公開日:2026年7月11日(令和8年度税制改正対応)|収録60本・全仕訳の貸借を検算済み
施術売上と店販の区分、回数券・サブスク、業務委託スタイリストへの支払など、美容業の経理の論点を網羅。開業から決算まで、サロン実務60本を設例つきで収録しました。 各事例は「設例 → 借方/貸方の仕訳表 → 実務メモ」の順で、タップすると開きます。
売上・入金
カットの施術を行い
設例:カットの施術を行い、代金16,500円(税込)を現金で受け取った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 16,500 | 施術売上 | 16,500 |
少額の都度売上は、レジの精算表と現金出納帳を突合して計上漏れを防ぐ。
カット・カラーの施術代金33
設例:カット・カラーの施術代金33,000円(税込)について、20,000円を現金、13,000円をクレジットカードで受け取った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 20,000 | 施術売上 | 33,000 |
| クレジット売掛金 | 13,000 | ||
| 合計 | 33,000 | 合計 | 33,000 |
カード決済分は加盟店手数料が差し引かれて入金されるため、入金時に手数料を計上する。
店販商品のシャンプーとトリー
設例:店販商品のシャンプーとトリートメントを販売し、代金7,700円(税込)を現金で受け取った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 7,700 | 商品売上 | 7,700 |
簡易課税を選択している場合、施術売上は第五種事業、店販売上は第二種事業に区分して集計する必要がある。
施術10回分の回数券を55,
設例:施術10回分の回数券を55,000円で販売し、代金を現金で受け取った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 55,000 | 前受金 | 55,000 |
回数券の発行時点では資産の譲渡等に該当せず消費税は不課税で、施術を提供した時点で課税売上を計上する。
回数券を保有する顧客にカット
設例:回数券を保有する顧客にカットの施術を行い、回数券1回分に相当する5,500円(税込)を消化した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 前受金 | 5,500 | 施術売上 | 5,500 |
施術のたびに消化した回数相当額を前受金から施術売上へ振り替え、その時点で課税売上として計上する。
前受チケットの失効益
設例:有効期限を設けて発行していたプリペイド式施術チケットの残高33,000円が、期限到来により未使用のまま失効したため、前受金を取り崩して雑収入に計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 前受金 | 33,000 | 雑収入 | 33,000 |
未使用のまま失効したチケットの残高は役務提供の対価ではないため、消費税の課税対象外(不課税)として処理するのが一般的である。
通い放題プラン月会費
設例:月謝制で来店回数に制限を設けない通い放題プランの当月分会費11,000円(税込)を、クレジットカード決済により受け取った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 未収入金 | 11,000 | 売上高 | 11,000 |
通い放題プランは実際の来店回数にかかわらず、対応する期間の役務提供の対価として月会費全額を売上高に計上する。
指名料の上乗せ徴収
設例:カット料金4,400円に加えて、担当スタイリストを指名した客から指名料1,100円を上乗せして徴収し、合計5,500円を現金で受け取った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 5,500 | 売上高 | 5,500 |
指名料は施術料金に付随する役務提供の対価であるため、区分せずに売上高へ合算して計上して差し支えない。
早朝営業の割増料金
設例:通常の開店時刻より前の予約に応じ、早朝料金として通常のカット代5,500円に1,100円を上乗せした合計6,600円を現金で受け取った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 6,600 | 売上高 | 6,600 |
早朝・深夜等の割増料金も通常の施術料金と同様に売上高へ含め、消費税の課税標準額に算入する。
高齢者施設への出張施術
設例:近隣の高齢者福祉施設に出張し、入居者複数名のカット及びシャンプーを行い、施術料金11,000円に出張費2,200円を加えた合計13,200円を現金で受け取った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 13,200 | 売上高 | 13,200 |
出張に伴う交通費相当額を別建てで収受した場合であっても、施術に付随する対価として売上高に含め、旅費交通費と相殺しない。
成人式着付けの予約金
