医療・歯科の仕訳事例集【設例つき60本】

公開日:2026年7月11日(令和8年度税制改正対応)|収録60本・全仕訳の貸借を検算済み

保険診療(非課税)と自由診療(課税)の区分、2か月遅れの診療報酬入金、医療機器の設備投資など、クリニック・歯科医院の経理実務60本を設例つきで収録しました。 各事例は「設例 → 借方/貸方の仕訳表 → 実務メモ」の順で、タップすると開きます。

売上・入金

窓口で保険診療の患者負担分(

設例:窓口で保険診療の患者負担分(3割)として28,000円を現金で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
現金28,000診療収入28,000

保険診療による収入は消費税法上非課税売上に該当する。

6月分の社会保険診療報酬のう

設例:6月分の社会保険診療報酬のうち保険者負担分700,000円について、月末に未収入金として計上した。

借方科目金額貸方科目金額
未収入金700,000診療収入700,000

請求から入金までは約2か月を要するため、月次決算では発生主義により未収計上を行う。

8月に社会保険から6月分の診

設例:8月に社会保険から6月分の診療報酬(保険者負担分)695,000円が普通預金口座に入金され、査定減5,000円が差し引かれた。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金695,000未収入金700,000
雑損失5,000
合計700,000合計700,000

査定減は診療内容の一部が保険適用外と判断された場合等に生じる、医療機関特有の調整項目である。

8月に国民健康保険から6月分

設例:8月に国民健康保険から6月分の診療報酬(保険者負担分)380,000円が普通預金口座に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金380,000未収入金380,000

国民健康保険からの入金も、社会保険からの入金と同様に請求から約2か月後となる。

自由診療として実施したインフ

設例:自由診療として実施したインフルエンザ予防接種の費用33,000円(消費税込み)を窓口で現金で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
現金33,000診療収入30,000
仮受消費税3,000
合計33,000合計33,000

自由診療分は課税売上となり、保険診療の非課税売上とは区分して経理する必要がある。

歯科の自費診療でセラミックク

設例:歯科の自費診療でセラミッククラウンを装着し、技工料を含む治療費165,000円(消費税込み)を現金で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
現金165,000診療収入150,000
仮受消費税15,000
合計165,000合計165,000

装着に先立ち歯科技工所へ支払った技工料は外注費として課税仕入に計上する。

増減点連絡書による査定減

設例:歯科診療報酬について審査支払機関から増減点連絡書が送付され、投薬内容の一部が査定対象とされたことにより、未収診療報酬962,000円のうち14,000円が減額された948,000円が普通預金口座に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金948,000未収診療報酬962,000
雑損失14,000
合計962,000合計962,000

査定減の内容に納得できない場合は増減点連絡書を確認のうえ再審査請求を行うことができ、これが認められれば認容分が別途入金される。

自賠責対象外の自由診療

設例:自身の過失割合が10割の追突事故で負傷した運転者本人(加害者)は自動車損害賠償保障法に基づく損害賠償額の支払を受ける立場になく、自由診療で治療を受けた治療費110,000円(消費税込み)を窓口で現金で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
現金110,000診療収入100,000
仮受消費税10,000
合計110,000合計110,000

自賠責保険等により損害賠償額の支払を受けるべき被害者の治療費は非課税となるが、賠償を受ける立場にない加害者本人の治療費は自由診療として消費税の課税対象となる。

労災保険による診療

設例:業務中の負傷により労働者災害補償保険法に基づく療養の給付として診療を行い、労災保険から診療費495,000円が普通預金口座に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金495,000診療収入495,000

労働者災害補償保険法に基づく診療は消費税法施行令が定める非課税範囲に含まれるため、保険診療と同様に非課税売上として処理する。

企業健診の受託収入

設例:取引先企業から従業員の定期健康診断を受託し、受診者20名分の健診料合計880,000円(消費税込み)を後日一括して普通預金口座で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金880,000診療収入800,000
仮受消費税80,000
合計880,000合計880,000

治療を目的としない健康診断は保険診療に該当せず、企業からの受託健診料は消費税の課税対象となる。

定期予防接種の委託料

設例:自治体から委託を受けて実施した高齢者向け肺炎球菌ワクチンの定期予防接種について、当月の実施件数に基づく委託料165,000円(消費税込み)を未収入金に計上した。

