日本政策金融公庫(国民生活事業)の主な融資制度、金利(2026年9月1日現在)、担保・保証人、申込みから入金までの流れ、必要書類、札幌の窓口を、2026年9月25日時点の公式情報でまとめたページです。
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創業融資の中心となる日本政策金融公庫(国民生活事業)の融資制度を、2026年9月時点の公式情報にもとづいて整理しました。申込みから入金までの流れ、必要書類、札幌の窓口まで、このページで確認できます。
日本政策金融公庫とは:民間金融機関との違い
日本政策金融公庫(以下、公庫)は、国の政策金融機関です。個人事業主や小規模な会社、これから創業する人への融資を担うのが「国民生活事業」で、無担保・固定金利の小口の融資が中心です。決算書や取引実績がない創業前でも相談しやすい点が、民間の金融機関との大きな違いです。
3つの事業と、このページで扱う範囲
公庫の融資は、対象ごとに3つの事業に分かれています。このページでは、創業する方や個人事業主、小規模な会社が主に利用する国民生活事業の融資を解説します。
| 事業 | 主な対象 | このページとの関係 |
|---|---|---|
| 国民生活事業 | 創業予定の方、個人事業主、小規模な会社、飲食店・美容室など生活衛生関係の事業者。教育ローンも扱う | このページで主に解説 |
| 中小企業事業 | 中小企業向けの長期の事業資金。国民生活事業より大きな金額を扱う | 同じ名前の制度でも条件が違う(例:経営環境変化対応資金の限度額は、国民生活事業の7,200万円に対し、中小企業事業は7億2,000万円) |
| 農林水産事業 | 農林漁業者、国産の農林水産物の加工・流通に携わる事業者 | このページでは扱わない |
どの事業に相談すればよいか迷ったときは、公庫の事業資金相談ダイヤル(0120-154-505)が入口になります。創業・個人企業・小規模企業の方は平日9時〜19時、中小企業・農林漁業者の方は平日9時〜17時の受付です。
数字で見る国民生活事業
国民生活事業は、小口の融資を数多く扱うのが特徴です。主な融資制度の限度額は7,200万円ですが、実際の融資は1,000万円以下が大半を占めます。
出典:公庫「国民生活事業のご案内2026」ほか公庫の公表資料。
保証人についても同じ傾向です。国民生活事業が令和7年度に新たに行った融資のうち、保証人なしの融資は143,051件で、件数の70.9%を占めます。担保や保証人を用意しにくい小規模な事業者にとって、利用しやすい金融機関だといえます。
民間金融機関との違い
公庫の役割は、民間の金融機関だけでは行き届きにくい分野を補うことです。そのため、実績のない創業期や小規模な事業者への融資に力を入れており、長期・固定金利で借りられる制度がそろっています。主な違いを表にまとめました。
| 項目 | 公庫(国民生活事業) | 民間金融機関(銀行・信用金庫など) |
|---|---|---|
| 性格 | 国の政策金融機関。民間の金融を補う | 預金・決済・融資など幅広い取引を行う |
| 金利 | 固定金利。融資制度・返済期間・担保の有無で決まり、業種・規模・営業年数では変わらない | 固定と変動がある。業績や取引状況、担保・保証などを踏まえて金融機関ごとに決める |
| 担保・保証人 | 希望を聞きながら相談。創業期は原則無担保・無保証人、個人営業は原則無保証人 | 金融機関や融資の種類によって異なる。経営者保証に依存しない融資の割合は2025年度で55.7%(暫定値) |
| 信用保証協会 | 公庫が直接貸すため、保証協会の保証料はかからない | 保証付き融資では信用保証料がかかる |
| 創業期の融資 | 決算書のない創業前でも、創業計画書などで事業計画を確認して審査する | 一般に、信用保証協会の保証付き融資(制度融資など)が中心とされる |
| 融資決定までの期間 | 平均2〜3週間程度(土日・祝日を含む)。創業は平均3週間程度 | 金融機関や保証の有無によって異なる |
公庫の欄は公庫の公表資料、民間金融機関の欄は一般的な傾向です。経営者保証に依存しない融資の割合は、民間金融機関の新規融資に占める割合(金融庁の集計)です。
固定金利で返済計画を立てやすい
公庫の金利は、契約時の金利が完済まで変わらない固定金利です(公庫の創業に関するよくあるご質問)。借りた後に世の中の金利が上がっても利息は増えないため、長期の返済計画を立てやすいのが利点です。ただし、公庫の金利そのものは2024年以降上昇が続いており、2026年9月1日現在、無担保で税務申告を2期終えている方の基準利率は3.80〜5.40%です。借りる時期によって適用される金利は変わります(公庫の金利のしくみ)。
担保・保証人に頼らない融資が中心
担保と保証人は、各制度とも希望を聞きながら相談して決めます。創業期の方(新たに事業を始める方や、税務申告を2期終えていない方)は、担保・保証人なしで各種の融資制度を利用できるのが原則です(公庫「創業時の融資」)。法人の代表者の保証を不要にする経営者保証免除特例制度もあり、上乗せの利率はかかりません(担保・保証人と経営者保証免除特例制度)。
創業融資に積極的
令和7年度に公庫が融資した創業前・創業後1年以内の企業は29,320先で、令和6年度の28,032先から増えました。創業向けの中心となる制度が新規開業・スタートアップ支援資金です。2024年4月には、創業期に無担保・無保証人で借りる場合の自己資金の要件(旧:新創業融資制度)もなくなりました。
創業者にとって借入の比重は小さくありません。公庫の「2025年度新規開業実態調査」(公庫の融資先が対象)では、開業時の資金調達額は平均1,219万円で、そのうち金融機関等からの借入が827万円(67.9%)、自己資金が279万円(22.9%)でした。
公庫が向いている人・向いていない人
公庫は、最初の事業資金や、実績が少ない段階の資金を借りる場面で力を発揮します。一方で、スピードや金額の面では、民間の金融機関のほうが合う場面もあります。
向いている人
- 創業前、または創業して間もなく、決算書や取引実績がまだない方
- はじめて事業資金を借りる個人事業主・小規模な会社
- 借入後の金利上昇を避けて、返済計画を固めたい方
- 担保にできる不動産や、保証人を頼める人がいない方
- 業況の悪化、取引先の倒産、事業承継など、目的に合った制度を使いたい方
- 飲食店・美容室など、生活衛生関係の事業者
ほかの方法もあわせて検討したい人
- 数日のうちに資金が必要な方(融資決定まで平均2〜3週間程度)
- 主な制度の限度額(7,200万円)を超える規模の資金が必要な方
- 取引銀行との関係を深め、将来のプロパー融資につなげたい方
- 短い期間だけ運転資金を借りたい方(当座貸越などが合う場合があります。銀行融資の種類)
借りるまでの流れと注意点
公庫の手続きは、次の5つの段階で進みます。申込みはインターネットで24時間365日受け付けており、面談を経て融資が決まります。各段階の詳しい中身は公庫融資の申込みから入金までの流れで解説しています。
申し込む前に知っておきたいこと
- 審査があり、希望額どおりに借りられるとは限りません。事業計画の中身をもとに判断されます
- 融資決定までの平均2〜3週間程度は目安で、融資条件や支店の混雑状況によって延びることがあります
- 固定金利でも、適用されるのは契約時の金利です。申込みから契約までの間に金利が改定されることがあります
公庫と民間は「どちらか一方」ではありません
創業時に公庫と信用保証協会の保証付き融資(札幌市・北海道の制度融資)を組み合わせたり、公庫で借りた後に銀行との取引を広げたりする使い方もできます。3つのルートの比較は融資の全体像、公庫と制度融資の比べ方は公庫と制度融資の比較・併用のしかたで解説しています。
札幌の公庫の窓口
札幌市内で国民生活事業を扱うのは、札幌支店(中央区・北海道経済センタービル3階)と札幌北支店(北区・伊藤110ビル5階)の2か所で、区ごとに担当が分かれています。北海道経済センタービルには、北海道創業支援センターと、中小企業事業・農林水産事業の札幌支店も入っています。担当区域と相談方法は札幌の公庫の窓口と担当エリアをご覧ください。
会計事務所の視点
公庫を創業期の最初の借入先にする場合でも、事業が大きくなるにつれて民間の金融機関との取引が必要になります。公庫への返済を約束どおり続け、決算書と月次の試算表を整えておくことが、次の融資の土台です。なお、公庫の名前や似た名前を使った融資の勧誘には注意してください(公庫融資でよくある誤解と注意点)。
国民生活事業の主な融資制度一覧(2026年9月時点)
国民生活事業の融資制度は、基本となる「一般貸付」と、創業・業況悪化・事業承継など目的ごとの「特別貸付」、生活衛生関係の貸付、マル経融資などに分かれます。特別貸付は目的に合えば返済期間が長く、利率も低くなる場合があるため、まず自分に当てはまる制度がないかを確認するのが基本です。
制度の分け方
公庫の融資制度一覧は、次のように分かれています。名前が多くて迷いやすいですが、まずはこの大きな分け方をつかんでおくと、自分が見るべき制度を絞り込めます。
- 一般貸付
- ほとんどの業種の中小企業が使える基本の融資です。利率は基準利率です。
- 特別貸付
- 国の政策に沿った目的別の融資です。公庫の一覧では、新企業育成貸付(創業など)、企業活力強化貸付、環境・エネルギー対策貸付、セーフティネット貸付、企業再生貸付、資本性ローンに分かれています。
- 生活衛生貸付
- 飲食店、美容室、理容室、旅館、クリーニング店など、生活衛生関係の事業者向けの融資です。
- 商工会議所等の経営指導を受けている方向け
- 商工会議所などの推薦を受けて利用する、無担保・無保証人のマル経融資です。同じ区分に、生活衛生関係の事業者向けの生活衛生改善貸付もあります。
- 災害の影響を受けた方向け
- 災害で被害を受けた方向けの融資です。たとえば災害貸付は、各融資制度の限度額に3,000万円を上乗せします。
主な融資制度の一覧表
2026年9月時点で公庫の制度ページに掲載されている条件をまとめました。限度額は制度ごとの上限で、実際に借りられる額は審査で決まります。
| 制度名 | 対象(要点) | 限度額 | 返済期間(据置期間) | 利率の区分 |
|---|---|---|---|---|
| 一般貸付 | ほとんどの業種の中小企業(業種や経営内容によっては利用できない場合あり) | 4,800万円(運転) 4,800万円(設備) 7,200万円(特定設備) | 運転5年以内(特に必要な場合7年以内)・据置1年以内 設備10年以内・据置2年以内 特定設備20年以内・据置2年以内 | 基準利率 |
| 新規開業・スタートアップ支援資金 | 新たに事業を始める方、事業開始後おおむね7年以内の方 | 7,200万円 | 設備20年以内・運転10年以内(据置5年以内) | 基準利率。要件により特別利率A・B・C |
| 経営環境変化対応資金(セーフティネット貸付) | 外的要因で一時的に業況が悪化し、中長期的には回復が見込まれる方(売上高5%以上減少など8要件のいずれか) | 7,200万円 | 設備20年以内・運転10年以内(据置3年以内) | 基準利率。要件により特別利率Q |
| 取引企業倒産対応資金 | 取引先の倒産で経営に影響を受けている方(売掛金50万円以上、取引依存度20%以上など) | 別枠3,000万円 | 10年以内(据置3年以内) | 基準利率 |
| 危機対応後経営安定資金 | コロナ特別貸付など過去の災害・感染症関連の貸付残高があり、返済負担が重い方(既往債務の返済負担を軽くする運転資金) | 別枠7,200万円 | 20年以内(据置2年以内) | 基準利率 |
| 事業承継・集約・活性化支援資金 | 事業承継計画がある方、事業の承継・集約を行う方など5類型 | 別枠7,200万円 | 設備20年以内・運転10年以内(据置5年以内) | 基準利率・特別利率A・B(類型による) |
| 企業再建資金 | 中小企業活性化協議会や認定経営革新等支援機関(税理士など)の経営改善計画策定支援などを受けて再建を図る方、条件変更先など | 別枠7,200万円 | 20年以内(据置5年以内) | 基準利率・特別利率A〜C |
| 新事業活動促進資金 | 経営革新計画の承認、経営力向上計画の認定、技術・ノウハウの新規性、第二創業など7類型 | 7,200万円 | 設備20年以内・運転10年以内(据置2年以内) | 類型により基準利率または特別利率 |
| 企業活力強化資金 | 商業振興、支払条件改善、キャッシュレス決済、パートナーシップ構築宣言、省力化(中小企業省力化投資補助金で交付決定を受けた方)、BCPなど11類型 | 7,200万円 | 設備20年以内・運転10年以内(据置2年以内) | 類型により基準利率または特別利率 |
| 観光産業等生産性向上資金 | 観光に関する事業を営む卸売業・小売業・飲食サービス業・サービス業で、事業計画を作って生産性の向上に取り組む方(新規創業者などを除く) | 7,200万円 | 設備20年以内・運転10年以内(据置2年以内) | 原則特別利率A(条件によりB) |
| 環境・エネルギー対策資金 | GX、非化石エネルギー、アスベスト、PCB廃棄物、再生可能資源、土壌汚染対策、建設機械等、再資源化事業等高度化法の8つの関連 | 7,200万円 | 設備20年以内・運転10年以内(据置2年以内) | 関連により基準利率または特別利率 |
| 海外展開・事業再編資金 | 海外展開(海外直接投資、EPA・FTA締約国での展開など)や事業再編に取り組む方 | 7,200万円 | 設備20年以内・運転10年以内(据置2年以内) | 原則基準利率。要件により特別利率A・B・C |
| ソーシャルビジネス支援資金 | NPO法人、保育・介護サービス事業等や社会的課題の解決を目的とする事業を営む方 | 別枠7,200万円 | 設備20年以内・運転10年以内(据置5年以内) | 基準利率・特別利率A・B |
| 挑戦支援資本強化特別貸付(資本性ローン) | 新規開業・スタートアップ支援資金など特定の制度の要件を満たし、地域経済の活性化にかかる事業を行う方 | 別枠7,200万円 | 5年1カ月以上20年以内(期限一括返済) | 業績連動(税引後当期純利益が0円以上か未満かで変わる) |
| マル経融資(小規模事業者経営改善資金) | 商工会議所等の経営指導を受け、その長の推薦を受けた小規模事業者(商工業者) | 2,000万円 | 10年以内(据置2年以内) | 特別利率F(2026年9月1日現在2.90%) |
| 生活衛生貸付(一般貸付) | 飲食店、喫茶店、理容業、美容業、旅館業、クリーニング業など生活衛生関係の事業者の設備資金 | 7,200万円 (業種により最大4億8,000万円) | 13年以内(据置1年以内。7年を超える場合は2年以内) | 基準利率・特別利率A・B・Cなど |
公庫の各制度ページと「国民生活事業のご案内2026」(令和8年6月末現在)をもとに当事務所が要約(2026年9月25日確認)。据置期間は、元金の返済を待ってもらい利息だけを払う期間です。
利率の区分の読み方
「基準利率」は標準の利率で、「特別利率」はA・B・Cの順に低くなります。2026年9月1日現在、無担保で税務申告を2期終えている方の場合、基準利率3.80〜5.40%に対し、特別利率Aは3.40〜5.00%、Bは3.15〜4.75%、Cは2.90〜4.50%です。金利は毎月のように改定されるため、区分ごとの最新の値は公庫の金利のしくみで確認してください。
目的別:まず見る制度
一覧の中から、自分の状況に近いものを選んで詳しい解説に進んでください。
「別枠」とは
一覧で限度額に「別枠」と付いている制度は、ほかの融資制度とは別に限度額が設けられています。たとえば事業承継・集約・活性化支援資金(別枠7,200万円)は、すでに利用している制度の限度額とは別に、この資金の限度額が用意されているという意味です。
