小樽で会社設立・開業する手続きと窓口|登記・税・雇用の届出一覧

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小樽で会社設立や開業をするときは、手続きごとに窓口が分かれます。登記は法務局、税金の届出は小樽税務署・道税事務所・小樽市役所、人を雇うなら年金事務所・労働基準監督署・ハローワークです。設立登記の申請先は札幌法務局になる場合があるため、手続きと期限を一覧で確認してから動くと二度手間を防げます。

執筆:ジェイスタート会計事務所 編集部(札幌の公認会計士・税理士事務所)2026年10月時点の法令に基づき作成

この記事の結論

小樽での会社設立・開業は「登記→税金の届出(国・道・市)→社会保険と雇用→資金調達」の順に、期限の早いものから進めます。登記の申請先は札幌法務局になる場合があるため、最初に管轄を確認します。

  • 株式会社の登録免許税は資本金の0.7%(最低15万円)、合同会社は最低6万円
  • 法人設立届出書は設立の日以後2か月以内に小樽税務署へ。道税事務所と小樽市役所にも届出が必要
  • 青色申告の承認申請は期限が早いので、設立・開業の直後に出す
  • 会社は社長1人でも社会保険に加入する。従業員を雇えば労基署・ハローワークの手続きも加わる
  • 創業資金は日本政策金融公庫と、北海道・小樽市の制度融資を比べて選ぶ
目次

小樽で会社設立・開業するときの窓口と期限の一覧

事業を始めるときの手続きは「登記」「税金」「雇用」「資金」の4つに分けると整理できます。期限が法律で決まっているのは主に税金と雇用の届出で、登記は会社が成立する日を決める手続きです。

0.7%株式会社の登録免許税(資本金に対して。最低15万円)
2か月以内法人設立届出書の提出(設立の日以後)
1か月以内個人の開業届の提出(開業の日から)
手続き窓口期限・タイミング
定款の認証(株式会社のみ)公証役場登記の申請前
設立登記法務局(札幌法務局になる場合あり)申請した日が会社の設立日になる
法人設立届出書小樽税務署設立の日以後2か月以内
青色申告承認申請書小樽税務署設立の日以後3か月を経過した日と、最初の事業年度終了の日のいずれか早い日の前日まで
給与支払事務所等の開設届出書小樽税務署開設の日から1か月以内(役員報酬を払う場合も対象)
法人設立の届出(法人道民税・法人事業税)道税事務所北海道の案内で確認
法人設立の届出(法人市民税)小樽市役所小樽市の案内で確認
健康保険・厚生年金保険の新規適用年金事務所設立後すみやかに
労災保険・雇用保険労働基準監督署・ハローワーク従業員を雇ったとき
会社を設立する場合の主な手続き(2026年10月時点。受付方法は各機関の案内で確認)

個人事業として開業する場合は登記がなく、税務署への開業届から始まります。どちらの場合も、受付時間や郵送・オンラインの可否は変わることがあるため、出向く前に各機関の公式サイトで確認しておきます。

設立登記はどこに申請する?札幌法務局になる場合と登録免許税

株式会社は、定款を作成して公証役場で認証を受け、資本金を払い込んだうえで法務局に設立登記を申請します。合同会社は定款の認証が不要で、その分だけ準備の手間と費用を抑えられます。会社は登記によって成立し、登記を申請した日が設立日になります。

北海道では商業・法人登記の事務が集約されており、小樽に本店を置く会社でも申請先が札幌法務局になる場合があります。オンライン申請や郵送でも手続きできるため、法務局の公式サイトで管轄を確かめてから書類をそろえます。

計算例:資本金300万円で設立した場合の登録免許税

  • 株式会社:300万円×0.7%=21,000円。最低額の15万円を下回るため、登録免許税は15万円です。
  • 合同会社:同じ計算で21,000円となり、最低額の6万円がかかります。
  • 資本金3,000万円の株式会社なら、3,000万円×0.7%=21万円で、最低額を上回るため21万円です。

札幌市内で設立する場合に限り、札幌市の特定創業支援等事業の証明書があると税率が0.35%に下がり、最低額も株式会社7.5万円・合同会社3万円になります。小樽市で設立する場合に同様の証明を受けられるかは、小樽市の創業支援の窓口で確認してください。

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登録免許税を登記の種類別に計算する会社設立や役員変更など、登記の種類ごとに登録免許税の額を確認できます。計算する

定款の事業目的は将来の事業も含めて書く

将来手がける可能性のある事業を事業目的に入れておかないと、後から定款変更の登記が必要になり、費用がかかります。飲食店・旅館業・古物商など許可が要る事業は、許可の窓口で事業目的の書き方を事前に確認しておくと安心です。

