青色申告のメリットとデメリットを詳しく理解しよう

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結論から言うと、事業所得のある個人事業主は原則として青色申告を選ぶのが一般的です。最大65万円の青色申告特別控除、赤字の3年間繰越控除、青色事業専従者給与など、白色申告にはない特典が多数あるためです。

さらに令和8年度税制改正で、令和9年分からは控除が最大75万円に拡充されます。本記事でメリット・デメリットと改正のポイントを整理します。

この記事は、こんな方に役立ちます

  • 決算・申告を控えて段取りを確認したい経営者
  • 記帳や決算整理をどこまで自社でやるか迷っている方
  • 申告期限と納税の流れを把握したい方
①日々の記帳②決算整理③申告書作成④税額の確定⑤申告・納税
法人は決算日の翌日から2か月以内に申告
図:決算・申告の流れ
この記事のポイント
  • 最大65万円(令和9年分からは要件を満たせば最大75万円)の特別控除
  • 赤字3年繰越・専従者給与など特典多数
  • クラウド会計で記帳負担は大幅軽減
  • 承認申請は3月15日(開業年は開業から2か月以内)まで
  • 令和9年分に向けて優良電子帳簿・e-Taxの準備を

具体例:青色申告特別控除の控除額ケース比較

具体例:申告方法による課税所得の違い(概算)

事業収入600万円・必要経費300万円のフリーランス(基礎控除のみ)が2026年(令和8年)分を申告する場合の概算比較です。

申告方法特別控除額主な要件
白色申告なし
青色・10万円控除10万円青色承認のみ(簡易帳簿可)
青色・55万円控除55万円複式簿記+期限内の書面申告
青色・65万円控除65万円複式簿記+e-Tax申告または優良な電子帳簿保存

※2026年(令和8年)時点の要件です。65万円と55万円の差はe-Tax申告等の有無のみ。専従者給与や他の控除がある場合は効果がさらに大きくなります。

青色申告の最大のメリットは特別控除ですが、55万円と65万円の違いはe-Taxによる電子申告(または優良な電子帳簿保存)の有無だけです。クラウド会計ソフトを使えば手間の差は小さいため、65万円控除を選択肢に入れて検討する価値があります。

青色申告には、純損失の3年間繰越控除・青色事業専従者給与の必要経費算入・少額減価償却資産の特例(取得価額が一定額未満の資産を即時経費化)など、多くの特典があります。これらは白色申告では利用できません。

開業初期に赤字が出ても翌年以降の黒字と相殺できる繰越控除は、スタートアップ期に効果的な場合があります。帳簿整備の習慣づけも含め、早めに青色申告への移行を検討することをおすすめします。

目次

青色申告の主なメリット

国税庁タックスアンサーNo.2070によると、青色申告者は次のような特典を受けられます。①青色申告特別控除:複式簿記で記帳し貸借対照表を添付すれば最大55万円、さらにe-Tax申告または優良な電子帳簿保存で最大65万円。

簡易な記帳なら10万円です。②青色事業専従者給与:生計を一にする家族への給与を必要経費にできます(届出が必要)。③純損失の繰越控除:赤字を翌年以後3年間の黒字と相殺できます。開業初期の赤字が多い時期には特に効果的です。

令和9年分から最大75万円に拡充

令和8年度税制改正で、訂正・削除履歴が残る「優良な電子帳簿」を保存し、期限内にe-Tax申告する場合の控除額が最大75万円に引き上げられます(令和9年分以後)。あわせて紙提出を前提とした55万円控除は見直される方向です。

会計ソフトの優良電子帳簿対応状況の確認とe-Tax環境の準備を、今のうちに進めておくとスムーズです。詳細は「青色申告特別控除が最高75万円に」で解説しています。

デメリットと対処法

デメリットは複式簿記の記帳負担ですが、クラウド会計ソフトの普及でハードルは下がってきています。銀行口座やカードを連携すれば仕訳の多くは自動起票されます。

弊事務所でもクラウド会計とAIを組み合わせ、Claudeに勘定科目の分類候補やチェックリスト作成を任せたうえで税理士が最終確認する体制をとっており、記帳の負担感は以前より軽くなっていると感じます。

なお、記帳・保存がずさんになると承認取消のリスクもあります(「青色申告の承認取消の解説」)。

青色申告を始める手続き

青色申告をしたい年の3月15日(その年の1月16日以後に開業した場合は開業から2か月以内)までに「青色申告承認申請書」を税務署に提出します。開業届と同時提出が定石です。簿記の基本は「複式簿記入門」も参考にしてください。

まとめ

この記事のまとめ
最大65万円(令和9年分からは要件を満たせば最大75万円)の特別控除
赤字3年繰越・専従者給与など特典多数
クラウド会計で記帳負担は大幅軽減
承認申請は3月15日(開業年は開業から2か月以内)まで
令和9年分に向けて優良電子帳簿・e-Taxの準備を

青色申告への切替や記帳体制の構築は、ジェイスタート会計事務所へお気軽にご相談ください。

決算前にそろえておく主な書類

  • 売上・仕入の請求書と入金記録
  • 預金通帳・借入金の返済予定表
  • 請求書・領収書(経費)
  • 固定資産の取得・売却の資料
  • 棚卸表(在庫の数量と金額)

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※本記事は2026年6月時点の法令・情報に基づく一般的な解説であり、個別の税務判断を保証するものではありません。実際の適用にあたっては税理士等の専門家にご相談ください。

出典・参考情報(公的機関)

本記事は一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の税務判断・アドバイスを行うものではありません。税制・法令は改正される場合があります。実際の申告・手続の際は、上記の公的機関が公表する最新情報をご確認のうえ、税理士など専門家へご相談ください。

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