北海道・札幌市の制度融資と信用保証協会

札幌市中小企業融資制度と北海道中小企業総合振興資金(2026年度)、北海道信用保証協会の保証制度と保証料を、公式情報にもとづいて解説します。利率は融資の実行時期によって異なるため、その区別も示しています(2026年9月25日時点)。

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北海道・札幌市の制度融資と信用保証協会札幌市・北海道の制度、保証制度、保証料、公庫との比較

自治体・金融機関・信用保証協会が連携する「制度融資」は、利率の上限が設けられ、資金によっては保証料の補給もあります。札幌市と北海道の2026年度の制度と、北海道信用保証協会の主な保証制度をまとめました。

2026年9月25日時点札幌市の利率は実行時期で区別作成:ジェイスタート会計事務所
5,000万円札幌市「創業・雇用創出支援資金」の融資限度額札幌市
2.0%以内同資金の上限利率(令和8年10月1日以降の実行分)札幌市
1/4以内同資金の信用保証料を市が補給する割合札幌市
0.86%創業関連保証の保証料率(年)北海道信用保証協会
目次

制度融資のしくみ:自治体・金融機関・信用保証協会

制度融資は、札幌市や北海道などの自治体が条件を定め、銀行・信用金庫などの金融機関がお金を貸し、信用保証協会が返済を保証する、3者が組んだ融資のしくみです。利率は自治体が低めの水準に定めていますが、保証を付けると利率とは別に信用保証料がかかるため、両方を合わせて比べるのが基本です。札幌の事業者には、取扱金融機関へ直接申し込む札幌市の制度と、あっせん機関を通すのが基本の北海道の制度の2つがあります。

制度融資のしくみ札幌市・北海道(自治体)制度融資の条件を決める保証料の補給(例:札幌市の創業・雇用創出支援資金は保証料の1/4以内)資金の預託・利率の上限事業者(あなた)取扱金融機関銀行・信用金庫など北海道信用保証協会返済を保証する1融資の申込み5融資の実行6返済3審査・面談6保証料の支払い2保証の申込み4保証承諾1融資の申込み先札幌市の制度取扱金融機関へ直接北海道の制度商工会議所などのあっせん機関を通すのが基本
図 制度融資のしくみ(札幌市・北海道の制度融資と北海道信用保証協会)

3者の役割:条件は自治体、貸すのは金融機関、保証は協会

制度融資でお金を貸すのは、民間の金融機関です。自治体は借りやすい条件を用意し、信用保証協会は借り手の公的な保証人になります。北海道の制度では、申込みを金融機関に取り次ぐ「あっせん機関」も加わります。

担い手主な役割札幌・北海道では
自治体制度をつくり、対象者・限度額・返済期間・利率などの条件を決めます。資金によっては、事業者が払う信用保証料の一部を負担(補給)します。札幌市の「札幌市中小企業融資制度」と、北海道の「北海道中小企業総合振興資金」。道の制度は、道が金融機関に資金を預ける「預託」のしくみです。
金融機関申込みを受け付けて審査し、融資を実行します。毎月の返済先もこの金融機関です。銀行・信用金庫・信用組合など。札幌市の制度は、市の取扱金融機関(受付は原則として市内の店舗)が窓口です。
信用保証協会借り手の保証人となり、金融機関への返済を保証します。保証するかどうかは、金融機関とは別に協会が審査します。北海道信用保証協会。札幌市内の窓口は本店(中央区大通西14丁目)だけです。
あっせん機関北海道の制度で申込みを受け付け、金融機関に取り次ぎます。商工会議所、商工会、北海道中小企業団体中央会、北海道中小企業総合支援センターの4つ。札幌商工会議所も受け付けています。
信用保証料
保証の対価として信用保証協会に払うお金です。北海道信用保証協会では、保証料のほかに手数料はかかりません。料率は信用保証協会の基本で解説しています。
代位弁済
返済が続けられなくなったときに、協会が借り手に代わって金融機関へ返済することです。一般的なしくみとして、借り手はその後、協会に対して返済していきます。保証が付いても、返す義務がなくなるわけではありません。

利率と信用保証料:負担は「利率+保証料−補給」で考える

制度融資の利率は、自治体が定めた水準で決まります。そのうえで信用保証協会の保証を付けると、利率とは別に信用保証料がかかります。札幌市の一部の資金は、その保証料の一部を市が補給します。

比べる点札幌市の制度北海道の制度
利率の示し方資金ごとの上限利率(「年○%以内」)。実際の利率は、この範囲で取扱金融機関から示されます融資要領で、貸付区分・返済期間ごとの固定金利と、返済期間3年超で選べる変動金利を定めています(固定金利だけの区分や、金融機関所定の区分もあります)
利率の改定基準金利から資金ごとに一定の率を差し引いて決め、原則として4月1日と10月1日に改定。令和8年(2026年)10月1日以降に実行される融資は、各資金とも0.3%引上げ固定金利は完済まで変わりません。変動金利は毎年4月1日と10月1日に見直されます
固定か変動か市の資料に明記がないため、取扱金融機関で確認します区分と返済期間の条件の範囲で選べます
信用保証料の補給景気対策支援資金と創業・雇用創出支援資金は保証料の4分の1以内、事業革新支援資金は事業再構築の区分に限り2分の1。ほかの資金は補給なし市町村が独自に保証料の補助や利子補給をしている場合があります(北海道の制度で解説)

札幌市は令和8年度の融資制度、北海道は令和8年度の融資要領による(2026年9月25日確認)。利率はいずれも改定されます。最新の内容は札幌市中小企業融資制度と北海道中小企業総合振興資金のページで確認できます。

負担の目安のつかみ方

年あたりの負担は、おおまかに「利率+保証料率−自治体の補給」で見当をつけます。例えば、令和8年10月1日以降に実行する札幌市の創業・雇用創出支援資金(年2.0%以内)に、保証料率が年0.86%の創業関連保証を付けた場合、利率とは別に保証料がかかり、その4分の1以内を市が補給します。

分割返済の保証料は、一般に返済とともに減る残高を反映して計算されるため、実際の金額は返済方法などの条件で変わります。日本政策金融公庫(以下、公庫)と比べた試算は公庫と制度融資の比較・併用のしかたで紹介しています。

申込み先:札幌市は金融機関へ直接、北海道はあっせん機関経由が基本

同じ制度融資でも、札幌市と北海道では申込みの入口が違います。どちらの制度を使うかで、最初に相談する窓口が変わります。

札幌市の制度

取扱金融機関に相談申込み審査(保証付きは協会も)融資の実行

札幌市内で事業を営んでいることが条件です。市の取扱金融機関(受付は原則として市内の店舗)に直接申し込みます。市のページに、市が金融機関をあっせんする手続きの記載はありません。事業計画書づくりは、札幌中小企業支援センター(北海道経済センタービル2階)が予約制で手伝っています。

北海道の制度

あっせん機関に相談・申込み金融機関へあっせん審査(保証付きは協会も)融資の実行

道内に事業所がある中小企業者などが対象で、札幌市内の事業者も使えます。あっせん機関に申込書を出し、あっせん機関が金融機関に取り次ぐ「あっせん申込み」が基本です。一般貸付など一部の貸付区分に限り、金融機関や信用保証協会に直接申し込むこともできます。

申込みの条件は札幌市の融資制度の利用案内と北海道中小企業総合振興資金の総則(PDF)で確認できます。書類や日程を含めた流れは制度融資の申込みの流れと必要書類で解説しています。

信用保証協会の保証が付く場合・付かない場合

制度融資には、信用保証協会の保証が必ず付く資金と、必要に応じて付ける資金があります。保証が付く場合は、金融機関に加えて協会の審査も通る必要があります。

保証の扱い札幌市の主な資金北海道の主な貸付区分
必ず付く小口資金(小口零細企業保証)、景気対策支援資金(セーフティネット保証)、創業・雇用創出支援資金のうちスタートアップ創出促進保証を使う区分創業貸付、小規模企業貸付(小規模企業者の区分)、経営環境変化対応貸付のうち原料等高騰対応・中東情勢対策特別枠など、企業体質強化貸付
必要に応じて付ける産業振興資金、創業・雇用創出支援資金(上記以外の区分)一般貸付(事業者選択型の保証を使う区分を除く)、経営環境変化対応貸付のうち経営環境変化対応の区分、事業承継貸付(事業承継特別保証の対象者を除く)

公表資料で確認できた資金・区分の例です。ほかの資金の扱いは、各制度の要綱や取扱金融機関で確認してください。

保証を付ける場合

  • 信用保証料がかかる(札幌市の一部の資金は補給あり)
  • 金融機関と協会の両方の審査がある
  • 保証があるぶん、実績の少ない事業者でも金融機関が貸しやすくなる(一般論)
  • 創業者向けの保証など、創業前から申し込める制度がある

保証を付けない場合

  • 信用保証料はかからない
  • 金融機関が自らリスクを負うため、融資できるかは金融機関の審査しだい
  • 決算の実績や金融機関との取引関係が重視されやすい(一般論)

日本政策金融公庫との違い

創業時や運転資金の調達では、公庫と制度融資が並んで候補になります。大きな違いは「誰が貸すか」と「保証料がかかるか」です。

比べる点制度融資(保証付き)公庫
貸し手・窓口民間の金融機関が貸し、信用保証協会が保証。札幌市の制度は取扱金融機関、北海道の制度はあっせん機関経由が基本公庫が直接貸す。札幌市内の窓口は札幌支店・札幌北支店
金利自治体が定めた水準。例:札幌市の創業・雇用創出支援資金は年2.0%以内(令和8年10月1日以降の実行分)、北海道の創業貸付は固定金利で1.6〜2.2%(令和8年度、返済期間による)固定金利。無担保で税務申告を2期終えている方の基準利率は3.80〜5.40%(2026年9月1日現在)。創業期は利率の特例で下がる場合があります
保証料保証を付けるとかかるかからない

表示の利率だけを比べると制度融資が低く見えますが、保証料を足すと差は縮まります。審査の期間、限度額、経営者保証の扱い、その後の取引も含めた比較は公庫と制度融資の比較・併用のしかた、公庫の制度そのものは日本政策金融公庫の融資 完全ガイドをご覧ください。

札幌市内か、市外か

札幌市の制度は、札幌市内で事業を営んでいることが条件です。江別市・北広島市など近郊の市町村で事業をする場合は、北海道の制度と、その市町村独自の制度・補助の有無を確認しましょう。どちらの制度でも保証を付けるなら、保証するのは北海道信用保証協会です。

会計事務所の視点

制度融資は、金融機関と信用保証協会がそれぞれ審査するぶん、準備と日程に余裕が要ります。事業計画書と資金繰り表は、どちらにも同じ数字で説明できるよう1つにまとめておくのが効率的です。

また、制度融資で地元の金融機関と取引を始め、決算書と返済の実績を積むことは、一般に将来のプロパー融資(保証を付けない融資)への足がかりにもなります。目先の利率だけでなく、数年先の資金調達も見すえて窓口を選びましょう。

札幌市中小企業融資制度(2026年度)

札幌市中小企業融資制度は、一般中小企業振興資金(マル札資金)と特別資金の2本立てで、札幌市内で事業を営む方が取扱金融機関に直接申し込みます。令和8年(2026年)10月1日以降に実行される融資は、基準金利の上昇により各資金の上限利率が0.3%ずつ上がるため、「いつ実行されるか」で利率が変わります。創業期の方は、限度額5,000万円で信用保証料の4分の1以内を市が補給する「創業・雇用創出支援資金」が中心になります。

利率は「実行日」で決まります

  • 令和8年4月1日〜9月30日に実行される融資と、10月1日以降に実行される融資では、上限利率が0.3%違います(各資金共通)。
  • 申込みが9月でも、実行が10月1日以降になれば引上げ後の利率の対象です。これから申し込む場合は、10月以降の利率で資金計画を立てておくと安全です。
  • 実行後の利率が固定か変動かは、市の資料に明記がありません。契約前に取扱金融機関で確認してください。

資金の一覧(令和8年度)

マル札資金は幅広い事業者向けの基本の資金、特別資金は創業・事業革新・大型投資など目的を絞った資金です。利率はいずれも上限(年○%以内)で、矢印の左が9月30日までの実行分、右が10月1日以降の実行分です。