借方科目金額貸方科目金額
未収入金165,000診療収入150,000
仮受消費税15,000
合計165,000合計165,000

予防接種法に基づく定期接種であっても消費税法上の非課税範囲には含まれないため、自治体からの委託料は課税売上として処理する。

診断書の文書作成料

設例:患者からの依頼により保険会社提出用の診断書を作成し、文書作成料11,000円(消費税込み)を窓口で現金で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
現金11,000診療収入10,000
仮受消費税1,000
合計11,000合計11,000

診断書等の文書作成は治療行為そのものではないため保険診療の対象外であり、文書料は自由診療分として課税売上に計上する。

セカンドオピニオン料

設例:他院に通院中の患者からセカンドオピニオンを求められて相談に応じ、自由診療としてセカンドオピニオン料22,000円(消費税込み)を現金で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
現金22,000診療収入20,000
仮受消費税2,000
合計22,000合計22,000

セカンドオピニオンは診断・治療を目的とする保険診療に該当しないため、自由診療として消費税の課税対象となる。

矯正治療費の前受金受領

設例:自由診療で行う歯列矯正治療を開始するにあたり、治療費総額880,000円(消費税込み)のうち初回分割金として220,000円を患者から現金で受け取り、前受金に計上した。

借方科目金額貸方科目金額
現金220,000前受金220,000

役務提供が完了していない前受金の受領時点では資産の譲渡等の時期が到来していないため、受領額を課税売上として計上せず前受金として処理する。

前受金の診療収入振替

設例:歯列矯正治療の装置装着が完了したことに伴い、受領済みの前受金のうち220,000円(消費税込み)を診療収入へ振り替える会計処理を行った。

借方科目金額貸方科目金額
前受金220,000診療収入200,000
仮受消費税20,000
合計220,000合計220,000

前受金は役務提供が完了した部分に対応する金額を、その完了した日の属する課税期間の課税売上として計上する。

歯科用金属くずの売却

設例:補綴物の作製過程で生じた歯科鋳造用貴金属の削り屑や旧補綴物の回収くずをまとめて地金買取業者へ売却し、売却代金49,500円(消費税込み)が普通預金口座に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金49,500雑収入45,000
仮受消費税4,500
合計49,500合計49,500

医業本来の資産の譲渡等ではないが事業に付随して生じた金属くずの売却も課税資産の譲渡等に該当し、消費税の課税対象となる。

オンライン資格確認補助金

設例:オンライン資格確認システムの導入に対する国庫補助金の交付が決定し、補助金220,000円が普通預金口座に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金220,000雑収入220,000

国庫補助金等の収入は消費税の課税対象外(不課税)であり、法人税・所得税においては原則として交付を受けた事業年度の収入に算入する。

医療機器共同利用の収入

設例:高額なCT装置を近隣の診療所と共同利用する取り決めに基づき、当月の共同利用料として99,000円(消費税込み)を相手医院から普通預金口座で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金99,000雑収入90,000
仮受消費税9,000
合計99,000合計99,000

自己所有する医療機器を他の医療機関に有償で使用させる行為は資産の貸付けに該当し、消費税の課税対象となる。

治験協力費の受取り

設例:製薬会社が実施する治験に協力医療機関として参加し、症例登録に応じた治験協力費として330,000円(消費税込み)が普通預金口座に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金330,000雑収入300,000
仮受消費税30,000
合計330,000合計330,000

治験協力費は診療行為の対価ではなく治験実施への協力に対する対価であるため、保険診療・自由診療のいずれとも異なり課税売上の雑収入として処理する。

患者自己負担分の貸倒

設例:自由診療を受けた患者と連絡が取れなくなり、未収金77,000円について督促を続けても回収の見込みが立たなかったため貸倒損失として処理した。

借方科目金額貸方科目金額
貸倒損失77,000未収入金77,000

患者個人に対する自由診療の未収金は、督促の経緯等回収不能の事実を客観的に示す資料を保存したうえで貸倒損失として損金算入する。

患者への過収金の返金

設例:自由診療の会計処理を確認したところ、前月に患者から治療費を22,000円多く受け取っていたことが判明したため、過収金を現金で患者に返金した。

借方科目金額貸方科目金額
診療収入20,000現金22,000
仮受消費税2,000
合計22,000合計22,000

自由診療の対価の返還に該当するため、返金額に係る消費税額は返金を行った課税期間の売上に係る対価の返還等として処理する。

自由診療モニター値引

設例:新しい審美治療のモニター患者として協力を依頼した自由診療について、通常価格330,000円(消費税込み)を半額程度に減額したモニター価格165,000円(消費税込み)で提供し、代金を現金で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
現金165,000診療収入150,000
仮受消費税15,000
合計165,000合計165,000

