札幌・北海道の相続ガイド|路線価・窓口・北海道の土地の注意点

札幌・北海道に住む方、北海道に財産がある方のための相続ガイドです。北海道の相続税の統計、令和8年分の路線価、札幌の相続の窓口、北海道特有の土地の評価、空き家の手続、道外・海外に住む相続人がいる場合の進め方をまとめました。

相続税・贈与税 総合ガイド|札幌・北海道

札幌・北海道の相続ガイド北海道の統計・令和8年分路線価・札幌の窓口・原野や山林の評価

相続税の申告書は亡くなった人の住所地の税務署に、相続登記は不動産の所在地の法務局に出します。札幌市内の窓口の管轄と、北海道ならではの土地の評価の注意点を押さえておきましょう。

札幌の窓口の管轄つき令和8年分の路線価2026年10月17日時点
令和8年分北海道・札幌の路線価(2026年7月公表)出典:国税庁
1,000㎡札幌市の地積規模の大きな宅地の面積基準出典:財産評価基本通達20-2
札幌国税局北海道の相続税の申告状況出典:札幌国税局
3万円札幌市国保の葬祭費出典:札幌市
第1章

数字で見る北海道の相続税

北海道で亡くなった人のうち、相続税がかかったのは令和6年分で5.7%でした。全国の約半分の割合ですが、人数も金額も増えています。国税庁と札幌国税局の公表資料から、北海道の相続税の姿を数字で確認します。

この章の結論

  • 令和6年分(2024年中に亡くなった人の分)の北海道の課税割合は5.7%で、約18人に1人です。全国は10.4%で、約10人に1人です。
  • 北海道で相続税がかかった人の1人当たりの課税価格は1億2,330万円で、全国より約1,700万円低い水準です。財産の内訳は現金・預貯金等が44.9%で最も多く、土地は22.0%です。
  • 税額が0円になった申告も北海道で844人ありました。特例を使って税額が0円になる場合でも、申告書の提出は必要です。

最新の統計:令和6年分の申告事績

相続税の申告の状況は、国税庁と各国税局が毎年12月ごろに「相続税の申告事績の概要」として公表しています。北海道は札幌国税局の管轄なので、札幌国税局管内の数字が北海道全体の数字です。

2026年(令和8年)10月時点の最新は、2025年(令和7年)12月に公表された令和6年分です。令和6年分は、2024年1月から12月までに亡くなった人の相続を集計したものです。令和7年分は、2026年12月ごろに公表される見込みです。

統計の中心は、相続税額のある申告書(納める税額がある申告)です。課税割合は、亡くなった人の数のうち、相続税額のある申告書が出された人の割合を指します。

令和6年分 相続税の申告事績:北海道と全国(相続税額のある申告書)
項目北海道(札幌国税局管内)全国
亡くなった人の数(被相続人数)76,669人1,605,378人
相続税額のある申告書が出された人の数4,336人166,730人
課税割合5.7%10.4%
納税者である相続人の数9,420人361,260人
課税価格の合計5,346億円23兆3,846億円
税額の合計633億円3兆2,446億円
1人当たりの課税価格1億2,330万円1億4,025万円
1人当たりの税額1,460万円1,946万円

出典:札幌国税局・国税庁「令和6年分 相続税の申告事績の概要」(2025年12月公表)。1人当たりは、相続税額のある申告書が出された被相続人1人当たりの金額です。

課税割合5.7%:約18人に1人

北海道の課税割合は5.7%です。計算は4,336人÷76,669人=5.66%で、四捨五入すると5.7%になります。おおよそ18人に1人の割合で、全国の約10人に1人と比べると約半分です。

全国の中で北海道が占める割合を見ると、違いがよく分かります。亡くなった人の数では全国の約4.8%ですが、相続税額のある申告書が出された人では約2.6%、税額では約2.0%です(いずれも上の表からの計算値)。

課税割合が全国より低い理由は、この統計だけでは特定できません。一方で、相続税がかかった人の財産の規模と中身が全国と違うことは、数字で確かめられます。

1人当たりの金額と財産の中身

北海道で相続税がかかった人の1人当たりの課税価格(税金を計算するもとになる財産の額)は1億2,330万円です。全国の1億4,025万円より1,695万円、約1,700万円低い水準です。1人当たりの税額は1,460万円で、全国の1,946万円より486万円低くなっています。

相続財産の内訳(令和6年分・相続税額のある申告書)
財産の種類北海道の金額北海道の構成比全国の構成比
現金・預貯金等2,447億円44.9%34.9%
土地1,197億円22.0%30.2%
有価証券706億円13.0%17.8%
家屋292億円5.4%4.8%
その他802億円14.7%12.3%
合計5,445億円100%100%

金額は億円未満を丸めた公表値のため、内訳を足した額(5,444億円)と合計欄が1億円ずれます。課税価格は、相続財産から債務・葬式費用を引き、生前贈与の加算などをした金額なので、相続財産の合計とは一致しません。

北海道は、現金・預貯金等の割合が全国より10.0ポイント高く、土地の割合が8.2ポイント低いのが特徴です。令和5年分と比べると、土地は19.4%から22.0%に上がり、有価証券は16.1%から13.0%に下がりました。現金・預貯金等は44.8%から44.9%で、ほぼ変わっていません。

預貯金が財産の半分近くを占めるので、申告では相続開始日の残高だけでなく、過去の入出金や家族名義の口座の確認も大切になります。調べ方は財産と債務の調べ方、家族名義の預金の扱いは名義預金・名義株と贈与の証拠の残し方で説明しています。

前年からの変化:人数は増え、1人当たりは減少

令和5年分と比べると、北海道で相続税額のある申告書が出された人は3,970人から4,336人へ9.2%増えました。課税割合は5.3%から5.7%に上がっています。札幌国税局のまとめでは、申告書を出した人数・課税価格・税額は、いずれも平成27年分(2015年分)以降で最高です。平成27年分は、基礎控除が引き下げられた年分です。

一方で、1人当たりの課税価格は1億2,818万円から1億2,330万円へ、1人当たりの税額は1,526万円から1,460万円へ減りました。相続税がかかる人の数が増えるなかで、1人当たりの金額は小さくなっています。

北海道(札幌国税局管内)の相続税の申告事績の推移
項目令和5年分令和6年分前年比
亡くなった人の数75,120人76,669人102.1%
相続税額のある申告書が出された人の数3,970人4,336人109.2%
課税割合5.3%5.7%+0.4ポイント
納税者である相続人の数8,640人9,420人109.0%
課税価格の合計5,089億円5,346億円105.1%
税額の合計606億円633億円104.5%
1人当たりの課税価格1億2,818万円1億2,330万円96.2%
1人当たりの税額1,526万円1,460万円95.7%

札幌国税局の資料のグラフからは、課税割合が平成27年分の4.0%程度から、おおむね上昇してきたことが読み取れます。令和4年分以前はグラフからの読み取りなので、数値は目安です。

税額0円の申告も844人:申告が必要かどうかの考え方

統計には、相続税額のある申告書とは別に、税額が0円になった申告書(統計の「外書」)の数も載っています。北海道の令和6年分は844人で、課税価格の合計は485億円、1人当たり5,745万円でした。令和5年分の745人から99人増えています。

税額が0円になるのは、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例などを使った結果です。これらの特例は、申告書を出すことが適用の条件になっています。このため、特例で税額が0円になる人も、申告書を出さなければなりません。

相続税額のある申告書と税額0円の申告書を合わせると、北海道で申告書が出されたのは5,180人です。亡くなった人の約6.8%(5,180人÷76,669人)にあたり、課税割合の5.7%より多くなります。

申告が必要かどうかは、特例を使う前の金額で判定します。課税価格の合計額(相続財産から非課税財産や債務・葬式費用を引き、一定の生前贈与を加えた金額)が基礎控除額を超えれば、申告が必要です。基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で、法定相続人が3人なら4,800万円です。判定のしかたは基礎控除と申告が必要な人で詳しく説明しています。

よくある誤り:課税割合と「申告が必要な人の割合」は違います

  • 課税割合5.7%は、相続税額のある申告書が出された人の割合です。税額0円の申告(844人)は含まれないので、「申告が必要な人は5.7%」ではありません。
  • 「特例で税額が0円になるから申告しなくてよい」は誤りです。小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減は、申告書を出して初めて使えます(小規模宅地等の特例の申告手続、配偶者の税額軽減)。
  • 令和6年分は2024年中に亡くなった人の数字です。2026年12月ごろには令和7年分に入れ替わるので、引用するときは年分と公表時期を添えてください。

札幌国税局の相続税の調査(令和6事務年度)

札幌国税局は、相続税の調査の結果も毎年公表しています。最新は令和6事務年度の分です。事務年度は国税庁の仕事の年度で、7月から翌年6月までとされています。暦年で区切る「年分」とは期間が違うので、申告の統計と組み合わせて計算しないよう注意が必要です。

札幌国税局の相続税の調査等の状況
項目令和5事務年度令和6事務年度
実地調査の件数247件291件
申告漏れなどの非違件数(非違割合)206件(83.4%)246件(84.5%)
追徴税額(本税と加算税の合計)15億2,800万円13億2,200万円
実地調査1件当たりの追徴税額619万円454万円
簡易な接触の件数571件947件

令和6事務年度の実地調査は291件で、そのうち246件(84.5%)で申告漏れなどが見つかりました。全国は実地調査9,512件、非違割合82.3%、1件当たりの追徴税額867万円です。

文書・電話・来署依頼で申告の誤りを正してもらう「簡易な接触」は947件で、公表を始めた平成28事務年度以降で最も多くなりました。簡易な接触による追徴税額にも加算税が含まれており、実地調査でなくても加算税がかかることがあります。

非違割合は、調査の対象として選ばれた事案の中での割合です。申告全体の8割以上に誤りがあるという意味ではありません。調査の詳しい統計は税務調査の実態:令和6事務年度の統計で説明しています。

補足:北海道のe-Taxの利用率

相続税の申告でのe-Taxの利用率は、令和6年度に札幌国税局管内で44.7%でした。前年度から9.2ポイント上がりましたが、全国の50.3%よりは低い水準です。

他の税金との関係:統計の課税価格に含まれる生前贈与

全国の統計は数字で見る相続税:全国と北海道、北海道の路線価は令和8年分 北海道・札幌の路線価で確認できます。

専門家向け:根拠と実務論点

統計の定義と読み方

  • 出典は札幌国税局「令和6年分 相続税の申告事績の概要」と国税庁の全国版です。公表時期は、どちらも資料の表示どおり2025年12月(令和7年12月)です。
  • 国税庁の全国版の注記では、令和6年分は令和7年10月31日までに提出された申告書(修正申告書を除く)のデータで、被相続人数は厚生労働省「人口動態統計」の数値です。課税価格は「相続財産の価額+相続時精算課税適用財産の価額−債務・葬式費用+相続開始前3年以内の贈与財産の価額」と定義されています。
  • 課税割合=相続税額のある申告書に係る被相続人数÷被相続人数(死亡者数)。外書(相続税額のない申告書。令和5年分は北海道745人・422億円)は分子に入りません。
  • 納税者である相続人数÷被相続人数は、北海道9,420人÷4,336人≒2.17人、全国361,260人÷166,730人≒2.17人で同水準です。
  • 北海道の令和5年分の相続財産の構成比は、家屋5.1%、その他14.6%(合計5,183億円)で、本文に書いた3項目と合わせて100%になります。
  • 平成27年分〜令和4年分の課税割合(平成27年分4.0%、令和3年分5.0%など)はグラフからの抽出値で、数値ラベルとの対応を十分に確認できていません。引用は避けるか「程度」と付けるのが安全です。