設例:成人式当日の着付け及びヘアセットの予約を数か月前に受け付け、予約金として22,000円を現金で受け取り、前受金に計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 22,000 | 前受金 | 22,000 |
役務提供前に受け取る予約金は、受領時点では課税売上げとせず前受金(負債)として処理する。
成人式着付けの実施精算
設例:成人式当日に着付け及びヘアセットを実施し、総額55,000円のうち予約時の前受金22,000円を充当のうえ、残額33,000円を現金で受け取り売上高を計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 前受金 | 22,000 | 売上高 | 55,000 |
| 現金 | 33,000 | ||
| 合計 | 55,000 | 合計 | 55,000 |
前受金を充当して精算する際は、前受金と当日受取額の合計が請求総額と一致することを確認する。
ブライダルヘアメイク出張
設例:結婚式場に出張して新婦のヘアメイク及び着付けを行い、施術料金88,000円を式場を通じて後日銀行振込で受け取る条件としたため、売掛金として計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 売掛金 | 88,000 | 売上高 | 88,000 |
式場等を経由した後日精算の施術代金は掛け売上として処理し、入金時に売掛金の消込みを行う。
ネイルチップの制作販売
設例:店内で制作した付け爪(ネイルチップ)を店販商品として1組3,300円(税込)で3組販売し、代金9,900円を現金で受け取った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 9,900 | 売上高 | 9,900 |
自家製作したネイルチップの販売は物品の譲渡にあたり、簡易課税制度上は施術売上(第五種)ではなく第二種事業に区分される。
医療用ウィッグの販売
設例:仕入れていた医療用ウィッグ1着を、治療で頭髪が薄くなった来店客に55,000円(税込)で販売し、代金を現金で受け取った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 55,000 | 売上高 | 55,000 |
ウィッグの販売は物品の譲渡に該当するため、簡易課税制度上は施術売上(第五種)とは異なる第二種事業として区分する。
実習受入れの謝礼受取
設例:美容専門学校の学生を店舗実習として受け入れ、学校側から実習指導に対する謝礼として44,000円を銀行振込で受け取った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 普通預金 | 44,000 | 雑収入 | 44,000 |
実習生の受け入れに伴い学校から支払われる指導謝礼は、施術売上とは区分して雑収入に計上する。
シャンプーの自家消費
設例:個人事業主である店主が、店販用シャンプー(仕入価格1,100円、販売価格2,200円)を1本自宅用に消費したため、販売価格相当額2,200円を売上高に計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 事業主貸 | 2,200 | 売上高 | 2,200 |
個人事業者が棚卸資産を家事のために消費した場合は、通常の販売価額を売上高に計上することが原則となる。
ポイント利用時の値引
設例:来店ポイントを貯めた顧客がポイント特典として施術代金11,000円から1,100円の値引きを受け、差額9,900円を現金で受け取った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 9,900 | 売上高 | 11,000 |
| 売上値引 | 1,100 | ||
| 合計 | 11,000 | 合計 | 11,000 |
ポイント利用による値引額は売上値引として売上高から控除し、消費税の課税標準額も値引後の金額を基礎として計算する。
紹介カードの割引特典
設例:既存客の紹介で来店した新規客に紹介カード特典として施術代金8,800円のうち880円を値引きし、差額7,920円を現金で受け取った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 7,920 | 売上高 | 8,800 |
| 売上値引 | 880 | ||
| 合計 | 8,800 | 合計 | 8,800 |
紹介元の既存客に別途ポイントや金券を付与する場合は、値引処理と区分して販売促進費として経理する。
無断キャンセル料の徴収
設例:事前連絡のない予約無断キャンセルが発生した顧客に対し、キャンセル規定に基づきキャンセル料3,300円を後日クレジットカード決済で受け取った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 未収入金 | 3,300 | 雑収入 | 3,300 |
無断キャンセル料は役務提供の対価ではなく機会損失に対する損害賠償金的性格が強いため、消費税の課税対象外として処理するのが一般的である。
退職者からの引継金受取
設例:独立開業のため退職するスタイリストとの合意に基づき、担当客の顧客情報引継ぎに関する精算金として110,000円を現金で受け取った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 110,000 | 雑収入 | 110,000 |