モニター価格による値引きはあらかじめ合意した契約価格そのものが課税標準となるため、通常価格との差額を別途値引処理する必要はない。

クレジット分割手数料

設例:自由診療の治療費880,000円(消費税込み)をクレジットカードの分割払いで受け取ることとし、信販会社に支払う分割手数料26,400円を差し引いた853,600円が普通預金口座に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金853,600診療収入800,000
支払手数料26,400仮受消費税80,000
合計880,000合計880,000

クレジット会社に対する分割払いの加盟店手数料は消費税法上の非課税取引(金銭債権の譲渡)に該当するため、仮払消費税は計上しない。

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仕入・外注

院内で使用する医薬品・診療材

設例:院内で使用する医薬品・診療材料165,000円(消費税込み)を掛けで仕入れた。

借方科目金額貸方科目金額
医薬品費150,000買掛金165,000
仮払消費税15,000
合計165,000合計165,000

保険診療という非課税売上に直接対応する課税仕入は、原則として個別対応方式では仕入税額控除の対象外となる。

インプラント材料の仕入

設例:自由診療で使用するインプラント体及び上部構造の材料一式を110,000円(消費税込み)で仕入れ、代金は普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
診療材料費100,000普通預金110,000
仮払消費税10,000
合計110,000合計110,000

インプラント治療専用の材料は自由診療という課税売上にのみ対応する課税仕入であり、個別対応方式ではその全額が仕入税額控除の対象となる。

歯科用貴金属の仕入差

設例:歯冠修復に使用する歯科鋳造用金銀パラジウム合金を購入した際、前回仕入時より地金相場が上昇していたため、同数量にもかかわらず仕入代金が198,000円(消費税込み)となり、代金を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
診療材料費180,000普通預金198,000
仮払消費税18,000
合計198,000合計198,000

歯科鋳造用貴金属は国際相場や為替の変動により仕入価格が変動するため、保険診療で使用する分は告示価格への反映にタイムラグが生じる点に留意する。

補綴物再製作の材料費

設例:歯科技工所に発注した補綴物に適合不良があり無償で再製作を依頼したところ、再印象採得のための印象材料費4,400円(消費税込み)が新たに発生し、現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
診療材料費4,000現金4,400
仮払消費税400
合計4,400合計4,400

技工所側の責による無償再製作であっても、再印象採得等で医院側に新たに生じた材料費は別途課税仕入として計上する。

従業員健診の自院実施

設例:労働安全衛生法に基づく従業員の定期健康診断を自院内で実施するにあたり、検査に使用する試薬等の材料費16,500円(消費税込み)を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
福利厚生費15,000現金16,500
仮払消費税1,500
合計16,500合計16,500

自院で実施する従業員健診の費用は福利厚生費として損金算入できるが、特定の役員のみを対象とする等著しく偏った実施は給与課税のリスクがある。

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人件費

看護師・受付スタッフの7月分

設例:看護師・受付スタッフの7月分給与2,400,000円について、源泉所得税80,000円と社会保険料本人負担分210,000円を控除し、差引額を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
給料手当2,400,000預り金(源泉所得税)80,000
預り金(社会保険料)210,000
普通預金2,110,000
合計2,400,000合計2,400,000

源泉所得税は翌月10日までに、社会保険料本人負担分は年金事務所への納付時に精算する。

医師国保の保険料納付

設例:医師国民健康保険組合に加入する従業員の当月分保険料合計132,000円(うち給与から預かった従業員負担分66,000円を含む)を普通預金から納付した。

借方科目金額貸方科目金額
法定福利費66,000普通預金132,000
預り金66,000
合計132,000合計132,000

医師国保組合は開業医等を対象とする国民健康保険組合で、協会けんぽと異なり保険料が所得に関わらず定額制であることが多く、規約に基づき事業主負担分と本人負担分に区分される。