調査統計の扱い

  • 札幌国税局の令和6事務年度:重加算税の賦課28件(非違件数の11.4%)、申告漏れ課税価格61億3,500万円、追徴税額13億2,200万円(本税11億6,200万円・加算税1億6,000万円)。無申告事案の実地調査19件(追徴税額1億6,000万円、1件当たり843万円)。簡易な接触の追徴税額4億9,100万円(1件当たり52万円、うち加算税1,900万円)。贈与税の実地調査59件(追徴税額1億400万円)。
  • 1件当たりの追徴税額は実地調査件数(非違がなかった件を含む)で割った値です。調査件数を申告件数で割って「調査に入る確率」とするのは、事務年度と年分で母数が合わないため不適切です。

申告要否の根拠

  • 基礎控除:相続税法15条1項。申告義務:相続税法27条1項(判定は小規模宅地等の特例などを適用する前の課税価格の合計額で行う)。
  • 配偶者の税額軽減は相続税法19条の2第3項、小規模宅地等の特例は租税特別措置法69条の4で、いずれも申告書への記載と明細書等の添付が適用要件です。
  • e-Tax利用率の全国の令和7年度は速報値70.2%で、確定値は2026年10月ごろ公表予定とされています。引用時は「速報値」と明記します。
  • 令和7年分の申告事績と令和7事務年度の調査状況は2026年12月に公表される見込みです。公表後は本章の数値を差し替えます。
第2章

令和8年分 北海道・札幌の路線価

2026年(令和8年)7月1日に、令和8年分の路線価が公表されました。北海道の最高路線価は札幌駅前で1㎡当たり832万円となり、前年から7.5%上がりました。2026年中の相続・贈与で使う北海道の路線価の動きと、調べ方をまとめます。

この章の結論

  • 令和8年分の道内の最高路線価は、札幌市中央区北5条西3丁目(札幌駅前通り)の1㎡当たり832万円で、前年比+7.5%です。札幌市内の5税務署の最高路線価は、すべて上がりました。
  • 道内30税務署の最高路線価は、上昇11署・横ばい15署・下落4署でした。上昇率の1位は富良野の+28.0%で、ニセコひらふ(倶知安)は76万円(+4.1%)です。
  • 2026年1月1日から12月31日までの相続・贈与には、令和8年分の路線価・評価倍率を使います。路線価のない倍率地域では、固定資産税評価額に倍率を掛けて評価します。

路線価とは:令和8年分は2026年中の相続・贈与に使う

路線価は、道路(路線)ごとに付けられた、その道路に面する宅地の1㎡当たりの価額です。相続税や贈与税で土地を評価するときのもとになります。毎年1月1日を評価時点として、国税局長が定めます。北海道の路線価は札幌国税局が公表しています。

路線価の水準は、地価公示価格などをもとにした価格の80%程度を目安に、1年間の地価の動きなども考えて決められます。実際に売買される価格そのものではありません。

令和8年分の路線価は、2026年中に相続や贈与で取得した財産の評価に使います。1月から6月に亡くなった人の申告でも、7月に公表された令和8年分を使います。

  1. 2026年1月1日令和8年分の路線価の評価時点
  2. 2026年7月1日令和8年分の路線価・評価倍率を公表(北海道分は札幌国税局)
  3. 2026年1月1日〜12月31日この期間の相続・贈与は令和8年分で評価
  4. 2027年(令和9年)7月ごろ令和9年分の公表見込み(2027年中の相続・贈与に使用)

北海道の概況と令和7年分との比較

道内で最も高い路線価は、札幌市中央区北5条西3丁目の「道道札幌停車場線通り」(一般に札幌駅前通りと呼ばれる道路)です。令和8年分は1㎡当たり832万円で、2025年(令和7年)7月に公表された令和7年分の774万円から7.5%上がりました。令和6年分の728万円から、2年で104万円上がっています。1坪(3.30578㎡)に直すと約2,750万円です(参考値)。

報道によると、道内の標準宅地の平均変動率(多くの地点の動きを平均した数字)は+1.8%とされています。令和7年分の+2.4%より上昇幅が縮み、全国平均とされる+2.9%を下回ったと報じられています。北海道新聞は、建築費の高騰と金利上昇への警戒で勢いが鈍ったと伝えています。

平均の+1.8%と、札幌駅前の+7.5%は、意味の違う数字です。前者は道内の標準宅地の平均、後者は1地点の最高路線価の変動率です。自分の土地の路線価がどれだけ動いたかは、路線価図で前年分と比べて確かめます。

道内30税務署の最高路線価は、上昇11署・横ばい15署・下落4署でした。上昇率が大きかったのは富良野(+28.0%)、小樽(+18.9%)、札幌南(+12.5%)、苫小牧(+10.0%)です。下落したのは江差(△6.3%)、八雲(△5.0%)、稚内(△4.5%)、網走(△3.7%)の4署です。

富良野は令和7年分も+30.2%で道内1位でした。倶知安税務署の最高路線価(倶知安町ニセコひらふ1条3丁目)は76万円で、令和7年分の横ばいから+4.1%に転じました。道内30署の最高路線価の中では、札幌中・札幌北・札幌西に次ぐ4番目の高さです。函館(13万5,000円)と旭川中(19万5,000円)は横ばいでした。

路線価の主な数字:令和7年分と令和8年分
項目令和7年分(2025年7月1日公表)令和8年分(2026年7月1日公表)
道内の最高路線価(札幌市中央区北5条西3丁目)774万円(+6.3%)832万円(+7.5%)
道内の税務署別の上昇率1位富良野 +30.2%富良野 +28.0%
道内30署の最高路線価の動き(別表から数えた数)上昇9・横ばい16・下落5上昇11・横ばい15・下落4
道内の標準宅地の平均変動率(報道値)+2.4%+1.8%
全国の標準宅地の平均変動率(報道値)+2.7%+2.9%
全国の最高路線価(東京都中央区銀座5丁目)4,808万円5,336万円(+11.0%)

札幌市内5税務署の最高路線価

札幌市内には5つの税務署があり、それぞれの管轄で最も高い路線価が公表されています。令和8年分は5署すべてで上がりました。上昇率が最も高いのは札幌南税務署の平岸通り(豊平区)で+12.5%です。北海道新聞は、マンション需要によると説明しています。

札幌市内の税務署ごとの最高路線価(単位:千円/㎡)
税務署(主な管轄)最高路線価の地点令和6年分令和7年分令和8年分令和8年分の変動率
札幌中(中央区の一部)中央区北5条西3丁目 道道札幌停車場線通り7,2807,7408,320+7.5%
札幌北(北区・東区・石狩市など)北区北7条西4丁目 北口西通り2,3602,6302,820+7.2%
札幌南(豊平区・南区・清田区・千歳市など)豊平区平岸2条8丁目 平岸通り310320360+12.5%
札幌西(中央区の一部・西区・手稲区)中央区南1条西11丁目 石山通り890940980+4.3%
札幌東(白石区・厚別区・江別市)厚別区厚別中央2条5丁目 新札幌駅前通り560590610+3.4%

札幌北税務署の北口西通りは、令和7年分に+11.4%、令和8年分に+7.2%と、2年続けて大きく上がりました。札幌西と札幌東は、上昇率が前年(+5.6%、+5.4%)より小さくなっています。

千歳市・恵庭市・北広島市は札幌南税務署、江別市は札幌東税務署、石狩市は札幌北税務署の管轄です。表には税務署ごとに最も高い1地点だけが載っており、その地点はいずれも札幌市内にあります。これらの市の土地は、路線価図で個別に確かめてください。各税務署の管轄の詳細は札幌の相続の窓口にまとめています。

札幌市外25税務署の最高路線価

札幌市外の25署では、上昇6署・横ばい15署・下落4署でした。令和7年分に下落した北見・名寄・深川・十勝池田は、令和8年分では横ばいになりました。稚内は2年続けて下落しています。

札幌市外の税務署の最高路線価(単位:千円/㎡)
税務署最高路線価の地点(路線名)令和7年分令和8年分変動率
函館函館市本町(道道函館南茅部線通り)1351350.0%
小樽小樽市堺町(本通線通り)185220+18.9%
旭川中旭川市宮下通7丁目(平和通り)1951950.0%
旭川東旭川市4条通18丁目(台場4条通り)44440.0%
室蘭登別市登別温泉町(登別温泉通り)57570.0%
釧路釧路町木場1丁目(国道44号通り)45450.0%
帯広帯広市西2条南9丁目(西2条通り)8385+2.4%
北見北見市大通西2丁目(国道39号通り)44440.0%
岩見沢岩見沢市4条西5丁目(4条通り)30300.0%
網走網走市駒場南7丁目(本通り)2726△3.7%
留萌留萌市花園町5丁目(国道231号通り)14140.0%
苫小牧苫小牧市新開町4丁目(明野南通り)4044+10.0%
稚内稚内市中央3丁目(北浜通り)2221△4.5%
紋別遠軽町大通南1丁目(国道242号通り)18180.0%
名寄名寄市西4条南6丁目(国道40号通り)19190.0%
根室中標津町東6条北1丁目(道道川北中標津線通り)2425+4.2%
滝川滝川市東町1丁目(滝川バイパス通り)23230.0%
深川深川市4条8番(本町通り)990.0%
富良野富良野市北の峰町(道道北の峰線通り)82105+28.0%
八雲八雲町本町(道道花浦内浦線通り)2019△5.0%
江差江差町字本町(道道江差停車場線通り)1615△6.3%
倶知安倶知安町ニセコひらふ1条3丁目(道道ニセコ高原比羅夫線通り)730760+4.1%
余市余市町黒川町4丁目(国道5号通り)17170.0%
浦河新ひだか町静内木場町2丁目(国道235号通り)27270.0%
十勝池田本別町北3丁目(国道242号通り)13130.0%

税務署名と最高路線価の地点の市町村が違う署があります(例:室蘭税務署の地点は登別市、紋別税務署の地点は遠軽町)。

路線価・評価倍率表の調べ方

路線価と評価倍率は、国税庁の「財産評価基準書 路線価図・評価倍率表」で無料で見られます。平成30年分から令和8年分までが掲載されています。調べる手順は次のとおりです。

  1. 年分を選ぶ相続・贈与があった年の年分を選びます。2026年中の相続なら令和8年分です。
  2. 北海道を選び、評価倍率表を見る市区町村と町(丁目)または大字を探します。宅地の欄が「路線」なら路線価地域、数字なら倍率地域です。
  3. 路線価地域なら路線価図を読む道路に付いた数字は1㎡当たりの千円単位です。たとえば「215D」は21万5,000円で、Dは借地権割合60%を表します。
  4. 倍率地域なら倍率を掛ける固定資産税評価額に倍率を掛けます。固定資産税評価額は、市町村の名寄帳や固定資産評価証明書で確かめます。
  5. 正誤表を確認する路線価図などには正誤表が出ることがあり、国税庁は確認するよう案内しています。

倍率地域の宅地の評価額=固定資産税評価額×評価倍率(例:1,000万円×1.1=1,100万円)

路線価図の借地権割合の記号は、A=90%、B=80%、C=70%、D=60%、E=50%、F=40%、G=30%です。奥行や形による補正(画地調整)を含む計算のしかたは、土地評価の全体像と路線価の見方と基本の計算で説明しています。

計算例:同じ土地でも、相続の年で評価額が変わる

前提:札幌市豊平区の平岸通り(札幌南税務署管内の最高路線価の地点)に面する宅地150㎡。奥行や形による補正はなく、貸していない土地(自用地)とします。

相続の年ごとの評価額
相続の時期使う路線価計算評価額
2025年中令和7年分 32万円320,000円×150㎡4,800万円
2026年中令和8年分 36万円360,000円×150㎡5,400万円

答え:2026年中の相続では、2025年中より評価額が600万円(12.5%)高くなります。評価額は相続が起きた年の路線価で決まり、亡くなった日が1日違うだけで年分が変わることもあります。

倍率地域の多い道内で注意すること

路線価が付くのは、原則として市街地の形をなしている地域です。それ以外は倍率地域になり、固定資産税評価額に国税局長が定める倍率を掛けて評価します。道内には大規模な山林・原野・牧場も多く、こうした土地は倍率方式で評価するのが中心です。

