座の登録残高が通帳や同期残高と合わない(どこからズレたか分からない)#
よくある症状
ホーム画面の口座で、freeeの「登録残高」と銀行から取得した残高が一致しません。試算表の預金残高も通帳の月末残高と違いますが、どの取引が原因か見当がつきません。
原因
- 「登録残高」は、freeeに登録した取引・口座振替などから計算した帳簿上の残高です。「同期残高」は、同期で取得した明細の最終残高で、ホーム画面で口座名をクリックすると「実残高」として表示されます。
- 明細を取り込んでも、取引として登録していなければ2つの残高は一致しません。
- 登録漏れや重複登録があると、その日から後はずっと同じ金額だけズレた状態が続きます。最初にズレた日を見つけるのが近道です。
正しい操作
- マスタ・口座→口座で確認したい口座の行をクリックし、タイムラインを開きます(ホーム画面の口座名からタイムラインで残高を比較でも開けます)。「未処理の明細があります。自動で経理から登録しましょう」と出たら、先に未処理の明細を登録します。
- 左側の「同期残高(明細)」と右側の「登録残高」を比べ、「◯円不足しています」「◯円超過しています」の警告が最初に出た月をクリックします。
- さらに日付をクリックし、明細と取引を並べて、片方にしかない入出金や金額の違いを探します。
- 同期していない口座や、明細を取得できる期間より前は、分析・レポート→現預金レポートで口座を絞り込み、通帳と照合します。対象期間は翌年度の末日まで広げ、今期最初の月末の登録残高から順に見て、合わなくなった月と日を特定します。
- 原因の行をクリックして修正・削除し、日付の古いものから順に直します。直したら、現預金レポートの残高が通帳と一致したか確認します。
コツ
原因の場所はタイムラインで特定し、修正は前後の入出金を見渡しやすい現預金レポートで行うと効率的です。現預金レポートは右上の[エクスポート]からCSV・PDFで出力でき、現金出納帳・預金出納帳として使えます。記事によっては[レポート]メニューと表記されています(画面の版によって表記が異なる場合があります)。
12-02ズレた日は分かったが、原因が分からない(未来日付・無視・二重登録など)#
よくある症状
タイムラインで警告が出た日までは突き止めましたが、明細と取引を見比べても何を直せばよいか分かりません。今期の現預金レポートでは入出金が通帳と一致しているのに、残高だけ合わないこともあります。
原因
残高ズレの原因は、見え方でおおよそ絞り込めます。
| 見え方 | 考えられる原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 期首から同じ金額だけ不足・超過している | 開始残高が未設定、または誤っている | 開始残高を正しく設定します。2期目以降は第2章 |
| 登録残高の側にだけ入出金がある | 余分な取引・決済の登録、決済口座の選び違い、同じ取引の重複登録(自動で経理と手動、請求書からの自動登録と手動など) | 不要な取引を削除するか、決済口座を直します(第6章) |
| 明細の側にだけ入出金がある | 登録漏れ、登録すべき明細を「無視」している | 無視を取り消して、取引や口座振替で登録します(第3章) |
| 現金の引き出し・預け入れ、カードの引き落とし、口座間の資金移動の日にズレる | 口座振替(口座間移動)で登録していない、同期している両方の口座の明細で登録している | 口座振替で登録します。同期している銀行同士の移動では、振替先の入金明細を無視します(第7章) |
| 今期の表示では通帳と一致しているのに残高が合わない | 決済日を未来(翌年など)の日付で登録している | 決済を削除し、正しい日付で登録し直します(第6章) |
| 預金は合っているが、売掛金が減らない・売上や給与の数字が合わない | 未決済取引を消し込まずに入金を別の取引で登録した、給与の未決済取引を別の月の明細で消し込んだ | 誤った決済を削除し、正しい組み合わせで消し込みます(第5章) |
| ある時期より前の明細がない | 明細の照会期間を超えて同期エラーが続き、明細を取得できていない | 現預金レポートを通帳と照合し、足りない入出金を登録します |
正しい操作
- 表の「見え方」から当てはまる行を探します。
- 無視した明細は、会計帳簿→明細の一覧で検索条件の種別を無視のみに切り替えると一覧で確認できます。
- 未来日付の決済は、現預金レポートの「対象期間」の終了日を翌年度の末日にするなど、表示期間を数年分に広げて探します。見つかったら決済情報を削除し、正しい日付で登録し直します。取引を開いたときは、発生日だけでなく決済欄の「日付」の年も確認します。
- 現金の場合は、取引入力→収入・支出形式(取引の一覧・登録)で決済日を翌年度、決済口座を「現金」に絞り込むと、翌年度の日付で決済した取引をまとめて探せます。
- 原因を直したら、タイムラインか現預金レポートで、その日以降の残高が一致したか確認します。
12-03期末日だけ残高が合わない・カードの未払残高が少ない(直す必要のない見かけのズレ)#
よくある症状
タイムラインで月末の1日だけ残高がズレて見える、クレジットカードの残高が請求予定額より少ない、総勘定元帳ではカードの残高の符号が逆に見える、といった状態です。ここで慌てて調整の取引を入れると、かえって残高が合わなくなります。
原因
- 取り込んだ明細は、同じ日付の中で順番が前後することがあります。期末に近い日で起きると、タイムラインでは末日だけズレているように表示されます。
- 同期しているクレジットカードは、利用してから明細が取り込まれるまで、およそ1か月から最大3か月ほどかかります。取り込まれるまでは、freeeの未払残高が実際より少なく表示されます。
- ホーム画面や口座一覧のカード残高は、引き落とし前の利用額をマイナスで表示します。総勘定元帳ではプラスとマイナスが逆になるため、総勘定元帳ではプラスまたはゼロが正しい状態です。
- 明細を取得できる期間より前は同期残高のデータがないため、タイムラインで比較できません。
正しい操作
- 期末日だけのズレは、分析・レポート→現預金レポートで同じ口座の残高を確認します。現預金レポートで通帳と一致していれば、登録内容の修正は不要です。
- カードの残高が少ないだけであれば、明細が取り込まれてから取引を登録すれば正しい残高になります。明細の取り込みの遅れは第3章を参照してください。
- 総勘定元帳でカードの残高を見るときは、符号が逆になることを前提に確認します。
- タイムラインで比較できない期間は、現預金レポートを通帳と見比べて確認します。
12-04現金の残高がマイナス、クレジットカードの残高がプラスになっている#
よくある症状
ホーム画面で「現金」の残高がマイナスになっている、またはクレジットカードの残高がプラスや利用限度額を超える値になっています。現金の残高がマイナスのときは、ホーム画面の「やること」に「修正待ち」として表示されます。
原因
残高の符号や大きさから、登録ミスの種類を絞り込めます。
| 口座 | 正しい状態 | 修正が必要なサイン | 主な原因 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 事業用の現金の実際の残高と一致 | 残高がマイナス、事業用の現金と明らかにかけ離れている | プライベートのお金(法人は役員個人のお金)で払ったものを「現金」で決済、開始残高の未設定、預け入れ・引き出しを口座振替にしていない、翌年度の日付で決済 |
| クレジットカード | ホーム画面・口座一覧で残高がマイナスまたはゼロ | 残高がプラス、利用限度額より大きい | 引き落としを登録していない・「取引」で登録した、プライベートの口座から払った内容を登録していない、利用や引き落としの二重登録、開始残高の未設定、プライベートの支出の明細を「無視」 |
正しい操作
- 現金は、分析・レポート→現預金レポートを「現金」で絞り込み、表示期間を数年分に広げて、残高がマイナスになった日を探します。
- プライベートのお金で払った取引は、決済口座を個人は「プライベート資金」、法人は「役員資金」にします(第7章)。すでに「現金」で登録した取引が多い場合、個人は期末日に事業主借で振り替える方法(この章の調整の項目)も案内されています。法人で、もともと社内に現金がなく役員個人のお金で払っていた場合は、マイナス分を「役員借入金」の収入取引(口座:現金)で修正する方法も案内されています。
- カードは、会計帳簿→総勘定元帳でカード名をクリックし、①引き落とし日に借方の金額がない(引き落としの登録漏れ)、②同じ日付に同じ金額・同じ相手勘定科目が並ぶ(二重登録)、③残高がマイナス(それより前の利用の登録漏れ)、の3点を探します。画面の例は第7章にあります。
- 引き落としを「取引」で登録していた場合は、その取引を削除し、銀行からカードへの「口座振替」で登録し直します。
- 修正後、ホーム画面の残高が正しい状態(現金はマイナスでない、カードはマイナスかゼロ)に戻ったか確認します。
12-05原因が分からないまま、差額を調整する取引で残高だけ合わせてしまう#
よくある症状
月末や期末に通帳と合わない差額を、雑収入・雑損失(個人は事業主借・事業主貸)の取引で埋めて残高を合わせました。翌月以降も同じようなズレが続き、売上や経費の金額が正しいのかも分からなくなっています。
原因
- 残高が合わないのは、それまでの設定や登録のどこかに誤りがあるという合図です。調整の取引は残高を合わせるだけで、二重に登録した売上・経費や登録漏れはそのまま残ります。
- 残高が合わないまま今期を終えると、翌期もその正しくない残高から始まります。
- 年度締めをした後は開始残高の設定画面が表示されないため、期首残高のズレは直し方が限られます。
NG:原因を調べずに差額だけ調整する
- 期末日に差額を雑損失・雑収入で一括計上して終わりにする
- 調整した理由を残さず、翌期に同じズレを持ち越す
- 前期の申告内容を確かめずに、期首残高を当期で動かす
OK:原因を直し、残った差額だけ調整する
- ズレ始めた日から古い順に、取引・口座振替を直す
- 原因を調べ尽くしても解消できない差額だけを、公式の手順で期末日に調整する
- 法人の前期分のズレは、税理士に相談してから当期で修正する
正しい操作
- この章の最初の項目と原因の表の手順で原因を探し、取引・口座振替を直します。
- それでも現金のマイナス残高を解消できない場合、個人は期末日(12月31日)付けで「収入」「決済済み」「口座:現金」「勘定科目:事業主借」の取引を、マイナス残高の金額で登録します。確定申告書類の作成画面の「収支」ステップにある「現金の残高を登録しましょう」から振替伝票を作ることもできます。
- 法人で現金の残高ズレを解消できない場合は、期末日付けで、不足分は「収入」「雑収入」、超過分は「支出」「雑損失」の取引を「口座:現金」「決済済み」で登録します。
- 年度締めの後に銀行口座の期首残高がズレている場合、個人は期首日(1月1日)付けで、残高が超過していれば「支出」「事業主貸」、不足していれば「収入」「事業主借」の取引を対象の口座で登録します。金額は差額で、例えば総勘定元帳の期首残高がマイナス30万円、正しい期首残高が20万円なら50万円です。
- 法人の期首残高のズレは、振替伝票で当期に修正します。前期の税務申告の修正などが必要になると考えられるため、税理士または税務署に相談してから処理します(第13章)。
おすすめの運用
freeeの仕様ではありませんが、実務では、やむを得ず調整した金額・日付・理由を取引の備考やメモに残しておくと、翌期の確認や税理士への説明がスムーズです。
12-06試算表・月次推移が「レポート集計中」のままで、数字が古い#
よくある症状
取引を修正した直後に会計帳簿→損益計算書や貸借対照表(月次)を開くと「レポート集計中」と表示され、修正前の数字のように見えます。そのままPDFやCSVに出力して、社内や金融機関に渡してしまうことがあります。
原因
- 「レポート集計中」は、まだレポートに反映していないデータを集計している状態です。
- 集計中でもエクスポートはできますが、出力した数字が最新の状態になっていないことがあります。