退職者から受け取る顧客引継ぎの精算金が資産の譲渡等の対価に該当するかは、契約内容に応じて個別に消費税の課税関係を判断する。
仕入・外注
業務委託契約のフリーランス美
設例:業務委託契約のフリーランス美容師に、当月のカット・カラー技術料の外注費として110,000円(税込)を普通預金から支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 外注費 | 110,000 | 普通預金 | 110,000 |
通常の理美容の役務提供に対する報酬は所得税法204条の源泉徴収対象報酬に該当しないため、原則として源泉徴収は不要である。
施術用のカラー剤やパーマ液な
設例:施術用のカラー剤やパーマ液などの材料を55,000円(税込)で仕入れ、代金は掛けとした。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 仕入高 | 55,000 | 買掛金 | 55,000 |
顧客への施術に使用する消耗性の薬剤は、店販商品の仕入とは区分して材料仕入として管理すると原価把握がしやすい。
まつエク材料の仕入
設例:まつげエクステンション施術に使用する接着剤及び人工まつげを卸業者から仕入れ、代金33,000円(税込)を普通預金から支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 消耗品費 | 33,000 | 普通預金 | 33,000 |
施術のたびに消費する少額のまつげエクステ材料は、棚卸資産に計上せず消耗品費として処理して差し支えない。
人件費
広告写真の撮影現場でモデルの
設例:広告写真の撮影現場でモデルの結髪・メイクを担当した外部ヘアメイクアーティストへの報酬として88,000円(税込)を計上し、源泉所得税を差し引いた残額を普通預金から支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 外注費 | 88,000 | 預り金 | 8,984 |
| 普通預金 | 79,016 | ||
| 合計 | 88,000 | 合計 | 88,000 |
映画・演劇等の製作に付随して結髪やメイクを担当する者への報酬は源泉徴収の対象となるため、10.21%を源泉徴収して翌月納付する。
従業員に給与400,000円
設例:従業員に給与400,000円を支給するにあたり、源泉所得税11,750円と社会保険料本人負担分58,000円を控除した残額を普通預金から振り込んだ。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 給料手当 | 400,000 | 預り金 | 69,750 |
| 普通預金 | 330,250 | ||
| 合計 | 400,000 | 合計 | 400,000 |
控除した源泉所得税と社会保険料本人負担分は預り金として計上し、それぞれの納付期限までに納付する。
ヘアモデル謝礼と源泉
設例:新人スタイリストの技術練習のため外部からヘアモデルを募集し、モデル謝礼33,000円から源泉所得税3,369円を差し引いた残額29,631円を現金で支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 支払手数料 | 33,000 | 現金 | 29,631 |
| 預り金 | 3,369 | ||
| 合計 | 33,000 | 合計 | 33,000 |
モデルへの謝礼は個人に対する報酬・料金の支払として原則10.21%の源泉徴収の対象となり、翌月10日までに預り金を納付する。
スタイリストの歩合給
設例:従業員スタイリストについて、固定給に加えて当月の個人指名売上に応じた歩合給55,000円を計算し、給料手当として未払計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 給料手当 | 55,000 | 未払費用 | 55,000 |
歩合給も給与所得に該当するため、固定給と合算した総額に対して源泉所得税を計算し、社会保険料の算定基礎にも含める。
社内コンテストの賞金
設例:社内で開催した技術コンテストの優勝者である従業員に賞金50,000円を支給することとし、給与に加算して給料手当に未払計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 給料手当 | 50,000 | 未払費用 | 50,000 |
金銭による社内表彰の賞金は給与所得として課税されるため、給料手当に含めて源泉徴収の対象とする必要がある。
セミナー講師料の受取
設例:業界団体が主催する技術セミナーの講師を務め、講師料110,000円から源泉所得税11,231円が差し引かれた残額98,769円を銀行振込で受け取った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 普通預金 | 98,769 | 雑収入 | 110,000 |
| 仮払源泉所得税 | 11,231 | ||
| 合計 | 110,000 | 合計 | 110,000 |
講師料から差し引かれた源泉所得税額は仮払税金として資産計上し、確定申告の際に納付すべき税額から控除する。
経費・業種特有
