整骨院・接骨院とは|開業時の税務手続きと届出一覧

  • URLをコピーしました!

整骨院・接骨院を開業するには、柔道整復師の国家資格に基づく施術所の届出から、税務署への開業届、健康保険の受領委任払いの手続きまで、複数の届出が必要です。

手続き先が保健所・税務署・地方厚生局と複数にわたるため、抜け・漏れが起きやすい領域です。ここでは整骨院・接骨院の開業に伴う税務・会計上の手続きと届出を、札幌の税理士・公認会計士事務所の視点でまとめます。

この記事は、こんな方に役立ちます

  • これから札幌・北海道で開業・起業する方
  • 開業の手続きと順番を知りたい方
  • 創業時の資金調達を相談したい方
①事業計画②資金調達③開業届の提出④会計体制づくり⑤運営開始
開業準備から運営までの流れ
図:開業の流れ
この記事のポイント
  • 開業時の届出先は保健所・地方厚生局・税務署・労働基準監督署等と複数にわたる。漏れなく対応する。
  • 青色申告承認申請は開業後2か月以内が目安。最大65万円の特別控除など節税効果が大きい。
  • 保険診療収入は非課税売上。自費メニューとの区分管理が消費税申告で重要になる。
  • 保険請求の入金タイムラグを踏まえた売上・未収管理で正確な試算表を作成する。
目次

1. 整骨院・接骨院と鍼灸院の違い——制度的な位置づけ

整骨院・接骨院は、柔道整復師の国家資格を持つ施術者が、骨折・脱臼・捻挫・打撲などに対応する施術所です。医師法上の「医療機関」ではなく「施術所」に分類され、保健所への届出と一定の基準を満たすことで開設できます。

健康保険(療養費)を取り扱う場合は、各保険者(全国健康保険協会・協会けんぽ・市区町村の国民健康保険など)との「受領委任払い」契約が必要です。受領委任制度の申請先は地方厚生局で、この申請が完了して初めて、患者が一部負担金のみで施術を受けられる仕組みになります。

2. 開業前後に行う主な届出一覧

届出先が複数にわたります。漏れのないよう、チェックリストとしてご活用ください。

届出・手続き届出先タイミング
施術所開設届保健所(所轄の市区町村・都道府県)開業前または開業後10日以内(自治体により異なる)
受領委任払いの申請地方厚生局(北海道の場合:北海道厚生局)開業後、保険取り扱い開始前
個人事業の開廃業届所轄税務署開業後1か月以内
青色申告承認申請書所轄税務署開業後2か月以内(最初の申告期間に間に合わせる)
青色事業専従者給与の届出所轄税務署専従者に給与を支払う年の3月15日まで
労災保険・雇用保険の適用届労働基準監督署・ハローワーク従業員を雇用する場合。雇用後速やかに

3. 税務署への届出と青色申告のメリット

個人で開業する整骨院・接骨院の場合、税務署への「個人事業の開廃業届」は開業後1か月以内の提出が求められます。あわせて「青色申告承認申請書」を提出すると、青色申告の特典を受けられます。

  • 最大65万円の青色申告特別控除:複式簿記による記帳とe-Taxでの電子申告を条件に、所得から最大65万円を控除できます(紙申告・簡易簿記では10万円控除)。
  • 赤字の3年間繰越控除:開業初年度などで損失が出た場合、翌年以降最大3年間繰り越して所得と相殺できます。
  • 配偶者や家族への給与(青色事業専従者給与):事前届出を行えば、生計を一にする家族への給与を必要経費に算入できます。

4. 消費税の扱いと保険診療の非課税

健康保険(受領委任払い)による施術料収入は消費税が非課税です。一方、自費施術(マッサージ・スポーツトレーニング・美容目的など健康保険対象外のメニュー)は課税売上となります。両方を行う場合は、課税売上と非課税売上を区分して管理する必要があります。

開業1年目は原則として消費税が免税ですが、2年目以降は前々年度または前年度上半期の課税売上高によって課税事業者になる可能性があります。自費メニューを増やす計画がある場合は、早めに消費税の要件を確認してください。

5. 会計・記帳のポイント

整骨院・接骨院の収入は、保険請求(国保連合会・健保組合などからの入金)と患者一部負担金(現金・電子マネーなど)に分かれます。これらを混同せず別々に管理することが、正確な記帳の基本です。

  • 請求月と入金月のタイムラグ:国保連合会等への保険請求は、施術した月の翌月に請求し、入金はさらに翌月になるのが一般的です。売上は施術した月に計上し、未収入金として管理します。
  • 材料費・備品の経費処理:包帯・テーピング・消耗品などは「消耗品費」または「医療消耗品費」として経費計上できます。

まとめ

整骨院・接骨院の開業サポートは当事務所へ

当事務所は、札幌・北海道の整骨院・接骨院をはじめとする医療・福祉分野の開業支援・税務顧問を行う税理士・公認会計士事務所です。開業届の提出から月次記帳・確定申告まで、一貫してサポートします。

料金やご契約の流れは料金・契約・業務フローのページを、ご相談はお問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。

開業前にそろえておくこと

  • 事業計画と収支の見通し
  • 開業資金と自己資金の額
  • 開業届・青色申告承認申請の準備
  • 会計ソフト・記帳の体制
  • 屋号・事業用口座・許認可の確認
札幌で開業・創業のご相談は、地元の公認会計士・税理士へ

事業計画づくりから創業融資、開業後の会計・税務まで伴走します。開業前の段階からご相談ください。初回相談は無料です。
対象:法人の決算・税務顧問/個人事業主/相続・贈与・事業承継のご相談

関連ページ:創業融資の流れ/会計・税務顧問/対応事例

※本記事は2026年11月時点の法令・情報に基づく一般的な解説であり、個別の税務判断を保証するものではありません。実際の適用にあたっては税理士等の専門家にご相談ください。

この記事のまとめ
✓開業時の届出先は保健所・地方厚生局・税務署・労働基準監督署等と複数にわたる。漏れなく対応する。
✓青色申告承認申請は開業後2か月以内が目安。最大65万円の特別控除など節税効果が大きい。
✓保険診療収入は非課税売上。自費メニューとの区分管理が消費税申告で重要になる。
✓保険請求の入金タイムラグを踏まえた売上・未収管理で正確な試算表を作成する。

出典・参考情報(公的機関)

本記事は一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の税務判断・アドバイスを行うものではありません。税制・法令は改正される場合があります。実際の申告・手続の際は、上記の公的機関が公表する最新情報をご確認のうえ、税理士など専門家へご相談ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次