正しい操作
- 「レポート集計中」と表示されたら、しばらく待ちます。集計中のレポートを見るから、集計中のレポートを確認することもできます。
- 正しい数値が必要なときは、「レポート集計完了」になったことを確認してから、エクスポート→CSV・PDFエクスポートで出力します。
- 出力の準備ができるとメールで知らせが届き、出力した帳票一覧からダウンロードできます。
- すぐに印刷したいときは、エクスポート→PDFプレビューを使います。
- 月次の報告用の出力は、残高照合と修正をすべて終えてから最後に行う順番にします。
12-07試算表や月次推移で毎月どこを見るか決まっていない(保存した検索条件がほかの人に見えない)#
よくある症状
月次の確認で試算表を開いても、どの数字を見ればよいか決まっていません。担当者が保存した絞り込み条件を、上司や税理士の画面で呼び出そうとしても見つかりません。
原因
- 試算表は勘定科目ごとの累計金額の一覧、月次推移は金額を月ごとに並べたレポートです。見る画面と順番を決めていないと、残高のズレや計上漏れを見落としやすくなります。
- 検索条件の保存はメンバーごとに行われ、ほかのメンバーとは共有できません。保存できるのは画面ごとに5つまでです(月次推移なら損益計算書と貸借対照表でそれぞれ5つ)。
- 取引先などのタグが1,000件を超えると、内訳を画面に表示できません。
正しい操作
- 次の表の画面を、毎月同じ順番・同じ条件で確認します。
- よく使う条件は、条件を指定して絞り込むを押したあと、画面右上の検索条件オプション→表示中の検索条件を保存で保存し、保存した検索条件の利用で呼び出します。
- 保存した条件はほかのメンバーに見えないため、期間やタグなどの条件の中身を伝え、各自の画面で保存してもらいます。
- タグが1,000件を超える場合は、「表示するタグ」でタグを選んでからCSVで出力すると、全件を確認できます。
- 仕訳承認フローを使っている場合は、「仕訳承認」の絞り込みが初期状態で「承認済み」になっている点に注意します。
| 見る画面 | 開き方 | 確認すること |
|---|---|---|
| 貸借対照表(月次推移) | 会計帳簿→貸借対照表(月次) | 現金・預金の月末残高が通帳や同期残高と合っているか(違えば現預金レポートで確認) |
| 貸借対照表(試算表) | 会計帳簿→貸借対照表 | 売掛金や借入金の残高を、「表示するタグ」の「取引先」で取引先別に確認 |
| 損益計算書(月次推移) | 会計帳簿→損益計算書(月次) | 売上高や利益の水準を月ごとに比べる |
| 資金繰りレポート | 分析・レポート→資金繰りレポート | 「未決済取引」をオンにして今後の入出金を確認(オレンジのマークは決済期日を過ぎた未決済取引) |
| 入金管理レポート・支払管理レポート | 請求・入金→入金管理レポート、発注・経費・支払→支払管理レポート | 来月の入金予定・支払予定と、取引先ごとの金額 |
公式ヘルプ「試算表(損益計算書・貸借対照表)を確認する」「月次推移(損益計算書・貸借対照表)を確認する」「資金繰りレポートでキャッシュフローを確認する」「freee会計で確認できるレポート」をもとに整理しています。月次推移・資金繰りレポート・入金管理レポート・支払管理レポートは、個人のスタータープランでは使えません。
12-08PayPalなどの口座が資金繰りレポートに集計されない#
よくある症状
PayPalで受け取った売上の入金を管理しているのに、分析・レポート→資金繰りレポートの収入や現金残高に反映されません。登録した未決済取引の一部も、翌月繰越に入っていません。
原因
- 資金繰りレポートの集計対象は、勘定科目の小分類が「現金・預金」になっているデータです。
- PayPalの勘定科目は小分類が「売上債権」になっているため、集計対象に入りません。
- 決済期日を入れていない未決済取引などは、翌月繰越(現金残高)の計算に含まれず、「決済期日未設定」として別の枠に表示されます。
- 資金繰りレポートの翌月繰越(現金残高)は、貸借対照表の現金及び預金の金額と一致します。
正しい操作
- マスタ・口座→勘定科目を開き、「小分類」の列で対象の科目(例:PayPal)が「売上債権」になっていないか確認します。
- 小分類を変える前に、ほかのレポートへの影響を確認します。小分類の変更は、ほかのレポートに反映される内容も変わる場合があります。
- 科目をクリックし、「勘定科目のカテゴリー」を「現金・預金」に変更します。
- あわせて「表示名(〇〇年度の決算書)」も、変更後のカテゴリーに合う表示名に変更してから保存します。カテゴリーだけを変えると、「勘定科目 PayPal の「決算書表示名(小カテゴリー)」と「勘定科目のカテゴリー」の組み合わせが正しくありません。」というエラーになります。
- 資金繰りの予定に入れたい未決済取引には、決済期日を入力しておきます。
この章のチェックリスト
決算・申告と締め
決算の最後に行う「年度締め」は、決算書を作り終えてから実行する操作です。締めた年度は編集できず、巻き戻すと繰越処理が解除されるため、順番を誤ると残高ズレや作業のやり直しにつながります。月次の「仮締め・本締め」はプランによって実行できる人が限られ、個人の確定申告では質問への答え方ひとつで家事按分の設定が消えることもあります。
まず全体像:法人の決算から年度締めまで
仮締め・本締め・年度締めの違い
| 項目 | 仮締め | 本締め | 年度締め |
|---|---|---|---|
| 実行する画面 | 月締め | 月締め | 年度締め |
| 仕訳を編集できなくなる人 | 月締めの権限がないメンバー(管理者・アドバイザーは原則として編集できる) | 全員 | 全員 |
| 会計期間 | 変わらない | 変わらない | 次の会計期間に進む |
| 繰越の仕訳 | 作成されない | 作成されない | 作成され、残高が翌年度へ繰り越される |
| 元に戻す操作 | この日以降の仮締めを解除する | この日以降の本締めを解除する(仮締めへ直接は戻せない) | XXXX年度への年度巻き戻しをする |
公式ヘルプ「特定の期間を仮締め・本締めする(月締め)」「【法人】年度締めを行う」をもとに作成しています。締めた期間は、発生日が締め日以前の取引・口座振替の登録・編集・削除、固定資産の償却額の編集・除却・売却・削除、家事按分の登録、在庫棚卸などができなくなります。ファイルの添付は締めた後もできますが、添付の解除はできません。
13-01決算書を作る前に年度締めをしてしまった(翌期の入力のために締めた)#
よくある症状
翌期の取引を入力したくて、決算整理や決算書の作成が終わる前に年度締めをするを押しました。前期の取引や減価償却を編集できなくなり、税理士から届いた決算整理の内容を入力できません。翌期の期首残高も、決算書の金額と合っていません。
原因
- 年度締めをすると、その年度のデータは確定状態になり編集できなくなります。
- 同時に、売掛金や固定資産など期末に残高のあるデータが翌年度に繰り越されます。決算書の作成前に締めると、決算整理の調整が反映されないまま残高が繰り越され、残高ズレの原因になります。
- 年度締めをしなくても、翌年度の帳簿付けは始められます。翌期の入力のために締める必要はありません。
正しい操作
- 画面右上に表示されている会計期間で、いまどの年度を開いているかを確認します。
- 法人は決算申告→年度締め(個人は確定申告→年度締め)を開き、XXXX年度への年度巻き戻しをするをクリックして前年度に戻ります。巻き戻すと、前年度から今年度への繰越処理が解除され、当期に登録した今年度分の決算書の入力内容は削除されます。影響は次の項目も確認してください。
- 戻した年度で、決算整理(固定資産台帳からの減価償却、在庫棚卸による売上原価の確定、経過勘定、税抜経理なら仮払消費税・仮受消費税の相殺など)を入力します。
- 決算書を作成し、内容を確定させます。
- 現在の会計期間が締めたい年度であることを確かめてから、年度締めをするをクリックします。
13-02年度締めした前年度の記帳ミスを直したい(巻き戻すか、当期で直すか)#
よくある症状
申告を済ませたあとで、前年度の経費の計上漏れやクレジットカードの残高ズレが見つかりました。年度締めを巻き戻して前年度の取引を直すべきか、当期で修正すべきか迷っています。
原因
- 年度締めをした年度は編集できないため、前年度のデータそのものを直すには年度の巻き戻しが必要です。巻き戻せるのは、確定した直前の年度です。
- 巻き戻すと、前年度から今年度への繰越処理がいったん解除され、当期に入れていた今年度分の決算書の内容も消えます。
- 公式ヘルプは、決算済みの会計情報を修正する前に税理士等へ確認するよう案内しています。法人の残高ズレについては、前期以前の差額を年度の巻き戻しをせずに当期の修正仕訳で直すよう案内し、前期の税務申告の修正などが必要になると考えられるとしています。
正しい操作
- 直したい内容と、前年度の決算・申告が済んでいるかを整理し、次の表を目安に税理士と直し方を決めます。
- 巻き戻す場合は、決算申告(個人は確定申告)→年度締め→XXXX年度への年度巻き戻しをするをクリックします。修正後は決算書を作り直し、再度年度締めをするを実行します。
- 巻き戻さない場合は、当期の日付で修正の仕訳や取引を登録します。月締めをしている期間に登録する場合は、先に締めを解除します。
| 状況 | 直し方 | 注意 |
|---|---|---|
| 前年度の決算書・申告がまだ確定していない(決算書の作成前に締めたなど) | 年度を巻き戻して前年度で修正し、決算書を作ってから再度年度締め | 今年度分の決算書の入力内容が削除されます。期首残高の直し方は第2章も参照 |
| 法人で、前年度の申告が済んでいる | 巻き戻さず、当期に振替伝票で修正(例:前期損益修正損 500,000円/カードの科目 500,000円) | 前期の申告の修正が必要か、税理士・税務署に相談します |
| 個人で、年度締めの後に口座の期首残高がズレている | 当期の期首日(1月1日)付けで、超過なら事業主貸、不足なら事業主借で差額を登録 | 手順は第12章の調整の項目 |
注意
公式ヘルプの間で案内が分かれています。「【法人】開始残高を設定する(設立2期目以降法人)」は、前期からfreeeで記帳していた場合に前年度へ戻って振替伝票などで修正し、再度年度締めする方法を案内しています。一方「クレジットカード口座の残高ズレを解消する」は、法人の前期以前の差額は巻き戻さずに当期で修正仕訳を行うよう案内しています。本ガイドでは、申告済みの年度は当期で修正する方法を基本とし、どちらにするかは税理士と判断することをおすすめします。
13-03年度締めをしようとすると「未確定の仕訳は振替が必要です」と表示される#
よくある症状
決算書まで作り終えて年度締めをしようとしたところ、「未確定の仕訳は振替が必要です」と表示され、未確定の開始残高が残っているので他の勘定科目に振り替えてから年度締めをするよう案内されました。
原因
- 開始残高などに「未確定勘定」が残っていると、年度締めはできません。
- 他社ソフトから仕訳をインポートするときに勘定科目「複合」を使うと、年度締めができません。
- 年度締めの後に行われる固定資産の繰越処理(固定資産台帳をもとに最新年度の減価償却費を登録する処理)が失敗すると、年度締めの画面の「固定資産 償却仕訳の作成」に「失敗」と表示されます。
正しい操作
13-04月締めで本締めしようとしたら、未登録の仕訳が残っていて締められない#
よくある症状
月次決算の最後に月締めで本締めをしようとしましたが、締められません。仕訳承認フローを使っていて、メンバーが入力した取引がまだ帳簿に反映されていないようです。
原因
- 仕訳承認フローでは、承認者に含まれないメンバーが登録した取引・口座振替は「未登録」の仕訳になり、仕訳帳の操作権限を持つメンバーが登録するまで帳簿に反映されません。
- 「未登録」の仕訳が残っている状態では、本締めができません。
- 仮締めを使う場合は、先に仮締めをしてから本締めをする流れです。仮締めした期間でも、「未登録」の仕訳は登録できます。