同じ町(丁目)の中に、路線価地域と倍率地域が混在していることがあります。評価倍率表に「一部」「路線価地域」などとある町丁では、路線価図で土地の場所を確かめます。農地・山林・原野の欄の「純」「中」「比準」などの表示の意味は、北海道の土地の評価で注意する点で説明しています。

路線価の付いていない道路だけに接する宅地は、税務署に申し出て「特定路線価」を設定してもらえる場合があります。また、道外に住む人が道内に土地を持っていた場合も、その土地は北海道の路線価・評価倍率で評価します。

よくある誤り

  • 「北海道は+1.8%だから、自分の土地も1.8%上がった」と考える。平均と個々の土地の動きは別で、路線価図で前年分と比べる必要があります。
  • 「路線価は公示価格の8割」と言い切る。正しくは、地価公示価格などをもとにした価格の80%程度を目安に決められます。
  • 1月から6月に亡くなった人の申告で、前年分の路線価を使う。7月に公表されるその年分の路線価を使います。
  • 倍率地域の宅地で、固定資産税評価額をそのまま相続税の評価額にする。評価倍率表の倍率を掛けて計算します。
2026年3月に亡くなりました。令和7年分と令和8年分のどちらの路線価を使いますか。

令和8年分です。2026年中の相続には、2026年7月1日に公表された令和8年分を使います。2026年中に亡くなった人の申告期限は早くても2026年11月なので、公表後に評価して申告できます。

他の税金との関係

専門家向け:根拠と実務論点

根拠

  • 評価の方式は財産評価基本通達11(市街地的形態を形成する地域は路線価方式、それ以外は倍率方式)です。路線価方式は13、路線価(国税局長が路線ごとに評定する価額)は14です。毎年1月1日を評価時点とし、地価公示価格等の80%程度を目途とする水準は、国税庁・札幌国税局の路線価の公表資料に示されています。
  • 地区区分は14-2、特定路線価は14-3、倍率方式は21・21-2。
  • 使う年分は課税時期(相続・遺贈は死亡の日、贈与は取得の日)の属する年分です。

数字の出どころ

  • 税務署別の最高路線価(30署)と変動率は、札幌国税局の別表(令和8年分・令和7年分)によります。上昇・横ばい・下落の署数は別表から数えたものです。
  • 標準宅地の平均変動率(全国+2.9%、北海道+1.8%など)は国税庁サイトの本文・別表には載っておらず、報道機関向けの資料に基づく報道値です。複数の報道で一致していますが、引用時は「報道による」と添えるのが安全です。都道府県別の北海道の順位(12位から17位に低下)も報道によります。
  • 最高路線価の路線名は、札幌国税局の別表では「道道札幌停車場線通り」、国税庁の都道府県庁所在都市の表では「札幌停車場線通り」と表記されています。「札幌駅前通り」は通称です。

実務上の注意

  • 評価倍率表の「一部」表示の町丁は、路線価図で所在を確認してから評価方式を決めます。
  • 倍率方式の土地で、実際の面積が固定資産課税台帳の地積と違う場合は、実際の面積に対応する固定資産税評価額を基に計算します。
  • 令和8年分の路線価等の正誤表を、申告前に確認します。
  • 相続税の申告書の提出先は被相続人の住所地の所轄税務署で、土地の所在地の税務署ではありません。
第3章

札幌の相続の窓口

札幌で相続が起きると、区役所・市税事務所・法務局・家庭裁判所・税務署など、手続ごとに窓口が分かれます。どの手続をどこで行うかを一覧にし、窓口選びで間違えやすい点を整理します。

この章の結論

  • 死亡届・国民健康保険・葬祭費は区役所が窓口です。名寄帳と固定資産評価証明書は市税事務所で取り(評価証明書は市役所本庁舎の税の証明窓口でも可)、区役所では取れません。
  • 相続税の申告書は、亡くなった人の住所地の税務署に出します。札幌市内の税務署は5署で、中央区は札幌中税務署と札幌西税務署に分かれます。
  • 相続登記は不動産がある区の法務局(本局か4つの出張所)が担当します。相続放棄と遺言の検認は札幌家庭裁判所(亡くなった人の最後の住所が札幌市などの場合)、遺言書を預けられるのは札幌市内では札幌法務局本局だけです。

この章の情報について

所在地・管轄・電話番号は、2026年(令和8年)10月時点で各機関の公式サイトに載っていたものです。移転や変更がありうるので、来庁前に各機関の公式サイトで確認してください。

手続と窓口の一覧

札幌市に住んでいた人が亡くなったときの主な窓口は次のとおりです。期限の全体像は死亡後の手続一覧:期限順で確認できます。

札幌の相続の主な窓口(2026年10月時点)
窓口主な手続所在地・管轄の要点
区役所死亡届、国民健康保険・後期高齢者医療・介護保険の資格喪失、葬祭費の申請、国民年金の手続、世帯主変更届各区の戸籍住民課・保険年金課。死亡届は夜間・休日も預かり
市税事務所(5か所)名寄帳の写し(無料)、固定資産評価証明書(1通450円)、市・道民税の納税義務の承継担当区ごとに5か所。評価証明書は市役所本庁舎2階の税の証明窓口でも取れる
札幌法務局相続登記、法定相続情報一覧図の写しの交付、自筆証書遺言書の保管不動産がある区で本局か出張所が決まる。遺言書の保管は本局だけ
札幌家庭裁判所相続放棄・限定承認、熟慮期間の伸長、遺言書の検認、遺産分割調停中央区大通西12丁目。放棄・検認は亡くなった人の最後の住所地、遺産分割調停は相手方の住所地で決まる
税務署(市内5署)相続税の申告・納税、亡くなった人の準確定申告亡くなった人の住所地の税務署。相続人の住所地ではない
公証役場(市内2か所)遺言公正証書の作成札幌大通公証役場(中央区北1条西4丁目)と札幌中公証役場(中央区大通西11丁目)。いずれも予約制
札幌市 都市局 建築指導部 建築安全推進課被相続人居住用家屋等確認書(空き家の3,000万円控除)中央区北1条西2丁目 市役所本庁舎2階、011-211-2808

区役所:死亡直後の手続と葬祭費

死亡届は、死亡の事実を知った日から7日以内に出します(国外で亡くなった場合は3か月以内)。札幌市では区役所の戸籍住民課が窓口で、夜間・休日も届書を預かります。ただし、火葬許可証を当日に受け取れるのは、8時45分から17時15分までに受け付けた分だけです。

区役所の案内(厚別区「死亡に伴う手続」、東区「死亡したときの主な手続き」)では、ほかに次の手続も区役所で行います。

  • 国民健康保険・後期高齢者医療・介護保険の資格喪失と、葬祭費の申請(保険年金課)
  • 国民年金の手続(年金事務所での手続が必要な場合もあります)
  • 印鑑登録証・マイナンバーカードなどの返却

世帯主が変わる場合の届出は、変更から14日以内です(不要な場合もあります)。札幌市は、関連する手続を調べられる「暮らしの手続きガイド」も用意しています。

年金を受けていた人の死亡届は、厚生年金は10日以内、国民年金は14日以内です。日本年金機構にマイナンバーが収録されている人は、原則として省略できます。

札幌市の葬祭費

札幌市の国民健康保険に入っていた人が亡くなると、葬祭を行った人に葬祭費30,000円が支給されます。申請先は区役所の保険年金課で、葬祭を行った日の翌日から2年で時効になります。後期高齢者医療制度に入っていた人の葬祭費も30,000円で、区役所の保険年金課給付係(厚別区・清田区・手稲区は保険係)が窓口です。会社の健康保険に入っていた人の埋葬料は、加入先の健康保険に請求します。

市税事務所:名寄帳と固定資産評価証明書

亡くなった人が札幌市内に持っていた土地・家屋は、名寄帳(その人が持つ固定資産の一覧)で確かめられます。札幌市では「名寄帳兼課税台帳の写し」を、市税事務所の固定資産税課で無料で取れます。相続人が請求するときは、死亡と相続関係を示す書類が必要です。郵送でも請求できます。

札幌市の市税事務所(証明の担当)
窓口担当区所在地電話(証明担当)
中央市税事務所中央区中央区南3条西11丁目011-596-9012
北部市税事務所北区・東区中央区北4条西5丁目 アスティ45 9階011-207-3912
東部市税事務所白石区・厚別区厚別区大谷地東2丁目4-30 大谷地アドバンシービル3階011-802-3912
南部市税事務所豊平区・清田区・南区豊平区平岸5条8丁目2-10 イースト平岸2階011-824-3912
西部市税事務所西区・手稲区西区琴似3条1丁目1-20 コトニ3・1ビル2階011-618-3912
市役所本庁舎 税の証明窓口全区の証明中央区北1条西2丁目 本庁舎2階011-211-2233

北部市税事務所は、北区・東区の担当ですが中央区にあります。中央市税事務所と東部市税事務所は2025年(令和7年)に今の場所へ移っているので、古い案内の住所に注意してください。

固定資産評価証明書は1通450円です(年度・土地1筆または家屋1棟・納税義務者ごと)。区を担当する市税事務所か、市役所本庁舎2階の「税の証明窓口」で取れます。区役所と、篠路・定山渓の出張所では取れません。令和8年度分は2026年4月1日から交付されています。

市・道民税の納税義務の承継、未登記家屋の所有者の変更、市税の口座振替の変更も、市税事務所で手続します。登記されている土地・家屋の名義変更は、法務局での相続登記です。

名寄帳は市町村ごとに作られるので、札幌市外の不動産は、その市町村で取り寄せます。全国の法務局で請求できる「所有不動産記録証明書」(2026年2月2日開始)施行中も使えます。ただし、登記の住所が古いままだと抽出されないことがあるので、名寄帳と組み合わせます。

札幌法務局:相続登記・法定相続情報・遺言書の保管

相続登記(不動産の名義を相続人に移す登記)の窓口は、不動産がある区で決まります。本局は北区北8条にありますが、本局が扱う不動産登記は中央区の分だけです。北区・東区の不動産は北出張所、白石区・厚別区は白石出張所が担当し、「東出張所」はありません。

札幌市内の不動産登記の窓口(札幌法務局)
不動産がある区窓口所在地・電話(登記の申請など)
中央区本局北区北8条西2丁目1番1 札幌第1合同庁舎、011-709-2311(代表)
北区・東区北出張所北区北31条西7丁目1番1号、011-700-3311
白石区・厚別区白石出張所白石区本通1丁目北4番2号、011-864-2021
豊平区・南区・清田区南出張所豊平区平岸1条22丁目2番25号、011-824-7411
西区・手稲区西出張所西区発寒4条1丁目1番1号、011-664-2251

出張所の登記事項証明書(謄本)などの交付には、別の電話番号があります。会社などの商業・法人登記は、札幌市内の全区を本局が担当します。

相続で不動産を取得した人は、取得を知った日から3年以内に相続登記を申請する義務があります(2024年(令和6年)4月1日施行)施行中。施行前の相続で未登記のものも対象で、期限は2027年(令和9年)3月31日か、知った日から3年のいずれか遅い日です。詳しくは相続登記の義務化と住所変更登記で説明しています。

法定相続情報一覧図の写し(戸籍の束の代わりに使える、相続人の一覧の証明)は、無料で交付されます。申出先は、亡くなった人の本籍地・最後の住所地、申出人の住所地、亡くなった人名義の不動産の所在地のいずれかを管轄する登記所です。札幌市内の4つの出張所でも扱っています。

自筆証書遺言書の保管は本局だけ

自筆の遺言書を法務局に預ける制度(自筆証書遺言書保管制度)は、札幌市内では札幌法務局本局だけが扱っています。市内の出張所では預けられません。北海道内の遺言書保管所は20か所で、札幌法務局の管内では本局のほか、小樽・室蘭・岩見沢・苫小牧・滝川・倶知安・日高の各支局です。

札幌法務局の管内に住所・本籍・所有する不動産のいずれかがあれば、管内のどの保管所にも申請できます。手数料は1件3,900円で、預けた遺言書は家庭裁判所の検認が要りません。申請は、遺言者本人が保管所に出向いて行います(2026年10月時点)。手続をウェブ会議などでできるようにする法改正は成立していますが、まだ施行されていません成立・施行待ち。

