結論から言うと、役員貸付金(会社が社長に貸しているお金)は「早めに計画的に減らすべき勘定科目」です。税務上は国税庁が定める利率による利息計上が求められ、金融機関からは「会社のお金が社長に流れている」と見られて融資審査の大きなマイナスになるからです。本記事では発生原因と、現実的な4段階の解消法を解説します。読み終えるころには、自社で次に何をすべきかが具体的に見えるはずです。まずは全体像からひとつずつ確認していきましょう。
なぜ問題になるか:税務と融資の両面
会社から役員への貸付には、国税庁タックスアンサーNo.2606のとおり通常、所定の利率による利息を計上する必要があり、無利息・低利のままだと差額が役員への給与とされるリスクがあります。また例えば残高500万円の役員貸付金が決算書に載っていると、金融機関は「融資しても社長個人に流れるのでは」と警戒します。審査の見られ方は「融資審査のポイント」をご覧ください。
発生原因を断つ:公私の財布を分ける
多くは「生活費の不足分を会社から引き出す」ことの繰り返しで膨らみます。まず役員報酬を生活実態に合う水準に見直し、会社のカード・口座の私的利用をやめることが出発点です(「役員報酬の適正額の考え方」参照)。
解消の4段階
- ①毎月の定額返済計画を組む(役員報酬からの天引きも検討)
- ②個人資産(保険解約金・不動産等)による一部返済
- ③将来の役員退職金との相殺を設計(「役員退職金の活用」)
- ④債権放棄は給与課税・寄附金課税のリスクがあり最終手段。必ず専門家と検討
弊事務所では返済計画のシミュレーション作成にAIを活用した下準備を組み合わせ、税理士が最終確認する運用で、現実的な解消ペースを一緒に設計しています。
まとめ
- 認定利息・融資評価の両面で不利な科目
- 原因(公私混同)を断ってから返済計画を組む
- 債権放棄は課税リスクがある最終手段
貸付金残高の解消設計は、弊事務所(ジェイスタート会計事務所)へお気軽にご相談ください。
※本記事は2026年6月時点の法令・情報に基づく一般的な解説であり、個別の税務判断を保証するものではありません。実際の適用にあたっては税理士等の専門家にご相談ください。