正しい操作
- 決算申告(個人は確定申告)→月締めを開き、締めたい月を選んでカレンダーを表示します。
- 締め日をクリックし、この日までの未登録仕訳を表示をクリックします。仕訳帳が開き、その日までの未登録仕訳が表示されます。
- 内容を確認し、正しい仕訳は登録し、誤っている仕訳は入力したメンバーに修正を依頼します。
- 未登録の仕訳がなくなったら、締め日をクリックしてこの日まで仮締めする(仮締めを使う場合)、続けてこの日まで本締めするをクリックします。
- カレンダーで、仮締めした期間が青色、本締めした期間が灰色になっていることを確認します。
注意
本締めした期間を、そのまま仮締めの状態に戻すことはできません。また、法人は会計期間の期首日を、個人は開始年度を変更すると、月締めの設定がリセットされます。
13-05税理士(アドバイザー)が締めた期間の取引を、管理者なのに修正できない#
よくある症状
ひとり法人プランの事業所で、顧問税理士が月締めした期間の取引を管理者が修正しようとしましたが、編集も削除もできません。月締めで締めを解除することもできません。
原因
- ひとり法人・スターター(法人の新プラン)などでは、仮締め・本締めはアドバイザーだけが実行・解除できます。締めの実行や解除はアドバイザーに依頼します。
- これらのプランでアドバイザーが仮締めした期間は、権限が「管理者」のメンバーでも取引を修正できません。
- 取引の発生日が、月締めや年度締めをした期間に入っていると、その取引は編集・削除できません。
正しい操作
- 修正したい取引の発生日が締めた期間に入っているかを、月締めのカレンダーで確認します(仮締めは青色、本締めは灰色)。
- アドバイザーに、修正したい日付以降の締めの解除(この日以降の仮締めを解除するまたはこの日以降の本締めを解除する)を依頼します。
- 解除された後に取引を修正し、終わったらアドバイザーに再度締めてもらいます。
- freeeの仕様ではありませんが、実務では、締めた後に修正が出たときの連絡方法と締めのタイミングを、あらかじめアドバイザーと決めておくと手戻りが減ります。
| プラン | 仮締め | 本締め |
|---|---|---|
| 法人・新プラン:ひとり法人、スターター | アドバイザーのみ | アドバイザーのみ |
| 法人・新プラン:スタンダード | アドバイザーのみ | 利用できる |
| 法人・新プラン:アドバンス、エンタープライズ | 利用できる | 利用できる |
| 法人・旧プラン:ミニマム、ベーシック | アドバイザーのみ | 利用できる |
| 法人・旧プラン:プロフェッショナル、エンタープライズ | 利用できる | 利用できる |
| 個人:スターター | 利用できない | 利用できない |
| 個人:スタンダード | アドバイザーのみ | 利用できる |
| 個人:プレミアム | 利用できる | 利用できる |
「特定の期間を仮締め・本締めする(月締め)」「【法人】freee会計のプランについて(2024年7月以降)」をもとに作成しています。「アドバイザーのみ」は、アドバイザーによる実行・解除だけができるという意味です。デフォルトの権限セットでは、月締め・年度締めの操作は「管理者」だけに割り当てられています。
13-06確定申告で家事按分の質問に「×(いいえ)」を選んだら、設定していた按分ルールが消えた#
よくある症状
所得税申告書類の作成の「収支」ステップで、「仕事とプライベートで兼用しているものはありますか?(家事按分)」に「×」を選んで進めました。すると確定申告→家事按分に登録していたルールが見当たりません。このままでは、地代家賃や水道光熱費のプライベート分が振り替えられず、全額が経費のままになるおそれがあります。
原因
- この質問を「×(いいえ)」にして確定申告を進めると、設定済みの家事按分の登録ルールがすべて削除されます。
- 「×」を選ぶと、「「仕事とプライベートで兼用しているものはありますか?(家事按分)」で入力された情報が削除されます」という確認が表示されます。ここではいを選ぶと削除が進みます。
- 家事按分は、ルール(勘定科目・品目・事業利用比率)に合う支出を総額で登録しておき、確定申告の時期に再計算してプライベート分を「事業主貸」に振り替える仕組みです。ルールが消えると振り替えが行われません。
- 家事按分は個人事業主向けの機能で、法人では使えません。
正しい操作
- 確認が表示されたとき、家事按分のルールを使っているならいいえを選んで戻り、質問に「○(はい)」で答え直します。
- ルールが消えてしまった場合は、確定申告→家事按分→+追加で、勘定科目・品目・事業利用比率を入力して保存し、ルールを登録し直します。
- 対象の支出にルールの品目が付いているか確認します。品目を後から付ける場合は、収入・支出形式(取引の一覧・登録)か総勘定元帳から一括で付けられます。
- 家事按分の画面で再計算をクリックし、事業利用分と按分(プライベート利用分)の金額を確認します。
- 「収支」ステップの家事按分の質問で「はい」を選び、勘定科目ごとの事業利用比率を確認して保存します。最後に会計帳簿→損益計算書で按分後の金額になっているか確認します。
注意
月締めをした期間は、家事按分の登録ができません。再計算する前に、締めの状態も確認してください。
13-07確定申告の「確認」ステップで「基本情報が入力されていません」と表示される#
よくある症状
「基本」ステップで事業内容などを入力したのに、「確認」ステップへ進むと「入力内容が正しくない項目があります。入力項目を確認しましょう。」と表示され、基本情報が入力されていないと案内されます。
原因
- freee会計の確定申告は「基本」「収支」「確認」「提出」の4つのステップで進みます。
- 基本情報は、入力しただけでは設定されません。保存せずに確認ステップへ進むと、このエラーになります。
正しい操作
- 「基本」ステップに戻り、入力内容を確認して「保存して次に進む」をクリックします。
- 「収支」ステップの前半で、取引・開始残高・固定資産が正しく帳簿付けされているか確認します。追加・修正が必要な場合は、ここから登録画面を開けます。
- 後半の一問一答は、該当する質問だけ「○」を選んで入力し、それ以外は「×」を選びます。家事按分の質問は前の項目に注意します。
- 「確認」ステップで、自動で作成された書類を確認します。入力欄が表示されない項目は直接入力編集へから編集し、第三表に記入する所得は直接入力します。
- 「提出」ステップで、基本ステップで選んだ提出方法に沿って提出します。電子申告を選んだ場合は、この画面から電子申告ができます。
13-08法人税・地方税の申告書を作る画面が、freee会計の中に見つからない#
よくある症状
freee会計で決算書まで作成しましたが、法人税の別表や、法人事業税・法人住民税の申告書を作る画面が見当たりません。法人の消費税の申告書をどこで作るのかも分かりません。
原因
- 法人税・法人事業税・法人住民税の申告書類は、freee会計の中では直接作成できず、freee申告と連携して作成します。
- 決算申告の「提出書類」にある法人税申告書・消費税申告書などは、freee申告の画面を別タブで開くメニューです。作成できる書類はfreee申告のプランによって異なります(消費税申告書はfreee会計の契約があれば利用できます)。
- freee会計の「消費税申告ライト」は個人事業主向けで、法人はfreee申告で消費税の申告をします。
正しい操作
- 決算申告→決算書で決算書を作成します。
- 法人税の申告書は、決算申告→法人税申告書からfreee申告を開いて作成します。法人事業税・法人住民税の申告書も、freee申告で作成します。
- 消費税の申告書は、決算申告→消費税申告書からfreee申告で作成します。税区分や特例の確認は第10章を参照してください。
- 次の表で提出先と期限を確認し、申告・納付を終えてから年度締めをします。
| 税目 | 申告書を作る場所 | 提出先 | 期限 |
|---|---|---|---|
| 法人税 | freee申告 | 税務署 | 申告・納付とも期末日の翌日から2か月以内 |
| 消費税 | freee申告 | 税務署 | 申告・納付とも期末日の翌日から2か月以内(免税事業者は申告不要) |
| 法人事業税・法人住民税 | freee申告 | 法人事業税は都道府県の税務事務所。法人住民税は都道府県と市区町村(東京23区内だけに事務所がある場合は都税事務所) | 申告・納付とも期末日の翌日から2か月以内(申告期限の延長の特例を受けている場合などは異なります) |
公式ヘルプ「【法人】決算と税務申告の流れ」「freee会計 新メニューバー 活用ガイド」をもとに整理しています。メニューの表記は画面の版によって異なる場合があります。なお、法人事業税・法人住民税は申告と同時に納付する税金のため、納付期限は申告期限と同じです(公式ヘルプは納付期限を「各都道府県により異なる」と案内しています)。提出先と申告書の様式は都道府県・市区町村で異なるため、事前に確認してください。
この章のチェックリスト
メンバーと権限、データ移行、プランとスマホアプリ、操作履歴。
メンバー・権限・税理士との共有
freee会計では、事業所に招待したメンバーに「権限セット」を付けて、使える機能を分けます。この分野のつまずきは、招待メールの期限切れ・削除後の再招待・freee人事労務との二重招待といった「招待の手順」と、権限セットや招待枠の「仕組み」の2つに集まります。freeeの認定アドバイザーである税理士・会計士は、通常のメンバー追加ではなく[アドバイザー追加]から招待する、という点も最初に押さえてください。
まず全体像:誰を、どの方法で招待するか
| 招待する相手 | 招待のしかた | 属性 | 招待枠 |
|---|---|---|---|
| 経理担当者・経営者 | メンバー追加から、業務に合う権限セットを付けて招待 | 内部メンバー(従業員など) | 消費あり |
| 経費精算・請求書・ファイルボックスだけを使う従業員(法人プランのみ) | メンバー追加から、権限セット「一般(経理以外)」で招待 | 内部メンバー | 消費なし |
| freeeの認定アドバイザーである税理士・会計士 | アドバイザー追加から連携申請を送る(管理者のみ操作可) | 外部メンバー(認定アドバイザーなど) | 消費なし |
| アドバイザー制度に加入していない税理士、制度加入者(会費なし) | 内部メンバーの扱いで招待 | 内部メンバー | 消費あり |
公式ヘルプ「freee会計のメンバー招待・権限」「税理士・会計士にfreeeの情報を共有する」「【法人】freee会計のプランについて(2024年7月以降)」の記載をもとに整理しました。
14-01招待し直そうとすると「すでに招待済みのユーザーです」と表示される#
よくある症状
招待したメンバーから「メールのリンクが使えない」と連絡があり、同じメールアドレスでもう一度招待しようとすると、「すでに招待済みのユーザーです」と表示されて先に進めません。
原因
- 招待メールのURLには有効期限があります。期限が切れても、そのメールアドレスは事業所に「招待済み」として残るため、同じ表示になります。
- すでに招待しているメンバーと同じメールアドレスを入力した場合も、この表示になり招待できません。
- 招待メールを送り直すときは、一度メンバーを削除してから招待し直す手順になっています。削除せずに同じアドレスを入力しても招待できません。
正しい操作
- その他設定→メンバー一覧・招待を開き、メンバータブで対象のメールアドレスを探します。
- まだ登録を済ませていないメンバーであることを確認し、「操作」列の・・・→削除で一度削除します。
- メンバー追加のプルダウンから、freeeを初めて使う人は新規追加、他のfreeeサービスでアカウントを持っている人はすでにfreeeを利用しているメンバーを招待を選びます。
- 表示名・メールアドレス・権限セット・グループを入力して招待し直します。
- 招待された人には、届いたメールのURLから期限内にパスワードを設定してもらいます。既存のfreeeアカウントで招待を受けた人が別の事業所にログインしていた場合は「事業所の選択」画面が表示されるので、この事業所にログインを押してもらいます。
