相続税申告の税理士費用はどう決まる?札幌で依頼先を選ぶポイント

  • URLをコピーしました!

相続税申告の税理士費用は、遺産の額に加えて、相続人の数、土地の数と評価の難しさ、非上場株式の有無、申告期限までの残り期間で決まります。統一の料金表はないため、財産の一覧を用意して同じ条件で見積りを取り、業務の範囲と追加料金の条件まで比べることが大切です。

執筆:ジェイスタート会計事務所 編集部(札幌の公認会計士・税理士事務所)2026年10月時点の法令に基づき作成

この記事の結論

相続税申告の税理士費用は事務所ごとに決められており、財産の種類と数、相続人の数、評価の難しさ、依頼の時期で増減します。金額だけでなく、どこまでの業務が含まれるかをそろえて比べることがポイントです。

  • 費用を左右するのは、財産の額と種類、土地の数、非上場株式、相続人の数、期限までの期間
  • 報酬とは別に、戸籍や証明書の取得費、相続登記の費用などの実費がかかる
  • 見積りは財産の一覧をもとに依頼し、含まれる業務と追加料金の条件を確かめる
  • 申告期限は亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内で、特例の適用も期限内の申告が前提
目次

相続税申告の税理士費用は何で決まる?

相続税申告の税理士報酬には業界で統一された料金表がなく、各事務所が独自に定めています。遺産の額を基本に手間のかかる要素に応じて加算する事務所もあれば、作業量の見込みから個別に見積もる事務所もあります。

費用を左右する要素費用が増える理由依頼前にできる準備
遺産の額と財産の種類確認・評価する財産が多いほど作業が増える預金・証券・保険などの一覧を作る
相続人の数書類の取りまとめや遺産分割の調整が増える。相続人1人ごとに加算する事務所もある相続人の関係と連絡先を整理する
土地・建物の数と形状路線価による評価、貸している土地・建物の計算、小規模宅地等の特例の判定が必要になる固定資産税の課税明細書、登記簿、賃貸借契約書を集める
非上場株式・農地・山林会社の株価の評価や、特殊な評価方法が必要になる会社の決算書と法人税の申告書を用意する
依頼の時期期限直前の依頼は、短期で対応するための加算がある事務所もある相続が始まったら早めに相談する
遺産分割の状況話し合いがまとまらないと、試算のやり直しや複数の分け方の比較が必要になる相続人の意向を早めにすり合わせる
税務調査への対応調査の立会いを報酬に含めるかは、事務所ごとに異なる見積りの範囲に含まれるかを確かめる
相続税申告の費用を左右する主な要素(料金の決め方は事務所ごとに異なる)

同じ遺産の額でも、預金が中心の相続と、土地や自社株を含む相続では作業量が大きく違います。見積りの金額を比べる前に、自分の相続でどの要素が当てはまるかを把握しておくと、提示された金額の理由が理解しやすくなります。当事務所の料金の考え方は料金・契約の流れでご確認いただけます。

「遺産の額×割合」だけで比べない

遺産の額に一定の割合をかける料金体系は目安をつかみやすい一方、財産の評価や遺産分割の試算、税務調査への対応がどこまで含まれるかは見積書ごとに違います。金額の大小だけで選ぶと、後から追加料金がかかることがあります。

税理士報酬のほかにかかる費用は?

相続税の申告では、税理士報酬とは別に、書類の取得費などの実費がかかります。主なものは次のとおりです。

費用取得先・支払先ポイント
戸籍・除籍謄本など市区町村の窓口1通450〜750円程度。本人や配偶者、直系の親族が窓口で請求すれば、本籍地が遠くても最寄りの市区町村でまとめて取れる広域交付の制度がある
固定資産評価証明書・名寄帳不動産のある市区町村土地・建物の評価に使う
登記事項証明書・公図・地積測量図法務局土地の形や面積を確かめる
預貯金の残高証明書各金融機関亡くなった日の残高を証明する。手数料は金融機関ごとに異なる
不動産の鑑定不動産鑑定士路線価による評価が実態と大きく異なる土地などで検討する
相続登記司法書士・法務局司法書士の報酬と登録免許税がかかる。税理士報酬とは別
税理士報酬以外にかかる主な実費(2026年10月時点の一般的な例)