税金の届出は国・道・市の3か所(会社を設立した場合)

会社の税金は、法人税・消費税などの国税、法人道民税・法人事業税の道税、法人市民税の市税に分かれ、それぞれに設立の届出をします。届出には定款や登記事項証明書の内容を使うため、登記が終わったらまとめて準備すると効率的です。

小樽税務署(国税)に出す書類

  • 法人設立届出書:設立の日以後2か月以内
  • 青色申告承認申請書:設立の日以後3か月を経過した日と、最初の事業年度終了の日のいずれか早い日の前日まで
  • 給与支払事務所等の開設届出書:役員報酬を含め給与を支払う場合、開設の日から1か月以内
  • 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書:給与の支払を受ける人が常時10人未満なら、納付を年2回(1〜6月分は7月10日、7〜12月分は翌年1月20日)にまとめられる
  • 消費税の届出(インボイスの登録申請、簡易課税制度選択届出書など):事業の形に応じて判断

青色申告は、赤字(欠損金)を翌期以降10年間繰り越して利益と相殺できるなど、会社にとって大きな特典の前提になります。設立直後は手続きが重なって提出を忘れやすいため、法人設立届出書と同時に出しておくのが安全です。納期の特例は、申請した月の翌月末日までに承認・却下の通知がなければ、翌々月の納付分から適用されます。

設立1期目の消費税とインボイス登録

資本金1,000万円未満で設立した会社は、原則として最初の2期は消費税の免税事業者です。ただし、1期目の最初の6か月の課税売上高と給与の支払額がどちらも1,000万円を超えると、2期目から課税事業者になります。資本金1,000万円以上で設立した場合は、1期目から課税事業者です。

観光客など消費者向けの売上が中心なら、インボイスの登録をしない選択もあります。会社の接待や団体の利用が多い飲食店、事業者向けの取引が中心の事業は、登録の要否を早めに判断します。設立した課税期間中に申請すれば、設立日にさかのぼって登録を受けられます。

道税事務所・小樽市役所に出す届出

法人道民税と法人事業税は北海道の道税事務所へ、法人市民税は小樽市役所へ、それぞれ設立の届出をします。提出期限や添付書類は、北海道と小樽市の案内で確認してください。

税目窓口押さえておきたい点
法人道民税道税事務所均等割は資本金等に応じて年2万円〜80万円。法人税割は1.0%(資本金1億円以下かつ法人税額1,000万円以下)または1.8%
法人事業税道税事務所所得400万円以下3.5%、800万円以下5.3%、800万円超7.0%(外形標準課税の対象外の法人)
法人市民税小樽市役所均等割と法人税割がある。税率は小樽市の案内で確認
北海道の税率は、法人道民税が2019年10月1日以後、法人事業税が2020年4月1日以後に開始する事業年度の値(2026年10月時点)

均等割は利益に関係なく、赤字でもかかります。設立1期目から最低限の税負担が生じる前提で、資金計画を立てておきます。

個人事業として小樽で開業する場合の届出は?

個人事業の出発点は、税務署に出す「個人事業の開業・廃業等届出書(開業届)」で、開業の日から1か月以内に提出します。提出先は原則として住所地の税務署なので、小樽に住んで小樽で開業するなら小樽税務署です。

札幌に住みながら小樽に店を出す場合は、住所地を管轄する札幌の税務署が提出先になります。店舗の所在地を納税地に選ぶこともでき、その場合は納税地の変更の届出をします。

  • 開業届:開業の日から1か月以内(税務署)
  • 青色申告承認申請書:その年の3月15日まで。1月16日以後に開業した場合は開業の日から2か月以内
  • 人を雇う場合:源泉所得税の手続き(納期の特例の申請など)
  • 個人事業税:道税事務所への事業開始の申告(期限と様式は北海道の案内で確認)
  • インボイスの登録・簡易課税の届出:取引先が事業者か消費者かを見て判断

青色申告特別控除は、令和8年分までは正規の簿記で記帳し、期限内にe-Taxで申告するなどの要件を満たすと最大65万円です。令和9年分からは、仕訳帳と総勘定元帳を電子帳簿保存法の要件で保存するなどの要件を満たすと最大75万円になります。白色との差は青色申告と白色申告の節税効果を比較するツールで確かめられます。

人を雇うときの窓口と北海道の保険料率

会社は社長1人だけでも、健康保険と厚生年金保険の強制適用事業所です。従業員を雇う前でも、設立したら年金事務所で新規適用の手続きをします。

個人事業は、法律で定める業種で常時5人以上を雇う場合に強制適用になります。観光に関わることの多い飲食店や宿泊業は対象外の業種ですが、2029年10月からは常時5人以上の全業種に広がります(すでにある事業所は当分の間対象外)。

