freee人事労務(freeeの給与計算サービス)を使う担当者向けに、実務で引っかかりやすいポイントを症状から引けるようにまとめたガイドです。設定を変えても明細に反映されない、1人だけ直すつもりで全員が未確定になる、社会保険料が0円や1円ずれる、月額変更届の対象に上がらない、子ども・子育て支援金、賞与の所得税、住民税の年度切替、令和8年分の年末調整、会計連携の二重計上まで、原因と正しい操作をfreee公式ヘルプへのリンクと画面画像つきで解説します。
年月ナビ、給与明細の確定と未確定、手当と固定残業代、社会保険の等級と徴収月、賞与、住民税、年末調整、会計連携まで。「freee給与」を探している方も、給与計算で引っかかるポイントをここから引けます。
1項目=1つのつまずき
見出しは「画面で起きていること」です。検索窓に症状の言葉(例:二重、差額、0円、反映されない)を入れると、該当する項目だけに絞り込めます。画面画像はクリックで拡大できます。
目印(タグ)
- 頻出
- 二重計上
- 残高・金額ズレ
- 制度改正
- 取り消せない操作
- 設定ミス
- プラン・権限
「頻出」は多くの人が引っかかる所、「取り消せない操作」は実行前に確認が必要な所です。タグのボタンで絞り込めます。
- 設定や従業員情報を変えたのに、その月の給与明細に反映されない第1章
- 1人分だけ直すつもりで「未確定に戻す」を押したら、全員の明細が未確定になった第6章
- 直接編集した明細に、勤怠や従業員情報の修正が反映されない第6章
- 社会保険料の控除月が1か月ずれる(翌月徴収と当月徴収、途中で変えたときの影響)第2章
- 健康保険・厚生年金保険を設定したのに、社会保険料が0円になる第2章
- 手当の「所得税の計算」「割増賃金の基礎」などの選択を誤り、残業代や保険料がずれる第3章
- 固定残業代を超えた分が出ない、深夜・休日の割増が固定残業代と別に出る第3章
- 月の途中で入社・退職した人の給与が満額で計算される(日割り計算が効かない)第3章
- 昇給したのに月額変更届(随時改定)の対象者に上がらない第8章
- 算定基礎届や月額変更届で決まった等級が、給与の保険料に反映されない第8章
- 明細に「子ども・子育て支援金」が増え、健康保険料が1円合わない第8章
- 賞与の所得税が合わない/賞与明細を発行できない第7章
- 令和8年分の年末調整で何が変わるのか/freeeで何を確認すればよいか分からない第12章
- 年末調整の還付・追徴が12月の給与明細に反映されない第12章
- 給与や社会保険料が二重に計上される第14章
- 退職した従業員を「削除」したら、源泉徴収票が出せなくなった第4章
該当する項目がありません。言葉を短くするか、タグの選択を外してください。
製品とプラン、年月ナビの考え方、事業所・給与規定・従業員の設定。
freee人事労務の基本(製品名・プラン・年月ナビ)
freeeで給与計算をする製品は「freee人事労務」です。使い始めに多いつまずきは、製品名やプランの取り違えと、画面上部の「年月ナビゲーション」の読み違えの2つです。年月ナビゲーションで選ぶ月は給与の支払月で、設定や従業員情報の変更は、選んだ月とそれ以降の月にだけ反映されます。この章では、操作に入る前に押さえておきたい製品の範囲、プランによる制限、年月の考え方をまとめます。
まず全体像:freee人事労務の利用の流れ
公式の使い方ガイドは「基本設定」「毎月の給与計算」「年末調整」の3ステップで説明しています。上の図は、実務の区切りがわかるように振込・帳簿付けを分けて示したものです。設定は第2章と第3章、給与明細の確定は第6章、会計連携は第14章、年末調整は第12章で扱います。
01-01「freee給与」で検索しても設定方法が見つからない/契約したのに給与計算ができない#
よくある症状
「freee給与 締め日」などで検索しても、公式ヘルプの該当ページにたどり着けません。freeeを契約したはずなのに、給与計算のメニューが見当たらないという相談もあります。
原因
- 「freee給与」という名前の製品はありません。freeeの給与計算サービスの正式名は「freee人事労務」です。旧称は「給与計算freee」「人事労務freee」で、2021年(令和3年)のブランド統一で現在の表記になりました。
- freee人事労務には、給与計算を含む基本プランのほかに、特定の機能だけを使うプランがあります。「freee人事労務 勤怠管理」「freee人事労務 労務管理」「freee人事労務 勤怠・労務管理」は、いずれも給与計算を含みません。
- ヘルプセンターには、別製品の「freee勤怠管理Plus」や、社会保険労務士に業務を委託するサービス「freee人事労務アウトソース」向けの記事も並んでいます。
| 契約しているもの | 給与計算 | 使える範囲 |
|---|---|---|
| 基本プラン(ミニマム/スターター/スタンダード/アドバンス) | できる | 勤怠・給与計算・年末調整・労務手続き(範囲はプランで異なる) |
| ひとり法人(会計プラン付帯) | できる(1人分) | freee会計の法人新プランに付く、ミニマム相当の1ID |
| freee人事労務 勤怠管理 | できない | 給与計算・労務管理を除く機能 |
| freee人事労務 労務管理 | できない | 勤怠管理・給与計算を除く機能 |
| freee人事労務 勤怠・労務管理 | できない | 給与計算を除く機能 |
| 年末調整プラン | できない | 年末調整に必要な機能(書類回収・税額計算・書類出力・電子申告) |
| 年末調整ペーパーレスプラン | できない | 年末調整の情報収集とCSV出力など(還付・追徴の計算は不可)。新規申込みは2026年7月末(令和8年7月末)で終了 |
公式ヘルプ「freee人事労務のプラン・料金について」をもとに整理しました。料金は記載していません。
正しい操作
- 検索するときは「freee人事労務」と機能名を組み合わせます(例:「freee人事労務 締め日支払い日」)。
- 画面上部のプラン名、または設定→プラン・お支払いで、契約中のプランと従業員数を確認します。
- 給与計算を含まないプランを契約していた場合は、基本プランへの変更を検討します。
- 公式ヘルプを読むときは、記事冒頭の「対象プラン」欄に自社のプランが含まれているか、freee人事労務(本体)向けの記事かを確かめてから手順を追います。
01-02設定や従業員情報を変えたのに、その月の給与明細に反映されない#
よくある症状
基本給や手当を変更して保存したのに、今月の給与明細の金額が変わりません。反対に、来月から変えるつもりだった変更が、今月の明細に入ってしまうこともあります。
原因
- freee人事労務は、従業員情報などのデータを月ごとに持っています。変更は、年月ナビゲーションで選んでいた月と、それ以降の月に反映されます。それより前の月には反映されません。
- 年月ナビゲーションで選ぶ月は給与の支払月で、勤務した月ではありません。たとえば「15日締め翌月25日払い」で10月を選ぶと、10月25日支払分(8月16日〜9月15日勤務分)の画面になります。
- 給与計算の開始方法が「手動で開始」の場合は、変更しても再計算の操作をするまで明細は変わりません(第5章)。
正しい操作
- 変更する前に、反映させたい給与の支払月を確認します。「月末締め翌月25日払い」で9月勤務分から変えるなら、選ぶ月は10月です。
- 従業員→従業員情報で対象の従業員を開き、画面上部の年月ナビゲーションで支払月を選んでから編集・保存します。勤怠・給与・賞与の各メニューでも、年月ナビゲーションの月は支払月です。
- 保存後、給与で同じ支払月の明細を開き、変更が反映されたか確認します。「手動で開始」の設定なら再計算を実行します。
- 設定の中にも、労働保険のように年月ナビゲーションで適用する支払月を選ぶ画面があります。保存前に、画面上部の年月を確認します。健康保険・厚生年金保険の「適用年月」は、選んだ月と反映される支払月の関係が徴収月の設定で変わります(第2章)。
支払日が締め日より早い事業所は考え方が変わります
「月末締め当月25日払い」のように支払日を締め日より早く設定していると、月給者の残業代や勤怠控除は前月の実績で計算されるため、データの変更が反映される月の考え方が通常と異なります。公式ヘルプには「9月支払分から変更したい場合は、年月ナビゲーションで10月を選んで変更する」という例が示されています。このような事業所では、変更後に実際の明細で反映月を必ず確認してください。
01-03さかのぼって従業員情報を直したのに、一部の月だけ古い内容のまま残る#
よくある症状
7月支払分から直すつもりで7月を選んで変更したのに、9月以降の明細には反映されていません。随時改定の等級をさかのぼって入れたのに、先に定時決定の等級を入れていた月から先は、定時決定の等級のままになっている、ということも起こります。
原因
- 変更は選んだ月以降に反映されますが、すでに未来の月で変更したデータは上書きされません。先に9月のデータを変更し、あとから7月のデータを変更すると、反映されるのは7月と8月だけで、9月以降は先に入力した内容が残ります。
- 未来の月に変更があることは、従業員詳細画面の注釈と、保存時の確認画面で知らせてくれます。対象は本人情報・外国籍情報・緊急連絡先・基本給と割増賃金・固定残業代・通勤手当・手当・控除・税・社会保険・労働保険のセクションです。家族情報や振込先口座などには表示されません。
正しい操作
- 変更したいセクションの見出しの横に「変更は○年○月まで適用されます」という注釈が出ていないか確認します。注釈は、今回の変更がどの月まで及ぶかを示しています。
- 保存時に「変更は○年○月まで適用されます」の確認画面が出たら、今回の変更内容と未来の月の内容を見比べてから保存します。
- 確認画面の上部にあるリンクから未来の月の従業員情報を開き、同じ内容に変更して保存します。変更のある月が複数あれば、月ごとに繰り返します。
- 従業員情報の一括更新、身上変更ワークフローの承認、年末調整からの変更では確認画面が出ません。これらで変更したあとは、各セクションの注釈で未来の月の変更の有無を確かめます。
住民税は年月で見え方が変わりません
従業員情報の「税」にある住民税は、当年6月〜翌年5月のどの月を選んで変更しても、同じ12か月分が表示されます。翌年6月以降の住民税は、入力しない限り0円です(第11章)。
01-04従業員に入力を頼めない・入退社の届出が作れない(ミニマムプランの制限)#
よくある症状
従業員に年末調整の申告を入力してもらおうとしても、依頼の操作ができません。資格取得届や離職票を作る画面が見当たらない、源泉徴収票を公開するボタンがない、という相談もあります。
原因
- ミニマムプランは給与計算を中心としたプランで、従業員自身による入力、入退社の届出、電子申請などは対象外です。
- freee会計の法人新プランに付く「ひとり法人(会計プラン付帯)」も、使える機能はミニマム相当です。
| 機能 | ミニマム | スターター以上 |
|---|---|---|
| 従業員による本人情報の入力 | 不可(管理者が入力) | 可 |
| 年末調整の従業員による入力 | 不可(管理者が入力) | 可 |
| 年末調整の電子申告 | 不可 | 可 |
| 源泉徴収票の公開 | 不可 | 可 |
| 入社手続きの届出 | 不可 | 可 |
| 退社時の届出 | 源泉徴収票のみ作成可 | 可 |
| 算定基礎届・月額変更届・賞与に関する届出 | 作成可(電子申請用CSVのダウンロードは不可) | 可 |
| 電子申請・電子申請用CSVファイルの作成 | 不可 | 可 |
| 従業員情報の一括更新 | 不可 | 可 |
| シフト制・フレックスタイム制などの労働時間制度 | 不可(固定時間制のみ) | 可 |
| 勤怠項目と連動した手当、経費精算の給与連携 | 不可 | 可 |
| web打刻・モバイルアプリを用いた打刻 | 不可 | スタンダード以上で可 |
公式ヘルプ「freee人事労務のプラン・料金について」のプラン別機能比較と「還付・追徴の反映、源泉徴収票の公開を行う」から、実務でつまずきやすい行を抜き出しました(2026年9月時点)。
正しい操作
- 画面上部のプラン名、または設定→プラン・お支払いで、契約中のプランを確認します。
- ミニマムのまま運用する場合は、従業員から紙やメールで情報を集め、管理者が入力します。年末調整も、回収した書類の内容を管理者が入力し、提出書類は紙で出力します。
- 従業員による入力、入退社の届出、電子申請を使いたい場合は、スタータープラン以上への変更を検討します。プラン・お支払いの確認/変更から、freeeアカウント管理の契約管理の画面に進めます。
- 電子申請は、スタータープラン以上であることに加えて、法人事業所であることやgBizIDプライムの取得なども条件です。お試しプランでは使えません(第13章)。
ダウングレード後に明細を未確定に戻すとき
スタータープラン以上からミニマムプランに変更したあとで給与明細を未確定に戻すと、「管理監督者」「裁量労働制」など上位プラン専用の勤務・賃金設定を使っていた従業員は、再計算時に給与データが消失すると公式ヘルプで注意されています。
01-05「ひとり法人(会計プラン付帯)」に切り替わらない/2人目の給与明細を確定できない#
よくある症状
freee会計を法人新プランにしたので、役員1人分の給与計算はfreee会計の料金だけで使えると聞いたのに、freee人事労務の契約が残ったまま、付帯のプランに切り替わっていません。付帯のプランで使い始めたあとに従業員を追加したら、2人目の給与明細を確定できない、という相談もあります。
原因
- 2024年7月1日(令和6年7月1日)から適用のfreee会計の法人新プランには、freee人事労務のミニマム相当の機能を1ID分使える「ひとり法人(会計プラン付帯)」が付きます。1IDは、1円以上の給与明細を確定できるのが1人分という意味です。
- freee人事労務をすでに契約している事業所では、契約中のプランとID数が優先されます。付帯の1IDが上乗せされることはなく、契約中のID数を1人分減らすこともできません。
- 付帯のプランに切り替わるのは、契約中のfreee人事労務が解約された時点です。解約の手続きをしない限り、今の契約が続きます。
正しい操作
- 1円以上の給与明細を確定する人が、今後も1人だけかを確認します。2人以上になる場合は、付帯のプランでは足りないため、freee人事労務のミニマムプラン以上を契約します(契約従業員数が足りないときの表示と手続きは第6章)。
- 1人だけで運用する場合は、freee人事労務の契約の自動更新を解除し、「解約予定」の状態にします。
- 契約が終了すると、自動で「ひとり法人(会計プラン付帯)」に切り替わります。登録済みのデータも自動で引き継がれ、データ移行の操作は必要ありません。
- freee会計とfreee人事労務で契約の更新時期が違う場合は、公式ヘルプの例のように、freee人事労務を月払いに切り替えるなどして、終了の時期を合わせます。
切り替え後に変わること
使える機能はミニマム相当なので、従業員による入力や入退社の届出などは使えません(ミニマムプランの制限)。サポートはメールのみで、有料の電話サポートオプションは契約できません。
01-06お試し期間中に明細や振込データを出力できない/お試し終了後に給与明細が見られない#
よくある症状
お試し期間中に給与明細を作ったのに、個別の明細のファイルや総合振込依頼ファイルを出力できません。お試し期間が終わったら、給与明細一覧や勤怠一覧も表示されなくなりました。
原因
- サインアップ後30日間のお試しプランでは、有料プランの機能を試せますが、ファイル出力や会計連携などに制限があります。
- お試しの終了後や、有料プランの利用期間の終了後は「プラン未契約」になり、給与計算結果の閲覧を含む多くの機能が使えなくなります。
- プラン未契約になっても、事業所で設定した勤怠などのデータは消去されません。
| 機能 | お試しプラン | プラン未契約 |
|---|---|---|
| 給与明細一覧 | 制限なし | 閲覧不可 |
| 個別の給与明細 | ファイル出力不可 | 閲覧不可 |
| 総合振込依頼ファイル・住民税の振込依頼ファイル | ファイル出力不可 | ファイル出力不可 |
| 給与計算結果の会計仕訳自動連携 | 連携不可 | 連携不可 |
| 算定基礎届・月額変更届・所得税徴収高計算書 | ファイル出力不可 | ファイル出力不可 |
| 年末調整の個別計算結果 | 閲覧不可 | 閲覧不可 |
| 勤怠一覧の閲覧・登録 | 制限なし | 閲覧不可 |
公式ヘルプ「freee人事労務のプラン・料金について」の「プラン未契約・お試しプランの機能制限」から抜粋しました。
正しい操作
- 実際の給与支払いに使う月は、有料プランを契約してから、明細の出力、振込データの作成、会計連携を行います。
- 有料契約をしていない30日間のお試し中は、お試しの終了日を引き継いだまま、別のプランのお試しに切り替えられます。
- 有料プランを契約したあとでも、まだ試していない上位プランを30日間お試し利用できます。
- プラン未契約になった事業所でも、データは残っています。有料プランを契約してから、給与明細の確認や出力を行います。
この章のチェックリスト
事業所設定(締め日・支払日・保険・税)
給与計算の土台になるのが、締め日支払い日、健康保険・厚生年金保険、労働保険、所得税・住民税の事業所設定です。初期設定のあいだは「給与規定」画面でまとめて入力し、初期設定の完了後は設定メニューの各画面で確認・編集します。給与明細を確定すると、締め日と支払い日は簡単には変えられなくなります。最初の明細を確定する前に、この章の項目を一通り確認してください。雇用保険料や所得税・住民税の金額が合わないときの確認方法は、下の表から各章に進んでください。
まず全体像:事業所設定の場所と、間違えたときの症状
| 設定画面と主な項目 | 間違えると起きること | 詳しい説明 |
|---|---|---|
| 設定→締め日支払い日(締め日、支払い日、社会保険の徴収月) | 計算期間・支払月・社会保険料の控除月がずれる | 当月払いの制限、変更できない、徴収月 |
| 設定→健康保険・厚生年金保険(適用年月、健康保険団体、保険料率、事業所整理記号) | 社会保険料が0円になる、料率が古いまま、届出書類の番号が空欄 | 0円、組合健保、事業所の番号、料率改定の反映月は第8章 |
| 設定→労働保険(労災保険料率、雇用保険の業種、労働保険番号) | 雇用保険料・労災保険料がずれる、年度更新の書類の番号が空欄 | 事業所の番号、保険料の確認は第9章 |
| 設定→所得税・住民税(所得税計算方法、住民税徴収方法) | 所得税が税額表と違う、住民税月額の欄が表示されない | 所得税は第10章、住民税は第11章 |
| 書類→書類・手続き→所得税の納付(納期の特例の期間) | 納期の特例の設定が設定メニューに見当たらない | 第10章 |
| 設定→給与計算(手動で開始/自動で開始) | 勤怠や従業員情報を直しても、給与明細に反映されない | 第5章 |
公式ヘルプ「freee人事労務の事業所の設定を行う」「給与規定を設定する」「所得税徴収高計算書の納期特例の期間はどこで設定しますか?」をもとに整理しました。初期設定のあいだは、ホーム画面の「①給与規定の設定」から開く「給与規定」画面で、締め日支払い日・健康保険と厚生年金保険・労働保険をまとめて設定します。
02-01当月払いにしたら、時給・日給の人が翌月払いになり、残業代も前月分で計算される#
よくある症状
「月末締め当月25日払い」のグループを作ったところ、月給の人は当月払いになったのに、時給・日給の人は翌月払いの扱いになりました。月給の人の残業代や欠勤控除も、当月ではなく前月の勤怠で計算されています。
原因
- 締め日支払い日は、締め日(1〜30日または月末)と支払い日(1〜30日または月末)の組み合わせで作る「グループ」です。支払い日は当月か翌月かも選びます。
- 締め日より早い支払い日も設定できますが、その場合に当月払いになるのは月給者だけで、日給・時給者は翌月払いになります。
- このグループの月給者は、残業代や勤怠控除が前月の実績から計算されます。従業員情報の変更も、前月の情報から変更する扱いになります。
- 公式ヘルプの従業員情報の説明では、締め日より早い支払い日の従業員には、時給・日給の給与形態を設定できないとも案内されています。
正しい操作
- 設定→締め日支払い日を開き、各グループの締め日・支払い日と、適用している従業員の給与形態を確認します。
- 時給・日給の従業員を別の日程で払う場合は、新規作成から「アルバイト」のように別のグループを作ります。グループは複数作れます。
- グループ名は、締め日と支払い日がわかる名前にします。空欄で保存すると「15日締め(当月25日払い)」のような名前が自動で付きます。
- 作ったグループを、従業員を追加するときに該当する従業員へ適用します。
| 設定の例 | 計算する期間 | 支払い |
|---|---|---|
| 月末締め・翌月15日払い | 当月1日〜末日 | 翌月15日 |
| 15日締め・当月25日払い | 前月16日〜当月15日 | 当月25日 |
| 月末締め・当月25日払い(支払い日が締め日より早い) | 残業代・勤怠控除は前月の実績 | 当月25日は月給者のみ。日給・時給者は翌月払い |
02-02締め日・支払い日を変更できない、従業員のグループを付け替えられない#
よくある症状
給与の支払い日を変えることになり、締め日支払い日の編集画面を開いても、締め日や支払い日を変更できません。従業員を別のグループに移そうとしても変更できず、使わなくなったグループも削除できません。
原因
- グループを適用した従業員に確定済みの給与明細があると、そのグループは「社会保険の徴収月」以外の項目を変更できません。
- 従業員の側でも、給与明細が1つでも確定されていると、締め日支払い日のグループを変更できません。
- 適用している従業員がいるグループは削除できません。
正しい操作
- 公式ヘルプでは、締め日支払い日を変更するには、すべての給与明細を未確定に戻す必要があると案内されています。影響が大きいため、実行前に下の比較と第6章の注意点を確認します。
- 給与計算の開始方法が「自動で開始」の場合は、公式ヘルプの手順どおり、給与明細・給与明細一覧表・賃金台帳などを先にダウンロードし、「手動で開始」に切り替えてから未確定に戻します。
- 締め日支払い日を変更し、給与明細を確定し直します。必要なら給与計算の開始方法を元に戻します。
- 運用中の事業所で支払い日を変える場合は、未確定に戻す範囲が広くなるため、作業前にfreeeのサポートにも相談しておくと安全です。
NG:明細を確定してから日程を見直す
- 変更には、給与明細をすべて未確定に戻す必要がある
- 同じ締め日支払い日の全員の明細が未確定になり、freee会計に連携した取引の削除や、公開済みの明細の非公開が起きる
OK:最初の確定前にグループ分けを決める
- 役員・正社員・アルバイトなど、支払い日が違う単位でグループを作る
- 最初の給与明細を確定する前に、全員のグループと徴収月を確認する
02-03社会保険料の控除月が1か月ずれる(翌月徴収と当月徴収、途中で変えたときの影響)#
よくある症状
前の給与ソフトと社会保険料の控除月が1か月ずれている、入社した月の翌月に保険料が1か月分しか引かれていない、年齢到達や等級変更が思っていた支払月に反映されない、といった相談が多い設定です。
原因
- 社会保険料をどの支払月の給与から控除するかは、締め日支払い日のグループごとの「社会保険の徴収月」(翌月徴収/当月徴収)で決まります。freeeのヘルプでは、当月徴収を行うには労使協定が必要と案内されています。
- 入社した月に給与が発生しない場合、その月の社会保険料は自動計算されません。翌月の給与で2か月分を徴収する場合は、直接編集などで調整が必要です。
- 年齢で保険料の対象かどうかを判定する時点、保険料率の改定が反映される支払月、随時改定で標準報酬月額を変える月も、徴収月によって変わります。
| 項目 | 翌月徴収 | 当月徴収 |
|---|---|---|
| 健康保険・厚生年金保険の設定で、適用年月を2026年8月にした料率が使われる給与(料率改定は第8章) | 2026年9月支払分 | 2026年8月支払分 |
| 年齢で保険料の対象かどうかを判定する時点 | 支払月の前月末 | 支払月の末日 |
| 4月支払の給与で固定的賃金が変わり、7月から改定となる随時改定で、標準報酬月額を変更する年月 | 8月 | 7月 |
正しい操作
02-04健康保険・厚生年金保険を設定したのに、社会保険料が0円になる#
よくある症状
事業所の健康保険・厚生年金保険を設定したのに、給与明細の健康保険料や厚生年金保険料が0円になっています。
原因
- 社会保険の設定は事業所(設定メニュー)と従業員(従業員情報)の2か所にあり、どちらかが足りないと保険料が計算されません。
- 事業所側:「健康保険団体」が「未加入」のまま、または料率の設定方法が「保険料率」なのに料率が0%になっている。
- 事業所側で「定額(月単位)」を選んでいるのに、従業員の「厚生年金保険 標準報酬月額」が0円になっている。
- 従業員側:「社会保険」の健康保険・厚生年金保険が「非加入」になっている。または、保険料の計算方法が「直接入力」で、0円が入っている。
正しい操作
- 設定→健康保険・厚生年金保険を開き、健康保険団体と保険料率を確認して保存します。
- 従業員→従業員情報で該当者を開き、年月ナビゲーションで保険料の控除を始める支払月を選びます。
- 「社会保険」の編集から、健康保険・厚生年金保険を「加入」にし、資格取得日と標準報酬月額を入力して保存します。
- 保険料の計算方法が「直接入力」の場合は、入っている金額を確認します。直接入力は、2事業所勤務者や育児休業等による免除などの場合に金額を指定する設定です。
- 給与で明細を確認します。給与計算の開始方法が「手動で開始」なら、先に再計算します。
0円が正しいケースもあります
健康保険は75歳未満、介護保険は40歳以上65歳未満、厚生年金保険は70歳未満が対象です。対象の年齢から外れた保険料は0円になります。入社月より後に社会保険に加入する場合は、控除を始める月の従業員情報に加入情報を入力します。
02-05組合健保の保険料率の入れ方がわからない/協会けんぽと違って料率が自動で変わらない#
よくある症状
健康保険組合に加入している事業所で、設定画面に料率の欄がいくつもあり、組合の通知のどの数字をどこに入れればよいかわかりません。協会けんぽのように自動で更新されると思っていたら、組合の料率改定のあとも、給与明細の健康保険料が古い料率のままでした。
原因
- 保険料率が自動で変更されるのは協会けんぽだけです。協会けんぽは「会社の所在地」の都道府県を選ぶと、所在地に応じた料率が自動で設定されます。
- 組合健保は、料率を手動で設定する必要があります。健康保険の料率に加えて、介護保険料率と、2026年4月分(令和8年4月分)から始まった子ども・子育て支援金の率も、組合健保では入力する欄があります。
- 料率は「適用年月」で選んだ月から適用されます。適用年月が改定の月と違うと、改定前の月に新しい料率が使われたり、改定後の月に古い料率が残ったりします。
正しい操作
- 設定→健康保険・厚生年金保険を開きます。
- 「適用年月」で料率が変わる月を選びます。プルダウンの下に表示される、給与・賞与のどの支払分に適用されるかを、自社の徴収月(徴収月の項目)と照らして確認します。改定が反映される支払月の考え方は第8章で扱います。
- 健康保険団体で「組合健保」、料率の設定方法で「保険料率」を選び、所属する組合を選びます。
- 組合の通知に従い、健康保険基本保険料率・健康保険特定保険料率・健康保険調整保険料率・介護保険料率・子ども・子育て支援金率を、従業員負担と会社負担に分けて入力します。調整保険料率がある組合は、専用の欄に入力します。
- 組合が特定被保険者制度(本人が40歳未満または65歳以上でも、40歳以上65歳未満の被扶養者がいれば介護保険料を徴収する制度)を導入している場合は、「特定被保険者制度に沿って介護保険料を算出する」にチェックを入れて保存します。
- 保険料が月額で決まっている組合は、料率の設定方法で「定額(月単位)」を選び、各従業員の「社会保険」で保険料額を直接入力します。
公式ヘルプの表記の違い
料率の設定方法の選択肢は、記事によって「保険料率で計算する」「定額(月単位)を設定する」と書かれていることがあります。画面の版によって表記が異なる場合がありますが、同じ設定です。
02-06資格取得届や算定基礎届に、事業所整理記号や労働保険番号が出ない(「労務手続きに必要な設定」の入力漏れ)#
よくある症状
給与計算は問題なくできているのに、資格取得届や算定基礎届、年度更新の書類を作ろうとすると、事業所整理記号・事業所番号・労働保険番号などの欄が空欄です。
原因
- 初期設定の「給与規定」画面は、給与計算に必要な設定と「労務手続きに必要な設定」に分かれています。後者は給与計算や勤怠管理に影響しないため、入力しなくても先に進めます。
- 入力を後回しにしたまま運用を始めると、給与明細は正しく計算されても、届出書類に使う事業所の番号が登録されていない状態になります。
- 厚生年金保険の「事業所整理記号」と「事業所番号」のように、名前が似ていても別の番号があります。
| 設定画面 | 項目 | 形式と、記載されている書類 |
|---|---|---|
| 健康保険・厚生年金保険 | 健康保険の事業所整理記号 | 協会けんぽは7〜8桁、関東ITSは4桁、その他の健保は組合によって桁数が異なる数字。資格情報のお知らせなど |
| 健康保険・厚生年金保険 | 厚生年金保険の事業所整理記号 | 数字2桁+カタカナまたは半角英字大文字4桁以内。適用通知書、保険料納付告知書、標準報酬月額決定通知書など |
| 健康保険・厚生年金保険 | 厚生年金保険の事業所番号 | 5桁の数字(事業所整理記号とは別)。適用通知書、保険料納付告知書、標準報酬月額決定通知書など |
| 労働保険 | 労働保険番号 | 府県2桁・所掌1桁・管轄2桁・基幹番号6桁・枝番号3桁。年度更新を電子申請する場合は入力が必要 |
| 労働保険 | 雇用保険適用事業所番号 | 4桁・6桁・1桁の数字。雇用保険適用事業所設置届事業主控(適用事業所台帳) |
公式ヘルプ「給与規定を設定する」「健康保険・厚生年金保険を設定する」「労働保険を設定する」をもとに整理しました。
正しい操作
- 初期設定中なら、「給与規定」画面の労務手続きに必要な設定をクリックして入力欄を表示します。
- 初期設定の完了後は、設定→健康保険・厚生年金保険で、健康保険と厚生年金保険の事業所整理記号、厚生年金保険の事業所番号を入力して保存します。
- 設定→労働保険で年月ナビゲーションの支払月を選んで労働保険の設定を開き、労働保険番号・労災保険の業種・管轄の労働局・労働基準監督署・雇用保険適用事業所番号・管轄のハローワーク・労働保険対象の事業の名称や住所を入力します。
- 番号が書類のどこに書かれているかわからないときは、各項目の記載箇所を確認で書類の画像例を見ます。
- 労働保険番号が複数ある事業所は、初期設定の完了後に設定→労働保険の+追加で、「本社(一般事業)」「本社(建設)」のように判別できる設定名を付けて登録します。
- 事業所の名称・住所・法人番号などは設定→事業所基本設定で入力します。ここで入力した情報は、年末調整・社会保険・労働保険の手続きで作る書類に反映されます。電子申請で使う情報の確認は第13章を参照してください。
この章のチェックリスト
給与規定・勤務賃金設定・手当
残業代や欠勤控除の単価、所得税・社会保険・労働保険の計算対象は、勤務・賃金設定と、手当・固定残業代の設定で決まります。ここでの設定ミスは毎月の金額だけでなく、年度更新の賃金集計や随時改定の判定にも波及します。しかも、固定残業代の計算基準や手当の支給頻度など、保存したあとに変えられない項目が少なくありません。作る前に確認する点と、作ってしまったあとの直し方をまとめます。
まず全体像:保存後に変えられない項目と直し方
| 設定 | 保存後・適用後に変えられないもの | 直し方 |
|---|---|---|
| 勤務・賃金設定 | 従業員に適用した後の、鍵アイコンが付いた項目(休日など)と端数処理 | コピーして新しい設定を作り、従業員に適用し直す |
| 固定残業代 | 計算基準、対象とする労働時間 | 新しい固定残業代を作って付け替え、古いものは非表示にする |