札幌家庭裁判所:相続放棄・検認・遺産分割調停

札幌家庭裁判所の本庁は、札幌市中央区大通西12丁目にあります(地下鉄東西線「西11丁目」駅から北西へ徒歩3分)。本庁の管轄は、札幌市・江別市・千歳市・恵庭市・北広島市・石狩市と、石狩郡の当別町・新篠津村です。ほかに岩見沢・滝川・室蘭・苫小牧・浦河・小樽・岩内の各支部と、夕張・静内の出張所があります。

申し立てる家庭裁判所は、手続によって基準が違います。相続放棄と遺言書の検認は、亡くなった人の最後の住所地の家庭裁判所です。遺産分割調停は、相手方の1人の住所地の家庭裁判所(または当事者が合意した家庭裁判所)に申し立てます。

家庭裁判所の手続の申立先と費用
手続申立先の家庭裁判所収入印紙
相続放棄(知った時から3か月以内)亡くなった人の最後の住所地申述人1人につき800円
限定承認(相続人全員で)亡くなった人の最後の住所地800円
熟慮期間(3か月)の伸長亡くなった人の最後の住所地相続人1人につき800円
遺言書の検認遺言者の最後の住所地遺言書1通につき800円
遺産分割調停相手方の1人の住所地(または合意した家庭裁判所)被相続人1人につき1,200円

このほかに連絡用の郵便切手が必要です。額は裁判所ごとに違うので、札幌家庭裁判所の案内で確認してください。未成年者の特別代理人の選任は子の住所地、相続財産清算人の選任は亡くなった人の最後の住所地の家庭裁判所です。

札幌家庭裁判所(本庁)の家事手続案内は、月曜から金曜の9時〜11時と13時〜16時に、予約なしで利用できます(1件20分程度。法律相談はできません)。木曜17時からの夜間の案内は予約制で、前々日の火曜日までに家事訟廷事務室(011-221-7281、代表)へ申し込みます。

公正証書遺言と、法務局に預けた自筆証書遺言は、検認が要りません。それ以外の自筆証書遺言や秘密証書遺言は家庭裁判所で検認を受け、封印のある遺言書は家庭裁判所で開封します。手続の詳細は相続放棄・限定承認と遺言がある場合の手続で説明しています。

公証役場:遺言公正証書の作成

公正証書遺言は、証人2人以上の立会いのもと、遺言者が内容を公証人に伝えて作成し、原本は公証役場で保存されます。2025年10月1日から公正証書のデジタル化が始まり施行中、手数料も改定されました。たとえば配偶者に4,000万円、長男に2,000万円を相続させる遺言の手数料は72,000円です。内訳は33,000円+26,000円+遺言加算13,000円で、用紙代などは別です。

札幌市内の公証役場は、札幌大通公証役場と札幌中公証役場の2か所で、いずれも予約制です。札幌大通公証役場は、中央区北1条西4丁目の札幌ノースプラザ6階です(011-241-4267)。札幌中公証役場は、中央区大通西11丁目の登記センタービル5階です(011-271-4977)。遺言の方式と費用は遺言の種類と作り方で説明しています。

税務署:相続税の申告書の提出先

相続税の申告書は、亡くなった人が死亡したときの住所地を管轄する税務署に出します。相続人が住む地域の税務署ではありません。たとえば、厚別区に住んでいた人の相続は札幌東税務署、中央区円山に住んでいた人の相続は札幌西税務署です。

札幌市内の税務署と管轄区域
税務署所在地・電話管轄区域
札幌中中央区大通西10丁目 札幌第2合同庁舎、011-231-9311中央区の一部(おおむね西1〜10丁目の北5条〜南8条と、東側の条丁目)
札幌北北区北31条西7丁目3番1号、011-707-5111北区、東区、石狩市、石狩郡
札幌南豊平区月寒東1条5丁目3番4号、011-555-3900豊平区、南区、清田区、千歳市、恵庭市、北広島市
札幌西西区発寒4条1丁目7番1号、011-666-5111中央区の一部(おおむね西11丁目以西、南9条西以南、円山・宮の森など)、西区、手稲区
札幌東厚別区厚別東4条4丁目8番8号、011-897-6111白石区、厚別区、江別市

中央区は札幌中税務署と札幌西税務署に分かれ、境界はおおむね西10丁目と西11丁目の間です。南9条西以南の条丁目や、円山・宮の森・伏見などの地域は札幌西税務署です。大通東や南の各条東など、東側の条丁目は札幌中税務署です。番地ごとの区分は、札幌国税局の「札幌市中央区の管轄区分」で確認します。

申告期限は、亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内です。e-Tax、郵便・信書便、税務署の時間外収受箱でも提出できます。亡くなった人の所得税の準確定申告(知った日の翌日から4か月以内)も、亡くなった人の納税地の税務署に出します(準確定申告)。

札幌の窓口に行く前の確認

  • 亡くなった人の死亡時の住所(区と条丁目・町名)を確認した。相続税の申告先の税務署と、相続放棄・検認の家庭裁判所はこの住所で決まります。
  • 不動産がある区を確認した。相続登記の法務局(本局か出張所)は不動産の所在地で決まります。
  • 戸籍謄本などを集め、法定相続情報一覧図の写しを取るか検討した。相続登記や相続税の申告で、戸籍の束の代わりに使えます。
  • 名寄帳・評価証明書の請求のために、死亡と相続関係を示す戸籍などと本人確認書類を用意した。
  • 相続放棄を考えている場合、知った時から3か月以内に申述できるよう予定を立てた。

よくある誤り

  • 相続税の申告書を、相続人の住所地の税務署に出す。提出先は亡くなった人の住所地の税務署です。
  • 中央区はすべて札幌中税務署だと思い込む。おおむね西11丁目以西や、円山・宮の森などは札幌西税務署です。
  • 固定資産評価証明書を区役所で取ろうとする。市税事務所か、市役所本庁舎2階の税の証明窓口で取ります。
  • 「東出張所」を探す。白石区・厚別区の不動産は白石出張所、中央区の不動産は北区にある本局の担当です。
  • 遺産分割調停を、亡くなった人の住所地の家庭裁判所に申し立てる。申立先は相手方の1人の住所地の家庭裁判所(または当事者が合意した家庭裁判所)です。
父は札幌市中央区宮の森に住んでいました。相続人の私は東京在住です。相続税の申告書はどこに出しますか。

札幌西税務署です。提出先は亡くなった人の住所地の税務署で、宮の森は札幌西税務署の管轄です。相続人が道外に住んでいても変わらず、e-Taxや郵送でも提出できます(道外・海外に住む相続人がいる場合)。

母の自宅は北区にありました。相続登記はどこに申請しますか。

札幌法務局北出張所(北区北31条西7丁目)です。札幌法務局の本局も北区にありますが、本局が扱う不動産登記は中央区の不動産だけです。

他の税金との関係

  • 相続放棄と相続税:放棄しても、基礎控除などの「法定相続人の数」には放棄した人を含めます。一方、放棄した人が受け取った生命保険金には非課税枠が使えません(みなし相続財産:生命保険金・死亡退職金など)。
  • 限定承認と所得税:限定承認をすると、亡くなった人が土地や株式などを相続開始時の時価で譲渡したものとみなされます。含み益には所得税がかかります(みなし譲渡:限定承認・法人への贈与・低額譲渡)。
  • 固定資産評価証明書と相続税の評価:家屋は固定資産税評価額×1.0、倍率地域の宅地は固定資産税評価額×倍率で評価します(家屋・構築物の評価)。
専門家向け:根拠と実務論点

根拠

  • 死亡届は戸籍法86条1項、年金の受給権者死亡届は厚生年金保険法98条4項・国民年金法施行規則24条1項、世帯主変更届は住民基本台帳法25条、葬祭費の時効は国民健康保険法110条。
  • 名寄帳は地方税法387条1項(閲覧は382条の2)。相続登記の申請義務は不動産登記法76条の2(過料は164条1項)、施行前の相続の経過措置は令和3年法律第24号附則5条6項。所有不動産記録証明は不動産登記法119条の2。
  • 法定相続情報証明制度は不動産登記規則247条・248条。一覧図は申出日の翌年から5年間保存され、再交付は当初の申出人に限られます。代理人には税理士も含まれます。
  • 遺言書保管は遺言書保管法4条3項(申請先)・4条6項(本人出頭)・11条(検認不要)。相続放棄は民法915条・938条、検認は1004条。相続税の申告書の提出先は相続税法27条1項・62条・附則3項、準確定申告は所得税法125条1項。

実務上の注意

  • 中央区の境界は札幌国税局の別紙で番地単位に確認します。たとえば北6条西10丁目は札幌中、中島公園・伏見・双子山などは札幌西です。
  • 法定相続情報一覧図には相続放棄の有無は記載されません。相続税の申告に使う場合は、続柄を戸籍どおりに記載したものを用意します。相続放棄の申述でも一覧図の写しで戸籍に代えられる場合があるので、申述先に確認します。
  • 国民健康保険の資格は死亡日の翌日に喪失します(国民健康保険法8条)。死亡を理由とする届出の期限を直接定めた規定は確認できないため、本章では届出の期限を示していません。
第4章

北海道の土地の評価で注意する点

北海道の土地の評価には、首都圏など大都市圏とは違う注意点があります。三大都市圏との基準の違い、倍率方式、山林・原野の造成費と伐採制限、リゾート地の地価などを、令和8年分の財産評価基準書で確認します。

この章の結論

  • 札幌市を含む北海道は三大都市圏ではないので、地積規模の大きな宅地の評価は1,000㎡以上の宅地が対象です。500㎡以上で対象になる首都圏などとは基準が違います。
  • 市街地の外の農地・山林・原野・牧場は倍率方式が中心です。市街地に近い土地は宅地比準になり、令和8年分の北海道の宅地造成費(整地費は1㎡当たり700円など)を差し引きます。
  • ニセコ・富良野のように地価が上がっている地域でも、評価はその年の1月1日を評価時点とする路線価・評価倍率で行います。外国人や海外に住む人が持つ道内の不動産も、日本の相続税の対象です。

札幌市は三大都市圏ではない:地積規模の大きな宅地は1,000㎡から

地積規模の大きな宅地の評価(面積が大きい宅地の評価額を下げる仕組み)は、三大都市圏では500㎡以上、それ以外では1,000㎡以上の宅地が対象です。三大都市圏は、首都圏・近畿圏・中部圏の整備に関する法律で指定された区域で、北海道は含まれません。札幌市を含む道内の宅地は、1,000㎡以上が面積の基準です。

面積のほかにも要件があります。路線価地域では、普通商業・併用住宅地区か普通住宅地区にあることが必要です。札幌市内でも、次の宅地は対象外です。

  • 市街化調整区域にある宅地(都市計画法34条10号・11号の区域を除く)
  • 工業専用地域にある宅地
  • 指定容積率が400%以上の地域にある宅地(札幌都心部の商業地域など)
  • ビル街・高度商業・繁華街・中小工場・大工場の各地区にある宅地

倍率地域には地区の要件がなく、面積などの要件を満たせば対象になります(大規模工場用地を除く)。

規模格差補正率=(地積×Ⓑ+Ⓒ)÷地積×0.8(小数点以下2位未満切捨て)
北海道(三大都市圏以外)のⒷ・Ⓒ:1,000㎡以上3,000㎡未満は0.90・100、3,000㎡以上5,000㎡未満は0.85・250、5,000㎡以上は0.80・500

規模格差補正率の早見(普通商業・併用住宅地区と普通住宅地区)
地積北海道(三大都市圏以外)三大都市圏
500㎡対象外0.80
1,000㎡0.800.78
1,500㎡0.770.76
2,000㎡0.760.75
3,000㎡0.740.74
5,000㎡0.720.71
10,000㎡0.680.67