技術力向上の
設例:技術力向上のため外部講師によるカット技術講習会に参加し、受講料33,000円(税込)を現金で支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 研修費 | 33,000 | 現金 | 33,000 |
美容師自身の技術向上に直接必要な講習費用は、研修費として全額を損金算入できる。
新メニューのPR用にモデルを
設例:新メニューのPR用にモデルを起用した撮影を行い、モデル謝礼とSNS広告への出稿費用として合計66,000円(税込)を普通預金から支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 広告宣伝費 | 66,000 | 普通預金 | 66,000 |
集客を目的とした撮影費や広告出稿費は、内容を問わず広告宣伝費として一括処理してよい。
美容予約サイトの月額掲載料と
設例:美容予約サイトの月額掲載料と送客手数料の合計22,000円(税込)が普通預金口座から引き落とされた。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 支払手数料 | 22,000 | 普通預金 | 22,000 |
予約送客に応じて発生する手数料は、集客のための経費として支払手数料または広告宣伝費で処理する。
期限切れカラー剤の廃棄
設例:使用期限が経過したヘアカラー剤の在庫55,000円分を廃棄し、貯蔵品として計上していた資産を取り崩して廃棄損を計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 廃棄損 | 55,000 | 貯蔵品 | 55,000 |
期限切れによる廃棄は、廃棄日・数量・廃棄前後の写真等の記録を残し、事実関係を客観的に説明できるようにしておく。
美容機器の保守契約
設例:美容機器メーカーとの間で年間保守メンテナンス契約を締結し、1年分の契約料132,000円(税込)を普通預金から支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 修繕費 | 132,000 | 普通預金 | 132,000 |
契約期間が決算をまたぐ場合は、短期前払費用の特例の適用可否を確認し、適用しないときは前払費用として期間按分する。
PR用の撮影スタジオ代
設例:ヘアスタイル集の撮影のため貸しスタジオを半日利用し、利用料44,000円(税込)を普通預金から支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 広告宣伝費 | 44,000 | 普通預金 | 44,000 |
集客・販促を目的とした撮影費用は広告宣伝費として処理し、求人用の撮影であっても同様に取り扱って差し支えない。
理容組合への組合費
設例:地域の理容生活衛生同業組合に加入しており、当年度分の組合費22,000円を現金で支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 諸会費 | 22,000 | 現金 | 22,000 |
事業に関連する同業者団体への会費は諸会費として損金算入できるが、親睦目的が強い任意団体の会費は交際費に該当する余地がある。
提携駐車場のサービス券
設例:近隣の提携駐車場と契約し、来店客に配布する駐車サービス券100枚分の負担金33,000円を普通預金から支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 支払手数料 | 33,000 | 普通預金 | 33,000 |
提携駐車場への負担金は外部事業者に対する役務提供の対価であるため、売上値引ではなく支払手数料等の費用科目で処理する。
クレームによる返金
設例:前回施術の仕上がりに関する顧客からのクレームを受け、既に受け取っていた施術代金11,000円のうち5,500円を返金し、現金で支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 5,500 | 現金 | 5,500 |
品質不満による返金は元の売上高を取り消す処理とし、対応する消費税額も課税売上高から減算する。
美容所の検査手数料
設例:保健所による美容所の定期立入検査に伴い、開設届出内容の変更に係る手数料2,700円を現金で納付した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 租税公課 | 2,700 | 現金 | 2,700 |
保健所へ納付する各種の行政手数料は租税公課として処理し、美容所の開設・変更・更新の都度発生するものとして管理する。
自宅兼店舗の光熱按分
設例:自宅の一部を店舗として利用する個人事業主が、当月の水道光熱費22,000円のうち床面積按分により事業使用分と認められる40%相当額8,800円を必要経費に計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 水道光熱費 | 8,800 | 事業主借 | 8,800 |
家事按分は床面積割合や使用時間割合等の合理的な基準により算定し、その算定根拠を書類として保存しておく。
従業員社宅の家賃負担