| その他手当 | 支給タイミング、算出要素、支給頻度 | 新しい手当を作って付け替え、古いものは非表示にする |
| 従業員の通勤手当 | 通勤手段、支給単位、計算方法 | 正しい内容で通勤手当を追加し直し、不要なものは削除する |
| 手当・固定残業代そのもの | 削除 | 非表示にする |
公式ヘルプ「勤務・賃金設定を追加する」「固定残業代を設定する」「その他手当を設定する」「従業員の情報を編集する」の記載をもとに整理しました。
03-01手当の「所得税の計算」「割増賃金の基礎」などの選択を誤り、残業代や保険料がずれる#
よくある症状
役職手当を付けたのに残業単価が上がらない、非課税のはずの手当に所得税がかかる、雇用保険料が手計算と合わない、年度更新の賃金が給与明細の支給額と合わない、手当を増額したのに随時改定の対象に上がらない、といった症状です。
原因
- 手当は、その他手当で作るときに、「頻度と計算方法」の6つの項目で各計算に「含める/含めない」を1つずつ選びます。1か所の選択ミスが、それぞれ別の計算のずれになって表れます。
- 6つの項目は後から編集できますが、「支給タイミング」「算出要素」「頻度(支給頻度)」は保存後に変更できません。手当そのものも削除できません。画面の版によって、算出要素は「計算タイプ」と表示される場合があります。
| 項目 | 「含める」にすると | 判断の目安 |
|---|---|---|
| 所得税の計算 | 課税支給額に加算され、源泉所得税の計算対象になる | 含める:役職・資格・住宅・家族手当など。含めない:非課税の範囲内の通勤手当など |
| 社会保険料の計算 | 標準報酬月額を決める報酬に含まれ、算定基礎届・月額変更届の集計対象になる | 含める:家族・住宅・役職・通勤手当など。含めない:祝い金・見舞金・出張旅費など |
| 労働保険料の計算 | 雇用保険料・労災保険料の計算と、年度更新の賃金に含まれる | 労働の対償として支払うものは含める |
| 割増賃金の基礎 | 残業代の「1時間あたりの賃金(割増)」に加算される | 原則は含める。家族手当・通勤手当・別居手当・子女教育手当・住宅手当・臨時に支払われた賃金・1か月を超える期間ごとに支払われる賃金は含めないことも認められる |
| 勤怠控除の基礎 | 欠勤・遅刻早退控除の「1時間あたりの賃金(控除)」に加算される | 法律上の定めはなく、一般には割増賃金の基礎と同じ設定にする |
| 固定的賃金の計算 | 固定的賃金として扱われ、金額が変わると随時改定の判定対象になる | 含める:毎月一定額の手当。含めない:残業手当・皆勤手当など実績で変わる手当 |
公式ヘルプ「手当と所得税・社会保険料・割増賃金の関係について」と、手当の追加画面の説明をもとに作成しました。
正しい操作
- 設定→その他手当で手当名をクリックし、6つの項目の選択を確認します。
- 誤りがあれば「含める/含めない」を直して保存します。年度更新の賃金集計の直し方は第9章、随時改定の判定は第8章で扱います。
- 「割増賃金の基礎」「勤怠控除の基礎」に含める手当を付けた従業員のうち、「基本給と割増賃金」の「適用している勤務・賃金設定の勤務時間設定」のチェックを外している人は、1時間あたりの賃金を再計算をクリックします。この場合、単価は自動では更新されません。
- 確定済みの給与明細は、設定を直しただけでは変わりません。非課税通勤手当の「所得税の計算」を誤ったケースについて、公式ヘルプは給与明細を未確定に戻して修正する方法を案内しています。未確定に戻す前に、第6章で影響を確認します。
- 支給タイミングや算出要素、頻度を間違えた場合は、正しい内容で手当を新しく作って従業員の手当を付け替え、古い手当は非表示にします(手当を削除できない項目)。
家族手当・住宅手当を割増賃金の基礎から外すとき
freeeの仕様ではありませんが、実務では手当の名称ではなく支給の実態で判断します。扶養家族の人数や住宅費用に関係なく全員に一律の額で支払う家族手当・住宅手当は、割増賃金の基礎から除くことはできないとされています。
03-02固定残業代を超えた分が出ない、深夜・休日の割増が固定残業代と別に出る#
よくある症状
固定残業代を付けた従業員に、固定分を超える残業があったのに超過額が出ません。反対に、深夜労働や休日労働の割増が固定残業代とは別に全額支給され、二重払いに見えることもあります。
原因
- 固定残業代で相殺されるのは、「対象とする労働時間」で選んだ種類の労働時間だけです。選ばなかった種類の残業代は、固定残業代とは関係なく、勤怠実績どおりに自動計算されて支払われます。
- 超過額の計算は「計算基準」で変わります。計算基準は「金額を指定」「時間を指定」「時間と金額を指定」の3つです。「金額を指定」は対象の残業代の合計から固定残業代を引いた額、「時間を指定」は対象の残業時間から指定時間を引いた時間に単価と割増率を掛けた額が超過額です。「時間と金額を指定」は、超過の判定を時間で行い、固定額は金額で指定します。
- 対象とする労働時間を複数選べるのは「金額を指定」のときだけです。「所定休日労働」は、勤務・賃金設定の「所定休日の集計方法」が「所定休日労働に計上する」の場合だけ有効です。
- 計算基準と対象とする労働時間は、保存後に編集できません。
正しい操作
- 雇用契約書や就業規則で、固定残業代がどの種類の労働時間を、何時間分または何円分含むのかを確認します。
- 設定→固定残業代で該当の固定残業代を開き、計算基準と対象とする労働時間が契約と合っているか確認します。
- 合っていない場合は、+新規追加から正しい内容で新しい固定残業代を作ります。1つの固定残業代で「固定残業代名」と「超過額の表示名」を同じ名前にするとエラーになります。
- 従業員情報の「固定残業代」で、年月ナビゲーションを切り替えたい支払月にしてから、新しい固定残業代に付け替えます。
- 古い固定残業代は削除できないため、編集画面で非表示にします。
NG:契約は「時間外と深夜を含む」なのに、時間外労働だけ選ぶ
- 深夜労働の割増が、固定残業代とは別に全額支給される
- 保存後は、対象とする労働時間を直せない
OK:計算基準「金額を指定」で、時間外労働と深夜労働を両方選ぶ
- 両方の残業代の合計が固定残業代を超えた分だけが、超過額になる
- 契約で含める種類と、画面で選ぶ種類が一致している
固定残業代が翌月以降に反映されないとき
支払い日を締め日より早く設定している事業所で、従業員の「基本給と割増賃金」を変更したあとに「固定残業代」を設定すると、固定残業代が翌月以降に反映されません。「割増賃金の基礎:含める」かつ支給頻度「1回」の手当を変更した場合は、支払い日と締め日の関係にかかわらず同じことが起きます。先に固定残業代を設定するか、操作した月の翌月で固定残業代を設定し直し、さらにその翌月にも反映されているか確認します。
03-03マイカー通勤の通勤手当が課税される(2026年4月の非課税限度額改正・駐車場代・徒歩通勤)#
よくある症状
自動車通勤の従業員の通勤手当の一部が、課税支給として計算されています。限度額が引き上げられたはずなのに課税額が変わらない、駐車場代を含めて支給している、徒歩で通勤する人の手当が課税されている、といった相談です。
原因
- 自動車や自転車などで通勤する人の非課税限度額は、片道の通勤距離で決まります。2026年4月1日(令和8年4月1日)以後に支払われるべき通勤手当から、片道65km以上の区分が新設され、限度額が引き上げられました。
- freee人事労務は、年月ナビゲーションの2026年4月以降の支払月から、改正後の限度額で計算します。距離別の非課税限度額を超えた分を課税にする計算には、従業員情報の通勤手当に片道の通勤距離(通勤経路に沿った長さ)の入力が必要です。
- 一定の要件を満たす駐車場等を利用する人は、距離の限度額に1か月あたりの駐車場等の料金相当額(上限5,000円)を加えた額が非課税限度額です(片道2km未満の人を除く)。freee人事労務では、この分をその他手当で支給します。
- 徒歩で通勤する人に支払う通勤手当は、距離にかかわらず全額が課税です。
| 片道の通勤距離 | 改正前 | 改正後(2026年4月1日以後に支払われるべき分) |
|---|---|---|
| 2km未満 | 全額課税 | 全額課税 |
| 55km以上65km未満 | 38,700円 | 38,700円 |
| 65km以上75km未満 | 38,700円 | 45,700円 |
| 75km以上85km未満 | 38,700円 | 52,700円 |
| 85km以上95km未満 | 38,700円 | 59,600円 |
| 95km以上 | 38,700円 | 66,400円 |
自動車・自転車などの交通用具を使う人の月額の非課税限度額です。片道2km以上55km未満の区分(4,200円〜32,300円)は改正前と同じです。電車・バスなど交通機関の通勤手当は月150,000円が上限です。出典:公式ヘルプ「非課税通勤手当について」「通勤手当の非課税限度額改正に伴う対応」、国税庁「源泉所得税の改正のあらまし(令和8年4月)」。
正しい操作
- 従業員→従業員情報で年月ナビゲーションを2026年4月以降の支払月にし、該当者の「通勤手当」で通勤手段と片道距離を確認します。片道距離の欄は、通勤手段で「自動車」「自転車」を選んだときに表示されます。
- 通勤手段・支給単位・計算方法は、登録後に編集できません。徒歩の人を自動車で登録していたなどの誤りは、正しい内容で通勤手当を追加し直し、不要になった通勤手当は削除します。
- 駐車場代も支給する場合は、設定→その他手当→+追加で、非課税分の手当(所得税の計算「含めない」)と、限度額を超える課税分の手当(所得税の計算「含める」)を分けて作ります。
- 作った手当を、従業員詳細画面の「手当」の編集→+手当を追加から付与します。
公式ヘルプの計算例(片道50km・駐車場代月8,000円)
距離の限度額は32,300円、駐車場代の加算は上限の5,000円で、非課税限度額は37,300円です。通勤手当として合計40,300円を支給する場合は、従業員情報の通勤手当で32,300円、その他手当で非課税5,000円と課税3,000円に分けて支給します。
公式ヘルプの記載の食い違い
改正対応の公式記事の説明文には、非課税限度額を超える支給分も「所得税に含めない」で作成するように読める一文があります。同じ記事の手順(課税分3,000円は「所得税に含める」で作成)と税法の取扱いに従い、超える分は「含める」で作成してください。
03-04月の途中で入社・退職した人の給与が満額で計算される(日割り計算が効かない)#
よくある症状
締め日と支払い日の間の途中で入社した月給者の給与が、日割りされずに1か月分の基本給で計算されています。月の途中で退職した人の最後の給与も同じです。
原因
- 日割り計算の対象は、基本給(月給のみ)、固定残業代、その他手当(算出要素が直接入力のもの)のうち、それぞれの設定で「日割り計算」を「する」にしたものだけです。
- 日割りされるのは、賃金計算期間の最初の所定労働日にまだ入社していない人と、最後の所定労働日より前に退職した人です。
- 次の人は、設定しても対象外です。役員報酬の人、フレックスタイム制の人、支払い日が締め日より早いグループの人、勤怠インポートやfreee勤怠管理Plusで勤怠を取り込んでいる人、無給の特別休暇を半休・時間休の単位で取った人、給与明細を直接編集した人。
- 通勤手当の日割り計算と、月の途中の休業・復帰には対応していません。勤務・賃金設定で「freeeに勤怠を登録しない」を選んでいる人は、勤怠カレンダーで「労働日数」と「所定労働日の労働日数」を直接編集すると日割り計算できます。
正しい操作
- 設定→日割り計算を開き、日割り計算の端数(切り捨て・四捨五入・切り上げ)を選んで保存します。
- 同じ画面の基本給の設定・固定残業代の設定・その他の手当の設定から各画面を開き、日割りしたい項目の「日割り計算」を「する」にします。
- 入社月・退職月の給与明細で、基本給が「基本給÷1ヶ月の平均所定労働日数×入社後または退職前の所定労働日数」で計算されているかを、給与ドリルダウンで確認します。
- 対象外の人は、日割り額を手計算して、給与で入社月・退職月の明細を直接編集します。所得税と雇用保険料は、直接編集画面で「雇用保険料」→「所得税」の順に再計算をクリックすると自動計算できます。
直接編集した明細は自動で更新されません
直接編集した給与明細は、その後に従業員情報や勤怠を直しても自動では反映されません。ほかの修正を済ませてから直接編集するか、修正後に自動計算に戻すで自動計算に戻し、改めて直接編集します。
03-05勤務・賃金設定の休日や端数処理を編集できない(鍵アイコンが表示される)#
よくある症状
所定休日の曜日や割増賃金の端数処理を変えようとして設定→勤務・賃金の編集画面を開くと、項目名の横に鍵アイコンが付いていて変更できません。
原因
- 1人以上の従業員に適用している勤務・賃金設定は、一部の項目しか編集できません。編集できない項目には鍵アイコンが表示されます。
- 端数処理(1時間あたりの賃金・割増賃金・勤怠控除の端数)は、作成済みの設定では編集できません。
- 時間外労働の割増率にある「日単位では所定労働時間となる時間について、上記賃金とは別に通常の労働時間としての賃金も計上する」のチェックも、従業員に適用したあとは変更できません。
正しい操作
- 設定→勤務・賃金で元の設定を開き、コピーを作成をクリックします。元の設定の値が入った新規作成画面が開き、名称は「○○のコピー」になります。
- 名称をわかりやすく変え、変更したい項目を直して保存します。コピーした設定で「労働時間制度」を変えると、名称と備考以外の項目が初期化されるので注意します。
- 従業員詳細画面の「基本給と割増賃金」で、年月ナビゲーションを新しい設定を使い始める支払月にしてから、勤務・賃金設定を新しいものに変更します。
- 元の設定は、削除すると元に戻せません。削除後も勤務・賃金の一覧を「削除済みの設定を表示する」に切り替えれば内容は参照できますが、その設定を従業員に適用し直すことはできず、同じ内容で作り直すことになります。
03-06残業代の「1時間あたりの賃金」が自社の計算と合わない#
よくある症状
freee人事労務が計算した残業代や欠勤控除が、これまでの手計算と数円から数十円違います。手当を追加したのに、1時間あたりの賃金が変わっていない場合もあります。
原因
- 月給者の1時間あたりの賃金は、「1ヶ月の平均所定労働時間」が「自動計算」なら「(基本給+割増・控除の計算に含める手当)÷1ヶ月の平均所定労働日数÷1日の所定労働時間」、「直接入力」なら「(基本給+割増・控除の計算に含める手当)÷1ヶ月の平均所定労働時間」で計算します。日数や時間の設定値が自社の数字と違うと、単価がずれます。
- 端数処理の位置(小数第1位〜第5位)と方法の違いでも差が出ます。方法は、割増賃金が「四捨五入」「切り上げ」、勤怠控除が「切り捨て」「四捨五入」から選ぶ形です。
- 従業員ごとに勤務時間を設定している(「適用している勤務・賃金設定の勤務時間設定」のチェックを外している)人は、手当を追加したり所定労働日数や時間を変えたりしても、単価が自動で更新されません。
- 支払い日が締め日より早い月給者は、前月の基本給と手当で単価を計算します。
正しい操作
- 設定→勤務・賃金で該当の設定を開き、「出退勤時刻と労働時間」の計算式を確認で、給与形態ごとの計算式と端数処理を確認します。
- 同じ画面で「1ヶ月の平均所定労働日数」と、「1ヶ月の平均所定労働時間」が自動計算か直接入力かを確認します。
- 給与で対象者の給与明細を開き、「給与計算情報」の割増賃金・勤怠控除の欄で、実際に使われた1時間あたりの賃金を確認します。
- 従業員ごとの勤務時間設定を使っている人は、従業員詳細画面の「基本給と割増賃金」で再計算をクリックします。画面の版によっては1時間あたりの賃金を再計算と表示されます。支払い日が締め日より早い月給者の基本給を変えた場合は、翌月の画面で再計算します。
- 勤務・賃金設定の値を変える必要があり、鍵アイコンで編集できない場合は、鍵アイコンの項目の手順で新しい設定を作ります。
設定値の考え方
freeeの仕様ではありませんが、労働基準法施行規則では、月給者の1時間あたりの賃金は、月給を月の所定労働時間数(月によって異なる場合は1年間の1か月平均所定労働時間数)で割って求めます。年間カレンダーから計算した値と、freeeに設定した平均所定労働日数・時間が一致しているか確認してください。
03-07間違って作った手当・固定残業代を削除できない、名前を変えたら過去の金額を出力できない#
よくある症状
設定を誤って作った手当や固定残業代を消そうとしても、削除できません。固定残業代の名称を変更したら、従業員項目選択出力で、変更前の金額を出せなくなりました。
原因
- その他手当と固定残業代は、一度作ると削除できない仕様です。
- 従業員に付与・支給済みの固定残業代の名称を後から変えると、従業員項目選択出力で変更前の項目の金額を出力できなくなります。その他手当・その他控除も同じで、名称を変えると変更前の項目を出力項目として選べなくなり、その金額も出せなくなります。給与明細の直接編集で追加した手当・控除は、はじめから出力項目に選べません。
- スタンダード・アドバンスプランで使える「カスタム項目に応じて支給」の手当は、1つのカスタム項目に1つの手当しか紐づけられず、紐づけを解除できません。
正しい操作
- 使わない手当は、手当の編集画面右下のこの手当を非表示にするで一覧から隠します。固定残業代も、編集画面で非表示にできます。
- 支給済みの手当や固定残業代は名称を変えず、内容を変えたいときは新しく作って従業員に付け替えます。
- 公式ヘルプでは、手当の内容を別の手当に編集して使う方法も案内されています。ただし出力への影響を避けるため、まだ支給に使っていない手当に限ると安全です。
- カスタム項目の紐づけを誤った場合は、そのカスタム項目を非公開にし、手当を非表示にしたうえで、同じ内容のカスタム項目と手当を新しく作り直します。
この章のチェックリスト
従業員の登録と招待
freee人事労務では、給与計算に使う従業員データの「登録」と、本人がログインできるようにする「招待」は別の操作です。招待メールが届かない、明細の通知が来ないといったトラブルの多くは、この違いと招待方法の違いから起きます。あわせて、所得税と社会保険料の元になる「扶養親族等の数」「標準報酬月額」と、退職時の扱いを最初に押さえておくと、給与計算や源泉徴収票の作成で困りません。
まず全体像
04-01従業員に招待メールが届かない#
よくある症状
従業員を招待したのに「メールが来ない」と言われる、招待の状態がいつまでも変わらない、招待しようとすると「メールアドレスが不正です」と表示される、といった状態です。
原因
- 受信側で迷惑メールと判定されています。一度迷惑メール扱いになると、freee側の送信サーバーでも送れない宛先と判断され、再送しても止まることがあります。
- ドメイン指定受信で「freee.co.jp」を拒否している、受信ボックスの空き容量が足りない、メールサーバーが一時的に止まっていた、のいずれかです。
- 一度に大勢を招待したため、会社のメールサーバーのセキュリティ機能が受信を止めています。
- メールアドレスが誤っています。存在しないアドレスのほか、全角文字(特に「@」)や文字の間のスペースが混じっているとエラーになります。
- ほかの従業員がすでに使っているメールアドレスを指定しています。この場合は招待できません。
- 管理者権限が付いているメールアドレスを招待しています。この場合、招待メールは送られず、すぐに招待済みの扱いになります。
- メールアドレスではなく、ログインIDで招待しています。ログインIDの招待では、freeeからメールは送られません(次の項目)。
正しい操作
- 招待の状態を確認します。設定→権限管理→メンバータブ→従業員アカウントでは、招待メールを送ると「招待済」、従業員がメールのリンクからパスワードを設定すると「登録済」になります。「招待済」のままなら、本人がまだパスワードを設定していません。
- 迷惑メールや受信拒否が原因のときは、従業員に「freee.co.jp」からのメールを受け取れる設定にしてもらいます。そのうえで管理者が一度招待を削除し、改めて招待します。
- アドレスの誤りは、半角で入力し直して招待し直します。
- freee会計やfreee人事労務の管理者として使っているアドレスを、+従業員を追加の画面で招待するとエラーになります。「招待する」のチェックを外して従業員を追加し、従業員詳細画面から改めて招待します。この場合は招待メールが届かず、すぐに招待済みの扱いになるため、本人は管理者用のメールアドレスとパスワードでログインします。
- 大量の招待で受信が止まった場合は、社内のメールサーバー管理者に、freeeの公式ヘルプに記載されている送信元のIPアドレスを許可リストに登録できるか相談します。
コツ
前職などで別の事業所やほかのfreeeサービスに登録済みのメールアドレスは、招待した時点で「登録済」になり、パスワードの設定は不要です。本人は今のパスワードでログインし、招待された事業所に切り替えます。招待時に「既に登録済みです。登録したメールアドレスとパスワードでログインしてください。」と表示される場合の対処は第16章で扱います。
04-02ログインIDで招待した従業員に、給与明細や年末調整の通知が届かない#
よくある症状
給与明細を公開しても本人が気付かない、年末調整の入力依頼や入社フォームの差し戻しが伝わっていない、「仮パスワードでログインできない」と言われる、といった状態です。
原因
- ログインIDで招待した従業員には、freee人事労務の各機能のメール通知が送られません(仕様)。給与明細の公開通知はSlack通知も届かず、年末調整の入力依頼や入社フォームの差し戻しも、メールでは伝わりません。
- ログインIDと仮パスワードも、freeeから本人には通知されません。招待を実行すると自動でダウンロードされるCSVに記載され、招待後は管理者も画面で仮パスワードを確認できなくなります。
- 仮パスワードの有効期限は、発行日から7日間です。
正しい操作
- 最初に共通IDを設定します。freee人事労務の画面右上のユーザーアイコン→アカウント設定でfreeeアカウント管理を開き、事業所管理→セキュリティ→事業所共通IDを設定するで設定します(半角英数字4文字以上で、ほかの事業所で使われている文字列は使えません)。
- 事業所管理→メンバー→一括操作→人事労務への追加を開き、対象者にチェックを入れて従業員を招待→「ログインIDで招待」→招待画面に進むの順に進みます。
- ログインID(ハイフンより後ろは8文字以上)と仮パスワードを確認して招待を実行します。ダウンロードされたCSVは、社内の決まった場所に保管します。
- 社内チャット・書面・口頭などで、本人にログインIDと仮パスワードを伝えます。明細の公開や年末調整の依頼のたびに、同じ手段で連絡する運用を決めておきます。
- 期限切れや紛失のときは、メンバーの一覧で該当者の…→パスワード再発行→再発行で仮パスワードを発行し直します。
- メール通知を使いたい場合は、…→ログインID解除で招待を解除してから、メールアドレスで招待し直します。
| 項目 | メールアドレスで招待 | ログインIDで招待 |
|---|---|---|
| 必要なもの | 従業員のメールアドレス | 事業所共通IDの設定(メールアドレスは不要) |
| 招待の操作場所 | freee人事労務(従業員の追加画面・従業員詳細画面) | freeeアカウント管理の[メンバー] |
| freeeからの通知 | 招待メール、給与明細の公開通知などが届く | 届かない(管理者が別の手段で連絡) |
| 招待の解除 | 従業員詳細画面の[招待解除] | freeeアカウント管理の[ログインID解除] |
freee「メールアドレスで従業員を招待する」「ログインIDで従業員を招待する」「招待解除した従業員の情報は消えますか?」をもとに作成
注意
ログインIDで招待した従業員には、管理者権限を付けられず(一般権限のみ)、新しい事業所の追加もできません。事業所共通IDは、ログインIDで招待済みのメンバーがいると変更できず、一度設定すると未設定には戻せません。招待を解除しても従業員データは消えませんが、承認待ちの申請がある人を解除すると申請が未承認のまま残るため、先に承認か取り下げを済ませます。
04-03扶養親族等の数や甲欄・乙欄の設定ミスで、所得税が税額表と合わない#
よくある症状
源泉徴収税額表(月額表)で確認した税額と、明細の所得税が違います。扶養している家族がいるのに「扶養親族等の数」が0人になっている、2か所目の勤務先として雇っている人の所得税が低い、といった形で見つかります。
原因
- 「扶養親族等の数を自動計算」が「しない」になっていて、手入力した人数が誤っています。
- 自動計算の元になる「家族情報」、または「本人情報」の寡婦/ひとり親・障害・勤労学生の入力が誤っています。
- 扶養親族等の数は、所得税を計算するための税制上の人数です。家族の実際の人数と一致しないことがあります。本人の「所得の見積額」も、配偶者を人数に数えるかどうかの判定に使われます。
- 「所得税納税者区分」の選択が誤っています。甲はこの事業所が主たる勤務先(扶養控除等申告書の提出あり)、乙は主たる勤務先ではない(提出なし)、丙は日雇いです。丙欄の税額は自動計算に対応していないため、明細の直接編集が必要です。
- 年月ナビで選んだ月(給与の支払月)より前の月には、変更が反映されません。
正しい操作
- まず明細の所得税の金額をクリックし、右側の内訳で「課税支給合計」「社会保険料等合計」に差がないかを見ます。ここに差があるときは、人数や区分ではなく課税対象額の問題です(第6章「所得税が前の給与ソフトや税額表と合わない」)。
- 従業員→従業員情報で対象者を開き、年月ナビで変更を反映したい支払月を選んでから、「税」の編集をクリックします。
- 「扶養親族等の数を自動計算」は、特別な理由がなければ「する」にします。手入力する場合は、その年の12月31日時点の人数を入力します。
- 家族情報と、本人情報の寡婦/ひとり親・障害・勤労学生を見直します。
- 所得税納税者区分を確認して保存し、未確定の明細を再計算します。確定済みの明細を直す場合は、第6章の手順で未確定に戻してから行います。
| 区分の変更 | freee人事労務での対応 | 源泉徴収票 |
|---|---|---|
| 乙欄から甲欄へ | 変わった給与計算期間の支給月を年月ナビで選び、「税」で区分を甲欄に変更する | 乙欄と甲欄の期間を合算した1枚 |
| 甲欄から乙欄へ | 変更日で退職扱いにして甲欄分の源泉徴収票を発行し、乙欄の従業員として新しく追加する | 甲欄の期間と乙欄の期間で別々に作成 |
freee「源泉徴収税額表の甲・乙・丙欄について」をもとに作成
注意
甲欄から乙欄への変更は、期間ごとに源泉徴収票が必要になるため、区分を切り替えるだけでは対応できません。従業員データを作り直す方法で対応します。
制度・法令
令和8年度税制改正で、扶養親族・同一生計配偶者の所得要件が「58万円以下」から「62万円以下」に改正されました。月々の源泉徴収では、2026年12月1日(令和8年12月1日)以後に支払う給与等から適用されます(国税庁「源泉所得税の改正のあらまし」)。家族の所得が58万円を超え62万円以下の人がいる場合は、12月支払分の扶養親族等の数に注意します。新しく要件を満たすことになった家族を数に入れるには、本人から「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の提出を受ける必要があります。freee人事労務の対応時期は、公式の案内を確認してください。
04-04標準報酬月額が勝手に入っている/昇給や算定基礎届のあとも変わらない#
よくある症状
従業員を追加したら標準報酬月額が自動で入っていたが、年金事務所から届いた決定通知の等級と違います。あるいは、定時決定や随時改定で等級が変わったのに、社会保険料が以前のままです。
原因
- 標準報酬月額が自動で入るのは、従業員を手動で追加したときの初回だけです。CSVの一括新規登録で健康保険・厚生年金保険の加入を「〇」にし、標準報酬月額を空欄にした場合も同じです。
- 自動で入る値は、基本給をもとにした目安で、交通費は算入されていません。実際の標準報酬月額には通勤手当や家族手当なども含まれるため、決定通知の等級とずれることがあります。
- その後に従業員情報を変更しても、算定基礎届や月額変更届で等級が変わっても、標準報酬月額は自動では更新されません(仕様)。
正しい操作
- 入社時は、資格取得の手続きで届いた決定通知の標準報酬月額を手元に用意します。
- 従業員→従業員情報で対象者を開き、年月ナビで、その等級で保険料を徴収し始める月を選びます。
- 「社会保険」の編集で、健康保険と厚生年金保険の「標準報酬月額」をプルダウンから選び、保存します。
- 定時決定や随時改定で等級が変わったときも、同じ操作で変更します。たとえば定時決定で9月から変わる等級は、社会保険の徴収月が当月徴収なら9月、翌月徴収なら10月の年月ナビで変更します。
- 明細を再計算し、社会保険料の内訳に表示される標準報酬月額が変わったことを確認します。
04-05退職した従業員を「削除」したら、源泉徴収票が出せなくなった#
よくある症状
一覧を整理しようと退職者を削除した後で、源泉徴収票を作ろうとしても従業員が見つかりません。退職者の源泉徴収票を確定しようとしても発行できない、というケースもあります。
原因
- 従業員の「削除」は、その従業員のデータ自体を消す操作です。削除すると、退職時に必要な源泉徴収票の発行などができなくなります。
- 退職者は「削除」ではなく、在籍状況から「退職」を登録して扱います。
- 退職月の住所が登録されていないと、源泉徴収票は発行できません。
- 退職を登録しただけでは、本人のログインは止まりません。ログインを止めるには招待解除が必要です。
正しい操作
- 事前に、退職月の住所と家族情報が登録されているかを確認します。本人や管理者に付けている権限、3か月・6か月定期代の払い戻しの要否も、この時点で確認します。
- 従業員→従業員情報で対象者を開き、画面右上の在籍状況→退職で退職日を入力して登録します。スタータープラン以上では、表示される「退職処理」も入力して保存するをクリックします(住民税を一括徴収するときは、異動後の未徴収税額の徴収で一括徴収を選びます)。
- 従業員情報→在籍者一覧→退職者一覧で、該当者の確定するをクリックします。freee人事労務に登録していない支給があれば「未入力の課税支給額」などに入力し、必要なら摘要欄(最大3行、各行25文字まで)を記入して確定します。
- 従業員用を出力と税務署用を出力でPDFを出力し、退職後1か月以内に本人へ交付します。
- 招待していた場合は招待解除します。追加料金の対象となる人数で契約していた場合は、最終の給与明細を確定した後に、freeeアカウント管理の「契約管理」で従業員数を変更します。
NG:退職者を「削除」する
- 従業員のデータそのものが消えます。
- 退職時の源泉徴収票の発行などができなくなります。
OK:在籍状況から「退職」を登録する
- 源泉徴収票を確定・出力できます。
- 退職日以降は従業員一覧に出ませんが、年月ナビを在職中の月にすれば給与明細を確認できます。
- 誤って登録しても、在籍状況→退職を取り消すで戻せます。
注意
業務委託の人などを「給与計算または勤怠管理を行う」で登録してしまった場合も、削除はしません。給与計算を行う設定から行わない設定へ切り替える機能はないため、退職を登録したうえで、チェックを外して登録し直します。逆に、行わない設定から行う設定へは在籍状況→給与計算対象に変更で変えられますが、変更後は元に戻せません。
04-06招待したのに、従業員の画面に入社フォームが表示されない#
よくある症状
招待した従業員がログインしても「入社手続き依頼」の画面が出ず、住所・家族・口座などの入社時の情報を本人に入力してもらえません。入社フォームは提出されたのに、従業員が勤怠を入力できない、というケースもあります。
原因
- 「招待」はログインできるようにする機能で、入社時の情報入力を頼む「入社手続き依頼」とは別の機能です。招待しただけでは入社フォームは表示されません。
- 従業員自身による入社情報の入力は、スタータープラン以上(旧ベーシックプラン以上)が対象です。ミニマムプランでは使えません。
- 「freeeでの管理方法」で「給与計算または勤怠管理を行う」にチェックを入れずに追加した従業員は、入社手続きを行えません。