三大都市圏の800㎡

  • 対象になりえます。補正率は(800×0.95+25)÷800×0.8=0.785で0.78です。
  • 路線価10万円・ほかの補正なしなら、100,000円×0.78×800㎡=6,240万円です。

札幌市の800㎡

  • 1,000㎡未満なので対象外です。
  • 同じ条件なら、100,000円×800㎡=8,000万円です。

要件の詳細は地積規模の大きな宅地で説明しています。

計算例:札幌市の市街化区域にある畑を評価する

市街化区域にある農地は「市街地農地」で、宅地であるとした場合の価額から宅地造成費を引いて評価します(宅地比準方式。国税局長が倍率を定めている地域は倍率方式)。宅地とした場合に地積規模の大きな宅地の要件を満たせば、規模格差補正率を使えます。この補正率には造成費が含まれないので、造成費は別に差し引きます。

計算例:札幌市の市街化区域にある畑2,000㎡(市街地農地)

前提:路線価地域にあり、宅地とした場合は普通住宅地区で指定容積率200%。正面路線価6万円、間口40m・奥行50m。平坦で、宅地にするには整地だけが必要とします(路線価と形状は説明用の仮定)。間口が8m以上で、奥行÷間口=1.25なので、間口狭小・奥行長大の補正はありません。

評価額の計算
手順計算結果
①奥行価格補正率普通住宅地区・奥行48m以上52m未満0.89
②規模格差補正率(2,000×0.90+100)÷2,000×0.80.76
③宅地とした場合の1㎡当たりの価額60,000円×0.89×0.7640,584円
④宅地造成費(令和8年分・北海道の整地費)1㎡当たり700円
⑤1㎡当たりの評価額40,584円−700円39,884円
⑥評価額39,884円×2,000㎡79,768,000円

答え:7,976万8,000円です。地積規模の大きな宅地に当たらない場合は(60,000円×0.89−700円)×2,000㎡=1億540万円で、これより2,563万2,000円低くなります。

同じ2,000㎡の畑でも、宅地への転用が見込めない場合は地積規模の大きな宅地の評価を使えません。また、宅地造成費は年分と地域で変わるので、2026年(令和8年)中の相続・贈与には令和8年分の北海道の金額表を使います。

倍率方式の地域が広い:評価倍率表の読み方

路線価が付くのは、原則として市街地の形をなしている地域です。それ以外は倍率地域で、評価額は「固定資産税評価額×倍率」です。倍率は国税局長が地域ごとに定め、財産評価基準書の評価倍率表に載っています。

評価倍率表には、町(丁目)または大字ごとに、借地権割合と宅地・田・畑・山林・原野・牧場・池沼の倍率が載っています。北海道では、牧場・池沼の欄にも倍率が付いています。農地・山林・原野の欄の表示は、評価方法の違いを表します。

評価倍率表の農地・山林・原野の欄の主な表示
表示土地の分類評価のしかた
純純農地・純山林・純原野固定資産税評価額×倍率(例:田の欄が「純 48」なら48倍)
中中間農地・中間山林・中間原野固定資産税評価額×倍率
周比準市街地周辺農地市街地農地であるとした場合の価額の80%
比準・市比準市街地農地・市街地山林・市街地原野宅地比準方式(宅地とした場合の価額−宅地造成費)

農地は上の4つの分類で評価し、市街地農地に当たるかどうかを最初に判定します。分類の詳しい基準は農地・山林・原野・雑種地と北海道の注意点で説明しています。

地目は登記簿ではなく、相続や贈与があった日の現況で判定します。面積も、登記簿の地積ではなく実際の面積で評価します。登記簿が山林でも実際に畑として使っていれば、畑として評価します。

山林・原野・牧場:令和8年分の北海道の財産評価基準書

市街地に近い山林・原野は、宅地とした場合の価額から宅地造成費を引いて評価します。北海道の令和8年分の宅地造成費は、次のとおりです。

宅地造成費の金額表(北海道・令和8年分)
区分工事の内容金額
平坦地整地費1㎡当たり700円
平坦地伐採・抜根費1㎡当たり1,100円
平坦地地盤改良費1㎡当たり2,600円
平坦地土盛費1㎥当たり7,400円
平坦地土止費(擁壁)1㎡当たり88,800円
傾斜地3度超5度以下1㎡当たり24,800円
傾斜地5度超10度以下1㎡当たり30,100円
傾斜地10度超15度以下1㎡当たり47,600円
傾斜地15度超20度以下1㎡当たり66,700円
傾斜地20度超25度以下1㎡当たり73,800円
傾斜地25度超30度以下1㎡当たり76,900円

傾斜度3度以下は平坦地として計算します。傾斜地の金額には伐採・抜根費が含まれないので、必要なら加えます。傾斜度は、評価する土地に最も近い道路面の高さを起点に測ります。

傾斜地では造成費が大きくなります。宅地比準で計算した価額が、近くの純山林の価額を基にした価額を下回るときは、宅地への転用が見込めない山林として、純山林の価額に比準して評価します。急な傾斜で宅地造成ができない場合も同じです。北海道は傾斜地や大規模な林地が多く、この扱いが問題になりやすい地域です。

山林の面積は、斜面に沿った面積ではなく水平面積で測ります。森林法などで伐採が制限されている保安林などは、通常の評価額から制限の程度に応じた割合を差し引きます。控除割合は、一部皆伐0.3、択伐0.5、単木選伐0.7、禁伐0.8です。北海道の基準書には、保安林の種類や自然公園法の地域区分ごとの割合の表があります(例:自然公園の特別保護地区は禁伐の0.8)。

山林の木(立木)は、北海道では財産評価基準書の「森林の立木の標準価額表」で評価します。樹種は杉・から松・とど松に分かれ、とうひ・ストローブはから松、えぞ松・あかえぞ松はとど松に準じます。牧場と池沼は原野に準じて評価し、市街地の近くで宅地比準になる場合は、造成費の控除と地積規模の大きな宅地(1,000㎡以上)の適用を確かめます。

リゾート地の地価と路線価:ニセコ・富良野

令和8年分の路線価では、倶知安税務署の最高路線価(倶知安町ニセコひらふ1条3丁目)が1㎡当たり76万円で、前年から4.1%上がりました。富良野税務署の最高路線価(富良野市北の峰町)は10万5,000円で、上昇率は+28.0%と道内で最も高くなっています。道内の税務署ごとの動きは令和8年分 北海道・札幌の路線価にまとめています。

地価が大きく動く地域でも、相続税・贈与税の評価は、その年の1月1日を評価時点とする路線価・評価倍率で1年間行います。年の途中で地価が上がっても下がっても、その年の相続・贈与には同じ年分の路線価・評価倍率を使います。

路線価による評価額と実際の取引価格に大きな差があっても、それだけで路線価による評価が否定されるわけではありません。ただし、最高裁令和4年4月19日判決は、相続税の負担が減ることを知り期待して借入れと不動産の購入をした事案で、鑑定評価額による課税を認めました。この事案では、通達どおりの評価で相続税額が0円になっていました。詳しくは総則6項と最高裁令和4年判決で説明しています。

また、国税庁は2026年9月18日に、賃貸用の建物とその敷地の評価を見直す通達案を公表しました通達案。相続などの前5年以内に購入・新築したものを、通常の取引価額(取得価額を基にした価額の80%も可)で評価する内容です。2027年(令和9年)1月1日以後の相続・遺贈・贈与から適用される予定で、10月18日まで意見が募集されています。最終的な内容は国税庁の公表で確認が必要です(2027年からの貸付用不動産・小口化商品の評価見直し)。

外国人や海外に住む人が持つ道内の不動産

日本にある不動産は国内財産です。亡くなった人や相続人が外国人や海外に住む人でも、日本の不動産は日本の相続税の対象になります。課税価格の合計が基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超えれば、申告が必要です。

日本に住所がない相続人は、納税管理人を定めて届け出たうえで、申告と納税をします。不動産の評価は、日本のほかの不動産と同じく路線価方式か倍率方式です。会社(日本の法人や外国の法人)を通じて持っている場合は株式の相続になり、取引相場のない外国法人の株式は、純資産価額方式に準じて評価できます。

国外にある財産まで課税されるかどうかは、亡くなった人と相続人の住所・国籍・在留資格で決まります。区分の考え方は相続税の納税義務者と国外財産で説明しています。海外に住む相続人の手続は道外・海外に住む相続人がいる場合、二重課税の調整などは国際相続の章をご覧ください。

よくある誤り

  • 札幌市内の800㎡の宅地に、地積規模の大きな宅地の評価を使う。北海道は三大都市圏以外なので、1,000㎡未満は対象外です。
  • 札幌都心部の指定容積率400%以上の地域や、繁華街・高度商業地区の宅地にも使えると思い込む。いずれも対象外です。
  • 登記簿の地目・地積のまま評価する。地目は相続などの日の現況、面積は実際の面積で評価します。
  • 宅地造成費を、年分や国税局を確かめずに使う。2026年中の相続・贈与には、令和8年分の北海道の金額表を使います。
  • 傾斜地の市街地山林で、宅地比準の価額が純山林比準の価額を下回るのに、宅地比準のまま評価する。

他の税金との関係

  • 譲渡所得:相続した道内の土地を売ると、評価額ではなく実際の売却額で譲渡所得を計算します。相続税の一部を取得費に加えられる特例があります(相続税の取得費加算の特例)。
  • 株式評価:会社が持つ不動産は、株式の評価(純資産価額方式)を通じて相続税に反映されます(純資産価額方式)。
専門家向け:根拠と実務論点

地積規模の大きな宅地(財産評価基本通達20-2)

  • 三大都市圏は首都圏整備法・近畿圏整備法・中部圏開発整備法の指定区域に限られます。容積率は指定容積率(建築基準法52条1項)で判定し、基準容積率ではありません。正面路線が2以上の地区にわたる場合は、宅地の過半が属する地区で判定します。
  • 倍率地域(評基通21-2)は、①固定資産税評価額×倍率と、②近傍の標準的な宅地の価額を路線価とみなし普通住宅地区の画地補正率と規模格差補正率を適用した価額の、いずれか低い方で評価します。
  • 1㎡当たり価額の円未満の端数処理は、通達・評価明細書に定めが見当たりません(計算例は端数が出ない数値にしています)。

農地・山林・原野・牧場

  • 地目は評基通7(課税時期の現況で判定)、評価単位は7-2、地積は8。農地は36〜40、山林は45〜55(純山林比準は49の注)、原野・牧場・池沼は57〜62、保安林等の控除割合は123、立木は113・117。
  • 札幌国税局の宅地造成費の金額表の注記:市街地山林の比準元は評価地から距離的に最も近い純山林です。市街地周辺農地を純農地の価額に比準する場合は、80%への減額は要りません。
  • 北海道の伐採制限の区分表:自然公園法の第1種特別地域は原則禁伐0.8(支障がなければ単木選伐0.7)、第2種特別地域は原則択伐0.5(同じく一部皆伐0.3)、第3種特別地域は一部皆伐0.3。漁業法の魚つきは禁伐0.8、地すべり等防止法は択伐0.5。砂防指定地・急傾斜地崩壊危険区域などは条例等を確認して個別に判定します。
  • 評基通別表2の標準伐期の立木の標準価額表(令和8年5月改正)に札幌国税局の行はなく、北海道は財産評価基準書の表によります。網走東部など、標準伐期が定められていない地域もあります(評基通116)。

総則6項と国外の要素

  • 最高裁令和4年4月19日第三小法廷判決(令和2年(行ヒ)第283号、民集76巻4号411頁)は、通達評価額と鑑定評価額の大きな乖離だけでは「実質的な租税負担の公平に反するというべき事情」に当たらないとしました。そのうえで、相続税負担の軽減を意図した購入・借入れで税額が0円になった事案について、鑑定評価額による更正を適法としています。
  • 取引相場のない外国法人株式は、類似業種比準方式に準じた評価は原則できません。純資産価額方式に準じる場合、評価差額に対する法人税額等相当額はその国の税率の合計で計算できます。納税管理人は国税通則法117条。
第5章