資金名主な対象限度額期間(据置)上限利率(9月30日まで→10月1日以降の実行分)保証料補給
産業振興資金
マル札
中小企業者等2億円運転7年以内・設備12年以内(据置2年以内)年2.60%→年2.9%なし
短期サポート特別枠
マル札
産業振興資金の特別枠。運転資金5,000万円1年以内年2.30%→年2.6%なし
札幌みらい資金
マル札
観光・食・IT・クリエイティブ・健康福祉医療の重点分野の事業者、市のワーク・ライフ・バランス関連やSDGs関連の認証などの取得者、パートナーシップ構築宣言の登録者、事業継続力強化計画の認定者(5区分)2億円運転7年以内・設備15年以内(据置2年以内)年2.10%→年2.4%なし
小規模事業資金
マル札
小規模事業者等。原則無担保1,500万円7年以内(据置1年以内)年1.60%→年1.9%なし
小口資金
マル札
信用保証協会の小口零細企業保証を使う小規模企業者。保証必須・原則無担保2,000万円10年以内(据置1年以内)年1.90%→年2.2%なし
景気対策支援資金
マル札
セーフティネット保証を使う中小企業者等。保証必須5,000万円10年以内(据置2年以内)年1.90〜2.10%→年2.2〜2.4%(期間により異なる)4分の1以内
創業・雇用創出支援資金
特別
市内で創業する方・創業後5年未満の方、申請日前6か月以内に常用従業員を新たに雇用した方、スタートアップ創出促進保証を使う方5,000万円(スタートアップ創出促進保証は3,500万円)10年以内(据置2年以内。スタートアップ創出促進保証は据置1年以内)年1.70%→年2.0%4分の1以内
事業革新支援資金
特別
事業再構築(新分野展開・業態転換など)、商店街活性化、海外展開、事業承継の4区分2億円運転7年以内・設備15年以内(据置3年以内)年1.60%→年1.9%2分の1(事業再構築の区分のみ)
大型設備投資支援資金
特別
札幌圏で設備投資額5,000万円以上の大型投資をする方。設備資金5億円15年以内(大谷地流通業務団地内・市内の工業団地内は20年以内)(据置2年以内)年1.70%→年2.0%なし
カーボンニュートラル推進資金
特別
省エネ設備・再エネ設備・次世代自動車の導入、環境関連事業1億円15年以内(据置2年以内)年1.60%→年1.9%なし

9月30日までの実行分は各資金のページ(2026年4月1日更新)、10月1日以降の実行分は札幌市の融資制度一覧(令和8年10月1日現在、PDF)による。景気対策支援資金の9月30日までの実行分は、期間5年以内が年1.90%以内、10年以内が年2.10%以内です。景気対策支援資金には、最近3か月の売上総利益額の合計が前年同期比5%以上減少した方向けの「原油・原材料高騰等対策特別枠」(限度額5,000万円、取扱期間は令和9年3月31日まで)もあります。この特別枠の10月1日以降の実行分の利率は、取扱金融機関で確認してください。

目的から選ぶ

こんなとき候補の資金ポイント
市内で創業する、創業後5年未満創業・雇用創出支援資金限度額5,000万円。保証を付けた場合は保証料の4分の1以内を市が補給
従業員を新たに雇った創業・雇用創出支援資金申請日前6か月以内に常用従業員を1名以上雇用していれば、創業期でなくても対象
小規模事業者で、少額を借りたい小規模事業資金、小口資金小規模事業資金は1,500万円・原則無担保。小口資金は2,000万円で、小口零細企業保証が必須
運転資金・設備資金を幅広く産業振興資金限度額2億円。設備資金は12年以内
1年以内に返せる一時的な運転資金短期サポート特別枠限度額5,000万円、1年以内
重点分野の事業、市の認証・宣言などがある札幌みらい資金上限利率は産業振興資金より0.5%低く、設備資金は15年以内
売上が減り、セーフティネット保証の認定を受ける景気対策支援資金保証料の4分の1以内を市が補給。認定の手続きはセーフティネット保証の認定申請へ
新分野展開・業態転換、事業承継など事業革新支援資金据置3年以内。事業再構築の区分は保証料の2分の1を補給
5,000万円以上の大型の設備投資大型設備投資支援資金限度額5億円、15年以内(団地内は20年以内)
省エネ・再エネ設備、次世代自動車の導入カーボンニュートラル推進資金限度額1億円、15年以内

利率の決め方と、10月1日からの引上げ

札幌市の上限利率は、市場の金利に連動するしくみです。基準金利が上がれば、各資金の利率も上がります。

3.125%基準金利令和8年4月1日現在
+0.3%各資金の上限利率の引上げ令和8年10月1日以降の実行分
年2回定期改定原則4月1日と10月1日
  • 基準金利:道内の地方銀行の新長期プライムレート(金融機関が長期の融資で基準にする金利の一つ)のうち、最も低い値です。
  • 上限利率:基準金利から、資金ごとに決めた率を差し引いて決めます。例えば産業振興資金は0.5%、小規模事業資金は1.5%を差し引きます。端数の扱いなど細かな算定方法は、市の運用方針で定められています。
  • 改定の時期:定期の改定は原則として4月1日と10月1日です。4月の改定は前年12月1日時点、10月の改定は同じ年の7月1日時点の金利を参照します。10月の改定は、今の利率との差が0.2%未満の見込みなら行いません。

令和8年度は10月の改定が行われ、10月1日以降に実行される融資は各資金とも0.3%引き上げられます。例えば元金1,000万円に対する0.3%は年3万円です(返済が進んで残高が減れば、差も小さくなります)。借入の時期を検討している方は、実行日がどちらになるかを取扱金融機関と確認しておきましょう。利率の決め方は札幌市の融資制度の金利運用方針(PDF)に示されています。

創業・雇用創出支援資金をくわしく

市内で創業する方や創業後5年未満の方が、最初に検討したい札幌市の資金です。限度額が5,000万円と大きく、信用保証を付けた場合は保証料の4分の1以内を市が補給します。

項目内容
対象(いずれか)①市内で創業する方・創業後5年未満の方
②申請日前6か月以内に常用従業員を1名以上新たに雇用した方
③国の「スタートアップ創出促進保証制度」を利用する方
限度額5,000万円(③は3,500万円)。ただし創業する方(創業から3か月以内を含む)は、必要額の9割以内
資金使途運転資金・設備資金(設備資金は市内での投資に限る)
融資期間10年以内(据置2年以内)。③は据置1年以内で、プロパー融資を同時に実行する場合などは3年以内
返済方法分割返済(③は原則として均等分割)
利率年1.70%以内(令和8年9月30日までの実行分)、年2.0%以内(令和8年10月1日以降の実行分)
信用保証必要に応じて付ける(③は必須)
信用保証料の補給信用保証協会に払う保証料の4分の1以内を市が補給
担保必要に応じて(③は物的担保を取らない)
保証人法人は必要に応じて、個人は不要
申込先札幌市の取扱金融機関

令和8年度の内容(2026年9月25日確認)。条件の原文は札幌市「創業・雇用創出支援資金」で確認できます(利率の表示は9月30日までの実行分のまま更新されていない場合があります)。

「必要額の9割以内」の意味

創業する方(創業から3か月以内を含む)は、融資額が事業に必要な資金の9割までに制限されます。例えば必要額が1,000万円なら、この資金で借りられるのは900万円までです。残りの1割以上は、自己資金やほかの調達で用意する計画にします。

③スタートアップ創出促進保証を使う場合

③は、経営者保証を付けない国の保証制度「スタートアップ創出促進保証」を使う区分です。法人(会社を設立する予定の個人を含む)向けの保証で、北海道信用保証協会での保証料率は年1.06%です。

  • 限度額は3,500万円で、据置は1年以内(プロパー融資の同時実行などで3年以内)
  • 税務申告を1期終えていない場合は、総額の10分の1以上の自己資金が必要(札幌中小企業支援センターの案内)
  • 信用保証が必須で、物的担保は取らない

保証制度そのものの要件は知っておきたい保証制度で解説しています。

信用保証料の4分の1以内を市が補給

信用保証を付けると保証料がかかりますが、この資金では、その4分の1以内を市が負担します。仮に保証料が40万円なら、市の補給は最大10万円で、事業者の負担は30万円以上になります。

どの保証制度を使い、保証料率が何%になるかは、申込み時に取扱金融機関で確認します。創業向けの保証には、創業関連保証(年0.86%)やスタートアップ創出促進保証(年1.06%)があります。

創業関連保証を付ける場合の据置期間の注意点は創業するときの保証で説明しています。

事業計画書づくりのサポート

札幌中小企業支援センターが、事業計画書の作成をサポートしています(予約制、初回は1〜1.5時間程度、011-200-5511)。詳しくは札幌中小企業支援センターの融資制度の案内をご覧ください。

申込み方法と主な提出書類

札幌市の制度は、市の取扱金融機関(受付は原則として市内の店舗)に直接申し込みます。取引のある金融機関が取扱金融機関なら、まずそこに相談するのが近道です。取扱金融機関は札幌市の取扱金融機関のページで確認できます。

  1. 資金を選び、取扱金融機関に相談する

    使いたい資金、必要額、使いみちを伝えます。

  2. 事業計画書などの書類をそろえる

    創業の方は、札幌中小企業支援センターの作成サポート(予約制)も使えます。

  3. 申込み・審査

    金融機関が審査し、信用保証を付ける場合は、金融機関を通じて北海道信用保証協会の審査も受けます。

  4. 融資の実行・返済

    実行日が10月1日以降なら、引上げ後の上限利率の対象です。

主な提出書類ポイント
資金別の融資申請書資金ごとに様式があります
定款・登記事項証明書法人の場合
市民税の納税証明書納税の状況を示す書類です
決算書3期分と試算表決算前の創業者が何で代えるかは、取扱金融機関に確認します
事業計画書売上・経費・返済の数字に根拠を示します
許認可証の写し許認可が必要な業種の場合
見積書設備資金を申し込む場合

札幌市の融資制度の利用案内に示された主な書類です。これですべてではなく、資金や金融機関によって追加の書類を求められることがあります。流れの全体は制度融資の申込みの流れと必要書類で解説しています。

相談窓口

窓口場所・連絡先相談できること
札幌中小企業支援センター札幌市中央区北1条西2丁目 北海道経済センタービル2階/011-200-5511/平日9時〜17時(12時〜13時を除く、最終受付16時30分)融資制度と信用保証の相談、事業計画書の作成サポート(予約制)、セーフティネット保証の認定申請の受付。札幌市が設置し、一般財団法人さっぽろ産業振興財団が運営しています
札幌市 経済観光局 経営雇用支援部 商業・経営支援課札幌市役所本庁舎15階(中央区北1条西2丁目)/011-211-2372札幌市中小企業融資制度を担当する市の部署です
取扱金融機関受付は原則として市内の店舗申込み、審査、融資の実行、返済

冬の資金繰りと短期の運転資金

北海道では、冬期に売上が落ちたり、除雪費や暖房費がかさんだりする事業者もいます。1年以内に返せる見込みの一時的な運転資金なら、産業振興資金の短期サポート特別枠(限度額5,000万円、1年以内)が候補になります。一時的な不足を長期の資金で埋めると、毎月の返済が長く続くため、使いみちと返済の時期を合わせて選びましょう。使えるかどうかは取扱金融機関に確認してください。

会計事務所の視点

札幌市の資金は種類が多いので、「使いみち」「金額」「返済期間」を先に決めてから、当てはまる資金を選ぶと迷いません。上限利率はあくまで上限です。実際の利率、固定か変動か、保証料の額と補給の有無を、同じ条件で取扱金融機関に見積もってもらうのが確実です。

また、新しく実行される融資の利率は原則として年2回(4月1日と10月1日)見直されるため、借入の時期によって負担が変わります。設備の発注や開業日が決まっているなら、実行日から逆算して早めに相談を始めましょう。

北海道中小企業総合振興資金(2026年度)

北海道中小企業総合振興資金は、道が金融機関に資金を預託し、道が定めた条件で金融機関が貸し出す制度融資です。道内に事業所がある中小企業者などが対象で、札幌市内の事業者も使えます。令和8年度(2026年度)は9つの貸付区分があり、多くの区分で完済まで変わらない固定金利と、返済期間3年超で選べる変動金利が示されています。申込みは、商工会議所などのあっせん機関を通す「あっせん申込み」が基本です。