- 管理者が入社手続きを確定するまで、従業員は勤怠の入力などができません。
正しい操作
- 新しく追加する従業員は、追加画面で「従業員を招待」の「招待する」と、「従業員に入社手続き依頼する」の「依頼する」の両方にチェックを入れ、入社フォームテンプレートと期限を選びます。
- すでに登録済みの従業員には、従業員→入社手続き依頼→+追加で依頼を出します(一度に100名まで)。
- ログインIDで招待する場合は、追加画面で「従業員を招待」を選ばずに入社手続き依頼だけを設定し、その後にログインIDで招待します(ヘルプの記事や画面の版によって項目名が異なる場合があります)。
- 提出された内容に誤りがあれば、管理者が入社フォームを差し戻します。ログインIDで招待した従業員には差し戻しのメールが届かないため、別途連絡します。入社手続きの通知は、管理者がLINE通知を有効にし、本人が入社手続き依頼のときに友だち追加していれば、ログインIDで招待した従業員にもLINEで届きます。
- 内容を確認してから入社手続きを確定します。確定後は差し戻しができず、依頼を削除して作り直すことになるため、確定前に確認を済ませます。入社書類の作成と電子申請は第13章で扱います。
この章のチェックリスト
勤怠、給与計算と明細の確定、賞与。
勤怠
freee人事労務の給与は、勤務・賃金設定と勤怠データから自動で計算されます。勤怠が給与に反映されないトラブルの多くは、「勤怠管理の方法」の設定、他社データのインポート、再計算の漏れのどれかが原因です。この章では、勤怠の入力から締め、有給休暇の管理までで引っかかりやすい点を扱います。年月ナビで選ぶ月は「給与の支払月」であることも、あわせて意識してください。
まず全体像
コツ
年月ナビで選ぶ月は給与の支払月です。たとえば月末締め・翌月15日払いなら、3月に働いた分の勤怠は「4月」を選んで確認します。勤怠一覧の上部に「○月○日払い」「○月○日〜○月○日勤務分」と表示されるので、入力や確認の前に必ず見ます。
05-01勤怠を入力したのに、残業代や欠勤控除が給与に反映されない#
よくある症状
勤怠カレンダーに残業や欠勤を入力したのに、明細の残業手当や勤怠控除が変わりません。明細のステータスが「計算中」「要再計算」のまま進まないこともあります。
原因
- 勤務・賃金設定の「勤怠管理の方法」が、実際の運用と合っていません(下の表)。
- その月の勤怠をインポートしています。インポートした月は、勤怠に入力した内容ではなく、取り込んだデータの勤務時間で給与が計算されます。
- 給与計算の開始方法が「手動で開始」になっています。この設定では、勤怠や従業員情報を変えても自動で再計算されません。2023年12月25日(令和5年12月25日)にこの設定機能がリリースされた後から利用を始めた事業所は、「手動で開始」が初期設定です。
- 年月ナビの月が違います。選んでいる月は給与の支払月なので、翌月払いなら勤務した月の翌月を選ぶ必要があります。
- 明細が確定済み、または直接編集済みです。どちらも、勤怠の修正は自動では反映されません。
| 勤怠管理の方法 | 想定している使い方 | 給与計算との関係 |
|---|---|---|
| freeeで勤怠管理する | freeeの打刻やカレンダー入力で労働時間を記録・集計する | 入力した勤怠をもとに計算する |
| 他サービスから勤怠を取り込む | 他社の勤怠サービスのデータを入力・インポートする | 取り込んだ勤怠データをもとに計算する |
| freeeに勤怠を登録しない | 役員など、勤怠の登録が必要ない人 | 勤怠の登録を前提にしない(基本情報だけを設定する) |
freee「勤務・賃金設定を追加する」「他社サービスの勤怠データを取り込む(インポート)」をもとに作成
正しい操作
- 設定→勤務・賃金で、対象者に適用している設定の「勤怠管理の方法」を確認します。1人以上に適用中の設定で変更できない項目(鍵アイコン)がある場合は、設定をコピーして変更し、従業員に適用し直します。
- 勤怠で年月ナビを支払月に合わせ、対象者の勤怠と、労働日数・時間外などの集計を確認します。
- 給与で同じ支払月を開き、すべて再計算、または従業員の行の再計算をクリックします。「計算中」「要再計算」が続くときも、再計算で解消することがあります。
- 給与明細を確定の確認画面に出る「最終計算日時」が、勤怠を直した日時より後かを確かめてから確定します。この表示は開始方法が「手動で開始」のときだけで、「自動で開始」では出ません。給与明細一覧の「最終計算日時」の列は、どちらの設定でも確認できます。
- 確定済みの明細は第6章の手順で未確定に戻し、直接編集済みの明細は自動計算に戻してから計算し直します。
注意
給与計算の開始方法を「手動で開始」から「自動で開始」に切り替えると、未確定の給与明細がすべて再計算されます。切り替えるのは、未確定の明細の状態を確認してからにします。
05-02他社の勤怠をインポートした月は、画面で勤怠を直せない#
よくある症状
勤怠一覧で従業員名の下に「インポート済」と表示され、勤怠カレンダーから入力・修正できません。インポートした後に勤務・賃金設定を直したのに残業代が変わらない、労働日数や有休の日数が元の勤怠サービスと合わない、という形でも見つかります。
原因
- 勤怠をインポートした月は、freee人事労務の画面で勤怠を入力できなくなります(仕様)。
- インポートした後に勤務・賃金設定を変更しても、再計算はインポートした時点の設定で行われるため、正しい結果にならないことがあります。
- freeeの労働日数は、有休を取得した日を含めた日数です。有休取得日を含めずに出力する勤怠サービスのデータをそのまま取り込むと、日数がずれます。
- freee人事労務の締め日と勤怠サービスの集計終了日、または両サービスの社員番号がそろっていません。
正しい操作
- 元の勤怠サービス側でデータを直し、CSVを出力し直します。freee形式で作る場合、労働時間はすべて分単位で入力し、実績がない項目は空欄にせず「0」を入れます。
- 勤怠→勤怠情報→一括更新→勤怠サマリーを開き、インポート元の形式を選んでCSVをアップロードし、内容を確認してインポートをクリックします。同じ月に取り込み直すと上書きされます。
- 勤務・賃金設定を変更した月は、必ずインポートをやり直します。
- 取り込み自体を取り消す場合は、年月ナビで対象月を選んで従業員を開き、インポートした勤怠データを削除をクリックします。一括では削除できず、元に戻すには再インポートが必要です。
- 最後に給与で再計算します。
注意
付与日から失効日までの間に、勤怠の直接編集・CSVインポート・API連携で「有休取得日数」に0を超える値を入れた月が1か月でもあると、年次有給休暇管理簿は作成されません。また、離職証明書の「基礎日数」は日ごとのデータを参照するため、インポートした日数は反映されません。
コツ
同じ公式記事の中には「取り込んだ勤怠データは直接編集することもできる」との記載もあります。freeeの仕様ではありませんが、元の勤怠サービスとfreeeの数字が食い違わないように、実務では元データを直して再インポートする方法が確実です。
05-03有給休暇の残数が、画面によって違う・合わない#
よくある症状
休暇管理の一覧に出る残数と、従業員ごとの休暇情報に出る残数が違います。所定労働時間を変えたら残数が変わった、従業員から「残りの日数が合わない」と言われた、というケースもあります。
原因
- 「年次有休の付与」画面の「現在の残数」は、今使える有効期限内の残数だけを表示し、失効した分は含みません。一方、従業員の休暇情報の「残数」は付与日ごとに分かれ、有効期限に関係なく各付与日の残数を表示します。
- 勤怠画面に出る有休の値は、照会している年月時点の情報です。画面下部の取得数・残数には、未来の日付で登録した有休も含まれます。
- 所定労働時間を変更すると、変更前後の所定労働時間をもとに残数が時間単位で再計算されます(1時間未満は切り上げ)。
- 半休・午前休・午後休は、休んだ時間数にかかわらず0.5日として消化されます。時間休は、所定労働時間をもとに日数に換算されます。
- 手動で付与済みの従業員がいるのに自動付与も使ったため、有休が重複して付与されています。
正しい操作
- 休暇→年次有休タブ→年次有休の付与で、従業員ごとの「現在の残数」を確認します。
- 従業員の行をクリックし、付与日・失効日・付与日数・取得数・残数を付与ごとに確認します。
- 付与の誤りは、該当する付与の行を開いて編集で付与日数などを直すか、この年次有給休暇を削除するで削除します。
- 自動付与との重複は、手動で付与した分か自動付与された分のどちらかを削除して解消します。自動計算の対象者の設定で、手動付与した従業員を一時的に対象から外す方法もあります(自動付与の日が過ぎたら対象に戻します)。
- 所定労働時間を変える従業員は、freeeの仕様ではありませんが、変更前の残数を記録しておくと、再計算後の値を本人に説明しやすくなります。
05-04有給休暇が自動で付与されない#
よくある症状
入社から半年たったのに、有休が付与されていません。有休自動計算一覧を開くと「自動計算の結果はまだありません」と表示される、あるいは自動計算の設定自体が見当たらない、という状態です。
原因
- 有休日数の自動計算・自動付与の対象プランは、スタンダード・アドバンス(旧プロフェッショナル・旧エンタープライズ)と勤怠管理プランです。
- 設定→休暇の「休暇設定」で、有休日数の自動計算を有効にしていません。画面の案内にあるとおり、自動計算を有効にし、従業員に付与パターンを紐付け、自動計算日を迎えて初めて結果が作られます。
- 付与方法が「手動」です。この場合は自動計算の結果を見て管理者が付与する必要があり、付与するまで状態は「未対応」のままです。
- 設定→勤怠基本設定で勤怠管理の方法を「freee勤怠管理Plus」にしています。この場合は有休の自動計算の対象外です。
- 自動計算は「有休の自動計算日」の午前6時に始まり、自動計算・自動付与の処理は夜間の時間帯にも順次行われます。自動計算日を迎えてすぐには、結果が反映されていないことがあります。
正しい操作
- 設定→休暇の「休暇設定」で、有休日数の自動計算が有効か、付与方法(自動/手動)と有休の自動計算日を確認します。
- 休暇→年次有休タブ→有休自動計算一覧で、自動計算の結果と状態を確認します。
- 付与方法が「手動」の場合は、一覧の行をクリックして付与する従業員にチェックを入れ、選択して実行→一括付与→一括付与するの順に操作します。付与しない従業員は付与しないを選びます。
- すでに手動で有休を付与している従業員は、自動付与と重複するため、前の項目の方法で重複を防ぎます。
- freee勤怠管理Plusで勤怠を管理している事業所は、freee人事労務の有休の自動計算が使えません。freeeの仕様ではありませんが、実務では有休の付与と残数をどの画面で管理するかを社内で決めておくと、付与漏れを防げます。
コツ
初回付与日と自動計算日には、自動計算の結果や付与の対象人数がホーム画面とメールで通知されます。メールを受け取れるのは、「休暇設定」で通知対象にチェックを入れた権限のユーザーで、従業員として登録されている管理者権限のユーザーに限られます。
05-05年5日の有休取得義務のアラートが出ない・実態と合わない#
よくある症状
5日取っていないはずの従業員にアラートが出ません。反対に、時間休を合わせて5日分休んだのに、取得日数が足りないと表示されることもあります。
原因
- アラートは、直近で有休を付与した日を基準日とし、その日から1年間に5日取得したかを集計しています。基準日は自由に変更できません。
- 有休は古い付与分から消化されます。そのため、新しい付与分がまったく消化されていなくても、基準日以降に5日休んでいればアラートは出ません。
- 時間単位で取得した有休は、取得義務の日数に含まれません。
- 1年に複数回の付与ができる仕組みのため、1年間に付与された日数を正確に管理できない場合があると、公式ヘルプに記載されています。
- 取得義務の対象は、年10日以上の有休が付与されている従業員です。
正しい操作
- 休暇→年次有休タブ→取得義務の確認で、従業員ごとの「取得義務の期限」「付与数」「取得日数」を確認します。期限まで半年以上あれば警告、半年未満ならエラーのアイコンが表示されます。
- 従業員の行をクリックし、付与ごとの消化状況を確認します。
- freeeの仕様ではありませんが、実務ではアラートの有無だけで判断せず、付与日ごとに1年以内に5日(時間単位の取得を除く)取れているかを確認します。
- 年次有休の付与で従業員の行を開き、管理簿をエクスポートから年次有給休暇管理簿(過去4年以内)をExcel形式またはPDF形式で出力して保存します。
制度・法令
年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者には、付与日から1年以内に5日を取得させる義務があります(労働基準法第39条第7項)。freeeのアラートは、この管理を補助する機能です。
05-06時給者の有休の賃金を「平均賃金」で払いたいのに、自動計算されない#
よくある症状
就業規則で有休を取った日の賃金を平均賃金と定めているのに、freeeでは時給に1日の所定労働時間を掛けた額で有休分が計算されます。
原因
- 有休を取った日の賃金には複数の計算方法がありますが、freee人事労務が自動計算に対応しているのは「所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金」だけです(仕様)。
- 勤怠カレンダーで「有休」を選ぶと、労働日数と有休取得数に1日、所定内労働時間に「1日の所定労働時間」が自動で加算されます。時給者の有休分の金額は、この加算された所定内労働時間をもとに計算されるため、平均賃金にはなりません。
正しい操作
- 勤怠で年月ナビを対象月に合わせて従業員を開き、勤怠カレンダーで有休を取った日をクリックします。
- 「勤怠」で「有休」を選び、詳細項目の「所定勤務時間の長さ」を「00:00」にして保存します。これで有休の日に所定内労働時間が加算されなくなります。
- 設定→その他手当→+追加で、有休分を支給する手当を作ります。例として、計算タイプは「直接入力」、所得税・社会保険料・労働保険料の計算は「含める」、割増賃金の基礎・勤怠控除の基礎・固定的賃金の計算は「含めない」とします。
- 平均賃金で計算した有休分の金額は手元で計算し、従業員情報の「手当」で3の手当に金額を入れて付与します。
- 月給者・日給者は勤怠を通常どおり入力し、平均賃金で計算した額の手当と、自動計算された有休分をマイナスの金額で打ち消す手当の2つを付与します。
注意
シフト制・変形労働時間制の時給者は、この代替手段に対応していません。明細の直接編集で手当を追加する方法もありますが、直接編集した明細には、その後の勤怠や設定の修正が自動で反映されなくなります(第6章)。
05-07勤怠を締めた後に、打刻漏れや残業の入力漏れが見つかった#
よくある症状
月次勤怠締め申請を承認した後や勤怠ロックをかけた後に、従業員が自分で打刻漏れを直せません。給与明細を確定した後で、残業の入力漏れに気付くケースもあります。
原因
- 月次勤怠締め申請が承認されるか、勤怠ロックがかかると、その月の勤怠は従業員自身では登録できなくなります。管理者は引き続き登録できます。月次勤怠締め申請は、スタンダード・アドバンスプランで勤怠の申請機能を有効にしている場合に使えます。
- 締め申請やロックをしていなくても給与計算はできるため、締めの前に計算や確定まで進んでいることがあります。
- 給与明細を確定した月の金額を勤怠の修正で直すには、明細を未確定に戻す必要があります。
正しい操作
| いまの状態 | 管理者が直す場合 | 従業員に直してもらう場合 |
|---|---|---|
| 勤怠ロック中(明細は未確定) | そのまま勤怠を修正できる | 従業員の勤怠画面で[勤怠ロック中]→[勤怠ロックを解除する] |
| 月次勤怠締め申請が承認済み(明細は未確定) | そのまま勤怠を修正できる | 申請を差し戻し、修正後に再申請してもらう |
| 給与明細を確定済み | 明細を未確定に戻してから修正する | 明細を未確定に戻した後、上の2行の方法で修正してもらう |
freee「[Part5] 4. 勤怠の締め作業と集計を行う」「給与明細を発行する」をもとに作成
- 明細が未確定なら、上の表の方法で勤怠を修正します。勤怠ロックと月次勤怠締め申請の両方をしている場合は、ロックを解除すれば従業員が編集できるようになります。
- ロックを解除した月は、修正が終わったら勤怠一覧の画面右のロックで再びロックします。
- 給与で対象者を再計算し、「最終計算日時」が修正後になっていることを確かめてから確定します。
- 明細を確定済みの場合は、第6章「未確定に戻す」の手順に沿って、給与計算の開始方法を「手動で開始」にしてから未確定に戻し、修正した従業員だけを再計算します。
この章のチェックリスト
給与計算と明細の確定
給与明細は、計算、内容の確認、確定、freee会計への連携、従業員への公開の順に進みます。確定後の修正は「未確定に戻す」から始まりますが、その影響は1人ではなく、同じ締め日支払い日の従業員全員とfreee会計の取引にまで及びます。この章では、確定の前後で起きやすい事故と、保険料・所得税の数円の差の見分け方をまとめます。金額が合わないときは、まず明細の金額をクリックして開く内訳(給与ドリルダウン)で原因を探すのが近道です。
まず全体像
06-011人分だけ直すつもりで「未確定に戻す」を押したら、全員の明細が未確定になった#
よくある症状
確定後に1人の明細の誤りに気付き、未確定に戻すをクリックしたら、同じ支払日の従業員全員の明細が未確定になりました。freee会計に連携していた給与の取引が消え、消込済みだった銀行の明細が「登録待ち」に戻った、公開していた明細が従業員から見えなくなった、という形で気付くこともあります。
原因
- 未確定に戻る範囲は、操作した1人ではなく、締め日支払い日が同じ従業員全員です(仕様)。
- 給与計算の開始方法が「自動で開始」のまま戻すと、戻した時点で自動計算が始まります。確定したときの条件を再現できず、計算結果が変わる可能性があります。社会保険の徴収月を変更した後に確定を解除した場合も、計算結果が変わることがあります。
- freee会計に連携した取引は削除されます。その取引を自動で経理で銀行明細と消し込んでいた場合、明細は「登録待ち」に戻ります。
- 公開済みの明細は非公開になり、日時を指定した公開の予約も無効になります。
- 再確定のときに契約従業員数が足りないと、確定できません。ただし、同じ人数で確定し直す場合は追加は不要です。
正しい操作
- 戻す前に、給与明細(印刷用ダウンロード)、給与明細一覧表(給与明細一覧表の出力)、賃金台帳(PDFとCSV)をダウンロードして保存します。「自動で開始」を使っている場合は、公式ヘルプでもこのバックアップが手順に含まれています。
- 設定→給与計算で、「給与計算の開始」を「手動で開始」にして保存します。
- 給与で対象の支払月を開き、未確定に戻すをクリックします。
- 修正が必要な従業員の、従業員情報や勤怠を直します。
- 給与に戻り、修正した従業員だけを、行の右端の再計算(または行にチェックを入れて再計算)で計算し直します。
- 給与明細を確定し、必要に応じて会計連携と明細の公開設定をやり直します。
- 「自動で開始」に戻す場合は、未確定の明細がすべて再計算されることを踏まえて切り替えます。
NG:いきなり[未確定に戻す]を押す
- 「自動で開始」のまま戻り、同じ締め日支払い日の全員が再計算の対象になります。
- 会計連携の取引の削除や公開の解除に気付かず、再連携や再公開を忘れやすくなります。
OK:「手動で開始」にしてから戻す
- 戻す前に明細・一覧表・賃金台帳を保存します。
- 修正した従業員だけを再計算して、ほかの従業員の金額を動かしません。
- 再確定の後に、会計連携と公開をやり直し、会計側の消込も確認します。
注意
freee会計側で手動登録した取引、仮締め・月締め・年度締めをしている期間の取引、操作した人に取引の削除権限がない場合などは、未確定に戻しても会計側の取引は削除されません。明細を再確定して会計連携をすると取引が改めて登録されるため、残った取引の扱いを先に確認します。会計側の処理は第14章とfreee会計編の第9章で扱います。
やってはいけない
スタータープラン(旧プロフェッショナルプラン)以上からミニマムプランに変更した後に明細を未確定に戻すと、「管理監督者」「裁量労働制」などスタータープラン以上でしか使えない勤務・賃金設定をしていた場合、再計算の際に給与データが消失します。
06-02直接編集した明細に、勤怠や従業員情報の修正が反映されない#
よくある症状
明細を直接編集した後で勤怠や手当の設定を直したのに、明細の金額が変わりません。再計算の対象として従業員にチェックを入れられない、明細に「直接編集済」「編集済」と表示されている、という状態です。
原因
- 直接編集した明細には、その後に給与規定・勤務・賃金設定・従業員情報・勤怠を修正しても、自動では反映されません(仕様)。反映が止まるのは、直接編集したその明細です。
- 直接編集された明細は、従業員を選んで再計算する操作の対象になりません。
- 月給者の明細で日数や時間を直しても、基本給は再計算されません。
- 直接編集の画面で雇用保険料や所得税を入力すると、「保存時に自動再計算」のチェックが自動で外れます。
- 直接編集で追加した手当・控除は、従業員項目選択出力の出力項目として選べません。
正しい操作
- 元データの修正を反映させたい明細を開き、自動計算に戻す→実行をクリックします。給与計算の開始方法が「手動で開始」でも、このときは自動で計算されます。直接編集で入力した金額は自動計算の結果に置き換わるため、戻す前に控えておきます。
- 従業員情報や勤怠などの元データを直し、明細の金額を確認します。
- それでも直接編集が必要なときは、元データの修正がすべて終わってから最後に行います。直接編集で支給を直したら、控除は「雇用保険料」→「所得税」の順に再計算します。所得税は社会保険料等を差し引いた後の金額で計算されるため、この順番が大切です。
- 保存すると、編集した項目に青色のチェックマークと「編集済」が付きます。カーソルを合わせると編集前の自動計算の値が表示されるので、差額を記録しておきます。
- 毎月同じ調整が必要なものは、直接編集ではなく、従業員→従業員情報の手当・控除として登録します(freeeもこの方法を推奨しています)。
注意
賞与明細を直接編集した場合は、年末調整の還付・追徴を修正しても自動では反映されません(給与明細は、反映月の明細を直接編集していても還付・追徴金を反映できます)。また、社会保険料を直接編集すると、端数処理の関係で従業員1人あたり1円の誤差が出ることがあります(次の項目)。
06-03社会保険料・雇用保険料が、告知額や前の給与ソフトと1円〜数円合わない#
よくある症状
社会保険料の従業員負担分が、前の給与ソフトや社労士の計算と1円違います。会社全体の保険料が納入告知額と数円合わない、雇用保険料が数円違う、という相談もよくあります。
原因
| 保険料 | freeeの計算の仕方 | 差が出る主な原因 |
|---|---|---|
| 健康保険料・介護保険料・子ども・子育て支援金(従業員負担分) | 標準報酬月額に合算した料率を掛けて計算し、1円未満は50銭以下を切り捨て、50銭超を切り上げます。健康保険料は、合計額から支援金と介護保険料を差し引いて求めます | 健康保険料率だけで計算する方法との違い、端数処理の方法の違い、標準報酬月額・保険団体・料率の設定誤り |
| 厚生年金保険料(従業員負担分) | 厚生年金保険料額表から求めます | 標準報酬月額の設定誤り |
| 会社負担分 | 従業員ごとには端数処理をせず、全従業員の合計額で端数を切り捨てます。納付額(従業員負担分と会社負担分の合計)は、会社全体の保険料額で端数処理します | 従業員負担分は1人ずつ端数処理するため、請求額(告知額)と少額の差が出ることがあります。明細を直接編集すると、1人あたり1円の誤差が出ることがあります |
| 雇用保険料(従業員負担分) | 総支給額から、「労働保険料の計算」に含めない手当を除いた賃金総額に料率を掛け、1円未満は50銭以下を切り捨て、50銭超を切り上げます | 手当の「労働保険料の計算」の含める/含めないの設定、雇用保険の業種(「一般事業」「農林水産・清酒製造」「建設」)の選択 |
freee「freee人事労務での給与の社会保険料等の計算式」「『社会保険料』の給与計算結果に差額が発生した場合の解決方法」「『雇用保険料』『労災保険料』の給与計算結果に差額が発生した場合の解決方法」をもとに作成
- 2026年4月分(令和8年4月分)から始まった子ども・子育て支援金の導入で、健康保険料等の計算手順が変わりました。freeeは料率を合算した総額から差し引く方式のため、標準報酬月額と料率の組み合わせによっては1円程度の差が出る可能性があると公式に案内されています。
- 介護保険料は40歳以上65歳未満の従業員にかかるなど、年齢によって計算の対象外になる保険料があります。
正しい操作
- 明細画面で差が出ている保険料の金額をクリックし、右側の内訳(給与ドリルダウン)で、社会保険の徴収月・標準報酬月額・料率・計算式を確認します。
- 設定を確認します。標準報酬月額は従業員→従業員情報→社会保険、保険団体と料率は設定→健康保険・厚生年金保険、業種と労災保険料率は設定→労働保険、手当の「労働保険料の計算」は設定→その他手当で見ます(画面の版によっては支給・控除設定と表示されます)。
- 設定の誤りだった場合は、元の設定を直して再計算します。
- 計算方法や端数処理の違いによる差は、freeeの計算方法に運用を合わせる、というのが公式の方針です。明細を直接編集して合わせるのは避けます。
- 会社負担分と納入告知額との少額の差は、freee会計側で告知額(請求額)に合わせて修正します。
06-04所得税が前の給与ソフトや税額表と合わない#
よくある症状
freeeに乗り換えたら、同じ給与なのに所得税が前の給与ソフトと違います。国税庁の源泉徴収税額表(月額表)で確認した税額と、明細の所得税が合わないこともあります。
原因
- 計算方法が違います。freeeの初期設定は「税額表計算」です。前のソフトが「電算機特例計算」だった場合、税額に差が出ることがあります。電算機特例は、月額表の甲欄を適用する給与だけが対象です。
- 課税対象額が違います。手当の「所得税の計算」(含める/含めない)や、控除の「控除の扱い」(社会保険料として扱う/扱わない)の設定によって、社会保険料等を差し引いた後の金額が変わります。
- 社会保険料や雇用保険料が違うと、差し引いた後の金額が変わるため、所得税も変わります。
- 扶養親族等の数や、所得税納税者区分(甲・乙・丙)の設定が誤っています(第4章)。
正しい操作
- 明細の所得税の金額をクリックし、内訳で「所得税計算方法」「課税支給合計」「社会保険料等合計」を確認します。
- 支給額や、所得税以外の控除額に差があるときは、先にそちらを解消します。
- 課税支給合計が違うときは、設定→その他手当の「所得税の計算」と、設定→その他控除の「控除の扱い」を見直します。
- 前のソフトと計算方法をそろえるときは、設定→所得税・住民税で「税額表計算」か「電算機特例計算」を選び直します。
- 設定を直したら再計算し、内訳の数字が変わったことを確認します。
| 計算方法 | 求め方 | 対象 |
|---|---|---|
| 税額表計算(初期設定) | 社会保険料等控除後の給与等の金額と扶養親族等の数を、源泉徴収税額表に当てはめます | 甲欄・乙欄(丙欄は自動計算に未対応) |
| 電算機特例計算 | 財務大臣が定める方法(財務省告示)で計算します | 月額表の甲欄を適用する給与のみ |
どちらも制度上認められた方法で、差額は年末調整または確定申告で精算されるため、最終的な年税額は変わりません(freee「所得税・住民税を設定する」「『所得税』の給与計算結果に差額が発生した場合の解決方法」をもとに作成)。
制度・法令
令和8年度税制改正(基礎控除の引上げ等)について、国税庁は、2026年11月(令和8年11月)までの源泉徴収事務に変更は生じず、2026年12月(令和8年12月)に行う年末調整などから変更が生じると案内しています(国税庁「令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等について」)。月々の源泉徴収税額表は2027年分(令和9年分)以後のものが改正されているため、2026年中の明細と照らし合わせるのは「令和8年分」の税額表です。ただし、扶養親族・同一生計配偶者の所得要件の改正(58万円以下から62万円以下へ)は、2026年12月1日(令和8年12月1日)以後に支払う給与等から適用されます(第4章)。freee人事労務の対応時期は、公式の案内を確認してください。税額表の改正は第10章、年末調整は第12章で扱います。
06-05「契約従業員数が不足している」と表示され、給与明細を確定できない#
よくある症状
給与明細一覧の上部に「契約従業員数が2名分不足しているため給与明細を確定することができません。」のような表示が出て、給与明細を確定が押せません。
原因
- 0円を超える給与明細・賞与明細を確定する従業員の数が、契約している従業員数を超えています。基本プランは従業員5名までを最低の契約単位とし、6名以上になる場合は従業員数の追加が必要です。
- 次の場合は追加が不要です。0円の給与明細を確定する従業員、確定した明細を未確定に戻して同じ人数で確定し直す場合、給与計算を行わない設定で追加した従業員です。
- freee会計の法人新プランに付帯する「ひとり法人(会計プラン付帯)」は1IDで、1円以上の明細を確定できるのは1人分です。2人目の明細は確定できません。
正しい操作
- 表示に出ている不足人数、現在の契約従業員数、振込額が0円を超える従業員数を確認します。
- 業務委託など給与計算をしない人を、給与計算の対象として登録していないかを確認します(第4章)。
- 追加が必要な場合は、表示の従業員数の変更から申請フォームを開き、「契約中のプラン」の変更から手続きします。自分で従業員数を変更できないプランの場合は、フォームから依頼します。
- 変更が済んだら、改めて給与明細を確定をクリックします。
- 退職者が出たときは、その人の最終の給与明細を確定してから、設定→プラン・お支払いで契約従業員数を見直します。
コツ
過去の月の明細を未確定に戻して確定し直すときは、その月に確定していた人数で確定できます。たとえば4月に50名分で確定した後、5月に契約を30名に減らしても、4月の明細は50名分で確定し直せます。
06-06給与明細を公開したのに、通知メールが届かない・従業員が明細を見られない#
よくある症状
明細を公開したのに、従業員から「メールが来ていない」「アプリで明細が見られない」と言われます。
原因
- ログインIDで招待した従業員には、freeeからのメール通知もSlack通知も届きません(仕様)。
- 「今すぐ公開」で公開したとき、「メールとモバイルアプリで通知する」のチェックが外れていました。
- 「日時を設定して公開」を選んだ場合、メールとSlackの通知は設定時刻から順に送られるため、数分〜数十分遅れることがあります。
- 明細が「非公開」のままです。未確定に戻した明細は非公開になり、公開の予約も取り消されます。
- 「LINEで通知する」にしても、従業員側でLINE連携をしていないと届きません。
- 従業員を招待していません。オンラインで明細を見るには、招待が必要です。
正しい操作
- 給与で該当の支払月を開き、明細が確定済みで、公開の状態になっているかを確認します。
- 通知を送り直すときは、明細を非公開→従業員に非公開で一度非公開にし、明細の公開設定で「メールとモバイルアプリで通知する」にチェックを入れて公開し直します。
- ログインIDで招待した従業員には、社内チャット・書面・口頭などで公開を知らせます。
- 招待していない従業員には、確定後の一覧の印刷用ダウンロード(同じ締め日支払い日の全員分のPDF)や、従業員ごとの明細画面の印刷で渡すか、招待を済ませます。
- チェックを入れて公開したのに一部の従業員だけ届かない場合は、freee人事労務のサポートデスクに問い合わせます。
コツ
公開日時を指定できるのは、翌月の給与支払日の前日までです。当月分は支払日を過ぎていても日時を指定できますが、前月以前の明細は日時を指定して公開できません。公開画面では「日時を指定して公開」と表示される場合があります(画面の版によって表記が異なる場合があります)。