設例:遠方から採用した従業員のため賃貸マンションを社宅として借り上げ、当月家賃88,000円を普通預金から支払うとともに、給与から徴収する従業員負担分17,600円を立替金に計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 地代家賃 | 70,400 | 普通預金 | 88,000 |
| 立替金 | 17,600 | ||
| 合計 | 88,000 | 合計 | 88,000 |
社宅家賃の従業員負担額が国税庁の定める賃貸料相当額の計算式による金額以上でなければ、経済的利益として給与課税される可能性がある。
産休代替の紹介手数料
設例:産前産後休業を取得した従業員の代替として人材紹介会社経由で臨時スタッフを採用し、初月の紹介手数料110,000円(税込)を普通預金から支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 支払手数料 | 110,000 | 普通預金 | 110,000 |
人材紹介手数料は採用時に発生する費用であり、代替スタッフに支給する給与とは区分して支払手数料等で処理する。
事業譲受けの暖簾代
設例:廃業する近隣の美容室から顧客名簿及び内装設備一式を含めて事業を譲り受け、譲渡対価3,300,000円のうち有形資産相当額2,200,000円を器具備品、残額1,100,000円を営業権として計上し、代金を普通預金から支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 器具備品 | 2,200,000 | 普通預金 | 3,300,000 |
| 営業権 | 1,100,000 | ||
| 合計 | 3,300,000 | 合計 | 3,300,000 |
事業譲受けにより生じた営業権は、税務上5年間で均等償却する資産調整勘定として取り扱われる。
SNS公式アカウント費
設例:予約受付や販促に利用しているメッセージアプリの公式アカウントについて、上位プランの月額利用料5,500円(税込)をクレジットカードで決済した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 広告宣伝費 | 5,500 | 未払金 | 5,500 |
集客・販促目的で運用する公式アカウントの利用料は広告宣伝費として処理し、予約管理機能としての性格が強い場合は支払手数料とすることも考えられる。
店販コーナーのPOP制作
設例:店販商品コーナーに設置するPOP広告の制作を外部の印刷業者に発注し、制作費用16,500円(税込)を普通預金から支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 広告宣伝費 | 16,500 | 普通預金 | 16,500 |
店頭販促物の制作費は広告宣伝費として処理し、翌期以降も使用する高額な什器型のものは器具備品として資産計上を検討する。
設備・資産・保険
店舗の内装を大幅にリニューア
設例:店舗の内装を大幅にリニューアルする工事を行い、工事代金2,200,000円(税込)を普通預金から支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 建物附属設備 | 2,200,000 | 普通預金 | 2,200,000 |
店舗の価値や耐久性を高める大規模な改装費用は資本的支出として資産計上し、減価償却によって費用配分する。
施術用の新しいシャンプー台を
設例:施術用の新しいシャンプー台を1台380,000円(税込)で購入し、代金を普通預金から支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 消耗品費 | 380,000 | 普通預金 | 380,000 |
取得価額(税込経理の場合は税込)が40万円未満の減価償却資産は、R8税制改正後の少額減価償却資産の特例により青色申告の中小企業者等であれば全額を損金算入できる。
新規導入したヘッドスパ用機器
設例:新規導入したヘッドスパ用機器についてファイナンス・リース契約を締結し、リース料月額16,500円(税込)を普通預金から支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| リース料 | 16,500 | 普通預金 | 16,500 |
所有権移転外ファイナンス・リースであっても、中小企業では賃貸借処理に準じて支払時にリース料を損金算入できる場合が多い。
施術用のタオルや使い捨て手袋
設例:施術用のタオルや使い捨て手袋などの消耗品を16,500円(税込)で購入し、代金は現金で支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 消耗品費 | 16,500 | 現金 | 16,500 |
短期間で消費する少額の備品は、資産計上せず購入時に消耗品費として処理する。
新規出店にあたり
設例:新規出店にあたり、物件の保証金1,100,000円と礼金220,000円(税込)を普通預金から支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 差入保証金 | 1,100,000 | 普通預金 | 1,320,000 |
| 長期前払費用 | 220,000 | ||
| 合計 | 1,320,000 | 合計 | 1,320,000 |