札幌の空き家と被相続人居住用家屋等確認書

札幌市内の実家が空き家になり、売却を考えている方に向けた章です。空き家の3,000万円控除に欠かせない札幌市の「被相続人居住用家屋等確認書」の取り方と、売る時期の決め方をまとめます。

この章の結論

  • 札幌市内の空き家を売って空き家の3,000万円控除を受けるには、札幌市が交付する「被相続人居住用家屋等確認書」を確定申告書に添付します。窓口は都市局建築指導部建築安全推進課(市役所本庁舎2階)で、郵送か持参で申請します。
  • 特例の対象は2027年(令和9年)12月31日までの譲渡です。2023年(令和5年)1月2日〜2024年(令和6年)1月1日に亡くなった方の家は、2026年(令和8年)12月31日までに売る必要があります。2024年1月2日以後に亡くなった方の家は2027年12月31日までです(延長は要望段階)。
  • 確認書には電気・ガス・水道の使用中止日が分かる書類が要ります。札幌市水道局は「水道の使用廃止届出書」を発行していないため、閉栓時の領収書・請求書を捨てずに保管してください。

札幌・北海道の空き家と、相続後の選択肢

総務省の令和5年住宅・土地統計調査(2023年10月1日現在)では、札幌市の空き家は155,800戸、空き家率は13.8%で、全国の空き家率(13.8%)と同じです。北海道全体の空き家率は15.6%で、全国を上回っています。札幌市は空家等対策計画を定め、空き家の適切な維持管理を呼びかけています。

親が一人で暮らしていた家を相続した後の選択肢は、「住む」「貸す」「売る」「手放す」の4つです。選び方により、使える税金の特例が変わります(比較は実家を相続したとき:住む・貸す・売る)。例えば賃貸に出すと、その家では空き家の3,000万円控除を使えなくなります。

空き家の3,000万円控除の要点

空き家の3,000万円控除は、亡くなった方が一人で住んでいた家とその敷地を相続した人が売ったときに、譲渡所得(売った利益)から最高3,000万円を差し引ける特例です期限あり。家と敷地の両方を相続した相続人が3人以上なら、1人あたりの上限は2,000万円です(2024年1月1日以後の譲渡)。要件の全体は空き家の3,000万円控除の章にあり、主な要件は次のとおりです。

  • 家屋:1981年(昭和56年)5月31日以前の建築で、区分所有の登記がないこと(マンションは対象外)。亡くなる直前に、亡くなった方以外の居住者がいないこと(老人ホーム等に入所していた場合の特例あり)。
  • 売り方:耐震改修して売る、取り壊して土地を売る、家屋付きで売って売った年の翌年2月15日までに(通常は買主が)耐震改修か取壊しをする、のいずれかです。
  • 使い方:相続から売るまで(取り壊す場合は取り壊すまで)、事業・貸付け・居住に使わないこと。無償で貸すことや一時的な利用も認められません。
  • 金額と相手:売った金額が1億円以下であること(他の相続人が売った分も合算)。親子・夫婦・生計を一にする親族などへの売却は対象外です。

いつまでに売ればよいか:亡くなった日で決まる期限

売却の期限は、相続開始日(亡くなった日)から3年を経過する日が属する年の12月31日です。ただし特例そのものの適用期限が2027年12月31日なので、どちらか早い日までに売る必要があります。国土交通省が2031年(令和13年)12月31日までの4年延長を要望していますが、2026年12月に予定される令和9年度税制改正大綱で結論が出るまでは未確定です要望段階。

亡くなった日ごとの売却期限(2026年10月時点の法律)
亡くなった日(相続開始日)売却の期限2026年10月17日時点
2023年1月1日以前2025年(令和7年)12月31日以前期限が過ぎており使えません
2023年1月2日〜2024年1月1日2026年12月31日期限内(残り約2か月半)
2024年1月2日〜2025年1月1日2027年12月31日期限内
2025年1月2日以後2027年12月31日(3年の期限は2028年(令和10年)12月31日以後ですが、適用期限が先に来ます)期限内(延長は要望段階)

3年の期限は、亡くなった日を1日目として数えます。例えば2023年1月2日に亡くなった場合、3年を経過する日は2026年1月1日で、期限はその年の12月31日です。

札幌市の確認書:窓口と申請方法

被相続人居住用家屋等確認書は、特例の要件を満たす家であることを市区町村が確認して交付する書類です。家屋があった場所(取り壊した場合は、あった場所)の市区町村が交付します。札幌市内の家なら、申請先は次のとおりです(2026年10月時点)。

担当
札幌市都市局建築指導部建築安全推進課(空き家対策担当係)
所在地
〒060-8611 札幌市中央区北1条西2丁目 札幌市役所本庁舎2階(電話011-211-2808、FAX011-211-2823)
申請方法
郵送または窓口へ持参(電子申請の案内はありません)。郵送で受け取るときは切手を貼った返信用封筒を同封し、代理人が受け取るときは委任状を付けます。
交付まで
数日(郵送の場合はさらに日数がかかります)。手数料について札幌市のページに記載はありません。

様式は売り方で分かれています。2024年1月1日以後の譲渡には、次の3つの様式を使います。申請書は相続人全員の分を出します(様式1-3のチェックシートによる)。

札幌市の確認書の様式(2024年1月1日以後の譲渡用)
様式売り方
様式1-1家屋を耐震改修して、家屋(または家屋と土地)を売る
様式1-2家屋を取り壊して、土地を売る
様式1-3家屋と土地を売った後、売った年の翌年2月15日までに家屋が耐震基準に適合したか、取り壊された

必要書類と札幌で気をつける点

次の表は、札幌市の様式1-3のチェックシートと国土交通省の資料に載っている主な書類です。どの様式にもチェックシートと記入例があるので、様式1-1・1-2を使う場合はそれぞれのチェックシートで確認してください。

確認書の申請に必要な主な書類
書類注意点
亡くなった方の住民票の除票施設に入った後に別の施設へ移った場合は戸籍の附票
相続人全員の住民票売った日以後の日付のもの。亡くなった後に2回以上転居した人は戸籍の附票
売買契約書の写し全ページ。買主が取り壊す場合は、翌年2月15日までに取り壊す特約があると望ましい
土地・建物の登記事項証明書取り壊した場合は閉鎖登記事項証明書(未登記の家屋なら解体工事の契約書・領収書)
耐震基準適合証明書など耐震改修した場合。工事の完了日が分かる書類も
電気・ガス・水道の使用中止日が分かる書類閉栓時の領収書・請求書で代用可。または仲介業者の広告の写し

札幌で特に注意したいのは水道です。札幌市水道局は「水道の使用廃止届出書」を発行していないため、閉栓したときの領収書や請求書が使用中止日を示す書類になります。

取り壊して売る場合は、空き家で取壊し予定がある旨を表示した売却の広告や更地の写真も挙げられています(国土交通省資料)。老人ホーム等に入所していた場合は、介護保険の被保険者証(要介護認定等の決定通知書などでも可)、施設の入所契約書、外泊・外出の記録などが追加で必要です。

実務のコツ

  • 確定申告の期間(2月16日〜3月15日)は窓口が混み合うため、国土交通省は早めの申請を勧めています。
  • 買主が取り壊す売り方(様式1-3)では、取壊しの完了を示す書類がそろってから申請します。2月15日の取壊し期限から3月15日の申告期限までは約1か月なので、契約の段階で段取りを決めておきます。

計算例:相続人3人が家屋付きで売り、買主が取り壊す場合

前提:父が2025年4月20日に亡くなりました(母は先に死亡)。父は札幌市内の木造2階建て(1979年建築、区分所有の登記なし)に一人で住んでいました。子3人が家屋と敷地を3分の1ずつ相続し、その後は誰も住まず、貸してもいません。2026年12月に家屋付きのまま第三者へ3,600万円で売り(引渡し)、買主が2027年2月15日までに取り壊す特約を付けました。仲介手数料などの費用は120万円です。土地は父が1970年代に買いましたが、買った金額は分かりません。

期限の確認:3年を経過する日は2028年4月19日で、本来の期限は2028年12月31日です。適用期限の2027年12月31日のほうが早いものの、2026年12月の売却は期限内です。売った金額3,600万円は1億円以下です。

1人分の収入金額:3,600万円÷3=1,200万円
取得費(分からないため収入金額の5%):1,200万円×5%=60万円
譲渡費用:120万円÷3=40万円
譲渡益:1,200万円−60万円−40万円=1,100万円
特別控除:相続人3人のため上限2,000万円。譲渡益1,100万円を全額控除

答え:1人あたりの課税される譲渡所得は0円で、所得税・住民税はかかりません。

特例を使わない場合の1人あたりの税額は、次のとおりです。相続した土地・家屋は父の取得時期を引き継ぐので、長期譲渡所得の税率で計算します。

所得税:1,100万円×15%=165万円
復興特別所得税:165万円×2.1%=3万4,650円
所得税と復興特別所得税の合計:168万4,650円→100円未満切捨てで168万4,600円
住民税:1,100万円×5%=55万円
1人あたりの合計:168万4,600円+55万円=223万4,600円(3人で670万3,800円)

手続:取壊し後に閉鎖登記事項証明書などがそろったら、様式1-3で確認書を申請します(3人分)。3人がそれぞれ確認書を添付して、2026年分の確定申告を2027年3月15日(月)までに行います。

売れない土地は相続土地国庫帰属制度も選択肢

買い手が見つからない土地は、相続土地国庫帰属制度(2023年4月27日施行)で国に引き取ってもらう方法があります。相続や相続人への遺贈で取得した土地が対象で、建物がある土地は申請できないため、空き家は取り壊してから申請します。費用は審査手数料が1筆14,000円、負担金が原則20万円です(市街化区域の宅地などは面積で計算し、100㎡なら548,000円)。申請先は土地を管轄する法務局の本局とされ、札幌市内の土地なら札幌法務局の本局です(事前に確認してください)。

全国の利用状況は、2026年8月31日現在の速報値で申請5,997件、国に帰属した土地3,119件です(法務省、2026年9月16日公表)。北海道だけの件数は法務省の統計に載っていません。要件や相続放棄との違いは相続土地国庫帰属制度の章で解説しています。

よくある誤り

  • 「相続から3年以内に売ればよい」→ 期限は「相続開始日から3年を経過する日の属する年の12月31日」と「2027年12月31日」の早いほうです。亡くなった日によっては2026年12月31日が期限になります。
  • 「確認書は税務署でもらう」→ 確認書は家屋があった市区町村が交付します。札幌市内の家なら、相続人が道外に住んでいても申請先は札幌市です。

他の税金との関係

  • 相続税を納めた人が相続財産を売るときは、取得費加算の特例と比べて有利なほうを選びます。同じ資産で両方は使えません(相続税の取得費加算の特例)。
  • 相続税で家なき子特例(小規模宅地等の特例)を使う場合は、相続税の申告期限までその土地を持ち続ける必要があります。申告期限より前に売ると使えません(家なき子特例)。
  • 売った代金を相続人で分ける方法と税金は換価分割・代償分割と譲渡所得で解説しています。
札幌市以外(江別市や小樽市など)にある実家の場合は?