9つの貸付区分

令和8年度の融資要領には、次の9区分があります。区分の中がさらに細かく分かれているものもあるため、表は主な内容をまとめたものです。

貸付区分主な対象・使いみち限度額期間(据置)利率(年)
創業貸付創業予定の方、創業後5年未満の方など(保証必須)3,500万円1年超10年以内(据置2年以内)固定1.6〜2.2%、変動1.6%
ステップアップ貸付事業拡張・効率化・人手不足対策などのステップアップ計画、知事の承認を受けた経営革新計画に沿った事業など8,000万円(経営革新は1億円)10年以内(据置1年以内)固定1.9〜2.5%、変動1.9%(経営革新は固定1.6〜2.2%、変動1.6%)
事業承継貸付事業承継に取り組む中小企業者等、事業承継特別保証の対象者1億円1年超10年以内(据置1年以内)固定1.6〜2.2%、変動1.6%
企業体質強化貸付経営改善サポート保証(事業再生計画実施関連保証)の対象者(保証必須)1億円15年以内(据置3年以内)金融機関所定
経営環境変化対応貸付売上・利益の減少、原料等の高騰、セーフティネット保証などの認定、中東情勢の影響、災害からの復旧5,000万円〜2億円(区分による)10年以内(据置2〜3年以内。区分による)固定1.4〜2.2%(区分・期間による)
業績向上応援貸付内容と条件は、道の融資要領で確認してください———
防災・減災貸付内容と条件は、道の融資要領で確認してください———
一般貸付中小企業者等(保証は任意)。事業者選択型経営者保証非提供促進特別保証を使う法人向けの区分もある8,000万円(協同組合等は2億円)10年以内(据置1年以内)固定2.1〜2.7%、変動2.1%
小規模企業貸付小規模企業者(保証必須)。既存の保証付き融資の残高が2,000万円未満の方向けの小口の区分もある5,000万円(小口は既存残高と合わせて2,000万円以内)運転7年以内・設備10年以内(据置1年以内)固定1.9〜2.5%、変動1.9%

令和8年度融資要領(2026年4月1日公表)と資金一覧(2026年7月6日現在)で確認できた範囲です。固定金利は返済期間が長いほど高くなります。変動金利は返済期間3年超の場合だけ選べます。「—」は、このページでは数値を載せていない項目です。最新の内容は北海道「中小企業総合振興資金」のページで確認してください。

固定金利と変動金利の選び方

道の制度では、多くの区分で固定金利と変動金利を選べます。固定金利は完済まで変わらず、変動金利は返済期間が3年を超える場合だけ選べて、毎年4月1日と10月1日に見直されます。

固定金利

  • 完済まで利率が変わらず、返済計画を立てやすい
  • 返済期間が長いほど利率が高い(創業貸付は3年以内1.6%〜10年以内2.2%)

変動金利

  • 返済期間3年超の場合だけ選べる
  • 令和8年度の融資要領の利率は、固定金利の最も短い期間と同じ水準(創業貸付は1.6%)
  • 毎年4月1日・10月1日の見直しで、上がることも下がることもある

2026年は、日本銀行が9月18日に政策金利を1.25%程度へ引き上げるなど、金利の上昇が続いています。変動金利は当初の利率が低くても、見直しで上がる可能性があります。例えば1,000万円を10年で借りる場合、固定2.2%と変動1.6%の差0.6%は、元金1,000万円に対して年6万円です。この差と将来の上昇の可能性を比べて選びましょう。

創業貸付をくわしく

道内で創業する方や創業後5年未満の方向けの区分です。信用保証協会の保証が必須で、区分(1)〜(3)は創業関連保証(保証料率年0.86%)、(4)はスタートアップ創出促進保証(年1.06%)を使います。

項目内容
対象(1)事業を営んでいない個人で、1か月以内に個人で開業するか、2か月以内に会社を設立して開業する具体的な計画がある方(特定創業支援等事業の支援を受ける場合は6か月以内)
(2)中小企業者が新たに会社を設立して事業を始める場合
(3)個人で開業して5年未満、法人成りして5年未満の方など
(4)スタートアップ創出促進保証の対象者(会社を設立する予定の個人、設立5年未満の会社など)
限度額3,500万円((1)〜(4)の合計)
期間1年超10年以内(据置2年以内。(4)は1年以内で、プロパー融資の同時実行などがあれば3年以内)
固定金利3年以内1.6%、5年以内1.8%、7年以内2.0%、10年以内2.2%
変動金利1.6%(返済期間3年超に限る)
信用保証必須。保証料率は(1)〜(3)が年0.86%(創業関連保証)、(4)が年1.06%(スタートアップ創出促進保証)
自己資金(4)は、保証申込み時点で税務申告を1期終えていない場合、創業資金総額の10分の1以上が必要
(4)のその他の条件無担保で、返済は原則として均等分割。経済産業省への情報提供に同意し、原則3年目・5年目にガバナンス体制のチェックを受ける
申込みあっせん申込み(あっせん機関を通す)

(4)の区分で固定金利を選べるかどうかは、道の資料から確認できませんでした。あっせん機関か取扱金融機関で確認してください。原文は北海道「創業貸付」の融資要領(PDF)です。

札幌で創業する方へ

  • 札幌市内で創業する方は、札幌市の創業・雇用創出支援資金(限度額5,000万円、令和8年10月1日以降の実行分は年2.0%以内、保証料の4分の1以内を市が補給)と、道の創業貸付(3,500万円、返済期間ごとの固定金利)の両方が候補です(札幌市の制度)。
  • 札幌市のさっぽろ創業支援プラザで特定創業支援等事業の支援を受けると、(1)の「開業までの期間」が6か月以内に広がります。
  • 市の制度は取扱金融機関へ直接、道の制度はあっせん機関経由と、申込み先が違います。

経営環境変化対応貸付(中東情勢対策特別枠など)

売上や利益が落ちたとき、原材料などが高騰したとき、災害にあったときに使う区分です。2026年7月には、中東情勢の影響を受けた事業者向けに「中東情勢対策特別枠」が設けられました。

区分主な要件限度額期間(据置)固定金利(年)・保証
経営環境変化対応最近3か月の売上高が前年同期比5%以上減少しているなど、売上または利益の減少5,000万円10年以内(据置2年以内)1.6〜2.2%(変動1.6%)。保証は任意
原料等高騰対応売上原価率などが上がった方など1億円10年以内(据置3年以内)5年以内1.4%、10年以内1.6%。保証必須
認定企業セーフティネット保証または危機関連保証について、市町村の認定を受けた方2億円10年以内(据置3年以内。危機関連保証の対象者は2年以内)5年以内1.4%、10年以内1.6%。保証必須
中東情勢対策特別枠最近3か月の売上高の5%以上の減少、または売上原価率などの上昇(4つの要件のいずれか)1億円(運転資金に限る)10年以内(据置3年以内)。1年以内の短期も可5年以内1.4%、10年以内1.6%。保証必須
災害復旧災害からの復旧のための資金設備8,000万円・運転5,000万円10年以内(据置2年以内)5年以内1.4%、10年以内1.6%。保証必須

取扱期間は、経営環境変化対応と原料等高騰対応が令和9年3月31日まで、中東情勢対策特別枠が2026年7月6日〜2027年1月5日です(北海道「中東情勢対策特別枠」)。

認定企業の区分に必要なセーフティネット保証の認定は、札幌市では札幌中小企業支援センターが受け付けています(セーフティネット保証の認定申請)。公庫の融資と比べたい方は、公庫のセーフティネット貸付をご覧ください。

一般貸付・小規模企業貸付・事業承継貸付の要点

一般貸付

  • 中小企業者等が対象の基本の区分
  • 限度額8,000万円(協同組合等は2億円)、10年以内(据置1年以内)
  • 保証は任意。あっせん申込みのほか、金融機関などへの直接申込みもできる
  • 経営者保証を付けない特別保証を使う法人向けの区分(保証必須)もある

小規模企業貸付

  • 小規模企業者が対象。限度額5,000万円、運転7年以内・設備10年以内(据置1年以内)
  • 固定金利は1.9〜2.5%で、一般貸付より低い水準。保証必須
  • 小口の区分は、既存の保証付き融資と合わせて2,000万円以内

事業承継貸付

  • 議決権株式や事業用資産の取得、個人事業者の相続税・贈与税の納税、事業転換・第二創業などに使える。借換えも含む
  • 限度額1億円、1年超10年以内(据置1年以内)
  • 保証は任意(事業承継特別保証の対象者は必須)。あっせん申込み

事業承継に伴う税金の考え方は事業承継の税務のページで解説しています。

あっせん機関と申込みの流れ

道の制度は、あっせん機関に申込書を出し、あっせん機関が金融機関に取り次ぐ「あっせん申込み」が基本です。あっせん機関は次の4つです。

  • 商工会議所(札幌市内は札幌商工会議所)
  • 商工会
  • 北海道中小企業団体中央会
  • 公益財団法人北海道中小企業総合支援センター
あっせん機関に相談申込書の提出金融機関へあっせん審査(保証付きは協会も)融資の実行

一般貸付や企業体質強化貸付など一部の区分は、金融機関または信用保証協会に直接申し込むこともできます。札幌商工会議所は、道の制度融資のあっせん・受付を市内5支所(中央・西・札幌駅北口・豊平・白石)で行っています(札幌商工会議所の制度融資の案内)。道の担当は、北海道経済部地域経済局中小企業課 金融係(011-204-5346)です。書類を含めた流れは制度融資の申込みの流れと必要書類で解説しています。

札幌市の制度との違い

比べる点北海道の制度札幌市の制度
対象道内に事業所がある中小企業者等(許認可が必要な事業はその許認可を持ち、信用保証協会の保証対象業種を営む方)札幌市内で事業を営む方
申込み先あっせん機関経由が基本(一部の区分は直接)取扱金融機関へ直接
利率の示し方返済期間ごとの固定金利と、3年超で選べる変動金利資金ごとの上限利率(年○%以内)。固定か変動かは取扱金融機関で確認
利率の見直し固定金利は完済まで変わらない。変動金利は毎年4月1日・10月1日に見直し新たに実行する融資の利率を原則4月1日・10月1日に改定(令和8年10月1日以降の実行分は各0.3%引上げ)
保証料の補給事業所のある市町村が独自に補助している場合がある3つの資金で市が補給(4分の1以内、または2分の1)
創業向けの資金創業貸付(3,500万円)創業・雇用創出支援資金(5,000万円)

道は、市町村が行っている保証料補助・利子補給の制度の一覧を公表しています(北海道が公表している市町村の制度の一覧)。令和8年9月7日現在の一覧に札幌市は載っていません。石狩・江別・北広島など近郊の市町村で事業をする方は、自分の市町村が載っているか確認しましょう。

会計事務所の視点

札幌市内の事業者は、市と道の両方の制度が候補になります。比べるときは、利率だけでなく、固定か変動か、保証料と補給の有無、申込みの手間と日数をそろえて並べると判断しやすくなります。

あっせん申込みでは、あっせん機関・金融機関・信用保証協会と関わる窓口が増えます。書類の数字がずれていると説明に手間取るため、計画書と資金繰り表は1つの資料に統一し、どの窓口にも同じ数字で説明できるようにしておきましょう。

信用保証協会の基本:保証限度額・保証割合・保証料

信用保証協会は、中小企業が金融機関から借りるときに公的な保証人となる機関で、北海道では北海道信用保証協会(本店:札幌市中央区大通西14丁目)が担っています。保証の上限は普通保証2億円・無担保保証8,000万円で、保証を受けると信用保証料がかかります(ほかに手数料はかかりません)。一般の保証の料率は9つの区分に分かれ、責任共有制度の対象なら年0.45〜1.90%です。

信用保証協会の役割と、利用できる人

信用保証協会の保証があると、金融機関は返済が滞ったときに協会から弁済を受けられるため、一般に実績や担保の少ない事業者にも貸しやすくなります。北海道信用保証協会を利用できるのは、北海道内で事業をする個人・法人です。

  • 保証の対象は、保証対象業種の事業に使う運転資金・設備資金です。対象にならない業種もあるため、事前に確認します。
  • 返済が続けられなくなると、協会が借り手に代わって金融機関へ返済します(代位弁済)。一般的なしくみとして、その後は協会に返していくことになり、返す義務がなくなるわけではありません。
  • 保証の審査は、金融機関とは別に協会が行います。担当者の訪問や、来所での面談があります。

よくある誤解

  • 「保証協会がお金を貸してくれる」:貸すのは金融機関で、協会は返済を保証する機関です。
  • 「保証が付けば返さなくてよい」:協会が代わりに返済した後は、協会に返していきます(一般的なしくみ)。
  • 「保証料は利息に含まれている」:保証料は、利率とは別にかかります。

保証限度額

1人(1社)が受けられる保証には上限があります。北海道信用保証協会の保証限度額は次のとおりです。

2億円普通保証組合等は4億円
8,000万円無担保保証担保を提供しない保証の上限
2,000万円無担保無保証人保証(特別小口)無担保保証8,000万円の内数

国の信用保険のしくみでは、普通保険2億円と無担保保険8,000万円を合わせた2億8,000万円(組合は4億8,000万円)が、一般の保証の上限です。セーフティネット保証や危機関連保証は、この一般の保証とは別枠で利用できます。個々の保証制度にも限度額があり、例えば創業関連保証は3,500万円です。