相続で不動産を取得した人は、取得を知った日から3年以内に相続登記を申請する義務があります(2024年4月1日から。正当な理由なく怠ると過料の対象)。2024年4月1日より前に始まった相続で、まだ登記していない不動産も対象です。価額が100万円以下の土地は、2027年3月31日まで相続登記の登録免許税が免税になる措置があります。

戸籍や残高証明書を自分で集めると、取得の代行にかかる費用を抑えられる場合があります。どの書類を誰が集めるかは、見積りの段階で決めておきましょう。

見積りを正しく比べるには?依頼前の準備と確認項目

  1. 財産と債務の一覧を作る預貯金(金融機関と支店)、土地・建物(所在地)、株式・投資信託、生命保険、借入金を、わかる範囲で書き出します。金額は概算でかまいません。
  2. 相続人と遺言の有無を確かめる相続人の人数と関係、遺言書があるかどうかと、その種類を整理します。
  3. 同じ資料で見積りを依頼する複数の事務所に相談する場合は、同じ一覧を渡して条件をそろえます。
  4. 見積書の内訳を確かめる基本の報酬に含まれる業務、加算の条件、実費の扱い、支払いの時期を確かめます。

見積りで確かめたい業務の範囲

  • 相続税の申告書の作成と提出(電子申告を含むか)
  • 土地・建物や非上場株式などの財産の評価
  • 遺産の分け方ごとの税額の試算(二次相続を含むか)
  • 遺産分割協議書の作成(相続人の間で争いがある場合は弁護士の領域)
  • 準確定申告(亡くなった人の所得税の申告)
  • 税務調査があった場合の立会いと対応
  • 税理士が申告内容を確認した事項を記載する書面(書面添付制度)の作成
  • 相続登記や名義変更を担当する専門家との連携
無料
ツール
相続税を詳しく試算する財産の内訳と相続人の構成から相続税を試算できます。見積りの前に、相続税がかかりそうかの見当をつけられます。計算する

財産の内容によって、必要な作業と費用は変わります。財産の一覧があれば、初回無料で見積りの前提を確認できます。

無料で相談する

相続税申告を任せる税理士はどう選ぶ?

相続税は、法人税や所得税と比べて申告に携わる機会が少なく、経験のある税理士が限られる分野とされます。面談では次の点を確かめると、依頼先を比べやすくなります。

確かめるポイント理由
相続税申告の経験(土地の評価や小規模宅地等の特例の判断に慣れているか)評価のしかたや特例の判断で、税額が大きく変わるため
二次相続まで見越した分け方を提案できるか配偶者の税額軽減を最大限に使うと、配偶者が亡くなったときの相続で子の負担が増える場合があるため
費用・スケジュール・担当者を初回の面談で説明してくれるか途中で費用や担当が変わると、期限の管理が難しくなるため
税理士が申告内容を最終確認するか誰が作業し、誰が確認するかで、申告の質が変わるため
司法書士・弁護士・不動産会社などと連携できるか相続登記、争いのある遺産分割、不動産の売却など、税金以外の手続きが重なるため
相続した不動産の売却や賃貸の申告まで相談できるか相続後に売却すると譲渡所得の申告が必要になり、相続税との関係で使える特例もあるため
相続税申告の依頼先を選ぶときの確認ポイント

相続人が離れて住んでいる場合は、オンラインでの面談や書類のやり取りに対応しているかも確かめておくと、打合せの日程を組みやすくなります。

相続税申告はいつまでに依頼する?10か月の期限から逆算

相続税の申告と納付の期限は、亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内です。期限を過ぎると、延滞税や無申告加算税(原則15%、50万円を超える部分は20%、300万円を超える部分は30%)がかかる場合があります。配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例も、期限内に遺産分割をまとめて申告することが前提です。