ただし、別枠だからといって、その金額まで借りられるわけではありません。いくら借りられるかは、返済できる見込みがあるかどうかの審査で決まります。複数の制度の残高がどう扱われるかは借入の状況によって変わるため、取扱支店で確認してください。
併用できる3つの特例制度
特例制度は、単独で借りる制度ではなく、上の融資制度と組み合わせて利率を下げたり、保証人を不要にしたりする仕組みです。どの特例を併用できるかは制度ごとに決まっていて、たとえば一般貸付と新規開業・スタートアップ支援資金は3つとも併用できます。
| 特例制度 | 対象 | 内容 |
|---|---|---|
| 創業支援貸付利率特例制度 | 新たに事業を始める方、税務申告を2期終えていない方 | 各融資制度の利率(金利表の利率)から原則0.65%引下げ(雇用の拡大を図る場合は0.9%)。一部利用できない制度あり。実際に適用される利率は申込み時に支店で確認 |
| 賃上げ貸付利率特例制度 | 事業開始後3カ月以上で、雇用者給与等支給額が最近の決算期より2.5%以上増える見込みの方 | 各融資制度の利率から0.5%引下げ(貸付日から2年間、利率の下限0.3%) |
| 経営者保証免除特例制度 | 法人と代表者の一体性の解消が進んでいることなど、7つの要件のいずれかに当てはまる方 | 経営者(代表者)の保証が不要になる。上乗せ利率はなし |
賃上げ貸付利率特例の「雇用者」にはパート・アルバイトを含みますが、法人の役員と個人事業主の家族従業員は含みません。特例を使った利率の考え方は公庫の金利のしくみ、経営者保証免除特例の7つの要件は担保・保証人と経営者保証免除特例制度で解説しています。このほか、生活衛生関係の事業者向けの特例として振興事業促進支援融資制度があります。
制度は改正されます
公庫の融資制度は、国の予算や経済情勢に合わせて見直されます。たとえば経営環境変化対応資金は、2025年春の時点では限度額4,800万円でしたが、現在は7,200万円です。ネットの記事や古いパンフレットの条件をうのみにせず、公庫「融資制度一覧(国民生活事業)」で最新の内容を確認してください。
会計事務所の視点
特別貸付を使うには、要件に当てはまることを書類で示す必要があります。たとえば売上の減少なら月別の売上表や試算表、経営力向上計画なら認定の書類、省力化なら補助金の交付決定の通知といった具合です。計画の認定や補助金の交付決定のように事前の手続きが必要なものは、融資を申し込む時期から逆算して準備しましょう。
新規開業・スタートアップ支援資金を徹底解説
新規開業・スタートアップ支援資金は、創業前から事業開始後おおむね7年以内の方が使える、公庫の創業向けの中心的な制度です。限度額は7,200万円、据置期間は最長5年です。2024年4月からは、無担保・無保証人で借りる場合の自己資金の要件もありません。税務申告を2期終えていない方などは原則として無担保・無保証人で利用でき、要件に当てはまれば特別利率や利率の引下げも受けられます。
基本の条件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 利用できる方 | 新たに事業を始める方、または事業開始後おおむね7年以内の方 |
| 資金の使いみち | 新たに事業を始めるため、または事業開始後に必要とする設備資金・運転資金 |
| 融資限度額 | 7,200万円(2025年版の案内までは「うち運転資金4,800万円」と記載。運転資金の上限は窓口で確認) |
| 返済期間 | 設備資金20年以内、運転資金10年以内(いずれも据置期間5年以内) |
| 利率 | 基準利率。下の要件に当てはまる方が必要とする資金は特別利率(土地にかかる資金は原則として対象外) |
| 担保・保証人 | 希望を聞きながら相談して決める(創業期の方は原則として無担保・無保証人) |
| 併用できる特例 | 創業支援貸付利率特例制度、賃上げ貸付利率特例制度、経営者保証免除特例制度 |
公庫「新規開業・スタートアップ支援資金」のページをもとに作成(2026年9月25日確認)。金利は契約時の金利が完済まで続く固定金利です。据置期間は、元金の返済を待ってもらい利息だけを払う期間です。
この資金を利用できるのは、適正な事業計画を立て、それを実行する力が十分あると認められる方に限られ、事業計画は創業計画書の提出などで確認されます。条件表に当てはまるだけで借りられるわけではなく、計画の中身が審査されます。
「7年以内」と「2期未了」の違いに注意
この資金は事業開始後おおむね7年以内なら利用できますが、原則無担保・無保証人の扱いと、創業支援貸付利率特例制度による利率の引下げの対象は、新たに事業を始める方と、税務申告を2期終えていない方です。たとえば個人事業主で、開業した年の確定申告を1回終えただけなら、まだ2期を終えていない段階です。
税務申告を2期終えた方も制度自体は使えますが、担保・保証人は通常どおり相談で決まり、創業支援貸付利率特例制度も対象外になります。個人事業から法人にした場合の年数の数え方などは、申込み前に窓口で確認しましょう。
特別利率が使える11の要件
次の要件のどれかに当てはまる方が必要とする資金には、基準利率より低い特別利率が適用されます。どの特別利率になるかは、要件ごとに決まっています。
| 要件 | 内容(要点) | 利率 |
|---|---|---|
| ① 女性・若者・シニア | 女性、35歳未満、または55歳以上の方 | A |
| ② 外国人起業家 | 外国人起業活動促進事業の特定外国人起業家で、新たに事業を始める方 | A |
| ③ 特定創業支援等事業 | 産業競争力強化法にもとづく市区町村の創業支援(特定創業支援等事業)を受け、市区町村が発行する証明書を取得した方(有効な証明書に限る) | A(①にも当てはまればB) |
| ④ 中小会計・認定支援機関 | 中小会計要領または中小会計指針を適用(予定を含む)し、自ら事業計画書を作り、認定経営革新等支援機関の指導・助言を受けている方 | A |
| ⑤ 地域おこし協力隊 | 任期2年目以降、または任期終了後1年以内で、隊員として活動した地域で創業する方 | A(過疎地域はB) |
| ⑥ Uターン等 | 東京圏(東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県)の条件不利地域以外に住むか勤める方が、東京圏以外の道府県(北海道を含む)などで創業する場合 | A(過疎地域はB) |
| ⑦ VC等からの出資 | 日本ベンチャーキャピタル協会の会員(賛助会員を除く)などから出資を受けている方(見込みを含む) | B |
| ⑧ ローカル10,000プロジェクト | 地域経済循環創造事業交付金を使った補助金などの交付決定を受けた方 | B |
| ⑨ 起業支援金 | 地域未来交付金を使った起業支援金の交付決定を受けて創業する方 | B |
| ⑩ 起業支援金と移住支援金 | 起業支援金と移住支援金の両方の交付決定を受けて創業する方 | C |
| ⑪ 技術・ノウハウの新規性 | 他の企業が使っていない知的財産権にかかる技術を使う事業、J-Startup選定企業の研究開発・事業化など | A・B・Cのいずれか |
公庫の制度ページの要件を要約(2026年9月25日確認)。⑪でA・B・Cのどれになるかは要件によって異なり、制度ページに対応の記載がないため、公庫の窓口で確認してください。
2026年9月1日現在、創業期の方が当てはまる「無担保・税務申告を2期終えていない方」の区分では、基準利率3.75〜5.35%に対し、特別利率Aは3.35〜4.95%、Bは3.10〜4.70%、Cは2.85〜4.45%です。金利は毎月のように改定されます。創業期の方は、この表の利率からさらに創業支援貸付利率特例制度の引下げを受けられる場合があります(後述)。
なお、現在の要件には、勤務経験の年数を条件とする項目はありません。経験は利率の要件ではなく、審査の中で評価されるポイントです(審査で見られる7つのポイント)。
札幌で使いやすい3つの要件
11の要件のうち、札幌で創業する方が検討しやすいのは③・④・①の3つです。
③ 特定創業支援等事業の証明書(さっぽろ創業支援プラザ)
札幌市では、札幌中小企業支援センター(中央区・北海道経済センタービル2階)と札幌商工会議所が「さっぽろ創業支援プラザ」として特定創業支援等事業の相談を行っています。1か月以上にわたって4回以上の相談などを受け、経営・財務・人材育成・販路開拓の知識を身につけると、札幌中小企業支援センターが証明書を発行します(発行まで1〜2週間)。①(女性・35歳未満・55歳以上)にも当てはまる方は、特別利率Bになります。
証明書は、会社設立時の登録免許税の軽減(札幌市内での設立に限る)など、融資以外の特典にも使えます。公庫の特別利率は有効な証明書に限られるため、有効期限も確認しておきましょう。特典の全体は補助金・特定創業支援と組み合わせるで解説しています。
④ 中小会計要領の適用と認定支援機関の指導・助言
「中小企業の会計に関する基本要領」(中小会計要領)または「中小企業の会計に関する指針」に沿って会計処理を行い(予定を含む)、事業計画書を自分で作り、認定経営革新等支援機関の指導・助言を受けている方が対象です。認定経営革新等支援機関とは、国の認定を受けた税理士・公認会計士・中小企業診断士などの専門家や機関のことで、依頼先が認定を受けているかは事前に確認が必要です。
要件には、計画書を自ら作ることが含まれています。専門家に丸ごと作ってもらうのではなく、自分で作った計画に助言を受ける形だと理解しておきましょう。
① 女性、35歳未満、55歳以上の方
性別と年齢で判断される、最も分かりやすい要件です。③の証明書とあわせて満たすと特別利率Bになるため、①に当てはまる方は③もあわせて検討する価値があります。公庫の「2025年度新規開業実態調査」では、開業者に占める女性の割合は25.7%、開業時の平均年齢は43.9歳でした。
証明書は早めに動くのがコツ
③の証明書は、相談を1か月以上・4回以上重ねたうえで申請し、発行までさらに1〜2週間かかります。公庫への申込みの直前に動き始めると間に合わないことがあるため、物件探しや計画づくりと並行して、早めにさっぽろ創業支援プラザに相談しましょう。開業日から逆算した段取りはいつ申し込む?開業日から逆算したスケジュールを参考にしてください。
創業期は原則無担保・無保証人、利率も引下げ
創業期の方(新たに事業を始める方と、税務申告を2期終えていない方)は、公庫の各種融資制度を担保・保証人なしで利用できるのが原則です。さらに創業支援貸付利率特例制度により、各融資制度の利率(金利表の利率)から原則0.65%、雇用の拡大を図る場合は0.9%が引き下げられます(一部利用できない制度があります)。実際に適用される利率は、申込み時に支店で確認してください。
担保・保証人
創業期は原則として無担保・無保証人です。個人営業の方は原則として保証人が不要です。法人の代表者の保証を外す仕組みとして経営者保証免除特例制度があり、創業期の方も、法人と代表者の一体性の解消を確認できれば対象になります。
利率の引下げ
創業支援貸付利率特例制度で原則0.65%(雇用の拡大を図る場合は0.9%)の引下げです。賃上げ貸付利率特例制度(0.5%引下げ、貸付日から2年間)も併用できる特例ですが、事業開始後3カ月以上であることなどの要件があります。
特別利率と特例を組み合わせたときの利率の目安は公庫の金利のしくみ、担保・保証人の詳しい扱いは担保・保証人と経営者保証免除特例制度で解説しています。
2024年4月の拡充と2025年3月の改称
公庫の創業融資は、2024年4月に大きく拡充されました。創業期の方が無担保・無保証人で借りるときの仕組み(旧:新創業融資制度)が拡充され、限度額が引き上げられるとともに、自己資金の要件がなくなりました。さらに2025年3月には、制度名が「新規開業資金」から「新規開業・スタートアップ支援資金」に変わっています。
| 項目 | 2023年度まで | 2024年4月以降 |
|---|---|---|
| 無担保・無保証人で利用できる限度額 | 3,000万円(うち運転資金1,500万円) | 7,200万円(2025年版の案内までは「うち運転資金4,800万円」と記載。運転資金の上限は窓口で確認) |
| 自己資金の要件 | 創業資金総額の10分の1以上など | なし |
| 据置期間 | 2年以内 | 5年以内 |
| 運転資金の返済期間 | 7年以内 | 10年以内 |
| 設備資金の返済期間 | 20年以内 | 20年以内(変更なし) |
| 制度の名称 | 新規開業資金(新創業融資制度と併用) | 新規開業資金。2025年3月から新規開業・スタートアップ支援資金 |
公庫のリリース(2024年4月1日)と「国民生活事業のご案内」各年版をもとに作成。
ネットや古い記事の読み替え方
ネット上には、2024年3月以前の条件のまま書かれた記事が残っていることがあります。次の表で、現在の制度に読み替えてください。
| 古い情報で見かける表記 | 2026年9月時点の読み替え |
|---|---|
| 新創業融資制度を使えば、無担保・無保証人で3,000万円まで | 2024年4月の拡充で、創業期の方(新たに事業を始める方・税務申告を2期終えていない方)は、原則として担保・保証人なしで各種の融資制度を利用できる形になりました。新規開業・スタートアップ支援資金の限度額は7,200万円です |
| 自己資金は創業資金総額の10分の1以上が必要 | 公庫の自己資金要件は2024年4月からありません。ただし公庫は計画全体の確かさが重要だとしており、公庫の調査では創業資金総額に占める自己資金の割合は平均2割程度です |
| 新規開業資金 | 2025年3月に改称された、現在の新規開業・スタートアップ支援資金にあたります |
| 限度額7,200万円(うち運転資金4,800万円) | 2025年版の案内までは「うち運転資金4,800万円」と記載されていましたが、現行の制度ページと「国民生活事業のご案内2026」には運転資金の内訳の記載がありません。運転資金の上限は、申込み前に窓口で確認しましょう |
| 据置期間2年以内、運転資金7年以内 | 現在は据置期間5年以内、運転資金10年以内です |
| 女性、若者/シニア起業家支援、再挑戦支援、中小企業経営力強化 | 現在は新規開業・スタートアップ支援資金の特別利率の要件(①・④)や、再チャレンジの注記の中で扱われています |
公庫のサイトの中にも、旧名称や「うち運転資金4,800万円」の記載が残っているページがあります。制度名と条件は、制度ページ「新規開業・スタートアップ支援資金」の記載を基準にするのが確実です。
公庫以外の制度には、自己資金や融資額の割合の条件があります
自己資金の要件がなくなったのは公庫の話です。北海道信用保証協会のスタートアップ創出促進保証では、創業予定者や税務申告を1期終えていない方に、創業資金総額の10分の1以上の自己資金が必要です。また、札幌市の創業・雇用創出支援資金では、創業する方の融資額は必要額の9割以内とされており、必要額の全額を借りることはできません。公庫の冊子でも、自己資金をコツコツ貯めることの大切さが説明されています(自己資金はいくら必要?見せ金がだめな理由)。
廃業歴がある方の再チャレンジ
廃業歴などがあり、創業に再チャレンジする方もこの資金を利用できます。この場合は、前の事業の債務を返済するための資金にも使うことができ、運転資金の返済期間は15年以内(据置期間5年以内)まで延びます。
再チャレンジの申込みでは、前の事業をやめた経緯と、残っている債務の状況を説明できるように整理しておくと、面談で話しやすくなります。前の事業の債務を含めた返済が、新しい事業の収支で成り立つかも確認しておきましょう。信用保証協会にも、事業をやめた経験のある方向けの再挑戦支援保証があります(知っておきたい保証制度)。
審査の考え方と計画書
この資金の審査では、創業計画書をもとに、計画が実現できるか、借りたお金を返せる収支になっているかが確認されます。公庫の冊子では、審査のポイントとして計画の実現可能性と、お金をきちんと管理できる人かどうかが挙げられています。準備の進め方は、次のページで詳しく解説しています。