保証割合:責任共有制度(80%)と100%保証

保証付き融資で返済が滞ったときの負担は、原則として協会が80%、金融機関が20%です。これを責任共有制度といい、平成19年10月に始まりました。ただし、創業者や小規模事業者向けの保証などは、協会が100%を保証します。

保証割合主な保証
80%(責任共有制度の対象)一般の保証、セーフティネット保証5号など
100%(責任共有制度の対象外)創業関連保証(再挑戦支援保証を含む)、無担保無保証人保証(特別小口)、小口零細企業保証、セーフティネット保証1〜4号・6号、危機関連保証、災害関係保証、事業再生保証など

北海道信用保証協会の責任共有制度の資料と、北海道経済産業局のセーフティネット保証の案内による。経営力強化保証と事業再生計画実施関連保証は、100%保証の借入を同額以内で借り換える場合に限り、対象外になります。

  • 金融機関の負担のしかたには、協会が融資額の80%を保証する「部分保証方式」と、協会が100%を保証して金融機関が実績に応じた負担金を払う「負担金方式」の2つがあります。
  • 平成30年の見直しでも、小規模事業者と創業者は100%保証の対象のまま据え置かれました。
  • 80%保証では金融機関も損失の一部を負うため、一般に金融機関自身の審査も重視されます。
  • 保証料率も保証割合で分かれ、同じ区分なら100%保証のほうが高く設定されています(下の表)。

保証人・担保・手数料

連帯保証人
法人の代表者以外の連帯保証人は、原則として不要です。
経営者保証(代表者の保証)
新規の保証で代表者の保証を不要にできるケースとして、協会は「金融機関連携型」「財務型」「担保型」の3つを示しています。このほか、保証料率の上乗せと引き換えに経営者保証を付けない事業者選択型経営者保証非提供制度(法人のみ)や、スタートアップ創出促進保証があります(知っておきたい保証制度)。
担保
担保を提供せずに受けられる保証は、無担保保証の8,000万円までです。創業関連保証のように、担保が不要な制度もあります。
手数料
信用保証料のほかに、手数料はかかりません。

保証の内容は北海道信用保証協会の保証内容の案内で確認できます。

保証料率の9区分

一般の保証の料率は、9つの区分に分かれています。区分①が最も高く、区分⑨が最も低い料率です。区分は、一般に決算書の財務内容などをもとに判定されます。

料率区分責任共有制度の対象(80%保証)責任共有制度の対象外(100%保証)
①年1.90%年2.20%
②年1.75%年2.00%
③年1.55%年1.80%
④年1.35%年1.60%
⑤年1.15%年1.35%
⑥年1.00%年1.10%
⑦年0.80%年0.90%
⑧年0.60%年0.70%
⑨年0.45%年0.50%

北海道信用保証協会の一般の保証の料率(令和8年6月1日現在)。出典は北海道信用保証協会の保証料率表(PDF)と保証料の案内です。

  • 区分の差は金額で見る:例えば1,000万円を1年後に一括で返す場合、区分⑤(年1.15%)なら115,000円、区分③(年1.55%)なら155,000円で、区分が2つ違うだけで4万円の差になります(一括返済の式による概算)。
  • 決算前の創業者などは区分⑤:創業後や法人成り後で、まだ決算期が来ていない場合は区分⑤が適用されます(責任共有制度の対象なら年1.15%)。
  • 割引:不動産などの担保を提供する場合(有担保)と、会計参与を置いている会社は、それぞれ0.1%割り引かれます(両方で最大0.2%)。有担保の割引は、ABL保証(売掛金や在庫などを担保にする融資の保証)とセーフティネット保証には使えません。
  • 制度ごとの料率:9区分とは別に料率が決まっている保証もあります。例えば創業関連保証は年0.86%、スタートアップ創出促進保証は年1.06%です。セーフティネット保証など、ここに載せていない保証の料率は、協会の料率表か取扱金融機関で確認してください。

保証料の計算の考え方

保証料は、保証する金額・料率・期間で決まります。計算のしかたは、期日にまとめて返す「一括返済」か、毎月などに分けて返す「分割返済」かで変わります。

一括返済の場合

期日まで残高が変わらないので、計算は単純です。

計算式(一括返済の場合)

保証料 = 保証金額 × 保証料率(年) × 保証期間の月数 ÷ 12

例:1,000万円を6か月後に一括で返す融資で、料率が年1.15%(区分⑤・責任共有制度の対象)の場合
1,000万円 × 1.15% × 6 ÷ 12 = 57,500円

分割返済の場合

分割返済では、返済が進むにつれて残高が減ります。そのため保証料も、一般に残高の減り方を反映した係数(返済回数や据置期間などで変わる)を使って計算するとされます。

  • 同じ金額・期間・料率なら、一般に一括返済の式で計算した額より少なくなります。一括返済の式で出した額は、多めに見た上限の目安として使えます。例えば500万円・3年・年1.15%なら、一括返済の式では172,500円で、分割返済の実際の保証料はこれより少なくなります。
  • 据置期間が長いほど、残高が減らない期間が長くなるため、保証料は多くなります。
  • 係数の値は協会や金融機関で確認し、申込み前に保証料の見積りを出してもらうのが確実です。支払いのタイミングや方法も、あわせて確認しましょう。

札幌市の創業・雇用創出支援資金などは、この保証料の一部を市が補給します(札幌市の制度)。公庫の融資と比べた実質的な負担の試算は、公庫と制度融資の比較・併用のしかたで紹介しています。

会計処理のポイント

信用保証料は、支払った年に全額を費用にするのではなく、保証期間に応じて按分して費用にします(前払費用・長期前払費用)。消費税は非課税です。分割で払う保証料は、各回の支払いが1年分の対価とは限らないため、短期前払費用の特例に当たらない場合がある点にも注意します。仕訳の例は借入金の仕訳 完全ガイドと借入金の会計・税務の要点で解説しています。

申込み方法と審査の流れ

保証の申込み方法は2つあります。取引のある金融機関があるかどうかで選びます。

①金融機関経由保証

取引のある金融機関に融資を申し込み、金融機関が協会に保証を申し込みます。

②あっせん保証

金融機関と取引のない方が、協会や申込受付機関に直接申し込みます。協会が信用保証書を付けて、希望する金融機関に融資をあっせんします。

  1. 保証の申込み

    ①か②の方法で申し込みます。創業関連保証では、協会所定の創業計画書、開業届・登記事項証明書・定款、許認可書、自己資金を確認できる書類、見積書、賃貸借契約書などが書類の例として示されています。

  2. 審査(面談)

    協会の担当者が事業所を訪問したり、来所して面談したりします。事業の内容、資金の使いみち、返済の見通しを自分の言葉で説明できるようにしておきます。

  3. 保証承諾

    保証が決まると、協会が金融機関に信用保証書を送ります。

  4. 融資の実行

    金融機関から融資が実行されます。

  5. 返済

    返済は金融機関に行います。保証の後も、協会の担当者が定期的に訪問します。

審査にかかる日数の目安は、協会のサイトでは示されていません。開業日や支払日から逆算し、余裕をもって申し込みましょう。手順の原文は北海道信用保証協会の創業者向けの利用の流れ、制度融資全体の流れは制度融資の申込みの流れと必要書類で確認できます。

保証付きで借りた後に知っておくこと

返済が苦しくなったら
早めに借入先の金融機関に相談します。保証付き融資の返済条件を変えるときは、一般に金融機関を通じて協会とも調整することになります(条件変更(リスケジュール)の進め方)。
借換え・一本化
複数の保証付き融資をまとめる借換保証があります。保証期間は10年以内で、条件変更改善型は15年以内です(知っておきたい保証制度)。
繰上返済
期日より前に完済すると、払い済みの保証料の一部が戻る場合があります(一般論)。扱いは協会や金融機関で確認してください(繰上返済と借換えの判断)。

札幌の相談窓口

窓口場所・連絡先内容
北海道信用保証協会 本店札幌市中央区大通西14丁目1番地札幌市内の窓口は本店だけです(支店は函館・旭川・帯広など道内9か所)
創業相談(本店 企業支援課)011-241-5605/平日8時55分〜17時10分札幌市・石狩地域の方向け。創業前から何度でも無料で相談でき、予約なしでも受け付けています
夜間経営相談窓口本店1階/原則として毎月第1・第3火曜日の17時10分〜19時40分無料。これから開業する方も対象です
経営金融相談ダイヤル0120-279-540/平日8時55分〜17時10分経営や資金の相談。オンライン相談とメール相談もあります
札幌中小企業支援センター北海道経済センタービル2階/011-200-5511札幌市の融資制度と信用保証の相談、セーフティネット保証の認定申請の受付

相談窓口の詳細は北海道信用保証協会の創業相談の案内で確認できます(2026年9月25日確認)。

会計事務所の視点

保証料は利息とは別に払うため、表示の利率だけでは負担を比べられません。複数の制度を比べるときは、利率・保証料・自治体の補給をまとめて、返済期間全体の負担で比べましょう。

また、一般の保証の料率区分は財務内容などで決まるため、決算書を整えることは保証料を抑えることにもつながります(一般論)。役員への貸付金や実態のない資産を減らし、月次の試算表を早く作れる体制にしておくと、協会の面談でも説明がしやすくなります。

知っておきたい保証制度(創業・経営者保証なし・経営改善・セーフティネット)

北海道信用保証協会には、一般の保証のほかに、創業、経営者保証を付けない借入、経営改善、業況の悪化や災害といった場面ごとの保証制度があります。自分に合いそうな制度の名前を知っておくと、金融機関との相談が具体的になります。この章の限度額・保証料率は2026年9月25日時点で確認した内容で、制度は改正されることがあります。

主な保証制度の早見表

保証制度こんな方に限度額保証期間(据置)保証料率・主な特徴
創業関連(再挑戦支援)保証創業前〜創業5年未満の個人・会社。事業をやめた経験がある方の再挑戦3,500万円10年以内(据置1年以内)年0.86%。担保不要。100%保証
スタートアップ創出促進保証会社を設立する予定の個人、設立5年未満の会社など(法人向け)3,500万円10年以内(据置1年以内。プロパー融資の同時実行などで3年以内)年1.06%。経営者保証・担保不要
事業者選択型経営者保証非提供制度財務などの要件を満たす法人8,000万円分割返済10年以内(国の補助付きの制度)通常の保証料率に年0.25%または0.45%を上乗せ。限度額・期間は国の補助付きの制度の場合
事業承継特別保証3年以内に事業承継を予定する法人など2億8,000万円一括返済1年以内、分割返済10年以内(据置1年以内)年0.45〜1.90%(専門家による確認の項目を満たすと0.20〜1.15%)。経営者保証を取らない
経営力強化保証金融機関と認定経営革新等支援機関の支援で事業計画をつくり、実行する方普通2億円
無担保8,000万円
一括返済1年以内、分割返済は運転資金5年・設備資金7年以内(据置1年以内)年0.45〜1.75%(信用力に応じた料率より1区分低い)。四半期ごとに進捗を報告
経営改善サポート保証再生・経営改善の計画を実行する方普通2億円
無担保8,000万円
15年以内(据置3年以内)通常の枠とは別枠。事業者の負担は年0.4%(2026年4月1日以降の申込み分、2027年3月31日まで)
モニタリング強化型特別保証認定経営革新等支援機関と連携し、月次の財務・資金繰りを報告する方2億8,000万円10年以内(据置は運転資金1年・設備資金3年以内)年0.45〜1.90%の約2分の1を国が補助し、負担は年0.23〜0.95%(2027年3月31日までの申込み分)
セーフティネット保証(4号・5号など)突発的な災害や、業況の悪い指定業種であることなどで売上が減った方(市町村の認定が必要)普通2億円
無担保8,000万円
—一般の保証とは別枠。4号は100%保証、5号は80%保証
危機関連保証大規模な経済危機・災害などで売上が減った方(発動時に市町村長の認定が必要)普通2億円
無担保8,000万円
10年以内(据置2年以内)別枠。年0.80%。100%保証。発動の有無は要確認
借換保証複数の保証付き融資をまとめたい方など2億8,000万円標準型10年以内、条件変更改善型15年以内新しい資金の上乗せもできる
当座貸越(貸付専用型)根保証業歴3年以上で2期以上申告済みの方など100万円〜
2億8,000万円
根保証期間は1年または2年枠の範囲内で借りて返すことを繰り返せる
特別小口保険(無担保無保証人)従業員20人以下(商業・サービス業は5人以下)の小規模企業者で、道内で1年以上同じ事業を営み、税を完納している方2,000万円—担保・保証人不要。100%保証
小口零細企業保証特別小口と同じ従業員基準の小規模企業者2,000万円原則10年以内(据置1年以内)既存の保証付き融資と合わせて2,000万円以内。担保は原則不要。100%保証