コツ
招待メールを送ったら、その場で相手に「期限内に登録してください」と伝えておくと、削除と再招待のやり直しを防げます。
14-02削除したメンバーを同じメールアドレスで再招待したら、以前の登録データが絞り込めない#
よくある症状
担当替えのために経理担当者をいったん削除し、同じメールアドレスで招待し直しました。取引の一覧で登録者を指定して絞り込んでも、削除前にその人が登録した取引が表示されません。差戻し中だった経費精算も、誰も再申請できなくなりました。
原因
- 削除後に同じメールアドレスで再招待しても、freeeの中では別のメンバーとして扱われます。削除前に登録したデータ自体は残りますが、登録者で絞り込んでも表示されません。
- 申請者が削除されると、差戻し中の購買申請・経費精算・支払依頼・各種申請は、他のメンバーが修正も再申請もできません。
- 削除されたメンバーが下書き保存した申請は、他のメンバーが閲覧・編集できません。下書きに添付ファイルがあると、そのファイルはファイルボックスから削除できなくなります。
いずれも公式ヘルプでは、そのメールアドレスが1つの事業所だけに招待されていて、削除によりfreee上から登録がなくなる場合の挙動として説明されています。
正しい操作
- 権限を変えたいだけなら削除しません。メンバー一覧・招待の「操作」列・・・→編集で「権限セット」「グループ」を変更し、保存を押します。
- 退職などで削除が必要な場合は、先にそのメンバーが申請者になっている差戻し中・下書きの申請が残っていないかを確認し、本人に処理を済ませてもらいます。
- 差戻し中の見積書・納品書・請求書・発注書は、申請者の削除後も他のメンバーが内容の修正とコメントはできますが、再申請はできません。再申請が必要なときは、他のメンバーが書類をコピーして申請します。
- freeeの仕様ではありませんが、実務では削除の前に、取引の一覧をそのメンバーで絞り込んで取引データのエクスポートをしておくと、後から誰が登録したかを確認できます。
注意
事業所を作成したメンバーは削除できません。削除したい場合は、先に事業所作成者を別のユーザーに付け替えます。
14-03freee人事労務とfreee会計の両方から招待したら、パスワード設定でエラーになる#
よくある症状
給与担当者を、freee人事労務とfreee会計のそれぞれから同じメールアドレスで招待しました。会計側から届いた招待メールでパスワードを設定しようとすると、エラーが表示されます。
原因
- 別のプロダクトから同じメールアドレスで招待したあとに、後から招待したプロダクトの招待メールで先にパスワードを設定しようとすると、エラーになります。
- 公式ヘルプは、パスワードの設定を先に招待されたプロダクトの招待メールから行うよう案内しています。freee人事労務側のヘルプにも、同じ注意が載っています。
正しい操作
- 招待された人に、どちらのプロダクトから先に招待したかを伝えます。
- 先に招待したプロダクトの招待メールのURLを開き、パスワードを入力して設定してログイン画面へを押してもらいます。
- 後から招待したプロダクトのメールで先にパスワードを設定してしまった場合は、いったん招待を解除し、あらためて招待します。
- 予防策として、すでにfreee人事労務などでアカウント登録を済ませた人をfreee会計に加えるときは、新規のメール招待ではなく、メンバー追加→すでにfreeeを利用しているメンバーを招待からチェックボックスで選んで追加する方法があります。
あわせて確認
freee会計の管理者のうち、その事業所のfreee人事労務へ一番先にログインした人は、自動で人事労務の管理者にもなります。2番目以降にログインした会計の管理者が給与を扱うには、人事労務の管理者に管理者権限を付けてもらう必要があります。
14-04経理担当者に振替伝票や決算のメニューが表示されない・管理者を招待できない#
よくある症状
「一般(経理)」で招待した経理担当者から、「振替伝票が見当たらない」「固定資産台帳に登録できない」「決算書が作れない」「税理士を管理者として招待しようとしたができない」と相談されます。
原因
- 権限セットごとに使える機能が決まっています。振替伝票・固定資産の登録・在庫棚卸・決算書や消費税申告書の作成・月締め・年度締め・開始残高の設定は、デフォルトの権限セットでは「管理者」だけが使えます。
- 「一般(経理)」はメンバーの招待や権限の変更はできますが、「管理者」を招待・付与することはできません。メンバーの削除と、認定アドバイザーの招待は管理者だけの操作です。
- 「取引登録のみ」は、登録済みの取引の確認・修正が自分で登録した分に限られます。この権限セットはカスタマイズできません。
正しい操作
- その他設定→メンバー一覧・招待で、対象メンバーの「権限セット」列を確認します。
- 下の表で、担当させたい作業に必要な権限セットを確認します。
- 管理者のメンバーが、「操作」列の・・・→編集で権限セットを変更して保存します。決算業務まで任せる人は「管理者」にします。
- 管理者までは付けたくない場合は、カスタム権限で必要な機能だけを許可した権限セットを作ります。カスタム権限は、法人の新プランではスタンダード以上(旧プランはベーシック以上)、個人ではプレミアム・入力おまかせプランで使えます。
| 主な作業 | 管理者 | 一般(経理) | 取引登録のみ | 閲覧のみ | 一般(経理以外) |
|---|---|---|---|---|---|
| 自動で経理から取引を登録 | ○ | ○ | — | — | — |
| 手動で取引を登録 | ○ | ○ | ○ | — | — |
| 登録した取引を修正 | ○ | ○ | 自分の登録分のみ | — | — |
| 各種レポート・帳簿の閲覧と出力 | ○ | ○ | — | ○ | — |
| 口座の登録・同期・設定変更 | ○ | ○ | — | — | — |
| 振替伝票の確認・登録 | ○ | — | — | — | — |
| 決算書・消費税申告書の作成、月締め、年度締め | ○ | — | — | — | — |
| 他のソフトの仕訳をインポート(仕訳帳) | ○ | — | — | — | — |
| メンバーの招待・権限の変更 | ○ | ○(管理者の付与は不可) | — | — | — |
| メンバーの削除 | ○ | — | — | — | — |
| 経費の申請 | ○ | ○ | ○ | — | ○ |
公式ヘルプ「freee会計のメンバー招待・権限」の「各権限セットでできること」から、つまずきやすい作業を抜き出して整理しました(デフォルト権限セットの場合)。このほかに経費精算などの申請・承認用の「申請・承認」があり、使えるプランに制限があります。
14-05税理士・会計士を招待したら招待枠が減った/アドバイザーがメンバー数に数えられている#
よくある症状
顧問の税理士をメンバーとして招待したら、メンバー一覧の「残り招待枠」が減りました。アドバイザーとして招待したつもりなのに、メンバー数に数えられているという相談もあります。
原因
- freeeの認定アドバイザーは、通常のメンバーと招待方法が違います。アドバイザー追加から連携申請を送り、相手が承認すると外部メンバー(ゲストメンバー)として登録され、料金の発生するメンバー数に含まれません。
- アドバイザー制度に加入していない税理士や、制度加入者(会費なし)は内部メンバーとして招待されるため、招待枠を消費します。
- アドバイザーとして招待したのにメンバー数に数えられている場合は、相手のアカウントがfreeeのアドバイザーとして紐付けられていない可能性があります。
正しい操作
- 税理士事務所に、アドバイザーの事業所番号と担当者のメールアドレスを確認します。
- 管理者のメンバーがその他設定→メンバー一覧・招待→アドバイザー追加を押し、表示されたアドバイザー画面でもう一度アドバイザー追加を押します。
- アドバイザーを追加の画面で、事業所番号・担当者のメールアドレス・freee会計の権限を入力して確認を押し、メールのプレビューを確かめて送信します。
- 事業所管理→アドバイザーで、ステータスが「承認待ち」になっていることを確認します。アドバイザー側がメールの連携申請を確認から承認を押すと連携が完了します。
- 事務所の職員を追加するときは、事業所管理→アドバイザーで「招待済みアドバイザー事業所」の事業所名を開き、+追加→担当者追加から追加します。
- 連携後、メンバー一覧の「属性」列が「認定アドバイザー」になっているかを確認します。枠を消費しているようなら、アドバイザー側にアカウントの紐付けを確認してもらいます。
おすすめの運用
公式ヘルプは、アドバイザーが事業所の全機能を操作・閲覧して問題がなければ、権限を「管理者」にすることを勧めています。決算書の作成や振替伝票はデフォルトでは管理者だけの機能なので、決算申告を依頼するなら権限の設定を先に確認します。顧問契約を解除したときは、メンバー一覧から削除します。
14-06招待枠が足りない/下位のプランに変更できない#
よくある症状
新しいメンバーを追加しようとしたら招待枠が残っていません。「メンバー招待可能数を超えています。追加でメンバーを招待する場合はメンバーの招待枠を追加購入してください。」と表示されることもあります。アドバンスプランからスタータープランへ変更しようとしても、変更できません。
原因
- 基本料金の範囲で招待できる人数は、プランごとに決まっています。人数には事業所作成者も含みます。
- アドバンス・エンタープライズプランから他のプランへ、法人スタータープランからひとり法人プランへ変更するときは、変更先プランの招待可能メンバー数の条件を先に満たす必要があります。
- 法人プランで、経費精算や請求書だけを使う従業員を「一般(経理以外)」以外の権限セットで招待すると、有料の招待枠を消費します。
正しい操作
- その他設定→メンバー一覧・招待で「残り招待枠」と、各メンバーの権限セット・属性を確認します。
- 経費精算・請求書・ファイルボックスなど一部の機能だけを使うメンバーは、権限セットを「一般(経理以外)」に変えます。招待無料メンバーになり、枠を消費しません(法人プランのみ)。ただし、取引の入力や帳簿・会計レポートの閲覧はできなくなります。
- 税理士・会計士が内部メンバーとして枠を使っていないかを確認します(前の項目を参照)。
- それでも足りなければ、プラン・お支払い方法の変更と同じ画面で招待枠を追加します。
- 下位のプランへ変更するときは、変更先の人数まで有料メンバーを減らしてから手続きします。招待無料メンバーは人数に含めません。メンバーを削除する前に、この章の「削除したメンバーを再招待したら…」の注意点を確認します。
| プラン | 基本料金内の人数(作成者を含む) | 人数の追加 |
|---|---|---|
| 法人 ひとり法人 | 1人 | 追加料金で最大2人まで |
| 法人 スターター/スタンダード | 3人 | 追加料金で上限なし |
| 法人 アドバンス | 5人 | 追加料金で上限なし |
| 法人 お試しプラン | 3人 | 不可 |
| 個人 お試しプラン・スターター | 認定アドバイザー制度加入者のみ招待可 | 対象外 |
| 個人 スタンダード以上 | 3人 | 追加料金で上限なし |
法人のエンタープライズプランは問い合わせ。旧プランはミニマム3人(追加不可)、ベーシック3人、プロフェッショナル10人です。認定アドバイザーと招待無料メンバー(一般(経理以外))はこの人数に含みません。料金は公式のプランページで確認してください。
この章のチェックリスト
データ移行・インポート/エクスポート
他社の会計ソフトからfreee会計に乗り換えるときは、「開始残高の設定(必須)」と「仕訳データの移行(任意)」を、乗り換えの時期と前期比較の有無に合わせた順番で進めます。仕訳データのインポートはすべて「振替伝票」として登録されるため、売掛金・買掛金の管理や勘定科目名の一致といったfreee特有の決まりを知らないとつまずきます。データを取り出すときは、目的に応じて仕訳帳のエクスポートと取引データのエクスポートを使い分けます。