返還されない礼金が20万円以上の場合は長期前払費用として資産計上し、契約期間にわたって償却する。
美容機器の月額リース
設例:最新のスチーマー美容機器をリース契約により導入し、当月分のリース料16,500円(税込)を普通預金から支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| リース料 | 16,500 | 普通預金 | 16,500 |
所有権移転外ファイナンスリースでも、リース料総額が少額であれば賃貸借処理として支払リース料により費用処理できる場合がある。
脱毛機の取得(高額資産)
設例:光美容脱毛機を専門業者から2,200,000円(税込)で購入し、代金を普通預金から支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 器具備品 | 2,200,000 | 普通預金 | 2,200,000 |
高額な美容機器は減価償却資産に該当するため、購入時に全額を費用とせず法定耐用年数にわたって減価償却費として配分する。
練習用ウィッグの購入
設例:従業員が技術練習に共用する練習用ウィッグ5個を購入し、代金27,500円(税込)を普通預金から支払い、福利厚生費として処理した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 福利厚生費 | 27,500 | 普通預金 | 27,500 |
特定の個人の所有物とせず全従業員が共用する技術練習用具のため福利厚生費としたが、研修的性格が強い場合は研修費とすることも考えられる。
来店客へのドリンク代
設例:来店客に提供するドリンクサービス用のコーヒー豆及び紅茶葉を業務用スーパーで購入し、代金8,800円(税込)を現金で支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 消耗品費 | 8,800 | 現金 | 8,800 |
来店客全員に提供するお茶菓子代は特定の相手方を接待するものではないため、交際費ではなく消耗品費として処理する。
店舗の火災保険料支払
設例:店舗建物及び什器備品に対する火災保険契約を更新し、向こう1年分の保険料66,000円を普通預金から支払った。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 保険料 | 66,000 | 普通預金 | 66,000 |
保険期間が1年以内の火災保険料は、契約の都度継続して同様の処理をすることを条件に、支払時に全額を損金算入できる。
決算・税務・その他
決算にあたり
設例:決算にあたり、店販商品の期末棚卸を実地で行った結果、期末棚卸高は198,000円(税込)であった。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 商品 | 198,000 | 仕入高 | 198,000 |
期末棚卸高を仕入高から商品へ振り替えることで、当期の売上原価を正しく算定できる。
決算期末の薬剤棚卸
設例:決算にあたりパーマ液及びカラー剤等の薬剤在庫を実地棚卸した結果、期末棚卸高が198,000円と確定したため、貯蔵品として資産計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 貯蔵品 | 198,000 | 仕入高 | 198,000 |
期末に未使用の薬剤等を貯蔵品に振り替えることで、当期の仕入高を実際に消費した金額に対応させることができる。
脱毛機の減価償却計上
設例:決算にあたり、当期首に取得した脱毛機(取得価額2,200,000円、耐用年数5年、定額法)について、当期分の減価償却費440,000円を計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 減価償却費 | 440,000 | 減価償却累計額 | 440,000 |
器具備品の法定耐用年数は美容機器の場合5年とされる例が多く、定額法では取得価額に償却率0.200を乗じた金額を毎期均等に計上する。
簡易課税の事業区分混在
設例:簡易課税制度を選択する当店の当期課税売上高は、施術売上(第五種事業)16,500,000円と店販商品売上(第二種事業)5,500,000円の合計22,000,000円(税込)であり、区分ごとのみなし仕入率により算出した消費税等の納付税額850,000円を未払消費税等として計上した。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 租税公課 | 850,000 | 未払消費税等 | 850,000 |
2種類以上の事業を営みながら売上高を事業区分ごとに帳簿等で区分していない場合は、原則としてそのうち最も低いみなし仕入率が全体に適用される。
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出典・参考情報(公的機関)
本ページは一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の税務判断を行うものではありません。金額・取引はすべて設例(モデルケース)です。税制・法令は改正される場合があります(令和8年度税制改正を反映し、2026年7月に作成・最終更新)。実際の処理は顧問税理士など専門家へご確認ください。