北海道信用保証協会の各制度のページと中小企業庁の資料をもとに作成(2026年9月25日確認)。「100%保証」は責任共有制度の対象外で、保証割合が100%の制度です。「—」は確認した資料に記載がないもの。一般保証の保証料率(9区分)、限度額、責任共有制度のしくみは信用保証協会の基本で説明しています。

創業するとき:創業関連保証とスタートアップ創出促進保証

創業期に使う保証は、主にこの2つです。どちらも担保は要らず、限度額は3,500万円です。大きな違いは、経営者保証の有無、自己資金の条件、保証料率の3点です。2つを並べた比較表は創業融資の3つの選択肢にあります。

創業関連(再挑戦支援)保証

  • 対象:1か月以内に個人で開業する予定の方、2か月以内に会社を設立する予定の方、開業後5年未満の個人、設立後5年未満の会社(事業をしていない個人が設立した会社、事業譲渡で事業を引き継いだ会社など)、分社化する会社などの7つの類型
  • 条件:限度額3,500万円(再挑戦支援保証との合計)、保証期間10年以内(据置1年以内)、原則として均等分割返済、保証料率年0.86%
  • 担保・保証人:担保は不要です。保証人が必要になる場合がありますが、法人代表者以外の連帯保証人は原則として要りません
  • 再挑戦支援保証:以前に自分の事業をやめた経験がある方や、解散した会社で業務執行役員だった方が、もう一度創業するときに使えます

市区町村の特定創業支援等事業の証明を受けると、事業を始める6か月前から利用できるようになります。札幌市では、さっぽろ創業支援プラザで要件を満たすと札幌中小企業支援センターが証明書を発行します(発行まで1〜2週間)。この特例は、札幌市の証明書を持って市外で開業する場合にも使えます。

据置期間は、協会の制度ページでは1年以内です。一方、札幌市の創業・雇用創出支援資金と北海道の創業貸付(スタートアップ創出促進保証の区分を除く)の据置は2年以内とされています。制度融資で使うときの実際の条件は、金融機関か協会に確認してください。

スタートアップ創出促進保証

経営者保証を付けずに創業資金を借りられる、2023年3月15日に始まった国の制度です。国の「経営者保証改革プログラム」(2022年12月)で、スタートアップ・創業の分野の取組みとして打ち出されました。

  • 対象(法人向け):2か月以内に会社を設立して開業する予定の個人(特定創業支援等事業の対象者は6か月以内)、分社化する会社、設立5年未満の会社、個人で開業してから5年未満で法人成りした会社
  • 条件:限度額3,500万円、保証期間10年以内(据置1年以内。プロパー融資を同時に受けるなどの場合は3年以内)、原則として均等分割返済、経営者保証・担保不要
  • 保証料率:年1.06%。創業関連保証(年0.86%)より0.20%高い水準です
  • 自己資金:創業予定の方、または税務申告を1期終えていない方は、創業資金総額の10分の1以上の自己資金が必要です
  • 設立後のチェック:設立3年目と5年目に、ガバナンス体制の整備について中小企業活性化協議会のチェックを受け、結果を金融機関に出します

札幌市の創業・雇用創出支援資金(この保証を使う区分は限度額3,500万円)や、北海道の創業貸付のスタートアップ区分と組み合わせて使えます。保証割合は、国の経営者保証改革プログラムや経済産業省の広報誌では100%と説明されていますが、北海道信用保証協会と中小企業庁の制度ページには記載がありません。気になる方は金融機関に確認してください。

公式ページは北海道信用保証協会「創業関連保証」と「スタートアップ創出促進保証」です。

経営者保証を付けずに借りる

協会の保証付き融資では、法人代表者以外の連帯保証人は原則として不要ですが、代表者本人の保証(経営者保証)は制度や状況によって求められます。協会は、新規の保証で経営者保証を不要にできるケースとして、金融機関連携型・財務型・担保型の3つを示しています。創業期ならスタートアップ創出促進保証、創業後は次の制度が候補です。

事業者選択型経営者保証非提供制度

2024年3月15日に始まった、経営者保証を付けるかどうかを事業者が選べる制度です。対象は法人だけで、個人事業主は使えません(中小企業庁の案内)。

項目内容
主な要件過去2年分の決算書を出す/代表者への貸付金がなく、役員報酬などが社会通念上相当/財務要件(直近の決算で債務超過でない、直近2期の減価償却前経常利益が連続して赤字でない。満たす数で上乗せの幅が変わる)/要件を満たし続けることを誓約し、決算書を出し続ける
保証料の上乗せ財務要件を両方満たせば年0.25%、どちらか一方だけ、または設立後2期分の決算がない場合は年0.45%
国の補助付きの制度上乗せ分の一部を国が補助。2026年4月1日〜2027年3月31日の申込み分は0.05%。限度額8,000万円(セーフティネット保証4号・5号は別枠)、分割返済10年以内

上乗せ分のコストを一括の場合の式(保証金額×料率×年数)で計算すると、1,000万円・5年・上乗せ0.25%なら12万5,000円、国の補助0.05%を差し引くと10万円です(概算)。公庫の経営者保証免除特例制度は上乗せ利率がないため、両方を検討できる場合は比べてみましょう(公庫の担保・保証人)。

このほか、金融機関のプロパー融資にかかる経営者保証の解除を条件にした、時限的な借換えの保証(プロパー融資借換特別保証制度、2027年3月31日まで)もあります。資産超過であることなどが要件です。経営者保証の外し方の全体像は経営者保証を外す・付けない方法で解説しています。

事業承継特別保証

事業承継に使う、経営者保証を取らない保証です。3年以内に事業承継を予定する法人と、令和2年(2020年)1月1日〜令和7年(2025年)3月31日に承継を済ませ、承継から3年たっていない法人が対象です。資産超過であること、EBITDA有利子負債倍率(借入金などの有利子負債から現預金を差し引いた額が、営業利益に減価償却費を足した利益の何倍かを示す指標。計算の細部は協会の定めによります)が10倍以内であることなどの財務要件があります。

限度額は2億8,000万円、保証料率は年0.45〜1.90%で、専門家による確認の項目を満たすと年0.20〜1.15%になります(北海道信用保証協会「事業承継特別保証」)。北海道の制度融資には、この保証の対象者向けの事業承継貸付もあります。承継にかかる税金は事業承継の税金の解説もご覧ください。

計画を立てて伸ばす・立て直すときの保証

事業計画をつくり、金融機関に進み具合を報告することを条件に、保証料が下がったり、国の補助を受けられたりする制度があります。経営力強化保証とモニタリング強化型特別保証は認定経営革新等支援機関(税理士・公認会計士・中小企業診断士など)との連携が要件で、経営改善サポート保証も認定支援機関の計画策定支援などを受けた計画が前提です。

制度向いている場面報告の頻度保証料の扱い
経営力強化保証計画にもとづいて経営力を高めたい四半期ごとに進捗を報告信用力に応じた料率より1区分低い(年0.45〜1.75%)
経営改善サポート保証再生・経営改善の計画を実行する段階にある計画に沿って金融機関に報告本来の料率は年0.80〜1.00%(経営者保証を免除すると1.00〜1.20%)。国の補助で事業者の負担は年0.4%
モニタリング強化型特別保証月次の数字で資金繰りを管理しながら借りたい月次の財務・資金繰りを報告年0.45〜1.90%の約2分の1を国が補助(負担は年0.23〜0.95%)

経営改善サポート保証の負担0.4%は2026年4月1日以降の申込み分で、取扱いは2027年3月31日まで。モニタリング強化型特別保証の補助は2027年3月31日までの申込み分です。

  • 経営改善サポート保証:通常の枠とは別に、普通2億円・無担保8,000万円・特別小口2,000万円の枠があり、保証期間は15年以内(据置3年以内)です。保証割合は80%で、100%保証の借入からの借換えなどは100%です。北海道の制度融資では、企業体質強化貸付がこの保証の対象者向けです(協会「経営改善サポート保証」)。
  • モニタリング強化型特別保証:2026年3月16日に始まった国の制度で、取扱期間は2029年3月31日までです。保証割合は80%です(協会「モニタリング強化型特別保証」)。

経営改善計画づくりの公的な支援(405事業、早期経営改善計画)は経営改善計画と公的な支援制度で解説しています。

売上が落ちた・災害にあったとき

セーフティネット保証

取引先の倒産(1号)、突発的な災害(4号)、業況の悪い業種に属していること(5号)など、1号〜8号の理由で経営が不安定になった中小企業が、一般の保証とは別枠で受けられる保証です。4号は国が指定した災害などの影響で最近1か月の売上高等が前年同月比20%以上減少していることなど、5号は国が指定した業種で最近3か月の売上高等が前年同期比5%以上減少していることなどが要件です。2026年7〜9月期の5号の指定業種は583業種です。

利用には市町村の認定が必要で、札幌市では札幌中小企業支援センターが申請を受け付けています。手順はセーフティネット保証の認定申請(札幌市)で説明します。

危機関連保証

大規模な経済危機や災害などの際に発動される保証で、売上の減少などについて市町村長の認定を受けた方が対象です。通常の保証とは別枠で、普通2億円・無担保8,000万円・無担保無保証人2,000万円の枠があり、保証期間10年以内(据置2年以内)、保証料率は年0.80%、100%保証です。2026年9月25日時点で発動されているかは確認できていないため、利用を考える場合は協会や金融機関に確認してください。

借換保証と緊急短期資金保証

  • 借換保証:複数の保証付き融資を一本にまとめるときなどに使い、新しい資金を上乗せすることもできます。保証期間は、標準型が10年以内(据置1年以内)、条件変更改善型が15年以内(据置1年以内、新しい資金を含む場合は2年以内)です(繰上返済と借換えの判断)。
  • 緊急短期資金保証:自然災害などの被害を受けた事業者向けに、協会が独自の制度として設けている保証です。平均月商の1か月分以内を、最長12か月で借りられます。

小規模事業者向けの保証と当座貸越

  • 特別小口保険(無担保無保証人):従業員20人以下(商業・サービス業は5人以下)で、道内で1年以上同じ事業を営み、所得税・事業税などを納期限どおりに納めている方が、担保・保証人なしで2,000万円以内の保証を受けられます。
  • 小口零細企業保証:同じ従業員基準の小規模企業者が、既存の保証付き融資と合わせて2,000万円以内で使えます。札幌市の小口資金は、この保証を使うことが条件です。
  • 当座貸越(貸付専用型)根保証:決められた枠の中で、必要なときに借りて返すことを繰り返せる借り方に付ける保証です。業歴3年以上で2期以上申告済み、申込み先の金融機関と6か月以上の取引があることなどが要件で、担保は5,000万円以内なら不要です(銀行融資の種類)。

協会のサイトに載っているその他の保証(一部)

保証主な要件・特徴限度額
協調融資型保証(スクラム5000)業歴2年以上・2期以上申告など。保証額の5割以上のプロパー融資を同時に受ける5,000万円
協調支援型特別保証(協調特別)原材料高・物価高・人手不足などの影響を受ける方。保証額の1割以上のプロパー融資を同時に受けるなど。取扱いは2028年3月31日まで2億8,000万円
長期経営資金保証(やくしん)同じ事業を3年以上続け、金融機関との取引が1年以上。運転資金3〜15年・設備資金3〜20年(据置6か月以内)。1件2,000万円以上2億円
健康宣言企業応援保証(すこやか北海道)協会けんぽ北海道支部の健康事業所宣言の認定を受けた方。保証料率は10%割引の年0.40〜1.71%2億8,000万円
未来につなぐ地域社会応援保証(みらいにつなぐ)北海道SDGs推進ネットワーク、くるみん・えるぼしなどの認定・登録を受けた方など。保証料率は年0.40〜1.71%の9段階2億8,000万円

協会が独自制度と明記しているのは緊急短期資金保証(前の節)で、この表の制度が全国共通か協会独自かは確認できていません。「プロパー融資」は保証を付けない金融機関の融資です。要件は協会の制度ページで確認してください。