まず全体像:乗り換えの4パターンと必要な操作
| パターン | 乗り換えの時期 | 前期比較 | 必要な操作(この順番) |
|---|---|---|---|
| 1 | 期首 | なし | 当期の期首時点の開始残高を登録 |
| 2 | 期首 | あり | 前期の会計年度に切り替え → 前期の期首時点の開始残高を登録 → 前期分の仕訳をインポート → 前期の年度締め |
| 3 | 期中 | なし | 当期の期首時点の開始残高を登録 → freeeで記帳を始める直前までの今期分の仕訳をインポート |
| 4 | 期中 | あり | 前期の会計年度に切り替え → 前期の期首時点の開始残高を登録 → 前期分の仕訳をインポート → 前期の年度締め → 今期分の仕訳をインポート |
公式ヘルプ「【法人】他社会計ソフトからのデータ乗り換えの流れまとめ」の4パターンをもとに整理しました。期中乗換=期首以外のタイミングでの乗り換え、前期比較=前期の会計情報を登録して当期と比べることです。
15-01仕訳インポートした売掛金・買掛金が入金管理レポートに出ない・消し込めない#
よくある症状
期の途中で他社ソフトから今期分の仕訳を取り込みました。試算表には売掛金の残高があるのに、入金管理レポートには何も表示されません。自動で経理で入金明細を登録しようとしても、消し込む相手の未決済取引が出てきません。
原因
- 他社会計ソフト仕訳のインポートで取り込んだデータは、すべて「振替伝票」(仕訳形式)として登録されます。
- freeeで入金・支払を管理できるのは、「未決済」で登録した取引です。振替伝票で売掛金・買掛金を計上しても、入金管理レポート・支払管理レポートには反映されません。
- 登録済みの振替伝票を1件ずつ未決済取引に変換することはできません。
正しい操作
- 乗り換え時点で未回収・未払いの売掛金・買掛金を、取引先ごとに一覧にします(元のソフトの補助元帳などで確認します)。
- 期首時点の残高は、開始残高で取引先別の内訳を登録します。内訳を登録すると、消込用の未決済取引(勘定科目「前年度繰越収益」「前年度繰越費用」)が作られます。詳しくは第5章を参照してください。
- インポート済みの振替伝票の残高は、取引入力→振替伝票の画面から、一部の勘定科目について取引先別の残高をもとに未決済取引を作成できます(手順は公式ヘルプ「振替伝票を作成する(仕訳形式で記帳する)」の「振替伝票から未決済取引を作成する」を確認します)。
- それでも足りない分は、手動で未決済取引を登録します。
- これから取り込む場合は、freeeの仕様ではありませんが、実務では未回収・未払いの発生仕訳をCSVから外し、freeeで発生日を合わせて未決済の取引として登録する進め方もあります。
二重計上に注意
freeeの仕様ではなく会計上の注意ですが、振替伝票に売上・仕入の計上を残したまま同じ内容の未決済取引を手動で登録すると、売上(仕入)と売掛金(買掛金)が二重になります。元の振替伝票を修正・削除するなど、どちらか一方にそろえてから登録します。
NG:未回収分も仕訳のまま取り込んで放置
- 売掛金は振替伝票になり、入金管理レポートに出ません
- 入金明細を消し込む相手の未決済取引がありません
- 入金時に「収入」で売上高を登録すると、売上が二重になります
OK:消込で管理したい分は未決済取引で登録
- 期首時点の残高は、開始残高の取引先別の内訳で登録します
- インポート済みの残高は、振替伝票の画面で取引先別の残高から未決済取引を作成します
- 手動で登録するときは、元の振替伝票と二重にしません
15-02仕訳をインポートしたら、同じ意味の勘定科目や取引先が新しく作られてしまった#
よくある症状
インポート後に勘定科目の一覧を見ると、既存の「旅費交通費」とは別に「旅費・交通費」が増えていました。取引先も「株式会社フリー」と「(株)フリー」が別々に登録され、試算表や取引先別の集計が分かれてしまいました。
原因
- インポートでは、freeeに登録済みの名称に一致した勘定科目だけがそのまま使われ、一致しないものは新規登録の対象になります。取引先・部門・品目・メモタグも、未登録の名称を入れると新しく登録されます。
- コード列で取り込む場合、コードは完全一致のみ有効で、全角・半角や桁数の違いは別のコードとして扱われます。未登録のコードは、その値がそのまま名称として新規登録されます。
- 過去に同じ勘定科目・補助科目・税区分を含むデータをインポートしていると、前回と同じ対応付けで取り込まれます。
正しい操作
- CSVを作る前に、freeeの勘定科目・税区分・取引先などの名称を画面からコピーして貼り付けます。前後に空白が入らないよう注意します。
- 税区分は、freeeで「使用」にチェックが付いている名称を使い、税率を末尾に付けます(例:「課税売上10%」「課税売上8%(軽)」)。何も付けないと5%の指定になります。
- アップロード後の「勘定科目・補助科目・税区分のマッピング」で、読み込んだ科目が既存の科目に対応付いているかを確認します。新規登録にしたくないものは、既存の科目を選び直します。
- 表記ゆれによるタグの増加を防ぎたい場合は、事業所の詳細設定の「各種コード使用設定」で対象のタグ(勘定科目・部門・品目・セグメント)を「使用する」にする方法があります。この設定では、名称列で取り込んでも未登録の名称はエラーになります。コードの扱いも変わるため、公式ヘルプの「コードを使ってインポートする」を読んでから設定します。
- 間違えて取り込んだときは、インポート→仕訳インポート履歴で対象ファイルの削除を押します。インポートしたデータごと削除されます。新規登録された不要なタグは、マスタ・口座メニューの各設定から削除します。
- 前回の対応付けを変えたいときは、「科目のインポート設定」から過去のインポート内容を削除してから、ファイルをアップロードし直します。
15-03Excelで編集したCSVが取り込めない・文字化けする・一部の行しか登録されない#
よくある症状
仕訳インポートのテンプレートをExcelで開いてデータを貼り付け、保存したファイルをアップロードしました。ファイルを読み込めなかったり、文字化けしたり、一部の行だけが取り込まれたりします。
原因
- テンプレートは「仕訳インポート(Shift-JIS)」(主にWindows向け)と「仕訳インポート(UTF-8)」(主にMac・Googleスプレッドシート向け)の2種類があり、作業する環境に合わせて選ぶよう案内されています。
- 1列目には、見出し行に[表題行]、データの各行に[明細行]が必要です。[明細行]と書かれた行だけがアップロードされ、見出し行は削除しない決まりです。
- 他社会計ソフト仕訳のインポートでアップロードするのはCSVファイルです。Excel形式のまま保存していないかを確認します。
- 日付はYYYY/MM/DDの形式で入れる、同じ伝票番号の行は1つの仕訳になる、といった形式の決まりから外れている行があります。
- 1ファイルの上限は64MB・50,000行です。
正しい操作
- 作業する環境に合うテンプレート(Shift-JIS/UTF-8)をダウンロードして使います。
- 見出し行は残し、データの各行の先頭に[明細行]を入れます。必須でない項目は、列ごと削除するか、見出しの下を空欄にします。
- 保存するときは、ファイルの種類でCSVを選び、拡張子が「.csv」になっていることを確認します。
- freeeの仕様ではありませんが、Excelは開いて保存するだけで日付や数値の表示形式を自動で変えることがあります。保存前に、日付が「2026/09/01」のような形式のままか、伝票番号・金額が崩れていないかを確認します。
- 行数が多いときは、50,000行・64MBを超えないようにファイルを分けます。
- アップロード後にエラーが表示されたら、「エラー内容」で同じエラーがどの明細で起きているかをまとめて確認し、元のファイルを直してアップロードし直します。
エクスポートしたCSVをExcelで開くとき
仕訳帳をCSV・PDFエクスポート(旧)で出力する場合、Excelで開くなら文字コード「Shift_JIS」、MacのNumbersなどで開くなら「UTF-8」にすると文字化けせずに開けます。CSVテンプレートで区切り文字に[タブ]を選んでも拡張子は「csv」で出力されるため、「tsv」として取り込む先では拡張子の変更が必要です。
15-04期中に乗り換えたら残高が合わない/前期比較のデータの入れ方が分からない#
よくある症状
期の途中で他社ソフトから乗り換え、乗り換えた日の残高を開始残高に入れたうえで、今期分の仕訳も取り込みました。預金や売掛金の残高が実際の残高と合いません。前期の数字と比べられるようにしたいのに、前期の仕訳をどこに入れればよいかも分かりません。
原因
- 開始残高は、どのパターンでも期首時点の残高を登録します(前期比較をする場合は前期の期首時点)。期中乗換では、期首から乗り換え直前までの動きを仕訳のインポートで補います。
- 乗り換えた日の残高を開始残高に入れ、さらに今期分の仕訳も取り込むと、期首から乗り換え日までの増減を二重に計上することになります。
- 前期比較をするには、前期の会計年度に切り替えて前期分を登録し、前期の年度締めで今期に繰り越す必要があります。
正しい操作
- 章の冒頭の表で、自社がどのパターンに当たるかを決めます。
- 前期比較をする場合は、その他設定→事業所の詳細設定の「会計期間」で、前期の会計年度に切り替えます。
- その他設定→開始残高で、期首時点の残高を登録します。すでに乗り換え日の残高を入れてしまった場合は、期首時点の金額に直します(開始残高の修正は第2章を参照)。
- 取引入力→振替伝票→インポートから前期分の仕訳を取り込みます。前期に登録すべきデータがすべてそろってから、決算申告(個人は確定申告)→年度締めで年度締めをするを押し、今期へ繰り越します。
- 期中乗換の場合は、最後に、freeeで記帳を始める直前までの今期分の仕訳を取り込みます。
注意
年度締めをした年度のデータは確定し、編集できなくなります。直すには年度の巻き戻しが必要で、巻き戻すと当期に入力した決算書の内容が削除されます。前期分の仕訳と決算整理がそろっているかを確認してから締めます。
15-05取り込んだ年度を締められない/減価償却費や棚卸の仕訳が二重になる#
よくある症状
前期分の仕訳を取り込んで年度締めをしようとしたら、締められませんでした。別の事業所では、仕訳を取り込んだあとに決算申告メニューで固定資産台帳と在庫棚卸を入力したら、減価償却費と棚卸の仕訳が二重になりました。
原因
- 勘定科目「複合」を使った仕訳をインポートすると、年度締めができません。開始残高などに「未確定勘定」が出ている場合も、年度締めはできません。
- 在庫棚卸や減価償却費の仕訳をインポートし、さらに決算申告(個人は確定申告)メニューでも入力すると、同じ処理が二重になります。
- 勘定科目「普通預金」に補助科目が付いた仕訳は、補助科目名と同じ名前の銀行口座の仕訳として取り込まれます。同期するかどうかに関係なく、移行には口座の作成が必要です。
正しい操作
- インポートする前に、CSVの勘定科目「複合」を「諸口」などに置き換えます。
- 在庫棚卸と減価償却を決算申告メニューで入力する予定なら、その仕訳をインポートファイルから削除します。
- 預金の仕訳を取り込む場合は、先にfreeeで口座を作成し、口座名を元のソフトの補助科目名と合わせておきます。
- 借方と貸方で行数が違う仕訳は、同じ伝票番号にそろえ、行の足りない側の勘定科目・補助科目・部門・税区分・金額を空欄にします。
- すでに取り込んでしまった場合は、仕訳インポート履歴でそのファイルを削除し、直したCSVで取り込み直します。件数が少なければ、登録された振替伝票を個別に修正しても構いません。
| インポート前に確認すること | 理由 |
|---|---|
| 勘定科目「複合」が含まれていないか | 「複合」で取り込むと年度締めができません |
| 減価償却費・棚卸の仕訳を決算申告メニューでも入力するか | 両方で登録すると処理が重複します |