従業員を雇ったら、労災保険は労働基準監督署、雇用保険はハローワークで手続きします。北海道の最低賃金は2026年10月1日から時給1,131円で、月給制の人も時給に換算した額が下回らないようにします。

保険料率(労使合計)適用時期・補足
健康保険(協会けんぽ北海道)10.28%令和8年3月分から
介護保険(40歳以上65歳未満の人)1.62%令和8年3月分から
子ども・子育て支援金0.23%令和8年4月分から。賞与も対象
厚生年金保険18.3%標準報酬月額8.8万円〜65万円
雇用保険(一般の事業)13.5/10002026年4月1日〜2027年3月31日。労働者5/1000・事業主8.5/1000
2026年10月時点。健康保険・介護保険・子ども・子育て支援金・厚生年金保険は労使折半
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社会保険料を月額・等級表で計算する給与の額から、健康保険・厚生年金保険の月額保険料の目安を確認できます。計算する

具体例:設立と同時に社員を1人採用する場合

例えば会社の設立と同じ時期に社員を1人採用するなら、税務署・道税事務所・小樽市役所への届出と、年金事務所での社会保険の手続きを並行して進めます。採用が決まった時点で、労働条件通知書の準備と労災保険・雇用保険の手続きも加わります。

税務の届出と雇用の手続きが同じ時期に重なるため、設立日が決まった段階で必要な届出を一覧にしておくと抜け漏れを防げます。

雇用保険の加入対象は、2028年10月1日から週10時間以上働く人に広がります。観光シーズンに合わせて短時間のスタッフを増やす事業は、加入の判定が変わる点も見込んでおきます。

本店を小樽と札幌のどちらに置く?窓口と使える制度の違い

札幌に住みながら小樽で店舗を開く、小樽の店を本店にして札幌でも営業するなど、2つの市にまたがる形も考えられます。本店の所在地によって、税務署や市の窓口だけでなく、使える創業支援の制度も変わります。

項目本店が小樽市本店が札幌市
所轄の税務署小樽税務署区に応じて札幌中・北・南・西・東の5署。書面は2026年7月10日から札幌業務センターへ郵送
法人市民税小樽市(札幌にも事務所があれば札幌市にも)札幌市(小樽にも店舗があれば小樽市にも)
登録免許税の軽減小樽市の創業支援の証明が使えるか市に確認特定創業支援等事業の証明で0.7%→0.35%(札幌市内の設立のみ)
設立費用の補助小樽市の制度を市に確認さっぽろ新規創業促進補助金(株式会社75,000円・合同会社30,000円)
市の制度融資小樽市の制度融資札幌市の融資制度(2026年10月1日以降の実行分は利率が0.3%上乗せ)
2026年10月時点。札幌市の特定創業支援等事業の証明書の有効期限と、さっぽろ新規創業促進補助金の募集期限は2027年3月31日

法人の住民税は、事務所や店舗がある市町村ごとにかかります。両方の市に拠点があれば均等割はそれぞれの市で課税され、法人税割は従業者の数で按分して納めます。

本店は、郵便物を受け取れて経営の拠点となる場所に置くのが一般的です。制度の有利不利だけで決めると、後で本店を移すときに登記の手間と費用がかかるため、事業の実態に合わせて選びます。

本店をどちらに置くか、個人で始めるか会社にするかは、事業の形で有利不利が変わります。初回無料で一緒に整理できます。

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創業資金はどこで借りる?公庫・北海道・小樽市の制度融資

創業資金は、日本政策金融公庫の創業融資と、北海道や小樽市の制度融資(信用保証協会の保証を付けて金融機関から借りる融資)を比べて選びます。地元の信用金庫などからの借入も、制度融資を通じて検討できます。

制度主な内容注意点
日本政策金融公庫「新規開業・スタートアップ支援資金」開業前からおおむね7年以内。融資限度7,200万円、返済期間は設備20年・運転10年以内(据置5年以内)申告2期未了は原則無担保・無保証人。自己資金は審査の重要な要素
北海道中小企業総合振興資金(創業貸付)3,500万円、1〜10年、固定1.8〜2.4%創業貸付【スタートアップ】は経営者の個人保証が不要
創業関連保証(北海道信用保証協会)保証限度3,500万円、保証料率0.86%金融機関の融資に保証を付ける形
小樽市の制度融資内容・利率は小樽市の案内で確認申込前に市の窓口へ事前相談が必要な場合がある
2026年10月時点の公表情報。利率・要件は申込時に各機関で確認