確認書は家屋があった市区町村が交付するため、その市町村の担当窓口に申請します。様式や必要書類は各市町村の案内で確認してください。

道外に住んでいて札幌市の窓口に行けません。

札幌市は郵送での申請を受け付けています。切手を貼った返信用封筒を同封すれば、確認書を郵送で受け取れます。

専門家向け:根拠と実務論点
  • 根拠:租税特別措置法35条3項(譲渡類型1号〜3号)・4項(3人以上で2,000万円)・5項・6項〜10項(1億円判定、他の取得相続人への通知、超えた場合の4か月以内の修正申告)・12項、同施行令23条、同施行規則18条の2(確認書の添付)。
  • 適用者は家屋と敷地等の両方を相続・遺贈で取得した相続人(措通35-9)。人数は取得の時で判定し、その後の持分移転は影響しません(措通35-9の6)。国土交通省資料は人数を「家屋と敷地の両方を取得した相続人の数」と説明しています。
  • 買主による耐震改修・取壊し(3号)は2024年1月1日以後の譲渡から適用されます。「譲渡の日」は所基通36-12の選択に連動し(措通35-9の4)、耐震は翌年2月15日までの工事完了が必要です(措通35-9の5)。無償の貸付け・一時的な利用も認められず(措通35-16)、当初申告で選ばなかった譲渡に後から適用することもできません(措通35-18)。
  • 札幌市のページでは担当課の表記に「建築安全推進課」と「監察担当課」の2通りがあり、チェックシートは両者を併記しています。
  • 令和9年度要望(国土交通省)は4年延長のほか、昭和56年5月31日以前建築要件の見直し、民事信託による取得の対象化、確認書手続の改善を含みます。
  • 相続土地国庫帰属:却下要件は法2条3項、不承認要件は法5条1項、負担金の面積算定は施行令5条(1,000円未満切捨て)。負担金は通知から30日以内に納付し、納付時に所有権が国に移転します(法10条)。
  • 札幌市の空き家は、2018年(平成30年)の125,400戸(空き家率11.9%)から155,800戸(13.8%)に増えました。一方、賃貸用・売却用・二次的住宅を除く空き家は、44,300戸(4.2%)から31,800戸(2.8%)に減っています(札幌市「令和5年住宅・土地統計調査結果の概要」)。
第6章

道外・海外に住む相続人がいる場合

札幌・北海道で亡くなった方の相続人が道外や海外に住んでいても、手続の多くは郵送やe-Taxで進められます。どこに何を出すかと、海外に住む相続人に特有の税金の論点をまとめます。

この章の結論

  • 提出先の基準は「亡くなった方の住所地」です。札幌市内に住んでいた方の相続税の申告書は、その住所を管轄する税務署(市内5署のいずれか)に出します。相続人それぞれの住所地の税務署ではありません。
  • 道外に住む配偶者や子は、戸籍の広域交付で近くの市区町村の窓口から亡くなった方の戸籍を取れます(兄弟姉妹は不可)。法定相続情報一覧図は、申出人の住所地の法務局にも申し出られます。
  • 海外に住む相続人は、納税管理人を定めて申告・納税します。日本にある不動産や、国内の営業所(支店など)に預けた預金は、相続人がどこに住んでいても相続税の対象です。

手続の窓口は「亡くなった方の住所地」が基準

相続の手続の多くは、相続人の住所ではなく、亡くなった方の住所や財産の所在地で窓口が決まります。札幌市内に住んでいた方が亡くなった場合の主な窓口は、次のとおりです(2026年(令和8年)10月時点)。各窓口の所在地は札幌の相続の窓口にまとめています。

亡くなった方が札幌市内に住んでいた場合の主な窓口
手続窓口道外・海外の相続人のポイント
相続税の申告・納付亡くなった方の住所地を管轄する税務署(札幌中・札幌北・札幌南・札幌西・札幌東)e-Tax・郵送で提出でき、相続人ごとに別々に出すこともできます
準確定申告亡くなった方の死亡当時の納税地の税務署e-Tax(e-Taxソフト等)でも提出できます
相続放棄・限定承認札幌家庭裁判所(最後の住所地の家庭裁判所)3か月の期間は、各相続人が自分のために相続の開始があったことを知った時から数えます
遺産分割調停相手方のうち1人の住所地の家庭裁判所、または合意で定めた家庭裁判所道外の家庭裁判所になることもあります
法定相続情報一覧図亡くなった方の本籍地・最後の住所地、申出人の住所地、不動産の所在地のいずれかを管轄する登記所自分の住所地の法務局に申し出られます。郵送も可
名寄帳・固定資産評価証明書区を担当する市税事務所(評価証明は市役所本庁舎2階の税の証明窓口でも可)郵送で請求できます
相続登記不動産の所在地を管轄する法務局(札幌市内は区により本局または出張所)取得を知った日から3年以内。間に合わないときは相続人申告登記(各自が単独で、オンライン・郵送でも可)で義務を果たせます

道外の相続人:広域交付と郵送で書類を集める

戸籍の広域交付(2024年(令和6年)3月1日開始)を使うと、本籍地以外の市区町村の窓口で、亡くなった方の戸籍・除籍・改製原戸籍を請求できます。道外に住む子が、自分の住む市区町村で札幌の親の戸籍をそろえることもできます。

  • 請求できるのは本人・配偶者・父母や祖父母(直系尊属)・子や孫(直系卑属)だけです。兄弟姉妹や代理人は使えません。
  • 本人が窓口に行き、顔写真付きの身分証明書(運転免許証・マイナンバーカード・パスポートなど)を示します。郵送で請求する場合は本籍地の市区町村へ直接請求します。
  • コンピュータ化されていない一部の戸籍は対象外です。出生までさかのぼる請求は時間がかかり、当日に交付されないこともあります(札幌市の案内)。

兄弟姉妹が相続人のときは広域交付を使えないため、本籍地の市区町村へ郵送で請求するか、専門家に取得を依頼します。

集めた戸籍は、法定相続情報一覧図にまとめると便利です。登記所に戸籍の束と一覧図を出すと、認証文付きの写しが無料で交付され、相続税の申告・相続登記・預金の手続などで戸籍の束の代わりに使えます。札幌市内の不動産の名寄帳(無料)や固定資産評価証明書(1通450円)も、相続関係を示す戸籍などを付けて郵送で請求できます。

遺産分割協議と相続税の申告を離れて進める

遺産分割協議は、相続人全員の合意で成立します。協議書を作ること自体は成立の条件ではないため、全員が一か所に集まる必要はありません。ただし相続登記、預金の払戻し、相続税の特例の適用には協議書が必要になるため、合意した内容を書面にします。

実務では、協議書に相続人全員が署名して実印を押し、印鑑証明書を付けるのが一般的です。離れて住んでいる場合は、協議書を郵送で順に回して全員が署名・押印する方法(いわゆる持ち回り)もあります。

相続税の申告書は、同じ方から財産を取得した人が共同で作って出せます。連絡が取りにくいなどの事情があれば、相続人ごとに別々に出しても構いません。共同で出すときは、申告書の第1表に共同で提出する人だけを記載します。申告期限は相続人ごとに「相続の開始を知った日」の翌日から10か月で、知った日が相続人ごとに異なれば期限も異なります。

例:札幌市白石区の母が亡くなり、子が札幌・東京・海外に住んでいる場合

  1. 戸籍を集める札幌の長女と東京の長男は、それぞれ住んでいる市区町村の窓口で、広域交付により母の戸籍をそろえます。
  2. 法定相続情報一覧図長男が東京の住所地を管轄する法務局に申し出ることもできます(郵送も可)。
  3. 財産を調べる白石区の不動産の名寄帳は、白石区を担当する東部市税事務所に郵送で請求します。
  4. 遺産分割協議書協議書を郵送で回して署名・押印します。海外に住む次女(日本国籍)は、在外公館で印鑑証明に代わる署名証明を取ります(形式は提出先ごとに確認します)。
  5. 納税管理人の届出海外に住む次女は納税管理人を定め、納税管理人届出書を出します。
  6. 相続税の申告・納付白石区を管轄する札幌東税務署に、知った日の翌日から10か月以内に提出します(共同でも別々でも可、e-Taxも可)。
  7. 相続登記白石区の不動産は札幌法務局白石出張所の管轄です。

海外に住む相続人:課税の範囲と納税管理人

海外に住んでいても、日本にある不動産や国内の営業所に預けた預金などの国内財産は、どの場合でも相続税の対象です。国外の財産まで課税されるかは、相続人と亡くなった方の住所・国籍・在留資格などで決まります。例えば、日本国籍があり相続開始前10年以内に日本に住所があった相続人は、海外に住んでいても国外の財産を含めて課税されます。区分の詳細は相続税の納税義務者と国外財産で確認してください。

国内に住所がない相続人が相続税を申告するときは、納税管理人(日本での申告・納税の手続を代わりに行う人)を定めて「納税管理人届出書」を出し、申告・納税します。申告期限(知った日の翌日から10か月)と提出先(亡くなった方の住所地の税務署)は、国内の相続人と同じです。

海外に住んでいると使えない控除があります。障害者控除は日本に住所がない人は対象外です。未成年者控除は、日本に住所がなくても一定の日本国籍の人などは対象になります。小規模宅地等の特例の家なき子は、日本国籍があれば海外に住んでいても対象になり得ますが、日本国籍がなく国内財産だけに課税される人は対象外です。

日本に住民登録がない海外在住の日本国籍の相続人は、日本の印鑑証明書や住民票を取れません。遺産分割協議書には、在外公館(大使館・総領事館)で、印鑑証明に代わる署名証明(サイン証明)を取ります(本人が出向き、領事の面前で署名します)。相続登記など住所の証明が必要な手続には、在留証明を使います。外国籍の人は、現地の公証人などで署名の認証を受けます。

署名証明には、遺産分割協議書などの書類と綴り合わせる形式と、署名だけを証明する形式があります。どちらが必要か、どの書類が使えるかは、法務局・金融機関・税務署など提出先ごとに確認してください。

海外に住む相続人が不動産の登記名義人になった後に住所が変わったときは、変更から2年以内に住所変更登記を自分で申請します。住民基本台帳ネットワークを使って登記官が職権で変更する仕組み(スマート変更登記)は、海外居住者は対象外だからです。

国外転出時課税:海外の相続人が有価証券を相続するとき

海外に住む相続人(非居住者)が有価証券等を相続すると、国外転出時課税(相続)の対象になることがあります。対象になるのは、亡くなった方が株式や投資信託などの有価証券等を合計1億円以上持ち、相続開始前10年以内に日本に住所・居所があった期間が5年を超える場合です。相続開始の時に売ったものとみなして、値上がり益に所得税がかかる仕組みです。

この所得税は、相続人が亡くなった方の準確定申告(知った日の翌日から4か月以内)で申告します。一定の手続で納税を猶予でき、猶予を受けている海外の相続人は、相続開始の日の翌日から4か月以内に納税管理人の届出をする必要があります。遺産分割で海外の相続人が取得する財産が変わったときは、分割などがあった日から4か月以内に修正申告や更正の請求をします。生前に海外の子へ有価証券を贈与した場合も、同じ考え方で贈与した人に所得税がかかります。

よくある誤り

  • 「相続人がそれぞれ自分の住所地の税務署に申告する」→ 提出先は亡くなった方の住所地を管轄する税務署です。
  • 「海外に住んでいれば日本の相続税はかからない」→ 日本の不動産や預金は、相続人がどこに住んでいても課税されます。
  • 「兄弟姉妹も広域交付で戸籍を取れる」→ 広域交付を使えるのは本人・配偶者・直系血族だけです。

他の税金との関係

専門家向け:根拠と実務論点
  • 提出先:亡くなった方の死亡時の住所地の所轄税務署(相続税法27条1項・62条・附則3項、国税庁No.4205)。共同提出しない人を第1表に参考として載せる場合は「参考記載」欄に「1」と書き、その人の申告にはなりません(相続税の申告のしかた令和8年分用)。
  • 納税管理人:国税通則法117条、国税庁No.4138。被相続人が国外に住所を有していた場合の納税地は、本章では扱っていません。
  • 在外公館の署名証明は、日本に住民登録がない海外在留者に、日本の印鑑証明に代わるものとして発給されます。日本国籍者が対象で、本人の出頭が必要です(代理・郵送は不可)。在留証明は外国での住所を証明するもので、用途に不動産登記などが挙げられています(外務省「在外公館における証明」)。
  • 不動産登記で印鑑証明書の添付が必要な場合、外国に住む人は日本の領事の署名証明で代えられます。在外公館から遠いなどで取得が困難なときは、外国の公証人の署名証明も認められています(法務省)。相続税の申告書に添付する遺産分割協議書の扱いは、国際相続の章の専門家向け欄にまとめています。
  • 広域交付:戸籍法120条の2(令和元年法律第17号、2024年3月1日施行)。法定相続情報証明制度は不動産登記規則247条・248条で、代理人には税理士も含まれます。被相続人や相続人が日本国籍を有しないなどで戸除籍謄本を出せない場合は利用できません。
  • 未成年者控除は相続税法19条の3、障害者控除は19条の4(国内に住所があることが要件)。家なき子は措置法69条の4第3項2号ロ(制限納税義務者のうち日本国籍を有しない者は対象外)。
  • 国外転出時課税(相続):所得税法60条の3、国税庁タックスアンサー1468。同条の適用を受けた資産は取得費加算の特例の対象外です(措置法39条7項)。
  • 住所等変更登記の義務:不動産登記法76条の5(2026年4月1日施行、変更から2年以内)。
第7章