| 普通預金の補助科目名とfreeeの口座名が一致しているか | 補助科目名と同じ名前の口座の仕訳として取り込まれます |
| 勘定科目・税区分がfreeeの名称と一致しているか | 一致しない科目は新規登録の対象になります |
公式ヘルプ「他社会計ソフトから仕訳データを移行する」の「データを準備するときの注意点」をもとに整理しました。
15-06税理士や他社ソフトに渡す仕訳帳の出力形式が分からない・インボイス制度に対応しているか不安#
よくある症状
顧問税理士が別の会計ソフトを使っているので仕訳帳をエクスポートしましたが、先方で取り込めない、項目が足りないと言われました。以前の手順どおり各社ソフト名のボタンから出力していますが、インボイス制度に対応しているのかも分かりません。
原因
- 仕訳帳の出力には、テンプレートを選んで出力するCSVエクスポートと、(旧)CSV・(新)CSV・PDFなどを選ぶCSV・PDFエクスポート(旧)があります。
- 公式ヘルプは、旧形式で他社ソフト用の仕訳データを出力する方法について、インボイス制度には対応していないと注記しています。
- (旧)CSVは一般的な項目だけを出力し、一部の項目は出力するかどうかを選べます。(新)CSVは登録されたすべての項目を出力し、項目は選べません。異なる会計ソフトとのやり取りには(新)CSVが向いているとされています。
- マネーフォワード向けのテンプレートで出力したデータは、マネーフォワード側で「他社ソフトデータの移行」ではなく「仕訳帳画面」の「インポート」から取り込む必要があります。
- お試しプランでは、仕訳帳のCSV・PDF出力は10行(10データ)までのお試しで、プラン未契約では出力できません。
正しい操作
- 会計帳簿→仕訳帳で、出力する期間などを絞り込みます(公式ヘルプ内にレポート→仕訳帳の表記もあり、画面の版によって表記が異なる場合があります)。
- 相手のソフトが標準テンプレート(勘定奉行・マネーフォワード・PCA・JDL・ミロク情報サービス・freee汎用・財務応援R4・弥生会計・TKC FX4)にあれば、インポート・エクスポート→CSVエクスポートでテンプレートと文字コードを選び、出力開始を押します。
- 標準テンプレートに合う形式がなければ、CSVテンプレート作成・編集で、出力する項目・項目名・並び順を決めたテンプレートを作ります。利用できるのは法人の新プラン(全プラン)と認定アドバイザーで、法人の旧プランはプロフェッショナル・エンタープライズのみです。
- 全項目が必要なときはCSV・PDFエクスポート(旧)で(新)CSV、画面で内容を確認してもらうだけならPDFを選びます。
- 文字コードは、別のシステムに読み込ませるならUTF-8(BOMなし)、外部で編集するならUTF-8(BOMつき)、Shift-JISしか受け付けないシステムならShift-JISを選びます。
- 出力が終わるとメールが届くので、出力した帳票一覧からダウンロードします。受け取り側では、税区分などが意図どおりに取り込めたかを確認してもらいます。
15-07取引データをエクスポートして取り込み直したら、+更新の仕訳がない・口座振替の金額が変わった#
よくある症状
事業所を分けるため、取引データをエクスポートして別の事業所にインポートしました。+更新で登録した振替の仕訳が見当たらず、振替先が2つある口座振替や、手数料を差し引いた口座振替の金額も元と違っています。
原因
- +更新で追加した仕訳は、取引データのエクスポートでは出力されません。
- 金額は、登録時に内税・外税のどちらを選んだ取引でも、税込の金額で出力されます。
- 口座振替は、振替先の口座が複数あると一番上の振替先に全額が集約され、手数料があると振替金額に合算されて出力されます。
- お試しプランとプラン未契約では、取引データのCSV出力は利用できません。
正しい操作
- 取引入力→収入・支出形式(取引の一覧・登録)を開きます。特定のデータだけ出力するときは、先に絞り込み条件設定で条件を入れて絞り込むを押します。
- 右上の・・・→取引データのエクスポートを押します。完了の表示が出たら履歴からダウンロードします。後から探すときは・・・→エクスポート履歴です。
- ダウンロードしたzipファイルを解凍すると、取引は「deals.csv」、口座振替は「transfers.csv」に分かれています。
- +更新の仕訳も含めて移したいときや、仕訳の形で確認したいときは、会計帳簿→仕訳帳のエクスポートを使います。
- 振替先が複数ある口座振替や手数料のある口座振替は、取り込んだあとに該当データを修正するか、登録し直します。
| 元の口座振替(例) | エクスポートされる内容 | 取り込んだあとの対応 |
|---|---|---|
| A銀行から、現金へ150,000円とB銀行へ50,000円(振替先の1行目が現金) | A銀行から現金へ200,000円 | 振替先と金額を元どおりに修正 |
| A銀行からB銀行へ500,000円、手数料440円(着金499,560円) | A銀行からB銀行へ500,000円(手数料なし) | 手数料を含めて登録し直し |
公式ヘルプ「取引・口座振替(口座間移動)のエクスポート」の注意点を、別の数字の例に置き換えて整理しました。
この章のチェックリスト
プラン・スマホアプリ・操作履歴
freee会計は、契約しているプランによって使える機能・人数・同期できる口座数が変わり、契約が切れると取引が表示されなくなります。スマホアプリは外出先での記帳や領収書の撮影に便利ですが、使えない機能があり、プランによっては取引の登録もできません。「誰がいつ操作したか」を後から追えるかどうかは、優良電子帳簿の設定を期初にONにしているかで決まります。
まず全体像:困ったときの確認先
| 知りたいこと | 確認する場所 | 前提・注意 |
|---|---|---|
| 契約中のプラン・次回お支払い日 | その他設定→プラン・お支払い | — |
| 明細の登録・解除、仕訳の作成・変更・削除をした人 | その他設定→優良電子帳簿に伴う操作履歴 | 優良電子帳簿を「使用する」にした後の操作のみ記録 |
| 自動登録ルールで登録されたかどうか | 自動で経理→自動登録ルールの適用→自動登録ルール一括適用の履歴 | — |
| 取引の一括編集・一括削除 | 取引の一覧の右上・・・→一括操作の履歴 | 削除した取引は復元不可 |
| 取引の登録者 | 取引画面の最下部 | 自動同期でルール登録された取引は事業所作成者の名義 |
| 請求書などの送付・編集・ダウンロード・取消 | freee請求書の書類のその他→操作履歴 | 会計の仕訳の履歴とは別の機能 |
公式ヘルプ「自動で経理のよくある質問と対処方法」「優良電子帳簿について」「登録した取引を修正・削除する」「操作履歴を確認する」などをもとに整理しました。
16-01プラン未契約になったら、登録していた取引が表示されなくなった#
よくある症状
お試し期間が終わった、または有料プランを更新しなかったところ、取引の一覧が見られず、登録も編集もできなくなりました。「これまでのデータが消えてしまったのでは」と心配になります。
原因
- お試し期間や有料契約が終わってプランがない状態を「プラン未契約」といいます。プラン未契約では、取引の登録・閲覧・編集・削除ができません。
- 取引データは見えなくなっているだけで、消えてはいません。有料プランを契約すれば、また閲覧・編集できるようになります。
- プラン未契約になると、口座の同期・連携や、freeeアプリストアのアプリなどAPIを使った連携が随時解除されて止まります。取り込み済みの明細などのデータは保存されています。
- お試しプランでも、取引データを閲覧・編集できるのは直近1か月に登録した分だけで、ファイルボックスの取り込み枚数などにも上限があります。
正しい操作
- その他設定→プラン・お支払いで、契約中のプランと次回お支払い日を確認します。
- 使い続ける場合は、有料プランを契約します。非表示だった取引が再び表示され、閲覧・編集できるようになります。
- 口座の同期やアプリの連携は、有料プランの契約後にもう一度連携設定をすると再開できます。
- お試し期間中に有料プランを契約すると、その時点でお試し期間は終わります。個人プランの記事では、お試しの残り日数は消滅すると明記されています。
- プラン未契約でも、法人は「口座」「設定」「ヘルプ」メニュー(個人は「設定」「ヘルプ」メニュー)、事業所の設定・切り替え、プランお支払い設定は使えます。freee請求書(新しい帳票機能)での請求書類の作成・閲覧・編集もできます。
| 機能 | 有料プラン | お試しプラン | プラン未契約 |
|---|---|---|---|
| 取引データの閲覧・編集 | 無制限 | 直近1か月に登録した分のみ | 利用不可(非表示。削除はされない) |
| 口座の同期・連携 | 利用可 | 利用可 | 利用不可(連携は随時解除) |
| ファイルボックスへの取り込み | プランの上限まで(個人スターターは月5枚) | 法人は月5枚まで(個人はプランにより月5枚または15枚) | 利用不可 |
| 仕訳帳・総勘定元帳のCSV・PDF出力 | 無制限 | 10行(10データ)までのお試し | 利用不可 |
| 取引データのCSV出力 | 無制限 | 利用不可 | 利用不可 |
| 決算書(法人)・確定申告書類(個人) | 出力まで可能 | 法人はプレビューまで、個人は入力まで | 法人はアドバイザーと紐づく事業所のみ(PDF出力不可)、個人は利用不可 |
公式ヘルプ「【法人】freee会計のプランについて(2024年7月以降)」「【個人】freee会計のプランについて」の「お試しプラン・プラン未契約の機能制限」をもとに整理しました。
解約するときの注意
電子帳簿保存法に対応してfreeeに保存した電子ファイルは、法定保存期間(原則7年間、最長10年間)の保存が必要です。紙の原本を廃棄している場合、利用をやめてもこの期間はアカウントと事業所を削除しません(第8章を参照)。
16-02誰が明細を登録・解除したのか、履歴で確認できない#
よくある症状
登録したはずの明細が「登録待ち」に戻っていたり、覚えのない明細が「登録済み」になっていたりします。誰の操作かを調べようとしましたが、履歴が見つかりません。
原因
- 明細の登録・解除を行ったユーザーは、優良電子帳簿機能を有効にしている場合に、優良電子帳簿に伴う操作履歴(または仕訳関連履歴画面)で確認できます。
- 優良電子帳簿機能をONにしていない事業所では、明細を登録・解除した記録そのものが残りません。
- 有効にした時点より前の操作は、さかのぼって履歴を取得できません。
正しい操作
- 先に、自動登録ルールによる登録ではないかを確認します。取引入力→自動で経理→自動登録ルールの適用→自動登録ルール一括適用の履歴で結果が「成功」なら、ルールで自動登録されています(第4章を参照)。
- 明細一覧で、問題の明細の「更新日」を控えます。履歴を探す手がかりになります。
- 優良電子帳簿を有効にしている場合は、その他設定→優良電子帳簿に伴う操作履歴の「仕訳」タブで、検索条件の「変更日」と「操作」を指定して絞り込み、「操作ユーザー」の列を確認します。勘定科目・タグの変更は「マスタ」タブ、固定資産は「固定資産台帳」タブで確認します。
- 有効にしていない場合は、次に備えて設定します。その他設定→事業所の詳細設定の「仕訳関連設定」で「仕訳番号形式」を「数字」か「英数字」にして保存し、「優良電子帳簿」で「使用する」を選んで保存します。
- 設定は期初に行います。年度の途中でONにしても履歴の記録は始まりますが、優良電子帳簿の要件を満たすのは翌年度からです。
制度との関係
優良電子帳簿にしたうえで、法定申告期限までに所轄の税務署へ届出書を出すなどの要件を満たすと、過少申告加算税が5%軽減されます。個人の青色申告特別控除65万円は、優良電子帳簿の保存かe-Taxによる電子申告のどちらかが要件の一つです(令和4年(2022年)分以降)。優良電子帳簿をONにしない場合も、「その他の電子帳簿」として届出なしで帳簿を電子保存できます。