代診医師への報酬源泉

設例:院長が学会出席のため不在にした日に代診を依頼した非常勤医師へ日当報酬110,000円を支払うにあたり、源泉所得税11,000円を差し引き、残額99,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
給料手当110,000預り金11,000
普通預金99,000
合計110,000合計110,000

非常勤の代診医師への報酬は、指揮命令関係の下で稼働する実態があれば給与所得として源泉徴収税額表により源泉徴収を行う。

理事長への役員報酬

設例:医療法人の定時社員総会で決議された報酬額に基づき、理事長への月額役員報酬1,500,000円から源泉所得税300,000円を差し引き、残額1,200,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
役員報酬1,500,000預り金300,000
普通預金1,200,000
合計1,500,000合計1,500,000

理事長を含む役員報酬は定期同額給与等の要件を満たさないと損金不算入となるため、事業年度開始後の改定時期に留意する。

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経費・業種特有

地区医師会に年会費120,0

設例:地区医師会に年会費120,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
諸会費120,000普通預金120,000

医師会費は開業医の事業に係る必要経費として計上できる。

患者の血液検査を外部の臨床検

設例:患者の血液検査を外部の臨床検査センターに委託し、検査料88,000円を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
検査料80,000普通預金88,000
仮払消費税8,000
合計88,000合計88,000

検査委託費は保険請求に含まれる診療報酬と混同しないよう区分して管理する。

レセプトコンピューター及び電

設例:レセプトコンピューター及び電子カルテシステムの月額利用料38,500円(消費税込み)が普通預金口座から引き落とされた。

借方科目金額貸方科目金額
支払手数料35,000普通預金38,500
仮払消費税3,500
合計38,500合計38,500

クラウド型システムの利用料は毎月定額で発生する固定費として管理する。

学会に出席する

設例:学会に出席するための参加費30,000円と交通費・宿泊費45,000円を現金で立替払いした。

借方科目金額貸方科目金額
研修費30,000現金75,000
旅費交通費45,000
合計75,000合計75,000

学会参加費用は医師の資質向上に資する研修費として必要経費に算入できる。

スタッフの白衣クリーニング代

設例:スタッフの白衣クリーニング代11,000円(消費税込み)を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
消耗品費10,000現金11,000
仮払消費税1,000
合計11,000合計11,000

クリーニング代は被服費や消耗品費など医院の勘定科目方針に応じて計上する。

一日の診療終了後にレジを締め

設例:一日の診療終了後にレジを締めたところ、窓口収入の帳簿残高より現金が2,000円不足していることが判明した。

借方科目金額貸方科目金額
現金過不足2,000現金2,000

原因が判明しない場合は決算時に雑損失へ振り替える。

期限切れ医薬品の廃棄損

設例:院内在庫の医薬品を確認したところ使用期限が経過し使用不能となっていたものがあったため、貯蔵品として計上していた該当分82,500円を廃棄し医薬品廃棄損として計上した。

借方科目金額貸方科目金額
医薬品廃棄損82,500貯蔵品82,500

期限切れにより使用価値を失った医薬品は、廃棄した事実を記録したうえで損金算入する。

感染性医療廃棄物の処理

設例:注射針やガーゼなど感染性医療廃棄物の処理を専門の産業廃棄物処理業者に委託し、当月分の処理委託料27,500円(消費税込み)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
廃棄物処理費25,000普通預金27,500
仮払消費税2,500
合計27,500合計27,500

感染性廃棄物は廃棄物処理法上の特別管理産業廃棄物に該当し、マニフェスト(管理票)により処理状況を追跡・保存する義務がある。

X線装置の保守点検料

設例:歯科用エックス線装置の法定点検を含む年間保守契約に基づき、保守点検料88,000円(消費税込み)が普通預金口座から引き落とされた。

借方科目金額貸方科目金額
修繕費80,000普通預金88,000
仮払消費税8,000
合計88,000合計88,000

診療用エックス線装置は医療法に基づき定期的な自主点検及び測定が義務付けられており、保守費用は修繕費として必要経費に算入できる。

レセコン保守サポート料

設例:レセプトコンピューターの年間保守サポート契約を更新し、年額保守料132,000円(消費税込み)をクレジットカードで支払った。

借方科目金額貸方科目金額
支払手数料120,000未払金132,000
仮払消費税12,000
合計132,000合計132,000

契約期間が1年以内の年払い保守料は、短期前払費用として支払った事業年度に全額を損金算入することができる。

看護師紹介手数料の支払

設例:人材紹介会社を通じて看護師を採用し、紹介手数料として想定年収の30%相当額660,000円(消費税込み)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
支払手数料600,000普通預金660,000
仮払消費税60,000
合計660,000合計660,000