制度融資とセットで使う保証

札幌市・北海道の制度融資には、特定の保証制度を使う人向けの資金や区分があります。使いたい保証が決まっていれば、制度融資の側から探すこともできます。

保証制度組み合わせる制度融資の例
創業関連保証北海道「創業貸付」(スタートアップ区分以外。保証料率年0.86%)
スタートアップ創出促進保証札幌市「創業・雇用創出支援資金」のスタートアップ区分(限度額3,500万円、保証が必須)、北海道「創業貸付」のスタートアップ区分(保証料率年1.06%)
小口零細企業保証札幌市「小口資金」(この保証が必須)
セーフティネット保証札幌市「景気対策支援資金」(保証料の4分の1以内を市が補給)、北海道「経営環境変化対応貸付」の認定企業向けの区分
危機関連保証北海道「経営環境変化対応貸付」の認定企業向けの区分
事業者選択型(国の補助付き)北海道「一般貸付」のうち、この保証の対象になる法人向けの区分
経営改善サポート保証北海道「企業体質強化貸付」
事業承継特別保証北海道「事業承継貸付」の事業承継特別保証の対象者向けの区分

各資金の限度額・利率は札幌市の制度と北海道の制度の章を参照してください。

会計事務所の視点

保証制度の多くは、決算書や月次の数字、計画の提出を前提にしています。経営力強化保証やモニタリング強化型特別保証は認定経営革新等支援機関と連携した計画づくりや報告が、事業者選択型経営者保証非提供制度は代表者への貸付金がないことや役員報酬が社会通念上相当であることが要件です。

試算表を毎月つくれる体制、法人と個人のお金の区分け、決算書の見直しを先に進めておくと、選べる制度の幅が広がります。どの制度が使えそうかは、直近の決算書と試算表を持って取引金融機関に相談すると具体的に分かります。

公庫と制度融資の比較・併用のしかた

日本政策金融公庫(以下、公庫)の融資は保証料がかからない固定金利で、融資決定までの平均日数も公表されています。制度融資は利率が低めに設定されている一方で信用保証料がかかるため、比べるときは「金利+保証料率(札幌市の一部の資金は補給を差し引く)」で考えます。必要額が大きい創業時は、両方を並行して進める併用も選択肢です。

公庫と制度融資の違い

比べる点公庫(国民生活事業)制度融資(札幌市・北海道+北海道信用保証協会)
窓口公庫の支店。札幌市内は札幌支店・札幌北支店(個人は事業所、法人は登記上の本店所在地で担当の支店が決まる)札幌市は取扱金融機関(原則として市内の店舗)に直接。北海道は商工会議所などのあっせん機関を通すのが基本
貸し手公庫が直接貸す民間の金融機関が貸し、保証協会が保証を付ける(保証が任意の資金もある)
金利の水準2026年9月1日現在、無担保・税務申告2期未了の基準利率は年3.75〜5.35%(2期終了は3.80〜5.40%)。毎月のように改定される札幌市は上限利率で、例えば創業・雇用創出支援資金は令和8年9月30日までの実行分が年1.70%以内、10月1日以降の実行分が年2.0%以内。北海道は期間別に決まる(例:令和8年度の創業貸付の固定金利は年1.6〜2.2%)
金利の見直し固定金利(契約時の金利が最後まで変わらない)北海道は、固定金利なら完済まで変わらず、変動金利(期間3年超のときだけ選べる)は毎年4月1日・10月1日に見直し。札幌市は固定か変動かが市の資料に明記されていない
保証料かからない保証を付けるとかかる(例:創業関連保証は年0.86%、一般保証は信用力に応じて年0.45〜1.90%)。札幌市の一部の資金は保証料の一部を市が補給
融資までの目安融資決定まで平均2〜3週間程度(創業の場合は平均3週間程度)公表された目安はない。金融機関と保証協会の両方の審査がある
限度額の例新規開業・スタートアップ支援資金7,200万円、一般貸付は運転資金・設備資金とも4,800万円札幌市の創業・雇用創出支援資金5,000万円、北海道の創業貸付3,500万円など資金ごとに決まる。一般の保証の限度額は普通2億円・無担保8,000万円
経営者保証創業期は原則として無担保・無保証人。個人営業は原則として無保証人。法人は経営者保証免除特例制度(上乗せ利率なし)法人代表者以外の連帯保証人は原則不要。スタートアップ創出促進保証(年1.06%)や事業者選択型経営者保証非提供制度(年0.25%か0.45%の上乗せ)なら経営者保証なし
その後の取引公庫との取引実績になる民間の金融機関との融資取引が始まり、返済の実績を積める(一般論)

金利・保証料率は記載した時点の値で、改定されます(公庫「金利(国民生活事業)」、北海道信用保証協会「保証料について」)。札幌市の制度の金利の種類は取扱金融機関で確認してください。各資金の条件は札幌市・北海道の章、保証料率の区分は信用保証協会の基本で説明しています。

経営者保証を付けない場合のコスト

方法追加のコスト主な条件
公庫の経営者保証免除特例制度上乗せ利率なし法人と代表者の一体性の解消を公庫が確認できることなど
スタートアップ創出促進保証保証料率は年1.06%(創業関連保証の年0.86%より0.20%高い)設立予定〜設立5年未満の法人など。税務申告1期未了なら創業資金総額の10分の1以上の自己資金
事業者選択型経営者保証非提供制度保証料率に年0.25%か0.45%を上乗せ(2026年4月〜2027年3月の申込み分は国が0.05%を補助する制度もある)法人のみ。代表者への貸付金がない、財務要件など

公庫の要件は公庫「経営者保証免除特例制度」、保証協会の制度は知っておきたい保証制度を参照してください。

実質コストの試算:1,000万円を5年借りると

利率だけを見ると制度融資が低く見えますが、保証料を足すと差は縮まります。同じ前提で3つを並べると、次のようになります。

試算例 創業期に1,000万円を5年で借りる場合架空の事例です

前提(すべて仮定の概算)

  • 比べやすくするため、5年間元金を返さず、残高が1,000万円のままと仮定した単純計算です。保証料は一括の場合の式(保証金額×保証料率×年数)で計算します。
  • 公庫:新規開業・スタートアップ支援資金。無担保・2期未了の基準利率の幅の下限(年3.75%、2026年9月1日現在)から、創業支援貸付利率特例による引下げ(原則0.65%。雇用の拡大を図る場合は0.9%)のうち0.65%を引いた年3.10%と仮定。合算した概算の利率で、実際の利率は申込み時に確認が必要です。
  • 札幌市:創業・雇用創出支援資金を上限利率の年2.0%(令和8年10月1日以降の実行分)で借り、創業関連保証(年0.86%)を付ける。市の補給は上限の4分の1とする。
  • 北海道:創業貸付を固定金利の年1.8%(5年以内)で借り、創業関連保証(年0.86%)を付ける。
項目公庫札幌市北海道
金利(年)3.10%2.0%1.8%
保証料率(年)なし0.86%0.86%
5年間の利息155万円100万円90万円
5年間の保証料なし43万円43万円
市の保証料補給対象外−10万7,500円見込まない
負担の合計155万円132万2,500円133万円
金利+保証料率(年)3.10%2.645%2.66%

札幌市で補給がない場合は、負担の合計が143万円(年2.86%)です。

ここがポイントこの前提では、保証料を足しても制度融資のほうが負担は軽くなります。ただし公庫で特別利率A(女性・35歳未満・55歳以上など)にも当てはまると、特別利率Aの幅の下限(年3.35%、2026年9月1日現在)から0.65%を引いて、単純計算の概算で年2.70%になります。5年間では135万円で、補給がない場合の札幌市(143万円)より低くなります。どちらが有利かは、その人の条件で変わります。

この試算を読むときの注意

  • 公庫は公表された幅の下限、札幌市は上限利率で計算しています。公庫の実際の利率は返済期間などで決まり、札幌市の利率は上限以下になるため、どちらも申込み時に確認します。
  • 札幌市の補給は「4分の1以内」なので、実際の補給額はこれより少ない場合があります。
  • 毎月元金を返す実際の返済では、残高が減るぶん利息は少なくなります。例えば元金均等返済(60回・据置なし)なら、利息の合計は上の表の約半分(公庫の年3.10%で約78.8万円、札幌市の年2.0%で約50.8万円)です。
  • 分割返済の保証料も、一般に残高の減り方を反映した係数を使って計算されるとされ、表の43万円より少なくなります。係数は返済方法などで異なるため、正確な金額は金融機関・保証協会で確認してください(保証料の計算の考え方)。

前提をそろえずに足さない

利息を元金均等返済で計算し(例:札幌市の年2.0%で約50.8万円)、保証料を一括の式(43万円)で計算して足すと、保証料だけを「残高が減らない前提」で多めに見積もることになり、比較がゆがみます。比べるときは、上の表のように同じ前提で計算するか、「金利+保証料率」の年率どうしで比べましょう。

創業時の併用のしかた

必要額が1つの制度の限度額を超えるときや、設備資金と運転資金で使いやすい制度が違うときは、公庫と制度融資を並行して進める方法があります。併用を成り立たせるポイントは、「使いみちの分け方」「窓口への伝え方」「返済の合計」の3つです。

使いみちで分け、同じ費用を重ねない

  • 例えば内装工事と設備は公庫、開業後の仕入れや人件費などの運転資金は制度融資のように分けると、双方に説明しやすくなります。
  • 見積書ごとにどちらで借りるかを決め、同じ見積書で両方に申し込まないようにします。
  • 札幌市の創業・雇用創出支援資金で設備資金を借りる場合、対象は市内での投資です。
  • 同じ資金は、創業する方(創業から3か月以内を含む)の融資額が必要額の9割以内です。公庫と組み合わせるときの必要額の考え方は、取扱金融機関に確認しておきましょう。

それぞれの窓口への伝え方

  1. 最初の相談で併用の予定を伝える

    もう一方にも申し込む予定であること、それぞれの希望額と使いみちを、最初の相談の段階で伝えます。

  2. 計画書の調達欄に両方を書く

    公庫の創業計画書の「必要な資金と調達方法」には、公庫からの借入と「他の金融機関等からの借入」を書く欄があります。調達の合計を必要な資金の合計と一致させます。

  3. 両方の計画書の数字をそろえる

    売上の見込み、経費、必要な資金の内訳を、どちらに出す計画書でも同じにします。

  4. 結果が出たら、もう一方にも知らせる

    片方の融資が決まった、減額になったなど、状況が変わったら早めに伝えます(一般論)。

返済の合計が利益でまかなえるか

例えば、公庫で600万円を7年(84回)、札幌市の制度融資で400万円を5年(60回)、どちらも元金均等返済・据置なしで借りたとします(架空の例。制度融資の保証料は別)。毎月の元金返済は約13.8万円(600万円÷84回+400万円÷60回)で、1回目は利息(公庫年3.10%・札幌市年2.0%と仮定)を加えて約16.0万円になります。1年間の元金返済は約165.7万円です。

元金の返済は経費にならないため、税引後の利益と減価償却費の合計(個人事業は家計費を差し引いた後の額)でまかなえるかを確かめます。据置期間を付けると、据置が終わった月から返済額が増えます。2つの借入で据置の終わる時期がずれると返済額が段階的に増えるので、資金繰り表に月ごとに入れておきましょう(返済原資の考え方)。

審査は別々に進むため、片方だけが決まる、減額になるといったことも起こり得ます。優先する支払いと後回しにできる支払いを決め、開業日にも余裕を持たせておくと慌てずに済みます。どちらを中心にするかの選び方は創業融資の3つの選択肢で整理しています。

会計事務所の視点

  • 信用保証協会には、保証料のほかに手数料はかかりません。金融機関の事務手数料の有無は、申込み先で確認しましょう。
  • 金銭消費貸借契約書は印紙税の課税文書です。電子契約(公庫の電子契約サービスなど)で結ぶ場合は収入印紙は要りませんが、書面で契約する場合は必要です。
  • 信用保証料は保証期間に応じて按分して費用にします(前払費用・長期前払費用)。消費税は非課税です。仕訳は借入金の仕訳 完全ガイドで解説しています。

セーフティネット保証の認定申請(札幌市)

セーフティネット保証は、突発的な災害や、業況の悪い業種に属していることなどで売上が減った中小企業が、一般の保証とは別枠で信用保証協会の保証を受けられる制度です。使うにはまず市町村の認定が必要で、札幌市では札幌中小企業支援センターが申請を受け付けています。5号の指定業種は2026年7〜9月期が583業種で、10月以降は最新のリストで確認します。