16-03取引の「登録者」が実際に操作した人と違う/取引をまとめて削除した人を確かめたい#
よくある症状
取引画面の下部に表示される登録者が、明細を処理した担当者ではなく事業所作成者(社長など)になっています。取引の一覧から多くの取引が消えていて、いつ誰がまとめて削除したのかも知りたいです。
原因
- 取引の「登録者」は、取引ができた経緯によって決まります。口座の自動同期で取り込まれ、自動登録ルールで登録された取引は、事業所作成者が登録者になります。
- 未決済取引の消込をしても、取引の登録者は更新されません。
- 取引の一覧で複数の取引を選んで一括削除すると、取引が消え、元の明細は「登録待ち」に戻ります。削除した取引は復元できません。
正しい操作
- 取引を開いて画面の最下部で登録者を確認し、下の表で取引ができた経緯を当てはめます。
- 取引の一括編集・一括削除は、取引入力→収入・支出形式(取引の一覧・登録)の右上・・・→一括操作の履歴で確認します。履歴の行をクリックすると、その一括操作の詳細が表示されます。
- 一括削除をする前に、取引・口座振替・仕訳のデータをCSVでバックアップします。+更新の内容は取引データのエクスポートに含まれないため、仕訳帳のエクスポートも出しておきます(第15章を参照)。
- 操作したユーザーを確実に残したい場合は、登録者の欄に頼らず、前の項目の優良電子帳簿を有効にしておきます。
| 取引ができた経緯 | 操作 | 登録者 |
|---|---|---|
| 自動登録ルールで自動的に登録 | 明細アップロード | アップロードした人 |
| 自動登録ルールで自動的に登録 | 口座の手動同期 | 同期ボタンを押した人 |
| 自動登録ルールで自動的に登録 | 口座の自動同期 | 事業所作成者 |
| 自動登録ルールで自動的に登録 | PublicAPIからの明細登録 | アプリ作成者 |
| 自動登録ルールで自動的に登録 | 明細の一覧から手動で新規作成 | 手動登録を実行した人 |
| 自動で経理の画面で登録 | 一覧・詳細画面で登録 | 登録した人 |
| 自動で経理の画面で登録 | 「最新の自動登録ルールの適用」を実行 | 実行した人 |
公式ヘルプ「自動で経理のよくある質問と対処方法」の「会計の取引の登録者を知りたい」をもとに整理しました。いずれの場合も、未決済取引の消込では登録者は更新されません。
16-04法人の新プランで、部門の階層・承認・月締めなど使いたい機能が見当たらない#
よくある症状
「部門を階層で作れない」「経費精算の承認を2段階にできない」「月締めのメニューがない」「銀行口座をこれ以上同期できない」など、以前の画面や他社の事例で見た機能が使えません。
原因
- 2024年7月1日(令和6年7月1日)以降に新規契約・契約更新した法人には、新プラン(ひとり法人・スターター・スタンダード・アドバンス・エンタープライズ)が適用され、プランごとに使える機能が違います。
- 旧プランからは、契約更新時にミニマム→ひとり法人、ベーシック→スターター、プロフェッショナル→アドバンス、エンタープライズ→エンタープライズが自動で適用されます。
- 公式ヘルプの記事の中には、対象プランを旧プラン名で書いているものもあり、今の契約に当てはめにくいことがあります。
- 同期できる銀行口座数は同期設定の上限です。口座の登録数に上限はなく、クレジットカードなど銀行以外の口座の同期は数に含みません。
正しい操作
- その他設定→プラン・お支払いで、契約中のプランを確認します。
- 下の表で、使いたい機能が含まれるプランを確認します。
- 表の※の機能(月締め・仕訳承認、ひとり法人の入金管理・支払管理レポートなど)は、アドバイザー制度会員の税理士などがアドバイザー権限で使う場合、プランに関係なく利用できます。※のプランで月締めを実行・解除したいときは、アドバイザーに依頼します。
- 上位プランの機能を試したいときは、有料プランの契約後に上位プランを30日間お試しできます。期間が終わると契約中のプランに戻り、お試しは繰り返せません(1年でリセット)。
- 同期する銀行口座が100を超えても同期そのものは使えますが、101個目以降の同期の不具合はサポートの対象になりません。
| 主な機能 | ひとり法人 | スターター | スタンダード | アドバンス | エンタープライズ |
|---|---|---|---|---|---|
| 基本料金内のメンバー数 | 1人(追加は2人まで) | 3人 | 3人 | 5人 | 問い合わせ |
| 部門 | 2つまで・1階層 | 数は無制限・1階層 | 2階層 | 5階層 | 5階層 |
| セグメントタグ | — | — | — | 3つ | 3つ |
| 経費精算・申請 | — | 経費精算のみ(承認1段階) | 経費精算のみ(承認1段階) | 経費・購買・支払・各種申請(承認最大15段階) | アドバンスと同じ |
| 入金管理・支払管理レポート | ※ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| カスタム権限・グループ管理 | — | — | ○ | ○ | ○ |
| 月締め | 本締め・仮締めとも※ | 本締め・仮締めとも※ | 本締め○・仮締め※ | 本締め・仮締め○ | 本締め・仮締め○ |
| 仕訳承認 | ※ | ※ | ※ | ○ | ○ |
| 同期できる銀行口座数 | 20 | 20 | 50 | 100 | 100 |
| スマホアプリでの取引登録・レポート閲覧 | ○ | ○ | ○ | 不可(経費精算モードのみ) | 不可(経費精算モードのみ) |
| IPアドレス制限・イベントログ・二要素認証の必須化 | — | — | — | — | ○ |
| 電話サポート | — | 予約電話 | 直通電話 | 直通電話 | 直通電話 |
| freee人事労務の付帯 | ひとり法人向けプラン1人分 | — | — | — | — |
※はプランの標準機能としては使えず、アドバイザー制度会員(税理士等)がアドバイザー権限で使う場合のみ利用可能。公式ヘルプ「【法人】freee会計のプランについて(2024年7月以降)」の機能表から主な項目を抜き出しました。料金は公式のプランページで確認してください。
個人プラン(スターター・スタンダード・プレミアム)の主な違い
| 主な機能 | スターター | スタンダード | プレミアム |
|---|---|---|---|
| 確定申告書・青色申告決算書 | ○ | ○ | ○ |
| 消費税申告 | — | ○ | ○ |
| ファイルボックスの取り込み | 月5枚まで | 月10GBまで | 月10GBまで |
| 入金管理・支払管理レポート、資金繰りレポート、月次推移 | — | ○ | ○ |
| 月締め(本締め) | — | ○ | ○ |
| 仕訳承認・仮締め、カスタム権限、部門階層・配賦、経費精算 | — | — | ○ |
| メンバー招待 | アドバイザー制度加入者のみ | 管理者を含め3人(追加可) | 管理者を含め3人(追加可) |
| 電話サポート | — | — | ○ |
入力おまかせプランは、プレミアムの機能に記帳代行が付いたプランです。プレミアムと入力おまかせは年額払いのみです。2024年7月以降に新規契約・契約更新した個人プランでは、銀行口座の同期は20口座までです(クレジットカードなど銀行以外の口座は21口座以上も同期できます)。
16-05スマホアプリで取引登録やレポートが使えない・Web版と同じ操作ができない#
よくある症状
外出先でスマホアプリを開いても、取引を登録する画面やレポートが見当たらず、経費精算の画面しか出てきません。赤伝の取引を登録したい、ファイルボックスの書類の情報を直したい、という操作もアプリではできませんでした。
原因
- 2024年4月15日(令和6年4月15日)から、プランによってはスマホアプリで取引の登録やレポートの閲覧ができなくなっています。法人のプラン機能表では、アドバンス・エンタープライズプランはアプリでの取引登録やレポート閲覧ができず、経費精算モードのみとされています。
- 個人プランの機能表でも、モバイル版では消費税申告・試算表・仕訳帳や総勘定元帳・資金繰りレポート・月締め・エクスポートやインポート・税理士招待などが使えないとされています。
- 返品・返金(赤伝)の取引は、iOS版・Android版のアプリから登録できません(公式記事の記載は2021年(令和3年)6月時点)。
- ファイルボックスの「ファイルを改訂する」「ファイルの登録情報を変更する」はアプリでは対応しておらず、アプリの絞り込みでは発行元で検索できません。
正しい操作
- アプリは、明細の取り込みと記帳、領収書を撮影してファイルボックスに保存し取引を登録する、登録済みの取引を確認・編集する、といった日々の作業に使います。アプリで入力した内容はWeb版と自動で同期されます。
- 試算表や資金繰りレポートの確認、決算、消費税申告、帳簿のエクスポート、赤伝の登録、ファイルの改訂や登録情報の変更は、Web版で行います。
- 法人のアドバンス・エンタープライズプランで取引登録やレポートが必要なときは、Web版を使います。
- 銀行口座の連携で、アプリからの認証操作で認証ページに移動できない場合は、Web版で認証操作を行います。
- 個人でiOSアプリ内課金によりスターター・スタンダードプランを購入した場合、メンバー招待枠の追加購入やサポートオプションの購入はできません。
| 作業 | スマホアプリ | Web版 |
|---|---|---|
| 明細の取り込みと取引の登録 | ○(法人のアドバンス・エンタープライズは不可) | ○ |
| 領収書を撮影してファイルボックスに保存 | ○ | ○ |
| ファイルの改訂・登録情報の変更 | 非対応 | ○ |
| 返品・返金(赤伝)の取引登録 | 非対応 | ○ |
| 試算表・仕訳帳・総勘定元帳・資金繰りレポート | 利用不可(個人プランの機能表) | ○ |
| 消費税申告・月締め・エクスポート | 利用不可(個人プランの機能表) | ○ |
| 所得税の確定申告書の作成 | 一部(直接編集などはWeb版) | ○ |
公式ヘルプ「Android版 freee会計でできること」「【個人】freee会計のプランについて」「【法人】freee会計のプランについて(2024年7月以降)」と、赤伝の登録・ファイルボックス(電子帳簿保存法)・銀行と連携の各記事をもとに整理しました。
16-06請求書のメール送付や経費精算に従量課金がかかった/何件と数えるのか分からない#
よくある症状
請求書をまとめて作成・メール送付した月や、顧問税理士が経費精算を承認した月に、基本料金とは別の従量課金が発生していました。何通送ると何件になるのか、誰の操作が数えられるのかが分かりません。
原因
- 法人の新プランのうちスターター以上では、帳票の送付と、経費精算・各種申請の申請・承認が従量課金の対象です。ひとり法人プランは対象外です。
- 送付の対象は、CSVインポート・PDFインポートで一括作成した帳票と、カスタムテンプレートで作成した請求書を、freeeからメールまたは帳票共有ポータルで送付した場合です。同じ日に同じ取引先へ送った分は、何通でも1件と数え、帳票の種類が違っても同じです。
- 申請・承認は、その月に申請か承認をしたユーザーの人数で数えます。同じ人が何回操作しても1人です。認定アドバイザーが顧問先の事業所で申請・承認した場合も対象です(スターター・スタンダードは経費精算のみ)。
- 郵送代行は、一括作成した帳票に限らず1件ごとに料金がかかります。プラン改定前にインポートで作成した帳票でも、改定後にメール送付すれば従量課金の対象です。
正しい操作
- 一括作成した帳票を同じ取引先へ複数送るときは、同じ日にまとめて送ると1件で済みます。
- メール(Web共有リンクまたはPDF添付)と帳票共有ポータルの両方を指定すると取引先には2通届きますが、同じ日・同じ取引先への送付なので1件と数えられます。
- 顧問税理士に経費精算の承認を任せる場合は、承認した月の対象人数に含まれることを前提に、承認経路を決めます。
- お試しプラン中は、従量課金の費用は発生しません。