06-07月末退職の従業員から、社会保険料が2か月分引かれている#
よくある症状
月末で退職した従業員の最後の明細で、健康保険料や厚生年金保険料が「(退職月分)」と2行に分かれて表示され、控除額が大きくなっています。同じ月に入社して退職した人の社会保険料が計算されない、というケースもあります。
原因
- 社会保険の資格喪失日は退職日の翌日です。月末に退職すると、退職した月の社会保険料まで控除する必要があります。
- 締め日支払い日が当月払いの設定で、退職日が月末の場合は、退職月の給与で社会保険料を2か月分徴収します。明細と給与明細画面の控除欄には、健康保険料・介護保険料・子ども・子育て支援金・厚生年金保険料が2段で表示されます(仕様)。
- 同じ月に社会保険の資格取得と資格喪失がある場合(同月得喪)は、社会保険料の自動計算に対応していません。
- 入社した月に給与が発生しない場合、入社月の社会保険料は自動計算されません。
正しい操作
| ケース | freeeの動き | 対応 |
|---|---|---|
| 月末退職・当月払い | 退職月の給与で2か月分を徴収し、2段で表示する | 仕様どおりの動きなので、金額が保険料額表どおりかを確認する |
| 同じ月に資格取得と喪失(同月得喪) | 社会保険料を自動計算しない | 明細を直接編集して手入力する |
| 入社月に給与が発生しない | 入社月の社会保険料を自動計算しない | 翌月に直接編集などで2か月分を徴収する |
freee「従業員の退職時の手続きを行う」「締め日支払い日を設定する」をもとに作成
この章のチェックリスト
賞与
賞与明細は賞与メニューで作成します。賞与の所得税は前月の給与をもとに税率を決め、社会保険料は賞与額から1,000円未満を切り捨てた「標準賞与額」で計算し、住民税は控除しません。毎月の給与とは計算の前提が違うため、「前月の給与の確定」「後から変更したときの再計算」「支払後の賞与支払届」の3点を押さえると、つまずきの多くを防げます。
まず全体像
毎月の給与と賞与では、控除の計算方法が次のように違います。
| 控除項目 | 毎月の給与 | 賞与 |
|---|---|---|
| 健康保険料・介護保険料 | 標準報酬月額×保険料率 | 標準賞与額(1,000円未満切り捨て)×保険料率。健康保険は年度の累計573万円が上限 |
| 子ども・子育て支援金(2026年4月分から) | 標準報酬月額×支援金率 | 標準賞与額×支援金率 |
| 厚生年金保険料 | 標準報酬月額×保険料率 | 標準賞与額×保険料率。1か月あたり150万円が上限 |
| 雇用保険料 | 賃金総額×雇用保険料率 | 給与と同じ計算(賞与額×雇用保険料率) |
| 所得税 | 社会保険料等控除後の給与を税額表(令和8年分)に当てはめる | 前月の給与(社会保険料等控除後)と扶養親族等の数で税率を決め、社会保険料等控除後の賞与額に掛ける |
| 住民税 | 特別徴収の月額を控除 | 控除しない |
freee人事労務のヘルプ「賞与に関する社会保険・労働保険について」「賞与に関する所得税・住民税について」「給与明細の保険料・税金の金額を確認する」と、日本年金機構の案内をもとに作成しています。
07-01賞与の所得税が合わない/賞与明細を発行できない#
よくある症状
賞与の所得税の税率が、自分で調べた税率と違います。前月の給与を修正したのに、賞与の所得税が変わりません。入社したばかりの従業員に賞与を出そうとしたら、賞与明細を作れませんでした。
原因
- 賞与の所得税率は、前月の給与から社会保険料等を差し引いた額と扶養親族等の数を「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表(令和8年分)」に当てはめて決まります。前月の給与が計算の前提です。
- freee人事労務の仕様で、前月の給与明細が確定していないと賞与明細を発行できません。公式ヘルプの例では、月末締め翌月25日払いで10月1日に入社した人に10月の賞与を支給しようとしても、9月以前の給与明細を確定できないため作成できません。
- 賞与を付与して自動計算が終わった後に前月の給与を変更しても、賞与は自動では計算し直されません。すべて再計算をしないと正しい所得税になりません。
- 前月の給与(社会保険料等控除後)の10倍を超える賞与や、前月に給与の支給がない場合は、月額表(または電算機計算の特例)を使う別の計算になります。このとき賞与の計算期間が半年以内なら6、半年を超えるなら12を使うため、付与時に選んだ「賞与の計算期間」が税額を左右します。
正しい操作
- 給与メニューで年月ナビゲーションを切り替え、賞与を支払う月の前月までの給与明細がすべて確定しているか確認します。未確定の月があれば先に確定します。
- 前月の給与を修正した場合は、賞与メニューで賞与の支払月を選び、賞与明細一覧のすべて再計算をクリックします。一部の従業員だけなら、行の右側の再計算を使います。
- 前月の給与がない従業員や高額な賞与の従業員は、賞与明細画面で賞与の右横の編集を開き、「賞与の計算期間」(半年以内/半年を超える)が実際の算定期間と合っているか確認して保存します。
- それでも合わない場合は、従業員情報の税で扶養親族等の数を確認します(第10章「所得税」)。
入社月に賞与を支給する予定がある場合は、前月の給与明細がないと賞与明細を作れないことを、事前に把握しておきます。
注意
控除額を直接編集した賞与明細は、すべて再計算をしても計算し直されません。この章の「控除額を直接編集した賞与明細が再計算されない」を確認してください。
07-02賞与から住民税が引かれていない#
よくある症状
賞与明細の控除欄に住民税の行がありません。毎月の給与と同じように住民税も差し引くべきではないかと、設定漏れを疑ってしまいます。
原因
- 設定漏れではありません。freee人事労務では、住民税は賞与から控除しない仕様です。
- 特別徴収の住民税は、従業員情報の税に登録した月額(6月から翌年5月までの12か月分)を、毎月の給与明細で控除します。
正しい操作
- 賞与明細に住民税がないのは正常です。賞与の側で住民税を追加する必要はありません。
- 住民税は、同じ月の給与明細で月額どおり控除されているかを確認します(第11章「住民税」)。
- 賞与から控除した所得税は、毎月の給与の所得税と同じ納付書を使い、賞与の分を含めて納付します(第10章「所得税」)。
- freee会計と連携している場合、賞与明細の確定と会計連携で登録されるのは、賞与支給の取引と社会保険料の納付取引です。雇用保険料と所得税の納付取引は連携されないため、納付したときに自分で登録します(第14章「労働保険料・源泉所得税・住民税の納付が連携されない」)。
07-03賞与の社会保険料が「賞与額×料率」の手計算と合わない#
よくある症状
賞与の健康保険料や厚生年金保険料が、賞与額に料率を掛けた金額と少し違います。高額な賞与で保険料が頭打ちになっている、40歳になる従業員の賞与で介護保険料が引かれていない、といった疑問もよく出ます。
原因
- 保険料は、賞与額から1,000円未満を切り捨てた「標準賞与額」に料率を掛けて計算します。賞与額そのものには掛けません。
- 標準賞与額には上限があります。健康保険は年度(4月1日から翌年3月31日)の累計で573万円、厚生年金保険は1か月あたり150万円で、超える部分は上限の額とみなされます。
- 介護保険料は、40歳に達した月に支払う賞与から対象になります。1日生まれの人は誕生月の前月から対象です(例:12月1日生まれは11月から)。
- 健康保険料率は毎年3月に見直されるため、3月に支払う賞与は新しい料率で計算します。
- 2026年4月分(令和8年4月分)からは、子ども・子育て支援金が健康保険料とは別の行で控除されます。1円未満の端数は50銭以下切り捨て・50銭超切り上げで、健康保険料と支援金(と介護保険料)を合算した結果に対して処理します。
正しい操作
- 賞与明細を開き、控除欄の健康保険・介護保険・子ども・子育て支援金・厚生年金保険の従業員負担分を確認します。
- 賞与額の1,000円未満を切り捨てて標準賞与額を出し、料率を掛けて検算します(下の表)。
- 年度内に何度も賞与を支払っている人は健康保険の累計573万円に、同じ月に高額な賞与を支払う人は厚生年金保険の150万円に達していないか確認します。
- 介護保険料が合わない場合は、従業員情報の生年月日を確認します。年齢の判定の考え方は第8章「40歳・65歳になった月の介護保険料」で説明しています。
- 料率そのものが違う場合は、設定→健康保険・厚生年金保険で適用年月と料率を確認します(第8章「料率の反映」)。
| 項目 | 計算(公式ヘルプの計算例:協会けんぽ、介護保険の対象外、賞与50万円) | 控除額 |
|---|---|---|
| 標準賞与額 | 500,000円(1,000円未満の端数なし) | — |
| 健康保険料と支援金の合計 | 500,000円×(4.925%+0.115%)=25,200円 | — |
| 子ども・子育て支援金 | 500,000円×0.115% | 575円 |
| 健康保険料 | 25,200円-575円 | 24,625円 |
| 厚生年金保険料 | 500,000円×9.15% | 45,750円 |
料率はいずれも従業員負担分で、計算例の値です。健康保険料率は、加入している保険団体や都道府県によって異なります。
制度・法令
厚生年金保険の上限について、freee人事労務のヘルプは「賞与1回につき150万円」と表現していますが、日本年金機構「従業員に賞与を支給したときの手続き」では「1カ月あたり150万円」です。同じ月に2回以上支払う場合は、その月の賞与額を合算して届け出るため、合計で上限を超えないか手計算でも確認してください。また、freee会計の記事「社会保険料の納付の処理をする(毎月末)」には健康保険の上限を「年度累計540万円」とする古い記載が残っていますが、現在の上限は573万円です。
07-04年4回以上賞与を支給しているのに、標準報酬月額に反映されない#
よくある症状
四半期ごとに賞与を支給する規程があるのに、定時決定(算定基礎届)の報酬月額に賞与の分が含まれていません。freee人事労務の自動計算に任せてよいのか分かりません。
原因
- 給与規定などで同じ趣旨の賞与を年4回以上支給すると定めている場合、その賞与は標準報酬月額の対象となる「報酬」として扱われます。7月1日から翌年6月30日までに支給した賞与の合計を12で割り、標準報酬月額の計算に加えます。
- freee人事労務では年4回以上の賞与明細を発行できますが、このケースの標準報酬月額の自動計算には対応していません。
- 回数の数え方にも決まりがあります。名称が違っても同じ性質の賞与(夏季賞与と冬季賞与など)は同じ賞与として支給ごとに1回と数え、臨時の社内表彰手当のように性質が違うものは別に数えます。その年に限り支給されたことが明らかな賞与は数えません。
正しい操作
- 就業規則や給与規定で、賞与の支給回数と性質を確認し、年4回以上に当たるかを判断します。判断に迷う場合は、社労士や年金事務所に確認します。
- 該当する場合は、定時決定・随時改定の対象になる従業員かどうかを自分で判定します。
- 定時決定・随時改定の対象者の画面(報酬月額を修正するなど)や出力した届出書で、賞与分を加えた金額に手動で修正します。記入内容は社労士などに相談してください。
注意
年4回以上支給する賞与は、社会保険では標準賞与額ではなく「報酬」として扱われます。freee人事労務はこのケースの標準報酬月額の自動計算に対応していないため、賞与明細で自動計算される社会保険料や、出力される賞与支払届をそのまま使ってよいかも含めて、社労士や年金事務所に確認してください。
07-05控除額を直接編集した賞与明細が再計算されない/年末調整の還付・追徴が反映されない#
よくある症状
賞与額を変えようとしても編集できません。すべて再計算をしても控除額が変わりません。年末調整の還付・追徴を反映する月の賞与明細に、還付・追徴が載りません。
原因
- 賞与明細の控除額(社会保険料・所得税など)を直接編集すると、その明細は自動計算の対象から外れます。
- 直接編集した明細は、賞与額を編集できない、従業員情報の変更が反映されない、一括の再計算で計算し直されない、賞与額の一括設定でインポートできない、という状態になります。
- 年末調整の還付・追徴も、控除額を直接編集した反映月の賞与明細には反映されません。
- 直接編集をやめて自動計算に戻すと、直接編集で入力した内容は削除されます。
正しい操作
直接編集が不要になった場合は、未確定の賞与明細を開き、画面下部の控除額を自動計算に戻すをクリックします。直接編集した控除額を残したまま年末調整の還付・追徴を反映したい場合は、次の順で操作します。
還付・追徴を反映する
直接編集した状態のまま、年末調整メニューで従業員を選び、還付・追徴の反映をクリックします。
いったん確定して一覧表を保存する
反映月の賞与メニューで賞与明細を確定をクリックします。このとき「freee会計に取引情報を送信する」のチェックを外し、確定後も従業員に公開しません。賞与明細一覧表の出力からPDFかCSVを保存します。
自動計算に戻す
賞与明細を未確定に戻すをクリックし、対象者の明細確認から控除額を自動計算に戻すをクリックします。還付・追徴が賞与明細に反映されます。
直接編集をやり直す
保存した一覧表を見ながら、控除額をもう一度直接編集して保存します。
やってはいけない
賞与明細一覧表を保存する前に自動計算に戻すと、直接編集した控除額が消え、元の金額が分からなくなります。必ず一覧表を保存してから戻してください。給与明細への反映の全体は第12章「年末調整の還付・追徴が12月の給与明細に反映されない」で説明しています。
07-06賞与支払届の出し方が分からない/総括表が出ない/70歳以上の人が載らない#
よくある症状
賞与を支払った後、賞与支払届をどこから出力するのか分かりません。以前のように総括表を出そうとしても見当たりません。70歳以上の従業員が賞与支払届に載りません。
原因
- 賞与支払届(健康保険・厚生年金保険被保険者賞与支払届)は、賞与明細を確定すると出力できます。提出期限は賞与の支払日から5日以内です。
- 賞与支払届の総括表は、制度変更で2021年(令和3年)4月から廃止されています。賞与を支払わなかった場合に提出する「賞与不支給報告書」には、freee人事労務は対応していません。
- 70歳以上の健康保険の被保険者は、freee人事労務で厚生年金保険を加入にしていないと、賞与支払届・算定基礎届・月額変更届に載りません。
- PDFは日本年金機構用の様式だけです。健康保険組合に加入している場合は、組合から送られる書類へ別途転記します。e-Gov用CSVのダウンロードとgBizIDでの電子申請は、スタータープラン(旧ベーシックプラン)以上で使えます。
正しい操作
- 賞与メニューで支払月を選び、賞与明細を確定します。
- 賞与明細画面の「確定後の手続き」にある賞与支払届で、提出方法に合わせて操作します。紙で出すならファイルダウンロード→日本年金機構様式、e-Govで申請するならファイルダウンロード→電子申請用形式、gBizIDで申請するなら電子申請をクリックします。
- 70歳以上の被保険者がいる場合は、従業員→従業員情報→対象者の社会保険で厚生年金保険を加入にします。標準報酬月額は健康保険に合わせ、被保険者整理番号は従前の番号を入れます。加入にしても、年齢により厚生年金保険料は控除されません。
- 被保険者整理番号は、日本年金機構用には厚生年金保険の番号、健康保険組合用には健康保険の番号が使われます。空欄の人がいないか確認します。
- 提出後は、給与の保険料と賞与の保険料を合算した納入告知書が届きます。
この章のチェックリスト
等級の改定と料率、雇用保険と年度更新、源泉所得税、住民税。
社会保険(定時決定・随時改定・料率改定)
freee人事労務は算定基礎届や月額変更届を自動で作成しますが、決まった標準報酬月額を従業員情報へ自動では反映しません。等級を変更する「年月」は社会保険の徴収月(翌月徴収・当月徴収)で決まり、ここを誤ると保険料が1か月ずれます。2026年4月分(令和8年4月分)からは子ども・子育て支援金も加わり、明細の見え方と端数の出方も変わっています。
まず全体像:新しい等級・料率になる支払月
従業員情報と保険の設定は、年月ナビゲーションで選んだ月(給与の支払月)以降に反映されます。新しい等級・料率で保険料を計算する最初の支払月は、社会保険の徴収月によって次のように変わります。
| 手続き・改定 | 改定される月 | 翌月徴収 | 当月徴収 |
|---|---|---|---|
| 定時決定(算定基礎届) | 9月分から | 10月支払分から | 9月支払分から |
| 随時改定(例:4月支払の給与で固定的賃金が変動) | 7月分から | 8月支払分から | 7月支払分から |
| 協会けんぽの健康保険料率の見直し | 3月分から | 4月支払分から | 3月支払分から |
社会保険の徴収月は設定→締め日支払い日で確認でき、当月徴収には労使協定が必要です。賞与は支払月の料率で計算します。定時決定の行は「社会保険の一括更新」画面の案内、随時改定の行は公式ヘルプ「社会保険料の随時改定を行う(月額変更届)」の例、料率の行は「健康保険・厚生年金保険」設定画面の適用年月の表示と、健康保険料率は毎年3月に見直されるという公式ヘルプの説明によります。
08-01昇給したのに月額変更届(随時改定)の対象者に上がらない#
よくある症状
基本給を大きく上げたのに、給与明細を確定しても「確定後の手続き」に随時改定の案内が出ません。随時改定の画面を開いても、昇給した従業員が対象者に表示されません。
原因
- 月額変更届を作る前に、従業員情報の標準報酬月額を変更後の等級に変えてしまったケースです。freee人事労務は改定前の等級で登録されていることを前提に判定するため、先に変えると判定されず、給与明細画面のアラートも出ません。
- 制度上の対象外に当たるケースです。随時改定は、①固定的賃金の変動、②変動月から3か月の報酬の平均による標準報酬月額と現在の等級に2等級以上の差、③3か月とも支払基礎日数が17日以上(特定適用事業所の短時間労働者は11日以上)、の3つをすべて満たす場合に行います。固定的賃金が上がっても3か月の平均が2等級以上下がった場合や、その逆の場合は対象外です。
- 変動月から3か月分の給与明細が、まだ確定していないケースです。
- freeeが固定的賃金の変動とみなさない変更だったケースです。対象になるのは、基本給や固定残業代の固定部分、通勤手当(単価×日数なら単価)、固定的賃金に含める設定の手当、給与形態の変更です。通勤手当が1か月支給の場合は随時改定に自動で反映されない、との注記があります。
- 勤怠項目・勤怠タグ・カスタム項目に応じて支給する手当を、給与明細の確定後から月額変更届の作成前までに編集すると、その手当の固定的賃金の計算が正しく行われません。
正しい操作
- 先に等級を変えてしまった場合は、変更した支払月の従業員情報の社会保険で、標準報酬月額を改定前の等級に戻します。
- 変動月から3か月目の給与明細を確定し、「確定後の手続き」の随時改定(月額変更届)をクリックします。書類が作られていなければ、「社会保険等級の改定」画面で最新の内容を反映するをクリックします。給与明細の確定後に手当を編集していた場合は、先に給与明細を再計算・再確定してから作成します。
- 対象者名をクリックして内容を確認します。現物支給や修正平均額は報酬月額を修正する、昇降給額を遡及して支払った場合は画面下部の「昇(降)給額」「昇(降)給月」「遡及支払額」、短時間労働者は「短時間労働者(特定適用事業所)」の該当するで直し、保存します。
- ファイルダウンロードまたは電子申請で月額変更届を提出します。遡及支払があった場合、「⑧ 遡及支払額」の「月」は自動では入らないため、印刷した用紙に手書きするか、電子申請用CSVに入力してから提出します。
- 標準報酬決定通知書が届いてから、徴収月に合わせた支払月で等級を変更します(次の項目)。
NG:昇給したらすぐ等級を変える
- 昇給した月の従業員情報で、標準報酬月額を新しい等級にする
- 随時改定の判定がされず、月額変更届が作られない
- アラートも出ないため、届出漏れに気づきにくい
OK:届出が先、等級の変更は後
- 3か月分の給与明細を確定し、月額変更届を作成・提出する
- 標準報酬決定通知書で新しい等級を確かめる
- 徴収月に合わせた支払月で等級を変更する
08-02算定基礎届や月額変更届で決まった等級が、給与の保険料に反映されない#
よくある症状
算定基礎届を提出したのに、10月に支払った給与の社会保険料が前の金額のままです。等級を変更したところ、新しい保険料が想定より1か月早く(または遅く)始まることもあります。
原因
- freee人事労務は、算定基礎届や月額変更届で等級が変わっても、従業員情報の標準報酬月額を自動では変更しません。自動で入るのは、従業員を登録したときに基本給から計算した目安の等級だけです。
- 従業員情報は月ごとに保存され、年月ナビゲーションで選んだ月は給与の支払月です。変更は選んだ月以降に反映されますが、すでに変更してある先の月は上書きされません。
- 等級は、新しい等級で保険料の徴収を始める支払月で変更します。定時決定なら、翌月徴収は10月支払分、当月徴収は9月支払分です。
正しい操作
- 設定→締め日支払い日で、従業員に適用している締め日支払い日の「社会保険の徴収月」を確認します(第2章「社会保険料の控除月が1か月ずれる」)。
- 標準報酬決定通知書の等級と、定時決定・随時改定の画面の内容が一致しているか確認します。
- 1人ずつ変更する場合は、従業員→従業員情報で年月ナビゲーションを変更する支払月にし、対象者の社会保険の編集で健康保険と厚生年金保険の標準報酬月額を選び、保存します。
- 定時決定の後にまとめて変更する場合は、一括操作→従業員情報の一括更新で社会保険と適用する年月を選び、「定時決定対象者のCSVファイル」をダウンロードします。新しい標準報酬月額が入っているので、決定通知書と違う人だけ直して取り込みます。このCSVは、定時決定に必要な給与明細がすべて確定している場合に表示されます。定時決定の後だけの機能で、随時改定で決まった新しい標準報酬月額が入ったCSVは出力できません。算定基礎届を出した後に従業員情報を変更しても、その内容はCSVに反映されません。
- 当月締め当月払いの場合、電子申請の「従前改定月」に直近で等級を変更した年月が入ることがあります。電子申請用のCSVを出力し、従前改定月を手で直してからe-Govで申請します。
コツ
70歳以上の被保険者が算定基礎届や月額変更届に載らない場合は、厚生年金保険を加入にする設定が必要です(第7章「賞与支払届」の項目)。
08-0340歳・65歳になった月の介護保険料が始まらない/止まらない#
よくある症状
40歳の誕生日を迎えたのに、その月の給与で介護保険料が引かれていません。反対に、65歳になった後の給与でも介護保険料が引かれています。
原因
- 対象年齢は、健康保険が75歳未満、介護保険が40歳以上65歳未満、厚生年金保険が70歳未満です。
- 年齢が1歳加算される日が違います。介護保険と厚生年金保険は誕生日の前日、健康保険は誕生日の当日です。
- 判定する時点は徴収月の設定で違います。翌月徴収は支払月の前月末時点、当月徴収は支払月の末日時点の年齢で判定します。
- このため翌月徴収では、40歳や65歳に達した月(誕生日の前日が属する月)の翌月に支払う給与から、介護保険料の控除が始まる、または終わります。当月徴収では、達した月に支払う給与からです。1日生まれの人は、前月に達したことになります。
| 生年月日(例) | 年齢が加算される日 | 翌月徴収 | 当月徴収 |
|---|---|---|---|
| 1986年10月15日(40歳) | 2026年10月14日 | 11月支払分から控除 | 10月支払分から控除 |
| 1986年11月1日(40歳) | 2026年10月31日 | 11月支払分から控除 | 10月支払分から控除 |
| 1961年10月15日(65歳) | 2026年10月14日 | 10月支払分まで控除 | 9月支払分まで控除 |
| 1961年10月1日(65歳) | 2026年9月30日 | 9月支払分まで控除 | 8月支払分まで控除 |
freee人事労務の判定ルール(介護保険は誕生日の前日に加算、翌月徴収は支払月の前月末、当月徴収は支払月の末日で判定)に当てはめた例です。公式ヘルプの例では、1944年4月1日生まれの人は、介護保険が2009年3月31日、厚生年金保険が2014年3月31日、健康保険が2019年4月1日に資格を失います。
正しい操作
- 設定→締め日支払い日で「社会保険の徴収月」を確認します。
- 従業員情報の生年月日が正しいか確認します。
- 上の表の考え方で、控除が始まる(終わる)支払月を確かめ、給与明細と照らし合わせます。
- 賞与は支払月で見ます。40歳に達した月に支払う賞与は、介護保険料の対象です(第7章「賞与の社会保険料」)。
- 組合健保で特定被保険者制度がある場合は、健康保険・厚生年金保険の設定で特定被保険者制度に沿って介護保険料を算出するにチェックするか、従業員の介護保険料を直接入力にします。
08-04明細に「子ども・子育て支援金」が増え、健康保険料が1円合わない#
よくある症状
2026年5月に支払った給与から、控除欄に「子ども・子育て支援金」の行が増えました。控除の合計が増えたうえ、健康保険料が保険料額表で手計算した金額と1円違う月があります。
原因
- 子ども・子育て支援金は、2026年4月分の保険料から始まった制度です。翌月徴収なら5月支払、当月徴収なら4月支払の給与から控除されます。協会けんぽの2026年度の支援金率は0.23%で、会社と従業員が折半します(従業員負担は0.115%)。
- freee人事労務は、標準報酬月額と料率から支援金を自動で計算し、給与明細・賞与明細の控除欄に健康保険料とは別の行で表示します。支援金の金額を直接決める項目はなく、社会保険の等級を変えると支援金も変わります。
- 健康保険料は「合算した総額から差し引く」方法で計算します。支援金と、標準報酬月額×(基本保険料率+特定保険料率+支援金率(+介護保険料率))をそれぞれ端数処理し、後者から支援金(と介護保険料)を差し引いた残りが健康保険料です。この順序のため、標準報酬月額と料率の組み合わせによって1円程度の差が出ます。
- 組合健保は料率が自動で入らないため、支援金の率も組合の通知に基づいて入力します。
| 計算(公式ヘルプの例:標準報酬月額134,000円、一般保険料率9.85%、支援金率0.23%、介護保険なし、従業員負担分) | 結果 |
|---|---|
| 子ども・子育て支援金:134,000円×0.115%=154.1円 | 154円 |
| 健康保険料と支援金の合計:134,000円×(3.305%+1.62%+0.115%)=6,753.6円 | 6,754円 |
| 健康保険料:6,754円-154円 | 6,600円 |
| (参考)支援金が始まる前の健康保険料:134,000円×(3.305%+1.62%)=6,599.5円 | 6,599円 |
正しい操作
- 設定→健康保険・厚生年金保険で、対象の適用年月に「子ども・子育て支援金率」が表示されているか確認します。組合健保は、組合の通知どおりに入力します。
- 従業員の社会保険の標準報酬月額が正しいか確認します。支援金はこの等級から計算されます。
- 2事業所勤務や育児休業等による免除で保険料を直接入力にしている従業員は、子ども・子育て支援金の計算方法と金額も確認します。
- 設定が正しく1円の差だけが残る場合は、計算方法による差です。公式ヘルプでは、freeeの算出方法に運用を合わせるよう案内されています。
給与明細の金額をクリックして表示する給与ドリルダウン(内訳)について、公式ヘルプには「子ども・子育て支援金の内訳は2026年4月末頃にリリース予定」との注記が2026年9月17日時点で残っています。画面で内訳を確認できない場合は、freeeの最新の案内を確認してください。
コツ
「子ども・子育て支援金」と「子ども・子育て拠出金」は別のものです。支援金は健康保険の等級をもとに会社と従業員が負担し、拠出金は厚生年金保険の等級をもとに会社だけが負担します(従業員負担は0%)。
08-05社会保険料の合計が、納入告知書の金額と数円合わない#
よくある症状
給与明細の社会保険料(従業員負担分と会社負担分)を合計すると、年金事務所から届いた納入告知書の金額と数円違います。freee会計に、社会保険料の端数だけの未決済取引が登録されていることもあります。
原因
- 給与明細は従業員ごとの金額で、納入告知書は会社全体の保険料額です。freee人事労務では、従業員負担分は1人ずつ端数処理し、会社負担分は従業員ごとには端数処理せず全従業員分の合計で端数を切り捨て、納付額は会社全体の保険料額で端数処理します。この単位の違いで、合計が数円ずれることがあります。
- 給与明細を直接編集していると端数処理がうまくいかず、従業員1人あたり1円の誤差が出ることがあります。
- 賞与を支払った月の分は、納入告知書で給与と賞与の保険料が合算されています。
- freee会計との連携では、会社負担分に50銭を超える円未満の端数が出ると、端数分が別の未決済取引として登録されることがあります。締め日支払い日が複数ある場合は、会社負担分の端数がグループごとに処理されてから合算されます。
| 照合したときの状況 | 考えられる原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 合計が数円違う | 端数処理の単位の違い、子ども・子育て支援金の計算順序 | 納入告知書の金額に合わせてfreee会計側の取引を修正 |
| 直接編集した人数分だけ1円ずつ違う | 給与明細の直接編集 | 直接編集を避け、従業員情報で手当・控除を追加して対応 |
| 賞与を支払った月だけ大きく違う | 納入告知書は給与と賞与の保険料の合算 | 賞与明細の保険料も足してから比べる |
| 数円を超えて違う | 標準報酬月額・料率・年齢による対象外の設定誤り | 等級・料率・年齢の判定を確認して再計算 |
| freee会計に数円の未決済取引がある | 会社負担分の端数(50銭超の繰り上げ)、複数の締め日支払い日 | 実際の請求額に端数が含まれていなければ削除 |
正しい操作
- 納入告知書の対象月の給与明細(賞与を支払った月は賞与明細も)の社会保険料を、従業員負担分と会社負担分に分けて合計します。
- 差が数円を超える場合は、端数ではなく設定の誤りを疑います。標準報酬月額(等級の反映)、料率(料率の反映)、年齢による対象外(介護保険料)を確認します。
- 直接編集した給与明細がないか確認します。公式ヘルプでは、直接編集はなるべく避け、従業員情報で手当・控除を追加して対応するよう案内されています。
- 端数による差は、納入告知書の金額に合わせてfreee会計側の取引を修正します。端数の取引の扱いは第14章「社会保険料に端数の取引ができる」を確認してください。
従業員1人ずつの保険料が前の給与ソフトと合わない場合の確認方法は、第6章「社会保険料・雇用保険料が1円〜数円合わない」で説明しています。
08-06健康保険料率が変わったのに給与に反映されない/1か月ずれて反映される#
よくある症状
3月分から健康保険料率が変わったのに、4月に支払った給与の健康保険料が前の料率のままです。組合健保の新しい料率を入れたら、想定より1か月早く新しい料率で計算されました。
原因
- 料率が自動で変わるのは協会けんぽだけです。組合健保は自動では変わらないため、適用年月を指定して手で入力します。
- 公式ヘルプでは、健康保険料率は毎年3月に見直されると説明されています。翌月徴収なら4月支払分、当月徴収なら3月支払分の給与から新しい料率になり、賞与は3月に支払う分から新しい料率です。組合健保は、組合から通知された改定の時期を確認します。
- どの支払分に適用されるかは、設定画面の「適用年月」で決まります。画面では、たとえば適用年月を2026年8月にすると、給与は翌月徴収なら2026年9月の支払い分、当月徴収なら2026年8月の支払い分、賞与は2026年8月の支払い分に適用される、と表示されます。
- 協会けんぽは会社の所在地(都道府県)で料率が決まるため、所在地の選択を誤ると料率そのものが違います。
- 厚生年金保険料率は、2017年(平成29年)9月以降18.3%で固定されています。