職業紹介事業者への人材紹介手数料は課税仕入となり、採用した職員の入社日等、支払の事実と算定根拠を書面で保存する。

夜間電話代行の委託料

設例:診療時間外の患者からの電話対応を外部の電話代行サービスに委託し、月額利用料8,800円(消費税込み)が普通預金口座から引き落とされた。

借方科目金額貸方科目金額
支払手数料8,000普通預金8,800
仮払消費税800
合計8,800合計8,800

夜間・休日の一次対応を外部委託することで、緊急性の判断や近隣医療機関への案内等、患者対応の体制を確保できる。

院内清掃業務の委託費

設例:院内の日常清掃業務を外部の清掃業者に委託し、月額清掃委託料38,500円(消費税込み)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
清掃費35,000普通預金38,500
仮払消費税3,500
合計38,500合計38,500

感染管理の観点から共用部と診療エリアで清掃頻度や消毒方法を分けて委託仕様に定めるケースが多い。

診療用リネンの賃貸借

設例:診察衣やタオル類など診療用リネン類のクリーニング付きレンタルサービスを利用し、月額利用料19,800円(消費税込み)が普通預金口座から引き落とされた。

借方科目金額貸方科目金額
消耗品費18,000普通預金19,800
仮払消費税1,800
合計19,800合計19,800

リネンサプライは購入・自家洗濯に比べて感染対策面での品質が安定しやすく、費用は毎月定額の変動費として管理する。

患者駐車料金の負担

設例:近隣コインパーキングを利用する来院患者向けに駐車料金の医院負担(割印サービス)を実施しており、当月の負担額を集計した11,000円(消費税込み)を月末に現金で精算した。

借方科目金額貸方科目金額
広告宣伝費10,000現金11,000
仮払消費税1,000
合計11,000合計11,000

患者サービスとして負担する駐車料金は集患対策の一環である広告宣伝費として処理し、駐車場事業者が発行する精算書等で内訳を確認のうえ課税仕入として計上する。

待合室の雑誌購読料

設例:待合室に設置する雑誌の定期購読を契約し、購読料6,600円(消費税込み)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
消耗品費6,000普通預金6,600
仮払消費税600
合計6,600合計6,600

待合室用の雑誌・新聞等の購読料は患者サービス向上のための費用として消耗品費や新聞図書費に計上する。

開業届出の保健所手数料

設例:新規開業にあたり保健所へ診療所開設届及び関連の許可申請を行い、法定の手数料として27,000円を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
租税公課27,000現金27,000

国や地方公共団体が法令に基づき徴収する手数料は消費税が非課税とされているため、税抜経理であっても仮払消費税は発生しない。

概算経費特例の適用判定

設例:個人で歯科医院を営む開業医が確定申告にあたり、当年分の社会保険診療報酬46,000,000円と自由診療収入を合わせた医業収入の合計が72,000,000円となったため、措置法26条の概算経費算入の特例は適用要件を満たさないと判定し、実額経費により計算した所得税額320,000円を普通預金から納付した。

借方科目金額貸方科目金額
事業主貸320,000普通預金320,000

措置法26条の適用には社会保険診療報酬5,000万円以下に加え、自由診療分を含む医業収入の合計が7,000万円以下であることも必要で、いずれか一方でも超えると特例は適用できない。

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設備・資産・保険

超音波診断装置を4,400,

設例:超音波診断装置を4,400,000円(消費税込み)で購入し、代金は普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
工具器具備品4,000,000普通預金4,400,000
仮払消費税400,000
合計4,400,000合計4,400,000