北海道の事業承継の支援機関

北海道の会社や個人事業を後継者に引き継ぐときの公的な窓口を、事業承継税制の手続、後継者探し・M&Aの相談、経営者保証の3つに分けて整理します。

この章の結論

  • 法人版事業承継税制(特例措置)の特例承継計画の確認と、贈与・相続の後の認定は、北海道経済部地域経済局中小企業課(小規模企業係)が窓口です。計画の提出期限は2027年(令和9年)9月30日、最初の贈与・相続の期限は2027年12月31日です。
  • 北海道への申請は2026年(令和8年)9月14日から電子申請でもできます。標準処理期間は書類がそろってから60日なので、期限ぎりぎりの申請は避けます。
  • 後継者探し・M&A・事業承継計画の相談は、札幌商工会議所が運営する北海道事業承継・引継ぎ支援センターが原則無料で受け付けています。

北海道の主な支援機関

相談先は目的で分かれます。税金の猶予を受ける手続は北海道と税務署、後継者探しや計画づくりは支援センター、資金と保証は金融機関や信用保証協会が中心です。

北海道の事業承継の主な窓口(2026年10月時点)
機関主な役割所在地・連絡先
北海道 経済部 地域経済局 中小企業課 小規模企業係特例承継計画の確認、贈与・相続の認定、年次報告の受付、金融支援の認定〒060-8588 札幌市中央区北3条西6丁目、電話011-206-0494(平日8:45〜17:30)
北海道事業承継・引継ぎ支援センター親族内・従業員・第三者(M&A)への承継の相談、事業承継計画の作成支援、後継者人材バンク札幌市中央区北1条西2丁目 北海道経済センター6階、電話011-222-3111。小樽・苫小牧・釧路・室蘭・函館・旭川・北見・帯広にサテライト
札幌市事業承継マッチングポータルサイト(支援センター等と連携)札幌市の事業承継マッチング支援のページ
認定経営革新等支援機関特例承継計画への指導・助言(所見の記載)税理士・公認会計士・金融機関・商工会議所など
税務署贈与税・相続税の申告と担保の提供、継続届出書の受付相続税は亡くなった方の住所地の税務署(札幌の相続の窓口)

支援センターの所在地・電話・サテライトは北海道経済産業局のリーフレットによります。最新の情報は公式サイトで確認してください。

事業承継税制:北海道での手続の流れ

法人版事業承継税制は、後継者が受け継いだ自社株の贈与税・相続税の納税を猶予し、一定の場合に免除する制度です。特例措置を使うには、北海道の確認と認定を受けたうえで、税務署に期限内に申告します。要件と計算は事業承継税制と自社株の承継手法で解説しています。

  1. 特例承継計画の作成・提出認定経営革新等支援機関の指導・助言を受けて作り、北海道に提出して確認を受けます(2027年9月30日まで)。
  2. 贈与または相続特例措置で最初に株式を取得する贈与・相続は2027年12月31日まで。
  3. 北海道へ認定申請贈与は贈与した年の10月15日〜翌年1月15日、相続は相続開始の日の翌日から5か月を経過した後〜8か月以内。
  4. 税務署へ申告・担保の提供贈与税は翌年2月1日〜3月15日、相続税は知った日の翌日から10か月以内。対象株式の全部を担保に出せば、必要な担保を提供したものとみなされます。
  5. 報告と届出申告後5年間は北海道へ年次報告、税務署へ継続届出書を毎年出し、その後は継続届出書を3年ごとに出します。

北海道への申請は電子申請(2026年9月14日受付開始)か郵送で、押印は不要です。郵送の場合は履歴事項全部証明書などの原本と、追跡できる返信用封筒(レターパックなど)を同封します。認定申請のときには、北海道独自に事業所の外観・内観の写真も求められます。標準処理期間は書類がそろってから60日のため、1月15日ぎりぎりに認定申請すると3月15日の申告期限に認定書が間に合わないおそれがあると、北海道は注意を呼びかけています。

2026年10月時点の期限と、まだ計画を出していない会社

2026年10月17日時点で、特例承継計画の提出と特例措置の贈与・相続はいずれも期限内です期限あり。令和8年度改正で延びたのは計画の提出期限(2026年3月31日から2027年9月30日へ)だけで、贈与・相続の期限は変わっていません。期限後のあり方は、経済産業省・厚生労働省が「抜本見直し」を要望している段階で、2026年12月に予定される令和9年度税制改正大綱で結論が出る見込みです要望段階。

  1. 2026年10月15日〜2027年1月15日2026年中に贈与した場合の認定申請
  2. 2027年2月1日〜3月15日2026年中の贈与の贈与税の申告と担保の提供
  3. 2027年9月30日(木)特例承継計画の提出期限
  4. 2027年12月31日(金)特例措置で最初に贈与・相続する期限
  5. 2028年(令和10年)1月15日(土)2027年中に贈与した場合の認定申請の期限。土曜日のため扱いを北海道に確認し、前倒しで申請します
  6. 2028年9月30日(土)個人版事業承継税制の個人事業承継計画の提出期限
  7. 2028年12月31日個人版で贈与・相続する期限

計画を出していない会社は、2027年9月30日までに認定経営革新等支援機関の助言を受けて計画を作り、北海道に提出します。北海道のQ&Aでは、計画は贈与・相続の後に認定申請と一緒に出すこともできるとされていますが、それも2027年9月30日までです。計画を出さなかった場合でも、一般措置(対象は総株式数の3分の2まで、相続税の猶予割合は80%)は期限なく使えます。

北海道事業承継・引継ぎ支援センターと札幌市の支援

事業承継・引継ぎ支援センターは、全国47都道府県に置かれた公的な相談窓口で、相談は原則無料です(中小企業庁)。北海道のセンターは、北海道経済産業局の委託を受けて札幌商工会議所が運営しています。親族への承継、従業員への承継、社外の第三者への承継(M&A)のいずれも相談でき、事業承継計画の作成支援や後継者人材バンクもあります。札幌市も事業承継マッチングポータルサイトを運営し、センターなどと連携しています。

承継に伴う設備投資や専門家の費用には、国の事業承継・M&A補助金があります。十六次公募の受付は2026年10月2日〜11月6日17時(予定)で、電子申請(jGrants)にはGビズIDプライムが必要です。

経営者保証の解除と金融支援

会社の借入金の個人保証(経営者保証)をどうするかも、承継の論点です。経営者保証に関するガイドラインには、事業承継時の特則があります(2019年(令和元年)12月24日公表、2020年(令和2年)4月運用開始)。特則は、前の経営者と後継者の両方から保証を取る「二重徴求」を原則として禁止しています。

事業承継特別保証制度(2020年4月開始)は、経営者保証を不要とする信用保証です。開始時の要件は、資産超過であること、返済緩和中でないこと、EBITDA有利子負債倍率が10倍以内であること、法人と経営者が分離されていることの4つでした。開始時の保証限度額は2億8,000万円(うち無担保8,000万円)です。現在の対象期間や保証料率は、北海道信用保証協会などで確認してください。

北海道知事の認定(金融支援の認定)を受けると、経営承継円滑化法の金融支援も使えます。代表者個人が株式の買取りや相続税の納税など事業承継に必要な資金の融資を受けられる特例や、信用保証の別枠です。所在不明の株主の株式を取得する手続の期間を5年から1年に短くする会社法の特例もあります。

よくある誤り

  • 「特例措置は延長された」→ 延長されたのは特例承継計画の提出期限だけです。最初の贈与・相続は2027年12月31日までです。
  • 「計画は贈与・相続の後なら、いつ出してもよい」→ 認定申請と一緒に出せるのも2027年9月30日までです。2027年10月〜12月の贈与・相続でも、計画を出していなければ特例措置は使えません。
  • 「北海道の認定を受ければ税金の手続は終わり」→ 税務署への期限内申告と担保の提供、その後の継続届出書が必要です。継続届出書を出さないと猶予が打ち切られます。

他の税金との関係

専門家向け:根拠と実務論点
  • 根拠:措置法70条の7の5・70条の7の6(法人版特例措置)、70条の7・70条の7の2(一般措置)、70条の6の8・70条の6の10(個人版)、経営承継円滑化法12条(認定)、円滑化省令7条(認定申請)・17条(特例承継計画・個人事業承継計画の提出期限)。
  • 計画の「提出期限」は提出(確認申請)の期限と読めます。確認書の交付が期限後になってもよいかは北海道に確認し、標準処理期間(60日)を踏まえて余裕をもって提出します。
  • 北海道の特例承継計画Q&Aは2021年(令和3年)8月31日改訂版で、当時の提出期限の記載が残っています。旧資料(国税庁の令和7年分用チェックシート、中小企業庁の2024年(令和6年)4月のリーフレットなど)は計画の期限を2026年3月31日としているため、現行の期限と取り違えないようにします。
  • 2028年1月15日と2028年9月30日はいずれも土曜日です。翌開庁日への延長が及ぶかは北海道に確認します。適用期限(2027年12月31日・2028年12月31日)は贈与・相続の日の期限で、延長の対象ではありません。
  • 個人版の認定申請は、贈与は贈与年の翌年1月15日まで、相続は相続開始後8か月以内です。個人版には都道府県への毎年の年次報告がなく、継続届出書は3年ごとです。
  • 特例承継計画の申請件数(経済産業省、2026年3月末集計)は、2023年度(令和5年度)5,546件(当時の提出期限前の駆け込み)、2024年度1,685件、2025年度(令和7年度)2,264件です。
  • 遺留分の民法特例(除外合意・固定合意)は、推定相続人全員の合意から1か月以内に経済産業大臣の確認を申請し、確認から1か月以内に先代の住所地の家庭裁判所(札幌市なら札幌家庭裁判所)に許可を申し立てます。
CONSULTATION相続税・贈与税・資産税・事業承継のご相談

ジェイスタート会計事務所は、公認会計士・税理士の事務所として、生前対策から相続税の申告、不動産の売却、会社・事業の次世代への引き継ぎまでを支援しています。ご相談の内容は守秘義務のもとで取り扱います。

  • 相続税・贈与税・譲渡所得税の申告
  • 土地の評価(不整形地補正・小規模宅地等の特例)
  • 非上場株式の評価・同族会社の自社株集約
  • 生前対策・相続時精算課税の活用
  • 不動産売却における特別控除の適用
  • 事業承継税制のご提案と活用

相続税の申告期限は10か月。特例の適用は期限内申告が前提です。まずは期限とご状況をお知らせください。初回のご相談は無料です。お問い合わせには原則として翌営業日までにお返事します。

このページの出典・参考資料(82件)

このページは、2026年10月17日時点で確認できた法令・通達・国税庁などの公表資料にもとづく一般的な解説です。税制や運用は改正されることがあり、個別の事情によって取扱いが異なる場合があります。実際の申告・手続の際は、最新の公表資料を確認するか、税理士などの専門家にご相談ください。

計算例・設例の数値は説明のための仮定です。計算ツールの結果は概算で、正確性や個別の結果を保証するものではありません。確定度ラベル(施行中・成立・施行待ち・通達案・検討中・要望段階など)は2026年10月17日時点の状態を示します。

最終確認日:2026年10月17日 作成:ジェイスタート会計事務所(公認会計士・税理士)

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