正しい操作
- 設定→健康保険・厚生年金保険を開きます。
- 「適用年月」を選び、その下に表示される給与・賞与の適用先の支払月を確認します。
- 協会けんぽの場合は、「所在地」の都道府県と、表示された保険料率を確認します。
- 組合健保の場合は、改定される月を適用年月に選び、組合の通知どおりに健康保険基本保険料率・特定保険料率・調整保険料率・介護保険料率・子ども・子育て支援金を入力して保存します。この設定は翌月以降にも反映されます。
- 給与明細で健康保険料の金額をクリックし、給与ドリルダウン(内訳)の保険料率が新しい料率になっているか確認します。
組合健保の料率の入力手順は第2章「組合健保の保険料率が改定前のまま」でも説明しています。
08-072026年10月の賃金要件撤廃で、パートの社会保険をfreeeでどう扱うか#
よくある症状
2026年10月から月額8.8万円未満のパート・アルバイトも社会保険の対象になると聞きましたが、freee人事労務に自動で判定する機能があるのか分かりません。加入させたパートの算定基礎届で、支払基礎日数が17日未満の月が対象外として計算されてしまいます。
原因
- 短時間労働者の加入要件は、現在、①所定内賃金が月額8.8万円以上、②週の所定労働時間が20時間以上、③従業員数51人以上の企業に勤めている、④学生でない、の4つです(厚生労働省のリーフレット)。このほか、2か月を超える雇用の見込みがあることも要件です(日本年金機構)。
- このうち賃金要件(月額8.8万円以上)は、2026年10月(令和8年10月)に撤廃されます(日本年金機構)。企業規模の要件は残り、2027年10月以降に段階的に縮小されます(下の表)。
- freee人事労務のヘルプには、適用拡大のための専用の設定や、加入の自動判定の記載はありません。加入させるかどうかは会社が判断し、従業員情報の社会保険に加入・非加入と資格取得日を登録します。
- 算定基礎届・月額変更届は、通常は支払基礎日数17日以上の月が対象です。短時間労働者は11日以上の月が有効ですが、対象者の画面で「短時間労働者(特定適用事業所)」の該当するにチェックしないと、この基準で判定されません。
| 時期 | 短時間労働者の適用の範囲 |
|---|---|
| 現在 | 従業員数51人以上の企業。賃金要件は月額8.8万円以上 |
| 2026年10月(令和8年10月) | 賃金要件を撤廃(企業規模の要件は51人以上のまま) |
| 2027年10月(令和9年10月) | 36人以上の企業 |
| 2029年10月(令和11年10月) | 21人以上の企業 |
| 2032年10月(令和14年10月) | 11人以上の企業 |
| 2035年10月(令和17年10月) | 10人以下の企業も対象 |
出典:厚生労働省のリーフレット(社会保険の加入対象の拡大)、日本年金機構「短時間労働者に対する適用拡大」(2026年9月16日更新時点で「令和8年10月に撤廃されます」と記載)。
正しい操作
- freeeの機能ではありませんが、実務では、週の所定労働時間・学生かどうか・企業規模をもとに、新たに対象となる従業員を洗い出します。
- 加入させる従業員は、従業員→従業員情報で保険料の控除を始める支払月を選び、社会保険で健康保険と厚生年金保険を加入にして、資格取得日と標準報酬月額を入力します。入社月より後に加入する場合は、控除を始める月に入力します。
- 従業員詳細の書類から資格取得届を出力するか、電子申請します。備考(理由)では「短時間労働者の取得(特定適用事業所等)」を選べます。
- 定時決定・随時改定では、対象者の画面で「短時間労働者(特定適用事業所)」の該当するにチェックして保存します。
この章のチェックリスト
労働保険(雇用保険・年度更新)
雇用保険料は毎月の給与と賞与から控除し、労災保険料とあわせて毎年6月1日から7月10日までの年度更新で精算します。freee人事労務は確定した給与明細・賞与明細を集計して保険料を自動で計算しますが、どの手当を賃金に含めるか、誰を人数に数えるか、どの料率を使うかは設定しだいです。雇用保険料の数円のずれや、年度更新の賃金が支給額と合わない症状の多くは、手当の「労働保険料の計算」と業種の設定から生じます。
まず全体像
年度更新の画面は例年5月頃に使えるようになります。建設業などの二元適用事業、保険料率が0の場合、事業を廃止した場合は、freee上で年度更新の計算ができません。
09-01年度更新の賃金が、給与明細の総支給額と合わない#
よくある症状
年度更新の賃金集計画面に表示された月ごとの賃金が、給与明細の総支給額より少なくなっています。freeeを使い始める前の月や、賞与の分が入っていないこともあります。
原因
- 年度更新で集計される賃金は、給与なら「基本給+残業手当+労働保険料の計算に含まれる手当」、賞与なら「賞与額+労働保険料の計算に含まれる手当」です。手当の「労働保険料の計算」が「含めない」になっていると、その手当は集計から外れます。
- 労働保険の賃金は、労働の対償として支払うものすべてです。基本給や賞与のほか、通勤手当・家族手当・住宅手当なども含み、税金や社会保険料を差し引く前の金額で、役員報酬は含みません。
- 自動で反映されるのは、freee人事労務で確定した給与明細・賞与明細の数値です。freeeで給与計算をしていない月は人数と賃金を手入力し、確定した賞与明細がない賞与も手入力します。
- 集計は締め日を基準にした月ごとに行われます。
正しい操作
- 書類→書類・手続き→年度更新を開きます。労働保険設定が複数ある場合は、対象の設定を選びます。
- 賃金集計画面のCSV出力で従業員ごとの労働者種別と賃金を出し、給与明細と比べて差の原因になっている手当を探します。
- 設定→「給与設定」のその他手当で該当の手当を開き、「労働保険料の計算」を確認します。労働の対償として支払う手当なら含めるにします。記事によってはメニューを支給・控除設定と案内しており、画面の版によって表記が異なる場合があります。
- 確定済みの月の集計を直す場合は、年度更新の画面で該当月の編集をクリックし、「合計人数」「合計賃金」を修正します。freeeで計算していない月も同じ画面で入力し、賞与は3月の下にある賞与を追加から入力します。
- 入力が終わったら計算するをクリックして集計し直します。
注意
手当を「含めない」にしていた期間は、年度更新の賃金だけでなく、毎月の雇用保険料の計算対象からも外れていました。freeeの仕様の説明ではありませんが、実務では控除した雇用保険料への影響もあわせて確認してください。手当の各項目の選び方は第3章「手当の選択を誤り、残業代や保険料がずれる」で説明しています。
09-02雇用保険料が数円違う/料率が変わったのに旧料率で計算されている気がする#
よくある症状
給与明細の雇用保険料が、手計算や以前の給与ソフトの金額と数円違います。2026年4月に雇用保険料率が下がったはずですが、給与に新しい料率が使われているのか分かりません。
原因
- 雇用保険料は「総支給額(労働保険料の計算に含めない手当を除く)×保険料率(従業員負担分)」で計算し、1円未満は50銭以下切り捨て・50銭超切り上げです。以前のソフトと端数処理の方法が違うと数円ずれます。
- 通勤手当なども雇用保険の対象の賃金に含まれます。手当の「労働保険料の計算」の設定が実態と違うと、対象額がずれます(前の項目)。
- 料率と従業員負担の割合は、労働保険の設定で選ぶ雇用保険の「業種」(一般事業、農林水産・清酒製造、建設)で決まります。業種を選び間違えると料率そのものが違います。
- 令和8年度(2026年4月1日から2027年3月31日)は、全業種で料率が引き下げられました(下の表)。freeeの設定は料率の数字ではなく業種を選ぶ方式で、新しい料率がどの支払月の給与から使われるかは公式ヘルプに明記が見当たりません。
- 雇用保険料・労災保険料の会社負担分は、給与明細では目安として円未満を切り捨てて表示しており、実際の総額は年度更新で計算します。
| 事業の種類 | 労働者負担 | 事業主負担 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 一般の事業 | 5/1,000(前年度5.5/1,000) | 8.5/1,000 | 13.5/1,000 |
| 農林水産・清酒製造の事業 | 6/1,000(前年度6.5/1,000) | 9.5/1,000 | 15.5/1,000 |
| 建設の事業 | 6/1,000(前年度6.5/1,000) | 10.5/1,000 | 16.5/1,000 |
令和8年度の雇用保険料率。出典:厚生労働省「令和8年度 雇用保険料率のご案内」。労災保険率は令和8年度も令和7年度から変更されていません(厚生労働省)。
正しい操作
- 給与明細画面で雇用保険料の金額をクリックし、給与ドリルダウン(内訳)で賃金総額・保険料率・計算式を確認します。
- 賃金総額が違う場合は、手当の「労働保険料の計算」を確認します。
- 保険料率が違う場合は、設定→労働保険で年月ナビゲーションを対象の支払月にし、該当の労働保険設定の雇用保険の「業種」を確認します(労働保険設定の入力は第2章「事業所整理記号や労働保険番号が出ない」)。
- 従業員情報の労働保険で、雇用保険が加入になっているか、正しい労働保険設定が選ばれているかを確認します。
- 令和8年度の料率への切り替わりは、2026年4月以降の給与明細を数か月分開き、ドリルダウンの保険料率が旧料率(一般の事業なら0.55%)から0.5%に変わった月で確認します。新しい料率を使うべき給与と合わない場合や、業種が正しいのに料率が合わない場合は、freeeの公式の案内やサポートで確認してください。
- 労災保険料率は業種ではなく数値を直接入力する項目です。毎月の給与で労災保険料を計算する場合は、労働保険の設定の「労災保険料率」も確認します。
09-03年度更新の人数が合わない(役員・支給0円の従業員の数え方)#
よくある症状
年度更新の常時使用労働者数や雇用保険被保険者数が、在籍している人数と違います。役員が数えられていたり、休職中で支給のない従業員が数えられていなかったりします。
原因
- 人数は、毎月の対象者数を合計し、対象期間の月数で割った平均です(小数点以下は切り捨て)。
- 各月の対象者になるには、雇用形態と雇用保険の加入状況の条件に加えて、その月の賃金支払額が1円以上か、雇用保険料の支払いがあることが必要です。
- 支給額0円の明細は、人数に含まれない場合があります。基本給0円の設定なら含まれませんが、基本給が発生している明細を直接編集で0円にした場合は含まれます。
- 雇用形態が「役員」で雇用保険に加入していない人は、人数にも賃金にも反映されません。
- 役員報酬は労働保険の賃金に含まれず、役員の労働に対して支払われた金額だけが賃金になります。freee会計側のヘルプでは、使用人兼務役員は計算上、労働者として扱うと説明されています。
| freee人事労務での設定 | 年度更新での区分 | 反映先 |
|---|---|---|
| 雇用形態が役員以外で、雇用保険に加入 | 常用労働者(雇用保険の被保険者資格のある労働者) | 労災保険と雇用保険の人数・賃金 |
| 雇用形態が役員で、雇用保険に加入 | 役員で従業員扱いの人(雇用保険の被保険者資格のある役員) | 労災保険と雇用保険の人数・賃金 |
| 雇用形態が役員以外で、雇用保険に非加入 | 臨時労働者 | 労災保険の人数・賃金 |
| 雇用形態が役員で、雇用保険に非加入 | 対象外 | 反映されない |
いずれも、その月の賃金支払額が1円以上、または雇用保険料の支払いがある場合に数えられます。
正しい操作
- 年度更新の画面で、月ごとの「常用労働者」「役員で従業員扱いの人」「臨時労働者」の人数を確認し、CSV出力で誰が数えられているかを見ます。
- 区分が違う人がいれば、従業員情報の雇用形態(役員かどうか)と、労働保険の雇用保険の加入・非加入を確認します。
- 雇用保険に加入している役員は、画面の注意書きのとおり役員報酬が賃金に含まれないため、賃金欄が労働者としての賃金になっているか確認します。
- 実態と違う月は、該当月の編集で「合計人数」「合計賃金」を修正し、計算するをクリックします。
09-04年度更新の電子申請に、直したはずの労働保険番号や業種が反映されない#
よくある症状
労働保険設定の労働保険番号や業種を直してから電子申請したのに、申請の内容が古いままでした。申請後に誤りに気づき、freeeから取り下げようとしても操作が見つかりません。
原因
- 年度更新の電子申請は、労働保険設定の3月時点の情報を使います。たとえば2026年度の年度更新なら2026年3月の年月ナビゲーションの設定が使われるため、4月以降の月で直しても反映されません。
- 電子申請に使われるのは、労働保険設定の労働保険番号・業種・労働保険対象の事業(事業所名称・所在地)と、電子申請設定の事業所・代表者・申請者の情報です。
- この機能は申請だけに対応しており、PDFは出力できません。freeeから取り下げの操作はできず、社労士による代理申請にも対応していません。
- 使えるのは法人事業所で、スタータープラン(旧ベーシックプラン)以上です。お試しプラン・無料プランでは使えず、gBizIDプライムのアカウントが必要です。
正しい操作
- 設定→労働保険で年月ナビゲーションを年度更新を行う年の3月にし、対象の設定の労働保険番号・業種・事業所名称・所在地を確認して直します。
- 書類→電子申請→電子申請設定で、事業所・代表者・申請者の情報を確認します。
- 年度更新の賃金・保険料率・申告済み概算保険料額の入力を終え、計算結果の画面で電子申請をクリックします。各種区分・未申告区分・メリット制は、郵送された申告書の記載どおりに入力して申請します。
- 申請状況は電子申請一覧ではなく、年度更新の画面で確認します。「手続終了」になれば完了です。ステータスの詳細はe-Govに問い合わせます。
電子申請を使うための前提は第13章「電子申請が使えない・社労士が顧問先の代わりに申請できない」もあわせて確認してください。
09-05年度更新の還付額・納付額や概算保険料が、自分の計算と合わない#
よくある症状
年度更新の算出内訳画面の還付額や今期納付額が、画面に書かれた計算式で計算した金額と合いません。今年度は人員が大きく増える見込みなのに、概算保険料が前年度の賃金で計算されています。
原因
- 算出内訳画面は、申告書に転記しやすいよう厚生労働省の申告書様式と同じ表記にしているため、表示された計算式と実際の計算式が異なる場合があります。たとえば充当後に還付額が出る場合、画面の「(18)-(10)の(イ)」ではなく、一般拠出金額と概算保険料額への充当分も差し引いて正しい金額を計算しています。
- 年間の賃金総額の見込みが前年度の2分の1以上2倍以下なら、概算保険料の算定基礎額には前年度の確定賃金総額を使います。見込みがこの範囲を外れる場合は、算定基礎額を調整します。
- 保険料率は、確定保険料用と概算・増加概算保険料用を別々に入力します。どちらも送付された申告書に印字されています。
- 画面では、申告書の丸数字(①②③)がカッコ付きの数字((1)(2)(3))で表示されます。
正しい操作
- 還付額・納付額は、画面に表示された金額を申告書に転記します。充当後に還付額が出る場合など、表示の計算式で検算して合わなくても、freeeは充当分を差し引いた正しい金額を計算しています。
- 賃金総額の見込みが前年度の2分の1未満、または2倍を超える場合は、算出内訳画面の概算保険料の調整から算定基礎額を入力して保存します。
- 「保険料率・申告済み概算保険料額の入力」の画面で、確定と概算・増加概算の料率、申告書の「⑱申告済概算保険料額」欄の金額が申告書どおりか確認します。
- 概算保険料が40万円(労災保険・雇用保険のどちらか一方のみ加入の場合は20万円)を超えるときは3回に分けて納付でき、期限は7月10日・10月31日・1月31日です。
- 充当意思に「3」以外を選びたい場合は、freee上で年度更新を完結できません。厚生労働省の申告書の書き方を参照して申告書を作成します。
コツ
給与から控除した雇用保険料を含む、労働保険料の納付の取引は、freee人事労務からfreee会計へ連携されないため、納付したときに自分で登録します。会計処理は第14章「労働保険料・源泉所得税・住民税の納付が連携されない」を確認してください。
この章のチェックリスト
所得税(源泉徴収・納付)
freee人事労務は、確定した給与・賞与明細から源泉所得税を集計し、所得税徴収高計算書に書く金額を画面に表示します。元になるのは確定済みの明細だけなので、確定の順序や納期の特例の設定がずれていると、人員や税額が合いません。税額表は2026年(令和8年)1月に切り替わり、2027年(令和9年)1月にも改正後の税額表に変わります。この章では毎月の源泉徴収から納付までのつまずきを扱い、所得税の額そのものが税額表や前のソフトと合わない場合は第4章と第6章で扱います。
まず全体像
10-01所得税徴収高計算書の「人員」が従業員数と合わない/支払額や税額が給与の合計と違う#
よくある症状
所得税徴収高計算書の画面で、「人員」が在籍している従業員数より多い(または少ない)、「支払額」が総支給額の合計と一致しない、という状態です。一部の月の給与が集計に入っていないこともあります。
原因
- 「人員」は、課税対象支給額が0円を超える従業員の人数を、対象の月ごとに足した数です。納期の特例で半年分を集計すると、従業員3人なら「3人×6か月=18」と表示されます。
- 「支払額」は課税対象支給額が0円を超える人の課税対象支給額の合計で、非課税の手当は含みません。「税額」は所得税額が0円を超える人の分だけを合計します。
- 計算書は確定済みの給与明細から作られます。未確定の月があったり、古い月から順に確定していなかったりすると、集計や年末調整の繰越額が正しくなりません。締め日支払い日を複数設定している場合は、対象の従業員がいないグループも確定が必要です。
正しい操作
- 申告の対象となる期間の給与・賞与明細を、古い月から順にすべて確定します。年の途中からfreee人事労務を使い始めた場合も、納付の対象となる月の明細は確定が必要です。
- 順番を飛ばして確定していた場合は、いったん未確定に戻してから月順に確定し直します。未確定に戻すと同じ締め日支払い日の従業員全員が対象になり、給与計算の開始方法が「自動で開始」のままだと再計算で金額が変わることがあります。先に「手動で開始」へ切り替え、明細を控えとして保存してから戻してください(第6章)。
- 明細の確定後に表示される所得税徴収高計算書をクリックします。書類→書類・手続き→所得税の納付からも開けます。
- 表示された人員・支払額・税額を、上の集計の決まりで検算します。
- 税理士等の報酬や日雇い労働者の賃金の源泉税は集計されないため、この章の「税理士報酬や日雇いの賃金」の項目の手順で加えます。
10-02納期の特例を受けているのに、所得税徴収高計算書が半年分でまとまらない#
よくある症状
半年ごとに納付しているのに、計算書が1か月分ずつしか表示されず、1月〜6月分をまとめた金額が出ない、という状態です。e-Taxで提出しようとして、納期の特例の分のファイルが作れないこともあります。
原因
- 納期の特例を受けているかどうかと、その期間を画面で登録していません。受けている(受けていた)を選ぶと表示が切り替わり、半年分の適用期間と集計期間を選べるようになります。
- 申告方法によっては、納期の特例の計算書を電子申告できません。freee人事労務で作るe-Tax用ファイルは納期の特例に対応していないため、freee申告を経由します(この章の「e-Tax」の項目)。
正しい操作
- 書類→書類・手続き→所得税の納付を開きます。
- 「① 納期特例の承認を受けていますか?」で受けている(受けていた)を選びます。
- 「納期特例を受けている期間を入力して下さい」に、税務署の承認を受けた期間を入力して保存します。
- 支払い月を選び、適用期間と集計期間を指定して、半年分の金額を確認します。
- 電子申告する場合は、申告方法で「freee申告」を選び、freee申告で電子申告に進みます。
| 納付の頻度 | 対象となる事業所 | 納期限 |
|---|---|---|
| 毎月 | 納期の特例を受けていない事業所 | 徴収した月の翌月10日 |
| 半年に1回(納期の特例) | 給与の支払を受ける人が常時10人未満で、税務署に「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を提出している事業所 | 1月〜6月支払分は7月10日、7月〜12月支払分は翌年1月20日 |
出典:freee ヘルプセンター「所得税徴収高計算書を作成する」「給与の所得税の源泉徴収について」をもとに作成
10-032026年1月から所得税の額が変わった/2027年1月に税額表がまた変わる#
よくある症状
給与の額も扶養の人数も変わっていないのに、2026年1月支払分から所得税の額が変わった、という問い合わせです。2027年1月支払分でも、同じように所得税の額が変わります。
原因
- 源泉徴収税額表は毎年1月の支払分から改定され、freee人事労務はその年分の税額表(または電算機特例の計算)で自動計算します。
- 2026年1月支払分からは、令和7年度税制改正(基礎控除・給与所得控除の見直し等)を反映した令和8年分の税額表が使われています。あわせて、合計所得金額が58万円超100万円以下の特定親族(19歳以上23歳未満)も、月々の源泉徴収で考慮されるようになりました(国税庁)。
- 令和8年度税制改正(基礎控除の引上げ等)は、原則として2026年12月1日(令和8年12月1日)に施行されます。国税庁は、2026年11月までの給与の源泉徴収事務は変わらず、改正後の基礎控除などは2026年12月の年末調整で適用すると案内しています。扶養親族等の所得要件の改正は、2026年12月1日以後に支払う給与から適用されます。
- 2027年1月1日(令和9年1月1日)以後に支払う給与からは、改正後の源泉徴収税額表を使います。基礎控除・給与所得控除の見直しに加え、防衛特別所得税(1%)が創設され、復興特別所得税の税率は2.1%から1.1%に下がります。合計の2.1%は変わりません。
正しい操作
- 税額が変わった従業員の給与明細で所得税の金額をクリックし、内訳の「課税支給合計」「社会保険料等合計」が前月と同じか確認します(確認方法は第6章「所得税が前の給与ソフトや税額表と合わない」)。
- 課税対象額と扶養の人数が同じなら、税額表の切り替えによる変化です。従業員には、年分の税額表が変わったためと説明できます。
- 2026年12月の給与の前に、改正で新たに扶養親族等の要件を満たす家族がいないか確認します。国税庁は、その親族の控除を受けるには「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」等の提出が必要としています。提出を受けたら家族情報を更新します。
- 2027年1月支払分の税額表へのfreee人事労務の対応時期は、2026年9月17日(令和8年9月17日)時点で公式ヘルプに掲載がありません。1月の給与計算の前に、freeeの公式の案内を確認してください。
| 給与の支払の時期 | 源泉徴収で起きること |
|---|---|
| 2026年1月〜11月 | 令和8年分の税額表(令和7年度改正を反映)で計算します。令和8年度改正の影響はまだありません。 |
| 2026年12月 | 扶養親族等の所得要件の改正を適用します。改正後の基礎控除などは、この月の年末調整で精算します(第12章)。 |
| 2027年1月以後 | 改正後の税額表で計算します。基礎控除等の見直しと、防衛特別所得税・復興特別所得税の組み替え(合計2.1%は同じ)が入ります。 |
出典:国税庁「令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等について」「源泉所得税の改正のあらまし(令和8年4月)」「令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について」をもとに作成
制度・法令
改正の内容は国税庁「令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等について」で確認できます。
10-04年末調整の還付で出た超過税額の繰越額が、所得税徴収高計算書で合わない#
よくある症状
年末調整で還付が多く出た後、計算書の「前回からの繰越超過額」が想定と違う、または「年末調整による超過税額」の金額がおかしい、という状態です。
原因
- 年末調整で計算結果の確定を押すと、還付・追徴設定で選んだ月の計算書に、超過税額(還付)または不足税額(追徴)が自動で入ります。還付・追徴の反映をしていなくても入ります。
- 本税はマイナスにならないため、その月の給与・賞与の税額と不足税額の合計を超える還付分は、翌月の「前回からの繰越超過額」に回ります。
- 繰越額は前月の計算書のデータを参照します。前月の計算書を作っていない、明細を古い月から順に確定していない、保存後に納期の特例の期間や年末調整の反映状態を変えた、という場合は正しく表示されないことがあります。
- 前年度の超過税額について還付を受けた場合でも、freeeは翌期の納付と相殺する前提で表示するため、表示と実際が食い違うことがあります。
正しい操作
- 前月分の計算書を作成済みか確認します。作っていなければ、古い月から順に確認します。
- 「前回からの繰越超過額を確認してください」の欄で再計算をクリックし、最新の値を入れ直します。
- 実際の繰越額と違う場合は、金額を手で直して保存します。
- 前年度から超過税額を持ち越している場合は、下の表のとおり記入します。
| 前年度の状況 | 「年末調整による超過税額」に書く額 |
|---|---|
| 前年度も納期の特例で、7月〜12月分の徴収高と相殺した | 相殺した残りの額を、1月〜6月分として記入します。freeeが差額を自動で表示するので、そのまま使えます。 |
| 超過税額の還付を受けた | 繰り越す額はないので0円です。freeeの表示と違う場合は直します。 |
10-05税理士報酬や日雇いの賃金から源泉徴収した税額が、所得税徴収高計算書に入らない#
よくある症状
税理士・弁護士などへの報酬や、日雇いの人に払った賃金から所得税を源泉徴収したのに、freee人事労務の計算書では「税理士等の報酬」や「日雇い労働者の賃金」の行が空欄で、合計額にも入っていない、という状態です。
原因
- freee人事労務の所得税徴収高計算書は、確定した給与・賞与明細から金額を集計します。日雇い労働者の賃金と、税理士等の報酬にかかる源泉税は、作成の対象外です。
- この分はe-Tax用のデータにも含められません。ヘルプでは、この場合はe-Taxではなく、納付書で納付するよう案内しています。
正しい操作
- freee人事労務の計算書の画面で、給与・賞与の人員・支払額・税額を確認します。
- 報酬や日雇いの賃金について、支払額と源泉徴収した税額を、支払の記録から別に集計します。
- 所得税徴収高計算書(納付書)の用紙に、freeeの表示額を転記したうえで、「税理士等の報酬」などの該当欄に集計した額を書き、本税と合計額に加えます。
- 作成した納付書を使い、金融機関で納付します。
コツ
freeeのヘルプでは、源泉徴収をしていない場合も、金額をすべて0円として計算書を提出するよう案内しています。
10-06所得税徴収高計算書をe-Taxで出したいのに[ダウンロード]が押せない/申告方法の選び方が分からない#
よくある症状
電子申告してダイレクト納付などで納めたいが、計算書の「e-Tax用ファイルダウンロード」に「事業所情報を設定して下さい。」と出てダウンロードできない、申告方法の「納付書」「e-Tax」「freee申告」のどれを選べばよいか分からない、という状態です。
原因
- e-Tax用ファイルを作るには、事業所基本設定にe-Tax利用者識別番号などを登録しておく必要があります。
- freee人事労務で作るe-Tax用ファイルは、毎月納付の計算書だけに対応しています。納期の特例の計算書は作れず、税理士等の報酬の分も含められません。
- 「freee申告」を選ぶと、計算書のデータをfreee申告に取り込んで電子申告でき、納期の特例にも対応しています。freee人事労務のスターター・スタンダード・アドバンスなど、ヘルプに記載のプランを契約している場合に使えます。
- freee人事労務は、紙の計算書の出力には対応していません。納付書で納める場合は、画面の金額を用紙に転記します。
正しい操作
- 書類→書類・手続き→所得税の納付で計算書の画面を開き、下の表を参考に申告方法を選びます。
- 「e-Tax」を選んだ場合は、「e-Tax用ファイルダウンロード」の事業所情報のリンクから「事業所基本設定」を開き、e-Tax利用者識別番号などを入れて保存します。
- 計算書の画面を開き直し、ダウンロードでファイルを保存します。
- e-Taxソフト等でファイルを提出し、ダイレクト納付、インターネットバンキング、ATMなどで納付します。
- 「freee申告」を選んだ場合は、freee申告で電子申告をクリックし、freee申告の画面で手続きを進めます。
| 申告方法 | 向いている場面 | 準備・制限 |
|---|---|---|
| 納付書 | 税理士等の報酬を含めて納める場合など、どの場合でも使えます | 画面の金額を用紙に転記します。紙の計算書は出力できません |
| e-Tax | 毎月納付で、給与・賞与の源泉税だけを納める場合 | 事業所基本設定にe-Tax利用者識別番号などを登録します。納期の特例には対応していません |
| freee申告 | 毎月納付と納期の特例のどちらにも使えます | freee人事労務のスターター以上など、対象のプランの契約が必要です |
出典:freee ヘルプセンター「所得税徴収高計算書を作成する」をもとに作成
この章のチェックリスト
住民税(特別徴収)
住民税の特別徴収では、市区町村が決めた税額を、会社が6月支払分から翌年5月支払分までの給与から毎月差し引き、徴収した月の翌月10日までに納めます。freee人事労務は住民税を自動計算しないため、通知書の額を従業員ごとに支払月で登録します。一覧表や振込依頼ファイルは確定した明細から作られるので、つまずきの多くは「登録する月のずれ」と「明細の未確定・事業所情報の未設定」です。
まず全体像
11-01新年度の住民税を全員分まとめて登録したい(6月分だけ金額が違う)#
よくある症状
5月に届いた通知書をもとに新年度の住民税を登録したいが、従業員が多くて1人ずつ入れるのは大変で、しかも6月分と7月以降分で金額が違うので一括では入れられないと思っている、という状態です。
原因
- 住民税の月額は自動計算されません。通知書の額を、当年6月〜翌年5月の12か月分、支払月ごとに登録します。
- 通知書では、6月分だけ金額が異なることがあります。1人ずつ入力する画面でもCSVでも、月ごとに別の額を入れられます。
- CSVで住民税額を一括更新するときは、全員に「従業員番号」が登録されていることが前提です。
- CSVの「従業員番号」「氏名」「都道府県」「市区町村」は照合用の項目です。書き換えても従業員情報は更新されず、従業員番号を変えるとエラーになります。
正しい操作
- 全員に従業員番号が設定されているか確認します。
- 従業員→従業員情報→画面右側の一括操作→従業員情報の一括更新を開きます。
- 「項目を選択」で住民税額を選び、更新する年の支払分を選んではじめるをクリックします。
- CSVをダウンロードで取り込み用のCSVを保存し、「6月支払分の住民税月額」から翌年5月支払分までの12列に、通知書の額を入れます。6月分が違う人は、6月の列だけ別の額にします。
- 編集したCSVを「住民税額の一括更新」画面にアップロードし、プレビューで変更箇所を確かめてインポートをクリックします。
- 「インポートを実行しますか?」の画面で反映対象の月を確認し、インポート実行をクリックします。
注意
CSVの「市区町村コード」の列も、取り込むと設定が上書きされます。このコードは住民税の集計に使うもので、従業員の住所には反映されません。一度に一括更新できるのは2,000件までです。
11-026月支払分の住民税が0円になる/前年度の額のまま引かれている#
よくある症状
6月の給与明細で住民税が0円になっている、または前年度と同じ額が引かれている、という状態です。新年度の額を入れたはずなのに、明細の金額が変わらないこともあります。
原因