器具及び備品として耐用年数にわたり減価償却するほか、保険診療収入が大半を占め課税売上割合が低い医院では共通対応の課税仕入に係る仕入税額控除も按分制限を受ける。

歯科用ユニット(治療椅子)の

設例:歯科用ユニット(治療椅子)のリース料55,000円(消費税込み)が普通預金口座から引き落とされた。

借方科目金額貸方科目金額
リース料50,000普通預金55,000
仮払消費税5,000
合計55,000合計55,000

ファイナンスリースに該当する場合は原則としてリース資産・リース債務を計上する必要がある。

マスク・消毒液・グローブなど

設例:マスク・消毒液・グローブなどの院内感染対策用消耗品33,000円(消費税込み)をクレジットカードで購入した。

借方科目金額貸方科目金額
消耗品費30,000未払金33,000
仮払消費税3,000
合計33,000合計33,000

感染対策費用は保険診療にも自由診療にも共通して発生する経費である。

電子カルテシステム導入

設例:診療録の電子化のため電子カルテシステム一式を導入し、ソフトウェア及び関連機器の購入費用1,100,000円(消費税込み)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
ソフトウェア900,000普通預金1,100,000
工具器具備品100,000
仮払消費税100,000
合計1,100,000合計1,100,000

ソフトウェア部分は無形固定資産、パソコン等のハードウェア部分は器具備品としてそれぞれ区分し、利用可能期間や耐用年数に応じて減価償却する。

患者送迎用車両の購入

設例:通院が困難な患者の送迎に使用する送迎用車両を2,200,000円(消費税込み)で購入し、代金を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
車両運搬具2,000,000普通預金2,200,000
仮払消費税200,000
合計2,200,000合計2,200,000

患者送迎車は事業の用に供する減価償却資産として、自動車の法定耐用年数にわたり償却する。

キッズスペースの玩具

設例:小児患者向けに待合室内へ設置するキッズスペース用の玩具や絵本一式を22,000円(消費税込み)で購入し、代金をクレジットカードで支払った。

借方科目金額貸方科目金額
消耗品費20,000未払金22,000
仮払消費税2,000
合計22,000合計22,000

少額の玩具・絵本は使用可能期間が短く取得価額も少額であるため、消耗品費として費用処理できる。

MS法人への地代家賃支払

設例:医療法人化に伴い、診療所の建物を関連する不動産管理会社(MS法人)から賃借することとし、月額家賃605,000円(消費税込み)を普通預金から支払った。

借方科目金額貸方科目金額
地代家賃550,000普通預金605,000
仮払消費税55,000
合計605,000合計605,000

建物の賃貸借は消費税の課税取引に該当するため土地のみの賃貸借(非課税)とは区分し、MS法人との賃料は近隣相場に照らした適正水準であることが税務上重要となる。

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決算・税務・その他

12月31日の決算にあたり

設例:12月31日の決算にあたり、11月分の社会保険診療報酬のうち未入金の保険者負担分850,000円を未収診療報酬として計上した。

借方科目金額貸方科目金額
未収診療報酬850,000診療収入850,000

発生主義により、入金が翌年になる分も当期の収入として計上する必要がある。

期末の院内処方薬棚卸

設例:決算にあたり院内処方用として購入時に医薬品費で処理していた医薬品のうち、期末時点で未使用のまま在庫となっている手持分110,000円を貯蔵品へ振替計上した。

借方科目金額貸方科目金額
貯蔵品110,000医薬品費110,000

購入時に費用処理した医薬品であっても、期末に未使用残高がある場合は棚卸により貯蔵品(資産)に振り替え、翌期の費用と区分する必要がある。

簡易課税第5種の試算

設例:簡易課税制度を選択している歯科医院(事業区分第5種)は、当期の自由診療に係る課税売上高11,000,000円(税込)に基づき算出した消費税及び地方消費税の納付税額500,000円を未払消費税等として計上した。

借方科目金額貸方科目金額
租税公課500,000未払消費税等500,000

医業・歯科医業は原則として第5種事業(みなし仕入率50%)に区分され、納付税額は課税売上高(税抜)10,000,000円×10%×(1-50%)=500,000円と算出される。

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出典・参考情報(公的機関)

本ページは一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の税務判断を行うものではありません。金額・取引はすべて設例(モデルケース)です。税制・法令は改正される場合があります(令和8年度税制改正を反映し、2026年7月に作成・最終更新)。実際の処理は顧問税理士など専門家へご確認ください。