会計事務所の視点:据置期間の決め方
据置期間を最長の5年にすると、当面の返済は利息だけで済みます。ただし据置期間が長いほど、残りの期間で元金を返すことになるため、据置が明けた後の毎月の返済額は大きくなります。利息を払う期間も長くなるため、利息の総額も増えます。据置は「売上が軌道に乗るまで」の期間に合わせ、据置明けの返済額を収支計画に織り込んでおきましょう。自己資本の薄さが心配な場合は、この資金の要件を満たす方などが使える資本性ローン(ほかにも要件があります)も検討できます(事業承継の資金と資本性ローン)。
一般貸付:創業後の運転資金・設備資金の基本
一般貸付は、ほとんどの業種の中小企業が使える公庫の基本の融資です。限度額は運転資金・設備資金とも4,800万円で、利率は基準利率です。運転資金の返済期間が原則5年以内と短めなので、まず特別貸付を使えないかを確認し、当てはまらないときに一般貸付を選ぶのが効率的です。
一般貸付の条件
| 資金の区分 | 限度額 | 返済期間(うち据置期間) |
|---|---|---|
| 運転資金 | 4,800万円 | 5年以内。特に必要な場合は7年以内(据置1年以内) |
| 設備資金 | 4,800万円 | 10年以内(据置2年以内) |
| 特定設備資金 | 7,200万円 | 20年以内(据置2年以内) |
公庫「一般貸付」のページをもとに作成(2026年9月25日確認)。担保・保証人は希望を聞きながら相談して決めます。
利用できるのは、ほとんどの業種の中小企業の方です。ただし、業種や経営内容によっては利用できない場合があります。特定設備資金の対象となる設備の範囲は制度ページに説明がないため、該当しそうな場合は取扱支店に確認してください。
利率は基準利率で、返済期間や担保の有無によって変わります。2026年9月1日現在の基準利率は、無担保で税務申告を2期終えている方が3.80〜5.40%、2期終えていない方が3.75〜5.35%、有担保が2.80〜5.00%です(公庫の金利一覧)。業種や規模、営業年数で金利が変わることはありませんが、公庫は区分ごとの幅だけを公表しているため、自分に適用される利率は申込み時に確認しましょう(公庫の金利のしくみ)。
一般貸付と組み合わせられる3つの特例
- 経営者保証免除特例制度:税務申告を2期以上行っている法人は、法人と代表者の一体性の解消が進み、減価償却前経常利益が2期連続の赤字でないこと、または直近の決算で債務超過でないことなどの要件を満たせば、代表者の保証を不要にできます。上乗せ利率はありません(担保・保証人)
- 賃上げ貸付利率特例制度:雇用者給与等支給額を最近の決算期より2.5%以上増やす見込みなら、利率が0.5%下がります(貸付日から2年間)
- 創業支援貸付利率特例制度:新たに事業を始める方や税務申告を2期終えていない方などは、表の利率から原則0.65%(雇用の拡大を図る場合は0.9%)下がります(実際の利率は申込み時に支店で確認)
どんなときに使うか
一般貸付は、使いみちを特定の政策目的に限らない、汎用の事業資金です。たとえば次のような場面で使われます。
- 創業から年数がたち、特別貸付の要件に当てはまらない事業者の運転資金(仕入れや人件費の増加など)
- 店舗の改装、機械や車両の購入・入替えなどの設備資金
- 取引が増えて、売上の入金より先に仕入れや外注費の支払いが必要になるときのつなぎ
創業期の方でも使えますが、事業開始後おおむね7年以内であれば、同じ資金を新規開業・スタートアップ支援資金でより長い返済期間で借りられる可能性があります。
特別貸付との使い分け
同じ運転資金でも、特別貸付を使えれば返済期間を長く取れ、毎月の返済額を抑えられます。主な制度と比べると次のとおりです。
| 制度 | 主な対象 | 限度額 | 運転資金の返済期間 | 利率 |
|---|---|---|---|---|
| 一般貸付 | ほとんどの業種の中小企業 | 運転・設備 各4,800万円 | 5年以内(特に必要な場合7年以内)・据置1年以内 | 基準利率 |
| 新規開業・スタートアップ支援資金 | 事業開始後おおむね7年以内 | 7,200万円 | 10年以内・据置5年以内 | 基準利率(要件により特別利率) |
| 経営環境変化対応資金 | 外的要因で一時的に業況が悪化 | 7,200万円 | 10年以内・据置3年以内 | 基準利率(要件により特別利率Q) |
| 企業活力強化資金・新事業活動促進資金など | 省力化投資、計画の認定などの要件を満たす方 | 7,200万円 | 10年以内・据置2年以内 | 類型により基準利率または特別利率 |
返済期間の違いは、毎月の返済額に大きく響きます。たとえば運転資金1,000万円を据置なしで借りると、毎月の元金の返済額(利息は別)は次のようになります。
| 返済期間 | 毎月の元金(概算) |
|---|---|
| 5年(60回) | 約16.7万円 |
| 7年(84回) | 約11.9万円 |
| 10年(120回) | 約8.3万円 |
元金を毎月同じ額ずつ返す場合の単純計算。実際の返済額は利息を含み、返済方法や据置期間によって変わります。
使い分けの目安
- 事業開始後おおむね7年以内なら、まず新規開業・スタートアップ支援資金を検討
- 売上や利益が落ちているなら、経営環境変化対応資金の8つの要件を確認(セーフティネット貸付)
- 補助金の交付決定や計画の認定を受けているなら、対応する特別貸付を確認(制度一覧)
- どれにも当てはまらなければ一般貸付
会計事務所の視点:借りる理由を数字で説明する
運転資金を申し込むときは、なぜ運転資金が足りなくなるのか(売上の増加、入金と支払いのずれ、季節による変動など)を、資金繰り表で説明できるようにしておきましょう。設備資金なら、見積書に加えて、その設備で売上や経費がどう変わるかを示すと話が早く進みます。はじめて公庫を利用する事業者は、企業概要書と直近2期分の確定申告書・決算書などが必要です(必要書類チェックリスト、既存企業の事業計画・資金繰り表)。
季節で売上が変わる事業は返済方法もあわせて相談
北海道では、冬期に工事量が減る建設業や、観光シーズンに売上が集中する事業など、季節によって資金繰りが大きく変わる業種があります。こうした事業は、借入額や返済期間だけでなく、季節変動返済などの返済方法もあわせて相談しましょう(返済のしかたと返済が苦しくなったとき)。
名前の似た制度に注意
飲食店、理容室、美容室、旅館、クリーニング店など生活衛生関係の事業の設備資金には、生活衛生貸付という別の枠組みがあり、その中にも「一般貸付」という名前の制度があります(マル経融資と生活衛生貸付)。また、古い資料などでは「普通貸付」という呼び方を見かけることがありますが、公庫の現在の制度名は「一般貸付」です。
業況が悪化したとき:セーフティネット貸付と再建の資金
売上の減少や原材料・エネルギーの値上がりなど、外からの要因で一時的に業況が悪化したときの中心は「経営環境変化対応資金(セーフティネット貸付)」です。限度額7,200万円、運転資金でも10年以内(据置3年以内)で借りられます。取引先の倒産、過去の借入の返済負担、事業の再建といった状況ごとの資金もあり、札幌市・北海道の制度融資と比べて選ぶこともできます。
経営環境変化対応資金の条件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 利用できる方 | 社会的・経済的な環境の変化など外的要因で、一時的に売上の減少などの業況悪化が起きているが、中長期的には回復・発展が見込まれる方で、下の8つの要件のいずれかに当てはまる方 |
| 資金の使いみち | 企業を維持するために緊急に必要な設備資金、経営基盤の強化に必要な運転資金 |
| 融資限度額 | 7,200万円 |
| 返済期間 | 設備資金20年以内、運転資金10年以内(いずれも据置3年以内) |
| 利率 | 基準利率。下の要件に当てはまる方は特別利率Q |
| 担保・保証人 | 希望を聞きながら相談して決める |
公庫「経営環境変化対応資金」のページをもとに作成(2026年9月25日確認)。
8つの要件(いずれか1つに当てはまればよい)
| 見るもの | 要件 | 確認に使う資料の例 |
|---|---|---|
| 売上(決算) | ① 最近の決算期の売上高が、前期または前々期より5%以上減少 | 直近2〜3期の決算書 |
| 売上(直近3か月) | ② 直近3カ月の売上高が、前年または前々年の同じ時期と比べて5%以上減っており、この先も減る見込み | 月別の売上表、試算表 |
| 利益 | ③ 最近の決算期の純利益額か売上高経常利益率が、前期または前々期より悪くなっている | 決算書 |
| 取引条件 | ④ 回収条件の長期化や支払条件の短縮化などで、最近の取引条件が0.1カ月以上悪化 | 契約書、請求・入金・支払いの記録 |
| 社会的な要因 | ⑤ 社会的な要因で業況が一時的に悪化し、資金繰りに著しい支障が出ている、または出るおそれがある | 資金繰り表 |
| 赤字(縮小中) | ⑥ 最近の決算期で赤字幅は縮小したが、税引前損益か経常損益がまだ損失 | 決算書 |
| 赤字からの回復途中 | ⑦ 前期は税引前損益か経常損益が損失で、最近期に利益は増えたが、繰越欠損金が利益準備金・任意積立金などの合計額を上回っている | 決算書(貸借対照表) |
| 借入の重さ | ⑧ 前期に損失があり、最近期に利益は増えたが、債務償還年数が15年以上 | 決算書、借入金の残高の一覧 |
要件は公庫の制度ページを要約。「確認に使う資料の例」は当事務所の整理です。債務償還年数は、借入金を利益などから返し終えるのに何年かかるかの目安です(銀行は決算書のどこを見るか)。
売上が減っていなくても、利益の悪化(③)や取引条件の悪化(④)で当てはまる場合があります。ただし、どの要件でも「一時的な悪化で、中長期的には回復が見込まれる」ことが前提です。回復の見通しを説明できるかどうかが、申込みの大きなポイントになります。
特別利率Qの対象
次の2つを両方満たす方は、基準利率より低い特別利率Qになります。
- 原油価格の上昇をはじめとする原材料・エネルギーコストの増加、中東・ウクライナ情勢の変化、または米国の自動車関税措置等の影響を受けている
- 最近の売上高、売上高総利益率、売上高営業利益率のいずれかが前期より5%以上減少している
2026年9月1日現在の特別利率Qは、無担保で税務申告を2期終えている方で3.40〜4.60%です(同じ区分の基準利率は3.80〜5.40%)。特別利率が適用される金額の範囲は、申込み時に確認しましょう。
公庫は2026年3月23日に、全国152支店の特別相談窓口を「中東・ウクライナ情勢・原油価格上昇等に関する特別相談窓口」に拡充しました。経済産業省も同じ日に、中東情勢の影響が懸念される事業者までセーフティネット貸付の対象を広げることを公表しています。
古い条件のままの記事に注意
経営環境変化対応資金は、2025年春の時点では限度額4,800万円、設備資金15年以内・運転資金8年以内でした。その後、7,200万円・設備資金20年以内・運転資金10年以内に拡充されています。解説記事によっては拡充前の数字のまま載っていることがあるため、公庫の制度ページで確認してください。
状況別のその他の資金
| 資金 | こんなとき | 限度額 | 返済期間 | 利率 |
|---|---|---|---|---|
| 取引企業倒産対応資金 | 取引先が倒産し、売掛金の回収や受注に影響が出た | 別枠3,000万円 | 10年以内(据置3年以内) | 基準利率 |
| 危機対応後経営安定資金 | コロナ特別貸付など、過去の災害・感染症関連の借入の返済負担が重い | 別枠7,200万円 | 20年以内(据置2年以内) | 基準利率 |
| 企業再建資金 | 経営改善計画をつくって再建を図る、返済の条件変更をしている | 別枠7,200万円 | 20年以内(据置5年以内) | 基準利率・特別利率A〜C |
取引企業倒産対応資金
取引先の倒産で経営に影響を受けた方が対象です(公庫「取引企業倒産対応資金」)。倒産した企業に50万円以上の売掛金がある、取引依存度が20%以上、貸付金や保証金がある、その企業の債務を保証している、その企業の商業施設の入居者で影響を受けている(またはそのおそれがある)、受注が取り消された、のいずれかに当てはまれば利用できます。経営者保証免除特例制度・賃上げ貸付利率特例制度と併用できます。
危機対応後経営安定資金
新型コロナウイルス感染症特別貸付など、過去の大規模な災害や感染症に関連する指定の貸付の残高があり、債務の負担が重くなっている方が対象です(公庫「危機対応後経営安定資金」)。使いみちは、すでにある借入の返済負担を軽くするための運転資金で、返済期間を最長20年まで取れます。毎月の返済額を抑える方向で借入を見直したいときに検討します(繰上返済と借換えの判断)。
企業再建資金
中小企業活性化協議会の支援、認定経営革新等支援機関による経営改善計画の策定支援、中小企業の事業再生等に関するガイドラインにもとづく支援などを受けて再建を図る方が対象です。民間金融機関の支援を受けている方や、返済の条件変更(リスケジュール)をしている方も対象に含まれます。条件変更中は新しい借入が難しくなりがちですが、再建のための資金として検討できる制度です(経営改善計画と公的な支援制度)。
災害で被害を受けた場合は、各融資制度の限度額に3,000万円を上乗せする災害貸付などがあり、公庫は災害ごとに特別相談窓口を設けています。
札幌市・北海道の制度融資、セーフティネット保証との比較
業況が悪化したときは、公庫だけでなく、信用保証協会の保証を付けた制度融資も選択肢です。制度融資は上限利率が低めに設定されている一方、信用保証料がかかります。主な制度を比べると次のとおりです。
| 制度 | 申込み先 | 限度額 | 返済期間 | 金利・費用など |
|---|---|---|---|---|
| 公庫 経営環境変化対応資金 | 公庫の支店 | 7,200万円 | 設備20年以内・運転10年以内(据置3年以内) | 基準利率、要件により特別利率Q(固定金利)。保証料はかからない |
| 札幌市 景気対策支援資金 | 札幌市の取扱金融機関(原則として市内の店舗) | 5,000万円 | 10年以内(据置2年以内) | 上限利率は年1.90〜2.10%(2026年4月1日〜9月30日の実行分)、年2.2〜2.4%(10月1日以降の実行分)。セーフティネット保証の利用が前提で、保証料の4分の1以内を市が補給 |
| 北海道 経営環境変化対応貸付(中東情勢対策特別枠) | 取扱金融機関など(道の制度融資は、商工会議所などのあっせん機関を通す申込みが基本) | 運転資金1億円 | 10年以内(据置3年以内) | 固定金利は5年以内年1.4%、10年以内年1.6%。信用保証協会の保証が必要。取扱いは2026年7月6日〜2027年1月5日 |
札幌市・北海道の制度は令和8年度の内容(2026年9月25日確認。北海道「中東情勢対策特別枠」)。保証料率や申込みの手順は北海道・札幌市の制度融資と信用保証協会で解説しています。
セーフティネット保証とは
セーフティネット保証は、取引先の倒産や、業況の悪い業種に属していることなどで経営が不安定になった中小企業が、一般の保証とは別枠で信用保証協会の保証を受けられる制度です。たとえば5号は、国が指定した業種で最近3か月の売上高等が前年同期比5%以上減少していることなどが要件で、2026年7〜9月期は583業種が指定されています(指定業種は四半期ごとに見直されるため、10月以降は中小企業庁の最新の公表で確認してください)。4号(突発的災害)は保証割合100%、5号は80%です。
利用するには市町村の認定が必要です。札幌市では札幌中小企業支援センター(北海道経済センタービル2階)が認定申請を受け付けており、売上高等を確認できる資料の添付が必須です(札幌市「セーフティネット保証」)。手続きはセーフティネット保証の認定申請(札幌市)で解説しています。
どこから相談する?