- 新年度(6月支払分〜翌年5月支払分)の月額を登録していません。翌年6月以降の住民税は、入力しない限り0円です。
- 年月ナビゲーションで5月以前の月を開いて入力し、前年度の12か月分を書き換えています。住民税の欄は、6月〜翌年5月の年度のうちどの月を開いても、その年度の12か月分が同じように表示されます。
- 月額を支払月で入れていません。7月の給与明細で差し引く額は「7月分」の欄に入れます。
- 設定→所得税・住民税で「会社が住民税を徴収(住民税特別徴収)する」にチェックがなく、住民税月額の欄そのものが表示されていません。
- 明細を直接編集している、または給与計算の開始方法が「手動で開始」で再計算していないため、登録した額が明細に反映されていません。確定済みの明細も、そのままでは変わりません。
正しい操作
- 設定→所得税・住民税で、住民税特別徴収のチェックが入っているか確認します。
- 従業員→従業員情報で対象者を開き、年月ナビゲーションで6月以降(新年度)の月を選びます。
- 「税」の編集で、6月分から翌年5月分までの住民税月額を入れて保存します。「住民税の年税額」と各月の額が通知書と一致しているか確かめます。
- 未確定の給与明細を開き、「手動で開始」の設定なら再計算をします。直接編集した明細は、自動計算に戻すを実行しない限り設定の変更が反映されません(直接編集の注意点は第6章)。
11-03退職する従業員の残りの住民税をどうするか分からない(一括徴収・普通徴収)#
よくある症状
年の途中で退職者が出たときに、翌月以降の住民税を最後の給与でまとめて引くのか、本人に納めてもらうのか、市区町村に何を出せばよいのかが分からない、という状態です。
原因
- 退職者の住民税の処理は、一括徴収、普通徴収への切り替え、転職先での特別徴収の継続のいずれかです。一括徴収は、まだ差し引いていない住民税を最後の給与などからまとめて差し引いて納める方法です。
- どの方法になるかは退職の時期で変わります。1月から4月の退職は、本人の申し出がなくても一括徴収します(下の表)。
- freee人事労務では、退職者の住民税は従業員画面の「税」で変更する手順になっています。
- 市区町村には「特別徴収にかかる給与所得者異動届出書」を、退職した月の翌月10日までに提出します。freeeでこの届出書を出力できるのは、スタータープラン(旧ベーシックプラン)以上です。
正しい操作
- 退職の時期を確認し、下の表でどの方法になるかを決めます。6月から12月の退職は、一括徴収・普通徴収・転職先での継続のどれにするかを本人に確認します。
- 一括徴収する場合は、従業員→従業員情報→対象者の「税」で、最後の給与の支払月の住民税を変更します。
- スタータープラン以上では、退職の登録後に表示される「退職処理」の項目を入力して保存するをクリックします。一括徴収する場合は、異動後の未徴収税額の徴収で一括徴収を選びます。
- 退職書類の出力画面で「特別徴収にかかる給与所得者異動届出書」を出力し、特別徴収をしていた市区町村へ、退職した月の翌月10日までに提出します。
| 退職の時期・状況 | 残りの住民税の扱い |
|---|---|
| 6月1日〜12月31日に退職 | 本人が一括徴収か普通徴収かを選べます。申し出がなければ普通徴収に切り替えます。 |
| 1月1日〜4月30日に退職 | 本人の申し出がなくても、最後の給与や退職手当等から一括徴収します(地方税法第321条の5第2項)。死亡退職の場合と、一括徴収する額が支払う給与等の額を超える場合は除きます。 |
| 5月1日〜5月31日に退職 | 残っているのは5月分だけなので、最終月分として通常どおり給与から差し引きます。 |
| 転職先で特別徴収を続ける | 異動届出書を、退職する従業員を通じて転職先に渡します。 |
1月から4月に退職する人の一括徴収は、地方税法第321条の5第2項で義務とされています。freeeのヘルプは「1月1日から5月31日までに退職の場合」「一括徴収が可能です」という表記ですが、この表は法令の区分に合わせています。出典:freee ヘルプセンター「従業員の退職時の手続きを行う」「住民税の特別徴収について」、地方税法第321条の5をもとに作成
コツ
freeeのヘルプには、一括徴収の金額の入れ方の例は載っていません。freeeの仕様ではありませんが、実務では、最後の給与の支払月の欄に、その月の月額と翌月以降の月額の合計を入れて差し引くのが一般的です。
やってはいけない
退職者を「削除」すると、従業員のデータが消え、源泉徴収票など退職時の書類を出せなくなります。退職者は「退職」の登録で処理します(第4章)。
11-04住民税額一覧表に、一部の従業員や月の税額が載らない#
よくある症状
住民税の納付から出力した住民税額一覧表に、登録したはずの従業員の税額が出ない、特定の月だけ空いている、という状態です。
原因
- 一覧表は、確定した給与明細の住民税額から作られます。従業員情報の「税」に月額を登録していても、その月の給与明細が未確定なら反映されません。
- 一覧表は6月〜翌年5月の年度単位です。選ぶ年度を間違えると、別の年度の実績が出ます。
正しい操作
- 該当する月の給与明細を確定します。
- 書類→書類・手続き→住民税の納付を開きます。
- 出力する年度と、「従業員ごと」「市区町村ごと」のどちらで集計するかを選び、CSV形式でダウンロードをクリックします。「市区町村ごと」は、納付先の市区町村コードの単位でまとめて出力されます。
- 市区町村から届いた決定通知書の税額と、出力した一覧を照合します。
11-05住民税の振込依頼ファイルが出力できない/銀行で取り込めない#
よくある症状
給与明細の確定後に住民税の振込へ進むと、「指定番号が設定されていない市区町村があります。該当する市区町村をクリックして設定を完了してください。」と出てファイルを出力できない、市区町村コードの警告が出る、出力したファイルを銀行に取り込むとエラーになる、という状態です。
原因
- 従業員が割り当てられている締め日支払い日のうち、未確定のものが残っています。該当する従業員がいない締め日支払い日は、未確定でも進めます。
- 市区町村ごとの「特別徴収義務者指定番号」を登録していません。
- 市区町村コードが未設定の従業員がいます。この場合は警告が出るだけで、出力はできます。コードは1月1日時点の住所の市区町村のもので、6月〜12月分は当年1月時点、1月〜5月分は前年1月時点のコードを使います。
- ファイルは地銀協のフォーマットで作られます。銀行によっては、種別コードを書き換えないと取り込めません。
- 住民税額が0円の従業員と市区町村は集計に含まれません。退職所得にかかる住民税にも対応していません。
正しい操作
- 対象月の、従業員が割り当てられている締め日支払い日をすべて確定し、住民税の振込を開きます。
- 指定番号のエラーが出たら、該当する市区町村の行を選び、「特別徴収義務者指定番号」を入力します。番号は、毎年5月頃に会社に届く住民税の決定通知書で確認できます。
- 市区町村コードの警告が出たら、市区町村コード未設定従業員一覧で対象者を確かめ、その従業員の1月の従業員詳細画面でコードを登録します。
- 市区町村ごとの税額を確認して振込依頼ファイルを出力をクリックし、納付期限・委託者名(カナ)・委託者コード・振込支店番号・委託者住所(カナ)を入れて出力します。委託者コードは、利用している金融機関に確認します。
- 取り込みでエラーになる場合は、出力したテキストファイルの先頭から2〜3桁目にある種別コードを変えます。ヘルプでは、みずほ銀行は「99」を「97」に、横浜銀行は「99」を「39」に変える例が案内されています。
注意
出金する銀行が住民税の総合振込に対応しておらず、Pay-easyでの納付になる場合は、この振込依頼ファイルは使えません。
11-06入社した従業員の住民税をいつから引くか分からない/市区町村コードが空欄のまま#
よくある症状
年の途中で入社した従業員の住民税を、どの月から、いくらで登録すればよいか分からない、または住民税の市区町村コードが空欄のまま、という状態です。
原因
- 新卒などで前年に所得がない人は、住民税の特別徴収が2年目から始まります。入社時の手続きはいりません。
- 前の勤務先で特別徴収されていた人が特別徴収の継続を希望する場合は、前の勤務先から「給与所得者異動届出書」が届きます。新しい勤務先の欄を記入し、異動があった日の翌月10日までに市区町村へ提出します。普通徴収だった人も、市区町村によっては特別徴収に切り替えられます。
- 市区町村コードは、住民税の年度が始まる年の1月(翌月払いの事業所は2月)の年月ナビゲーションに登録された住民票住所から自動で入ります。その時点の住所がない途中入社の人は、住民票住所を登録したときに反映されますが、住所より先に「税」の欄を編集していると自動では入りません。
- 市の行政区(例:横浜市神奈川区)に住んでいる場合は、区ではなく市のコードが入ります。住民税の振込や給与支払報告書にも市のコードを使います。
正しい操作
- 特別徴収を始める支払月と月額を、市区町村から届く通知で確認します。
- 従業員→従業員情報で対象者を開き、先に本人情報の住民票住所を登録します。
- 年月ナビゲーションで開始する月を選び、「税」の住民税月額を、差し引く支払月の欄から入力します。
- 市区町村コードが空欄のままなら、市区町村から届いた納付書などで6桁のコードを確認し、手入力します。
この章のチェックリスト
年末調整と、入退社の手続き・電子申請。
年末調整
年末調整は、1年間に源泉徴収した所得税と、控除を反映して計算し直した年税額との差を精算する手続きです。freee人事労務では、申告内容の収集、計算、還付・追徴の給与明細への反映、源泉徴収票の公開、提出書類の作成までを年末調整メニューから進めます。結果を左右するのは操作の順序で、特に「12月に精算するなら12月の給与明細を確定する前に反映する」「源泉徴収票の公開は反映の後」の2点が重要です。2026年(令和8年)分は、令和8年度税制改正が年末調整で初めて適用される年なので、freeeの対応状況の確認から始めます。
まず全体像
プランによる違い
| できること | ミニマム | スターター以上(旧ベーシック以上)・年末調整プラン | 年末調整ペーパーレスプラン |
|---|---|---|---|
| 従業員が自分で申告内容を入力 | できない(管理者が入力) | できる | できる |
| 還付・追徴の計算と明細への反映 | できる | できる | できない(情報収集とCSV出力のみ) |
| 源泉徴収票の公開、従業員自身での出力 | できない | できる | 対象外 |
| 電子申告 | できない(紙で提出) | できる | 対象外 |
年末調整ペーパーレスプランは、2026年7月末で新規の申込み受付を終えています。出典:freee ヘルプセンター「freee人事労務での年末調整の流れ」「12. 還付・追徴の反映、源泉徴収票の公開を行う」「年末調整のその他書類(源泉徴収票・源泉徴収簿・控除申告書)を発行する」をもとに作成
12-01令和8年分の年末調整で何が変わるのか/freeeで何を確認すればよいか分からない#
よくある症状
基礎控除や扶養の所得要件が変わると聞いたが、何がいくらに変わるのか、freee人事労務で年末調整を始める前に何を確認すればよいのか分からない、という状態です。
原因
- 令和8年度税制改正は、原則として2026年12月1日(令和8年12月1日)に施行され、令和8年分以後の所得税に適用されます。2026年11月までの源泉徴収事務は変わらないため、改正後の基礎控除などは12月の年末調整で初めて反映されます(国税庁)。
- 扶養の判定に使う所得要件も変わります(下の表)。家族の所得の見込み額によっては、控除の対象になる家族が去年と変わることがあります。改正で新たに扶養親族等の要件を満たす親族の控除を受けるには、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」等の提出が必要です(国税庁)。
- 令和7年分の年末調整では、freee人事労務は「12月の年月ナビゲーションに1円以上の給与・賞与明細があるか」で改正後の控除を適用するかを判定しました。12月に支払いがない従業員には改正後の控除が適用されず、本人の確定申告が必要でした。
- 令和8年分の年末調整画面での扱い(判定の条件を含む)は、2026年9月17日(令和8年9月17日)時点で公式ヘルプに掲載がありません。計算結果の確認に関するヘルプには、勤労学生控除の要件が令和7年分の「合計所得金額が85万円以下」のまま載っています。
正しい操作
- 国税庁の資料で改正の内容を確認します(下の表と注記のリンク)。
- 入力依頼を出す前に、freee人事労務の令和8年分の年末調整への対応状況(画面での判定条件、申告書の様式など)を、freeeの公式の案内で確認します。
- 従業員に、家族の所得の見込み額を新しい要件で見直すよう案内します。新たに扶養の要件を満たす家族がいれば、扶養控除等(異動)申告書の提出を受けます。
- 12月に給与・賞与の支払いがない従業員(休職中の人など)を早めに洗い出します。令和7年分と同じ判定になるかは、公式の案内で確認してください。
- 計算結果を確定する前に、計算結果タブの基礎控除や「配偶者控除・扶養控除等」の内訳が、改正後の金額になっているか確かめます。
| 項目 | 令和7年分 | 令和8年分 |
|---|---|---|
| 基礎控除(合計所得金額132万円以下) | 95万円 | 104万円 |
| 基礎控除(合計所得金額655万円超2,350万円以下) | 58万円 | 62万円 |
| 給与所得控除の最低保障額 | 65万円 | 74万円 |
| 扶養親族・同一生計配偶者の合計所得金額 | 58万円以下(給与収入だけなら123万円以下) | 62万円以下(給与収入だけなら136万円以下) |
| 配偶者特別控除の対象となる配偶者の合計所得金額 | 58万円超133万円以下 | 62万円超133万円以下 |
| 特定親族特別控除の対象となる特定親族の合計所得金額 | 58万円超123万円以下 | 62万円超123万円以下 |
| 勤労学生の合計所得金額 | 85万円以下 | 89万円以下 |
基礎控除は、表にない中間の所得区分も見直されています。ひとり親控除の引上げ(35万円から38万円)は令和9年分以後の適用で、令和8年分の年末調整には関係しません。出典:国税庁「源泉所得税の改正のあらまし(令和8年4月)」「令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等について」をもとに作成
制度・法令
改正の全体は国税庁「令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等について」で確認できます。2027年(令和9年)1月からの源泉徴収税額表の改正は第10章で扱います。
コツ
freeeの仕様ではありませんが、実務では、2026年の月々の源泉徴収は改正前の基準で行われているため、12月の年末調整で還付額が増える従業員がいます。事前に伝えておくと、問い合わせを減らせます。
12-02従業員に年末調整の入力依頼が届かない/差し戻したのに従業員が入力できない#
よくある症状
入力依頼を送ったのに「メールが来ていない」と言われる、修正を頼んだ従業員から「編集できない」と言われる、締切日時を延ばしたいのに変えられない、という状態です。
原因
- ミニマムプランでは、従業員が自分で入力することはできません。書類で回収した内容を管理者が入力します。
- ログインIDで招待した従業員には、入力依頼のメールは届きません。本人がログインすれば入力はできます。メールで依頼するには、事前にメールアドレスで招待しておく必要があります。
- LINEの通知は、従業員側でLINE連携をしていないと届きません。
- 修正を頼むつもりで入力依頼取り下げを選んでいます。取り下げると従業員は入力できなくなり、従業員ポータルのタスクが削除され、リマインドの設定も無効になります。
- 締切日時とリマインドの設定は、差し戻しのときにしか変えられません。なお、締切日時を過ぎても従業員は入力できます。
正しい操作
- 年末調整→やることの入力依頼で対象者にチェックを入れ、入力依頼を送信をクリックして、通知手段・締切日時・リマインドを設定します。
- ログインIDで招待した従業員には、チャットや書面、口頭など別の手段で依頼を伝えます(招待の方法は第4章)。
- 入力内容の修正を頼むときは、取り下げではなく差し戻しを使います。
- 誤って取り下げた場合は、改めて入力依頼を送ります。差し戻し中ではない従業員の締切日時やリマインドを変えたいときは、取り下げてから依頼し直します。
- 届いていない人に送り直すときは、その他の操作→入力依頼を再通知を使います。再通知では、締切日時とリマインドは変えられません。
12-03配偶者控除や扶養控除が、年末調整の計算結果に反映されない#
よくある症状
家族を登録したのに、計算結果タブの「配偶者控除・扶養控除等」が0円のまま、または想定より少ない、という状態です。
原因
- 家族情報の「扶養状況」で「自分が扶養している」にチェックがない、または「社会保険のみ」を選んでいます。配偶者控除・配偶者特別控除は、「所得税・住民税と社会保険」か「所得税・住民税のみ」を選んでいないと対象外です。
- 所得の入れ方が違います。配偶者は「給与収入」(給与所得控除を引く前の年間の見込み額)と「給与以外の収入」を入れます。配偶者以外の家族は収入と必要経費を入れ、公的年金等は公的年金等控除を引いた額で入れます。
- 配偶者の所得が控除の範囲を超えている場合は、入力しても自動で集計から外れます。これは仕様どおりの動きです。
- 令和8年分は所得要件が変わるため、見込み額が境目にある家族は、去年と判定が変わることがあります(この章の最初の項目)。
正しい操作
- 年末調整→対象の従業員→情報確認→家族情報を開き、直接編集をクリックします。
- 扶養している家族は「自分が扶養している」にチェックを入れ、特に申し出がなければ「所得税・住民税と社会保険」を選びます。
- 所得を「有」にして、配偶者は給与収入と給与以外の収入を、ほかの家族は収入と必要経費を入れ、保存します。
- 画面下部の確認完了をクリックします。
- 計算結果タブの「配偶者控除・扶養控除等」で内訳をクリックし、控除の名前と金額を確認します。12月31日時点で19歳以上23歳未満の控除対象扶養親族は「特定扶養親族」と表示されます。
コツ
年末調整で従業員が入力した家族情報は、翌年1月支払月の従業員情報に自動で反映されます。反映の際に変更の通知は出ないので、変わった項目は従業員に確認します。
12-04中途入社の前職分や、freeeを使う前の給与が年末調整に入っていない#
よくある症状
年の途中で入社した従業員や、年の途中からfreee人事労務を使い始めた事業所で、計算結果の支給額や源泉徴収した税額が実際より少なく、還付・追徴の額がおかしい、という状態です。
原因
- 年末調整の対象は、その年の1月支払分から12月支払分までの給与・賞与です。freee人事労務で作っていない月の給与は、「1年間の給与・賞与総額」に入りません。
- 中途入社の従業員の前職の源泉徴収票の内容を、入社手続きの画面でも年末調整の画面でも入力していません。入社手続きの画面で入れていれば、年末調整の収入に自動で反映されます。
- 同じ人を年内に退職処理し、別の従業員データとして登録し直している場合は、古いデータ分の支給額・源泉所得税額が今の従業員データに入っていないことがあります。freeeのヘルプにこのケースの記載はないため、賃金台帳で実際の金額を確かめます。
- 前の勤務先の退職金(退職所得)の源泉徴収票は、年末調整に含めません。
正しい操作
- 年末調整→対象の従業員→情報確認→収入を開きます。
- freee導入前の給与や古い従業員データの分は、「1年間の給与・賞与総額」のその他の総額を編集から、給与・賞与それぞれの課税支給額・社会保険料控除額・源泉所得税額を入れます。古いデータの分は賃金台帳で確認します。人数が多い場合は、一括更新→給与・賞与総額のインポートも使えます。
- 前職の分は、直接編集→前職の所得を追加で、前職の源泉徴収票の支払金額・社会保険料・源泉徴収額・社名などを入れて保存します。
- 前職が2社以上ある場合は、金額は源泉徴収票の合計を入れ、社名は直近の会社名の後ろに「(他〇社)」と付けます。
- 入力が終わったら確認完了をクリックします。
注意
給与・賞与総額のインポート用CSVには、収入が「確認中」以前の従業員だけが含まれます。確認済みの従業員の分を取り込むときは、CSVをダウンロードする前にステータスを「未確認」に戻します。令和7年分では、「給与・賞与総額の直接編集」画面の「2025年12月1日以降の支払いがある」のチェックも、改正後の控除を適用するかの判定に使われました。
12-05[計算結果の確定]や[還付・追徴の反映]のボタンが押せない#
よくある症状
年末調整の画面で計算結果の確定が押せず、「給与または賞与が計算中のため確定できません。」と表示される、または還付・追徴の反映が押せない、という状態です。確定したら従業員からの差し戻し依頼が消えてしまった、ということもあります。
原因
- その年の給与・賞与明細に「計算中」のものが残っています。計算中の明細があると、計算結果を確定できません。
- 還付・追徴の反映は、計算結果を確定しないと押せません。本人情報などの項目が「確認完了」になっていない場合も、画面に警告が出て反映できません。
- マイナンバーの管理者設定が終わっていない場合も、還付・追徴の反映は押せません(この章の「マイナンバー」の項目)。
- 「差し戻し依頼がきています。」と表示されたまま計算結果を確定すると、その従業員からの差し戻し依頼はすべて却下されます。従業員には通知が送られません。
正しい操作
- 各タブの内容を確認し、画面下部の確認完了をクリックして、すべての項目を「確認済」にします。
- 情報確認→収入の「給与明細の状況」で、「計算中」や「未確定」の月を探します。明細の計算状況を更新をクリックすると、最新の状態が表示されます。
- 計算中の月は、給与計算が終わってからもう一度確認します。
- 差し戻し依頼が来ている場合は、先に差し戻し依頼を確認から差し戻しか却下を処理します。
- 計算結果タブで支給額・控除額・税額を確認し、計算結果の確定をクリックします。
12-06年末調整の還付・追徴が12月の給与明細に反映されない#
よくある症状
12月の給与で精算するつもりが、明細に年末調整の還付金が載っていない、または1月の給与に載ってしまった、という状態です。
原因
- 還付・追徴設定の「還付・追加徴収する月」が、1月支払分になっています。
- 12月に精算する設定なのに、12月の給与明細を先に確定してから還付・追徴の反映をしました。12月に精算するときは、12月の明細を未確定のまま反映し、その後に確定します。
- 給与計算の開始方法が「手動で開始」で、反映の後に給与明細を再計算していません。
- 反映する月の賞与明細の控除額を直接編集しています。この場合、還付・追徴は反映されません。
- 還付・追加徴収の方法で「明細に反映しない」を選んでいます。
正しい操作
- 年末調整→設定→還付・追徴設定で、還付・追加徴収の方法と月を確認します。
- 下の表の順番どおりに操作します。複数の従業員をまとめて処理するときは、年末調整画面の計算結果確定や還付追徴反映の一覧で対象者にチェックを入れて実行できます。
- 「手動で開始」の事業所は、反映の後に給与明細の画面で再計算をします。
- 賞与明細に反映する設定で控除額を直接編集している場合は、直接編集した額を控えてから自動計算に戻す特別な手順が必要です(第7章)。
- 給与明細を確定する前に、還付・追徴の額が載っていることを確認します。反映の後に12月の明細を直接編集したり、直接編集した明細を自動計算に戻したりすると、年末調整の結果が誤る可能性があります。
- 12月の明細をすでに確定してしまった場合の手順は、公式ヘルプに直接の記載がありません。実務では、設定を1月支払分に変えて1月の給与で精算するか、12月の明細を未確定に戻してから反映し直します。未確定に戻す影響は第6章で確認してください。
| 順番 | 12月の給与で精算する | 1月の給与で精算する |
|---|---|---|
| 1 | 還付・追徴設定で12月支払分を選ぶ | 還付・追徴設定で1月支払分を選ぶ |
| 2 | 12月の給与明細を計算し、確定しない | 12月の給与明細を確定する |
| 3 | 計算結果の確定 | 計算結果の確定 |
| 4 | 還付・追徴の反映 | 還付・追徴の反映 |
| 5 | 12月の給与明細を確定する | 1月の給与明細を確定する |
出典:freee ヘルプセンター「還付・追徴を給与明細に反映する(年末調整)」「12. 還付・追徴の反映、源泉徴収票の公開を行う」をもとに作成
12-07マイナンバーが「未確認」になる/「従業員マイナンバーの管理者ではないため源泉徴収票を出力できません」と出る#
よくある症状
年末調整の一覧でマイナンバーが「未確認」「未入力」と表示され、書類にマイナンバーが載らない、源泉徴収票を出力しようとすると「従業員マイナンバーの管理者ではないため源泉徴収票を出力できません」と出る、という状態です。
原因
- 従業員がマイナンバーを登録しても、freeeマイナンバー管理で管理者が番号の確認を終えていないと「未確認」のままで、年末調整の書類に反映されません。
- 扶養している家族のマイナンバーが登録されていないと「未入力」になります。所得金額調整控除の対象になる家族は、扶養していなくても登録が必要です。
- 年末調整を確定したり源泉徴収票を発行したりするには、事業所にマイナンバーの権限を持つ管理者が必要です。出力する管理者に、freeeマイナンバー管理の「従業員管理者」の権限がないと、上のエラーになります。
正しい操作
- freeeマイナンバー管理で従業員→従業員情報→対象者を開き、マイナンバーが「確認済み」か確認します。
- 「未確認」なら、番号確認書類と身元確認書類で本人の番号か確かめ、番号の確認完了をクリックします。
- 「未入力」なら、扶養している家族(所得金額調整控除の対象者を含む)のマイナンバーを登録します。
- エラーが出る管理者には、freeeマイナンバー管理の「従業員管理者」の権限を付けます。
注意
マイナンバーをfreeeで集めなくても、年末調整そのものは終えられます。ただし、税務署に出す源泉徴収票と、市区町村に出す給与支払報告書にはマイナンバーの記載が必要です。その場合は、出力した書類に手で書き加えます。
12-08源泉徴収票が従業員に見えない/公開後に直そうとしたら[未確定に戻す]が出ない#
よくある症状
従業員から「源泉徴収票が見られない」「通知が来ていない」と言われる、公開した後に誤りに気づいて直そうとしたが未確定に戻すのボタンが見当たらない、という状態です。
原因
- ミニマムプランには源泉徴収票の公開機能がなく、従業員が自分で出力することもできません。
- 源泉徴収票の公開をしていません。従業員ビューで確認は見え方を確かめるためのもので、押しても従業員には公開されません。
- 公開の通知は、ログインIDで招待した従業員にはメールで届かず、LINE連携をしていない従業員にはLINEで届きません。
- 還付・追徴の反映の前に公開すると、還付・追徴が反映されていない状態の源泉徴収票を従業員が見られます。
- 源泉徴収票を公開している間は、未確定に戻すが表示されません。
正しい操作
公開するとき
- 還付・追徴の反映(年末調整の対象外にした従業員は内容の確定)を先に済ませます。
- 源泉徴収票の公開をクリックし、通知の方法を選んで公開をクリックします。従業員は年末調整のwebで確認やPDFダウンロードで受け取れます。
- ミニマムプランでは、年末調整→出力→源泉徴収票(配布用)でPDFを出力して配ります。
公開後に内容を直すとき
- 計算結果の確定を解除すると年末調整が再計算されるため、先に年末調整の書類を出力して控えます。
- 源泉徴収票を非公開にしてから、未確定に戻すをクリックします。
- 直したいタブの画面下部で未確認に戻すをクリックし、内容を直して確認完了をクリックします。
- もう一度計算結果の確定をクリックします。
- 還付・追徴をすでに給与で精算している場合は、次の月の給与で差額を調整します。従業員→従業員情報で対象者の次の月の支払月を選び、「控除」の編集→控除を追加で、還付なら「年末調整還付」(マイナスの金額)、追加徴収なら「年末調整追加徴収」を追加します。控除の項目を新しく作るときは、頻度を1回、所得税の計算を「所得から控除しない」にします。
注意
確定を解除すると、翌年1月の従業員情報・家族情報や、その年の給与・賞与明細との連携が再開します。確定の後に翌年1月の従業員情報を編集していた場合は、その内容で年末調整の情報が上書きされます。また、freee会計と連携している場合、「年末調整追加徴収」は勘定科目「雑収入」で連携されるので、必要に応じて「預り金」に直します(第14章)。
12-09freee申告に連携した数字が古い/源泉徴収票の支払金額が総支給額と合わない#
よくある症状
freee人事労務で年末調整を直した後も、freee申告の申告書の数字が直す前のまま、源泉徴収票の「支払金額」が賃金台帳の総支給額と一致しない、摘要欄に入れた文字が全部は印字されない、という状態です。
原因
- freee人事労務側で登録内容を直しても、freee申告側のデータは自動では上書きされません。
- 源泉徴収票の「支払金額」に対応するのは、賃金台帳の「総支給額」ではなく「課税支給額」の合計です。総支給額には非課税の通勤手当なども入っています。前職の源泉徴収票やその他の総額を登録していれば、その額も支払金額に加わります。
- 摘要欄に印字できるのは最大300文字です。本人情報などから自動で入る内容(150文字程度)と、住民税の徴収方法の切り替え理由(75文字程度)を含み、手入力できるのは1行25文字・3行までです。
- freee申告の「e-Tax/eLTAX用ファイル」をダウンロードして別のソフトで申告すると、マイナンバーのないデータになります。
正しい操作
- freee人事労務で修正したら、freee申告の申告書作成→連携→再連携をクリックし、変更内容で上書きします。
- 源泉徴収票の支払金額は、賃金台帳の課税支給額の合計と照合します。
- 摘要欄は、自動で入る内容を含めて300文字に収まるよう、手入力の分を調整します。
- 電子申告は、年末調整→電子申告からfreee申告に移って行います。この操作にfreee申告の契約は要りません(freee人事労務はスタータープラン以上、または年末調整プランなど)。送信後は受付結果を取得で「受付完了」になったことを確認します。
- 給与支払報告書(市区町村)と法定調書合計表(税務署)は、1月31日までに提出します。税務署への源泉徴収票の提出は、給与等の年額が150万円を超える役員や500万円を超える従業員などがいる場合に必要です。
この章のチェックリスト
入退社の手続きと電子申請
入社時の資格取得届や退職時の資格喪失届・離職票は、登録済みの従業員情報からfreee人事労務で作成し、PDF・e-Gov用CSV・画面からの電子申請のいずれかで提出できます。源泉徴収票を除く届出書類の作成はスタータープラン(旧ベーシックプラン)以上が対象で、画面からの電子申請にはさらに「法人事業所であること」と「gBizIDプライム」が必要です。この章では、入社フォームの差し戻し、電子申請のエラーと申請後のステータス、退職書類で引っかかりやすい所を扱います。
まず全体像
| 提出の方法 | 事前の準備 | 主な対象書類 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 画面から電子申請(マイナポータル経由) | gBizIDプライム、事業所基本設定の法人番号、電子申請設定 | 資格取得届・資格喪失届(健康保険・厚生年金保険、雇用保険)、被扶養者(異動)届、月額変更届、算定基礎届、賞与支払届など | 法人事業所のみ。お試しプラン・無料プランは対象外 |
| 画面から電子申請(e-Gov経由) | gBizIDプライム、e-GovとのAPI連携 | 労働保険の年度更新、定期健康診断結果報告書、心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告書 | API連携はGビズIDでログインして行う |
| e-Gov用CSVをダウンロードしてe-Govで申請 | 電子証明書、日本年金機構の届書作成プログラム | 賞与支払届、算定基礎届、月額変更届、雇用保険の資格取得届(連記式)・資格喪失届 | 媒体通番は申請のたびに前回と違う番号にする |