583業種5号の指定業種(2026年7〜9月期)経済産業省 2026年6月11日発表
5%以上5号:最近3か月の売上高等の減少(前年同期比)指定業種であることが前提
20%以上4号:最近1か月の売上高等の減少(前年同月比)指定された災害などが対象

1号〜8号のしくみ

号対象になる主な場面
1号取引先が倒産した
2号取引先がリストラなどで事業を縮小した
3号事故などの突発的な事象が起きた
4号自然災害などの突発的な災害が起きた
5号全国的に業況が悪い業種として国が指定した業種に属している
6号取引している金融機関が破綻した
7号金融機関の合理化にともなって取引が縮小した
8号借入金の債権が整理回収機構に譲渡された

中小企業庁「セーフティネット保証制度」の概要をもとに作成。保証割合は1〜4号・6号が100%、5号が80%です。

セーフティネット保証は、一般の保証とは別枠で、普通2億円・無担保8,000万円(6号の普通保証は3億円)まで受けられます。すでに保証付きの借入がある会社でも、一般の枠とは別に使えるのが特徴です。保証料率は国の基準でおおむね1%以内とされ、不動産などの担保による保証料の割引は使えません。具体的な料率は金融機関か協会で確認してください。

4号と5号の要件

項目4号(突発的災害)5号(業況の悪化している業種)
売上高等の要件最近1か月の売上高等が前年同月比20%以上減少し、その後2か月を含む3か月も同様に減る見込み最近3か月の売上高等が前年同期比5%以上減少している、または原油などの仕入価格が20%以上上がって価格に転嫁できていない、など
指定の状況2026年9月18日更新の中小企業庁の指定案件一覧に、北海道・札幌市の案件はない2026年7〜9月期は583業種。10〜12月期のリストは2026年9月16日に公表済み
保証割合100%80%

北海道信用保証協会のセーフティネット保証5号・4号のページ、中小企業庁の指定の一覧をもとに作成(2026年9月25日確認)。

5号の指定業種は、3か月ごとの期間を区切って指定されます。2026年7〜9月期の583業種は、中東情勢を踏まえた臨時の業況調査を反映したものです。10〜12月期の指定業種は2026年9月16日に公表されています。10月1日以降に申請する場合は、最新の指定業種リストで自社の業種を確認してください(中小企業庁「セーフティネット保証5号」)。

5号の売上の比べ方(架空の例)

前年の7〜9月の売上高が3,000万円なら、5%減少のラインは2,850万円です。今年の7〜9月が2,800万円なら約6.7%の減少で、業種が指定されていれば数字の要件を満たします。どの3か月を比べるか、複数の事業を営んでいる場合にどう判定するかは、申請の前に窓口で確認しましょう。

札幌市での認定申請の流れ

認定は市町村が行います。法人は本店の登記地、個人は事業所の所在地の市町村に申請します。札幌市の窓口は札幌中小企業支援センターです。

  1. 要件に当てはまるか確認する

    5号なら指定業種のリストに自社の事業が入っているか、4号なら指定案件の一覧を確認し、売上高等の減少率を計算します。

  2. 売上高等の資料をそろえる

    札幌市では令和6年(2024年)12月1日から、売上高等を確認できる資料の添付が必須です。比べる期間の月別の売上がわかる試算表や売上の帳簿などを用意します。申請書の様式や資料の詳細は、札幌市のページか窓口で確認してください。

  3. 札幌中小企業支援センターに申請する

    北海道経済センタービル2階の窓口で受け付けています。受付は平日9:00〜12:00・13:00〜16:30で、予約は不要です(札幌市「セーフティネット保証」)。

  4. 認定書を受け取る

    認定書の有効期間は札幌市のページに記載がないため、受け取るときに確認し、早めに次の手続きに進みます。

  5. 金融機関に保証付き融資を申し込む

    認定書を添えて、取引金融機関に申し込みます。取引のある金融機関がない場合は、協会に直接相談して金融機関を紹介してもらう「あっせん保証」もあります。

  6. 保証協会の審査を経て融資

    協会の審査で保証が承諾されると、信用保証書が金融機関に送られ、融資が実行されます。

認定を受けても融資が決まったわけではありません

市町村の認定は、セーフティネット保証を申し込める条件に当てはまることの確認です。保証の承諾や融資の実行は、協会と金融機関の審査で決まります。返済の見通しを説明できるように、売上が減った理由と今後の対策もまとめておきましょう。

認定を受けた後に使える主な融資

制度限度額期間(据置)利率保証など
札幌市 景気対策支援資金5,000万円10年以内(据置2年以内)上限年1.90〜2.10%(令和8年9月30日までの実行分)、年2.2〜2.4%(10月1日以降の実行分)セーフティネット保証の利用が前提。保証料の4分の1以内を市が補給
北海道 経営環境変化対応貸付(認定企業向けの区分)2億円10年以内(据置3年以内。危機関連保証の対象者は2年以内)固定金利で5年以内年1.4%、10年以内年1.6%保証が必須。セーフティネット保証または危機関連保証の認定を受けた方が対象
参考:公庫 経営環境変化対応資金7,200万円設備資金20年以内、運転資金10年以内(据置3年以内)基準利率。要件に当てはまれば特別利率Q(固定金利)保証料はかからない。公庫の8つの要件のいずれかに当てはまることが必要

札幌市の景気対策支援資金には、最近3か月の売上総利益額が前年同期比5%以上減った方向けの「原油・原材料高騰等対策特別枠」(取扱いは令和9年3月31日まで)もあります。北海道には中東情勢対策特別枠(取扱いは2026年7月6日〜2027年1月5日)もあります。各制度の詳細は札幌市・北海道の章と、公庫のセーフティネット貸付を参照してください。

札幌中小企業支援センター

  • 所在地:札幌市中央区北1条西2丁目 北海道経済センタービル2階
  • 電話:011-200-5511
  • セーフティネット保証の認定申請の受付:平日9:00〜12:00・13:00〜16:30(予約不要)
  • 札幌市の融資制度や信用保証協会の保証についての相談もできます

会計事務所の視点

認定申請では、前年と比べた月別の売上を正確に示す必要があります。月次の試算表を毎月締めておけば、売上が落ち始めた時点ですぐに要件を確認でき、申請書の数字と決算書・試算表の食い違いも防げます。

新しい借入で乗り切れるのは、売上の回復が見込める場合です。すでに返済が重く、回復の見通しが立たない場合は、借り増しより先に返済条件の見直しも検討しましょう(条件変更(リスケジュール)の進め方)。

制度融資の申込みの流れと必要書類

札幌市の制度融資は取扱金融機関に直接、北海道の制度融資は商工会議所などのあっせん機関を通して申し込むのが基本です。信用保証協会の保証を付ける場合は、金融機関の審査に加えて協会の審査(面談や訪問を含む)があり、保証が承諾されてから融資が実行されます。書類を早めにそろえ、支払いの予定日から逆算して動きましょう。

事前相談書類の準備申込み金融機関・協会の審査保証承諾融資実行

札幌市の制度融資:取扱金融機関へ直接申し込む

札幌市内で事業を営んでいることが条件です。申込み先は市の取扱金融機関で、受付は原則として札幌市内の店舗です。市があっせんする手続きの案内はないため、金融機関への相談が出発点になります(札幌市の融資制度の利用案内)。

  1. 使う資金を相談する

    必要額・使いみち・返済期間を整理し、取扱金融機関に使えそうな資金を相談します。制度についての相談は札幌中小企業支援センターでもできます。

  2. 事業計画書と添付書類をそろえる

    札幌中小企業支援センターは、札幌市の制度融資に使う事業計画書の作成をサポートしています(予約制、初回は1〜1.5時間程度)。

  3. 取扱金融機関に申し込む

    資金ごとの融資申請書に、下の表の書類を添えて出します。

  4. 金融機関の審査と保証の申込み

    保証を付ける場合は、金融機関が協会に保証を申し込みます。創業・雇用創出支援資金のスタートアップ区分、小口資金、景気対策支援資金は保証が必須です。

  5. 保証協会の審査

    協会の担当者による訪問や、来所での面談があります。事業の内容と返済の見通しを、自分の言葉で説明できるようにしておきます。

  6. 保証承諾・融資実行

    保証が承諾されると協会から信用保証書が金融機関に送られ、融資が実行されます。保証料の補給の対象になる資金(創業・雇用創出支援資金、景気対策支援資金、事業革新支援資金の事業再構築区分)かどうかも確認しておきましょう。

札幌市の制度の利率は実行日で区切られ、令和8年10月1日以降に実行される融資は各資金とも0.3%引き上げられます(例:創業・雇用創出支援資金は年1.70%以内から年2.0%以内へ)。

北海道の制度融資:あっせん機関を通して申し込む

道内に事業所がある中小企業者などが対象で、許認可が必要な事業はその許認可を持っていること、北海道信用保証協会の保証の対象業種であることも条件です。申込書をあっせん機関に出し、あっせん機関が金融機関へあっせんする「あっせん申込み」が基本です(北海道「中小企業総合振興資金」)。

あっせん機関に相談あっせん申込み金融機関の審査協会の審査融資実行
  • あっせん機関:商工会議所、商工会、北海道中小企業団体中央会、公益財団法人北海道中小企業総合支援センターの4つです。
  • 札幌では:札幌商工会議所が、市内5支所(中央・西・札幌駅北口・豊平・白石)で道の制度融資のあっせん・受付をしています(札幌商工会議所の案内)。北海道中小企業総合支援センターは、センターの支援制度を使っている企業や創業予定者向けにあっせんを行っています。
  • 直接申し込める区分:一般貸付や企業体質強化貸付など一部の区分は、金融機関または保証協会へ直接申し込むこともできます。創業貸付はあっせん申込みです。
  • 金利の選び方:固定金利は完済まで変わりません。変動金利は融資期間が3年を超える場合だけ選べ、毎年4月1日と10月1日に見直されます。

保証協会の審査

保証の申込み方法は、取引金融機関を通す「金融機関経由保証」と、金融機関と取引のない事業者が協会に直接申し込み、協会が金融機関に融資をあっせんする「あっせん保証」の2つです。札幌市の制度融資で保証を付ける場合は、取扱金融機関を通して保証の手続きが進みます。

審査では担当者の訪問や来所での面談があり、保証が承諾されると信用保証書が金融機関に送られて融資が実行されます。審査にかかる日数の目安は、協会の公式ページには示されていません(北海道信用保証協会の保証の流れの案内)。面談の準備や保証料は信用保証協会の基本で説明しています。

主な書類

書類主に求められる場面準備のポイント
資金ごとの融資申請書札幌市の制度融資資金ごとに様式が分かれます。入手方法は取扱金融機関に確認します
事業計画書・創業計画書札幌市の制度融資(事業計画書)、協会の創業関連保証(協会の所定様式の創業計画書)公庫にも申し込む場合は、売上や必要資金の数字をそろえます
決算書3期分と試算表札幌市の制度融資(すでに事業をしている方)決算前の創業者が代わりに何を出すかは、取扱金融機関に確認します
定款・登記事項証明書法人登記の内容と申込み内容(本店所在地・事業目的など)を合わせます
開業届個人の創業(協会の創業関連保証の書類の例)提出した控えを保管しておきます
市民税の納税証明書札幌市の制度融資—
許認可証の写し許認可が必要な業種申込みの時点で取得の見込みも説明できるようにします
見積書設備資金創業・雇用創出支援資金の設備資金は、市内での投資が対象です
自己資金を確認できる書類創業(協会の書類の例)スタートアップ創出促進保証は、創業予定・税務申告1期未了なら創業資金総額の10分の1以上が必要です
賃貸借契約書創業(協会の書類の例)店舗・事務所の契約内容を計画書の家賃と合わせます
セーフティネット保証の認定書景気対策支援資金など、セーフティネット保証を使う場合札幌中小企業支援センターで申請します(認定申請の手順)

札幌市の融資制度の案内(主な提出書類)と、北海道信用保証協会の創業者向けページの書類の例をもとに整理(「—」は補足なし)。これですべてではなく、追加の資料を求められることがあります。北海道の制度融資の書類はあっせん機関の案内に従い、創業時の書類は創業融資の必要書類も参照してください。

日程の組み方

制度融資は、融資までの日数の目安が公表されていません。金融機関と協会の2つの審査(北海道の制度はあっせんも)を経るため、支払いの予定日から逆算して早めに動きます。

  • 書類の不足や計画書の修正があると、そのぶん日数が延びます(一般論)。申込み前に書類をそろえきるのが近道です。
  • 札幌市の制度は実行日で利率が決まります。9月中に申し込んでも、実行が10月1日以降になれば新しい利率です。
  • 公庫と並行する場合、公庫は融資決定まで平均2〜3週間程度(創業は平均3週間程度)です。両方の進み具合がずれる前提で資金繰りを組みます。
  • 特定創業支援等事業の証明書を使う場合は、発行までの1〜2週間も見込みます。