時期の目安主な手続き税理士への相談
亡くなった直後死亡届、葬儀、遺言書があるかどうかの確認借入金が多いなど、相続放棄を考えるなら早めに相談
早い段階相続放棄・限定承認の検討(家庭裁判所への申述は期限が早い)、戸籍の収集と相続人の確定財産と相続人の概要がわかった段階で相談
準確定申告の期限まで亡くなった人の所得税の申告(準確定申告)。相続税より期限が早い事業や不動産の収入があった人は早めに依頼
申告期限の数か月前まで財産の評価、遺産分割の話し合い、申告書の作成遅くともこの時期には依頼を済ませる
亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内相続税の申告と納付申告書の内容を相続人全員で確認する
相続開始から申告までの主な流れ(期限は手続きごとに異なるため個別に確認)

財産の評価や遺産分割の話し合いには時間がかかるため、四十九日の法要などが落ち着いたころには相談を始めると、余裕をもって進められます。期限が迫っている場合の対処は、相続税申告の期限10か月に間に合わないときの対処にまとめています。

札幌で相続税申告を依頼する前に確認したいこと

相続税の申告書は、相続人の住所地ではなく、亡くなった人の住所地を所轄する税務署に提出します。相続人が道外に住んでいても、亡くなった人が市内に住んでいれば、提出先は市内の税務署です。

市内の税務署と書面の送り先

札幌市内は区ごとに5つの税務署に分かれています。例えば、北区・東区は札幌北税務署、白石区・厚別区は札幌東税務署の管轄です。

書面の申告書を郵送する場合は、2026年7月10日から札幌業務センターが送り先です。e-Taxで送る場合や窓口に持参する場合は、所轄の税務署に提出します。

当事務所は札幌市北区の事務所ですが、オンラインでの面談にも対応しています。相続人が道外や市外に住んでいる場合も、資料の受け渡しと打合せを進められます。

よくある質問

相続税がかからない場合でも、税理士に相談したほうがよいですか?

遺産の総額が基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)以下なら、申告は不要です。ただし、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を使って税額が0円になる場合は申告が必要なため、判定だけでも確かめておくと安心です。判定の方法は相続税申告が必要かどうかの判定基準で確認できます。

税理士報酬は、相続税の計算で遺産から差し引けますか?

差し引けません。相続税の計算で差し引けるのは、亡くなった人の借入金などの債務と葬式費用です。相続税申告の税理士報酬は、相続が始まった後に相続人が負担する費用のため、遺産からは差し引けません。

報酬はいつ支払うのですか?

支払いの時期は事務所によって異なり、依頼時に一部を払って申告後に残りを払う形や、申告書の完成時にまとめて払う形などがあります。見積書で、金額とあわせて支払いの時期と方法も確かめておきましょう。

相続税の申告は自分でもできますか?

できます。財産が預貯金と自宅程度で、評価や遺産分割が単純なら、自分で作成する人もいます。土地の評価や小規模宅地等の特例の判断、二次相続を見越した分け方が絡む場合は税額への影響が大きいため、税理士への依頼を検討しましょう。

まとめ

相続税申告の税理士費用は、財産の額と種類、土地や自社株の有無、相続人の数、依頼の時期で決まります。見積りは財産の一覧をもとに同じ条件で取り、含まれる業務と追加料金の条件まで確かめましょう。申告期限は10か月で、特例の適用にも期限内の申告が欠かせないため、相続が始まったら早めに相談することが、費用と手間を抑える近道です。

札幌の公認会計士・税理士事務所

相続税申告のご相談は、ジェイスタート会計事務所へ

  • 初回相談は無料(オンライン対応可)
  • フォーム・LINEは24時間受付、翌営業日までにご返信
  • その場でご契約を迫ることはありません

対応:法人の決算・税務顧問/個人事業主の確定申告/相続・贈与・事業承継/融資・資金繰り

出典・参考(公的機関)

本記事は2026年10月時点の法令等に基づく一般的な解説です。個別の状況により取扱いが異なる場合がありますので、実際の申告・手続きは税理士等の専門家にご相談ください。

更新履歴:2026年10月 全面改訂

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次