| PDFを印刷して提出 | なし | 入退社の各書類 | マイナンバーを記載するには、freeeマイナンバー管理への登録が前提 |
公式ヘルプの記載をもとに作成。月額変更届は、労務管理プラン・勤怠・労務管理プランでは電子申請・CSV出力とも対象外です。
入社・退職時の主な書類と提出期限
| 時期 | 書類 | 提出先 | 期限 |
|---|---|---|---|
| 入社 | 健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届(扶養親族がいれば被扶養者(異動)届も) | 年金事務所(健康保険組合の加入事業所は組合にも) | 入社日から5日以内 |
| 入社 | 雇用保険被保険者資格取得届 | ハローワーク | 入社日の翌月10日まで |
| 退職 | 健康保険・厚生年金保険被保険者資格喪失届 | 年金事務所(健康保険組合の加入事業所は組合にも) | 事実発生から5日以内 |
| 退職 | 雇用保険被保険者資格喪失届・離職証明書 | ハローワーク | 退職日の翌々日から10日以内 |
| 退職 | 特別徴収にかかる給与所得者異動届出書 | 特別徴収をしていた市区町村 | 退職した月の翌月10日まで |
| 退職 | 給与所得の源泉徴収票 | 退職者本人 | 退職後1か月以内 |
freee公式ヘルプ「従業員の入社時の手続を行う」「従業員の退職時の手続きを行う」の一覧をもとに作成。資格喪失届の期限は日本年金機構「従業員が退職・死亡したとき(健康保険・厚生年金保険の資格喪失)の手続き」の表記です。freeeのヘルプでは「退職日より5日以内」と案内されています。
13-01電子申請が使えない・社労士が顧問先の代わりに申請できない#
よくある症状
書類の画面から電子申請をしようとしても利用できない、または顧問の社労士がfreeeの画面から顧問先の届出を出そうとしてできない、という相談がよくあります。e-Govとの連携の段階でエラーになることもあります。
原因
- 電子申請は法人事業所だけの機能です。アカウント作成時に事業形態で法人を選んだ事業所か、freee会計の法人プランの事業所から利用を始めた事業所が該当します。
- 対象プランは、スタータープラン(旧ベーシックプラン)以上と、労務管理プラン・勤怠・労務管理プランです(後の2つは一部の書類が対象外)。お試しプラン・無料プランでは使えません。
- gBizIDプライムアカウントが必要です。gBizIDを事業形態「個人事業主」で作成すると、freee人事労務から申請できません。メンバーIDで申請する場合は、プライムIDの保有者がメンバーIDの利用可能なサービスで「社会保険手続きの電子申請」にチェックを入れ、「健康保険・厚生年金保険事業所関係変更(訂正)届」で申請者を事業主代理人にしておく必要があります。
- 社労士による代理人申請には対応していません。
- 権限の適用範囲が絞り込まれているユーザーは、電子申請を使えません。
- e-Gov経由の書類は、事前にe-GovとのAPI連携が必要です。連携時にe-Govのメールアドレスとパスワードでログインすると、電子申請機能が使えずエラーになります。
正しい操作
- 事業所が法人事業所か、契約中のプランが対象プランかを確認します。
- gBizIDプライムアカウントを法人として取得します(取得手順はデジタル庁のGビズIDのサイトで確認します)。
- 設定→事業所基本設定の「法人番号」欄に13桁の法人番号を入力します。
- 書類→書類・手続き→電子申請一覧を開き、画面右上の電子申請設定→+追加で、事業所情報・代表者情報・申請者情報を登録します。
- e-Gov経由の書類を出す場合は、設定→API連携でe-Gov欄の連携ボタンを押し、ログイン画面でGビズIDでログインを選びます。ボタンが連携を解除するに変われば連携済みです。
- 顧問社労士がいる場合でも、freeeの画面から申請するのは事業所側のgBizIDを使う人になります。freeeの仕様ではありませんが、実務では、どの届出を誰がどの方法で出すかを顧問先と先に決めておくと、二重提出や漏れを防げます。
13-02電子申請で「電子申請にてエラーが発生しました」と表示される#
よくある症状
電子申請を押すと「電子申請にてエラーが発生しました。内容を確認し修正してください」と表示され、申請データが送信されません。事業所の情報を直したのに、別の画面の情報が古いまま残っていることもあります。
原因
freee側の入力が足りない、または形式が合わないと、送信前にエラーとして止まります。よく出る原因は次のとおりです。
| 確認する画面 | 項目 | エラーになる状態 |
|---|---|---|
| 事業所基本設定 | 代表者名 | 未入力、姓と名の間に全角スペースがない |
| 事業所基本設定 | 郵便番号 | 未入力、数字7桁でない、ハイフンが4文字目にない |
| 事業所基本設定 | 事業所名、都道府県、市区町村・番地、電話番号 | 未入力 |
| 健康保険・厚生年金保険 | 厚生年金保険の事業所整理記号・事業所番号(組合健保向けは健康保険の事業所整理記号も) | 未入力 |
| 雇用保険 | 雇用保険の事業所番号、管轄のハローワーク | 未入力 |
| 従業員の本人情報 | 氏名 | 11文字を超えている(資格取得届はスペースを含め12文字までの制限) |
| 従業員の給与情報 | 厚生年金保険の被保険者整理番号 | 未入力、6文字以上 |
| 入社手続き画面 | 性別、取得区分、賃金(月額換算)、1週間の所定労働時間など | 未入力。賃金は1000以上、所定労働時間は20以上の値が必要 |
- 「電子申請設定」と「事業所基本設定」は別々に保存され、片方を変えてももう片方には自動で反映されません。
- 媒体通番(半角数字3桁)は、申請のたびに過去と違う番号にする必要があります。
- gBizIDでログインしたときの認証の有効時間は5分です。
- 添付ファイルは1ファイル3MB以内・9ファイル(合計9MB)までです。同じファイル名を2つ以上付けたり、10ファイル以上付けたりすると申請時にエラーになります。
正しい操作
- エラー表示に並んだ項目を上から確認し、表示されたリンク先の設定画面で入力します。
- 事業所の情報を直したときは、書類→書類・手続き→電子申請一覧→電子申請設定も開き、同じ内容になっているかを確認します。
- 氏名が11文字を超える従業員は、従業員情報の氏名を11文字以内にするか、フルネームを記載した書類のPDFをfreee外で作り、申請画面の添付ファイルを追加で添付します。
- 媒体通番を前回と違う番号にして、もう一度申請します。gBizIDの認証が切れていたらログインし直します。
- 雇用保険被保険者資格喪失届はPDFしか添付できず、JPEGなどを付けると申請後に電子申請一覧でエラーになります。この場合はエラーの行を開いて申請を削除を押し、PDFを添付して申請し直します。
e-Gov用CSVをダウンロードして申請する場合の注意
- CSVを作れないときは、媒体通番を入力して保存した後に、エラー内容と設定画面へのリンクが表示されます。上の表の項目のほか、e-Govで使えない文字や文字数の超過(事業所名、代表者名、住所など)も原因になります。
- 媒体通番が以前の申請と重なると、e-Govで申請した後に差し戻され、再申請が必要になります。番号はfreee以外で作ったデータによる申請も含めた通し番号です。申請せずにCSVを作り直すだけなら、同じ番号で構いません。
- CSVの内容を変えたいときは、ファイルを直接編集せず、freee人事労務の項目を直してからダウンロードし直します。
- e-Govに提出する前に、日本年金機構の届書作成プログラム(Windowsのみ対応)の仕様チェックを通します。
13-03入社フォームを提出した従業員が、入力内容を直せない#
よくある症状
従業員から「提出した後に口座番号の誤りに気付いたが、編集できない」と連絡が来ます。管理者がすでに確定を押していて、差し戻しが使えない場合もあります。
原因
- 従業員が入社フォームを提出するとステータスが「管理者確認中」になり、従業員側では項目を編集できなくなります。
- 従業員が再び入力できる状態に戻す操作は、管理者の差し戻しです。
- 管理者が確定してステータスが「完了」になると、差し戻しはできません。
- ログインIDで招待した従業員には、差し戻しのメールが届きません。LINE通知を有効にし、従業員が友だち追加している場合はLINEで通知されます。
- 入社手続き依頼の追加・削除・差し戻しは、依頼に使ったテンプレートの情報をすべて編集できる権限を持つユーザーだけが操作できます。
正しい操作
確定前(ステータスが「管理者確認中」)の場合
- 従業員→入社手続き依頼で「入社手続き依頼一覧」を開き、該当の従業員名をクリックします。
- 「入社フォーム詳細」画面の差し戻しを押し、確認画面でもう一度差し戻しを押します。
- 直してほしい箇所をコメント機能で伝えます。ログインIDで招待した従業員には、社内のチャットや口頭でも差し戻したことを伝えます。
- 再提出されたら内容を確認し、書類を出力してから確定を押します。
確定後(ステータスが「完了」)の場合
- 「入社手続き依頼一覧」で該当者の・・・→削除を押します。削除は元に戻せませんが、入力済みの情報は従業員詳細ページに反映されたまま残ります。
- 入社手続き依頼を作り直し、従業員に修正と再提出を依頼します。
コツ
従業員が提出するには、すべての項目が「入力済」になっている必要があります。提出できないと言われたら、任意の項目も一度開いて保存するよう案内します。
13-04退職者の資格喪失届・離職票が出せない/離職票の賃金額を直したい#
よくある症状
退職した従業員の資格喪失届を作ろうとしても出力する場所が見つからない、離職証明書の賃金支払状況が実際の支給と合わない、という相談です。電子申請用CSVに離職理由が入っていないこともあります。
原因
- 源泉徴収票以外の退職書類(資格喪失届、離職証明書、特別徴収にかかる給与所得者異動届出書)は、スタータープラン(旧ベーシックプラン)以上で出力できます。ミニマムプランで出せるのは源泉徴収票だけです。
- 退職書類は、従業員に「退職」を登録してから出力します。従業員を「削除」するとデータ自体が消え、源泉徴収票も発行できなくなります(第4章「従業員の登録と招待」)。
- 離職証明書の賃金支払状況には給与の値が自動で入ります。「基礎日数」は日ごとの勤怠データを使うため、勤怠を直接編集した日数やインポートした日数は反映されません。
- 離職理由の選択内容はPDFには反映されますが、電子申請用CSV(離職票あり)には反映されません。
- 「事業主の疎明書」は、自動作成・自動添付に対応していません。
- 書類メニューの雇用保険の資格喪失届で離職票交付希望を「希望する」にして保存して提出と進むと、開くのは離職票交付なしの電子申請画面です。
正しい操作
- 従業員→従業員情報で対象者を開き、画面右上の在籍状況→退職で退職日を登録します。
- 表示された「退職処理」の項目を入力し、保存するを押します。住民税を一括徴収する場合は、異動後の未徴収税額の徴収で一括徴収を選びます。
- 「退職処理」の書類出力から、提出方法に合わせてPDF、e-Gov用CSV(電子申請用形式)、電子申請のいずれかを選びます。
- 離職票を出すときは、「雇用保険 被保険者資格喪失届(離職票交付あり)」の離職票を編集して申請・ダウンロードから進みます。編集で賃金支払状況を確認し、必要な箇所を直して保存します。最終給与が未計算なら「離職月の賃金額を「未計算」とする」にチェックを入れます。
- 事業主の疎明書が必要な場合は別に作成し、PDFで添付して申請します。
注意
離職証明書の自動計算結果に戻すを押すと、賃金支払状況だけでなく、編集した内容・備考・賃金に関する特記事項も更新されます。手で直した内容は控えてから操作します。ハローワークの窓口に紙で出す場合は、複写式でないと受理されないことがあるため、管轄のハローワークに確認します。
13-05電子申請後、「到達番号」が空欄のまま・ステータスが進まない#
よくある症状
申請したのに詳細画面の「到達番号」が空欄のまま、あるいは電子申請一覧が「ステータス受信待ち」のままで行を開けません。「要再申請あり」と表示された、以前の申請が一覧から消えた、という相談もあります。
原因
- 申請直後のステータスは「ステータス受信待ち」です。「送信待ち」に変わるまで時間がかかる場合があり、その間は詳細画面を開けません。
- 到達番号が空欄のときは、事務センターに申請データがまだ届いていない可能性があります。
- 「要再申請あり」は、申請が受け付けられなかった状態です。元の申請を修正して出し直す仕組みではありません。
- マイナポータルの仕様で、「終了」「要ダウンロードあり」は最終更新日から90日、「送信待ち」「処理中」は365日たつと一覧に表示されなくなります。添付ファイルは申請から180日たつと閲覧できません。
- 紙の通知書を希望した申請は紙での通知となり、メッセージ欄で申請先からのメッセージや公文書を確認できません。組合健保では、電子申請しても公文書が返送されない場合があるため、紙の通知を希望するかを事前に組合へ確認します。
正しい操作
- 「ステータス受信待ち」や到達番号の空欄は、時間を置いてから書類→書類・手続き→電子申請一覧で確認し直します。
- 「要再申請あり」は、詳細画面のメッセージで理由を確認します。元の申請には手を付けずに残し、電子申請の手順で新しい申請データを送ります(媒体通番は新しい番号にします)。
- 「要ダウンロードあり」は、詳細画面のメッセージ欄にある「ファイル受領のお知らせがあります」からダウンロードします。公文書はZIP形式なので、展開してからテキストエディタで開きます。
- 取り下げるときは、「送信待ち」か「処理中」のうちに対象の行を開き、画面左下の申請取下げ→実行を押します。申請先で審査が進むと取り下げできません。
- 公文書と添付ファイルは、一覧から消える前にダウンロードして社内で保管します。
13-06入社日が同じ従業員の資格取得届を、まとめて電子申請できない#
よくある症状
「書類出力」で入社日が同じ複数の従業員を選び、資格取得届を一括で電子申請しようとすると、一部の人が申請の対象にならない、または申請ボタンが押せません。
原因
- 一括で申請できるのは、入社日が同じ従業員の書類です。
- 厚生年金保険の被保険者整理番号を指定した人と空欄の人が混ざっていると、まとめて申請できません。全員空欄か全員指定のどちらかにそろえる必要があります。健康保険だけに加入する人と、健康保険・厚生年金保険に加入して整理番号を入力した人が混ざっている場合も同じです。
- 一括申請の対象になるのは、日本年金機構用なら「厚生年金に加入させる」、組合健保用なら「健康保険に加入させる」、雇用保険の資格取得届なら「雇用保険に加入させる」にチェックがあり、かつ入社手続き済みが「完了」以外の従業員です。対象者がいないと申請は押せません。
正しい操作
- 対象者それぞれの加入のチェックと、「厚生年金保険の被保険者整理番号」の入力状況を確認します。
- 整理番号を指定する場合は、従業員→従業員情報で該当者を開き、年月ナビゲーションを入社日を基準に最初に表示される年月にしてから、「社会保険」の項目に入力して保存します。
- 条件をそろえられないときは1名ずつ申請します。入社予定者の名前をクリックして画面右上の書類出力を押すと、1名分の出力画面が開きます。
- 入社手続きを確定した後に出す場合は、従業員詳細画面の書類から資格取得届を選び、画面下部の保存して提出→電子申請で申請します。
この章のチェックリスト
freee会計への連携、給与振込と帳票、権限とインポート。
freee会計との連携(給与の仕訳)
freee人事労務で給与明細・賞与明細を確定して会計連携を実行すると、freee会計に「未決済」の取引が作られます。給与の振込や社会保険料の引き落としは、この未決済取引に銀行明細を消し込んで記帳するのが公式の流れで、明細から新しく取引を登録すると費用が二重になります。この章では、二重計上、取引の削除、権限、発生日、勘定科目の設定、連携されない取引の記帳を扱います。
まず全体像
| 連携される取引 | 主な行 | 勘定科目(初期設定) |
|---|---|---|
| 給与の取引 | 基本給、残業代、その他の手当 | 給料手当(雇用形態が役員なら役員報酬) |
| 通勤手当 | 旅費交通費 | |
| 社会保険料(従業員負担分)、源泉所得税、住民税 | 預り金(控除) | |
| 雇用保険料(従業員負担分) | 立替金(控除) | |
| その他の控除 | 雑収入(控除) | |
| 社会保険料の取引 | 会社負担分(健康保険料・介護保険料・厚生年金保険料・子ども・子育て支援金など) | 法定福利費 |
| 従業員負担分 | 預り金 |
公式ヘルプ「給与明細の確定時にfreee会計に登録される取引」をもとに作成。勘定科目はfreee会計の[給与取引の登録ルール]で変更できます。
NG:明細から新しく取引を登録する
- 給与振込の明細を取引登録タブで「給料手当」の支出として登録する
- 社会保険料の引き落とし明細を「法定福利費」の支出として登録する
- 連携された未決済取引が残ったまま、費用が二重になる
OK:連携された未決済取引に消し込む
- 給与振込の明細は未決済取引の消込タブで給与の取引を選び、「今回決済金額」を明細に合わせる
- 社会保険料の引き落としも、社会保険料の未決済取引に消し込む
- 決済日は実際に支払った日になる
14-01給与や社会保険料が二重に計上される#
よくある症状
試算表の給料手当や法定福利費が想定の倍近くになっています。取引一覧を見ると、人事労務から連携された給与の取引が未決済のまま残り、別に銀行明細から登録した「給料手当」の取引があります。
原因
- 連携された給与の取引と社会保険料の取引は、未決済の状態で作られます。支払ったときは、この取引に決済を登録(消込)する前提です。
- 銀行の振込明細や社会保険料の引き落とし明細を、自動で経理で新しい支出取引として登録すると、連携取引とは別に費用が計上されます。
- 連携された給与の取引は全従業員分が1つにまとまっている一方、銀行明細は従業員ごとに分かれます(総合振込の場合はこの限りではありません)。明細1件の金額と連携取引の総額が一致しないため、消込ではなく新規登録を選んでしまう原因になります。
正しい操作
- freee会計の取引入力→自動で経理で給与振込の明細を1件選び、未決済取引の消込タブを開きます。
- 「未決済取引を探す」で給与の取引を絞り込み、チェックを入れて「選択した未決済取引」に移します。
- 「今回決済金額」を明細の金額に変え、出金の合計と選択した取引の合計が一致したら登録(Ctrl + Enter)を押します。
- 残りの従業員の明細も同じ手順で消し込み、取引入力→収入・支出形式(取引の一覧・登録)で、期日欄がチェックマーク(全額決済済み)になったことを確認します。
- 社会保険料の引き落とし明細も、同じタブで社会保険料の未決済取引に消し込みます。
- すでに明細から新しく登録してしまった場合は、自動で経理で処理済みの明細の詳細→登録解除で明細を未登録に戻し、上の手順で消し込み直します。明細の日付と違う発生日で登録していた取引は決済だけが消えるため、取引一覧から取引も削除します。
コツ
freee人事労務に設定した支払日と実際の振込日が違っても、決済は実際に支払った日付で登録します。消込の考え方はfreee会計の第5章「未決済取引と消込(売掛金・買掛金)」も参照してください。
14-02給与明細を未確定に戻したら、会計の取引が消えた(または消えずに残った)#
よくある症状
人事労務で1人分の明細を直すために未確定に戻したところ、freee会計で消し込み済みだった給与の取引がなくなり、自動で経理の明細が「登録待ち」に戻っていました。反対に、未確定に戻したのに会計側に取引が残っていることもあります。
原因
- 給与明細を未確定に戻すと、freee会計に連携した取引は削除されます。取引が消えるので、消し込んでいた明細も「登録待ち」に戻ります。
- 未確定に戻す操作は、締め日支払日が同じ従業員全員の明細が対象です。公開していた明細も非公開になります(第6章「給与計算と明細の確定」)。
- 次の場合は取引が削除されません。会計側から手動で取引を登録している、対象期間を仮締め・月締め・年度締めしている、操作したメンバーが取引に紐付く経費精算の承認・差戻し権限を持っていない、仕訳承認フローが有効で操作したメンバーに仕訳承認の権限がない、取引が一括処理中である、などです。
- 取引の削除権限がないユーザーが会計連携の取消しや未確定に戻す操作をした場合も、会計側の取引は残ります。
正しい操作
- 給与計算の開始方法が「自動で開始」なら、先に設定→給与計算で「手動で開始」に変えます。自動のまま戻すと確定時の条件を再現できず、計算結果が変わるおそれがあります。
- 明細を未確定に戻し、直す必要がある従業員の情報や勤怠を修正して、その従業員だけ再計算します。
- 明細を再確定し、会計連携→実行で取引を作り直します。
- freee会計の自動で経理で、「登録待ち」に戻った明細を新しい取引に消し込み直します。
- 取引が残った場合は、締めを解除する、または削除権限のあるユーザーが会計側で取引を削除します。残った取引と再連携で作られる取引が重ならないよう、取引一覧で確認します。
14-03「会計連携」を実行したのに、freee会計に給与の取引ができていない#
よくある症状
人事労務で会計連携→実行を押したのに、freee会計の取引一覧に給与の取引が見当たりません。賞与の取引が連携できないこともあります。
原因
- 操作した人がfreee会計で「取引登録のみ」以上の権限を持っていないと、取引は作られず、freee会計の「給与取引の登録」の一覧に「取引未登録」の状態で連携されます。
- 連携の操作をしたときに取引を自動で作るか、会計側から手動で作るか(取引登録の自動・手動の設定)を選べます。手動の設定では「取引未登録」の状態で連携され、「取引登録のみ」の権限ではその後の取引登録ができません。
- 賞与は、確定するときにfreee会計へ取引を登録するかどうかを選びます。賞与情報をインポートした従業員がいる月は、freee会計と連携できません。
- 他社の給与データをインポートした明細は、freee会計の未決済取引を作る対象外です(第16章「権限・インポート・その他」)。
正しい操作
- freee会計の取引入力→給与取引の登録を開き、該当月の取引作成のステータスを確認します。
- 「取引未登録」になっている場合は、freee会計で管理者または一般(経理)の権限を持つ人が、この画面から取引を作成します。
- 毎月の連携を担当する人の権限を、freee会計の管理者に確認してもらいます(freee会計の第14章「メンバー・権限・税理士との共有」)。
- 賞与は、確定時の「freee会計への取引登録の有無」の選択を確認します。
14-04給与の取引の発生日が、支払日ではなく締め日になっている#
よくある症状
翌月25日払いの給与なのに、会計の取引の発生日が前月の末日になっていて、月次の人件費が支払月と1か月ずれます。賞与の取引の発生日が支払日と違う、という相談もあります。
原因
- 給与の取引の発生日は、締め日と支払日のうち先に来る日です。
- 金額が確定した日に費用と未払いを計上し、支払日に決済する発生主義の考え方です。freee会計だけで給与を記帳する場合の公式の案内も、発生日を締め日、期日を支払予定日としています。
- 社会保険料の取引も、給与の取引と同じ発生日で作られます。会社負担分の法定福利費は、その日に未払計上されます。
- 賞与の取引の発生日は、賞与明細の「確定日」です。
- 給与取引連携は発生主義の仕訳を作るため、現金主義で記帳している事業所には対応していません。
| 締め日と支払日の例 | 取引の発生日 |
|---|---|
| 月末締め・翌月25日払い | 締め日(前月の末日) |
| 15日締め・当月25日払い | 締め日(15日) |
| 月末締め・当月25日払い(支払日が締め日より早い) | 支払日(25日) |
「締め日と支払日のうち先の方の日付」という公式の規則を当てはめた例です。
正しい操作
- 発生日は仕様どおりとし、実際に支払ったときに自動で経理で消し込みます。決済日は実際の支払日になります。
- 賞与は、確定する前に賞与明細の「確定日」「支払日」を実際の日付に直します。
- 決済期日を取引に連携するかどうかは、freee会計の給与取引の登録ルールの決済期日連携で設定できます。
- 現金主義で記帳している場合は、給与取引連携を使わず、振替伝票などで仕訳を登録します。
14-05連携される勘定科目・品目を変えたい(パート・アルバイトを雑給にする等)#
よくある症状
パート・アルバイトの給与も「給料手当」で連携されます。使用人兼務役員の給与を分けたい、連携済みの取引の勘定科目を直したい、子ども・子育て支援金の行に品目が付かない、という相談もあります。
原因
- 何も設定しなければ、上の表の初期設定の勘定科目で連携されます。
- 勘定科目・品目・取引先は、freee会計の入力効率化→給与取引の登録ルールで事業所単位に設定します。設定はこれから確定する給与明細から反映され、連携済みの取引は変わりません。
- 雇用形態が違っても、項目名・勘定科目・品目が同じなら1つの取引行にまとまります。同じ名称の手当・控除は全従業員分が合算されます(役員とそれ以外は別に合算)。
- 取引先の列は、freee会計で「内訳行ごとに取引先」の機能を有効にしていないと表示されません。部門タグ単位の設定は、freee会計のアドバンスプラン(旧プロフェッショナルプラン)とエンタープライズプランが対象です。
- 子ども・子育て支援金の制度が始まった2026年4月(令和8年4月)以降に新しく利用を始めた事業所では、支援金の行に初期設定で品目が付きます。それより前から使っている事業所では付きません。
- セグメントタグ(freee販売の案件コード)は、給与取引の登録ルールでは付けられません。
正しい操作
- freee会計の入力効率化→給与取引の登録ルールを開きます。
- パート・アルバイトを雑給にする場合は、「基本給」の+追加で雇用形態「アルバイト・パート」「契約社員」を選び、勘定科目に「雑給」を入れて保存します。
- 使用人兼務役員の給与を分ける場合は、「基本給」に雇用形態「役員」を追加して設定します。
- 振替伝票で仕訳を作りたい項目は、項目名の左のチェックボックスにチェックを入れてから勘定科目・品目を設定します。
- 連携済みの取引は、取引入力→収入・支出形式(取引の一覧・登録)の条件を設定で「登録した方法」を「給与計算」にして絞り込み、個別に修正します。
14-06労働保険料・源泉所得税・住民税の納付が連携されない/社会保険料に端数の取引ができる#
よくある症状
住民税や源泉所得税を納付した明細をどの取引に消し込めばよいか分からない、年度更新で納付した労働保険料の取引が来ない、社会保険料の取引とは別に数円の未決済取引ができている、という相談です。
原因
- 連携で作られるのは「給与の取引」と「社会保険料の取引」です。源泉所得税と住民税は、給与の取引の中で「預り金」の控除として記録されるだけで、納付したときの取引は作られません(賞与の公式記事では、雇用保険料と所得税の納付取引が連携されないと明記されています)。
- 雇用保険料の従業員負担分は、労働保険料を年度更新で概算払いするため「立替金」で控除されます。雇用保険料の納付の取引は連携されないので、会社負担分とあわせて自分で登録します。
- 社会保険料を会社と従業員で折半して会社負担分に円未満の端数が出ると、50銭を超える場合は繰り上げが発生し、その分が端数の未決済取引として別に登録されます。部門別に連携している場合や、締め日支払日が複数ある場合にも端数の取引が作られることがあります。
正しい操作
- 源泉所得税・住民税を納付したら、納付の明細を「預り金」の支出として登録します。
- 労働保険料を概算払いしたときは、従業員負担分を「立替金」、事業主負担分と労災保険料を「前払費用」で登録します。事業主負担分を毎月費用にしたい場合は、+更新や振替伝票で「前払費用」から「法定福利費」に振り替えます。
- 社会保険料の引き落としは、連携された社会保険料の未決済取引に消し込みます。
- 端数の取引は、事業所の会計処理の方法に沿って処理します。納入告知書などで実際に納める額にその端数が入っていなければ、freeeが作った端数の取引は削除します。
コツ
納付の記帳例はfreee会計の第9章「経費精算・立替と給与の記帳」、保険料の合計が納入告知額と1円違う場合は第8章「社会保険(定時決定・随時改定・料率改定)」を参照してください。
14-07年末調整の追加徴収や独自の控除が「雑収入」で連携される#
よくある症状
翌月の給与で差し引いた年末調整の追加徴収分や、会社独自に設定した控除が、freee会計で「雑収入」の行になっています。
原因
- 従業員詳細画面の「控除」欄や給与明細の直接編集で追加した控除は「その他の控除」として扱われ、初期設定の勘定科目は「雑収入」です。
- 年末調整の完了後に内容を修正し、差額を翌月の給与で調整するために控除「年末調整追加徴収」を追加した場合も、連携すると「雑収入」になります。
- その他の手当は「給料手当」(雇用形態が役員なら「役員報酬」)で連携されます。
正しい操作
- 年末調整追加徴収の行は、必要に応じてfreee会計で勘定科目を「預り金」に変更します。
- 毎月発生する控除は、手当・控除ごとに勘定科目・品目を個別に設定する機能で、あらかじめ科目を指定しておきます(公式ヘルプ「人事労務・会計連携 — 給与取引連携の概要」から設定の記事に進めます)。
- 設定はこれから確定する明細から反映されるため、連携済みの取引は取引一覧で「登録した方法」を「給与計算」にして絞り込み、個別に直します。
おすすめの運用
freeeの仕様ではありませんが、実務では、社宅費や親睦会費などの控除をどの勘定科目で受けるかを、控除を作る段階で顧問税理士と決めておくと、決算で雑収入を振り替える手間が減ります。
この章のチェックリスト
給与振込と帳票(賃金台帳等)
給与・賞与の振込依頼ファイル、住民税の振込依頼ファイル、賃金台帳・出勤簿・労働者名簿は、確定した明細と登録済みの従業員情報から作られます。出力されない、空欄になる、銀行で取り込めないといったトラブルの多くは、「明細が未確定」「口座や番号が未設定」「出力の条件の勘違い」のどれかです。この章では、振込ファイルと法定三帳簿で引っかかりやすい所を扱います。
まず全体像
| 帳票 | 開く場所 | 出力の前提 | 出ない・空欄になる主な原因 |
|---|---|---|---|
| 総合・給与振込依頼ファイル | 確定後の給与の振込、または書類→書類・手続き→給与・賞与の振込 | その月の明細の確定、振込先口座と振込方法の登録 | 口座情報・振込方法の未設定、確定後に口座を登録した |
| 住民税振込依頼ファイル | 確定後の住民税の振込 | 従業員がいるすべての締め日支払日で明細を確定 | 一部の締め日支払日が未確定、特別徴収義務者指定番号の未設定(第11章で解説) |
| 賃金台帳 | 書類→書類・手続き→賃金台帳 | 明細を確定した月だけが反映される | 未確定の月は空白になる |
| 出勤簿 | 書類→書類・手続き→出勤簿 | 月単位の一括出力は明細の確定後(期間指定の個別出力は確定不要) | 旧「勤務カレンダー」などで入力した勤怠は始業・終業が空欄 |
| 労働者名簿 | 書類→書類・手続き→労働者名簿 | 出力した時点の従業員情報 | 「退職又は死亡」の事由と備考は出力されない |
公式ヘルプの各記事をもとに作成。賃金台帳と労働者名簿は「freee人事労務 勤怠管理」プランでは利用できない旨が記載されています(労働者名簿の記事は「対象プラン」欄と本文の記載が一致しないため、利用の可否は公式の案内で確認してください)。
15-01振込依頼ファイルに出ない従業員がいる(チェックを入れられない)#
よくある症状
「振込依頼ファイルの出力」画面で、一部の従業員のチェックボックスが選べず、「給与振込先を設定してください」と表示されます。口座を登録したのに、まだ選べないこともあります。
原因
- 振込先口座の情報に漏れがある従業員は、出力の対象になりません。
- 口座を登録していても、給与振込方法・賞与振込方法(全額・固定額・残額)を設定していないと選べません。
- 振込先と振込方法は、その支給月の明細を基準に判定されます。明細を確定した後に口座を登録した場合は、明細を確定し直す必要があります。