札幌で申込みの相談ができる窓口

  • 札幌中小企業支援センター(北海道経済センタービル2階、011-200-5511):札幌市の融資制度と保証の相談、事業計画書の作成サポート(予約制)、セーフティネット保証の認定申請の受付(融資制度の相談の案内)
  • 札幌商工会議所(本所は北海道経済センター1階):道の制度融資のあっせん・受付は市内5支所(中央・西・札幌駅北口・豊平・白石)。創業の相談は中小企業・創業支援課 011-231-1768
  • 北海道中小企業総合支援センター(北海道経済センタービル9階、金融支援グループ 011-232-2404、平日9時〜17時):センターの支援制度を使う企業・創業予定者向けの道の制度融資のあっせん
  • 北海道信用保証協会 本店(札幌市中央区大通西14丁目1番地):創業相談は企業支援課 011-241-5605(平日8:55〜17:10、無料、予約なしでも可)、経営金融相談ダイヤル 0120-279-540。本店1階では、原則として毎月第1・第3火曜の17:10〜19:40に夜間の経営相談も行っています

会計事務所の視点

制度融資の審査では、金融機関と協会の両方が同じ書類を読みます。決算書・試算表・事業計画書の数字が互いに合っているか、借入の一覧と決算書の残高が一致しているかを、申込み前に確認しておきましょう。すでに事業をしている方は、直近の試算表を月次で締めておくと、申込みの時点の業況をすぐに示せます。

制度融資・信用保証協会のよくある質問

札幌市・北海道の制度融資と北海道信用保証協会について、相談の場でよく出る疑問をまとめました。利率・保証料率・取扱期間は2026年9月25日時点で確認した内容で、改定されることがあります。制度の詳しい条件は、このページの各章を参照してください。

制度のしくみ

制度融資と「保証協会付き融資」は同じものですか?

同じではありません。制度融資は、札幌市や北海道が利率などの条件を決め、民間の金融機関が貸す自治体の融資制度です。保証協会付き融資は、北海道信用保証協会が保証を付けた金融機関の融資のことです。

制度融資の多くは協会の保証と組み合わせて使いますが、札幌市の産業振興資金のように保証を必要に応じて付ける資金や、北海道の一般貸付のように保証が任意の区分もあります。三者の関係は制度融資のしくみで説明しています。

札幌市の制度と北海道の制度は、どちらを使えばよいですか?

札幌市内で事業を営んでいれば、どちらも候補です。札幌市の制度は取扱金融機関へ直接申し込み、創業・雇用創出支援資金、景気対策支援資金、事業革新支援資金の事業再構築区分では保証料の一部を市が補給します。北海道の制度はあっせん機関を通すのが基本で、固定金利と変動金利を選べる区分があります。

創業資金を例にとると、札幌市の創業・雇用創出支援資金は限度額5,000万円・年2.0%以内(令和8年10月1日以降の実行分)で保証料の4分の1以内を市が補給、北海道の創業貸付は限度額3,500万円・固定金利年1.6〜2.2%です。限度額・利率・期間・保証料の補給を比べたうえで、取引金融機関やあっせん機関に相談して決めましょう(札幌市の制度、北海道の制度、実質コストの試算)。

取引している金融機関がなくても申し込めますか?

申し込めます。札幌市の制度は、市の取扱金融機関の中から相談先を選んで直接申し込みます。北海道の制度は、札幌商工会議所などのあっせん機関が金融機関へあっせんします。

信用保証協会にも、金融機関と取引のない事業者が協会に直接申し込み、協会が希望の金融機関に融資をあっせんする「あっせん保証」があります(申込みの流れ)。どこから手を付けるか迷う場合は、札幌中小企業支援センター(011-200-5511)や協会の創業相談で、制度の選び方から相談できます。

金利・保証料

札幌市の制度の「年2.0%以内」は、実際には何%になりますか?固定金利ですか?

札幌市の制度の利率は「年○%以内」という上限の表示です。例えば創業・雇用創出支援資金の「年2.0%以内」は令和8年10月1日以降に実行される融資の上限で、9月30日までの実行分は年1.70%以内です。実際に適用される利率と、固定金利か変動金利かは市の資料に明記がないため、申込み先の取扱金融機関で確認してください。

上限利率は、道内の地方銀行の新長期プライムレートの最低値を基準金利とし、資金ごとに一定の率を差し引いて決められています。基準金利は令和8年4月1日現在で3.125%、定期的な改定は原則として4月1日と10月1日です。

9月中に申し込めば、いまの利率で借りられますか?

札幌市の制度は、利率が融資の実行日で区切られています。令和8年10月1日以降に実行される融資は、各資金とも利率が0.3%引き上げられます(例:創業・雇用創出支援資金は年1.70%以内から年2.0%以内へ、小規模事業資金は年1.60%以内から年1.9%以内へ)。申込みが9月でも、実行が10月1日以降なら新しい利率になります(札幌市 中小企業融資制度)。

北海道の制度は、固定金利なら完済まで変わらず、変動金利は毎年4月1日と10月1日に見直されます。道の利率も改定されることがあるため、申込みの時点で最新の利率を確認しましょう。

北海道の制度で、固定金利と変動金利はどちらを選べばよいですか?

変動金利は融資期間が3年を超える場合だけ選べ、毎年4月1日と10月1日に見直されます。例えば創業貸付(スタートアップ区分を除く)は、固定金利が期間に応じて年1.6〜2.2%(10年以内なら2.2%)、変動金利が年1.6%で、借りる時点では変動金利のほうが低い設定です。

ただし日本銀行は2026年9月18日に政策金利を1.25%程度へ引き上げることを決めており(9月24日から適用)、見直しで利率が上がる可能性もあります。返済額を確定させて計画を立てたいなら固定金利、金利が上がって返済額が増えても吸収できるなら変動金利、という考え方で選びましょう(金利上昇局面での借入の見直し)。

保証料はいつ、どのように払いますか?途中で返したら戻りますか?

保証料を一括で払うか分割で払うか、いつ払うかは、保証制度と金融機関の取扱いで決まるため、申込み時に金融機関に確認します。一般に、繰上返済などで保証期間が短くなると、まだ経過していない期間の保証料の一部が戻る取扱いがあるとされます。条件は協会・金融機関に確認してください。

会計では、保証料は保証期間に応じて按分して費用にし(前払費用・長期前払費用)、消費税は非課税です。分割払いの保証料は、各回が1年分の対価とは限らない点に注意が必要です(借入金の仕訳 完全ガイド)。

保証人は必要ですか?

北海道信用保証協会の保証では、法人代表者以外の連帯保証人は原則として不要です。代表者本人の保証(経営者保証)は制度によって扱いが異なり、協会は新規の保証で経営者保証を不要にできるケースとして、金融機関連携型・財務型・担保型の3つを示しています。

スタートアップ創出促進保証は経営者保証が不要で、法人は事業者選択型経営者保証非提供制度(保証料率に年0.25%か0.45%を上乗せ)を選べる場合もあります。札幌市の創業・雇用創出支援資金の保証人は、法人は必要に応じて、個人は不要です(知っておきたい保証制度)。

保証の限度額は、すでに借りている保証付きの融資と合わせて考えるのですか?

一般に、保証の限度額は1件ごとではなく、協会の保証が付いた借入の残高の合計で考えます。一般の保証の限度額は普通2億円・無担保8,000万円で、無担保のうち担保も保証人も要らない特別小口は2,000万円です。小口零細企業保証のように「既存の保証付き融資と合わせて2,000万円以内」と定めている制度もあります。

一方で、セーフティネット保証、危機関連保証、経営改善サポート保証などは、一般の保証とは別枠で使えます。一般の枠を多く使っている場合でも、要件に当てはまれば別枠の制度を検討できます(信用保証協会の基本)。

申込み・審査

保証協会の審査では、どんなことを見られますか?

協会の審査では、担当者の訪問や来所での面談があります。事業の内容、資金の使いみち、返済の見通しなどを確認されると考えて準備しましょう(一般論)。

創業の場合、協会が示す申込み書類の例には、創業計画書、自己資金を確認できる書類、見積書、賃貸借契約書などがあります。計画の根拠と準備の進み具合が伝わるようにそろえます。すでに事業をしている方は、決算書と直近の試算表で業況を説明できるようにしておきます。審査にかかる日数の目安は協会の公式ページに示されていないため、支払いの予定日から逆算して早めに申し込みましょう。

税金を滞納していても申し込めますか?

制度や保証によっては、納税が条件になっています。例えば特別小口保険は、所得税・事業税などを納期限どおりに納めていることが要件です。札幌市の制度融資では、主な提出書類に市民税の納税証明書が含まれています。

滞納があると一般に審査で不利になるため、申込み前に納付するか、一度に納めるのが難しい場合は猶予の制度を相談しましょう(資金繰りが厳しいときの緊急対応)。

創業前でも保証協会に相談できますか?

できます。北海道信用保証協会の本店(札幌市中央区大通西14丁目)の企業支援課が、札幌市と石狩地域の方の創業相談を受け付けています(011-241-5605、平日8:55〜17:10、何度でも無料、予約なしでも可)。

仕事の後に相談したい場合は、本店1階の夜間経営相談窓口(原則として毎月第1・第3火曜の17:10〜19:40、これから開業する方も対象)があります。経営金融相談ダイヤル(0120-279-540)や、オンライン・メールでの相談もできます(協会の創業相談の案内)。

過去に事業をやめたことがあっても、保証を受けられますか?

再挑戦支援保証があります。以前に自分の事業をやめた経験がある方や、解散した会社で業務執行役員だった方がもう一度創業する場合の保証で、限度額は創業関連保証と合わせて3,500万円です。公庫にも、廃業歴などがある方の再チャレンジの扱いがあります(新規開業・スタートアップ支援資金)。前の事業をやめた経緯と残っている債務は、正直に説明できるように整理しておきましょう。

借りた後・札幌市外の方

返済が苦しくなったら、保証付きの融資はどうすればよいですか?

返済が遅れる前に、まず借入先の金融機関に相談してください。見直しの方法には、返済条件の変更(リスケジュール)のほか、次のような保証を使う方法があります。

  • 複数の保証付き融資をまとめる借換保証(条件変更改善型は15年以内)
  • 経営改善の計画を実行する方向けの経営改善サポート保証(2026年4月1日以降の申込み分は事業者の負担が年0.4%、2027年3月31日まで)

協会の経営金融相談ダイヤル(0120-279-540)でも相談できます。経営改善計画づくりでは、北海道中小企業活性化協議会(札幌商工会議所が運営、北海道経済センター6階、011-222-2829)に無料で相談することもできます。進め方は条件変更(リスケジュール)の進め方で解説しています。

札幌市外(江別市や北広島市など)で事業をする場合はどうなりますか?

札幌市の制度融資は、札幌市内で事業を営んでいることが条件なので使えません。道内に事業所がある方が対象の北海道の制度融資や、事業所のある市町村の制度を確認しましょう。北海道は、市町村が行う保証料補助・利子補給の制度の一覧を公表しています(北海道の一覧、令和8年9月7日現在)。

北海道信用保証協会の札幌市内の窓口は本店だけで、道内には函館・旭川・小樽など9か所の支店があります。

CONSULTATION
融資・資金調達のご相談は、ジェイスタート会計事務所へ

創業融資・運転資金の調達から、補助金の申請サポート、その後の資金繰りまで。日本政策金融公庫への融資のご紹介・申請サポートの実績があります。

  • 金融機関のご紹介
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  • 申請サポート
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ご相談(資金ニーズの整理)申請準備(事業計画・必要書類)金融機関へ申請(ご紹介・申請サポート)融資実行(その後の資金繰りも支援)

顧問契約中のお客様は、月次の数字をそのまま金融機関への説明資料に活かせます。

出典・参考資料(100件・2026年9月25日確認)

このページは、2026年9月25日時点で確認できた公式情報(日本政策金融公庫、札幌市、北海道、北海道信用保証協会、中小企業庁、金融庁、日本銀行、国税庁など)にもとづく一般的な解説です。金利や制度の内容は改定されることがあります。実際の融資条件は、各金融機関・制度の窓口で必ず確認してください。

個別の融資の可否や条件を保証するものではありません。記入例・数値例はすべて架空の設例です。

最終確認日:2026年9月25日 作成:ジェイスタート会計事務所(公認会計士・税理士)

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