- 従量課金の決済に失敗したまま一定期間が過ぎると、メール送付が使えなくなります。決済方法の再登録は、freeeアカウント管理の事業所管理→請求履歴から行います(freee請求書の第5章を参照)。
| 従量課金の対象 | 数え方 | 例 |
|---|---|---|
| 一括作成・カスタムテンプレートの帳票のメール送付、帳票共有ポータル送付 | 同じ日・同じ取引先への送付は1件 | 9月1日にA社へ請求書2通と見積書1通を送付:1件。9月1日と9月8日にA社へ1通ずつ送付:2件 |
| 経費精算・各種申請の申請・承認 | その月に操作したユーザーの人数 | 同じ月に同じ人が5回承認:1人 |
| 郵送代行 | 1件ごと | 一括作成でない帳票も対象 |
公式ヘルプ「【法人】freee会計のプランについて(2024年7月以降)」の「従量課金について」をもとに、例は別の日付・件数に置き換えて整理しました。金額は公式ページで確認してください。
この章のチェックリスト
公式ヘルプ・出典
このページで参照したfreee公式ヘルプの記事(88本・章ごと)
第1章 freee会計の記帳の考え方(取引・決済・消込・口座振替)
- 2.1 「取引」とは
- 3.1 入力タイプ:取引・口座振替・消込
- 4.4.4 未決済取引の消込でのよくあるお困りごとと対処法
- freeeの「取引」で作成される仕訳について知りたい
- freee会計で消費税申告を行う(消費税申告ライト)
- 他社会計ソフトから仕訳データを移行する
- 手動で取引を登録する
- 消費税・税区分の設定を行う
- 現金の残高ズレ・マイナス残高を解消する
- 登録した取引を修正・削除する
- 税区分の種類と選び方について
- 自動で経理で登録した取引を解除する
- 資金の移動を登録する(口座振替(口座間移動))
第2章 初期設定で後から困らないために
- freee会計の初期設定の流れ(新設法人の場合)
- 【個人】プライベート資金での取引の登録方法
- 【個人】開始残高を設定する
- 【法人】年度締めを行う
- 【法人】開始残高を設定する(設立2期目以降法人)
- インボイス制度における特例
- インボイス制度買い手側関連の設定を行う
- 取引先・品目・部門・メモタグ・セグメント・備考を活用する
- 消費税・税区分の設定を行う
- 現金の残高ズレ・マイナス残高を解消する
- 税区分の種類と選び方について
第3章 銀行・クレジットカード連携と明細の取り込み
- クレジットカードの利用内容を記帳する(一括払い)
- クレジットカード口座の残高ズレを解消する
- 不要な明細を無視する
- 取引の一覧で絞り込み機能・重複チェック機能を活用する
- 取引登録時に自動で重複チェックを行う
- 口座が連携(同期)できない時の対処方法
- 銀行と連携(同期)する
- 銀行やカードの明細を手動で取り込む(明細アップロード)
第4章 自動で経理(登録・推測・自動登録ルール)
- 優良電子帳簿について
- 取引のひな型を作成する(取引テンプレート)
- 明細の自動登録ルールを設定する
- 登録した取引を修正・削除する
- 自動で経理から取引を登録する
- 自動で経理で登録した取引を解除する
- 自動で経理のよくある質問と対処方法
- 自動登録ルールで「XXを登録する」が実行されない場合の対処方法
- 複数行の取引を登録する
第5章 未決済取引と消込(売掛金・買掛金)
- 4.4.4 未決済取引の消込でのよくあるお困りごとと対処法
- 【個人】源泉徴収の対象となる収入取引を登録する
- 【法人】年度締めを行う
- 年度をまたいで売掛金や買掛金を消し込むには?
- 未決済取引の決済ステータスだけ未決済→完了にしたい
- 未決済取引の消し込み金額に過不足があった時の記帳方法
- 未決済取引の消込についてのよくある質問と対処方法
- 未決済取引を消込する(売掛金の入金・買掛金の支払いなど)
- 登録した取引を修正・削除する
- 登録済みの未決済取引に対して返品・返金(赤伝)の仕訳を登録する
- 税区分の種類と選び方について
- 自動で経理で登録した取引を解除する
- 貸倒損失の計上・経過勘定などの振替を行う(+更新)
- 返金・返品を記帳する
第6章 取引の登録・修正・削除
- 【個人】源泉徴収の対象となる収入取引を登録する
- 【法人】年度締めを行う
- 取引のひな型を作成する(取引テンプレート)
- 取引の編集・削除ができないのはなぜ?
- 取引・口座振替(口座間移動)のエクスポート
- 特定の期間を仮締め・本締めする(月締め)
- 現金の残高ズレ・マイナス残高を解消する
- 登録した取引を修正・削除する
- 自動で経理で登録した取引を解除する
- 複数行の取引を登録する
- 貸倒損失の計上・経過勘定などの振替を行う(+更新)
- 銀行口座の残高ズレを解消する
第7章 口座振替と二重計上の防止
- 6.2 残高ズレをチェックして修正する
- 【個人】プライベート資金での取引の登録方法
- クレジットカードの利用内容を記帳する(一括払い)
- クレジットカード口座の残高ズレを解消する
- 不要な明細を無視する
- 取引の一覧で絞り込み機能・重複チェック機能を活用する
- 取引登録時に自動で重複チェックを行う
- 現金の残高ズレ・マイナス残高を解消する
- 登録した取引を修正・削除する
- 社員が会社の経費を立て替えた場合の記帳方法
- 資金の移動を登録する(口座振替(口座間移動))
- 銀行口座の残高ズレを解消する
第8章 ファイルボックス(証憑)と電子帳簿保存法
- 【個人】プライベート資金での取引の登録方法
- インボイス制度買い手側関連の設定を行う
- ファイルボックスで取り込んだ領収書を帳簿付けする
- レシート類の取り込み機能(ファイルボックス)について
- 優良電子帳簿について
- 取引の一覧で絞り込み機能・重複チェック機能を活用する
- 取引先とやり取りした各種帳票類をファイルボックスで管理する(電子帳簿保存法)
- 社員が会社の経費を立て替えた場合の記帳方法
- 自動で経理から取引を登録する
- 電子帳簿保存法の開始準備をする
第9章 経費精算・立替と給与の記帳
- freee会計を使った経費精算の流れ
- 【個人】プライベート資金での取引の登録方法
- 労働保険の年度更新について(毎年7月)
- 登録した取引を修正・削除する
- 社会保険料の納付の処理をする(毎月末)
- 社員が会社の経費を立て替えた場合の記帳方法
- 給与・役員報酬の支払いを記帳する
- 給与取引連携機能で対応できないケース
- 給与明細の取引をfreee会計で決済する
- 給与明細の確定時にfreee会計に登録される取引
- 給与明細を未確定に戻す際の注意点は?
- 自動で経理のよくある質問と対処方法
第10章 消費税・インボイス
- freee会計で消費税申告を行う(消費税申告ライト)
- freee会計の消費税の端数処理について
- インボイス制度における特例
- インボイス制度買い手側関連の設定を行う
- インボイス登録などで期の途中から課税事業者になった場合の注意点
- 取引のひな型を作成する(取引テンプレート)
- 手動で取引を登録する
- 消費税の仕入税額控除の経過措置について
- 消費税・税区分の設定を行う
- 登録した取引を修正・削除する
- 税区分の種類と選び方について
第11章 固定資産台帳と減価償却
- freee会計の初期設定の流れ(新設法人の場合)
- 【個人】固定資産を登録する(固定資産台帳)
- 【個人】開始残高を設定する
- 【法人】固定資産を登録する(固定資産台帳)
- 【法人】年度締めを行う
- 他社会計ソフトから仕訳データを移行する
- 固定資産の減価償却について
- 固定資産を除却する
- 特定の期間を仮締め・本締めする(月締め)
- 試算表(損益計算書・貸借対照表)を確認する
第12章 月次チェック(残高照合とレポート)
- 6.2 残高ズレをチェックして修正する
- クレジットカード口座の残高ズレを解消する
- 月次推移(損益計算書・貸借対照表)を確認する
- 現金の残高ズレ・マイナス残高を解消する
- 試算表(損益計算書・貸借対照表)を確認する
- 資金繰りレポートでキャッシュフローを確認する
- 銀行口座の残高ズレを解消する
第13章 決算・申告と締め
- freee会計 新メニューバー 活用ガイド
- freee会計で消費税申告を行う(消費税申告ライト)
- freee会計で行う確定申告の流れ
- 【法人】freee会計のプランについて(2024年7月以降)
- 【法人】年度締めを行う
- 【法人】決算と税務申告の流れ
- クレジットカード口座の残高ズレを解消する
- 他社会計ソフトから仕訳データを移行する
- 取引の編集・削除ができないのはなぜ?
- 家事按分を登録する
- 特定の期間を仮締め・本締めする(月締め)
- 銀行口座の残高ズレを解消する
第14章 メンバー・権限・税理士との共有
- freee会計のメンバー招待・権限
- 【個人】freee会計のプランについて
- 【法人】freee会計のプランについて(2024年7月以降)
- メンバーの招待方法と権限管理
- メールアドレスで従業員を招待する
- 取引・口座振替(口座間移動)のエクスポート
- 操作権限を管理する
- 税理士・会計士にfreeeの情報を共有する
第15章 データ移行・インポート/エクスポート
- 2.1 「取引」とは
- 4.4.4 未決済取引の消込でのよくあるお困りごとと対処法
- 【個人】freee会計のプランについて
- 【法人】freee会計のプランについて(2024年7月以降)
- 【法人】他社会計ソフトからのデータ乗り換えの流れまとめ
- 【法人】年度締めを行う
- 仕訳帳をCSV形式・PDF形式で出力する(印刷する)
- 他社会計ソフトから仕訳データを移行する
- 取引・口座振替(口座間移動)のエクスポート
- 銀行やカードの明細を手動で取り込む(明細アップロード)
第16章 プラン・スマホアプリ・操作履歴
このページについて(情報の基準日・出典・免責)
- 内容は2026年9月17日時点のfreee公式ヘルプと法令に基づきます。freeeの画面・仕様・プランは変更されることがあるため、操作の前にリンク先の公式ヘルプで最新の内容を確認してください。
- 本ページは、ジェイスタート会計事務所が独自に作成した解説です。フリー株式会社(freee K.K.)の公式ページではなく、同社の監修・承認を受けたものではありません。
- 画面画像は、各画像の下に記載した「freee ヘルプセンター」の記事から、解説に必要な範囲で引用しています(画像の加工はしていません)。画像と記事の著作権はフリー株式会社に帰属します。
- 「freee」「freee会計」「freee人事労務」「freee請求書」は、フリー株式会社の商標または登録商標です。
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「残高が合わない」「二重計上を整理したい」「インボイスの税区分をまとめて見直したい」「年末調整の設定が不安」など、freeeの運用で困っている点を、公認会計士・税理士の事務所として一緒に整理します。
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- AIで経理を効率化するClaude Cowork 経理活用ガイド
- 会計事務所の職員向け会計事務所 実務ハンドブック
- 2026年10月1日以降の免税事業者からの仕入れを「課対仕入(控80)」で登録してしまう
- 免税事業者からの仕入れが全額控除で集計される/経過措置の税区分が選択肢に出ない
- 経過措置の税区分では消費税額を手で直せない/取引テンプレートで選べない
- インボイスのない少額の仕入れや電車代まで、経過措置の税区分で登録している
- 2割特例はいつまで使えるのか/法人も3割特例を使えると思っていた
- 期の途中でインボイス登録して課税事業者になったのに、免税期間の取引まで消費税が集計される
- 簡易課税に切り替えたのに、売上値引高などの税区分が変わらない
- 「暫定登録用の税区分で登録されている取引があるため申告書を提出できません」と出て申告書が作れない