- 固定金利で長く借りたい、保証料をかけたくない → 公庫の経営環境変化対応資金
- 取引銀行があり、上限利率の低い制度融資を使いたい → 取引銀行に札幌市・北海道の制度融資とセーフティネット保証を相談
- 必要額が大きい → 公庫と制度融資の併用も検討
- 返済そのものが苦しい → 新しい借入より先に条件変更も検討(条件変更(リスケジュール)の進め方)
会計事務所の視点
業況が悪化したときの融資では、なぜ悪化したのか、いつ・どう回復するのかを数字で説明できるかが重要です。前年同月と比べた月別の売上表、直近の試算表、今後6か月〜1年の資金繰り表をそろえ、回復までの対策を簡単な計画にまとめておくと面談がスムーズです。公庫への返済がすでに苦しい場合は、取引支店に早めに相談しましょう(返済のしかたと返済が苦しくなったとき)。
事業承継の資金と資本性ローン
事業を引き継ぐときの資金には「事業承継・集約・活性化支援資金」があり、別枠7,200万円・据置5年以内で借りられ、経営者保証免除特例制度の対象にもなります。自己資本が薄い会社には、金融機関の資産査定上、自己資本とみなすことができる「資本性ローン(挑戦支援資本強化特別貸付)」という選択肢があります。
事業承継・集約・活性化支援資金
後継者への引継ぎや、ほかの事業者からの事業の引継ぎなど、事業承継にかかわる幅広い場面で使える制度です。次の5つの類型のいずれかに当てはまる方が対象です。
| 類型 | 対象になる方 | 利率の区分 |
|---|---|---|
| ① 中期的な承継計画 | おおむね10年以内に事業承継を行う見込みで、現経営者が後継者(候補者を含む)と一緒に事業承継計画を作っている方 | 基準利率・特別利率A・B |
| ② 承継・集約 | 安定的な経営権の確保などで事業の承継・集約を行う方と、その事業者から事業を承継・集約される方 | 基準利率・特別利率A・B |
| ③ 経営承継円滑化法の認定 | 経営承継円滑化法第12条第1項の認定を受けた中小企業者の代表者、認定を受けた個人など | 特別利率A・B |
| ④ 保証免除の申入れ | 事業承継に際して取引金融機関に経営者個人保証の免除などを申し入れたことがきっかけで、その金融機関からの資金調達が難しくなっている方で、公庫が経営者個人保証を免除する方 | 基準利率 |
| ⑤ 第二創業・PMIなど | 事業承継・集約をきっかけに、第二創業、新たな取組み、またはPMI計画(引き継いだ後の統合の計画)を策定・実施する方 | 基準利率・特別利率B |
公庫「事業承継・集約・活性化支援資金」のページをもとに要約(2026年9月25日確認)。同じ類型の中で基準利率・A・Bのどれになるかは、制度ページに対応の記載がないため公庫で確認してください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 資金の使いみち | 各類型に対応する設備資金・運転資金(経営承継円滑化法施行規則第15条に定める資金を含む) |
| 融資限度額 | 別枠7,200万円 |
| 返済期間 | 設備資金20年以内、運転資金10年以内(いずれも据置5年以内) |
| 担保・保証人 | 希望を聞きながら相談して決める。この資金の利用者は経営者保証免除特例制度の対象 |
経営者保証免除特例制度との関係
この資金を利用する方は、経営者保証免除特例制度の要件の一つ(要件⑥)に当てはまるため、経営者の保証を免除する扱いの対象になります。上乗せ利率はありません。一般に、経営者の個人保証を引き継ぐことへの不安は、後継者が承継をためらう理由の一つとされており、この点を公庫の制度で手当てできるのは大きな利点です。
民間金融機関での保証の扱い(事業承継時に前の経営者と後継者の両方から保証を取ることは原則として行わない、など)は経営者保証を外す・付けない方法、公庫の7つの要件は担保・保証人と経営者保証免除特例制度で解説しています。
北海道の制度融資・保証制度とも比べる
北海道の制度融資にも事業承継貸付(限度額1億円、10年以内・据置1年以内)があり、北海道信用保証協会には経営者保証を取らない事業承継特別保証があります。公庫の資金と比べて選ぶときは北海道中小企業総合振興資金と知っておきたい保証制度をご覧ください。
承継に伴う税金(自社株の贈与・相続など)は、融資とは別に早めの検討が必要です。税務の論点は事業承継の税務の解説をご覧ください。
資本性ローン(挑戦支援資本強化特別貸付)
資本性ローンは、借入でありながら、金融機関が財務内容を評価するとき(資産査定)に自己資本とみなすことができる融資です。返済は期限に一括で行い、それまでは利息だけを払います。自己資本を補強して、財務の安定やほかの金融機関からの資金調達につなげたい場面で検討します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 利用できる方 | 下の(1)と(2)の両方を満たす法人・個人企業 |
| 資金の使いみち | 該当する融資制度に定める設備資金・運転資金 |
| 融資限度額 | 別枠7,200万円 |
| 返済期間 | 5年1カ月以上20年以内。期限一括返済(最終回に元金を一括で返し、それまでは利息のみ) |
| 利率 | 業績連動(下の表) |
| 担保・保証人 | 無担保・無保証人 |
| 自己資本とみなす扱い | 金融機関の資産査定上、自己資本とみなすことができる |
| 返済の順位 | 法的倒産手続の開始が決定された場合、ほかの債務より返済の順位が後になる(劣後) |
- (1)次のいずれかの制度の要件を満たすこと:新規開業・スタートアップ支援資金、新事業活動促進資金、企業再建資金、企業活力強化資金(中小企業省力化投資補助金で交付決定を受けた方に限る)、海外展開・事業再編資金(転貸資金を除く海外直接投資を行う方に限る)、事業承継・集約・活性化支援資金(一部の転貸資金などを除く)、ソーシャルビジネス支援資金
- (2)地域経済の活性化にかかる事業を行うこと。税務申告を1期以上している場合は、原則として所得税などを完納していること
業績連動の利率
利率は融資後1年ごとに、直近の業績(税引後当期純利益が0円以上か、0円未満か)に応じて見直されます。赤字の年は利率が低く、黒字の年は高くなるしくみのため、業績が苦しい時期の負担を軽くできます。
| 返済期間 | 税引後当期純利益が0円以上 | 0円未満 |
|---|---|---|
| 5年1カ月 | 3.25% | 0.50% |
| 5年1カ月超7年以内 | 3.40% | 0.50% |
| 7年超10年以内 | 3.65% | 0.50% |
| 10年超15年以内 | 3.80% | 0.50% |
| 15年超20年以内 | 3.95% | 0.50% |
公庫「挑戦支援資本強化特別貸付」の制度ページの表示(2026年9月25日確認)。ページに適用日の記載はなく、改定されることがあります。
このほか、次の3つをすべて満たす場合は、融資後3年間の利率が0.50%になる特例もあります(同じページの表示)。
- 民間金融機関の支援を受けて事業計画書を作っている
- 必要な資金から自己資金でまかなう分を除いた額の、原則として2分の1超をその金融機関が融資する
- 融資後3年間、その金融機関に計画の進み具合を報告し、経営指導を受ける
自己資本とみなされる割合
返済期限まで5年以上ある間は、残高の100%を自己資本とみなすことができます。残りが5年未満になると、1年ごとに20%ずつ割合が下がります(残り4年台は80%、3年台は60%…)。
| 項目 | 決算書の見え方 | 資本性ローンを自己資本とみなした場合 |
|---|---|---|
| 資産合計 | 5,000万円 | 5,000万円 |
| 負債合計 | 5,300万円 (うち資本性ローン1,000万円) | 4,300万円 |
| 純資産(自己資本) | △300万円(債務超過) | 700万円 |
架空の数値による考え方の例(返済期限まで5年以上ある場合)。実際にどう評価するかは、各金融機関の判断です。
決算書のうえでは、資本性ローンも借入金として負債に計上します。自己資本とみなすのは、あくまで金融機関が査定するときの扱いです(借入金の会計処理は借入金の仕訳 完全ガイド)。
向いている場面と注意点
向いている場面
- 創業期や新しい事業で、黒字になるまで時間がかかる
- 赤字や債務超過で、自己資本を補強したい(事業の再建中など)
- 事業承継を機に、新しい取組みを始める
- 毎月の元金の返済をなくして、手元資金を厚くしたい
注意点
- 最終回に元金を一括で返す必要がある
- 黒字の年は、利率が高いほうの区分になる
- 利用できるのは、特定の制度の要件を満たす方に限られる
- 返済期限が近づくと、自己資本とみなせる割合が下がる
会計事務所の視点:一括返済への備え
資本性ローンは毎月の元金の返済がないぶん、最終回の一括返済への備えが後回しになりがちです。借りた時点で「返済期限にいくら必要か」を資金計画に書き込み、毎年の利益から返済の財源を積み立てるか、期限の前にどう資金を手当てするかを、早めに金融機関と話し合っておきましょう。残りが5年を切ると自己資本とみなせる割合が下がり始める点も、金融機関からの見え方に影響します。
マル経融資と生活衛生貸付(飲食店・美容室など)
マル経融資は、商工会議所などの経営指導を受けている小規模事業者が、その推薦を受けて利用できる公庫の融資です。無担保・無保証人で2,000万円まで、特別利率F(2026年9月1日現在2.90%)で借りられます。飲食店や美容室など生活衛生関係の事業者には生活衛生貸付があり、500万円を超える設備資金の申込みには推せん書が必要です。
マル経融資(小規模事業者経営改善資金)の条件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 利用できる方 | 商工会議所・商工会などの経営指導を受けている小規模事業者(商工業者に限る)で、商工会議所などの長の推薦を受けた方 |
| 資金の使いみち | 運転資金・設備資金 |
| 融資限度額 | 2,000万円 |
| 返済期間 | 10年以内(据置2年以内) |
| 利率 | 特別利率F(2026年9月1日現在2.90%) |
| 担保・保証人 | 無担保・無保証人(信用保証協会の保証も不要) |
| 併用できる特例 | 賃上げ貸付利率特例制度 |
公庫「小規模事業者経営改善資金(マル経融資)」と日本商工会議所「マル経融資」のページをもとに作成(2026年9月25日確認)。
マル経融資の利点は、利率が低く、担保・保証人も信用保証協会の保証料もかからない点です。2026年9月1日現在の特別利率F(2.90%)は、無担保で税務申告を2期終えている方の基準利率(3.80〜5.40%)より低い水準です。たとえば1,000万円を借りる場合、利率が0.9%違えば、最初の1年の利息はおよそ9万円違います(残高が減らないと仮定した単純計算)。
商工会議所の経営指導を受けながら借りるため、融資の後も相談できる相手がいる点も心強いところです。小売店の仕入れ資金や、工務店の車両の入替えなど、小規模な事業の運転資金・設備資金に幅広く使えます。
推薦を受けるための主な要件
日本商工会議所の案内では、推薦を受けるための主な要件は次のとおりです。
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 従業員数 | 常時使用する従業員が20人以下(商業・サービス業〔宿泊業・娯楽業を除く〕は5人以下) |
| 事業の期間 | 最近1年以上、同じ商工会議所の地区内で事業を行っている |
| 税金 | 所得税・法人税・事業税・都道府県民税・市町村民税などを、原則としてすべて完納している |
| 経営指導 | 原則として6カ月以上、商工会議所などの経営指導を受けている |
従業員数の基準は、商業・サービス業が5人以下、それ以外の業種が20人以下です。宿泊業と娯楽業はサービス業でも20人以下の基準になります。
「1年以上」「6カ月以上」の要件があるため、開業したばかりの方は原則として利用できません。創業時は新規開業・スタートアップ支援資金を使い、事業が1年を過ぎて商工会議所の経営指導を受けるようになってから、次の資金調達でマル経融資を検討するのが現実的な順番です。
申込みまでの流れ
マル経融資は、商工会議所の推薦にもとづいて公庫が融資する制度です。まずは地元の商工会議所で経営相談を受け、日ごろから決算書や資金繰りを見てもらう関係をつくっておくと、推薦の相談がしやすくなります。
札幌商工会議所のマル経の窓口(市内5支所)
札幌市内でマル経融資の推薦の窓口になっているのは、札幌商工会議所の5つの支所です。事業所のある区を担当する支所に相談します。
- 中央支所:中央区
- 西支所:西区・手稲区
- 札幌駅北口支所:北区・東区
- 豊平支所:豊平区・南区・清田区
- 白石支所:白石区・厚別区
札幌市外の方は、事業所のある地域の商工会議所・商工会が窓口です。
無担保・無保証人で2,000万円までという点では、北海道信用保証協会の特別小口保険(従業員20人以下、商業・サービス業は5人以下などが要件)を使った融資も似た位置づけです。札幌市の制度融資にも、小規模事業者向けの小規模事業資金(1,500万円)や小口資金(2,000万円)があります。比べるときは札幌市中小企業融資制度をご覧ください。
生活衛生貸付(飲食店・美容室など)
飲食店や美容室、理容室、旅館、クリーニング店など、生活衛生関係の事業者向けには「生活衛生貸付」があります。中心となる一般貸付(生活衛生貸付)は設備資金の融資で、業種ごとに限度額が決まっています。
対象になる主な業種
飲食店営業、喫茶店営業、食肉販売業(食鳥肉販売業を含む)、氷雪販売業、理容業、美容業、興行場営業、旅館業(ホテル・簡易宿所などを含む)、公衆浴場業(サウナを含む)、クリーニング業などです。
一般貸付(生活衛生貸付)の条件
| 業種 | 設備資金の限度額 |
|---|---|
| 飲食店営業、喫茶店営業、食肉販売業、食鳥肉販売業、氷雪販売業、理容業、美容業、その他の公衆浴場業 | 7,200万円 |
| クリーニング業 | 1億2,000万円 |
| 興行場営業、サウナ営業 | 2億円 |
| 一般公衆浴場業 | 3億円 (2施設以上は4億8,000万円) |
| 旅館業 | 4億円 |
返済期間は13年以内(据置1年以内。返済期間が7年を超える場合は2年以内)で、一般公衆浴場業は30年以内。利率は基準利率または特別利率(要件による)。公庫「一般貸付(生活衛生貸付)」のページをもとに作成(2026年9月25日確認)。
500万円を超える設備資金は「推せん書」が必要
一般貸付で設備資金の申込金額が500万円を超える場合は、都道府県知事の「推せん書」が必要です。500万円以下なら推せん書はいらず、公庫に直接申し込めます。北海道では、公益財団法人 北海道生活衛生営業指導センターが推せん事務を受託しています。
- 申込額を確かめる
内装工事や設備の見積書をそろえ、設備資金の申込額が500万円を超えるかを確認します。
- 推せん書を申請する
500万円を超える場合は、北海道生活衛生営業指導センターに推せん書を申請します。申請の様式(推せん書交付願)は公庫の書式ダウンロードのページにもあります。
- 公庫に申し込む
発行された推せん書を添えて、公庫に申し込みます。
北海道生活衛生営業指導センター
所在地:札幌市中央区大通西16丁目
電話:011-615-2112
推せん書は、推せん事務を受託している同センターの理事長名で発行されます。発行までの日数はセンターに確認し、開業や改装のスケジュールに余裕を持たせましょう。
組合員は「資金証明書」で申し込む方法も
振興計画の認定を受けた生活衛生同業組合の組合員は、推せん書の代わりに、組合長が発行する「振興事業に係る資金証明書」を提出して申し込む方法もあります(振興事業貸付など)。組合に加入している方は、どちらの方法が使えるかを組合と公庫に確認しましょう。生活衛生関係の事業者向けの特例として、振興事業促進支援融資制度もあります。
飲食店・美容室を開業する方へ
創業予定の方向けの必要書類の案内にも、生活衛生関係の事業では推せん書または資金証明書が挙げられています。飲食店の営業許可など、許認可が必要な業種は許認可証等の提出も必要です。推せん書が必要な場合は、公庫への申込みの準備と並行して手続きを進めましょう。
公庫が公開している創業計画書の業種別の記入例には、洋風居酒屋と美容業も含まれています。計画書の書き方は創業計画書・事業計画書の書き方で解説しています。
生活衛生関係の事業者向けには、マル経融資と同じ特別利率Fが適用される「生活衛生改善貸付」もあります。利用の条件は公庫で確認してください。
会計事務所の視点
マル経融資も生活衛生貸付も、手続きが公庫だけでなく商工会議所や指導センターにまたがるのが特徴です。関係する機関が多いほど日程は延びやすいため、「誰に・何を・いつまでに出すか」を一覧にしておくと安心です。必要書類の全体は必要書類チェックリスト、業種ごとの注意点は業種別の創業融資のポイントで確認できます。
公庫の金利のしくみ(2026年9月1日現在)
公庫(国民生活事業)の金利は固定金利で、融資制度・返済期間・担保の有無によって決まります。2026年9月1日現在、無担保で税務申告を2期終えている方の基準利率は年3.80〜5.40%です。金利は毎月のように改定され、2024年以降は上昇が続いているため、申込みの時点で最新の利率を確認しましょう。
金利を決めるのは「制度・期間・担保」
公庫の国民生活事業では、金利は「どの融資制度を使うか」「返済期間は何年か」「担保があるか」で決まります。公庫「事業資金のよくあるご質問」では、業種・規模・営業年数にかかわらず、この基準で金利を適用すると説明しています。
金利が変わる要素
- 融資制度(基準利率か、特別利率A・B・Cなどか)
- 返済期間の長さ
- 担保の有無
- 無担保の場合、税務申告を2期終えているかどうか(利率の表が分かれています)
- 利率特例(創業支援・賃上げ)に当てはまるか
金利が変わらない要素
- 業種(飲食業でも建設業でも同じ基準)
- 会社の規模
- 営業年数(上の「税務申告2期」の区分を除く)
金利は契約時の金利が最後まで変わらない固定金利です。借りた後に世の中の金利が上がっても、返済が終わるまで利率は変わりません。金利が上がっている時期には、将来の返済額が読めることが大きな安心材料になります。
基準利率と特別利率(2026年9月1日現在)
公庫の利率には、標準となる「基準利率」と、政策上の目的に合う方に適用される低めの「特別利率」があります。特別利率はA・B・Cの順に低くなり、2026年9月1日現在の無担保・税務申告2期終了の表では、Aが基準利率より0.40%、Bが0.65%、Cが0.90%低い設定です。
| 利率の区分 | 無担保・税務申告を2期終えている方 | 無担保・税務申告を2期終えていない方 | 有担保 |
|---|---|---|---|
| 基準利率 | 3.80〜5.40% | 3.75〜5.35% | 2.80〜5.00% |
| 特別利率A | 3.40〜5.00% | 3.35〜4.95% | 2.40〜4.60% |
| 特別利率B | 3.15〜4.75% | 3.10〜4.70% | 2.20〜4.35% |
| 特別利率C | 2.90〜4.50% | 2.85〜4.45% | 2.15〜4.10% |
| 特別利率Q | 3.40〜4.60% | 3.35〜4.55% | 2.40〜4.20% |
年利、公庫「金利(国民生活事業)」の公表値(2026年9月1日現在)。特別利率F(マル経融資・生活衛生改善貸付)は2.90%です。金利ページにはほかにE・J・Pなどの区分もあり、金利は改定されます。
特別利率はどんなときに使われる?