小樽は季節で売上の波が大きい業種が多く、売上が落ちる時期でも家賃や人件費は出ていきます。冬場を見越して運転資金を厚めに確保し、返済額が閑散期の資金繰りを圧迫しないかも確認しておきます。融資の種類と準備の順番は融資・資金調達ガイドで詳しく整理しています。

補助金は原則として後払いで、採択されても事業を実施して報告が終わるまで入金されません。小規模事業者持続化補助金の創業型(上限200万円・補助率2/3、2026年10月時点の公表では受付2026年11月5日〜12月15日)は、特定創業支援等事業の支援を受けたことが要件の一つです。公募の時期や要件は回によって変わるため、申請前に公募要領で確認します。事業計画づくりでは、小樽商工会議所などの支援機関も相談先になります。

設立から最初の決算までの進め方

  1. 設立前に決めること商号・本店所在地・事業目的・資本金と出資者・決算月・役員構成と任期・設立日を決めます。決算月を繁忙期から外すと、決算と申告の負担を分散できます。
  2. 定款の認証と設立登記株式会社は公証役場で定款の認証を受け、資本金を払い込んで登記を申請します。郵送やオンラインで申請した場合は補正の連絡や返送に時間がかかることがあるため、日程に余裕を持たせます。
  3. 税金の届出登記が終わったら、小樽税務署・道税事務所・小樽市役所へ設立の届出をします。青色申告の承認申請もこの段階で済ませます。
  4. 社会保険と雇用の手続き年金事務所で新規適用の手続きをし、従業員を雇うときは労災保険・雇用保険の手続きを加えます。
  5. 口座と会計の準備法人口座を開き、会計ソフトと証憑の保存方法を決めます。2024年1月1日以後の電子取引で受け取った請求書や領収書のデータは、電子のまま保存します。
  6. 最初の決算と申告事業年度終了の日の翌日から2か月以内に、法人税と道・市の税金を申告します。2026年4月1日以後に開始する事業年度からは防衛特別法人税の申告も必要で、税額が0でも申告します。

窓口を回る順番を工夫する

小樽と札幌の窓口を別々の日に回ると、書類の不備に気づくたびに移動が発生します。オンラインや郵送に対応している手続きを先に済ませ、対面が必要な手続きを1日にまとめると効率的です。

個人事業から会社にする場合は、個人の廃業の届出と法人設立の届出の両方が必要です。タイミングをそろえて提出し、個人の最後の確定申告と消費税の扱いもあわせて確認します。

よくある質問

法務局に出向かずに設立登記はできますか?

できます。法務局の登記・供託オンライン申請システムを使ったオンライン申請や、郵送での申請が可能です。登記事項証明書もオンラインで請求して郵送で受け取れるため、小樽から札幌へ移動せずに進められます。

設立の届出を1回でまとめて出す方法はありますか?

マイナポータルの「法人設立ワンストップサービス」では、国税・地方税・社会保険などの設立後の届出をオンラインでまとめて提出できます。対応している手続きと提出先は、同サービスの案内で確認してください。

設立日はいつにするのがよいですか?

登記を申請した日が設立日になるため、法務局の開庁日に申請できるよう書類を前倒しで準備します。決算月との関係で1期目が極端に短くならないかも確認しておきます。均等割は事務所を置いていた月数で計算されます。

個人事業で始めて、後から会社にすることもできますか?

できます。所得が増えて税率差や社会保険の負担を比べたうえで法人化を検討するのが一般的です。法人化するときは、個人の廃業の届出と会社の設立の届出、許可が必要な事業なら許可の取り直しも確認します。

まとめ

小樽での会社設立・開業は、登記の管轄を確認したうえで、税金の届出を国・道・市の3か所へ、期限の早い順に出していきます。会社は社長1人でも社会保険の加入が必要で、従業員を雇えば労基署とハローワークの手続きも重なります。本店の置き場所や資金調達の組み合わせで使える制度が変わるため、設立日が決まった段階で手続きを一覧にしておくと安心です。

札幌の公認会計士・税理士事務所

小樽での会社設立・開業のご相談は、ジェイスタート会計事務所へ

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対応:法人の決算・税務顧問/個人事業主の確定申告/相続・贈与・事業承継/融資・資金繰り

出典・参考(公的機関)

本記事は2026年10月時点の法令等に基づく一般的な解説です。個別の状況により取扱いが異なる場合がありますので、実際の申告・手続きは税理士等の専門家にご相談ください。

更新履歴:2026年10月 全面改訂

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