- 口座の変更は、年月ナビゲーションで選んだ支払月以降の給与に適用されます。振込する月より後の月で登録すると、その月の振込には使われません。
- 振込方法は、口座1〜3の組み合わせが「全額・未選択・未選択」「固定額・固定額・残額」「固定額・残額・未選択」のいずれかでないと設定できません。
- 登録した口座1〜3の順番は入れ替えられません。口座1に入れるはずの情報を口座2に入れた場合は、各口座の情報を入力し直します。
正しい操作
- 従業員→従業員情報で、年月ナビゲーションを振込を始める支払月に合わせ、該当者を開きます。
- 振込先口座の編集で、金融機関名・支店名のカナを含めて口座情報を入力し、保存します。
- 給与振込方法・賞与振込方法の編集で、口座ごとの振込額を設定します。
- その月の明細をすでに確定していた場合は、確定し直します。未確定に戻すと同じ締め日支払日の全員が未確定になり、会計連携の取引も削除されるため、第14章の「給与明細を未確定に戻したら、会計の取引が消えた」を確認してから操作します。
- 確定後に表示される給与の振込から対象の従業員を選び直し、振込依頼ファイル出力を押します。
15-02オンラインバンキングで振込依頼ファイルを取り込めない#
よくある症状
freee人事労務から出力したファイルを銀行のオンラインバンキングに取り込むと、エラーになる、または一部の振込が受け付けられません。
原因
- オンラインバンキングの契約が、総合(給与)振込依頼ファイルの取り込みに対応していません。
- 金融機関名や支店名のカナが入っていないと、振込時にエラーになる銀行があります。「ギンコウ」「シテン」まで含めるかどうかも、銀行によって異なります。
- 従業員をCSVで一括登録した場合、口座情報は取り込めますが、金融機関名と支店名のカナは取り込みの対象外です。一括登録した従業員はカナが空欄のままになりやすい所です。
- 「種別コード」を「給与」にすると特典を受けられる金融機関がある一方で、「給与」に対応していない金融機関もあります。
- ファイルフォーマット(テキスト形式/テキスト形式・改行あり)が銀行の仕様と合っていません。出力されるのは全銀フォーマットの固定長のテキストで、改行ありと改行なしの両方に対応しています。
- 支店の統廃合などで支店名・支店コードが変わっても、従業員情報に登録した銀行名・支店名は自動で更新されません。freeeが参照する銀行データの更新は月1回で、その月の第1月曜日のデータがその週に反映されます。
正しい操作
- 利用中のオンラインバンキングで、総合(給与)振込ファイルを取り込める契約かを銀行に確認します。
- 従業員の振込先口座で「金融機関名(カタカナ)」「支店名(カタカナ)」を入力します。「ギンコウ」「シテン」を付けるかどうかは銀行に確認します。
- 振込依頼ファイルを出力するときの「種別コード」「ファイルフォーマット」を銀行の仕様に合わせて選び直し、出力し直します。
- 支店名・支店コードが変わった従業員は、その月の第2週以降に口座情報を編集し直します。急ぐ場合は支店名を空欄にして、「支店名(カタカナ)」と「支店コード」を手入力します。
- 取り込み後の銀行側の操作は、各金融機関に確認します。
コツ
住民税の振込依頼ファイルは地銀協のフォーマットで、銀行によっては種別コードの書き換えが必要です。作成できない場合も含めて、第11章の「住民税の振込依頼ファイルが出力できない/銀行で取り込めない」を参照してください。
15-03賞与の振込依頼ファイルで振込先が未設定になる・給与と分けて出したい#
よくある症状
賞与明細を確定して振込依頼ファイルを作ろうとすると、口座を登録してあるはずの従業員が振込先未設定の扱いになり、チェックを入れられません。給与と賞与を別々の日に振り込むので、ファイルを分けて作りたいという相談もあります。
原因
- 賞与の振込依頼ファイルは、賞与明細を確定した後に出力できます。
- 振込先や振込方法は、支払日が属する月の年月ナビゲーションの登録内容が参照されます。例えば賞与明細を4月の画面で操作していても、支払日が5月20日なら5月の登録内容が使われるため、5月の時点で口座や振込方法が登録されていないと選べません。
- 賞与の振込額は賞与振込方法で決まり、給与振込方法とは別に設定します。
- 振込依頼ファイルの画面では、「出力対象」で給与と賞与をまとめて出すか、給与だけ・賞与だけにするかを選びます(画面の版によって選択肢の表記が異なる場合があります)。
正しい操作
- 賞与メニューで賞与明細の支払日を確認し、明細を確定します。
- 従業員→従業員情報で、年月ナビゲーションを賞与の支払日が属する月に合わせ、振込先口座と賞与振込方法が登録されているかを確認します。
- 書類→書類・手続き→給与・賞与の振込を開き、締め日支払い日を選んで、「出力対象」を賞与だけにします。
- 対象の従業員を選んで振込依頼ファイル出力を押し、振込日を賞与の支払日にして出力します。
15-04賃金台帳に空白の月がある/勤怠と労働時間が合わない#
よくある症状
給与を支払っているのに、賃金台帳のある月だけ空白になっています。勤怠の画面で見た労働時間と、賃金台帳の労働時間が一致しないという相談もあります。
原因
- 賃金台帳には、給与明細・賞与明細を確定した月の情報だけが反映されます。未確定の月は空白です。
- 賃金台帳は確定した給与明細の値で作られるため、明細を直接編集していると、勤怠の値と一致しません。
- 出力は締め日支払日のグループと年を選んで行うため、別のグループの従業員は一覧に表示されません。
- 時間単位で取った有休は、所定労働時間をもとに日数へ換算されます。例えば1日の所定労働時間が7時間の従業員が1時間の有休を取ると、0.143日と表示されます。
正しい操作
- 給与または賞与メニューで、空白になっている月の明細を確定してから出力し直します。
- 労働時間が合わないときは、その月の給与明細を直接編集していないか確認します。
- 書類→書類・手続き→賃金台帳で、締め日支払日のグループと年を選び、PDF一括ダウンロード・CSV一括ダウンロード、または従業員ごとの個別ダウンロードで出力します。
- 特定の月の従業員ごとの一覧(月別賃金台帳)が必要な場合は、給与→給与明細一覧表の出力からPDFまたはCSVで出力します。
15-05出勤簿の始業・終業時刻が空欄になる/今月分を出力できない#
よくある症状
出勤簿のPDFで、始業時刻と終業時刻の欄が空欄になっています。月単位の出勤簿を当月分で出そうとしても出力できない、締め日が違う従業員が表示されない、という相談もあります。
原因
- 「勤務時間の長さを自動計算しない」設定にして入力した勤怠や、旧「勤務カレンダー」の画面で入力した勤怠では、出勤簿の始業時刻と終業時刻が空欄で出力されます。
- 始業時刻にはその日の最初の出勤時刻、終業時刻には最後の退勤時刻が出力されます。
- 出勤簿は毎月の勤怠情報が確定してから出力する機能で、公式の手順では、月単位の一括出力の前にその月の給与明細を確定します。期間を指定する個別出力は、明細を確定していなくても出力できます。
- 締め日支払日が複数ある事業所では、個別出力の画面でタブを切り替えて出力します。選べる出力期間は2年間の範囲です。
正しい操作
- 勤怠メニューで、対象月の勤怠が入力されているかを確認します。始業・終業時刻を出勤簿に載せたい従業員は、出勤・退勤の時刻で勤怠が記録されているかを見直します。
- 月単位で出す場合は、給与メニューでその月の明細を確定してから、書類→書類・手続き→出勤簿で、勤怠メモを備考欄に反映するかを選びダウンロードを押します。画面上部の期間も確認します。
- 確定前の月や任意の期間で出す場合は、出勤簿画面右上の個別出力を押し、締め日支払日のタブと出力期間を選んで、従業員の行の出力を押します。
15-06労働者名簿に退職の事由が出ない・業務の種類や履歴が古い#
よくある症状
労働者名簿のPDFで「退職又は死亡」の事由と備考の欄が空欄です。「従事する業務の種類」が以前の内容のまま、履歴に古い所属が載っていない、という相談もあります。
原因
- 「退職又は死亡」の「事由」と「備考」は、freee人事労務からは出力されません。別途記入が必要です。
- 「従事する業務の種類」には、雇用契約情報のうち最新の契約開始日の業務内容が入ります。
- 「履歴」には、所属の最新10件(1件が複数行にまたがる場合は最新10行)が古い順に載ります。
- 労働者名簿は、出力した時点の従業員情報で作られます。
正しい操作
- 従業員→従業員情報で、本人情報(姓名・カナ・入社日・社員番号・生年月日・性別・住民票住所・現住所、退職者は退職日)、雇用契約(業務内容)、所属(部門・役職・就任日)が入力されているか確認します。
- 書類→書類・手続き→労働者名簿でPDFを出力します。
- 退職・死亡の事由(解雇の場合はその理由を含む)と備考は、出力した名簿に別途記入します。
- 従業員情報を更新したら、名簿を出力し直します。
制度・法令
労働者名簿・出勤簿・賃金台帳は、労働基準法により、従業員を雇う事業所に備え付けが義務付けられている書類です。
この章のチェックリスト
権限・インポート・その他
freee人事労務では、従業員一覧に登録した従業員は従業員メニューから、従業員ではない管理者や税理士・社労士は設定→権限管理から招待します。この入口の違いと、ログインIDで招待した場合の制限が、権限まわりのつまずきの多くを占めます。あわせて、退職者の招待解除、従業員のCSV一括登録の取り消し、他社ソフトから取り込んだ給与明細の扱いを取り上げます。
まず全体像
| 招待する人 | 招待する画面 | 招待の方法 | 付与できる権限 |
|---|---|---|---|
| 従業員(従業員一覧に登録した人) | 従業員→従業員情報(従業員詳細画面、または一括招待) | メールアドレス、またはログインID(freeeアカウント管理で発行) | メールアドレスは一般・管理者など、ログインIDは一般のみ |
| 従業員ではない管理者、税理士・社労士 | 設定→権限管理→メンバー→従業員アカウント以外 | メールアドレスのみ | 管理者・AIシフト担当者・打刻機設定者など |
公式ヘルプ「操作権限を管理する」「ログインIDで従業員を招待する」をもとに作成。勤怠管理者・打刻機設定者はスタンダードプラン(旧プロフェッショナルプラン)以上または勤怠管理プラン、AIシフト担当者はAIシフト管理プランで利用できます。
16-01税理士・社労士をfreee人事労務に招待できない#
よくある症状
顧問の税理士や社労士を招待しようとしても、従業員メニューには従業員を追加・招待する画面しかありません。ログインIDで招待しようとしてできない、送った招待メールの期限が切れた、という相談もあります。
原因
- 従業員として登録しない人は、権限管理の従業員アカウント以外から招待します。従業員メニューの招待は、従業員一覧に登録した人向けの機能です。
- 従業員以外のメンバーは、メールアドレスでしか招待できません。ログインIDでは招待できません。
- 権限管理の従業員アカウントの画面からは、招待の操作ができません。
- 招待メールの有効期限は送付から7日間で、過ぎると招待ステータスが「期限切」になります。
正しい操作
- 設定→権限管理を開き、メンバータブで従業員アカウント以外を選びます。
- 画面右側の招待を押し、メールアドレスと付与する権限を設定して保存します。
- 招待された人は、「〇〇様よりfreee人事労務に招待されました」という件名のメールのURLからパスワードを設定し、ログインします。他の事業所やfreeeのサービスでパスワードを設定済みのメールアドレスなら、設定し直す必要はありません。
- 期限が切れた場合は、管理者が招待メールを送り直します。
- 付与する権限は、依頼する業務の範囲に合わせて選びます。管理者権限では、全従業員の情報の登録、給与規定などの設定、書類作成、年末調整の確定まで操作できます。操作できる範囲を絞りたい場合は、画面右上の「カスタム権限の作成」から権限を作って招待する方法もあります(利用条件は公式の案内を確認してください)。
コツ
freee会計側のメンバー招待と重なって招待エラーになる場合は、freee会計の第14章「メンバー・権限・税理士との共有」もあわせて確認してください。
16-02従業員に管理者権限を付与できない・一括で管理者に変えられない#
よくある症状
経理担当の従業員を管理者にしようとしても、権限の選択肢に管理者が出ない、または複数の従業員を一括編集でまとめて管理者に変えようとしてできません。
原因
- ログインIDで招待した従業員には、一般権限しか付与できません。
- 未招待の従業員は、権限管理画面で行をクリックして編集することができません。先に招待が必要です。
- 一括編集では、「管理者権限以外」から「管理者権限」への変更はできません。一度に更新できるのは50件までです。
- 勤怠管理者や打刻機設定者などの権限は、プランによって使えるかどうかが決まります。
正しい操作
- ログインIDで招待している従業員は、freeeアカウント管理でログインIDの招待を解除し、従業員→従業員情報からメールアドレスで招待し直します。招待を解除しても従業員データは消えません。
- 設定→権限管理→メンバータブ→従業員アカウントで該当者の行をクリックし、「権限」のプルダウンで管理者を選んで保存します。
- 管理者にする人が複数いる場合も、1名ずつこの手順で付与します。
- 管理者以外の権限をまとめて変える場合は、対象者にチェックを入れて一括編集を使います。
16-03従業員が自分で住所や口座を変えられない/勝手に変えられて困る#
よくある症状
従業員から「引っ越したのに住所を変更できない」と言われます。反対に、管理者が知らないうちに従業員が振込先口座を変えていた、という相談もあります。
原因
- 従業員が自分の情報を編集できるかどうかは、権限管理の編集権限タブで次の3段階から選びます。
- 編集を許可する
- 管理者の許可がなくても、従業員が自由に編集できます。
- リクエストを許可する
- 従業員が変更のリクエストを送り、管理者が許可すると編集できるようになります。
- 編集を許可しない
- 従業員は閲覧だけで、編集は管理者が行います。
- リクエスト機能と編集を許可しない設定は、スタータープラン(旧ベーシックプラン)以上で使えます。ミニマムプランと年末調整ペーパーレスプランは対象外です。
- 一般権限の従業員が登録できるのは、本人情報・家族情報・緊急連絡先・通勤手当・税・振込先口座・給与振込方法・賞与振込方法です(スタータープラン以上)。従業員情報の「社会保険」「労働保険」は、従業員自身では編集できません(入社時の入社フォームでの入力は別で、第13章で扱います)。
正しい操作
- 設定→権限管理を開き、編集権限タブを選びます。
- 事業所の運用に合わせて3つから選び、保存します。振込先口座などの変更を管理者が確認してから反映したい場合は、「リクエストを許可する」が向いています。
- 「リクエストを許可する」にした場合は、従業員に、まず編集のリクエストを送り、管理者が許可した後に編集する流れになることを伝えます。
16-04招待した従業員に「既に登録済みです」と表示される#
よくある症状
従業員が招待メールのリンクを開くと「既に登録済みです。登録したメールアドレスとパスワードでログインしてください。」と表示され、登録が進みません。
原因
- 前職などで、そのメールアドレスがすでに別の事業所に招待されています。
- 従業員が誤って自分で事業所を新規作成しています。
- freee会計など別のプロダクトから同じメールアドレスで招待されているのに、後から届いたfreee人事労務の招待メールで先にパスワードを設定しようとすると、エラーになります。
正しい操作
- すでにfreeeのアカウントを持っている従業員は、そのメールアドレスと設定済みのパスワードでログインし、画面右上の事業所名から招待された事業所に切り替えます。
- 別のプロダクトからも招待されている場合は、先に招待されたプロダクトの招待メールからパスワードを設定します。後の招待メールで先に設定してしまった場合は、管理者が一度招待を解除し、招待し直します(freee会計側の操作はfreee会計の第14章を参照)。
- 自分で誤って作った事業所がある場合も、そのアカウントでログインし、画面右上の事業所名から招待された事業所を選んで切り替えます。
注意
メールアドレスを使わずにログインIDで招待する方法もありますが、ログインIDでは複数の事業所に招待できず、事業所の切り替えや追加もできません。招待方法を変える前に、この制限で困らないかを確認します。
16-05退職者がまだログインできる/招待解除すると従業員データは消えるか#
よくある症状
退職した従業員が、退職後もfreee人事労務にログインできています。招待を解除したら、給与明細や源泉徴収票のデータまで消えてしまわないか心配、という相談もあります。
原因
- 退職を登録しても、招待を解除しない限り、退職者はログインできます。
- 招待解除しても従業員データは削除されません。本人がログインできなくなるだけです。データが消えるのは、従業員を「削除」した場合です(第4章「従業員の登録と招待」)。
- 未承認の申請がある状態で招待を解除すると、その申請が未承認のまま残ります。
- 招待を解除した従業員は、マイナンバーの操作履歴で「削除されたユーザー」と表示されます。
- メールアドレスで招待した人はfreee人事労務から、ログインIDで招待した人はfreeeアカウント管理から解除します。
正しい操作
- 退職者の未承認の申請(勤怠や身上変更など)を、先に承認などで処理します。
- メールアドレス招待の場合は、従業員→従業員情報で該当者を開き、「メンバーログイン情報」の招待解除を押します。
- ログインID招待の場合は、freeeアカウント管理の事業所管理→メンバーで該当者の…→ログインID解除を押し、確認画面で解除を押します。
- 退職者の分まで従業員の追加料金を払っていた場合は、その人の最後の給与明細を確定してから、freeeアカウント管理の「契約管理」画面で従業員数を減らします。
- 退職者から「同じメールアドレスで事業所を作ろうとしたら『アクセス権限がありません』と表示された」と連絡があった場合は、招待を解除します。退職者側で別のメールアドレスを使って登録する方法もあります。
注意
招待している従業員は、管理者が確定した源泉徴収票を自分でダウンロードできます。freeeの仕様ではありませんが、本人にダウンロードしてもらう運用の場合は、交付を済ませてから招待を解除すると行き違いがありません。すでに解除して未承認の申請が残った場合は、管理者アカウントの「申請一覧」画面の全従業員の申請タブから削除できます。
16-06CSVで一括登録した従業員を取り消せない#
よくある症状
CSVで従業員を一括登録した後に、テンプレートや適用する年月の誤りに気付きました。インポートを取り消そうとしても、取り消せません。
原因
- インポートの取り消しはインポート履歴から行えますが、対象の従業員の給与明細・賞与明細が1つでも確定されていると取り消せません。
- 取り消しを実行した後に、インポートした状態へ戻すことはできません。
- カスタム権限のユーザーは、自分がアップロードしたCSVしか取り消せません。インポート履歴に表示されるのは最新の20件です。
- 従業員は、アップロード時に選んだ年月の給与規定に合わせて登録されます。締め日支払日グループと勤務・賃金設定は、事前に作ってCSVに同じ名称を入れておく必要があります。
- 一度に新規登録できるのは100件までです。
正しい操作
- 取り込む前に、締め日支払日グループと勤務・賃金設定(部門・役職を使う場合はその設定も)を作ります。
- 従業員→従業員情報→一括操作→従業員の一括新規登録で、最新のCSVテンプレートをダウンロードして入力します。
- アップロードするときに適用する年月を確認し、表示されたインポート内容を確かめてからインポート実行を押します。
- 誤りに気付いたら、明細を確定する前にインポート履歴→該当のデータ→このインポートを取り消す→取り消し実行で取り消します。
- 明細の確定後で取り消せない場合は、従業員情報を個別に直すか、CSVによる一括更新(一度に2,000件まで)で修正します。
16-07他社ソフトから取り込んだ給与明細が、会計連携や振込ファイルに出ない#
よくある症状
年の途中でfreee人事労務に乗り換え、それまでの給与データを他社サービスから取り込みました。取り込んだ月の明細が、会計連携の取引や振込依頼ファイル、月額変更届に出てきません。
原因
- インポートした給与明細は、月額変更届の作成、freee会計への未決済取引の作成、freee会計の経費精算連携、給与・賞与の総合振込ファイルには反映されません。
- 一方で、確定すれば年末調整、算定基礎届、労働保険の年度更新、所得税徴収高計算書、賃金台帳、給与明細一覧表、源泉徴収票、離職証明書、給与所得者異動届出書には反映されます。ただし離職証明書の出勤日数には反映されません。
- 明細から取り込んだ勤怠の項目は、勤怠情報に反映されません。年末調整の還付・追加徴収も、インポートした明細には反映されません。
- 支給額が0円の従業員も計算人数に数えられるため、契約従業員数が足りないと明細を確定できません。
- 従業員番号を設定していない従業員は取り込めません。一度に取り込めるのは2,000件までです。
正しい操作
- 取り込む前に、各従業員の従業員番号、勤務・賃金設定、締め日支払日を設定します。
- 給与メニューで年月ナビゲーションを対象月にし、一括操作→給与明細のインポートでCSVテンプレートをダウンロードして編集します。
- ファイルを選ぶとプレビューが表示されるので、「エラー」の行がないことと反映先の年月を確認し、インポートを押します。
- 取り込んだ月の給与の仕訳はfreee会計に作られないため、必要に応じて会計側で登録します。随時改定の判定に取り込んだ月が関わる場合も、月額変更届は自動で作られない前提で確認します。
- 取り込んだ明細を従業員に公開すると、項目が少なく不完全な明細になります。公開する場合は項目を追加して取り込み直すか、公開しないようにします。
この章のチェックリスト
公式ヘルプ・出典
このページで参照したfreee公式ヘルプの記事(101本・章ごと)
第1章 freee人事労務の基本(製品名・プラン・年月ナビ)
- freee人事労務 使い方ガイド
- freee人事労務から各種書類の電子申請を行う
- freee人事労務のプラン・料金について
- freee会計 法人新プランに付帯する「ひとり法人(会計プラン付帯)」について
- 割増賃金・固定残業代の設定を行う
- 労働保険を設定する
- 年月ナビゲーションの見方と従業員情報のデータ構造について
- 給与明細を未確定に戻す際の注意点は?
第2章 事業所設定(締め日・支払日・保険・税)
- freee人事労務の事業所の設定を行う
- 健康保険・厚生年金保険を設定したのに給与明細に反映されないのはなぜですか?
- 健康保険・厚生年金保険を設定する
- 労働保険を設定する
- 従業員の情報を編集する
- 社会保険の料率は自動変更ですか?
- 社会保険料の対象年齢と要件について
- 社会保険料の随時改定を行う(月額変更届)
- 給与から差し引かれる社会保険料が「0円」になるのはなぜですか?
- 給与明細を未確定に戻す際の注意点は?
- 給与規定を設定する
- 締め日支払い日を設定する
第3章 給与規定・勤務賃金設定・手当
- freee人事労務での給与の計算式
- 「雇用保険料」「労災保険料」の給与計算結果に差額が発生した場合の解決方法
- 【代替手段】月の途中(締め日支払い日の間)の従業員の入社・退職・給与改定に対応する
- その他手当を設定する
- 割増賃金・固定残業代の設定を行う
- 勤務・賃金設定を追加する
- 固定残業代を設定する
- 年月ナビゲーションの見方と従業員情報のデータ構造について
- 従業員の情報を編集する
- 手当と所得税・社会保険料・割増賃金の関係について
- 月の途中(締め日支払い日の間)で入社・退職する従業員の日割り計算設定を行う
- 給与明細の内容を修正・直接編集する
- 通勤手当の非課税限度額改正に伴う対応
- 非課税通勤手当について
第4章 従業員の登録と招待
- 「所得税」の給与計算結果に差額が発生した場合の解決方法
- 「社会保険料」の給与計算結果に差額が発生した場合の解決方法
- メールアドレスで従業員を招待する
- ログインIDで従業員を招待する
- 入社時の情報を従業員自身が登録する
- 年月ナビゲーションの見方と従業員情報のデータ構造について
- 従業員に招待メールが届かない場合は?
- 従業員の入社時の手続を行う
- 従業員の情報を編集する
- 従業員の退職時の手続きを行う
- 従業員を1人ずつ追加する
- 源泉徴収税額表の甲・乙・丙欄について
- 社会保険の標準報酬月額(等級)は自動で更新されますか?
- 社会保険の標準報酬月額について
- 給与明細を発行する
第5章 勤怠
- [Part5] 4. 勤怠の締め作業と集計を行う
- 他社サービスの勤怠データを取り込む(インポート)
- 勤務・賃金設定を追加する
- 勤怠を入力・管理する
- 有給休暇を管理する
- 有給休暇を自動計算・自動付与する
- 給与明細を発行する
- 給与計算の開始方法を設定する
第6章 給与計算と明細の確定
- freee人事労務での給与の社会保険料等の計算式
- freee人事労務のプラン・料金について
- freee会計 法人新プランに付帯する「ひとり法人(会計プラン付帯)」について
- 「所得税」の給与計算結果に差額が発生した場合の解決方法
- 「社会保険料」の給与計算結果に差額が発生した場合の解決方法
- 「雇用保険料」「労災保険料」の給与計算結果に差額が発生した場合の解決方法
- ログインIDで従業員を招待する
- 従業員の退職時の手続きを行う
- 所得税・住民税を設定する
- 給与明細の保険料・税金の金額を確認する
- 給与明細の内容を修正・直接編集する
- 給与明細を未確定に戻す際の注意点は?
- 給与明細を発行する
- 締め日支払い日を設定する
- 自動で経理のよくある質問と対処方法
第7章 賞与
- freee人事労務での給与の社会保険料等の計算式
- 従業員の情報を編集する
- 社会保険の標準報酬月額について
- 社会保険料の定時決定を行う(算定基礎届)
- 給与明細の保険料・税金の金額を確認する
- 賞与に関する所得税・住民税について
- 賞与に関する社会保険・労働保険について
- 賞与支払い後に発生する事務作業
- 賞与明細を発行する
- 還付・追徴を給与明細に反映する(年末調整)
第8章 社会保険(定時決定・随時改定・料率改定)
- freee人事労務での給与の社会保険料等の計算式
- 「社会保険料」の給与計算結果に差額が発生した場合の解決方法
- 健康保険・厚生年金保険を設定する
- 子ども・子育て支援金と子ども・子育て拠出金を設定する
- 従業員の情報を編集する
- 従業員の給与等を一括で更新する
- 社会保険の料率は自動変更ですか?
- 社会保険の標準報酬月額(等級)は自動で更新されますか?
- 社会保険料の定時決定を行う(算定基礎届)
- 社会保険料の対象年齢と要件について
- 社会保険料の随時改定を行う(月額変更届)
- 給与明細の確定時にfreee会計に登録される取引
- 賞与に関する社会保険・労働保険について
- 賞与支払い後に発生する事務作業
第9章 労働保険(雇用保険・年度更新)
- freee人事労務での給与の社会保険料等の計算式
- freee人事労務で行う労働保険の年度更新について
- 「雇用保険料」「労災保険料」の給与計算結果に差額が発生した場合の解決方法
- 労働保険の年度更新で、対象月の賃金が給与明細の支給額と合わない場合は?
- 労働保険の年度更新について(毎年7月)
- 労働保険の年度更新を電子申請で提出する
- 労働保険の金額を計算する・申告書で申告する
- 労働保険を設定する
第10章 所得税(源泉徴収・納付)
第11章 住民税(特別徴収)
- 住民税の特別徴収について
- 住民税を一括で振り込む(住民税振込依頼ファイル)
- 住民税額の一覧表を出力する
- 年月ナビゲーションの見方と従業員情報のデータ構造について
- 従業員の情報を編集する
- 従業員の給与等を一括で更新する
- 従業員の退職時の手続きを行う
- 所得税・住民税を設定する
- 給与明細の保険料・税金の金額を確認する
- 給与明細の内容を修正・直接編集する
- 給与明細を発行する
第12章 年末調整
- 11. 各従業員の年末調整計算結果を確認・確定する
- 12. 還付・追徴の反映、源泉徴収票の公開を行う
- 3. 従業員の申告内容の入力方法を選択する
- 5. 管理者が従業員の申告内容を入力する – 家族情報
- 8. 管理者が従業員の申告内容を入力する – 収入
- 【管理者向け】従業員と家族のマイナンバーを収集・管理する
- 年末調整 よくあるお問い合わせまとめ
- 年末調整のその他書類(源泉徴収票・源泉徴収簿・控除申告書)を発行する
- 年末調整をfreeeで電子申告する(手続き編)
- 年末調整完了後、内容を修正したい
- 還付・追徴を給与明細に反映する(年末調整)
第13章 入退社の手続きと電子申請
- e-Govを通じてfreee人事労務から電子申請を行う
- e-Gov電子申請用の各種書類CSVファイルをダウンロードする
- freee人事労務から各種書類の電子申請を行う
- マイナポータルを通じてfreee人事労務から電子申請を行う
- 入社時の情報を従業員自身が登録する
- 従業員の入社時の手続を行う
- 従業員の情報を編集する
- 従業員の退職時の手続きを行う
第14章 freee会計との連携(給与の仕訳)
- freee会計のメンバー招待・権限
- 人事労務・会計連携 – 給与取引に連携される勘定科目・品目を設定する(事業所単位)
- 人事労務・会計連携 – 給与取引連携の概要
- 労働保険の年度更新について(毎年7月)
- 年末調整完了後、内容を修正したい
- 給与・役員報酬の支払いを記帳する
- 給与取引連携機能で対応できないケース
- 給与明細の取引をfreee会計で決済する
- 給与明細の確定時にfreee会計に登録される取引
- 給与明細を未確定に戻す際の注意点は?
- 給与明細を発行する
- 自動で経理で登録した取引を解除する
- 自動で経理のよくある質問と対処方法
- 賞与明細を発行する
第15章 給与振込と帳票(賃金台帳等)
第16章 権限・インポート・その他
このページについて(情報の基準日・出典・免責)
- 内容は2026年9月17日時点のfreee公式ヘルプと法令に基づきます。freeeの画面・仕様・プランは変更されることがあるため、操作の前にリンク先の公式ヘルプで最新の内容を確認してください。
- 本ページは、ジェイスタート会計事務所が独自に作成した解説です。フリー株式会社(freee K.K.)の公式ページではなく、同社の監修・承認を受けたものではありません。
- 画面画像は、各画像の下に記載した「freee ヘルプセンター」の記事から、解説に必要な範囲で引用しています(画像の加工はしていません)。画像と記事の著作権はフリー株式会社に帰属します。
- 「freee」「freee会計」「freee人事労務」「freee請求書」は、フリー株式会社の商標または登録商標です。
- 税務・社会保険の個別の判断は、顧問の税理士・社会保険労務士または当事務所にご相談ください。
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- 自動で経理・消込・インボイス・決算freee会計 実務ガイド
- 登録番号・会計連携・入金消込freee請求書 実務ガイド
- AIで経理を効率化するClaude Cowork 経理活用ガイド
- 会計事務所の職員向け会計事務所 実務ハンドブック
- 令和8年分の年末調整で何が変わるのか/freeeで何を確認すればよいか分からない
- 従業員に年末調整の入力依頼が届かない/差し戻したのに従業員が入力できない
- 配偶者控除や扶養控除が、年末調整の計算結果に反映されない
- 中途入社の前職分や、freeeを使う前の給与が年末調整に入っていない
- [計算結果の確定]や[還付・追徴の反映]のボタンが押せない
- 年末調整の還付・追徴が12月の給与明細に反映されない
- マイナンバーが「未確認」になる/「従業員マイナンバーの管理者ではないため源泉徴収票を出力できません」と出る
- 源泉徴収票が従業員に見えない/公開後に直そうとしたら[未確定に戻す]が出ない
- freee申告に連携した数字が古い/源泉徴収票の支払金額が総支給額と合わない