- 特別利率A・B・C
- 制度ごとに要件が決まっています。代表例は新規開業・スタートアップ支援資金で、女性・35歳未満・55歳以上の方などが対象です(新規開業資金の章)。
- 特別利率F
- マル経融資(小規模事業者経営改善資金)と生活衛生改善貸付の利率です(マル経・生衛の章)。
- 特別利率Q
- 経営環境変化対応資金で、原材料・エネルギーコスト増や中東・ウクライナ情勢、米国の自動車関税措置等による影響を受け、売上高・売上高総利益率・売上高営業利益率のいずれかが前期比5%以上減少している方に適用されます(セーフティネットの章)。
- 資本性ローン
- 業績に応じて利率が変わる別のしくみです(承継・資本性の章)。
表の「幅」のどこになるのか
「3.80〜5.40%」のような幅の中のどの値が適用されるかは、返済期間などによって決まります。ただし公庫は区分ごとの幅だけを公表しており、返済期間ごとの値は公表していません。自分の条件での利率は、申込みのときに支店で確認するのが確実です。
なお、2026年9月1日現在は、税務申告を2期終えていない方の区分のほうが0.05%低い値です。創業期の方は、さらに次の創業支援貸付利率特例制度で利率が下がります。
担保を付けると利率は下がる?
表のとおり、有担保の基準利率は下限が2.80%で、無担保より低い水準から始まります。一方で、不動産などの担保を設定する融資は、公庫の電子契約を使えず書面での契約になります。担保・保証人の考え方は担保・保証人の章で説明します。
利率が下がる特例と「上乗せなし」の特例
制度の利率とは別に、条件を満たすと利率が下がる特例があります。新規開業・スタートアップ支援資金や一般貸付の制度ページには、併用できる特例として次の3つが載っています。
| 特例 | 対象となる方 | 利率への効果 |
|---|---|---|
| 創業支援貸付利率特例制度 | 新たに事業を始める方、または事業開始後に税務申告を2期終えていない方 | 各制度の利率(金利表の利率)から原則0.65%引下げ(雇用の拡大を図る場合は0.9%)。一部利用できない制度があります。実際に適用される利率は申込み時に支店で確認 |
| 賃上げ貸付利率特例制度 | 事業開始後3カ月以上で、雇用者給与等支給額が最近の決算期より2.5%以上増える見込みの方(パート・アルバイトを含み、法人の役員や個人事業主の家族従業員は含みません) | 各制度の利率から0.5%引下げ(貸付日から2年間、利率の下限0.3%) |
| 経営者保証免除特例制度 | 法人で、代表者の保証を付けずに借りる要件を満たす方 | 上乗せ利率はなく、各制度の利率のまま(担保・保証人の章) |
計算例(目安)
創業期の方が、新規開業・スタートアップ支援資金を特別利率A(女性・35歳未満・55歳以上など)で借りる場合を考えます。2026年9月1日現在の「無担保・2期未了」の特別利率Aは3.35〜4.95%です。創業支援貸付利率特例(表の利率から原則0.65%の引下げ)を当てはめると、例:3.35%−0.65%=2.70%(概算)、上限側は4.95%−0.65%=4.30%(概算)です。土地にかかる資金は原則として特別利率の対象外です。実際に適用される利率は、申込み時に支店で確認してください。
自分の利率を確かめる手順
- 使う融資制度を決める
創業なら新規開業・スタートアップ支援資金、創業後の一般的な資金なら一般貸付、業況が悪化したら経営環境変化対応資金など(制度一覧)。
- 特別利率の要件に当てはまるか確認する
制度ページの利率欄に、特別利率A・B・Cなどが適用される要件が並んでいます。
- 利率特例と担保の有無を整理する
創業期か、賃上げの予定があるか、担保を付けるか、税務申告を2期終えているかを確認します。
- 返済期間を決めて支店で確認する
幅の中のどの利率になるかは返済期間などで決まるため、最終的な利率は相談・申込みの際に支店で確認します。
金利は毎月のように改定される
公庫の金利は金融情勢に応じて改定され、直近では2026年9月1日に改定されました。2024年以降、上昇が続いています。背景となる金利環境として、日本銀行は2026年9月18日に政策金利を1.25%程度へ引き上げることを決めています(9月24日から適用)。金利環境の全体像は銀行融資ガイドの「金利上昇」の章で解説しています。
- 固定金利は「契約時の金利」が最後まで適用されます。申込みから契約までの間に改定があると、申込み時に見た利率と違うことがあります。
- 他の制度と比べるときは、同じ日付の金利どうしで比べます。古い記事やパンフレットの利率をそのまま使わないようにしましょう。
- 返済が遅れたときの遅延損害金は年9.10%です(令和8年4月1日〜令和9年3月31日の貸付けの場合)。
利息はいくらかかる?計算のイメージ
毎月の利息は、おおまかに「借入残高×年利÷12」で計算できます。1,000万円を年3.80%、返済期間7年(84回・据置なし)の元金均等返済で借りた場合の概算は次のとおりです。
| 項目 | 金額(概算) |
|---|---|
| 毎月の元金 | 約11.9万円(1,000万円÷84回) |
| 1回目の利息 | 約3.2万円(1,000万円×3.80%÷12) |
| 1回目の返済額 | 約15.1万円 |
| 1年目(12回分)の利息の合計 | 約35.5万円 |
| 7年間の利息の合計 | 約134.6万円 |
| 元利均等返済にした場合 | 毎月約13.6万円、利息の合計約140.5万円 |
年3.80%は計算のための仮定です(2026年9月1日現在の基準利率〈無担保・2期終了〉の下限と同じ値)。利息は年利÷12の月割りで計算した概算で、実際の計算(日割り・返済日・端数処理)とは異なります。
1年目の利息が「1,000万円×3.80%=38万円」より少ないのは、毎月元金を返して残高が減っていくためです。また、同じ条件で年3.15%(0.65%低い)なら、7年間の利息の合計は約111.6万円で、約23万円少なくなります。特別利率や利率特例に当てはまるかは、申込み前に確認しておく価値があります。借入額・期間・据置期間を変えた試算は、返済ガイドの返済シミュレーターでできます。
会計事務所の視点
- 事業の借入の利息は経費になりますが、元金の返済は経費になりません。返済の原資は「税引後の利益+減価償却費」です。金利だけでなく、毎月の元金を利益でまかなえるかを確認しましょう(返済原資の考え方)。
- 信用保証協会の保証付き融資(制度融資など)は、金利とは別に保証料がかかります。公庫と比べるときは「金利+保証料」の実質的なコストで比べます(公庫と制度融資の比較)。
担保・保証人と経営者保証免除特例制度
公庫の担保・保証人は、制度ごとに「希望を聞きながら相談」して決まります。創業期(新たに事業を始める方・税務申告を2期終えていない方)は原則として無担保・無保証人で、個人営業の方は原則として無保証人です。法人が代表者の保証なしで借りたいときは、上乗せ利率のない経営者保証免除特例制度を検討します。
公庫の担保・保証人の基本
「経営者保証」とは、会社の借入を代表者個人が保証することです。会社が返せなくなると、代表者が個人の財産で返済を求められます。そのため、代表者の保証なしで借りられるかどうかは、法人の経営者にとって大きな関心事です。
一般貸付、新規開業・スタートアップ支援資金、経営環境変化対応資金など、公庫の主な制度ページでは、担保・保証人は申込者の希望を聞きながら相談して決める扱いです。そのうえで、立場によって次のような原則があります。
| 立場・制度 | 担保 | 保証人 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 創業期の方(新たに事業を始める方・税務申告を2期終えていない方) | 原則不要 | 原則不要 | 各種の融資制度を、原則として無担保・無保証人で利用できます |
| 個人営業の方 | 相談して決める | 原則として無保証人 | 公庫の「融資のご案内」に記載があります |
| 法人 | 相談して決める | 相談して決める | 代表者の保証を付けずに借りたい場合は、経営者保証免除特例制度などを使います |
| マル経融資・資本性ローン | 不要 | 不要 | 制度そのものが無担保・無保証人です(マル経、資本性ローン) |
創業期の扱いは公庫「創業時の融資」、個人営業の扱いは公庫「融資のご案内」による。法人の代表者の保証をどう扱うかは、申込み時に支店で確認してください。
家族を保証人に立てる必要はある?
公庫では、個人営業の方は原則として無保証人、創業期の方は原則として無担保・無保証人とされており、家族などを保証人に立てることが前提にはなっていません。保証人をどうするかは、申込み時の相談で決まります。
担保を提供する場合の注意
- 有担保の基準利率は、無担保とは別の区分です(2026年9月1日現在2.80〜5.00%。金利の章)。
- 公庫のFAQでは、担保の順位は必ずしも1番でなくてよいとされています。申込み時に不動産の登記簿謄本(登記事項証明書)などを添えます。
- 担保設定の手続きを伴う融資や、代表者以外の連帯保証人を伴う融資は、電子契約を使えず書面での契約になります(申込みの流れ)。
経営者保証免除特例制度とは
公庫「経営者保証免除特例制度」は、「経営者保証に関するガイドライン」に対応して、法人の代表者の保証を不要にする制度です。利率は各融資制度の利率のままで、上乗せ利率はありません。担保を提供するかどうかは申込み時に選べますが、一部利用できない融資制度があります。
以前の解説記事などには上乗せ利率があると書かれたものもありますが、2026年9月時点の公庫の制度ページ・金利ページでは上乗せ利率はないとされています。2022年12月に国が策定した「経営者保証改革プログラム」の施策の一つとして、公庫は2023年2月から創業融資で経営者保証を求めない要件を緩和しており、保証に頼らない融資を広げる流れが続いています。
この特例を希望する場合は、相談・申込みの段階で伝え、要件に当てはまることを説明できる資料(決算書や勘定科目内訳書など)を用意しておくと話が早く進みます。
7つの要件(どれか1つに当てはまればよい)
| 要件 | 主な内容 | 一体性の解消の確認 |
|---|---|---|
| ①税務申告2期以上 | 税務申告を2期以上行い、次のどちらかを満たす方。ア:最近2期の決算で減価償却前経常利益が2期連続の赤字でない。イ:直近の決算で債務超過でない | 必要 |
| ②創業期 | 新たに事業を始める方、または税務申告を2期終えていない方 | 必要 |
| ③物的担保の提供 | 物的担保を提供する方 | 必要 |
| ④技術・ノウハウの新規性 | 新たに事業を始める方、または開業後おおむね5年以内の方で、技術・ノウハウなどに新規性がみられる方 | 必要 |
| ⑤金融機関の協調 | 取引金融機関が代表者保証の免除に協調してくれる見込みがある方や、すでに取引金融機関で代表者保証が免除されている借入の残高がある方 | 要件に記載なし |
| ⑥事業承継 | 事業承継・集約・活性化支援資金(生活衛生事業承継・集約・活性化支援資金を含む)を利用する方 | 要件に記載なし |
| ⑦ソーシャルビジネス | ソーシャルビジネス支援資金を利用するNPO法人 | 要件に記載なし |
公庫の制度ページの要件を要約。①〜④は、法人と代表者の一体性の解消が一定程度進んでいることを公庫が確認できることが前提です。
創業期の法人は②、開業からおおむね5年以内で新しい技術やノウハウを持つ会社は④、事業承継の場面では⑥が入口になります。事業承継の資金については承継・資本性の章で説明しています。
「法人と代表者の一体性の解消」を整える
一体性の解消とは、会社のお金・資産と経営者個人のお金・資産が、きちんと分かれている状態をいいます。公庫のページには具体的な判断基準が書かれていないため、目安として「経営者保証に関するガイドライン」の考え方が参考になります。ガイドラインは、保証を求めない可能性を検討する要件として、①法人と経営者の明確な区分・分離、②財務基盤の強化、③財務状況の正確な把握と適時適切な情報開示の3つを挙げています。
実務で見直したい6つのポイント(一般論)
| 見直すこと | 具体的な対応 |
|---|---|
| 役員貸付金 | 会社から代表者への貸付けを新たに発生させません。残高があれば、返済の計画を立てて解消・圧縮します |
| 私的な支払い | 会社の口座やカードで、私的な買い物や家計の支払いをしません。経費は事業に必要なものに限ります |
| 役員報酬 | 会社の規模や利益に見合った水準にします。ガイドラインや信用保証協会の保証制度でも「社会通念上相当」かどうかがポイントとされています |
| 口座と資産 | 事業用と個人用の預金口座を分けます。代表者の自宅の一部を事務所に使うなど、会社が個人の資産を使う場合は、契約や賃料の取り決めを明確にします |
| 決算書と試算表 | 決算書(勘定科目内訳書を含む)を毎期提出し、必要に応じて試算表で最近の状況を説明できるようにします |
| 財務内容 | 債務超過の解消や、減価償却前経常利益の黒字化を目指します(要件①の財務面の条件にも関わります) |
創業期の法人が最初からやっておくこと
要件②(創業期)でも一体性の解消の確認が前提です。設立したばかりの会社は決算書がないため、日々のお金の流れで区分を示すことになります。
- 設立後すぐに会社名義の預金口座を作り、売上の入金と経費の支払いを会社の口座にまとめる
- 代表者が立て替えた経費は、領収書を添えて精算し、未精算のまま放置しない
- 会社と代表者の間のお金の出入りを「役員報酬」「借入・返済」「立替えの精算」のどれかで説明できるようにする
- 会計ソフトで毎月記帳し、いつでも試算表を出せる状態にしておく
会計事務所の視点
- 役員貸付金や仮払金など代表者との貸し借りは、決算書の勘定科目内訳書を通じて金融機関から見えます。決算の前に残高と中身を確認し、説明できない残高を残さないことが大切です(勘定科目の意味は勘定科目(貸借対照表)の解説)。
- 役員貸付金の減らし方(代表者個人からの返済、役員報酬との関係など)は、会社と個人の税金にも影響します。顧問税理士と相談しながら進めましょう。
- 経営者保証ガイドラインの詳しい内容や、銀行融資で保証を外す方法は銀行融資ガイドの「経営者保証」の章で解説しています。
代表者の保証を付けないほかの選択肢
信用保証協会の保証付き融資にも、経営者保証を付けない制度があります。法人向けの「事業者選択型経営者保証非提供制度」(保証料率に0.25%または0.45%を上乗せ)や、設立5年未満の会社などが使える「スタートアップ創出促進保証」(保証料率年1.06%)です。公庫の経営者保証免除特例は上乗せ利率がないため、保証協会の制度と比べるときは、保証料を含めたコストと要件の両方を見比べましょう。詳しくは主な保証制度と経営者保証を外す方法をご覧ください。
公庫融資の申込みから入金までの流れ
公庫の手続きは「相談→申込み→面談→融資→返済」の5段階です。申込みはインターネットで24時間365日受け付けており、融資決定までは平均2〜3週間程度(創業の場合は平均3週間程度)が目安です。その前に、実績・信用情報・お金の区分を整える「事前準備」をしておくと、面談で落ち着いて説明できます。
公庫の案内では、各段階を「ご相談」「お申込」「ご面談」「ご融資」「ご返済」と表記しています。「審査」という名前の段階はありませんが、面談の後に公庫が事業計画などを検討し、希望に沿えない場合もあります。
事前準備:申込みの前に整える4つのこと
公庫の冊子「創業の手引+」は、審査のポイントとして、計画が実現できそうか、お金をきちんと管理できる人か、などを挙げています。申込みの直前に慌てないよう、次の4つは早めに整えておきましょう。詳しい準備の全体像は融資ガイドの「事前準備」の章にまとめています。
1. 売上や取引の実績を積み上げる
- すでに事業をしている方:決算書や試算表の売上・利益が、返済できるかを判断する土台になります。法人で決算から6か月以上たっている場合は試算表の提出も求められるため、月々の記帳を早めに締めておきましょう。
- 取引の実績:主な販売先・仕入先、取引がどれくらい続いているか、売掛金の回収や支払いの条件を説明できるようにします。
- これから創業する方:勤務先での実績(役職・担当業務・個人売上など)を具体的に整理します。公庫の冊子は、勤務年数だけでなく残した実績も評価のポイントだとしています。取引予定先の注文書や契約書など、取引の見込みを示す書面もそろえておくと裏付けになります。
2. 個人信用情報(CIC・JICC)を確認する
公庫の事業資金の申込みの同意事項では、公庫が加盟する個人信用情報機関はCIC、提携している機関は全国銀行個人信用情報センター(KSC)とJICC(日本信用情報機構)とされています。申込人(法人の場合は代表者を含む)の本人を特定する情報と、申し込んだ事実は、加盟機関に6か月間登録されます。
自分の登録内容は、本人開示で確認できます。クレジットカードやローンの支払いの遅れ、身に覚えのない契約がないかを、申込みの前に確かめておきましょう。
| 機関 | 主な開示方法と手数料 |
|---|---|
| CIC | インターネット開示500円、郵送開示1,500円 |
| JICC(日本信用情報機構) | スマートフォン開示700円(郵送での開示もあります) |
| KSC(全国銀行個人信用情報センター) | インターネット開示800円 |
手数料は2026年9月25日時点の各機関の案内。改定されることがあります。
信用情報機関の登録だけでなく、公庫は公共料金・家賃・住宅ローンなど日頃の支払い状況も確認していると冊子に明記しています。支払いは口座引落しにして通帳に記録を残すと、遅れずに払っていることを示しやすくなります。税金や社会保険料に滞納があれば、申込みの前に解消しておきましょう。
3. 法人は会社と個人のお金を分け、役員貸付金をなくす
法人の場合は、会社のお金と代表者個人のお金をはっきり分けます。会社の口座から代表者の私的な支払いをしたり、会社のお金を代表者に貸したりすると、決算書に「役員貸付金」として残ります。
役員貸付金は、金融機関から「融資したお金が代表者個人に流れるのではないか」「本当に回収できるのか」と見られやすく、一般に評価を下げる要因とされます。信用保証協会の経営者保証を付けない制度でも、代表者への貸付金がないことが要件の一つになっています。
- 発生させない:私的な支払いは個人の口座・カードで行い、立替えや仮払いはその都度精算します。
- すでにある場合:代表者個人の資金で返済する、金額と期限を決めて計画的に返すなどして、解消するか減らします。面談では、発生した経緯と返済の計画を説明できるようにしておきます。
- 税務も確認:役員貸付金には税務上の扱いもあるため、顧問税理士と相談しながら進めましょう。
会社と個人の区分は、法人が代表者の保証なしで借りるための「一体性の解消」にもつながります(担保・保証人の章)。
4. 資金の使いみちと金額を固める
「何に、いくら使うか」が決まっていないと、計画書も面談も具体的になりません。設備資金は見積書で金額を確定させ、公庫の冊子「創業の手引」が勧めるように、複数社の見積りの比較や中古品・リースの検討で初期投資を抑えられないかも確かめます。運転資金は、売上の入金と仕入・経費の支払いのタイミングのずれを考えて、何か月分が必要かを見積もります。金額の組み立て方は創業融資ガイドの「借入額の決め方」、申込みに必要な書類は必要書類の章のチェックリストで確認できます。
相談から返済まで:7つのステップ
- 相談する
事業資金相談ダイヤル(0120-154-505)は、創業を考えている方・創業して間もない方・個人企業・小規模企業の相談を平日9時〜19時、中小企業・農林漁業者の相談を平日9時〜17時に受け付けています。支店窓口の予約相談(来店は希望日の前営業日14時まで、Microsoft Teamsによるオンラインは希望日の2営業日前16時までに予約)や、チャットでの問合せもできます。創業を考えている方は、各支店の創業サポートデスクや、約60分・無料のオンライン創業相談も使えます。申込み前の相談はどの支店でも可能です。
- インターネットで申し込む
インターネット申込みは24時間365日受け付けています。メールアドレスの登録、申込内容の入力、必要書類のアップロード、内容の確認の順に進み、完了すると受付完了のメールが届きます。確定申告書・決算書・勘定科目明細はPDFでの提出が推奨されています。郵送で申し込む場合は「借入申込書」を使います。
- 面談を受ける
申込みの後日、公庫の職員から面談などの案内があります。面談では資金の使いみちと事業の状況(創業の場合は事業計画)を聞かれます。支店のほかオンラインでも受けられ、公庫が店舗・事業所の予定地を訪問することもあります。
- 融資の決定を待つ
公庫は面談の内容や事業計画などを検討します。申込みから融資決定までは平均2〜3週間程度(土日・祝日を含む)、創業の場合は平均3週間程度です。融資条件や支店の混雑状況によっては、さらに日数がかかります。急ぐ事情がある場合は、支店の窓口に相談しましょう。
- 契約する
融資が決まったら、原則として「日本公庫電子契約サービス」で契約します。利用料は無料で、収入印紙も不要、来店や郵送もいりません。手続きの期限は原則として融資予定日の4営業日前までで、間に合わないと融資予定日が変わります。担保設定を伴う融資などは書面で契約します。
- 融資金を受け取る
融資金は指定した銀行などの口座に送金されます。電子契約の場合は、「電子契約手続きのお願い」のメールに書かれた融資予定日に送金されます。書面契約の場合は、公庫が契約書類を受け取ってからおおむね4営業日以内に融資されます。
- 返済する
返済は原則として毎月の分割払いで、口座振替を利用できます。返済方法や、返済が苦しくなったときの相談のしかたは返済の章で説明します。
手続きの公式の説明は、公庫「手続きの流れ(小規模事業者・個人事業主)」と公庫「手続きの流れ(創業予定の方)」で確認できます。
インターネット申込みをスムーズに進めるコツ
- 書類は先にファイルにしておきます。公庫の操作ガイドでは、確定申告書・決算書・勘定科目明細はPDF、それ以外はExcel・Word・PDFが推奨されています。
- ブラウザのJavaScriptとCookieを有効にし、ポップアップブロックを解除しておきます。
- 登録するメールアドレスは、本人だけが使うものにします。融資が決まった後の電子契約でも、本人だけが使うメールアドレスが必要です。
2回目以降の申込みで変わること
すでに公庫から借りている方は、メールアドレスや携帯電話番号が変わっていなければ電子契約の利用申込書は不要で、返済に使っている口座を送金先にするなら通帳の写しも不要です。会員サイト「日本公庫ダイレクト」では、取引状況の確認や証明書の発行のほか、借入の申込みや来店予約もできます。
どの支店に申し込む?
申込先は、個人は創業予定地(事業所)を担当する支店、法人は登記上の本店所在地を担当する支店です。住所ではなく事業の場所で決まる点に注意しましょう。たとえば、自宅が北区で店舗を中央区に出す個人の方は、中央区を担当する札幌支店に申し込みます。
札幌市内は、中央区・白石区・豊平区・南区・西区・厚別区・手稲区・清田区が札幌支店、北区・東区が札幌北支店の担当です(札幌の窓口の章)。
面談で聞かれること・用意するもの
聞かれること
- 資金の使いみち(何に、いくら、なぜ必要か)
- 事業の状況。創業の場合は事業計画(経験と実績、商品・サービス、売上の見込みと根拠、経費、返済の見通し)
- 自己資金の貯め方や、個人を含めた借入の状況など、計画書に書いた内容の確認
用意するもの
- 事業計画に関連する資料(見積書、物件の資料、取引予定先との書面など)
- 資産・負債がわかる書類(たとえば預金通帳や、借入の返済予定表など)
- 具体的な持ち物は、面談の案内で確認しましょう
数字は自分の言葉で説明できるようにしておきます。想定される質問と答え方は創業融資ガイドの「面談対策」で詳しく紹介しています。
電子契約と書面契約の違い
国民生活事業の電子契約は令和6年4月1日に一部の支店で始まり、現在はすべての支店で扱っています。担保設定を伴う融資など、電子契約を使えない場合は書面で契約します。
| 項目 | 電子契約 | 書面契約 |
|---|---|---|
| 費用 | 利用料は無料、収入印紙は不要(通信費は自己負担) | 収入印紙が必要 |
| 必要なもの | 本人だけが使うメールアドレス(法人は法人用と代表者用で別々)、SMSを受信できる携帯電話(050で始まるIP電話は不可)、スマホなどで撮影した本人確認書類 | 実印と印鑑証明書(個人は市区町村役場、法人は法務局で取得)、収入印紙、預金通帳(送金用・返済用) |
| 事前の提出 | 申込み時に電子契約サービスの利用申込書と、送金先口座の通帳の写しを提出 | 借用証書などの契約書類に記入・押印して提出 |
| 期限と融資の時期 | 手続きの期限は融資予定日の4営業日前まで | 契約書類の受領後、おおむね4営業日以内に融資 |
| 使えない主な例 | 担保設定の手続きを伴う融資、代表者以外の連帯保証人を伴う融資、メールアドレスや端末を用意できない場合など | — |
電子契約の詳細は公庫「日本公庫電子契約サービス(国民生活事業)」で確認できます。
電子契約の手順
- 利用申込書と送金先口座の通帳の写しを提出する
- ユーザーIDと初期パスワードがメールで届き、到達確認コードを入力する
- 「電子契約手続きのお願い」のメールを受け取る
- 本人確認書類のアップロード、契約書の確認、SMSで届く認証コードの入力で電子署名する
- 完了のメールを受け取る
金銭消費貸借契約書は本来、印紙税の課税文書ですが、公庫の電子契約では収入印紙がいりません。借入時の会計処理は返済ガイドの「会計・税務」の章を参照してください。
期間の目安と、公式に示されていないこと
公庫が公式に示している期間の目安は、次の3つです。
- 申込みから融資決定まで:平均2〜3週間程度(土日・祝日を含む。創業の場合は平均3週間程度)
- 電子契約:手続きの期限は融資予定日の4営業日前まで
- 書面契約:契約書類の受領後、おおむね4営業日以内に融資
注意
申込みから入金までの合計日数と、融資決定の連絡方法は、公式には示されていません。「申込みから○週間で入金」と決めつけず、面談の際に融資予定日の見込みと連絡の方法を確認しておくと安心です。書類の不備や支店の混雑で延びることも見込み、支払いの予定日から逆算して早めに申し込みましょう。開業日から逆算したスケジュールは創業融資ガイドの「タイミング」の章で確認できます。
札幌で相談するなら
公庫の札幌支店と北海道創業支援センターは、中央区北一条西2丁目の北海道経済センタービルにあります。同じビルには、公庫の融資申込みに使う創業計画書の作成指導を無料で行う札幌商工会議所や、さっぽろ創業支援プラザの相談を行う札幌中小企業支援センターも入っています。窓口の一覧は札幌の相談窓口をご覧ください。
必要書類チェックリスト(創業・既存事業者)
公庫に申し込むときの書類は、創業する方と、すでに事業をしている方で異なります。どちらにも共通するのは、事業の内容を書く計画書、本人確認書類、設備資金の見積書です。下のチェックリストで、自分に当てはまるグループの書類をそろえましょう。
まず確認:あなたはどのグループ?
| あなたの状況 | 事業の内容を書く書類 | 決算に関する書類 |
|---|---|---|
| これから事業を始める方、始めて間もない方 | 創業計画書 | なし(開業済みで決算前なら試算表など営業状況がわかる資料) |
| すでに事業をしている個人で、はじめて公庫を利用する方 | 企業概要書 | 直近2期分の確定申告書(一式) |
| すでに事業をしている法人で、はじめて公庫を利用する方 | 企業概要書 | 直近2期分の確定申告書・決算書(一式)。決算後6か月以上たっていれば試算表も |
創業計画書・企業概要書・借入申込書などの様式は公庫「書式ダウンロード(国民生活事業)」にあります。
創業計画書は、面談の時間を短くするための書類で、提出した書類は返却されません。書き方は計画書ガイドの「10項目の書き方」、既存事業者の企業概要書は「既存企業の計画」で解説しています。
必要書類チェックリスト
創業する方(新たに事業を始める方)
すでに事業をしている方(はじめて公庫を利用する場合)
生活衛生関係の事業の方(飲食店・喫茶店・理容・美容・クリーニングなど)
電子契約を利用する方
書面で契約する方(担保付きの融資など電子契約を使えない場合)
公庫の手続きの流れ(小規模事業者・個人事業主)と手続きの流れ(創業予定の方)の書類一覧をもとに作成(2026年9月25日時点)。
書類をそろえるときのポイント
- 2回目以降の申込み:メールアドレスや携帯電話番号が変わっていなければ、電子契約の利用申込書は不要です。返済に使っている口座を送金先にするなら、通帳の写しも不要です。
- 開業して間もない方:決算前の場合は、試算表など営業状況がわかる資料を用意します(公庫のFAQによる)。
- 面談に持っていくもの:事業計画に関連する資料と、資産・負債がわかる書類です(申込みの流れ)。
- 補足資料:公庫の創業計画書の記入例は、事業計画書や経歴書などの補足資料をあわせて出すことを勧めています。取引予定先との契約書・注文書も裏付けになります(創業融資の必要書類)。
- 一覧にない書類:状況によって追加の資料を求められることがあります。公庫からの案内に従いましょう。
よくあるつまずき
- 運転免許証の裏面を出し忘れる(運転免許証は両面が必要です)
- 法人の履歴事項全部証明書が古い(最近6か月以内に取得したものが必要です)
- 確定申告書の一部しか出していない(決算書や明細を含めて一式そろえます)
- 計画書の設備資金と見積書の金額が合わない、見積書が概算のまま
- 決算から時間がたっているのに試算表を用意していない(法人は決算後6か月以上で必要)
札幌・北海道の生活衛生関係の方へ
500万円を超える設備資金の推せん書は、北海道生活衛生営業指導センター(札幌市中央区大通西16丁目、011-615-2112)に申請します。受付は平日9時〜12時・13時〜17時です。推せん書が出るまでの日数は公式には示されていないため、公庫への申込みと並行して早めに相談しましょう。制度の中身はマル経・生衛の章で説明しています。
会計事務所の視点
見積書の金額、計画書の「必要な資金」、融資後の実際の支払いは一致させるのが基本です。業者や金額が変わりそうなときは、早めに支店へ伝えましょう。既存事業者は、決算書だけでなく勘定科目内訳書まで目を通されると考えて、役員貸付金や仮払金などの残高を説明できるようにしておきます(決算書のどこを見られるか)。
返済のしかたと返済が苦しくなったとき
公庫の返済は原則として毎月の分割払い(月賦払い)で、元金均等・元利均等・ステップ返済などの方法があり、口座振替を利用できます。国民生活事業の返済日の選び方や繰上返済の手数料は公式に示されていないため、取扱支店で確認します。返済が難しくなりそうなときは、遅れる前に取引支店へ相談しましょう。
返済方法の種類
公庫の手続きのページでは、返済方法として元金均等返済・元利均等返済・ステップ返済が挙げられ、公庫「はじめての方へ」ではこれに加えて季節変動返済も紹介されています。どの方法にするかは、制度や事業の状況に応じて支店と相談して決めます。
| 返済方法 | しくみ | 向いているケース |
|---|---|---|
| 元金均等返済 | 毎月の元金を同じ額にし、利息は残高に応じて減っていきます。返済額は初回がいちばん多く、少しずつ減ります | 利息の総額を抑えたい場合(同じ条件なら元利均等より利息の合計が少なくなります) |
| 元利均等返済 | 元金と利息を合わせた毎月の返済額を、ほぼ一定にします | 毎月の支払額をそろえて、資金繰りを読みやすくしたい場合 |
| ステップ返済 | 返済額を段階的に変える方法です | 事業が軌道に乗るまでの負担を抑えたい場合など(具体的な設定は支店と相談) |
| 季節変動返済 | 売上の季節変動に合わせて、月によって返済額を変える方法です | 繁忙期と閑散期の売上の差が大きい事業 |
たとえば1,000万円を年3.80%・7年で借りる場合(年3.80%は計算のための仮定、月割りの概算)、元金均等返済なら1回目の返済が約15.1万円で最終回は約11.9万円、利息の合計は約134.6万円です。元利均等返済なら毎月約13.6万円で、利息の合計は約140.5万円になります。条件を変えた試算は返済ガイドの返済シミュレーターでできます。
北海道の季節変動と返済
冬に売上が落ちる、除雪費や暖房費がかさむ、観光の繁忙期と閑散期の差が大きい、冬期に工事量が変わる建設業など、北海道では季節によって資金繰りが大きく動く事業があります。こうした事業では、季節変動返済が合う場合があります。利用できるかは支店に相談し、あわせて月ごとの資金繰り表で「どの月に返済の余力が小さくなるか」を確かめておきましょう。
据置期間のメリットと注意点
据置期間とは、元金の返済を待ってもらい、利息だけを払う期間です。上限は制度ごとに決まっており、たとえば新規開業・スタートアップ支援資金は5年以内、一般貸付の運転資金は1年以内です。
メリット
- 開業直後や設備の稼働前など、売上が立つまでの資金繰りが楽になる
- その間に事業を軌道に乗せる時間を確保できる
注意点
- 据置が終わると元金の返済が始まり、毎月の返済額が増える
- 残りの期間で元金を返すため、据置なしより毎月の元金が大きくなる
- 利息を払う期間が長くなり、利息の総額が増える
1,000万円・年3.80%・返済期間7年のうち据置1年(元金均等)の場合、据置中は利息だけで毎月約3.2万円ですが、13回目からは元金約13.9万円(1,000万円÷72回)に利息が加わり、約17.1万円に増えます。利息の合計は約153.6万円で、据置なしより約19万円多くなります(年3.80%は仮定、月割りの概算)。据置期間は長いほどよいのではなく、売上が立つ時期に合わせて決めましょう。
返済計画を決める前の3つのチェック
- 毎月の元金を「税引後の利益+減価償却費」でまかなえるか(元金の返済は経費になりません。返済原資の考え方)
- 据置が終わる月に、増えた返済額を払えるだけの資金があるか
- 季節的に売上が落ちる月でも、返済が滞らないか
返済日・繰上返済は取扱支店で確認
国民生活事業で返済日をいつにできるか(選択肢)と、繰上返済の手数料の有無は、公式のページに記載が見当たりません。気になる場合は、契約の前に取扱支店で確認しましょう。公庫の中小企業事業には返済日や繰上返済の手数料を定めた資料がありますが、国民生活事業にそのまま当てはまるとは限りません。
会員サイト「日本公庫ダイレクト」では、取引状況の確認や、お支払額明細書・お支払済額明細書などの証明書の発行ができます。決算で利息や残高を確かめるときに役立ちます(仕訳は借入金の仕訳 完全ガイド)。繰上返済するかどうかの考え方は返済ガイドの「借換え」の章で解説しています。
返済の途中で商号・所在地・代表者などが変わったときは、公庫の変更届の様式で届け出ます。個人事業から法人にする場合の借入の扱いは公式に手続きの説明がないため、法人を設立する前に取引支店に相談しましょう(よくある質問)。
返済が苦しくなりそうなとき
返済が難しくなりそうなときは、延滞する前に取引支店へ相談します。公庫のよくあるご質問では、返済条件の見直しの相談には状況に応じて柔軟に対応し、見直した後も資金繰りの相談に応じるとしています。返済の相談は、支店の予約相談(来店・オンライン)でも受け付けています。
- 資金繰り表で不足をつかむ
いつ、いくら足りなくなるのかを、月ごとの資金繰り表で確かめます。
- 早めに取引支店へ連絡する
延滞してからではなく、その前に連絡するのが基本です。
- 資料をそろえる
税務申告書・決算書、資金繰り表、経営改善計画書などを求められることがあります。資金繰り表や経営改善計画書の様式は公庫の書式ダウンロードページにあります。
- ほかの金融機関にも同時に相談する
複数の金融機関から借りている場合は、足並みをそろえて相談します(条件変更の進め方)。
注意
返済が遅れると遅延損害金がかかり(令和8年4月1日〜令和9年3月31日の貸付けは年9.10%)、その後の融資の相談にも響きかねません。一人で抱え込まず、早めに動くことが大切です。既往債務の返済負担を軽くする公庫の制度はセーフティネットの章、経営改善や公的な支援は返済・借換え・条件変更ガイドで紹介しています。
公庫融資でよくある誤解と注意点
公庫の名前や似た名前を使った融資の勧誘や手数料の要求が報告されており、公庫自身が注意を呼びかけています。また「赤字だと借りられない」「自己資金がないと申し込めない」「保証人が必ず要る」といった誤解もよく見られます。正しい情報を押さえ、借りたお金は申込みどおりに使いましょう。
公庫の名前をかたる勧誘に注意
公庫は、公庫の名前や似た名前のメール・SNSアカウントなどを使った融資の勧誘や、手数料などの要求に注意するよう呼びかけています(公庫の注意喚起、令和8年6月9日更新)。報告されているのは次のような手口です。
- 電話・ダイレクトメッセージ・メールによる融資の勧誘
- 手数料などの支払いや、お金の振込を求める行為
- 「預金調査」と称して、預金残高や取引銀行を聞き出す行為
- 「公庫と提携している」などと装い、融資のあっせんを持ちかける行為(公庫の「融資のご案内」でも注意を促しています)
| 種類 | 公庫とは関係のない名称の例 |
|---|---|
| 似た名前の団体 | 日本金融政策機構、日本政策銀行、日本金融機構、日金機構、日本政策金融国庫、日本金融公庫、国民信用金庫、公庫サポートセンターなど |
| 公庫を装ったサイト | 日本政策金融公庫融資事前診断センター、日本政策金融公庫融資ナビ、日本政策金融公庫ガイド、国金融資サポートなど。地名を入れた「○○日本政策金融公庫融資センター」という形のものもあります |
公庫の注意喚起ページに載っている例です。これ以外の名称が使われることもあります。
公庫の公式SNSはX・Facebook・Instagramです。公庫は、公式アカウントから利用者をフォローしたり、融資を勧誘したりすることはないとしています。
怪しいと感じたら
- その場で振り込まない。預金残高や取引銀行を教えない。
- 相手が名乗った連絡先ではなく、公庫の公式サイト(jfc.go.jp)に載っている連絡先に自分から問い合わせる。電話なら事業資金相談ダイヤル(0120-154-505)。
- 電話番号のかけ間違いにも注意する(公庫の案内でも注意書きがあります)。
- 検索結果や広告に出てくる「公庫」「融資センター」などの名前だけで、公式のサイトだと判断しない。
「審査に通してあげる」とうたう業者に注意
融資をするかどうかは、公庫が申込みの内容と面談をもとに判断します。公庫以外の第三者が、融資を約束することはできません。「確実に融資が受けられる」「審査に通してあげる」とうたう業者や、融資額に応じた高額な成功報酬を求める業者には注意しましょう。
こんな業者には近づかない(一般論)
- 公庫の職員や関係者であるかのように名乗る
- 「今月中に申し込まないと枠がなくなる」などと申込みを急がせる
- 融資が決まる前に、保証料や手数料などの名目で先払いを求める
- 通帳・キャッシュカード・暗証番号を預けるよう求める
業者や専門家に頼む前に確認したいこと(一般論)
- 何を支援するのか(計画書づくりの助言か、書類の作成か、金融機関の紹介か)がはっきりしているか
- 報酬の金額と計算方法(着手金、成功報酬、融資が受けられなかった場合の扱い)を書面で確認したか
- 売上の水増しなど、事実と違う書類づくりを勧められていないか
無料で相談できる公的な窓口もあります。公庫のオンライン創業相談(約60分・無料)、札幌商工会議所の創業計画書の作成指導(無料)、北海道よろず支援拠点(何度でも無料)などです。税理士・公認会計士などの専門家に依頼する場合も、支援の範囲と報酬を事前に確認しましょう。札幌の窓口は札幌で融資を相談できる窓口にまとめています。
資金の使いみちと、申込み内容の正確さ
借りたお金は申込みの目的どおりに使う
公庫の融資は、設備資金・運転資金などの使いみちを示して申し込みます。設備資金として借りたお金を、個人の借入の返済や生活費など別の用途に回してはいけません。一般に、融資契約で決めた使いみちと違う使い方をすると契約違反とされ、一括での返済を求められることもあります。
見積書と実際の支払いを一致させる
設備資金は、見積書をもとに金額が決まります。購入先や金額が変わりそうなときは、支払いの前に支店へ相談しましょう。請求書・領収書・振込の控えは、後で説明を求められても困らないよう保管しておきます。融資を受けた後に、開業時期の遅れや物件の変更など計画が大きく変わったときも、黙って進めずに早めに支店へ伝えるのが基本です。
事実と違う申込みをしない
売上や自己資金を多く見せる、ほかの借入を隠す、一時的に借りたお金を自己資金のように見せる(いわゆる見せ金)といった行為はしてはいけません。創業計画書の「お借入の状況」には、住宅・車・教育・カードなど個人の借入も書く欄があります。事実と違う内容は、融資を受けられない理由になるだけでなく、後から分かれば契約上の問題にもなり得ます。悪質な場合は、刑事上の責任を問われるおそれもあります。自己資金の見られ方は創業融資ガイドの「自己資金」の章で解説しています。
よくある誤解を正す
| よくある誤解 | 実際はこうです | 詳しく |
|---|---|---|
| 公庫なら誰でも借りられる | 公庫は、事業計画などを検討した結果、希望に沿えない場合があるとしています。新規開業・スタートアップ支援資金も、適正な事業計画を立て、それを実行する能力が十分あると認められる方が対象です | 審査のポイント |
| 計画書は完璧に書かないと受け付けてもらえない | 公庫の創業計画書は、面談の時間を短くするための書類で、書ける範囲で記入すればよいとされています。大切なのは、数字の根拠を面談で自分の言葉で説明できることです | 計画書の役割 |
| 個人より法人のほうが借りやすい | 公庫は、融資の申込みで個人と法人に大きな違いはなく、どちらが有利ということもないと説明しています。法人の場合は履歴事項全部証明書などが必要です | 必要書類 |
| 赤字だと借りられない | 業況が悪化した方向けの経営環境変化対応資金があり、要件には、最近の決算期で赤字幅は縮小したものの損失が出ている場合なども含まれます。借りられるかは審査で決まり、赤字の理由と改善の見通しを説明できるかが大切です | セーフティネット |
| 自己資金がないと申し込めない | 創業期の無担保・無保証人融資(旧:新創業融資制度)にあった自己資金要件(創業資金総額の10分の1以上)は、2024年4月になくなりました。ただし公庫は計画全体の確かさが重要だとしており、公庫の調査では創業資金総額に占める自己資金の割合は平均2割程度です | 自己資金 |
| 保証人が必ず要る | 創業期の方は原則として無担保・無保証人、個人営業の方は原則として無保証人です。法人は、上乗せ利率のない経営者保証免除特例制度を使える場合があります | 担保・保証人 |
| 金利は交渉や業種で決まる | 公庫の金利は融資制度・返済期間・担保の有無で決まり、業種・規模・営業年数にかかわらず同じ基準です。契約時の金利が最後まで変わらない固定金利です | 金利 |
| 申し込めば2〜3週間で入金される | 平均2〜3週間程度(創業は平均3週間程度)は、申込みから融資決定までの目安です。その後に契約の手続きがあり、入金までの合計日数は公式には示されていません | 申込みの流れ |
| 物件は融資が決まってから探せばよい | 公庫は、創業予定地が決まらないと売上や経費の予測が立たないため、出店地を決めてから申し込むよう求めています。法人は設立登記を済ませた法人が対象です | タイミング |
| 「新創業融資制度」を使えばよい | 旧:新創業融資制度にあたる創業期の無担保・無保証人融資は2024年4月に拡充され、いまは創業期の方が新規開業・スタートアップ支援資金(2025年3月に改称)などを原則無担保・無保証人で利用する形です | 新規開業資金 |
公庫の制度ページ・FAQ(2026年9月25日時点)にもとづく。古い記事やパンフレットの制度名・条件は、現在と違うことがあります。
札幌の公庫の窓口と担当エリア
札幌市内にある公庫の国民生活事業の支店は、札幌支店(中央区)と札幌北支店(北区)の2か所です。区によって担当の支店が分かれており、申込みは事業所(法人は登記上の本店所在地)を担当する支店で行います。電話での相談は、事業資金相談ダイヤル(0120-154-505)が窓口です。
札幌支店・札幌北支店の所在地と担当区域
札幌支店の担当(札幌市内の8区)
中央区・白石区・豊平区・南区・西区・厚別区・手稲区・清田区
札幌北支店の担当(札幌市内の2区)
北区・東区
| 支店 | 所在地 | 担当区域(国民生活事業) |
|---|---|---|
| 札幌支店 | 札幌市中央区北一条西2-2-2 北海道経済センタービル3階 | 札幌市の中央区・白石区・豊平区・南区・西区・厚別区・手稲区・清田区、千歳市・恵庭市・北広島市 |
| 札幌北支店 | 札幌市北区北七条西4-5-1 伊藤110ビル5階 | 札幌市の北区・東区、夕張・岩見沢・美唄・芦別・江別・赤平・三笠・滝川・砂川・歌志内・石狩の11市、当別・新篠津・南幌・奈井江・上砂川・由仁・長沼・栗山・月形・浦臼・新十津川の11町村 |
担当区域は公庫の業務区域の資料(令和7年7月22日現在)による。営業時間は両支店とも9時〜17時で、専用の駐車場はありません(公共交通機関か近くの有料駐車場を利用します)。
札幌の近くでも、小樽市と後志総合振興局管内の町村は小樽支店の担当です。道内で国民生活事業の窓口がある支店は、札幌・札幌北・函館・小樽・旭川・室蘭・釧路・帯広・北見の9店です。
どの支店に申し込めばよい?
申込先は、個人は創業予定地(事業所)を担当する支店、法人は登記上の本店所在地を担当する支店です。自宅の住所ではなく、事業の場所で決まります。申込み前の相談は、どの支店でもできます。
| ケース | 申込先 |
|---|---|
| 東区で美容室を開く個人 | 札幌北支店 |
| 北区に住み、中央区に店舗を出す個人 | 札幌支店(店舗の場所で決まります) |
| 本店が中央区にあり、北区に2店舗目を出す法人 | 札幌支店(法人は本店所在地で決まります) |
| 江別市で開業する個人 | 札幌北支店 |
説明のための例です。申込先は相談の際に確認しましょう。
北海道経済センタービルにある公庫の窓口
札幌支店が入る北海道経済センタービル(中央区北一条西2丁目)には、公庫のほかの窓口もあります。
- 北海道創業支援センター
- 公庫の拠点の一つで、所在地は札幌支店と同じ北海道経済センタービル、電話は011-231-9260です。創業の相談は、各支店の創業サポートデスクでも受け付けています。
- 中小企業事業・農林水産事業の札幌支店
- 公庫には国民生活事業のほかに中小企業事業と農林水産事業があり、それぞれの札幌支店も同じビルに入っています(中小企業事業は5階、農林水産事業は4階)。農林水産事業の札幌支店は、北海道のうち帯広支店・北見支店の区域を除く全域を担当しています(公庫資料、平成31年3月25日現在)。3つの事業の違いは公庫とはの章をご覧ください。
同じビルで相談できる支援機関
北海道経済センタービルには、公庫のほかに次の支援機関も入っています。計画づくりから申込みまで、同じ建物の中で複数の相談先を回れます。
- 札幌商工会議所(1階):公庫の融資申込みに使う創業計画書の作成指導は無料。マル経融資の推薦は市内5支所で受け付けています
- 札幌中小企業支援センター(2階):さっぽろ創業支援プラザ、融資制度の相談
- 北海道中小企業活性化協議会の札幌本部(6階)
- 北海道よろず支援拠点(9階):何度でも無料で相談できます
窓口の一覧は札幌で融資を相談できる窓口にまとめています。
電話・オンラインで相談する
| 窓口 | 受付 | ポイント |
|---|---|---|
| 事業資金相談ダイヤル 0120-154-505 | 創業・個人企業・小規模企業は平日9時〜19時、中小企業・農林漁業者は平日9時〜17時 | 音声案内で、0=創業ホットライン、1=個人企業・小規模企業、2=中小企業、3=農林漁業者を選びます |
| 支店の予約相談 | 来店は希望日の前営業日14時まで、オンライン(Microsoft Teams)は希望日の2営業日前16時までに予約 | 事業資金の借入の相談のほか、返済の相談も受け付けています |
| オンライン創業相談 | Microsoft Teamsのビデオ通話で約60分、相談料は無料(通信料は自己負担) | 創業を考えている方向け |
受付時間は公庫のお問合せページと予約相談のページによる(2026年9月25日時点)。支店ごとの電話番号もありますが、電話で相談するときは、まず事業資金相談ダイヤルを利用しましょう。
日本政策金融公庫のよくある質問
公庫の融資で、申込みの前後に多くの方が迷う点をまとめました。制度の中身はこのページの各章で説明しているので、ここでは「どの支店に?」「何日で入金?」「法人にしたら?」といった手続きと実務の疑問を中心に答えます。
相談・申込み
申込みはどの支店にすればよいですか?
個人は創業予定地(事業所)を担当する支店、法人は登記上の本店所在地を担当する支店に申し込みます。自宅の住所ではなく、事業の場所で決まります。札幌市内なら、中央・白石・豊平・南・西・厚別・手稲・清田の8区が札幌支店、北区・東区が札幌北支店の担当です。
札幌の近くでは、千歳市・恵庭市・北広島市は札幌支店、江別市・石狩市・岩見沢市などは札幌北支店、小樽市と後志総合振興局管内の町村は小樽支店の担当です。申込み前の相談はどの支店でもできます(札幌の窓口)。
土日や夜でも相談・申込みはできますか?
インターネット申込みは24時間365日受け付けています。電話の事業資金相談ダイヤル(0120-154-505)の受付時間は平日と案内されており、創業を考えている方・創業して間もない方・個人企業・小規模企業は9時〜19時、中小企業・農林漁業者は9時〜17時です。
支店での相談は、来店なら希望日の前営業日14時まで、オンラインなら希望日の2営業日前16時までに予約します。来店の時間を取りにくい方は、オンラインでの相談を使えば移動の手間を省けます。
申し込む前に、創業計画書を見てもらうことはできますか?
公庫は申込み前の見直し用に、Webの「創業計画書セルフチェック」を公開しており、予約相談で計画書のブラッシュアップにも応じています。札幌では、札幌商工会議所が公庫の融資申込みに使う創業計画書の作成指導を無料で行っており、札幌中小企業支援センターも事業計画書づくりの相談に応じています。書き方の要点は計画書ガイドの「セルフチェック」も参考にしてください。
物件が決まる前や、会社を設立する前でも申し込めますか?
公庫の創業融資は、新たに事業を始める方も対象です。ただし公庫の創業のよくある質問では、創業予定地が決まらないと資金計画や売上・経費の予測が立たないため、出店地を決めてから申し込むよう求めています。
法人で創業する場合は、設立登記を済ませた法人が融資の対象で、資本金の払込みに使うお金は対象外です。相談は申込みより前の段階からできます。開業日から逆算した段取りは創業融資ガイドの「タイミング」をご覧ください。
インターネット申込みで、書類はどのように出しますか?
申込みの画面で、必要書類をファイルでアップロードします。公庫のインターネット申込みの操作ガイドでは、確定申告書・決算書・勘定科目明細はPDF、それ以外はExcel・Word・PDFが推奨されています。ブラウザのJavaScriptとCookieを有効にし、ポップアップブロックを解除しておきましょう。申込みが完了すると受付完了のメールが届き、後日、公庫の職員から面談などの案内があります(必要書類)。
制度融資など、ほかの金融機関にも申し込む場合は公庫に伝えるべきですか?
伝えましょう。公庫の創業計画書の「必要な資金と調達方法」には、自己資金や公庫からの借入と並んで「他の金融機関等からの借入」を書く欄があります。必要な資金の合計と調達の合計を一致させ、どこからいくら借りる予定かを示すと、計画全体を説明しやすくなります。
札幌市の創業・雇用創出支援資金など信用保証協会の保証付き融資を組み合わせる場合は、金利とは別に保証料もかかる点を資金計画に入れておきましょう。公庫と制度融資の比べ方・併用のしかたは公庫と制度融資の比較で解説しています。
面談・審査
面談では何を聞かれますか?オンラインでも受けられますか?
公庫は、面談で資金の使いみちと事業の状況(創業の場合は事業計画)を聞くとしています。創業計画書や企業概要書に書いた内容、たとえば経験と実績、商品・サービス、売上の見込みとその根拠、経費、返済の見通し、自己資金の貯め方、個人を含めた借入の状況などを確認されると考えて準備しましょう。公庫の冊子「創業の手引+」は、審査のポイントとして計画が実現できそうか、お金をきちんと管理できる人かを挙げています。
面談は支店のほかオンラインでも受けられ、公庫が店舗や事業所の予定地を訪問することもあります。事業計画に関連する資料と、資産・負債がわかる書類を用意しておきます。想定質問と答え方は創業融資ガイドの「面談対策」で紹介しています。
住宅ローンや車のローン、カードの分割払いがあっても申し込めますか?
申し込むことはできます。創業計画書の「お借入の状況」には、事業のほか住宅・車・教育・カードなど個人の借入も書く欄があり、正直に書くことが前提です。公庫は冊子で、公共料金・家賃・住宅ローンなど日頃の支払い状況を確認していると明記し、無理なく借入を返済できる計画かどうかを確認項目に挙げています。個人のローンの返済も含めて、収支に無理がないかを見直しておきましょう。
申し込んだことは信用情報に記録されますか?
公庫の事業資金の申込みの同意事項では、申込人(法人は代表者を含む)の本人を特定する情報と申込みの事実が、公庫が加盟する個人信用情報機関(CIC)に6か月間登録されるとされています。提携機関は全国銀行個人信用情報センター(KSC)とJICCです。
申込みの前に、カードやローンの支払いの遅れが登録されていないかを本人開示で確かめておくと安心です(CICはインターネット開示500円、JICCはスマートフォン開示700円。2026年9月25日時点)。詳しくは事前準備をご覧ください。
公庫の金利は交渉できますか?
公庫の金利は、融資制度・返済期間・担保の有無によって決まり、業種・規模・営業年数にかかわらず同じ基準で適用されます。金利を下げたいときは、まず特別利率の要件(女性・35歳未満・55歳以上、認定特定創業支援等事業の証明書など)に当てはまるかを確認します。あわせて、創業支援貸付利率特例(表の利率から原則0.65%引下げ、雇用の拡大を図る場合は0.9%)や、賃上げ貸付利率特例(0.5%引下げ、貸付日から2年間)の対象になるかも確かめましょう。実際に適用される利率は、申込み時に支店で確認します。金利は契約時の金利が最後まで変わらない固定金利です(金利)。
融資決定・契約・入金
申し込んでから入金まで、何日くらいかかりますか?
公庫が示しているのは申込みから融資決定までの平均日数で、2〜3週間程度(土日・祝日を含む)、創業の場合は平均3週間程度です。融資条件や支店の混雑状況によっては、さらにかかります。決定の後は、電子契約なら手続きの期限が融資予定日の4営業日前まで、書面契約なら契約書類の受領後おおむね4営業日以内に融資されます。申込みから入金までの合計日数は公式には示されていないため、支払いの予定日から逆算して余裕をもって申し込み、急ぐ事情があれば支店の窓口に相談しましょう(期間の目安)。
融資が決まったかどうかは、どのように連絡が来ますか?
融資決定の連絡方法は、公式には示されていません。面談の際に、連絡の方法と融資予定日の見込みを確認しておくと安心です。なお、電子契約の場合は、公庫から届く「電子契約手続きのお願い」のメールに融資予定日が書かれており、その日に送金されます。希望に沿えない結果や減額になったときの考え方は、創業融資ガイドの「否決されたら」で解説しています。
電子契約には何が必要ですか?
本人だけが使うメールアドレス(法人は法人用と代表者用で別々に必要)、SMSを受信できる携帯電話(050で始まるIP電話は不可)、スマホなどで撮影した本人確認書類(運転免許証など)です。申込み時には、電子契約サービスの利用申込書と、送金先口座の通帳の写し(表紙と見開きの1ページ目)を出します。利用料は無料で、収入印紙もいりません。
手続きの期限は原則として融資予定日の4営業日前までで、間に合わないと融資予定日が変わります。担保設定を伴う融資や、代表者以外の連帯保証人を伴う融資などは電子契約を使えず、書面で契約します(公庫の電子契約サービスの案内、電子契約と書面契約)。
融資を受けた後
追加の融資(2回目の融資)は、いつから申し込めますか?
「前回の融資から何か月たてば申し込める」といった基準は、公式には示されていません。一般には、前回の資金を申込みどおりに使い、遅れずに返済を続けていることや、新たに資金が必要になった理由(売上の増加、設備の更新など)と返済の見通しを説明できることが前提になります。
2回目以降は、メールアドレスや携帯電話番号が変わっていなければ電子契約の利用申込書は不要で、返済に使っている口座を送金先にするなら通帳の写しも不要です。会員サイト「日本公庫ダイレクト」から借入の申込みもできます。まずは取引支店に相談しましょう。
個人事業から法人にしたら、公庫の借入はどうなりますか?
法人成りしたときの借入の扱い(個人のまま返し続けるか、法人が引き継ぐか)について、公庫の公式ページに手続きの説明はなく、公庫の変更届の様式にも法人成りの手続きは書かれていません。法人を設立する前に取引支店へ相談し、法人が引き継ぐ場合の契約や会計処理は顧問税理士と確認しましょう。法人成りの後に新たに借りる場合に、個人事業の期間を事業開始後の年数に通算するかどうかも公式には示されていないため、支店で確認が必要です。なお公庫は、融資の申込みで個人と法人に大きな違いはなく、どちらが有利ということもないと説明しています。
返済が遅れそうなとき、延滞してしまったときはどうすればよいですか?
遅れる前に、できるだけ早く取引支店へ相談してください。公庫のよくあるご質問では、返済条件の見直しの相談には状況に応じて柔軟に対応するとしており、税務申告書・決算書、資金繰り表、経営改善計画書などを求められることがあります。返済が遅れると遅延損害金がかかります(令和8年4月1日〜令和9年3月31日の貸付けは年9.10%)。すでに遅れてしまった場合も放置せず、すぐに連絡して今後の見通しを伝えましょう(返済、条件変更の進め方)。
繰上返済はできますか?手数料はかかりますか?
国民生活事業で繰上返済するときの手数料の有無や手続きは、公式のページに記載が見当たりません。繰上返済を考えている場合は、取扱支店に確認しましょう。公庫の中小企業事業には期限前弁済手数料を定めた資料がありますが、国民生活事業にそのまま当てはまるとは限りません。繰上返済をすると手元の資金が減るため、資金繰りへの影響もあわせて考えます(繰上返済と借換えの判断)。
創業融資・運転資金の調達から、補助金の申請サポート、その後の資金繰りまで。日本政策金融公庫への融資のご紹介・申請サポートの実績があります。
- 金融機関のご紹介
- 融資申請業務の提携先のご紹介
- 申請サポート
- 事業計画・資金繰り表の整備
- 金融機関向け財務資料の整備
- 複数行への説明体制づくり
顧問契約中のお客様は、月次の数字をそのまま金融機関への説明資料に活かせます。
出典・参考資料(109件・2026年9月25日確認)
- 日本政策金融公庫 お知らせ(2025年3月3日、新規開業・スタートアップ支援資金への名称変更)
- 日本政策金融公庫 はじめての方へ(国民生活事業、返済方法)
- 日本政策金融公庫 ニュースリリース(2024年4月1日、スタートアップ向け融資制度の拡充)
- 日本政策金融公庫 ニュースリリース(2025年4月4日、経営環境変化対応資金の当時の条件)
- 日本政策金融公庫 ニュースリリース(2026年3月23日、経営環境変化対応資金など)
- 日本政策金融公庫 事業資金相談ダイヤルの案内
- 日本政策金融公庫 創業に関するよくあるご質問
- 日本政策金融公庫 創業予定の方の手続きの流れ(必要書類)
- 日本政策金融公庫 国民生活事業のよくあるご質問(事業資金)
- 日本政策金融公庫 国民生活事業の無保証融資の実績(令和7年度)
- 日本政策金融公庫 国民生活事業の金利一覧
- 日本政策金融公庫 小規模事業者・個人事業主の方の手続きの流れ
- 日本政策金融公庫 店舗の業務区域(国民生活事業)
- 日本政策金融公庫 手続きの流れ(事業別の案内)
- 日本政策金融公庫 書式ダウンロード(国民生活事業。推せん書交付願、創業計画書の記入例)
- 日本政策金融公庫 災害等の特別相談窓口
- 日本政策金融公庫 生活衛生関係の方の手続き(推せん書・資金証明書)
- 日本政策金融公庫 生活衛生関係営業の対象業種(資料)
- 日本政策金融公庫 融資制度一覧(国民生活事業)
- 日本政策金融公庫 重要なお知らせ(公庫の名前や似た名称を使った融資の勧誘等への注意喚起)令和8年6月9日更新
- 日本政策金融公庫「よくあるご質問(返済条件の見直し)」
- 日本政策金融公庫「インターネットでの借入申込み」
- 日本政策金融公庫「インターネット申込み操作ガイド」
- 日本政策金融公庫「オンライン創業相談」
- 日本政策金融公庫「ソーシャルビジネス支援資金」
- 日本政策金融公庫「一般貸付」
- 日本政策金融公庫「一般貸付(生活衛生貸付)」
- 日本政策金融公庫「事業承継・集約・活性化支援資金」
- 日本政策金融公庫「企業再建資金」
- 日本政策金融公庫「企業概要書(様式)」
- 日本政策金融公庫「企業活力強化資金」
- 日本政策金融公庫「個人信用情報機関に関する同意事項(事業資金)」
- 日本政策金融公庫「創業に関するよくあるご質問(創業サイト)」
- 日本政策金融公庫「創業の手引」2026年5月版
- 日本政策金融公庫「創業の手引+(美容業)」2025年9月
- 日本政策金融公庫「創業の手引+(飲食業)」2025年9月
- 日本政策金融公庫「創業サポートデスク」
- 日本政策金融公庫「創業支援貸付利率特例制度」
- 日本政策金融公庫「創業時の融資」
- 日本政策金融公庫「創業計画書セルフチェック」
- 日本政策金融公庫「創業計画書(様式)」
- 日本政策金融公庫「北海道創業支援センター」
- 日本政策金融公庫「危機対応後経営安定資金」
- 日本政策金融公庫「取引企業倒産対応資金」
- 日本政策金融公庫「国民生活事業のご案内2023」(融資制度一覧)
- 日本政策金融公庫「国民生活事業のご案内2024」(融資制度一覧)
- 日本政策金融公庫「国民生活事業のご案内2025」(令和6年度の創業融資の実績)
- 日本政策金融公庫「国民生活事業のご案内2025」(令和7年6月末時点)
- 日本政策金融公庫「国民生活事業のご案内2026」
- 日本政策金融公庫「国民生活事業のご案内2026」(創業融資の実績)
- 日本政策金融公庫「国民生活事業のご案内2026」(融資制度一覧、令和8年6月末現在)
- 日本政策金融公庫「変更届(様式)」
- 日本政策金融公庫「小規模事業者経営改善資金(マル経融資)」
- 日本政策金融公庫「平日の予約相談」
- 日本政策金融公庫「店舗案内」
- 日本政策金融公庫「挑戦支援資本強化特別貸付(資本性ローン)」
- 日本政策金融公庫「新事業活動促進資金」
- 日本政策金融公庫「新規開業・スタートアップ支援資金」
- 日本政策金融公庫「日本公庫ダイレクト よくあるご質問」
- 日本政策金融公庫「日本公庫ダイレクト」
- 日本政策金融公庫「日本公庫電子契約サービス よくあるご質問」
- 日本政策金融公庫「日本公庫電子契約サービス(国民生活事業)」
- 日本政策金融公庫「書面でのご契約について」
- 日本政策金融公庫「札幌北支店のご案内」
- 日本政策金融公庫「海外展開・事業再編資金」
- 日本政策金融公庫「環境・エネルギー対策資金」
- 日本政策金融公庫「経営環境変化対応資金(セーフティネット貸付)」
- 日本政策金融公庫「経営者保証免除特例制度」
- 日本政策金融公庫「融資のご案内」
- 日本政策金融公庫「観光産業等生産性向上資金」
- 日本政策金融公庫「賃上げ貸付利率特例制度」
- 日本政策金融公庫「農林水産事業の業務区域」平成31年3月25日現在
- 日本政策金融公庫「返済シミュレーション(事業資金)」
- 日本政策金融公庫総合研究所「2025年度新規開業実態調査」
- 札幌市 さっぽろ創業支援プラザ(特定創業支援等事業)
- 札幌市 中小企業融資制度一覧(令和8年10月1日現在)
- 札幌市 中小企業融資制度(利率の引上げの告知)
- 札幌市「セーフティネット保証」(認定申請)
- 札幌市「創業・雇用創出支援資金」
- 札幌市「小口資金」
- 札幌市「小規模事業資金」
- 札幌市「景気対策支援資金」
- 札幌中小企業支援センター「融資制度の相談」
- 北海道 中小企業総合振興資金(令和8年度)
- 北海道「中東情勢対策特別枠」
- 北海道「事業承継貸付」(令和8年度 融資要領)
- 北海道信用保証協会 セーフティネット保証
- 北海道信用保証協会 特別小口保険(無担保無保証人保証)
- 北海道信用保証協会「スタートアップ創出促進保証」
- 北海道信用保証協会「事業承継特別保証」
- 北海道信用保証協会「創業関連(再挑戦支援)保証」
- 札幌商工会議所 マル経融資の案内
- 札幌商工会議所 中小企業相談所(市内5支所)の案内
- 札幌商工会議所「創業計画書の作成指導」
- 中小企業庁 セーフティネット保証5号の指定業種(最新の指定)
- 中小企業庁 セーフティネット保証制度の概要
- 中小企業庁「事業者選択型経営者保証非提供制度」
- 北海道経済産業局 セーフティネット保証(保証割合)
- 経済産業省 報道発表(2026年3月23日、中東情勢を踏まえた資金繰り支援)
- 経済産業省 報道発表(2026年6月11日、セーフティネット保証5号の指定業種)
- 金融庁 報道発表(2026年6月26日、経営者保証に依存しない融資の割合)
- 金融庁「経営者保証改革プログラム」
- 日本銀行「当面の金融政策運営について」2026年9月18日
- 全国銀行個人信用情報センター「本人開示の手続き」
- 経営者保証に関するガイドライン研究会「経営者保証に関するガイドライン」
- 公益財団法人 北海道生活衛生営業指導センター 融資の推せん
- 日本商工会議所「マル経融資(小規模事業者経営改善資金)」
- 株式会社シー・アイ・シー「情報開示とは」
- 株式会社日本信用情報機構「開示のお申込み(スマートフォン)」
このページは、2026年9月25日時点で確認できた公式情報(日本政策金融公庫、札幌市、北海道、北海道信用保証協会、中小企業庁、金融庁、日本銀行、国税庁など)にもとづく一般的な解説です。金利や制度の内容は改定されることがあります。実際の融資条件は、各金融機関・制度の窓口で必ず確認してください。
個別の融資の可否や条件を保証するものではありません。記入例・数値例はすべて架空の設例です。
最終確認日:2026年9月25日 作成:ジェイスタート会計事務所(公認会計士・税理士)
